JP2023119258A - 血液浄化装置および血液浄化装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポンプによる目標積算流量と、目標治療時間とに基づいて、ポンプによる流量を設定可能な血液浄化装置を提供する。【解決手段】血液浄化装置は、ポンプと、ポンプによる目標積算流量と、目標治療時間との入力を受け付ける。血液浄化装置は、目標積算流量と目標治療時間とに基づき、ポンプによる流量を算出する。血液浄化装置は、算出された流量に基づきポンプを動作させる。【選択図】図8
Description
本開示は、血液浄化装置および血液浄化装置の制御方法に関する。
従来、透析および濾過の少なくとも一方により血液を浄化する血液浄化装置が知られている。たとえば、特開2019-37674号公報(特許文献1)には、透析により血液を浄化する血液透析装置が開示されている。当該血液透析装置では、透析治療のための設定項目にかかる設定値が設定される。
当該血液透析装置は、治療時間、目標除水量および除水速度のうち、いずれか一つの設定項目を選択する優先設定項目選択手段と、変更された設定項目にかかる設定値に基づいて関連する他の設定項目の設定値を更新する設定値更新手段とを備える。当該血液透析装置は、優先設定項目選択手段において一つの設定値(治療時間)が選択され、他の2つの設定値のうちいずれか一方の設定値(除水速度)が変更されると、設定値更新手段が、優先設定項目選択手段において選択された設定値(治療時間)を維持したまま、変更された上記一方の設定値(除水速度)に基づいて他方の設定値(目標除水量)を更新する。
血液浄化装置において、ポンプによる目標積算流量と、目標治療時間とに基づいて、ポンプによる流量を設定することができれば、血液浄化装置のユーザビリティが増す。
本開示は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、ポンプによる目標積算流量と、目標治療時間とに基づいて、ポンプによる流量を設定可能な血液浄化装置および血液浄化装置の制御方法を提供することにある。
本開示のある局面に従うと、血液浄化装置は、ポンプと、ポンプによる目標積算流量と、目標治療時間との入力を受け付ける受付手段と、目標積算流量と目標治療時間とに基づき、ポンプによる流量を算出する算出手段と、算出された流量に基づきポンプを動作させるポンプ制御手段をさらに備える。
本開示の他の局面に従うと、血液浄化装置の制御方法は、ポンプによる目標積算流量と、目標治療時間との入力を受け付けるステップと、目標積算流量と目標治療時間とに基づき、ポンプによる流量を算出するステップと、算出された流量に基づきポンプを動作させるステップとを備える。
本開示によれば、ポンプによる目標積算流量と、目標治療時間とに基づいて、ポンプによる流量を設定可能となる。
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
詳しくは、以下では、持続的腎機能代替療法(CRRT;Continuous Renal Replacement Therapy)を例に挙げて説明する。CRRTは、主として、腎機能が急速に低下した急性腎不全等の重症の患者に対して適用される。なお、以下では、「ユーザ」は、典型的には、医師、看護師等の医療従事者を示す。
<A.全体構成>
図1は、血液浄化装置1の全体構成の概略を表す図である。図1に示すように、血液浄化装置1は、本例では、補充液ポンプ31と、透析液ポンプ32と、排液ポンプ33と、血液ポンプ34と、血液濾過器50と、注射器60と、後述する制御装置およびタッチスクリーン(図7参照)とを備える。
図1は、血液浄化装置1の全体構成の概略を表す図である。図1に示すように、血液浄化装置1は、本例では、補充液ポンプ31と、透析液ポンプ32と、排液ポンプ33と、血液ポンプ34と、血液濾過器50と、注射器60と、後述する制御装置およびタッチスクリーン(図7参照)とを備える。
血液濾過器50は、血液から不要または有毒な物質を除去する。血液濾過器50は、中空糸膜を有する。血液濾過器50は、中空糸膜の内側に血液を流す。一例として中空糸膜の内側から外側へ圧力をかけることにより、水分、血液中の老廃物、サイトカイン等の中分量物質が、血液濾過器50内において中空糸膜の内側領域から外側領域へと移動する。これにより、血液が浄化される。
補充液ポンプ31は、補液または置換液とも称される補充液41を血液回路(流路)に供給する。透析液ポンプ32は、透析液42を血液回路に供給する。詳しくは、透析液ポンプ32は、透析液を血液濾過器50の中空糸膜の外側領域に供給する。排液ポンプ33は、血液濾過器50内の中空糸膜の外側領域に移動した物質(血液中の物質)を含む排液(透析液の排液)を排液容器43に送る。排液ポンプ33は、「濾過ポンプ」とも称される。
補充液ポンプ31と、透析液ポンプ32と、排液ポンプ33との動作は、制御装置によって制御される。
注射器60は、血液回路と血液濾過器50とにおいて血液が凝固するのを防ぐため、ユーザの操作に基づき、抗凝固薬を血液回路に供給する。
なお、図1においては、後希釈方式の装置構成を例に挙げて説明しているが、これに限定されず、本開示の処理は前希釈方式の装置にも適用可能である。
<B.設定入力項目>
図2は、血液浄化装置1に対する設定入力項目を説明するための図である。図2に示されるように、設定入力項目は、CRRTのモード(治療モード,設定モード)によって異なる。
図2は、血液浄化装置1に対する設定入力項目を説明するための図である。図2に示されるように、設定入力項目は、CRRTのモード(治療モード,設定モード)によって異なる。
設定入力項目として、補充液の目標積算量(L)と、目標除水量(L)と、透析液の目標積算量(L)と、目標治療時間とを挙げている。CRRTのモードとして、持続的血液濾過(CHF:Continuous HemoFiltration)と、持続的血液透析(CHD:Continuous HemoDialysis)と、持続的血液濾過透析(CHDF::Continuous HemoDaiFiltration)と、持続緩徐式限外濾過(SCUF:Slow Continuous UltraFiltration)とが挙げられる。本例の血液浄化装置1では、上記4つのモードの全てを行うことが可能である。
持続的血液濾過(CHF)では、補充液の目標積算量と、目標治療時間との入力が必要(必須)である。持続的血液透析(CHD)では、透析液の目標積算量と、目標治療時間との入力が必要である。持続的血液濾過透析(CHDF)では、補充液の目標積算量と、透析液の目標積算量と、目標治療時間との入力が必要である。持続緩徐式限外濾過(SCUF)では、目標除水量と、目標治療時間との入力が必要となる。
以上のように、CRRTの4つのモード全てにおいて、目標治療時間の入力が必須となる。なお、持続的血液濾過(CHF)と、持続的血液透析(CHD)と、持続的血液透析(CHD)とでは、目標除水量の入力はオプションとなる。これらの3つのモードにおいて除水をする場合に、目標除水量の入力が必要となる。
なお、本例では、補充液の目標積算量の設定範囲の上限値は、999.9Lである。透析液の目標積算量の設定範囲の上限値は、999.9Lである。目標除水量の設定範囲の上限値は、999.99Lである。目標治療時間の設定範囲の上限値は、99時間59分である。さらに、血液浄化装置1では、以下の4つの条件(1)~(4)を満たすことが要求されている。
(1)補充液ポンプ31による1時間当たりの流量(吐き出し量)が、0mL/h以上、かつ8000mL/h以下である。
(2)透析液ポンプ32による1時間当たりの流量(吐き出し量)が、0mL/h以上、かつ8000mL/h以下である。
(3)1時間当たりの除水量(すなわち、除水速度)が、0mL/h以上、かつ8000mL/h以下である。
(4)排液ポンプ33による1時間当たりの流量(吐き出し量)が、0mL/hよりも大きく、かつ8000mL/h以下である。具体的には、補充液ポンプ31による1時間当たりの流量と、透析液ポンプ32による1時間当たりの流量と、除水速度との総和が、0mL/hよりも大きく、かつ8000mL/h以下である。
上記の条件(1)~(4)における上限値“8000mL/h”は、血液浄化装置1に搭載された各ポンプ31~33のポンプ能力のみを考慮したものであり、一例に過ぎない。血液浄化装置1に搭載されるポンプの種別に応じて当該数値は変わる。
血液浄化装置1は、入力された設定入力項目に基づき、4つのCRRTのモード(治療モード)のうちから1つのモードを自動的に選択する。血液浄化装置1は、補充液の目標積算量と透析液の目標積算量とのうち補充液の目標積算量のみが入力された場合、CRRTのモードとして持続的血液濾過(CHF)を自動的に選択する。血液浄化装置1は、補充液の目標積算量と透析液の目標積算量とのうち透析液の目標積算量のみが入力された場合、CRRTのモードとして持続的血液透析(CHD)を自動的に選択する。
血液浄化装置1は、補充液の目標積算量と透析液の目標積算量との両方が入力された場合、CRRTのモードとして持続的血液濾過透析(CHDF)を自動的に選択する。血液浄化装置1は、補充液の目標積算量と透析液の目標積算量との両方が入力されず、かつ目標除水量が入力された場合、CRRTのモードとして持続緩徐式限外濾過(SCUF)を自動的に選択する。
以下、上述したCRRTのモードについて補足する。持続的血液濾過透析(CHDF)では、図1に示したように、4つのポンプ31~34と、補充液41と透析液42とが使用される。なお、血液浄化装置1においては、1つの薬液を補充液41兼透析液42として使用してもよい。
これに対し、持続的血液濾過(CHF)では、4つのポンプ31~34のうち、補充液ポンプ31と排液ポンプ33と血液ポンプ34とが使用される。すなわち、透析液ポンプ32は使用されない。よって、持続的血液濾過(CHF)では、補充液41と透析液42とのうち、補充液41だけが用いられる。
同様に、持続的血液透析(CHD)では、4つのポンプ31~34のうち、透析液ポンプ32と排液ポンプ33と血液ポンプ34とだけが用いられる。すなわち、補充液ポンプ31は使用されない。よって、持続的血液透析(CHD)では、補充液41と透析液42とのうち、透析液42だけが用いられる。
持続緩徐式限外濾過(SCUF)では、4つのポンプ31~34のうち、排液ポンプ33と血液ポンプ34とだけが用いられる。すなわち、補充液ポンプ31と透析液ポンプ32とは使用されない。よって、持続緩徐式限外濾過(SCUF)では、補充液41と透析液42とは用いられない。
<C.ユーザインターフェイス>
血液浄化装置1のタッチスクリーンに表示されるユーザインターフェイスについて説明する。以下では、4つの操作例を説明する。
血液浄化装置1のタッチスクリーンに表示されるユーザインターフェイスについて説明する。以下では、4つの操作例を説明する。
(c1.第1の操作例)
図3は、第1の操作例を説明するための図である。図3に示されるように、血液浄化装置1(詳しくは、制御装置)は、タッチスクリーン10に、補充液の目標積算量の各桁の数値を1ずつ増加させるオブジェクト画像111(4つの「+」のオブジェクト画像)と、補充液の目標積算量の各桁の数値を1ずつ減少させるオブジェクト画像112(4つの「-」のオブジェクト画像)とを表示する。オブジェクト画像111,112を用いて入力された数値が、表示領域113に表示される。本例では、「100.0」が入力され、「100.0L」が表示領域113に表示されている。また、血液浄化装置1は、タッチスクリーン10に、後述する演算にて算出された補充液の流量(ポンプ流量)を、表示領域114に表示する。
図3は、第1の操作例を説明するための図である。図3に示されるように、血液浄化装置1(詳しくは、制御装置)は、タッチスクリーン10に、補充液の目標積算量の各桁の数値を1ずつ増加させるオブジェクト画像111(4つの「+」のオブジェクト画像)と、補充液の目標積算量の各桁の数値を1ずつ減少させるオブジェクト画像112(4つの「-」のオブジェクト画像)とを表示する。オブジェクト画像111,112を用いて入力された数値が、表示領域113に表示される。本例では、「100.0」が入力され、「100.0L」が表示領域113に表示されている。また、血液浄化装置1は、タッチスクリーン10に、後述する演算にて算出された補充液の流量(ポンプ流量)を、表示領域114に表示する。
血液浄化装置1は、タッチスクリーン10に、透析液の目標積算量の各桁の数値を1ずつ増加させるオブジェクト画像121(4つの「+」のオブジェクト画像)と、透析液の目標積算量の各桁の数値を1ずつ減少させるオブジェクト画像122(4つの「-」のオブジェクト画像)とをさらに表示する。オブジェクト画像121,122を用いて入力された数値が、表示領域123に表示される。本例では、「100.0」が入力され、「100.0L」が表示領域123に表示されている。また、血液浄化装置1は、タッチスクリーン10に、後述する演算にて算出された透析液の流量(ポンプ流量)を、表示領域124に表示する。
血液浄化装置1は、タッチスクリーン10に、目標除水量の各桁の数値を1ずつ増加させるオブジェクト画像131(4つの「+」のオブジェクト画像)と、目標除水量の各桁の数値を1ずつ減少させるオブジェクト画像132(4つの「-」のオブジェクト画像)とをさらに表示する。オブジェクト画像131,132を用いて入力された数値が、表示領域133に表示される。本例では、「10.00」が入力され、「10.00L」が表示領域133に表示されている。また、血液浄化装置1は、タッチスクリーン10に、後述する演算にて算出された除水速度を、表示領域134に表示する。
血液浄化装置1は、タッチスクリーン10に、目標治療時間の各桁(時間の桁および分の桁)の数値を1ずつ増加させるオブジェクト画像141(4つの「+」のオブジェクト画像)と、目標治療時間の各桁の数値を1ずつ減少させるオブジェクト画像142(4つの「-」のオブジェクト画像)とをさらに表示する。オブジェクト画像141,142を用いて入力された数値が、表示領域143に表示される。本例では、「30.00」が入力され、「30時間00分」が表示領域143に表示されている。また、血液浄化装置1は、タッチスクリーン10に、後述する演算にて算出された排液の流量(ポンプ流量)を、表示領域144に表示する。
血液浄化装置1は、タッチスクリーン10に、設定(詳しくは、入力された数値、算出された数値)をキャンセルするためのキャンセルボタン150と、算出された各数値を設定登録するための決定ボタン160とを表示する。
なお、各オブジェクト画像111,112,131,132,121,122,141,142と、キャンセルボタン150と、決定ボタン160とは、本例では、ソフトウェアキーである。
補充液の目標積算量と、透析液の目標積算量と、目標除水量と、目標治療時間とがユーザ操作に基づき入力されると、血液浄化装置1は、補充液の流量(ポンプ流量)と、透析液の流量(ポンプ流量)と、除水速度と、排液の流量(ポンプ流量)とを算出する。なお、この場合には、4つのCRRTのモードのうちから、持続的血液濾過透析(CHDF)が自動的に選択される。
具体的には、血液浄化装置1は、補充液の目標積算量“100.0L”を、目標治療時間“30時間00分”で割ることにより、補充液の流量(ポンプ流量)を算出する。血液浄化装置1は、算出結果である“3333mL/h”を表示領域114に表示する。
また、血液浄化装置1は、透析液の目標積算量“100.0L”を目標治療時間“30時間00分”で割ることにより、透析液の流量(ポンプ流量)を算出する。血液浄化装置1は、算出結果である“3333mL/h”を表示領域124に表示する。
さらに、血液浄化装置1は、目標除水量“10.00L”を目標治療時間“30時間00分”で割ることにより、除水速度を算出する。血液浄化装置1は、算出結果である“333mL/h”を表示領域134に表示する。
血液浄化装置1は、補充液の流量と、透析液の流量と、除水速度とが算出されると、これらの3つの数値の合計を算出し、かつ、算出した合計を表示領域144に表示する。本例では、血液浄化装置1は、表示領域144に6999mL/h(=3333+333+3333)を表示する。
ところで、補充液の流量“3333mL/h”は、上述した1つ目の条件である“0mL/h以上、かつ8000mL/h以下”を満たしている。透析液の流量“3333mL”は、上述した2つ目の条件である“0mL/h以上、かつ8000mL/h以下”を満たしている。除水速度“333mL/h”は、上述した3つ目の条件である“0mL/h以上、かつ8000mL/h以下”を満たしている。さらに、補充液の流量と、除水速度と、透析液の流量との合計である排液の流量“6999mL/h”は、上述した4つ目の条件である“0mL/hよりも大きく、かつ8000mL/h以下”を満たしている。
血液浄化装置1は、上述した4つの条件の全てが満たされている場合、決定ボタン160の選択が可能な状態とする。よって、本例では、血液浄化装置1は、決定ボタン160をアクティブな状態とする。すなわち、血液浄化装置1は、設定登録操作を受け付け可能な状態とする。
ユーザが決定ボタン160を選択することにより、血液浄化装置1において、補充液の流量と、透析液の流量と、除水速度と、排液の流量とが設定登録される。これにより、血液浄化装置1は、算出された、補充液の流量と、透析液の流量と、排液の流量とに基づき、それぞれのポンプ31~33を動作させる。
(c2.第2の操作例)
図4は、第2の操作例を説明するための図である。図4に示されるように、血液浄化装置1では、補充液の目標積算量と、目標治療時間とが入力されている。なお、この場合には、4つのCRRTのモードのうちから、持続的血液濾過(CHF)が自動的に選択される。本例では、目標除水量が入力されていないため、除水速度は0mL/hのままとなる。
図4は、第2の操作例を説明するための図である。図4に示されるように、血液浄化装置1では、補充液の目標積算量と、目標治療時間とが入力されている。なお、この場合には、4つのCRRTのモードのうちから、持続的血液濾過(CHF)が自動的に選択される。本例では、目標除水量が入力されていないため、除水速度は0mL/hのままとなる。
血液浄化装置1は、補充液の目標積算量“100.0L”を、目標治療時間“30時間00分”で割ることにより、補充液の流量(ポンプ流量)を算出する。血液浄化装置1は、算出結果である“3333mL/h”を表示領域114に表示する。
血液浄化装置1は、除水速度が0mL/hであるため、結果として、補充液の流量を表示領域144に表示する。本例では、血液浄化装置1は、表示領域144に3333mL/hを表示する。
ところで、補充液の流量“3333mL/h”は、上述した1つ目の条件である“0mL/h以上、かつ8000mL/h以下”を満たしている。除水速度“0mL/h”は、上述した3つ目の条件である“0mL/h以上、かつ8000mL/h以下”を満たしている。さらに、補充液の流量と、除水速度との合計である排液の流量“3333mL/h”は、上述した4つ目の条件である“0mL/hよりも大きく、かつ8000mL/h以下”を満たしている。
血液浄化装置1は、上述した3つの条件の全てが満たされている場合、決定ボタン160の選択が可能な状態とする。よって、本例では、血液浄化装置1は、決定ボタン160をアクティブな状態とする。すなわち、血液浄化装置1は、設定登録操作を受け付け可能な状態とする。
ユーザが決定ボタン160を選択することにより、血液浄化装置1において、補充液の流量と、除水速度と、排液の流量とが設定登録される。これにより、血液浄化装置1は、算出された、補充液の流量と、排液の流量とに基づき、それぞれのポンプ31,33を動作させる。
(c3.第3の操作例)
図5は、第3の操作例を説明するための図である。図5に示されるように、補充液の目標積算量と、透析液の目標積算量と、目標除水量と、目標治療時間との全ての値が入力されている。それゆえ、4つのCRRTのモードのうちから、持続的血液濾過透析(CHDF)が自動的に選択される。
図5は、第3の操作例を説明するための図である。図5に示されるように、補充液の目標積算量と、透析液の目標積算量と、目標除水量と、目標治療時間との全ての値が入力されている。それゆえ、4つのCRRTのモードのうちから、持続的血液濾過透析(CHDF)が自動的に選択される。
しかしながら、補充液の目標積算量“100.0L”を目標治療時間“2時間00分”で割った値である補充液の流量(ポンプ流量)は、“50,000mL/h”となる。同様に、透析液の目標積算量“100.0L”を目標治療時間“2時間00分”で割った値である透析液の流量(ポンプ流量)は、“50,000mL/h”となる。
このように、補充液の流量と、透析液の流量とは、各々の上限値である“8000mL/h”を超えている。また、補充液の流量と、透析液の流量とは、表示領域114,124において表示可能な範囲の上限値である“9999mL/h”を超えている。このため、血液浄化装置1は、表示領域114,124における表示を“9999mL/h”とするとともに、当該数値を通常とは異なる表示態様とする。一例として、血液浄化装置1は、表示領域114,124に表示される数値を赤色にする。
なお、血液浄化装置1は、補充液の流量と透析液の流量とが“9999mL/h”以下であっても上限値“8000mL/h”を超えている場合には、表示領域114,124に表示される数値を通常とは異なる表示態様(赤色表示)とする。
一方、目標除水量“10.00L”を目標治療時間“2時間00分”で割った値である除水速度は、“5000mL/h”となる。よって、除水速度は、上限値である“8000mL/h”以下となる。したがって、除水速度は、上述した3つ目の条件(0mL/h以上、かつ8000mL/h以下)を満たす。このため、表示領域134における除水速度は、通常の表示態様となる。
排液の流量(ポンプ流量)は、上述したように、補充液の流量と、透析液の流量と、除水速度との合計となる。したがって、本例では、排液の流量は、105,000mL/h(=50,000+50,000+5,000)となる。
このように、排液の流量は、上限値である“8000mL/h”を超えている。また、排液の流量は、表示領域144において表示可能な範囲の上限値である“9999mL/h”を超えている。このため、血液浄化装置1は、表示領域144における表示を“9999mL/h”とするとともに、当該数値を通常とは異なる表示態様とする。一例として、血液浄化装置1は、表示領域144に表示される数値を赤色にする。
なお、血液浄化装置1は、排液の流量が“9999mL/h”以下であっても、排液の流量の上限値“8000mL/h”を超えている場合には、表示領域144に表示される数値を通常とは異なる表示態様(赤色表示)とする。
血液浄化装置1は、補充液の流量と、透析液の流量と、除水速度と、排液の流量とのうちの少なくとも1つの値が各々に対して設定された条件を満たさない場合には、決定ボタン160をアクティブな状態とはしない。本例の場合には、3つの値(補充液の流量,透析液の流量,排液の流量)が各々に対して設定された条件を満たしていないため、血液浄化装置1は、図示したように、決定ボタン160をアクティブな状態とはしない。したがって、本例では、図3とは異なり、血液浄化装置1は、設定登録操作を受け付けない。
(c4.第4の操作例)
図6は、第4の操作例を説明するための図である。図6に示すように、目標治療時間が入力されない。この場合には、補充液の目標積算量と、透析液の目標積算値と、目標除水量とが入力されていても、血液浄化装置1は、補充液の流量と、透析液の流量と、除水速度と、これら3つの数値の合計である排液の流量とを計算できない。
図6は、第4の操作例を説明するための図である。図6に示すように、目標治療時間が入力されない。この場合には、補充液の目標積算量と、透析液の目標積算値と、目標除水量とが入力されていても、血液浄化装置1は、補充液の流量と、透析液の流量と、除水速度と、これら3つの数値の合計である排液の流量とを計算できない。
それゆえ、血液浄化装置1は、表示領域114,124,134,144において、計算不能であることを示す記号“----”を表示する。また、血液浄化装置1は、図示したように、決定ボタン160をアクティブな状態とはしない。したがって、本例では、図3とは異なり、血液浄化装置1は、設定登録操作を受け付けない。
<D.機能ブロック>
図7は、血液浄化装置1の機能的構成を説明するための機能ブロック図である。図7に示されるように、血液浄化装置1は、タッチスクリーン10と、制御装置20と、ポンプ群30とを備えている。
図7は、血液浄化装置1の機能的構成を説明するための機能ブロック図である。図7に示されるように、血液浄化装置1は、タッチスクリーン10と、制御装置20と、ポンプ群30とを備えている。
タッチスクリーン10は、タッチパネル11と、ディスプレイ12とを含む。タッチパネル11は、ディスプレイ12に重畳するように設置されている。ポンプ群30は、補充液ポンプ31と、透析液ポンプ32と、排液ポンプ33と、血液ポンプ34とを含む。
制御装置20は、入力受付部21と、算出部22と、判定部23と、表示制御部24と、ポンプ制御部25とを含む。制御装置20は、図示しないプロセッサとメモリとを含む。
以下、制御装置20の各部の処理に着目して説明する。説明の便宜上、4つのポンプ31~34を使用する持続的血液濾過透析(CHDF)の場合を例に挙げて説明する。
入力受付部21は、タッチパネル11に対するユーザ入力に基づき、補充液の目標積算流量と、透析液の目標積算量と、目標除水量と、目標治療時間との入力を受け付ける(処理(i))。なお、これらの数値の入力は、上述したように、オブジェクト画像111,112,121,122,131,132,141,142を用いて行われる(図3等参照)。入力受付部21は、入力されたデータ(入力データ)を算出部22に送る(処理(ii))。
なお、入力受付部21は、さらに入力データを表示制御部24に送る。この場合、表示制御部24は、タッチパネル11を介して入力受付部21がデータの入力を受け付けると、ディスプレイ12に入力を反映する(処理(v))。たとえば、図3のオブジェクト画像111が選択されると、表示領域113に表示されている補充液の目標積算量の数値を更新する。
算出部22は、補充液の目標積算流量と、目標治療時間とに基づき、補充液の流量を算出する(図3の表示領域114参照)。算出部22は、透析液の目標積算量と、目標治療時間とに基づき、透析液の流量を算出する(図3の表示領域124参照)。算出部22は、目標除水量と、目標治療時間とに基づき、除水速度を算出する(図3の表示領域134参照)。算出部22は、算出された、補充液の流量と、透析液の流量と、除水速度とを合計することにより、排液の流量を算出する(図3の表示領域144参照)。
算出部22は、算出された4つの数値を判定部23に送る。すなわち、算出部22は、補充液の流量(補充液のポンプ流量)と、透析液の流量(透析液のポンプ流量)と、除水速度と、排液の流量(排液のポンプ流量)とを判定部23に送る(処理(iii))。
判定部23は、補充液の流量と、透析液の流量と、除水速度と、排液の流量とが、各々に予め定められた範囲内であるか否かを判定する。
本例では、判定部23は、補充液の流量が0mL/h以上、かつ8000mL/h以下であるか否かを判定する。なお、本例では、0mL/h以上、かつ8000mL/h以下の範囲が、本開示の「第1の範囲」に相当する。
判定部23は、透析液の流量が0mL/h以上、かつ8000mL/h以下であるか否かを判定する。なお、本例では、0mL/h以上、かつ8000mL/h以下の範囲が、本開示の「第2の範囲」に相当する。
判定部23は、除水速度が0mL/h以上、かつ8000mL/h以下であるか否かを判定する。なお、本例では、0mL/h以上、かつ8000mL/h以下の範囲が、本開示の「第3の範囲」に相当する。
判定部23は、排液の流量が0mL/hよりも大きく、かつ8000mL/h以下であるか否かを判定する。なお、本例では、0mL/hよりも大きく、かつ8000mL/h以下の範囲が、本開示の「第4の範囲」に相当する。
判定部23は、上記の4つの判定結果を表示制御部24に送る。表示制御部24は、4つの判定結果の全てが「OK」である場合(4の値全てが範囲内のとき)、たとえば図3に示したように、ディスプレイ12における決定ボタン160の表示状態をアクティブにする(処理(v))。表示制御部24は、4つの判定結果の少なくとも1つが「NG」である場合(少なくとも1つの値が範囲外のとき)、たとえば図5に示したように、決定ボタン160の表示状態を非アクティブのままとする。
決定ボタン160の表示状態がアクティブになっている状態で、ユーザがタッチパネル11を介して決定ボタン160を選択することにより、設定登録指示がタッチスクリーン10から制御装置20の入力受付部21に送信される(処理(vi))。
入力受付部21は、設定登録指示を算出部22に送る。算出部22は、設定登録指示を受け付けると、上述した算出の結果をポンプ制御部25に送る。すなわち、算出部22は、処理(ii)の入力データに基づき算出された4つの数値(補充液の流量,透析液の流量,除水速度,排液の流量)をポンプ制御部25に送る。
ポンプ制御部25は、算出部22から取得した4つの数値に基づき、ポンプ群30を制御する。具体的には、ポンプ制御部25は、算出された補充液の流量に基づき、補充液ポンプ31を動作させる。ポンプ制御部25は、算出された透析液の流量に基づき、透析液ポンプ32を動作させる。ポンプ制御部25は、算出された排液の流量に基づき、排液ポンプ33を動作させる。
詳しくは、ポンプ制御部25は、医療従事者による操作(図示しないボタンの押下等)を受け付けたことに基づき、各ポンプ31,32,33,34を動作させる。なお、ポンプ制御部25は、血液ポンプ34については、算出部22の算出結果とは関係なく、予め指示されたポンプ流量で動作させる。
(小括)
血液浄化装置1の構成および処理を小括すると以下のとおりである。
血液浄化装置1の構成および処理を小括すると以下のとおりである。
(1)血液浄化装置1は、ポンプ(31,32)と、ポンプによる目標積算流量(本実施の形態の例では、補充液の目標積算流量、透析液の目標積算流量)と、目標治療時間との入力を受け付ける入力受付部21と、目標積算流量と目標治療時間とに基づき、ポンプによる流量を算出する算出部22と、算出された流量に基づきポンプを動作させるポンプ制御部25をさらに備える。
このような構成によれば、ポンプによる目標積算流量と、目標治療時間とに基づいて、ポンプによる流量を設定可能となる。それゆえ、血液浄化装置1によれば、ユーザビリティを向上させることができる。
(2)入力受付部21は、算出された流量が予め定められた範囲(本実施の形態の例では、第1の範囲、第2の範囲)であることを条件に、流量の設定登録操作をさらに受け付ける(図7の処理(vi))。ポンプ制御部25は、設定登録操作によって流量が設定登録されると、設定登録された流量に基づきポンプを動作させる。
このような構成によれば、血液浄化装置1は、ポンプによる流量が予め定められた範囲でない場合には、流量の設定登録操作を受け付けない。したがって、血液浄化装置1によれば、ポンプによる流量が予め定められた範囲となるように、ポンプによる目標積算流量と、目標治療時間との設定操作をユーザに促すことが可能となる。
(3)補充液に着目すると以下のとおりである。ポンプは、補充液ポンプ31を含む。目標積算流量は、補充液の目標積算流量を含む。算出部22は、補充液の目標積算流量と目標治療時間とに基づき、ポンプによる流量として補充液の流量を算出する。入力受付部21は、補充液の流量が上述した第1の範囲であることを条件に、補充液の流量の設定登録操作を受け付ける。ポンプ制御部25は、設定登録操作によって補充液の流量が設定登録されると、設定登録された補充液の流量に基づき補充液ポンプ31を動作させる。
このような構成によれば、血液浄化装置1は、補充液ポンプ31による補充液の流量が第1の範囲でない場合には、補充液の流量の設定登録操作を受け付けない。したがって、血液浄化装置1によれば、補充液ポンプ31による流量が第1の範囲となるように、補充液ポンプ31による補充液の目標積算流量と、目標治療時間との設定操作をユーザに促すことが可能となる。
(4)透析液に着目すると以下のとおりである。ポンプは、透析液ポンプ32を含む。目標積算流量は、透析液の目標積算流量を含む。算出部22、透析液の目標積算流量と目標治療時間とに基づき、ポンプによる流量として透析液の流量を算出する。入力受付部21は、透析液の流量が上述した第2の範囲であることを条件に、透析液の流量の設定登録操作を受け付ける。ポンプ制御部25は、設定登録操作によって透析液の流量が設定登録されると、設定登録された透析液の流量に基づき透析液ポンプ32を動作させる。
このような構成によれば、血液浄化装置1は、透析液ポンプ32による透析液の流量が第2の範囲でない場合には、透析液の流量の設定登録操作を受け付けない。したがって、血液浄化装置1によれば、透析液ポンプ32による流量が第2の範囲となるように、透析液ポンプ32による透析液の目標積算流量と、目標治療時間との設定操作をユーザに促すことが可能となる。
(5)除水に着目すると以下のとおりである。具体的には、入力受付部21は、目標除水量の入力をさらに受け付ける。算出部22は、目標除水量と目標治療時間とに基づき、除水速度をさらに算出する。入力受付部21は、除水速度が上述した第3の範囲であることを条件に、除水速度の設定登録操作を受け付ける。
このような構成によれば、血液浄化装置1は、除水速度が第3の範囲でない場合には、除水速度の設定登録操作を受け付けない。したがって、血液浄化装置1によれば、除水速度が第3の範囲となるように、目標除水量と目標治療時間との設定操作をユーザに促すことが可能となる。
(6)排液に着目すると以下のとおりである。ポンプは、排液ポンプ33を含む。算出部22は、算出された流量(本例では、補充液の流量および透析液の流量)と除水速度とに基づき、排液の流量をさらに算出する。入力受付部21は、排液の流量が上述した第4の範囲であることを条件に、排液の流量の設定登録操作を受け付ける。ポンプ制御部25は、設定登録操作によって排液の流量が設定登録されると、設定登録された排液の流量に基づき排液ポンプ33を動作させる。
このような構成によれば、血液浄化装置1は、排液ポンプ33による排液の流量が第4の範囲でない場合には、排液の流量の設定登録操作を受け付けない。したがって、血液浄化装置1によれば、排液ポンプ33による流量が第4の範囲となるように、排液ポンプ33による目標積算流量と、目標治療時間との設定操作をユーザに促すことが可能となる。
(7)血液浄化装置1は、タッチスクリーン10と、タッチスクリーン10に、決定ボタン160(オブジェクト画像)を表示させる表示制御部24とをさらに備える。上述した設定登録操作は、決定ボタン160に対するタッチ操作である。このような構成によれば、医療従事者は決定ボタン160をタッチすることにより、流量の設定登録が可能となる。
<E.制御構造>
以下では、医療従事者が治療方針として持続的血液濾過透析(CHDF)を選択した場合を例に挙げて説明する。また、医療従事者が除水を行うことを選択したものとする。すなわち、医療従事者が上述した4つの設定入力項目に値を入力する場合を例に挙げて説明する。
以下では、医療従事者が治療方針として持続的血液濾過透析(CHDF)を選択した場合を例に挙げて説明する。また、医療従事者が除水を行うことを選択したものとする。すなわち、医療従事者が上述した4つの設定入力項目に値を入力する場合を例に挙げて説明する。
図8は、血液浄化装置1において実行される処理の流れを説明するためのフロー図である。図8に示されるように、ステップS1において、血液浄化装置1の制御装置20(詳しくは、プロセッサ)は、決定ボタン160を選択不可の状態(すなわち、非アクティブの状態)に設定する。ステップS2において、制御装置20は、補充液の目標積算量と、透析液の目標積算量と、目標除水量と、目標治療時間との入力を受け付けたか否かを判断する。
4つの値の入力を受け付けたと判断された場合(ステップS2においてYES)、制御装置20は、ステップS3において、目標治療時間に基づき、補充液の流量(ポンプ流量)と、透析液の流量(ポンプ流量)と、除水速度と、排液の流量(ポンプ流量)とを算出する。制御装置20は、4つの値の入力を受け付けていないと判断された場合(ステップS2においてNO)、処理をステップS2に戻す。
ステップS4において、制御装置20は、ステップS3で算出された補充液の流量が上述した第1の範囲内(本例では、0mL/h以上、かつ8000mL/h以下)であるか否かを判断する。当該流量が第1の範囲内であると判断されると(ステップS4においてYES)、制御装置20は、ステップS5において、ステップS3で算出された透析液の流量が上述した第2の範囲内(本例では、0mL/h以上、かつ8000mL/h以下)であるか否かを判断する。当該流量が第1の範囲外であると判断されると(ステップS4においてNO)、制御装置20は、処理をステップS12に進める。
ステップS3で算出された透析液の流量が第2の範囲内であると判断されると(ステップS5においてYES)、制御装置20は、ステップS6において、ステップS3で算出された除水速度が、上述した第3の範囲内(本例では、0mL/h以上、かつ8000mL/h以下)であるか否かを判断する。当該除水速度が第3の範囲外であると判断されると(ステップS6においてNO)、制御装置20は、処理をステップS12に進める。
ステップS3で算出された除水速度が第3の範囲内であると判断されると(ステップS6においてYES)、制御装置20は、ステップS7において、ステップS3で算出された排液の流量が上述した第4の範囲内(本例では、0mL/hよりも大きく、かつ8000mL/h以下)であるか否かを判断する。当該流量が第4の範囲外であると判断されると(ステップS7においてNO)、制御装置20は、処理をステップS12に進める。なお、ステップS4~S7の各処理の順序は特に限定されない。
ステップS7の後、ステップS8において、制御装置20は、決定ボタン160を選択可能な状態(すなわち、アクティブな状態)に設定する。制御装置20は、決定ボタン160の状態を変更する。ステップS9において、制御装置20は、キャンセルボタン150が選択されたか否かを判断する。
キャンセルボタン150が選択された場合(ステップS9においてYES)、制御装置20は、処理をステップS2に戻す。キャンセルボタン150が選択されていない場合(ステップS9においてNO)、ステップS10において、制御装置20は、決定ボタン160が選択されたか否かを判断する。
決定ボタン160が選択されたと判断された場合(ステップS10においてYES)、ステップS11において、制御装置20は、ステップS3において算出された算出結果を設定登録する。本例では、制御装置20は、補充液の流量と、透析液の流量と、除水速度と、排液の流量とを、メモリの所定の領域に格納する。
なお、制御装置20は、さらなるユーザ操作(透析開始操作)を受け付けたことに基づき、算出結果に基づいて、補充液ポンプ31と透析液ポンプ32と排液ポンプ33とを動作させる。
決定ボタン160が選択されていないと判断された場合(ステップS10においてNO)、制御装置20は、処理をステップS9に戻す。
ステップS12において、制御装置20は、キャンセルボタン150が選択されたか否かを判断する。キャンセルボタン150が選択されたと判断された場合(ステップS12においてYES)、制御装置20は、処理をステップS2に戻す。キャンセルボタン150が選択されていない場合、ステップS13において、制御装置20は、補充液の目標積算量と、透析液の目標積算量と、目標除水量と、目標治療時間とのうちの少なくとも1つを変更するユーザ操作を受け付けたか否かを判断する。
ユーザ操作を受け付けたと判断された場合(ステップS13においてYES)、制御装置20は、処理をステップS3に戻す。ユーザ操作を受け付けていないと判断された場合(ステップS13においてNO)、制御装置20は、処理をステップS12に戻す。
なお、上記においては、CRRTの4つのモードのうち、持続的血液濾過透析(CHDF)を例に挙げて説明したが、上記の処理は他の3つのモードでも適用できる。また、CRRTに限定されず、持続的ではない、血液透析(HD:hemodialysis)、限外濾過(ECUM:Extracorporeal UltraFiltration Method)、血液濾過(HF:HemoFiltration)、血液透析濾過(HDF:HemodiaFiltration)等にも適用できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 血液浄化装置、10 タッチスクリーン、11 タッチパネル、12 ディスプレイ、20 制御装置、21 入力受付部、22 算出部、23 判定部、24 表示制御部、25 ポンプ制御部、31 補充液ポンプ、32 透析液ポンプ、33 排液ポンプ、34 血液ポンプ、41 補充液、42 透析液、43 排液容器、50 血液濾過器、60 注射器、111,112,121,122,131,132,141,142 オブジェクト画像、113,114,123,124,133,134,143,144 表示領域、160 決定ボタン。
Claims (8)
- ポンプと、
前記ポンプによる目標積算流量と、目標治療時間との入力を受け付ける受付手段と、
前記目標積算流量と前記目標治療時間とに基づき、前記ポンプによる流量を算出する算出手段と、
算出された前記流量に基づき前記ポンプを動作させるポンプ制御手段とを備える、血液浄化装置。 - 前記受付手段は、算出された前記流量が予め定められた範囲であることを条件に、前記流量の設定登録操作をさらに受け付け、
前記ポンプ制御手段は、前記設定登録操作によって前記流量が設定登録されると、設定登録された前記流量に基づき前記ポンプを動作させる、請求項1に記載の血液浄化装置。 - 前記ポンプは、補充液用のポンプを含み、
前記目標積算流量は、補充液の目標積算流量を含み、
前記算出手段は、前記補充液の目標積算流量と前記目標治療時間とに基づき、前記ポンプによる流量として前記補充液の流量を算出し、
前記受付手段は、前記補充液の流量が第1の範囲であることを条件に、前記補充液の流量の設定登録操作を受け付け、
前記ポンプ制御手段は、前記設定登録操作によって前記補充液の流量が設定登録されると、設定登録された前記補充液の流量に基づき前記補充液用のポンプを動作させる、請求項2に記載の血液浄化装置。 - 前記ポンプは、透析液用のポンプを含み、
前記目標積算流量は、透析液の目標積算流量を含み、
前記算出手段は、前記透析液の目標積算流量と前記目標治療時間とに基づき、前記ポンプによる流量として前記透析液の流量を算出し、
前記受付手段は、前記透析液の流量が第2の範囲であることを条件に、前記透析液の流量の設定登録操作を受け付け、
前記ポンプ制御手段は、前記設定登録操作によって前記透析液の流量が設定登録されると、設定登録された前記透析液の流量に基づき前記透析液用のポンプを動作させる、請求項2または3に記載の血液浄化装置。 - 前記受付手段は、目標除水量の入力をさらに受け付け、
前記算出手段は、前記目標除水量と前記目標治療時間とに基づき、除水速度をさらに算出し、
前記受付手段は、前記除水速度が第3の範囲であることを条件に、前記除水速度の設定登録操作を受け付ける、請求項2から4のいずれか1項に記載の血液浄化装置。 - 前記ポンプは、排液用のポンプを含み、
前記算出手段は、算出された前記流量と前記除水速度とに基づき、前記排液の流量をさらに算出し、
前記受付手段は、前記排液の流量が第4の範囲であることを条件に、前記排液の流量の設定登録操作を受け付け、
前記ポンプ制御手段は、前記設定登録操作によって前記排液の流量が設定登録されると、設定登録された前記排液の流量に基づき前記排液用のポンプを動作させる、請求項5に記載の血液浄化装置。 - タッチスクリーンと、
前記タッチスクリーンに、オブジェクト画像を表示させる表示制御手段とをさらに備え、
前記設定登録操作は、前記オブジェクト画像に対するタッチ操作である、請求項2から6のいずれか1項に記載の血液浄化装置。 - 目標治療時間と、ポンプによる目標積算流量との入力を受け付けるステップと、
前記目標積算流量と前記目標治療時間とに基づき、ポンプによる流量を算出するステップと、
算出された前記流量に基づき前記ポンプを動作させるステップとを備える、血液浄化装置の制御方法。
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