JP2023111673A - 把持装置、把持システム及び把持装置の滑り検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示は、把持装置内で把持対象物が滑った場合に、把持対象物が滑ったことを検出可能な把持装置を提供する。【解決手段】操作値に応じて回転するモータと、第1指部と、第2指部と、を備え、前記モータにより前記第1指部と前記第2指部との間隔を変えて、前記第1指部と前記第2指部とで対象物を把持する把持部と、前記第1指部と前記第2指部とで前記対象物を把持した時に、前記第1指部及び前記第2指部が前記対象物を把持する把持力を検出する力検出部と、前記力検出部が検出した前記把持力の力検出値が力指令値になるように前記操作値を出力する制御部と、を備え、前記制御部は、前記力検出部が検出した前記把持力の変動を検出して、前記対象物の滑りを検出する把持装置。【選択図】図1

Description

本開示は、把持装置、把持システム及び把持装置の滑り検出方法に関する。
製品の製造ラインをロボット等により自動化する際に、機械部品や電気部品等の把持対象物を把持するために、ロボットハンド又はグリッパと呼ばれる把持装置が用いられる。
ロボットアームを用いた生産装置において、種々の生産課題に対応するため把持装置の適用範囲は拡大している。従来は対象外であった壊れやすい把持対象物や柔らかい把持対象物等も把持装置の対象として扱われるようになってきている。
一方、壊れやすい把持対象物や柔らかい把持対象物を把持装置で把持するためには、弱い力で繊細に把持対象物を把持することが求められる。しかし、弱い力で把持対象物を把持すると、把持装置内で把持対象物が滑ることがある。
特許文献1には、力覚センサを用いて滑り覚を検知する滑り覚検知装置が開示されている。特許文献2には、ロボットハンドの指先力の接線方向成分をより好適に検出することの可能なロボットハンド指先力検出方法が開示されている。
特開2011-209103号公報 特開2005-329512号公報
ロボットアームに取り付けられた把持装置で把持対象物を把持し、把持対象物を所定の位置まで搬送し組付けなどを行う場合、把持装置で把持した把持対象物と搬送先のワークや治工具との位置関係が重要になってくる。把持装置で把持した対象物を搬送する際に把持装置内で把持対象物が滑ると、搬送先のワークや治工具に対して、把持対象物の位置関係がずれるため、把持装置内で把持対象物が滑ったことを検出して、位置関係のずれ量を補正することが求められている。
本開示は、把持装置内で把持対象物が滑った場合に、把持対象物が滑ったことを検出可能な把持装置を提供する。
本開示の一態様では、操作値に応じて回転するモータと、第1指部と、第2指部と、を備え、前記モータにより前記第1指部と前記第2指部との間隔を変えて、前記第1指部と前記第2指部とで対象物を把持する把持部と、前記第1指部と前記第2指部とで前記対象物を把持した時に、前記第1指部及び前記第2指部が前記対象物を把持する把持力を検出する力検出部と、前記力検出部が検出した前記把持力の力検出値が力指令値になるように前記操作値を出力する制御部と、を備え、前記制御部は、前記力検出部が検出した前記把持力の変動を検出して、前記対象物の滑りを検出する把持装置が提供される。
本開示の把持装置によれば、把持装置内で把持対象物が滑った場合に、把持対象物が滑ったことを検出できる。
図1は、本実施形態に係る把持装置の構成例を示す図である。 図2は、本実施形態に係る把持装置の機能構成を説明する図である。 図3は、本実施形態に係る把持装置の制御部が有する処理演算部の機能構成を説明する図である。 図4は、本実施形態に係る把持装置の制御部が有する処理演算部の操作値演算部の機能構成を説明する図である。 図5は、本実施形態に係る把持装置の制御部が有する処理演算部のアドミタンス制御演算部の機能構成を説明する図である。 図6は、本実施形態に係る把持装置の制御部が有する処理演算部の位置速度演算部の機能構成を説明する図である。 図7は、本実施形態に係る把持装置の制御部が有する処理演算部の電流演算部の機能構成を説明する図である。 図8は、スティックスリップ現象について説明する図である。 図9は、本実施形態に係る把持装置を用いる把持システムの構成例を示す図である。 図10は、本実施形態に係る把持装置を用いる把持システムの機能構成を説明する図である。 図11は、本実施形態に係る把持装置を用いる把持システムの処理を説明するフロー図である。
≪把持装置≫
<把持装置1>
以下、図面を参照して、本実施形態に係る把持装置について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る把持装置1の構成例を示す図である。図2は、本実施形態に係る把持装置1の機能構成を説明する図である。
なお、図1には、説明の便宜のため、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸(XYZ軸)からなる仮想三次元座標系(XYZ直交座標系)が設定される。例えば、図面の紙面に対して垂直な座標軸について、座標軸の丸の中に黒丸印を示す場合は紙面に対して手前側が座標軸の正の領域であることを表している。ただし、当該座標系は、説明のために定めるものであって、把持装置1の姿勢について限定するものではない。
図1では、X軸方向は第1指部21a及び第2指部21bのそれぞれが延びる方向とする。また、Y軸方向は第1指部21a及び第2指部21bのそれぞれが移動する方向とする。Z軸は、X軸及びY軸に垂直な方向とする。
把持装置1は、例えば、ロボットのアームの先端に取り付けられ把持対象物TGTを把持する。具体的には、把持装置1は、第1指部21aと第2指部21bの間に把持対象物TGTを把持する。把持装置1は、駆動部10と、把持部20と、力検出部30と、モータ駆動部40と、制御部50と、を備える。なお、駆動部10、把持部20及び力検出部30をまとめて機構部60という場合がある。把持装置1の各要素について詳細を説明する。
なお、制御部50とモータ駆動部40とは、配線Lm1により接続されている。また、モータ駆動部40と駆動部10とは、より具体的には、モータ駆動部40と駆動部10の動力部11(モータ11m)とは、配線Lm2により接続されている。さらに、制御部50と駆動部10とは、より具体的には、制御部50と駆動部10の動力部11(エンコーダ11e)とは、配線Lm3により接続されている。
[駆動部10]
駆動部10は、第1指部21aと第2指部21bとの間の間隔を変更する。具体的には、駆動部10は、第1指部21a及び第2指部21bのそれぞれを、Y方向であって互いに逆向きに移動させる。
駆動部10は、動力部11と、運動変換部12と、を備える。動力部11及び運動変換部12のそれぞれの詳細について説明する。
(動力部11)
動力部11は、モータ駆動部40から配線Lm2を介して供給される電力に基づいて回転軸を回転する。動力部11は、電力を回転運動に変換して、運動変換部12に伝達する。
動力部11は、モータ11mと、エンコーダ11eと、を備える。モータ11mは、例えば、AC(Alternating Current)モータ及びステッピングモータ等である。モータ11mは、モータ駆動部40から供給される電力(供給電力Pd)に基づいて、回転軸を回転させる。後述するように、供給電力Pdは、電流操作値MViに基づいて定められる。したがって、モータ11mは、電流操作値MViに基づいて回転する。モータ11mは、回転軸、ステータ及びロータ等のモータとして周知の構成を備える。
エンコーダ11eは、モータ11mの回転軸の位置及び回転速度を検出する。エンコーダ11eは、検出した結果を、配線Lm3を介して制御部50に出力する。
(運動変換部12)
運動変換部12は、モータ11mから伝達された回転運動を、Y軸方向の直線運動に変換する。運動変換部12は、例えば、歯車、ウォームギヤ及びカム等の機構部品により構成される。運動変換部12は、筐体12cから突き出た移動部12a及び移動部12bを備える。移動部12a及び移動部12bのそれぞれは、筐体12cに対して移動可能になっている。運動変換部12は、モータ11mから伝達された回転運動を、筐体12cに対してY軸方向に移動部12a及び移動部12bを移動させる直線運動に変換する。
モータ11mが一方の方向に回ると、例えば、移動部12aがY軸方向における+Y向きに移動する。モータ11mが逆の方向に回ると、例えば、移動部12aがY軸方向における-Y向きに移動する。また、モータ11mが一方の方向に回ると、例えば、移動部12bがY軸方向における-Y向きに移動する。モータ11mが逆の方向に回ると、例えば、移動部12bがY軸方向における+Y向きに移動する。
すなわち、モータ11mが一方の方向に回ると、移動部12a及び移動部12bのそれぞれは、Y軸方向における互いに逆の向き、具体的には、Y軸方向に互いに離れる向き、に移動する。したがって、モータ11mが一方の方向に回ると、移動部12aと移動部12bとの間隔は広がる。また、モータ11mが逆の方向に回ると、移動部12a及び移動部12bのそれぞれは、Y軸方向における互いに逆の向き、具体的には、Y軸方向に互いに近づく向き、に移動する。したがって、モータ11mが逆の方向に回ると、移動部12aと移動部12bとの間隔は狭くなる。
上述のように、駆動部10は、モータ11mが回転することにより、移動部12aと移動部12bとの間隔を変更できる。
[把持部20]
把持部20は、駆動部10が移動部12aと移動部12bとの間隔を変更することにより、第1指部21aと第2指部21bとの間に把持対象物TGTを把持する。
把持部20は、中心位置Acに対してY軸方向の+Y側に、第1指部21aと、第1指部21aを保持する第1保持部22aと、を備える。第1指部21aは、第1保持部22aに固定される。第1保持部22aは、後述する第1力覚センサ31aを介して、移動部12aに固定される。なお、把持装置1では、移動部12aに第1力覚センサ31aを固定するために、固定部15aを備える。なお、中心位置Acは、把持装置1が把持する把持位置の中心位置である。
把持部20は、中心位置Acに対してY軸方向の-Y側に、第2指部21bと、第2指部21bを保持する第2保持部22bと、を備える。第2指部21bは、第2保持部22bに固定される。第2保持部22bは、後述する第2力覚センサ31bを介して、移動部12bに固定される。なお、把持装置1では、移動部12bに第2力覚センサ31bを固定するために、固定部15bを備える。
第1指部21aは、移動部12aがY軸方向に移動すると、一緒にY軸方向に移動する。同様に、第2指部21bは、移動部12bがY軸方向に移動すると、一緒にY軸方向に移動する。したがって、移動部12a及び移動部12bの間隔が変化すると、第1指部21aと第2指部21bとの間隔Dが変化する。第1指部21aと第2指部21bとの間隔Dを狭くすることにより、把持部20は、把持対象物TGTを第1指部21a及び第2指部21bにより把持する。
なお、把持部20により把持対象物TGTを把持する場合には、第1指部21aと第2指部21bとの間に把持対象物TGTを挟む場合に限らない。例えば、リング状の把持対象物において、リング内側に指部を挿入し、内側から外側に向かって指部を開くことで把持してもよい。
[力検出部30]
力検出部30は、把持部20が把持対象物TGTを把持した時における第1指部21aと第2指部21bとの間にかかる力(把持力)を検出する。力検出部30は、第1力覚センサ31a及び第2力覚センサ31bを備える。第1力覚センサ31a及び第2力覚センサ31bのそれぞれは、例えば、6軸の力覚センサである。
第1力覚センサ31aは、配線Laを介して制御部50に接続される。また、第2力覚センサ31bは、配線Lbを介して制御部50に接続される。力検出部30においては、6軸の力覚センサの出力におけるY軸方向の力に関する検出結果を用いる。
第1力覚センサ31aは、第1指部21aを保持する第1保持部22aに固定される。また、第1力覚センサ31aは、固定部15aを介して移動部12aに固定される。第1力覚センサ31aは、把持部20が把持対象物TGTを把持する際に、把持対象物TGTが第1指部21aを押す力を検出する。
第2力覚センサ31bは、第2指部21bを保持する第2保持部22bに固定される。また、第2力覚センサ31bは、固定部15bを介して移動部12bに固定される。第2力覚センサ31bは、把持部20が把持対象物TGTを把持する際に、把持対象物TGTが第2指部21bを押す力を検出する。
なお、本実施形態に係る把持装置1は、駆動部10と把持部20との間に力検出部30を備えるが、力検出部30を備える場所は、駆動部10と把持部20との間に限らない。例えば、把持装置1は、第1力覚センサ31a及び第2力覚センサ31bを、それぞれ第1指部21a及び第2指部21bのそれぞれの先端に備えてもよい。
また、力覚センサの種類は、第1指部21aと第2指部21bとの間にかかる把持力を検出できれば限定されない。力覚センサとして、例えば、力覚を検出可能なMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサを用いてもよいし、圧電素子又はひずみゲージを用いてもよい。なお、例えば、MEMSセンサ又はひずみゲージを用いる場合は、力覚を検出するために、外力により歪を発生させる起歪体を用いてもよいし、把持部20の一部を起歪体として用いてもよい。
なお、本実施形態に係る力検出部30は、第1力覚センサ31a及び第2力覚センサ31bを備えるが、第1力覚センサ31a及び第2力覚センサ31bのいずれか一方をのみを備えるようにしてもよい。すなわち、第1指部21a及び第2指部21bのいずれか一方のみに力覚センサを備えるようにしてもよい。
[モータ駆動部40]
モータ駆動部40は、制御部50からの動作指令(電流制御信号Ip)に基づいて、駆動部10、より具体的にはモータ11m、に電力(供給電力Pd)を供給する。駆動部10は、モータ駆動部40から供給された電力により駆動される。駆動部10がモータ駆動部40から供給された電力により駆動されることにより、駆動部10は、制御部50からの動作指令にそった動作を行う。
モータ駆動部40は、駆動部10に供給した電力の電流値(駆動電流値Im)を制御部50に出力する。制御部50は、モータ駆動部40が駆動部10に供給した電流の電流値を用いて、駆動部10の制御を行う。
[制御部50]
制御部50は、力検出部30で検出された把持力(第1把持力値Fma及び第2把持力値Fmb)が所望の把持力になるように、駆動部10を制御する。また、制御部50は、エンコーダ11eで検出された回転軸の位置(位置情報θm)及び回転速度(速度情報vm)と、モータ駆動部40からの電流信号(駆動電流値Im)と、を用いて制御する。
制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を備えるマイクロプロセッシングユニットにより構成される。制御部50は、CPUがROMに記録されているプログラムをRAMに展開して実行することにより処理を行う。
制御部50は、演算処理部51と、モータ制御部52と、モータ稼働データ取得部53と、力計測データ取得部54と、を備える。演算処理部51は、モータ制御部52に電流操作値MViを出力する。モータ稼働データ取得部53は、モータ駆動部40から動力部11(モータ11m)に供給する駆動電流の電流値である電流検出値PViと、モータ11mの回転軸の位置検出値PVθ及び回転軸の速度検出値PVvを、演算処理部51に出力する。力計測データ取得部54は、力検出部30で検出した把持対象物TGTから受ける把持力Fの把持力検出値PVfを、演算処理部51に出力する。また、力計測データ取得部54は、力検出部30で検出した第1指部21aにかかる力を示す第1把持力検出値PVfa及び第2指部21bにかかる力を示す第2把持力検出値PVfbを、演算処理部51に出力する。各要素の詳細について以下に説明する。
(演算処理部51)
演算処理部51は、制御値が目標値になるように、駆動部10を操作するための操作量を算出する。具体的には、演算処理部51は、制御値である把持力検出値PVfが、目標値の把持力値である力指令値SVfになるように、電流操作値MViを算出する。演算処理部51の詳細については、後述する。なお、本実施形態に係る演算処理部51においては、電流操作値MViを操作値として出力しているが、制御対象に応じて電流に限らず電力、電圧等を操作値としてもよい。
(モータ制御部52)
モータ制御部52は、動力部11、具体的には、モータ11m、を操作するための操作値をモータ駆動部40に出力する。具体的には、モータ制御部52は、演算処理部51が出力した電流操作値MViに基づいて、モータ駆動部40に入力可能な電流制御信号Ipに変換する。そして、モータ制御部52は、変換した電流制御信号Ipをモータ駆動部40に出力する。
モータ制御部52は、電流制御信号Ipとして、モータ駆動部40に入力可能であれば、例えば、電圧信号、電流信号等のアナログ信号を出力してもよいし、デジタル信号を出力してもよい。モータ駆動部40は、電流制御信号Ipに基づいて、動力部11のモータ11mに供給電力Pdを供給する。
(モータ稼働データ取得部53)
モータ稼働データ取得部53は、動力部11及びモータ駆動部40から、動力部11の稼働状態に関するモータ稼働データを取得する。具体的には、モータ稼働データ取得部53は、モータ駆動部40から、モータ駆動部40が動力部11に供給した供給電力Pdの駆動電流値Imを取得する。また、モータ稼働データ取得部53は、エンコーダ11eからモータ11mの回転軸の位置情報θm及び速度情報vmのそれぞれを取得する。
モータ稼働データ取得部53は、駆動電流値Imを、モータ駆動部40から、例えば、アナログ信号により取得してもよいし、デジタル信号により取得してもよい。同様に、モータ稼働データ取得部53は、位置情報θm及び速度情報vmのそれぞれを、エンコーダ11eから、例えば、アナログ信号により取得してもよいし、デジタル信号により取得してもよい。
モータ稼働データ取得部53は、取得した駆動電流値Imに基づいて、電流検出値PViを演算処理部51に出力する。また、モータ稼働データ取得部53は、取得した位置情報θmに基づいて、位置検出値PVθを演算処理部51に出力する。さらに、モータ稼働データ取得部53は、取得した速度情報vmに基づいて、速度検出値PVvを演算処理部51に出力する。
(力計測データ取得部54)
力計測データ取得部54は、力検出部30から、把持力Fの計測データを取得する。具体的には、力計測データ取得部54は、第1指部21aにかかる力の大きさを示す第1把持力値Fmaを第1力覚センサ31aから取得する。また、力計測データ取得部54は、第2指部21bにかかる力の大きさを示す第2把持力値Fmbを第2力覚センサ31bから取得する。
力計測データ取得部54は、第1把持力値Fmaを、第1力覚センサ31aから、例えば、アナログ信号により取得してもよいし、デジタル信号により取得してもよい。同様に、力計測データ取得部54は、第2把持力値Fmbを、第2力覚センサ31bから、例えば、アナログ信号により取得してもよいし、デジタル信号により取得してもよい。
力計測データ取得部54は、取得した第1把持力値Fma及び第2把持力値Fmbに基づいて、把持力検出値PVfを演算処理部51に出力する。例えば、力計測データ取得部54は、第1把持力値Fmaと第2把持力値Fmbとの平均の把持力値を、把持力検出値PVfとして出力してもよい。
また、力計測データ取得部54は、第1把持力値Fmaに基づいて、第1把持力検出値PVfaを演算処理部51に出力する。同様に、力計測データ取得部54は、第2把持力値Fmbに基づいて、第2把持力検出値PVfbを演算処理部51に出力する。
<演算処理部51の処理の詳細>
演算処理部51の処理、いいかえると、把持装置1において実行される滑り検出方法の詳細について説明する。図3は、本実施形態に係る把持装置1の制御部50が有する演算処理部51の機能構成を説明する図である。なお、図3では、演算処理部51の外部の構成要素をまとめて、演算処理部51の制御対象OBJとして示す。制御対象OBJは、例えば、駆動部10、力検出部30及びモータ駆動部40と、モータ制御部52、モータ稼働データ取得部53及び力計測データ取得部54と、を含む。
演算処理部51は、把持力Fの力指令値SVfを決定する。また、演算処理部51は、把持力検出値PVfが力指令値SVfとなるように、電流操作値MViを算出する。なお、演算処理部51は、電流操作値MViを算出するのに、電流検出値PVi、位置検出値PVθ及び速度検出値PVvを用いる。
演算処理部51は、操作値演算部51aと、力指令生成部51bと、滑り検出部51cと、を備える。
[操作値演算部51a]
操作値演算部51aは、把持力検出値PVfが力指令生成部51bにより設定された力指令値SVfになるように、電流操作値MViを算出する。図4は、本実施形態に係る把持装置1の制御部50が有する演算処理部51の操作値演算部51aの機能構成を説明する図である。なお、本開示のブロック図のブロックにおいて、「1/s」は積分を意味する。
操作値演算部51aは、アドミタンス制御演算部51a1と、積分演算部51a2と、位置速度演算部51a3と、電流演算部51a4と、を備える。各演算部について説明する。
(アドミタンス制御演算部51a1)
アドミタンス制御演算部51a1は、力指令値SVfを変位指令値SVdに変換する。アドミタンス制御演算部51a1は、把持力検出値PVfが力指令値SVfと一致するように、変位指令値SVdを算出(生成)する。図5は、本実施形態に係る把持装置1の制御部50が有する演算処理部51のアドミタンス制御演算部51a1の機能構成を説明する図である。
アドミタンス制御演算部51a1は、式1に示す微分方程式を解くことにより、仮想バネ・マス・ダンパ系のモデルのパラメータを調整する。なお、ΔFは、力指令値SVfと把持力検出値PVfとの差分、Mは質量、Cはダンパの減衰係数、Kはバネのばね定数、xは変位である。
Figure 2023111673000002
アドミタンス制御演算部51a1は、加減算ブロックA11、加減算ブロックA12、加減算ブロックA13、積分ブロックB11、積分ブロックB12、ゲインブロックB13及びゲインブロックB14を備える。なお、加減算ブロックは、複数の入力に対して、加算又は減算した結果を出力する。積分ブロックは、入力に対して積分を行った結果を出力する。ゲインブロックは、入力に対してゲインを乗算した結果を出力する。以下でも同様である。
加減算ブロックA11は、力指令値SVfと把持力検出値PVfとの差分を算出する。加減算ブロックA11は、加減算ブロックA12に演算結果を出力する。加減算ブロックA12は、加減算ブロックA11の出力とゲインブロックB14の出力とを加算する。加減算ブロックA12は、加減算ブロックA13に演算結果を出力する。加減算ブロックA13は、加減算ブロックA12の出力とゲインブロックB13の出力とを加算する。加減算ブロックA13は、積分ブロックB11に演算結果を出力する。
積分ブロックB11は、加減算ブロックA13からの出力を積分し、積分した結果にゲインK11を乗算する。積分ブロックB11は、積分ブロックB12及びゲインブロックB13に演算結果を出力する。
積分ブロックB12は、積分ブロックB11からの出力を積分して出力する。積分ブロックB12は、アドミタンス制御演算部51a1の出力として、演算結果である変位指令値SVdを出力する。また、積分ブロックB12は、ゲインブロックB14に演算結果を出力する。
ゲインブロックB13は、積分ブロックB11の出力にゲインK12を乗算して、加減算ブロックA13に出力する。また、ゲインブロックB14は、積分ブロックB12の出力にゲインK13を乗算して、加減算ブロックA12に出力する。
ゲインK11は、式1における質量Mに対応する。ゲインK12は、式1における減衰係数Cに対応する。ゲインK13は、式1におけるばね定数Kに対応する。
なお、上述したアドミタンス制御演算部51a1によるアドミタンス制御は処理の一例であって、上述の制御以外にも、例えば、ばね定数Kのみを用いて把持力検出値PVfから変位指令値SVdを演算する力制御を行ってもよい。
アドミタンス制御演算部51a1は、力指令値SVfを変位指令値SVdに変換する力制御演算部の一例である。力制御演算部における、力指令値SVfを変位指令値SVdに変換する方法については、アドミタンス制御演算部51a1に限らず、様々な方法を適用可能である。
(積分演算部51a2)
積分演算部51a2は、アドミタンス制御演算部51a1から出力された変位指令値SVdを積分して、位置指令値SVθに変換する。アドミタンス制御演算部51a1と積分演算部51a2により、把持力検出値PVfが力指令値SVfと釣り合うところに、第1指部21a及び第2指部21bの位置が調整される。
(位置速度演算部51a3)
位置速度演算部51a3は、積分演算部51a2から出力された位置指令値SVθの位置に第1指部21a及び第2指部21bが配置されるように電流指令値SViを演算して出力する。位置速度演算部51a3は、位置検出値PVθが位置指令値SVθと一致するように電流指令値SViを算出(生成)する。具体的には、位置速度演算部51a3は、位置に関してP(Proportional)制御、速度に対してPI(Proportional-Integral)制御を行う。図6は、本実施形態に係る把持装置1の制御部50が有する演算処理部51の位置速度演算部51a3の機能構成を説明する図である。
位置速度演算部51a3は、加減算ブロックA21、加減算ブロックA22、加減算ブロックA23、ゲインブロックB21、ゲインブロックB22及び積分ブロックB23を備える。
加減算ブロックA21は、位置指令値SVθと位置検出値PVθとの差分を算出する。加減算ブロックA21は、ゲインブロックB21に演算結果を出力する。ゲインブロックB21は、加減算ブロックA21の出力にゲインK21を乗算して、加減算ブロックA22に出力する。加減算ブロックA22は、ゲインブロックB21の出力と速度検出値PVvとの差分を算出する。加減算ブロックA22は、ゲインブロックB22及び積分ブロックB23に演算結果を出力する。
ゲインブロックB22は、加減算ブロックA22の出力にゲインK22を乗算して、加減算ブロックA23に出力する。積分ブロックB23は、加減算ブロックA22からの出力を積分し、積分した結果にゲインK23を乗算する。積分ブロックB23は、加減算ブロックA23に演算結果を出力する。
加減算ブロックA23は、ゲインブロックB22の出力と積分ブロックB23の出力との和を演算する。そして、加減算ブロックA23は、位置速度演算部51a3の出力として、電流指令値SViを出力する。なお、ゲインK21等のゲインについては、システムの応答等を考慮して適宜定める。
(電流演算部51a4)
電流演算部51a4は、位置速度演算部51a3から出力された電流指令値SViを電流操作値MViに変換する。電流演算部51a4は、電流検出値PViが電流指令値SViと一致するように電流操作値MViを算出(生成)する。具体的には、電流演算部51a4は、電流に対してPI制御を行う。図7は、本実施形態に係る把持装置1の制御部50が有する演算処理部51の電流演算部51a4の機能構成を説明する図である。
電流演算部51a4は、加減算ブロックA31、加減算ブロックA32、ゲインブロックB31及び積分ブロックB32を備える。
加減算ブロックA31は、電流指令値SViと電流検出値PViとの差分を算出する。加減算ブロックA31は、ゲインブロックB31及び積分ブロックB32に演算結果を出力する。
積分ブロックB32は、加減算ブロックA31の出力にゲインK31を乗算して、加減算ブロックA32に出力する。積分ブロックB32は、加減算ブロックA31からの出力を積分し、積分した結果にゲインK32を乗算する。積分ブロックB32は、加減算ブロックA32に演算結果を出力する。
加減算ブロックA32は、ゲインブロックB31の出力と積分ブロックB32の出力との和を演算する。そして、加減算ブロックA32は、電流演算部51a4の出力として、電流操作値MViを出力する。なお、ゲインK31等のゲインについては、システムの応答等を考慮して適宜定める。
[力指令生成部51b]
力指令生成部51bは、力指令値SVfを生成する。力指令生成部51bは、想定される把持対象物の硬さに応じた力指令値SVfを出力する。
[滑り検出部51c]
滑り検出部51cは、把持対象物TGTが把持装置1内、すなわち、第1指部21a及び第2指部21bとの間、で滑ったことを検出する。滑り検出部51cには、力計測データ取得部54から、第1把持力値Fmaを示す第1把持力検出値PVfaと第2把持力値Fmbを示す第2把持力検出値PVfbが入力される。滑り検出部51cは、第1把持力検出値PVfa及び第2把持力検出値PVfbに基づいて、把持対象物TGTの滑りを検出する。
把持装置1が第1指部21aと第2指部21bとの間に把持対象物TGTを把持している場合に、例えば、把持対象物TGTが第1指部21aに対して滑ると、第1指部21aにかかる力は、スティックスリップ現象により周期的に変動する。したがって、第1指部21aにかかる力を検出する第1力覚センサ31aにおいて検出される第1把持力値Fmaは、周期的に変動する。
同様に、把持装置1が第1指部21aと第2指部21bとの間に把持対象物TGTを把持している場合に、例えば、把持対象物TGTが第2指部21bに対して滑ると、第2指部21bにかかる力はスティックスリップ現象により周期的に変動する。したがって、第2指部21bにかかる力を検出する第2力覚センサ31bにおいて検出される第2把持力値Fmbは周期的に変動する。
図8は、スティックスリップ現象について説明する図である。図8の縦軸は接触する二つの物体間に生じる摩擦力を、横軸は時間を示す。線Lssは、二つの物体の間で生じる摩擦力を示す。スティックスリップ現象とは、接触する二つの物体が滑るときに、接触面において滑りと付着とが交互に繰り返し起きる間欠振動のことである。
接触する二つの物体が接触面において滑っているときは、線Lslipに示すように、急激に摩擦力が減少する。一方、接触する二つの物体が接触面において付着しているときは、線Lstickに示すように徐々に摩擦力が増加する。図8に示すように、スティックスリップ現象が発生しているときは、滑りと付着とが交互に繰り返し発生する。
本実施形態に係る把持装置1において、滑り検出部51cは、第1力覚センサ31a又は第2力覚センサ31bにおいて、スティックスリップ現象発生時の周期的かつ微少な力の変化を検出する。滑り検出部51cは、第1力覚センサ31a又は第2力覚センサ31bから周期的かつ微少な力の変化を検出すると、第1指部21a又は第2指部21bにおいて、把持対象物TGTが滑っていると判断する。すなわち、滑り検出部51cは、第1力覚センサ31a又は第2力覚センサ31bから周期的かつ微少な力の変化を検出することにより、第1指部21a又は第2指部21bにおける把持対象物TGTの滑りを検出できる。
また、滑り検出部51cは、滑り量演算部51c1を備える。滑り量演算部51c1は、把持対象物TGTが把持装置1内、すなわち、第1指部21a及び第2指部21bとの間、で滑ったことを検出した時に、把持対象物TGTが滑った量(滑り量)を算出する。
滑り量演算部51c1は、例えば、スティックスリップ現象発生時の把持力変化(振幅)と持続時間から把持対象物TGTの滑り量を演算してもよい。スティックスリップ現象発生による把持力変化により、滑り量が異なる。例えば、把持力変化が大きい場合滑り量は大きく、把持力変化が小さい場合滑り量は小さいと推定される。したがって、把持力の変化と発生している時間から滑り量を算出できる。なお、把持力変化と滑り量の関係については、事前にデータを取得してもよい。
また、滑り量演算部51c1は、事前に振動周波数と滑り量の関係をテーブルとして取得しておき、振動周波数と振動回数から滑り量を演算してもよい。スティックスリップ現象発生による発生周波数(振動周波数)により、滑り量が異なる。例えば、振動周波数が低い場合滑り量は大きく、振動周波数が高い場合滑り量は小さいと推定される。したがって、事前に、振動周波数と滑り量の関係をテーブルとして取得しておけば、求めた振動周波数と振動回数から滑り量を算出できる。
さらに、第1力覚センサ31a又は第2力覚センサ31bとして、第1指部21a又は第2指部21bのひずみ量を検出するひずみセンサを用いている場合には、把持位置が変化することで発生するひずみ量が変化するのを用いて、滑り量を検出することができる。ひずみ量は例えば下記の式で求められる。
ひずみ量 = α × 把持力(設定値) × 把持位置(センサまでの距離)
さらにまた、滑り量演算部51c1に換えて、滑り量を検出するために別の滑り量検出部を用いてもよい。例えば、滑り量を検出するためにカメラを備え、滑りを検出する前後の画像から滑り量を検出してもよい。例えば、制御部50は、滑り検出部51cが滑りを検出したら、カメラ等の滑り検出部に滑り量を検出するように制御してもよい。制御部50は、滑り検出部で検出した滑り量を取得して処理を行う。
滑り検出部51cは、力指令生成部51bに接続される。滑り検出部51cは、力指令生成部51bに制御信号Ctlを出力する。力指令生成部51bは、滑り検出部51cで滑りを検出したら、滑りを止めるために力指令値SVfを上げる。なお、力指令値SVfを上げる程度については特に限定されないが、変更した力指令値SVfが把持対象物TGTに対して許容可能な最大把持力以下となるようにする。
≪把持システム≫
<把持システム100>
次に、本実施形態に係る把持装置を用いた把持システム100について説明する。図9は、本実施形態に係る把持装置を用いる把持システム100の構成例を示す図である。図10は、本実施形態に係る把持装置を用いる把持システム100の機能構成を説明する図である。
把持システム100は、把持装置2と、ロボット5と、を備える。
把持装置2は、把持装置1の制御部50に換えて、制御部150を備える。制御部150は、制御部50の機能をすべて含む。また、制御部150は、ロボット5に制御信号を送信する。
ロボット5は、ロボットアーム70と、ロボット制御部80と、を備える。ロボットアーム70は、例えば、多関節のロボットアームである。ロボットアーム70の先端には、把持装置2の機構部60が取り付けられる。ロボットアーム70は、いわゆる、多関節ロボットである。ロボットアーム70は、機構部60を三軸方向に移動するとともに、三軸方向に回転する。
<把持システム100の処理>
本実施形態に係る把持装置を用いる把持システム100の動作について説明する。図11は、本実施形態に係る把持装置を用いる把持システム100の処理を説明するフロー図である。ここでは、把持対象物を把持装置2で把持して、把持した対象物を別の場所に移動させる場合について説明する。
(ステップS10)
ロボット5は、把持装置2を把持対象物の近傍に移動させる。具体的には、把持システム100が備えるロボット5のロボット制御部80は、機構部60を把持対象物の近傍に移動させるように制御する。ロボット5は、機構部60を把持対象物の近傍に移動させる。
(ステップS20)
把持装置2は、把持対象物を把持する。具体的には、把持装置2の演算処理部151は、把持装置2の把持動作を開始するように制御する。具体的には、演算処理部151は、第1指部21a及び第2指部21bのそれぞれについて、間隔を狭くする向きに移動させる。そして、演算処理部151は、把持装置2が把持対象物を把持したら、把持対象物を把持する力(把持力検出値PVf)が力指令値SVfと一致するように制御する。また、例えば、壊れやすい把持対象物や柔らかい把持対象物を把持装置で把持する場合には、弱い力で繊細に把持対象物を把持する。
(ステップS30)
次に、ロボット5は、把持装置2が把持した把持対象物を、把持した場所から別の場所に移動を開始する。
(ステップS40)
ロボット5が、把持装置2が把持している把持対象物を移動している間に、把持対象物が滑る場合がある。特に、壊れやすい把持対象物や柔らかい把持対象物を把持装置で把持している場合には、弱い力で把持対象物を把持することから、把持装置内で把持対象物が滑る場合がある。
本実施形態に係る把持システム100においては、把持装置2の滑り検出部51cを用いて、把持装置2において把持対象物の滑りを検出したかどうかを判定する。滑り検出部51cが把持対象物の滑りを検出した場合(ステップS40のYes)は、ステップS50に処理を進める。滑り検出部51cが把持対象物の滑りを検出していない場合(ステップS40のNo)は、ステップS80に処理を進める。
(ステップS50)
把持装置2は、把持対象物の滑りを検出した場合は、力指令値SVfを上げて、より強く把持対象物を把持する。具体的には、滑り検出部51cが把持対象物の滑りを検出した時は、力指令生成部51bは、力指令値SVfを大きくする。力指令値SVfを大きくすると、演算処理部151は、強く把持対象物を把持するように把持装置2の制御を行う。
把持装置2が把持対象物を強く把持することにより、把持装置2内を滑っている把持対象物の滑りを止めて、把持対象物が更に滑ることや落下することを防止できる。
(ステップS60)
次に、把持装置2は、滑り量を算出する。具体的には、滑り量演算部51c1は、把持対象物が滑った距離、すなわち、滑り量、を算出する。
(ステップS70)
本実施形態に係る把持システム100は、ステップS60で算出した滑り量に基づいて、ロボット5による機構部60の移動場所を補正する。すなわち、ロボット5は、算出した滑り量に基づいて把持装置2の機構部60を移動する。例えば、算出した滑り量に基づいて、移動場所を当初の移動場所に対して滑り量分高い場所に補正する。
(ステップS80)
移動を終了するかどうか判定する。例えば、移動位置まで移動した場合に、動作を終了する。動作を終了する場合(ステップS80のYes)は、処理を終了する。移動を終了しない場合(ステップS80のNo)は、ステップS40に戻って処理を繰り返す。
<作用・効果>
本実施形態に係る把持装置によれば、把持装置内での把持対象物の滑りを検出できる。本実施形態に係る把持装置によれば、把持対象物を力覚センサで検出した把持力により制御して把持を行い、その制御に用いる力覚センサを用いて、滑りの検出を行うことができる。したがって、新たにセンサを追加することなく、力制御により把持をおこなう把持装置において、滑りを検出できる。また、本実施形態に係る把持装置によれば、把持装置内で把持対象物が滑ったときに、滑った滑り量を検出できる。
また、本実施形態に係る把持装置によれば、把持装置内での把持対象物の滑りを検出した時に、例えば、把持力を強くするように、制御を変更することにより、把持対象物の更なる滑りや落下を防止できる。さらに、本実施形態に係る把持装置によれば、把持装置内での把持対象物の滑り量に基づいて制御することにより、例えば、把持装置を用いるロボットの制御を補正して、より正確に制御できる。
以上、把持装置を実施形態により説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、例えば、3本以上の指部を備えたものでもよい。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
1、2 把持装置
5 ロボット
100 把持システム
10 駆動部
11 動力部
20 把持部
21a 第1指部
21b 第2指部
30 力検出部
31a 第1力覚センサ
31b 第2力覚センサ
40 モータ駆動部
50 制御部
51 演算処理部
51a 操作値演算部
51a1 アドミタンス制御演算部
51a2 積分演算部
51a3 位置速度演算部
51a4 電流演算部
51b 力指令生成部
51c 滑り検出部
70 ロボットアーム
PVf 把持力検出値
PVi 電流検出値
PVv 速度検出値
PVθ 位置検出値
SVf 力指令値
SVi 電流指令値
SVθ 位置指令値
TGT 把持対象物

Claims (7)

  1. 操作値に応じて回転するモータと、
    第1指部と、第2指部と、を備え、前記モータにより前記第1指部と前記第2指部との間隔を変えて、前記第1指部と前記第2指部とで対象物を把持する把持部と、
    前記第1指部と前記第2指部とで前記対象物を把持した時に、前記第1指部及び前記第2指部が前記対象物を把持する把持力を検出する力検出部と、
    前記力検出部が検出した前記把持力の力検出値が力指令値になるように前記操作値を出力する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記力検出部が検出した前記把持力の変動を検出して、前記対象物の滑りを検出する、
    把持装置。
  2. 前記制御部は、前記把持力の周期的な変動を検出して、前記対象物の滑りを検出する、
    請求項1に記載の把持装置。
  3. 前記制御部は、前記把持力の変動の振幅と持続時間に基づいて、前記対象物の滑った距離である滑り量を検出する、
    請求項1又は請求項2のいずれかに記載の把持装置。
  4. 前記制御部は、前記把持力の変動の振動周波数と振動回数に基づいて、前記対象物の滑った距離である滑り量を検出する、
    請求項1又は請求項2のいずれかに記載の把持装置。
  5. 前記対象物の滑った距離である滑り量を検出する滑り量検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記対象物の滑りを検出した時に、前記滑り量検出部から前記滑り量を取得する、
    請求項1又は請求項2のいずれかに記載の把持装置。
  6. 請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の把持装置と、
    前記把持装置を移動するロボットと、を備え、
    前記ロボットは、前記滑り量に基づいて前記把持装置を移動する、
    把持システム。
  7. 操作値に応じて回転するモータと、
    第1指部と、第2指部と、を備え、前記モータにより前記第1指部と前記第2指部との間隔を変えて、前記第1指部と前記第2指部とで対象物を把持する把持部と、
    前記第1指部と前記第2指部とで前記対象物を把持した時に、前記第1指部及び前記第2指部が前記対象物を把持する把持力を検出する力検出部と、
    を備え、
    前記力検出部が検出した前記把持力の大きさが力指令値になるように前記操作値を出力する把持装置の滑り検出方法であって、
    前記力検出部が検出した前記把持力の変動を検出して、前記対象物の滑りを検出する、
    把持装置の滑り検出方法。
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