JP2023119220A - 気体圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸込み絞り弁のハンチング現象が弊害なく抑制できる気体圧縮機を提供する。【解決手段】気体圧縮機(100)では、制御部(14)は、無負荷運転から負荷運転に移行した後、電動機(1)の回転速度が速度閾値以下であって、電動機(1)の回転速度の時間変化率が変化率閾値以下の状態が一定時間継続したと判定したときに、吸込み絞り弁(3)の弁板(29)が開閉運動を繰り返しているハンチング現象が発生していると判定し、電動機(1)の回転速度をある一定の時間変化率で上昇させる。【選択図】図1

Description

本発明は、気体圧縮機に関する。
駆動源(例えば、電動機等)の駆動速度が回転速度制御装置(例えば、電力変換装置又はインバータ等)を用いて可変速制御される気体圧縮機が知られている。この気体圧縮機では、無負荷運転(アンロード運転)を行う制御が実施される。
無負荷運転とは、圧縮空気の使用量が減少し、圧縮機本体の使用者が所望する所定圧力を超えた場合に、圧縮機本体を駆動する駆動源の回転速度を減少させて負荷の軽減を行う運転である。
例えば、特許文献1には、電力変換装置により制御される電動機を用いた圧縮機本体の吐出圧力値や当該圧力値に対応する吐出圧縮空気の温度に応じたPID制御により可変速制御を行う圧縮機が開示されている。
特許文献1に記載の技術では、圧縮空気の使用量が減少し、吐出圧力が予め設定した所定の圧力を超えた場合に、吸込み絞り弁を閉として吸入空気の量を低減する。また、これとともに、圧縮機本体から下流の配管経路上から圧縮空気を大気等に放出する。これらにより、圧縮機本体の動力負荷が低減されている。
このように、駆動源の回転速度を所定の下限回転速度まで低下することにより、消費動力の低減を図る無負荷運転が実施されている。
一方、気体圧縮機の吸込み部に設置する吸込み絞り弁は、ノーマルクローズタイプとノーマルオープンタイプとが存在する。
ここで、ノーマルクローズタイプの吸込み絞り弁は、吸込み流路を広く形成できる特徴を有し、圧力損失を低く設定できる。このため、消費電力を抑えることが可能である。
ノーマルクローズタイプの吸込み絞り弁は、吸込み流路を形成したボディと制御バネとシャフトと弁板と逆止バネとを備える。そして、吸込み絞り弁は、負荷運転時にピストン室を加圧し、制御バネを縮小させる。これにより、シャフトが開方向に作動し、吸込み空気の動圧が弁板を閉める方向に作用する逆止バネよりも高い荷重になり、弁板が開く。
ノーマルクローズタイプの吸込み絞り弁では、駆動源の回転停止時に、ピストンに加圧した圧力が減圧される。これにより、制御バネが元に戻るとともにシャフトが閉方向に移動し、弁板が閉じ、制御バネが元の位置に戻る。
一方、気体圧縮機は、駆動源の回転速度の停止時に、吐出側の圧力が吸込み側に逆流する特性がある。このため、圧力過程の空気冷却に吸入する冷却液も同時に逆流し、冷却液が吸込み絞り弁を経由して圧縮機本体の外部に噴出する可能性がある。これを抑制するために、弁板とシャフトとの間に逆止バネを備える。これにより、制御バネとシャフトとが元の位置に戻る前に弁板を閉じるような構成としている。
特に、低負荷時等の吐出圧力が使用者の所望する目標圧力よりも高い状態になる程、停止した際に早い速度で冷却液が流出し易い。また、温度に応じて動粘度が変化する油を冷却液として使用する気体圧縮機では、低温時に弁板とシャフトとの摺動部の摩擦力が大きくなり、弁板の閉じる速度が低下し、油噴出が起こり易い。
したがって、ノーマルクローズタイプの吸込み絞り弁を採用する場合には、駆動源の回転速度の停止時に、次のような逆止バネの荷重を設定する必要がある。すなわち、逆止バネの荷重は、使用範囲内での周囲温度や吐出圧力で弁板が閉じる速度を圧縮機本体の冷却液が吸込み絞り弁から噴き出す速度よりも早くなるように設定される。
逆止バネの荷重を増やすことにより、弁板が閉じる速度が増し、吸込み絞り弁からの冷却液の噴出しに関して有利となる。その一方、低負荷時に駆動源の回転速度を減らした際に、弁板の開閉を繰り返す、いわゆるハンチング現象が起こりやすい傾向にある。
まず、吸込み空気の動圧が吸込み絞り弁の弁板に作用し、動圧が逆止バネの荷重より大きくなると弁板が開方向に移動する。吸込み空気の量が大きい程、弁板の開度が広くなる。
これに対し、使用側の空気圧力が高くなる低負荷時では、駆動源の回転速度を下げて吸込み空気量が低くなると、吸込み絞り弁に作用する動圧が低くなり、弁板の開度が狭くなる。これにより、逆止バネの荷重と釣り合う位置で弁板が静止する。
そして、運転停止時に吸い込み空気量の流量が0になると、逆止バネの荷重のみで弁板が閉まる。
また、無負荷運転時は、駆動源の回転速度を最低回転速度に保ったまま、ピストンにかかる圧力を大気開放する。これにより、制御バネによって強制的にシャフトが閉方向に移動し、弁板が閉じる。
次に、無負荷運転から負荷運転に移行するとき、再び、ピストンへの加圧でシャフトと弁板とが開方向に移動する。これとともにこれまで弁板の1次側と2次側で真空圧に近い圧力差が発生していた弁板は、始めにシャフトと密着している状態を保持する。このとき、逆止バネが使用上最も収縮し、反力が発生している状態になる。
使用側の空気量が少ない場合には、PID制御によって駆動源の回転速度が最低回転速度を保った状態のまま、無負荷運転から負荷運転に移行する場合がある。このとき、弁板に作用する動圧が逆止バネの荷重より小さいと、弁板がシャフトとの密着を保持することができず、シャフトが閉方向に移動することがある。
駆動源が回転しているとき、弁板の開度が狭くなる程、吸込み空気が弁板に及ぼす圧力が高くなり、弁板を開く方向に作用する荷重が逆止バネと釣り合い、弁板が釣り合う位置で静止する。弁板に作用する逆止バネと圧力とが釣り合う位置では、吸込み空気量が少なくなる程、弁板の開度が狭くなる位置で弁板が釣り合う。
しかし、弁板が開又は閉の方向に移動している際には、弁板に慣性力が発生している。このため、弁板が閉じる速度が速ければ速い程慣性力が大きくなり、釣り合う位置を保持せずオーバーシュートする。このとき、駆動源の回転速度が最低回転速度の状態を維持していると、弁板に作用する動圧が全負荷時よりも低い。そして、前述した弁板が釣り合う位置が微開の状態においては、弁板が閉まるときにオーバーシュートし、一旦弁板が完全に閉じる位置に到達する場合がある。
弁板が完全に閉じる位置では、弁板の吸い込み側に発生する真空圧に近い負圧によって、弁板に作用する荷重は、逆止バネによって弁板を閉じる方向に作用する荷重よりも著しく高いものとなり、再び弁板が開く。
その後は、再び釣り合う位置をオーバーシュートして、弁板は、シャフトと密着する位置まで開くと、再び逆止バネによる反発力が最大となり、弁板が完全に閉じる方向へ動く。
このように、弁板の慣性力も加わり、弁板の作動範囲の両端側まで動く条件になる場合には、弁板の開閉動作が収束しない。いわゆるハンチング現象が発生する。
特開2005-69100号公報
ハンチング現象を防ぐ方法として、無負荷運転時に、負荷運転時における駆動源の最低回転速度よりも駆動源の回転速度を上げることによって、予め弁板に作用する動圧を上げ、無負荷運転から負荷運転に移行しても、弁板が完全に閉じないように、ハンチング現象を抑制する第1策が挙げられる。
しかし、第1策では、無負荷運転時の駆動源の回転速度を増やす分、動力を上昇させることになるので、省エネルギーの観点から好ましくなく、吸込み絞り弁のハンチング現象の対策としては、弊害が生じる。
また、ハンチング現象を防ぐ方法として、弁板を完全に閉じない別の手法では、逆止バネの荷重を弱くする第2策が挙げられる。
しかし、第2策では、逆止バネの荷重が弱い分、上述したとおり、気体圧縮機の特有の油戻り現象によって弁板が閉じる前に吸込み絞り弁の外部に冷却液が流出する。これにより、吸込み絞り弁の吸気部に備えたフィルタに液が付着し、フィルタの機能を損なう可能性があり、吸込み絞り弁のハンチング現象の対策としては、弊害が生じる。
以上のように、吸込み絞り弁のハンチング現象を対策する場合には、何らかの弊害が生じる課題がある。
本発明は、吸込み絞り弁のハンチング現象が弊害なく抑制できる気体圧縮機を提供することを目的とする。
本発明の一態様による気体圧縮機は、気体を圧縮する圧縮機本体と、前記圧縮機本体を駆動する駆動源と、前記圧縮機本体の吐出圧力に応じて前記駆動源の回転速度を制御する制御部と、前記駆動源の回転が停止する際に弁体に作用する逆止バネの弾性力によって吸込み流路を閉じる吸込み絞り弁と、を備え、前記制御部は、前記吐出圧力が設定圧力より高い上限圧力に達すると、前記駆動源の回転速度を下限回転速度に制御する無負荷運転を実行する気体圧縮機であって、前記制御部は、無負荷運転から負荷運転に移行した後、前記駆動源の回転速度が速度閾値以下であって、前記駆動源の回転速度の時間変化率が変化率閾値以下の状態が一定時間継続したと判定したときに、前記吸込み絞り弁の前記弁体が開閉運動を繰り返しているハンチング現象が発生していると判定し、前記駆動源の回転速度をある一定の時間変化率で上昇させる。
本発明によれば、吸込み絞り弁のハンチング現象が弊害なく抑制できる気体圧縮機を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る気体圧縮機の構成を模式的に示すブロック図である。 図2は、第1実施形態に係る停止時又は無負荷運転時における吸込み絞り弁の弁板閉の状態を示す縦断面図である。 図3は、第1実施形態に係る吸込み絞り弁の弁板開の状態を示す縦断面図である。 図4は、第1実施形態に係る吸込み絞り弁の弁板微開の状態を示す縦断面図である。 図5は、第1実施形態に係る負荷運転時における吸込み絞り弁の弁板閉の状態を示す縦断面図である。 図6は、無負荷運転から全負荷運転に切り替わるときにハンチング現象抑制制御を実施した場合を示すチャート図である。 図7は、第1実施形態に係るハンチング現象抑制制御の処理の流れを示すフローチャートである。 図8は、第2実施形態に係るハンチング抑制制御の処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、第2実施形態に係る吸込み空気に応じて駆動源の回転速度を補正するテーブルを示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態が説明されている。ただし、本発明は、下記の実施形態に限定解釈されるものではなく、公知の他の構成要素を組み合わせて本発明の技術思想を実現してもよい。なお、各図において同一要素については同一の符号が記載され、重複する説明が省略される。また、各図においてU方向が上方向であり、D方向が下方向であり、R方向が右方向であり、L方向が左方向である。
<第1実施形態>
<気体圧縮機100の全体構成>
図1に、本発明を適用した第1実施形態の気体圧縮機100(以下、「圧縮機100」という。)の構成を模式的に示す。本例では、圧縮空気として空気を用いるものとするが、これに限定するものではく他の気体であってもよい。圧縮機100は、圧縮作動室に液体(例えば油)を供給する給液式の容積型圧縮機であり、本例では給油式のスクリュー圧縮機を適用するものとする。なお、本発明はこれに限定するものでなくターボ型であってもよい。
圧縮機100は、駆動源としての電動機1、これに供給する電力の周波数を変更するインバータ16、スクリューロータを備える圧縮機本体2、吸気側に吸気量を制御する吸込み絞り弁3、吸込み絞り弁3が配置された吸込み流路22に空気を取り入れる吸気部の入口に備えた吸気フィルタ4、圧縮機本体2から吐き出された圧縮空気と潤滑油を分離する気液分離器5を備える。
圧縮機本体2は、気体を圧縮する。駆動源としての電動機1は、圧縮機本体2を駆動する。図2に示すように、吸込み絞り弁3は、電動機1の回転が停止する際に弁体としての弁板29に作用する逆止バネ30の弾性力によって吸込み流路22を閉じる。
気液分離器5は、遠心力や衝突によって潤滑油と圧縮空気とを分離する。その後、圧縮空気は配管7aを経由してフィルタ8により気液を2次分離した後、下流の調圧逆止弁6及び吐出配管7bを経由して熱交換器9に流れる。圧縮空気は、熱交換器9において冷却風と熱交換を行い、圧縮機本体2から吐き出された温度(例えば、110℃程度)から、それよりも低い所定の温度(例えば、70℃程度)まで冷却され、吐出配管7cを介して圧縮空気の使用者側に供給されるようになっている。
他方、気液分離器5で分離された潤滑油は、油配管10aを介して熱交換器11に流れ、ここで冷却風と熱交換による冷却を受け、油配管10b及びオイルフィルタ12を介して、圧縮機本体2に還流されるようになっている。
熱交換器9出口には、圧力検出装置13を備えており、圧力検出装置13が接続された制御部14によって、放気弁17の開閉操作を行うことで、吸込み絞り弁3への加圧、減圧により無負荷運転、負荷運転の切り替え、すなわち容量制御を行う。
放気弁17は、フィルタ8の入口側から吸込み絞り弁3に備えた制御配管18の経路上に設けられている。放気弁17は、放気弁17の開閉動作によって、吸込み絞り弁3に備えた加圧室24(図2参照)への加圧又は大気開放に切り替えて容量制御を行う。
また、制御部14は、例えば、プログラムと演算装置の協働による機能部を構成し、圧縮機100の種々の制御を行うようになっている。第1実施形態では、制御部14は、吐出圧力に応じたPID制御によって電動機1の回転速度を可変速制御するようになっている。
より詳細には、制御部14は、入力装置(不図示)を介して設定された所定の目標圧力(例えば、0.70MPa)を維持するように、圧力検出装置13の検出値を監視し、電動機1の回転速度を制御する。
例えば、制御部14は、目標圧力に達するまでは、定格上の全速で電動機1を回転させ(全負荷運転)、やがて目標圧力に達した後には、圧縮空気の使用量に応じた圧力変動に対して、電動機1の回転速度を増速乃至減速させる等して、動力の削減を行うようになっている。
さらに、制御部14は、圧縮空気の使用量が減少し、圧力検出装置13の検出圧力が、目標圧力よりも高い所定の上限圧(例えば、0.78MPa)に達すると、更に動力の削減を行う無負荷運転を行うようになっている。
つまり、制御部14は、吐出圧力が設定圧力より高い上限圧力に達すると、電動機1の回転速度を下限回転速度に制御する無負荷運転を実行する。
ここで、無負荷運転では、吐出圧力が上限圧に達すると、電動機1の回転速度を所定下限回転速度にまで低下させる。そして更に、吸込み絞り弁3を「閉」として吸気量を減少させ、放気弁17(例えば電磁弁)を「開」として圧縮空気を大気に放気する。これにより、気液分離器5及び吐出配管7cの圧力を低下させ、圧縮機本体2にかかる圧力負荷を軽減させるとともに電動機1の動力を削減する。
その後、圧縮空気の使用量が増加し、吐出圧力が上限圧よりも低く目標圧力以上の範囲にある所定の下限圧力に低下すると、制御部14は、電動機1の下限回転速度はそのままとし、吸込み絞り弁3を「開」とする負荷運転に切り替えるようになっている。
当該負荷運転中に、圧縮空気の使用状況によって吐出圧力が再度上限圧まで昇圧すれば、制御部14は、吸込み絞り弁3を「閉」として再度無負荷運転を実行し、逆に当該無負荷運転中に吐出圧力が下限圧力を下回れば、再度負荷運転に移行してPID制御に戻るようになっている。
図2、図3、図4、図5に、本発明を適用した第1実施形態に係る各種状態の吸込み絞り弁3の縦断面図を示す。図2、図3、図4、図5では、図1の右方向R及び左方向Lを逆向きに反転して示している。
吸込み絞り弁3は、吸込み流路22、バネ室23及び加圧室24を形成するボディ25を備える。吸込み絞り弁3は、バネ室23に備えピストン27に荷重を伝達するための弾性力を有する制御バネ26を備える。吸込み絞り弁3は、加圧室24に備え圧縮空気の圧力を受けてシャフト28に伝達するためのピストン27と、ピストン27に固定され、軸方向に作動するシャフト28と、シャフト28を孔部に挿通し、吸込み絞り弁3の吸込み流路22を開閉するための弁板29と、を備える。吸込み絞り弁3は、シャフト28に巻きまわされて弁板29を開閉するための弾性力を有する逆止バネ30を備える。吸込み絞り弁3は、吸込み流路22の圧力を逃がす一方向弁31を備える。
図2は、運転停止時又は無負荷運転時の吸込み絞り弁3の状態を示す。図2では、弁板29周りの吸込み流路22と圧縮機本体2の圧縮室との差圧F1+弁板荷重Mに対し、制御バネ荷重Kca+逆止バネ荷重Kaが上回っているため、弁板29を閉じている。制御バネ荷重Kcaとは、ピストン27に作用する制御バネ26の弾性力である。制御バネ26は、ピストン27を上方向Uに付勢している。逆止バネ荷重Kaとは、弁板20に作用する逆止バネ30の弾性力である。逆止バネ30は、弁体29を上方向Uに付勢している。
図3は、図2の状態から負荷運転に移行した吸込み絞り3弁の状態を示す。図3では、圧縮空気は、気液分離器5から加圧室24に接続した制御配管18を通じてピストン27を加圧することで、ピストン27に荷重が発生し、制御バネ26の荷重を上回るとシャフト28が開方向に移動する。逆止バネ30によって支持された弁板29には、圧縮機運転時に吸込み空気の動圧F1と弁板重量Mを合算した荷重が逆止バネ30の荷重Kaを超えて働き、弁板29が開になる。
再び、無負荷運転時や停止時に移行すると、放気弁17によって加圧室24の圧力を大気開放することで、制御バネ26によって、ピストン27とシャフト28が上部に移動し、弁板29が閉じる。無負荷運転時は、圧縮機100が運転しているため、負圧F1が発生しており、負圧F1が発生しても弁板29が開かないように制御バネ26の制御バネ荷重Kcaを設定している。
圧縮機100が停止又は負荷運転移行時に弁板29に作用する吸込み空気の動圧F1が逆止バネ30の荷重Kaに勝ることで弁板29が開く。しかし、電動機1の回転速度は予め設定した最低回転速度よりも最大回転速度のほうが弁板29に作用する動圧が大きくなるため、弁板29の開度も大きくなる。
使用側の圧力(圧力検出装置13の圧力)が目標圧力を超えると、回転速度制御により電動機1の回転速度を下げていくとともに吸込み空気の流量が減少し、弁板29の開度Aが狭くなる。
使用者側の圧力が上限圧力を超えると、最低回転速度のまま加圧室24を減圧し、弁板29が閉じた状態となる。
図4は、電動機1の回転速度が最も低い状態で負荷運転しているときの吸込み絞り弁3の状態を示す。図4では、弁板29を下方向に作用する動圧F1+弁板重量Mと弁板29を上方向に作用する逆止バネ荷重Kaが釣り合っている状態である。
無負荷運転から負荷運転に移行する際、使用者の使用空気量が少ない場合には、無負荷運転と同じ最低回転速度のまま、負荷運転に移行する場合がある。図4に示す位置に弁板29が静止することが望ましい。ここで、電動機1の回転速度が図4のような弁板29がシャフト28に接しない状態で動圧F1が弁板29に作用している場合には、図3に示す逆止バネ荷重Kaが弁板29に作用する動圧F1+弁板荷重Mよりも高くなっている(Ka>F1+M)。このため、弁板29は、図4に示す閉方向に移動する。この際、弁板29の慣性力によって、弁板荷重Mは、閉方向に向かう。このため、図4に示すKa+M=F1の関係が成り立たず、図5に示す位置まで弁板29が移動する。
図5は、負荷運転時における吸込み絞り弁3の弁板閉の状態を示す。図5の状態になると、Ka>F1+Mの関係が逆転し、Ka<F1+Mになると、弁板29は、再び、図3の位置に移動する。最終的には図4の位置に収束することなく、弁板29は、図3と図5の位置を繰り返すハンチング現象が発生する。
ハンチング現象の発生要因は、無負荷運転から負荷運転に移行した後の電動機1の回転速度によるもので、所定の回転速度以下の状態を所定の時間の間、保持した場合に発生するものである。
そこで、第1実施形態では、負荷運転後も無負荷運転と同じか所定の回転速度以下の回転速度を一定時間保持した場合には、ハンチング現象が発生していると判定し、一定時間の間、一定の速度で強制的にモーター周波数を上昇させる方法を提供する。
つまり、制御部14は、無負荷運転から負荷運転に移行した後、電動機1の回転速度が速度閾値以下であって、電動機1の回転速度の時間変化率が変化率閾値以下の状態が一定時間継続したと判定したときに、吸込み絞り弁3の弁板29が開閉運動を繰り返しているハンチング現象が発生していると判定し、電動機1の回転速度をある一定の時間変化率で上昇させる。
ここで、速度閾値とは、当該速度閾値以下の回転速度で無負荷運転から負荷運転に移行する場合に、吸込み絞り弁3のハンチング現象が発生する回転速度である。
変化率閾値とは、速度閾値以下の回転速度で無負荷運転から負荷運転に移行する場合であって、電動機1の回転速度の時間変化率が変化率閾値以下であるときに、吸込み絞り弁3のハンチング現象が発生する回転速度である。
ある一定の時間変化率とは、吸込み絞り弁3のハンチング現象を抑制可能な値である。
そして、制御部14は、電動機1の回転速度をある一定の時間変化率で上昇させる制御を開始してから 所定時間経過後に、電動機1の回転速度を負荷に応じて制御する負荷運転に復帰させる。
次に、無負荷運転から負荷運転に移行した後の電動機1の回転速度Nと、逆止バネ荷重Ka、弁板29に作用する差圧F1、逆止バネ荷重Kaと差圧F1の荷重差と弁板開度を縦軸に示し、横軸に時間軸を示したチャートを図6に示す。
図6に示されるように、電動機1の回転速度は、無負荷運転時、下限回転速度N0(min-1)であり、負荷運転に移行した後、圧力検出装置13の圧力変化に応じて下限回転速度N0(min-1)から上限回転速度N2(min-1)の間で制御される。
無負荷運転中、使用者の圧力が低下し復帰圧力に達すると、負荷運転に移行する。無負荷運転中は空気の供給を遮断しているため、限りなく消費電力を抑える手段として電動機1の回転速度は最低のN0(min-1)で運転している。負荷運転移行後も使用する空気量が電動機1の回転速度N0(min-1)での供給量に満たない場合には、電動機1の回転速度N(min-1)は、負荷運転後もN0(min-1)で回転し続ける。電動機1の回転速度は、これ以下に設定することができないため、圧力検出装置13に示す使用者側の圧力は再び上昇し、上限圧力に達すると再び無負荷運転に移行する。
以上のような条件では、負荷運転に移行しても電動機1の回転速度は、無負荷運転と同じ下限の回転速度N0(min-1)で運転することになる。
図6は、無負荷運転から負荷運転に移行後、図3の状態から開始したものである。弁板29の開度は、A(mm)が図3の状態、0(mm)が図5の状態を示す。
電動機1の回転速度は、N0min-1の状態からスタートし、期間Cの間、無負荷運転でN0min-1の状態を保持していると仮定する。このとき、Ammの状態では、逆止バネ荷重Ka>差圧F1になるため、弁板29は閉方向に移動する。一方、0mmの状態では、逆止バネ荷重Ka<差圧F1になるため、弁板29は再び開方向へ動く。
電動機1の回転速度N1min-1は、PID制御実施時、この回転速度を下回ると期間Cのようなハンチング現象が発生するものであり、第1実施形態では期間Cの間、N1min-1以下の回転速度の状態が変化することがない(例えば、1秒間に10min-1の範囲内)と制御部14が判定した場合には、期間Dのハンチング現象抑制制御の処理を実行する。
期間Dでは、予め定めた期間において、PID制御をOFFにし、例えば1秒につき10min-1ずつ回転速度を強制的に上昇させる。これにより、図6のFに示す弁板29の開度Ammの状態から弁板29が閉になる際の差圧F1を上昇させ、弁板29が完全に閉となる開度0mmではなく微開にする。これによって、次に弁板29を開に動作する際の差圧F1を減少させることができる。
その後、弁板開度は、Ammよりも低い開度まで到達した後、弁板29が再び閉方向に移動するが、逆止バネ荷重Kaがさらに減少している。このため、弁板29は、前回よりも開いた状態から閉方向に移動することにより、図6のGの通り弁板29のハンチング現象を収束させ、弁板29を図4の位置に保持することが可能となる。
期間Dが経過した後は、期間Eに移行し、PID制御をONにすることで、圧力検出装置13の圧力値に基づく回転速度制御を行う。
ここで、予め電動機1の下限回転速度N0min-1を回転速度N1min-1より高い値に設定することで、ハンチング現象を抑制することも可能である。しかし、第1実施形態では、回転速度N1min-1まで回転速度を上昇させることなく、ハンチング現象を抑制でき、省エネルギー性を確保している。
図7は、第1実施形態に係るハンチング現象抑制制御の処理の流れを示すフローチャートである。図7には、以上の動作を行う制御部14のハンチング現象抑制制御の処理の流れの例が示されている。
S1では、制御部14は、無負荷運転から負荷運転に移行したかどうか判定する。S1で無負荷運転から負荷運転に移行したと判定されると、処理がS2に移行する。S2では、タイマT1(秒)のカウントアップを開始し、S3に移行する。なお、S1で無負荷運転から負荷運転に移行したと判定されないときには、ハンチング現象抑制制御の処理が一旦終了する。
S3では、制御部14は、モーター周波数がF2Hz(PID制御実施時、無負荷運転から負荷運転に移行する際、ハンチング現象が発生する下限のモーター周波数)以下かどうかを判定する。F2Hzは図6に示す電動機1の回転速度N1min-1をモーター周波数に換算した値である。S3で周波数がF2Hz以下であると判定されると、処理がS4に移行する。なお、S3で周波数がF2Hz以下であると判定されないときには、ハンチング現象抑制制御の処理が一旦終了する。
S4では、制御部14は、モーター周波数の変化がV1Hz/秒以下であるかどうか判定する。V1Hz/秒は、PID制御実施時、無負荷運転から負荷運転に移行した後、回転速度変化の速度がV1Hz/秒以下であるとハンチング現象が発生すると判定する値である。V1Hz/秒は、上述した電動機1の回転速度をモーター周波数に換算した値の時間変化率である。つまり、V1Hz/秒とは、1秒間に繰り返す電動機1の回転円周(2πR:波長)の数を秒(時間)で商算した値であり、単位時間当たりの回転速度の変化量である加速度のことである。
S4で回転速度変化の速度がV1Hz/秒以下であると判定されると、処理がS5に移行する。なお、S4で回転速度変化の速度がV1Hz/秒以下であると判定されないときには、ハンチング現象抑制制御の処理が一旦終了する。
S5では、タイマT1(秒)がT2秒経過したか判定する。S5でタイマT1(秒)がT2秒経過したと判定されると、処理がS7に移行する。なお、S5でタイマT1(秒)がT2秒経過したと判定されないときには、ハンチング現象抑制制御の処理が一旦終了する。
つまり、S3で周波数がF2Hz以下であり、S4で回転速度変化の速度がV1Hz/秒以下の状態であり、S5でタイマT1(秒)がT2秒経過した場合には、制御部14は、S6の処理であるPID制御をOFFにする処理を実行する。S6でPID制御をOFFすると、制御部14は、S7で所定の速度V2Hz/秒でモーター周波数を上昇させる処理1を実行する。所定の速度V2Hz/秒とは、1秒間に繰り返す電動機1の回転円周(2πR:波長)の数を秒(時間)で商算した値であり、単位時間当たりの回転速度の変化量である加速度のことであり、上記のある一定の時間変化率である。
S8では、制御部14は、タイマT3(秒)のタイマカウントアップを開始する。ここで、S6、S7、S8の処理は同時に行うことも、図に示す通り順番に行うことも可能である。
S9では、制御部14は、タイマT3(秒)がT4秒まで経過したと判定すると、処理がS10に移行する。なお、S9でタイマT3(秒)がT4秒まで経過したと判定されないときには、ハンチング現象抑制制御の処理が一旦終了する。
S10では、制御部14は、処理1の停止を実行する。S10で処理1の停止を実施すると、処理がS11に移行する。
S11では、制御部14は、PID-ONの処理を実行する。
つまり、制御部14の処理の流れは、以下のようになる。
制御部14は、無負荷運転から負荷運転に移行した後、電動機1の回転速度が速度閾値(N1min-1)以下の回転速度下にて、所定以下の回転速度変動状態で一定時間継続したと判定したときに、吸込み絞り弁3の弁板29が開閉運動を繰り返しているハンチング現象であると判定し、電動機1の回転速度をある一定の速度で上昇させる。
速度閾値(N1min-1)とは、当該速度閾値(N1min-1)以下の回転速度で負荷運転すると、吸込み絞り弁3のハンチング現象が発生する回転速度である。詳しくは、速度閾値(N1min-1)とは、当該速度閾値(N1min-1)以下の回転速度で負荷運転すると、回転速度の変化速度が所定値以下であることによって回転速度が変動する場合に、吸込み絞り弁3のハンチング現象が発生する回転速度である。この構成では、吸込み絞り弁3のハンチング現象が発生する速度閾値(N1min-1)の回転速度が明確になる。
所定以下の回転速度変動状態で一定時間継続したときとは、速度閾値(N1min-1)以下の回転速度であり、かつ、回転速度の変化速度が所定値以下で一定時間継続したときであることにより、速度閾値(N1min-1)以下の回転速度であり、かつ、回転速度が変動して一定時間継続したときである。これにより、吸込み絞り弁3のハンチング現象が発生することである。この構成では、吸込み絞り弁3のハンチング現象が発生する判定基準が明確になる。
電動機1の回転速度をある一定の速度で上昇させるとは、電動機1の回転速度の上昇速度が速い程、吸込み絞り弁3のハンチング現象が収まらない傾向から、ハンチング現象が収まる所定以下の安定した速度で上昇させることである。また、ある一定の速度が所定の速度V2Hz/秒に相当する。この構成では、電動機1の回転速度は、吸込み絞り弁3のハンチング現象が収まる所定以下の安定した速度で上昇できる。
制御部14は、電動機1の回転速度をある一定の速度で上昇させて所定時間経過後に、電動機1の回転速度を負荷に応じて制御する負荷運転に復帰させる。これにより、圧縮機100の制御が無負荷運転から負荷運転に速やかに復帰できる。
<第1実施形態の効果>
第1実施形態によれば、吸込み絞り弁3のハンチング現象が生じていると判定した場合に、電動機1の回転速度をある一定の時間変化率(速度)で上昇させる。吸込み絞り弁3のハンチング現象は、電動機1の回転速度の上昇速度が速い程、収まらない傾向がある。第1実施形態では、電動機1の回転速度をある一定の時間変化率で上昇させるため、電動機1の回転速度の上昇過程でのハンチング現象を抑制しつつ、電動機1の回転速度をハンチング現象が生じるおそれのない十分に高い回転速度まで上昇させることができる。
上述した第1策では、無負荷運転時の駆動源の回転速度を増やす分、無駄にエネルギーが消費されてしまうという弊害が生じる。これに対して、第1実施形態では、無負荷運転時には、電動機1の回転速度を低く抑えることができるので、無駄にエネルギーが消費されてしまうという弊害が生じることが無い。
また、上述した第2策では、逆止バネ30の荷重が弱い分、液冷式圧縮機の特有の冷却液の戻り現象によって弁板29が閉じる前に吸込み絞り弁3の外部に冷却液が流出し、吸込み絞り弁3の吸気部に備えた吸気フィルタ4に冷却液が付着し、吸気フィルタ4の機能を損なわれてしまうという弊害が生じる。これに対して、第1実施形態では、逆止バネ30の荷重を適切に設定した上で、ハンチング現象を抑制することができる。その結果、冷却液の戻り現象の発生を防止し、冷却液の外部への流出を防止し、吸気フィルタ4への付着を防止することができる。
このように、第1実施形態によれば、吸込み絞り弁3のハンチング現象を弊害なく抑制可能な圧縮機100を提供することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態では、上記実施形態と同様の説明が同じ符号を付して省略される。図8は、第2実施形態に係るハンチング抑制制御の処理の流れを示すフローチャートである。図9は、第2実施形態に係る吸込み空気に応じて電動機1の回転速度を補正するテーブルを示す説明図である。
図1に示すように、圧縮機100は、吸込み流路22に空気を取り入れる吸気部の温度を検出し、検出結果を制御部14に出力する温度検出装置15を備える。第2実施形態に係る制御部14は、図1の吸気フィルタ4付近に設置した温度検出装置15の検出結果に応じて、電動機1の速度閾値N1min-1の値を可変させる。
吸込み空気の温度が低いほど、空気量は減少するため、弁板29を押し下げる方向に作用する差圧F1の値は小さくなり、温度が高い場合に比べてハンチング現象が発生し易い傾向にある。ハンチング現象を抑制させるためには第1実施形態における電動機1の速度閾値N1min-1、例えば温度検出装置15が20℃(T℃)の時と仮定した場合のものよりも15℃(T℃)に変化した場合には、電動機1の速度閾値N1min-1を上方向の速度閾値N1min-1に修正するのが第2実施形態に示す方法である。
吸込み絞り弁3のハンチング現象の判定に用いられる速度閾値N1min-1は、温度検出装置15が検出した吸気部の温度に応じて変更可能に構成されている。制御部14は、図9の補正テーブルに示されるように、温度検出装置15により検出された吸気部の温度がTからTに下がると速度閾値をN1min-1からN1min-1に増加させる。つまり、制御部14は、吸気部の温度が低くなると速度閾値N1min-1を増加させる。また、制御部14は、温度検出装置15により検出された吸気部の温度がTからTに上がると速度閾値N1min-1をN1min-1からN1min-1に減少させる。つまり、制御部14は、吸気部の温度が高くなると速度閾値N1min-1を減少させる。
図8には、第2実施形態における制御部14のハンチング現象抑制制御の処理の流れの例が示されている。図7に示す第1実施形態における処理の流れに対し、S2の次に、温度検出装置15の値に応じて速度閾値N1min-1を補正するS12の処理を実行する。S12の速度閾値N1min-1の補正は、制御部14が図9に示す補正テーブルを用いて実施する。
つまり、制御部14の処理の流れの第1実施形態と異なる特徴は、以下のようになる。S12にて、制御部14は、吸込み絞り弁3のハンチング現象を判定する回転速度の速度閾値N1min-1を、温度検出装置15が検出した吸気部の温度に応じて変更可能に構成されている。制御部14は、吸気部の温度がTからTに下がると、吸込み空気量が減り、吸込み絞り弁3のハンチング現象がし易くなるため、吸込み絞り弁3のハンチング現象を判定する回転速度の速度閾値N1min-1をN1min-1からN1min-1に上げる。制御部14は、吸気部の温度がT0からT2に上がると、吸込み空気量が増え、吸込み絞り弁3のハンチング現象がし難くなることにより、吸込み絞り弁3のハンチング現象を判定する回転速度の速度閾値N1min-1をN1min-1からN1min-1に下げる。この構成では、吸気部の温度に応じて最適な速度閾値N1min-1が設定できる。
<第2実施形態の効果>
第2実施形態では、温度検出装置15の検出結果に応じて、速度閾値N1min-1を図9に示すテーブルによって補正するため、吸気部の温度の変化に応じて、適切にハンチング現象を防止することができる。第1実施形態では、例えば、圧縮機100の使用条件温度の下限値を基に速度閾値N1min-1を設定し、確実にハンチング現象を防止することが可能であった。一方、第2実施形態では、使用条件温度の下限値より高い温度の場合に、速度閾値N1min-1を低く設定することができ、省エネルギー性を確保することが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1…電動機(駆動源)、2…圧縮機本体、3…吸込み絞り弁、4…吸気フィルタ、5…気液分離器、6…調圧逆止弁、7a…配管、7b…吐出配管、7c…吐出配管、8…フィルタ、9…熱交換器、10a…油配管、10b…油配管、11…熱交換器、12…オイルフィルタ、13…圧力検出装置、14…制御部、15…温度検出装置、16…インバータ、17…放気弁、18…制御配管、22…吸込み流路、23…バネ室、24…加圧室、25…ボディ、26…制御バネ、27…ピストン、28…シャフト、29…弁板(弁体)、30…逆止バネ、31…一方向弁、100…気体圧縮機。

Claims (7)

  1. 気体を圧縮する圧縮機本体と、
    前記圧縮機本体を駆動する駆動源と、
    前記圧縮機本体の吐出圧力に応じて前記駆動源の回転速度を制御する制御部と、
    前記駆動源の回転が停止する際に弁体に作用する逆止バネの弾性力によって吸込み流路を閉じる吸込み絞り弁と、
    を備え、
    前記制御部は、前記吐出圧力が設定圧力より高い上限圧力に達すると、前記駆動源の回転速度を下限回転速度に制御する無負荷運転を実行する気体圧縮機であって、
    前記制御部は、無負荷運転から負荷運転に移行した後、前記駆動源の回転速度が速度閾値以下であって、前記駆動源の回転速度の時間変化率が変化率閾値以下の状態が一定時間継続したと判定したときに、前記吸込み絞り弁の前記弁体が開閉運動を繰り返しているハンチング現象が発生していると判定し、前記駆動源の回転速度をある一定の時間変化率で上昇させる
    気体圧縮機。
  2. 請求項1に記載の気体圧縮機であって、
    前記速度閾値は、当該速度閾値以下の回転速度で無負荷運転から負荷運転に移行する場合に、前記吸込み絞り弁のハンチング現象が発生する回転速度である
    気体圧縮機。
  3. 請求項2に記載の気体圧縮機であって、
    前記変化率閾値は、前記速度閾値以下の回転速度で無負荷運転から負荷運転に移行する場合であって、前記駆動源の回転速度の時間変化率が前記変化率閾値以下であるときに、前記吸込み絞り弁のハンチング現象が発生する回転速度である
    気体圧縮機。
  4. 請求項1に記載の気体圧縮機であって、
    前記吸込み流路に気体を取り入れる吸気部の温度を検出する温度検出装置を備え、
    前記吸込み絞り弁のハンチング現象の判定に用いられる前記速度閾値は、前記温度検出装置が検出した前記吸気部の温度に応じて変更可能に構成されている
    気体圧縮機。
  5. 請求項4に記載の気体圧縮機であって、
    前記制御部は、前記温度検出装置により検出された前記吸気部の温度が低くなると前記速度閾値を増加させ、前記温度検出装置により検出された前記吸気部の温度が高くなると前記速度閾値を減少させる
    気体圧縮機。
  6. 請求項1に記載の気体圧縮機であって、
    前記ある一定の時間変化率は、前記吸込み絞り弁のハンチング現象を抑制可能な値である
    気体圧縮機。
  7. 請求項1に記載の気体圧縮機であって、
    前記制御部は、前記駆動源の回転速度をある一定の時間変化率で上昇させる制御を開始してから所定時間経過後に、前記駆動源の回転速度を負荷に応じて制御する負荷運転に復帰させる
    気体圧縮機。
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