JP2023119375A - X線ct装置、判定方法、およびプログラム - Google Patents

X線ct装置、判定方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より効率的にX線管の状態を判定することである。【解決手段】実施形態のX線CT装置は、光子計数型X線検出器と、記憶部と、取得部と、判定部とを持つ。光子計数型X線検出器は、X線管から照射されるX線を光子単位で検出する。記憶部は、第1のタイミングでX線を検出することで取得された第1のエネルギースペクトル情報を記憶する。取得部は、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングでX線を検出することで第2のエネルギースペクトル情報を取得する。判定部は、前記第1のエネルギースペクトル情報と前記第2のエネルギースペクトル情報とに基づいてX線管の状態を判定する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、X線CT装置、判定方法、およびプログラムに関する。
従来、X線管が発生したX線を用いた光子計数(Photon Counting)型のX線コンピュータ断層撮影(Computed Tomography)装置(以下、PCCT装置と称する)が知られている。PCCT装置は、複数のエネルギービンの各々において、被検体を透過したX線光子のカウント数と、当該被検体を透過する前のX線光子のスペクトル(以下、空気照射スペクトルと称する)との比を演算したり、複数のエネルギービン(エネルギー帯)の各々における線減弱係数を演算することで、被検体の断面画像を再構成する。
ところで、X線CT装置は、推奨と異なる設計のX線管(以下、非正規管と称する)が搭載されてしまうことがある。非正規管は、X線管内のターゲット素材やターゲット角、フィルタの素材や厚み等が異なるため、空気照射スペクトルが異なってしまう。また、非正規管の搭載を回避するために、X線管に個別のID番号を記録させた電子基板を内蔵して、ID番号をシステムと照合する手法が存在する。しかしながら、上述の照合手法は、X線管の外形変更や重量増加による架台設計への制限、製造費用増大等を伴う問題があった。
また、X線CT装置におけるX線管の長期使用に伴って、X線管における陽極の素材(以下、陽極素材と呼ぶ)は劣化する。陽極素材の劣化により、空気照射スペクトルにおいて軟X線(低エネルギーで透過性の弱いX線)側の出力が減衰する。空気照射スペクトルが異なる場合、線減弱係数が正しく導出できず、再構成された断面画像においてCT値シフトなどのアーチファクトの原因となる可能性がある。したがって、CT値シフトを回避するために、CTスキャン時において、正味の空気照射スペクトルを知る必要があった。このように、従来では、効率的にX線管の状態を判定できない場合があった。
米国特許出願公開第2013/0083901号明細書
本発明が解決しようとする課題の一つは、より効率的にX線管の状態を判定することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は、上記課題に限られず、後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置付けることもできる。
実施形態のX線CT装置は、光子計数型X線検出器と、記憶部と、取得部と、判定部とを持つ。光子計数型X線検出器は、X線管から照射されるX線を光子単位で検出する。記憶部は、第1のタイミングでX線を検出することで取得された第1のエネルギースペクトル情報を記憶する。取得部は、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングでX線を検出することで第2のエネルギースペクトル情報を取得する。判定部は、前記第1のエネルギースペクトル情報と前記第2のエネルギースペクトル情報とに基づいてX線管の状態を判定する。
実施形態に係るX線CT装置1の構成図。 メモリ41に格納されるデータの一例を示す図。 交換後のX線管11が非正規管か否かを判定する判定処理の一例を示すフローチャート。 特定X線を含むエネルギービンのカウント値を比較することについて説明するための図。 劣化度合の判定処理の一連の処理の流れを示すフローチャート。 異なる2つのエネルギービンのカウント値を取得することについて説明するための図。
以下、実施形態のX線CT装置、判定方法、およびプログラムを、図面を参照して説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作を行うものとして、重複する説明を適宜省略する。説明を具体的にするために、実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、フォトンカウンティングCTを実行可能な光子計数型のX線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT(Computed Tomography)装置と呼ぶ)として説明する。X線CT装置は、フォトンカウンティング方式のX線検出器(以下、光子計数型X線検出器と呼ぶ)を用いて被検体を透過したX線を計数することで、SN比の高いX線CT画像データを再構成可能な装置である。なお、実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、光子計数型X線検出器に代わりに、積分型(電流モード計測方式)のX線検出器を有していてもよい。
図1は、実施形態に係るX線CT装置1の構成図である。X線CT装置1は、例えば、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。図1では、説明の都合上、架台装置10をZ軸方向から見た図とX軸方向から見た図の双方を掲載しているが、実際には、架台装置10は一つである。なお、本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム17の回転軸または寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対して水平である軸をX軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対して垂直である方向をY軸方向とそれぞれ定義するものとする。
架台装置10は、例えば、X線管11と、ウェッジ12と、コリメータ13と、X線高電圧装置14と、X線検出器15と、データ収集システム(以下、DAS:Data Acquisition System)16と、回転フレーム17と、制御装置18とを有する。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生させる。X線管11は、真空管を含む。例えば、X線管11には、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。X線管11は、X線フィルタの材質・厚み、ターゲットの材質や厚み、ターゲット角度に応じて、固有のエネルギースペクトルを持つ。X線CT装置1において、システムが想定するエネルギースペクトルを提供することは重要である。エネルギースペクトルによってスキャン画像のコントラストが変化し、特にPCCT装置においては、エネルギースペクトルの変化は、物質弁別性能に大きく影響を与える。
ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量を調節するためのフィルタである。ウェッジ12は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線量の分布が予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ12は、ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。ウェッジ12は、例えば、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したものである。
コリメータ13は、ウェッジ12を透過したX線の照射範囲を絞り込むための機構である。コリメータ13は、例えば、複数の鉛板の組み合わせによってスリットを形成することで、X線の照射範囲を絞り込む。コリメータ13は、X線絞りと呼ばれる場合もある。
X線高電圧装置14は、例えば、高電圧発生装置と、X線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)および整流器等を含む電気回路を有する。高電圧発生装置は、X線管11に印加する高電圧を発生させる。X線制御装置は、X線管11に発生させるべきX線量に応じて高電圧発生装置の出力電圧を制御する。高電圧発生装置は、上述した変圧器によって昇圧を行うものであってもよいし、インバータによって昇圧を行うものであってもよい。X線高電圧装置14は、回転フレーム17に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(不図示)の側に設けられてもよい。なお、固定フレームは、回転フレーム17を回転可能にする支持フレームである。X線制御装置は、X線管11に発生させるべきX線量に応じて高電圧発生装置の出力電圧を制御する。
X線検出器15は、例えば、光子計数型X線検出器(Photon Counting Detector:PCD)である。X線検出器15は、X線管11により発生したX線の光子を計数する。例えば、X線検出器15は、X線管11から照射され、被検体Pを通過したX線を光子単位で検出し、当該X線量に対応した電気信号をDAS16に出力する。具体的には、X線検出器15は、各入射X線フォトンのエネルギーを記録するように構成されている。X線検出器15は、検出した出力信号を増幅した後、信号レベルに応じて分割されたウィンドウ毎に入射X線フォトンの数をカウントすることで、X線のエネルギー範囲がカウンタで記録されてビン内に配列される。X線検出器15は、例えば、X線管11の焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数の検出素子が配列された複数の検出素子列を有する。X線検出器15は、例えば、当該検出素子列がスライス方向(列方向、row方向)に複数配列された構造を有する。
X線検出器15は、具体的には、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。シンチレータは、入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(一次元コリメータまたは二次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、複数の光センサ群を有する。光センサ群は、複数の光センサを有する。光センサは、シンチレータからの受けた光を増幅して電気信号に変換する機能を有する。光センサは、例えば光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)、APD(Avalanche Photo-Diode)、SiPM(Silicon Photo Multiplier)である。光センサは、シンチレータからの光を受けて、入射したX線光子に応じた電気信号(パルス)を出力する。なお、各検出素子が出力する電気信号のことを検出信号とも言う。この電気信号(パルス)の波高値(電圧)は、X線光子のエネルギー値と相関性を有する。X線検出器15は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であってもよい。また、X線検出器15は、X線検出部の一例である。
DAS16は、例えば、増幅器と、積分器と、A/D変換器とを有する。増幅器は、X線検出器15の各X線検出素子により出力される電気信号に対して増幅処理を行う。積分器は、増幅処理が行われた電気信号をビュー期間(後述)に亘って積分する。A/D変換器は、積分結果を示す電気信号をデジタル信号に変換する。DAS16は、デジタル信号に基づく検出データをコンソール装置40に出力する。検出データは、生成元のX線検出素子のチャンネル番号、列番号、及び収集されたビューを示すビュー番号により識別されたX線強度のデジタル値である。ビュー番号は、回転フレーム17の回転に応じて変化する番号であり、例えば、回転フレーム17の回転に応じてインクリメントされる番号である。従って、ビュー番号は、X線管11の回転角度を示す情報である。ビュー期間とは、あるビュー番号に対応する回転角度から、次のビュー番号に対応する回転角度に到達するまでの間に収まる期間である。DAS16は、ビューの切り替わりを、制御装置18から入力されるタイミング信号によって検知してもよいし、内部のタイマーによって検知してもよいし、図示しないセンサから取得される信号によって検知してもよい。フルスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、全周囲分(360度分)の検出データ群を収集する。ハーフスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、半周囲分(180度分)の検出データを収集する。また、DAS16は、データ収集部の一例である。
回転フレーム17は、X線管11、ウェッジ12、およびコリメータ13と、X線検出器15とを対向支持する円環状の部材である。回転フレーム17は、固定フレームによって、内部に導入された被検体Pを中心として回転自在に支持される。回転フレーム17は、更にX線高電圧装置14やDAS16を支持する。回転フレーム17は、架台装置10の非回転部分(例えば固定フレーム。図1での図示は省略している)により回転可能に支持される。回転機構は、例えば、回転駆動力を生ずるモータと、当該回転駆動力を回転フレーム17に伝達して回転させるベアリングとを含む。モータは、例えば当該非回転部分に設けられ、ベアリングは回転フレーム17および当該モータと物理的に接続され、モータの回転力に応じて回転フレームが回転する。
回転フレーム17と非回転部分にはそれぞれ、非接触方式または接触方式の通信回路が設けられ、これにより回転フレーム17に支持されるユニットと当該非回転部分あるいは架台装置10の外部装置との通信が行われる。例えば、非接触の通信方式として光通信を採用する場合、DAS16が生成した検出データは、回転フレーム17に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から光通信によって架台装置10の非回転部分に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、さらに送信器により当該非回転部分からコンソール装置40へと転送される。なお、通信方式としては、この他に容量結合式や電波方式等の非接触型のデータ伝送の他、スリップリングと電極ブラシを使った接触型のデータ伝送方式を採用しても構わない。回転フレーム17は、X線管11等を支持して回転させることができるものであれば、円環状の部材に限らず、アームのような部材であってもよい。
X線CT装置1は、例えば、X線管11とX線検出器15の双方が回転フレーム17によって支持されて被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-TypeのX線CT装置(第3世代CT)であるが、これに限らず、円環状に配列された複数のX線検出素子が固定フレームに固定され、X線管11が被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-TypeのX線CT装置(第4世代CT)であってもよい。
制御装置18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを有する処理回路と、モータやアクチュエータ等を含む駆動機構とを有する。制御装置18は、コンソール装置40または架台装置10に取り付けられた入力インターフェース43からの入力信号を受け付けて、架台装置10および寝台装置30の動作を制御する。
制御装置18は、例えば、回転フレーム17を回転させたり、架台装置10をチルトさせたり、寝台装置30の天板33を移動させたりする。架台装置10をチルトさせる場合、制御装置18は、入力インターフェース43に入力された傾斜角度(チルト角度)に基づいて、Z軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム17を回転させる。制御装置18は、図示しないセンサの出力等によって回転フレーム17の回転角度を把握している。また、制御装置18は、回転フレーム17の回転角度を随時、処理回路50に提供する。制御装置18は、架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。また、制御装置18は、制御部の一例である。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置して移動させ、架台装置10の回転フレーム17の内部に導入する装置である。寝台装置30は、例えば、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向(Y軸方向)に移動可能に支持する筐体を含む。寝台駆動装置32は、モータやアクチュエータを含む。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、支持フレーム34に沿って、天板33の長手方向(Z軸方向)に移動させる。天板33は、被検体Pが載置される板状の部材である。
寝台駆動装置32は、天板33だけでなく、支持フレーム34を天板33の長手方向に移動させてもよい。また、上記とは逆に、架台装置10がZ軸方向に移動可能であり、架台装置10の移動によって回転フレーム17が被検体Pの周囲に来るように制御されてもよい。また、架台装置10と天板33の双方が移動可能な構成であってもよい。また、X線CT装置1は、被検体Pが立位または座位でスキャンされる方式の装置であってもよい。この場合、X線CT装置1は、寝台装置30に代えて被検体支持機構を有し、架台装置10は、回転フレーム17を、床面に垂直な軸方向を中心に回転させる。なお、X線CT装置1は寝台装置30を有しなくてもよい。例えば、X線CT装置1の開口部が鉛直方向に延びる略円筒形状を呈する場合、被検体を立位で撮影することになるため、寝台装置30は不要となる。
コンソール装置40は、例えば、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、ネットワーク接続回路44と、処理回路50とを有する。実施形態では、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40の各構成要素の一部または全部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、投影データ、再構成画像(CT画像)データ等を記憶する。これらのデータは、メモリ41ではなく(或いはメモリ41に加えて)、X線CT装置1が通信可能な外部メモリに記憶されてもよい。外部メモリは、例えば、外部メモリを管理するクラウドサーバが読み書きの要求を受け付けることで、クラウドサーバによって制御されるものである。外部メモリは、例えば、PACS(Picture Archiving and Communication Systems)と称されるシステムにより実現される。PACSとは、各種画像診断装置によって撮影された画像等を体系的に記憶するシステムである。メモリ41は、記憶部の一例である。
図2は、メモリ41に格納されるデータの一例を示す図である。図2に示すように、メモリ41には、例えば、被検体Pの撮影するときの各種の条件(スキャン条件等)が設定された撮影条件41-1や、処理回路50により生成される投影データ41-2、再構成画像データ41-3、X線管設定の差異や劣化度合の判定に用いられる見本データ41-4、判定結果41-5、通知情報41-6等の情報が格納される。見本データ41-4は、第1のタイミングで推奨された設計である正規のX線管(正規管)からのX線を検出することで取得された第1のエネルギースペクトル(照射スペクトル)情報である。第1のタイミングとは、例えば、X線CT装置1の出荷時のタイミングである。出荷時とは、製造元から販売先へ出荷されるタイミングでもよく、販売先に設置された後の初期設定(初期調整)を行うタイミング等でもよい。通知情報41-6は、判定機能59により判定されたX線管の状態ごとに通知内容が対応付けられた情報である。また、通知情報41-6には、通知先(対象者)に関する情報が含まれていてもよい。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路50によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者による各種操作を受け付けるGUI(Graphical User Interface)等を出力する。ディスプレイ42は、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えば、タブレット端末)であってもよい。また、ディスプレイ42は、表示部の一例である。
入力インターフェース43は、操作者による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す電気信号を処理回路50に出力する。例えば、入力インターフェース43は、検出データまたは投影データを収集する際の収集条件、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等の入力操作を受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、マウスやキーボード、タッチパネル、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、カメラ、赤外線センサ、マイク等により実現される。入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えば、タブレット端末)により実現されてもよい。
ネットワーク接続回路44は、例えば、プリント回路基板を有するネットワークカード、或いは無線通信モジュール等を含む。ネットワーク接続回路44は、接続する対象のネットワークの形態に応じた情報通信用プロトコルを実装する。ネットワークは、例えば、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、インターネット、セルラー網、専用回線等を含む。
処理回路50は、X線CT装置1の全体の動作を制御する。処理回路50は、例えば、システム制御機能51、前処理機能52、再構成処理機能53、画像処理機能54、スキャン制御機能55、表示制御機能56、調整機能57、取得機能58、判定機能59、通知機能60等を実行する。処理回路50は、例えば、ハードウェアプロセッサがメモリ41に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))等の回路(circuitry)を意味する。メモリ41にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。また、処理回路50は、処理部の一例である。取得機能58は、取得部の一例である。判定機能59は、判定部の一例である。通知機能60は、通知部の一例である。
コンソール装置40または処理回路50が有する各構成要素は、分散化されて複数のハードウェアにより実現されてもよい。処理回路50は、コンソール装置40が有する構成ではなく、コンソール装置40と通信可能な処理装置によって実現されてもよい。処理装置は、例えば、一つのX線CT装置と接続されたワークステーション、あるいは複数のX線CT装置に接続され、以下に説明する処理回路50と同等の処理を一括して実行する装置(例えば、クラウドサーバ)である。すわなち、本実施形態の構成を、X線CT装置と、他の処理装置とがネットワークを介して接続されたX線CTシステム(医用診断システム)として実現することも可能である。
システム制御機能51は、例えば、入力インターフェース43により受け付けられた入力操作に基づいて、処理回路50の各種機能を制御する。
前処理機能52は、DAS16により出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を行って投影データ41-2を生成し、生成した投影データ41-2をメモリ41に記憶させる。なお、前処理前のデータ(検出データ)および前処理後のデータを総称して投影データと称する場合もある。
再構成処理機能53は、前処理機能52により生成された投影データ41-2に対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等による再構成処理を行って再構成画像データ(CT画像データ)41-3を生成し、生成した再構成画像データ41-3をメモリ41に記憶させる。
画像処理機能54は、入力インターフェース43により受け付けられた入力操作に基づいて、再構成画像データ41-3を公知の方法により、三次元画像データや任意断面の断面像データに変換する。三次元画像データの生成は、再構成処理機能53によって行われてもよい。
スキャン制御機能55は、X線高電圧装置14、DAS16、制御装置18、および寝台駆動装置32に指示することで、架台装置10における検出データの収集処理を制御する。スキャン制御機能55は、位置合わせ画像、本撮影画像、および診断に用いる画像を撮影する際の各部の動作をそれぞれ制御する。
表示制御機能56は、ディスプレイ42の表示態様を制御する。例えば、表示制御機能56は、ディスプレイ42を制御して、処理回路50によって生成された再構成画像や、操作者による各種操作を受け付けるGUI画像等を表示させる。
調整機能57は、X線CT装置1の出荷時およびX線管11等の部品交換時における調整処理の制御を行う。調整処理には、例えば、キャリブレーション(校正)処理や、IF調整(X線管11のフィラメント電流値(IF値)の調整)処理、シーズミング(事前にX線管球に低い電圧で負荷をかけ、内部の真空度を上げて残留物などを除去する作業)処理等が含まれる。調整機能57は、入力インターフェース43よりユーザからの実行指示が受け付けられた場合や、対象物体(例えば、X線管)が交換されたことを検知したタイミング、管球ウォームアップのタイミング、または所定周期で上述した調整処理を実行する。
取得機能58は、X線管11等の設計上の差異や劣化度合を判定するためのデータを取得する。例えば、取得機能58は、X線CT装置1の出荷時において機器の稼働条件等を調整するタイミング(第1のタイミング)で、X線を検出することで取得された第1のエネルギースペクトル情報を取得し、取得した第1のエネルギースペクトル情報を見本データ41-4としてメモリ41に記憶させる。また、取得機能58は、ネットワーク接続回路44を介して外部装置から取得した第1のエネルギースペクトル情報を含む見本データ41-4を取得してメモリ41に記憶させてもよい。
また、取得機能58は、X線管11の交換時等のタイミング(例えば、第1のタイミングよりも後の第2のタイミング)で、X線を検出することで取得された第2のエネルギースペクトル情報を取得する。取得機能58は、調整機能57により実行される一以上の調整処理のうち、所定の調整処理(例えば、IF調整)が実行されたことをトリガーとして、第1のエネルギースペクトル情報または第2のエネルギースペクトル情報を取得してもよい。また、取得機能58は、入力インターフェース43よりユーザからの実行指示が受け付けられた場合に第1のエネルギースペクトル情報または第2のエネルギースペクトル情報の取得処理を実行してもよい。
判定機能59は、取得機能58により取得された第1のエネルギースペクトル情報と第2のエネルギースペクトル情報とに基づいてX線管11等の対象物の状態を判定する。また、判定機能59は、判定した結果を判定結果41-5としてメモリ41に記憶させる。判定機能59の詳細については後述する。
通知機能60は、メモリ41に記憶された通知情報41-6に含まれる複数の通知内容のうち、判定機能59により判定されたX線管の状態に応じた通知内容(警告等)を対象者に通知する。例えば、通知機能60は、ディスプレイ42に警告情報を表示させてもよく、ネットワーク接続回路44を介して、対象者が使用する端末(例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末、設置型端末)に通知してもよい。
(判定機能について)
次に、判定機能59の詳細について説明する。判定機能59は、X線管11等の対象物の状態を判定として、対象物が非正規品であるか否かの判定や、対象物の劣化度を判定する。以下では、対象物の一例としてX線管11を用いて説明する。また、以下の処理では、すでに出荷時等の第1のタイミングでX線管11の正規品(正規管)を用いた第1のエネルギースペクトル情報が取得され、見本データ41-4としてメモリ41に記憶されているものとする。
図3は、交換後のX線管11が非正規管か否かを判定する判定処理の一例を示すフローチャートである。図3の例において、X線管11が交換された後、調整機能57は、X線管11の交換後のX線CT装置1の調整処理を実行する(ステップS100)。次に、取得機能58は、交換後の調整処理における所定の処理の実行をトリガーとして、第2のエネルギースペクトル情報を取得する(ステップS102)。次に、取得機能58は、メモリ41に記憶された見本データ41-4である第1のエネルギースペクトル情報を取得する(ステップS104)。次に、判定機能59は、第1のエネルギースペクトル情報と第2のエネルギースペクトル情報のそれぞれから特定X線を含むエネルギービンのカウント値を取得する(ステップS106)。
図4は、特定X線を含むエネルギービンのカウント値を比較することについて説明するための図である。図4の例において、横軸はエネルギー(keV)を示し、縦軸は光子計数のカウント値(cnt)を示している。また、図4の例では、見本データ41-4から取得した第1のエネルギースペクトルES1と、交換後に取得した第2のエネルギースペクトルES2とが示されている。
また、図4の例では、第1のエネルギースペクトルES1と、第2のエネルギースペクトルES2とのそれぞれに対して、所定間隔のエネルギービン(エネルギー帯)B1~B7が設定されている。なお、エネルギービンの区間は、所定間隔に代えて、ビンごとに異なる間隔であってもよく、判定する区間に応じて任意に設定されてもよい。
例えば、判定機能59は、図4に示すエネルギービンのうち、正規管であるX線管11から得られる第1のエネルギースペクトルES1の特性X線を含むエネルギービンのカウント値を用いて判定を行う。特性X線とは、例えば、X線管11に含まれる素材等に応じてカウント値が大きく変動する部分である。また、判定機能59は、X線管11における陽極素材に関するK吸収端のエネルギーを包含するエネルギービンのカウント値を用いて比較を行ってもよい。図4の例において、判定機能59は、特定X線を含むエネルギービンB4のカウント値(以下、第1のカウント値と称する)C11を取得する。また、判定機能59は、第2のエネルギースペクトルES2から同様にエネルギービンB4のカウント値(以下、第2のカウント値と称する)C12を取得する。
図3に戻り、判定機能59は、第1のカウント値C11と第2のカウント値C12との差(差分値)が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS108)。差が閾値を以上であると判定した場合、判定機能59は、交換後のX線管が非正規管であると判定する(ステップS110)。また、判定機能59は、交換後のX線管が非正規管であると判定することに代えて、第1のエネルギースペクトル情報に対応するX線管と第2のエネルギースペクトル情報に対応するX線管の性能が異なっていると判定してもよい。
次に、通知機能60は、交換されたX線管が非正規管であることを示す情報(警告情報)を対象者に通知する(ステップS112)。これにより、本フローチャートの処理は、終了する。また、ステップS108の処理において、第1のカウント値と第2のカウント値との差が閾値未満である場合は、交換後のX線管が正規管であるものとして本フローチャートの処理を終了する。なお、この場合、通知機能60は、交換後のX線管が正規管であることを示す情報を対象者に通知してもよい。
上述したように、判定機能59は、全てのエネルギービンB1~B7のうち、X線管11の設計等によって変化が大きいエネルギービンに絞って判定を行うことで、より効率的にX線管の状態を判定することができる。なお、上述の判定処理では、X線管ターゲットの材質(素材)によって放出されるエネルギーの異なる特性X線を含むエネルギービンを用いた判定結果に基づいて、ターゲット素材の差異を判定してもよい。また、上述の処理では、フィルタ材質、厚み、ターゲット角の違いによって、エネルギービンのカウント値が異なる場合に、そのエネルギービンを用いて判定を行ってもよい。また、判定機能59は、特定のエネルギービンに限定されず、全てのエネルギービンを用いて判定してもよく、第1のエネルギースペクトルと第2のエネルギースペクトルを比較して判定してもよい。
次に、判定機能59におけるX線管の劣化度合の判定処理について説明する。図5は、劣化度合の判定処理の一連の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図5の例においても予め見本データ41-4がメモリ41に記憶されているものとする。
図5の例において、判定機能59は、X線CT装置1のスキャン回数(スライス回数)が所定回数以上、または前回判定処理を実施してから所定時間経過したか否かを判定する(ステップS200)。スキャン回数が所定回数以上または前回から所定時間経過していると判定された場合、取得機能58は、第2のエネルギースペクトル情報を取得する(ステップS202)。次に、取得機能58は、メモリ41から見本データ(第1のエネルギースペクトル情報)41-4を取得する(ステップS204)。次に、判定機能59は、取得した第1のエネルギースペクトル情報および第2のエネルギースペクトル情報から異なる2つのエネルギービンのカウント値を取得する(ステップS206)。
図6は、異なる2つのエネルギービンのカウント値を取得することについて説明するための図である。図6の例では、図4と同様に第1のエネルギースペクトルES1および第2のエネルギースペクトルES2のそれぞれにエネルギービンB1~B7が割り当てられている。判定機能59は、第1のエネルギースペクトルES1および第2のエネルギースペクトルES2のそれぞれから、異なる2つのエネルギービンのカウント値を取得する。なお、異なる2つのエネルギービンのうち、エネルギーが低い方を低エネルギーのエネルギービン(低エネルギービン)と称し、エネルギーが高い方を高エネルギーのエネルギービン(高エネルギービン)と称する。
図6の例において、判定機能59は、第1のエネルギースペクトルES1のエネルギービンB2のカウント値C12と、エネルギービンB6のカウント値C13とを取得する。また、第2のエネルギースペクトルES2からも同様にエネルギービンB2のカウント値C22と、エネルギービンB6のカウント値C23とを取得する。
図5に戻り、次に、判定機能59は、第1のエネルギースペクトルES1における低エネルギービンのカウント値と、高エネルギービンのカウント値の比(例えば、出力比C12/C13)と、第2のエネルギースペクトルES2における低エネルギービンのカウント値と、高エネルギービンのカウント値の比(例えば、出力比C22/C23)とを算出する(ステップS208)。次に、判定機能59は、カウント比の差が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS210)。閾値以上であると判定された場合、判定機能59は、差に応じた劣化度合を判定する(ステップS212)。ステップS212の処理において、判定機能59は、例えば、差が大きいほど劣化度合が大きいと判定する。また、判定機能59は、陽極素材の劣化度合を判定する場合には、予め低エネルギービンと高エネルギービンとの出力比と陽極厚との対応表をメモリ41に記憶しておき、その対応表を参照して、陽極素材の劣化度合を判定してもよい。上記対応表は、例えば、X線CT装置1の出荷前において、シミュレーションや実測等に予め生成される。また、対応表は、見本データ41-4に格納されていてもよい。また、陽極素材以外の素材に関して同様の対応表が予め生成してある場合、判定機能59は、他の素材(材質)に対して同様に劣化度合を判定してもよい。
次に、通知機能60は、判定結果に基づく情報(例えば、劣化度合を示す情報やメンテナンスが必要であることを示す情報)を対象者に通知する(ステップS214)。これにより、本フローチャートの処理を終了する。また、ステップS200の処理において、スキャン回数が所定回数以上ではなく且つ前回から所定時間が経過していないと判定した場合、または、ステップS210の処理において、カウント比の差が閾値以上でないと判定された場合、本フローチャートの処理を終了する。
なお、ステップS200の処理では、ユーザの任意のタイミング(例えば、サービスマンがコンソールから指示したタイミング)でステップS202以降の処理を行ってもよい。上述の判定処理において、より効率的に劣化度合を判定して、より正確な状態を対象者に通知することができる。
<変形例>
上記の実施形態は、PCCT装置のメイン検出器を使用するのに代えて、CT装置のRef(Reference)検出器にPCDを用いて行ってもよい。また、実施形態における見本データは、ネットワークによるダウンロードや、磁気メモリ等の記録媒体によって、出荷後にインストールや更新されてもよい。
また、実施形態において、判定機能59は、判定する内容に応じて特性X線を含む領域や散乱X線を含む領域に着目するようにビンのエネルギー幅を変えて(狭くして)判定を行ってもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、実施形態のX線CT装置は、X線管から照射されるX線を光子単位で検出する光子計数型X線検出器と、第1のタイミングでX線を検出することで取得された第1のエネルギースペクトル情報を記憶する記憶部と、第1のタイミングよりも後の第2のタイミングでX線を検出することで第2のエネルギースペクトル情報を取得する取得部と、第1のエネルギースペクトル情報と第2のエネルギースペクトル情報とに基づいてX線管の状態を判定する判定部と、を持つことにより、より効率的にX線管の状態を判定することができる。
具体的には、本実施形態によれば、例えば、空気照射スペクトルを簡便に検査することができ、空気照射スペクトルが推奨値と異なるX線管を検出することができる。また、実施形態によれば、エネルギースペクトルの見本データと、搭載したX線管のエネルギースペクトルとの各エネルギービンのカウントを比較することで、CT値シフトなどのアーチファクトの原因となる不適切な空気照射スペクトルを提供するX線管を検出し、対象者に通知することができる。また、PCCT装置に搭載されているPCDを使用して空気照射スペクトルの比較を行うため、X線管に個別のID番号を記録させた電子基板を内蔵して照合を行う従来の照合手法に代表されるような外部装置の導入を必要とせず、装置の外形変更、重量増大、製造費用増大を抑制することができる。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
プログラムを格納するメモリと、
プロセッサと、を備え、
前記メモリは、第1のタイミングでX線を検出することで取得された第1のエネルギースペクトル情報を記憶し、
前記プロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
光子計数型X線検出器によりX線管から照射されるX線を光子単位で検出し、
前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングでX線を検出することで第2のエネルギースペクトル情報を取得し、
前記第1のエネルギースペクトル情報と前記第2のエネルギースペクトル情報とに基づいてX線管の状態を判定する、
X線CT装置。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の軽減、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…X線CT装置,10…架台装置,11…X線管,12…ウェッジ,13…コリメータ,14…X線高電圧装置,15…X線検出器,16…データ収集システム,17…回転フレーム,18…制御装置,30…寝台装置,40…コンソール装置,50…処理回路,51…システム制御機能,52…前処理機能,53…再構成処理機能,54…画像処理機能,55…スキャン制御機能,56…表示制御機能,57…調整機能,58…取得機能,59…判定機能,60…通知機能

Claims (7)

  1. X線管から照射されるX線を光子単位で検出する光子計数型X線検出器と、
    第1のタイミングでX線を検出することで取得された第1のエネルギースペクトル情報を記憶する記憶部と、
    前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングでX線を検出することで第2のエネルギースペクトル情報を取得する取得部と、
    前記第1のエネルギースペクトル情報と前記第2のエネルギースペクトル情報とに基づいてX線管の状態を判定する判定部と、
    を備える、X線CT装置。
  2. 前記判定部は、前記第1のエネルギースペクトル情報に含まれる所定のエネルギービンにおける光子計数のカウント値と前記第2のエネルギースペクトル情報に含まれる前記所定のエネルギービンの光子計数のカウント値との差に基づいて、前記X線管の状態を判定する、
    請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記判定部は、前記第1のエネルギースペクトル情報に含まれる複数のエネルギービンのうち異なる2つのエネルギービンのそれぞれの光子計数のカウント値と、前記第2のエネルギースペクトル情報に含まれる複数のエネルギービンのうち前記異なる2つのエネルギービンのそれぞれの光子計数のカウント値との比較結果に基づいて、前記X線管の劣化度合を判定する、
    請求項1または2に記載のX線CT装置。
  4. 前記判定部により判定された前記X線管の状態に基づいて対象者に所定の通知を行う通知部を更に備える、
    請求項1から3のうち何れか1項に記載のX線CT装置。
  5. 前記第1のタイミングは、正規のX線管が設置されているタイミングであり、前記第2のタイミングは、前記X線管が交換されたタイミングであり、
    前記判定部は、交換されたX線管が非正規のX線管であるか否かを判定する、
    請求項1から4のうち何れか1項に記載のX線CT装置。
  6. コンピュータが、
    光子計数型X線検出器によりX線管から照射されるX線を光子単位で検出し、
    記憶部に第1のタイミングでX線を検出することで取得された第1のエネルギースペクトル情報を記憶し、
    前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングでX線を検出することで第2のエネルギースペクトル情報を取得し、
    前記第1のエネルギースペクトル情報と前記第2のエネルギースペクトル情報とに基づいてX線管の状態を判定する、
    判定方法。
  7. コンピュータに、
    光子計数型X線検出器によりX線管から照射されるX線を光子単位で検出させ、
    記憶部に第1のタイミングでX線を検出することで取得された第1のエネルギースペクトル情報を記憶させ、
    前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングでX線を検出することで第2のエネルギースペクトル情報を取得させ、
    前記第1のエネルギースペクトル情報と前記第2のエネルギースペクトル情報とに基づいてX線管の状態を判定させる、
    プログラム。
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