JP2023105342A - アクティブフィルタ装置及びそれを備えた電動圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】コモンモードノイズとディファレンシャルモードノイズを効果的に低減し、且つ、フィルタ特性の最適化を図ることができるアクティブフィルタ装置を提供する。【解決手段】コモンモード電圧を反転増幅する反転増幅回路37と、ディファレンシャルモード電圧を差動増幅する差動増幅回路64を備え、反転増幅回路37の出力電圧をコモンモード補償電圧としてYコンデンサ21、22に印加し、差動増幅回路64の正側の電源ライン11の電圧を増幅した出力を負側のXコンデンサ42にディファレンシャルモード補償電圧として印加し、差動増幅回路64の負側の電源ライン12の電圧を増幅した出力を正側のXコンデンサ41にディファレンシャルモード補償電圧として印加する。【選択図】図2
Description
本発明は、コモンモードノイズとディファレンシャルモードノイズを抑制するためのアクティブフィルタ装置、及び、当該アクティブフィルタ装置を備えた電動圧縮機に関するものである。
コモンモードノイズの低減を目的としたパッシブ方式のコモンモードノイズフィルタ(パッシブフィルタ)は、一対の電源ラインとグランド電位間にそれぞれ接続されたYコンデンサと、一対の電源ラインに挿入されたコモンモードチョークコイルから構成されていた(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、例えば電動圧縮機のモータを駆動するインバータ装置の場合、パッシブ方式でコモンモードノイズフィルタの減衰特性を向上させるために、構成要素であるYコンデンサで対応しようとすると、漏れ電流増加による安全面からの容量値の制約や、現実的でない容量値のものを採用する必要が生じる。また、コモンモードチョークコイルで対応しようとしても、実装可能なコイルに寸法的な制約が生じる課題があった。
そこで、コモンモードノイズフィルタにアクティブ方式を採用したものも種々開発されている(例えば、特許文献2~特許文献3参照)。
しかしながら、上記何れの文献においてもコモンモードノイズの検出や補償にコモンモードトランスを必要とし、アクティブフィルタ装置の大型化を伴うため、改善が望まれていた。
また、実際の回路においては、ディファレンシャルモード経路の回路アンバランス等で生じるモード変換により、ディファレンシャルモードノイズが増大してしまう。このディファレンシャルモードノイズの低減を目的としたパッシブ方式のディファレンシャルモードノイズフィルタは、一対の電源ライン間に接続されたXコンデンサと、一対の電源ラインにそれぞれ接続されたノーマルモードチョークコイルから構成されていたが(例えば、特許文献4参照)、前述したコモンモードノイズと共に、このディファレンシャルモードノイズも低減することができるアクティブフィルタ装置の開発が望まれていた。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、コモンモードノイズとディファレンシャルモードノイズを効果的に低減し、且つ、フィルタ特性の最適化を図ることができるアクティブフィルタ装置、及び、それを備えた電動圧縮機を提供することを目的とする。
本発明のアクティブフィルタ装置は、正側と負側の一対の電源ラインに挿入されたコモンモードチョークコイルと、一対の電源ライン又はそれらのうちの一方に接続されたノーマルモードチョークコイルと、一対の電源ラインの電圧を検出する検出部と、この検出部で検出されたコモンモード電圧を反転増幅する反転増幅回路と、この反転増幅回路の出力と一対の電源ライン間にそれぞれ接続されたYコンデンサと、検出部で検出された一対の電源ライン間のディファレンシャルモード電圧を差動増幅する差動増幅回路と、この差動増幅回路の出力と一対の電源ライン間にそれぞれ接続されたXコンデンサを備え、反転増幅回路の出力電圧をYコンデンサに印加すると共に、差動増幅回路の正側の電源ラインの電圧を増幅した出力電圧を、負側の電源ラインに接続されたXコンデンサに印加し、差動増幅回路の負側の電源ラインの電圧を増幅した出力電圧を、正側の電源ラインに接続されたXコンデンサに印加することを特徴とする。
請求項2の発明のアクティブフィルタ装置は、上記発明において差動増幅回路は、検出部で検出された正側の電源ラインの電圧が、差動入力信号として非反転入力端子に入力される正側の増幅器と、検出部で検出された負側の電源ラインの電圧が、差動入力信号として非反転入力端子に入力される負側の増幅器を有し、負側の電源ラインに接続されたXコンデンサが正側の増幅器の出力に接続され、正側の電源ラインに接続されたXコンデンサが負側の増幅器の出力に接続されていることを特徴とする。
請求項3の発明のアクティブフィルタ装置は、上記各発明において一対の電圧検出コンデンサから構成された単一の検出部が検出した電圧が、反転増幅回路と差動増幅回路に入力される構成としたことを特徴とする。
請求項4の発明のアクティブフィルタ装置は、請求項1又は請求項2の発明において検出部は、反転増幅回路と差動増幅回路に対してそれぞれ設けられていることを特徴とする。
請求項5の発明のアクティブフィルタ装置は、上記各発明において検出部のグランド経路と、反転増幅回路のグランド経路を、別々に回路グランドに接続したことを特徴とする。
請求項6の発明の電動圧縮機は、上記各発明のアクティブフィルタ装置と、インバータ装置を、筐体と一体に設けたことを特徴とする。
請求項7の発明の電動圧縮機は、上記発明において筐体をグランド電位とし、回路グランドを筐体に接続すると共に、検出部のグランド経路を筐体に接続し、反転増幅回路のグランド経路を回路グランドに接続したことを特徴とする。
本発明のアクティブフィルタ装置によれば、正側と負側の一対の電源ラインに挿入されたコモンモードチョークコイルと、一対の電源ライン又はそれらのうちの一方に接続されたノーマルモードチョークコイルと、一対の電源ラインの電圧を検出する検出部と、この検出部で検出されたコモンモード電圧を反転増幅する反転増幅回路と、この反転増幅回路の出力と一対の電源ライン間にそれぞれ接続されたYコンデンサと、検出部で検出された一対の電源ライン間のディファレンシャルモード電圧を差動増幅する差動増幅回路と、この差動増幅回路の出力と一対の電源ライン間にそれぞれ接続されたXコンデンサを備えており、反転増幅回路の出力電圧をYコンデンサに印加すると共に、差動増幅回路の正側の電源ラインの電圧を増幅した出力電圧を、負側の電源ラインに接続されたXコンデンサに印加し、差動増幅回路の負側の電源ラインの電圧を増幅した出力電圧を、正側の電源ラインに接続されたXコンデンサに印加するようにした。
これにより、反転増幅回路のゲインに応じてYコンデンサの見かけ上の容量値が増加することになる。このようなYコンデンサの見かけ上の容量値の増加により、大容量のYコンデンサや大型のコモンモードチョークコイルを用いること無く、ノイズ電流の還流を増やし、電源側へ漏れ出るコモンモード電流を低減させることができるようになる。
また、差動増幅回路のゲインに応じてXコンデンサの見かけ上の容量値も増加することになる。このようなXコンデンサの見かけ上の容量値の増加により、大容量のXコンデンサや大型のノーマルモードチョークコイルを用いること無く、ノイズ電流の還流を増やし、電源側へ漏れ出るディファレンシャルモード電流を低減させることができるようになる。
また、コモンモードチョークコイル、ノーマルモードチョークコイル、Yコンデンサ、Xコンデンサから成る通常のパッシブ方式のノイズフィルタに適用して、コモンモードノイズとディファレンシャルモードノイズの減衰特性を改善することができるので、汎用性に富んだものとなる。
特に、反転増幅回路と差動増幅回路による補償電圧出力ゲインそれぞれを個別に設定することができるので、モードによるEMI特性の差違に応じたフィルタ回路素子(Yコンデンサ、Xコンデンサ、コモンモードチョークコイル、ノーマルモードチョークコイル)の選択と組み合わせにより、フィルタ特性の最適化を図ることが可能となる。
この場合、実際には請求項2の発明の如く差動増幅回路を、検出部で検出された正側の電源ラインの電圧が、差動入力信号として非反転入力端子に入力される正側の増幅器と、検出部で検出された負側の電源ラインの電圧が、差動入力信号として非反転入力端子に入力される負側の増幅器から構成し、負側の電源ラインに接続されたXコンデンサを正側の増幅器の出力に接続し、正側の電源ラインに接続されたXコンデンサを負側の増幅器の出力に接続することで、Xコンデンサの見かけ上の容量値を増加させる。
また、請求項3の発明の如く一対の電圧検出コンデンサから構成された単一の検出部が検出した電圧を、反転増幅回路と差動増幅回路に入力する構成とすることで、検出部の回路構成を簡略化することができるようになる。
一方、請求項4の発明の如く検出部を、反転増幅回路と差動増幅回路に対してそれぞれ設けるようにすれば、コモンモードとディファレンシャルモードの周波数特性に応じたノイズ電圧の検出特性を得ることができる利点がある。
また、請求項5の発明の如く検出部のグランド経路と、反転増幅回路のグランド経路を、別々に回路グランドに接続するようにすれば、反転増幅回路の動作電流に起因する回路グランドに対する電圧変動が、検出部によるコモンモード電圧の検出に及ぼす悪影響を低減することができるようになる。
そして、上記各発明のアクティブフィルタ装置は、請求項6の発明の如くインバータ装置と共に電動圧縮機の筐体に一体に設けられる場合に極めて好適なものとなる。
また、請求項7の発明の如く筐体をグランド電位とし、回路グランドを筐体に接続すると共に、検出部のグランド経路を筐体に接続し、反転増幅回路のグランド経路を回路グランドに接続することで、反転増幅回路の動作電流に起因する回路グランドの電位変動による検出部の検出誤差を排除することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明のアクティブフィルタ装置1を適用した一実施例の電動圧縮機2及び当該電動圧縮機2への給電経路の電気回路図、図2は電動圧縮機2の電気回路図をそれぞれ示している。実施例の電動圧縮機2は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車等の車両に搭載されて車室内を空調する車両用空気調和装置の冷媒回路の一部を構成するものであり、インバータ装置(PWMインバータ)3及び本発明のアクティブフィルタ装置1は、この電動圧縮機2の後述する筐体18と一体に設けられる。即ち、実施例の電動圧縮機2はインバータ一体型電動圧縮機である。
インバータ装置3は、直流電源として車両に搭載された高電圧バッテリ7(HV。例えばDC350V)からの直流電圧を任意の周波数の交流電圧に変換して電動圧縮機2のモータ8に供給し、運転するものであり、本発明の実施例のアクティブフィルタ装置1は、係るインバータ装置3にて発生するコモンモードノイズ及びディファレンシャルモードノイズを低減するために設けられるものである。
(1)電動圧縮機2の給電経路
図1において、インバータ装置3は、高電圧バッテリ7の正側の電源ライン11と、負側の電源ライン12に接続された複数のスイッチング素子(IGBT)15から構成されている。図1中の20は制御回路であり、インバータ装置3の各スイッチング素子15は、この制御回路20によりスイッチング制御(PWM制御)される。また、13は一対の前記電源ライン11、12間に接続された平滑コンデンサである。
図1において、インバータ装置3は、高電圧バッテリ7の正側の電源ライン11と、負側の電源ライン12に接続された複数のスイッチング素子(IGBT)15から構成されている。図1中の20は制御回路であり、インバータ装置3の各スイッチング素子15は、この制御回路20によりスイッチング制御(PWM制御)される。また、13は一対の前記電源ライン11、12間に接続された平滑コンデンサである。
尚、14は車両のECU、16は低電圧バッテリ(DC12V)であり、制御回路20はECU14からの指令に基づき、低電圧バッテリ16を電源としてインバータ装置3の各スイッチング素子15をスイッチング制御する。また、18は電動圧縮機2の筐体(アルミダイカスト製)である。更に、電動圧縮機2は、シールドされたHVハーネス25(一対の電源ライン11、12を構成する)で高電圧バッテリ7に接続され、電動圧縮機2の筐体18は、車両の車体に直接固定される。これにより、筐体18がグランド電位となる。
実施例のアクティブフィルタ装置1は、デュアルモードアクティブフィルタ補償回路23と、一対の電源ライン11、12とデュアルモードアクティブフィルタ補償回路23の出力間にそれぞれ接続されたYコンデンサ(CY)21、22、及び、Xコンデンサ(CX)41、42と、一対の電源ライン11、12とデュアルモードアクティブフィルタ補償回路23間にそれぞれ接続された電圧検出コンデンサ26、27(Csense:本発明における検出部29を構成する)と、これらYコンデンサ21、22やXコンデンサ41、42、デュアルモードアクティブフィルタ補償回路23、電圧検出コンデンサ26、27から見て高電圧バッテリ7側における一対の電源ライン11、12に挿入されたコモンモードチョークコイル(CMCC)28と、Yコンデンサ21、22やXコンデンサ41、42、デュアルモードアクティブフィルタ補償回路23、電圧検出コンデンサ26、27から見て平滑コンデンサ13(インバータ装置3)側における一対の電源ライン11、12にそれぞれ接続されたノーマルモードチョークコイル(NMCC)43、44から構成されている。
この場合、Yコンデンサ21、22については、デュアルモードアクティブフィルタ補償回路23が、当該Yコンデンサ21、22と筐体18(グランド電位)間に接続されたかたちとなる。他方、Xコンデンサ41、42については、デュアルモードアクティブフィルタ補償回路23が、当該Xコンデンサ41、42の間に挿入されたかたちとなる。また、実施例ではノーマルモードチョークコイル43、44を一対の電源ライン11、12にそれぞれ接続しているが、ノーマルモードチョークコイル43、44のうちの何れか一方を、電源ライン11、12のうちの何れか一方のみに接続するものであってもよい。
(2)電動圧縮機2の電気回路
次に、図2は電動圧縮機2の電気回路のみを抽出して示している。この図において、図1と同一符号で示すものは同一のものである。モータ8の巻線8Cと筐体18間には、絶縁紙や冷媒、オイルが介在するが、このモータ8の巻線8Cと筐体18間の浮遊容量を図2中に31で示す。この浮遊容量31を介してノイズ電流が流れ、コモンモードノイズが発生することになる。
次に、図2は電動圧縮機2の電気回路のみを抽出して示している。この図において、図1と同一符号で示すものは同一のものである。モータ8の巻線8Cと筐体18間には、絶縁紙や冷媒、オイルが介在するが、このモータ8の巻線8Cと筐体18間の浮遊容量を図2中に31で示す。この浮遊容量31を介してノイズ電流が流れ、コモンモードノイズが発生することになる。
(2-1)デュアルモードアクティブフィルタ補償回路23
また、図2中にはアクティブフィルタ装置1のデュアルモードアクティブフィルタ補償回路23の詳細を示している。実施例のデュアルモードアクティブフィルタ補償回路23は、コモンモード電圧補償部52とディファレンシャルモード電圧補償部53の主要部を構成するものである。
また、図2中にはアクティブフィルタ装置1のデュアルモードアクティブフィルタ補償回路23の詳細を示している。実施例のデュアルモードアクティブフィルタ補償回路23は、コモンモード電圧補償部52とディファレンシャルモード電圧補償部53の主要部を構成するものである。
(2-2)コモンモード電圧補償部52
このうち、コモンモード電圧補償部52は、増幅器32と、この増幅器32の反転入力端子(-)と出力端子間に接続された負帰還抵抗(Rf_com)33と、増幅器32の正電源端子と負電源端子に接続された電源回路(VCC、VEE)34(ここまでがデュアルモードアクティブフィルタ補償回路23に含まれる)、前述したYコンデンサ21、22、コモンモードチョークコイル28から構成される。
このうち、コモンモード電圧補償部52は、増幅器32と、この増幅器32の反転入力端子(-)と出力端子間に接続された負帰還抵抗(Rf_com)33と、増幅器32の正電源端子と負電源端子に接続された電源回路(VCC、VEE)34(ここまでがデュアルモードアクティブフィルタ補償回路23に含まれる)、前述したYコンデンサ21、22、コモンモードチョークコイル28から構成される。
増幅器32と負帰還抵抗33、及び、コモンモード電圧検出抵抗36により本発明における反転増幅回路37(ゲインG1)が構成される。また、電圧検出コンデンサ26、27の一端は、一対の電源ライン11、12にそれぞれ接続され、電圧検出コンデンサ26、27の他端は、電圧検出分圧抵抗(Rdiv1)56及び(Rdiv2)57をそれぞれ介して、共にコモンモード電圧検出抵抗(Rsense)36の一端に接続されている。これら二組の電圧検出分圧抵抗56及び57と、コモンモード電圧検出抵抗36も電圧検出コンデンサ26、27と共に検出部29を構成する。
そして、このコモンモード電圧検出抵抗36の他端は、増幅器32の反転入力端子(-)に接続されている。また、この実施例では増幅器32の非反転入力端子(+)は、グランド経路38にて、回路グランド30に接続されている。このグランド経路38が検出部29のグランド経路となる。尚、回路グランド30はグランド電位である筐体18に接続されている。
一方、前述したYコンデンサ21、22の一端は、一対の電源ライン11、12にそれぞれ接続されている。そして、これらYコンデンサ21、22の他端は、共に増幅器32の出力端子に接続されている。この増幅器32の電源回路34のグランド経路39は、この実施例ではグランド経路38とは別に回路グランド30に接続されている。このグランド経路39が反転増幅回路37のグランド経路である。これにより、各Yコンデンサ21、22は、反転増幅回路37の増幅器32を介して、一対の電源ライン11、12と筐体18(グランド電位)間に接続されたかたちとなり、反転増幅回路37(増幅器32)の出力電圧がコモンモード補償電圧としてYコンデンサ21、22に印加されることになる。
(2-3)ディファレンシャルモード電圧補償部53
他方、ディファレンシャルモード電圧補償部53は、正側と負側の二つの増幅器58、59と、各増幅器58、59の各反転入力端子(-)と各出力端子間にそれぞれ接続されたフィードバック抵抗(Rf_dif1)61と、各増幅器58、59の反転入力端子(-)間に接続されたフィードバック抵抗(Rf_dif2)62と、各増幅器58、59の正電源端子と負電源端子に接続された電源回路(VCC、VEE)63(ここまでがデュアルモードアクティブフィルタ補償回路23に含まれる)と、前述したXコンデンサ41、42、ノーマルモードチョークコイル43、44から構成されている。増幅器58、59、フィードバック抵抗61、62により本発明における差動増幅回路(差動入力差動増幅回路)64(ゲインG2)が構成される。
他方、ディファレンシャルモード電圧補償部53は、正側と負側の二つの増幅器58、59と、各増幅器58、59の各反転入力端子(-)と各出力端子間にそれぞれ接続されたフィードバック抵抗(Rf_dif1)61と、各増幅器58、59の反転入力端子(-)間に接続されたフィードバック抵抗(Rf_dif2)62と、各増幅器58、59の正電源端子と負電源端子に接続された電源回路(VCC、VEE)63(ここまでがデュアルモードアクティブフィルタ補償回路23に含まれる)と、前述したXコンデンサ41、42、ノーマルモードチョークコイル43、44から構成されている。増幅器58、59、フィードバック抵抗61、62により本発明における差動増幅回路(差動入力差動増幅回路)64(ゲインG2)が構成される。
そして、正側の電源ライン11に接続されている電圧検出コンデンサ26に接続された電圧検出分圧抵抗56、57間の電圧が、増幅器58(正側の増幅器)の非反転入力端子(+)に差動入力信号として入力され、負側の電源ライン12に接続されている電圧検出コンデンサ27に接続された電圧検出分圧抵抗56、57間の電圧が、増幅器59(負側の増幅器)の非反転入力端子(+)に差動入力信号として入力されている。
一方、前述したXコンデンサ41、42の一端は、一対の電源ライン11、12にそれぞれ接続されている。そして、正側の電源ライン11に接続されたXコンデンサ41(正側のXコンデンサ)の他端は、負側の増幅器59の出力端子に接続され、負側の電源ライン12に接続されたXコンデンサ42(負側のXコンデンサ)の他端は、正側の増幅器58の出力端子に接続されている。
これにより、差動増幅回路64は、Xコンデンサ41、42の間に挿入されたかたちとなり、差動増幅回路64の正側の増幅器58の出力(正側の差動増幅出力)が、負側の電源ライン12に接続されたXコンデンサ42(負側のXコンデンサ)にディファレンシャルモード補償電圧として印加され、差動増幅回路64の負側の増幅器59の出力(負側の差動増幅出力)が、正側の電源ライン11に接続されたXコンデンサ41(正側のXコンデンサ)にディファレンシャルモード補償電圧として印加されることになる。
(3)アクティブフィルタ装置1の作用(動作)
以上の構成で、次に図2~図7を参照しながら、この実施例のアクティブフィルタ装置1の作用(動作)について説明する。尚、図3~図7において図1、図2と同一符号で示すものは同一のものとする。
以上の構成で、次に図2~図7を参照しながら、この実施例のアクティブフィルタ装置1の作用(動作)について説明する。尚、図3~図7において図1、図2と同一符号で示すものは同一のものとする。
(3-1)コモンモード電圧補償部52の作用(動作)
先ず、図3~図5を用いてコモンモード電圧補償部52の作用(動作)について説明する。図3はアクティブフィルタ装置1のコモンモード電圧補償部52の等価回路を示している。尚、実際の回路においては、Yコンデンサ21、22は寄生インダクタンス51(Lstray_Cy)を有する(図3)。また、以下の説明では電圧分圧検出抵抗56、57の抵抗分についてはコモンモード電圧検出抵抗36の抵抗値Rsenseに含めて考えるものとする。
先ず、図3~図5を用いてコモンモード電圧補償部52の作用(動作)について説明する。図3はアクティブフィルタ装置1のコモンモード電圧補償部52の等価回路を示している。尚、実際の回路においては、Yコンデンサ21、22は寄生インダクタンス51(Lstray_Cy)を有する(図3)。また、以下の説明では電圧分圧検出抵抗56、57の抵抗分についてはコモンモード電圧検出抵抗36の抵抗値Rsenseに含めて考えるものとする。
電源ライン11、12にあらわれるコモンモード電圧(HVコモンモード電圧)をvHV_com、反転増幅回路37のコモンモード補償電圧をvcomp_comで表すと、コモンモード電圧検出抵抗36が接続される反転増幅回路37の入力端子は仮想接地となるため、コモンモード電圧(HVコモンモード電圧)vHV_comは、下記数式(I)で表すことができる。尚、Rsenseはコモンモード電圧検出抵抗36の抵抗値、Csenseは電圧検出コンデンサ26、27の容量値であり、Csense(×2)はそれらの合成容量値を意味している。G1は反転増幅回路37のゲインであり、G1=Rf_com/Rsenseとなる。このRf_comは負帰還抵抗33の抵抗値である。
また、Lstray_Cyは寄生インダクタンス51のインダクタンス値であり、Lstray_Cy(×1/2)はそれらの合成インダクタンス値を意味している。CYはYコンデンサ21、22の容量値であり、CY(×2)はそれらの合成容量値を意味している。更に、ICYはYコンデンサ21、22を流れる電流である。
数式(I)より、下記数式(II)が成り立つ。
デュアルモードアクティブフィルタ補償回路23の反転増幅回路37の補償によるYコンデンサ21、22のインピーダンスをZCyとすると、インピーダンスZCyは下記数式(III)となる。
数式(I)~数式(III)を用いてインピーダンスZCyを電圧検出コンデンサ26、27の合成容量値Csense(×2)、コモンモード電圧検出抵抗36の抵抗値Rsense、Yコンデンサ21、22の合成容量値CY(×2)、寄生インダクタンス51のインダクタンス値Lstray_Cyで表すと、下記数式(IV)となる。
ここで、高周波領域においては、電圧検出コンデンサ26、27のインピーダンスがコモンモード電圧検出抵抗36のインピーダンスに対して無視できるように電圧検出コンデンサ26、27の容量値Csenseとコモンモード電圧検出抵抗36の抵抗値Rsense等を選定することで、数式(IV)は下記数式(V)と見なすことができる。
この数式(V)は、(1+G1)倍のYコンデンサが接続されているのと等価であることを意味している。即ち、デュアルモードアクティブフィルタ補償回路23の反転増幅回路37の補償により、Yコンデンサ21、22の容量値が見かけ上、(1+G1)倍に増加したことになる。尚、寄生インダクタンス51のインダクタンス値は等価的に低減(1/(1+G1))される。
以上のように、検出部29で検出されたコモンモード電圧vHV_comを反転増幅する反転増幅回路37を設け、この反転増幅回路37の出力電圧をコモンモード補償電圧vcomp_comとしてYコンデンサ21、22に印加するようにしたので、反転増幅回路37のゲインG1に応じてYコンデンサ21、22の見かけ上の容量値が増加((1+G1)倍)することになる。
図4の破線は通常のパッシブ方式のノイズフィルタのYコンデンサのインピーダンス特性を示し、実線は本発明のアクティブフィルタ装置1によるYコンデンサのインピーダンス特性を示している。尚、ZCyはYコンデンサのインピーダンスである。この図からも明らかな如く本発明のアクティブフィルタ装置1によれば、Yコンデンサの容量値が見かけ上増加して、インピーダンスZCyが通常のパッシブ方式のノイズフィルタよりも、ゲインG1の値に応じて減少している(図4は、G1=3の場合のインピーダンスの変化を示す)。
係るYコンデンサ21、22の見かけ上の容量値の増加により、大容量のYコンデンサや大型のコモンモードチョークコイルを用いること無く、図2中に破線矢印で示すコモンモードノイズ電流の還流を増やし、電源側へ漏れ出るコモンモード電流を低減し、コモンモードノイズを低下させることができるようになる。
図5の黒色部分は通常のパッシブ方式のノイズフィルタによるコモンモードノイズのレベルを示し、網掛け部分は本発明のアクティブフィルタ装置1によるコモンモードノイズのレベルを示している。この図からも明らかな如く、本発明のアクティブフィルタ装置1によればコモンモードノイズレベルが通常のパッシブ方式のノイズフィルタよりもYコンデンサのインピーダンスの減少に応じて低下している。
特に、コモンモードチョークコイル28とYコンデンサ21、22から成る通常のパッシブ方式のノイズフィルタにデュアルモードアクティブフィルタ補償回路23を追加して、コモンモードノイズの減衰特性を改善することができるので、汎用性に富んだものとなる。
(3-2)ディファレンシャルモード電圧補償部53の作用(動作)
次に、図6、図7を用いてディファレンシャルモード電圧補償部53の作用(動作)について説明する。図6はアクティブフィルタ装置1のディファレンシャルモード電圧補償部53の等価回路を示している。尚、実際の回路においては、Xコンデンサ41、42は寄生インダクタンス66(Lstray_CX)をそれぞれ有する(図6)。
次に、図6、図7を用いてディファレンシャルモード電圧補償部53の作用(動作)について説明する。図6はアクティブフィルタ装置1のディファレンシャルモード電圧補償部53の等価回路を示している。尚、実際の回路においては、Xコンデンサ41、42は寄生インダクタンス66(Lstray_CX)をそれぞれ有する(図6)。
電源ライン11、12間にあらわれるディファレンシャルモード電圧(HVディファレンシャルモード電圧)をvHV_dif、差動増幅回路64の正側の増幅器58の出力端子と負側の増幅器59の出力端子間の電圧をディファレンシャルモード補償電圧vcomp_difとすると、ディファレンシャルモード補償電圧vcomp_difと、ディファレンシャルモード電圧vHV_difは、下記数式(VI)、(VIII)で表すことができる。
尚、Rdiv1、Rdiv2、は電圧検出分圧抵抗56、57の抵抗値、Csenseは電圧検出コンデンサ26、27の容量値である。G2は差動増幅回路64のゲインであり、数式(VII)で示される。また、Lstray_CXは寄生インダクタンス66のインダクタンス値であり、CXはXコンデンサ41、42の容量値である。更に、ICXはXコンデンサ41、42を流れる電流である。
数式(VI)より、正側の電源ライン11と負側の電源ライン12の間のディファレンシャルモード電圧(HVディファレンシャルモード電圧)vHV_difとして検出される電圧が零であれば、正側の増幅器58の出力と負側の増幅器59の出力の差も無くなり、ディファレンシャルモード補償電圧vcomp_difは零となり、その場合は、二個のXコンデンサ41、42が直列接続されたかたちと等価となる。
一方、正側の電源ライン11と負側の電源ライン12の間にディファレンシャルモード電圧として電圧差が生じた場合、例えば正側の電源ライン11の電圧が「1」上昇し、負側の電源ライン12の電圧が「1」低下した場合、ディファレンシャルモード補償電圧vcomp_difは「2」となり、正側の増幅器58の出力電圧が負側の電源ライン12に接続されたXコンデンサ42に印加され、負側の増幅器59の出力電圧が正側の電源ライン11に接続されたXコンデンサ41に印加されて、両電源ライン11、12間の電圧の差を縮小する(補償)ように作用する。
上記数式(VIII)より、下記数式(IX)が成り立つ。
デュアルモードアクティブフィルタ補償回路23の差動増幅回路64の補償によるXコンデンサ41、42のインピーダンスをZCXとすると、インピーダンスZCXは下記数式(X)となる。
数式(VI)~数式(IX)を用いてインピーダンスZCXを電圧検出コンデンサ26、27の容量値Csense、電圧検出分圧抵抗56、57の抵抗値Rdiv1、Rdiv2、Xコンデンサ41、42の容量値CX、寄生インダクタンス66のインダクタンス値Lstray_CXで表すと、下記数式(XI)となる。
ここで、高周波領域においては、電圧検出コンデンサ26、27のインピーダンスが電圧検出分圧56、57のインピーダンスに対して無視できるように電圧検出コンデンサ26、27の容量値Csenseと電圧検出分圧抵抗56、57の抵抗値Rdiv1、Rdiv2を選定することで、数式(XI)は下記数式(XII)と見なすことができる。
ここで、電圧検出分圧抵抗56、57の分圧比は下記数式(XIV)となるから、数式(XII)は下記数式(XIII)、更に、数式(XV)となる。
この数式(XV)は、電源ライン11、12間にXコンデンサ41、42(CX)が二個直列で接続される構成において、Xコンデンサ41、42の容量値が(1+K・G2)倍であるのと等価であることを意味している。即ち、デュアルモードアクティブフィルタ補償回路23の差動増幅回路64の補償により、Xコンデンサ41、42の容量値が見かけ上、(1+K・G2)倍に増加したことになる。尚、寄生インダクタンス66のインダクタンス値は等価的に低減(1/(1+K・G2))される。
以上のように、検出部29で検出されたディファレンシャルモード電圧vHV_difを差動増幅する差動増幅回路64を設け、この差動増幅回路64の出力電圧をディファレンシャルモード補償電圧vcomp_difとしてXコンデンサ41、42に、正側と負側を逆として印加するようにしたことにより、差動増幅回路64のゲインG2に応じてXコンデンサ41、42の見かけ上の容量値が増加((1+K・G2)倍)することになる。
図7の幅広の破線は通常のパッシブ方式のノイズフィルタのXコンデンサのインピーダンス特性を示し、実線と細かい破線は本発明のアクティブフィルタ装置1によるXコンデンサのインピーダンス特性を示している。尚、ZCXはXコンデンサのインピーダンスであり、実線は(1+K・G2)=2の場合、細かい破線は(1+K・G2)=3の場合をそれぞれ示している。この図からも明らかな如く本発明のアクティブフィルタ装置1によれば、Xコンデンサの容量値が見かけ上増加して、インピーダンスZCXが通常のパッシブ方式のノイズフィルタよりも、ゲインG2の値に応じて減少している。
係るXコンデンサ41、42の見かけ上の容量値の増加により、大容量のXコンデンサや大型のノーマルモードチョークコイルを用いること無く、図2中に一点鎖線矢印で示すディファレンシャルモードノイズ電流の還流を増やし、電源側へ漏れ出るディファレンシャルモード電流を低減し、ディファレンシャルモードノイズを低下させることができるようになる。
また、実施例では一対の電圧検出コンデンサ26、27から構成された単一の検出部29が検出した電圧を、反転増幅回路37と差動増幅回路64に入力する構成としているので、検出部29の回路構成を簡略化することができるようになる。
更に、実施例では検出部29のグランド経路38と、反転増幅回路37のグランド経路39を、別々に回路グランド30に接続しているので、反転増幅回路37の動作電流に起因する回路グランド30に対する電圧変動が、検出部29によるコモンモード電圧の検出に及ぼす悪影響を低減することができるようになる。
次に、図8は本発明の他の実施例の電動圧縮機2及び当該電動圧縮機2への給電経路の電気回路図を示している。尚、この図において図1と同一符号で示すものは同一若しくは同様の機能を奏するものとする。この実施例の場合、デュアルモードアクティブフィルタ補償回路23の反転増幅回路37と差動増幅回路64に対して、検出部(符号29C、29Dで示す)をそれぞれ設けている。
この場合、反転増幅回路37用の検出部29Cは、電源ライン11、12に一端がそれぞれ接続されたコモンモード電圧検出コンデンサ26C、27Cと、それらの他端に接続された前記コモンモード電圧検出抵抗36(図2)で構成され、差動増幅回路64用の検出部29Dは、電源ライン11、12に一端がそれぞれ接続されたディファレンシャルモード電圧検出コンデンサ26D、27Dと、それらの他端にそれぞれ接続された前記電圧検出分圧抵抗56、57(図2)で構成されることになる。
このように、検出部29C、29Dを、反転増幅回路37と差動増幅回路64に対してそれぞれ設けるようにすれば、コモンモードとディファレンシャルモードの周波数特性に応じたノイズ電圧の検出特性を得ることができる利点がある。
次に、図9は本発明の電動圧縮機2の他の実施例の電気回路を示している。尚、この図において図1や図2と同一符号で示すものは同一のものとする。この実施例の場合、検出部29のグランド経路38は、直接筐体18(グランド電位)に接続され、増幅器32の電源回路34のグランド経路39(反転増幅回路37のグランド経路)は前述同様に回路グランド30に接続されている。
この実施例のように、筐体18をグランド電位とし、回路グランド30を筐体18に接続すると共に、検出部29のグランド経路38を筐体18に接続し、反転増幅回路37のグランド経路39を回路グランド30に接続するようにすれば、反転増幅回路37の動作電流に起因する回路グランド30の電位変動による検出部29の検出誤差を排除することが可能となる。
尚、実施例では車両用空気調和装置の冷媒回路を構成する電動圧縮機2に本発明のアクティブフィルタ装置1を適用したが、請求項1乃至請求項5の発明ではそれに限らず、コモンモードノイズ及びディファレンシャルモードノイズの低減要求のある各種家庭用/業務用機器に本発明は有効である。
1 アクティブフィルタ装置
2 電動圧縮機
3 インバータ装置
7 高電圧バッテリ(直流電源)
8 モータ
11、12 電源ライン
15 スイッチング素子
18 筐体
20 制御回路
21、22 Yコンデンサ
23 デュアルモードアクティブフィルタ補償回路
26、27、26C、27C、26D、27D 電圧検出コンデンサ
28 コモンモードチョークコイル
29 検出部
30 回路グランド
32、58、59 増幅器(オペアンプ単体、若しくは、出力に電流増幅器を備えたオペアンプ)
33 負帰還抵抗
36 コモンモード電圧検出抵抗
37 反転増幅回路
38 グランド経路
41、42 Xコンデンサ
43、44 ノーマルモードコイル
52 コモンモード電圧補償部
53 ディファレンシャルモード電圧補償部
56、57 電圧検出分圧抵抗
61、62 フィードバック抵抗
64 差動増幅回路
2 電動圧縮機
3 インバータ装置
7 高電圧バッテリ(直流電源)
8 モータ
11、12 電源ライン
15 スイッチング素子
18 筐体
20 制御回路
21、22 Yコンデンサ
23 デュアルモードアクティブフィルタ補償回路
26、27、26C、27C、26D、27D 電圧検出コンデンサ
28 コモンモードチョークコイル
29 検出部
30 回路グランド
32、58、59 増幅器(オペアンプ単体、若しくは、出力に電流増幅器を備えたオペアンプ)
33 負帰還抵抗
36 コモンモード電圧検出抵抗
37 反転増幅回路
38 グランド経路
41、42 Xコンデンサ
43、44 ノーマルモードコイル
52 コモンモード電圧補償部
53 ディファレンシャルモード電圧補償部
56、57 電圧検出分圧抵抗
61、62 フィードバック抵抗
64 差動増幅回路
Claims (7)
- 正側と負側の一対の電源ラインに挿入されたコモンモードチョークコイルと、
前記一対の電源ライン又はそれらのうちの一方に接続されたノーマルモードチョークコイルと、
前記一対の電源ラインの電圧を検出する検出部と、
該検出部で検出されたコモンモード電圧を反転増幅する反転増幅回路と、
該反転増幅回路の出力と前記一対の電源ライン間にそれぞれ接続されたYコンデンサと、
前記検出部で検出された前記一対の電源ライン間のディファレンシャルモード電圧を差動増幅する差動増幅回路と、
該差動増幅回路の出力と前記一対の電源ライン間にそれぞれ接続されたXコンデンサを備え、
前記反転増幅回路の出力電圧を前記Yコンデンサに印加すると共に、
前記差動増幅回路の前記正側の電源ラインの電圧を増幅した出力電圧を、前記負側の電源ラインに接続された前記Xコンデンサに印加し、前記差動増幅回路の前記負側の電源ラインの電圧を増幅した出力電圧を、前記正側の電源ラインに接続された前記Xコンデンサに印加することを特徴とするアクティブフィルタ装置。 - 前記差動増幅回路は、前記検出部で検出された前記正側の電源ラインの電圧が、差動入力信号として非反転入力端子に入力される正側の増幅器と、前記検出部で検出された前記負側の電源ラインの電圧が、差動入力信号として非反転入力端子に入力される負側の増幅器を有し、
前記負側の電源ラインに接続された前記Xコンデンサが前記正側の増幅器の出力に接続され、前記正側の電源ラインに接続された前記Xコンデンサが前記負側の増幅器の出力に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のアクティブフィルタ装置。 - 一対の電圧検出コンデンサから構成された単一の検出部が検出した電圧が、前記反転増幅回路と前記差動増幅回路に入力される構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアクティブフィルタ装置。
- 前記検出部は、前記反転増幅回路と前記差動増幅回路に対してそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアクティブフィルタ装置。
- 前記検出部のグランド経路と、前記反転増幅回路のグランド経路を、別々に回路グランドに接続したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちの何れかに記載のアクティブフィルタ装置。
- 請求項1乃至請求項5のうちの何れかに記載のアクティブフィルタ装置と、インバータ装置を、筐体と一体に設けたことを特徴とする電動圧縮機。
- 前記筐体をグランド電位とし、回路グランドを前記筐体に接続すると共に、
前記検出部のグランド経路を前記筐体に接続し、前記反転増幅回路のグランド経路を前記回路グランドに接続したことを特徴とする請求項6に記載の電動圧縮機。
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PCT/JP2023/000936 WO2023140209A1 (ja) | 2022-01-19 | 2023-01-16 | アクティブフィルタ装置及びそれを備えた電動圧縮機 |
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