JP2023119190A - 発電単位セル、及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池において生成された水の滞留を抑制して発電の効率を高める。【解決手段】膜電極接合体、及び、膜電極接合体に積層されたセパレータを有する発電単位セルであって、セパレータは前記膜電極接合体にガスを供給する複数の流路を有し、複数の流路の間には、隣り合う流路を仕切る壁部が設けられており、複数の壁部は、隣り合う流路を連通する連通溝を有する複数の第一壁と、連通溝を具備しない複数の第二壁と、を備える。【選択図】図5

Description

本開示は発電単位セル、及びこれを備える燃料電池に関する。
特許文献1には、燃料電池のセパレータにおいて、隣接する流通路を連通する連通路が具備されていることが開示されている。
特許文献2には、燃料電池のセパレータにおいて、互いに平行となるように直線状に形成された複数の反応ガス流路を有し、反応ガス流路に直角でない角度で反応ガス流路同士を連通する横溝が開示されている。
特許文献3には、燃料電池用セパレータにおいて、互いに平行に延在すると共に隣接する第1及び第2の流路と、第1及び第2の流路間を流体が流れるように第1及び第2の流路間を連通する第3の流路と、を備えることが開示されている。第3の流路は、第1及び第2の流路に対して、傾斜し且つ小なる断面積を有するものである。
特許文献4には反応ガスの流路を形成する複数のチャンネルを有し、隣り合うチャンネルを連通させる連通路を具備することが開示されている。
特開2021-103624号公報 特開2008-103197号公報 特開2008-171638号公報 特開2008-198393号公報
従来のようにセパレータにおいて、隣接する流路同士が連通する構造では、特に発電単位セルが縦に置かれた場合(隣接する流路が上下方向に配列される場合)、発電の際に生成された水が下部に溜まってしまい下部で発電ができない問題がある。
上記問題に鑑み、本開示は燃料電池において生成された水の滞留を抑制して発電の効率を高めることを目的とする。
本願は、膜電極接合体、及び、膜電極接合体に積層されたセパレータを有する発電単位セルであって、セパレータは膜電極接合体にガスを供給する複数の流路を有し、複数の流路の間には、隣り合う流路を仕切る壁部が設けられており、複数の壁部は、隣り合う流路を連通する連通溝を有する複数の第一壁と、連通溝を具備しない複数の第二壁と、を備える、発電単位セルを開示する。
上記発電単位セルにおいて、隣り合う第二壁の間に、複数の第一壁が具備されるように構成してもよい。
上記発電単位セルにおいて、連通溝は第一壁が延びる方向に対して傾斜して延びるように構成してもよい。
本願は、上記発電単位セルが複数積層された燃料電池を開示する。
本開示によれば、燃料電池において生成された水の滞留を抑制して発電の効率を高めることができる。
図1は発電単位セル10を平面視した図である。 図2は発電部11の断面でありその層構成を説明する図である。 図3は発電部11の断面であり図2とは異なる位置における断面である。 図4はカソードセパレータ15の発電部11における斜視図である。 図5は図4のC-C断面を表す図である。 図6は図5の一部を拡大した図である。 図7は絞り部を設けた場合について説明する図である。 図8は燃料電池20を説明する図である。 図9はセパレータ内の流体の挙動について説明する図である。
1.発電単位セル
図1~図3に1つの形態にかかる発電単位セル10を説明する図を示した。発電単位セル10は、水素と酸素(空気)を供給することにより発電するための単位要素であり、このような発電単位セル10が複数積層されて燃料電池を構成している。
図1は発電単位セル10を平面視した図、図2は発電単位セル10のうち、A-Aに沿った断面の発電部11における層構成を説明する図、図3は発電単位セル10のうち、B-Bに沿った断面の発電部11における層構成を説明する図である。
発電部11は発電に寄与する部分であり、図2、図3に当該発電部11における層構成(A-A断面の一部、B-B断面の一部)を表したように複数の層が積層されてなる。
発電単位セル10の発電部11では、電解質膜12を挟んで一方がカソード(酸素供給側)、他方がアノード(水素供給側)である。カソードは電解質膜12側からカソード触媒層13、カソード拡散層14、及び、カソードセパレータ15がこの順に積層されている。一方アノードは、電解質膜12側からアノード触媒層16、アノード拡散層17、及び、アノードセパレータ18をこの順に備えている。なお、電解質膜12、カソード触媒層13、カソード拡散層14、アノード触媒層16、アノード拡散層17による積層体を膜電極接合体と呼ぶことがある。膜電極接合体の厚さは0.4mm程度が典型的であり、発電部11における発電単位セル10の厚さは1.3mm程度が典型的である。
1.1.電解質膜
電解質膜12は湿潤状態において良好なプロトン伝導性を示す固体高分子薄膜である。例えばフッ素系のイオン交換膜によって構成され、炭素-フッ素系高分子を用いることができ、具体的にはパーフルオロアルキルスルフォン酸系ポリマー(ナフィオン(登録商標))等が挙げられる。
電解質膜12の厚さは特に限定されることはないが、100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下である。
1.2.カソード触媒層
カソード触媒層13は、触媒金属が担体に担持されている形態で触媒金属が含まれる層である。例えば、触媒金属としてはPt、Pd、Rh、又はこれらを含む合金が挙げられる。担体としては、炭素担体、より詳しくはグラッシーカーボン、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、及び、人造黒鉛等からなる炭素粒子を挙げることができる。
1.3.アノード触媒層
アノード触媒層16も、カソード触媒層13と同様に、触媒金属が担体に担持されている形態で触媒金属が含まれる層である。例えば、触媒金属としてはPt、Pd、Rh、又はこれらを含む合金が挙げられる。担体としては、炭素担体、より詳しくはグラッシーカーボン、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、及び、人造黒鉛等からなる炭素粒子を挙げることができる。
1.4.カソード拡散層
カソード拡散層14は、例えば導電性を有する多孔質体で構成できる。より具体的な例としては、カーボン多孔体(カーボンペーパー、カーボンクロス、ガラス状カーボン等)、金属多孔体(金属メッシュ、発泡金属)等が挙げられる。
カソード拡散層には必要に応じてMPL(マイクロポーラス層)を設けてもよい。MPLは、カソード拡散層14のうちカソード触媒層13側に塗工された被覆状の薄膜である。MPLは必要に応じて撥水性や親水性を有して水分の調整をする機能を有する。MPLとしてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の撥水性樹脂とカーボンブラックなどの導電性材料を主成分とするものが典型的である。
1.5.アノード拡散層
アノード拡散層17は、例えば導電性を有する多孔質体で構成できる。より具体的な例としては、カーボン多孔体(カーボンペーパー、カーボンクロス、ガラス状カーボン等)、金属多孔体(金属メッシュ、発泡金属)等が挙げられる。
1.6.カソードセパレータ
カソードセパレータ15はカソード拡散層14に酸化ガス(本形態では空気)を供給する部材であり酸化ガスの流路を有している。流路の形態については後で詳しく説明する。
また、カソードセパレータ15には、図1からわかるように、発電部11から延長して発電部11の外側となる位置で、酸化ガスの流路の一端側となる部位に空気入口孔Ain、冷却水入口孔Win、水素出口孔Houtが設けられ、酸化ガスの流路の他端側となる部位に空気出口孔Aout、冷却水出口孔Wout、水素入口孔Hinが設けられている。ここで酸化ガスの流路は空気入口孔Ain、空気出口孔Aoutに連通している。また図示は省略するがカソードセパレータ15に、又は、別途設けれられる冷却水用流路が冷却水入口孔Win、冷却水出口孔Woutに連通している。
カソードセパレータ15を構成する材料は、発電単位セルのセパレータとして用いることができる任意の材料であってよく、ガス不透過性の導電性材料であってよい。このような材料としては、例えばカーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、プレス成型した金属板等を挙げることができる。
1.6.1.流路、溝の態様
図4~図6にはカソードセパレータ15のうち、発電部11における流路の形態を説明する図を示した。図4~図6は説明のための概念的に示した模式的な図であり、実際には微細な構造であって流路や流路を構成する溝はさらに多数配置されている。図4はカソードセパレータ15の発電部11に配置される部位の外観斜視図、図5は図4にCーCで示した線に沿った断面図、図6は図5の一部を拡大した図である。なお、図5のDーD断面が図2のうちカソードセパレータ15の部位に対応し、図5のE-E断面が図3のうちカソードセパレータ15の部位に対応する。
これら図からわかるように、カソードセパレータ15は、第一壁15a及び第二壁15bを有し、第一壁15a又は第二壁15bにより仕切られた複数の略平行に延びる主流溝15c、及び、第一壁15aに設けられた連通溝15dを具備している。この主流溝15c及び連通溝15dが酸化ガス(空気)及び、生成された水が流れる流路として機能する。
第一壁15a、第二壁15bは酸化ガスの流れ方向に沿って延びる壁状の構成部材であり、酸化ガスの流れ方向に直交する方向に複数の第一壁15a及び複数の第二壁15bが間隔を有して配列されている。隣り合う第一壁15a同士の間、及び、隣り合う第一壁15aと第二壁15bとの間が主流溝15cを形成し、主要な流路を構成する。
図6に示した主流溝15cのピッチP(主流溝15cの幅と第一壁15a又は第二壁15bの厚さとの合計)は特に限定されることはないが0.7mm~2.0mmであることが好ましい。ピッチPがこれより小さいと圧力損失が大きくなる傾向にあり、これより大きいと酸化ガスの均一性が低下する虞がある。
ピッチPのうち第一壁15a、第二壁15bの厚みは特に限定されることはないが、0.2mm~1.0mmであることが好ましい。第一壁15a、第二壁15bがこれよりも厚いと第一壁15a及び第二壁15bの直下のカソード拡散層14へ酸化ガスが拡散し難くなり性能低下の虞があり、これよりも薄いと生成された水の移動を抑止し難くなる虞がある。
ここで、第一壁15aには隣り合う主流溝15cを連通する溝である連通溝15dが酸化ガスの長手方向に沿って複数配列されている。なお、第二壁15bにはこのような連通溝は設けられておらず、第二壁15bを通した隣り合う主流溝15cの間で流体の流通が規制されている。
連通溝15dの態様は特に限定されることはないが、例えば次のように構成することができる。
図6に示した連通溝15dの溝幅Wは0.1mm~1.0mm以下であることが好ましい。溝幅がこれより小さいと連通溝15dに流体が流入し難く、連通溝15dによる流体の分散の効果が小さくなってしまう。一方、溝幅がこれより大きいと連通溝15dへの流体の流通が大きくなりすぎて流体が偏りやすくなる虞がある。
図6に示した連通溝15dのピッチP(主流溝15cが延びる方向において隣り合う連通溝15dの上流側端部同士の距離)は0.1mm~1.0mmであることが好ましい。ピッチPがこれより小さいと連通溝15dが多すぎるため溝幅が大きい場合と同様、流体の流通が大きくなりすぎて流体が偏りやすくなる虞がある。一方、ピッチPがこれより大きいと連通溝15dが少なくなるため効果が低下する虞がある。
図6にθで示した連通溝15dが延びる角度θは10°~170°であることが好ましい。ここでθは主流溝15cが延びる方向(第一壁が延びる方向)に対する連通溝15dが延びる方向であり、酸化ガスの出口側(図6の紙面右側)に向いている場合が鋭角(θ=θ<90°)、その反対側を向いている場合を鈍角(θ=θ>90°)とする。
角度θは、複数の連通溝15dで一定である必要はなく、変化してもよい。変化の態様は特に限定されることはないが、例えば図5、図6の例のようにθとθとの両方が備えられ、複数配列したθの連通溝15dの一群と複数配列したθの連通溝15dの一群とが繰り返し配置されてもよい。ただし、これに限らずランダムに並んでいてもよい。
また、後述するように燃料電池として配置された発電単位セル10において、主流溝15cが水平方向に延び、複数の主流溝15cが上下方向に並ぶように配置される場合には、連通溝15dは全てθであってもよい。これによれば、生成した水が重力方向である下方に向けて移動しやすいため、図5、図6で下が下方だとすれば、生成した水が重力で移動する際に若干戻る(酸化ガスの入り口側に向かう)流れになり水の滞留を抑制することができる。
また、下流側に向けて水の量が多くなり、溜まりやすくなること考慮して連通溝15dの態様を変化してもよい。具体的には、上流側から下流側に至る流路のうち、下流側の1/3に配置される連通溝15dではθであれば10°~45°、θであれば135°~170°のように、主流溝15cが延びる方向(第一壁が延びる方向)に近い方向に連通溝15dが延びるようにすることができる。これによれば連通溝15dを水が通り易くなり、円滑な流れが可能となり水が溜まり難くなる。
上記した連通溝15dは、図5に示した視点において、連通溝15dが無いとした場合の第一壁15aの面積に対する、複数の連通溝15dの合計の面積の割合が50%以下であることが好ましい。この割合が50%を超えるとカソード拡散層14とカソードセパレータ15とが接触する面積が小さくなり、抵抗が増大するため性能が低下する虞がある。一方、この割合は10%以上であることが好ましい。これより小さいと連通溝15dの効果が低い虞がある。
第一壁15aと第二壁15bとは、発電単位セル10の両端部以外の部位でそれぞれが複数配置されていることが好ましい。具体的には図5に表れているように、2つの第二壁15bの間に複数の第一壁15aが配置され、このような組み合わせが複数設けられていることが好ましい。図5の例では2つの第二壁15bの間に3つの第一壁15aが配置され、この組み合わせが3つ設けられている。
2つの第二壁15bの間に配置される第一壁15aの数は特に限定されることはなく、当該組み合わせが設けられる数も特に限定されることはない。
また、主流溝15cはその流路の横断面(流路が延びる方向に直交する方向の断面)の面積が一定であり、途中に流路の横断面の断面積を小さくした絞り部を具備しないことが好ましい。図7に説明のための図を示したように、主流溝に絞り部を設けると当該絞り部では流体の流速が上がり、これによる圧力の低下が起こる。一方、隣接する主流溝で絞り部でない部分(通常部、絞り部よりも流路断面積が大きい部位)では絞り部に対して流速が小さく圧力が高い。この差圧により、図7に矢印で示したように一部のガスが通常部からカソードガス拡散層へ潜り込み、さらに隣接する主流溝の絞り部へ流入する現象が起こる。
これによれば隣接する流路間でガスの拡散が生じて酸化ガスが均一に流れる傾向があり、好ましい一面もあるが、圧力損失が大きく、これよる酸化ガスの流れが阻害される影響の方が大きい。これに対して本開示によれば、主流溝にこのような絞り部を設けなくても、後述するように酸化ガスが連通溝により隣接する主流溝による流路間(主流溝15c間)を移動し、酸化ガスの拡散を促進することができる。このときの酸化ガスの移動は、絞り部を設けることによるカソードガス拡散層を介する酸化ガスの移動に比べて圧力損失を低く抑えることができる。
1.7.アノードセパレータ
アノードセパレータ18はアノード拡散層17に反応ガス(水素)を供給する部材であり、アノード拡散層17に対向する面に、複数の溝18aを有しており、この溝が反応ガス流路として機能する。溝の形状は反応ガスを適切にアノード拡散層17に供給することができれば特に限定されることはなく、公知の形態を適用することができるが、上記したカソードセパレータ15の主流溝15c、連通溝15dに相当する構造としてもよい。
また、アノードセパレータ18には、図1からわかるように、発電部11から延長して外側となる位置で、溝18aの一端側となる部位には空気入口孔Ain、冷却水入口孔Win、水素出口孔Houtが設けられ、溝18aの他端側となる部位には空気出口孔Aout、冷却水出口孔Wout、水素入口孔Hinが設けられている。ここで溝18aは水素入口孔Hin、水素出口孔Houtに連通している。また図示は省略するがアノードセパレータ18に、又は別途設けれられる冷却水用流路が冷却水入口孔Win、冷却水出口孔Woutに連通している。
アノードセパレータ18を構成する材料は、発電単位セルのセパレータとして用いることができる任意の材料であってよく、ガス不透過性の導電性材料であってよい。このような材料としては、例えばカーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、プレス成型した金属板等を挙げることができる。
1.8.発電部による発電
公知の通りであるが、以上説明した発電単位セル10により次のように発電が行われる。
アノードセパレータ18の溝18aから水素が供給されると水素はアノード拡散層17を通りアノード触媒層16にてプロトン(H)と電子(e)に分解され、プロトンは電解質膜12を通り、電子は外部へつながる導電線を通り、それぞれがカソード触媒層13に達する。ここで、カソード触媒層13にはカソードセパレータ15からカソード拡散層14を介して酸素(空気)供給されており、カソード触媒層13では、プロトン、電子、酸素により水(HO)が発生する。発生した水はカソード拡散層14を通りカソードセパレータ15の主流溝15cや連通溝15dを通って排出される。
すなわち、発電単位セル10ではアノード触媒層16から外部へつながる導電線を通る電子の流れを電流として利用する。
2.燃料電池
燃料電池20は、上記した発電単位セル10が複数(50枚~400枚程度)重ねられてなる部材であり、複数の発電単位セル10から集電を行う。図8にその構成の概要を示した。燃料電池20は、スタックケース21、エンドプレート22、複数の発電単位セル10、集電板24、及び、付勢部材25を備えている。
スタックケース21は、重ねられた複数の発電単位セル10、集電板24、及び、付勢部材25をその内側に収納する筐体である。本形態でスタックケース21は四角形の筒状で一端が開口し、他端が閉じているとともに、開口の縁に沿って開口とは反対側に板状の片が張り出し、フランジ21aを形成している。
エンドプレート22は板状の部材であり、スタックケース21の開口を塞ぐ。スタックケース21のフランジ21aとの重なり部分をボルト及びナット等によりスタックケース21にフタをするようにエンドプレート22がスタックケース21に固定される。
発電単位セル10は上記の通りである。このような発電単位セル10が複数重ねられている。このとき、1つの発電単位セル10のカソードセパレータ15に隣接する発電単位セル10のアノードセパレータ18が重なるように配置する。そしてカソードセパレータ15とアノードセパレータ18との間に冷却水流路が形成され、冷却水が流される。
集電板24は、積層された発電単位セル10から集電を行う部材である。従って集電板24は発電単位セル10の積層体の一端及び他端のそれぞれに配置されており、一方が正極、他方が負極となる。この集電板24に不図示の端子が接続され、外部に電気的に接続できるように構成されている。
付勢部材25は、スタックケース21の内側に収まり、発電単位セル10の積層体に対してその積層方向に押圧力を付与する。付勢部材として例えば皿バネ等を挙げることができる。
ここで、本開示の発電単位セル10が、主流溝15cが水平方向(厳密な水平でなく水平から45°以内)に延びるとともに複数の主流溝15cが鉛直方向(厳密な鉛直でなく鉛直から45°以内)に配列されるように、燃料電池20が配置されることが好ましい。これにより、下に説明するように顕著な効果を奏するものとなる。
ただし、このような配置に限定されることはなく他の配置であってもよい。他の配置では効果の程度は低下するにしても、連通溝15dによる流体の拡散及び水の滞留抑制及び排出促進の効果は認められ、発電の効率を高めることができる。
3.効果等
上記のように本開示によれば、発電単位セル10が、主流溝15cが水平方向(厳密な水平でなく水平から45°以内)に延びるとともに複数の主流溝15cが鉛直方向(厳密な鉛直でなく鉛直から45°以内)に配列されるように配置されたときにより顕著な効果を奏する。具体的には次の通りである。図5と同じ視点による図9に示したように、カソードセパレータ15において水平方向に酸化ガスが流れ、隣り合う主流溝15cが鉛直方向に配列されるように燃料電池が配置された場合に、例えば水は実線矢印で示したように流れ、ガスは点線矢印で示したように流れる。すなわち、水は連通溝15dを通って重力により下方に向かう傾向にあり、下流側では水が溜まるが、本開示によれば連通溝15dがない第二壁15bが設けられているため、第二壁15bより下には水が移動することなく排水される。従ってカソードセパレータ15の最下部にのみ水が溜まってしまうことを抑制し、第二壁15bが配置された部位ごとに排水が行われるため、全体として排水性を高めることができる。
また、ガスは水が下方に移動するに伴って上方に移動するが、ガスの上方への移動も連通溝15dがない第二壁15b流路に遮られ、その結果、カソードセパレータ15の最上部のみにガスが溜まることが抑制されてガス分布の均一性を高めることができる。なお、このときには図7を示して説明したようにガスの移動による圧力損失は絞り部を設けた場合に比べて低く抑えることができる。
10 発電単位セル
11 発電部
12 電解質膜
13 カソード触媒層
14 カソード拡散層
15 カソードセパレータ
15a 第一壁
15b 第二壁
15c 主流溝
15d 連通溝
16 アノード触媒層
17 アノード拡散層
18 アノードセパレータ
20 燃料電池

Claims (4)

  1. 膜電極接合体、及び、前記膜電極接合体に積層されたセパレータを有する発電単位セルであって、
    前記セパレータは前記膜電極接合体にガスを供給する複数の流路を有し、
    複数の前記流路の間には、隣り合う前記流路を仕切る壁部が設けられており、
    複数の前記壁部は、隣り合う前記流路を連通する連通溝を有する複数の第一壁と、前記連通溝を具備しない複数の第二壁と、を備える、
    発電単位セル。
  2. 隣り合う前記第二壁の間に、複数の前記第一壁が具備されている、請求項1に記載の発電単位セル。
  3. 前記連通溝は前記第一壁が延びる方向に対して傾斜して延びる請求項1又は2に記載の発電単位セル。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の発電単位セルが複数積層された燃料電池。
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