JP2023116831A - カットアンドクランプ装置及びリール装填装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一つの駆動装置の発生する駆動力でテープの挟持と切断とを行うことで、スペースの削減及び動作効率の向上を図ること。【解決手段】カットアンドクランプ装置は、テープを切断するカット部と、テープの切断箇所よりも残部側を厚み方向で挟む第一クランプ部及び第二クランプ部と、カット部を第二クランプ部に相対移動可能に支持するフローティング機構と、第一クランプ部と第二クランプ部との間にテープが挟まれていない状態で第二クランプ部をフローティング機構及びカット部と一体で第一クランプ部に対して挟持側に移動させると共に、第一クランプ部と第二クランプ部との間にテープが挟まれている状態でフローティング機構の弾性変形を伴ってカット部を第二クランプ部に対して切断側に移動させる駆動力を発生する駆動装置と、を備える。【選択図】図4
Description
本明細書は、カットアンドクランプ装置及びリール装填装置に関する。
部品装着機は、基板への部品装着を行ううえで、部品が収容されたキャリアテープを搬送して部品送りを行うテープフィーダ(以下、単にフィーダと称す。)を用いる。従来、リールに巻回されたキャリアテープをフィーダにセットするリール装填作業は、オペレータによって行われていた。近年、フィーダへのリール装填作業を自動化する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたリール装填装置は、リールから引き出されたキャリアテープ又はそのカバーテープやベーステープ(以下、単にテープと称す。)を上下方向にクランプしながら切断することができる。このリール装填装置は、切断装置と、クランプ装置と、を備えている。切断装置は、テープを切断するカット部と、カット部を昇降する駆動装置と、を有している。クランプ装置は、テープ切断時にテープの切断箇所近傍をクランプするクランプ部と、クランプ部を昇降する駆動装置と、を有している。このリール装填装置において、切断装置の駆動装置とクランプ装置の駆動装置とはそれぞれ、別個独立して設けられており、切断装置とクランプ装置とはそれぞれ、別個独立して動作する。
しかしながら、上記した特許文献1記載のリール装填装置では、上記の如く、切断装置の駆動装置とクランプ装置の駆動装置とがそれぞれ別個独立して設けられているので、テープを挟持しながら切断するうえで、多大な配置スペースや動作スペースを設けることが必要である。また、切断装置とクランプ装置とがそれぞれ別個独立して動作するので、テープを挟持しながら切断するうえでの動作効率が悪い。
本明細書は、一つの駆動装置の発生する駆動力でテープの挟持と切断とを行うことで、スペースの削減及び動作効率の向上を図ることが可能なカットアンドクランプ装置及びリール装填装置を提供することを目的とする。
本明細書は、テープを切断するカット部と、前記テープの切断箇所よりも残部側を厚み方向で挟む第一クランプ部及び第二クランプ部と、前記カット部を前記第二クランプ部に相対移動可能に支持するフローティング機構と、前記第一クランプ部と前記第二クランプ部との間に前記テープが挟まれていない状態で前記第二クランプ部を前記フローティング機構及び前記カット部と一体で前記第一クランプ部に対して挟持側に移動させると共に、前記第一クランプ部と前記第二クランプ部との間に前記テープが挟まれている状態で前記フローティング機構の弾性変形を伴って前記カット部を前記第二クランプ部に対して切断側に移動させる駆動力を発生する駆動装置と、を備える、カットアンドクランプ装置を開示する。
この開示された構成によれば、駆動装置が発生する駆動力により、第一クランプ部と第二クランプ部との間にテープが挟まれていない状態では第二クランプ部がフローティング機構及びカット部と一体で第一クランプ部に対して挟持側に移動すると共に、第一クランプ部と第二クランプ部との間にテープが挟まれている状態ではフローティング機構の弾性変形を伴ってカット部が第二クランプ部に対して切断側に移動する。従って、一つの駆動装置の発生する駆動力によりテープの挟持と切断とを行うことができ、これにより、スペースの削減及び動作効率の向上を図ることができる。
1.リール装填装置及びカットアンドクランプ装置の構成
実施形態のリール装填装置1の構成について説明する。尚、実施形態においては、便宜的に、図1及び図2に示す如く前後左右の方向を定める。
実施形態のリール装填装置1の構成について説明する。尚、実施形態においては、便宜的に、図1及び図2に示す如く前後左右の方向を定める。
リール装填装置1は、テープフィーダ90にリールRを装填する装填処理を自動的に実行する装置である。リールRの装填処理とは、リールRから繰り出されたキャリアテープTをテープフィーダ90に送り移動可能とする処理を含む。また、リールRの装填処理とは、リールR自体をテープフィーダ90のリール取付部に自動的に着脱する処理を含む。リール装填装置1は、リールRをテープフィーダ90のリール取付部に自動的に着脱すると共に、そのリールRからキャリアテープを繰り出してテープフィーダ90に送り移動可能にセットする。
まず、テープフィーダ90の構成について図3を用いて説明する。テープフィーダ90は、部品装着機に着脱可能に装備される装置であって、部品が収容されたキャリアテープTを送り移動させる装置である。テープフィーダ90には、キャリアテープTが巻回されたリールRが着脱可能かつ回転可能に支持される。テープフィーダ90は、リールRを支持した状態で、キャリアテープTを送り移動させて部品を供給する。リールRは、円盤状に形成されている。リールRには、リールRの個体を識別する識別コードが付されている。
キャリアテープTは、部品を収容するテープである。キャリアテープTは、部品を収容するキャビティ部が設けられたベーステープBTと、ベーステープBTのキャビティ部を覆うカバーテープCTと、を有している。キャビティ部は、テープ長手方向において一定ピッチで設けられている。ベーステープBTには、更に、スプロケット孔が設けられている。スプロケット孔は、ベーステープBTの一方の側縁に沿ってテープ長手方向に一定ピッチで設けられている。
カバーテープCTは、ベーステープBTからの剥離前はベーステープBTの上面に接着されており、キャビティ部から部品が取り出される直前にベーステープBTから剥離される。カバーテープCTは、剥離後、ベーステープBTのキャビティ部から部品が取り出された後にベーステープとは別経路でカバーテープ収容部99に巻き取られる。
テープフィーダ90は、左右方向の幅寸法が小さな薄型に形成されている。テープフィーダ90の右側は、リールRの着脱を容易にするために、中央部で大きく開放されている。尚、この開放部位の全部又は一部は、カバー板で開閉されることとしてよい。また、リールRは、キャリアテープTの材質に対応し更にはキャリアテープTのテープ幅寸法やリールRの幅寸法に対応して複数種類、設けられていてよい。また、テープフィーダ90は、リールRの種類に対応して或いはキャリアテープTの種類に対応して複数種類、設けられていてよい。
テープフィーダ90は、ベーステープBTからカバーテープCTを全剥がししてキャビティ部からの部品取出後にカバーテープCTをベーステープBTとは別経路でカバーテープ収容部99に巻き取る全剥がしタイプのフィーダである。
テープフィーダ90は、リール保持軸91を有している。リール保持軸91は、テープフィーダ90を側方から見て概ね中央の位置に設けられている。リール保持軸91は、左側の側板92から右向きに突出している。リール保持軸91は、リールRの中心に形成された中心孔に係入して、リールRを着脱可能かつ回転可能に保持する。
テープフィーダ90は、部品取出部93と、スプロケット94と、テープ剥離部(図略)と、を有している。部品取出部93は、部品を露出して部品装着機に取り出し可能とする部位である。部品取出部93は、テープフィーダ90の上面の後端付近に設けられている。スプロケット94は、部品取出部93の前側に配置されており、側板92に回転可能に支持されている。スプロケット94の歯は、キャリアテープTのスプロケット孔に係入する。スプロケット94は、駆動モータ(図略)によって間欠駆動され、キャリアテープTを一定ピッチずつ送り移動させる。テープ剥離部は、キャリアテープTを構成するカバーテープCTをベーステープBTから剥離することで、部品取出部93でキャビティ部内の部品を取り出し可能な状態にする。
テープフィーダ90は、カバーテープ収容部99を有している。カバーテープ収容部99は、ベーステープBTから剥離されたカバーテープCTを回収する回収リールである。カバーテープ収容部99は、リールRよりも前側の斜め下方に配置されている。カバーテープ収容部99は、側板92に着脱可能かつ回転可能に保持されている。カバーテープ収容部99は、スプロケット94の駆動に伴うリールRの回転と同期して回転することが可能である。
尚、ベーステープBTは、テープフィーダ90が部品装着機に装備されている状態において、部品取出部93でキャビティ部から部品が取り出された後、部品取出部93から離れた所定箇所で定期的に切断されることとしてよい。
テープフィーダ90には、テープフィーダ90の個体を識別する識別コードが付されている。また、テープフィーダ90は、フィーダ制御部(図略)を有している。フィーダ制御部は、テープフィーダ90の識別コード及びリールRの識別コードを記憶するとともに、テープフィーダ90の部品供給動作を制御する。テープフィーダ90は、リール装填装置1では後述のフィーダ保持部20に保持される。テープフィーダ90がフィーダ保持部20に保持されると、フィーダ制御部は、コネクタ(図略)を介した自動嵌合により、リール装填装置1の主制御部に通信接続される。
リール装填装置1は、図1及び図2に示す如く、リール着脱部11と、リール供給部13と、フィーダ供給部15と、を備えている。
リール着脱部11は、テープフィーダ90に対してリールRを着脱する部位である。リール着脱部11は、装置筐体12内に設けられている。装置筐体12は、直方体形状のケースであり、前側および左側の一部が開口するように形成されている。リール着脱部11は、フィーダ保持部20と、リール取付機構30と、テープ装填機構40と、リール取外し機構50と、を有している。
フィーダ保持部20は、テープフィーダ90を保持する部位である。フィーダ保持部20は、図2に示す如く、装置筐体12内の左前寄りの位置に配置される。フィーダ保持部20は、一つのテープフィーダ90を縦置き姿勢で作業実施位置Pに保持する。フィーダ保持部20は、図3に示す如く、底板21と、支え板23と、を有している。
底板21は、前後方向に延びる板部材である。底板21は、前後方向に延びて溝状に形成されたスリット22を有している。テープフィーダ90は、スリット22の前側から後方に向かって挿入され、底板21上において作業実施位置Pに保持される。支え板23は、リールRがテープフィーダ90に取り付けられる際にテープフィーダ90に生じる横向きの押し付け荷重を支える板部材である。支え板23は、底板21から起立するように設けられている。支え板23は、作業実施位置Pに保持されているテープフィーダ90の左側面に接する。
リール取付機構30は、リールRを横倒し姿勢から縦置き姿勢へ変更すると共に、作業実施位置Pに保持されたテープフィーダ90にリールRを取り付ける機構である。リール取付機構30は、装置筐体12内においてフィーダ保持部20の右側に配置される。リール取付機構30は、一対のガイドレール31と、移動台32と、取り付け材33と、載置エリア34と、仮置きエリア35と、を有している。尚、リール取付機構30は、リールRを横倒し姿勢から縦置き姿勢へ変更する機構部と、縦置き姿勢のリールRを掴んでテープフィーダ90に取り付ける機構部と、が分離した構成であってもよい。
一対のガイドレール31は、装置筐体12の前縁位置と前後方向の概ね中央位置とで左右方向に延在しており、相互に離隔して平行に配置されている。移動台32は、前後方向に延在して形成されており、一対のガイドレール31の上側に跨って装架されている。移動台32は、フィーダ保持部20とフィーダ保持部20よりも右寄りの待機位置との間でガイドレール31に沿って往復移動することが可能である。
取り付け材33は、リールRを着脱可能に採取して移動させる部材である。取り付け材33は、概ね角棒形状に形成されており、移動台32の右側面から上方に延在して設けられている。取り付け材33は、作業実施位置Pに保持されたテープフィーダ90のリール保持軸91に正対している。すなわち、取り付け材33は、リール保持軸91から右方向に位置している。
取り付け材33は、移動台32に近い箇所に設けられた揺動軸331を中心にして、直立姿勢と左側に倒れた水平姿勢との間で揺動する(図1に示す矢印SW1参照)。取り付け材33の揺動軸331から離れた側の端部には、採取部332が設けられている。採取部332は、リールRを着脱可能に採取する。採取部332は、例えば、リールRに形成された爪部又はリールRの周縁を把持する把持機構や、負圧を用いてリールRを吸着する吸着機構などにより構成される。
載置エリア34は、テープフィーダ90に次に取り付ける予定のリールRが横倒し姿勢で載置されるエリアである。載置エリア34は、一対のガイドレール31の間の右寄りの位置に設けられている。仮置きエリア35は、リール取付機構30がリールRの使用順序を変更する場合に、当該リールRを横倒し姿勢で仮置きして使用順序を後に変更するためのエリアである。仮置きエリア35は、一対のガイドレール31の間の載置エリア34の左側に設けられている。尚、仮置きエリア35に載置されたリールRは、結果的に使用されない場合がある。仮置きエリア35は、複数のリールRが仮置きされるように広く形成されていてよい。移動台32及び取り付け材33はそれぞれ、載置エリア34及び仮置きエリア35の上方において移動する。
テープ装填機構40は、テープフィーダ90内でキャリアテープTを送り移動可能な状態にしてテープフィーダ90にリールRを装填する装填処理を行う機構である。テープ装填機構40は、フィーダ保持部20に近接して配置されている(図1では省略)。尚、テープ装填機構40は、新品のリールRが取り付けられたテープフィーダ90に対しては、キャリアテープTの先端に付加された案内テープを切断して、その切断端をスプロケット94に係合するまで装填できる機能を有するものであってよい。
尚、テープ装填機構40は、テープフィーダ90の種類に対応して複数台の装填ユニット部を有することとしてもよい。この場合、各装填ユニット部はそれぞれ、移動装置により、フィーダ保持部20に隣接する装填位置と、フィーダ保持部20から退避する退避位置との間で移動されるものであってよく、フィーダ保持部20に保持されるテープフィーダ90の種類に対応した一台の装填ユニット部が選ばれて装填位置まで移動されてよい。
テープ装填機構40は、例えば多関節型ロボットにより構成されており、具体例として、多関節アーム43と、カメラ44と、複数のフィンガ45と、を有している。
多関節アーム43は、アームの回転や折り曲げなどの動作が自在になるように構成されており、カメラ44及びフィンガ45の位置及び向きを自在に調整することが可能である。カメラ44は、作業実施位置Pのテープフィーダ90を撮像して、リールRやキャリアテープTの位置及び状態を検出する。カメラ44は、多関節アーム43の先端部に取り付けられている。各フィンガ45は、作業対象物の把持及び解放の動作に加えて、移動操作や捻り操作などを行うことができる。複数のフィンガ45は、多関節アーム43の先端部にカメラ44と並んで設けられている。
複数のフィンガ45は、装填動作に先行して、キャリアテープTの先端を留めている留めシールを剥がす。複数のフィンガ45は、次に、キャリアテープTの先端をスプロケット94に係合するまで装填して、キャリアテープTを送り移動可能な状態にする。複数のフィンガ45は、リールRをリール保持軸91の回りに回転させることにより、剥がし動作や装填動作を容易化することとしてもよい。また、複数のフィンガ45は、ベーステープBTから剥離されたカバーテープCTの先端をカバーテープ収容部99に回収されるまで取り廻して、カバーテープCTを回収可能な状態にすることとしてもよい。テープ装填機構40は、動作時以外の時間帯において、リールRの着脱動作を阻害しないように、多関節アーム43を折り曲げた退避姿勢に維持される。
リール取外し機構50は、作業実施位置Pに保持されているテープフィーダ90からリールRを取り外す機構である。リール取外し機構50は、フィーダ保持部20の右側に配置されており、リール取付機構30よりも上側に位置している。リール取外し機構50は、ガイドレール51と、移動台52と、取り外し材53と、回収ボックス54と、カットアンドクランプ装置100と、を有している。
ガイドレール51は、装置筐体12の天井付近に設けられており、前後方向に延在している。移動台52は、左右方向に延在して形成されている。移動台52は、ガイドレール51の下側に装架されている。移動台52は、フィーダ保持部20とフィーダ保持部20よりも後寄りの待機位置との間でガイドレール51に沿って往復移動することが可能である。
取り外し材53は、リールRを着脱可能に採取して移動させる部材である。取り外し材53は、移動台52よりも長い厚板形状に形成されており、移動台52の下側に左右方向に延在すると共に前後方向に延在して設けられている。尚、取り外し材53の形状は、図1や図2などに示す如き十字状であってもよく或いは板状であってもよい。取り外し材53は、移動台52と一体でガイドレール51に沿って前後方向に移動することができる。取り外し材53は、移動台52の左端付近に設けられた揺動軸531を中心にして、水平姿勢と下方に垂れた垂直姿勢との間で揺動する(図1に示す矢印SW2参照)。
取り外し材53の揺動軸531から離れた側の端部には、採取部532が設けられている。採取部532は、リールRを着脱可能に採取する部位である。採取部532は、リール取付機構30の採取部332と同様の採取方式を採用していてもよいし、相違していてもよい。
回収ボックス54は、取り外したリールRを回収するボックス体である。回収ボックス54は、移動台52が待機位置に移動したときの取り外し材53の下方に配置されている。回収ボックス54は、上方に開口する箱形状に形成されている。回収ボックス54は、取り外し材53の採取部532の解放によって落下するリールRを自動的に回収することができる。
カットアンドクランプ装置100は、カバーテープCTを挟持して切断する装置である。カットアンドクランプ装置100は、ベーステープBTから剥離されたカバーテープCTを挟持して切断する。カットアンドクランプ装置100は、フィーダ保持部20(作業実施位置P)に保持されているテープフィーダ90からリールRを取り外す際に、そのリールRと一体でカバーテープCTを移動させるために用いられる。カットアンドクランプ装置100は、特に、キャリアテープTの一部が使用されてその残部がリールRに残った使いかけのリールRを、フィーダ保持部20のテープフィーダ90から取り外す際に用いられる。
カットアンドクランプ装置100は、動作時において、フィーダ保持部20に保持されたテープフィーダ90の部品取出部93(詳細には、ベーステープBTからカバーテープCTが剥離される剥離部)よりも後側(すなわち、キャリアテープTのテープ送り方向下流側)、又は、その部品取出部93(詳細には、上記の剥離部)からカバーテープ収容部99までのカバーテープCTの回収経路上に配置される。この配置位置は、図3に示す如く、例えば、テープフィーダ90においてリールRに対する後側上部や前側上部などに形成される、テープフィーダ90を側方から見て隙間となる空間である。
カットアンドクランプ装置100は、図4及び図5に示す如く、カット部110と、クランプ部120と、台座130と、フローティング機構140と、駆動装置150と、を備えている。
カット部110は、カバーテープCTを切断する部位である。カット部110は、複数種のキャリアテープTのカバーテープCTに対応可能に左右方向に延在して形成されている。カット部110の延在長さは、最大のテープ幅寸法を有するカバーテープCTに対応している。カット部110は、テープ幅寸法が例えば5mm~56mmであるカバーテープCTを切断することが可能である。
カット部110は、刃部111と、保持部112と、を有している。刃部111は、カバーテープCTを切断するカッターである。刃部111は、例えば、下端において歯が左右方向に複数並ぶように鋸状に構成されている。保持部112は、刃部111を保持する部位である。保持部112は、棒状に形成されており、左右方向に直線状に延在している。刃部111は、保持部112から下向きに延びるように保持部112に取り付けられている。
クランプ部120は、カバーテープCTをテープ厚み方向(具体的には、取り外し材53の垂直姿勢では上下方向)で挟む部位である。クランプ部120が挟むカバーテープCTの箇所は、カット部110により切断された切断箇所よりもリールR側である。すなわち、クランプ部120は、フィーダ保持部20に保持されているテープフィーダ90から取り外されるリールRに残存するカバーテープCTを挟持する。クランプ部120は、複数種のキャリアテープTのカバーテープCTに対応可能に左右方向に延在して形成されている。クランプ部120は、カット部110と平行に延びるように配置されている。クランプ部120は、第一クランプ部121と、第二クランプ部122と、を有している。
第一クランプ部121は、固定クランプである。第二クランプ部122は、第一クランプ部121に対して、挟む対象のカバーテープCTのテープ厚み方向に移動する移動クランプである。第一クランプ部121は、第二クランプ部122に対して下側に配置されている。第一クランプ部121及び第二クランプ部122はそれぞれ、角棒状に形成されており、左右方向に直線状に延在している。
第一クランプ部121は、テープ厚み方向に直交する面内に広がる挟持面121aを有している。挟持面121aは、第一クランプ部121の上面に形成されている。挟持面121aは、前後方向にカバーテープCTを挟持可能な前後幅を有しつつ左右方向に延びている。第二クランプ部122は、テープ厚み方向に直交する面内に広がる挟持面122aを有している。挟持面122aは、第二クランプ部122の下面に形成されている。挟持面122aは、前後方向にカバーテープCTを挟持可能な前後幅を有しつつ左右方向に延びている。
第一クランプ部121と第二クランプ部122とは、挟持面121aと挟持面122aとが互いに対向してその離間距離が小さくなることによりその間にカバーテープCTを挟み込む。カバーテープCTは、第一クランプ部121と第二クランプ部122との間に挿入された状態で第二クランプ部122が下降することにより第一クランプ部121と第二クランプ部122との間に挟持される。
カットアンドクランプ装置100は、一つの駆動源を用いてカット部110による切断とクランプ部120による挟持とを実現できるように構成されている。カット部110とクランプ部120とは、カバーテープCTを、まずクランプ部120により挟持し、その挟持状態でカット部110により切断するように構成されている。
カット部110及びクランプ部120は、台座130に配置されている。第一クランプ部121は、台座130に取り付け固定されている。また、カット部110及び第二クランプ部122は、台座130に移動可能に保持されている。台座130は、上記の取り外し材53であり又はその取り外し材53に取り付け固定されている。台座130は、取り外し材53と一体で移動し、揺動軸531を中心にして水平姿勢と垂直姿勢との間で揺動する。カット部110によるカバーテープCTの切断及びクランプ部120によるカバーテープCTの挟持は、台座130が垂直姿勢にあるときに実現される。カット部110及び第二クランプ部122は、台座130が垂直姿勢にあるときに台座130に対して上下方向に移動する。
カット部110、第一クランプ部121、及び第二クランプ部122は、台座130が垂直姿勢にあるときに台座130の左面から左方に延びる。台座130には、可動機構131が設けられている。可動機構131は、駆動装置150の発生する駆動力により台座130に対してカット部110及び第二クランプ部122を移動させる機構である。可動機構131は、上下移動台131aと、上下ガイドレール131bと、を有している。
上下移動台131aは、カット部110及び第二クランプ部122を台座130に対して上下方向に昇降させる移動台である。上下移動台131aは、台座130の垂直姿勢での左面側に配置されている。上下移動台131aは、上下ガイドレール131bに沿って上下方向に摺動可能に保持されており、台座130の左面に沿って移動することが可能である。
上下ガイドレール131bは、上下移動台131aを上下方向に移動させるガイドレールである。上下ガイドレール131bは、台座130の左面に取り付け固定されている。上下ガイドレール131bは、台座130の左面において上下方向に延在しており、左右前後に離れて二本設けられている。上下移動台131aは、前後一対の上下ガイドレール131bに沿って上下方向に移動可能である。上下移動台131aは、駆動装置150の発生する駆動力により上下方向に移動する。上下移動台131aは、上下方向の移動によりカット部110及び第二クランプ部122を作業実施位置Pの右方において昇降させることができる。
フローティング機構140は、カット部110を第二クランプ部122に相対移動可能に支持する機構である。フローティング機構140は、上下移動台131aに設けられており、上下移動台131aの移動に伴って台座130に対して移動する。
フローティング機構140は、弾性変形する弾性部材141を有している。弾性部材141は、上下方向に付勢力(弾性力)を発生するバネ要素であり、カット部110と第二クランプ部122とを相対移動させることが可能である。弾性部材141は、第一クランプ部121と第二クランプ部122との間にカバーテープCTを挟み込んでカバーテープCTがその間から抜けないように保持することが可能な弾性力を発生することができる。
カット部110は、上下移動台131aに取り付け固定されている。カット部110は、上下移動台131aの移動時に常に上下移動台131aと一体で移動する。第二クランプ部122は、フローティング機構140を介して上下移動台131aに支持されている。第二クランプ部122は、上下移動台131aの移動時に上下移動台131aと一体で移動することができると共に、フローティング機構140により上下移動台131aひいてはカット部110に対して相対移動することができる。
カット部110は、刃部111が、クランプ部120に対して、クランプ部120が挟み対象とするカバーテープCTのリールR側とは反対側(すなわち、前側)に位置するように配置されている。カット部110の刃部111は、第二クランプ部122に前側に隣接している。また、刃部111は、第一クランプ部121と第二クランプ部122とがカバーテープCTを挟んだ状態で、第一クランプ部121に前側に隣接する。
図5に示す如く、フローティング機構140の中立状態では、カット部110は、刃部111の先端(下端)が第二クランプ部122の切断側端(すなわち、下端)よりも切断側に突出しない位置(以下、非突出位置と称す。)に支持されている。すなわち、フローティング機構140の中立状態では、刃部111の先端の高さ位置Hは、第二クランプ部122の切断側端の高さ位置Lと同じ又はその高さ位置Lよりも上方である。
フローティング機構140は、第一クランプ部121と第二クランプ部122とがカバーテープCTを挟むまでは、カット部110と第二クランプ部122とが相対変化せず中立状態に維持される。一方、フローティング機構140は、第一クランプ部121と第二クランプ部122とがカバーテープCTを挟んだ以後は、上下移動台131aが更に台座130に対して下方へ移動した際に、カット部110と第二クランプ部122とが相対変化して弾性変形する。この弾性変形は、第二クランプ部122が第一クランプ部121に対して移動停止した状態でその第二クランプ部122に対してカット部110が下方に移動することにより弾性部材141が収縮することである。弾性部材141が収縮すれば、カット部110の刃部111の先端が第二クランプ部122の切断側端よりも下方に位置することが可能である。
駆動装置150は、カット部110、クランプ部120、及びフローティング機構140を上下方向に移動させる駆動力を発生する装置である。駆動装置150は、例えば電気モータやエアシリンダなどの駆動源を有している。駆動装置150は、上下移動台131aに接続されている。駆動装置150の駆動源が発生する駆動力には、上下移動台131aを台座130に対して挟持側或いは切断側(下方)に移動させる下方駆動力と、上下移動台131aを台座130に対して反挟持側或いは反切断側(上方)に移動させる上方駆動力と、がある。尚、駆動装置150は、駆動源と上下移動台131aとの間に介在する伝達機構を有することとしてもよい。この伝達機構は、駆動源の駆動力を上下移動台131aに伝達するうえで必要な減速機などである。
駆動装置150の発生する下方駆動力は、第一クランプ部121と第二クランプ部122との間にカバーテープCTが挟まれていない状態では、第二クランプ部122をフローティング機構140及びカット部110と一体で第一クランプ部121に対して挟持側に移動させる力となる。また、この下方駆動力は、第一クランプ部121と第二クランプ部122との間にカバーテープCTが挟まれている状態では、フローティング機構140の弾性変形を伴ってカット部110を第二クランプ部122に対して切断側に移動させる力となる。
駆動装置150は、弾性部材141の弾性力に抗して駆動力を発生すると、第一クランプ部121と第二クランプ部122との間にカバーテープCTが挟まれていない状態では、カット部110がフローティング機構140により非突出位置に支持されながら、第二クランプ部122をフローティング機構140及びカット部110と一体で下方に移動させる。また、第一クランプ部121と第二クランプ部122との間にカバーテープCTが挟まれている状態では、第一クランプ部121と第二クランプ部122とが互いに近接しながら、カット部110をその刃部111の先端が第二クランプ部122の切断側端(すなわち、下端)よりも切断側に突出する位置(以下、突出位置と称す。)まで移動させる。
尚、突出位置は、第一クランプ部121と第二クランプ部122との間に挟持されているカバーテープCTを切断するのに必要な刃部111の先端の高さ位置であればよく、更に、カバーテープCTの切断後も第一クランプ部121と第二クランプ部122との間にカバーテープCTを挟持するのに必要な弾性力を弾性部材141が発生する位置であればよい。
リール供給部13は、リールRを供給する部位である。リール供給部13は、リール着脱部11の前側に結合して配置される。リール供給部13は、箱形状の台座14に設けられている。台座14は、装置筐体12よりも小さめの装置筐体に相当している。リール供給部13は、リール保持体60と、リール移載機構70と、を有している。
台座14は、一対の案内板14aを有している。一対の案内板14aは、台座14の上面の左側及び右側に前後方向に延びている。リール保持体60は、台座14の一対の案内板14aの間に着脱可能に載置されている。一対の案内板14aは、前側の向かい合う内側がテーパ状になり前側の離間距離が後側の離間距離よりも大きくなるように形成されている。この構造により、台座14の前方から台座14へのリール保持体60の進入は容易である。
リール保持体60は、複数(例えば20個)のリールRを横倒し姿勢で積み上げて保持する部位である。尚、リールRは、新品に限定されず、キャリアテープTを途中まで使用した品であってもよい。リール保持体60は、円板状の保持板61と、丸棒形状の保持軸62と、を有している。保持板61は、水平配置されている。保持軸62は、保持板61の中心から上向きに立てて設けられている。保持軸62は、リールRの中心孔に係入する。リール保持体60は、直径や幅寸法の異なるリールRが混在しても、各リールRの中心孔を揃えた状態で保持することができる。保持板61の上面の外周寄りには、識別コード63が付されている。識別コード63は、リール保持体60の個体を特定する情報を含む。識別コード63は、印刷やシールの貼り付けによって設けられる。
作業者は、作業指示データに基づいて、複数のリールRを調達し、リール保持体60に積み上げる積み上げ作業を実施する。作業指示データは、リール装填装置1が実行すべき装填処理の作業内容を指示するものである。作業指示データは、部品装着機の生産進捗に伴って順番に必要となる複数のリールRの種別情報と、それらのリールRに適用可能な複数のテープフィーダ90の種別情報とを対応付けたデータである。
リール移載機構70は、リール保持体60とリール取付機構30の載置エリア34又は仮置きエリア35との間でリールRを移載する機構である。リール移載機構70は、台座14の底部から左方に延びた板座14bの上に配置されている。リール移載機構70は、支柱71と、アーム72と、採取部73と、を有している。支柱71は、板座14bの後部寄りの位置から鉛直上方に起立している。アーム72は、支柱71に対して昇降可能に設けられている。アーム72は、支柱71に近い箇所に設けられた回転軸74を中心にして水平面内で回転可能である。
採取部73は、リールRを着脱可能に採取する。採取部73は、アーム72に対して伸縮可能に設けられている。採取部73は、リールRを水平に保持した状態で着脱する。採取部73は、リール取付機構30の採取部332及びリール取外し機構50の採取部532と同様の採取方式を採用していてもよいし、相違していてもよい。また、採取部73には、コードリーダ(図略)が付設されている。コードリーダは、リール保持体60の識別コード63を読み取ると共に、積み上げられた最上のリールRの識別コードを読み取ることができる。
リール移載機構70は、アーム72及び採取部73の動作により、リール保持体60からリールRを取り出す。また、リール移載機構70は、アーム72及び採取部73の動作により、取り出したリールRを横倒し姿勢のままで載置エリア34又は仮置きエリア35に載置する。リール移載機構70は、リール保持体60に積み上げられた複数のリールRを上側から順番に取り上げる。
フィーダ供給部15は、テープフィーダ90を供給する部位である。フィーダ供給部15は、リール着脱部11の左側に結合して配置されている。フィーダ供給部15は、装置筐体16内に設けられている。装置筐体16は、装置筐体12よりも小さい。装置筐体16は、前方に開放された収納空間161を有している。
フィーダ供給部15は、フィーダ収容部80と、フィーダ搬送部81と、を有している。フィーダ収容部80は、テープフィーダ90を収容する箱状の部位である。フィーダ収容部80は、収納空間161に着脱可能に収容される。収納空間161は、2個のフィーダ収容部80を左右に並べて収納することができる。収納空間161の底面には、左右方向に延びるローラコンベア162が前後方向に並んで複数設けられている。
フィーダ収容部80は、前側が開いた箱形状に形成されている。フィーダ収容部80の底面には、フィーダ保持部20のスリット22と同一形状のスリットが複数形成されている。フィーダ収容部80は、複数(例えば20個)のテープフィーダ90を縦置き姿勢で左右方向に並べて収容することができる。
複数のテープフィーダ90がフィーダ収容部80に収容され、かつフィーダ収容部80が収納空間161に収納されたとき、コネクタ(図略)を介した自動嵌合によって、各テープフィーダ90のフィーダ制御部は、主制御部に通信接続される。各フィーダ収容部80には、フィーダ収容部80の個体を識別する識別コードが付されている。作業者は、前述した作業指示データに基づいて、使用する複数のテープフィーダ90を調達し、フィーダ収容部80に収容する収容作業を実施する。なお、収納空間161に収納されるフィーダ収容部80の個数は、1個でも3個以上であってもよい。
装置筐体16の収納空間161の前側下部には、ガイドレール163が設けられる。ガイドレール163は、収納空間161の左右方向の概ね全体に延在していると共に、更にフィーダ保持部20の前側まで延在している。フィーダ搬送部81は、ガイドレール163に装架されている。フィーダ搬送部81は、フィーダ収容部80とフィーダ保持部20との間でガイドレール163に沿って往復移動する。
フィーダ搬送部81は、箱形状に形成されている。フィーダ搬送部81は、後側に開いた開口部を有している。フィーダ搬送部81は、テープフィーダ90を一時的に内蔵する内蔵空間、および、開口部を経由して内蔵空間へのテープフィーダ90の出し入れを行うフィーダ操作機構を有する。フィーダ搬送部81は、フィーダ収容部80やフィーダ保持部20からテープフィーダ90を引き出し、逆にテープフィーダ90をフィーダ収容部80やフィーダ保持部20に挿入することができる。尚、作業者の不用意な接近を防止するうえで、リール供給部13及びフィーダ供給部15の前側に開閉可能な安全柵(図略)を設けることが好ましい。
2.リール装填装置1の制御および駆動に係る構成
次に、リール装填装置1の制御及び駆動に係る構成について説明する。リール装填装置1は、図1に示す如く、制御部200を備えている。制御部200は、通信機能及びマンマシンインターフェース機能を有するコンピュータ装置を用いて構成されている。
次に、リール装填装置1の制御及び駆動に係る構成について説明する。リール装填装置1は、図1に示す如く、制御部200を備えている。制御部200は、通信機能及びマンマシンインターフェース機能を有するコンピュータ装置を用いて構成されている。
制御部200は、フィーダ保持部20に保持されたテープフィーダ90やフィーダ収容部80に収容されたテープフィーダ90を対象としてフィーダ制御部に通信接続される。また、制御部200は、上位制御部210に通信接続される。上位制御部210は、フィーダ収容部80の識別コードと、収容されている各テープフィーダ90の識別コードとを対応付けたフィーダ対応データを記憶している。フィーダ対応データは、上記した収容作業の際に作成される。また、上位制御部210は、リール保持体60の識別コードと、保持されている各リールRの識別コードとを対応付けたリール対応データを記憶している。リール対応データは、上記した積み上げ作業の際に作成される。上位制御部210は、テープフィーダ90の識別コードとテープフィーダ90の種別情報とを対応付けたフィーダ情報を記憶している。上位制御部210は、リールRの識別コードとリールRの種別情報とを対応付けたリール情報を記憶している。
制御部200は、装填処理を開始する以前に、上位制御部210から作業指示データを取得する。また、制御部200は、作業指示データに併せて、上位制御部210からフィーダ対応データ及びリール対応データを取得する。尚、制御部200は、フィーダ収容部80の識別コードを読み取るコードリーダ(二次元コードリーダなど)を有し、読み取った識別コードを上位制御部210に照会して、フィーダ対応データを取得するようにしてもよい。
リール取付機構30、テープ装填機構40、リール取外し機構50、及びリール移載機構70は、別々に設けられて駆動源を異にしており、互いに独立して動作することができる。制御部200は、装填処理を効率的に行えるようにリール取付機構30、テープ装填機構40、リール取外し機構50、及びリール移載機構70を別々に並行して動作させつつ、機構間の干渉を回避するように制御する。
制御部200は、リール取付機構30の移動台32の移動を駆動する第1モータの起動及び停止、並びに第1モータの正転及び逆転の切り替えによる移動方向の変更を制御する。また、制御部200は、取り付け材33の揺動動作及び採取部332の採取動作を制御する。
制御部200は、テープ装填機構40のカメラ44の検出結果に基づいて、多関節アーム43及びフィンガ45の動作を制御する。制御部200は、リール取外し機構50の移動台52の移動を駆動する第2モータの起動及び停止、並びに第2モータの正転及び逆転の切り替えによる移動方向の変更を制御する。制御部200は、取り外し材53の揺動動作及び採取部532の採取動作を制御する。制御部200は、駆動装置150の動作を制御する。更に、制御部200は、リール移載機構70のアーム72の昇降動作及び回転動作を制御し、また、採取部73の伸縮動作及び採取動作を制御する。
また、制御部200は、コードリーダが読み取ったリール保持体60の識別コード63を上位制御部210に照会して、リール対応データを取得し、リール保持体60の全てのリールRの個体を識別する。あるいは、コードリーダは、リールRの各々に付された識別コードを逐次取得してもよい。制御部200は、フィーダ搬送部81の移動を駆動する第3モータの起動及び停止、並びに第3モータの正転及び逆転の切り替えによる移動方向の変更を制御する。
制御部200は、上位制御部210から作業指示データ、フィーダ情報、リール情報を取得し、フィーダ保持部20に保持されたテープフィーダ90の識別コードを取得し、リール保持体60の識別コード又はリールRの識別コードを取得する。さらに、制御部200は、作業指示データ、フィーダ情報、リール情報、及び識別コードに基づいて、リール保持体60の一番上のリールRに適用可能なテープフィーダ90を選択する。すなわち、制御部200は、認識したリールRの識別情報とテープフィーダ90の識別情報とに基づいて、リールRの種別に応じた種類のテープフィーダ90を選択する。
3.リール装填装置1の動作
次に、リール装填装置1の動作について、図2、図5、図6、及び図7を参考にして説明する。リール装填装置1は、複数の機構が並行して動作することが可能である。
次に、リール装填装置1の動作について、図2、図5、図6、及び図7を参考にして説明する。リール装填装置1は、複数の機構が並行して動作することが可能である。
作業者は、装填処理の対象となる複数のテープフィーダ90を収容した第1のフィーダ収容部80を収納空間161に収納する。更に、作業者は、空の第2のフィーダ収容部80を収納空間161に収納する。これによれば、リール装填済みのテープフィーダ90を第2のフィーダ収容部80に集めて、最終的に第1のフィーダ収容部80を空にする運用となる。
尚、上記の運用に代えて、1個のフィーダ収容部80のみを用い、装填処理が終了したテープフィーダ90を元の収容位置に戻す運用としてもよい。また、2個のフィーダ収容部80にテープフィーダ90を隙間なく収容して、最大数の装填処理を実施可能な運用としてもよい。この運用では、第1のフィーダ収容部80への装填処理が終了して第2のフィーダ収容部80への装填処理を実施しているときに、作業実施済みの第1のフィーダ収容部80を作業実施前の第3のフィーダ収容部80と交換することができる。そして、この交換を繰り返すことにより、途切れることのない装填処理を実施することができる。
作業者は、更に、装填処理に用いる複数のリールRを保持したリール保持体60を、リール供給部13の台座14に載置する。このとき、フィーダ収容部80に収容されている複数のテープフィーダ90と、リール保持体60に保持されている複数のリールRとが一対一で対応して過不足のないことが好ましい。作業者が作業指示データに基づいて上記した収容作業及び積み上げ作業を実施することにより、一対一の対応関係が充足されて過不足が生じない。一対一の対応関係が充足されることは、複数種類のテープフィーダ90及び複数種類のリールRが混用される場合でも成立する。
制御部200は、リール保持体60の一番上のリールRに対応するテープフィーダ90を搬送するようにフィーダ搬送部81を制御する。フィーダ搬送部81は、フィーダ収容部80から当該のテープフィーダ90を引き出して内蔵し、フィーダ保持部20まで移動し(図6に示す矢印M1参照)、内蔵していたテープフィーダ90をフィーダ保持部20に挿入する。これにより、当該のテープフィーダ90は、作業実施位置Pに保持される。この際、制御部200は、テープフィーダ90の識別コードを読み取る。
尚、リール保持体60の一番上のリールRに適用可能なテープフィーダ90がフィーダ収容部80に収容されていない場合、その一番上のリールRは、リール移載機構70によって仮置きエリア35に載置され、二番目のリールRに対応するテープフィーダ90がフィーダ保持部20に挿入される。
制御部200は、読み取ったテープフィーダ90の識別コード又はリールRの識別コードに基づいて、まず、テープフィーダ90のリールRの状態を確認する。リールRは、テープフィーダ90が事前に部品装着機で使用されているときはキャリアテープTの一部が使用された使いかけの状態となっていることや、キャリアテープTの全体が使用されて無くなった使用済みとなっていること、テープフィーダ90に元からリールRが取り付けられていないことがある。制御部200は、テープフィーダ90のリール状態に応じて、リール装填装置1の各機構の動作を変更して実行する。
リール取外し機構50は、テープフィーダ90にリールRが取り付けられている場合は、テープフィーダ90からリールRを取り外す。具体的には、まず、移動台52が待機位置からフィーダ保持部20まで移動する(図6に示す矢印M2参照)。次に、取り外し材53が水平姿勢から垂直姿勢に揺動して動作位置に達すると、採取部532がテープフィーダ90内のリールRに当接して、このリールRを採取する。
また、取り外し材53が水平姿勢から垂直姿勢に揺動すると、カットアンドクランプ装置100が、台座130の揺動により、フィーダ保持部20に保持されているテープフィーダ90に対して待機位置から動作位置へ移動する。このようにカットアンドクランプ装置100が動作位置まで移動すると、クランプ部120の第一クランプ部121と第二クランプ部122との間にテープフィーダ90のカバーテープCTが挿入される。
制御部200は、カットアンドクランプ装置100が動作位置に達すると、次に、駆動装置150に下方駆動力を発生させる。駆動装置150が下方駆動力を発生すると、上下移動台131aが台座130に対して下方に移動する。この場合、第一クランプ部121と第二クランプ部122とがカバーテープCTを挟持するまでは、第二クランプ部122がフローティング機構140及びカット部110と一体で第一クランプ部121に対して挟持側に移動する(図5(A))。そしてやがて、第一クランプ部121と第二クランプ部122とがカバーテープCTを挟持する(図5(B))。
第一クランプ部121と第二クランプ部122とがカバーテープCTを挟持した以後は、駆動装置150による下方駆動力の発生が継続されると、フローティング機構140が弾性変形しながらカット部110が第二クランプ部122に対して切断側に移動する(図5(C))。そして、カット部110が突出位置まで移動すると、テープフィーダ90内のカバーテープCTが切断される。
第一クランプ部121と第二クランプ部122とがカバーテープCTを挟持する力は、フローティング機構140の弾性部材141の弾性力である。上記のカット部110が第二クランプ部122に対して切断側に移動する移動過程では、弾性部材141の弾性力が徐々に大きくなり、第一クランプ部121と第二クランプ部122とがカバーテープCTを挟持する力が増大する。カバーテープCTが切断される時点で弾性部材141に生じる弾性力は、カバーテープCTが挟持される状態に保持できる大きさである。
上記の如く取り外し材53がリールRを採取しかつカットアンドクランプ装置100がカバーテープCTを挟持して切断すると、その後、クランプ部120がカバーテープCTを挟持したまま取り外し材53が垂直姿勢から水平姿勢に戻る。取り外し材53が水平姿勢になると、クランプ部120がカバーテープCTを挟持しつつ採取部532がリールRをリール保持軸91から抜き取って水平姿勢に保持される。
このとき、制御部200は、当該のテープフィーダ90のフィーダ制御部の記憶部からリールRの識別コードを削除する。さらに、制御部200は、実際にリールRが取り外されたテープフィーダ90の識別コードを上位制御部210に送信する。その際、制御部200は、テープフィーダ90の識別コードとともに取り外されたリールRの識別コードを上位制御部210に送信するようにしてもよい。
次に、リール取外し機構50は、リールRを回収する。具体的には、まず、クランプ部120がカバーテープCTを挟持しつつ移動台52がフィーダ保持部20から待機位置まで移動する(図7に示す矢印M4参照)。次に、駆動装置150の発生する上方駆動力により第一クランプ部121と第二クランプ部122とが互いに離間方向に移動してカバーテープCTを解放すると共に、採取部532がリールRを解放する。これにより、解放されたリールRは、リールR側に残ったカバーテープCTと一緒に自動的に回収ボックス54に回収される。
尚、回収ボックス54に回収されたリールRが所定量に達した場合、作業者は、回収済みのリールRを収容した回収ボックス54を空の回収ボックス54と交換して外段取エリアや倉庫に搬送し、特に使いかけのリールRを再使用可能にする。
テープフィーダ90からリールRが取り外された場合又はテープフィーダ90に元からリールRが取り付けられていなかった場合、リール移載機構70は、採取部73を用いてリール保持体60の一番上のリールRを採取し、載置エリア34に載置する(図6に示す矢印M3参照)。また、一番上のリールRが仮置きエリア35に載置された場合、リール移載機構70は、二番目のリールRを載置エリア34に載置する。この載置エリア34への載置が行われると、リール移載機構70が採取部73をリール保持体60の上方に戻す。
次に、リール取付機構30は、載置エリア34のリールRの姿勢を変更する。具体的には、まず、取り付け材33が直立姿勢から水平姿勢に倒れると、採取部332がリールRに当接して、このリールRを採取する。このとき、リールRは横倒し姿勢であるので、載置された位置および姿勢が安定化されている。したがって、採取部332は、リールRを容易に採取することができる。
その次に、取り付け材33が水平姿勢から直立姿勢に戻ると、採取部332がリールRを横倒し姿勢から縦置き姿勢に変更して保持する。なお、仮置きエリア35のリールRを使用する場合には、取り付け材33が倒れる前に、移動台32が所定距離だけ左方に移動する。上記の保持後、動作実行が保留される。
そして、リール取付機構30とリール取外し機構50との干渉が回避される状態が実現されると、リール取付機構30は、リールRをテープフィーダ90に取り付ける。具体的には、採取部332がリールRを縦置き姿勢で保持した状態で、移動台32が作業実施位置Pのテープフィーダ90まで移動する。これにより、リールRは、リール保持軸91に向かって真っすぐに前進し(図7に示す矢印M5参照)、自動的にリール保持軸91に取り付けられる。移動台32の移動は、移動台52の待機位置への移動と同時に並行して行われることが可能である。
リールRの取り付けが終了すると、制御部200は、当該のテープフィーダ90のフィーダ制御部にリールRの識別コードを記憶させる。更に、制御部200は、実際に組み合わせられたテープフィーダ90の識別コードと、リールRの識別コードとを対応付けて上位制御部210に送信する。この後、移動台32は、テープフィーダ90から退避されて待機位置に戻る。
移動台32が待機位置に戻ると、制御部200は、テープフィーダ90への装填処理を実行するようにテープ装填機構40を制御する。かかる制御では、テープ装填機構40が、キャリアテープTの先端の留めテープを剥がして、そのキャリアテープTの先端をスプロケット94に係合するまで装填する。尚、テープフィーダ90は、上記の如くキャリアテープTの先端がスプロケット94に係合された以後、部品取出部93で部品の取り出しが可能になるようにそのキャリアテープTの頭出しを行ってよい。
上記の如くテープフィーダ90へのキャリアテープTの装填が完了すると、制御部200は、キャリアテープTが装填されたテープフィーダ90をフィーダ保持部20から搬出するようにフィーダ搬送部81を制御する。フィーダ搬送部81は、フィーダ保持部20からテープフィーダ90を引き出して内蔵し、フィーダ収容部80まで移動し、内蔵していたテープフィーダ90をフィーダ収容部80に挿入する。これにより、1台のテープフィーダ90に対するリールRの装填処理が終了する。
制御部200は、各テープフィーダ90に対するリールRの装填処理を繰り返し実行させる。そして、全数のテープフィーダ90に対するリールRの装填処理が終了すると、動作フローは終了される。
この後、作業者は、装填処理済みのテープフィーダ90を収容したフィーダ収容部80を部品装着機まで搬送し、テープフィーダ90の段取り替えを行う。
尚、仮置きエリア35にリールRが仮置きされている場合は、そのリールRに適用可能なテープフィーダ90を作業者がフィーダ収容部80に収容しかつそのテープフィーダ90がフィーダ保持部20に保持されることで、そのリールRをそのテープフィーダ90に装填することができる。更に、仮置きエリア35に残されたリールRは、テープフィーダ90への装填に代えて、リール移載機構70によってリール保持体60に戻され、作業者によって回収されてもよい。
このように、本実施形態のリール装填装置1においては、作業者によりフィーダ収容部80に複数のテープフィーダ90が準備されかつリール保持体60に複数のリールRが準備されることにより、複数のテープフィーダ90へのリールRの装填処理が自動的に行われる。このため、リール装填装置1によれば、テープフィーダ90にリールRを装填するうえでの省力化を図ることができる。
また、フィーダ保持部20に保持されているテープフィーダ90からリール取外し機構50により自動的にリールRが取り外される際に、テープフィーダ90に装填されていたキャリアテープTの剥離後のカバーテープCTがカットアンドクランプ装置100により挟持されつつ切断される。従って、リールRが装填されていたテープフィーダ90からのリールRの自動的な取り外しを、テープフィーダ90とリールRとの間にカバーテープCTを介在させたままにすることなく実現することができる。このため、リールRの取り外し後の取り扱いがカバーテープCTの存在によって阻害されるのを防止することができる。また、作業者がリールRの挟持作業や切断作業を行うことは不要であるので、テープフィーダ90からのリールRの取り外しを含むリール装填処理の動作効率を向上させることができる。
また、カットアンドクランプ装置100によるカバーテープCTの挟持と切断とが、単一の機構である駆動装置150の駆動により実現される。具体的には、一つの駆動装置150による下方駆動力の発生によって上下移動台131aが台座130に対して下方に移動することにより、カットアンドクランプ装置100がカバーテープCTを挟持すると共にその挟持状態で切断する。
このように、カットアンドクランプ装置100によれば、一つの駆動装置150の発生する駆動力でカバーテープCTの挟持と切断とを行うことができる。このため、カバーテープCTの挟持と切断とを行ううえで複数の駆動装置を設けることは不要であり、それら複数の駆動装置をそれぞれ別個に動作させることは不要であるので、駆動装置150を設置するうえでのスペースを削減することができると共に、カバーテープCTを挟持させると共に切断させるうえでの動作効率を向上させることができる。
また、カットアンドクランプ装置100によりカバーテープCTが挟持されるまでは、フローティング機構140が中立状態に維持され、カット部110の刃部111の先端の高さ位置Hが第二クランプ部122における第一クランプ部121に対向する切断側端の高さ位置Lと同じ又はその高さ位置Lよりも上方である。このため、カバーテープCTが第一クランプ部121と第二クランプ部122とに挟持される前に、カット部110がそのカバーテープCTを切断することは回避されるので、カットアンドクランプ装置100によるカバーテープCTの挟持を切断前に適切に行うことができる。
また、カットアンドクランプ装置100は、リール取外し機構50(具体的には、取り外し材53)と一体で移動し、フィーダ保持部20に保持されているテープフィーダ90に対して動作位置と待機位置との間で移動する。すなわち、カットアンドクランプ装置100を動作位置と待機位置との間で移動させる機構と、リール取外し機構50の取り外し材53を移動させる機構と、を共通化することができる。このため、リール装填装置1が備える機構の共通化により構造の簡素化や小型化を図ることができる。
尚、上記の実施形態においては、リール取外し機構50のガイドレール51、移動台52、及び取り外し材53が特許請求の範囲に記載した「移動機構」に相当している。
4.変形形態
ところで、上記の実施形態においては、リール取外し機構50の取り外し材53が、移動台52と一体で前後方向に移動すると共に、揺動軸531を中心にして水平姿勢と垂直姿勢との間で揺動することにより、カットアンドクランプ装置100が、カバーテープCTの挟持と切断とを行う動作位置と待機位置との間で移動する。この場合には、カットアンドクランプ装置100のクランプ部120が台座130から延びる方向が、動作位置と待機位置との間の移動過程で左右方向と上下方向との間で変化する。しかしながら、本開示は、これに限定されるものではなく、カットアンドクランプ装置100が動作位置と待機位置との間で移動する過程で、クランプ部120が台座130から延びる方向が左右方向に保たれることとしてもよい。すなわち、カットアンドクランプ装置100が揺動を伴うことなく上下方向、左右方向、及び前後方向にそれぞれ移動可能であってよい。
ところで、上記の実施形態においては、リール取外し機構50の取り外し材53が、移動台52と一体で前後方向に移動すると共に、揺動軸531を中心にして水平姿勢と垂直姿勢との間で揺動することにより、カットアンドクランプ装置100が、カバーテープCTの挟持と切断とを行う動作位置と待機位置との間で移動する。この場合には、カットアンドクランプ装置100のクランプ部120が台座130から延びる方向が、動作位置と待機位置との間の移動過程で左右方向と上下方向との間で変化する。しかしながら、本開示は、これに限定されるものではなく、カットアンドクランプ装置100が動作位置と待機位置との間で移動する過程で、クランプ部120が台座130から延びる方向が左右方向に保たれることとしてもよい。すなわち、カットアンドクランプ装置100が揺動を伴うことなく上下方向、左右方向、及び前後方向にそれぞれ移動可能であってよい。
また、上記の実施形態においては、カットアンドクランプ装置100がリール取外し機構50の取り外し材53と一体で動作位置と待機位置との間で移動する。しかしながら、本開示は、これに限定されるものではなく、カットアンドクランプ装置100が取り外し材53とは別の機構で動作位置と待機位置との間で移動することとしてもよい。
また、上記の実施形態においては、カットアンドクランプ装置100によりカバーテープCTが挟持された後、そのカバーテープCTの切断側先端部がリールRに対して止められていないフリーな状態でそのリールRが回収ボックス54に回収される。しかしながら、本開示は、これに限定されるものではなく、カットアンドクランプ装置100の動作位置でカバーテープCTが挟持された後、カットアンドクランプ装置100がその動作位置から待機位置まで移動する過程で又は移動した後に、そのカバーテープCTの切断側先端部がリールRに取り外し可能に仮止めされることとしてもよい。この変形形態によれば、カバーテープCTの切断側先端部をリールRに仮止めした状態でリールRを回収ボックス54に回収することができるので、回収されたリールR内のカバーテープCTの切断側先端部がフリーな状態になるのを回避することができる。
この変形形態において、リール装填装置1は、図8に示す如く、仮止め装置180を備える。仮止め装置180は、カバーテープCTの切断側先端部を仮止めテープや係止部材などの着脱可能な仮止め部材181を介してリールRに仮止めする。仮止め装置180は、例えばロボットにより構成されており、多関節アーム、フィンガ、カメラ、保管部などを有する。
仮止め装置180は、例えば、テープ片面に粘着性を有する仮止め部材181を保管部から取り出して、その仮止め部材181の長手方向一方側半分をカバーテープCTの切断側先端部に接着させ、その仮止め部材181の長手方向他方側半分をリールR側の仮止め箇所(例えば、リールRに巻回されたキャリアテープTの最外殻面)に接着させる。又は、仮止め装置180は、ブロック体である仮止め部材181をリールRの対となる円盤部材の間に嵌め込んで、カバーテープCTの切断側先端部をリールR側に係止させる。
尚、仮止め装置180は、カバーテープCTの切断側先端部をリールRに仮止めするうえで、リールRを回転させることとしてもよい。また、仮止め装置180は、取り外し材53に配置されていてもよいし、又は、取り外し材53に対向するように配置されていてもよい。また、仮止め装置180は、カットアンドクランプ装置100に組み込んでもよい。
また、上記の実施形態においては、クランプ部120の下側の第一クランプ部121が固定クランプであり、上側の第二クランプ部122が移動クランプである。しかしながら、本開示は、これに限定されるものではなく、固定クランプが上側にありかつ移動クランプが下側にあることとしてもよい。また、第一クランプ部121及び第二クランプ部122のうち何れか一方が固定クランプでありかつ他方が移動クランプであることに限らず、両クランプ部が移動クランプであってもよい。
また、上記の実施形態においては、フィーダ収容部80へのテープフィーダ90の収容作業やリール保持体60へのリールRの積み上げ作業,回収ボックス54に回収されたリールRの交換などが作業者により実施される。しかしながら、本開示は、これに限定されるものではなく、作業者によることなく、無人搬送車やロボットが上記の収容作業や積み上げ作業,交換作業などを実施するものであってよい。この変形形態の構成によれば、省力化の効果を更に高めることができる。
尚、リール装填装置1は、実施形態の構成からリール供給部13及びフィーダ供給部15を省略した構成を有するものであってもよい。この構成において、作業者は、テープフィーダ90をフィーダ保持部20に挿入し、リールRを横倒し姿勢で載置エリア34に載置する。これにより、リールRがテープフィーダ90に自動で取り付けられ、そのリールRからキャリアテープTが自動で繰り出され、そのキャリアテープTがテープフィーダ90に自動で装填されることとなる。
リール装填装置1は、更に、リール着脱部11のリール取付機構30を省略した構成を有するものであってもよい。この構成において、作業者は、リールRをテープフィーダ90に取り付ける。これにより、テープフィーダ90に取り付けられたリールRからキャリアテープTが自動で繰り出され、そのキャリアテープTがテープフィーダ90に自動で装填されることとなる。
また、上記の実施形態においては、カットアンドクランプ装置による挟持対象及び切断対象のテープがキャリアテープTのカバーテープCTである。しかしながら、本開示はこれに限定されるものではなく、挟持対象及び切断対象のテープが、キャリアテープT全体、ベーステープBT、又はキャリアテープTをテープフィーダ90に取り廻して装填する際に用いる仮テープなどであってよい。
上記の変形形態において、挟持対象及び切断対象のテープがキャリアテープT全体であるときは、そのキャリアテープTが装填されるテープフィーダは、ベーステープBTからカバーテープCTを半剥がしし、キャビティ部からの部品取出後にカバーテープCTをベーステープに接するように戻してベーステープと一体で巻き取る半剥がしタイプのフィーダであってよい。
尚、本開示は、上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
1:リール装填装置、11:リール着脱部、13:リール供給部、15:フィーダ供給部、20:フィーダ保持部、30:リール取付機構、40:テープ装填機構、50:リール取外し機構、60:リール保持体、70:リール移載機構、80:フィーダ収容部、81:フィーダ搬送部、90:テープフィーダ、91:リール保持軸、93:部品取出部、94:スプロケット、99:カバーテープ収容部、100:カットアンドクランプ装置、110:カット部、111:刃部、112:保持部、120:クランプ部、121:第一クランプ部、122:第二クランプ部、130:台座、131:可動機構、131a:上下移動台、R:リール、T:キャリアテープ、BT:ベーステープ、CT:カバーテープ。
Claims (6)
- テープを切断するカット部と、
前記テープの切断箇所よりも残部側を厚み方向で挟む第一クランプ部及び第二クランプ部と、
前記カット部を前記第二クランプ部に相対移動可能に支持するフローティング機構と、
前記第一クランプ部と前記第二クランプ部との間に前記テープが挟まれていない状態で前記第二クランプ部を前記フローティング機構及び前記カット部と一体で前記第一クランプ部に対して挟持側に移動させると共に、前記第一クランプ部と前記第二クランプ部との間に前記テープが挟まれている状態で前記フローティング機構の弾性変形を伴って前記カット部を前記第二クランプ部に対して切断側に移動させる駆動力を発生する駆動装置と、
を備える、カットアンドクランプ装置。 - 前記フローティング機構は、中立状態で前記カット部を前記第二クランプ部の切断側端よりも切断側に突出しない非突出位置に支持する弾性部材を有し、
前記駆動装置は、前記第一クランプ部と前記第二クランプ部との間に前記テープが挟まれている状態で前記弾性部材の弾性力に抗した前記駆動力の発生により前記カット部を前記第二クランプ部の前記切断側端よりも切断側に突出する突出位置まで移動させる、請求項1に記載されたカットアンドクランプ装置。 - 前記カット部は、リールから繰り出されたキャリアテープ又は前記キャリアテープのカバーテープ若しくはベーステープを前記テープとして切断する部位であり、
前記第一クランプ部及び前記第二クランプ部は、前記テープの前記切断箇所よりも前記リール側を挟む部位であり、
前記キャリアテープを送り移動させるテープフィーダを保持するフィーダ保持部と、
請求項1又は2に記載されたカットアンドクランプ装置を、前記フィーダ保持部に保持されている前記テープフィーダに対して動作位置と待機位置との間で移動させる移動機構と、
を備える、リール装填装置。 - 前記カット部は、前記キャリアテープのカバーテープを前記テープとして切断する部位であり、
前記リール装填装置は、前記フィーダ保持部に保持されている前記テープフィーダから前記リールを取り外すリール取外し機構を備え、
前記移動機構は、前記カットアンドクランプ装置を前記リール取外し機構と一体で、前記フィーダ保持部に保持されている前記テープフィーダに対して移動させる、請求項3に記載されたリール装填装置。 - 前記カット部による前記カバーテープの切断並びに前記第一クランプ部及び前記第二クランプ部による前記カバーテープの挟持は、前記フィーダ保持部に保持されている前記テープフィーダの部品取出部よりもテープ送り方向下流側又は前記部品取出部からカバーテープ収容部までの前記カバーテープの回収経路上において行われる、請求項4に記載されたリール装填装置。
- 前記リール装填装置は、前記移動機構により前記カットアンドクランプ装置が前記動作位置から前記待機位置まで移動する過程で又は移動した後に、前記テープの切断側先端部を仮止め部材を介して前記リールに仮止めする仮止め装置を備える、請求項3乃至5の何れか一項に記載されたリール装填装置。
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JP2022019138A Pending JP2023116831A (ja) | 2022-02-10 | 2022-02-10 | カットアンドクランプ装置及びリール装填装置 |
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