JP2023102948A - コネクタ及びコネクタ用ゴムシール - Google Patents

コネクタ及びコネクタ用ゴムシール Download PDF

Info

Publication number
JP2023102948A
JP2023102948A JP2022003715A JP2022003715A JP2023102948A JP 2023102948 A JP2023102948 A JP 2023102948A JP 2022003715 A JP2022003715 A JP 2022003715A JP 2022003715 A JP2022003715 A JP 2022003715A JP 2023102948 A JP2023102948 A JP 2023102948A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner layer
wire
rubber seal
electric wire
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022003715A
Other languages
English (en)
Inventor
正貢 米原
Masatsugu Yonehara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, Furukawa Automotive Systems Inc filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2022003715A priority Critical patent/JP2023102948A/ja
Publication of JP2023102948A publication Critical patent/JP2023102948A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)

Abstract

Figure 2023102948000001
【課題】電線の外径に関わらず止水性を確保できるゴムシールを備えたコネクタを提供する。
【解決手段】本願発明に係るコネクタ1は、電線2に取り付けられる端子金具3と、端子金具3を収容するハウジング4と、電線2に外嵌した状態でハウジング4に嵌め込まれるゴムシール5とを備えている。そして、ゴムシール5は、電線2を保持する電線保持孔61hが設けられた径内側の層である内層部61と、内層部61を囲繞するとともにハウジング4に嵌め込まれる径外側の層である外層部62とを有し、内層部61が外層部62よりも高い変形性を有している。
【選択図】図7

Description

この発明は、コネクタ及びコネクタ用ゴムシールに関する。
従来より、ハーネスの接続に用いられるコネクタが知られている。このようなコネクタは、ハウジングの電線挿通孔を通って水滴が内部に浸入しないよう、電線に外嵌した状態でハウジングに嵌め込まれるゴムシールを備えている(特許文献1参照)。
ところで、ゴムシールは、電線の外径に応じて変更される。つまり、電線の外径が小さい仕様においては、電線保持孔の内径が小さいゴムシールに変更され、電線の外径が大きい仕様においては、電線保持孔の内径が大きいゴムシールに変更される。しかし、電線保持孔の内径が異なるゴムシールを生産して保管し、コネクタの組み立て作業に際して適宜に選択することは困難であるという問題があった。
特開2015-207439号公報
本願発明は、電線の外径に関わらず止水性を確保できるゴムシールを備えたコネクタ及び電線の外径に関わらず止水性を確保できるコネクタ用ゴムシールを提供することを目的としている。
この発明は、電線に取り付けられる端子金具と、前記端子金具を収容するハウジングと、前記電線に外嵌した状態で前記ハウジングに嵌め込まれるゴムシールとを備えたコネクタであって、前記ゴムシールは、前記電線を保持する電線保持孔が設けられた径内側の層である内層部と、前記内層部を囲繞するとともに前記ハウジングに嵌め込まれる径外側の層である外層部とを有し、前記内層部が前記外層部よりも高い変形性を有していることを特徴とする。
また本願発明は、電線に外嵌した状態でハウジングに嵌め込まれるコネクタ用ゴムシールであって、前記電線を保持する電線保持孔が設けられた径内側の層である内層部と、前記内層部を囲繞するとともに前記ハウジングに嵌め込まれる径外側の層である外層部とを有し、前記内層部が前記外層部よりも高い変形性を有していることを特徴とする。
これらの発明によれば、電線の外径に関わらず止水性を確保することができる。
詳述すると、本願発明に係るコネクタ及びコネクタ用ゴムシールは、電線を保持する電線保持孔が設けられた径内側の層である内層部と、内層部を囲繞するとともにハウジングに嵌め込まれる径外側の層である外層部とを有し、内層部が外層部よりも高い変形性を有している。そのため、電線の外径に応じて内層部の電線保持孔が広がり、かかる電線の外周面に密着した状態となる。したがって、電線の外径に関わらず電線の外周面とゴムシールの内周面との間に隙間が生じることを防止できる。ひいては、電線の外径に関わらず止水性を確保することができる。
この発明の態様として、前記内層部の軸方向端面を前記外層部が囲繞しており、前記外層部に、前記電線保持孔に対して同軸で当該電線保持孔に連通する開口孔が設けられてもよい。
この発明によれば、内層部の電線保持孔に電線が挿入されて電線保持孔が広がっても、内層部の軸方向への変形を抑え、電線に対する締付荷重として作用するため、電線の外周面と内層部の内周面との密着性を向上させることができる。したがって、良好な止水性を確保することが可能となる。
またこの発明の態様として、前記電線保持孔よりも前記開口孔の内径が大きくてもよい。
この発明によれば、外層部の開口孔に電線の先端部分を挿入し、開口孔をガイドとしてそのまま電線を押し込むことで、内層部の電線保持孔に電線を真っすぐに挿入することができる。したがって、電線の外径に関わらず電線の外周面と内層部の内周面とが密着する本ゴムシールにおいて、電線の挿入作業が容易となる。
またこの発明の態様として、前記開口孔の内周面に、前記電線の外周面に当接する径方向に弾性力を有する当接片が設けられてもよい。
この発明によれば、電線が湾曲したり偏心したりして電線が所定の位置からズレても当接片が追従するため、電線の外周面との間に隙間が生じることを防止できる。したがって、内層部が高い変形性を有するために電線が湾曲したり偏心したりしやすい本ゴムシールにおいて、より良好な止水性を確保することができる。
またこの発明の態様として、前記ゴムシールに、前記ハウジングの電線挿通孔に圧入される円筒部分である圧入部が設けられており、少なくとも前記圧入部の内側に前記内層部を配置してもよい。
この発明によれば、ハウジングの電線挿通孔にゴムシールの圧入部が圧入されると、径内側方向に作用する圧縮荷重が周方向に均等に分布する。そのため、ゴムシールに保持された電線に対しても内層部を介して周方向に均等に締付荷重が掛かることとなる。したがって、内層部が高い変形性を有するために締付荷重が偏りやすい本ゴムシールにおいて、より良好な止水性を確保することができる。
またこの発明の態様として、前記ゴムシールに、前記端子金具の電線圧着部が加締められる円筒部分である加締部が設けられており、少なくとも前記加締部の内側に前記内層部を配置してもよい。
この発明によれば、ゴムシールの加締部に端子金具の電線圧着部が加締められると、径内側方向に作用する圧縮荷重が周方向に均等に分布する。そのため、ゴムシールに保持された電線に対しても内層部を介して周方向に均等に締付荷重が掛かることとなる。したがって、内層部が高い変形性を有するために締付荷重が偏りやすい本ゴムシールにおいて、より良好な止水性を確保することができる。
またこの発明の態様として、前記内層部の内周面及び外周面の少なくとも一方に、前記電線の長手方向に延びる切れ込み又は凹溝を設けてもよい。
この発明によれば、電線の外径に応じて切れ込み又は凹溝が周方向に延びるため、内層部の電線保持孔が広がりやすくなる。したがって、より電線の挿入作業が容易となる。
またこの発明の態様として、前記内層部が分子間網目構造を形成しており、当該分子間網目構造の内側に分散媒を取り込んだゲル素材にて形成されてもよい。
この発明によれば、電線が湾曲したり偏心したりして電線が所定の位置からズレても内層部が追従するため、電線の外周面と内層部の内周面との間に隙間が生じることを確実に防止できる。したがって、より良好な止水性を確保することができる。
またこの発明の態様として、前記内層部が分子間網目構造を形成しており、当該分子間網目構造の内側に液体分散媒を取り込み可能とした吸水素材にて形成されてもよい。
この発明によれば、電線を伝ってきた水滴等を取り込んで膨潤し、電線の外周面と内層部の内周面との密着性を向上させることができる。したがって、より良好な止水性を確保することが可能となる。
本願発明によれば、電線の外径に関わらず止水性を確保できる。
コネクタの斜視図。 端子金具の斜視図。 ハウジングの斜視図。 ゴムシールの斜視図。 ゴムシールの側面図。 図5におけるA-A矢視断面図。 ゴムシールに電線を挿入する状況を示す説明図。 ハウジングの電線挿通孔に電線に外嵌した状態のゴムシールを圧入した状況を示す部分断面図。 図8におけるB-B矢視断面図及びC-C矢視断面図。
この発明の一実施形態を図面に基づいて詳述する。
本願においては、全ての図面でコネクタ1の方向を示している。詳しくは、矢印Fが前方側を示し、矢印Bが後方側を示し、矢印Rが右方側を示し、矢印Lが左方側を示している。そして、矢印Uが上方側を示し、矢印Dが下方側を示している。加えて、本願においては、前後方向をX、左右方向をY、上下方向をZとして説明する。
図1はコネクタ1の斜視図である。図2は端子金具3の斜視図であり、図3はハウジング4の斜視図である。また、図4はゴムシール5の斜視図であり、図5はゴムシール5の側面図であり、図6は図5におけるA-A矢視断面図である。さらに、図7はゴムシール5に電線2を挿通する状況を示す説明図であり、図8はハウジング4の電線挿通孔42hに電線2に外嵌した状態のゴムシール5を圧入した状況を示す部分断面図であり、図9は図8におけるB-B矢視断面図及びC-C矢視断面図である。
コネクタ1は、電線2の接続に用いられる。図1に示すように、コネクタ1は、端子金具3と、ハウジング4と、ゴムシール5とを備えている。以下に、これらの構造について説明し、本願発明が効果を奏する理由について述べる。
図2に示すように、端子金具3は、電線2に取り付けられている。より詳しくは、電線2の先端部分に露出した芯線21に取り付けられている。端子金具3は、銅合金等の板材を打ち抜き、所定の形状に折り曲げて形成したものである。端子金具3は、端子本体部31と電線圧着部32を有している。端子本体部31は前後方向Xの前方側F、電線圧着部32は後方側Bに形成されている。但し、端子金具3は、本願に示すものに限定しない。例えばオス形端子であってもよい。
端子本体部31は、その断面形状が略矩形状である角筒形に形成されている。端子本体部31は、前端縁における延出部分を内側に折り込んだ弾性接触片311を有している。弾性接触片311は、端子本体部31に挿入される相手側端子(オス形端子)に接触して電気的な接続を可能とする。また、端子本体部31は、その下面における前後方向Xの中央部分に係止穴31hが形成されている。係止穴31hには、後述する端子保持部411の係止爪が引っ掛かることとなる。
電線圧着部32は、電線2の芯線21に圧着されるコアバレル部321と、電線2に外嵌されたゴムシール5に圧着されるシースバレル部322とを有している。コアバレル部321は前後方向Xの前方側F、シースバレル部322は後方側Bに形成されている。コアバレル部321は、圧着前の断面形状が上方側Uに開いた略U字状であり、両側の板片を曲げ込むことで、内側に配置された芯線21を加締めることができる。また、シースバレル部322も、圧着前の断面形状が上方側Uに開いた略U字状であり、両側の板片を曲げ込むことで、内側に配置されたゴムシール5のバレル加締部52を加締めることができる。
図3に示すように、ハウジング4は、端子金具3を収容するものである。より詳しくは、電線2に取り付けられた端子金具3を所定の位置に所定の姿勢で収容するものである。ハウジング4は、ポリブチレンテレフタラート等の樹脂材を金型内に射出して形成したものである。ハウジング4は、ハウジング嵌合部41とハーネス連絡部42を有している。ハウジング嵌合部41は前後方向Xの前方側F、ハーネス連絡部42は後方側Bに形成されている。但し、ハウジング4は、本願に示すものに限定しない。例えばオス形コネクタであってもよい。
ハウジング嵌合部41は、その断面形状が略矩形状である角筒形に形成されている。ハウジング嵌合部41は、その内側に前後方向Xに沿って端子金具3を保持する端子保持部411を有している。端子保持部411には、左右方向Yに3列、上下方向Zに2列のキャビティ41cが互いから所定の間隔を隔てて形成されている。また、ハウジング嵌合部41は、その上面における左右方向Yの中央部分にロックアーム412を有している。ロックアーム412の係止溝には、相手側ハウジング(オス形ハウジング)の係止爪が引っ掛かることとなる。
ハーネス連絡部42は、電線2が挿通される複数の電線挿通部421を有している。それぞれの電線挿通部421は、その断面形状が円形状である略円筒形とされており、一つの電線挿通部421に対して一本の電線2が挿通される。そのため、ハーネス連絡部42は、左右方向Yに3列、上下方向Zに2列の電線挿通部421が束ねられた形状とされている。なお、以下においては、電線挿通部421における電線2が挿通される孔を電線挿通孔42hとして説明する。電線挿通孔42hは、前後方向Xに沿ってハウジング4の内部と外部を連通している。
図4から図6に示すように、ゴムシール5は、電線2に外嵌した状態でハウジング4に嵌め込まれるものである。より詳しくは、電線2に外嵌した状態で電線挿通部421の電線挿通孔42hに嵌め込まれるものである。ゴムシール5は、シリコーン等の樹脂材を金型内に射出して形成したものである。ゴムシール5は、シール圧入部51とバレル加締部52を有している。シール圧入部51は前後方向Xの後方側B、バレル加締部52は前方側Fに形成されている。なお、ゴムシール5は、内層部61と外層部62で構成されている。これらについては後に詳しく説明する。
シール圧入部51は、ゴムシール5における前後方向Xの後半部分(後方側Bの部分)に形成された外径が大きい部位を指す。シール圧入部51は、前後方向Xに沿って形成された電線保持孔61hの中心軸Cを中心として電線挿通孔42hの半径とほぼ等しい半径で形成された略円筒形とされている。また、シール圧入部51の外周面には、径外側方向へ突出する二つのシールリップ511,512が形成されている。これらのシールリップ511,512は、電線挿通孔42hに圧入された状態において、径内側方向へ圧縮されることとなる(図8参照)。
バレル加締部52は、ゴムシール5における前後方向Xの前半部分に形成された外径が小さい部位を指す。バレル加締部52は、前後方向Xに沿って形成された電線保持孔61hの中心軸Cを中心として電線挿通孔42hの半径よりも小さい半径で形成された略円筒形とされている。また、バレル加締部52の外周面における前端部分には、径外側方向へ突出するフランジ部521が形成されてる。さらに、バレル加締部52の外周面における後端部分にも、径外側方向へ突出するフランジ部522が形成されてる。これらフランジ部521,522は、前述したシースバレル部322の加締め位置を示している。すなわち、フランジ部521とフランジ部522とで挟まれた区間がシースバレル部322の加締め位置であることを示している。そして、加締めたシースバレル部322のズレ止めとしても機能する(図8参照)。
ところで、本実施形態に係るゴムシール5は、電線2を保持する電線保持孔61hが設けられた径内側の層である内層部61と、内層部61を囲繞するとともにハウジング4に嵌め込まれる径外側の層である外層部62とを有している。そして、内層部61が外層部62よりも高い変形性を有している。つまり、内層部61と外層部62は、ともにシリコーンゴムで形成されているものの、内層部61は、その硬度が相対的に低く、外層部62は、その硬度が相対的に高く設定されている。そのため、電線保持孔61hに電線2を挿入する際には、電線保持孔61hが広がり、かかる電線2の外周面に密着した状態となる(図7及び図8参照)。なお、電線保持孔61hの内径は、外径が最も小さい電線2に対応できるよう、想定される電線2の外径よりも小さく設計されている。
また、本実施形態に係るゴムシール5は、内層部61の軸方向端面(前後方向Xの端面)も外層部62が囲繞している。つまり、内層部61の外周面61sだけでなく、前端面61fや後端面61bも外層部62で覆われている。そして、外層部62には、電線保持孔61hに対して同軸で電線保持孔61hに連通する開口孔62hが設けられている。このようにしたことで、一方側の開口孔62hから他方側の開口孔62hまで電線2を真っすぐに挿入することができる(図7参照)。
その際に、内層部61の電線保持孔61hに電線2が挿入されて電線保持孔61hが広がっても、内層部61の前後方向Xへの変形を抑え、電線2に対する締付荷重として作用するため、電線2の外周面と内層部61の内周面との密着性を向上させることができる。つまりは、電線2が挿入されても前後方向Xに逃げないように内層部61の変形を抑えることで、径内側方向へ作用する締付荷重を保ち、密着性を向上させることができる(図7参照)。
さらに、本実施形態に係るゴムシール5は、内層部61の前端面61fや後端面61bを覆う外層部62に設けられた開口孔62hの内径を電線保持孔61hの内径よりも僅かに大きく設計している。このようにしたことで、外層部62の開口孔62hに電線2の先端部分を挿入し、比較的に硬度が高い開口孔62hをガイドとしてそのまま電線2を押し込むことで、内層部61の電線保持孔61hに電線2を真っすぐに挿入することができる(図7参照)。
なお、前方側Fの開口孔62hの内周面には、電線2の外周面に当接するシールリップ621が設けられている。また、後方側Bの開口孔62hの内周面にも、電線2の外周面に当接するシールリップ622が設けられている。これらのシールリップ621,622は、電線2が挿入された状態において、径内側方向へ伸張あるいは径外側方向へ圧縮されることとなる。そのため、電線2が湾曲したり偏心したりして電線2が所定の位置からズレても追従することができる。
加えて、本実施形態に係るゴムシール5において、内層部61は、シール圧入部51の内側に配置されている。内層部61は、円筒状に形成されているため、シール圧入部51の外周面から内層部61の外周面までのゴム部の厚さが周方向で一定とされている。したがって、図9の(a)に示すように、ハウジング4の電線挿通孔42hにゴムシール5のシール圧入部51が圧入されると、径内側方向に作用する圧縮荷重F1が周方向に均等に分布する。そのため、ゴムシール5に保持された電線2に対しても内層部61を介して周方向に均等に締付荷重(圧縮荷重F1)が掛かることとなる。
加えて、本実施形態に係るゴムシール5において、内層部61は、シール圧入部51の内側だけでなく、バレル加締部52の内側にも配置されている。内層部61は、円筒状に形成されているため、バレル加締部52の外周面から内層部61の外周面までのゴム部の厚さが周方向で一定とされている。したがって、図9の(b)に示すように、ゴムシール5のバレル加締部52に端子金具3のシースバレル部322が加締められると、径内側方向に作用する圧縮荷重F2が周方向に均等に分布する。そのため、ゴムシール5に保持された電線2に対しても内層部61を介して周方向に均等に締付荷重(圧縮荷重F2)が掛かることとなる。
さらに加えて、本実施形態に係るゴムシール5において、内層部61は、電線保持孔61hの内周面に前後方向Xに延びる切れ込み61nが設けられている。より詳細には、電線保持孔61hの内周面における開口孔62hの隣接部分に前後方向Xに延びる切れ込み61nが設けられている。このようにしたことで、電線2の先端部分が電線保持孔61hに入りやすくなる。また、電線2の外径に応じて内層部61の電線保持孔61hが広がりやすくなる。この点、切れ込み61nは、電線保持孔61hの前端縁から後端縁まで設けられていてもよいし、前後方向Xの中途部分に設けられていてもよい。また、切れ込み61nに限らず断面が凹形状である凹溝であってもよい。さらに、切れ込み61nあるいは凹溝が内層部61の外周面に設けられていてもよい。
以上のように、本願発明に係るコネクタ1は、電線2に取り付けられる端子金具3と、端子金具3を収容するハウジング4と、電線2に外嵌した状態でハウジング4に嵌め込まれるゴムシール5とを備えている。そして、ゴムシール5は、電線2を保持する電線保持孔61hが設けられた径内側の層である内層部61と、内層部61を囲繞するとともにハウジング4に嵌め込まれる径外側の層である外層部62とを有し、内層部61が外層部62よりも高い変形性を有している。
また、本願発明に係るゴムシール5は、電線2を保持する電線保持孔61hが設けられた径内側の層である内層部61と、内層部61を囲繞するとともにハウジング4に嵌め込まれる径外側の層である外層部62とを有し、内層部61が外層部62よりも高い変形性を有している。
このようなコネクタ1及びゴムシール5によれば、電線2の外径に関わらず止水性を確保することができる。
詳述すると、本願発明に係るコネクタ1及びゴムシール5は、電線2を保持する電線保持孔61hが設けられた径内側の層である内層部61と、内層部61を囲繞するとともにハウジング4に嵌め込まれる径外側の層である外層部62とを有し、内層部61が外層部62よりも高い変形性を有している。そのため、電線2の外径に応じて内層部61の電線保持孔61hが広がり、かかる電線2の外周面に密着した状態となる。したがって、電線2の外径に関わらず電線2の外周面とゴムシール5の内周面との間に隙間が生じることを防止できる。ひいては、電線2の外径に関わらず止水性を確保することができる。
また、本願発明に係るコネクタ1においては、内層部61の前端面61f及び後端面61bを外層部62が囲繞しており、外層部62に、電線保持孔61hに対して同軸で電線保持孔61hに連通する開口孔62hが設けられている。
このようなコネクタ1によれば、内層部61の電線保持孔61hに電線2が挿入されて電線保持孔61hが広がっても、内層部61の前後方向Xへの変形を抑え、電線2に対する締付荷重として作用するため、電線2の外周面と内層部61の内周面との密着性を向上させることができる。したがって、良好な止水性を確保することが可能となる。
また、本願発明に係るコネクタ1においては、電線保持孔61hよりも開口孔62hの内径が大きい。
このようなコネクタ1によれば、外層部62の開口孔62hに電線2の先端部分を挿入し、開口孔62hをガイドとしてそのまま電線2を押し込むことで、内層部61の電線保持孔61hに電線2を導くことができる。したがって、電線2の外径に関わらず電線2の外周面と内層部61の内周面とが密着する本ゴムシール5において、電線2の挿入作業が容易となる。
また、本願発明に係るコネクタ1においては、開口孔62hの内周面に、電線2の外周面に当接する径方向に弾性力を有するシールリップ621,622が設けられている。
このようなコネクタ1によれば、電線2が湾曲したり偏心したりして電線2が所定の位置からズレてもシールリップ621,622が追従するため、電線2の外周面との間に隙間が生じることを防止できる。したがって、内層部61が高い変形性を有するために電線2が湾曲したり偏心したりしやすい本ゴムシール5において、より良好な止水性を確保することができる。
また、本願発明に係るコネクタ1においては、ゴムシール5に、ハウジング4の電線挿通孔42hに圧入される円筒部分であるシール圧入部51が設けられており、少なくともシール圧入部51の内側に内層部61を配置している。
このようなコネクタ1によれば、ハウジング4の電線挿通孔42hにゴムシール5のシール圧入部51が圧入されると、径内側方向に作用する圧縮荷重F1が周方向に均等に分布する。そのため、ゴムシール5に保持された電線2に対しても内層部61を介して周方向に均等に締付荷重が掛かることとなる。したがって、内層部61が高い変形性を有するために締付荷重が偏りやすい本ゴムシール5において、より良好な止水性を確保することができる。
また、本願発明に係るコネクタ1においては、ゴムシール5に、端子金具3のシースバレル部322が加締められる円筒部分であるバレル加締部52が設けられており、少なくともバレル加締部52の内側に内層部61を配置している。
このようなコネクタ1によれば、ゴムシール5のバレル加締部52に端子金具3のシースバレル部322が加締められると、径内側方向に作用する圧縮荷重F2が周方向に均等に分布する。そのため、ゴムシール5に保持された電線2に対しても内層部61を介して周方向に均等に締付荷重が掛かることとなる。したがって、内層部61が高い変形性を有するために締付荷重が偏りやすい本ゴムシール5において、より良好な止水性を確保することができる。
また、本願発明に係るコネクタ1においては、内層部61の内周面に、前後方向Xに延びる切れ込み61nを設けている。
このようなコネクタ1によれば、電線2の外径に応じて切れ込み61nが周方向に延びるため、内層部61の電線保持孔61hが広がりやすくなる。したがって、より電線2の挿入作業が容易となる。
本願発明の構成と前述の実施形態との対応において、
コネクタはコネクタ1に対応し、
以下同様に、
電線は電線2に対応し、
端子金具は端子金具3に対応し、
ハウジングはハウジング4に対応し、
ゴムシールはゴムシール5に対応し、
端子本体部は端子本体部31に対応し、
電線圧着部は電線圧着部32に対応し、
圧入部はシール圧入部51に対応し、
加締部はバレル加締部52に対応し、
内層部は内層部61に対応し、
外層部は外層部62に対応し、
当接片はシールリップ621,622に対応し、
電線挿通孔は電線挿通孔42hに対応し、
電線保持孔は電線保持孔61hに対応し、
開口孔は開口孔62hに対応するも、
この発明は、前述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施形態を得ることができる。
本願発明に係るコネクタ1において、内層部61は、硬度が低いシリコーンゴムで形成されている。しかし、その素材について限定するものではない。つまり、内層部61は、広義の弾性素材を意味するエラストマであればよい。また、内層部61は、固体と液体の中間形態である、いわゆるエラストマゲルであってもよい。例えばウレタンゲル等が挙げられる。
このように、本願発明に係るコネクタ1においては、内層部61が分子間網目構造を形成しており、分子間網目構造の内側に分散媒を取り込んだゲル素材にて形成されてもよい。
このようなコネクタ1によれば、電線2が湾曲したり偏心したりしてハーネスが所定の位置からズレても内層部61が追従するため、電線2の外周面と内層部61の内周面との間に隙間が生じることを確実に防止できる。したがって、より良好な止水性を確保することができる。
また、本願発明に係るコネクタ1においては、内層部61が分子間網目構造を形成しており、分子間網目構造の内側に液体分散媒を取り込み可能とした吸水素材にて形成されてもよい。
このようなコネクタ1によれば、電線2を伝ってきた水滴等を取り込んで膨潤し、電線2の外周面と内層部61の内周面との密着性を向上させることができる。したがって、より良好な止水性を確保することが可能となる。
1…コネクタ
2…ハーネス
3…端子金具
4…ハウジング
5…ゴムシール
31…端子本体部
32…電線圧着部
51…シール圧入部
52…バレル加締部
61…内層部
62…外層部
321…コアバレル部
322…シースバレル部
621…シールリップ
622…シールリップ
42h…電線挿通孔
61h…電線保持孔
62h…開口孔

Claims (10)

  1. 電線に取り付けられる端子金具と、
    前記端子金具を収容するハウジングと、
    前記電線に外嵌した状態で前記ハウジングに嵌め込まれるゴムシールとを備えたコネクタであって、
    前記ゴムシールは、
    前記電線を保持する電線保持孔が設けられた径内側の層である内層部と、
    前記内層部を囲繞するとともに前記ハウジングに嵌め込まれる径外側の層である外層部とを有し、
    前記内層部が前記外層部よりも高い変形性を有している
    コネクタ。
  2. 前記内層部の軸方向端面を前記外層部が囲繞しており、
    前記外層部に、前記電線保持孔に対して同軸で当該電線保持孔に連通する開口孔が設けられた
    請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記電線保持孔よりも前記開口孔の内径が大きい
    請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記開口孔の内周面に、前記電線の外周面に当接する径方向に弾性力を有する当接片が設けられた
    請求項2又は請求項3に記載のコネクタ。
  5. 前記ゴムシールに、前記ハウジングの電線挿通孔に圧入される円筒部分である圧入部が設けられており、少なくとも前記圧入部の内側に前記内層部を配置した
    請求項1から請求項4のいずれかに記載のコネクタ。
  6. 前記ゴムシールに、前記端子金具の電線圧着部が加締められる円筒部分である加締部が設けられており、少なくとも前記加締部の内側に前記内層部を配置した
    請求項1から請求項5のいずれかに記載のコネクタ。
  7. 前記内層部の内周面及び外周面の少なくとも一方に、前記電線の長手方向に延びる切れ込み又は凹溝を設けた
    請求項1から請求項6のいずれかに記載のコネクタ。
  8. 前記内層部が分子間網目構造を形成しており、当該分子間網目構造の内側に分散媒を取り込んだゲル素材にて形成された
    請求項1から請求項7のいずれかに記載のコネクタ。
  9. 前記内層部が分子間網目構造を形成しており、当該分子間網目構造の内側に液体分散媒を取り込み可能とした吸水素材にて形成された
    請求項1から請求項7のいずれかに記載のコネクタ。
  10. 電線に外嵌した状態でハウジングに嵌め込まれるコネクタ用ゴムシールであって、
    前記電線を保持する電線保持孔が設けられた径内側の層である内層部と、
    前記内層部を囲繞するとともに前記ハウジングに嵌め込まれる径外側の層である外層部とを有し、
    前記内層部が前記外層部よりも高い変形性を有している
    コネクタ用ゴムシール。
JP2022003715A 2022-01-13 2022-01-13 コネクタ及びコネクタ用ゴムシール Pending JP2023102948A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022003715A JP2023102948A (ja) 2022-01-13 2022-01-13 コネクタ及びコネクタ用ゴムシール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022003715A JP2023102948A (ja) 2022-01-13 2022-01-13 コネクタ及びコネクタ用ゴムシール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023102948A true JP2023102948A (ja) 2023-07-26

Family

ID=87377569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022003715A Pending JP2023102948A (ja) 2022-01-13 2022-01-13 コネクタ及びコネクタ用ゴムシール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023102948A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8430696B2 (en) Connector having improved fitting properties
WO2011027776A1 (ja) コネクタ
US10333246B2 (en) Waterproof structure of connector
US6910916B2 (en) Connector
US10074929B2 (en) Water-stop structure for connector
US7118415B2 (en) Conductive path
JP2019220255A (ja) 端子
JP2007087874A (ja) シールドコネクタ
CN109075493B (zh) 连接器
JP2023102948A (ja) コネクタ及びコネクタ用ゴムシール
JP6224041B2 (ja) コネクタの防水構造
JP5772386B2 (ja) シールド部材及びシールド導電体
US20220224049A1 (en) Wire harness
JP7453069B2 (ja) ゴム栓、ゴム栓付き導電路、及び、防水コネクタ
JP2021077528A (ja) 端子付き電線及びコネクタ
JP6411304B2 (ja) コネクタの防水構造
JP7430738B2 (ja) ワイヤハーネス
JP7256467B2 (ja) 端子付き電線
JP5193790B2 (ja) 防水コネクタ
JP7384880B2 (ja) コネクタ
WO2022230453A1 (ja) コネクタ
JP5104651B2 (ja) コネクタ
JP2023101986A (ja) 防水栓及びコネクタ
JP2023102015A (ja) 防水栓及びコネクタ
JP2024024872A (ja) 防水コネクタ