JP2023117008A - 異常判定装置、異常判定システムおよび異常判定方法 - Google Patents

異常判定装置、異常判定システムおよび異常判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストでランプヒータの異常可能性を判定可能な異常判定装置を提供すること。【解決手段】異常判定装置が、取得部と、判定部とを備える。取得部は、温度値に基づいて制御されるランプヒータの電熱体の両端の電圧および電熱体を流れる電流から算出される電熱体の電力値を取得する。判定部は、取得された電力値が第1閾値を超えた場合に、ランプヒータが異常であると判定する。【選択図】図2

Description

本開示は、ランプヒータの異常を判定する異常判定装置、異常判定システムおよび異常判定方法に関する。
特許文献1には、通電時の電気抵抗増加率の変化の大小により、ヒータの異常を判定する電気ヒータが開示されている。
特開平8-124653号公報
ところで、電気ヒータのうち、ハロゲンヒータ等のランプヒータでは、ガラス管内部の黒化またはガラス管外部への汚れの付着(以下、黒化現象という。)により赤外線の放出が減衰し、加熱不足または加熱ムラ等の異常の原因となる場合がある。このため、一般に、ランプヒータの異常は、ガラス管の黒化現象を目視またはカメラ画像を用いた監視により検出される。
しかし、ガラス管の黒化現象を目視またはカメラ画像を用いて監視すると、人件費または装置コスト等の監視コストが高くなるため、ランプヒータの異常を常時監視することができない場合がある。この場合、ガラス管の黒化現象に対する監視頻度が低下し、ランプヒータの異常を見逃すおそれがある。
本開示は、低コストでランプヒータの異常可能性を判定可能な異常判定装置、異常判定システムおよび異常判定方法を提供することにある。
本開示の一態様の異常判定装置は、
温度値に基づいて制御されるランプヒータの電熱体の両端の電圧および前記電熱体を流れる電流から算出される前記電熱体の電力値を取得する取得部と、
取得された前記電力値に基づいて前記ランプヒータが異常であるか否かの異常判定を行う判定部と
を備え、
前記判定部は、取得された前記電力値が第1閾値を超えた場合に、前記ランプヒータが異常であると判定する。
本開示の一態様の異常判定システムは、
前記態様の異常判定装置と、
前記ランプヒータと、
前記ランプヒータの温度を検出する温度センサと、
前記電熱体の電圧を検出する電圧センサと、
前記電熱体を流れる電流を検出する電流センサと
を備える。
本開示の一態様の異常判定方法は、
温度値に基づいて制御されるランプヒータの電熱体の両端の電圧および前記電熱体を流れる電流から算出される前記電熱体の電力値を取得し、
取得された前記電力値に基づいて前記ランプヒータが異常であるか否かの異常判定を行い、
取得された前記電力値が第1閾値を超えた場合に、前記ランプヒータが異常であると判定する。
前記態様の異常判定装置によれば、低コストでランプヒータの異常可能性を判定可能な異常判定装置を実現できる。
前記態様の異常判定システムによれば、低コストでランプヒータの異常可能性を判定可能な異常判定システムを実現できる。
前記態様の異常判定方法によれば、低コストでランプヒータの異常可能性を判定できる。
本開示の一実施形態の異常判定装置を備える異常判定システムを示すブロック図。 図1の異常判定装置を用いた異常判定処理を説明するための第1のフローチャート。 図1の異常判定装置を用いた異常判定処理を説明するための第2のフローチャート。 図1の異常判定装置を用いた異常判定処理を説明するための第3のフローチャート。 正常なランプヒータの電力値と異常なランプヒータの電力値との関係を示すグラフ。 異常なランプヒータの一例を示す模式図。 正常なランプヒータの温度値と異常なランプヒータの温度値との関係を示すグラフ。 図1の異常判定装置を用いた異常判定処理を説明するための第4のフローチャート。
以下、本開示の一例を添付図面に従って説明する。以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。添付図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
本開示の一実施形態の異常判定装置10は、一例として、図1に示すように、異常判定システム1の一部を構成している。異常判定システム1は、ハロゲンヒータ等のランプヒータ20、温度センサ25、電圧センサ26および電流センサ27を備えている。
ランプヒータ20は、図1に示すように、電熱線等の電熱体21を有している。ランプヒータ20の温度値(以下、温度値という。)は、温度センサ25により測定される。温度センサ25により温度を測定される測定対象は、電熱体21であってもよいし、電熱体21により加熱される被熱処理物であってもよいし、電熱体21周囲の雰囲気であってもよい。例えば、次に示す態様で温度センサ25により測定された値を「温度値」とすることができる。
・電熱体21の温度を温度センサ25で直接測定して得られた値。
・電熱体21により加熱された被熱処理物(例えば、ランプヒータ20が収容された筐体内に配置されたワーク、または、半導体ウェハ)の表面を温度センサ25で測定して得られた値。
・炉内に配置された電熱体21により加熱された被熱処理物の周囲の雰囲気温度を温度センサ25で測定して得られた値。
本実施形態では、一例として、電熱体21に温調器22およびSSR(ソリッドステートリレー)23が接続され、ソリッドステートリレー23に電源24が接続されている。温調器22は、温度センサ25により検出された温度値に基づいて、ソリッドステートリレー23を介して電熱体21を制御する。ソリッドステートリレー23がオンである場合に、電源24からの電流が電熱体21に供給される。電熱体21は、操作量により発熱量が変化する。電圧センサ26は、電熱体21の両端の電圧を検出する。電流センサ27は、電熱体21を流れる電流を検出する。
異常判定装置10は、取得部100と、判定部110とを備えている。取得部100および判定部110の各々は、例えば、CPU11が記憶装置12に記憶された所定のプログラムを実行することにより実現される。
取得部100は、例えば、通信装置13を介して、電熱体21の電力値(以下、電力値という。)を取得する。通信装置13は、異常判定装置10とサーバー等の外部装置(図示せず)との間で無線または有線通信を行う。電力値は、例えば、電圧センサ26により検出された電熱体21の両端の電圧と、電流センサ27により検出された電熱体21を流れる電流とから算出される。本実施形態では、取得部100は、電力値に加えて、ランプヒータ20の操作量(以下、操作量という。)と、温度値とを取得する。操作量は、例えば、電熱体21の制御量を変化させ、温度値を目標値に一致させるための量である。
取得される電力値に、ローパスフィルタ処理(例えば、移動平均処理)が施されてもよい。電力値に対するローパスフィルタ処理は、例えば、異常判定装置10または外部装置で施される。
判定部110は、取得された電力値に基づいてランプヒータ20が異常であるか否かの異常判定を行う。詳しくは、判定部110は、取得された電力値が第1閾値を超えた場合に、ランプヒータ20が異常であると判定する。
第1閾値は、例えば、ランプヒータ20が正常でありかつ安定状態である場合における電力値に基づいて算出される。一例として、第1閾値は、ランプヒータ20が正常でありかつ安定状態である場合における電力値に余裕係数(例えば、1.1)を乗じて算出される。第1閾値を算出する場合におけるランプヒータ20が正常であるか否かについては、例えば、目視またはカメラ画像を用いて行われる。第1閾値の算出は、異常判定装置10で行われてもよいし、外部装置で行われてもよい。ランプヒータ20が安定状態であるか否かは、例えば、後述の安定条件が満たされているか否かで判断される。算出された第1閾値は、記憶装置12に記憶されてもよいし、外部装置に記憶されてもよい。
本実施形態では、判定部110は、ランプヒータ20が安定状態である場合に、異常判定を行う。ランプヒータ20が安定状態であると判定される安定条件の一例を次に示す。ランプヒータ20が安定状態であるか否かは、下記の安定条件のいずれか1つに基づいて判定されてもよいし、下記の安定条件のいずれか複数または下記の安定条件以外の条件に基づいて判定されてもよい。
・電力値または操作量が予め定められた第1範囲内にある場合。例えば、予め定めた監視期間(例えば、60秒)における電力値または操作量の変動幅がプラスマイナス20%以内であれば、第1範囲内にあると判断される。
・電力値または操作量が第1期間に亘って第1範囲内にある場合。例えば、第1期間は、監視期間よりも長い期間(例えば、120秒)である。
・温度値が予め定められた第2範囲内にある場合。例えば、予め定めた監視期間(例えば、60秒)におけるランプヒータ20の温度の変動幅が摂氏プラスマイナス1度以内であれば、第2範囲内にあると判断される。
・温度値が第2期間に亘って第2範囲内にある場合。例えば、第2期間は、監視期間よりも長い期間(例えば、120秒)である。
ランプヒータ20が安定状態であるか否かを判定する際、監視期間または第1期間または第2期間の開始から経過した時間は、例えば、外部装置で計測され、通信装置13を介して、取得部100により取得される。
本実施形態では、判定部110は、開始条件が満たされた以降に、1回または繰り返し異常判定を行う。開始条件の一例と次に示す。判定部110は、下記の開始条件のいずれか1つに基づいて異常判定を行ってもよいし、下記の開始条件以外の開始条件に基づいて異常判定を行ってもよい。
・トリガ信号が取得されたときから予め定められた時間が経過する。トリガ信号は、取得部100で取得される。トリガ信号は、異常判定装置10で生成されてもよいし、外部装置で生成されてもよい。
・取得された温度値が予め定められた値に到達する。予め定められた値は、ランプヒータ20の種類等に応じて設定される。
・取得された温度値が予め定められた値に到達したときから予め定められた時間が経過する。予め定められた値および予め定められた時間は、ランプヒータ20の種類等に応じて設定される。
予め定められた時間は、例えば、外部装置で計測され、通信装置13を介して、取得部100により取得される。
ランプヒータ20が異常であると判定された場合、例えば、ランプヒータ20の劣化、または、ランプヒータ20の故障が疑われる旨の報知が行われる。このとき、取得された電力値に応じて、段階的にランプヒータ20の異常が報知されるように構成してもよい。例えば、取得された電力値が第1閾値の103%を超えた場合、ヒータの劣化状態が「注意」レベルであることが報知される。取得された電力値が第1閾値の105%を超えた場合、ヒータの劣化状態が「警報」レベルであることが報知される。
図2~図4を参照して、異常判定装置10を用いた異常判定処理(本開示の異常判定方法の一例)を説明する。以下に説明する処理は、一例として、CPU11が所定のプログラムを実行することで実施される。
図2を参照して、ランプヒータ20が安定状態であるときに異常判定を行う場合の異常判定処理の一例について説明する。
図2に示すように、異常判定処理が開始されると、判定部110が、ランプヒータ20が安定状態であるか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1は、ランプヒータ20が安定状態であると判定されるまで繰り返される。
ランプヒータ20が安定状態であると判定されると、取得部100が電力値を取得する(ステップS2)。判定部110は、取得された電力値が第1閾値を超えたか否かを判定する(ステップS3)。取得された電力値が第1閾値を超えたと判定されると、判定部110は、ランプヒータ20が異常であると判定する(ステップS4)。
ステップS4でランプヒータ20が異常であると判定された以降、または、ステップS3で取得された電力値が第1閾値を超えたと判定されなかった場合、判定部110は、異常判定処理を終了させるか否かを判定する(ステップS5)。異常判定処理を終了させると判定されなかった場合、ステップS1に戻り、ランプヒータ20が安定状態であるか否かが判定される。
異常判定処理の終了条件の一例を次に示す。
・取得部100が終了コマンドを取得した場合。
・判定部110が異常判定を所定回数行った場合。
・異常判定処理の開始から所定時間が経過した場合。
図3および図4を参照して、開始条件が満たされた以降に異常判定を行う場合の異常判定処理の一例を説明する。ここでは、「トリガ信号が取得されたときから予め定められた時間が経過する」ことが開始条件である場合(図3参照)と、「取得された前記温度値が予め定められた値に到達する」ことが開始条件である場合(図4参照)とについて説明する。
図3では、異常判定処理が開始されると、取得部100がトリガ信号を取得する(ステップS11)。判定部110は、トリガ信号が取得されたときから予め定められた時間が経過したか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12は、トリガ信号が取得されたときから予め定められた時間が経過したと判定されるまで繰り返される。
トリガ信号が取得されたときから予め定められた時間が経過したと判定されると、ステップS2~S4が実行される。ステップS5で、異常判定処理を終了させると判定されなかった場合、ステップS2に戻り、電力値が取得され、取得された電力値が第1閾値を超えているか否かが判定される。
図4では、異常判定処理が開始されると、取得部100が温度値を取得する(ステップS13)。判定部110は、取得された温度値が予め定められた値に到達したか否かを判定する(ステップS14)。取得された温度値が予め定められた値に到達したと判定されなかった場合、ステップS13に戻り、温度値が取得される。
取得された温度値が予め定められた値に到達したと判定されると、ステップS2~S4が実行される。ステップS5で、異常判定処理を終了させると判定されなかった場合、ステップS2に戻り、電力値が取得され、取得された電力値が第1閾値を超えているか否かが判定される。
異常判定装置10は、次のような効果を発揮できる。
異常判定装置10が、取得部100と判定部110とを備える。取得部100は、温度値に基づいて制御されるランプヒータ20の電熱体21の両端の電圧および電熱体21を流れる電流から算出される電力値を取得する。判定部110は、取得された電力値が第1閾値を超えた場合に、ランプヒータ20が異常であると判定する。このような構成により、目視またはカメラ画像を用いることなくランプヒータ20の異常可能性を判定することができる。その結果、低コストでランプヒータ20の異常可能性を判定可能な異常判定装置10を実現できる。
ここで、正常なランプヒータ20の電力値と、異常なランプヒータ20の電力値との関係を図5に示す。図5において、正常なランプヒータ20の電力値を点線で示し、異常なランプヒータ20の電力値を実線で示している。一例として、図6に示すように、黒化現象により温度センサ25を直接加熱する放射熱202が減少した状態のランプヒータ20を異常なランプヒータ20としている。図6において、ランプヒータ20は、黒化現象が発生した部分201を有し、被熱処理物200を加熱している。黒化現象には、例えば、ガラス管内部の黒化またはガラス管外部への汚れの付着が含まれる。
図5に示すように、異常なランプヒータ20は、正常なランプヒータ20と比較して、安定状態の電力値が増加している。このため、電力値を取得して、正常なランプヒータ20の電力値に基づいて算出される第1閾値と比較することで、ランプヒータ20の異常可能性を判定できる。また、ランプヒータ20が安定状態である場合に異常判定を行うことで、ランプヒータ20の異常可能性をより正確に判定できる。
異常判定装置10は、次に示す複数の構成のいずれか1つまたは複数の構成を任意に採用できる。つまり、次に示す複数の構成のいずれか1つまたは複数の構成は、前記実施形態に含まれていた場合は任意に削除でき、前記実施形態に含まれていない場合は任意に付加することができる。このような構成を採用することにより、低コストでランプヒータ20の異常可能性をより確実に判定可能な異常判定装置10を実現できる。
判定部110は、電力値または操作量が予め定められた第1範囲内にある場合に、ランプヒータ20が安定状態であると判定する。
判定部110は、電力値または操作量が第1期間に亘って第1範囲内にある場合に、ランプヒータ20が安定状態であると判定する。
判定部110は、温度値が予め定められた第2範囲内にある場合、ランプヒータ20が安定状態であると判定する。
判定部110は、温度値が第2期間に亘って第2範囲内にある場合に、ランプヒータ20が安定状態であると判定する。
判定部110は、開始条件が満たされた以降に異常判定を行う。
開始条件が、トリガ信号が取得されたときから予め定められた時間が経過することを含む。
開始条件が、取得された温度値が予め定められた値に到達することを含む。
開始条件が、取得された温度値が予め定められた値に到達したときから予め定められた時間が経過することを含む。
第1閾値が、ランプヒータ20が正常でありかつ安定状態である場合における電力値に基づいて算出される。
第1閾値が、ランプヒータ20が正常でありかつ安定状態である場合における電力値に余裕係数を乗じて算出される。
電力値に、ローパスフィルタ処理が施されている。
本開示の異常判定システム1によれば、次のような効果を発揮できる。
異常判定システム1が、異常判定装置10と、ランプヒータ20と、ランプヒータ20の温度を検出する温度センサ25と、電熱体21の電圧を検出する電圧センサ26と、電熱体21を流れる電流を検出する電流センサ27とを備える。このような構成により、低コストでランプヒータ20の異常可能性を判定可能な異常判定システムを実現できる。
本開示の異常判定方法によれば、次のような効果を発揮できる。
異常判定方法では、温度値に基づいて制御されるランプヒータ20の電熱体21の両端の電圧および電熱体21を流れる電流から算出される電熱体21の電力値を取得し、取得された電力値に基づいてランプヒータ20が異常であるか否かの異常判定を行い、取得された電力値が第1閾値を超えた場合に、ランプヒータ20が異常であると判定する。このような構成により、目視またはカメラ画像を用いることなく、低コストで、ランプヒータ20の異常可能性を判定できる。
異常判定方法では、ランプヒータ20が安定状態である場合に、異常判定を行う。
異常判定装置10は、次のように構成することもできる。
判定部110は、取得された電力値が第1閾値を超え、かつ、取得された操作量が第2閾値を超えた場合に、ランプヒータ20が異常であると判定するように構成されてもよい。第2閾値は、例えば、ランプヒータが正常でありかつ安定状態である場合における操作量に基づいて算出される。一例として、第2閾値は、ランプヒータ20が正常でありかつ安定状態である場合における操作量に余裕係数(例えば、1.1)を乗じて算出される。
ここで、正常なランプヒータ20の温度値と、異常なランプヒータ20の温度値との関係を図7に示す。図7において、正常なランプヒータ20の温度値を点線で示し、異常なランプヒータ20の温度値を実線で示している。図5と同様に、図6に示す状態のランプヒータ20を異常なランプヒータ20としている。図7に示すように、黒化現象により異常が発生しているランプヒータ20では、正常なランプヒータ20よりも電力値が高く、操作量が大きくなっている。このため、電力値を取得して、正常なランプヒータ20の電力値に基づいて算出される第1閾値と比較することに加え、操作量を取得して、正常なランプヒータ20の操作量に基づいて算出される第2閾値と比較することで、ランプヒータ20の異常可能性をより正確に判定できる。
例えば、ランプヒータ20の異常が黒化現象ではなく抵抗劣化に起因する場合、正常なランプヒータ20と比較して電力値は変化しないが、ランプヒータ20の容量が低下するため操作量が増加する。このため、判定部110は、取得された操作量が第2閾値を超えたが、取得された電力値が第1閾値を超えていない場合、ランプヒータ20が、取得された電力値が第1閾値を超え、かつ、取得された操作量が第2閾値を超えた場合とは異なる異常であると判定するように構成されてもよい。
図8に、電力値および操作量を用いた異常判定処理(本開示の異常判定方法の一例)を示す。図8では、ランプヒータ20が安定状態である場合に異常判定を行い、異常判定において、ランプヒータ20が「黒化現象に起因する異常」であるか否かに加えて、「抵抗劣化に起因する異常」であるか否かが判定される場合について説明する。
図8に示すように、異常判定処理が開始されると、判定部110が、ランプヒータ20が安定状態であるか否かを判定する(ステップS1)。ランプヒータ20が安定状態であると判定されると、取得部100が電力値および操作量を取得する(ステップS21)。判定部110は、取得された電力値が第1閾値を超えたか否かを判定する(ステップS3)。取得された電力値が第1閾値を超えたと判定されると、判定部110は、
取得された操作量が第2閾値を超えたか否かを判定する(ステップS31)。取得された操作量が第2閾値を超えたと判定されると、判定部110は、ランプヒータ20が黒化現象に起因する異常であると判定する(ステップS41)。
ステップS3で、取得された電力値が第1閾値を超えたと判定されなかった場合、判定部110は、取得された操作量が第2閾値を超えたか否かを判定する(ステップS32)。取得された操作量が第2閾値を超えたと判定されると、判定部110は、ランプヒータ20が抵抗劣化に起因する異常であると判定する(ステップS42)。
ステップS31若しくはステップS32で取得された操作量が第2閾値を超えたと判定されなかった場合、または、ステップS41若しくはステップS42でランプヒータ20が異常であると判定された場合、判定部110は、異常判定処理を終了させるか否かを判定する(ステップS5)。異常判定処理を終了させると判定されなかった場合、ステップS1に戻り、ランプヒータ20が安定状態であるか否かが判定される。
判定部110は、ランプヒータ20の安定状態にかかわらず、または、開始条件が満たされたか否かにかかわらず、異常判定を行うように構成されてもよい。
本開示の異常判定方法は、コンピュータに実行させることができる。つまり、本開示には、異常判定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、および、異常判定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶するコンピュータ可読性の記憶媒体が含まれる。
以上、図面を参照して本開示における種々の実施形態を詳細に説明したが、最後に、本開示の種々の態様について説明する。なお、以下の説明では、一例として、参照符号も添えて記載する。
本開示の第1態様の異常判定装置10は、
温度値に基づいて制御されるランプヒータの電熱体の両端の電圧および前記電熱体を流れる電流から算出される前記電熱体の電力値を取得する取得部100と、
取得された前記電力値に基づいて前記ランプヒータが異常であるか否かの異常判定を行う判定部110と
を備え、
前記判定部110は、取得された前記電力値が第1閾値を超えた場合に、前記ランプヒータが異常であると判定する。
本開示の第2態様の異常判定装置10は、
前記判定部110は、前記ランプヒータが安定状態である場合に、前記異常判定を行う。
本開示の第3態様の異常判定装置10は、
前記取得部100が、前記ランプヒータの操作量を取得し、
前記判定部110は、前記電力値または前記操作量が予め定められた第1範囲内にある場合に、前記ランプヒータが安定状態であると判定する。
本開示の第4態様の異常判定装置10は、
前記判定部110は、前記電力値または前記操作量が第1期間に亘って前記第1範囲内にある場合に、前記ランプヒータが安定状態であると判定する。
本開示の第5態様の異常判定装置10は、
前記判定部110は、前記温度値が予め定められた第2範囲内にある場合、前記ランプヒータが安定状態であると判定する。
本開示の第6態様の異常判定装置10は、
前記判定部110は、前記温度値が第2期間に亘って前記第2範囲内にある場合に、前記ランプヒータが安定状態であると判定する。
本開示の第7態様の異常判定装置10は、
前記判定部110は、開始条件が満たされた以降に前記異常判定を行う。
本開示の第8態様の異常判定装置10は、
前記取得部100が、トリガ信号を取得し、
前記開始条件が、前記トリガ信号が取得されたときから予め定められた時間が経過することを含む。
本開示の第9態様の異常判定装置10は、
前記開始条件が、取得された前記温度値が予め定められた値に到達することを含む。
本開示の第10態様の異常判定装置10は、
前記開始条件が、取得された前記温度値が予め定められた値に到達したときから予め定められた時間が経過することを含む。
本開示の第11態様の異常判定装置10は、
前記第1閾値が、前記ランプヒータが正常でありかつ安定状態である場合における前記電力値に基づいて算出される。
本開示の第12態様の異常判定装置10は、
前記第1閾値が、前記ランプヒータが正常でありかつ安定状態である場合における前記電力値に余裕係数を乗じて算出される。
本開示の第13態様の異常判定装置10は、
前記取得部100が、前記ランプヒータの操作量を取得し、
前記判定部110は、取得された前記電力値が前記第1閾値を超え、かつ、取得された前記操作量が第2閾値を超えた場合に、前記ランプヒータが異常であると判定する。
本開示の第14態様の異常判定装置10は、
前記第2閾値が、前記ランプヒータが正常でありかつ安定状態である場合における前記操作量に基づいて算出される。
本開示の第15態様の異常判定装置10は、
前記第2閾値が、前記ランプヒータが正常でありかつ安定状態である場合における前記操作量に余裕係数を乗じて算出される。
本開示の第16態様の異常判定装置10は、
前記判定部110は、取得された前記操作量が前記第2閾値を超えたが、取得された前記電力値が前記第1閾値を超えていない場合、前記ランプヒータが、取得された前記電力値が前記第1閾値を超え、かつ、取得された前記操作量が前記第2閾値を超えた場合とは異なる異常であると判定する。
本開示の第17態様の異常判定装置10は、
前記電力値には、ローパスフィルタ処理が施されている。
本開示の第18態様の異常判定システム1は、
前記態様の異常判定装置10と、
前記ランプヒータ20と、
前記ランプヒータ20の温度を検出する温度センサ25と、
前記電熱体21の電圧を検出する電圧センサ26と、
前記電熱体21を流れる電流を検出する電流センサ27と
を備える。
本開示の第19態様の異常判定方法は、
温度値に基づいて制御されるランプヒータの電熱体の両端の電圧および前記電熱体を流れる電流から算出される前記電熱体の電力値を取得し、
取得された前記電力値に基づいて前記ランプヒータが異常であるか否かの異常判定を行い、
取得された前記電力値が第1閾値を超えた場合に、前記ランプヒータが異常であると判定する。
前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本開示の異常判定装置、異常判定システムおよび異常判定方法は、例えば、ハロゲンヒータに適用できる。
1 異常判定システム
10 異常判定装置
11 CPU
12 記憶装置
13 通信装置
21 電熱体
22 温調器
23 SSR
24 電源
25 温度センサ
26 電圧センサ
27 電流センサ
100 取得部
110 判定部

Claims (19)

  1. 温度値に基づいて制御されるランプヒータの電熱体の両端の電圧および前記電熱体を流れる電流から算出される前記電熱体の電力値を取得する取得部と、
    取得された前記電力値に基づいて前記ランプヒータが異常であるか否かの異常判定を行う判定部と
    を備え、
    前記判定部は、取得された前記電力値が第1閾値を超えた場合に、前記ランプヒータが異常であると判定する、異常判定装置。
  2. 前記判定部は、前記ランプヒータが安定状態である場合に、前記異常判定を行う、請求項1の異常判定装置。
  3. 前記取得部が、前記ランプヒータの操作量を取得し、
    前記判定部は、前記電力値または前記操作量が予め定められた第1範囲内にある場合に、前記ランプヒータが安定状態であると判定する、請求項2の異常判定装置。
  4. 前記判定部は、前記電力値または前記操作量が第1期間に亘って前記第1範囲内にある場合に、前記ランプヒータが安定状態であると判定する、請求項3の異常判定装置。
  5. 前記判定部は、前記温度値が予め定められた第2範囲内にある場合、前記ランプヒータが安定状態であると判定する、請求項2から4のいずれか1つの異常判定装置。
  6. 前記判定部は、前記温度値が第2期間に亘って前記第2範囲内にある場合に、前記ランプヒータが安定状態であると判定する、請求項5の異常判定装置。
  7. 前記判定部は、開始条件が満たされた以降に前記異常判定を行う、請求項1から6のいずれか1つの異常判定装置。
  8. 前記取得部が、トリガ信号を取得し、
    前記開始条件が、前記トリガ信号が取得されたときから予め定められた時間が経過することを含む、請求項7の異常判定装置。
  9. 前記開始条件が、取得された前記温度値が予め定められた値に到達することを含む、請求項7または8の異常判定装置。
  10. 前記開始条件が、取得された前記温度値が予め定められた値に到達したときから予め定められた時間が経過することを含む、請求項7から9のいずれか1つの異常判定装置。
  11. 前記第1閾値が、前記ランプヒータが正常でありかつ安定状態である場合における前記電力値に基づいて算出される、請求項1から10のいずれか1つの異常判定装置。
  12. 前記第1閾値が、前記ランプヒータが正常でありかつ安定状態である場合における前記電力値に余裕係数を乗じて算出される、請求項11の異常判定装置。
  13. 前記取得部が、前記ランプヒータの操作量を取得し、
    前記判定部は、取得された前記電力値が前記第1閾値を超え、かつ、取得された前記操作量が第2閾値を超えた場合に、前記ランプヒータが異常であると判定する、請求項1から12のいずれか1つの異常判定装置。
  14. 前記第2閾値が、前記ランプヒータが正常でありかつ安定状態である場合における前記操作量に基づいて算出される、請求項13の異常判定装置。
  15. 前記第2閾値が、前記ランプヒータが正常でありかつ安定状態である場合における前記操作量に余裕係数を乗じて算出される、請求項14の異常判定装置。
  16. 前記判定部は、取得された前記操作量が前記第2閾値を超えたが、取得された前記電力値が前記第1閾値を超えていない場合、前記ランプヒータが、取得された前記電力値が前記第1閾値を超え、かつ、取得された前記操作量が前記第2閾値を超えた場合とは異なる異常であると判定する、請求項13から15のいずれか1つの異常判定装置。
  17. 前記電力値には、ローパスフィルタ処理が施されている、請求項1から16のいずれか1つの異常判定装置。
  18. 請求項1から17のいずれか1つの異常判定装置と、
    前記ランプヒータと、
    前記ランプヒータの温度を検出する温度センサと、
    前記電熱体の電圧を検出する電圧センサと、
    前記電熱体を流れる電流を検出する電流センサと
    を備える、異常判定システム。
  19. 温度値に基づいて制御されるランプヒータの電熱体の両端の電圧および前記電熱体を流れる電流から算出される前記電熱体の電力値を取得し、
    取得された前記電力値に基づいて前記ランプヒータが異常であるか否かの異常判定を行い、
    取得された前記電力値が第1閾値を超えた場合に、前記ランプヒータが異常であると判定する、異常判定方法。
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