JP2023106965A - 耐火主要構造部、及び、耐火主要構造部を構成していた木質主要構造部の再利用方法 - Google Patents

耐火主要構造部、及び、耐火主要構造部を構成していた木質主要構造部の再利用方法 Download PDF

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誠治 金森
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Abstract

Figure 2023106965000001
【課題】木質主要構造部の再利用化を可能とした構成の耐火主要構造部等を提供する。
【解決手段】本発明に係る耐火主要構造部1は、建築物の木質主要構造部2と、当該木質主要構造部2の外面21に取付けられた板状耐火被覆材30とを備え、板状耐火被覆材30は、当該板状耐火被覆材30を貫通して木質主要構造部2に貫入する留付材6によって木質主要構造部2の外面21に取付けられたことを特徴とする。また、当該耐火主要構造部を構成していた木質主要構造部の再利用方法は、当該耐火主要構造部を備えた建築物を構築し、当該建築物の解体時に、耐火主要構造部から留付材及び耐火被覆材を取り除いた古い木質主要構造部を取り出して、当該古い木質主要構造部を資源として利用することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築物の木質主要構造部と、当該木質主要構造部の外面に取付けられた板状耐火被覆材とを備えた耐火主要構造部等に関する。
建築物の柱や梁等の木質主要構造部と、当該木質主要構造部の外面に取付けられた石こうボード等の板状耐火被覆材とを備えた構成の耐火主要構造部が知られている(特許文献1参照)。
特開2019-27161号公報
上述した耐火主要構造部においては、接着剤とステープル等の留付材とを併用して板状耐火被覆材を木質主要構造部の外面に取付けた構成となっている。
このため、当該耐火主要構造部を備えた建築物を構築し、経年後、当該建築物の解体時においては、板状耐火被覆材の固定に接着剤が用いられているため、木質主要構造部と板状耐火被覆材や接着剤を分離するのが難しい状態となる。
このような他の材料が混合した状態の木質主要構造部は、混合産業廃棄物として廃棄しなくてはならず、資源として利用することができないという課題があった。
本発明は、木質主要構造部の再利用化を可能とした構成の耐火主要構造部等を提供するものである。
本発明に係る耐火主要構造部は、建築物の木質主要構造部と、当該木質主要構造部の外面に取付けられた板状耐火被覆材とを備え、板状耐火被覆材は、当該板状耐火被覆材を貫通して木質主要構造部に貫入する留付材によって木質主要構造部の外面に取付けられたことを特徴とするので、木質主要構造部の再利用化を可能とした構成の耐火主要構造部を得ることができる。
また、木質主要構造部の外面と板状耐火被覆材の板面との間に耐火性のシート材を備えたことを特徴とするので、留付材及び板状耐火被覆材を木質主要構造部の外面から容易に分離できるようになる。
また、木質主要構造部は、角部が材軸方向に沿って断面三角形状に切り欠かれた断面欠損部を備え、耐火性のシート材が少なくとも断面欠損部の切欠面を覆うとともに当該切欠面の両側に隣り合う木質主要構造部の外面に亘って当該外面における切欠面近傍部分を覆うように設けられ、切欠面を覆う耐火性のシート材と板状耐火被覆材との間には耐火性の充填材が充填されたことを特徴とするので、木質主要構造部の耐火性能を向上できるとともに、木質主要構造部の切欠面及び外面に対する充填材の付着を防止できる。
また、上述の耐火主要構造部を構成していた木質主要構造部の再利用方法は、上述した耐火主要構造部を備えた建築物を構築し、当該建築物の解体時に、耐火主要構造部から留付材及び耐火被覆材を取り除いた古い木質主要構造部を取り出して、当該古い木質主要構造部を資源として利用することを特徴とするので、例えば、当該古い木質主要構造部をそのまま別の建築物を構築する際の木質主要構造部として利用したり、あるいは、当該古い木質主要構造部をチップ化して利用することができるようになる。
木質主要構造部を露出させた状態の耐火主要構造部を示す斜視図(実施形態1)。 耐火主要構造部の断面図(実施形態1)。 耐火主要構造部から留付材及び耐火被覆材を取り除く作業手順を示す図(実施形態1)。
実施形態1
図1,図2に示すように、実施形態1の耐火主要構造部1は、建築物の木質主要構造部2と、当該木質主要構造部2の外面21に取付けられた板状耐火被覆材30とを備え、当該板状耐火被覆材30は、当該板状耐火被覆材30を貫通して木質主要構造部2に貫入する留付材6によって木質主要構造部2の外面21に取付けられた構成とした。
即ち、実施形態1の耐火主要構造部1は、接着剤を用いずに、木質主要構造部2の外面21に板状耐火被覆材30が取付けられた構成とした。
つまり、実施形態1の耐火主要構造部1は、板状耐火被覆材30の一方の板面と木質主要構造部2の外面21とを対向させた状態で、留付材6を板状耐火被覆材30の他方の板面側から当該板状耐火被覆材30に貫通させるとともに、木質主要構造部2に貫入させることによって、板状耐火被覆材30の一方の板面と木質主要構造部2の外面21とが接触して板状耐火被覆材30が木質主要構造部2の外面21に取付けられた構成、即ち、木質主要構造部2の外面21に対する板状耐火被覆材30の取付けに接着剤を使用しない構成の耐火主要構造部1とした。
木質主要構造部2は、例えば、CLT(Cross Laminated Timber(直交集成板))又は集成材又はLVL(Laminated Veneer Lumber(単層積層材))により形成された柱、又は、梁等である。尚、図1乃至図3では、木質主要構造部2の一例として柱を図示した。
CLTは、一般に、張り合わせる板の繊維方向が直交するように複数の板を張り合わせて構成された木材であり、直交集成板と呼ばれている。
また、集成材は、一般に、張り合わせる板の繊維方向が並行方向となるように複数の板を張り合わせて構成された木材である。
また、LVLは、一般に、複数の単板(ベニヤ)を、単板の繊維方向に平行に積層して接着した木材である。
また、図1に示すように、木質主要構造部2は、例えば、角部が材軸方向に沿って断面三角形状に切り欠かれた断面欠損部22を備えた構成とした。
断面欠損部22は、例えば、木質主要構造部2の互いに隣り合う外面21と外面21との境界となる隅角部を面取り加工して、木質主要構造部2の互いに隣り合う外面21と外面21とに亘って連続する平面状の切欠面23とすることにより形成される。当該切欠面23としては、例えば、木質主要構造部2の互いに隣り合う各外面21,21とのなす角度αがそれぞれ135°に設定される。言い換えれば、断面欠損部22は、木質主要構造部2の隅角部が例えば断面直角二等辺三角形の形状に除去された部位である。
例えば、木質主要構造部2が断面四角形の柱である場合、当該柱の4つの角部が材軸方向に沿って断面三角形状に切り欠かれて断面欠損部22が形成されている。
板状耐火被覆材30は、例えば、石こうボード、あるいは、火山性ガラス質複合板等の耐火板である。
石こうボードの種類としては、例えば、一般的な所謂石こうボード、当該石こうボードよりも密実に構成された強化石こうボード、当該強化石こうボードよりもさらに密実に構成された硬質石こうボード等があるが、どのような石こうボードを用いてかまわない。
火山性ガラス質複合板は、ロックウール等の鉱物繊維とシラス等の火山性ガラス質材料とで形成された耐火材料であり、例えば、シラスを圧縮して形成されたシラス圧縮板の両方の板面に、ロックウールを圧縮して形成されたロックウール圧縮板の板面を接合して構成された複合板である。
火山性ガラス質複合板としては、例えば、大建工業株式会社製の「ダイライトMU(登録商標)」、「SD耐火パネル(登録商標)」等を用いればよい。
耐火主要構造部1は、例えば、木質主要構造部2の外面21を覆う耐火被覆部3として、3層の耐火被覆層31,32,33を備えて構成される。
木質主要構造部2が、例えば断面四角状の木質柱であれば、当該木質柱の各柱側面を取囲むように被覆する耐火被覆部3が設けられる。
また、木質主要構造部2が、例えば断面四角状の木質梁であれば、当該木質梁の各梁側面と梁下面とを取囲むように被覆する耐火被覆部3が設けられる。
留付材6は、例えば、ステープル、あるいは、ビス等のねじ、あるいは、釘である。
図2では、留付材6としてステープルを用いた場合を例示している。
尚、ステープルは、所定の間隔を隔てて平行(平行又は略平行を含む)に設けられた一対の針部と、一対の針部の一端同士を連結する針頭部とを備えた、コ字状の留付針であり、ステープル釘打機を用いて打ち込まれる。
実施形態1の耐火主要構造部1は、内側耐火被覆層31を構成する板状耐火被覆材30が、当該板状耐火被覆材30を貫通して木質主要構造部2に貫入する留付材6のみによって木質主要構造部2の外面21に取付けられた構成としたものである。
つまり、木質主要構造部2の外面21と内側耐火被覆層31を構成する板状耐火被覆材30の板面とが接着剤によって接着されておらず、木質主要構造部2の外面21と内側耐火被覆層31を構成する板状耐火被覆材30の板面とが接触するように、当該板状耐火被覆材30が留付材6だけで木質主要構造部2の外面21に取付けられた状態となっている耐火主要構造部1である。
また、実施形態1では、木質主要構造部2の外面21と内側耐火被覆層31を構成する板状耐火被覆材30の板面との間に、薄厚(例えば厚さ1mm以下)の耐火性のシート材4を備えた構成とした。
当該シート材4は、少なくとも、上述した木質主要構造部2における断面欠損部22の切欠面23を覆うとともに、当該切欠面23の両側に隣り合う木質主要構造部2の外面21,21に亘って当該外面21,21における切欠面23近傍部分を覆うように設けられる。
当該シート材4としては、例えば、アルミテープ、ステンレステープ、鉄板などの金属シート材等を用いればよい。
そして、木質主要構造部2における断面欠損部22の切欠面23を覆うシート材4と板状耐火被覆材30,30との間に、耐火性の充填材5が充填された構成とした。
当該充填材としては、例えば、無機質系充填材等を用いればよい。
尚、中間耐火被覆層32を構成する板状耐火被覆材は、例えば図外の接着剤及び留付材を用いて内側耐火被覆層31に取付けられている。
また、外側耐火被覆層33を構成する板状耐火被覆材は、例えば図外の接着剤及び留付材を用いて中間耐火被覆層32に取付けられている。
即ち、実施形態1に係る耐火主要構造部1は、例えば図1,図2に示すように、木質主要構造部2を被覆する耐火被覆部3として、当該木質主要構造部2の外面21を被覆するように当該木質主要構造部2の外面21に板状耐火被覆材30が取付けられて構成された内側耐火被覆層31と、内側耐火被覆層31の外面を被覆するように当該内側耐火被覆層31の外面に板状耐火被覆材30が取付けられて構成された中間耐火被覆層32と、中間耐火被覆層32の外面を被覆するように当該中間耐火被覆層32の外面に板状耐火被覆材30が取付けられて構成された外側耐火被覆層33と、耐火性のシート材4と板状耐火被覆材30,30との間に充填された耐火性の充填材5とで構成された耐火被覆部3を備える。
次に、実施形態1に係る耐火主要構造部1としての例えば耐火柱の構築方法について説明する。
まず、木質主要構造部2としての断面四角形の木質柱の4つの柱角部を加工して断面欠損部22,22…を形成した柱を、建設現場の予め決められた設計位置に固定する。
次に、断面欠損部22の切欠面23を覆うとともに、当該切欠面23の両側に隣り合う各側面に亘って当該各側面における切欠面23近傍部分を覆うように、耐火性のシート材4を設置する。
次に、柱の側面を被覆する内側耐火被覆層31を形成する。この場合、留付材6を板状耐火被覆材30の他方の板面側から当該板状耐火被覆材30及びシート材4に貫通させるとともに、木質主要構造部2に貫入させることによって、板状耐火被覆材30を柱の側面に取付ける。
内側耐火被覆層31を形成した後、中間耐火被覆層32を形成し、さらに、外側耐火被覆層33を形成する。
そして、内側耐火被覆層31を形成する板状耐火被覆材30,30と断面欠損部22の切欠面23を覆うシート材4との間に充填材5を充填する。
以上により、耐火柱が構成される。耐火梁も同様に構築できる。
尚、実施形態1に係る耐火主要構造部1は、「建築基準法第2条第7項耐火構造」に記載されている「耐火性能」として、1時間~3時間の耐火性能を有した構成とすることが好ましい。
実施形態1の耐火主要構造部1によれば、当該耐火主要構造部1を備えた建築物を構築できるとともに、当該建築物の解体時において、耐火主要構造部1から留付材6及び耐火被覆材30を取り除いた古い木質主要構造部、即ち、接着剤が付着していない古い木質主要構造部を得ることができるので、当該建築物の解体後、当該古い木質主要構造部を混合産業廃棄物として廃棄することなく、当該接着剤が付着していない古い木質主要構造部を資源として利用できるようになる。
例えば、当該古い木質主要構造部をそのまま別の建築物を構築する際の木質主要構造部として利用したり、あるいは、当該古い木質主要構造部をチップ化して利用することができるようになる。当該古い木質主要構造部をチップ化した木質チップは、例えば木質バイオマス発電の燃料等の資源として利用できる。
つまり、木質主要構造部2の再利用化を可能とした構成の耐火主要構造部1を得ることができる。
即ち、上述した構成の耐火主要構造部1を備えた建築物を構築し、当該建築物の解体時に、耐火主要構造部1から留付材6及び耐火被覆材30を取り除いた古い木質主要構造部を取り出して、当該古い木質主要構造部を、別の建築物の木質主要構造部として利用したり、あるいは、チップ化して利用したりするなど、資源として利用する方法を実現できる。つまり、耐火主要構造部1を備えた建築物の解体後、耐火主要構造部1を構成していた古い木質主要構造部の再利用方法を実現できるようになる。
また、実施形態1の耐火主要構造部1によれば、耐火性のシート材4が、少なくとも、木質主要構造部2における断面欠損部22の切欠面23を覆うとともに当該切欠面23の両側に隣り合う木質主要構造部2の外面21,21に亘って当該外面21,21における切欠面23近傍部分を覆うように設けられ、かつ、切欠面23を覆う耐火性のシート材4と板状耐火被覆材30,30との間、即ち、断面欠損部22に相当する空間に、耐火性の充填材5が充填された構成としたので、次のような効果が得られる。
まず、本来、熱が伝達しやすく焦げやすい木質主要構造部2の角部を除去した断面欠損部22に耐火性の充填材5を備えたので、耐火性能を向上させることができる。
また、耐火性のシート材4が、木質主要構造部2における断面欠損部22の切欠面23を覆うとともに当該切欠面23の両側に隣り合う木質主要構造部2の外面21,21に亘って当該外面21,21における切欠面23近傍部分を覆うように設けられており、木質主要構造部2における断面欠損部22の切欠面23と耐火性の充填材5との間に耐火性のシート材4を介在させているので、木質主要構造部2における断面欠損部22の切欠面23、及び、外面21への充填材5の付着を防止できる。
また、耐火性のシート材4が、木質主要構造部2における断面欠損部22の切欠面23を覆うとともに当該切欠面23の両側に隣り合う木質主要構造部2の外面21,21に亘って当該外面21,21における切欠面23近傍部分を覆うように設けられ、留付材6が、内側耐火被覆層31を構成する板状耐火被覆材30、及び、シート材4を貫通して、木質主要構造部2に貫入するように構成されたので、当該耐火主要構造部1を備えた建築物の解体時において、耐火主要構造部1から留付材6及び耐火被覆材30を取り除く作業が容易となる。
即ち、耐火性のシート材4が、木質主要構造部2の外面21と板状耐火被覆材30の板面との間に挟まれて、かつ、留付材6が、板状耐火被覆材30、及び、シート材4を貫通して、木質主要構造部2に貫入するように構成されているので、解体時において、以下のように、シート材4を引っ張ることで、木質主要構造部2から留付材3及び耐火被覆材30を、簡単かつ確実に分離することができるようになる。
次に、図3に基づいて、耐火主要構造部1から留付材6及び耐火被覆材30を取り除く作業手順の一例について説明する。
まず、図3(a)に示すように、外側耐火被覆層33と中間耐火被覆層32を除去して、内側耐火被覆層31を残した状態とする。
次に、図3(b),(c)に示すように、耐火性のシート材4をA方向に引っ張って、板状耐火被覆材30の上端側の板面を木質主要構造部2の外面21から引き離す。
さらに、図3(d)に示すように、板状耐火被覆材30の上端側の板面と木質主要構造部2の外面21との間にヘラ等の剥がし治具Hを差し込みながらシート材4をさらにA方向に引っ張っていくことにより、図3(e)に示すように、板状耐火被覆材30及び留付材6を木質主要構造部2の外面21から簡単確実に分離することができるようになる。
尚、耐火性のシート材4は、上述のように引っ張った場合に容易に切れないような強度を有したシート材を用いる。
以上のように、耐火主要構造部1の留付材6及び耐火被覆材30を取り除く作業、言い換えれば、簡単かつ確実に、木質主要構造部2から留付材6及び耐火被覆材30を分離することができるようになり、留付材6及び耐火被覆材30が綺麗に取り除かされた木質主要構造部を得ることができる。
即ち、本発明においては、建築物の木質主要構造部2の外面21が板状耐火被覆材30で被覆された耐火主要構造部1を形成する際に、接着剤を用いずに、板状耐火被覆材30を貫通して木質主要構造部2に貫入する留付材6を用いて木質主要構造部2の外面21に板状耐火被覆材30を取付けるようにしたので、当該建築物の解体時には、耐火主要構造部1から留付材6及び耐火被覆材30を取り除いた古い木質主要構造部を取り出すことができ、当該取り出した古い木質主要構造部をそのまま別の建築物を構築する際の木質主要構造部(柱又は梁等)として利用したり、あるいは、当該古い木質主要構造部をチップ化して利用することが可能となる。
つまり、上述した耐火主要構造部1を備えた建築物の解体後、当該耐火主要構造部1を構成していた木質主要構造部2の再利用方法を実現できるようになる。
実施形態2
実施形態1では、断面欠損部22、耐火性の充填材5を備えた構成の耐火主要構造部1を例示したが、これら断面欠損部22、耐火性の充填材5を備えない構成の耐火主要構造部であってもよい。
実施形態3
実施形態1では、木質主要構造部2の隅部に対応して木質主要構造部2における断面欠損部22の切欠面23を覆うように耐火性のシート材4を設けたが、実施形態2のように、断面欠損部22、充填材5を備えない構成の耐火主要構造部においては、当該シート材4は、木質主要構造部の各外面にそれぞれ設けるようにしたり、あるいは、木質主要構造部の周囲の外面を全て覆うように設けるようにしてもよい。
また、実施形態2のように、断面欠損部22、充填材5を備えない構成の耐火主要構造部においては、耐火性のシート材の代わりに、例えば、鉄線等の耐火性の線材、又は、金網等の耐火性のメッシュシートを用いるようにしてもよい。
実施形態2,3に係る耐火主要構造部によれば、簡単かつ確実に、木質主要構造部から留付材及び耐火被覆材を取り除くことができるようになるとともに、木質主要構造部の再利用化を可能とした耐火主要構造部を提供でき、耐火主要構造部を構成していた古い木質主要構造部の再利用方法を実現できるようになる。
実施形態4
断面欠損部22、充填材5、耐火性のシート材4や線材やメッシュシートを備えない構成の耐火主要構造部であってもよい。
即ち、本発明における耐火主要構造部は、建築物の木質主要構造部と、当該木質主要構造部の外面に取付けられた板状耐火被覆材とを備え、当該板状耐火被覆材は、当該板状耐火被覆材を貫通して木質主要構造部に貫入する留付材によって木質主要構造部の外面に取付けられた構成であればよい。
当該構成の耐火主要構造部の場合でも、所期の目的は達成できる。即ち、木質主要構造部の再利用化を可能とした耐火主要構造部を提供でき、耐火主要構造部を構成していた古い木質主要構造部の再利用方法を実現できるようになる。
尚、本発明の耐火主要構造部を構成する建築物の木質主要構造部は、木質柱と木質梁とがピン接合されたブレース構造の建築物における木質柱や木質梁、木質柱と木質梁とが剛接合されたラーメン構造の建築物における木質柱や木質梁、木質床と木質壁とが接合された壁式構造の建築物における木質床や木質壁等の木質部材により構成された木質主要構造部であり、石こうボード等の板状耐火被覆材がビス等の留付材で取付けられる間柱等の壁の木下地部材は含まない。
即ち、本発明の耐火主要構造部を構成する建築物の木質主要構造部は、壁の木下地部材を除く木質部材により構成された木質主要構造部である。
1 耐火主要構造部、2 木質主要構造部、3 耐火被覆部、4 耐火性のシート材、5 耐火性の充填材、6 留付材、21 木質主要構造部の外面、
22 木質主要構造部の断面欠損部、23 断面欠損部の切欠面。

Claims (4)

  1. 建築物の木質主要構造部と、当該木質主要構造部の外面に取付けられた板状耐火被覆材とを備え、
    板状耐火被覆材は、当該板状耐火被覆材を貫通して木質主要構造部に貫入する留付材によって木質主要構造部の外面に取付けられたことを特徴とする耐火主要構造部。
  2. 木質主要構造部の外面と板状耐火被覆材の板面との間に耐火性のシート材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の耐火主要構造部。
  3. 木質主要構造部は、角部が材軸方向に沿って断面三角形状に切り欠かれた断面欠損部を備え、
    耐火性のシート材が少なくとも断面欠損部の切欠面を覆うとともに当該切欠面の両側に隣り合う木質主要構造部の外面に亘って当該外面における切欠面近傍部分を覆うように設けられ、切欠面を覆う耐火性のシート材と板状耐火被覆材との間には耐火性の充填材が充填されたことを特徴とする請求項2に記載の耐火主要構造部。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の耐火主要構造部を備えた建築物を構築し、当該建築物の解体時に、耐火主要構造部から留付材及び耐火被覆材を取り除いた古い木質主要構造部を取り出して、当該古い木質主要構造部を資源として利用することを特徴とする耐火主要構造部を構成していた木質主要構造部の再利用方法。
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