JP2023118371A - 切削加工機 - Google Patents

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Masahiro Tange
貴之 櫻井
Takayuki Sakurai
潤 植田
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Abstract

【課題】部品点数を少なくしつつ、ストッカーに収容された被加工物を把持して切削加工が可能な切削加工機を提供する。【解決手段】切削加工機100は、被加工物5が収容されかつZ軸方向D3に並ぶ複数の収容部210を有するストッカー200と、ストッカー200をZ軸方向D3に摺動自在に支持するスライドレール310と、収容エリアAR1と加工エリアAR2との間でストッカー200をZ軸方向D3に移動させる移動機構300と、制御装置110と、を備え、制御装置110は、収容部210に収容された被加工物5の交換回数を計数する計数部127と、第1判定部129によって交換回数が所定の回数に到達したと判定されたときに、ストッカー200を加工エリアAR2において収容エリアAR1からZ軸方向D3に最も離れた位置LDまで移動させる第1移動制御部122と、を備えている。【選択図】図7E

Description

本発明は、切削加工機に関する。
例えば特許文献1には、切削加工の対象となる被加工物を所望の形状に切削加工する切削加工機が開示されている。この切削加工機は、収容装置と、切削装置と、搬送装置とを備えている。収容装置は、アダプタが装着された状態の円盤状の被加工物を複数収容することができるストッカーを有している。切削装置は、被加工物を切削加工する。搬送装置は、アダプタを把持して収容装置から切削装置へ被加工物を搬送する。
搬送装置は、被加工物を把持する把持部を備えている。切削装置は、切削加工時に被加工物を把持するクランプを備えている。被加工物を切削加工する際、把持部が収容装置のストッカーに収容された被加工物を把持して、切削装置まで移動する。そして、把持部からクランプに被加工物が渡されて、クランプが被加工物を把持する。その後、クランプが把持している被加工物に対して切削加工される。
特開2021-170230号公報
上記切削加工機では、収容装置のストッカーから切削装置へ被加工物を搬送する搬送装置の把持部と、切削加工時に被加工物を把持する切削加工機のクランプとは、別部品である。切削加工機において、部品点数は少ない方が好ましい。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数を少なくしつつ、ストッカーに収容された被加工物を把持して切削加工が可能な切削加工機を提供することである。
本願発明者らは、被加工物を収容するストッカーを収容エリアと加工エリアとの間で移動可能とし、切削加工時に被加工物を把持する把持部で、加工エリアに移動されたストッカーに収容された被加工物を把持して取り出すこととした。これにより、被加工物をストッカーから取り出すための専用の機構を省略することができ、部品点数を少なくすることができた。ところが、ストッカーを摺動自在に支持するスライドレールを用いたため、被加工物を切削加工した際に生じる切削粉がスライドレールに付着して、ストッカーの摺動が適切に行われないことが生じた。ストッカーが正しい位置に摺動しない場合には、把持部によって被加工物を把持することができないという問題が生じ得る。そこで、被加工物の交換が所定の回数行われたときにストッカーを強制的に移動させることで、スライドレールに付着した切削粉を取り除くことを見出した。
本発明に係る切削加工機は、被加工物が収容されかつ第1方向に並ぶ複数の収容部を有するストッカーと、ユーザが前記収容部に前記被加工物を収容する収容エリアと、前記被加工物を切削加工する加工エリアとが形成されたケース本体と、前記第1方向に延び、前記ストッカーを前記第1方向に摺動自在に支持するスライドレールと、前記収容エリアと前記加工エリアとの間で前記ストッカーを前記第1方向に移動させる移動機構と、前記加工エリアに配置され、前記被加工物を把持する把持部と、前記加工エリアに配置されている前記ストッカーに向かって前記把持部を移動させる把持移動機構と、前記移動機構および前記把持移動機構を制御する制御装置と、を備えている。前記制御装置は、前記収容部に収容された前記被加工物の交換回数を計数する計数部と、前記交換回数が所定の回数に到達したかを判定する第1判定部と、前記交換回数が前記所定の回数に到達したと判定されたときに、前記移動機構を制御して、前記ストッカーを前記加工エリアにおいて前記収容エリアから前記第1方向に最も離れた位置まで移動させる第1移動制御部と、を備えている。
本発明に係る切削加工機によると、制御装置の第1移動制御部は、被加工物の交換回数が所定の回数に到達したと判定されたときに、移動機構を制御して、ストッカーを加工エリアにおいて収容エリアから第1方向に最も離れた位置まで移動させる。ここで、スライドレールのうち加工エリアに位置する部分は切削粉が付着しやすい。被加工物の交換が複数の収容部においてバランスよく行われていれば、ストッカーが第1方向の全体に亘って摺動するためスライドレールに付着している切削粉を取り除くことができる。しかしながら、被加工物の交換が複数の収容部の特定の部分で繰り返し行われてしまうと、ストッカーはスライドレールの一部の範囲で摺動することになり、スライドレールのうちストッカーが摺動しない部分への切削粉の付着が進む虞がある。そこで、定期的にストッカーを加工エリアにおいて収容エリアから第1方向に最も離れた位置まで移動させることによって、スライドレールの全体から切削粉を取り除くことができ、ストッカーを精度よく移動させることができる。
本発明によれば、部品点数を少なくしつつ、ストッカーに収容された被加工物を把持して切削加工が可能な切削加工機を提供することができる。
図1は、一実施形態に係る切削加工機を示す斜視図である。 図2は、アダプタが装着された被加工物を示す平面図である。 図3は、アダプタが装着された被加工物を示す正面図である。 図4は、切削加工機を左から見たときの断面図である。 図5は、切削加工機を左から見たときの断面図である。 図6は、隔壁を示す左から見た断面図であり、ストッカーが収容エリアから加工エリアに移動する様子を示す模式図である。 図7Aは、ストッカーカバーに覆われたストッカーを示す正面図である。 図7Bは、ストッカーを示す正面図である。 図7Cは、スライドレールの断面図である。 図7Dは、スライドレールが最も縮んだ状態を示す側面図である。 図7Eは、スライドレールが最も伸びた状態を示す側面図である。 図8は、収容部を模式的に示した斜視図である。 図9は、切削加工機を右から見たときの断面図である。 図10は、把持部および支持部材の平面図である。 図11は、収容部および把持部の斜視図である。 図12は、一実施形態に係る切削加工機のブロック図である。 図13は、被加工物を交換する手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る切削加工機の実施形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、本実施形態に係る切削加工機100を示す斜視図である。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ切削加工機100の前、後、左、右、上、下を意味するものとする。切削加工機100は、XYZ直交座標系に配置されている。ここでは、X軸方向D1は、前後方向である。本実施形態では、図4に示すように、X軸方向D1は、水平方向から所定の角度だけ傾いている。ただし、X軸方向D1は、水平方向であってもよい。Y軸方向D2は、左右方向である。Z軸方向D3は、上下方向である。Z軸方向D3は、X軸方向D1およびY軸方向D2と交差(ここでは直交)している。本実施形態では、図4に示すように、Z軸方向D3は鉛直方向から所定の角度だけ傾いている。ただし、Z軸方向D3は、鉛直方向であってもよい。本実施形態では、Z軸方向D3が第1方向の一例である。X軸方向D1が、第1方向と交差する第2方向の一例である。なお、上述した方向は、説明の便宜上定めた方向に過ぎず、切削加工機100の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものではない。
本実施形態では、切削加工機100は、被加工物5(図2参照)を切削加工することで、対象物を作製する。ここで、対象物の種類は特に限定されないが、例えば歯冠補綴物である。歯冠補綴物として、例えばインレー、クラウン、ブリッジなどが挙げられる。本実施形態では、切削加工機100は、デンタル分野で使用されるものであり、被加工物5から歯冠補綴物を作製する。ただし、切削加工機100が使用される分野は、デンタル分野に限定されない。
図2、図3は、それぞれアダプタ6が装着された被加工物5を示す平面図、正面図である。図2および図3に示すように、被加工物5の形状は、X軸方向D1およびY軸方向D2に広がった板状である。ここでは、被加工物5は、円盤形状である。被加工物5は、ジルコニア、ワックス、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、ハイブリッドレジン、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)、石膏などの材料の種類によって形成されている。被加工物5の材料の種類としてジルコニアを用いるときには、例えば、半焼結したジルコニアが用いられる。ただし、被加工物5の形状および材料は特に限定されない。
本実施形態では、被加工物5は、アダプタ6に装着されている。ここでは、図2に示すように、アダプタ6には、円形状の嵌合孔6aが形成されている。被加工物5は、嵌合孔6aに嵌合されることで、アダプタ6に装着される。以下、被加工物5とは、特に記載がない場合には、アダプタ6を含めたものをいう。また、被加工物5に対する前、後、左、右、上、下などの方向は、被加工物5が収容部210(図7A参照)に収容された状態を基準にした方向である。
図1に示すように、切削加工機100は、ケース本体10を備えている。ケース本体10は、箱状であり、内部に空間を有している。
図4、図5は、切削加工機100を左から見たときの断面図である。図4および図5では、ケース本体10の収容エリアAR1と加工エリアAR2とが示されている。図4に示すように、ケース本体10には、収容エリアAR1と、加工エリアAR2とが形成されている。収容エリアAR1は、ユーザが、後述のストッカー200の収容部210に被加工物5を収容するためのエリアである。例えばユーザは、手で被加工物5を掴んで、収容エリアAR1において収容部210に被加工物5を手動で収容する。
加工エリアAR2は、切削加工機100が被加工物5を切削加工するエリアである。ここでは、収容エリアAR1においてストッカー200の収容された被加工物5が加工エリアAR2に移動し、加工エリアAR2にて、被加工物5に対して切削加工が行われる。
本実施形態では、収容エリアAR1と、加工エリアAR2とは、Z軸方向D3に並んで配置されている。詳しくは、収容エリアAR1は、加工エリアAR2の上方に配置されている。ただし、収容エリアAR1と加工エリアAR2との位置関係は、特に限定されるものではない。例えば収容エリアAR1は、加工エリアAR2とX軸方向D1に並んで配置されてもよいし、Y軸方向D2に並んで配置されてもよい。
図6は、隔壁15を示す左から見た断面図であり、ストッカー200が収容エリアAR1から加工エリアAR2に移動する様子を示す模式図である。図6に示すように、本実施形態では、切削加工機100は、隔壁15を備えている。隔壁15は、ケース本体10内に設けられている。隔壁15は、収容エリアAR1と加工エリアAR2とを区画するものである。隔壁15は、収容エリアAR1と加工エリアAR2との間に配置されている。ここでは、隔壁15は、X軸方向D1およびY軸方向D2に広がった板状のものである。本実施形態では、隔壁15には、通過孔16が形成されている。通過孔16は、ストッカー200が通過する孔である。ここでは、通過孔16は、隔壁15をZ軸方向D3に貫通させた孔であり、Z軸方向D3に向かって開口している。収容エリアAR1と加工エリアAR2とは、通過孔16を通じて互いが連通している。
なお、本実施形態では、図1に示すように、ケース本体10には、収容エリアAR1の部分に開口部11が形成されている。開口部11は、X軸方向D1の前方に向かって開口している。ここでは、ケース本体10には、開口部11を開閉自在な扉12が設けられている。扉12は、例えば左端がケース本体10に支持されている。扉12は、左端を軸に回転可能に構成されており、左端を軸に回転することで、開口部11を開閉可能となる。
図7Aは、ストッカーカバー20に覆われたストッカー200を示す正面図である。図7Bは、ストッカー200を示す正面図である。図4に示すように、切削加工機100は、ストッカー200を備えている。ストッカー200は、内部に空間を有しており、前方および後方に向かって開口している。ストッカー200は、Z軸方向D3に長い直方体形状である。ただし、ストッカー200の形状は特に限定されない。ストッカー200は、被加工物5を切削加工する切削加工機100において、被加工物5が収容されるものである。ストッカー200には、複数の被加工物5が収容可能である。本実施形態では、ストッカー200には、6つの被加工物5が収容可能であるが、ストッカー200に収容される被加工物5の数は、特に限定されない。なお、図7Bでは、ストッカー200に、4つの被加工物5が収容されている。
図4および図7Aに示すように、切削加工機100は、ストッカー200を収容するストッカーカバー20を備えている。ストッカーカバー20は、ケース本体10の一部である。ストッカーカバー20は、収容エリアAR1に配置されている。ストッカーカバー20は、隔壁15上に設けられている。ストッカーカバー20は、ストッカー200を覆うものである。本実施形態では、ストッカーカバー20は、内部に空間を有しており、少なくとも前方および下方が開口している。ここでは、ストッカーカバー20に対してストッカー200がZ軸方向D3に移動可能に構成されている。例えばストッカーカバー20内に、ストッカー200が配置されている状態において、ストッカー200は、下方に移動可能に構成されている。ストッカー200が下方に移動するとき、ストッカー200は、ストッカーカバー20の下方に設けられた開口および通過孔16を通過する。
図5に示すように、ストッカー200は、複数の収容部210を備えている。図7Bに示すように、収容部210には、被加工物5が収容される。ここでは、1つの被加工物5が1つの収容部210に収容される。収容部210の数は特に限定されない。ここでは、収容部210の数が6つである。複数の収容部210は、Z軸方向D3に並んで配置されている。複数の収容部210は、収容エリアAR1から加工エリアAR2に向かうZ軸方向D3に延びた直線状に配置されている。そのため、ストッカー200では、複数の被加工物5は、Z軸方向D3に並ぶようにして収容されている。ストッカー200において、複数の被加工物5は、Z軸方向D3に延びた直線状に配置されている。本実施形態では、ストッカー200が収容エリアAR1に位置するときの複数の収容部210のうち加工エリアAR2からZ軸方向D3に最も離れた位置に配置された収容部を特定収容部210Sとする。即ち、特定収容部210Sは、複数の収容部210のうち最も上方に位置する収容部である。
本実施形態では、収容部210は、前方に開口しており、ユーザは、収容部210の前方から収容部210に挿入し、収容する。また、収容部210は、ストッカー200が加工エリアAR2に配置されている状態において、後方に開口している。なお、ストッカー200が収容エリアAR1に配置されている状態では、収容部210の後方には、ストッカーカバー20の後壁20Rr(図5参照)が配置されている。
図8は、収容部210を模式的に示した斜視図である。図8に示すように、本実施形態では、収容部210は、第1上壁221と、第2上壁222と、第1下壁225と、第2下壁226とを有している。第1上壁221は、収容部210の左上部を構成している。第2上壁222は、収容部210の右上部を構成している。ここでは、第1上壁221と、第2上壁222は、Y軸方向D2に離間した状態で配置されている。第1上壁221および第2上壁222は、X軸方向D1に延びている。
第1下壁225は、収容部210の左下部を構成している。第1下壁225は、第1上壁221とZ軸方向D3で対向しており、第1上壁221とZ軸方向D3において離間している。第1下壁225は、第1上壁221の下方(ここでは真下)に配置されている。第2下壁226は、収容部210の右下部を構成している。第2下壁226は、第2上壁222とZ軸方向D3で対向しており、第2上壁222とZ軸方向D3において離間している。第2下壁226は、第2上壁222の下方(ここでは真下)に配置されている。ここでは、第1下壁225と第2下壁226とは、Y軸方向D2に離間した状態で配置されている。第1下壁225および第2下壁226は、X軸方向D1に延びている。なお、第1上壁221と、第2上壁222と、第1下壁225と、第2下壁226とは、ストッカー200の内壁に設けられている。
本実施形態では、第1上壁221、第2上壁222、第1下壁225および第2下壁226のそれぞれの前端によって囲まれて、前方開口211が形成されている。前方開口211は、前方に向かって開口している。また、第1上壁221、第2上壁222、第1下壁225および第2下壁226のそれぞれの後端によって囲まれて、後方開口212が形成されている。後方開口212は、後方に向かって開口している。本実施形態では、ユーザは、被加工物5を前方開口211から挿入する。前方開口211から収容部210に挿入された被加工物5は、第1下壁225および第2下壁226の上に載置される。被加工物5は、第1下壁225および第2下壁226に支持されることで、収容部210に収容された状態になる。
本実施形態では、図6に示すように、ストッカー200は、収容エリアAR1と加工エリアAR2との間を移動可能に構成されている。詳しくは、図4および図5に示すように、ストッカー200は、収容エリアAR1と加工エリアAR2との間を移動可能に構成されている。ストッカーカバー20は、収容エリアAR1に配置されており、加工エリアAR2に移動しない。
図7Aに示すように、切削加工機100は、一対のスライドレール310を備えている。スライドレール310は、Z軸方向D3に延びている。スライドレール310は、ストッカー200の右部分および左部分にそれぞれ1つずつ設けられている。スライドレール310は、ストッカー200およびストッカーカバー20にそれぞれ連結されている。スライドレール310は、ストッカー200をZ軸方向D3に摺動自在に支持する。
図7Cに示すように、スライドレール310は、ケース本体10(ここではストッカーカバー20)に固定される固定体である固定部材311と、ストッカー200に固定される可動体である可動部材312と、固定部材311および可動部材312に対してZ軸方向D3に相対移動可能に連結された可動体である中間部材313と、固定部材311と中間部材313との間および可動部材312と中間部材313との間にそれぞれ配置された複数の球体315と、を有する。
図7Cに示すように、固定部材311は、Z軸方向D3に延びかつ断面形状が略C字状に形成されている。固定部材311は、後方に向かって湾曲する前側湾曲部311Aと、前側湾曲部311Aと対向しかつ前方に向かって湾曲する後側湾曲部311Bとを有する。可動部材312は、固定部材311と線対称の形状を有し、固定部材311と同様に前側湾曲部312Aと、後側湾曲部312Bとを有する。固定部材311は、収容エリアAR1に常に位置する。一方、可動部材312は、収容エリアAR1と加工エリアAR2との間を移動する。
図7Cに示すように、中間部材313は、Z軸方向D3に延びかつ断面形状が略X字状に形成されている。中間部材313は、固定部材311側に設けられた第1部材313Aと、可動部材312側に設けられた第2部材313Bと、を備えている。第1部材313Aは、後方に向かって湾曲する前側湾曲部313AAと、前方に向かって湾曲する後側湾曲部313ABとを有する。前側湾曲部313AAは、前側湾曲部311Aに対向して配置されている。後側湾曲部313ABは、後側湾曲部311Bに対向して配置されている。これと同様に、第2部材313Bは、前側湾曲部313BAと、後側湾曲部313BBとを有する。中間部材313は、収容エリアAR1と加工エリアAR2との間を移動する。
図7Cに示すように、複数の球体315は、ボールリテナー318に保持されている。複数の球体315は、前側湾曲部311Aと前側湾曲部313AAとの間、後側湾曲部311Bと後側湾曲部313ABとの間、前側湾曲部312Aと前側湾曲部313BAとの間、後側湾曲部312Bと後側湾曲部313BBとの間、にそれぞれ設けられている。これにより、中間部材313が固定部材311に対してZ軸方向D3へ円滑にスライド移動可能となり、可動部材312が中間部材313に対してZ軸方向D3へ円滑にスライド移動可能となる。
図4に示すように、切削加工機100は、移動機構300を備えている。移動機構300は、収容エリアAR1と加工エリアAR2との間において、ストッカー200を移動させるものである。ここでは、移動機構300は、ストッカー200をZ軸方向D3に移動させるように構成されている。図6に示すように、ストッカー200は、収容エリアAR1と加工エリアAR2との間を移動する際、隔壁15の通過孔16を通過する。
なお、移動機構300の構成は特に限定されない。図4に示すように、移動機構300は、第1ボールねじ301と、第1キャリッジ302と、第1駆動モータ303とを備えている。第1ボールねじ301は、Z軸方向D3に延びている。ここでは、第1ボールねじ301は、ストッカー200が収容エリアAR1に配置されている状態において、ストッカー200から開口部11に向かう方向(ここでは前方に向かう方向)以外のケース本体10の所定の部分に配置されている。本実施形態では、第1ボールねじ301は、ストッカー200の後方に配置されており、ストッカーカバー20の後部に固定されている。第1ボールねじ301は、収容エリアAR1内に配置されている。
第1キャリッジ302は、第1ボールねじ301に摺動自在に係合している。図4および図5に示すように、第1キャリッジ302は、第1ボールねじ301に沿ってZ軸方向D3に移動可能である。第1キャリッジ302は、ストッカー200の後面の上部に固定されている。図4に示すように、第1駆動モータ303は、第1ボールねじ301に接続されている。ここでは、第1駆動モータ303が駆動すると、第1ボールねじ301が中心軸を軸に回転し、第1キャリッジ302は、第1ボールねじ301およびスライドレール310に沿ってZ軸方向D3に移動する。第1キャリッジ302がZ軸方向D3へ移動することで、ストッカー200はZ軸方向D3に移動し、収容エリアAR1と加工エリアAR2との間を移動する。ここで、ストッカー200がZ軸方向D3に移動するときには、スライドレール310が伸縮する。図7Dに示すように、ストッカー200の全体が収容エリアAR1に位置するときには、スライドレール310は縮んだ状態である。即ち、スライドレール310の固定部材311と可動部材312と中間部材313とが重なった状態である。一方、図7Eに示すように、ストッカー200の大部分(ここでは収容部210の全体)が加工エリアAR2に位置するときには、スライドレール310は伸びた状態である。なお、図7Eは、ストッカー200が最も下方に位置する状態(スライドレール310が最もも伸びた状態)を示している。ストッカー200が最も下方に位置するときには、X軸方向D1から見たときに、把持部400は特定収容部210Sに収容された被加工物5よりも上方に位置する。即ち、図7Eに示すストッカー200の位置は、特定収容部210Sに収容された被加工物5を把持部400によって把持するときのストッカー200の位置よりもさらに下方である。以下では、図7Eにおけるストッカー200の位置を、加工エリアAR2において収容エリアAR1からZ軸方向D3に最も離れた位置LD(最低位置LD)とする。
図9は、切削加工機100を右から見たときの断面図である。本実施形態では、切削加工機100は、把持部400(図4参照)と、把持移動機構500(図9参照)とを備えている。図10は、把持部400の平面図である。図10に示すように、把持部400は、被加工物5を把持するものである。詳しくは、把持部400は、被加工物5に装着されたアダプタ6を把持する。ここでは、把持部400は、切削加工時に被加工物5を把持するものであり、かつ、ストッカー200の収容部210に収容された被加工物5を把持して、収容部210から取り出すものである。図4に示すように、把持部400は、加工エリアAR2に配置されている。把持部400は、ストッカー200に対して開口部11とは反対側に配置されている。ここでは、図5に示すように、把持部400は、加工エリアAR2にストッカー200が配置されている状態において、ストッカー200よりも後方に配置されている。
なお、把持部400の形状および構成は特に限定されない。本実施形態では、図10に示すように、把持部400は、後方に向かって凹んだU字状の形状を有している。把持部400は、第1挟持部401と、第2挟持部402と、連結部403とを有している。以下の説明では、図10に示すように、第1挟持部401と第2挟持部402とがY軸方向D2に並んだときの把持部400の向きを基準にしている。第1挟持部401は、X軸方向D1に延びた棒状のものである。第1挟持部401は、被加工物5のY軸方向D2の一端部を支持する。ここでは、第1挟持部401は、被加工物5の左端部を支持する。
第2挟持部402は、X軸方向D1に延びた棒状のものである。把持部400が回転していない状態において、第2挟持部402は、第1挟持部401の右方に配置されている。第2挟持部402は、被加工物5のY軸方向D2の他端部を支持する。ここでは、第2挟持部402は、被加工物5の右端部を支持する。本実施形態では、把持部400は、第1挟持部401と第2挟持部402とで被加工物5の幅方向の両端(ここではY軸方向D2の両端)を挟むことで、被加工物5を把持する。
連結部403は、把持部400が回転していない状態において、Y軸方向D2に延びている。連結部403は、第1挟持部401と第2挟持部402とを連結するものである。詳しくは、連結部403は、第1挟持部401におけるストッカー200と反対側の端部と、第2挟持部402におけるストッカー200と反対側の端部とを連結する。言い換えると、連結部403の一端(ここでは左端)は、第1挟持部401の後端と接続している。連結部403の他端(ここでは右端)は、第2挟持部402の後端と接続している。
図9に示す把持移動機構500は、把持部400を加工エリアAR2で移動させる機構である。ここでは、把持移動機構500は、加工エリアAR2に配置されているストッカー200(図5参照)に向かって把持部400を移動させる。また、把持移動機構500は、把持部400をX軸方向D1に移動させる。
把持移動機構500は、ストッカー200が収容エリアAR1に配置されている状態において、ストッカー200から開口部11に向かう方向以外のケース本体10内の部分に配置されている。把持移動機構500は、収容エリアAR1には配置されていない。本実施形態では、図9に示すように、ケース本体10には、駆動エリアAR3が形成されている。図1に示すように、駆動エリアAR3は、加工エリアAR2とY軸方向D2に並ぶように配置されている。ここでは、駆動エリアAR3は、加工エリアAR2の右方に配置されている。把持移動機構500は、駆動エリアAR3に配置されている。すなわち、把持移動機構500は、ストッカー200よりも右方に配置されている。
把持移動機構500の構成は特に限定されない。本実施形態では、図9に示すように、把持移動機構500は、ガイドレール501と、第2キャリッジ502と、第2駆動モータ503とを有している。ガイドレール501は、駆動エリアAR3において、X軸方向D1に延びている。そのため、ガイドレール501は、ストッカー200が収容エリアAR1に配置されている状態において、ストッカー200から開口部11に向かう方向(ここでは、ストッカー200から前方に向かう方向)以外のケース本体10内の部分に配置されている。ここでは、ガイドレール501は、上下一対のものであり、ガイドレール501の数は2つである。しかしながら、ガイドレール501の数は、特に限定されず、1つであってもよい。
第2キャリッジ502は、ガイドレール501に対して摺動自在に係合している。第2キャリッジ502は、ガイドレール501に沿ってX軸方向D1に移動可能である。詳しくは後述するが、第2キャリッジ502は、図10に示すように、第2回転軸522、支持部材505、第1回転軸521を介して把持部400に接続されている。そのため、把持部400は、ガイドレール501に対してX軸方向D1に摺動自在である。
図9に示すように、第2駆動モータ503は、例えば第2キャリッジ502に接続されている。本実施形態では、第2駆動モータ503は、第2第2ボールねじ504に接続されている。第2ボールねじ504は、X軸方向D1に延びており、第2キャリッジ502に係合している。第2ボールねじ504には、例えば第2キャリッジ502に設けられたナット(図示せず)が螺合している。ここでは、第2駆動モータ503が駆動すると、第2ボールねじ504が中心軸を軸に回転し、第2キャリッジ502は、第2ボールねじ504およびガイドレール501に沿ってX軸方向D1に移動する。ガイドレール501によるX軸方向D1への移動に伴い、把持部400もX軸方向D1に移動する。本実施形態では、把持移動機構500は、切削加工時、把持部400をガイドレール501に沿って移動させるように構成されている。また、把持移動機構500は、収容部210に収容された被加工物5を把持部400が把持するとき、把持部400をガイドレール501に沿って移動させるように構成されている。
図4に示すように、支持部材505は、加工エリアAR2に配置されており、把持部400を支持するものである。ここでは、図10に示すように、支持部材505は、Y軸方向D2に延びた第1部分511と、X軸方向D1に延びた第2部分512とを有している。第1部分511は、把持部400の後方に配置されている。第1部分511は、第1回転軸521を介して把持部400に接続されている。ここでは、第1回転軸521は、X軸方向D1に延びている。第1回転軸521は、支持部材505の第1部分511から前方に向かって延び、把持部400に接続されている。第1回転軸521の一端は、把持部400の連結部403に接続されている。第1回転軸521の他端は、支持部材505(詳しくは第1部分511)に接続されている。ここでは、把持部400は、支持部材505に対して第1回転軸521を軸に回転可能に構成されている。
支持部材505の第2部分512は、第1部分511の右方に配置されており、第1部分511の右端部の前部に接続されている。第2部分512は、把持部400の右方に配置され、第1部分511から前方に向かって延びている。支持部材505は、第1部分511と第2部分512とによってL字状に形成されている。
支持部材505の第2部分512は、第2回転軸522を介して第2キャリッジ502(図9参照)に接続されている。図10に示すように、第2回転軸522は、Y軸方向D2に延びている。第2回転軸522は、第2部分512から右方に向かって延びている。第2回転軸522の一端は、支持部材505(ここでは第2部分512)に接続され、第2回転軸522の他端は、第2キャリッジ502に接続されている。支持部材505は、第2回転軸522を軸に回転可能に構成されている。ここでは、支持部材505が回転すると、把持部400は、同様に、第2回転軸522を軸に回転する。
本実施形態では、図4に示すように、ストッカー200が収容エリアAR1に配置されているとき、把持部400は、ストッカー200よりもX軸方向D1の一方側(ここでは後方側)に配置されている。ストッカー200よりも後方に配置されているときの把持部400の位置を第1位置P1という。ここで、第1位置P1は、把持部400が最も後方に配置されているときの把持部400の位置である。また、図5に示すように、ストッカー200が加工エリアAR2に配置されているとき、把持部400が収容部210に収容された被加工物5を把持しているときの把持部400の位置を第2位置P2という。第2位置P2は、第1位置P1よりもX軸方向D1の前方に位置している。第2位置P2は、被加工物5が収容部210に収容されている状態で、把持部400が被加工物5を把持している位置である。図11は、収容部210および把持部400の斜視図である。図11では、把持部400が収容部210に収容された被加工物5を把持しようとする状態が示されている。図11において、把持部400が更に前方に移動し、収容部210内に配置されて被加工物5を把持したときの把持部400の位置が第2位置P2である。本実施形態では、図9に示す把持移動機構500は、第1位置P1(図4参照)と第2位置P2(図11参照)との間で把持部400を移動させるように構成されている。
図示は省略するが、加工エリアAR2には、先端に刃物部を有する棒状の加工ツールを把持するツール把持部を有するスピンドルが設けられている。スピンドルは、スピンドルの中心軸を軸にして加工ツールを回転させる。本実施形態では、スピンドルと、把持部400は、加工エリアAR2において相対的に3次元方向に移動可能に構成されている。本実施形態において、切削加工中とは、加工エリアAR2において、スピンドルと把持部400との相対的な位置関係を変更しながら、スピンドルのツール把持部に把持された加工ツールを、把持部400に把持された被加工物5の所望の部分に接触させて切削加工し、被加工物5を所望の形状に切削加工することをいう。
本実施形態では、ストッカー200の収容部210に被加工物5をユーザが手動で収容するとき、ストッカー200は、収容エリアAR1に配置されている。このとき、まずケース本体10に支持された扉12(図1参照)をユーザが操作して、開口部11を開放させる。このことで、ストッカー200の収容部210は、前方開口211(図8参照)を通じて前方からアクセス可能になる。このような状態で、ユーザは、被加工物5を手で掴み、開口部11を通じて収容部210の前方開口211から収容部210に被加工物5を挿入し、収容部210に収容する。収容部210に被加工物5を収容した後、扉12を閉じて開口部11を閉鎖する。
図12は、本実施形態に係る切削加工機100のブロック図である。本実施形態では、図12に示すように、切削加工機100は、制御装置110を備えている。制御装置110は、被加工物5に対する切削加工に関する制御を行う装置である。また、制御装置110は、収容エリアAR1と加工エリアAR2との間をストッカー200が移動することを制御し、かつ、把持部400が被加工物5を把持する制御を行う装置である。制御装置110の構成は特に限定されない。制御装置110は、例えばマイクロコンピュータである。制御装置110は、例えばI/Fと、CPUと、ROMと、RAMと、記憶装置と、を備えている。制御装置110は、ケース本体10の内部に設けられている。ただし、制御装置110は、ケース本体10の外部に設置されたコンピュータなどであってもよい。この場合、制御装置110は、有線または無線を介して切削加工機100と通信可能に接続されている。
本実施形態では、制御装置110は、移動機構300および把持移動機構500と通信可能に接続されている。制御装置110は、移動機構300を制御することで、ストッカー200をZ軸方向D3に移動させるように制御する。制御装置110は、把持移動機構500を制御することで、把持部400をX軸方向D1に移動させるように制御する。
本実施形態では、制御装置110は、記憶部120と、ストッカー移動制御部121と、把持部移動制御部125と、計数部127と、第1判定部129と、第2判定部131と、を備えている。制御装置110の各部の機能は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばCDやDVDなどの記録媒体から読み込まれる。なお、このプログラムは、インターネットを通じてダウンロードされるものであってもよい。また、制御装置110の各部の機能は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。
ストッカー移動制御部121は、切削加工を開始するとき、図5に示すように、ストッカー200を収容エリアAR1から加工エリアAR2へ移動させる。ストッカー移動制御部121は、移動機構300を制御し、ストッカー200を下方に移動させて、ストッカー200を加工エリアAR2に配置する。後述するように、把持部400によって収容部210に収容された被加工物5が取り出された後に、ストッカー移動制御部121は、ストッカー200を上方に移動させて、ストッカー200を収容エリアAR1に配置する。
把持部移動制御部125は、収容部210に収容された被加工物5を把持部400が把持するとき、把持部400をガイドレール501(図9参照)に沿って移動させる。詳しくは、ストッカー200が加工エリアAR2に配置されているとき、把持部400は、ストッカー200よりも後方に位置する第1位置P1(図4参照)に配置されている。把持部移動制御部125は、把持部400をX軸方向D1の前方に向かって移動させるように、把持移動機構500を制御する。このことで、把持部400は、第2位置P2に到達し、第2位置P2において、収容部210の後方開口212(図8参照)から収容部210内に挿入され、収容部210に収容された被加工物5を把持する。このとき、把持部400は、収容部210の後方から被加工物5を把持する。
その後、被加工物5を把持部400が把持している状態で、把持部移動制御部125は、把持部400をX軸方向D1の後方に向かって移動させるように把持移動機構500を制御する。このことで、把持部400は、被加工物5を把持した状態で、収容部210から後方に向かって離れる。そのため、収容部210から被加工物5が取り出される。
そして、把持部移動制御部125は、切削加工時、把持部400をガイドレール501(図9参照)に沿って移動させる。本実施形態では、記憶部120に記憶された加工データに基づいて、把持部400と、上記のスピンドルとの相対的な位置関係を変更させながら、スピンドルのツール把持部に把持された加工ツールを、把持部400に把持された被加工物5に接触させながら、被加工物5を所望の形状に切削加工する。
計数部127は、ストッカー200の収容部210に収容された被加工物5の交換回数を計数する。ここでの交換回数は、把持部400によって自動的に交換された回数を意味し、ユーザが手動で交換した回数ではない。把持部400が被加工物5を把持している場合には、把持している被加工物5を一の収容部210に戻して、他の収容部210から被加工物5を取り出したとき、または、把持部400が被加工物5を把持していない場合には、一の収容部210から被加工物5を取り出したときに、計数部127は、交換回数を計数する。計数部127は、後述する慣らし運転によりストッカー200が最低位置LD(図7E参照)に移動したときに、交換回数をリセットする(即ちゼロにする)。
第1判定部129は、交換回数が所定の回数に到達したかを判定する。交換回数は特に限定されないが、例えば、50回~100回である。
第2判定部131は、複数の収容部210のうち加工エリアAR2からZ軸方向D3に最も離れた位置に配置された特定収容部210Sに収容された被加工物5が把持部400によって交換されるかどうかを判定する。
ストッカー移動制御部121は、第1移動制御部122と、第2移動制御部123とを備えている。第1移動制御部122および第2移動制御部123は、移動機構300を制御して、ストッカー200を加工エリアAR2において収容エリアAR1からZ軸方向D3に最も離れた位置LD(即ち最低位置LD)まで移動させる慣らし運転を実行する。第1移動制御部122は、第1判定部129によって交換回数が所定の回数に到達したと判定されたときに、慣らし運転を実行する。第2移動制御部123は、第2判定部131によって特定収容部210Sに収容された被加工物5が交換されると判定されたときに、慣らし運転を実行する。第1移動制御部122および第2移動制御部123によって、慣らし運転が実行されることによって、ストッカー200が最低位置LDまで移動する。これにより、ストッカー200がスライドレール310の全体に亘って移動するため、スライドレール310に付着した切削粉を取り除くことができる。また、スライドレール310が最大限に延びるため、スライドレール310の固定部材311と中間部材313との間および可動部材312と中間部材313との間に配置された球体315の滑りがよくなる。即ち、複数の球体315がZ軸方向D3に並んで配置されていると、球体315同士に詰まりが発生して動きが悪くなる虞があるが、上述のようにスライドレール310を最大限に伸ばすことで球体315の詰まりを解消することができる。
次に、ストッカー200の収容部210に収容された被加工物5を交換する際の制御について説明する。図13は、被加工物5を交換する手順を示すフローチャートである。ここでは、把持部400に被加工物5が把持されていない状態を例に説明する。
まず、ステップS10において、記憶部120に記憶された加工データに基づいて、被加工物5の交換動作が要求される。加工データには、切削加工の対象となる被加工物5が収容された収容部210の情報が含まれる。ここで、把持部400に被加工物5が把持されている場合には、加工データに基づいて、被加工物5を所定の収容部210に戻した後、ステップS20に進む。
ステップS20において、第2判定部131は、特定収容部210Sに収容された被加工物5が把持部400によって交換されるかどうかを判定する。特定収容部210Sとの交換と判定された場合には、ステップS30に進む。一方、特定収容部210Sとの交換ではないと判定された場合には、ステップS50に進む。
ステップS30において、第2移動制御部123は、慣らし運転を実行する。第2移動制御部123によって、慣らし運転が実行されることによって、ストッカー200が最低位置LDまで移動する。ここで、把持部400が特定収容部210Sに収容された被加工物5を把持するときには、ストッカー200をZ軸方向D3に大きく下降させる必要がある。特定収容部210Sに収容された被加工物5を把持部400が把持可能なときのストッカー200の位置を特定位置SP(図5参照)としたとき、特定位置SPから最低位置LDまでのZ軸方向D3の距離は非常に近いため、特定位置SPに移動させる前に追加的に最低位置LDまでストッカー200を移動させることで、ストッカー200をスライドレール310の全体に亘って移動させることができる。計数部127は、ストッカー200が最低位置LDに移動したことにより、交換回数をリセットする(即ちゼロにする)。
ステップS40において、ストッカー移動制御部121は、ストッカー200を特定位置SPに移動させる。その後、把持部移動制御部125は、把持移動機構500を制御して、把持部400によって特定収容部210Sに収容された被加工物5を把持させる。このとき、計数部127は、交換回数に1を加算する。
ステップS50において、第2判定部131は、交換回数が所定の回数に到達したかを判定する。交換回数が所定の回数に到達したと判定された場合には、ステップS60に進む。一方、交換回数が所定の回数に到達していないと判定された場合には、ステップS80に進む。
ステップS60において、第1移動制御部122は、慣らし運転を実行する。第1移動制御部122によって、慣らし運転が実行されることによって、ストッカー200が最低位置LDまで移動する。ここで、収容部210に収容された被加工物5の交換が複数の収容部210の一部の収容部210において繰り返し行われることがあり得る。かかる場合には、スライドレール310に切削粉の付着が進行したり、球体315に詰まりが発生したりしてスライドレール310に対するストッカー200の移動が阻害され得る。そこで、交換回数が所定の回数に到達したときには、最低位置LDまでストッカー200を移動させることで、ストッカー200をスライドレール310の全体に亘って移動させることができる。計数部127は、ストッカー200が最低位置LDに移動したことにより、交換回数をリセットする(即ちゼロにする)。
ステップS70において、ストッカー移動制御部121は、加工データに紐づけられた収容部210に収容された被加工物5を把持部400が把持可能な位置にストッカー200を移動させる。その後、把持部移動制御部125は、把持移動機構500を制御して、把持部400によって収容部210に収容された被加工物5を把持させる。このとき、計数部127は、交換回数に1を加算する。
ステップS80において、ストッカー移動制御部121は、ストッカー200を最低位置LDまで移動させることなく、加工データに紐づけられた収容部210に収容された被加工物5を把持部400が把持可能な位置にストッカー200を移動させる。その後、把持部移動制御部125は、把持移動機構500を制御して、把持部400によって収容部210に収容された被加工物5を把持させる。このとき、計数部127は、交換回数に1を加算する。
以上のように、本実施形態の切削加工機100によると、制御装置110の第1移動制御部122は、被加工物5の交換回数が所定の回数に到達したと判定されたときに、移動機構300を制御して、ストッカー200を加工エリアAR2において収容エリアAR1からZ軸方向D3に最も離れた位置LDまで移動させる。ここで、スライドレール310のうち加工エリアAR2に位置する部分は切削粉が付着しやすい。被加工物5の交換が複数の収容部210においてバランスよく行われていれば、ストッカー200がZ軸方向D3の全体に亘って摺動するためスライドレール310に付着している切削粉を取り除くことができる。しかしながら、被加工物5の交換が複数の収容部210の特定の部分で繰り返し行われてしまうと、ストッカー200はスライドレール310の一部の範囲で摺動することになり、スライドレール310のうちストッカー200が摺動しない部分への切削粉の付着が進む虞がある。そこで、定期的にストッカー200を加工エリアAR2において収容エリアAR1からZ軸方向D3に最も離れた位置LDまで移動させることによって、スライドレール310の全体から切削粉を取り除くことができ、ストッカー200を精度よく移動させることができる。
本実施形態の切削加工機100では、制御装置110は、複数の収容部210のうち加工エリアAR2からZ軸方向D3に最も離れた位置に配置された特定収容部210Sに収容された被加工物5が把持部400によって交換されるかどうかを判定する第2判定部131と、特定収容部210Sに収容された被加工物5が交換されると判定されたときに、移動機構300を制御して、ストッカー200を加工エリアAR2において収容エリアAR1からZ軸方向D3に最も離れた位置LDまで移動させる第2移動制御部123と、を備えている。特定収容部210Sに収容された被加工物5を交換するときには、ストッカー200はスライドレール310の大部分を摺動することになるため、このときに(典型的には交換前に)ストッカー200を加工エリアAR2において収容エリアAR1からZ軸方向D3に最も離れた位置LDまでストッカー200を移動させることによって、ストッカー200の余分な移動を最小限に抑えつつスライドレール310の全体から切削粉を取り除くことができる。即ち、被加工物5を交換するついでに効率よくスライドレール310から切削粉を取り除くことができる。
本実施形態の切削加工機100では、Z軸方向D3は上下方向であり、収容エリアAR1は加工エリアAR2の上方に位置し、特定収容部210Sは、複数の収容部210のうち最も上方に位置する。特定収容部210Sに収容された被加工物5を交換するには、ストッカー200を大きく下方に移動させる必要がある。このときに、追加的にストッカー200を最も下方の位置(最低位置LD)まで移動させることにより、スライドレール310の全体から切削粉を取り除くことができる。
本実施形態の切削加工機100では、スライドレール310は、ケース本体10に固定される固定体である固定部材311と、ストッカー200に固定される可動体である可動部材312と、固定部材311および可動部材312に対してZ軸方向D3に相対移動可能に連結された可動体である中間部材313と、固定部材311と中間部材313との間および可動部材312と中間部材313との間にそれぞれ配置された複数の球体315と、を有する。かかる構成によると、球体315によりスライドレール310がZ軸方向D3にスムーズに伸縮し、ストッカー200はZ軸方向D3に精度よく移動することができる。ここで、中間部材313および可動部材312の移動が狭い範囲に制限されると、スライドレール310の球体315は重力によって下方に集まり詰まってしまう虞がある。この状態で、ストッカー200が最大ストロークで移動しようとすると、球体315がスムーズに動かず抵抗になってしまい、精度よく移動できない虞がある。そこで、定期的にストッカー200を加工エリアAR2において収容エリアAR1からZ軸方向D3に最も離れた位置LDまで移動させることによって、球体315の詰まりを解消して球体315の動きを滑らかにすることができる。
本実施形態の切削加工機100では、把持移動機構500は、Z軸方向D3と交差するX軸方向D1に把持部400を移動させる。ここでは、ストッカー200が加工エリアAR2に配置されている状態において、把持移動機構500は、ストッカー200よりもX軸方向D1の一方側(ここでは後方)に把持部400が位置する第1位置P1と、把持部400が収容部210に収容されている被加工物5を把持する第2位置P2との間で、把持部400を移動させる。このことによって、例えばストッカー200を収容エリアAR1から加工エリアAR2に移動させるときには、把持部400を第1位置P1で待機させる。このことで、ストッカー200が加工エリアAR2に配置されたときに、把持部400がストッカー200と干渉することを防止することができる。そして、把持部400を第1位置P1から第2位置P2に移動させることで、ストッカー200の収容部210に収容された被加工物5を把持部400が把持することができ、収容部210から被加工物5を取り出すことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
上述した実施形態では、ストッカー200を摺動自在に支持する部材として伸縮可能なスライドレール310を用いていたが、例えば、Z軸方向D3に延びかつ伸縮不能のガイドレールを用いてもよい。
5 被加工物
6 アダプタ
10 ケース本体
20 ストッカーカバー
100 切削加工機
110 制御装置
121 ストッカー移動制御部
122 第1移動制御部
123 第2移動制御部
127 計数部
129 第1判定部
131 第2判定部
200 ストッカー
210 収容部
210S 特定収容部
300 移動機構
310 スライドレール
311 固定部材
312 可動部材
313 中間部材
315 球体
400 把持部
500 把持移動機構
AR1 収容エリア
AR2 加工エリア

Claims (6)

  1. 被加工物が収容されかつ第1方向に並ぶ複数の収容部を有するストッカーと、
    ユーザが前記収容部に前記被加工物を収容する収容エリアと、前記被加工物を切削加工する加工エリアとが形成されたケース本体と、
    前記第1方向に延び、前記ストッカーを前記第1方向に摺動自在に支持するスライドレールと、
    前記収容エリアと前記加工エリアとの間で前記ストッカーを前記第1方向に移動させる移動機構と、
    前記加工エリアに配置され、前記被加工物を把持する把持部と、
    前記加工エリアに配置されている前記ストッカーに向かって前記把持部を移動させる把持移動機構と、
    前記移動機構および前記把持移動機構を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記収容部に収容された前記被加工物の交換回数を計数する計数部と、
    前記交換回数が所定の回数に到達したかを判定する第1判定部と、
    前記交換回数が前記所定の回数に到達したと判定されたときに、前記移動機構を制御して、前記ストッカーを前記加工エリアにおいて前記収容エリアから前記第1方向に最も離れた位置まで移動させる第1移動制御部と、を備えている、切削加工機。
  2. 前記制御装置は、
    複数の前記収容部のうち前記加工エリアから前記第1方向に最も離れた位置に配置された特定収容部に収容された前記被加工物が前記把持部によって交換されるかどうかを判定する第2判定部と、
    前記特定収容部に収容された前記被加工物が交換されると判定されたときに、前記移動機構を制御して、前記ストッカーを前記加工エリアにおいて前記収容エリアから前記第1方向に最も離れた位置まで移動させる第2移動制御部と、を備えている、請求項1に記載の切削加工機。
  3. 前記第1方向は上下方向であり、
    前記収容エリアは前記加工エリアの上方に位置し、
    前記特定収容部は、複数の前記収容部のうち最も上方に位置する、請求項2に記載の切削加工機。
  4. 前記スライドレールは、
    前記ケース本体に固定される固定体である固定部材と、
    前記ストッカーに固定される可動体である可動部材と、
    前記固定部材および前記可動部材に対して前記第1方向に相対移動可能に連結された可動体である中間部材と、
    前記固定部材と前記中間部材との間および前記可動部材と前記中間部材との間にそれぞれ配置された複数の球体と、を有する、請求項3に記載の切削加工機。
  5. 前記把持移動機構は、前記第1方向と交差する第2方向に前記把持部を移動させる、請求項1から4のいずれか一項に記載された切削加工機。
  6. 前記ストッカーが前記加工エリアに配置されている状態において、
    前記把持移動機構は、前記ストッカーよりも前記第2方向の一方側に前記把持部が位置する第1位置と、前記把持部が前記収容部に収容されている前記被加工物を把持する第2位置との間で、前記把持部を移動させる、請求項5に記載の切削加工機。
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