JP2023104605A - 車両用表示システム及び車両用表示方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】助手席乗員に特定のコンテンツを視認できるようにした車両用表示システム、及び車両用表示方法を提供する。【解決手段】車両用表示システム1は、コンテンツを表示面に表示させることで虚像又は実像を車両の乗員に視認させる複数の表示器2a~2dと、複数の表示器2a~2eのうち特定の表示器2dに表示させるコンテンツを視認する車両の乗員のうち、助手席乗員に視認可能にすると共に運転者による視認を阻害するように移動可能に構成されている視野角制御フィルタ9と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用表示システム及び車両用表示方法に関する。
近年、車両情報やエンタテインメント(以下、エンタメと略す)系の情報など、車載の表示器に表示させるためのコンテンツの増加に伴い、インストルメントパネルの同一筐体内に複数の表示器を併設することで広い表示エリアを提供する技術が提案されている。表示器の表示面を車両の乗員に対向するように設置することで、乗員が表示器を直接確認可能になる実像方式が一般に用いられている。
しかし、車内では日射光などの外光の影響を受けやすい環境であることから、表示器の表示面をミラーにより反射させた虚像を乗員に視認させる方式を採用することが望ましい。表示器とミラーの設置関係を適切に調整することで外光を遮断しながら表示器の映像を乗員に視認させることができ高い視認性を確保できる。また、乗員に虚像を視認させることにより、遠方視点における焦点調節負荷を下げることが可能になると共に、実像方式で表示器を搭載不可能な位置であっても設置できるという利点がある。
特開2005-221756号公報
近年、様々な車両の乗員のニーズを満たすため、複数の表示器のうち助手席正面近辺の表示器に、映画やゲーム、ネットコンテンツ等のエンタメ系コンテンツを表示する機能を付与することが求められている。
しかし運転者が、例えば運転席から助手席側に設置された電子ミラーを確認する際、又は、助手席側の窓を通じて車両周辺を確認する際に、助手席正面付近に表示されたエンタメ系コンテンツが視界に入ってしまうと、運転者が必要な情報を認識できなかったり、わずらわしさを感じる虞がある。そこで、車両表示制御技術においては、車両の乗員のうち助手席乗員に特定のコンテンツを視認可能にする技術が求められている。
本発明は、助手席乗員に特定のコンテンツを視認させることができる車両用表示システム、及び車両用表示方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、コンテンツを表示面に表示させることで虚像又は実像を車両の乗員に視認させる複数の表示器と、複数の表示器のうち特定の表示器に表示させるコンテンツを視認する車両の乗員のうち、助手席乗員に視認可能にすると共に運転者による視認を阻害するように移動可能に構成されている視野角制御部と、を備える。請求項1記載の発明によれば、助手席乗員に視認可能にすると共に運転者による視認を阻害するよう視野角制御部を移動できるため、助手席乗員に特定のコンテンツを視認させることができる。
第1実施形態について車両前部の構造を模式的に示す図 虚像形成部の設置形態を例示する図であり、図1のII-II線に沿って模式的に示す縦断面図 助手席前部における虚像形成部の設置形態を示す斜視図 虚像形成部の設置形態を例示する図であり、図3のIV-IV線に沿って示す縦断側面図 電気的構成における制御イメージ図 視野角制御部の移動制御方法を示す図 視野角制御部の移動制御方法を例示する図であり、図6のVII-VII線に沿って示す縦断面図 視野角制御部を収納した場合の視野説明図 図8のIV-IV線に沿って示す縦断側面図 視野角制御部を収納した場合の縦断面図 第2実施形態において視野角制御部を中間位置まで移動制御した場合の縦断面図 視野角の説明図 第3実施形態における視野角制御部の移動制御態様を示す図 視野角制御部の移動制御方法その1を示す図 視野角制御部の移動制御方法その2を示す図 視野角の説明図 第4実施形態において視野角制御部を収納した場合の設置態様を示す正面図 視野角制御部を収納した場合の設置態様を示す縦断面図 視野角制御部を機能させた場合の設置態様を示す正面図 視野角制御部を機能させた場合の設置態様を示す縦断面図 第5実施形態における視野角制御部を移動した場合の視野説明図
以下、車両用表示システム1に係る幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。各実施形態で同一構成となる部分については、後述する実施形態では同一符号を付して説明を省略することがある。
(第1実施形態)
第1実施形態について図1から図10を参照しながら説明する。車両用表示システム1は、車両に搭載されている。図1及び図2に例示したように、表示器2は、車室内に表示面を露出させた状態でインストルメントパネル3に設置されている。図2には図1のII-II線に沿う縦断面を示しており、運転席前方の表示器2b及びその周辺状態を示している。以下では、インストルメントパネル3をインパネ3と略す。インパネ3は、車両の運転席や助手席からなる前部座席の前方に設けられている。車両の前部座席とインパネ3との間にはステアリングホイール4が設けられており、インパネ3の上方にはフロントウィンドシールド5が設置されている。インパネ3は、その上面が面状に成形されている。
表示器2は、複数の表示器2a~2eを車室内の左右方向に併設しており、虚像形成部6を構成する。虚像形成部6は、表示器2a~2eにコンテンツを表示させることで1枚の大型のミラー8に像を反射させて運転者D及び助手席乗員Pの前に虚像を形成させる。
インパネ3には表示器2a~2eのフード3aが構成され、表示器2a~2b及びフード3aは全体として板状に設置される。フード3aは、表示器2a~2eの背面を覆うように設置されている。
複数の表示器2a~2eは、それぞれ前面に表示面を備えた有機ELディスプレイにより構成される。有機ELディスプレイは、有機発光ダイオードを用いて構成されている。有機発光ダイオードはOLEDと称される。OLEDはOrganic Light-Emitting Diodeの略称である。OLEDを用いることで、TFT液晶に比較して薄く構成でき搭載性を良好にできる。表示器2a~2eにTFTを用いても良い。
表示器2a~2eは、その表示面が下前方に向けて設置されており、表示面は平面に構成されている。なお、表示器2a~2eの物理的な設置制約条件、また、車両中心から左右何れかに寄った運転者Dからの視認性を良好に設計するため、表示器2a~2eの表示面は単純な平面に限られない。凸面、凹面、又は凹凸面状に構成されていても良い。
本実施形態の表示器2a~2eは、その表示面が乗員の視線に対して概ね平行又は手前側が下方に向けて設置されている。このため、運転者D又は助手席乗員Pは表示器2a~2eの表示面を直接視認しない。
表示器2bによる虚像は、運転者Dが主に視認する領域に映し出される。表示器2a~2eの表示面の前方、物理的に言い換えると表示器2a~2eの下方に位置して、ガラス7を透してミラー8が設置されている。ミラー8は、表示器2a~2eの表示面から自発光された画像を反射する反射部材でありインパネ3に支持されている。そしてミラー8は、フード3aの平坦部の奥端側から後下斜方に向けて突出するように設置されている。これにより、表示器2a~2eの表示面とミラー8の反射面とは所定の角度で傾斜するように設置関係を保っている。
ミラー8は、その反射面が斜後上方に向けて設置されており、インパネ3の後方に設置された前部座席、すなわち運転席、助手席に向けて画像を反射させることが可能となっている。また、インパネ3やミラー8の反射面のデザイン性を向上し、又は、中央より左右何れかの脇に寄った運転席からの視認性を良好にするため、ミラー8の反射面は単純な平面に限らず、凸面、凹面、又は凹凸面状に構成しても良い。ミラー8は、表示器2a~2eの表示面に表示された画像を鏡面反射しながら、乗員の視線に合わせて虚像を映し出す。
ミラー8は、フード3a及び表示器2a~2eの下に設置されているため、フロントウィンドシールド5から入る入射光は、フード3aに遮られミラー8に反射する虞もなくなる。ミラー8の反射面に光が当たりにくくなるため、車両の乗員は、ミラー8を通して虚像を確認しやすくなる。
運転者D又は助手席乗員Pは、ミラー8の反射面を視認することで表示器2a~2eの表示面に映し出された画像を虚像として確認できる。このとき、車両乗員は、虚像があたかもミラー8の反射面より奥側、すなわち車両の前方側にあるかのように見える。
図3に助手席乗員Pの前方の表示器2dの周辺斜視図を模式的に示しており、図4に図3のIV-IV線に沿う縦断側面図を示している。表示器2dによる虚像は、助手席乗員Pの前に映し出され、すなわち助手席乗員Pが主に視認する領域に映し出される。なお、表示器2dによる虚像は、運転者Dからも視界に入る範囲に映し出される。
図3及び図4に示すように、表示器2dの表示面の前には、視野角を制限する視野角制御フィルタ9が視野角制御部として設置されている。視野角制御フィルタ9は、物理的には表示器2dの下方に設置されており、具体的には、図4に示すように表示器2dの表示面とガラス7との間に位置して移動制御可能に設置される。視野角制御フィルタ9は、表示器2dから自発光する光を通すように設置されており、表示器2dの視野角を制限するよう設けられる。この視野角制御フィルタ9は、後述する移動制御部14により移動制御可能に構成されている。
視野角制御フィルタ9は、可撓性のある部材、例えばVCF又はLCFと称される可撓性フィルム部材により視野角制御可能になっている。VCFは、表示器2dの表面に一定間隔及び一定角度でルーパーを並設することで光の進む角度範囲を制限する光学素子を示している。LCFは、光コリメーティングフィルムの略称であり、複数の平行溝を備えた光学フィルムである。車両乗員が、フィルム表面垂直方向から視認すれば、表示器2dの表示画像を視認できるものの、視野角が所定のカットオフ角に至るまで深く増加することで、光が光吸収材料により遮断されることになり表示面を観察できなくなる。
図5に例示したように、車両用表示システム1は、表示器2及び電子制御装置11により構成される。電子制御装置11は、ECU、Electronic Control Unitとも称される。車両内の電子制御装置11は、表示系のECU、走行制御系のECUなどに分類することができ、本形態の電子制御装置11は、表示系のECUに属しHCUとも称される。HCUは、Human Machine Interface Control Unitの略であり情報提示制御装置を示す。電子制御装置11は、プロセッサ、キャッシュメモリ、RAM、ROMなどの非遷移的実体的記録媒体としての記憶部、これらを接続するバスを備えたマイクロコンピュータを主体として構成され、記憶部に記憶されたプログラムを実行することで各種処理を実現する。
記憶部には各種のアプリケーション(以下、アプリと称す)が記憶されている。アプリはナビアプリ、画像合成アプリ、などである。ナビアプリは、ナビゲーション機能を実現するものであると共に、主に複数の表示器(例えば2c、2d)に表示する地図や、車両の現在位置などを含むナビゲーション画面などのコンテンツを描画するためのアプリケーションである。
電子制御装置11は、制御装置12、表示処理部13、及び移動制御部14としての構成を備える。電子制御装置11の制御装置12は、乗員モニタ40によるモニタ結果に基づいて各種の制御を実施する。
乗員モニタ40は、車両内に搭乗した車両乗員の状態を検出する。乗員モニタ40は、例えばパワースイッチ41、ターンスイッチ42、乗員状態モニタ43、自動制御スイッチ44などによるもので、各種の信号を制御装置12に出力する。乗員モニタ40は、ドライバによりステアリングホイール4が把持されているか又は操舵されているか否かを検出するステアリングセンサ、前座席のシートに着座しているか否かを検出する着座センサ、又は、アクセルペダル又はブレーキペダルの踏込センサ、電子スロットルセンサなどによるものを含んでいても良い。
パワースイッチ41は、内燃機関又は電動モータを始動させるために車室内にて車両乗員によりオン操作されることで、当該操作に応じた信号を出力する。ターンスイッチ42は、車両の方向指示器を作動させるために車室内にて乗員によりオン操作されることで、当該操作に応じて右方又は左方にターンするターン信号を出力する。乗員状態モニタ43は、運転者D又は助手席乗員Pの状態を画像センサにより撮影することで、運転者D又は助手席乗員Pの状態を検出して撮像信号を出力する。乗員状態モニタ43は、通常運転中、運転支援中又は自動運転中にドライバなどの乗員の状態を検知するために使用される。特に運転席に座した運転者Dの乗員状態モニタ43はDSMと称されている。DSMは、Driver Status Monitorの略である。
自動制御スイッチ44は、車両の走行状態に対する自動制御を指令するために、車室内にて車両乗員によりオン操作されることで、当該操作に応じた自動制御信号を出力する。制御装置12は、乗員モニタ40のセンサ信号により車両乗員の挙動、例えば視線が何れの方向を向いているかを判定でき、また、パワースイッチ41の操作状態、方向指示器の作動状態、車両の自動制御の指令情報などを入力できる。
また表示処理部13は、制御装置12の制御に基づいて、複数の表示器2a~2eの表示画面の中に画像や文字のコンテンツを表示処理する。このとき、左右端に位置する表示器2a、2eは、主に電子ミラー用のコンテンツを表示処理すると共に、運転席の直前に位置する表示器2bにはメータ画像を表示制御する。
またその他の表示器2c、2dには、ナビゲーション処理の地図画面や前方撮像カメラの撮像画像などを表示制御したり、エンタメ画像コンテンツを表示制御したりする。各表示器2a~2eに表示させるコンテンツの内容はこれに限られるものではない。
移動制御部14は、制御装置12の制御に基づいて、視野角制御フィルタ9を移動制御することで視野角制御フィルタ9を、表示器2dの表示面の前で且つ助手席乗員P及び運転者Dと間に設置したり、その外に移動又は収納したりする。図6に具体例を示すように、視野角制御フィルタ9の左右両端にフレキシブルベルト15を固着すると共に、フレキシブルベルト15をギア16に噛合させるように設置し、ギア16の軸にモータ17の回転軸を備えつけて構成する。
またフレキシブルベルト15を移動規制する規制用ガイドとしてガイドレール18が設けられている。このガイドレール18を設けることで、インパネ3の奥端ではフレキシブルベルト15は上下方向に移動自在になっており、インパネ3の下ではフレキシブルベルト15は前後方向に移動自在になっている。
移動制御部14が、モータ17の回転軸を回転駆動制御しギア16を回動させることで、ギア16に噛合したフレキシブルベルト15を移動制御する。すると視野角制御フィルタ9は、フレキシブルベルト15に固定されているため部分的に撓み位置を変更しながら移動する。
したがって、移動制御部14が、図7に示すようにフレキシブルベルト15の位置を移動制御することで、図4に示すように視野角制御フィルタ9を表示器2dの表示面とガラス7の間に位置させることができ視野角制御フィルタ9を機能させることができる。このとき、運転者Dと表示器2dの表示面との間に視野角制御フィルタ9が移動するため、図3の実線矢印に示すように表示器2dの表示コンテンツを助手席乗員Pに視認させることができると共に、図3の破線矢印に示したように運転者Dによる視認を阻害できる。このとき、運転者Dは表示器2dの表示コンテンツを視ることができなくなる。
逆に、移動制御部14が図10に示すようにフレキシブルベルト15の位置を移動制御することで、図9に示すように視野角制御フィルタ9を車両前方側のインパネ3の奥側に収納できる。このとき、移動制御部14は、表示器2dの表示コンテンツが運転者D及び助手席乗員Pの視界に入らないように視野角制御フィルタ9を収納できる。この場合は逆に、図8の実線矢印に示すように、運転者Dも助手席乗員Pも表示器2dの表示コンテンツを視ることができる。
なお、移動制御部14は、特定の表示器2dに表示させるコンテンツの内容により視野角制御フィルタ9を移動制御することで、視野角制御フィルタ9による視野角制御の有効/無効を切り替えるようにすると良い。
例えば、車両に関する車両情報のコンテンツについては、運転者D及び助手席乗員Pの両者を視認対象とするように視野角制御フィルタ9を移動制御すると良い。また例えば、車両走行時における助手席乗員Pのシートベルト着脱警告灯、助手席側ドアの半ドア警告灯等のコンテンツは、運転者D及び助手席乗員Pが確認できるようにすると良い。
すると、運転者Dが運転席側から確認したときに助手席側の異常に気付きやすくなり、助手席乗員Pにこの点を注意できる。助手席乗員Pのみを対象としたコンテンツとしては、例えば車内外ネットワーク通信を活用した高描画負荷、高フレームレートのエンタメ系の情報、ムービー、ゲーム、電話会議等、を対象とすると良い。これにより、助手席乗員Pは、特定のコンテンツを視認できるようになり、当該特定コンテンツを楽しむことができる。
また表示処理部13は、アプリを実行することで調整制御部13aとしての機能を実現する。調整制御部13aは、助手席乗員Pの前に表示器2dにて虚像を形成していた表示コンテンツの輝度調整や色味を調整制御する機能を備える。移動制御部14が、助手席乗員Pの前の表示器2dの視野角制御フィルタ9を移動制御することで視野角制御の機能を切り替えるとき、視野角制御フィルタ9を透過した画像と透過しない画像とでは光学特性が異なることもある。例えば、運転者D又は助手席乗員Pから見ると白色の画像が青や黄色方向に見えてしまうことがある。
このため、調整制御部13aの機能により輝度差や色味差を調整することが望ましい。特に、左右に併設された表示器2c、2dに連続したコンテンツ(例えば、横長の地図画面、又は、映画などのエンタメ系コンテンツ)を表示させる場合や、表示器2dの一画面でも上下又は左右に連続したコンテンツを表示させる場合に、このような調整制御部13aにより輝度差や色味差を調整することによって、乗員が違和感なくコンテンツを視認できる。
本実施形態によれば、特定の表示器2dのコンテンツを視認する車両の乗員のうち助手席乗員Pに視認可能にすると共に運転者Dによる視認を阻害するように移動制御可能に視野角制御フィルタ9を設けた。このため、運転者Dが表示器2dのコンテンツを視たり視えないように制御することができ、助手席乗員Pが特定のコンテンツを視認できるようになる。
なおTFTと液晶シャッタを用いた方式のオン・オフを切替可能な視野角制御技術が開発されており、プライバシービューと称されている。しかし、特に広い視野角のOLEDを採用した場合には、液晶シャッタを使用した場合でも視野角制御効果が低くなる。本実施形態によれば、広い視野角を有するOLEDを虚像方式で採用しているため、助手席乗員Pが表示器2dの表示コンテンツを楽しむことができる。
(変形例)
第1実施形態の変形例を説明する。電子制御装置11は、運転者Dから自動制御スイッチ34により指示を受け付けると車両を自動運転する自動運転モードを実行する。自動運転モードでは電子制御装置11から図示しない自動運転ECUに指令が入力されると、自動運転ECUが運転アクチュエータを駆動することで対応した所定レベルの運転支援、自動運転を実行する。例えば、レベルIの運転支援では、障害物への衝突を避ける自動ブレーキ、先行車に追従して走行する追従走行、又は、両脇の車線からはみ出さないように制御する走行レーンはみ出し防止走行、を実行できる。レベルIIの自動運転では、レベルIの運転支援の組み合わせ、又は、特定条件下での自動運転、例えば高速道路で遅い車両が存在すれば自動で追い越したり、高速道路の分合流を自動で行ったりする自動運転モードを実行できる。なお、レベルIIの自動運転ではドライバによる監視義務がある。レベルIII以上の自動運転では、システムにより監視しながらシステムが全ての運転タスクを実行する。
このとき、運転者Dの運転状況によって視野角制御の機能の有効、無効を切り替えると良い。具体的には運転者Dの運転状況によって 移動制御部14により視野角制御フィルタ9を移動制御することで視野角制御を実行すると良い。例えば、車両が停車中であったり、自動運転モードのレベルIII以上のように、運転者Dが前方を監視しなくても良い場面に切り替わったときには、視野角制御フィルタ9を移動制御することで視野角制御を無効に切り替え、運転者Dもすべてのコンテンツを視認できるように制御すると良い。
また逆に、自動運転モードのレベル変更に基づいて、運転者Dが車両の周辺を監視する義務がない状態から、車両の周辺を監視する義務を生じる状態に変化する場合、視野角制御フィルタ9を用いた視野角制御の機能を無効から有効に切り替えると良い。これにより運転者Dが視認できるコンテンツを制限できる。
例えば、車両が停車状態から発進を開始したり、自動運転モードのレベルIIIからレベルII以下への変更を生じたときには、視野角制御フィルタ9を移動制御することで視野角制御を無効から有効に切り替えると良い。
(第2実施形態)
第2実施形態を図11及び図12に示している。移動制御部14が、図11に示すように、表示器2dの表示面の車両前側の一部を覆うように視野角制御フィルタ9を移動制御することで、表示器2dの一部領域について視野角制御を機能させることができると共に他の領域では機能させないように構成できる。このとき、運転者Dに対し表示器2dの表示面の可視/不可視を部分的に変更できる。本実施形態では、表示器2dの車両前側の一部を覆うように視野角制御フィルタ9を移動制御することで、図12に示すように、ミラー8の上部に反射する表示コンテンツは運転者Dから視認できなくなる。
また、上下の領域Ra、Rbに同時に表示させるときに、例えば下側の領域Rbに運転者D及び助手席乗員Pを視認対象とした車両情報を表示させると良い。前述実施形態でも説明したように、車両走行時における助手席乗員Pのシートベルト着脱警告灯、助手席側ドアの半ドア警告灯等を下側の領域Rbに表示制御すると良い。すると、運転者Dが運転席側から確認したとしても、助手席側の異常に気付きやすくなり、助手席乗員Pにこの点を注意できる。
上側の領域Raには、助手席乗員Pに向けたコンテンツ、例えばエンタメ情報を表示させると良い。上側の領域Raには、車内外ネットワーク通信を活用した高描画負荷、高フレームレートのエンタメ系のムービー、ゲーム、電話会議等、を表示制御すると良い。これにより、助手席乗員Pは、特定のコンテンツを視認できるようになり、当該特定コンテンツを楽しむことができる。なお、上側の領域Raの中で、警告灯などの車両情報を割込み表示をすることは、処理負荷が高まり処理速度に悪影響を及ぼす懸念があるため極力避けると良い。
本形態では、上側の領域Raを運転者Dが視認不能にする形態を例示したが、これに限定されず、逆の下側の領域Rbを運転者Dが視認不能にするようにしても良い。運転者Dから視認可能な領域Rbが上下変更されれば、表示処理部13が上下の領域Ra、Rbに表示させる各コンテンツも変更することが望ましい。
(第3実施形態)
第3実施形態について図13ないし図16を参照しながら説明する。図13に示すように、移動制御部14により視野角制御フィルタ9を左右方向に移動制御するようにしても良い。このとき、移動制御部14の機能により、助手席乗員Pの直前の表示器2dから車室内の左右中央部に位置する表示器2cの前に視野角制御フィルタ9を移動制御しても良い。
移動制御方法例としては、図14に示すように、インパネ3の下内側の車室内左右方向に沿ってガイドレール18を設け、移動制御部14が、モータ17及びギア16を用いてフレキシブルベルト15を左右方向に沿ってリニア駆動することで視野角制御フィルタ9を左右方向に沿って移動制御する。すると、表示器2c、2dの前に視野角制御フィルタ9を移動制御できる。
また、図15に別の例を挙げたように、ボールねじ21、ステッピングモータ22、スライダ23を用いたリニアスライダ機構25を設け、スライダ23及びボールねじ21に把持部24を取り付け、その把持部24に視野角制御フィルタ9を移動方向と並行に取り付けて左右に移動させるようにしても良い。移動制御部14は、ステッピングモータ22によりボールねじ21を回転駆動することでスライダ23をリニア駆動する。これにより、視野角制御フィルタ9を左右方向に沿って移動制御できる。
第1実施形態にて説明したように、視野角制御フィルタ9を表示器2dの表示面の前に移動制御したときには、図3に破線矢印で示したように、表示器2dの表示コンテンツを運転者Dが視ることはできない。しかし、視野角制御フィルタ9が左右中央部に位置する表示器2cの前に移動すれば、運転者Dは表示器2dの表示コンテンツを視ることができる。
なお、視野角制御フィルタ9は中央の表示器2cの前に位置することで、図16に示すように表示器2cの表示コンテンツの視野角を制御することになるが、中央の表示器2cの視野角制御フィルタ9による視野角制御角を調整することで運転者Dも中央の表示器2cの表示コンテンツを明確に視ることができる。
本実施形態に示したように、視野角制御フィルタ9を左右方向に移動制御可能になっていれば、例えば表示器2dの表示コンテンツのうち、左半領域、右半領域、1/3領域だけを視野角制御フィルタ9により視野角制御できるようになる。
例えば、近年、車載用表示器は、12.3インチ,10.25インチ等、アスペクト比8:3の横長ワイドタイプが使われることが多い。ただ、エンタメ系コンテンツ表示などの各種アプリのコンテンツは、16:9又は4:3の横長や、スマートフォンのミラーリンク表示時の9:16、又は、9:19の縦長の表示を映したときなど、一画面全面をフルに使用しない場合もある。特定の表示器2dの表示面全面を視野角制御フィルタ9によるプライバシービューにすることなく、部分的に分割することで運転者D向けの情報表示エリアをより大きく確保できる。
(第4実施形態)
第4実施形態について図17から図20を参照しながら説明する。前述実施形態では、ミラー8を使用して虚像を映し出す形態について説明したが、図17に示すように、実像を運転者D、助手席乗員Pに視認させる形態にも適用できる。つまり、表示器2a~2eの表示面が運転者D、助手席乗員Pと対向設置されている場合にも適用できる。
視野角制御フィルタ9を収納する場合には、図17及び図18に示すように、運転者D及び助手席乗員Pの視野に入らないように、表示器2dの奥側、つまり車両の前側に収納することが望ましい。図18に示すように、筐体30は矩形箱状に構成されており、前述したインパネ3に収められている。筐体30にはガラス7が表示面方向に設けられており、表示器2dが筐体30内に上下方向に立掛けて設置されている。表示器2dの上にはギア16が構成されている。
ギア16の周囲及び表示器2dの前後にガイドレール18が構成されている。移動制御部14が、モータ17及びギア16を用いてフレキシブルベルト15をギア16に噛合わせながらガイドレール18に沿って移動制御することで、視野角制御フィルタ9を表示器2dの前後に移動させることができる。
図19及び図20に示すように、移動制御部14は、表示器2dの表示面側に位置するように視野角制御フィルタ9を移動させることで視野角制御フィルタ9を機能させることができる。すると、視野角制限できるようになり、運転者Dが、特定の表示器2dの表示コンテンツを視ることができなくなる。これにより、前述実施形態と同様の効果を奏する。
(第5実施形態)
第5実施形態について図21を参照しながら説明する。図21に示すように、運転者Dや助手席乗員Pが表示器2a~2eの表示コンテンツを実像として視認する場合においても、移動制御部14が視野角制御フィルタ9を左右方向に移動制御するように構成しても良い。本実施形態においても第2実施形態と同様の作用効果を奏する。
(他の実施形態)
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができ、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
本開示に記載の電子制御装置11による手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することにより提供された専用コンピュータにより実現されても良い。或いは、本開示に記載の電子制御装置11及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によりプロセッサを構成することにより提供された専用コンピュータにより実現されても良い。
若しくは、本開示に記載の電子制御装置11及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路により構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより実現されても良い。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていても良い。
本発明は、前述した実施形態に準拠して記述したが、本発明は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本発明は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本発明の範畴や思想範囲に入るものである。
図面中、1は車両用表示システム、2a~2eは表示器、6は虚像形成部、8はミラー、11は電子制御装置、を示す。

Claims (11)

  1. コンテンツを車両の乗員に表示する車両用表示システム(1)であって、
    コンテンツを表示面に表示させることで虚像又は実像を車両の乗員に視認させる複数の表示器(2)と、
    前記複数の表示器のうち特定の表示器に表示させる前記コンテンツを視認する前記車両の乗員のうち、助手席乗員に視認可能にすると共に運転者による視認を阻害するように移動可能に構成されている視野角制御部(9)と、
    を備える車両用表示システム。
  2. 前記視野角制御部を、少なくとも前記運転者と前記特定の表示器の表示面との間に移動させることで前記助手席乗員に視認可能にすると共に前記運転者による視認を阻害する移動制御部(14)を備える請求項1記載の車両用表示システム。
  3. 複数の表示器が左右方向に併設されているときに、
    前記移動制御部は、車両の上下又は左右方向に移動させることで前記運転者と表示器の表示面との間に前記視野角制御部を移動させる請求項2記載の車両用表示システム。
  4. 前記視野角制御部が前記特定の表示器の表示面に移動されたときに前記複数の表示器の間の輝度調整や色味を調整する調整制御部(15)を備える請求項1又は2記載の車両用表示システム。
  5. 前記移動制御部は、前記視野角制御部を移動させることで、前記運転者に対し前記特定の表示器の表示面の可視/不可視の状態を部分的に変更させる請求項2又は3記載の車両用表示システム。
  6. 前記移動制御部は、前記特定の表示器に表示させる前記コンテンツの内容により前記視野角制御部を移動制御する請求項2又は3記載の車両用表示システム。
  7. 前記視野角制御部による視野角制御の有効/無効を前記運転者の運転状況によって切替える請求項1から6の何れか一項に記載の車両用表示システム。
  8. 前記複数の表示器が、車両の中で左右方向に併設されている場合、
    前記移動制御部は、助手席乗員の前に設置された表示器(2d)を前記特定の表示器としたときに当該特定の表示器の表示面の前から車両の左右中央に設置された表示器(2c)の表示面に対して移動させる請求項2記載の車両用表示システム。
  9. 前記視野角制御部の機能を無効とする場合、前記移動制御部は、前記特定の表示器の表示コンテンツが運転者及び助手席乗員の視界に入らないように前記視野角制御部を収納させる請求項2記載の車両用表示システム。
  10. 前記視野角制御部は、可撓性のある部材により構成される請求項1から9の何れか一項に記載の車両用表示システム。
  11. コンテンツを表示させる車両用表示方法であって、
    複数の表示器(2)の表示面にコンテンツを表示させることで前記表示面の虚像又は実像を車両の乗員に視認させるときに、
    複数の表示器のうち特定の表示器に表示させるコンテンツを視認する車両の乗員のうち、助手席乗員に視認可能にすると共に運転者による視認を阻害するように視野角制御部(9)を移動させる車両用表示方法。
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