JP2023119559A - 見積もり算出システム、見積もり算出方法、及び、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】より適切に見積もりを算出することができる見積もり算出システム等を提供する。【解決手段】見積もり算出システム10は、間取り図面において、他の空間から区切られた個別の空間の大きさ、及び、種別を検出する空間情報検出部42と、検出された個別の空間の大きさ、及び、種別に基づいて、間取り図面に沿った施工に必要な設備建材の品目を検出する設備建材情報検出部32と、個別の空間の種別ごとに、設備建材の品目に対する品番を指定する設定値が記憶された設定値記憶部(第2記憶部33の機能の一部)と、設備建材の各品目において、品番ごとの価格が記憶された価格記憶部(第2記憶部33の機能の別の一部)と、価格記憶部を参照して、検出された設備建材を、設定値に指定された品番で間取り図面に沿って施工した際の見積もり価格を算出する算出部(情報処理部22及び第1記憶部23)と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、見積もり算出システム、見積もり算出方法、及び、プログラムに関する。
従来、建築物の設計に関する様々な技術が提案されている。特許文献1には、住戸プランの変更に伴うコスト計算が容易かつ短時間にできる住戸プラン変更方法が開示されている。
一般に、建築物の設計においては、建築物の設計を行った後、設計において採用されたパーツ(以下、設備建材ともいう)の見積もり(つまり、見積もり価格)を算出する。このような見積もりの算出において、適切な見積もりが行えていない場合がある。そこて、本発明では、より適切に見積もりを算出することができる見積もり算出システム等を提供する。
本発明の一態様に係る見積もり算出システムは、間取り図面において、他の空間から区切られた個別の空間の大きさ、及び、種別を検出する空間情報検出部と、検出された前記個別の空間の大きさ、及び、種別に基づいて、間取り図面に沿った施工に必要な設備建材の品目を検出する設備建材情報検出部と、個別の空間の種別ごとに、前記設備建材の品目に対する品番を指定する設定値が記憶された設定値記憶部と、前記設備建材の各品目において、品番ごとの価格が記憶された価格記憶部と、前記価格記憶部を参照して、検出された前記設備建材を、前記設定値に指定された品番で前記間取り図面に沿って施工した際の見積もり価格を算出する算出部と、を備える。
本発明の一態様に係る見積もり算出方法では、施工前の間取り図面において、他の空間から区切られた個別の空間の大きさ、及び、種別を検出し、検出された前記個別の空間の大きさ、及び、種別に基づいて、施工に必要な設備建材の品目を検出し、個別の空間の種別ごとに、前記設備建材の品目に対する品番を指定する設定値を読み出し、前記設備建材の各品目において、品番ごとの価格を読み出し、読み出した前記価格を用いて、検出された前記設備建材を、読み出した前記設定値に指定された品番で前記間取り図面に沿って施工した際の見積もり価格を算出する。
本発明の一態様に係るプログラムは、上記に記載の見積もり算出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、より適切に見積もりを算出することが可能となる。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
(実施の形態)
[見積もり算出システムの概要]
まず、実施の形態に係る見積もり算出システムの概要について説明する。図1は、実施の形態に係る見積もり算出システムの機能構成を示すブロック図である。
[見積もり算出システムの概要]
まず、実施の形態に係る見積もり算出システムの概要について説明する。図1は、実施の形態に係る見積もり算出システムの機能構成を示すブロック図である。
実施の形態に係る見積もり算出システム10は、建築物のパーツ(設備及び建材を含む。以下設備建材ともいう)を供給(言い換えれば、製造及び販売)するメーカAのオペレータが、建築物の設計、建設、及び、販売を行うメーカB(例えば、ハウスメーカまたはパワービルダーなど)から依頼された見積もりの算出を支援するためのシステムである。建築物は、戸建住宅または集合住宅などの住宅用途の建築物であってもよいし、商業用途の建築物であってもよい。建築物の設備建材は、例えば、床材、幅木、まわりぶち、キッチン、洗面台、建具、壁材、階段、収納、式台、トイレ、浴室廻り、及び、エレベータなどである。また、設備建材の見積もりを算出するとは、設備建材の品目ごとの見積もり価格を、全ての品目について総計した価格である。この設備建材の見積もりは、例えば、建築物全体について行われてもよいし、建築物の一部が増改築される際には、当該建築物の一部のみについて行われてもよい。
なお、上記の建具とは、建築物の内部と外部、又は、建築物の内部の空間同士を仕切るためにもうけられた仕切りである。建具には、開閉できない固定型のものと、開閉可能な可動型のものとが含まれ、例えば、窓、及び、ドアを含む。ドアとしては、開き戸、引き戸、折れ戸、玄関ドア、自動ドア等が含まれ、窓としては、室内用窓、外窓、出窓等が含まれる。
見積もり算出システム10は、算出装置20と、商材管理装置30と、サーバ装置40とを備える。
算出装置20は、メーカAに属し、見積もりの算出依頼を受けた販売担当等のオペレータが使用する装置である。また、算出装置20は、建築物の購入者(又は増改築の依頼者)が遠隔で操作するメーカAの遠隔処理サーバ装置であってもよい。つまり、算出装置20は、インターネット等の広域通信ネットワークを介して、遠隔操作者から提供された間取り図面に対して見積もり価格を算出して提示する、メーカAによって運用されるWEBサービスを構築していてもよい。算出装置20は、例えば、第1記憶部23に算出プログラム23aがインストールされた情報端末によって実現される。算出装置20は、商材管理装置30及びサーバ装置40とインターネット等の広域通信ネットワークを介して通信を行うことができる。
商材管理装置30及びサーバ装置40は、メーカAによって提供される装置であり、商材管理装置30の第2記憶部33には、メーカAが販売する設備建材のライブラリ(不図示。言い換えれば、データベース)が構築される。これにより、算出装置20を操作するオペレータは、メーカAが製造販売する設備建材を一覧することなどができ、見積もり価格に対して、一部の設備建材の差し替えを行うなどして、所望の設備建材を配置した建築物の見積もりを算出することなどもできる。
建築物のモデルが完成すると、設計者が、完成した建築物のモデルの間取り図面をメール、Fax、または、郵便などで送付することによってメーカAに間取り図面に沿った設備建材の見積もりを依頼することが一般に行われる。メーカAの営業担当などは、受領した間取り図面に基づいて金額の見積もりを行う。このとき、間取り図面に示された各種の情報から必要な設備建材を特定し、見積もりの算出を行うこととなる。しかしながら、このような方法では、見積もり金額が提示されるまでに少なくとも数日から1週間程度の時間を要する。つまり、見積もり金額を提示するまでの期間の短縮が課題となる。また、図面を読み取って見積もりを行う際にミスが発生しやすい。つまり、見積もり金額の精度の向上も課題となる。
そこで、見積もり算出システム10では、間取り図面から施工に必要な設備建材の特定を自動的に行うことにより、見積もり金額を提示するまでの期間の短縮、及び、見積もり金額の精度の向上を両立させることが可能となる。具体的には、算出装置20は、設計された建築物のモデルに関する間取り図面の電子データを、サーバ装置40に送信する。サーバ装置40では、空間情報検出部42によって、この間取り図面において、他の空間から区切られた個別の空間(例えば、部屋、及び、廊下などの共用空間のそれぞれ)の大きさ、及び、種別を検出する。そして、検出された個別の空間の大きさ及び種別に関する情報が、商材管理装置30に送信される。商材管理装置30では、大きさ、及び、種別に基づいて、必要な設備建材の品目を検出することで特定する。なお、個別の空間の種別とは、洋室、和室、トイレ、廊下等、その空間の用途に基づく情報及びその空間と隣接する他の空間との接続様式の情報を含んでいる。この接続様式の情報は、他の空間との間で行き来可能に空間を区切る建具の品目の特定に用いられる。このように、見積もり算出システム10では、間取り図面から、個別の空間を区分けし、その大きさ及び種別に応じた設備建材を自動的に特定して配置することで、見積もり金額を提示するまでの期間の短縮、及び、見積もり金額の精度の向上を両立させることを可能にしている。なお、間取り図面とは、CADなどで作成された電子データのみならず、紙に記載された図面をデジタルカメラなどで撮影することで得た電子データ、及び、図面をスキャナーなどで読み取った電子データを含む。
ところで、建築物において施工される設備建材には、デフォルトの仕様が定められていることがある。例えば、リビングには、あるシリーズの床材、壁材、及び建具がデフォルトとして設定され、廊下には、別のあるシリーズの床材、壁材、及び建具がデフォルトとして設定されている、などである。このような設備建材のデフォルトの設定は、メーカBによって指定されている場合がある。つまり、メーカBから建築物の設備建材の見積もり依頼があれば、メーカBによってデフォルトに設定された設備建材を自動的に配置すればよい。そして、メーカBと同業他社のメーカCから建築物の設備建材の見積もり依頼があれば、メーカCによって同様にデフォルトに設定された別の設備建材を自動的に配置すればよい。このようなデフォルトの設備建材を特定するために、商材管理装置30の第2記憶部33には、設備建材の品目に対する品番を指定する設定値に関する設定値データ33aが記憶されている。
ただし、この設定値は、変更する(つまり初期の設定値から更新する)ことが可能に構成されている。例えば、ある設備建材のみ、等級の高い設備建材に変更したい要望がある場合や、初めからすべての設備建材を指定したい要望がある場合などに上記のように設定値を変更して、所望の設備建材が配置されるようにすることができる。つまり、上記の設定値データ33aには、初期の設定値と、この初期の設定値を更新するための更新設定値とが含まれ得るようになっており、更新設定値が含まれる場合には、初期の設定値よりも更新設定値の方が優先して用いられるようになっている。一方で、更新設定値が含まれない場合には、初期の設定値が用いられるようになっている。以下、見積もり算出システム10を構成する各装置について説明する。
[算出装置]
まず、算出装置20について説明する。算出装置20は、オペレータが建築物の見積もりを行うための装置である。算出装置20は、例えば、算出プログラム23aがインストールされた情報端末(具体的には、パーソナルコンピュータ)によって実現される。建築物のモデルは、2次元の間取り図面として算出装置20に入力される。算出装置20は、具体的には、操作受付部21と、情報処理部22と、第1記憶部23と、第1通信部24と、表示部25とを備える。
まず、算出装置20について説明する。算出装置20は、オペレータが建築物の見積もりを行うための装置である。算出装置20は、例えば、算出プログラム23aがインストールされた情報端末(具体的には、パーソナルコンピュータ)によって実現される。建築物のモデルは、2次元の間取り図面として算出装置20に入力される。算出装置20は、具体的には、操作受付部21と、情報処理部22と、第1記憶部23と、第1通信部24と、表示部25とを備える。
操作受付部21は、ユーザインターフェース装置であり、オペレータの操作を受け付ける。操作受付部21は、例えば、キーボードまたはマウスなどによって実現される。
情報処理部22は、第1記憶部23に記憶された算出プログラム23aを実行することにより情報端末を算出装置として機能させる。したがって、情報処理部22、第1記憶部23、及び、算出プログラム23aは、それぞれ算出部の一部であるともいえる。情報処理部22は、例えば、マイクロコンピュータであるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部22は、取得部26と、出力部27と、提示部28とを有する。これらの各構成要素の機能の詳細については後述される。
第1記憶部23は、情報処理部22によって実行される算出プログラム23aが記憶される記憶装置である。第1記憶部23は、例えば、半導体メモリによって実現される。
第1通信部24は、算出装置20が商材管理装置30、及び、サーバ装置40と通信を行うための通信回路(言い換えれば、通信モジュール)である。第1通信部24は、例えば、無線通信を行うための無線通信回路であるが、有線通信を行うための有線通信回路であってもよい。第1通信部24が行う通信の通信規格については特に限定されない。
表示部25は、情報処理部22(具体的には、提示部28)の制御に基づいて画像を表示する。表示部25は、具体的には、提示部28によって出力される画像情報に基づいて画像を表示する。表示部25は、具体的には、例えば、液晶パネルまたは有機ELパネルなどによって実現される。
[商材管理装置]
次に、商材管理装置30について説明する。商材管理装置30は、メーカAが供給する設備建材(言い換えれば、商材)の管理情報が記憶される装置である。商材管理装置30は、例えば、エッジサーバ等として実現されるが、サーバ装置40と一体化されてとして実現されてもよい。商材管理装置30は、具体的には、第2通信部31と、設備建材情報検出部32と、第2記憶部33とを備える。
次に、商材管理装置30について説明する。商材管理装置30は、メーカAが供給する設備建材(言い換えれば、商材)の管理情報が記憶される装置である。商材管理装置30は、例えば、エッジサーバ等として実現されるが、サーバ装置40と一体化されてとして実現されてもよい。商材管理装置30は、具体的には、第2通信部31と、設備建材情報検出部32と、第2記憶部33とを備える。
第2通信部31は、商材管理装置30が算出装置20及びサーバ装置40と通信を行うための通信回路(言い換えれば、通信モジュール)である。第2通信部31は、例えば、サーバ装置40によって送信される個別の空間ごとの大きさ及び種別に関する情報を受信する。そして、間取り図面に沿って施工するために必要な設備建材の品目の検出結果を算出装置20に送信する。第2通信部31は、例えば、無線通信を行うための無線通信回路であるが、有線通信を行うための有線通信回路であってもよい。第2通信部31が行う通信の通信規格については特に限定されない。
設備建材情報検出部32は、第2通信部31によって受信された個別の空間ごとの大きさ及び種別に関する情報を用いて情報処理を行う。設備建材情報検出部32は、プロセッサおよびメモリと、これらによって実行されるプログラムとによって実現される。このプログラムは、個別の空間ごとの種別に関する情報の入力に対して、当該個別の空間の施工に必要な設備建材の品目の検出結果を出力するように機械学習された学習済みの品目検出モデルを含む。このように、機械学習による個別の空間ごとの種別からの必要な設備建材の品目の検出行うようにすることで、例えば、検出結果に誤りがあった場合に、その修正のための学習データを入力して、検出の精度を次第に高めていくことが容易に可能となる。また、設備建材情報検出部32は、さらに、検出した設備建材の品目ごとの、施工における必要量を検出する。この必要量は、算出装置20において、検出された設備建材の品目に対する品番の単価に乗じられることで、品番ごとの見積もり価格を算出するために利用される。設備建材情報検出部32は、例えば、マイクロコンピュータであるが、プロセッサによって実現されてもよい。
第2記憶部33は、設備建材情報検出部32によって実行されるプログラム(図示せず)が記憶される記憶装置であるとともに、設備建材の品目に対する品番を指定する設定値に関する設定値データ33a及び設備建材の各品目において、品番ごとの価格に関する価格データが記憶される記憶装置でもある。第2記憶部33は、設定値記憶部の一例であり、価格記憶部の一例である。第2記憶部33は、例えば、半導体メモリによって実現される。
[サーバ装置]
次に、サーバ装置40について説明する。サーバ装置40は、間取り図面を受信して、間取り図面内において他の空間から区切られた個別の空間の大きさ、及び、種別を検出するクラウドサーバである。サーバ装置40は、第3通信部41と、空間情報検出部42と、を備える。
次に、サーバ装置40について説明する。サーバ装置40は、間取り図面を受信して、間取り図面内において他の空間から区切られた個別の空間の大きさ、及び、種別を検出するクラウドサーバである。サーバ装置40は、第3通信部41と、空間情報検出部42と、を備える。
第3通信部41は、サーバ装置40が商材管理装置30及び算出装置20と通信を行うための通信回路(言い換えれば、通信モジュール)である。第3通信部41は、例えば、算出装置20によって送信される間取り図面の電子データを受信する。そして、間取り図面から検出された個別の空間の大きさ、及び、種別の検出結果を商材管理装置30に送信する。第3通信部41は、例えば、無線通信を行うための無線通信回路であるが、有線通信を行うための有線通信回路であってもよい。第3通信部41が行う通信の通信規格については特に限定されない。
空間情報検出部42は、プロセッサおよびメモリと、これらによって実行されるプログラムとによって実現される。このプログラムは、間取り図面の入力に対して、当該間取り図面内の個別の空間の上面視における頂点(例えば、一面の壁と他の一面の壁とが交差する箇所)の位置を出力するように機械学習された学習済みの頂点出力モデルを含む。また、プログラムは、頂点の位置と、間取り図面の縮尺、文字、記号などの図形等の付加的な情報との入力に対して、間取り図面内の個別の空間の大きさ、及び、種別を検出した検出結果を出力するように機械学習された学習済みの空間検出モデルを含む。このように、機械学習による間取り図面からの頂点の位置の検出、ならびに、個別の空間の大きさ、及び、種別の検出を行うようにすることで、例えば、検出結果に誤りがあった場合に、その修正のための学習データを入力して、検出の精度を次第に高めていくことが容易に可能となる。
なお、空間情報検出部42には、間取り図面の入力に対して、個別の空間の大きさ、及び、種別の検出結果を出力する統合的な学習済みモデルが用いられてもよい。
[動作]
次に、見積もり算出システム10の動作について説明する。図2は、見積もり算出システム10の動作を示すフローチャートである。
次に、見積もり算出システム10の動作について説明する。図2は、見積もり算出システム10の動作を示すフローチャートである。
まず、算出装置20の取得部26は、間取り図面を取得する。取得部26が取得した間取り図面は、出力部27によって、サーバ装置40へと送信される。サーバ装置40では、空間情報検出部42が間取り図面における個々の空間を他の空間から識別し、それぞれの空間について、その大きさ及び種別が検出される(S101)。個別の空間のそれぞれの大きさ及び種別に関する情報は、商材管理装置30へと送信される。
商材管理装置30では、個別の空間ごとに、設備建材情報検出部32が必要な設備建材の品目を検出する(S102)。そして、設備建材情報検出部32は、検出した設備建材の品目に対して、設定値データ33aを参照して設定値を読み出すことで(S103)、あらかじめ指定された設備建材の品番を特定する。もしも設定値データ33aに更新設定値が含まれていれば、設備建材情報検出部32は、設定値の代わりに更新設定値を読み出す。商材管理装置30は、設備建材情報検出部32によって特定された設備建材の品番に対応する価格を、価格データ33bを参照して読み出し(S104)、特定された設備建材の品番の情報とともに、算出装置20へと送信する。また、設備建材情報検出部32は、検出された設備建材の品目ごとに施工における必要量を検出する。これは、個別の空間ごとに、各品目の設備建材がいくつ配置されているかを間取り図面から読み取ることによって行われる。検出された必要量も、算出装置20へと送信される。
算出装置20では、情報処理部22が、特定された設備建材の品番と、各品番に対応する価格と、必要量と、を用いて、個別の空間ごとに、施工に要する見積もり価格を算出する。そして、このような見積もり価格を個別の空間すべてについて算出することで、その総計として、建築物の見積もり価格を算出する(S105)。その後、提示部28は、表示部25を用いて見積もり算出の結果を提示する(S106)。表示部25による表示の一例を図3及び図4を用いて説明する。図3は、設備建材の検出結果が反映された建築物のモデルが表示された表示部の一例を示す図である。図4は、見積もり結果が表示された表示部の一例を示す図である。
図3に示すように、元の間取り図面に重畳されるようにして、個別の空間の種別、及び、検出された設備建材の品目が表示される。このような表示は、見積もり算出において、根拠となる設備建材がどのように検出されているかを後から判断するために利用できる。例えば、図中の「トイレ」は、正しくは「納戸」であるが、トイレとして誤検出されている。そのため、操作受付部21は、トイレを納戸に修正するためのオペレータによる入力を受け付ける。
入力された修正のための情報は、空間修正情報として見積もり算出システム10に受け付けられる。空間修正情報は、商材管理装置30へと送信され、サーバ装置40からの検出結果を修正する。そして、商材管理装置30では、修正後の個別の空間の大きさ及び種別に基づいて、必要な設備建材の品目、対応する品番、及び必要量を検出する。また、空間修正情報は、サーバ装置40へと送信され、誤検出の頻度を低下させるように、個別の空間の種別の検出を修正するためにも用いられる。例えば、空間修正情報によって、検出結果が間違いである教師データのデータセットが生成され、空間検出モデルの再学習が行われる。
また、図3中の「クロゼット」と「洋室」とを隔てる「引き戸」は、正しくは「折れ戸」であるが、引き戸として誤検出されている。このような設備建材の品目の誤検出は、元の間取り図面の解像度などの影響を受けやすく、例えば、引き戸が引き込み戸に誤検出されること、片開き戸が親子扉に誤検出されることなど、しばしば発生する。操作受付部21は、空間の種別の誤検出の場合と同様に、引き戸を折れ戸に修正するためのオペレータによる入力を受け付ける。
入力された修正のための情報は、設備建材修正情報として見積もり算出システム10に受け付けられる。設備建材修正情報は、商材管理装置30へと送信され、商材管理装置30での検出結果を修正する。そして、商材管理装置30では、修正後の必要な設備建材の品目、対応する品番、及び必要量を検出する。また、設備建材修正情報は、誤検出の頻度を低下させるように、必要な設備建材の品目の検出を修正するためにも用いられる。例えば、設備建材修正情報によって、検出結果が間違いである教師データのデータセットが生成され、品目検出モデルの再学習が行われる。
また、操作受付部21は、品目に対する品番を指定する設定値を更新するための更新設定値の入力を受け付けるためにも用いられる。入力が受け付けられた更新設定値は、第2記憶部33の設定値データ33aに格納され、この格納後には、再度必要な設備建材の品目に対する品番の特定(S103)~結果の提示(S106)が行われる。このようにして、オペレータによる設定値の更新を受け付けながら、略リアルタイムに更新された設定値に指定された品番での見積もり算出が行われるようになっている。そして、図4に示すように、各品番の設備建材の価格と、総計値とが一覧できる見積書が作成される。なお、このような見積書の他に、見積もりに用いられた品番の設備建材の商品図面(写真、寸法、及び各部詳細等を含む)、営業活動用の提案ボード等が生成されてもよい。
以上のように、間取り図面から個別の空間の大きさ及び種別を検出し、各個別の空間に必要な設備建材を配置することを自動化することで、(例えば、修正等含め)わずかな操作だけで適切な見積もりの算出を行うことができる。この見積もりの算出には、時間的に迅速に実行できる時間の観点でのメリット、及び、情報の読み間違いの少ない正確性の観点でのメリットがある。
[効果等]
以上説明したように、第1態様に係る見積もり算出システム10は、間取り図面において、他の空間から区切られた個別の空間の大きさ、及び、種別を検出する空間情報検出部42と、検出された個別の空間の大きさ、及び、種別に基づいて、間取り図面に沿った施工に必要な設備建材の品目を検出する設備建材情報検出部32と、個別の空間の種別ごとに、設備建材の品目に対する品番を指定する設定値が記憶された設定値記憶部(第2記憶部33の機能の一部)と、設備建材の各品目において、品番ごとの価格が記憶された価格記憶部(第2記憶部33の機能の別の一部)と、価格記憶部を参照して、検出された設備建材を、設定値に指定された品番で間取り図面に沿って施工した際の見積もり価格を算出する算出部(情報処理部22及び第1記憶部23によって実現される情報処理機能)と、を備える。
以上説明したように、第1態様に係る見積もり算出システム10は、間取り図面において、他の空間から区切られた個別の空間の大きさ、及び、種別を検出する空間情報検出部42と、検出された個別の空間の大きさ、及び、種別に基づいて、間取り図面に沿った施工に必要な設備建材の品目を検出する設備建材情報検出部32と、個別の空間の種別ごとに、設備建材の品目に対する品番を指定する設定値が記憶された設定値記憶部(第2記憶部33の機能の一部)と、設備建材の各品目において、品番ごとの価格が記憶された価格記憶部(第2記憶部33の機能の別の一部)と、価格記憶部を参照して、検出された設備建材を、設定値に指定された品番で間取り図面に沿って施工した際の見積もり価格を算出する算出部(情報処理部22及び第1記憶部23によって実現される情報処理機能)と、を備える。
このような見積もり算出システム10は、間取り図面から、個別の空間の種別及び大きさの検出を自動的に行うことができる。そして、この個別の空間の大きさ及び種別の情報を利用して、設備建材の品目を自動的に検出することができる。したがって、時間的に迅速に実行できる時間の観点、及び、情報の読み間違いの少ない正確性の観点で、より適切に見積もり価格を算出することができる。
また、例えば、第2態様に係る見積もり算出システム10では、設備建材は、床材、幅木、まわりぶち、キッチン、洗面台、建具、壁材、階段、収納、式台、トイレ、浴室廻り、及び、エレベータの少なくとも1つを含む、第1態様に記載の見積もり算出システム10である。
これによれば、床材、幅木、まわりぶち、キッチン、洗面台、建具、壁材、階段、収納、式台、トイレ、浴室廻り、及び、エレベータの少なくとも1つを含む設備建材の品目を自動的に検出することができる。
また、例えば、第3態様に係る見積もり算出システム10では、設備建材情報検出部32は、さらに、検出した設備建材の品目ごとの、施工における必要量を検出し、算出部は、検出された設備建材の必要量に基づいて検出された設備建材ごとの見積もり価格を算出する、第1又は第2態様に記載の見積もり算出システム10である。
これによれば、検出した設備建材の品目ごとの、施工における必要量を検出し、検出された設備建材の必要量に基づいて、より適切に見積もり価格を算出することができる。できる。
また、例えば、第4態様に係る見積もり算出システム10では、空間情報検出部42は、間取り図面に記載されている文字情報、及び、図形情報の少なくとも一方に基づいて、個別の空間の種別を検出する、第1~第3態様のいずれか1態様に記載の見積もり算出システム10である。
これによれば、間取り図面に記載されている文字情報、及び、図形情報の少なくとも一方に基づいて、個別の空間の種別を検出できる。
また、例えば、第5態様に係る見積もり算出システム10では、設定値記憶部は、設定値を更新するための更新情報の入力を受け付けて、記憶している設定値を、更新情報によって指定された更新設定値であって設備建材の品目に対する別の品番を指定する更新設定値に更新し、算出部は、検出された設備建材を、更新設定値に指定された品番で間取り図面に沿って施工した際の見積もり価格を算出する、第1~第4態様のいずれか1態様に記載の見積もり算出システム10である。
これによれば、見積もり算出に用いられる設定値を更新することができ、更新後の更新設定値に基づいて見積もり価格を算出することができる。
また、例えば、第6態様に係る見積もり算出システム10では、空間情報検出部42は、空間情報検出部42による、個別の空間の種別の検出結果を修正する空間修正情報の入力を受け付けた場合、入力を受け付けた空間修正情報に基づいて、検出結果を修正する、第1~第5態様のいずれか1態様に記載の見積もり算出システム10である。
これによれば、個別の空間の種別の検出結果を修正する空間修正情報の入力を受け付け、検出結果を修正することができる。
また、例えば、第7態様に係る見積もり算出システム10では、空間情報検出部42は、入力を受け付けた空間修正情報に基づいて、さらに、間取り図面からの個別の空間の種別の検出を修正する、第6態様に記載の見積もり算出システム10である。
これによれば、個別の空間の種別の検出結果を修正する空間修正情報の入力を受け付け、間取り図面からの個別の空間の種別の検出(言い換えると、検出のための関数及び方式などの検出方法)を修正することができる。
また、例えば、第8態様に係る見積もり算出システム10では、設備建材情報検出部32は、設備建材情報検出部32による、設備建材の品目の検出結果を修正する設備建材修正情報の入力を受け付けた場合、入力を受け付けた設備建材修正情報に基づいて、検出結果を修正する、第1~第7態様のいずれか1態様に記載の見積もり算出システム10である。
これによれば、設備建材の品目の検出結果を修正する設備建材修正情報の入力を受け付け、検出結果を修正することができる。
また、例えば、第9態様に係る見積もり算出システム10では、設備建材情報検出部32は、入力を受け付けた設備建材修正情報に基づいて、さらに、検出された個別の空間の大きさ、及び、種別に基づく設備建材の品目の検出を修正する、第8態様に記載の見積もり算出システム10である。
これによれば、設備建材の品目の検出結果を修正する設備建材修正情報の入力を受け付け、検出された個別の空間の大きさ、及び、種別に基づく設備建材の品目の検出(言い換えると、検出のための関数及び方式などの検出方法)を修正することができる。
第10態様に係る見積もり算出システム10は後述する。
また、第11態様に係る見積もり算出方法では、間取り図面において、他の空間から区切られた個別の空間の大きさ、及び、種別を検出し、検出された個別の空間の大きさ、及び、種別に基づいて、間取り図面に沿った施工に必要な設備建材の品目を検出し、個別の空間の種別ごとに、設備建材の品目に対する品番を指定する設定値を読み出し、設備建材の各品目において、品番ごとの価格を読み出し、読み出した価格を用いて、検出された設備建材を、読み出した設定値に指定された品番で間取り図面に沿って施工した際の見積もり価格を算出する。
このような見積もり算出方法は、上記の見積もり算出システム10と同様の効果を奏する。
また、第12態様に係るプログラムは、上記に記載の見積もり算出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
このようなプログラムは、コンピュータを用いて、上記の見積もり算出システム10と同様の効果を奏する。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態のフローチャートで説明された処理の順序は、一例である。複数の処理の順序は変更されてもよいし、複数の処理は並行して実行されてもよい。上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。
また、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。装置間では、無線通信が行われてもよいし、有線通信が行われてもよい。また、装置間では、無線通信及び有線通信が組み合わされてもよい。また、上記実施の形態において2つの装置が通信を行う場合、2つの装置間には図示されない中継装置が介在してもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)またはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
また、上記実施の形態では、見積もり算出システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置として実現されてもよい。見積もり算出システムが複数の装置によって実現される場合、見積もり算出システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
例えば、上記実施の形態とは異なる装置構成で実施する場合の一例を、図5を用いて説明する。図5は、実施の形態の別の例に係る見積もり算出システムの機能構成を示すブロック図である。図5は、図1のブロック図に対応する、別の例に係る見積もり算出システム10aの機能構成を示すブロック図である。なお、図5では、図1に示す見積もり算出システム10と実質的に同一の構成に対して同じ符号を付しており、図1における説明を適宜参照することによって、ここでの説明を省略する。
本例に係る見積もり算出システム10aは、設備建材情報検出部32aがサーバ装置40aに備えられる点で、上記実施の形態とは異なっている。このため、本例における商材管理装置40aは、設備建材情報検出部32aを備えておらず、第2通信部31及び第2記憶部33のみを備えるデータバンクとして実現される。この商材管理装置30aには、要求されたクエリに対して対応する情報を送信するのみの機能で実現され、分析などの情報処理を行う機能は備えられない。
本例における設備建材情報検出部32aは、上記実施の形態と同様であってもよいし、空間情報検出部42と同様の間取り図面を併せて入力として用いてもよい。例えば、本例の設備建材情報検出部32aは、設備建材のうち、少なくとも一部の品目については間取り図面から検出し、その他の品目については、個別の空間の大きさ、及び、種別に基づいて検出する。そして、間取り図面から検出した一部の品目の設備建材に対しては、その設備建材の品目が属する個別の空間を後から特定することができるように当該設備建材の品目の空間位置(配置座標)を併せて検出する。
設備建材情報検出部32a及び空間情報検出部42によって検出された個別の空間の大きさ及び種別に関する情報と必要な設備建材の品目の情報及び当該設備建材の品目ごとの位置の情報とが、算出装置20aに送信される。算出装置20aでは、情報処理部22aにおいて、設備建材情報検出部32a及び空間情報検出部42を利用して見積もりの算出を行う。このとき、情報処理部22aは、個別の空間の大きさ及び必要な設備建材の品目の情報により、当該設備建材の品目の必要量を検出する。この機能は、上記実施の形態においては設備建材情報検出部32aに実装されていたが、本例では、情報処理部22aの機能として備えられている。情報処理部22aは、見積もりの算出において、必要に応じて商材管理装置30aに問い合わせを行い、第2記憶部33に記憶された情報の読み出しを行う。
情報処理部22aは、例えば、設定値データ33aから設定値(又は更新設定値)の読み出しを行う。そして、情報処理部22aは、検出された必要な設備建材の品目の情報に対して、設置値(又は更新設定値)に対応する品番を特定して、価格データ33bから当該品番に対応する価格を読み出して、見積もりの算出に利用する。
以上のように、各構成要素のレベル又は構成要素の一機能レベルで、上記実施の形態とは異なる配置で見積もり算出システムを実現することも可能である。
また、上記実施の形態では、見積もり算出システムは、見積もりの算出のみを行うシステムを例に説明したが、見積もりの算出とともに、設備建材の3Dデータ(3次元状の寸法が正確な比率で再現された仮想データ)を生成してもよい。このような3Dデータは、見積もり価格の算出とともに顧客等に提示されうるボードを作成するために利用できる。具体的には、建築物のモデルを設計者が作成した際に一般的に用いられる建築物の3D図面(例えば、CAD(computer-aided design)図面等)に生成された3Dデータを配置するのみで、設備建材が配置された後の引き渡し時のイメージ図を容易に作成することができる。
さらには、上記の3Dデータの一例として、3次元状の寸法が正確な比率で再現された仮想データに加えてその3Dデータ内の対応する座標等に、各部品の取り付け位置、水栓等の配管位置又は電気配線等の位置情報といった当該設備建材の施工に必要な情報が含まれてもよい。3次元状の仮想データと、このような他の情報とが含まれる3Dデータとしては、BIM(Building Information Modeling)データ等が用いられる。BIMデータに含めることのできるその他の情報として、上記の施工に必要な情報の他に、当該設備建材の仕様に関する情報、品番及び単価に関する情報、納期に関する情報、当該設備建材に関するサービスについての情報、及びメンテナンスの時期及び方法といったメンテナンスに関する情報が含まれてもよい。また、これらの情報は、3次元状の仮想データと供に出力されなくてもよく、その場合、上記3Dデータに代えて、これらの情報のみが生成されて出力されてもよい。
例えば、上記のように3Dデータを生成して出力可能な構成で算出システムを実現する場合の一例を、図6を用いて説明する。図6は、実施の形態のさらに別の例に係る見積もり算出システムの機能構成を示すブロック図である。図6は、図1のブロック図に対応する、さらに別の例に係る見積もり算出システム10bの機能構成を示すブロック図である。なお、図6では、図1に示す見積もり算出システム10と実質的に同一の構成に対して同じ符号を付しており、図1における説明を適宜参照することによって、ここでの説明を省略する。
本例に係る見積もり算出システム10bは、商材管理装置30bが、第2記憶部33に代えて第2記憶部33cを備え、さらに、第2通信部31、設備建材情報検出部32、及び、第2記憶部33cのそれぞれと接続された3D生成部34を備える点で上記実施の形態とは異なっている。第2記憶部33cには、実施の形態と同様に設定値データ33a及び価格データ33bが備えられる他、3Dデータ33dが格納されている。そのため、第2記憶部33cは、3D記憶部の一例ともいえる。3Dデータ33dは、設備建材の各品目における品番ごとの3次元情報であり、例えば、それぞれが個々の設備建材(ある品目のある品番に対応)のCAD図である。そして、例えば、個々の3Dデータでは、間取り図面に沿って施工した場合の、間取りに合わせて改変される改変箇所があらかじめ設定されている。例えば、設備建材のうち、床材の品目では、それぞれの品番においてシート状(あるいは板状)の床材の主面に平行な面内方向に沿う長さが改変可能となっている。一方で、面外方向に沿う長さ、すなわち、厚みは固定されている。同様に、設備建材のうち、壁材の品目では、それぞれの品番においてシート状(あるいは板状)の壁材の主面に平行な面内方向に沿う長さが改変可能となっており、厚みは固定されている。
3D生成部34は、設備建材情報検出部32において検出された設備建材であり、設定値に指定された品番に対応する3Dデータ33dを第2記憶部33cを参照して読み出す。そして、例えば、間取り図面等に基づいて指定された寸法など、つまり設備建材情報検出部32によって検出された必要量に合わせて3Dデータ33dを改変する。このようにして、3D生成部34は、改変後の3Dデータである改変3Dデータを生成する。
3D生成部34は、第2通信部31を介して、全ての生成した改変3Dデータを算出装置20に出力してもよいが、ここでは以下のように、改変3Dデータを選択的に出力可能となっている。
操作受付部21に代わる、本例の操作受付部21aは、複数の3Dデータのうちいずれの3Dデータを出力したいかの選択/非選択を入力可能なように構成されている。そして、入力された、出力することが選択された3Dデータを指定する情報が第1通信部31から商材管理装置30bへと送信される。この情報は、3D生成部34に取得されて、生成した改変3Dデータのうち、出力することが選択された3Dデータに対応する改変3Dデータのみを出力するために利用される。なお、この例では、先に改変3Dデータを生成してから、出力される改変3Dデータの選択を受け付けて選択的に出力する例を述べたが、先に、出力される改変3Dデータの選択を受け付けて、出力すべき改変3Dデータのみを生成してもよい。
上記に操作受付部21の説明として述べたように、例えば、操作受付部21は、誤検出された設備建材を修正するための入力を受け付けることができる。この機能を利用して、誤検出がなくとも、例えば、設計方針の変更に伴う設備建材の品番の変更、構成の変更、及び、配置位置の変更等を入力することができる。そのような修正又は変更の入力は、本例の操作受付部21aにおいても同様に行える。例えば、複数の3Dデータのうちいずれの3Dデータを出力したいかの選択/非選択を入力する際に、併せて、設備建材の構成や配置位置を変更する入力をすれば、それに応じた変更後の改変3Dデータが生成される。そして、変更後の改変3Dデータを出力することができる。この結果、3D生成部34は、例えば、設備建材のキッチンの品目において、そのキッチンの元の3Dデータ33dから、水栓位置、シンク位置、棚位置、扉構成、及び、食洗器の採用/非採用等、各種の構成の変更をしたうえで、改変3Dデータを生成する。また、3D生成部34は、併せて、上記の各構成を変更後のものに固定したうえで、間取り図面等に基づいて指定された寸法となるようにカウンタの幅及び奥行等の改変も実行する。この結果出力される3Dデータは、設備建材の構成や配置位置が変更され、かつ、サイズ等が改変された改変3Dデータである。
また、この例では、3Dデータの生成のための構成を商材管理装置が併せ持つ例としたが、3Dデータの生成のための専用のサーバ装置が、商材管理装置とは別に設けられてもよい。
以上のように、第10態様に係る見積もり算出システム10bでは、設備建材の各品目において、品番ごとの3Dデータ33dが記憶された3D記憶部(第2記憶部33c)と、3D記憶部を参照して、検出された設備建材のうち、設定値に指定された品番に対応する3Dデータから、間取り図面に沿って施工した場合の改変3Dデータを生成して出力する3D生成部34と、を備える、第1~第9態様のいずれか1態様に記載の見積もり算出システム10bである。
これによれば、見積もり価格の算出とともに、提案ボードなどの付加的資料等に用いることができる3Dデータ(改変3Dデータ)を生成して出力することができる。
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。例えば、本発明は、上記実施の形態に係る算出プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
10 見積もり算出システム
22 情報処理部(算出部)
23 第1記憶部(算出部)
32 設備建材情報検出部
33、33d 第2記憶部(設定値記憶部、価格記憶部、3D記憶部)
34 3D生成部
42 空間情報検出部
22 情報処理部(算出部)
23 第1記憶部(算出部)
32 設備建材情報検出部
33、33d 第2記憶部(設定値記憶部、価格記憶部、3D記憶部)
34 3D生成部
42 空間情報検出部
Claims (12)
- 間取り図面において、他の空間から区切られた個別の空間の大きさ、及び、種別を検出する空間情報検出部と、
検出された前記個別の空間の大きさ、及び、種別に基づいて、間取り図面に沿った施工に必要な設備建材の品目を検出する設備建材情報検出部と、
個別の空間の種別ごとに、前記設備建材の品目に対する品番を指定する設定値が記憶された設定値記憶部と、
前記設備建材の各品目において、品番ごとの価格が記憶された価格記憶部と、
前記価格記憶部を参照して、検出された前記設備建材を、前記設定値に指定された品番で前記間取り図面に沿って施工した際の見積もり価格を算出する算出部と、を備える
見積もり算出システム。 - 前記設備建材は、床材、幅木、まわりぶち、キッチン、洗面台、建具、壁材、階段、収納、式台、トイレ、浴室廻り、及び、エレベータの少なくとも1つを含む
請求項1に記載の見積もり算出システム。 - 設備建材情報検出部は、さらに、検出した前記設備建材の品目ごとの、施工における必要量を検出し、
前記算出部は、検出された前記設備建材の必要量に基づいて検出された前記設備建材ごとの見積もり価格を算出する
請求項1に記載の見積もり算出システム。 - 前記空間情報検出部は、前記間取り図面に記載されている文字情報、及び、図形情報の少なくとも一方に基づいて、前記個別の空間の種別を検出する
請求項1に記載の見積もり算出システム。 - 前記設定値記憶部は、前記設定値を更新するための更新情報の入力を受け付けて、記憶している前記設定値を、前記更新情報によって指定された更新設定値であって前記設備建材の品目に対する別の品番を指定する更新設定値に更新し、
前記算出部は、検出された前記設備建材を、前記更新設定値に指定された品番で前記間取り図面に沿って施工した際の見積もり価格を算出する
請求項1に記載の見積もり算出システム。 - 前記空間情報検出部は、前記空間情報検出部による、前記個別の空間の種別の検出結果を修正する空間修正情報の入力を受け付けた場合、入力を受け付けた前記空間修正情報に基づいて、検出結果を修正する
請求項1に記載の見積もり算出システム。 - 前記空間情報検出部は、入力を受け付けた前記空間修正情報に基づいて、さらに、前記間取り図面からの前記個別の空間の種別の検出を修正する
請求項6に記載の見積もり算出システム。 - 前記設備建材情報検出部は、前記設備建材情報検出部による、設備建材の品目の検出結果を修正する設備建材修正情報の入力を受け付けた場合、入力を受け付けた前記設備建材修正情報に基づいて、検出結果を修正する
請求項1~7のいずれか1項に記載の見積もり算出システム。 - 前記設備建材情報検出部は、入力を受け付けた前記設備建材修正情報に基づいて、さらに、検出された前記個別の空間の大きさ、及び、種別に基づく前記設備建材の品目の検出を修正する
請求項8に記載の見積もり算出システム。 - 前記設備建材の各品目において、品番ごとの3Dデータが記憶された3D記憶部と、
前記3D記憶部を参照して、検出された前記設備建材のうち、前記設定値に指定された品番に対応する3Dデータから、前記間取り図面に沿って施工した場合の改変3Dデータを生成して出力する3D生成部と、を備える
請求項1に記載の見積もり算出システム。 - 間取り図面において、他の空間から区切られた個別の空間の大きさ、及び、種別を検出し、
検出された前記個別の空間の大きさ、及び、種別に基づいて、前記間取り図面に沿った施工に必要な設備建材の品目を検出し、
個別の空間の種別ごとに、前記設備建材の品目に対する品番を指定する設定値を読み出し、
前記設備建材の各品目において、品番ごとの価格を読み出し、
読み出した前記価格を用いて、検出された前記設備建材を、読み出した前記設定値に指定された品番で前記間取り図面に沿って施工した際の見積もり価格を算出する
見積もり算出方法。 - 請求項11に記載の見積もり算出方法をコンピュータに実行させるための
プログラム。
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JP2022198593A Pending JP2023119559A (ja) | 2022-02-16 | 2022-12-13 | 見積もり算出システム、見積もり算出方法、及び、プログラム |
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