JP2023110372A - 床版用主桁の製造方法と床版の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】床版の現場での工期を短縮する。【解決手段】主桁2は幅方向両側に一側面11及び他側面12を有し、隣り合う一方の主桁2の一側面11に密着用凹部を設けると共に、密着用凹部を設けた一側面11に対向する隣り合う他方の主桁2の他側面12に剥離シート29を設け、隣り合う主桁2,2の一側面11と他側面12の間の目地部3に間詰コンクリートを充填し、間詰コンクリートが硬化して密着用凹部25に密着した間詰コンクリート部4を形成した後、隣り合う主桁2,2を剥離シート29で分離するから、目地部3の間隔を調整して間詰コンクリートを打設し、硬化した間詰コンクリート部4の外面24は、隣り合う主桁2の他側面12を転写した形状となるから、設置場所で並べることにより、所定寸法の床版1を形成することでき、現場での工期の短縮が可能となる。【選択図】図6

Description

本発明は、床版用主桁の製造方法と床版の施工方法に関する。
従来、この種の床版として、プレキャストコンクリート製の主桁を幅方向に並設し、隣り合う主桁の間に間詰コンクリートを充填して施工したものがある(例えば特許文献1及び2)。
上記従来技術では、床版全体を現場打ちコンクリートにより施工する場合に比べて、プレキャストコンクリート製の主桁を用いることにより、大型の主桁の現場での施工工程を削減することができる。また、コンクリート製品は製造時に寸法誤差が発生し、床版も幅寸法に誤差が発生すると共に、幅方向両側の面を平坦に製造することは難しいため、上記のように隣り合う床版の間に調整用の目地部を設け、この目地部に間詰コンクリートを充填することにより、床版を所定の寸法に仕上げることができる。
しかし、大型の床版では、大量の間詰コンクリートを使用するためコンクリートミキサー車が複数台必要となり、しかも、床版を高所に設ける場合、床版の間隔調整や間詰コンクリートの充填作業に大きな労力を必要としていた。
また、複数並設した主桁にPC鋼材を挿通する場合、図12に示すように、隣り合う主桁101,101Aにそれぞれ幅方向の挿通孔102,102を予め形成し、一方の主桁101の挿通孔102内に管材103の基端側を挿入配置した後、間に目地部104を形成するようにして主桁101,101Aを並べる。
この後、上方から目地部104に手を差し入れ、前記管材103の先端側を把持し、破線で示すように管材103の先端103Sを他方の主桁101Aの挿通孔102に挿入し、両挿通孔102,102を管材103により連通する。この後、目地部104に図示しない間詰コンクリートを充填し、それら挿通孔102,102と管材103により主桁101,101Aと間詰コンクリートに、図示しないPC鋼材を挿通する挿通孔を形成するというように、PC鋼材を挿通する挿通孔を形成するために現場での作業工数が増加するという問題もあった。
特開平9-71904号公報 特開2003-27415号公報
そこで、本発明は、上記問題点を解決するものであり、工期の短縮が可能な床版用主桁の製造方法と床版の施工方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、幅方向に複数並設して床版を形成するプレキャストコンクリート製の主桁の製造方法において、前記主桁は方向両側に側面を有し、隣り合う一方の前記主桁の側面にコンクリート密着部を設けると共に、前記コンクリート密着部を設けた前記側面に対向する隣り合う他方の主桁の側面にコンクリート分離部を設け、前記隣り合う主桁の側面間の目地部に間詰コンクリートを充填し、前記間詰コンクリートが硬化して前記コンクリート密着部に密着した間詰コンクリート部を形成した後、前記隣り合う主桁を前記コンクリート分離部で分離することを特徴とする。
請求項2の発明は、前記コンクリート密着部が複数の密着用凹部又は密着用凸部であることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記主桁を幅方向に複数並設し、複数並設した前記主桁の幅方向に挿通孔形成部材を挿通した後、前記間詰コンクリートを前記目地部に充填し、前記間詰コンクリートが硬化した後、前記挿通孔形成部材を抜いてPC鋼材を挿通する挿通孔を形成することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1記載の製造方法により製造した主桁を用いた床版の施工方法において、前記主桁の製造場所と異なる設置場所に、製造時に並設した順番で複数の前記床版を並設することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3記載の製造方法により製造した主桁を用いた床版の施工方法において、前記主桁の製造場所と異なる設置場所に、製造時に並設した順番で複数の前記床版を並設し、前記挿通孔にPC鋼材を挿通し、前記PC鋼材の端部を前記床版の端部に定着することを特徴とする。
請求項1の構成によれば、目地部の間隔を調整して間詰コンクリートを打設し、硬化した間詰コンクリート部の外面は、隣り合う主桁の側面を転写した形状となるから、設置場所で並べることにより、所定寸法の床版を形成することでき、現場での工期の短縮が可能となる。
請求項2の構成によれば、間詰コンクリート部が密着用凹部又は密着用凸部により主桁に一体化される。
請求項3の構成によれば、工場などの設置場所以外で、予めPC鋼材を挿通する挿通孔を主桁に形成することにより、現場での工期の短縮が可能となる。
請求項4の構成によれば、所定寸法の床版を形成することでき、現場での工期の短縮が可能となる。
請求項5の構成によれば、設置場所でPC鋼材により複数の主桁を一体化して床版を形成することができる。
本発明の実施例1を示す主桁の分解斜視図である。 同上、主桁の斜視図である。 同上、床版の斜視図である。 同上、並設した主桁の断面図である。 同上、目地部の下部の拡大断面図である。 同上、床版の断面図である。 同上、密着用ボードの正面図である。 同上、図7のA-A線断面図である。 同上、図7のB-B線断面図である。 本発明の実施例2を示す並設した主桁の断面図である。 本発明の実施例3を示す密着用ボードの要部の拡大断面図である。 従来例を示す目地部の拡大断面図である。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して説明する。図1~図9は本発明の実施例1を示し、床版1はプレキャストコンクリート製の主桁2を幅方向に複数並設し、隣り合う主桁2,2の間の目地部3に間詰コンクリートを充填して間詰コンクリート部4を形成してなる。また、前記床版1は、一例として、橋梁の図示しないピア(橋脚)間などの高所に架設される。
前記主桁2の主桁本体10は、プレストレスコンクリートからなり、縦断面が縦長な略長方形形状をなすと共に、幅方向両側に側面たる幅方向一側面11と他側面12を有し、それら幅方向一側面11と他側面12の下部に、幅方向外側に突出したフランジ部13をその全長に有する。このフランジ部13の端面13Mは、前記一側面11及び他側面12と平行に形成され、前記フランジ部13の端面13Mの上部と前記一側面11及び他側面12との間に傾斜面13Kが形成されている。
また、主桁本体10の幅方向一側面11には、コンクリート密着部が設けられ、主桁2の幅方向他側面12にコンクリート剥離部を設けている。さらに、主桁本体10には、PC鋼材5を挿通する複数の挿通孔6S(図1)が穿設されている。
前記コンクリート密着部は、主桁2に設けた複数のコンクリート密着用凹部25からなる。具体的には、後述するコンクリート密着用凹部25を有する密着用ボード21を用いることができる。
図7~図9に示すように、前記密着用ボード21は、コンクリート型枠となるボード本体22を備え、このボード本体22は短繊維強化モルタルからなり、前記ボード本体22の内面23と外面24に、複数の前記コンクリート密着用凹部25を設け、このコンクリート密着用凹部25は、円形で、開口部25Kより底面部25Tが狭くなる形状をなし、前記コンクリート密着用凹部25の深さが前記ボード本体22の厚さTの1/2以上、2/3以下である。
尚、図1の主桁2の分解斜視図では、密着用凹部25を図示省略しており、また、図7ではボード側挿通孔6Bを図示省略している。
また、前記密着用凹部25は、前記ボード本体22の長さ方向に略等間隔に並ぶと共に、その幅方向に略等間隔に配置され、前記ボード本体22の内面23の長さ方向と幅方向に隣接する前記密着用凹部25の中央位置に、前記ボード本体22の外面24の前記密着用凹部25が形成されている。
そして、主桁2の製造においては、主桁用型枠(図示せず)の主桁2の一側面11を形成する箇所に前記密着用ボード21を配置し、主桁用型枠内にコンクリートを充填する。このコンクリートを養生した後、前記密着用ボード21を残して型枠を撤去する。その密着用ボード21の内面23は、密着用凹部25にコンクリートが入り込んで固化することにより、コンクリートと密着一体化し、主桁本体10に密着用ボード21が取り付けられた主桁2が形成され、主桁2の全長に密着用ボード21が一体に設けられ、この密着用ボード21の外面24が主桁2の側面たる幅方向一側面となり、その外面24には、コンクリート密着部たる複数のコンクリート密着用凹部25が形成されている。
また、密着用ボード21には、その製造時に前記挿通孔6の一部を構成するボード側挿通孔6B(図1)を形成しておく。そして、主桁2の製造時に、主桁側挿通孔6Sとなる部分とボード側挿通孔6Bに管材などの主桁用挿通孔形成部材(図示せず)を挿通した後、前記主桁用型枠内にコンクリートを充填し、コンクリートの硬化後、前記主桁用挿通孔形成部材を引き抜いて主桁2の幅方向全長に前記主桁側挿通孔6Sを形成する。
前記コンクリート剥離部として、合成樹脂製などの剥離シート29を用い、この剥離シート29は可撓性を有する。この剥離シート29として、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)製シート、塩化ビニル樹脂(PVC)製シール、ポリメチルペンテン(PMP)製シート、ポリエチン(PE)製シートなどのコンクリートに付着しないシートが用いられ、一例としてサランラップ(登録商標)を用いている。
そして、幅方向他側面12の全面を前記剥離シート29により覆う。この場合、前記主桁用型枠(図示せず)の主桁2の側面たる幅方向他側面12を形成する箇所に前記剥離シート29を配置し、主桁用型枠内にコンクリートを充填し、コンクリートが硬化して幅方向他側面12に剥離シート29が設けられる。
一例として、前記フランジ部の幅が30mm、密着用ボード21の厚さTが10mm、幅方向に隣り合う主桁2,2のフランジ部13,13の端面13M,13M間の標準間隔Hが20mmであり、この標準間隔Hが仮組時における床版1の寸法調整代となる。また、上述した橋梁に用いる床版1では、例えば幅が20~30m、長さ(主桁2の長さ)が6~10m程度である。また、主桁2の外面24と他側面12の間隔を70mm(30mm×2-10mm)程度である。
次に、主桁2を用いた床版1の仮組工程について説明する。設置場所以外の工場で主桁2の仮組を行う。この仮組は、図4及び図5に示すように、剥離シート29を設けた複数の主桁2,2を幅方向に並べ、床版1の長さに合わせて標準間隔Hを調整する。尚、主桁2の長さ方向が床版1の長さ方向である。また、隣り合うフランジ部13,13の傾斜面13K,13K上に載置するようにして断面略V字状の金属板や合成樹脂からなるシール部材15を配置し、このシール部材15により、目地部3に充填した間詰コンクリートの下方への漏れを防止している。
また、図6に示すように、複数並設した主桁2,2・・・の幅方向全長に渡って、前記挿通孔6B,6Sに挿通孔形成部材28を挿通した後、隣り合う主桁2,2の目地部3に間詰コンクリートを充填し、間詰コンクリートが硬化して間詰コンクリート部4を形成した後、床版1から挿通孔形成部材28を引き抜くことにより、間詰コンクリート部4に間詰側挿通孔6Mが形成されると共に、仮組立後の床版1の全長に連続する挿通孔6が形成される。尚、挿通孔形成部材28は硬質材料からなり、断面円形の管材などが用いられる。
そして、間詰コンクリートが硬化して形成された間詰コンクリート部4は、外面24の密着用凹部25により主桁2と一体化される。また、間詰コンクリート部4の下部に、前記シール部材15が固定される。また、間詰コンクリート部4の一側面(外面)は、目地部3を介して隣り合う主桁2の他側面12により形成されたものであるから、他側面12に製造誤差による凹凸などがあっても、再度突き合わせることにより、間詰コンクリート部4と他側面12が隙間なく連続すると共に、仮組時と同じ目地部3の間隔が得られる。
挿通孔形成部材28を引き抜いた後、剥離シート29の部分から隣り合う主桁2,2・・・を分離する。この場合、寸法精度の面から、剥離シート29を残すことが好ましいが、剥離シート29は薄いから、主桁2から剥離シート29を取り外してもよい。
このように床版1の仮組工程の後、主桁2を分解し、設置場所で主桁2を組み立てて床版1を形成する。設置場所が高所の場合、主桁2を1本ずつ吊上げ、設置場所に架設し、仮組時と同じ順番で並べる。間詰コンクリート部4の一側面は、仮組時に隣り合った主桁2の他側面12により形成されたものであるから、間詰コンクリート部4と他側面12とを隙間なく並べることにより、仮設時に仮組した寸法と同一寸法の床版1を形成することができる。そして、挿通孔6にPC鋼材5を挿通し、PC鋼材5を引っ張った状態で床版1の端部にPC鋼材5の端部を定着具(図示せず)により定着することにより、床版1に緊張力を付与すると共に、複数の主桁2,2・・・を一体化することができる。
このように本実施例では、幅方向に複数並設して床版1を形成するプレキャストコンクリート製の主桁2の製造方法において、主桁2は幅方向両側に側面たる一側面11及び他側面12を有し、隣り合う一方の主桁2の側面たる一側面11にコンクリート密着部たる密着用凹部25を設けると共に、前記密着用凹部25を設けた一側面11に対向する隣り合う他方の主桁2の側面たる他側面12にコンクリート分離部たる剥離シート29を設け、隣り合う主桁2,2の一側面11と他側面12の間の目地部3に間詰コンクリートを充填し、間詰コンクリートが硬化して密着用凹部25に密着した間詰コンクリート部4を形成した後、隣り合う主桁2,2を剥離シート29で分離するから、隣り合う少なくとも2つの主桁2,2が得られ、目地部3の間隔を調整して間詰コンクリートを打設し、硬化した間詰コンクリート部4の外面24は、隣り合う主桁2の側面たる他側面12を転写した形状となるから、複数の主桁2を設置場所で並べることにより、所定寸法の床版1を形成することでき、現場での工期の短縮が可能となる。
このように本実施例では、コンクリート密着部が複数の密着用凹部25であるから、間詰コンクリート部4が密着用凹部25により主桁2に一体化される。
このように本実施例では、主桁2を幅方向に複数並設し、複数並設した主桁2の幅方向に挿通孔形成部材28を挿通した後、間詰コンクリートを目地部3に充填し、間詰コンクリートが硬化した後、挿通孔形成部材28を抜いてPC鋼材5を挿通する挿通孔6を形成するから、工場などの設置場所以外で、予めPC鋼材5を挿通する挿通孔6を主桁2に形成することにより、現場での工期の短縮が可能となる。この場合、現場での作業スペースや使用できる装置などの制限により、床版1と同じ長さを有する挿通孔形成部材28は現場で引き抜くことは難しいが、工場にて配置することにより、1本の挿通孔形成部材28を引き抜いて挿通孔6を形成することができる。尚、挿通孔形成部材28を長さ方向に2分割し、これら2分割した挿通孔形成部材28を、仮組後に床版1から逆向きに引き抜くようにしてもよい。
このように本実施例では、請求項1記載の製造方法により製造した主桁2を用いた床版1の施工方法において、主桁2の製造場所と異なる設置場所に、製造時に並設した順番で複数の主桁2,2・・・を並設するから、所定寸法の床版1を形成することでき、現場での工期の短縮が可能となる。
このように本実施例では、請求項3記載の製造方法により製造した主桁2を用いた床版1の施工方法において、主桁2の製造場所と異なる設置場所に、製造時に並設した順番で複数の前記主桁2,2・・・を並設し、挿通孔6にPC鋼材5を挿通し、前記PC鋼材5の端部を床版1の端部に定着するから、設置場所でPC鋼材5により複数の主桁2,2・・・を一体化して床版1を形成することができる。
以下、実施例上の効果として、コンクリート密着用凹部25を有する密着用ボード21を用いたから、密着用ボード21自体が安価であり、その密着用ボード21を主桁用型枠に配置し、コンクリートを打設して主桁2の側面たる一側面11にコンクリート密着部たる密着用凹部25を簡便に設けることができ、製造コストを削減できる。また、隣り合うフランジ部13,13の傾斜面13K,13K上に載置するようにして断面略V字状の金属板からなるシール部材15を配置し、このシール部材15により、目地部3に充填した間詰コンクリートの下方への漏れを防止することができる。
また、床版1は長さ方向(主桁2の長さ方向)より幅方向が大きいから、幅の大きな大型の床版1の施工性を向上することができる。さらに、床版1の長さ方向(主桁2の長さ方向)の両端側を、間隔を置いて配置した支持体たるピア間に架設し、それら支持体により両端を支持した床版1により通路を構成することができ、床版1の下部断面に金属製のシール部材15を床版1の長さ方向全長に設けたから、金属製シール部材15が鉄筋と同様に作用し、使用時に引張力が加わる床版1の断面下部をシール部材15により補強することができる。
また、床版1の幅方向全長に挿通する1本の挿通孔形成部材28を用いことにより、床版1に挿通孔6を簡便に形成することができる。さらに、挿通孔形成部材28を長さ方向に2分割すると共に、分割箇所の先端同士を連結及び解除可能とし、これら2分割した挿通孔形成部材28を、仮組後に床版1から逆向きに引き抜くことにより、挿通孔形成部材28を引き抜き易くなる。尚、分割箇所の一方の先端に他方の先端を挿入して、先端同士を連結及び解除可能に構成すればよく、その連結構造は適宜選定可能である。
図10は本発明の実施例2を示し、前記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その説明を省略して詳述すると、この例では、主桁2Aは、主桁本体10の幅方向一側面11と幅方向他側面12にそれぞれ密着用ボード21,21を設け、これら密着用ボード21,21の外面24,24が主桁2Aの側面である。また、主桁2Aと隣り合う主桁2Bは、前記主桁本体10からなり、この主桁本体10の幅方向一側面11と幅方向他側面12が主桁2Bの側面であり、それら幅方向一側面11と幅方向他側面12に剥離シート29,29が設けられている。
このように隣り合う一方の主桁2Aの側面たる密着用ボード21の外面24(図10中、主桁2Aの左側)に、コンクリート密着部たる密着用凹部25を設けると共に、前記密着用凹部25を設けた外面24に対向する他方の主桁2Bの側面たる幅方向一側面11にコンクリート分離部たる剥離シート29を設け、また、主桁2の前記密着用凹部25を設けた外面24に対向する他方の主桁2Bの側面たる幅方向他側面12にコンクリート分離部たる剥離シート29を設け、隣り合う主桁2A,2Bの側面間の目地部3に間詰コンクリートを充填し、また、隣り合う主桁2B,2の側面間の目地部3に間詰コンクリートを充填し、前記間詰コンクリートが硬化してコンクリート密着用凹部25に密着した間詰コンクリート部4を形成した後、隣り合う主桁2A,2B,2を剥離シート29,29で分離するから、主桁2,2Bの外面は、隣り合う主桁2Aの一側面11,他側面12の形状が転写されるため、上記実施例と同様な作用・効果を奏する。
このように、実施例1で示した主桁2,両側面に間詰コンクリート部4を一体に設けた主桁2A,両側面に間詰コンクリート部4が無い主桁2Bを適宜組み合わせて床版1を形成することができる。
図11は本発明の実施例3を示し、前記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その説明を省略して詳述する。この例では、型枠ボードである密着用ボード21には、コンクリート密着部たるコンクリート密着用凸部31を設け、前記ボード本体22の内面23と外面24に、複数の前記コンクリート密着用凸部31を設け、このコンクリート密着用凸部31は、裁頭円錐形をなす。尚、コンクリート密着用凸部31は裁頭角錐形などでもよい。
また、前記密着用凸部31は、前記ボード本体22の長さ方向に略等間隔に並ぶと共に、その幅方向に略等間隔に配置され、前記ボード本体22の内面23の長さ方向と幅方向に隣接する前記密着用凸部31の中央位置に、前記ボード本体22の外面24の前記密着用凸部31が形成されている。
このように本実施例では、コンクリート密着部が複数の密着用凸部31であるから、間詰コンクリート部4が密着用凸部31により主桁2に一体化され、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、コンクリート分離部は剥離シート以外でも、薄手の布などでもよい。また、密着用ボードを用いずに、コンクリート密着部たるコンクリート密着用凹部又は/及びコンクリート密着部たるコンクリート密着用凸部を床版本体の側面に直接成形しても良い。さらに、コンクリート密着部を、主桁本体の側面から突出した鉄筋の先端により構成したり、スタッドジベル(頭付きジベル)や孔あき鋼板ジベルなどを用いたりしても良い。また、間詰コンクリートは、セメントを配合したモルタルでもよい。さらに、密着用ボードを用いる場合は、密着用ボードの内面と外面の両面に密着用凹部又は密着用凸部を設けたり、密着用ボードの内面と外面の一方に密着用凹部を設けると共に、他方に密着用凸部を設けたりしてもよい。
1 床版
2,2A,2B 主桁
3 目地部
4 間詰コンクリート部
5 PC鋼材
6 挿通孔
11 幅方向一側面(主桁の側面)
12 幅方向他側面(主桁の側面)
24 外面(主桁の側面)
25 コンクリート密着用凹部(コンクリート密着部)
28 挿通孔形成部材
29 剥離シート(コンクリート分離部)
31 コンクリート密着用凸部(コンクリート密着部)

Claims (5)

  1. 幅方向に複数並設して床版を形成するプレキャストコンクリート製の主桁の製造方法において、
    前記主桁は方向両側に側面を有し、隣り合う一方の前記主桁の側面にコンクリート密着部を設けると共に、前記コンクリート密着部を設けた前記側面に対向する隣り合う他方の主桁の側面にコンクリート分離部を設け、
    前記隣り合う主桁の側面間の目地部に間詰コンクリートを充填し、前記間詰コンクリートが硬化して前記コンクリート密着部に密着した間詰コンクリート部を形成した後、
    前記隣り合う主桁を前記コンクリート分離部で分離することを特徴とする床版用主桁の製造方法。
  2. 前記コンクリート密着部が複数の密着用凹部又は密着用凸部であることを特徴とする請求項1記載の床版用主桁の製造方法。
  3. 前記主桁を幅方向に複数並設し、複数並設した前記主桁の幅方向に挿通孔形成部材を挿通した後、前記間詰コンクリートを前記目地部に充填し、前記間詰コンクリートが硬化した後、前記挿通孔形成部材を抜いてPC鋼材を挿通する挿通孔を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の床版用主桁の製造方法。
  4. 請求項1記載の製造方法により製造した主桁を用いた床版の施工方法において、前記主桁の製造場所と異なる設置場所に、製造時に並設した順番で複数の前記床版を並設することを特徴とする床版の施工方法。
  5. 請求項3記載の製造方法により製造した主桁を用いた床版の施工方法において、前記主桁の製造場所と異なる設置場所に、製造時に並設した順番で複数の前記床版を並設し、前記挿通孔にPC鋼材を挿通し、前記PC鋼材の端部を前記床版の端部に定着することを特徴とする床版の施工方法。
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