JP2023118560A - 車両用通話装置および車両用通話方法 - Google Patents

車両用通話装置および車両用通話方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車内における通話環境を提供しつつ、車外の人に対し通話音声が漏れることを防止すること。【解決手段】実施形態に係る車両用通話装置は、通話音声を車室内に設置された複数のスピーカから出力する車両用通話装置であって、自車両へ接近する接近者を検知し、検知した前記接近者が接近してくる接近方向側に位置するスピーカを選択し、選択した前記スピーカからの通話音声の出力を抑制する制御部を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用通話装置および車両用通話方法に関する。
従来、車両内で音声通話を行うハンズフリー通話機能を備える車両用通話装置がある。たとえば、かかる車両用通話装置に関する技術として、車内に流れる通話音声が車外に漏れることを抑制すべく、車両の外部に集音部を設け、収音した通話音声の音量が所定値を超える場合に、スピーカから出力する通話音声に対し聴取困難化処理を行う技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2019-120828号公報
しかしながら、従来技術では、車内における通話環境を提供しつつ、車外の人に対し通話音声が漏れることを防止する点において更なる改善の余地があった。たとえば、従来技術では、車外に存在する人の有無については考慮されておらず、依然として、車外に存在する人へ通話音声が伝達されるおそれがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、車内における通話環境を提供しつつ、車外の人に対し通話音声が漏れることを防止することができる車両用通話装置および車両用通話方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る車両用通話装置は、通話音声を車室内に設置された複数のスピーカから出力する車両用通話装置であって、自車両へ接近する接近者を検知し、検知した前記接近者が接近してくる接近方向側に位置するスピーカを選択し、選択した前記スピーカからの通話音声の出力を抑制する制御部を備える。
本発明によれば、車内における通話環境を提供しつつ、車外の人に対し通話音声が漏れることを防止することができる。
図1は、車両用通話システムの構成例を示す図である。 図2は、車両用通話方法の概要を示す図である。 図3は、車両用通話装置のブロック図である。 図4は、抑制レベル情報の一例を示す図である。 図5は、抑制処理の一例を示す図である。 図6は、抑制処理に伴う付加処理の一例を示す図である。 図7は、抑制処理に伴う付加処理の一例を示す図である。 図8は、車両用通話装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する車両用通話装置および車両用通話方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態により本発明が限定されるものではない。
まず、図1および図2を用いて、実施形態に係る車両用通話装置および車両用通話方法の概要について説明する。図1は、車両用通話システムの構成例を示す図である。図2は、車両用通話方法の概要を示す図である。なお、かかる車両用通話方法は、図1に示す車両用通話装置10によって実行される。
図1に示すように、実施形態に係る車両用通話システム1は、車両に搭載され、車両用通話装置10と、車両用通話装置10から出力される電気信号に応じて振動することで音を発生させる複数のスピーカとを有する。複数のスピーカは、たとえば、車両のドア内部にそれぞれ設置された、いわゆるドアスピーカである。
図1に示す例では、複数のスピーカに、車両の右フロントドアに設置される右フロントスピーカSfr、左フロントドアに設置される左フロントスピーカSfl、右リアドアに設置される右リアスピーカSrr、左リアドアに設置される左リアスピーカSrlが含まれる場合を示す。なお、スピーカは、4つに限定されず、3つ以下であってもよく、5つ以上であってもよい。
車両用通話装置10は、たとえば、乗員のスマートフォンなどといったユーザ端末100(図3参照)による音声通話をサポートするハンズフリー通話を実現するための各種制御を実行する装置である。
たとえば、車両用通話装置10は、ユーザ端末100と有線または無線によって接続され、ユーザ端末100から取得した通話音声を各スピーカSから出力し、車内で収音した音声をユーザ端末100へ出力することで、ハンズフリー通話を実現する。
この際、たとえば、スピーカSは、それぞれドアスピーカであるので、各スピーカSから出力される通話音声の一部が車外に漏れる場合がある。たとえば、車外に漏れた音声が、通行人や隣接する車両の乗員に聞こえる場合があり、乗員のプライバシー保護の観点から好ましくない。
そこで、実施形態に係る車両用通話方法では、ハンズフリー通話時において、車外の接近者を検知した場合に、当該接近者の接近方向側に位置するスピーカSから出力する通話音声を抑制することとした。
すなわち、実施形態に係る車両用通話方法では、車外に漏れる通話音声が第3者に聞こえる恐れがあるか否かを判定し、当該第3者に対し通話音声が聞こえづらくなる処理を行う。
具体的には、たとえば、図2に示すように、実施形態に係る車両用通話方法では、ハンズフリー通話時において、たとえば、車両が停車した場合など、所定の条件を満たした場合に、接近者Pを検知する(ステップS1)。
ここで、図2に示す例では、接近者Pが通行人である場合について示しているが、接近者Pは、通行人に限らず、バイクあるいは自転車の運転者、他車両のドライバなどを包括的に含む概念である。
すなわち、たとえば、車両に対し他車両が横並びに停車している場合、当該他車両のドライバが接近者Pとなり得る。そのため、このようなケースにおいては、当該他車両自体を接近者Pとして見做すことにしてもよい。
続いて、実施形態に係る車両用通話方法では、接近者Pが接近してくる接近方向側に位置するスピーカSを選択する(ステップS2)。図2に示す例では、接近者Pが接近してくる接近方向が左後方であるため、実施形態に係る車両用通話方法では、当該接近方向側に位置する左リアスピーカSrlを選択する。なお、この場合において、たとえば、接近方向を後方と見做し、右リアスピーカSrrをあわせて選択することにしてもよく、接近方向を左方と見做し、左フロントスピーカSflをあわせて選択するようにしてもよい。たとえば、どのスピーカSを選択するかを予め設定したマップ等に基づき、車両と接近者Pとの相対位置に応じてスピーカSを選択するようにしてもよい。
つづいて、実施形態に係る車両用通話方法では、ステップS2にて選択した左リアスピーカSrlからの通話音声の出力を抑制する抑制処理を実行する(ステップS3)。ここで、抑制処理とは、たとえば、通話音声の音量を下げる、あるいは、消音する処理を示す。
すなわち、実施形態に係る車両用通話方法では、接近者P側に位置するスピーカS(左リアスピーカSrl)からの通話音声の音量を低下、あるいは、消音させることにより、接近者Pに対し通話音声が聞こえることを防止することができる。
また、この際、実施形態に係る車両用通話方法では、ステップS2にて選択した左リアスピーカSrl以外のスピーカS(左フロントスピーカSfl、右フロントスピーカSfr、右リアスピーカSrr)からの通話音声については抑制処理を行わない。
これにより、実施形態に係る車両用通話方法では、車内における通話環境を提供しつつ、車外の人に対し通話音声が漏れることを防止することができる。なお、この際、ステップS2にて選択した左リアスピーカSrl以外のスピーカS(左フロントスピーカSfl、右フロントスピーカSfr、右リアスピーカSrr)からの通話音声については音量を上げる処理を行うことにしてもよい。また、たとえば、抑制処理を行うスピーカSから接近者Pが通話音声を聞き取り難くなるようマスキング音を発生させるようにしてもよい。
次に、図3を用いて、実施形態に係る車両用通話装置10の構成例について説明する。図3は、車両用通話装置10のブロック図である。同図に示すように、たとえば、車両用通話装置10は、センサ51、車外集音部52、車内集音部53、スピーカSおよびユーザ端末100に接続される。
センサ51は、車外の接近者Pを検知するためのセンサである。センサ51は、たとえば、赤外線、超音波、可視光などを用いた人感センサであるが、LiDARなどといったセンサであってもよい。また、センサ51は、車外の画像を撮影するイメージセンサであってもよい。なお、センサ51は、車両用通話装置10の設置にあわせて新たに設置する必要はなく、障害物検知等を目的として車両に予め設置されるセンサを車両用通話装置10に接続して使用することにしてもよい。すなわち、車両に設置されるセンサの種別等に応じて、車両用通話装置10では、接近者Pの検知方式を適宜変更することにしてもよい。
車外集音部52は、車外の音声を収音する集音部である。車内集音部53は、車内の音声を収音する集音部である。たとえば、車外集音部52および車内集音部53は、マイクロフォンによって構成され得る。
スピーカSは、車両用通話装置10から出力される音声信号によって振動することで、音声を発生させる。たとえば、スピーカSは、ハンズフリー通話時においては、通話音声を発生させる。
ユーザ端末100は、乗員が所有するスマートフォン、タブレット端末などといった通話機能を備えた通信機器である。ユーザ端末100は、車両用通話装置10と有線または無線通信により通信連携を行うことで、ハンズフリー通話を実行する。
図3に示すように、車両用通話装置10は、記憶部20と、制御部30とを備える。記憶部20は、たとえば、不揮発性メモリやデータフラッシュ、ハードディスクドライブといった記憶デバイスで構成される。
図3に示す例において、記憶部20は、抑制レベル情報21を記憶する。抑制レベル情報21は、抑制レベルに関する情報である。抑制レベルとは、通話音声の出力を抑制する際にどの程度抑制するかを示すレベルであり、抑制処理を行う際の音量に対応する。
図4は、抑制レベル情報21の一例を示す図である。なお、図4には、縦軸に車外の騒音レベル、横軸に抑制レベルを示す。たとえば、図4の例において、抑制レベル情報21は、騒音レベルが大きくなるにつれて、抑制レベルが小さくなるように規定する情報である。
すなわち、車外の騒音が大きい場合には、通話音声が車外に漏れたとしても、通話音声が騒音にかき消されるので、接近者Pは、通話音声を聞き取り難い状況と捉えることができる。また、車外の騒音が小さい場合には、車外に漏れた通話音声が、接近者Pに聞き取りやすい状況と捉えることができる。
そのため、騒音レベルに基づき、車外に漏れる通話音声が接近者Pに聞こえる可能性が高いほど、抑制レベルを高く設定することで、接近者Pによる通話音声の聞き取り易さを適切に調整することができる。
なお、図4の例では、抑制レベル情報21が、騒音レベルと抑制レベルとの関係を規定する情報である場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、騒音レベルを接近者Pまでの距離に置き換えることにしてもよい。すなわち、接近者Pまでの距離が遠いほど、接近者Pは、車外に漏れる通話音声を聞き取り難いため、抑制レベルを高くし、接近者Pまでの距離が近いほど、抑制レベルを低くするようにしてもよい。
なお、たとえば、抑制レベル情報21は、騒音レベルおよび接近者Pまでの距離と、騒音レベルとの関係を規定した情報であってもよく、たとえば、接近者Pの種別毎に、抑制レベルを規定した情報であってもよい。なお、ここでの接近者Pの種別とは、他車両、バイク、歩行者、自転車などが含まれ得る。たとえば、抑制レベル情報21は、接近者Pが他車両である場合には、接近者Pが歩行者あるいは自転車である場合に比べて、通話音声の音量が小さくなるよう抑制レベルを規定した情報であってもよい。また、接近者Pが他車両である場合には、他車両の窓の開閉状態に応じて、異なる騒音レベルを規定した情報を有するようにしてもよい。すなわち、抑制レベル情報21は、他車両の窓が開いている場合には、他車両の窓が閉じている場合に比べて、騒音レベルが相対的に小さくなるよう規定する情報であってもよい。
また、図4の例では、騒音レベルと、抑制レベルとが比例関係にある場合について例示したが、これに限定されるものではなく、騒音レベルと、抑制レベルとの関係性については、シミュレーションあるいは実験などによって適宜最適化するようにすればよい。
図3の説明に戻り、制御部30について説明する。制御部30は、検知部31と、選択部32と、設定部33と、出力制御部34とを備え、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ、入出力ポートなどを有するコンピュータや各種の回路を含む。
コンピュータのCPUは、たとえば、ROMに記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、制御部30の検知部31、選択部32、設定部33および出力制御部34として機能する。
また、制御部30の検知部31、選択部32、設定部33および出力制御部34の少なくともいずれか一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成することもできる。
検知部31は、自車両へ接近する接近者Pを検知する。たとえば、検知部31は、センサ51の出力結果に基づき、接近者Pおよび当該接近者Pと自車両との相対位置を検知する。たとえば、検知部31は、自車両から所定範囲(たとえば、10m以内)の接近者Pを検知するようにしてもよい。すなわち、検知部31は、通話音声が車外に漏れた場合に、通話音声が聞こえる範囲内に限定して、接近者Pを検知するようにしてもよい。この際、たとえば、現在の通話音声の音量に応じて、接近者Pの検知範囲を調整するようにしてもよい。
また、たとえば、検知部31は、センサ51から入力される画像に対する所定の画像認識を行うことで、接近者Pの種別を検知する。なお、ここでの接近者Pの種別として、歩行者、自転車あるいはバイク、他車両等が挙げられる。また、たとえば、検知部31は、接近者Pとして車両を検知した場合には、他車両の窓の開閉状態を検知する。
検知部31は、これらの検知処理毎に検知結果を選択部32へ渡す。なお、自車両が接近者Pを検知する物体検知機能を有する場合には、検知部31については省略するようにしてもよい。この場合、車両用通話装置10は、物体検知機能から入力される情報に基づき、後段の処理を行う。
また、たとえば、検知部31による処理は、自車両の走行速度が所定値(たとえば、10km/h)以下である場合に行うようにしてもよい。すなわち、自車両の走行速度が十分に速い場合には、検知部31を含む後段の処理をスキップするようにしてもよい。これは、自車両の走行速度が十分に速い場合には、接近者Pに対し通話音声が瞬間的にしか聞こえないためである。すなわち、自車両の走行速度が速い場合には、接近者Pに通話音声が聞こえたとしても、内容を理解し難いためである。
このように、車両用通話装置10は、自車両の走行速度をトリガとして、処理を開始することで、通話音声に対する不要な抑制処理を削減することができる。なお、ここでは、自車両の走行速度としたが、自車両の走行速度を自車両と接近者Pとの相対速度に置き換えることにしてもよい。すなわち、車両用通話装置10は、自車両と接近者Pとが並走している状況下において、抑制処理に関する各種処理を行うことにしてもよい。
選択部32は、検知部31によって検知された接近者Pが接近してくる接近方向側に位置するスピーカを選択し、選択結果を設定部33に渡す。たとえば、選択部32は、検知部31から入力される接近者Pとの相対位置に関する情報に基づき、接近者Pが接近してくる接近方向を特定する。
そして、選択部32は、当該接近方向に近いスピーカSを選択することになる。この際、選択部32は、複数のスピーカSを選択するようにしてもよい。たとえば、選択部32は、相対位置と選択するスピーカSとの関係を示すマップを保持しており、当該マップに相対位置をプロットすることで、スピーカSを選択する。
また、選択部32は、自車両と接近者Pとの相対位置の変化に基づき、随時、選択するスピーカSを更新する。これにより、選択部32は、自車両と接近者Pとの相対位置の変化に応じて、抑制制御をすべきスピーカSを適切に選択することができる。
設定部33は、接近者Pから自車両までの距離、または、車外の騒音レベルに応じて、通話音声の出力を抑制する抑制レベルを設定する。たとえば、設定部33は、検知部31の検知結果に基づき、接近者Pから自車両までの距離を特定し、車外集音部52から入力される収音結果に基づき、車外の騒音レベルを特定する。
設定部33は、たとえば、記憶部20に格納された抑制レベル情報21に基づき、接近者Pから自車両までの距離あるいは車外の騒音レベルに応じた抑制レベルを設定する。この際、接近者Pから自車両までの距離や車外の騒音レベルは、随時変化するので、設定部33は、抑制レベルを随時設定するようにしてもよく、あるいは、所定の周期で設定するようにしてもよい。なお、設定部33は、接近者Pから自車両までの距離あるいは車外の騒音レベルによらず、一定の騒音レベルを設定するようにしてもよい。
出力制御部34は、選択部32によって選択されたスピーカSからの通話音声の出力を抑制する抑制制御を行う。たとえば、出力制御部34は、選択部32によって選択されたスピーカSの通話音声が設定部33によって設定された抑制レベルとなるように制御する。
図5は、抑制処理の一例を示す図である。なお、図5では、縦軸に抑制レベルを示し、横軸に時間経過を示す。たとえば、図5に実線で示すように、出力制御部34は、抑制レベルをレベルL1からレベルL2に減少させる場合、抑制レベルが徐々に変化するようにスピーカSの抑制制御を行う。
つまり、抑制レベルを徐々に減少させていくことにより、自車両の乗員に対し抑制レベルの低下を感じさせにくくすることができる。また、図5に破線で示すように、出力制御部34は、抑制レベルをレベルL2からレベルL1へ戻す場合、すなわち、抑制制御を解除する場合においても、抑制レベルが徐々に上昇するように制御する。
つまり、出力制御部34は、これらの処理によって、抑制レベルの増減に伴う乗員の違和感を低減することができる。なお、図5では、時間経過に沿って抑制レベルがリニアに変化する場合について例示したが、これに限定されるものではなく、時間経過と抑制レベルとの関係性については、シミュレーションあるいは実験等により適宜最適化するようにしてもよい。
また、たとえば、出力制御部34は、抑制制御に伴い、付加的な処理を行うようにしてもよい。図6および図7は、抑制処理に伴う付加処理の一例を示す図である。図6に示す例では、抑制制御を実施するスピーカSが左リアスピーカSrlである場合を示す。
この場合、たとえば、出力制御部34は、左リアスピーカSrl以外のスピーカSである右フロントスピーカSfr、左フロントスピーカSflおよび右リアスピーカSrrか出力される通話音声の音量を増加させるようにしてもよい。
たとえば、この場合、出力制御部34は、左リアスピーカSrlに対する抑制制御を行う前の音圧と一致するように、右フロントスピーカSfr、左フロントスピーカSflおよび右リアスピーカSrrの音量を増加させることが好ましい。これにより、たとえば、音圧の低下による乗員の違和感を低減することができる。
なお、この場合、出力制御部34は、運転席近傍に位置する右フロントスピーカSfrの音量のみを増加させることにしてもよい。すなわち、通常、ハンズフリー通話は、ドライバが行うことが想定され、運転席近傍に位置する右フロントスピーカSfrの音量を増加させることによって、ドライバに対し適切に通話音声を伝達することができる。
また、たとえば、複数の方向から接近者Pが自車両に接近する状況において、出力制御部34は、通話者(たとえば、ドライバ)の近傍に位置するスピーカS(たとえば、右フロントスピーカSfr)以外のスピーカSからの通話音声の出力を抑制するようにしてもよい。
換言すれば、複数の接近者Pが自車両に接近する場合には、少なくとも通話者の近傍に位置するスピーカSを抑制制御の対象から除外するようにしてもよい。これにより、通話者に対し適切に通話音声を伝達することができる。なお、通話者については、常にドライバとすることにしてもよく、車内を撮影した画像に対する画像認識等により、通話者の座席を特定するようにしてもよい。
つづいて、図7に示す例では、抑制制御を実施する左リアスピーカSrlからマスクキング音を出力する例を示す。ここで、マスクキング音とは、車外に漏れた通話音声を聞き取りづらくする音声であり、たとえば、空調の音や、車両走行時のロードノイズ、車両の周囲の騒音などを模した雑音や、BGM、通話とは無関係なアナウンス音声などが、マスキング音として利用できるが、マスキング効果を発揮可能な音声であれば特に限定されない。
すなわち、図7の例では、左リアスピーカSrlは、通話音声からマスクキング音の出力へ切り替えることになる。これにより、接近者Pに対し通話音声をより聞き取りにくくすることができる。なお、この場合において、マスキング音を出力するスピーカSは、左リアスピーカSrlである必要はなく、たとえば、車外に向けて設置されたスピーカであってもよい。
また、少なくとも通話者の近傍に位置するスピーカSについては抑制制御の対象とはするものの、マスキング音の出力の対象からは除外するようにしてもよい。これにより、通話者自身がマスキング音により通話音声を聞き取りづらくなってしまうことを防止することが出来る。
次に、図8を用いて、実施形態に係る車両用通話装置10が実行する処理手順について説明する。図8は、車両用通話装置10が実行する処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、制御部30によって所定周期で実行される。
図8に示すように、まず、車両用通話装置10は、ハンズフリー通話中か否かを判定する(ステップS101)。車両用通話装置10は、ハンズフリー通話中であると判定した場合(ステップS101;Yes)、ステップS102の処理へ進み、ハンズフリー通話中でないと判定した場合(ステップS101;No)、処理を終了する。
つづいて、車両用通話装置10は、接近者Pを検知したか否かを判定し(ステップS102)、接近者Pを検知したと判定した場合(ステップS102;Yes)、ステップS103の処理へ進み、接近者Pを検知していないと判定した場合(ステップS102;No)、処理を終了する。
つづいて、車両用通話装置10は、自車両の走行速度が所定値未満か否かを判定し(ステップS103)、走行速度が所定値未満であると判定した場合(ステップS103;Yes)、ステップS104の処理へ進み、走行速度が所定値以上と判定した場合(ステップS103;No)、処理を終了する。
つづいて、車両用通話装置10は、車外の騒音レベルが所定値未満か否かを判定し(ステップS104)、騒音レベルが所定値未満であると判定した場合(ステップS104;Yes)、ステップS105の処理へ進み、騒音レベルが所定値以上と判定した場合(ステップS104;No)、処理を終了する。
つづいて、車両用通話装置10は、接近者P側のスピーカSを選択し(ステップS105)、抑制レベルを設定する(ステップS106)。その後、車両用通話装置10は、ステップS105およびステップS106の処理結果に基づき、抑制処理を実行し(ステップS107)、処理を終了する。
上述したように、実施形態に係る車両用通話装置10は、通話音声を車室内に設置された複数のスピーカから出力する車両用通話装置であって、自車両へ接近する接近者を検知し、検知した接近者が接近してくる接近方向側に位置するスピーカを選択し、選択したスピーカからの通話音声の出力を抑制する制御部30を備える。したがって、実施形態に係る車両用通話装置10によれば、車内における通話環境を提供しつつ、車外の人に対し通話音声が漏れることを防止することができる。
ところで、上述した実施形態では、自車両の走行速度や車外の騒音レベルに応じて、抑制レベルを設定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、自車両の窓の開閉状態に応じて、抑制レベルを設定するようにしてもよい。すなわち、自車両の窓が開いている場合には、自車両の窓が閉まっている場合に比べて、低い音量となるように抑制レベルを設定するようにしてもよい。
また、たとえば、接近者Pの状態に応じて、抑制レベルを設定するようにしてもよい。たとえば、接近者Pが歩行者である場合には、ヘッドフォンの装着の有無、あるいは、会話の有無によって抑制レベルを設定するようにしてもよく、接近者Pが他車両である場合には、他車両の窓の開閉状態に応じて抑制レベルを設定するようにしてもよい。なお、たとえば、接近者Pの状態については、画像認識等によって検知することにすればよい。
また、上述した実施形態では、スピーカSから出力する通話音声に対し抑制制御を行う場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、スピーカSから音楽やその他の音声を出力する場合においても、本願発明を適用するようにしてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 車両用通話システム
10 車両用通話装置
20 記憶部
30 制御部
31 検知部
32 選択部
33 設定部
34 出力制御部
51 センサ
52 車外集音部
53 車内集音部
100 ユーザ端末
P 接近者
S スピーカ
Sfl 左フロントスピーカ
Sfr 右フロントスピーカ
Srl 左リアスピーカ
Srr 右リアスピーカ


Claims (8)

  1. 通話音声を車室内に設置された複数のスピーカから出力する車両用通話装置であって、
    自車両へ接近する接近者を検知し、
    検知した前記接近者が接近してくる接近方向側に位置するスピーカを選択し、
    選択した前記スピーカからの通話音声の出力を抑制する制御部
    を備える車両用通話装置。
  2. 前記制御部は、
    前記接近者の接近に伴い通話音声の出力を抑制しない前記スピーカから出力される前記通話音声の音量を大きくする、
    請求項1に記載の車両用通話装置。
  3. 前記制御部は、
    前記通話音声の出力を抑制する前記スピーカから前記通話音声が聞き取りづらくなる音声を出力する、
    請求項1または2に記載の車両用通話装置。
  4. 前記制御部は、
    車外の音声を収音した収音結果に基づき、前記車外の音量が所定値以下であり、前記接近者を検知した場合に、前記スピーカからの通話音声の出力を抑制する、
    請求項1、2または3に記載の車両用通話装置。
  5. 前記制御部は、
    複数の方位から前記接近者が接近した場合に、車内における通話者の近傍に位置するスピーカ以外のスピーカからの前記通話音声の出力を抑制する、
    請求項1~4のいずれか一つに記載の車両用通話装置。
  6. 前記制御部は、
    前記接近者から前記自車両までの距離、または、車外の騒音レベルに応じて、前記通話音声の出力を抑制する抑制レベルを設定する、
    請求項1~5のいずれか一つに記載の車両用通話装置。
  7. 前記制御部は、
    前記自車両の走行速度が所定値以下であり、かつ、前記自車両へ接近する接近者を検知した場合に、前記スピーカからの前記通話音声の出力を抑制する、
    請求項1~6のいずれか一つに記載の車両用通話装置。
  8. 通話音声を車室内に設置された複数のスピーカから出力する車両用通話方法であって、
    自車両へ接近する接近者を検知し、
    検知した前記接近者が接近してくる接近方向側に位置するスピーカを選択し、
    選択した前記スピーカからの通話音声の出力を抑制する、
    車両用通話方法。
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