JP2023117069A - 反動抑制装置、超音波検査システム、打撃検査システム及び反動抑制プログラム - Google Patents

反動抑制装置、超音波検査システム、打撃検査システム及び反動抑制プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】本開示は、所望箇所を周期的に押圧又は打撃する作業機器の反動抑制技術において(なお、「周期的」とは、複数回の周期のみならず、一回の周期も意味するものとする。)、押圧又は打撃と比べて小さな反動を抑制するのみでよく、作業機器の固定手段の小型化、軽量化及び低電力化を図ることを目的とする。【解決手段】反動抑制装置3は、質量部31の重心を作業機器1の押圧又は打撃方向に沿って振動させる。なお、「振動」とは、複数回の往復運動のみならず、一回の往復運動も意味するものとする。質量部31の重心は、作業機器1の非押圧(押圧)又は非打撃(打撃)期間に、作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向(逆方向)の小さい(大きい)加速度を有する。反動抑制装置3は、作業機器1の非押圧(押圧)又は非打撃(打撃)期間に、質量部31の重心に働く加速力の反作用として、固定手段2(作業機器1)に対して、作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向(同方向)の小さい(大きい)力を及ぼす。【選択図】図2

Description

本開示は、所望箇所を周期的に押圧又は打撃する作業機器の反動抑制技術に関する。
従来技術の作業機器システムの構成を図1に示す。作業機器システムSは、作業機器1及び固定手段2を備える。作業機器1は、所望箇所Dを周期的に押圧又は打撃する。所望箇所Dは、壁、床又は天井等である。作業機器1は、超音波検査装置、打撃検査装置、釘打ち機、くい打ち機、転圧機、コンクリートブレーカー又は裁断機等(直線往復運動)、若しくは、インパクトドライバー又はインパクトレンチ等(回転往復運動)である。
作業機器1が、超音波検査装置であるときには、超音波プローブは、入力超音波を所望箇所Dへと送信し、反射超音波を所望箇所Dから受信し、超音波検査装置は、超音波の反射強度及び(又は)反射時間に基づいて、所望箇所Dの近傍の空隙又は欠陥等の有無及び位置を検査する。作業機器1が、打撃検査装置であるときには、ハンマーは、入力弾性波を所望箇所Dへと送信し、センサは、反射弾性波を所望箇所Dから受信し、打撃検査装置は、弾性波の反射強度及び(又は)反射時間に基づいて、所望箇所Dの近傍の空隙又は欠陥等の有無及び位置を検査する。
特開2021-066317号公報
固定手段2は、作業機器1の押圧又は打撃期間に、作業機器1を所望箇所Dに密着する。固定手段2は、所望箇所Dに吸着する吸着ロボット又は作業機器1を押圧する人の手等である。作業機器1が、超音波検査装置であるときには、固定手段2は、超音波の送信及び受信期間に、超音波プローブを所望箇所Dに密着する。作業機器1が、打撃検査装置であるときには、固定手段2は、弾性波の送信及び受信期間に、センサを所望箇所Dに密着する。
固定手段2は、作業機器1の非押圧又は非打撃期間に、押圧又は打撃と同程度の大きな反動を抑制する必要がある。固定手段2が、吸着ロボットであるときには、反動抑制の必要性から、小型化、軽量化及び低電力化を図ることが困難である。固定手段2が、人の手であるときには、押圧又は打撃と同程度の大きな反動を抑制することが困難である。
そこで、前記課題を解決するために、本開示は、所望箇所を周期的に押圧又は打撃する作業機器の反動抑制技術において(なお、「周期的」とは、複数回の周期のみならず、一回の周期も意味するものとする。)、押圧又は打撃と比べて小さな反動を抑制するのみでよく、作業機器の固定手段の小型化、軽量化及び低電力化を図ることを目的とする。
前記課題を解決するために、反動抑制装置は、質量部の重心を作業機器の押圧又は打撃方向に沿って振動させる。なお、「振動」とは、複数回の往復運動のみならず、一回の往復運動も意味するものとする。質量部の重心は、作業機器の非押圧(押圧)又は非打撃(打撃)期間に、作業機器の押圧又は打撃方向と同方向(逆方向)の小さい(大きい)加速度を有する。反動抑制装置は、作業機器の非押圧(押圧)又は非打撃(打撃)期間に、質量部の重心に働く加速力の反作用として、固定手段(作業機器)に対して、作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向(同方向)の小さい(大きい)力を及ぼす。
具体的には、本開示は、所望箇所を周期的に押圧又は打撃する作業機器に適用される反動抑制装置であって、質量部の重心を前記作業機器の押圧又は打撃方向に沿って振動させる駆動部と、前記駆動部を制御して前記質量部の重心の振動を制御する制御部と、を備え、前記作業機器の非押圧又は非打撃期間に、前記制御部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向の加速度を前記質量部の重心に与えるように制御し、前記反動抑制装置は、前記質量部の重心に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向の力の反作用として、前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の力を前記作業機器の固定手段に及ぼし、前記作業機器の押圧又は打撃期間に、前記制御部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の加速度を前記質量部の重心に与えるように制御し、前記反動抑制装置は、前記質量部の重心に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の力の反作用として、前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向の力を前記作業機器に及ぼし、前記作業機器の非押圧又は非打撃期間に、前記質量部の重心に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向の加速度は、前記作業機器の押圧又は打撃期間に、前記質量部の重心に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の加速度と比べて小さく、前記作業機器の非押圧又は非打撃期間に、前記作業機器の固定手段に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の力は、前記作業機器の押圧又は打撃期間に、前記作業機器に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向の力と比べて小さいことを特徴とする反動抑制装置である。
この構成によれば、作業機器への押し付けと比べて小さな固定手段への反動を抑制するのみでよく、固定手段の小型化、軽量化及び低電力化を図ることができる。
また、本開示は、前記制御部は、前記作業機器の押圧又は打撃期間と、前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の加速度を前記質量部の重心に与えるように制御する期間と、の間のずれを補償するように、前記質量部の重心の振動をフィードバック制御することを特徴とする反動抑制装置である。
この構成によれば、質量部の摩擦力又は反動抑制装置の個体差があっても、作業機器の押圧又は打撃期間と作業機器への押付期間との間のずれを補償することができる。
また、本開示は、前記制御部は、前記質量部の重心に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向又は逆方向の重力を補償するように、前記質量部の重心の振動を制御することを特徴とする反動抑制装置である。
この構成によれば、所望箇所が床又は天井等であり、作業機器の押圧又は打撃方向が重力方向と同方向又は逆方向であっても、その重力を補償することができる。
また、本開示は、前記制御部は、前記質量部の重心に与える前記作業機器の押圧又は打撃方向に沿った加速度の時間変化を、複数のフーリエ級数の重ね合わせとして制御することを特徴とする反動抑制装置である。
この構成によれば、質量部の加速度を容易に制御することができる。
また、本開示は、前記質量部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向に沿って直線運動することを特徴とする反動抑制装置である。
この構成によれば、作業機器の押圧又は打撃方向と垂直方向に、反動抑制装置を小型化することができる。リニアモータとして、回生モータを適用することもできる。
また、本開示は、前記質量部は、前記作業機器の押圧又は打撃期間に、一定力を前記質量部に及ぼす定荷重バネを用いて、前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の一定力を受けることを特徴とする反動抑制装置である。
この構成によれば、作業機器への押し付けを一定にすることができ、駆動部の最大負荷を軽減することができ、定荷重バネの回生エネルギーを利用することができる。
また、本開示は、複数の前記質量部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向に沿った重心の加速度の時間変化の各フーリエ級数に応じた、各質量並びに各単振動の周期、振幅及び位相を有することを特徴とする反動抑制装置である。
この構成によれば、複数の質量部の重心の加速度を容易に制御することができる。
また、本開示は、前記質量部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向を含む面内で回転運動することを特徴とする反動抑制装置である。
この構成によれば、回転モータを適用することができるため、反動抑制装置を小型化することができる。回転モータとして、回生モータを適用することもできる。
また、本開示は、複数の前記質量部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向に沿った重心の加速度の時間変化の各フーリエ級数に応じた、各質量並びに各等速回転の周期、半径及び位相を有することを特徴とする反動抑制装置である。
この構成によれば、複数の質量部の重心の加速度を容易に制御することができ、駆動部の最大トルクを軽減することができ、他の回生機構を不要とすることができる。
また、本開示は、以上に記載の反動抑制装置と、前記所望箇所を周期的に押圧して検査する超音波検査装置と、を備えることを特徴とする超音波検査システムである。
この構成によれば、以上に記載の反動抑制装置を超音波検査に適用することができる。
また、本開示は、以上に記載の反動抑制装置と、前記所望箇所を周期的に打撃して検査する打撃検査装置と、を備えることを特徴とする打撃検査システムである。
この構成によれば、以上に記載の反動抑制装置を打撃検査に適用することができる。
また、本開示は、以上に記載の反動抑制装置の前記制御部に対応する制御ステップを、コンピュータに実行させるための反動抑制プログラムである。
この構成によれば、以上に記載の効果を奏するプログラムを提供することができる。
このように、本開示は、所望箇所を周期的に押圧又は打撃する作業機器の反動抑制技術において(なお、「周期的」とは、複数回の周期のみならず、一回の周期も意味するものとする。)、押圧又は打撃と比べて小さな反動を抑制するのみでよく、作業機器の固定手段の小型化、軽量化及び低電力化を図ることができる。
従来技術の作業機器システムの構成を示す図である。 第1実施形態の作業機器システムの構成を示す図である。 第1実施形態の質量部の直線運動を示す図である。 第1実施形態の質量部のバネ付きの直線運動を示す図である。 第1実施形態の複数次数の質量部の直線運動を示す図である。 第1実施形態の質量部の回転運動を示す図である。 第1実施形態の複数次数の質量部の回転運動を示す図である。 第2実施形態の作業機器システムの構成を示す図である。 第2実施形態のフィードバック制御部の構成を示す図である。 第2実施形態のフィードバック制御の具体例を示す図である。 第2実施形態のフィードバック制御の具体例を示す図である。 第2実施形態の重力加速度補償の具体例を示す図である。 第2実施形態の重力加速度補償の具体例を示す図である。 第2実施形態の重力加速度補償の具体例を示す図である。 本開示の作業機器システムの設計例を示す図である。 変形例の作業機器システムの構成を示す図である。 変形例の作業機器システムの構成を示す図である。
添付の図面を参照して本開示の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本開示の実施の例であり、本開示は以下の実施形態に制限されるものではない。
(第1実施形態の作業機器システムの構成)
第1実施形態の作業機器システムの構成を図2に示す。作業機器システムSは、作業機器1、固定手段2及び反動抑制装置3を備える。作業機器1は、所望箇所Dを周期的に押圧又は打撃する。なお、「周期的」とは、複数回の周期のみならず、一回の周期も意味するものとする。固定手段2は、作業機器1の押圧又は打撃期間に、作業機器1を所望箇所Dに密着する。固定手段2は、作業機器1の非押圧又は非打撃期間に、反動抑制装置3を用いて、押圧又は打撃と比べて小さな反動を抑制するのみでよい。
反動抑制装置3は、質量部31、駆動部32及び制御部33を備える。反動抑制装置3は、作業機器1又は固定手段2と別個であってもよく、作業機器1又は固定手段2と一体であってもよい。制御部33は、図3~7に示す処理を実行する反動抑制プログラムを、コンピュータにインストールすることにより、実現することができる。制御部33は、質量部31の重心の位置と加速度との対応を示す制御テーブルを、コンピュータにインストールすることにより、以下に示すフィードフォーワード制御を実行することができる。
駆動部32は、質量部31の重心(質量M)を作業機器1の押圧又は打撃方向に沿って振動させる。なお、「振動」とは、複数回の往復運動のみならず、一回の往復運動も意味するものとする。制御部33は、駆動部32を制御して質量部31の重心の振動を制御する。作業機器1の押圧又は打撃方向は、直交座標系のz軸の正の方向であるとする。
作業機器1の非押圧又は非打撃期間に、制御部33は、作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向の加速度Aを質量部31の重心に与えるように制御する。そして、反動抑制装置3は、質量部31の重心に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向の力の反作用として、作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向の力F=MAを固定手段2に及ぼす。
作業機器1の押圧又は打撃期間に、制御部33は、作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向の加速度Aを質量部31の重心に与えるように制御する。そして、反動抑制装置3は、質量部31の重心に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向の力の反作用として、作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向の力F=MAを作業機器1に及ぼす。
作業機器1の非押圧又は非打撃期間に、質量部31の重心に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向の加速度Aは、作業機器1の押圧又は打撃期間に、質量部31の重心に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向の加速度Aと比べて小さい。
作業機器1の非押圧又は非打撃期間に、固定手段2に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向の力F=MAは、作業機器1の押圧又は打撃期間に、作業機器1に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向の力F=MAと比べて小さい。
図3、6で説明するように、加速度Aの制御期間は、加速度Aの制御期間と比べて長くしているため、加速度Aの大きさは、加速度Aの大きさと比べて小さくすることができる。そして、作業機器1の押圧又は打撃の一周期にわたり、質量部31の重心は、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿って振動しているため、反動抑制装置3は、当該一周期全体では仕事をすることなく、作業機器1と固定装置2との間で静止することができる。
なお、作業機器1の押圧又は打撃により、所望箇所Dが動いたときには、加速度Aは減少する。そして、固定手段2への反動が小さくなるものの、制御部33の制御周期が崩れてしまうため、反動抑制装置3の所望動作ができないおそれがある。これは、図8~11に示す第2実施形態のフィードバック制御により、補償可能である。
このように、作業機器1への押し付けと比べて小さな固定手段2への反動を抑制するのみでよく、固定手段2の小型化、軽量化及び低電力化を図ることができる。
(第1実施形態の質量部の直線運動)
第1実施形態の質量部の直線運動を図3に示す。質量部31は、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿って直線運動する。駆動部32は、リニアスライダー又はリニアアクチュエータ等である。作業機器1の押圧又は打撃方向は、直交座標系のz軸の正の方向であるとする。
作業機器1の非押圧又は非打撃期間Tにおいて、質量部31の重心は、加速度Aをz軸の正の方向に有する。そして、質量部31の重心は、位置Pを速度vmaxでz軸の負の方向に通過し、位置Pを速度v=0でz軸の正の方向に折り返し、位置Pを速度vmaxでz軸の正の方向に通過する。すると、質量部31の重心は、加速力MAをz軸の正の方向に及ぼされ、その反作用として、固定手段2は、反動力F=MAをz軸の負の方向に及ぼされる。ここで、加速度Aの大きさは、後述の加速度Aの大きさと比べて小さく、反動力F=MAの大きさは、後述の押付力F=MAの大きさと比べて小さい。
作業機器1の押圧又は打撃期間Tにおいて、質量部31の重心は、加速度Aをz軸の負の方向に有する。そして、質量部31の重心は、位置Pを速度vmaxでz軸の正の方向に通過し、位置Pを速度v=0でz軸の負の方向に折り返し、位置Pを速度vmaxでz軸の負の方向に通過する。すると、質量部31の重心は、加速力MAをz軸の負の方向に及ぼされ、その反作用として、作業機器1は、押付力F=MAをz軸の正の方向に及ぼされる。ここで、加速度Aの大きさは、前述の加速度Aの大きさと比べて大きく、押付力F=MAの大きさは、前述の反動力F=MAの大きさと比べて大きい。
作業機器1の非押圧又は非打撃期間Tは、2vmax/Aであり、作業機器1の押圧又は打撃期間Tは、2vmax/Aであり、T>Tである。位置Pから位置Pまでの距離Lは、vmax /(2A)であり、位置Pから位置Pまでの距離Lは、vmax /(2A)であり、L>Lである。作業機器1の押圧又は打撃期間T及び作業機器1への押付力F=MAを所望値に設定したうえで、作業機器1の非押圧又は非打撃期間T及び固定手段2への反動力F=MAを自動的に設定することができる。
このように、作業機器1の押圧又は打撃方向と垂直方向に、反動抑制装置3を小型化することができる。リニアモータとして、回生モータを適用することもできる。
第1実施形態の質量部のバネ付きの直線運動を図4に示す。質量部31は、作業機器1の押圧又は打撃期間に、一定力を質量部31に及ぼす定荷重バネ34を用いて、作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向の一定力を受ける。定荷重バネ34は、空気バネであってもよい。作業機器1の押圧又は打撃方向は、直交座標系のz軸の正の方向であるとする。
固定部35は、位置Pに固定されている。可動部36は、位置Pからz軸の正の方向へと可動であるが、位置Pからz軸の負の方向へと不動である。定荷重バネ34の一端は、固定部35に固定され、定荷重バネ34の他端は、可動部36に固定される。可動部36が、位置Pにあるときには、定荷重バネ34は、予め大きめにΔxだけ伸ばされる。可動部36が、位置Pからz軸の正の方向にあるときには、定荷重バネ34は、更に小さめにΔxだけ伸ばされ、合わせてΔx+Δx≒Δxだけ伸ばされる。
作業機器1の非押圧又は非打撃期間Tにおいて、質量部31の重心は、定荷重バネ34によらず、作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向の加速力を受け、加速度Aをz軸の正の方向に有する。すると、その反作用として、固定手段2は、反動力F=MAをz軸の負の方向に及ぼされる。ここで、加速度Aの大きさは、加速度Aの大きさと比べて小さく、反動力F=MAの大きさは、一定押付力F=MAの大きさと比べて小さい。
作業機器1の押圧又は打撃期間Tにおいて、質量部31の重心は、定荷重バネ34を用いて、作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向の加速力を受け、加速度Aをz軸の負の方向に有する。すると、その反作用として、作業機器1は、一定押付力F=MAをz軸の正の方向に及ぼされる。ここで、加速度Aの大きさは、加速度Aの大きさと比べて大きく、一定押付力F=MAの大きさは、反動力F=MAの大きさと比べて大きい。
このように、作業機器1への押し付けを一定にすることができ、駆動部32の最大負荷を軽減することができ、定荷重バネ34の回生エネルギーを利用することができる。
図4の変形例として、質量部31は、作業機器1の非押圧又は非打撃期間に、定荷重バネ34を用いて、作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向の一定力を受けてもよい。ただし、駆動部32の最大負荷を軽減するとともに、定荷重バネ34の回生エネルギーを利用するためには、図4の実施例を図4の変形例と比べて優先することが望ましい。
図4の変形例として、質量部31は、作業機器1の押圧又は打撃期間に、非定荷重バネ(可動部36が位置Pにあるときには自然長を有する。)を用いて、作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向の非一定力を受けてもよい。ただし、作業機器1への押し付けを一定にするためには、図4の実施例を図4の変形例と比べて優先することが望ましい。
図4の実施例では、定荷重バネ34は、位置Pと位置Pとの間に位置しており、Δx+Δx≒Δxだけ伸びるバネを採用している。図4の変形例として、定荷重バネ34は、位置Pと位置Pとの間に位置してもよく、Δx+Δx≒Δxだけ縮むバネを採用してもよい。ただし、定荷重バネ34の伸縮率を小さくして、定荷重バネ34の寿命を長くするためには、図4の実施例を図4の変形例と比べて優先することが望ましい。
第1実施形態の複数次数の質量部の直線運動を図5に示す。複数の質量部31-1、31-2等は、複数の駆動部32-1、32-2等を用いて振動しており、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿った重心の加速度の時間変化の各フーリエ級数に応じた、各質量並びに各単振動の周期、振幅及び位相を有する。作業機器1の押圧又は打撃方向は、直交座標系のz軸の正の方向であり、当該方向と垂直方向は、直交座標系のx軸及びy軸の方向であるとする。
作業機器1の押圧又は打撃方向に沿った重心の加速度の時間変化は、図3~5に示したほぼ矩形波状であり、数1に後述するフーリエ級数の和で表わされる。各次数n=1、2等のフーリエ級数の振幅、周期及び位相は、それぞれ、各質量部31-1、31-2等の質量×単振動の振幅、単振動の周期及び単振動の位相に反映される。
このように、複数の質量部31-1、31-2等の重心の加速度を容易に制御することができる。反動抑制装置3がほぼ矩形波状の押付力及び反動力を及ぼすためには、高次のフーリエ級数を考慮すればよい。反動抑制装置3がz軸の方向のみに押付力及び反動力を及ぼすためには、1組の質量部31-1及び駆動部32-1をx=0、y=0の位置に配置するとともに、2組の質量部31-2等及び駆動部32-2等をx=±d、y=0の位置に配置すればよい。なお、d≠0であってもよく(ここでは、次数n=2等)、d=0(ここでは、次数n=1)であってもよい。反動抑制装置3の所望の総重量又は大きさに応じて、複数の質量部31-1、31-2等の質量又は単振動の振幅を設定すればよい。
(第1実施形態の質量部の回転運動)
第1実施形態の質量部の回転運動を図6に示す。質量部31は、作業機器1の押圧又は打撃方向を含む面内で回転運動する。駆動部32は、回転モータ等である。質量部31が、直線運動ではなく回転運動するものの、作業機器1の押圧又は打撃方向は、直交座標系のz軸の正の方向であり、質量部31の回転面内は、直交座標系のyz面内であるとする。
図6の実施例では、2個の質量部31、31が、作業機器1の押圧又は打撃方向を含む面内で同軸にかつ逆位相で回転運動しており、2個の質量部31、31の重心37が、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿って直線運動している。図6の変形例として、1個の質量部31が、作業機器1の押圧又は打撃方向を含む面内で回転運動してもよく、1個の質量部31のz軸上への正射影が、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿って直線運動してもよい。ただし、反動抑制装置3がz軸の方向のみに押付力及び反動力を及ぼすためには、図6の実施例を図6の変形例と比べて優先することが望ましい。
作業機器1の非押圧又は非打撃期間Tにおいて、前述の重心37は、加速度Aをz軸の正の方向に有する。そして、前述の重心37は、位置Pを速度vmaxでz軸の負の方向に通過し、位置Pを速度v=0でz軸の正の方向に折り返し、位置Pを速度vmaxでz軸の正の方向に通過する。すると、前述の重心37は、加速力MAをz軸の正の方向に及ぼされ、その反作用として、固定手段2は、反動力F=MAをz軸の負の方向に及ぼされる。ここで、加速度Aの大きさは、後述の加速度Aの大きさと比べて小さく、反動力F=MAの大きさは、後述の押付力F=MAの大きさと比べて小さい。
作業機器1の押圧又は打撃期間Tにおいて、前述の重心37は、加速度Aをz軸の負の方向に有する。そして、前述の重心37は、位置Pを速度vmaxでz軸の正の方向に通過し、位置Pを速度v=0でz軸の負の方向に折り返し、位置Pを速度vmaxでz軸の負の方向に通過する。すると、前述の重心37は、加速力MAをz軸の負の方向に及ぼされ、その反作用として、作業機器1は、押付力F=MAをz軸の正の方向に及ぼされる。ここで、加速度Aの大きさは、前述の加速度Aの大きさと比べて大きく、押付力F=MAの大きさは、前述の反動力F=MAの大きさと比べて大きい。
作業機器1の非押圧又は非打撃期間Tは、2vmax/Aであり、作業機器1の押圧又は打撃期間Tは、2vmax/Aであり、T>Tである。位置Pから位置Pまでの距離Lは、vmax /(2A)であり、位置Pから位置Pまでの距離Lは、vmax /(2A)であり、L>Lである。作業機器1の押圧又は打撃期間T及び作業機器1への押付力F=MAを所望値に設定したうえで、作業機器1の非押圧又は非打撃期間T及び固定手段2への反動力F=MAを自動的に設定することができる。
このように、回転モータを適用することができるため、反動抑制装置3を小型化することができる。回転モータとして、回生モータを適用することもできる。
第1実施形態の複数次数の質量部の回転運動を図7に示す。複数の質量部31-1、31-2等は、複数の駆動部32-1、32-2等を用いて回転しており、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿った重心の加速度の時間変化の各フーリエ級数に応じた、各質量並びに各等速回転の周期、半径及び位相を有する。作業機器1の押圧又は打撃方向は、直交座標系のz軸の正の方向であり、質量部の回転面内は、直交座標系のyz面内であるとする。
作業機器1の押圧又は打撃方向に沿った重心の加速度の時間変化は、図6、7に示したほぼ矩形波状であり、数1に後述するフーリエ級数の和で表わされる。各次数n=1、2等のフーリエ級数の振幅、周期及び位相は、それぞれ、各質量部31-1、31-2等の質量×等速回転の半径、等速回転の周期及び等速回転の位相に反映される。
このように、複数の質量部31-1、31-2等の重心の加速度を容易に制御することができ、複数の駆動部32-1、32-2等の最大トルクを軽減することができ、他の回生機構を不要とすることができる。反動抑制装置3がほぼ矩形波状の押付力及び反動力を及ぼすためには、高次のフーリエ級数を考慮すればよい。反動抑制装置3がz軸の方向のみに押付力及び反動力を及ぼすためには、1組の質量部31-1及び駆動部32-1をx=0の位置に配置するとともに、2組の質量部31-2等及び駆動部32-2等をx=±dの位置に配置すればよい。なお、d≠0であってもよく(ここでは、次数n=2等)、d=0(ここでは、次数n=1)であってもよい。反動抑制装置3の所望の総重量又は大きさに応じて、複数の質量部31-1、31-2等の質量又は等速回転の半径を設定すればよい。
(第2実施形態の作業機器システムの構成)
第2実施形態の作業機器システムの構成を図8に示す。作業機器システムSは、作業機器1、固定手段2及び反動抑制装置3を備える。作業機器1は、所望箇所Dを周期的に押圧又は打撃する。なお、「周期的」とは、複数回の周期のみならず、一回の周期も意味するものとする。固定手段2は、作業機器1の押圧又は打撃期間に、作業機器1を所望箇所Dに密着する。固定手段2は、作業機器1の非押圧又は非打撃期間に、反動抑制装置3を用いて、押圧又は打撃と比べて小さな反動を抑制するのみでよい。
反動抑制装置3は、質量部31、駆動部32、制御部33及び検出部38を備える。反動抑制装置3は、作業機器1又は固定手段2と別個であってもよく、作業機器1又は固定手段2と一体であってもよい。制御部33は、図10~14に示す処理を実行する反動抑制プログラムを、コンピュータにインストールすることにより、実現することができる。
第2実施形態のフィードバック制御部の構成を図9に示す。制御部33は、位相比較部331、誤差増幅部332、ループフィルタ部333、負加速度設定部334、正加速度設定部335、重力補償部336、重力補償部337、負加速度出力部338及び正加速度出力部339を備え、以下に示すフィードバック制御を実行することができる。
(第2実施形態のフィードバック制御の具体例)
第2実施形態のフィードバック制御の具体例を図10、11に示す。制御部33は、作業機器1の押圧又は打撃期間と、作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向の加速度を質量部31の重心に与えるように制御する期間と、の間のずれを補償するように、質量部31の重心の振動をフィードバック制御(例えば、PLL制御等)する。
検出部38は、図3、4、6に示した位置Pに設置され、質量部31の重心が位置Pと位置Pとの間にあることを検知したときには、論理値0を出力し、質量部31の重心が位置Pと位置Pとの間にあることを検知したときには、論理値1を出力する。
なお、検出部38は、質量部31の重心の位置を検知するために、光センサ(フォトカプラ等、コスト及び耐久性の点で好適)、磁気センサ(磁気的なインピーダンスの変化を利用)、電気センサ(電気的なインピーダンスの変化を利用)又は接触センサ(接触の有無を利用)等を適用すればよい。そして、検出部38は、質量部31の真の重心の位置を検知できなければ、質量部31のおおよその位置を検知してもよい。さらに、検出部38は、位置Pと位置Pとの間(距離が長い)において質量部31の重心を検知することなく、位置Pと位置Pとの間(距離が短い)において質量部31の重心を検知してもよい。
基準信号は、作業機器1の押圧又は打撃の有無を指示するトリガ信号である。検出位置の信号は、質量部31の重心の位置(質量部31のおおよその位置で代用可能)を示す論理値信号である。ここで、基準信号と作業機器1の押圧又は打撃のタイミングとの間には、オフセットが存在し得る。そして、検出位置の信号が、基準信号と比べて所定のオフセット分を考慮したうえで同期しなければ、作業機器1への押付力発生のタイミングが、作業機器1の押圧又は打撃のタイミングと比べてずれてしまう。そこで、検出位置の信号が、基準信号と比べて所定のオフセット分を考慮したうえで同期していれば、作業機器1への押付力発生のタイミングが、作業機器1の押圧又は打撃のタイミングと比べて同期するようになる(図10、11の第1、2段の基準信号及び加速度(ロック状態)を参照。)。
位相比較部331は、基準信号、検出位置の論理値及びオフセット信号を入力し、基準信号(所定のオフセット分を考慮)の位相に対する、検出位置の論理値の位相の誤差を算出する。誤差増幅部332は、検出位置の論理値の位相の誤差を増幅する。ループフィルタ部333は、検出位置の論理値の位相の誤差を平滑化する。
検出位置の論理値の位相が、基準信号(所定のオフセット分を考慮)の位相と比べて進んでいるときには、負加速度設定部334は、質量部31の重心の負の加速度の絶対値を小さくし、正加速度設定部335は、質量部31の重心の正の加速度の絶対値を小さくする。すると、質量部31の重心の振動周波数が低くなるため、検出位置の論理値の位相進みが解消される(図10の第3、4段の加速度(位相進み、FB制御後)を参照。)。
検出位置の論理値の位相が、基準信号(所定のオフセット分を考慮)の位相と比べて遅れているときには、負加速度設定部334は、質量部31の重心の負の加速度の絶対値を大きくし、正加速度設定部335は、質量部31の重心の正の加速度の絶対値を大きくする。すると、質量部31の重心の振動周波数が高くなるため、検出位置の論理値の位相遅れが解消される(図11の第3、4段の加速度(位相遅れ、FB制御後)を参照。)。
検出位置の論理値が、1であるときには(作業機器1への押付力発生のタイミング)、負加速度出力部338は、スイッチをオンにして、負加速度設定部334が設定した質量部31の重心の負の加速度を出力する。検出位置の論理値が、0であるときには(固定手段2への反動力発生のタイミング)、正加速度出力部339は、スイッチをオンにして、正加速度設定部335が設定した質量部31の重心の正の加速度を出力する。
このように、質量部31の摩擦力又は反動抑制装置3の個体差があっても、作業機器1の押圧又は打撃期間と作業機器1への押付期間との間のずれを補償することができる。
(第2実施形態の重力加速度補償の具体例)
第2実施形態の重力加速度補償の具体例を図12~14に示す。制御部33は、質量部31の重心に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向又は逆方向の重力を補償するように、質量部31の重心の振動を制御する。作業機器1の押圧又は打撃方向は、直交座標系のz軸の正の方向であるとし、重力gの作用方向は、鉛直に下向きの方向である。
図12では、所望箇所Dは、鉛直の面内の壁であり、作業機器1の押圧又は打撃方向は、z軸の正の方向であり、重力gの作用方向は、y軸の負の方向である。すると、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿った、質量部31の重心の加速度の時間変化は、重力gの作用の影響を受けることなく、図3~7に示したほぼ矩形波状である。
重力補償部336は、質量部31の重心の負の加速度の絶対値(負加速度設定部334が設定)に負号を付与し、重力補償値=0(不図示の重力検出部が設定)を減算する。重力補償部337は、質量部31の重心の正の加速度の絶対値(正加速度設定部335が設定)に正号を付与し、重力補償値=0(不図示の重力検出部が設定)を減算する。すると、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿った、質量部31の重心の加速度の時間変化は、重力gの作用の影響を受けないままで、図3~7に示したほぼ矩形波状となる。
図13では、所望箇所Dは、水平の面内の床であり、作業機器1の押圧又は打撃方向は、z軸の正の方向であり、重力gの作用方向は、z軸の正の方向である。すると、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿った、質量部31の重心の加速度の時間変化は、図3~7に示したほぼ矩形波状であるが、重力gの作用の影響を受けてしまう。
重力補償部336は、質量部31の重心の負の加速度の絶対値(負加速度設定部334が設定)に負号を付与し、重力補償値=+g(不図示の重力検出部が設定)を減算する。重力補償部337は、質量部31の重心の正の加速度の絶対値(正加速度設定部335が設定)に正号を付与し、重力補償値=+g(不図示の重力検出部が設定)を減算する。すると、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿った、質量部31の重心の加速度の時間変化は、重力gの作用の影響を受けることなく、図3~7に示したほぼ矩形波状となる。
図14では、所望箇所Dは、水平の面内の天井であり、作業機器1の押圧又は打撃方向は、z軸の正の方向であり、重力gの作用方向は、z軸の負の方向である。すると、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿った、質量部31の重心の加速度の時間変化は、図3~7に示したほぼ矩形波状であるが、重力gの作用の影響を受けてしまう。
重力補償部336は、質量部31の重心の負の加速度の絶対値(負加速度設定部334が設定)に負号を付与し、重力補償値=-g(不図示の重力検出部が設定)を減算する。重力補償部337は、質量部31の重心の正の加速度の絶対値(正加速度設定部335が設定)に正号を付与し、重力補償値=-g(不図示の重力検出部が設定)を減算する。すると、作業機器1の押圧又は打撃方向に沿った、質量部31の重心の加速度の時間変化は、重力gの作用の影響を受けることなく、図3~7に示したほぼ矩形波状となる。
このように、所望箇所Dが床又は天井等であり、作業機器1の押圧又は打撃方向が重力方向と同方向又は逆方向であっても、その重力を補償することができる。
なお、図13では、反動抑制装置3に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向の重力を補償するように、質量部31の重心の振動を制御してもよい。また、図13、14では、質量部31の重心に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向又は逆方向の重力を補償するように、図4の定荷重バネ34の初期の伸びΔxを調整してもよい。
(本開示の作業機器システムの設計例)
本開示の作業機器システムの設計例を図15に示す。制御部33は、質量部31の重心に与える作業機器1の押圧又は打撃方向に沿った加速度の時間変化を、複数のフーリエ級数の重ね合わせとして制御する。質量部31の重心の加速度a(t)は、図3~7に示したほぼ矩形波状であり、複数のフーリエ級数の重ね合わせで近似される。
質量部31の重心の加速度a(t)、速度v(t)及び位置x(t)は、数1~3で表わされる。ここで、質量部31の重心の加速度a(t)について、振幅A-Aは1であり、周期T+Tは1/fであり、期間Tはτであるとする。
Figure 2023117069000002
Figure 2023117069000003
Figure 2023117069000004
図15では、質量部31の重心の加速度a(t)は、次数n=1~n=22に及ぶフーリエ級数の重ね合わせで近似される。図15の左欄では、固定手段2への反動力F=MAは、作業機器1への押付力F=MAと比べて、約1/16倍に抑制されており、固定手段2への反動期間Tは、作業機器1への押付期間Tと比べて、約16倍に延長されている。図15の中欄では、作業機器1への押付期間Tは、周期1/f全体の約10/360であり、作業機器1への押付力F=MAは、ほぼ一定に維持されている。図15の右欄では、図15の左欄及び中欄に伴って、反動位置Pから境界位置Pまでの距離Lは、押付位置Pから境界位置Pまでの距離Lと比べて、長めに設定されている。このように、フーリエ級数を用いて、質量部31の加速度を容易に制御することができる。
(変形例の作業機器システムの構成)
第1、2実施形態では、作業機器1の押圧又は打撃方向は、直線に沿った方向であり、反動抑制装置3は、超音波検査装置又は打撃検査装置等(プローブをアレイ化、凹凸面を検査、ドローン搭載も可能。)に対して、適用可能である。変形例では、作業機器1の押圧又は打撃方向は、円周に沿った方向であり、反動抑制装置3は、インパクトドライバー又はインパクトレンチ等(ネジ又はビス等を繰り返し打撃。)に対して、適用可能である。
変形例の作業機器システムの構成を図16、17に示す。図16では、質量部31の重心の加速度は、直線に沿った方向であるが、不図示の直線回転変換部を用いて、回転トルクに変換される。図17では、反動抑制装置3は、インパクトドライバーに適用され、作業機器1の押圧又は打撃方向は、直交座標系のxy面内の円周に沿った方向であり、質量部31の重心の加速度も、直交座標系のxy面内の円周に沿った方向である。そして、質量部31の重心に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向の加速度Aは、質量部31の重心に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向の加速度Aと比べて小さい。よって、固定手段2に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と逆方向の力Fは、作業機器1に働く作業機器1の押圧又は打撃方向と同方向の力Fと比べて小さい。
本開示の反動抑制装置及び反動抑制プログラムは、例えば、超音波検査装置、打撃検査装置、釘打ち機、くい打ち機、転圧機、コンクリートブレーカー又は裁断機等(直線往復運動)、若しくは、インパクトドライバー又はインパクトレンチ等(回転往復運動)に対して、適用可能であり、特に、超音波検査装置又は打撃検査装置に対して、有用である。
S:作業機器システム
D:所望箇所
1:作業機器
2:固定手段
3:反動抑制装置
31、31-1、31-2:質量部
32、32-1、32-2:駆動部
33:制御部
34:定荷重バネ
35:固定部
36:可動部
37:重心
38:検出部
331:位相比較部
332:誤差増幅部
333:ループフィルタ部
334:負加速度設定部
335:正加速度設定部
336:重力補償部
337:重力補償部
338:負加速度出力部
339:正加速度出力部

Claims (12)

  1. 所望箇所を周期的に押圧又は打撃する作業機器に適用される反動抑制装置であって、
    質量部の重心を前記作業機器の押圧又は打撃方向に沿って振動させる駆動部と、
    前記駆動部を制御して前記質量部の重心の振動を制御する制御部と、を備え、
    前記作業機器の非押圧又は非打撃期間に、前記制御部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向の加速度を前記質量部の重心に与えるように制御し、前記反動抑制装置は、前記質量部の重心に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向の力の反作用として、前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の力を前記作業機器の固定手段に及ぼし、
    前記作業機器の押圧又は打撃期間に、前記制御部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の加速度を前記質量部の重心に与えるように制御し、前記反動抑制装置は、前記質量部の重心に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の力の反作用として、前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向の力を前記作業機器に及ぼし、
    前記作業機器の非押圧又は非打撃期間に、前記質量部の重心に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向の加速度は、前記作業機器の押圧又は打撃期間に、前記質量部の重心に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の加速度と比べて小さく、
    前記作業機器の非押圧又は非打撃期間に、前記作業機器の固定手段に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の力は、前記作業機器の押圧又は打撃期間に、前記作業機器に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向の力と比べて小さい
    ことを特徴とする反動抑制装置。
  2. 前記制御部は、前記作業機器の押圧又は打撃期間と、前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の加速度を前記質量部の重心に与えるように制御する期間と、の間のずれを補償するように、前記質量部の重心の振動をフィードバック制御する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の反動抑制装置。
  3. 前記制御部は、前記質量部の重心に働く前記作業機器の押圧又は打撃方向と同方向又は逆方向の重力を補償するように、前記質量部の重心の振動を制御する
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の反動抑制装置。
  4. 前記制御部は、前記質量部の重心に与える前記作業機器の押圧又は打撃方向に沿った加速度の時間変化を、複数のフーリエ級数の重ね合わせとして制御する
    ことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の反動抑制装置。
  5. 前記質量部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向に沿って直線運動する
    ことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の反動抑制装置。
  6. 前記質量部は、前記作業機器の押圧又は打撃期間に、一定力を前記質量部に及ぼす定荷重バネを用いて、前記作業機器の押圧又は打撃方向と逆方向の一定力を受ける
    ことを特徴とする、請求項5に記載の反動抑制装置。
  7. 複数の前記質量部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向に沿った重心の加速度の時間変化の各フーリエ級数に応じた、各質量並びに各単振動の周期、振幅及び位相を有する
    ことを特徴とする、請求項5に記載の反動抑制装置。
  8. 前記質量部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向を含む面内で回転運動する
    ことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の反動抑制装置。
  9. 複数の前記質量部は、前記作業機器の押圧又は打撃方向に沿った重心の加速度の時間変化の各フーリエ級数に応じた、各質量並びに各等速回転の周期、半径及び位相を有する
    ことを特徴とする、請求項8に記載の反動抑制装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の反動抑制装置と、
    前記所望箇所を周期的に押圧して検査する超音波検査装置と、
    を備えることを特徴とする超音波検査システム。
  11. 請求項1から9のいずれかに記載の反動抑制装置と、
    前記所望箇所を周期的に打撃して検査する打撃検査装置と、
    を備えることを特徴とする打撃検査システム。
  12. 請求項1から9のいずれかに記載の反動抑制装置の前記制御部に対応する制御ステップを、コンピュータに実行させるための反動抑制プログラム。
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