JP2023106932A - 回収装置及びそれを備えた走査型イオンコンダクタンス顕微鏡と回収方法 - Google Patents

回収装置及びそれを備えた走査型イオンコンダクタンス顕微鏡と回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、従来の電圧制御技術ではなし得なかった微小レベルにおける精密な吸入と吐出ができ、吸入量と吐出量の増量もできる回収装置とそれを備えた走査型電気化学プローブ顕微鏡と回収方法の提供を目的とする。【解決手段】本発明の回収装置は、先端に吸入口を有するピペットと、該ピペットの内部に挿入される第1の疑似参照電極と、前記ピペットが挿入される電解質溶液内に浸漬される第2の疑似参照電極と、前記第1の疑似参照電極と前記第2の疑似参照電極とに接続される電圧源と、前記ピペットの基端部側に接続されて前記ピペットの内部に圧力を印加するポンプとを備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、回収装置及びそれを備えた走査型イオンコンダクタンス顕微鏡と回収方法に関する。
走査型プローブ顕微鏡は、レンズの代わりに鋭い探針(プローブ)を使用し、探針を試料に近接させた際に試料と探針の相互作用で生じる物理情報や化学的応答を信号として取得する。この顕微鏡は、上述の信号をフィードバックとしながら探針で試料表面を走査することにより、試料表面の画像情報を得ることができる顕微鏡として広く用いられている。
走査型プローブ顕微鏡の一つである走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM)は、ガラスピペット電極を探針として使用し、試料を浸した電解質液中に留置した疑似参照電極との間に生じるイオン電流の変化を利用し、試料表面の立体形状を画像化する顕微鏡である。走査型イオンコンダクタンス顕微鏡は、軟らかい生物試料の液中観察に好適であり、様々な生物試料の観察に有望であると云われている。
図9は、走査型イオンコンダクタンス顕微鏡の動作原理を示す説明図であり、内部に電解質溶液を充填し、第1の疑似参照電極100を備えたガラスピペット101を電解質溶液102中に浸漬している。電解質溶液102に第2の疑似参照電極103を浸漬し、第1の疑似参照電極100と第2の疑似参照電極103を電流計測器104と電圧源105に接続した状態でガラスピペット101を走査する。第1の疑似参照電極100と第2の疑似参照電極103の間に電圧を印加すると、ピペット先端にイオン流が発生し、それに起因するイオン電流を取得できる。
電解質溶液102内に生体試料106を設置した場合、前記電圧を印加したままガラスピペット101を生体試料106に接近させると、ガラスピペット101が生体試料106のごく近傍に近接したある時点からピペット先端のイオン流が遮蔽され、イオン電流が減少する。
このようにガラスピペット101と生体試料106の近接によってイオン電流が変化する現象を指標としてガラスピペット101の動きを制御することで、生体試料表面の形状を測定することができる。
この種の走査型イオンコンダクタンス顕微鏡の一例として、以下の特許文献1に記載されているナノピペット装置を備えた顕微鏡が知られている。
特表2016-512436号公報
一般的な細胞の大きさはおよそ数十μm程度であり、体積にしてピコリットル(pL=10-12L)オーダーである。この細胞の内部にオルガネラなどの高次構造体が含まれており、それらが協調して働くことで細胞が機能している。高次構造体は核酸やたんぱく質、脂質などから構成されており、大きさはμm~nm程度で体積はおおむねfL~aLスケールである。これまで、細胞の中に直接物質を導入したり、高次構造体などの内容物を微量で回収したりするための技術が開発されてきた。この様な技術には、より高精度かつ高空間分解能、より多い最大回収量が求められており、近年はオルガネラなどを回収できるレベルの高精度回収技術が求められている。
前述の走査型イオンコンダクタンス顕微鏡において、先端開口径がnmオーダーのナノガラスピペットを用い、有機電解液を充填して第1の疑似参照電極100と第2の疑似参照電極103の間に印加する電圧を制御することにより、ナノガラスピペット先端の吸入口から、液液界面の張力変化を利用して水溶液相の吸入と吐出ができることが知られている。この場合の吸入量や吐出量として、aL(aL;アトリットル:10-18L)レベルの精度で吸入と吐出が制御可能であると云われている。また、最大回収量はピペットの先端開口径に依存し、再現性が担保可能な回収量の最大はおおむね数pLオーダーである。
前述の電圧制御による吸入量の調整技術においては、より微小量の液体を再現性高く、精度良く吸入できることが望まれているが、これらはピペットの先端開口径や形状に大きく依存し、どのようなピペットでも液体吸入量を精度よく制御できる技術は現状では提供されていない。たとえば、上述の従来技術では、吸入量を増加しようとしてガラスピペット吸入口の口径を数μmなどのように大きくすると、回収領域の空間分解能の低下や流量制御の精度が悪化するだけでなく液体の制御自体が困難になる。一方で、先端開口径を50nm未満にすると、最大回収量が100fLを下回り、ほとんど溶液を回収・吐出できなくなる。
本発明者は、走査型イオンコンダクタンス顕微鏡などに適用されるナノガラスピペットにおいて、様々な開口径・形状・化学修飾を施されたピペットでも、最大回収量を制御し、再現性と精度を保持したまま吸入と吐出ができる技術について研究した結果、本願発明に到達した。
本願発明の回収装置は、先端開口径が数十nm~数μmオーダーのナノガラスピペットを用いながら、従来の電圧制御技術ではなし得なかった微小レベルにおける精密な吸入と吐出ができるようにした技術の提供を目的とする。また、従来技術で使用可能なピペットであるならば、最大吸入量と吐出量の増加あるいは回収量を制限してさらに高精度での液量操作が可能な回収装置と回収方法の提供を目的とする。
本願発明は、従来ではなし得なかった、開口径に左右されないで微小レベルにおける精密な吸引と吐出ができるようにした上述のナノガラスピペットを備えた走査型イオンコンダクタンス顕微鏡の提供を目的とする。
(1)本発明に係る回収装置は、先端に液体の吸入口を有するピペットと、該ピペットの内部に挿入される第1の疑似参照電極と、前記ピペットが挿入される電解質溶液内に浸漬される第2の疑似参照電極と、前記第1の疑似参電極と前記第2の疑似参照電極とに接続される電圧源と、電流計測器と、前記ピペットの基端部側に接続されて前記ピペットの内部に陰圧あるいは陽圧を印加するポンプを備えたことを特徴とする。
(2)本発明に係る回収装置においては、前記ピペットの基端部に配管を介し前記ポンプが接続され、前記配管の途中に継手部材が組み込まれ、前記第1の疑似参照電極が前記配管と前記継手部材と導通し、外部配線により電流計測器に接続されたことが好ましい。
(3)本発明に係る回収装置においては、前記電圧源と前記第1の疑似参照電極と前記第2の疑似参照第2の疑似参照電極を接続した配線に電流計測器が組み込まれたことが好ましい。
(4)本発明に係る回収装置においては、前記ポンプと前記ピペットを接続した配管に圧力計が接続されたことが好ましい。
(5)本発明に係る回収装置においては、前記ピペットの前記吸入口の内径がnmオーダー~μmオーダーであることが好ましい。
(6)本発明に係る走査型イオンコンダクタンス顕微鏡は、(1)~(5)のいずれかに記載の回収装置を備え、前記ピペットが3軸ステージに支持されたことを特徴とする。
(7)本発明に係る走査型イオンコンダクタンス顕微鏡は、前記3軸ステージが、可動域がmmオーダー・精度がμmオーダーの移動を可能とする3軸1次ステージと、可動域がμmオーダー・精度がnmオーダーの移動を可能とする3軸2次ステージを有することを特徴とする。
(8)本発明に係る回収方法は、先端に吸入口を有するピペットと、前記ピペットの内部に挿入される第1の疑似参照電極と、前記ピペットの内部に油圧などの圧力を印加するポンプと、第2の疑似参照電極を用い、電解質溶液に前記ピペットの先端側と前記第2の疑似参照電極を浸漬し、前記ピペット内に前記ポンプにより圧力を印加した状態で前記第1の疑似参照電極と前記第2の疑似参照電極間に印加する電圧を制御することにより、前記ピペット内に前記電解質溶液あるいは前記電解質溶液内に収容された試料を吸入することを特徴とする。
また、本発明の回収方法において、前記ピペット内に吸引した溶液を吐出することも可能であり、前記電解質溶液中に水溶液あるいは水溶液内に収容された試料を吐出することも可能となる。
(9)本発明に係る回収方法において、前記ピペットとして、先端に吸入口を有し、該吸入口の内径がnmオーダー~μmオーダーであるピペットを用いることが好ましい。
(10)本発明に係る回収方法において、前記電解質溶液に試料を浸漬し、該試料または該試料の一部を前記ピペットで前記電解質溶液とともに吸引することが好ましい。
本発明に係る回収装置によれば、先端吸入口の口径がnmオーダーのピペットを用いながら、従来の電圧制御技術に加え、油圧ポンプなどによる圧力をピペットに作用させることで、従来の電圧制御技術のみではなし得なかった量の液体などの吸引と吐出ができる。また、先端吸入口の口径がμmオーダーのピペットを用いながら、従来技術ではなし得なかった微小レベルの液体などの吸入と吐出を精度良く制御しつつ実施することができる。
本発明に係る走査型イオンコンダクタンス顕微鏡は、ピペット内の第1の疑似参照電極と電解質溶液中に浸漬した第2の疑似参照電極の間に電圧を印加することでイオン電流を発生させつつ、3軸ステージによりピペットの先端を電解質溶液中の試料に対し走査できる。イオン電流を観察し、イオン電流が減少することでピペットの先端が試料表面に接近したことを認識できるので、イオン電流を計測しつつ試料表面に沿ってピペットの先端を走査することにより、試料表面の画像情報を得ることができる。
また、生体試料の場合、ピペットの先端を生体試料に挿入し、ピペット内に圧力を印加しながら第1の疑似参照電極と第2の疑似参照電極間の電圧を制御することで、生体試料の一部をピペット内に吸入し、吸入した生体試料の一部を必要に応じてピペットの先端から吐出できる。この場合、従来の電圧制御技術ではなし得なかった微小レベルで正確に試料の採取が可能となり、試料吐出も可能となる。なお、有機電解液を充填し圧力を印加した状態でもイオン電流は検出でき、イオン電流の減少からピペットの試料表面への近接を感知でき、イオン電流を計測しつつ表面に沿ってピペット先端を走査することで、表面形状を取得できる。
本発明に係る回収方法は、ピペットに圧力を印加し、電解質溶液中に浸漬したピペットの第1の疑似参照電極と第2の疑似参照電極の間に電圧を印加し、圧力を印加しながら前記電圧を制御することで、ピペット内に電解質溶液を吸入できる。また、前記電圧の調整により、ピペットから電解質溶液を吐出することもできる。電圧の制御のみではなく、圧力も利用しているのでピペットに従来よりも多くの電解質溶液を吸入することができ、また、従来よりも微少量の電解質溶液を正確に吸引し、回収することができる。
本発明に係る第1実施形態の回収装置を示す構成図である。 同走査型イオンコンダクタンス顕微鏡に設けられている3軸ステージとナノガラスピペットと試料の関係を示すもので、(A)は全体概要図、(B)は部分拡大図と細胞内へのピペット刺突の模式図である。 同走査型イオンコンダクタンス顕微鏡においてピペット-試料間距離に応じて生じる規格化電流値を示すグラフである。 同走査型イオンコンダクタンス顕微鏡に設けられるナノピペットにおいて、油圧により異なる圧力を作用させた状態における印加電圧と電流値のグラフである。 同走査型イオンコンダクタンス顕微鏡に設けられるナノピペットの各部サイズについて示す説明図である。 吸入口の口径700nmのガラスピペットを用いた場合に油圧と回収量との関係を示すグラフである。 吸入口の口径100nmのガラスピペットを用いた場合に油圧と回収量との関係を示すグラフである。 吸入口の口径70nmのガラスピペットを用いた場合に油圧と回収量との関係を示すグラフである。 走査型イオンコンダクタンス顕微鏡の測定概念を示す説明図である。
以下、添付図面に基づき、本発明の第1実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合がある。
図1に示す第1実施形態の回収装置Aは、ガラスピペット(ピペット)1と、その内部に収容された第1の疑似参照電極2と、ガラスピペット1の外部に設置された第2の疑似参照電極3と、第1の疑似参照電極2及び第2の疑似参照電極3に接続された電圧源5と、ガラスピペット1に接続されたポンプ6を主体として構成されている。
ガラスピペット1は、先細り形状とされた先端部1Aを有し、先端部1Aの先端に吸入口1aを有する。吸入口1aの口径は、一例として、10nm~1000nm程度に形成されている。より具体的に吸入口1aの口径は30nm~数μm程度の範囲に形成できる。ガラスピペット1の先端部1Aを除く中央部1Bと後端部(基端部)1Cは、原料となるキャピラリと同じ外径の筒状に形成されている。ガラスピペット1は、シャーレなどの容器7に収容された電解質溶液Sに先端部1Aを浸漬させた状態で図示略の支持部材により鉛直下向きに支持されている。なお、上述したガラスピペット1の吸入口の口径は一つの例であって、前述の範囲に限定されるものではない。
ガラスピペット1は、例えば、ボロシリケートガラス(ホウケイ酸ガラス)、あるいは、石英ガラスなどからなるキャピラリ管をレーザープラーで引いて先端内径を上述の径に絞ったものを採用できる。なお、ガラスピペット1は、上述の口径を形成できる材料であれば樹脂やセラミックスなど、他の材料から構成されていても良い。
ガラスピペット1の後端部(基端部)には、撓曲性を有する樹脂パイプなどの第1配管(第1圧力配管)10を介し筒状の金属製の継手部材(ネジ継手)11が接続されている。継手部材11は、その一端側に第1接続部(第1チューブ継手)12が形成され、他端側に第2接続部(第2チューブ継手)13が形成され、第1接続部12に第1配管10が接続されている。継手部材11の第2接続部13に撓曲性を有する樹脂パイプなどの第2配管(第2圧力配管)14を介しポンプ6が接続されている。また、第2配管14の途中部分にT型継手15が組み込まれ、T型継手15に第3配管(第3圧力配管)16を介し圧力測定装置(圧力計)17が接続されている。圧力測定装置17により、ポンプ6がガラスピペット1内に作用させた圧力を計測することができる。
第1の疑似参照電極2は、下端側をガラスピペット1の中央部1Bに位置させるとともに、第1配管10を通過するように配置され、第1の疑似参照電極2の上端側は継手部材11の内壁に電気的に接続されている。
前記継手部材11の周壁に前記電圧源5に接続された第1配線18が接続されている。電圧源5と継手部材11の間の第1配線18には、(微小)電流計測器19が組み込まれている。
電圧源5において第1配線18が接続された側の極と反対側の極には、第2配線20が接続され、第2配線20は第2の疑似参照電極3に接続され、第2の疑似参照電極3の下端側が電解質溶液Sに浸漬されている。以上の配線構造により、電圧源5から第1の疑似参照電極2と第2の疑似参照電極3の間に必要な電圧を印加できるように構成されている。第1の疑似参照電極2にはAg/AgTPBCl電極、第2の疑似参照電極3には銀塩化銀電極を用いることができる。
図1に示す構成では、電圧源5から第1の疑似参照電極2と第2の疑似参照電極3の間に電圧を印加すると、イオン電流を発生できる。電解質溶液S内に生体試料などの試料22を収容し、ガラスピペット1を後述する3軸ステージを用いて試料22に接近させると、ガラスピペット1の先端部1Aが試料22に近接したある時点からガラスピペット先端を流れるイオン流が遮蔽され、イオン電流が減少する。このようにガラスピペット先端と試料22の間の近接によってイオン電流が減少する現象を指標として、ガラスピペット先端の動きを制御することで、試料22の表面形状を測定することができる。
以上説明した原理を利用した第1実施形態の走査型イオンコンダクタンス顕微鏡Kについて図2を基に以下に説明する。
図2に示す除震台25の上に設置した倒立顕微鏡26上に、mm単位で水平面内のX軸方向とY軸方向の移動を可能とするとともに、mm単位で上下Z軸方向の移動を可能とする手動3軸ステージ27が取り付けられている。X軸に対しY軸は90°の角度で交差し、Z軸はx軸とY軸に対し90°の角度で公差する軸であると定義できる。
手動3軸ステージ27に支持されてZ粗動アクチュエータ28が設けられている。このZ粗動アクチュエータ28は、最大可動域が十数mmレベルであり、μm単位でZ方向の移動を制御可能な駆動装置である。Z粗動アクチュエータ28に支持されて、Zピエゾステージ29が設けられている。Zピエゾステージ29は、最大可動域が数μmレベルであり、1nm以下の分解能でZ方向の移動を制御可能な駆動装置である。
倒立顕微鏡26上には、最大可動域が十数mmレベルであり、数十nm単位でXY方向の移動を制御可能なXY粗動アクチュエータ30と、その上に最大可動域が数十μmレベルであり、1nm以下の分解能で制御可能なピエゾ素子を利用したXYピエゾステージ31が設置されている。
また、以上の制御装置近傍にガラスピペット1から取得できるイオン電流を検出・収録できる微小電流計測器19が第1配線18を介し設置されており、ガラスピペット1、第1の疑似参照電極を含む微小電流計測器19を外部からの電磁ノイズから遮蔽できる電磁シールド33を有する。
XY粗動アクチュエータ30ならびにXYピエゾステージ31の中央部は開口部を有し、試料底面が倒立顕微鏡の焦点距離となる収容部34が形成されており、その内部に細胞培養ディシュなどの容器7が設置され、Zピエゾステージ29に取付具32によりガラスピペット1が支持されている。
上述のZピエゾステージ29とXYピエゾステージ31を走査することで、ガラスピペット1は容器7に収容されている試料22に対し、X軸方向とY軸方向とZ軸方向に沿って接近するか離間できるように構成されている。
また、収容部34に対し、倒立顕微鏡26として試料拡大画像などを取得するための機能を奏する対物レンズ35が近傍に設置されている。
なお、図2ではXYピエゾステージ31の上に容器7とガラスピペット1のみを描いているが、図1に示す構造と同じように第2の疑似参照電極3と電圧源5と継手部材11が設置され、これらが第1配線18と第2配線20により接続された構造が採用されているが、図2ではこれらの記載は略している。
図1、図2に示す構成の走査型イオンコンダクタンス顕微鏡Kは、Zピエゾステージ29、Z粗動アクチュエータ28、XYピエゾステージ31、XY粗動アクチュエータ30を利用することにより、ガラスピペット1の先端を容器7に収容されている電解質溶液S内でX軸方向とY軸方向とZ軸方向の任意の位置に移動することができる。
XY粗動アクチュエータ30とZ粗動アクチュエータ28により3軸1次ステージが構成され、XYピエゾステージ31とZピエゾステージ29により3軸2次ステージが構成されている。
図1に示す構成を基に先に基本概念を説明した場合と同様に、電圧源5から第1の疑似参照電極2と第2の疑似参照電極3の間に電圧を印加すると、イオン電流が発生する。
電解質溶液S内に生体試料などの試料22を収容し、ガラスピペット1を試料22に接近させると、ガラスピペット1の吸入口(開口部)1aが試料22に近接したある時点からガラスピペット先端が遮蔽され、イオン電流が減少する。このようにガラスピペット先端と試料22の間の距離によってイオン電流が減少する現象を指標として、ガラスピペットの動きを制御することで、試料22の表面形状をガラスピペット1で走査しながら測定することができる。
例えば、イオン電流が規定量減少した位置を試料22の表面のごく近傍と推定し、次に試料22の表面からガラスピペット1の先端を少し離し、試料22の表面の水平方向にガラスピペット1を若干(数十nmレベル)移動させ、その位置で再度ガラスピペット1の先端を試料22の表面に接近させるという走査を繰り返す。
ガラスピペット1は、3軸1次ステージと3軸2次ステージを利用することにより、μmオーダーあるいはnmオーダーの微細距離移動可能となる。また、ガラスピペット1の先端を試料22の表面に接触させることなく走査し、試料22の表面の観察画像を取得できる。
このため、試料22が細胞等の微細な生体試料であっても、試料22を傷めることなく試料表面の観察画像を取得できる。
図3は、ガラスピペット1の先端と試料22の距離に応じイオン電流が阻害される状態の一例を示すグラフである。図3において横軸にピペット-試料間距離を表示し、縦軸に示す規格化電流値は微小電流計測器19が測定した電流値を規格化した値を示す。
ガラスピペット1の先端を試料22の表面に接近させつつイオン電流を計測し、例えば、図3に示すように0.3%程度イオン電流の電流値が低下した位置でガラスピペット1を停止させ、この位置を試料22の表面位置として記憶し、この後、Zピエゾステージ29、XYピエゾステージ31を利用しながら試料22の表面に沿ってガラスピペット1を走査する。
以上の走査を試料22の表面に対し繰り返すことで、試料22の表面形状を把握することができる。本発明者らの走査型イオンコンダクタンス顕微鏡において、試料に接触せずに測定できる分解能(非侵襲・高空間分解能)はピペット形状にもよるがおおむね30nm程度であるので、本実施形態の走査型イオンコンダクタンス顕微鏡Kであっても同等の分解能を得ることができる。
ところで、上述の例では、ピペット1に対し油圧を印加することで吸入と吐出を行ったが、油圧に替えて空気圧を利用し、空気圧を印加することで吸入と吐出を制御しても良い。また、油圧に替えて他の流体を利用し、流体圧を印加するなどの手段を用いて吸入と吐出を制御しても良い。
次に、ガラスピペット1を用いた液体の吸入と吐出について説明する。
図1、図2に示す構成において、ピペット内部に有機電解液を充填し、ポンプ6からの圧力を作用させていない状態において電圧源5から第1の疑似参照電極2と第2の疑似参照電極3の間に電圧を印加した場合、印加電圧と電流値の制御によりガラスピペット1に液体を吸入し、必要に応じて吸入した液体を吐出することができる。
図4のグラフは、内径を70nmとした吸入口1aを有するガラスピペット1を用い、第1の疑似参照電極2と第2の疑似参照電極3の間に加える電圧(V)とポンプ6によって加えられた圧力(5.5kPa、7.5kPa、9.5kPa)を調整した場合、計測された電流(nA)との関係を示す。ピペットの電気抵抗は、溶液の回収量に応じて低下するため、電流値と電圧からだいたいの回収量を推定することが可能である。
図1、図2に示す構成を採用すると、このピペットでは数万~数百fLの電解質溶液をガラスピペットの先端部に回収できる。なお、図4に示すように、電圧を上げ下げすると、吸入時の電流履歴(矢印eで示す)と吐出時の電流履歴(矢印eで示す)が若干異なるが、概ね線形性を示す。また、圧力の増大によって電流値が減少し、線形性が改善しているが、これは最大回収量を制限でき、電圧変化に対する流量の応答性が向上していることを示している。電圧はサブmV単位で制御できるため、回収量はaLレベルで制御可能である。
例えば一例として、0~0.2V程度の範囲でガラスピペット1の吸入口1aからの液体吸引量が極大となる点があるが、その電位からプラス側でもマイナス側でも電位をずらすと液体が吸入口1aから吐出される。
この現象は、電圧の作用によりガラスピペット1の先端側の液-液界面における張力の変化を生じることが要因とされている。このため、最大回収・吐出量はピペット形状によって決まっており、おおむね―1V以上から1V以下の電圧を加えることで回収量を制御することができる。
上述の電圧制御を行うことでガラスピペット1は電気化学シリンジとして利用することができる。例えば、図1に示すように試料22に対しガラスピペット1を挿入し、電圧制御することで生体試料の一部をガラスピペット1の内部に吸入し、回収することができる。
また、ガラスピペット1を試料22から抜き出して別の場所に移動させ、再度、電圧制御することで先に吸入した試料22の一部をガラスピペット1の先端から吐出することができる。
ピペットを用いて液体を吸入する場合、以下の(1)式と(2)式に関する関係を有する。
図5に示すガラスピペット1において、先端吸入口の半径(R:m)、先端から距離L(m)だけガラスピペット1の長さ方向に離間した位置での内径をRとする。また、質量流量をW(g/s)、圧力損失をΔP(Pa)、流体の密度をρ(g/m)、流体の粘度をμ(Pa・s)、R(m)とRの比率をλとする。半径Rは例えば、30nmなどの値が代入される。
Figure 2023106932000002
Figure 2023106932000003
なお、前記(1)式、(2)式は、以下の文献の記載に基づいている。
Anumita Saha-Shah 他著、Chemical Science、「Nanopipettes: probes for local sample analysis Issue 6」、First published 13 Apr. 2015, 頁3334-3341
また、Anumita Saha-Shahらの上述の文献による研究結果によれば、ガラスピペットのRを150nmとし、先端部1Aが短いガラスピペットと、Rを250nmとし、先端部1Aが長いガラスピペットを用いて、空気圧から溶液を吸入した場合の圧力対回収量(Volume:nL)の計測を行っている。
Anumita Saha-Shahらの研究結果では、ガラスピペットの先端吸入口のRを250nmから150nmのように小さくすると、回収量を維持するには大きな圧力が必要となる事が示されている。(1)式からも先端吸入口の半径Rに関し、流量がR に比例することが明らかであり、ガラスナノピペット1を圧力で制御しようとしても、流量調整が容易ではないことが分かる。
また、先端径Rが小さい場合、(2)式で示すλが吸引中に大きくなる比率が高まり、先端部の角度が変化するとAnumita Saha-Shahらの研究結果のように、回収量が線形から大きく外れることとなる。なお、先端径Rが小さいものでは先端部1Aは短くなる傾向にあり、長い先端部1Aと小さい先端径Rを両立することはむずかしい。
これに対し、電気化学シリンジに加えて図1に示すポンプ6を追加した回収装置Aでは、電気化学シリンジ単体あるいは圧力のみによって回収する系と比較して、遙かに精密に吸入量と突出量を調整でき、様々なピペットを使用できる。
例えば、図6は後述の実施例において、700nmの口径を有するガラスピペットを用いた場合にポンプ6から印加する圧力(kPa)を加えつつ、上述の電圧制御を行うことでガラスピペットに吸入できた液体の回収量を示す。
図7は、同様に100nmの口径を有するガラスピペットを用いた場合にポンプ6から印加する圧力(kPa)を加えつつ、上述の電圧制御を行うことでガラスピペットに吸入できた液体の回収量を示す。
図8は70nmの口径を有するガラスピペットを用いた場合にポンプ6から印加する圧力(kPa)を加えつつ、前述の電圧制御を行うことでガラスピペットに吸入できた液体の回収量を示す。
図6~図8に示す結果が示す通り、図1に示す回収装置Aでは、吸入口の口径を70~700nmに設定したナノピペットを用い、ポンプ6からガラスピペット1に印加する圧力の制御と、上述の電圧制御を行うことで、従来技術では、電気化学シリンジではピペット形状で決定され、変化させることが不可能であった液体の最大回収量を、回収装置Aでは、数10フェムトリットル(fL)~10万フェムトリットル(fL)の間で精密に制御できることが分かった。即ち、ポンプ6によりガラスピペット1の内部に圧力を印加しながら、電圧制御することにより、図6~図8に示す範囲の液体吸入と液体吐出ができる。
なお、1ナノリットルは1000000(1×10)フェムトリットルに相当するので、図7の縦軸の回収量100000が0.1ナノリットルに相当する。
図2に示す構成の回収装置Aを用い、ピペットの中に有機電解質溶液(具体溶液名:10mMテトラヘキシルアンモニウムテトラキス(4―クロロフェニル)ボレート(THATPBCl)、1.2―ジクロロエタン溶液)を充填して容器7に収容されている電解液の吸入試験を行った。
先端に口径700nmの吸入口を有するガラスピペットを用い、圧力ポンプ6からガラスピペットに対し+5kPa、+7kPa、+9kPa、+12kPa、+15kPa、+17kPaと印加する圧力を調整し、各圧力において電圧源5から第1の疑似参照電極2と第2の疑似参照電極3間に加える電圧を-0.5~0Vの範囲で掃引してガラスピペットにより吸引した溶液回収量を測定した。
溶液回収量は、ガラスピペットの先端部を横方向から光学顕微鏡により観察し、ガラスピペットで吸引した電解質溶液の液面を観察し、ガラスピペットの先端形状を円錐形に近似し、液面の位置に応じた回収量を円錐形の体積を求める計算手法により求めた。以上の結果を図6に示す。
図6に示すように、ポンプからガラスピペットに印加する圧力を調整するとともに、電圧を制御することにより、9.7×10fL~6.5×10fLの範囲で最大回収量を調整することができた。
次に、先端に口径100nmの吸入口を有するガラスピペットを用い、ポンプ6からガラスピペットに対し-15kPa、-10kPa、-5kPa、0kPa、+2.5kPa、+5kPa、+7.5kPa、+10kPaと印加する圧力を調整し、各圧力において電圧源5から第1の疑似参照電極2と第2の疑似参照電極3間に加える電圧を-0.5~0Vに設定してガラスピペットにより吸引した場合の電解質溶液回収量を測定した。以上の結果を図7に示す。
図7に示すように、ポンプからガラスピペットに印加する圧力を調整するとともに、電圧を制御することにより、6.8×10fL~2.7×10fLの範囲で回収量を調整することができた。
次に、先端に口径70nmの吸入口を有するガラスピペットを用い、ポンプ6からガラスピペットに対し-7.5kPa、-5kPa、0kPa、+5kPaと陰圧から陽圧に渡る圧力を印加する圧力を調整し、各圧力において電圧源5から第1の疑似参照電極2と第2の疑似参照電極3間に加える電圧を-0.5~0Vに設定してガラスピペットにより吸引した場合の電解質溶液回収量を測定した。以上の結果を図8に示す。
図8に示すように、ポンプからガラスピペットに印加する圧力を調整するとともに、電圧を制御することにより、5.2×10fL~3.7×10fLの範囲で回収量を調整することができた。
以上説明の通り、ガラスピペットの内部に圧力を印加するとともに、第1の疑似参照電極2と第2の疑似参照電極3間に加える電圧を調整することで、広い範囲の回収量を正確に制御しつつ回収できることが判明した。
また、ガラスピペットに回収した電解質溶液は、第1の疑似参照電極2と第2の疑似参照電極3間に加える電圧を調整することでも吐出できるので、図に示す構成の回収装置Aを用いることで、溶液の吐出に利用することができる。
その場合、従来の電圧制御のみを行っていた場合に比べ、吸入量と吐出量を増加できるとともに、微細レンジの吸入と吐出を行ったとして、正確な吸入量と吐出量の制御ができる技術を提供できる。
A…回収装置、K…走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(走査型電気プローブ顕微鏡)、S…電解質溶液、1…ガラスピペット、1A…先端部、1a…吸入口、2…第1の疑似参照電極、3…第2の疑似参照電極、5…電圧源、6…ポンプ、7…容器、10…第1配管(第1配管)、14…第2配管(第2配管)、17…圧力測定装置(圧力計)、18…第1配線、19…(微小)電流計測器、20…第2配線、22…(生体)試料、26…倒立顕微鏡、27…手動3軸ステージ、28…Z粗動アクチュエータ、29…Zピエゾステージ、30…XY粗動アクチュエータ、31…XYピエゾステージ、33…電磁シールド。

Claims (10)

  1. 先端に液体の吸入口を有するピペットと、該ピペットの内部に挿入される第1の疑似参照電極と、前記ピペットが挿入される電解質溶液内に浸漬される第2の疑似参照電極と、前記第1の疑似参照電極と前記第2の疑似参照電極とに接続される電圧源と、電流計測器と、前記ピペットの基端部側に接続されて前記ピペットの内部に陰圧あるいは陽圧を印加するポンプを備えたことを特徴とする回収装置。
  2. 前記ピペットの基端部に配管を介し前記ポンプが接続され、前記配管の途中に継手部材が組み込まれ、前記第1の疑似参照電極が前記配管と前記継手部材と導通し、外部配線により電流計測器に接続されたことを特徴とする請求項1に記載の回収装置。
  3. 前記電圧源と前記第1の疑似参照電極と前記第2の疑似参照電極を接続した配線に電流計測器が組み込まれたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回収装置。
  4. 前記ポンプと前記ピペットを接続した前記配管に圧力計が接続されたことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の回収装置。
  5. 前記ピペットの前記吸入口の内径がnmオーダー~μmオーダーであることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の回収装置。
  6. 請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の回収装置を備え、前記ピペットが3軸ステージに支持されたことを特徴とする走査型イオンコンダクタンス顕微鏡。
  7. 前記3軸ステージが、可動域がmmオーダー・精度がμmオーダーの移動を可能とする3軸1次ステージと、可動域がμmオーダー・精度がnmオーダーの移動を可能とする3軸2次ステージを有することを特徴とする請求項6に記載の走査型イオンコンダクタンス顕微鏡。
  8. 先端に吸入口を有するピペットと、前記ピペットの内部に挿入される第1の疑似参照電極と、前記ピペットの内部に圧力を印加するポンプと、第2の疑似参照電極を用い、
    電解質溶液に前記ピペットの先端側と第2の疑似参照電極を浸漬し、前記ピペット内に前記ポンプにより圧力を印加した状態で前記第1の疑似参照電極と前記第2の疑似参照電極に印加する電圧を制御することにより、前記ピペット内に前記電解質溶液あるいは前記電解質溶液内に収容された試料を吸入することを特徴とする回収方法。
  9. 前記ピペットとして、先端に吸入口を有し、該吸入口の内径がnmオーダー~nmオーダーであるピペットを用いることを特徴とする請求項8に記載の回収方法。
  10. 前記電解質溶液に試料を浸漬し、該試料または該試料の一部を前記ピペットで前記電解質溶液とともに吸引することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の回収方法。
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