JP2023118334A - 生活害虫忌避剤及び生活害虫忌避方法 - Google Patents

生活害虫忌避剤及び生活害虫忌避方法 Download PDF

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Abstract

【課題】天然物に含まれる成分を利用した、生活害虫に対して十分な忌避効果を有するとともに、人体に対して安全性が高く、一般家庭でも手軽に使用できる生活害虫忌避剤を提供すること。【解決手段】キク科センダングサ属植物の圧搾液、抽出物または蒸留物を有効成分とすることを特徴とする生活害虫忌避剤。【選択図】図1

Description

本発明は、生活害虫忌避剤及び生活害虫忌避方法に関し、さらに詳細には、生活環境中の繊維害虫や穀物害虫などに対し優れた忌避効果を有する生活害虫忌避剤及び生活害虫忌避方法に関する。
従来より、生活害虫に対する防虫剤が種々提案されており、ピレスロイド系化合物等が防虫成分として広く使用されている。
近年、防虫成分として、安全性の高い天然成分や食品成分を用いることが望まれており、例えば、スギ枝葉部を水蒸気抽出して得られるスギ精油を含水極性有機溶媒で抽出した殺ダニ剤(特許文献1)や、ヒノキ、タイワンヒノキ、スギ、ヒバの枝葉または根幹から抽出した精油のうち少なくとも一種またはそれらの混合物を有効成分として含有とする衛生害虫用ダニ防除剤(特許文献2)が知られている。
また本出願人は、マツ科モミ属に属する植物の圧搾液、抽出物または蒸留物を有効成分とする繊維害虫(特許文献3)やダニ(特許文献4)等に対する防虫剤を開示している。
その他、アワユキセンダングサなどのキク科の植物の抽出物を有効成分とするセンチュウ(特許文献5及び6)やヨトウガ(特許文献7)などの農作物病害虫に対する防除剤が公知である。
特開平6-239714号公報 特開平1-193204号公報 特開2015-157780号公報 特開2017-39677号公報 特開2008-120749号公報 特開2019-202978号公報 特開2010-208994号公報
本発明は、天然物に含まれる成分を利用した、生活害虫に対して優れた忌避効果を有するとともに、人体に対して安全性が高く、一般家庭でも手軽に使用できる生活害虫忌避剤の提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく天然物中の成分の生活害虫に対する活性について、鋭意研究を重ねていたところ、特定のキク科植物の圧搾液、抽出物または蒸留物が、優れた忌避効果を示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、キク科センダングサ属植物の圧搾液、抽出物または蒸留物を有効成分とすることを特徴とする生活害虫忌避剤である。
また本発明は、上記生活害虫忌避剤を利用した生活害虫忌避方法である。
本発明の生活害虫忌避剤は、広範な生活害虫に対し、優れた忌避効果を有するとともに、天然物中の成分であるため、極めて安全性の高いものである。したがって、一般家庭においても手軽に使用することができ種々の生活害虫による被害を効果的に予防し得るものである。
マイクロ波蒸留装置の図である。 実施例1で使用する試験装置の断面を模式的に示した図である。 実施例1で使用する試験装置の平面を模式的に示した図である。 実施例2及び3で使用する試験装置の断面を模式的に示した図である。 実施例2及び3で使用する試験装置の通路パイプの平面を模式的に示した図である。
本発明の生活害虫忌避剤は、キク科センダングサ属植物の圧搾液、抽出物または蒸留物を有効成分とするものである。キク科センダングサ属植物としては、コセンダングサ(Bidens pilosa L.)やその変種または品種が挙げられ、具体的に変種としてはアワユキセンダングサ(Bidens pilosa.var.radiataScherff)、タチアワユキセンダングサ(Bidens pilosa L. var. radiata Sch. Bip.)等が挙げられ、品種としてはハイアワユキセンダングサ(Bidens pilosa L. var.radiata Scherff. f.decumbens Scherff.)等が挙げられる。これらのキク科センダングサ属植物の中でも、生活害虫に対する忌避効果等の点からアワユキセンダングサ、ヒメジョオンおよびオオアレチノギクが好ましく、特にアワユキセンダングサが好ましい。
上記したキク科センダングサ属植物から圧搾液、抽出液、蒸留物を得る方法としては、特に制限されるものではなく、公知の方法を利用することができる。例えば、搾汁液の製造は、公知の圧搾機等を用いて行うことができる。抽出物の製造も常法に従って行うことができるが、抽出溶媒としては、極性溶媒が好ましく、具体的には、水、エタノール、メタノール、ブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール系溶媒;クロロホルム等の含ハロゲン系溶媒;ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセトン、酢酸エチル等のカルボニル系溶媒、およびこれらの混液等が例示できる。蒸留物は、常圧蒸留、減圧蒸留、水蒸気蒸留等の蒸留方法によって得ることができる。
上記抽出液の製造方法としては、まず、採取直後の生のまま、または乾燥機等により乾燥させたキク科センダングサ属植物の全草または特定の部位をそのまま又は裁断、粉砕あるいは細紛した後、水や水と低級アルコールとの混合溶液等の水性溶媒をキク科センダングサ属植物の質量の5~250倍程度添加し、常温~溶媒の沸点付近で10分~数日程度抽出を行い、濾過して抽出液を得る方法が挙げられる。キク科センダングサ属植物の部位としては、花、葉、茎または根が挙げられ、これらの部位の1種または2種以上を抽出に供することができるが、好ましくは根を除く全草部分であり、より好ましくは葉である。
例えば、水性溶媒として水を用いる場合、生または乾燥させたキク科センダングサ属植物の花、葉、茎、根または全草を細かく裁断し、その質量の50倍程度の水を添加して加熱し、30分程度煮沸状態を維持することにより抽出液を得ることができる。
また、水性溶媒として水30質量%(以下、単に「%」という)およびエタノール70%からなる混合溶液を用いる場合には、生または乾燥させたキク科センダングサ属植物の花、葉、茎、根または全草を細かく裁断し、その質量の15倍程度の混合溶液を添加し、25℃で10日間静置して抽出することにより抽出液を得ることができる。
上記蒸留物の製造方法として、採取直後の生のまたは乾燥機等により乾燥させたキク科センダングサ属植物の全草または特定の部位をそのまま又は裁断、粉砕あるいは細紛した後、減圧ないしは常圧で加熱し蒸留する方法が挙げられる。蒸留の際は水を添加することなく、植物に含まれる水分のみによって蒸留することが好ましい。また得られた蒸留物はそのままでもよいが、さらに水性画分を分離して用いることが好適である。
なお、蒸留にあたっての加熱は、一般のヒーター等による加熱でもかまわないが、マイクロ波による加熱が加熱効率の点で好ましく、特に水を加えずにマイクロ波を照射して加熱することが好ましい。マイクロ波を照射することにより、植物中に含まれる水分子が直接加熱されて水蒸気が生じ、これが移動相として作用して植物中の揮発性成分が抽出されるため、この抽出方法は、揮発性成分の沸点による減圧蒸留的な要素と、水蒸気蒸留的な要素とを包含するものと考えられる。
このようなマイクロ波照射による蒸留物は、例えば図1に示す装置を使用することにより得ることができる。図中、1はマイクロ波蒸留装置、2は蒸留槽、3はマイクロ波加熱装置、4は撹拌はね、5は気流流入管、6は蒸留物流出管、7は冷却装置、8は加熱制御装置、9は減圧ポンプ、10は圧力調整弁、11は圧力制御装置、12は蒸留対象物、13は蒸留物をそれぞれ示す。
この装置1では、蒸留対象物12となる原料のキク科センダングサ属植物を蒸留槽2中に入れ、撹拌はね4で撹拌しながら、蒸留槽2の上面に設けられたマイクロ波加熱装置3からマイクロ波を放射し、原料を加熱する。この蒸留槽2は、気流流入口5および蒸留物流出管6と連通されている。気流流入管5は、空気あるいは窒素ガス等の不活性ガスを蒸留槽2中に導入するものであり、この気流は、蒸留槽2の下部から導入される。また、蒸留物流出管6は、原料からの蒸留物を、蒸留槽2の上部から外に導出するものである。
上記蒸留槽2内部は、これに取り付けられた温度センサおよび圧力センサ(共に図示せず)により温度および圧力が測定されるようになっており、加熱制御装置8および圧力制御装置11、圧力調整弁10を介してそれぞれ調整されるようになっている。
また、蒸留物流出管6を介して蒸留槽2から流出した気体状の抽出物は、冷却装置7により液体に代えられ、蒸留物13として得られる。この蒸留物13には、油性画分13aと水性画分13bが含まれるが、このうち水性画分13bが好適に用いられる。
蒸留にあたっては、上記蒸留槽2内の圧力を3ないし110キロパスカル、好ましくは、3ないし100キロパスカル程度として行なえばよく、その際の蒸気温度は40℃から100℃になる。圧力が3キロパスカル未満では植物中の揮散性成分の蒸気圧上昇が抑制され、また、水蒸気蒸留的要素より、各成分の沸点による減圧蒸留的要素が主となり、沸点の低いものから順に流出してしまうため、水よりも沸点の高い成分の抽出の効率に劣ったり、防虫効率が低くかつ香りの嗜好性で劣る高沸点成分が多く抽出されてしまう場合がある。また、110キロパスカルよりも高圧では、原料の温度が高くなるため、エネルギーロスが大きく、原料の酸化も促進されてしまう場合がある。
また、蒸留時間は、0.2ないし8時間程度、好ましくは、0.4ないし6時間程度とすれば良い。0.2時間以下では植物中の未抽出成分が多く残存してしまい、8時間以上では原料が乾固に近い状態となってしまうため、抽出効率が低下するという点で好ましくない。
更に、蒸留槽2内に導入する気体としては、空気でもかまわないが、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等の不活性ガスが好ましく、その流量としては、1分当たりの流量が、抽出槽2の0.001ないし0.1容量倍程度とすれば良い。
この方法で得られた蒸留物は無色透明であり、直接衣類や布製品等に適用させる用途にも使用することができる点で好ましい。
上記のようにしてキク科センダングサ属植物から抽出された蒸留物は、そのままの状態で使用することもできるが、必要に応じ、その効力に影響のない範囲で更に濾過等の精製処理を加えても良い。このような精製処理としては、通常の手段を任意に選択して行えば良く、例えば濾紙等を用いた濾過等が挙げられる。
本発明の生活害虫忌避剤は、上記成分のみを有効成分として利用する形であっても、あるいは常法により、更に適当な任意成分を組合せ、製剤とし利用する形であってもよい。
本発明の生活害虫忌避剤は、後記するように、蒸散させる方法、害虫に接触させて作用させる方法等により使用され、それらの方法に適した量の有効成分を含有させればよいが、例えば、生活害虫忌避剤中に固形分として0.1~99.99%となるように配合することが好ましく、1~99.9%となるように配合することがより好ましく、特に好ましくは10~90%である。
本発明の生活害虫忌避剤の剤型としては、特に限定はなく、液剤、ゲル剤、固形剤等の形態にすることができ、これに応じた任意成分を使用することができる。
本発明の生活害虫忌避剤の剤型の一つとして、液剤が挙げられ、この液剤を調製するために溶媒が使用される。使用される溶媒としては、特に限定されず、従来より公知の液状担体を用いることができるが、身体に対して安全性の高い物を使用することが好ましい。
具体的な溶媒の例としては、脱イオン水、抽出水等の水;ヘキサン、パラフィン、イソパラフィン等の炭化水素系化合物;メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール等のアルキルアルコール類;アリルアルコール等のアルケニルアルコール類;ベンジルアルコール等の芳香族環含有アルコール類;オイゲノール等のフェノール類;クロロホルム等のハロゲン化炭化水素化合物;ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系化合物;アセトン等のケトン系化合物;酢酸、オレイン酸等の脂肪酸系化合物;酢酸エステル、プロピオン酸エステル、安息香酸エステル等のエステル系化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール系化合物;2-フェノキシエタノール、3-メチル-3-メトキシブタノール等のグリコールエーテル系化合物;ごま油、リノール油、サラダ油等の植物油等が挙げられ、その1種又は2種以上を混合して用いることができる。
生活害虫忌避剤中でのこれらの溶媒の使用量は、生活害虫忌避剤全体に対して、0.1~99.99%となるように配合することが好ましく、1~99.9%となるように配合することが特に好ましい。更に好ましくは、10~90%である。
また、この液剤の調製に当たっては、必要により界面活性剤を添加することもできる。使用できる界面活性剤としては、陽イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン系界面活性剤等の従来公知の界面活性剤が挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の生活害虫忌避剤の別の剤型としては、上記した液剤を適当な担体に含浸、担持させた、固形状又はシート状の固形剤を挙げることができる。担持させる担体としては特に限定されないが、例えば、木、紙、織布、不織布、シリカ、タルク、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、セルロースビーズ、セラミック、ポリプロピレン等の樹脂製ペレット等を挙げることができる。
更に本発明の他の生活害虫忌避剤の剤型としては、前記した液剤をゲル化剤でゲル化させたゲル剤を挙げることができる。使用されるゲル化剤としては、従来公知のもの、例えば、カラギーナン、ジェランガム、寒天、ゼラチン、グアーガム、ペクチン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アルギン酸ソーダ、セルロース誘導体、ジベンジリデン-D-ソルビトール、ヒドロキシプロピル化多糖類、ステアリン酸イヌリン、アクリル酸ナトリウム等の高吸水性樹脂、オクチル酸アルミニウム等が挙げることができ、これらは1種又は2種以上を混合して使用することができる。
上記のようにして得られる本発明の生活害虫忌避剤の好ましい使用方法としては、本発明の生活害虫忌避剤を環境中に放出させて使用する方法が挙げられる。
環境中に放出させる方法の例としては、液剤、固形剤、ゲル剤等の本発明の生活害虫忌避剤中から有効成分を、常温で自然に蒸散させる方法や、強制的に蒸散させる方法が挙げられる。強制的に蒸散させる方法としては、加熱による蒸散、送風による蒸散、薫蒸による蒸散等が挙げられる。また、環境中に放出させる方法として噴霧による方法等を使用しても良い。
上記の強制的蒸散方法のうち、加熱による蒸散方法としては、例えば、実開平2-78077号公報等に開示されているような、薬液ボトル内に収納した生活害虫忌避剤を吸い上げ芯で吸い上げ芯の上部等を加熱ヒーターで加熱することにより蒸散させるようにした加熱蒸散器や、実開平1-116072号公報等に開示されているようなマット状の含浸体に生活害虫忌避剤を含浸し、このマットを加熱ヒーター上に載置することにより蒸散させるようにした加熱蒸散器等を用いて行う方法を挙げることができる。
また、送風による蒸散は、例えば、特開平11―308955号公報等に開示されているような薬剤保持体と送風機を備え、その薬剤保持体に送風機により発生する気流を接触させることで、生活害虫忌避剤を放出口から環境中に放出するファン式防虫装置等を用いて行うことができる。
更に、燻蒸による蒸散は、例えば、実開昭54-148267号公報等に開示されているような、上部開口の容器に、アゾジカルボンアミド等のアゾ化合物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物等の有機発泡剤と生活害虫忌避剤を収納した収納室を形成させ、収納室の底部を加熱手段により加熱することで発泡剤が分解して発生する窒素ガス、炭酸ガス等により、生活害虫忌避剤を蒸散させる燻蒸装置等を用いて行うことができる。
更にまた、噴霧による散布は、噴霧器を用い、液剤をスプレーする方法や、適当な噴射剤を用いたエアゾールを使用して行うことができる。スプレー剤とする場合には、上記した液剤と、トリガースプレー、アトマイザー等の噴霧手段とを組み合わせればよい。またエアゾール剤とする場合には、上記した液剤と、LPG、イソペンタン等のエアゾール用担体と、エアゾール缶等のエアゾールの噴霧手段と組み合わせればよい。
また、本発明の生活害虫忌避剤の好ましい他の使用方法としては、本発明の生活害虫忌避剤を、液体又は固体状態で、害虫を接触させて作用させる方法が挙げられる。この場合、設置された生活害虫忌避剤に、害虫が接触することによって忌避効果を発揮させることができる。例えば、ふとん、枕、毛布などの寝具や、畳、絨毯、カーペット、ソファ、クッション、ぬいぐるみ、衣類などダニが生息する場所、対象物に直接塗布したり、ポンプスプレーやエアゾールなどのスプレイヤーを使用して噴霧すれば良い。
本発明の生活害虫忌避剤は、これを、物置、タンス、押入、クローゼット、衣装ケース、衣類収納袋、布団収納袋、キッチン、食品庫・米びつ等の貯蔵容器、食器棚、ゴミ箱、居間、寝室等の室内、玄関、ゴミ周生期場所等の空間に設置、適用することにより、有効成分が上記環境中に放出され、あるいは、害虫に接触することによって、害虫を効果的に忌避することができる。また本発明の生活害虫忌避剤を、害虫が生息している畳、絨毯、カーペット、床、布団・枕等の寝具、ソファ、衣類等の繊維製品を含む対象物に直接噴霧、散布、塗布等して適用してもよい。
なお本発明の生活害虫忌避剤には他の従来公知の防虫成分を配合しても良く、これによりさらに優れた防虫効果を発揮することができる。
これらの他の防虫成分としては、例えば、天然ピレトリン、エンペントリン、トランスフルスリン、アレスリン、フェノトリン、プロフルトリン、メトフルトリン、エミネンス等のピレスロイド系化合物;ジクロルボス、ダイアジノン、フェニトロチオン、マラチオン等などの有機リン剤;N,N-ジエチル-m-トルアミド(DEET)、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、ジ-n-プロピルイソシンコメロネート、p-ジクロロベンゼン、ジ-n-ブチルサクシネート、カラン-3,4-ジオール、1-メチルプロピル2-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペリジンカルボキシラート、ミリスチン酸イソプロピル、チオシアノ酢酸イソボルニル、ジフェニル、ジフェニルメタン、ジベンジル、ベンジルフェニルエーテル、ベンジルフェニルエチルエーテル、ベンゾフェノン、ベンジルフェニルケトン、ジベンジルケトン、ベンザルアセトフェノン、β-フェニルエチルベンゾエイト、γ-フェニルプロピルベンゾエイト、フェニル酢酸フェニル、ベンジルフェニルアセテート、β-フェニルエチルフェニルアセテート、フェニルシンナメート、ベンジルシンナメート、β-フェニルエチルシンナメート、β-フェニルプロピルシンナメート、シンナミルシンナメート、ジフェニルカルビノール、フェニルベンジルカルビノール、ジベンジルカルビノール、n-アミルベンゾエート、イソアミルベンゾエート、ヘキシルベンゾエート、ヘプチルベンゾエート、オクチルベンゾエート、ノニルベンゾエート、シス-3-へキセニールベンゾエート、n-アミルサリシレート、iso-アミルサリシレート、ヘキシルサリシレート、シス-3-へキセニールサリシレート、ベンジルプロピオネート、ベンジル-n-ブチレート、ベンゾルーイソ-ブチレート、ベンジル-n-バレレート、ベンジルイソバレレート、ベンジルカプロエート、ベンジルヘプタノエート、ベンジルカプリレート、ペンジルダニレート、オイゲノール、メチルオイゲノール、イソオイゲノール等の化合物;α、β-ピネン、α、β-テルピンオール、リモネン、シトロネラール、リナロール、シトラール等のテルペン化合物;メントール、ベチバー油、パチョウリ油、フェランドレン、バジルオイル、月桃オイル、クローブリーフオイル、ブラックペッパーオイル、アセトフェノン、アリルイソチオシアネート化合物、マツ科モミ属に属する植物の圧搾液、抽出物または抽出物、よりなる群から選ばれる1種または2種以上等が挙げられ、これらの1種を単独で使用しても良く、2種類以上を組み合わせて使用することもできる。
以上説明した本発明の生活害虫忌避剤は、家庭内で発生する種々の害虫に対して忌避効果を有するものである。本発明の生活害虫忌避剤が有効な害虫としては、特に限定はないが、その具体例としては、タバコシバンムシ、コクヌストモドキ、ヒラタコクヌストモドキ、ノコギリヒラタムシ、オオメノコギリヒラタムシ、コクゾウムシ、ココクゾウムシ、コナナガシンクイムシ、グラナリアコクゾウムシ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、カクムネヒラタムシ等の鞘翅目の害虫;バクガ、ノシメマダラメイガ、スジコナマダラメイガ、ハチミツガ、ガイマイツヅリガ、ユメマダラメイガ、イガ、コイガ等の鱗翅目の害虫;レピスマ・サッカリナ等のシミ目の害虫;コバネゴキブリ、ワモンゴキブリ、レウコフェア・マデラエ、チャバネゴキブリ、アケータ・ドメスチクス等の直翅目の害虫;ホルフィクラ・アウリクラリス等のハサミムシ目の害虫;レチクリテルメス等のシロアリ目の害虫;ヒトジラミ等のシラミ目の害虫;ナンキンムシ、ロドニウス・プロリクスス、トリアトマ・インフェスタンス等の半翅目の害虫;イエヒメアリ、ラシウス・ニゲル、スズメバチ等の膜翅目の害虫;アエデス・エギプティ、ハマダラカ、アカイエカ、イエバエ、ショウジョウバエ、ヒメイエバエ、オオクロバエ、キンバエ、オビキンバエ、サシバエ、アブ等の双翅目の害虫;ネコノミ、ヒトノミ、ネズミノミ、ナガノミ等のノミ目の害虫;コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ、ケナガコナダニ、ヒゼンダニ、マダニ、イエダニ、ツメダニ、ミナミツメダニ等のダニ目の害虫等が例示され、これらの成虫、幼虫のいずれも含む。これらの中でも忌避効果に優れることから鞘翅目害虫、鱗翅目害虫、直翅目害虫、シロアリ目害虫、シラミ目害虫、半翅目害虫、ダニ目及び双翅目害虫等の害虫を対象とすることが好適である。またイガ、コイガ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、シミ等の繊維害虫、ノシメマダラメイガ、コナナガシンクイムシ、タバコシバンムシ、コクゾウムシ、ココクゾウムシ、コクヌストモドキ等の穀物害虫の成虫、コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ等の屋内塵性ダニ、キイロショウジョウバエ等の害虫に対して優れた忌避効果を有し、中でも繊維害虫及び穀物害虫に対する忌避効果に優れる。
次に実施例等を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等に何ら制約されるものではない。
製 造 例 1
乾熱滅菌機を用いて100℃で24時間乾燥したアワユキセンダングサの茎、葉、花および種子をハサミで裁断した後、ミキサーで細かく粉砕した。この粉砕物を2L容ビーカーに250g入れ、1250mlの蒸留水を加えて十分に混合し、蒸発を防ぐためにラップフィルム、さらにその上にアルミホイルで蓋をした。この混合液を30分間煮沸した後、室温(25℃)まで冷まし、木綿布でろ過してキク科センダングサ属植物抽出液(本発明品1)を得た。得られた抽出液は茶褐色を呈していた。
製 造 例 2
原料として、アワユキセンダングサの茎、葉、花および種子をハサミで裁断した後、ミキサーで細かく粉砕したもの約400gを、21cm×11cm×14cmのガラス容器に入れた。開口部をコック付きシリコーン製のふたで密封して、圧力約11kPa条件下に保持し、加熱温度が60℃となるようにマイクロ波を照射して、15分蒸留した。抽出後のガラス容器内の液体をろ過し、水性画分(本発明品2)を分離した。得られた水性画分は無色透明であった。
製 造 例 3
原料として、アワユキセンダングサの茎、葉、花および種子をハサミで裁断した後、ミキサーで細かく粉砕したもの約400gを、21cm×11cm×14cmのガラス容器に入れた。開口部をコック付きシリコーン製のふたで密封して、圧力約101kPa条件下に保持し、加熱温度が100℃となるようにマイクロ波を照射して、20分蒸留した。抽出後のガラス容器内の液体をろ過し、水性画分(本発明品3)を分離した。得られた水性画分は無色透明であった。
製 造 例 4
原料として、アワユキセンダングサの茎、葉、花および種子をハサミで裁断した後、ミキサーで細かく粉砕したもの約200g及び上記製造例3で製造した本発明品3の水性画分400gを、21cm×11cm×14cmのガラス容器に入れた。開口部をコック付きシリコーン製のふたで密封して、圧力約101kPa条件下に保持し、加熱温度が100℃となるようにマイクロ波を照射して、35分蒸留した。蒸留後のガラス容器内の液体をろ過し、水性画分を分離して水性画分(本発明品4)を得た。得られた水性画分は無色透明であった。
製 造 例 5
原料として、アワユキセンダングサの茎、葉、花および種子を用い、以下のようにして水性画分を得た。すなわち、アワユキセンダングサを圧砕式粉砕機(KYB製作所製)で粉砕したもの約50kgを、図1に示すマイクロ波蒸留装置の蒸留槽に投入し、攪拌しながら蒸留槽内の圧力を、約20KPaの減圧条件下に保持し(蒸気温度は約67℃)、1時間マイクロ波照射して蒸留し、蒸留物から水性画分(本発明品5)を分離した。
実 施 例 1
コナヒョウヒダニに対する忌避試験:
JIS L 1920「繊維製品の防ダニ性能試験方法」に準じて、ダニの飼育、密度の調整等を行い、図2及び3に示す装置で忌避試験を行った。
すなわち、本発明品1~3をエタノールで1%に希釈したものを試料とし、この各試料を直径40mmの綿布に60mg塗布し、供試片を得た。図2及び3に示すとおり、当該供試片(23)を、直径45mm、高さ17mmの小ガラスシャーレ(22)にいれ、その中央に誘引用飼料0.05gを置いた。直径90mm、高さ14mmの大プラスチックシャーレ(20)に生存コナヒョウヒダニ約10,000匹を含むダニ培地(21)(飼育培地用粉末飼料と乾燥酵母を質量比1:1で混合したもの)を均一に広げ、その中央部に上記小ガラスシャーレ(22)を置いた。これを湿度調整のため飽和食塩水(25)を入れたプラスチック製容器(24)に収容した。
当該容器に蓋をして密封し、温度25℃±1℃の室内に設置した。設置から20時間放置した後、供試片及び誘引用培地の全生存ダニ数をカウントした。薬剤処理をしない綿布を用いたものをブランクとし、この試験を3回繰り返した。3回の試験の合計のカウント数を求め、下記の式により忌避率を求めた。また死亡率を下記式により求めた。結果を表1に併せて示す。
忌避率(%)={(A1-A2)/A1}×100
死亡率(%)=(A3/A2)×100
A1:ブランクの綿布上及び誘因用培地のダニ数
A2:薬剤処理区の供試片上及び誘因用培地のダニ数
A3:薬剤処理区の供試片上及び誘因用培地の死亡ダニ数
Figure 2023118334000002
以上の結果より、本発明品はコナヒョウヒダニに対する高い忌避効果を有することが示された。一方、いずれも死亡率は低いことから、寝具やカーペット等に適用した場合、アレルゲンとなる死骸等が寝具やカーペット等に残りにくくアレルゲン除去効果においても優れることが確認された。
実 施 例 2
コクゾウムシに対する忌避試験:
本発明品1~3について、図4及び図5に示した試験装置を用い、穀物害虫であるコクゾウムシの成虫忌避効果を調べた。
<試 験 装 置>
図4に示すように、試験装置30は、試験区31と対照区32(それぞれ内径約85mm×深さ110mmで、容量570mlのポリプロピレン製円筒容器)を、通路パイプ33(内径12mm×長さ50mm、厚さ3mm)で連通するように構成されており、試験害虫が2つの区を自由に行き来できるようになっている。またこの試験装置の試験区31内には、直径4.6cmのシャーレ34が、対照区32には、試験区31内に設置されたものと同形のシャーレ34がそれぞれ設置されている。更に、試験装置30の通路パイプ33上部には、図5に示されるように、サイズ30mm×20mmの空気孔36(ナイロンメッシュで覆われており、試験害虫の通り抜けはできない)を形成し、試験区31で揮散した生活害虫忌避剤が通路パイプ33を伝わって対照区32に移動することがないようにしている。
<成虫忌避試験方法>
上記した試験装置を用いる防虫試験において、まず試験区31及び対照区32のそれぞれの蓋37を開け、それぞれのシャーレ34に穀物として玄米(あきたこまち)1.0gを入れ、図4に示す位置に設置した。次に、本発明品1~3を100μlずつ3cm×3cmのろ紙に含浸させ、当該含浸紙をステンレス籠35に入れ、試験区31に設置した。そして、対象害虫であるコクゾウムシの成虫を試験区31と対照区32にそれぞれ10匹ずつ計20匹入れた。
その後、両区の蓋37を閉め、試験装置30を25℃相対湿度70%RHで静置し10分後、1時間後、2時間後、3時間後、試験区31にいる成虫の数をそれぞれ数え、試験区の初期頭数に対する試験区31内に存在する成虫の割合(忌避率)を下記の式にしたがって算出した。この結果を表2に示す。
Figure 2023118334000003
Figure 2023118334000004
以上の結果より、本発明品は穀物害虫であるコクゾウムシに対する高い忌避効果を有することが確認された。
実 施 例 3
ノシメマダラメイガに対する忌避試験:
本発明品2について、上記実施例2と同様の方法で、1時間後、2時間後、1日後のノシメマダラメイガの成虫の忌避効果を調べた。その結果を表3に示す。
Figure 2023118334000005
本発明品2は、繊維害虫であるノシメマダラメイガに対し忌避効果を有することが確認された。
実 施 例 4
ショウジョウバエに対する忌避試験:
本発明品2を蒸留水で10倍希釈したものを試料とし、実施例2の方法に準じてショウジョウバエの成虫に対する忌避効果を調べた。
図4の試験装置からシャーレ34及びステンレス籠35を取り除いた装置を使用した。
まず試験区31及び対照区32のそれぞれの蓋37を開け、それぞれにバナナ(フィリピン産「やさしさバナナ」)2gを入れ、次に本発明品2を蒸留水で10倍希釈した試料100μlを脱脂綿に含浸させ試験区31に設置した。次いで対象害虫であるショウジョウバエの成虫を試験区31と対照区32にそれぞれ10匹ずつ計20匹入れた。その後、両区の蓋37を閉め、試験装置30を25℃相対湿度70%RHで静置し10分後、2時間後、3時間後の忌避率を実施例2と同様にして算出した。この結果を表4に示す。
Figure 2023118334000006
本発明品2は、ショウジョウバエの成虫に対し忌避効果を有することが確認された。
製 剤 例 1
ゲル状生活害虫忌避剤:
イソパラフィン85gに、1%の本発明品2を配合したエタノール溶液10gを混合し、これに更にオクチル酸アルミニウム5gを加え、60℃に加熱して攪拌した。これを縦35mm×横35mm×高さ75mmの容器に充填し、室温で3時間静置し、ゲル状の生活害虫忌避剤を得た。
製 剤 例 2
常温揮散性生活害虫忌避剤:
本発明品2を1%含有するエタノール溶液0.6gを30mm×40mmのパルプ製ろ紙に含浸させ、これを、9mm×22mmの通気孔を設けた、通気性を有するプラスチックケース(38mm×52mm×5mm)に収納して生活害虫忌避剤を調製した。
製 剤 例 3
エアゾール剤:
以下の処方の組成物を、市販の200mlエアゾール缶に充填することによって、エアゾール剤を調製した。
有効成分:本発明品2 1.5ml
溶媒 :エタノール 38.6ml
噴射剤 :LPG 30.0ml
噴射剤 :イソペンタン 30.0ml
製 剤 例 4
スプレー剤:
以下の処方の組成物を、市販の150ml容トリガー製容器に収納してスプレー剤を調製した。
有効成分:本発明品2 1g
:トドマツ精油 1g
溶剤 :エタノール 10g
香料 0.05g
界面活性剤 0.1g
イオン交換水 88.75g
製 剤 例 5
スプレー剤:
以下の処方の組成物を、市販の150ml容トリガー製容器に収納してスプレー剤を調製した。
有効成分:本発明品1 1g
:天然ピレトリン 0.1g
溶剤 :エタノール 10g
香料 0.05g
界面活性剤 0.1g
イオン交換水 88.75g
製 剤 例 6
燻蒸剤:
本発明品1を1%含有するエタノール溶液10g、アゾジカルボンアミド55g及びタルク35gを混練し、常法に従って造粒、乾燥して燻蒸剤を調製した。
製 剤 例 7
加熱蒸散剤:
本発明品1を1%含有するエタノール溶液100mgを3cm×3cmのパルプ製マットに含浸させ加熱蒸散剤を得た。この製剤は、加熱ヒーターに接置させることにより有効成分を蒸散する。
製 剤 例 8
粒状生活害虫忌避剤:
パルプ製の粒状含浸体(平均粒径5mm)50gに、本発明品2を1%含有するエタノール溶液50mLを含浸させ、通気性の不織布の袋に入れて粒状の衣類害虫生活害虫忌避剤を得た。
製 剤 例 9
常温揮散性生活害虫忌避剤:
本発明品2を1%含有するエタノール溶液0.5g及びエンペントリン0.01gを9.6mm×110mmのパルプ製ろ紙に含浸させた。これを、88mm×100mmの通気孔を設けた、通気性を有するプラスチックケース(130mm×138mm×9.5mm)に収納して固形生活害虫忌避剤を調製した。
製 剤 例 10
徐放性生活害虫忌避剤:
本発明品1を1%含有するエタノール溶液3gを上面開口のプラスチック製容器(直径30mm、深さ10mm)に入れ、開口部を薬剤透過性フィルムで覆い、徐放性衣類害虫の生活害虫忌避剤を得た。
製剤例11
穀物害虫生活害虫忌避剤
エタノール15gに、本発明品2を0.01g及び他の生活害虫忌避剤成分としてのトウガラシ粉末0.1gを混合したものにヒドロキシプロピル化グアーガム10gをエタノール24gに溶解したものを加え、攪拌した後水を加えて100gにし、縦35mm×横35mm×高さ75mmの容器に充填した。これを3時間静置し、ゲル状の穀物類害虫生活害虫忌避剤を得た。
製剤例12
ゴミ箱用生活害虫忌避剤
本発明品2を5ml円形のポリエステル容器(開口面積8cm)に入れ開口部をポリエチレンフィルムで閉鎖し、飛翔害虫忌避剤を得た。
使 用 例 1
製剤例2で得られた常温揮散性生活害虫忌避剤2個を衣類とともにポリエチレン製の衣類収納袋(75cm×80cm×32cm)に入れたところ、約1か月間衣類にダニ及び衣類害虫がつかなかった。
使 用 例 2
製剤例9で得られた常温揮散性生活害虫忌避剤2個を寝具とともにポリエチレン製の布団収納袋(150cm×100cm)に入れたところ、約6か月間寝具にダニ及び衣類害虫がつかなかった。
使 用 例 3
製剤例2で得られた常温揮散性生活害虫忌避剤2個を衣類とともに75L(40cm×75cm×25cm)の衣装ケースに入れたところ、約3か月間衣類にダニ及び衣類害虫がつかなかった。
使 用 例 4
製剤例5で得られたスプレー剤の生活害虫忌避剤を衣類にまんべんなく噴霧したところ、約1週間衣類にダニ及び衣類害虫がつかなかった。
使 用 例 5
製剤例3で得られたエアゾール剤の生活害虫忌避剤をカーペットにまんべんなく噴霧したところ、約1か月間、カーペットにダニがつかなかった。
使 用 例 6
製剤例11で得られた生活害虫忌避剤を30リットルのポリプロピレン製食品用保存容器(355mm×472mm×253mm)に入れたところ、約1年間、保存容器内に穀物害虫の侵入はなかった。
使 用 例 7
製剤例12で得られた生活害虫忌避剤を生ごみの入った約1.8リットルのABS製蓋つきゴミ箱(160mm×80mm×155mm)に入れたところ、約1か月間、ショウジョウバエが発生しなかった。
本発明の生活害虫忌避剤は、生活害虫に対して優れた防虫効果を有し、人体に対して安全であるため、一般家庭においても手軽に使用でき、有用性の高いものである。
1 … … マイクロ波蒸留装置
2 … … 蒸留槽
3 … … マイクロ波加熱装置
4 … … 撹拌はね
5 … … 気流流入管
6 … … 蒸留物流出管
7 … … 冷却装置
8 … … 加熱制御装置
9 … … 減圧ポンプ
10 … … 圧力調整弁
11 … … 圧力制御装置
12 … … 蒸留対象物
13 … … 蒸留物
20 … … 大シャーレ
21 … … ダニ培地
22 … … 小シャーレ
23 … … 供試片
24 … … プラスチック製容器
25 … … 飽和食塩水
30 … … 成虫忌避試験装置
31 … … 試験区
32 … … 対照区
33 … … 通路パイプ
34 … … シャーレ
35 … … ステンレス籠
36 … … 空気孔
37 … … 蓋

Claims (16)

  1. キク科センダングサ属植物の圧搾液、抽出物または蒸留物を有効成分とすることを特徴とする生活害虫忌避剤。
  2. キク科センダングサ属植物が、アワユキセンダングサ(Bidens pilosa.var.radiata Scherff)である請求項1に記載の生活害虫忌避剤。
  3. 有効成分が、キク科センダングサ属植物の蒸留物であって、キク科センダングサ属植物を減圧下で加熱して蒸留することによって得られる蒸留物の水性画分である請求項1または2記載の生活害虫忌避剤。
  4. 有効成分が、キク科センダングサ属植物の蒸留物であって、キク科センダングサ属植物を減圧ないし常圧下で加熱し植物に含まれる水分のみによって蒸留することによって得られる蒸留物の水性画分である請求項1または2記載の生活害虫忌避剤。
  5. キク科センダングサ属植物の花、葉、茎及び根よりなる群から選ばれる1種または2種以上の部位を圧搾、抽出または蒸留処理に供するものである請求項1~4のいずれかの項記載の生活害虫忌避剤。
  6. 生活害虫が、鞘翅目害虫、鱗翅目害虫、直翅目害虫、シロアリ目害虫、シラミ目害虫、半翅目害虫、ダニ目及び双翅目害虫よりなる群から選ばれる害虫である請求項1~5のいずれかの項記載の生活害虫忌避剤。
  7. 生活害虫が、繊維害虫または穀物害虫である請求項1~5のいずれかの項記載の生活害虫忌避剤。
  8. 請求項1~5のいずれかの項記載の生活害虫忌避剤を環境中に放出することを特徴とする生活害虫忌避方法。
  9. 環境中への放出を、常温での自然蒸散により行う請求項8記載の生活害虫忌避方法。
  10. 環境中への放出を、加熱による蒸散、送風による蒸散または薫蒸による蒸散により行う請求項8記載の生活害虫忌避方法。
  11. 環境中への放出を、噴霧により行う請求項8記載の生活害虫忌避方法。
  12. 請求項1~5のいずれかの項記載の生活害虫忌避剤を寝具又はカーペットに適用することを特徴とする生活害虫忌避方法。
  13. 請求項1~5のいずれかの項記載の生活害虫忌避剤を貯蔵容器内に適用することを特徴とする生活害虫忌避方法。
  14. 請求項1~5のいずれかの項記載の生活害虫忌避剤をゴミ箱またはゴミ集積場所に適用することを特徴とする生活害虫忌避方法。
  15. 請求項1~5のいずれかの項記載の生活害虫忌避剤を繊維製品に適用することを特徴とする生活害虫忌避方法。
  16. 請求項1~5のいずれかの項記載の生活害虫忌避剤を生活害虫に接触させて作用させることを特徴とする生活害虫忌避方法。

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