JP2023114749A - 牛の評価装置および牛の評価方法 - Google Patents

牛の評価装置および牛の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多様な飼育現場に適用することが可能な牛の評価装置を提供すること。【解決手段】牛の評価装置100は、立位にある牛を略真後ろから撮像した二次元の撮像画像50を取得し、撮像画像50から牛の輪郭線60を抽出し、輪郭線60の上部の左右両側に存在する2つの山部61a、61bそれぞれの輪郭線60上の略中央の点である頂点62a、62bから他方の山部側に伸びる第1曲線部63a、63bと第1曲線部63a、63bとは反対側に伸びる第2曲線部64a、64bのうち、第2曲線部64a、64bに沿った直線210、212を決定し、直線210と直線212とがなす角度θを算出し、角度θから牛の肉付きを評価する。【選択図】図6

Description

本発明は、牛の評価装置および牛の評価方法に関する。
牛の飼養管理におけるエネルギーバランスを評価するために、牛の体脂肪の付着状態(肉付き状態)を評価することが行われている。体脂肪の付着状態を示す指標の1つとしてボディコンディションスコアがある。通常、ボディコンディションスコアの判定は獣医師や酪農の専門家によって行われるが、人が判定をするために判定基準があいまいとなり、判定にばらつきが生じてしまう。一方、動物の三次元画像に基づいて身体の状態を示すスコアを評価する方法(例えば特許文献1)や、動物を撮像した二次元画像に基づいて身体の状態を示すスコアを評価する方法(例えば特許文献2)が知られている。
特表2012-510278号公報 欧州特許第2027770号明細書
特許文献1に記載の評価方法は、動物の三次元画像を用いて身体の状態を示すスコアを算出するため、大掛かりな設備が設置された特定の場所での撮像が必要であり、多様な飼育現場に適用することは難しい。特許文献2に記載の評価方法では、動物の二次元画像を用いるが、動物を上方から撮像した二次元画像を用いるため、動物を上方から撮像できる設備が設置された特定の場所での撮像が必要であり、特許文献1と同様に、多様な飼育現場に適用することは難しい。
本発明は上記の課題に鑑みなされたものであり、多様な飼育現場に適用することが可能な牛の評価装置および牛の評価方法を提供することを目的とする。
本発明の牛の評価装置は、立位にある牛を略真後ろまたは略正面から撮像した二次元の撮像画像を取得する画像取得部と、前記撮像画像から、前記牛の輪郭線を抽出する抽出部と、前記輪郭線の上部の左右両側に存在する2つの山部それぞれの前記輪郭線上の略中央の点から他方の山部側に伸びる第1曲線部と前記第1曲線部とは反対側に伸びる第2曲線部のうち、前記第2曲線部に沿った直線を決定する決定部と、前記2つの山部それぞれにおいて決定された前記直線がなす角度を算出する算出部と、算出された前記角度から、前記牛の肉付きを評価する評価部と、を備える。
本発明によれば、多様な飼育現場に適用することが可能な牛の評価装置および牛の評価方法を得ることができる。
図1は、実施形態に係る牛の評価装置の構成を示すブロック図である。 図2は、制御部の機能構成を示すブロック図である。 図3は、画像取得部が取得する画像の一例を示す図である。 図4は、抽出部が実行する処理を説明するための図である。 図5は、決定部が実行する処理を説明するための図である。 図6は、算出部が実行する処理を説明するための図である。 図7(a)から図7(c)は、肉付きの異なる牛の撮像画像である。 図8(a)および図8(b)は、牛の肉付きと、2つの山部それぞれの第2曲線部に沿った直線がなす角度θと、の関係を示す図である。 図9は、ボディコンディションスコアと角度θとの相関を調査した実験結果を示す図である。 図10は、実施形態に係る牛の評価装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図11は、実施形態における牛の肉付きの評価方法の一例を示すフローチャートである。 図12(a)および図12(b)は、山部の第2曲線部に沿った直線の他の決定方法を説明するための図(その1)である。 図13(a)および図13(b)は、山部の第2曲線部に沿った直線の他の決定方法を説明するための図(その2)である。 図14(a)は、立位にある牛を略真後ろから撮像した撮像画像であり、図14(b)は、図14(a)の牛を略正面から撮像した撮像画像である。 図15(a)および図15(b)は、図14(a)および図14(b)の撮像画像から牛の輪郭線を抽出した抽出画像である。
《実施形態》
以下、実施形態に係る牛の評価装置100について、図1~図13に基づいて説明する。図1には、実施形態に係る牛の評価装置100の構成がブロック図にて示されている。図2には、制御部22の機能構成がブロック図にて示されている。本実施形態では、評価装置100は、作業者が携帯して利用する携帯型情報機器であるとする。携帯型情報機器として、例えばスマートフォン、タブレット型パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートグラス等が挙げられる。評価装置100は、例えば、電話機能やメール機能、インターネット等に接続するための通信機能、およびプログラムを実行するためのデータ処理機能等を有する。
評価装置100は、図1に示すように、表示部12と、操作部14と、通信部16と、撮像部18と、記憶部20と、制御部22と、を備える。
表示部12は、画像や、各種情報、およびタッチ操作ボタン等の操作入力用画像等を表示する表示デバイスである。
操作部14は、タッチパネルやスイッチ等のデバイスである。タッチパネルは、作業者が触れたことに応じて情報入力を受け付け、受け付けた情報を制御部22に送信する。タッチパネルは、例えば表示部12に組み込まれている。したがって、タッチパネルは、作業者が表示部12の表面をタッチすることに応じて、種々の情報入力を受け付ける。スイッチは、作業者から評価装置100に対する操作を受け付ける操作部材であり、受け付けた情報を制御部22に送信する。
通信部16は、他の機器と近距離無線通信(例えばNFC(Near Field Communication))を行ったり、ネットワークに接続された他の機器と無線通信(例えば携帯電話回線や無線LAN(Local Area Network)等を用いた通信)を行ったりする通信インターフェースである。
撮像部18は、静止画や動画等の画像を撮像するデバイスである。撮像部18は、評価装置100を携帯する作業者が操作部14を操作することに応じて撮像する。作業者は、牛の肉付きを評価する場合に、撮像部18によって立位にある牛を略真後ろから撮像する。略真後ろから撮像するとは、牛の左右の腰角周りの輪郭が写る範囲で撮像することである。したがって、作業者は、例えば、牛の後方数m(例えば1m~2m)の位置から、牛の左右の腰角周りの輪郭が写るように撮像する。
記憶部20は、牛の撮像画像や牛の輪郭線を抽出した抽出画像、牛の肉付きを評価した評価結果等、各種情報を記憶する。
制御部22は、牛の評価装置100の各部を制御する処理部である。図2に示すように、制御部22は、画像取得部30、抽出部32、決定部38、算出部34、および評価部36を有する。
図3には、画像取得部30が取得する画像の一例が示されている。図3に示すように、画像取得部30は、例えば、立位にある牛を略真後ろから撮像した撮像画像50を取得する。取得する牛の撮像画像50は、撮像部18が撮像した画像であってもよいし、他の機器が撮像した画像を通信部16により受信した画像であってもよい。また、取得する牛の撮像画像50は、記憶部20に記憶されていたものの中から作業者が操作部14を用いて選択したものであってもよい。画像取得部30は、取得した牛の撮像画像50を表示部12に表示してもよい。これにより、作業者は、これから肉付きを評価する牛を表示部12上で視覚的に認識することができる。
図4は、抽出部32が実行する処理を説明するための図である。図4に示すように、抽出部32は、画像取得部30が取得した牛の撮像画像50から、牛の輪郭をなぞった輪郭線60を抽出する。輪郭線60の抽出は、一般的に知られた画像処理技術を用いることができる。抽出部32は、抽出した牛の輪郭線60のみを表した抽出画像51を表示部12に表示してもよい。これにより、作業者は、これから肉付きを評価する牛の輪郭を表示部12上で視覚的に認識することができる。抽出画像51の外形は撮像画像50の外形と同じであり、画像の枠に対する牛の位置は抽出画像51と撮像画像50とで同じである。
輪郭線60の上部の左右両側には山部61a、61bが存在する。山部61a、61bは、牛の腰角に対応する部分である。山部61aは、山部61aの輪郭線60上の略中央の点を頂点62aとし、頂点62aから輪郭線60の上部中央側(牛の背骨側)に伸びる第1曲線部63aと、頂点62aから輪郭線60の側部下側(牛の腹側)に伸びる第2曲線部64aと、を有する。同様に、山部61bは、山部61bの輪郭線60上の略中央の点を頂点62bとし、頂点62bから輪郭線60の上部中央側(牛の背骨側)に伸びる第1曲線部63bと、頂点62bから輪郭線60の側部下側(牛の腹側)に伸びる第2曲線部64bと、を有する。なお、第1曲線部63a、63bは、山部61a、61bの輪郭線60上の略中央の点(頂点62a、62b)から他方の山部側(牛の背骨側)に伸びる曲線部であるといえる。また、第2曲線部64a、64bは、山部61a、61bの輪郭線60上の略中央の点(頂点62a、62b)から、第1曲線部63a、63bとは反対側に伸びる曲線部であるといえる。
山部61aの頂点62aと山部61bの頂点62bは、以下の方法により特定することができる。例えば、抽出画像51内で上から左下に向かって傾いた傾斜直線55を抽出画像51の左上端点52から輪郭線60に向かって近づけて行き、傾斜直線55が輪郭線60に最初に接した点を左側に存在する山部61aの頂点62aと特定することができる。同様に、抽出画像51内で上から右下に向かって傾いた傾斜直線56を抽出画像51の右上端点54から輪郭線60に向かって近づけて行き、傾斜直線56が輪郭線60に最初に接した点を右側に存在する山部61bの頂点62bと特定することができる。傾斜直線55、56は、抽出画像51内の水平線から例えば30°~60°傾いた直線とすることが好ましく、40°~50°傾いた直線とすることがより好ましく、45°傾いた直線とすることが更に好ましい。
山部61aの頂点62aと山部61bの頂点62bは、上記の方法によって特定される場合に限られず、その他の方法によって特定されてもよい。例えば、抽出画像51内で上から左下に向かって第1の所定角度で傾いた傾斜直線55aを左上端点52から輪郭線60に向かって近づけて最初に接する第1の点を特定し、第2の所定角度で傾いた傾斜直線55bを左上端点52から輪郭線60に向かって近づけて最初に接する第2の点を特定し、輪郭線60上において第1の点と第2の点の略中央に位置する点を山部61aの頂点62aと特定してもよい。同様に、抽出画像51内で上から右下に向かって第3の所定角度で傾いた傾斜直線56aを右上端点54から輪郭線60に向かって近づけて最初に接する第3の点を特定し、第4の所定角度で傾いた傾斜直線56bを右上端点54から輪郭線60に向かって近づけて最初に接する第4の点を特定し、輪郭線60上において第3の点と第4の点の略中央に位置する点を山部61bの頂点62bと特定してもよい。第1の所定角度および第3の所定角度は抽出画像51内の水平線から15°~30°とすることが好ましく、第2の所定角度および第4の所定角度は抽出画像51内の水平線から60°~75°とすることが好ましい。
また、例えば、抽出画像51をX-Y座標系に変換し、抽出画像51の各画素のX、Y座標から2つの山部61a、61bの頂点62a、62bを特定してもよい。例えば、輪郭線60のなかで抽出画像51の左上端点52からの距離が最も短い点を山部61aの頂点62aとし、輪郭線60のなかで抽出画像51の右上端点54からの距離が最も短い点を山部61bの頂点62bとすることができる。
また、上記いずれかの方法によって山部61aまたは山部61bのいずれか一方の頂点を特定し、特定した頂点を通る抽出画像51内の水平線が他方の山部の輪郭線60に交わる点を他方の山部の頂点と特定してもよい。なお、上記の方法以外の方法によって山部61aの頂点62aおよび山部61bの頂点62bを特定してもよい。なお、山部61a、61bの範囲については、様々な方法で特定することができる。例えば、山部61aの範囲は、山部61aの頂点62aを中心とした所定半径の円に含まれる輪郭線60の範囲とすることができる。所定半径は、例えば、山部61aの頂点62aと輪郭線60のうち最も上側に位置する最上点91との間の距離に所定の値(例えば0.5など)を掛けた値とすることができるが、その他の方法で得られる値であってもよい。また、山部61aの範囲は、山部61aの頂点62aから両側に所定長さの範囲としてもよい。所定長さは、例えば、上記所定半径の長さとしてもよいし、輪郭線60全体の長さに所定の値を掛けた長さとしてもよい。山部61bについても同様である。また、山部61a、61bの範囲については、機械学習等により特定することとしてもよい。
図5は、決定部38が実行する処理を説明するための図である。図5は、輪郭線60の上部を拡大した図であり、図の明瞭化のために模式的に図示している(以下の同様な図においても同じ)。決定部38は、輪郭線60の上部の左右両側に存在する山部61a、61bから、山部61aの第2曲線部64aに沿った直線210および山部61bの第2曲線部64bに沿った直線212を決定する。例えば、決定部38は、図5に示すように、山部61aの第1曲線部63a上の第1の点での第1接線66aと、第2曲線部64a上の第2の点での第2接線68aと、がなす角度α1(第1接線66aと第2接線68aがなす角のうち頂点62aに対向する角の角度)を特定する。また、決定部38は、第1曲線部63a上の第3の点での第1接線66bと、第2曲線部64a上の第4の点での第2接線68bと、がなす角度α2を特定する。更に、決定部38は、第1曲線部63a上の第5の点での第1接線66cと、第2曲線部64a上の第6の点での第2接線68cと、がなす角度α3を特定する。このように、決定部38は、第1曲線部63a上の点での第1接線と第2曲線部64a上の点での第2接線とがなす角度を、第1曲線部63aの複数の第1接線と第2曲線部64aの複数の第2接線との間で組み合わせを異ならせつつ複数特定する。
山部61aには複数の接線が生成でき、第1曲線部63a上の点での第1接線と第2曲線部64a上の点での第2接線とがなす角度も様々な大きさをとる。このような様々な大きさの角度のうち最も小さい角度は、山部61aの傾斜の度合いを良好に反映していると言える。したがって、決定部38は、特定した角度α1、α2、α3、…のうち最も小さい角度(例えば図5ではα3)を形成する第1接線66cおよび第2接線68cを特定し、第2接線68cを第2曲線部64aに沿った直線210として決定する。
決定部38は、山部61bについても同様に、第1曲線部63b上の点での第1接線と第2曲線部64b上の点での第2接線とがなす角度を、第1曲線部63bの複数の第1接線と第2曲線部64bの複数の第2接線との間で組み合わせを異ならせつつ複数特定することで、複数の角度β1、β2、β3、…を特定する。決定部38は、特定した角度β1、β2、β3、…のうち最も小さい角度(例えば図5ではβ3)を形成する第1接線67cおよび第2接線69cを特定し、第2接線69cを第2曲線部64bに沿った直線212として決定する。
なお、第1曲線部63a、63b上の点での第1接線と、第2曲線部64a、64b上の点での第2接線と、がなす角度の数には、特に制限はない。しかしながら、山部61a、61bの傾斜の度合いを良好に反映するような、第2曲線部64a、64bに沿った直線を決定するためには、第1接線と第2接線の組み合わせを種々変化させ、特定する角度の数をなるべく多くすることが好ましい。なお、決定部38は、第1曲線部63a、63bおよび第2曲線部64a、64bそれぞれに対して所定間隔で点を設定して隣接する点に対応する画素を結ぶ直線を第1接線および第2接線とすることを隣接する点の組み合わせの分だけ実行し、実行した第1接線と第2接線の組み合わせ分だけ、第1接線と第2接線がなす角度を特定してもよい。
図6は、算出部34が実行する処理を説明するための図である。図6に示すように、算出部34は、山部61aの第2曲線部64aに沿った直線210と、山部61bの第2曲線部64bに沿った直線212と、がなす角度θを算出する。角度θは、例えば直線210と直線212とが交差することで形成される複数の角のうち山部61a、61bを挟むように形成される角の角度とする。また、図6のように、直線210と直線212の交点が山部61a、61bより下側に形成される場合における角度θを負とする。反対に、後述する図8(b)のように、直線210と直線212の交点が山部61a、61bより上側に形成される場合における角度θを正とする。算出部34が算出する角度θは、山部61a、61bの傾斜の度合いを示す指標値である。
評価部36は、算出部34が算出した角度θから、撮像画像50に写された牛の肉付きを評価する。肉付きとして、例えばボディコンディションスコアを評価する。
ここで、算出部34が算出する角度θと、ボディコンディションスコアと、の関係について説明する。なお、ボディコンディションスコアは、体脂肪の付着状態を示す指標であり、例えば1.00~5.00の点数を付ける場合があり、値が大きいほど肉付きが良いことを意味する。
図7(a)から図7(c)は、肉付きの異なる牛の撮像画像50である。図7(a)は、肉付きが悪い牛の撮像画像50、図7(b)は、図7(a)の牛よりも肉付きが良い牛の撮像画像50、図7(c)は、肉付きが更に良い牛の撮像画像50である。図7(a)の牛は、専門家によるボディコンディションスコアの評価は2.25であった。図7(b)の牛は3.00であり、図7(c)の牛は4.00であった。図7(a)から図7(c)に示すように、肉付きが異なる(すなわちボディコンディションスコアが異なる)ことで、腰角周りの肉付きが変化し、立位にある牛を略真後ろから見たときの腰角の形状が異なることが確認できる。
図8(a)および図8(b)は、牛の肉付きと、山部61aの第2曲線部64aに沿った直線210と山部61bの第2曲線部64bに沿った直線212とがなす角度θと、の関係を示す図である。図8(b)は、図8(a)の牛よりも肉付きがよい牛の輪郭線60を示している。図8(a)および図8(b)に示すように、肉付きがよいほど、腰角に対応する部分である山部61a、61bが丸みを帯びた形状となる。このため、直線210と直線212とがなす角度θは、肉付きが悪いほど大きな負の値をとるようになり、肉付きが良いほど大きな正の値をとるようになる。このことから、角度θを求めることで、牛の肉付きを評価できると考えられる。
[実験]
獣医師等の専門家が評価したボディコンディションスコアと、山部61aの第2曲線部64aに沿った直線210と山部61bの第2曲線部64bに沿った直線212とがなす角度θと、の相関を調査する実験を行った。実験は、乳牛(ホルスタイン種)に対して行った。
図9には、ボディコンディションスコアと角度θとの相関を調査した実験結果が示されている。図9の横軸(x軸)は専門家が評価したボディコンディションスコアであり、縦軸(y軸)は角度θである。図9中の複数の黒丸が実験した乳牛1頭1頭を示していて、点線の直線は近似直線(回帰直線)を示している。図9に示すように、角度θが大きな負の値をとるほどボディコンディションスコアは低くなり、大きな正の値をとるほどボディコンディションスコアは高くなる。近似直線は、y=21.721x-77.913と求まり、決定係数Rは0.728であった。このことから、ボディコンディションスコアと角度θとの間には強い相関関係があることが確認された。
このようにボディコンディションスコアと角度θとの間には強い相関関係があることから、評価部36が角度θから牛の肉付きを評価することで、牛の肉付きを精度良く評価できることが分かる。評価部36は、例えば、記憶部20に記憶された、角度とボディコンディションスコアとが関連付けられたスコア情報を用いて、角度θからボディコンディションスコアを評価する。
表1には、記憶部20に記憶されたスコア情報の一例が示されている。表1に示すように、スコア情報においては、角度とボディコンディションスコアとが関連付けられている。例えば、角度が-a°未満の場合のボディコンディションスコアは1.00、-a°以上-b°未満の場合のボディコンディションスコアは1.50、・・・、-d°以上+e°未満の場合のボディコンディションスコアは3.00等のように、角度とボディコンディションスコアとが関連付けられている。なお、表1では、ボディコンディションスコアが0.5刻みの場合を例に示したが、その他の場合でもよい。例えば、0.25刻みの場合でもよいし、2.00~4.00の間は0.25刻みで、それ以外は0.50刻みの場合でもよい。
Figure 2023114749000002
なお、記憶部20に記憶されるスコア情報は、角度とボディコンディションスコアとが関連付けられた情報であれば、表1に示したスコア情報以外であってもよい。例えば、図9に示す近似直線のような一次関数(y=ax+b)がスコア情報として記憶部20に記憶されていてもよい。この場合、yに角度を代入することで得られたxの値に対して四捨五入や、切り上げ、切り捨て等の端数処理を行ってボディコンディションスコアを評価してもよい。
図10は、実施形態に係る牛の評価装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。図10に示すように、牛の評価装置100は、記憶装置70、メモリ71、プロセッサ72、通信インターフェース73、入力装置74、表示装置75、および撮像装置76を有する。これらの各部はバス77により相互に接続される。
記憶装置70は、フラッシュメモリ等の不揮発性の半導体メモリであって、牛の評価プログラム78を記憶する。
メモリ71は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等のようなデータを一時的に記憶するハードウェアである。図1における記憶部20は、記憶装置70とメモリ71によって実現される。
プロセッサ72は、牛の評価装置100の各部を制御するCPU(Central Processing Unit)等のハードウェアである。プロセッサ72は、メモリ71と協働して牛の評価プログラム78を実行する。このように、メモリ71とプロセッサ72とが協働して牛の評価プログラム78を実行することにより、図2における制御部22の各機能が実現される。
通信インターフェース73は、牛の評価装置100を他の機器と近距離無線通信またはネットワークを介した無線通信をさせるためのハードウェアである。通信インターフェース73により図1における通信部16が実現される。
入力装置74は、作業者が牛の評価装置100を操作するためのタッチパネルやスイッチ等の入力デバイスである。入力装置74により図1における操作部14が実現される。
表示装置75は、図1における表示部12を実現するためのハードウェアであり、牛の撮像画像50や抽出画像51、牛の肉付きの評価結果等を表示するための液晶ディスプレイ等の表示デバイスである。
撮像装置76は、図1における撮像部18を実現するためのハードウェアであり、レンズや撮像素子等を備える。
次に、実施形態における牛の肉付きの評価方法の一例について、図11のフローチャートに沿って説明する。図11の処理は、評価装置100の制御部22によって実行される。なお、記憶部20には、一例として表1のようなスコア情報が格納されているとする。
図11の処理では、まず、ステップS10において、制御部22の画像取得部30は、牛の評価プログラム78が起動されるまで待機する。この場合、作業者の操作(例えば操作部14への入力操作またはマイク(不図示)への音声入力等)に応じて制御部22が牛の評価プログラム78を起動した段階で、ステップS12に移行する。
ステップS12に移行すると、画像取得部30は、肉付きの評価を行う牛が撮像された撮像画像50を取得する(図3参照)。牛の撮像画像50は、立位にある牛が略真後ろから撮像された画像である。画像取得部30は、例えば、作業者が撮像部18を用いて撮像した牛の撮像画像を取得する。なお、画像取得部30は、通信部16を介して他の機器から受信した牛の撮像画像、または記憶部20に記憶された複数の牛の撮像画像の中から作業者が操作部14を操作することで選択した牛の撮像画像を取得してもよい。なお、画像取得部30は、牛の評価プログラム78が起動した後に、作業者が撮像部18によって牛を撮像できるよう、カメラ機能を立ち上げてもよい。作業者が撮像部18によって牛を撮像した場合、撮像した牛の画像と、この撮像画像を選択するか否かを問う選択ボタンと、を表示部12に表示し、作業者が選択しないことを選んだ場合、カメラ機能を再度立ち上げるようにしてもよい。
制御部22の抽出部32は、ステップS14において、ステップS12で取得した牛の撮像画像50から牛の輪郭をなぞった輪郭線60を抽出する(図4参照)。これにより、牛の輪郭線60が示された抽出画像51が生成される。輪郭線60を抽出するにあたり、抽出部32は、輪郭線60を良好な精度で抽出するために、撮像画像50内の牛以外の背景を除去する処理を行ってもよい。
次いで、ステップS16では、制御部22の決定部38は、輪郭線60の上部の左右両側に存在する2つの山部61a、61bの第2曲線部64a、64bに沿った直線210、212を決定する。本実施形態では、決定部38は、山部61aにおいて、第1曲線部63a上の点での第1接線と第2曲線部64a上の点での第2接線とがなす角度を、第1曲線部63aの複数の第1接線と第2曲線部64aの複数の第2接線との間で組み合わせを異ならせつつ複数特定する。そして、特定した複数の角度α1、α2、α3、…のうち最も小さい角度を形成する第1接線66cおよび第2接線68cを特定し、第2接線68cを第2曲線部64aに沿った直線210と決定する(図5参照)。山部61bにおいても同様に、第1曲線部63b上の点での第1接線と第2曲線部64b上の点での第2接線とがなす角度を、第1曲線部63bの複数の第1接線と第2曲線部64bの複数の第2接線との間で組み合わせを異ならせつつ複数特定する。そして、特定した複数の角度β1、β2、β3、…のうち最も小さい角度を形成する第1接線67cおよび第2接線69cを特定し、第2接線69cを第2曲線部64bに沿った直線212と決定する(図5参照)。
次いで、ステップS18では、制御部22の算出部34は、ステップS16で決定した直線210と直線212とがなす角度θを算出する(図6参照)。
次いで、ステップS20では、制御部22の評価部36は、ステップS18で算出した角度θと、記憶部20に記憶された表1のようなスコア情報とから、撮像画像50に移された牛の肉付き(ボディコンディションスコア)を評価する。
次いで、ステップS22では、評価部36は、ステップS20で評価したボディコンディションスコアを表示部12に表示すると共に、記憶部20に記憶する。例えば、評価部36は、牛の撮像画像50と共にボディコンディションスコアを表示部12に表示してもよい。また、評価部36は、作業者が操作部14を操作して入力した牛の個体識別番号等の個体識別情報と、評価したボディコンディションスコアと、を関連付けて記憶部20に記憶してもよい。なお、評価部36は、作業者が操作部14を操作することで入力した個体識別情報を取得する場合に限られず、牛の体に取り付けられた識別票の画像を撮像部18が撮像した撮像画像から個体識別情報を取得する場合や、RFID(Radio Frequency Identification)技術を用いて、牛の体に取り付けられたRFタグから通信部16が個体識別情報を受信することで取得する場合等でもよい。また、カメラや通信装置を牛舎内外の通路に設置し、通路を通過する牛をセンサで検出できるようにしておき、通路を通過する牛をカメラが撮像した撮像画像を通信部16が取得し、その撮像画像に写された識別票の画像から個体識別情報を取得してもよいし、通路を通過する牛に取り付けられたRFタグから通信装置が個体識別情報を受信し、通信部16が通信装置から個体識別情報を受け取ることで取得してもよい。また、評価部36は、ボディコンディションスコアを評価した牛の個体識別番号と、当該牛を撮像した撮像画像50と、撮像日と、当該牛のボディコンディションスコアと、を関連付けた1つの情報として記憶部20に記憶してもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、画像取得部30は、立位にある牛を略真後ろから撮像した二次元の撮像画像50を取得する(図3参照)。抽出部32は、撮像画像50から、牛の輪郭線60を抽出する(図4参照)。決定部38は、輪郭線60の上部の左右両側に存在する2つの山部61a、61bの第2曲線部64a、64bに沿った直線210、212を決定する(図5参照)。算出部34は、決定部38が決定した直線210と直線212とがなす角度θを算出する(図6参照)。評価部36は、算出部34が算出した角度θから、撮像画像50に写された牛の肉付きを評価する。このように、本実施形態では、立位にある牛を略真後ろから撮像した二次元の撮像画像50を用いて牛の肉付きを評価するため、牛を三次元に撮像するための特別な設備や牛を上方から撮像するための特別な設備を必要とせず、多様な飼育現場に適用することができる。また、2次元画像である撮像画像50に牛が大きく写された場合でも、小さく写された場合でも、角度θは変化しないことから、角度θから牛の肉付きを評価することで、正規化等の処理を行わなくても牛の肉付きを良好に評価することができる。更に、人が牛の肉付きを評価する場合は、判定基準があいまいとなって判定にばらつきが起こるが、本実施形態では、制御部22が牛の肉付きの判定を行うため、判定のばらつきを抑えることができる。更に、立位にある牛を略真後ろから撮像した二次元の撮像画像50を用いて牛の肉付きを評価することから、スマートフォン等の携帯性に優れて汎用性の高い評価装置100を用いることができる。
また、本実施形態では、図5のように、決定部38は、第1曲線部63a上の点から引いた第1接線と第2曲線部64a上の点から引いた第2接線とがなす角度を、点の位置を異ならせつつ複数特定し、特定した複数の角度α1、α2、α3、…のうち最も小さい角度を形成する第2接線68cを、山部61aの第2曲線部64aに沿った直線210として決定する。同様に、決定部38は、第1曲線部63b上の点から引いた第1接線と第2曲線部64b上の点から引いた第2接線とがなす角度を、点の位置を異ならせつつ複数特定し、特定した複数の角度β1、β2、β3、…のうち最も小さい角度を形成する第2接線69cを、山部61bの第2曲線部64bに沿った直線212として決定する。このようにして決定した2つの直線210、212は、山部61a、61bの傾斜の度合いを良好に反映しているため、直線210と直線212がなす角度θは、図9のように、ボディコンディションスコアとの相関性が高い。このため、角度θから牛の肉付きを評価することで、牛の肉付きを精度良く評価することができる。
[直線210、212の他の決定方法]
図12(a)から図13(b)は、山部61aの第2曲線部64aに沿った直線210および山部61bの第2曲線部64bに沿った直線212の他の決定方法を説明するための図である。なお、図示は省略するが、山部61bの第2曲線部64bに沿った直線212についても、図12(a)から図13(b)に示した方法と同様の方法によって決定することができる。
まず、図12(a)を用いて、直線210の決定方法の第1変形例について説明する。図12(a)に示すように、決定部38は、輪郭線60のうち最も上側に位置する最上点91と山部61aの略中央の点である頂点62aとを特定し、最上点91と頂点62aとの間隔Lを特定する。最上点91は、牛の尾根に対応する部分である。最上点91の特定は、例えば、抽出画像51内の水平線を上側から輪郭線60の近づけて行き、水平線が輪郭線60に最初に接した点を最上点91と特定してもよい。また、その他の方法によって最上点91を特定してもよく、例えば、抽出画像51をX-Y座標系に変換し、抽出画像51の各画素のX、Y座標から最上点91を特定してもよいし、輪郭線60のなかで抽出画像51の上側の端辺からの距離が最も短い点を最上点91としてもよい。
決定部38は、特定した間隔Lに互いに異なる係数R(例えばRは1.2~1.4の間の値)を掛けた値(L×R)を2つ算出し、算出した値を半径としかつ最上点91を中心とする2つの異なる半径の円214a、214bを特定する。そして、決定部38は、円214a、214bが山部61aの第2曲線部64aと交差する点216a、216bを特定し、点216aと点216bを通る直線を第2曲線部64aに沿った直線210と決定する。
このように、決定部38は、輪郭線60の最上点91を中心とする2つの円214a、214bが山部61aの第2曲線部64aに交差する2つの点216a、216bから求まる近似直線を、第2曲線部64aに沿った直線210と決定してもよい。この場合、直線210を簡易な処理によって決定することができる。
次に、図12(b)を用いて、直線210の決定方法の第2変形例について説明する。図12(b)に示すように、決定部38は、間隔Lに互いに異なる係数R(例えばRは1.2~1.4の間の値)を掛けた値を半径としかつ最上点91を中心とする3つの異なる半径の円214a、214b、214cを特定する。そして、決定部38は、円214a、214b、214cが山部61aの第2曲線部64aと交差する点216a、216b、216cを特定し、点216a、216b、216cから最小二乗法により近似直線(回帰直線)を求め、この近似直線を第2曲線部64aに沿った直線210と決定する。
このように、決定部38は、輪郭線60の最上点91を中心とする3つの円214a、214b、214cが山部61aの第2曲線部64aに交差する3つの点216a、216b、216cから求まる近似直線を、第2曲線部64aに沿った直線210と決定してもよい。このような方法で直線210を決定することで、図12(a)の場合に比べて、山部61aの傾斜の度合いを良好に反映した直線210を得ることができる。
次に、図13(a)を用いて、直線210の決定方法の第3変形例について説明する。図13(a)に示すように、決定部38は、間隔Lに互いに異なる係数S(例えばSは0.2~0.5の間の値)を掛けた値を半径としかつ山部61aの頂点62aを中心とする2つの異なる半径の円214a、214bを特定する。そして、決定部38は、円214a、214bが山部61aの第2曲線部64aと交差する点216a、216bを特定し、点216aと点216bを通る直線を第2曲線部64aに沿った直線210と決定する。
このように、決定部38は、山部61aの頂点62aを中心とする2つの円214a、214bが山部61aの第2曲線部64aに交差する2つの点216a、216bから求まる近似直線を、第2曲線部64aに沿った直線210と決定してもよい。この場合、直線210を簡易な処理によって決定することができる。
次に、図13(b)を用いて、直線210の決定方法の第4変形例について説明する。図13(b)に示すように、決定部38は、間隔Lに互いに異なる係数S(例えばSは0.2~0.5の間の値)を掛けた値を半径としかつ山部61aの頂点62aを中心とする異なる半径の3つの円214a、214b、214cを特定する。そして、決定部38は、円214a、214b、214cが山部61aの第2曲線部64aと交差する点216a、216b、216cを特定し、点216a、216b、216cから最小二乗法により近似直線(回帰直線)を求め、この近似直線を第2曲線部64aに沿った直線210と決定する。
このように、決定部38は、山部61aの頂点62aを中心とする3つの円214a、214b、214cが山部61aの第2曲線部64aに交差する3つの点216a、216b、216cから求まる近似直線を、第2曲線部64aに沿った直線210と決定してもよい。このような方法で直線210を決定することで、図13(a)の場合に比べて、山部61aの傾斜の度合いを良好に反映した直線210を得ることができる。
なお、上記第2変形例および第4変形例において、決定部38が特定する円の数には特に制限はないが、山部61aの傾斜の度合いを良好に反映するような、第2曲線部64aに沿った直線を得るためには、特定する円の数をなるべく多くすることが好ましい。また、山部61aの傾斜の度合いを良好に反映するような、第2曲線部64aに沿った直線を得るために、複数の円が第2曲線部64aに交差する複数の点をXY座標に変換し、隣り合う点の位置の変化量が大きくなる点を除外した上で、残りの点から最小二乗法により求まる近似直線を、第2曲線部64aに沿った直線210と決定してもよい。
上記第1変形例から第4変形例のように、決定部38は、輪郭線60の最上点91または山部61aの頂点62aを中心とし、半径の異なる複数個の円が山部61aの第2曲線部64aに交差する複数の点から求まる近似直線を、第2曲線部64aに沿った直線210と決定してもよい。なお、図示は省略するが、決定部38は、輪郭線60の最上点91または山部61aの頂点62aを中心とする1つの円が山部61aの第2曲線部64aに交差する1つの点を特定し、この点における接線を、第2曲線部64aに沿った直線210と決定してもよい。1つの円を用いて直線210を決定することで、複数の円を用いて決定する場合に比べて、評価装置100の処理の負担を軽減しつつ直線210を決定できる。一方、複数の円を用いて直線210を決定することで、1つの円を用いて決定する場合に比べて、山部61aの傾斜の度合いを良好に反映した直線210を決定できる。
なお、上記第1変形例から第4変形例において、輪郭線60の最上点91と山部61aの頂点62aとの間隔Lを基準とし、この間隔Lに係数R、Sを掛けた値を半径とする円を用いる場合を例に示したが、この場合に限られない。例えば、輪郭線60の最上点91と輪郭線60の最下点との間隔を基準として、この間隔に係数を掛けた値を半径とする円を用いる場合でもよい。この場合の係数は、間隔Lを用いた場合の係数R、Sとは異なる値となる。
なお、上記実施形態では、画像取得部30は、立位にある牛を略真後ろから撮像した撮像画像を取得する場合を例に示したが、立位にある牛を略正面から撮像した撮像画像を取得する場合でもよい。図14(a)は、立位にある牛を略真後ろから撮像した撮像画像50であり、図14(b)は、図14(a)の牛を略正面から撮像した撮像画像50aである。図14(a)に示すように、立位にある牛を略真後ろから撮像した場合に限られず、図14(b)に示すように、立位にある牛を略正面から撮像した場合であっても、牛の左右の腰角周りの輪郭が写るように牛を撮像することができる。
図15(a)および図15(b)は、図14(a)および図14(b)の撮像画像50、50aから牛の輪郭線60を抽出した抽出画像51である。図15(a)に示すように、立位にある牛を略真後ろから撮像した場合であっても、図15(b)に示すように、立位にある牛を略正面から撮像した場合であっても、輪郭線60の上部の左右両側に腰角に対応する山部61a、61bを存在させることができる。よって、立位にある牛を略正面から撮像した撮像画像50aを用いても、略真後ろから撮像した撮像画像50を用いる場合と同じ方法によって、牛の肉付きを評価することができる。また、立位にある牛を略正面から撮像した二次元の撮像画像50aを用いる場合でも、略真後ろから撮像した撮像画像50を用いる場合と同様に、牛を上方から撮像するための特別な設備を必要とせず、多様な飼育現場に適用することができるとともに、携帯性に優れて汎用性の高いスマートフォン等の携帯型情報機器を評価装置100とすることができる。
なお、上記実施形態では、牛の肉付きを評価する評価装置が、作業者が携帯して利用される、撮像部18を備える携帯型情報機器である場合を例に示したが、その他の場合でもよい。例えば、ネットワークに接続された他の機器と通信可能なサーバ等の据置型情報機器の場合でもよい。この場合、作業者は例えばスマートフォン等の携帯型情報機器を用いて撮像した牛の撮像画像を、ネットワークを介してサーバ等の据置型情報機器に送信する。据置型情報機器では、評価装置100と同様の処理を行って牛の肉付きを評価する。そして、据置型情報機器は、牛の肉付きの評価結果を、ネットワークを介して作業者が携帯する携帯型情報機器に送信する。これにより、スマートフォンに掛かる負荷を低減できる。また、牛舎内に固定または移動可能にカメラを設置し、スマートフォン等の携帯型情報機器およびサーバ等の据置型情報機器は、牛舎内に設置されたカメラが撮像した立位にある牛の略真後ろまたは略正面の撮像画像を取得してもよい。
なお、上記実施形態では、牛の肉付きとしてボディコンディションスコアを評価する場合を例に示したが、牛の肉付きを評価するその他の指標を評価する場合でもよい。また、上記実施形態で示した実験は、乳牛に対して行ったが、同様の骨格を有する肉牛も同様の結果になると考えられる。したがって、上記実施形態は乳牛だけでなく肉牛にも適用できる。
以上、本願発明の実施形態について詳述したが、本願発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本願発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
12 表示部
14 操作部
16 通信部
18 撮像部
20 記憶部
22 制御部
30 画像取得部
32 抽出部
34 算出部
36 評価部
38 決定部
50、50a 撮像画像
51 抽出画像
52 左上端点
54 右上端点
55、55a、55b、56、56a、56b 傾斜直線
60 輪郭線
61a、61b 山部
62a、62b 頂点
63a、63b 第1曲線部
64a、64b 第2曲線部
66a、66b、66c 第1接線
67c 第1接線
68a、68b、68c 第2接線
69c 第2接線
91 最上点
100 評価装置
210、212 直線
214a、214b、214c 円
216a、216b、216c 点

Claims (8)

  1. 立位にある牛を略真後ろまたは略正面から撮像した二次元の撮像画像を取得する画像取得部と、
    前記撮像画像から、前記牛の輪郭線を抽出する抽出部と、
    前記輪郭線の上部の左右両側に存在する2つの山部それぞれの前記輪郭線上の略中央の点から他方の山部側に伸びる第1曲線部と前記第1曲線部とは反対側に伸びる第2曲線部のうち、前記第2曲線部に沿った直線を決定する決定部と、
    前記2つの山部それぞれにおいて決定された前記直線がなす角度を算出する算出部と、
    算出された前記角度から、前記牛の肉付きを評価する評価部と、を備える牛の評価装置。
  2. 前記決定部は、前記第1曲線部上の点から引いた第1接線と前記第2曲線部上の点から引いた第2接線とがなす角度を、前記第1曲線部の複数の前記第1接線と前記第2曲線部の複数の前記第2接線との間で組み合わせを異ならせつつ複数特定し、特定した複数の角度のうち最も小さい角度を形成する前記第2接線を、前記直線として決定する、請求項1に記載の牛の評価装置。
  3. 前記決定部は、前記輪郭線のうち最も上側に位置する最上点または前記2つの山部のうち少なくとも一方の山部の前記略中央の点を中心とする1以上の円が前記第2曲線部に交差する点から前記直線を決定する、請求項1に記載の牛の評価装置。
  4. 前記決定部は、半径の異なる複数の前記円が前記第2曲線部に交差する複数の点から求まる近似直線を、前記直線として決定する、請求項3に記載の牛の評価装置。
  5. 前記2つの山部は前記牛の腰角に対応する部分である、請求項1から4のいずれか一項に記載の牛の評価装置。
  6. 前記評価部は、前記牛の肉付きの評価としてボディコンディションスコアを評価する、請求項1から5のいずれか一項に記載の牛の評価装置。
  7. 前記牛を撮像する撮像部を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の牛の評価装置。
  8. 立位にある牛を略真後ろまたは略正面から撮像した二次元の撮像画像から前記牛の輪郭線を抽出し、
    抽出した前記輪郭線の上部の左右両側に存在する2つの山部それぞれの前記輪郭線上の略中央の点から他方の山部側に伸びる第1曲線部と前記第1曲線部とは反対側に伸びる第2曲線部のうち、前記第2曲線部に沿った直線を決定し、
    決定した前記2つの山部それぞれにおける前記直線がなす角度を算出し、
    算出した前記角度から、前記牛の肉付きを評価する、
    処理をコンピュータが実行することを特徴とする牛の評価方法。
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