JP2023118259A - タンクの搭載構造 - Google Patents

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佳紀 石川
Yoshiki Ishikawa
良治 松本
Ryoji Matsumoto
哲也 川田
Tetsuya Kawada
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】車両へ衝撃が作用した際のタンクの変形を抑えて良好に保護することが可能なタンクの搭載構造を提供する。【解決手段】車両の床下に搭載されるタンク10の搭載構造であって、車両のボディを構成する骨格部材12にサスペンションメンバ30が固定され、サスペンションメンバ30を構成するクロスメンバ32がタンク10の前方位置に配置され、骨格部材12とクロスメンバ32とが、車両の前後方向から視て閉断面構造とされている。【選択図】図2

Description

本発明は、タンクの搭載構造に関する。
特許文献1には、内燃機関に供給する燃料を貯留する燃料タンクを車両の床下に搭載した構造が示されており、この構造では、燃料タンクがサスペンションメンバを構成する一対のサイドビームとリヤクロスビームとで囲まれた位置に配設される。
特開2016-52862号公報
上記特許文献1に記載の構造では、車両に衝撃が付与された際に、骨格部材に対して燃料タンクが大きく移動して変形するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、車両へ衝撃が作用した際のタンクの変形を抑えて良好に保護することが可能なタンクの搭載構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のタンクの搭載構造は、
車両の床下に搭載されるタンクの搭載構造であって、
前記車両のボディを構成する骨格部材にサスペンションメンバが固定され、
前記サスペンションメンバを構成するクロスメンバが前記タンクの前方位置に配置され、
前記骨格部材と前記クロスメンバとが、前記車両の前後方向から視て閉断面構造とされている。
この構成のタンクの搭載構造によれば、車両に衝撃が付与されてタンクが車両の前方へ向かって移動すると、サスペンションメンバを構成するクロスメンバにタンクが当接する。
このクロスメンバは、車両の前後方向から視てボディの骨格部材と閉断面構造を構成し、高い剛性が確保されている。つまり、骨格部材とクロスメンバとが閉断面構造を構成することにより、車両における耐衝撃性が高められるとともに、この高剛性のクロスメンバに当接するタンクの移動が規制されて変形量が抑制される。
したがって、車両への衝撃の付与時におけるタンクの変形を抑えて良好に保護することができる。
本発明のタンクの搭載構造によれば、車両へ衝撃が作用した際のタンクの変形を抑えて良好に保護することができる。
本実施形態に係るタンクの搭載構造を示すタンクの搭載箇所を車両の下面側から視た模式図である。 図1におけるA-A断面図である。 図1におけるB-B断面図である。 本実施形態に係るタンクの搭載構造を備えた車両に衝撃力が作用した際のタンクの状態を説明する図1におけるB-B断面相当図である。 参考例に係るタンクの搭載構造を備えた車両に衝撃力が作用した際のタンクの状態を説明する図1におけるB-B断面相当図である。 他の実施形態に係るタンクの搭載構造を示す図1におけるB-B断面相当図である。 他の実施形態に係るタンクの搭載構造を備えた車両に衝撃力が作用した際のタンクの状態を説明する図1におけるB-B断面相当図である。 他の実施形態に係るタンクの搭載構造を備えた車両に衝撃力が作用した際のタンクの状態を説明する図1におけるB-B断面相当図である。 参考例に係るタンクの搭載構造を備えた車両に衝撃力が作用した際のタンクの状態を説明する図1におけるB-B断面相当図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るタンクの搭載構造を示すタンクの搭載箇所を車両の下面側から視た模式図である。図2は、図1におけるA-A断面図である。図3は、図1におけるB-B断面図である。
図1~図3に示すように、本実施形態に係るタンクの搭載構造では、タンク10が車両の床下に搭載される。
タンク10は、例えば、駆動源として車両に搭載される内燃機関用の燃料を貯留する燃料タンクである。タンク10は、箱型に形成されており、車両の底面を構成するフロアパン11の下面側に配置されている。
車両は、ボディを構成する骨格部材12を備えている。骨格部材12は、一体に形成された縦骨格部13及び横骨格部14から構成されている。縦骨格部13は、車両の幅方向の両側において、それぞれ車両の前後方向に沿って配置されている。横骨格部14は、縦骨格部13における車両の前方側で車両の幅方向に沿って配置されている。
タンク10は、骨格部材12の縦骨格部13及び横骨格部14によって囲われた空間部Sに配置されている。タンク10は、その前方側に、フランジ部21を有しており、このフランジ部21が、例えば、ボルト等の締結具22によって骨格部材12の横骨格部14に締結されている。これにより、車両にタンク10が取り付けられる。なお、タンク10は、例えば、フロアパン11に設けられたブラケット(図示略)に締結したり、バンドによって骨格部材12に緊結することにより、車両に取り付けてもよい。
骨格部材12には、サスペンションメンバ30が固定されている。サスペンションメンバ30は、一対のサイドメンバ31と、2つのクロスメンバ32,33とを有している。一対のサイドメンバ31は、車両の幅方向に間隔をあけて配置されている。クロスメンバ32,33は、車両の幅方向に沿って配置されている。
それぞれのサイドメンバ31は、その両端が、例えば、ボルト等の締結具35によって骨格部材12の縦骨格部13に締結固定されている。一対のサイドメンバ31は、タンク10に対して隙間をあけて配置されている。タンク10は、骨格部材12の縦骨格部13との締結箇所Cで囲われた範囲内に配置されるのが好ましい。
クロスメンバ32は、その両端部が、骨格部材12に締結されたサイドメンバ31における車両の前方側の端部に接合されている。クロスメンバ32は、タンク10の前方位置に配置されている。クロスメンバ32は、下方側へ張り出すように湾曲形状に形成されており、車両の高さ方向において、タンク10と交差する位置に配置されている。骨格部材12の横骨格部14とクロスメンバ32とは、車両の前後方向から視て、環状(図2における一点鎖線参照)に繋がった閉断面構造とされている。これにより、クロスメンバ32は、高い剛性が確保されている。
クロスメンバ33は、その両端部が、骨格部材12に締結されたサイドメンバ31における車両の前後方向の中間位置に接合されている。クロスメンバ33は、下方側へ張り出すように湾曲形状に形成されており、タンク10の下方側に通されている。なお、複数のクロスメンバ33を車両の前後方向に間隔をあけて設置し、それぞれ両端部を骨格部材12のサイドメンバ31に締結してもよい。
そして、上記のように車両に搭載されたタンク10は、骨格部材12及びサスペンションメンバ30のいずれに対しても、その本体部分が直接的に固定されずに車両に搭載されている。つまり、タンク10は、その本体部分を骨格部材12やサスペンションメンバ30に接触させて直接固定せずに、フランジ部21を介して車両に取り付けられている。このため、車両に作用した衝撃力のタンク10への伝達が抑えられ、また、タンク10の内圧による変形が許容される。
図4は、本実施形態に係るタンクの搭載構造を備えた車両に衝撃力が作用した際のタンクの状態を説明する図1におけるB-B断面相当図である。
図4に示すように、車両に対して前方側から大きな衝撃が作用した際に、その衝撃力によって初期位置(図4中一点鎖線で示す位置)のタンク10は車両の前方へ向かって移動する。すると、タンク10は、前方位置に配置されたサスペンションメンバ30を構成するクロスメンバ32に当接する。タンク10が当接するクロスメンバ32は、車両の前後方向から視てボディの骨格部材12と閉断面構造を構成し、高い剛性が確保されている。したがって、車両の前方へ向かって移動してクロスメンバ32に当接するタンク10は、高剛性のクロスメンバ32によって移動が規制され、変形量が抑えられる。
図5は、参考例に係るタンクの搭載構造を備えた車両に衝撃力が作用した際のタンクの状態を説明する図1におけるB-B断面相当図である。
図5に示すように、タンク10の前方側に高剛性のクロスメンバ32がないと、初期位置(図5中一点鎖線で示す位置)のタンク10が、車両に対して前方から作用した衝撃によって車両の前方へ向かって大きく移動してしまう。すると、タンク10は、骨格部材12への取り付け箇所が大きく変形する。特に、骨格部材12への取り付け箇所を境に下方側が大きく膨出するように変形し、骨格部材12への取り付け箇所が破損するおそれがある。
以上、説明したように、本実施形態に係るタンク10の搭載構造によれば、車両に衝撃が付与されて車両の前方へ向かって移動するタンク10が当接するクロスメンバ32は、車両の前後方向から視てボディの骨格部材12と閉断面構造を構成し、高い剛性が確保されている。つまり、骨格部材12とクロスメンバ32とが閉断面構造を構成することにより、車両における耐衝撃性が高められるとともに、この高剛性のクロスメンバ32に当接するタンク10の移動が規制されて変形量が抑制される。したがって、車両への衝撃の付与時におけるタンク10の変形を抑えて良好に保護することができる。
次に、他の実施形態に係るタンクの搭載構造について説明する。
図6は、他の実施形態に係るタンクの搭載構造を示す図1におけるB-B断面相当図である。図7及び図8は、他の実施形態に係るタンクの搭載構造を備えた車両に衝撃力が作用した際のタンクの状態を説明する図1におけるB-B断面相当図である。
図6に示すように、他の実施形態では、ポンプ41を備えたタンク10Aが車両に搭載されている。このポンプ41を備えたタンク10Aは、ポンプ41の設置箇所が下方へ突出する突出部42とされている。そして、タンク10Aは、突出部42が、サスペンションメンバ30を構成するクロスメンバ32,33の間に配置されている。
このようにタンク10Aが搭載された車両において、前方から大きな衝撃が作用した際に、その衝撃力によってタンク10Aが車両の前方へ向かって移動すると、図7に示すように、タンク10Aは、ポンプ41を有する突出部42がクロスメンバ32に当接する。また、車両の後方側からの衝撃力によってタンク10Aが車両の後方へ向かって移動すると、図8に示すように、タンク10Aは、ポンプ41を有する突出部42がクロスメンバ32に当接する。したがって、車両の前後方向へ向かって移動してクロスメンバ32,33に当接するタンク10Aは、高剛性のクロスメンバ32,33によって移動が規制され、変形量が抑制される。
図9は、参考例に係るタンクの搭載構造を備えた車両に衝撃力が作用した際のタンクの状態を説明する図1におけるB-B断面相当図である。
図9に示すように、タンク10Aの前方側に高剛性のクロスメンバ32がないと、車両に作用した前方からの衝撃力によって車両の前方へ向かって大きく移動してしまう。すると、タンク10Aは、骨格部材12への取り付け箇所が大きく変形してしまう。また、タンク10Aに設けられたポンプ41が傾いて大きな回転モーメントが付与され、ポンプ41の上部の取付箇所が破損するおそれがある。
10 タンク
12 骨格部材
30 サスペンションメンバ
32 クロスメンバ

Claims (1)

  1. 車両の床下に搭載されるタンクの搭載構造であって、
    前記車両のボディを構成する骨格部材にサスペンションメンバが固定され、
    前記サスペンションメンバを構成するクロスメンバが前記タンクの前方位置に配置され、
    前記骨格部材と前記クロスメンバとが、前記車両の前後方向から視て閉断面構造とされている、
    タンクの搭載構造。
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