JP2023110427A - フレキシブルプリント配線板、及び、フレキシブルプリント配線板の製造方法 - Google Patents

フレキシブルプリント配線板、及び、フレキシブルプリント配線板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長寿命化を図ることができるフレキシブルプリント配線板を提供する。【解決手段】フレキシブルプリント配線板1は、ベースフィルム11と、配線パターン12と、を備えた基板10と、配線パターン12を覆うように基板10に積層されたカバーレイ20と、を備え、カバーレイ20は、保護層21と、保護層21を基板10と接着する接着層22と、を備え、配線パターン12の一部がカバーレイ20から露出しており、保護層21は、カバーレイ20の縁部に向かうにしたがって基板10から離れるように傾斜する傾斜部24を有し、傾斜部24と基板10の間の空間が接着層22で満たされている。【選択図】図2

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板、及び、フレキシブルプリント配線板の製造方法に関するものである。
熱硬化性の接着層を有するカバーレイフィルムに設けられた位置決め孔に位置決めピンを挿入することで、カバーレイフィルムに形成された開口を導体パターンの端子部に対して位置決めを行うフレキシブルプリント配線板(FPC)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005-327982号公報
上述のFPCでは、カバーレイフィルムが形成された面を内側にしてFPCを屈曲させた場合に、開口から露出する導体パターンにカバーレイフィルムの縁部が接触することで導体パターンに応力が集中し、導体パターンが断線してしまうおそれがある、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、長寿命化を図ることが可能なフレキシブルプリント配線板、及び、そのフレキシブルプリント配線板の製造方法を提供することである。
[1]本発明に係るフレキシブルプリント配線板は、基材と、前記基材上に配置された配線と、を備えた基板と、前記配線を覆うように前記基板に積層されたカバーレイと、を備え、前記カバーレイは、保護層と、前記保護層を前記基板と接着する接着層と、を備え、前記配線の一部が前記カバーレイから露出しており、前記保護層は、前記カバーレイの縁部に向かうにしたがって前記基板から離れるように傾斜する傾斜部を有し、前記傾斜部と前記基板の間との空間が前記接着層で満たされているフレキシブルプリント配線板である。
[2]上記発明において、前記傾斜部の前記基板に対する傾斜角度が、0°~30°であってもよい。
[3]上記発明において、前記傾斜部の端部と前記接着層の端部との間の前記基板の延在方向における距離が、1μm~30μmであってもよい。
[4]上記発明において、前記配線板の長手方向の長さは、600mm以上であり、前記カバーレイの前記保護層は、一枚の樹脂フィルムから構成されていてもよい。
[5]本発明に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法は、基材と、前記基材上に配置された配線と、前記配線を覆うように前記基材に積層されたカバーレイと、を備えたフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記配線が配置された前記基材を準備する第1の工程と、前記配線の一部を覆うように前記基材上に剥離層を配置する第2の工程と、前記配線及び前記剥離層を覆うように前記基材上にカバーレイを配置して前記カバーレイを半硬化させる第3の工程と、前記基材から前記剥離層を剥離することで、前記カバーレイのうち前記剥離層上に積層された除去部分を除去し、前記配線の一部を前記カバーレイから露出させる第4の工程と、前記カバーレイを本硬化させる第5の工程と、を備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法である。
[6]上記発明において、前記第3の工程は、前記カバーレイを前記基材に押し当てた状態で加熱することで、前記カバーレイの接着層を半硬化させることを含み、前記第5の工程は、前記カバーレイを前記基材に押し当てた状態で加熱することで、前記カバーレイの前記接着層を本硬化させることを含んでいてもよい。
[7]上記発明において、前記第4の工程は、前記剥離層を剥離することで、前記カバーレイに、前記カバーレイの縁部に向かうにしたがって前記基材と前記配線からなる基板から離れるように傾斜する傾斜部を形成することを含み、前記第5の工程は、前記カバーレイを前記基板に向かって押圧することで、前記傾斜部と前記基板の間の空間に前記接着層を充填することを含んでいてもよい。
[8]上記発明において、前記剥離層は、前記剥離層の前記基材に対する剥離強度が、前記カバーレイの前記基材に対する剥離強度よりも小さい微粘着フィルムであり、前記第2の工程は、前記配線の一部を覆うように前記基材上に前記微粘着フィルムを貼り付けることを含んでもよい。
[9]上記発明において、前記第4の工程は、前記カバーレイのうち前記除去部分以外の部分を押さえ手段により押さえた状態で、前記剥離層を前記基材から引き剥がすことを含んでもよい。
[10]上記発明において、前記配線板の製造方法は、前記第4の工程の前に、前記カバーレイ、前記剥離層、及び、前記基材を切断することで、前記剥離層を前記配線板の端部から露出させる第6の工程をさらに備えていてもよい。
本発明では、カバーレイの保護層に、カバーレイの縁部に向かうにしたがって基板から離れるように傾斜する傾斜部が形成されている。これにより、フレキシブルプリント配線板を屈曲させた場合に、カバーレイから露出した配線がカバーレイに接触することを抑制でき、また、フレキシブルプリント配線板を屈曲させることで配線がカバーレイに接触する場合であっても、当該接触により配線にかかる応力を緩和することができる。このため、配線の断線を抑制することができ、フレキシブルプリント配線板の長寿命化を図ることができる。
また、本発明では、カバーレイを半硬化させた後に剥離層を剥離し、次いでカバーレイを本硬化させるので、上記の傾斜部を有するフレキシブルプリント配線板を容易に製造することができる。
図1は、本発明の実施形態におけるフレキシブルプリント配線板を示す平面図である。 図2は、本発明の実施形態におけるフレキシブルプリント配線板を示す断面図であり、図1のII-II線に沿った図である。 図3(a)~図3(d)は、本発明の実施形態におけるフレキシブルプリント配線板の製造方法を示す断面図である。 図4(a)~図4(f)は、本発明の実施形態におけるフレキシブルプリント配線板の製造方法を示す断面図である。 図5(a)は、図3(b)に対応する平面図であり、図5(b)は、本発明の実施形態におけるフレキシブルプリント配線板の製造方法の変形例を示す図であると共に、図3(b)に対応する平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態におけるフレキシブルプリント配線板を示す平面図である。
本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板1は、全体として長尺の長方形状を有しているフレキシブルプリント基板(FPC)である。特に限定されないが、このフレキシブルプリント配線板1の長手方向(図中のX方向)に沿った長さL1は600mm~5000mmであり(600mm≦L1≦5000mm)、フレキシブルプリント配線板1の短手方向(図中のY方向)に沿った幅Wは1mm~250mmである(1mm≦W≦250mm)。
フレキシブルプリント配線板1の平面形状は、長方形状のみに限定されず、任意の形状を選択することができ、例えば、複数に分岐して延在する枝分かれ形状を一部に有していてもよい。また、フレキシブルプリント配線板1の幅は長手方向の全体に亘って一定でなくともよく、長手方向の一部においてフレキシブルプリント配線板1の幅が広くなっていてもよいし、狭くなっていてもよい。
或いは、フレキシブルプリント配線板1が、250mmよりも広い幅Wを有することで(250mm<W≦1000mm)、大型の矩形状の平面形状を有してもよい。なお、大型のフレキシブルプリント配線板の平面形状は、特に上記に限定されず、任意の形状とすることができる。この際、当該大型のフレキシブルプリント配線板の平面形状に外接する仮想上の矩形が、上記の長さL1と幅Wを有していればよい。
こうした長尺或いは大型の平面形状を有するフレキシブルプリント配線板1は、例えば、自動車、産業用機械、医療機器等の用途に用いられる。なお、本実施形態のフレキシブルプリント配線板1の使用用途は、特に限定されない。
図2に示すように、フレキシブルプリント配線板1は、基板10と、カバーレイ20と、を備えている。基板10は、ベースフィルム11と、ベースフィルム11上に配置された複数の配線パターン12と、を有している。本実施形態における基板10が本発明における「基板」の一例に相当し、本実施形態におけるベースフィルム11が本発明における「基材」の一例に相当し、本実施形態における配線パターン12が本発明における「配線」の一例に相当し、本実施形態におけるカバーレイ20が本発明における「カバーレイ」の一例に相当する。
ベースフィルム11は、可撓性を有すると共に長尺の帯形状を有するフィルムである。このベースフィルム11は、樹脂材料等の電気絶縁性を有する材料から構成されている。特に限定されないが、このベースフィルム11を構成する材料としては、例えば、ポリイミド(PI)、液晶ポリマ(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、及び、アラミド等を例示することができる。
配線パターン12は、金属又はカーボン等の導電性材料から構成されている。この配線パターン12を構成する金属としては、例えば、銅、銀、金を例示することができる。本実施形態では、配線パターン12を構成する材料として銅を用いる。なお、配線パターン12の数は、複数に限られず、1つであってもよい。
本実施形態では、図1に示すように、同じ長さの複数の配線パターン12がベースフィルム11上にX方向に沿って直線状に延在している。複数の配線パターン12は、等間隔で相互に平行に配置されている。複数の配線パターン12は、X軸方向における位置が互いに等しくなるように配置されている。なお、配線パターン12の数や形状、配置等は、特にこれに限定されず、任意に設定することができる。また、ベースフィルム11の両面に配線パターンを形成してもよいし、配線パターンにバイアホール等を含めてもよい。
また、図1に示すように、各々の配線パターン12の両端には端子部13がそれぞれ形成されている。この端子部13は、例えば、他のプリント配線板やケーブル等に設けられたコネクタが接続されて、この端子部13を介してフレキシブルプリント配線板1が外部の電子回路と電気的に接続される。なお、端子部13の形成位置は、配線パターン12の端部に限定されず、配線パターン12における任意の位置を選択することができる。また、配線パターン12における端子部13の数も特に限定されない。
カバーレイ20は、図2に示すように、保護層21と接着層22からなる二層構造を有している。カバーレイ20は当該カバーレイ20の端部を除去することで形成された開放部分23を有しており、この開放部分23から配線パターン12の端子部13が露出している。
保護層21は、配線パターン12を保護するための層である。保護層21は、可撓性を有すると共に長尺の帯形状を有するフィルムから構成されている。この保護層21は、樹脂材料等の電気絶縁性を有する材料から構成されている。特に限定されないが、この保護層21を構成する材料としては、例えば、ポリイミド(PI)、液晶ポリマ(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、及び、アラミド等を例示することができる。
特に限定されないが、保護層21は、フレキシブルプリント配線板1の長手方向の長さL1から開放部分23の長さを除いた部分の長さを有しており、保護層21は、1枚の長尺のフィルムで構成されている。ここで、長尺のフレキシブルプリント配線板の製造に用いられる長尺のカバーレイを形成する方法としては、端子部に対応した開口や開放部分を備えた複数枚の樹脂フィルムを直線状に並べ、樹脂フィルムの辺同士を重ね合わせることで形成する方法が考えられる。この方法で製造されたカバーレイには、樹脂フィルム同士が重なり合って形成されたラップ部が存在している。これに対し、本実施形態における保護層21は、1枚の長尺の樹脂フィルムで構成されているため、本実施形態におけるカバーレイ20にはラップ部が存在しない。
保護層21は、開放部分23に沿った縁部に形成された傾斜部24を有している。この傾斜部24は、カバーレイ20の縁部に向かうにしたがって基板10から離れるように傾斜している。傾斜部24は、後述するフレキシブルプリント配線板1の製造方法によって、カバーレイ20を切断する際に形成される部分である。本実施形態における傾斜部34が本発明における「傾斜部」の一例に相当する。
傾斜部24の基板10に対する傾斜角度θ’は、0°~30°であり(0°<θ’<30°)、好ましくは1°~10°である(1°<θ’<10°)。傾斜部24の傾斜角度θ’が大きすぎると、フレキシブルプリント配線板1を製品等に実装する際の作業性が低下するおそれがある。
本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板1では、上述の通り、保護層21の傾斜部24が基板10から離れるように上向きに傾斜している。これにより、フレキシブルプリント配線板1をカバーレイ20が内側となるように折り曲げた場合に、保護層21の縁部が配線パターン12に接触することが抑制されている。また、フレキシブルプリント配線板1を折り曲げて保護層21の縁部が配線パターン12に接触する場合であっても、傾斜部24が基板10から離れるように傾斜していることにより、配線パターン12にかかる応力を緩和することができる。これにより、配線パターン12が断線することを抑制しフレキシブルプリント配線板1の長寿命化を図ることができる。
また、本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板1では、保護層21に傾斜部24が存在することにより、端子部13にはんだ付けをする際にはんだがカバーレイ20の上に乗り上げてしまうことを抑制することができる。
接着層22は、保護層21を基板10の上面に接着するための層である。接着層22は、例えば、熱硬化性エポキシ系接着剤や熱硬化性アクリル系接着剤から構成されている。接着層22は、図中X方向において保護層21の外縁よりも外側まで延在している。また、接着層22は、傾斜部24と基板10の間の空間25(図4(e)参照)を満たしており、接着層22により傾斜部24が基板10に接着されている。
本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板1では、傾斜部24と基板10の間の空間25が接着層22で満たされていることにより、端子部13にめっきをする際に、めっき液が傾斜部24と基板10の間の空間25に入り込んで液染みを生じさせることを抑制し、フレキシブルプリント配線板1の外観不良の発生を抑制することができる。
接着層22の端部と傾斜部24の端部の間の図中X方向(基板10の延在方向)における距離L2は、1μm~30μmである(1μm<L2<30μm)。すなわち、本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板1では、図中X方向において保護層21の外縁よりも外側に存在する接着層22の量(フロー量)が少量に抑制されており、開放部分23及び端子部13が位置精度よく形成されている。これにより、端子部13の接続信頼性を向上することができると共に、端子部13にはんだ付けやめっき等を行う際の作業性を向上することができる。
以下に、本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板1の製造方法について、図3(a)~図3(d)、図4(a)~図4(f)、図5(a)、及び、図5(b)を参照しながら説明する。図3(a)~図3(d)、及び、図4(a)~図4(f)は、本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板の製造方法を示す断面図である。図5(a)は、図3(b)に対応する平面図である。図5(b)は、本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板の製造方法の変形例を示す図であると共に、図3(b)に対応する平面図である。
まず、図3(a)に示すように、治具100の上に、一つ又は複数の配線パターン12が形成されたベースフィルム11を準備する(準備工程)。ベースフィルム11に配線パターン12を形成する方法としては、特に限定されないが、サブトラクティブ法やセミアディティブ法等の方法を例示することができる。本実施形態における準備工程が、本発明における「第1の工程」の一例に相当する。
次に、図3(b)に示すように、配線パターン12の一部を覆うように、ベースフィルム11の上に、長方形状の微粘着フィルム30を配置する(剥離層配置工程)。具体的には、図5(a)に示すように、複数の配線パターン12に跨って、各配線パターン12の一部を被覆するように微粘着フィルム30を配置する。この際、微粘着フィルム30の長辺が、各配線パターン12と直交するように微粘着フィルム30を配置する。本実施形態における剥離層配置工程が、本発明における「第2の工程」の一例に相当する。なお、図5(b)に示すように、一つの微粘着フィルム30が一つの配線パターン12のみを覆うように、複数の微粘着フィルム30を複数の配線パターン12に対して個別に配置してもよい。
特に図示しないが、微粘着フィルム30に形成された貫通孔に、ベースフィルム11上に設けられた位置決めピンを挿入することで、微粘着フィルム30をベースフィルム11の上に位置決めすることができる。なお、画像認識によって微粘着フィルム30の位置決めを行ってもよい。
微粘着フィルム30は、図3(b)に示すように、基材41と粘着層42が積層された構成を有している。剥離層配置工程では、この粘着層42がベースフィルム11に接触するように、微粘着フィルム30をベースフィルム11上に配置する。微粘着フィルム30の基材41を構成する材料としては、特に限定されないが、ポリエステルを例示することができる。微粘着フィルム30の粘着層42としては、特に限定されないが、アクリル系粘着剤を例示することができる。
このような微粘着フィルム30のベースフィルム11に対する剥離強度は、接着層22のベースフィルム11に対する剥離強度と比べ、同一の条件で測定した場合に、弱くなっている。剥離強度の試験方法としては、JIS K 6854-1や、JIS Z 0237で規定する90度剥離試験が挙げられる。
上記の剥離強度の関係を満たしているのであれば、微粘着フィルム30を構成する材料は特に上記に限定されない。また、微粘着フィルム30に代えて、配線パターン12の一部を覆うようにベースフィルム11上に樹脂材料を塗布し、当該樹脂材料を硬化させることで剥離層を形成してもよい。
次いで、図3(c)に示すように、配線パターン12及び微粘着フィルム30を覆うように、ベースフィルム11の上にカバーレイ20を配置し、接着層22をベースフィルム11に接触させる(カバーレイ貼付工程)。このとき、配線パターン12において微粘着フィルム30が配置された部分には、接着層22が接触しない。なお、カバーレイ20が配線パターン12及び微粘着フィルム30を覆うことができる大きさを有している限り、カバーレイ20の大きさ及び形状は限定されない。
さらに、図3(d)に示すように、熱盤50でカバーレイ20をベースフィルム11に所定の圧力でプレスした状態で、所定の温度で全体を所定の時間加熱することで、接着層22を半硬化させる。接着層22の硬化は、後述する剥離工程において、微粘着フィルム30の剥離に伴ってカバーレイ20がベースフィルム11からはがれない程度で、かつ、後述する接着層充填工程において、空間25(図4(e)参照)に接着層22を充填することが可能な程度に行う。具体的には、半硬化後の接着層22の硬化度が30~60%となるように接着層22を硬化させる。接着層22の硬化度の測定方法としては、ゲル分率試験法、熱分析法、フーリエ変換赤外分光法等の、公知の測定手法を用いることができる。接着層22の硬化の程度は、プレスにおける条件により制御することができる。プレスにおける条件は、使用する接着層22を構成する材料に合わせて適宜設定することができる。本実施形態におけるカバーレイ貼付工程が、本発明における「第3の工程」の一例に相当する。
なお、特に図示しないが、カバーレイ20をプレスする際に、熱盤50とカバーレイ20の間に離型フィルムを配置してもよい。離型フィルムは、例えば、ポリエチレン等で構成されている。この離型フィルムを配置してからプレスすることにより、カバーレイ20全体により均一に圧力をかけることができる。
次いで、図4(a)に示すように、製造するフレキシブルプリント配線板1の外形形状に合わせて、外形加工用の金型70を用いて、カバーレイ20、及び、ベースフィルム11を切断する(外形形成工程)。この際、図4(a)及び図4(b)に示すように、微粘着フィルム30が積層されている個所は、微粘着フィルム30を含めて、カバーレイ20、及び、ベースフィルム11を切断し、微粘着フィルム30の端面をカバーレイ20からX軸方向に露出させる。本実施形態における外形形成工程が、本発明における「第6の工程」の一例に相当する。フレキシブルプリント配線板1の外形形成方法は特に上記に限られず、例えば、レーザーを用いてフレキシブルプリント配線板1の外形形成を行ってもよい。
なお、上述の剥離層配置工程において、微粘着フィルム30の端面或いは当該微粘着フィルム30の一部をフレキシブルプリント配線板1から露出させるように、当該微粘着フィルム30をベースフィルム11の上に配置した場合には、この外形形成工程は省略してもよい。
次いで、図4(c)に示すように、微粘着フィルム30と、カバーレイ20において微粘着フィルム30に積層されている部分を、ベースフィルム11から剥離する。この時、微粘着フィルム30のベースフィルム11に対する剥離強度が、接着層22のベースフィルム11に対する剥離強度よりも弱いため、微粘着フィルム30のみがベースフィルム11から剥離され、接着層22はベースフィルム11から剥離されない。
次いで、図4(d)及び図4(e)に示すように、カバーレイ20において微粘着フィルム30に積層されている除去部分201以外の本体部分202に、板状の押さえ治具40を配置し、本体部分202をベースフィルム11に抑え込む。本体部分202を押さえ治具40で押さえた状態で、除去部分201及び微粘着フィルム30を押さえ治具40に押し当てるようにして、除去部分201及び微粘着フィルム30を本体部分202から切り離す(剥離工程)。なお、押さえ治具40としては特にこれに限定されず、カッターナイフの刃等の切断器具であってもよい。
これにより、カバーレイ20において、除去部分201が存在していた箇所に、開放部分23が形成される。また、配線パターン12の一部がこの開放部分23から露出され、端子部13が形成される。また、カバーレイ20において、微粘着フィルム30と共に剥離されたものの、本体部分202から切断されなかった部分が、保護層21の傾斜部24として形成される。傾斜部24とベースフィルム11との間には空間25が存在し、傾斜部24はベースフィルム11に接着されていない。本実施形態における除去部分201が本発明における「除去部分」の一例に相当し、本実施形態における剥離工程が本発明における「第4の工程」の一例に相当し、本実施形態における切断器具40が本発明における「押さえ手段」の一例に相当する。
なお、傾斜部24のベースフィルム11に対する傾斜角度θは、カバーレイ貼付工程における接着層22の硬化の程度を調整することによって制御することができる。具体的には、カバーレイ貼付工程における熱盤50によるプレスの温度をより低く、時間をより短くすることで、接着層22の硬化が進みにくく、傾斜部24のベースフィルム11に対する傾斜角度θが小さくなる。逆に、プレスの温度をより高く、時間をより長くすることで、接着層22の効果が進みやすく、傾斜部24の傾斜角度θが大きくなる。
なお、この剥離工程において、微粘着フィルム30をベースフィルム11から剥離するタイミングと、押さえ治具40で押さえた状態でカバーレイ20の除去部分201を切り離すタイミングとが実質的に同時であってもよい。具体的には、カバーレイ20の本体部分202に押さえ治具40を配置し、本体部分202を押さえ治具40で押さえた状態で、微粘着フィルム30をベースフィルム11から剥離すると同時に、カバーレイ20の除去部分201と微粘着フィルム30を本体部分202から切り離してもよい。
また、押さえ治具40を用いなくてもカバーレイ20の除去部分201を切り離すことができる場合には、この剥離工程において押さえ治具40を用いなくてもよい。
次いで、カバーレイ20の上から押さえ治具40を取り除き、図4(f)に示すように、再度熱盤50を用いて全体を加熱しながらカバーレイ20をベースフィルム11にプレスする。この際、熱盤50によって保護層21の傾斜部24がベースフィルム11に向かって押圧されることにより、傾斜部24とベースフィルム11の間の空間25に接着層22が充填され、傾斜部24がベースフィルム11に接着される(接着層充填工程)。ここで、接着層22は、表面張力の影響により、端子部13に向かって図中横方向に向かって流れるよりも、空間25に優先的に充填される。このため、接着層22の端子部13への流出が抑制される。
本実施形態では、傾斜部24がベースフィルム11に向かって押圧されることにより、傾斜部24の最終的な傾斜角度θ’が剥離工程における傾斜角度θよりも小さくなる(θ’<θ)。なお、特にこれに限定されず、傾斜角度θ’が傾斜角度θと等しくなっていてもよい(θ’=θ)。
最後に、基板10及びカバーレイ20からなる積層体全体をオーブンで加熱することにより(ベーキング)、接着層22を本硬化させる(接着層硬化工程)。具体的には、硬化後の接着層22の硬化度が80~100%となるように接着層22を硬化させる。接着層22の硬化度は、カバーレイ貼付工程における半硬化後の接着層22の硬化度と同様の方法で測定することができる。本実施形態における接着層充填工程及び接着層硬化工程が本発明における「第5の工程」の一例に相当する。以上のようにして本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板1が製造される。
なお、カバーレイ貼付工程におけるプレスの条件と、接着層充填工程におけるプレスの条件とが、同じであってもよく、異なってもよい。接着層充填工程におけるプレスの条件は、例えば空間25への接着層22の充填の程度に応じて適宜設定することができる。
また、本実施形態では、接着層充填工程の後に接着層硬化工程を行っているが、特にこれに限定されない。例えば、使用する接着剤の種類により、接着層充填工程におけるプレスで接着層が本硬化される場合には、接着層硬化工程を省略してもよい。
以上のように、本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板1の製造方法では、カバーレイ20を半硬化させた後に微粘着フィルム30を剥離し、次いでカバーレイ20を本硬化させるので、傾斜部24を有するフレキシブルプリント配線板1を容易に製造することができる。
また、本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板1の製造方法では、接着層22が半硬化の状態で微粘着フィルム30を剥離することでカバーレイ20の保護層21に傾斜部24を形成する。これにより、接着層22を完全硬化させる際に、傾斜部24とベースフィルム11の間の空間25に接着層22を充填することができるため、接着層22が開放部分23および端子部13へ流れ出すことを抑制することができる。このため、端子部13を精度よく形成することができる。
ここで、カバーレイ貼付工程において接着層22を完全に硬化させた場合は、傾斜部24の形成後に傾斜部24と基板10の間の空間25に接着層22を充填することができない。このため、空間25にめっき液等が流入することを防ぐために、別途樹脂材料等で空間25を封止する必要がある。これに対し、本実施形態では、カバーレイ貼付工程において接着層22を完全に硬化させず、傾斜部24を形成した後、接着層硬化工程において接着層22を本硬化させる。これにより、傾斜部24とベースフィルム11の間の空間25を接着層22で充填することができるため、樹脂材料による封止作業が不要となり、生産性を向上することができる。
また、本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板1の製造方法では、上述のように、空間25に接着層22を充填することで接着層22の端子部13への流出を抑制することができる。これにより、接着層22を構成する接着剤として流動性の大きい接着剤を選択することができるため、フレキシブルプリント配線板1の良好な表面平滑性を得ることができると共に、接着層22と配線パターン12の間に空隙が生じることを抑制することができる。
また、本実施形態におけるフレキシブルプリント配線板1の製造方法では、ベースフィルム11上の配線パターン12を覆うように配置した微粘着フィルム30の上からカバーレイ20を積層し、微粘着フィルム30を剥離することで配線パターン12を露出させ、端子部13を形成する。この微粘着フィルム30は、配線パターン12において端子部13に該当する部分のみに配置すればよいため、カバーレイ20の大きさにかかわらず、ベースフィルム11に対して位置精度よく配置することができる。このため、端子部13を精度よく形成することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1…フレキシブルプリント配線板
10…基板
11…ベースフィルム
12…配線パターン
13…端子部
20…カバーレイ
21…保護層
22…接着層
23…開放部分
24…傾斜部
201…除去部分
202…本体部分
30…微粘着フィルム
40…押さえ治具
50…熱盤
100…治具

Claims (10)

  1. 基材と、前記基材上に配置された配線と、を備えた基板と、
    前記配線を覆うように前記基板に積層されたカバーレイと、を備え、
    前記カバーレイは、
    保護層と、
    前記保護層を前記基板と接着する接着層と、を備え、
    前記配線の一部が前記カバーレイから露出しており、
    前記保護層は、前記カバーレイの縁部に向かうにしたがって前記基板から離れるように傾斜する傾斜部を有し、
    前記傾斜部と前記基板との間の空間が前記接着層で満たされているフレキシブルプリント配線板。
  2. 請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板であって、
    前記傾斜部の前記基板に対する傾斜角度が、0°~30°であるフレキシブルプリント配線板。
  3. 請求項1または2に記載のフレキシブルプリント配線板であって、
    前記傾斜部の端部と前記接着層の端部との間の前記基板の延在方向における距離が、1μm~30μmであるフレキシブルプリント配線板。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板であって、
    前記フレキシブルプリント配線板の長手方向の長さは、600mm以上であり、
    前記カバーレイの前記保護層は、一枚の樹脂フィルムから構成されているフレキシブルプリント配線板。
  5. 基材と、前記基材上に配置された配線と、前記配線を覆うように前記基材に積層されたカバーレイと、を備えたフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
    前記配線が配置された前記基材を準備する第1の工程と、
    前記配線の一部を覆うように前記基材上に剥離層を配置する第2の工程と、
    前記配線及び前記剥離層を覆うように前記基材上にカバーレイを配置して前記カバーレイを半硬化させる第3の工程と、
    前記基材から前記剥離層を剥離することで、前記カバーレイのうち前記剥離層上に積層された除去部分を除去し、前記配線の一部を前記カバーレイから露出させる第4の工程と、
    前記カバーレイを本硬化させる第5の工程と、を備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  6. 請求項5に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
    前記第3の工程は、前記カバーレイを前記基材に押し当てた状態で加熱することで、前記カバーレイの接着層を半硬化させることを含み、
    前記第5の工程は、前記カバーレイを前記基材に押し当てた状態で加熱することで、前記カバーレイの前記接着層を本硬化させることを含むフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  7. 請求項6に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
    前記第4の工程は、前記剥離層を剥離することで、前記カバーレイに、前記カバーレイの縁部に向かうにしたがって前記基材と前記配線からなる基板から離れるように傾斜する傾斜部を形成することを含み、
    前記第5の工程は、前記カバーレイを前記基板に向かって押圧することで、前記傾斜部と前記基板の間の空間に前記接着層を充填することを含むフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  8. 請求項5~7のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
    前記剥離層は、前記剥離層の前記基材に対する剥離強度が、前記カバーレイの前記基材に対する剥離強度よりも小さい微粘着フィルムであり、
    前記第2の工程は、前記配線の一部を覆うように前記基材上に前記微粘着フィルムを貼り付けることを含むフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  9. 請求項5~8のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
    前記第4の工程は、前記カバーレイのうち前記除去部分以外の部分を押さえ手段により押さえた状態で、前記剥離層を前記基材から引き剥がすことを含むフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  10. 請求項5~9のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
    前記フレキシブルプリント配線板の製造方法は、前記第4の工程の前に、前記カバーレイ、前記剥離層、及び、前記基材を切断することで、前記剥離層を前記配線板の端部から露出させる第6の工程をさらに備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法。
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