JP2023114822A - 共振周波数検出器及びセンシング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で共振周波数を精度よく検出する。【解決手段】共振周波数検出器は、所定の共振周波数で共振する共振素子の出力信号と、制御信号に応じて周波数を可変させる発振器の出力信号と、の位相誤差に基づいて前記制御信号を生成する位相同期回路における前記位相誤差と、前記共振素子の共振周波数における位相の変化度合を表す傾きと、に基づく補正項を、前記発振器の出力信号の発振周波数に加算して前記共振周波数を検出する加算器を備える。【選択図】図1
Description
本発明の一実施形態は、共振周波数検出器及びセンシング装置に関する。
温度等の環境条件により共振素子の共振周波数は変化する。共振周波数が変化しても、周波数可変発振器の発振周波数が変化しないように帰還制御を行う位相同期回路が知られている。
しかしながら、共振周波数の時間変化に追従させて、発振周波数を精度よく追従させるのは現実には困難であり、発振周波数と共振周波数の周波数誤差が生じてしまう。このため、位相同期回路にて共振周波数の検出を行い、検出された共振周波数を用いて加速度等の物理量を検出しようとしても、共振周波数自体が誤差を含むため、物理量の検出精度が低下してしまう。
そこで、本発明の一実施形態では、簡易な構成で共振周波数を精度よく検出可能な共振周波数検出器及びセンシング装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態によれば、所定の共振周波数で共振する共振素子の出力信号と、制御信号に応じて周波数を可変させる発振器の出力信号と、の位相誤差に基づいて前記制御信号を生成する位相同期回路における前記位相誤差と、前記共振素子の共振周波数における位相の変化度合を表す傾きと、に基づく補正項を、前記発振器の出力信号の発振周波数に加算して前記共振周波数を検出する加算器を備える、共振周波数検出器が提供される。
以下、図面を参照して、共振周波数検出器及びセンシング装置の実施形態について説明する。以下では、共振周波数検出器及びセンシング装置の主要な構成部分を中心に説明するが、共振周波数検出器及びセンシング装置には、図示又は説明されていない構成部分や機能が存在しうる。以下の説明は、図示又は説明されていない構成部分や機能を除外するものではない。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る共振周波数検出器1及び位相同期回路2の概略構成を示すブロック図、図2は一比較例に係る位相同期回路2の概略構成を示すブロック図である。図1の共振周波数検出器1の構成を説明する前に、図2の位相同期回路2の構成を説明する。
図1は第1の実施形態に係る共振周波数検出器1及び位相同期回路2の概略構成を示すブロック図、図2は一比較例に係る位相同期回路2の概略構成を示すブロック図である。図1の共振周波数検出器1の構成を説明する前に、図2の位相同期回路2の構成を説明する。
図2の位相同期回路2は、周波数可変発振器3と、共振素子4と、位相検出器5と、帰還制御部6とを備えている。位相同期回路2は、所定の共振周波数で共振する共振素子4の出力信号と、制御信号に応じて周波数を可変させる周波数可変発振器3の出力信号と、の位相誤差に基づいて、上述した制御信号を生成する。
周波数可変発振器3は、周波数を可変可能な発振信号を生成する。より具体的には、周波数可変発振器3は、帰還制御部6から出力された制御信号に基づいて、発振信号の周波数を制御する。周波数可変発振器3は、制御信号に周波数変換係数Kを乗じた周波数の発振信号を生成する。
図2では、周波数可変発振器3の出力信号(発振信号)の位相をラプラス変換した位相信号をθ(s)と表記している。周波数可変発振器3の出力信号は共振素子4に入力される。共振素子4は、共振周波数で急峻なQを有し、共振周波数で90度位相が遅れる。より詳細には、共振素子4は、所定の共振周波数で共振するとともに、共振周波数では周波数可変発振器3の出力信号の位相を90度ずらした信号を出力する。
周波数可変発振器3の出力信号の発振周波数が共振素子4の共振周波数からずれていると、共振素子4での位相遅れが90度からずれる。このずれ成分である位相誤差をラプラス変換した位相誤差信号をθe(s)とし、周波数可変発振器3の出力信号の位相をラプラス変換した信号をθ(s)とすると、共振素子4の出力信号の位相をラプラス変換した位相信号は、θ(s)-90°/s+θe(s)となる。
位相検出器5は、周波数可変発振器3の出力信号の位相と、共振素子4の出力信号の位相との位相誤差を検出する。周波数可変発振器3の出力信号の位相をラプラス変換した位相信号θ(s)と、共振素子4の出力信号の位相をラプラス変換した位相信号θ(s)-90°/s+θe(s)との差分を取ると、位相誤差は、90°/s+θe(s)となる。周波数可変発振器3から予め90度位相のずれた発振信号を生成して位相検出器5に入力すると、位相検出器5で検出される位相誤差は、θe(s)となる。
帰還制御部6は、位相検出器5で検出された位相誤差に応じた比例制御(P制御とも呼ぶ)及び積分制御(I制御とも呼ぶ)を行うことにより制御信号を生成する。帰還制御部6は、比例項Pと積分項Iを有するフィルタで構成可能である。
周波数可変発振器3は、帰還制御部6から出力された制御信号に周波数変換係数Kを乗じた周波数の発振信号を生成する。周波数変換係数Kは、周波数可変発振器3に固有の係数である。図2等では、周波数可変発振器3の出力信号を位相で表現しており、周波数を積分して位相とするために、周波数可変発振器3をK/sと表現している。
周波数可変発振器3の発振周波数が共振素子4の共振周波数に近い場合、共振素子4の共振周波数付近での位相特性は線形近似することができ、共振素子4の共振周波数での位相の変化度合を表す傾きをaとすると、位相誤差θe(s)は式(1)に示すように、周波数可変発振器3の発振周波数と共振素子4の共振周波数の差に係数aを乗じた値で表すことができる。
θe(s)=a(sθ(s)-ωr(s)) …(1)
θe(s)=a(sθ(s)-ωr(s)) …(1)
ここで、周波数可変発振器3の出力周波数は、位相θ(s)を微分すればよいので、ラプラス表記ではsを乗じてsθ(s)と表すことができる。ωr(s)は環境の時間変化に応じて時間とともに変わる共振素子4の共振周波数ωr(t)をラプラス変換したものである。よって、周波数可変発振器3の発振周波数と共振素子4の共振周波数の周波数誤差をラプラス変換すると、sθ(s)-ωr(s)で表される。図2より、周波数可変発振器3の出力信号θ(s)は、以下の式(2)で表される。
式(1)、(2)より、周波数可変発振器3の出力信号θ(s)は、以下の式(3)で表される。
式(3)より、周波数可変発振器3の発振周波数と共振素子4の共振周波数の周波数誤差sθ(s)-ωr(s)は、以下の式(4)で表される。
このように、共振素子4の共振周波数が時間に応じて変化すると、周波数可変発振器3の発振周波数は、共振周波数の変化に追随できず、周波数誤差が生じることがわかる。
そこで、図1の共振周波数検出器1は、式(4)に示す周波数誤差をゼロにして、正確な共振周波数を求めることを特徴とする。図1の共振周波数検出器1は、図2の位相同期回路2と同様の構成の位相同期回路2に接続されており、発振周波数検出器11と、補正項生成部12と、加算器13を備えている。なお、図1の位相同期回路2と共振周波数検出器1を合わせた構成は、後述するように、センシング装置又物理量検出装置で用いることができる。
発振周波数検出器11は、帰還制御部6から出力された制御信号に周波数変換係数Kを乗じることにより、周波数可変発振器3の出力信号の発振周波数を検出する。補正項生成部12は、共振素子4の共振周波数における位相の傾きの逆数に位相誤差を乗じることにより、補正項を生成する。加算器13は、発振周波数検出器11で検出された発振周波数と、補正項生成部12で生成された補正項とを加算することにより、共振周波数を検出する。
周波数可変発振器3の出力信号はθ(s)で表しているので、周波数可変発振器3の入力信号はθ(s)をK/sで割って、sθ(s)/Kと表される。よって、図1の発振周波数検出器11は周波数可変発振器3の入力信号にKをかけて周波数可変発振器3の発振周波数であるsθ(s)を算出している。図示はしないが、周波数可変発振器3の出力信号をカウンターにて所定の期間内のカウント数から発振周波数を算出しても良い。
補正項生成部12では、位相検出器5の出力を共振素子4の共振周波数における位相の傾きaで割り、負の値(例えば、-1)を乗じて補正項を生成する。位相検出器5の出力は帰還制御部6の入力でもあるため、帰還制御部6の出力、つまり周波数可変発振器3の入力であるsθ(s)/KをP+I/sで割って求めたs2θ(s)/{(sP+I)K}を係数aで割り、-1を乗じることで補正項を生成できる。生成した補正項は、-s2θ(s)/{a(sP+I)K}である。
この補正項を、加算器13にて、発振周波数検出器11で検出した発振周波数sθ(s)に加算する。式(3)を用いて計算すると、以下の様に周波数誤差がキャンセルされて正確な共振周波数が求まる。
共振素子4の共振周波数における位相の変化度合を表す傾きaは、共振素子4の2次共振特性が以下の式(6)で表されるとすると、位相を微分して求めることができる。ここで、Qは共振のQ値、ωoは共振素子4の共振周波数である。
位相を表す以下の式(7)は、s=jωであることから、式(8)で表される。
式(9)が成り立つため、式(8)は、式(10)のようになる。
式(10)において、ω=ω0とすると、以下の式(11)が得られる。
式(11)からわかるように、共振周波数における位相の傾きaは、a=-2Q/ωoと求まる。よって、共振周波数による位相の傾きは共振のQ値を共振周波数で割った値から算出しても良い。
図3は図1の第1変形例による位相同期回路2及び共振周波数検出器1のブロック図である。図3の共振周波数検出器1は、位相同期回路2内の位相検出器5の内部構成が図1の共振周波数検出器1とは異なっている。図3の位相検出器5は、乗算器14と、低域通過フィルタ15とを有する。
周波数可変発振器3の出力信号がcosθ(t)の場合、共振素子4の出力信号は、以下の式(12)で表される。
周波数可変発振器3の出力信号と共振素子4の出力信号とを乗算器14で乗じると、以下の式(13)で表される信号が生成される。
乗算器14の出力信号を低域通過フィルタ15に入力すると、以下の式(14)に示す位相誤差θe(t)が得られる。
周波数可変発振器3は、共振素子4に供給される発振信号とは別個に、互いに90度位相の異なる2つの発振信号を位相検出器5に供給し、これら2つの発振信号のそれぞれと共振素子4の出力信号とを乗じて、I信号とQ信号を生成することができる。
図4は図1の第2変形例による位相同期回路2及び共振周波数検出器1のブロック図である。図4の位相同期回路2内の位相検出器5は、乗算器14と、低域通過フィルタ15と、位相差演算部16とを有する。
図4の周波数可変発振器3は、それぞれ90度位相の異なる複数の発振信号のうちcosθ(t)を共振素子4に供給する。共振素子4の出力信号xは、以下の式(15)で表される。
また、位相検出器5内の乗算器14は、式(15)の信号xに、互いに90度位相の異なる2つの発振信号(2sinθ(t), -2cosθ(t))のそれぞれを乗じて、以下の式(16)に示すI信号とQ信号を生成する。
I=x(2sinθ(t))、Q=x(-2cosθ(t)) …(16)
I=x(2sinθ(t))、Q=x(-2cosθ(t)) …(16)
位相検出器5内の低域通過フィルタ15は、式(17)に示すように、乗算器14の出力信号に含まれる低域成分IL、QLを抽出する。
IL=cosθe(t)、QL=sinθe(t) …(17)
IL=cosθe(t)、QL=sinθe(t) …(17)
位相差演算部16は、式(18)に示すように、IQ平面におけるILとQLの為す角度により位相誤差θeを演算する。
上述した図1~図4による共振周波数検出器1は、アナログ信号による帰還制御を行っている。アナログ信号は、温度等の環境による影響を受けやすい。そこで、デジタル信号による帰還制御を行ってもよい。図5は図1の第3変形例による位相同期回路2及び共振周波数検出器1のブロック図である。
図5の周波数可変発振器3、位相検出器5、帰還制御部6、及び共振周波数検出器1はいずれも、デジタル回路で構成されている。図5の共振素子4だけはアナログ回路である。周波数可変発振器3の出力信号、帰還制御部6の出力信号、位相検出器5の出力信号、発振周波数検出器11の出力信号、補正項生成部12の出力信号、加算器13の出力はいずれもデジタル信号である。
図5の共振周波数検出器1は、図1の構成に加えて、DA変換器17とAD変換器18を備えている。以下では、周波数可変発振器3の出力信号をデジタル発振信号と呼ぶ。
DA変換器17は、周波数可変発振器3から出力されたデジタル発振信号をアナログの発振信号に変換する。共振素子4は、図1と同様にアナログの共振動作を行い、アナログの信号を出力する。AD変換器18は、共振素子4の出力信号をデジタル信号に変換する。以下では、AD変換器18の出力をデジタル共振信号と呼ぶ。
位相検出器5は、周波数可変発振器3から出力されたデジタル発振信号と、AD変換器18から出力されたデジタル共振信号との位相誤差を検出し、位相誤差を示すデジタル信号を出力する。
帰還制御部6は、位相検出器5から出力されたデジタル信号に応じた比例制御及び積分制御を行ってデジタル信号からなる制御信号を生成する。
発振周波数検出器11は、デジタル信号からなる帰還制御部6の出力信号(制御信号)と、デジタル信号からなる周波数変換係数Kとを乗じて、デジタル信号からなる周波数可変発振器3の発振周波数を生成する。また、補正項生成部12では位相検出器5から出力されたデジタル信号に共振素子4の共振周波数におけるデジタル信号からなる位相の傾きaで割って、-1を乗じてデジタル信号の補正項を生成する。デジタル信号の発振周波数とデジタル信号の補正項を加算器13で加算してデジタル信号の共振周波数を得る。
図5の共振周波数検出器1は、周波数可変発振器3をデジタル回路で構成するため、温度や電源電圧などの環境情報により周波数変換係数Kが変動しなくなる。よって、環境の変化により共振素子4の共振周波数が時間とともに変化しても、周波数可変発振器3の発振周波数を共振周波数に追従性よく変化させることができる。
このように、第1の実施形態による共振周波数検出器1は、共振素子4の共振周波数が温度等により時間変動することを念頭に置いて、位相検出器5の出力を共振素子4の共振周波数における位相の傾きaで割って-1を乗じて生成した補正項を、周波数可変発振器3の発振周波数に加算する。これにより、共振素子4の共振周波数が時間に応じて変動しても、その変動に追従性よく共振周波数を求めることができる。
(第2の実施形態)
上述した図1~図5による共振周波数検出器1は、物理量を検出するセンシング装置に内蔵することができる。物理量とは、例えば、加速度、ガス濃度などの種々のセンサの検知対象信号である。なお、センシング装置は、物理量検出装置と呼ぶこともできる。
上述した図1~図5による共振周波数検出器1は、物理量を検出するセンシング装置に内蔵することができる。物理量とは、例えば、加速度、ガス濃度などの種々のセンサの検知対象信号である。なお、センシング装置は、物理量検出装置と呼ぶこともできる。
図6は第2の実施形態による共振周波数検出器1を備えたセンシング装置20のブロック図である。図6のセンシング装置20は、例えば図1と同様の位相同期回路2及び共振周波数検出器1と、物理量演算部21とを備えている。なお、図6のセンシング装置20は、図3~図5のいずれかによる位相同期回路2及び共振周波数検出器1を内蔵していてもよい。すなわち、図6のセンシング装置20は、第1の実施形態で説明した位相同期回路2及び共振周波数検出器1のいずれかを備えている。
図6のセンシング装置20内の共振素子4は、例えばMEMS共振素子である。物理量演算部21は、共振素子4の共振周波数に基づいて物理量を検出する。
図6のセンシング装置20内の共振周波数検出器1は、加速度やガス濃度などにより共振素子4の共振周波数が時間に応じて変化しても、周波数可変発振器3の発振周波数に補正項を加算することで、時間に応じて変化する共振周波数を追従性よく求めることができるため、物理量をより正確に検出できる。
センシング装置20は、例えば加速度検出器であってもよい。すなわち、位相同期回路2内の共振素子4がMEMS共振素子の場合には、加速度検出器に適用可能である。図7は加速度検出器22を備えたセンシング装置20のブロック図である。図7のセンシング装置20は、位相同期回路2と、加速度検出器22とを備えている。図7の位相同期回路2は、図1、図3、図4、又は図5の位相同期回路2と同様に構成されている。図7の加速度検出器22は、共振周波数検出器1と、加速度演算部23とを有する。
図7の加速度演算部23は、周波数誤差検出器23aと、演算部23bとを有する。周波数誤差検出器23aは、共振周波数検出器1で検出された共振周波数と基準周波数との周波数誤差を演算する。基準周波数は、共振素子4の加速度をゼロとしたときの共振周波数である。演算部23bは、周波数誤差検出器23aで演算された周波数誤差を共振素子4の加速度係数KAで割ることにより、加速度Aを求める。加速度係数KAは、MEMS共振素子に固有の値である。
図7の加速度検出器22では、MEMS共振素子の共振周波数が時間とともに変化しても、周波数可変発振器3の発振周波数に補正項を加算することで共振周波数を精度よく求めることができるため、より正確に加速度を検出することができる。
第2の実施形態に係るセンシング装置20は、例えばガス検出器にも適用可能である。すなわち、共振周波数検出器1内の共振素子4が、ガスに反応する膜を有するMEMS共振素子であれば、ガスに反応して共振素子4の質量や応力が変わって共振周波数が変化する。
図8はガス検出器24を備えたセンシング装置20のブロック図である。図8のセンシング装置20は、位相同期回路2と、加速度検出器22とを備えている。図8の位相同期回路2は、図1、図3、図4、又は図5の位相同期回路2と同様に構成されている。
図8のガス検出器24は、共振周波数検出器1と、ガス濃度演算部25とを備えている。図8のガス濃度演算部25は、周波数誤差検出器25aと、演算部25bとを有する。周波数誤差検出器25aは、共振周波数検出器1で検出された共振周波数と基準周波数との周波数誤差を演算する。基準周波数は、所定のガス濃度時の共振素子4の共振周波数である。演算部25bは、周波数誤差検出器25aで演算された周波数誤差を共振素子4のガス濃度係数KGで割ることにより、ガス濃度Gを求める。ガス濃度係数KGは、MEMS共振素子に固有の値である。
図8のガス検出器24では、MEMS共振素子の共振周波数が時間とともに変化しても、周波数可変発振器3の発振周波数に補正項を加算することで共振周波数に精度よく求めることができるため、より正確にガスを検出することができる。
上述した図6、図7に示すセンシング装置20は、アナログ信号で帰還制御及び物理量の検出を行っているが、デジタル信号で帰還制御及び物理量の検出を行ってもよい。
図9は図6の一変形例によるセンシング装置20のブロック図、図10は図7の一変形例によるセンシング装置20のブロック図である。
図9のセンシング装置20は、図6の構成に加えて、DA変換器17と、AD変換器18とを備えている。また、図1の周波数可変発振器3、位相検出器5、帰還制御部6、発振周波数検出器11、補正項生成部12、加算器13、及び物理量演算部21のそれぞれはデジタル回路である。
図10のセンシング装置20は、図7の構成に加えて、DA変換器17と、AD変換器18とを備えている。また、図1の周波数可変発振器3、位相検出器5、帰還制御部6、発振周波数検出器11、補正項生成部12、加算器13、及び加速度演算部23のそれぞれはデジタル回路である。
これらのデジタル回路は、温度等の環境に依存することなく、処理動作を行うことができる。
図9及び図10のDA変換器17は、周波数可変発振器3から出力されたデジタル発振信号をアナログの発振信号に変換する。共振素子4は、図6の共振素子4と同様にアナログ回路であり、発振信号の発振周波数が共振周波数のときに共振動作を行う。共振素子4は、例えばMEMS共振素子である。
図9及び図10のAD変換器18は、共振素子4の出力信号をデジタル信号に変換する。AD変換器18の出力信号は、位相検出器5に供給される。
このように、センシング装置20内の共振素子4以外をデジタル回路で構成することにより、温度や電源電圧などによる周波数可変発振器3の周波数変換係数Kの変動を抑制できる。よって、温度や電源電圧等の環境の変化により共振素子4の共振周波数が時間変化しても、共振周波数に精度よく追従させて、共振周波数を精度よく検出することができる。共振周波数の検出精度が向上することで、共振周波数に比例する加速度やガス濃度などの物理量を精度よく検出できる。
また、物理量演算部21又は加速度演算部23をデジタル回路で構成できるため、アナログ回路で構成する場合と比べて、温度や電源電圧等の環境の影響を受けなくなり、より正確に物理量を検出できる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 共振周波数検出器、2 位相同期回路、3 周波数可変発振器、4 共振素子、5 位相検出器、6 帰還制御部、11 発振周波数検出器、12 補正項生成部、13 加算器、14 乗算器、15 低域通過フィルタ、16 位相差演算部、17 DA変換器、18 AD変換器、20 センシング装置、21 物理量演算部、22 加速度検出器、23 加速度演算部、23a 周波数誤差検出器、23b 演算部、24 ガス検出器、25 ガス濃度演算部、25a 周波数誤差検出器、25b 演算部
Claims (18)
- 所定の共振周波数で共振する共振素子の出力信号と、制御信号に応じて周波数を可変させる発振器の出力信号と、の位相誤差に基づいて前記制御信号を生成する位相同期回路における前記位相誤差と、前記共振素子の共振周波数における位相の変化度合を表す傾きと、に基づく補正項を、前記発振器の出力信号の発振周波数に加算して前記共振周波数を検出する加算器を備える、共振周波数検出器。
- 前記位相の傾きは、前記共振素子の共振周波数でのQ値と共振周波数とによって算出される、請求項1に記載の共振周波数検出器。
- 前記位相の傾きは、前記共振素子の共振周波数における位相の変化度合の実測値に基づいて検出される、請求項1に記載の共振周波数検出器。
- 前記制御信号に基づいて、前記発振器の出力信号の発振周波数を検出する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の共振周波数検出器。
- 前記制御信号に所定の周波数変換係数を乗じることにより、前記発振器の出力信号の発振周波数を検出する発振周波数検出器を備える、請求項4に記載の共振周波数検出器。
- 前記共振素子の共振周波数における位相の傾きの逆数に前記位相誤差を乗じることにより、前記補正項を生成する補正項生成部を備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の共振周波数検出器。
- 前記補正項生成部は、前記共振素子の共振周波数における位相の傾きの逆数に前記位相誤差と所定の負の値とを乗じることにより、前記補正項を生成する、請求項6に記載の共振周波数検出器。
- 前記加算器は、前記位相誤差を表すデジタル信号と、前記共振素子の共振周波数における位相の傾きを表すデジタル信号と、に基づく前記補正項を表すデジタル信号を、前記発振器の出力信号を表すデジタル信号の発振周波数に加算して、前記共振周波数を表すデジタル信号を検出する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の共振周波数検出器。
- 前記共振素子は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)共振素子である、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の共振周波数検出器。
- 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の共振周波数検出器と、
それに接続される前記位相同期回路と、を備え、
前記位相同期回路は、
前記発振器と、
所定の共振周波数で共振するとともに、前記共振周波数では前記発振器の出力信号の位相を90度ずらした信号を出力する前記共振素子と、
前記共振素子の出力信号と前記発振器の出力信号との位相誤差を検出する位相検出器と、
前記位相誤差に応じた比例制御及び積分制御により、前記発振器の出力信号の発振周波数を制御する帰還制御部と、を有する、センシング装置。 - 前記位相検出器は、
前記発振器の出力信号と前記共振素子の出力信号とを乗算する乗算器と、
前記乗算器の乗算結果に含まれる低周波成分の信号を前記位相誤差として検出するフィルタと、を有する、請求項10に記載のセンシング装置。 - 前記発振器は、第1発振信号と、前記第1発振信号の位相を90度ずらした第2発振信号と、前記第2発振信号の位相を90度ずらした第3発振信号とを出力し、
前記共振素子は、前記第1発振信号の位相を90度ずらした信号を出力し、
前記位相検出器は、
前記第2発振信号と前記共振素子の出力信号とを乗算するとともに、前記第3発振信号と前記共振素子の出力信号とを乗算する乗算器と、
前記第2発振信号と前記共振素子の出力信号とを乗算した信号に含まれる低周波成分の第1信号と、前記第3発振信号と前記共振素子の出力信号とを乗算した信号に含まれる低周波成分の第2信号と、を抽出するフィルタと、
前記第1信号と前記第2信号とに基づいて前記位相誤差を計算する位相差演算部と、を有する、請求項10に記載のセンシング装置。 - 前記共振素子は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)共振素子であり、
前記MEMS共振素子は、第1方向の変位信号と、第2方向の変位信号とを出力し、
前記位相検出器は、前記発振器の出力信号と前記第1方向の変位信号とを乗じた信号の低周波成分を前記位相誤差として検出するとともに、前記発振器の出力信号と前記第2方向の変位信号とを乗じた信号の低周波成分を前記位相誤差として検出する、請求項10乃至12のいずれか一項に記載のセンシング装置。 - 前記加算器で検出された前記共振周波数に基づいて物理量を演算する物理量演算部を備える、請求項10乃至13のいずれか一項に記載のセンシング装置。
- 前記加算器で検出された前記共振周波数と、加速度がゼロのときの基準周波数との周波数誤差を検出する周波数誤差検出器を備え、
前記物理量演算部は、前記周波数誤差検出器で検出された周波数誤差に基づいて、加速度を含む前記物理量を検出する、請求項14に記載のセンシング装置。 - 前記加算器で検出された前記共振周波数と、ガスが所定の濃度以下のときの基準周波数との周波数誤差を検出する周波数誤差検出器を備え、
前記物理量演算部は、前記周波数誤差検出器で検出された周波数誤差に基づいて、前記ガスの濃度を含む前記物理量を検出する、請求項14に記載のセンシング装置。 - 前記発振器、前記位相検出器、前記帰還制御部、及び前記加算器は、デジタル回路であり、
前記共振素子は、アナログ回路であり、
前記発振器の出力信号、前記帰還制御部の出力信号、前記位相検出器の出力信号、前記加算器の出力信号は、デジタル信号である、請求項10乃至16のいずれか一項に記載のセンシング装置。 - 前記発振器から出力された第1デジタル信号を、前記共振素子に入力するためのアナログの発振信号に変換するDA変換器と、
前記共振素子の出力信号を第2デジタル信号に変換するAD変換器と、をさらに備え、
前記位相検出器は、前記第1デジタル信号と前記第2デジタル信号とに基づいて、前記位相誤差を表す第3デジタル信号を生成し、
前記帰還制御部は、前記第3デジタル信号に応じた比例制御及び積分制御を行って前記制御信号に対応する第4デジタル信号を生成し、
前記発振器は、前記第4デジタル信号に応じて前記第1デジタル信号の周波数を可変させ、
前記加算器は、前記第3デジタル信号と、前記共振素子の共振周波数における位相の傾きを表す第5デジタル信号と、に基づく前記補正項を表す第6デジタル信号を、前記第4デジタル信号に所定の係数を乗じた第7デジタル信号に加算して、前記共振周波数を表す第8デジタル信号を検出する、請求項17に記載のセンシング装置。
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