JP2023104163A - 車両用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加速度センサの検出値に基づいて車体傾斜角θvを演算により導出する場合に、ノーズアップ、ノーズダウンの影響を受けない車体傾斜角θvを導出し、ヘッドランプの光軸の傾き角度の制御を精度よく行えるようにする。【解決手段】演算タイミングにおける車体加速度、前後方向出力値、上下方向出力値の各値及び重力加速度の値を用いた所定の演算により、路面傾斜角を含まない車体傾斜角θvを算出する。そのため、横軸を車体加速度、縦軸を車体傾斜角とする座標上に、算出した車体傾斜角θvとそのときの車体加速度Aに対応する点をプロットすることを繰り返し、プロットした各点から所定の傾きの近似直線Lを形成するとともに、形成した近似直線Lが座標の縦軸と交わる切片の値θvtを導出する。【選択図】図3

Description

この発明は、ヘッドランプの光軸の傾き角度を車体傾斜角に応じて制御する車両用制御装置に関する。
従来、ヘッドランプの光軸の傾き角度を車体傾斜角に応じて制御し、対向車両に対する幻惑を防止する技術として、オートレベリング制御技術がある。この種のオートレベリング制御では、車高センサの出力値から導出される車体傾斜角に基づいてヘッドランプの光軸の傾斜角度を制御したり、加速度センサ、ジャイロセンサや地磁気センサ等の傾斜センサを用いて車体傾斜角を導出し、ヘッドランプの光軸の傾斜角度を制御したりするのが一般的である。
しかしながら、車高センサによるヘッドランプの光軸制御の場合、加速度センサやジャイロセンサ等を用いる場合に比べて、車両コストの上昇を招くため、コスト低減の観点から、例えば特許文献1に記載のように、演算により加速度センサを用いて車体傾斜角を算出することが行われている。この特許文献1に記載のオートレベリング制御では、車両前後方向の加速度を第一軸に、車両上下方向の加速度を第二軸に設定した座標に、加速時及び減速時の少なくとも一方における加速度センサにより検出される検出値をプロットし、プロットした複数店から得られる直線又はベクトルの傾きを用いて車体の傾斜角である車両姿勢角度を算出し、ヘッドランプの光軸の傾斜角度を制御している。
特開2014-100979号公報
ところが、特許文献1に記載の発明では、車両の加速時または減速時に車両傾斜角が変化しない点に着目されたものであるため、車両傾斜角が一定の場合には車両前後方向の加速度、車両上下方向の加速度に基づいて算出される車体傾斜角に一致するようにヘッドランプの光軸の傾斜角度を制御すればよいが、車両の加速時または減速時には次のような問題がある。
例えば図2に示すように、路面の傾斜角をθrとし、積載物等による車体の傾斜角をθvとすると、車両の慣性で前部が浮き気味となるノーズアップや、車両の前部が路面に沈み込むノーズダウンの影響による車体傾斜角の誤差を排除できないという問題がある(図2において、Zは車両上下方向の加速度であり、Gは重力加速度であって地表での値は“1”)。すなわち、図4に示すような横軸(第一軸)を車両の前後方向加速度Gx(m/s)、縦軸(第二軸)を車両の上下方向加速度Gz(m/s)とする座標に、車体加速度Aが“0”ではない状態で加速度センサ3により検出された車両の前後方向加速度Gx、上下方向加速度Gzを図4中の実線丸印のようにプロットしていくと、これらのプロット点から最小二乗法等により図4中の実線で示す近似直線M’を形成できるが、この近似直線M’にはノースアップ、ノーズダウンによる誤差が含まれることになり、ノーズアップ、ノーズダウンの影響を受けない車両の前後方向加速度Gx、上下方向加速度Gzを同図中の破線丸印のようにプロットした点から得られるノーズアップ、ノーズダウンの影響のない近似直線Mと大きくずれてしまう。
本発明は、加速度センサの検出値に基づいて車体傾斜角を演算により導出する場合に、ノーズアップ、ノーズダウンの影響を受けない車体傾斜角を導出し、ヘッドランプの光軸の傾き角度の制御を精度よく行えるようにすることを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明の車両用制御装置は、ヘッドランプの光軸の傾き角度を制御する車両用制御装置であって、車両の前後方向及び上下方向の加速度を検出して前後方向出力値X及び上下方向出力値Zを出力する加速度センサと、車輪速を検出して車輪速検出値を出力する車輪速センサと、前記車輪速検出値を時間微分して車体加速度Aを導出し、前記加速度センサからの前記前後方向出力値X及び前記上下方向出力値Z、導出した車体加速度A並びに重力加速度Gに基づき、路面傾斜角をθr、路面に対する車体傾斜角をθvとする所定の演算式の演算により、車体傾斜角θvを算出する演算手段とを備え、
前記演算手段は、
X=A・cosθv-G・sin(θv+θr)
Z=A・sinθv+G・cos(θv+θr)
の2つの式を変換して得られる
θr=sin-1{(X+Z)-(A+G)}/2・A・G
θv=sin-1{(-G・cosθr)・X+(A-G・sinθr)・Z}/(X+Z
の2つの式に、当該演算タイミングにおける前記車体加速度A、前記前後方向出力値X、前記上下方向出力値Zの各値及び前記重力加速度Gの値(=1)を代入して車体傾斜角θvを算出するとともに、第一軸を車体加速度、第二軸を車体傾斜角とする座標上に、算出した前記車体傾斜角θvとそのときの前記車体加速度Aに対応する点をプロットすることを繰り返し、プロットした各点から所定の傾きの近似直線を形成するとともに、形成した前記近似直線が前記座標の縦軸と交わる切片の値を導出することを特徴としている。
このような構成によれば、上記したθr、θvの演算式に、当該演算タイミングにおける車体加速度A、前後方向出力値X、上下方向出力値Zの各値及び重力加速度Gの値(=1)を代入することにより、路面傾斜角θrを含まない車体傾斜角θvを算出することができるため、第一軸を車体加速度、第二軸を車体傾斜角とする座標上に、算出した車体傾斜角θvとそのときの車体加速度Aに対応する点をプロットすることを繰り返し、プロットした各点から所定の傾きの近似直線を形成するとともに、形成した近似直線が座標の縦軸と交わる切片の値θvtを導出することにより、ノーズアップ、ノーズダウンの影響を受けない、車体加速度が“0”のときの真の車体傾斜角を導出することができる。
また、前記演算手段により導出された前記切片の値を車体傾斜角の真値として、前記ヘッドランプの光軸の傾き角度を制御する制御手段をさらに備えるとよい。こうすると、ノーズアップやノーズダウンの影響のない車体傾斜角θvの真値に基づき、制御手段によりヘッドランプの光軸の傾き角度を精度よく制御することができる。
この発明によれば、走行中であってもノーズアップ、ノーズダウンの影響のない車体傾斜角θvの真値を導出することができ、導出した車体傾斜角θvの真値に基づき、制御手段によりヘッドランプの光軸の傾き角度の制御を精度よく行うことが可能になる。
本発明の車両用制御装置の一実施形態のブロック図である。 図1の動作説明図である。 図1の動作説明図である。 図1の動作説明図である。 図1の動作説明図である。 図1の動作説明用フローチャートである。
本発明に係る車両用制御装置の一実施形態について、図1ないし図6を参照して詳述する。
図1に示すように、本実施形態における車両用制御装置1は、ヘッドランプ光軸制御用ECU(Electronic Control Unit)2と、3軸加速度センサ3と、車輪速センサ4とを備える。加速度センサ3は、車両の左右方向、前後方向及び上下方向の加速度を検出し、車両の前後方向出力値X及び上下方向出力値ZをECU2に出力する。車輪速センサ4は、車両の各車輪の車輪速を検出して車輪速検出値をECU2に出力する。
ECU2は、車輪速センサ4による車輪速検出値を時間微分して車体加速度Aを導出し、加速度センサ3からの前後方向出力値X及び上下方向出力値Z、導出した車体加速度A並びに重力加速度Gに基づき、走行中の路面に対する車体傾斜角θvと路面の傾斜角θrを次の演算式に基づいて算出する演算手段21と、演算手段21の演算の際に使用されるデータを一時的に格納したりその他の制御に必要なデータを保持するためのメモリ22と、演算手段21により導出された後述する近似直線の縦軸の切片の値を車体傾斜角の真値として、ヘッドランプ光軸調整手段6を制御してヘッドランプの傾き角度を制御する制御手段23を備える。地表における重力加速度Gは“1”である。
演算手段21は、車輪速センサ4による車輪速検出値を時間微分して車体加速度Aを導出し、加速度センサ3からの前後方向出力値X及び上下方向出力値Z、導出した車体加速度A並びに重力加速度Gに基づき、路面傾斜角θr、路面に対する車体傾斜角θvを用いて、以下に説明する所定の演算式の演算を行い、車体傾斜角θvの真値を算出する。
いま、図2に示すように、路面傾斜角θrの上り坂を車両が走行中である場合、車両の上下方向(図2中のZ方向)は重力方向である鉛直方向(図2のG方向)に対して、路面傾斜角θrと車体傾斜角θvを加算(θr+θv)した角度傾斜しているため、加速度センサ3により検出される車両の前後方向出力値X及び上下方向出力値Zは、数1の式(1)及び数2の式(2)で表すことができる。そして、(1)及び(2)の両式を数式変換することにより、数3の式(3)が得られ、この式(3)の両辺にsinθvをかけて変換することにより、数4の式(4)が得られる。
Figure 2023104163000002
Figure 2023104163000003
Figure 2023104163000004
Figure 2023104163000005
さらに、式(2)の両辺にAを掛けることにより数5の式(5)が得られ、この式(5)を変形してA・sinθvに書き直すと、数6の式(6)が得られ、この式(6)を式(4)の右辺のA・sinθvに代入して変形すると、式(4)は数7の式(7)のように書き換えることができる。
Figure 2023104163000006
Figure 2023104163000007
Figure 2023104163000008
また、式(1)の両辺にG・cosθrを掛けて変形することにより数8の式(8)が得られ、式(7)の右辺のA・G・cosθv・cosθrに式(8)を代入して変形すると、数9の式(9)が得られ、式(9)をさらに変形することにより数10の式(10)が得られ、この式(10)から数11の式(11)が得られる。さらに、式(3)を変形することにより路面傾斜角θrを表わす数12の式(12)が得られ、式(11)を変形することにより車体傾斜角θvを表わす数13の式(13)が得られる。
Figure 2023104163000009
Figure 2023104163000010
Figure 2023104163000011
Figure 2023104163000012
Figure 2023104163000013
Figure 2023104163000014
そして、演算手段21により、上記した式(12)、式(13)の2つの式に、当該演算タイミングにおける車体加速度A、前後方向出力値X、上下方向出力値Zの各値及び重力加速度Gの値(=1)が代入されて路面傾斜角θr、更には車体傾斜角θvが算出されるとともに、図3に示すように、横軸(第一軸)を車体加速度A(m/s)、縦軸(第二軸)を車体傾斜角θv(deg)とする座標上に、算出された車体傾斜角θvとそのときの車体加速度Aに対応する点が繰り返しプロット(図3中の丸印)され、プロットされた各点から所定の傾きの近似直線Lが形成され、形成された近似直線Lが座標の縦軸と交わる切片つまり車体加速度Aが“0”であるときの車体傾斜角の値θvtが導出される。このとき、近似直線Lの形成には、周知の最小二乗法を用いるのが望ましい。
このとき、車両の走行中には加速や減速に伴い、車体前部の浮き上がりや沈み込み現象であるノーズアップ、ノーズダウンが生じ、しかもこのノーズアップ、ノーズダウンは加減速度が大きくても小さくても生じるが、演算手段21は、図3に示すように近似直線Lの切片の値つまり車体加速度Aが“0”であるときの車体傾斜角の値θvtを導出するため、走行中であっても、ノーズアップ、ノーズダウンによる車体傾斜角θvの影響を受けない近似直線Lを導出することができる。
そのため、例えば加速度センサ3による前後方向検出値Gxが所定値より大きいときのデータのみを排除して、加速度センサ3による車両の前後方向及び上下方向の加速度を取り込まないようにしてノーズアップ、ノーズダウンの影響を排除する従来手法の場合、車両前後方向加速度Gxが所定値より大きいかどうかの判定が必要になることから、処理時間が長くなるという問題があるのに対して、不要な判定処理を必要とせずに処理時間の短縮が期待できる。
そして、上記した演算等により導出された車体傾斜角の真値θvtは、車体加速度Aが“0”、つまり停車中や定速走行中と同じ状況での車体傾斜角の値であり、演算手段21は、走行中であっても、加減速度の影響を受けない状況の車体傾斜角の真値θvtを導出することができ、このように演算手段21により導出された車体傾斜角の真値θvtに基づき、制御手段23によりヘッドランプ光軸調整手段6が制御され、ヘッドランプ光軸調整手段6により、ヘッドランプの光軸の位置及び基準値の更新による傾き角度の制御が行われる。
さらに、制御手段23等により、車両停車中にトランクルームや荷台への積載物の増加や後部座席の乗員の増加により車体傾斜角が変化する場合にもヘッドランプの光軸制御を行うようになっている。
すなわち、図5中の斜線を施した四角形は乗員を含む仮想の積載物を表わし、同図(a)、(b)それぞれが積載物や乗員が増加する前の状態、及び、増加した後の状態を示すものとした場合において、増加前の状態で、加速度センサ3が設置されている車両上下方向と重力加速度Gの方向である鉛直方向とが成すセンサ角をTθsであり、そのときの車体前後方向に対するヘッドランプ光軸方向Pとが成す光軸制御角をTLactであるとしたときに、積載増加によって路面に対する車体傾斜角が増加するため、センサ角はθsに変化し、光軸制御角はLactに変化する。
そして、変化後の光軸制御角Lactは、変化前の光軸制御角TLactに車体傾斜角の変化に伴うセンサ角の変化量(=θs-Tθs)を加算したもの、つまり、
Lact=TLact+(=θs-Tθs)
となるため、車両停車時に光軸制御角Lactが演算手段21により導出され、制御手段23によりヘッドランプ光軸調整手段6が制御されて積載増加時のヘッドランプの光軸制御が行われる。なお、積載減少時においても、これと同様にしてヘッドランプの光軸制御が行われる。
次に、演算手段21、制御手段23等によるヘッドランプの光軸の傾き角度の制御手順について図6のフローチャートを参照して説明する。
図6に示すように、車輪速センサ4による車輪速検出値等から車両が走行中であるか否かの判定がなされ(ステップS1)、この判定結果がYESであれば、車輪速センサ4による車輪速検出値から求められる車体加速度Aに基づき、車両が加減速中であるか否かの判定がなされ(ステップS2)、この判定結果がNOつまり定速走行中であると判定されると、車両の傾きを演算することが出来ないため、ステップS3に移行してヘッドランプの光軸の傾き角度の制御は回避され(ステップS3)、その後動作は終了する。
また、上記したステップS2の判定結果がYESつまり走行中であって加減速中であると判定された場合には、演算手段21により、上記した演算が行われて車体傾斜角θvが導出され(ステップS4)、次のステップS5で前回導出された車体傾斜角θvとの比較により車体傾斜角θvに変化があるかどうかの判定がなされ(ステップS5)、この判定結果がNOで車体傾斜角θvに変化がないときには、上記したステップS3に移行し、ステップS5の判定結果がYESで車体傾斜角θvに変化があるときには、変化後の車体傾斜角θvに基づき、その変化分だけヘッドランプの光軸の位置及び基準値を更新し、更新後のヘッドランプの光軸の位置及び基準値に基づいて光軸の制御が行われ(ステップS6)、その後上記したステップS3に移行する。
一方、上記したステップS1の判定結果がNOつまり停車中であると判定されたときには、上記した車両停車中のヘッドランプの光軸制御が行われる。すなわち、まずステップS7において、当該停車が初回の停車かどうかの判定がなされ(ステップS7)、この判定結果がYESで初回の停車であると判定されると、走行から初回停車したときの加速度センサ3のセンサ角Tθsが導出されるとともに、ヘッドランプの光軸制御角TLactが導出され(ステップS8)、その後上記したステップS3に移行する。
また、上記したステップS7の判定結果がNO、つまり初回の停車ではないと判定されたときには、当該停車中における加速度センサ3のセンサ角θsが導出され(ステップS9)、このセンサ角θs、及びステップS8で導出されたTθs,TLactを用いて当該停車中におけるヘッドランプの光軸制御角Lactが、Lact=TLact+θs-Tθs、の演算により算出される(ステップS10)。
その後、ステップS10で算出された制御角Lactが前回から予め設定された所定量以上変化したかどうかの判定がなされ(ステップS11)、この判定結果がNOであれば停車中に車両のトランクルームへの積載物の積載はないと判断できるため、上記したステップS3に移行し、ステップS11の判定結果がYESであれば、停車中に車両のトランクルームへの積載物の積載が合って車体傾斜角θvが変化したと判断できるため、変化後の車体傾斜角θvに基づき、ヘッドランプ光軸調整手段6によりヘッドランプの光軸の傾き角度が制御され(ステップS12)、その後動作は終了する。
したがって、上記した実施形態によれば、演算手段21により、演算タイミングにおける車体加速度A、前後方向出力値X、上下方向出力値Zの各値及び重力加速度Gの値(=1)を用いた所定の演算により、路面傾斜角θrを含まない車体傾斜角θvを算出するため、横軸を車体加速度、縦軸を車体傾斜角とする座標上に、算出した車体傾斜角θvとそのときの車体加速度Aに対応する点をプロットすることを繰り返し(図3参照)、プロットした各点から所定の傾きの近似直線Lを形成するとともに、形成した近似直線Lが座標の縦軸と交わる切片の値θvtを真の車体傾斜角として導出することができ、走行中に、路面傾斜角θrの影響のない車体傾斜角の真値θvtに基づいてヘッドランプの光軸の傾き角度の制御を精度よく行うことができる。
また、近似直線Lが上記の座標の縦軸と交わる切片の値θvtとは、定速走行中等の車体加速度が“0”における真の車体傾斜角であるため、走行中であっても、ノーズアップやノーズダウンの影響のない車体傾斜角の真値θvtを導出することができて、導出した車体傾斜角の真値θvtに基づき、ヘッドランプの光軸の傾き角度の制御を精度よく行うことが可能になる。
また、演算手段21により、ノーズアップやノーズダウンの影響のない車体傾斜角の真値θvtを演算により導出することができるため、車両前後方向加速度Gxが所定値より大きいときの加速度センサ3による車両の前後方向及び上下方向の加速度を取り込まないようにしてノーズアップ、ノーズダウンの影響を排除する従来の手法のように車両前後方向加速度Gxが所定値より大きいかどうかの判定が不要になることから、処理時間を短縮することができる。
また、停車中に車両のトランクルームや荷台への積載物の増加や後部座席の乗員の増加があって車体傾斜角が増加した場合や、逆に積載物や乗員の減少があっても、変化後の車体傾斜角に基づきヘッドランプ光軸の傾き角度を精度よく制御することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上記したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。
例えば、上記した実施形態では、加速度センサ3に3軸の加速度センサを用いた場合について説明したが、前後、上下の2軸の加速度センサであってもよく、前後用及び上下用の1軸加速度センサを2個設けてもよい。
また、上記した実施形態では、加速度センサ3は、横滑り防止制御用などに既に車両に搭載されている加速度センサを利用してもよく、これによりヘッドランプの光軸制御専用の加速度センサを設ける必要がなく、コストを低減することができる。
また、路面傾斜角θrを取得する手段として、上記した実施形態で示した例の他、ナビゲーションシステム等を用いてもよい。
そして、本発明は、ヘッドランプの光軸の傾き角度を制御する車両用制御装置に適用することができる。
1 …車両用制御装置
3 …加速度センサ
4 …車輪速センサ
6 …ヘッドランプ光軸調整手段
21 …演算手段
23 …制御手段
しかしながら、車高センサによるヘッドランプの光軸制御の場合、加速度センサやジャイロセンサ等を用いる場合に比べて、車両コストの上昇を招くため、コスト低減の観点から、例えば特許文献1に記載のように、演算により加速度センサを用いて車体傾斜角を算出することが行われている。この特許文献1に記載のオートレベリング制御では、車両前後方向の加速度を第一軸に、車両上下方向の加速度を第二軸に設定した座標に、加速時及び減速時の少なくとも一方における加速度センサにより検出される検出値をプロットし、プロットした複数から得られる直線又はベクトルの傾きを用いて車体の傾斜角である車両姿勢角度を算出し、ヘッドランプの光軸の傾斜角度を制御している。
上記した目的を達成するために、本発明の車両用制御装置は、ヘッドランプの光軸の傾き角度を制御する車両用制御装置であって、車両の前後方向及び上下方向の加速度を検出して前後方向出力値X及び上下方向出力値Zを出力する加速度センサと、車輪速を検出して車輪速検出値を出力する車輪速センサと、前記車輪速検出値を時間微分して車体加速度Aを導出し、前記加速度センサからの前記前後方向出力値X及び前記上下方向出力値Z、導出した車体加速度A並びに重力加速度Gに基づき、路面傾斜角をθr、路面に対する車体傾斜角をθvとする所定の演算式の演算により、車体傾斜角θvを算出する演算手段とを備え、
前記演算手段は、
X=A・cosθv-G・sin(θv+θr)
Z=A・sinθv+G・cos(θv+θr)
の2つの式を変換して得られる
θr=sin-1{(X+Z)-(A+G)}/2・A・G
θv=sin-1{(-G・cosθr)・X+(A-G・sinθr)・Z}/(X+Z
の2つの式に、当該演算タイミングにおける前記車体加速度A、前記前後方向出力値X、前記上下方向出力値Zの各値及び前記重力加速度Gの値(=1)を代入して車体傾斜角θvを算出するとともに、第一軸を車体加速度、第二軸を車体傾斜角とする座標上に、算出した前記車体傾斜角θvとそのときの前記車体加速度Aに対応する点をプロットすることを繰り返し、プロットした各点から所定の傾きの近似直線を形成するとともに、形成した前記近似直線が前記座標の縦軸と交わる切片の値を導出することを特徴としている。
Figure 2023104163000021

Claims (2)

  1. ヘッドランプの光軸の傾き角度を制御する車両用制御装置であって、
    車両の前後方向及び上下方向の加速度を検出して前後方向出力値X及び上下方向出力値Zを出力する加速度センサと、
    車輪速を検出して車輪速検出値を出力する車輪速センサと、
    前記車輪速検出値を時間微分して車体加速度Aを導出し、前記加速度センサからの前記前後方向出力値X及び前記上下方向出力値Z、導出した車体加速度A並びに重力加速度Gに基づき、路面傾斜角をθr、路面に対する車体傾斜角をθvとする所定の演算式の演算により、車体傾斜角θvを算出する演算手段と
    を備え、
    前記演算手段は、
    X=A・cosθv-G・sin(θv+θr)
    Z=A・sinθv+G・cos(θv+θr)
    の2つの式を変換して得られる
    θr=sin-1{(X+Z)-(A+G)}/2・A・G
    θv=sin-1{(-G・cosθr)・X+(A-G・sinθr)・Z}/(X+Z
    の2つの式に、当該演算タイミングにおける前記車体加速度A、前記前後方向出力値X、前記上下方向出力値Zの各値及び前記重力加速度Gの値(=1)を代入して車体傾斜角θvを算出するとともに、第一軸を車体加速度、第二軸を車体傾斜角とする座標上に、算出した前記車体傾斜角θvとそのときの前記車体加速度Aに対応する点をプロットすることを繰り返し、プロットした各点から所定の傾きの近似直線を形成するとともに、形成した前記近似直線が前記座標の縦軸と交わる切片の値を導出する
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  2. 前記演算手段により導出された前記切片の値を車体傾斜角の真値として、前記ヘッドランプの光軸の傾き角度を制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用制御装置。
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