JP2023102586A - 電磁波透過カバー - Google Patents

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【課題】ヒータ線のヒータとしての性能を確保しつつヒータ線の断線を抑制できる電磁波透過カバーを提供する。【解決手段】ミリ波透過カバー13は、ミリ波を送信及び受信するミリ波レーダ装置12が搭載された車両11に適用され、且つミリ波の送信方向におけるミリ波レーダ装置12の前方に配置されるカバー本体部15を有する。カバー本体部15は、ミリ波透過性を有する樹脂材料により形成されたカバー基材16と、上記送信方向においてカバー基材16に積層されるとともに線径が100μm以上300μm以下であるヒータ線20を有した加熱層17とを備える。ヒータ線20は、引っ張り強度が300N/mm2以上且つ体積抵抗率が0.05μΩm以上0.6μΩm以下の金属によって構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばミリ波などの電磁波が透過する電磁波透過カバーに関する。
一般に、ミリ波レーダ装置が組込まれた車両では、当該装置からミリ波が車外へ向けて送信される。ミリ波レーダ装置から送信されて先行車両及び歩行者などの車外の物体に当たって反射されたミリ波は、当該ミリ波レーダ装置によって受信される。ミリ波レーダ装置では、送信及び受信されたミリ波により、上記物体の認識、及び自車両と上記物体との距離や相対速度の検出などが行なわれる。上記車両では、通常、ミリ波の送信方向におけるミリ波レーダ装置の前方に、ミリ波が透過する電磁波透過カバーが配置される。
ここで、上記電磁波透過カバーに氷雪が付着するとミリ波が減衰されるので、ミリ波レーダ装置の検出性能が低下する。このため、近年では、上記氷雪を溶かすためのヒータを備えた電磁波透過カバーが提案されるようになってきた。そして、従来、こうした電磁波透過カバーに備えられるヒータとして、例えば特許文献1に示されるような面状ヒータが知られている。この面状ヒータは、基材と、基材に設けられたヒータ線とを有している。
特開2019-145498号公報
ところで、上述のような電磁波透過カバーに備えられる面状ヒータでは、ヒータとしての性能を向上させるべくヒータ線の抵抗値を上げようとすると、ヒータ線の線径を数十μm程度の非常に小さい値に設定する必要がある。しかしながら、ヒータ線の線径を小さくすると、ヒータ線の強度が不足して断線し易くなってしまう。一方、上述の面状ヒータにおいて、ヒータ線の強度を向上させるべくヒータ線の線径を大きくすると、ヒータ線の抵抗値が小さくなるので、面状ヒータのヒータとしての性能が低下してしまう。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する電磁波透過カバーは、電磁波を送信及び受信するレーダ装置が搭載された乗物に適用され、且つ前記電磁波の送信方向における前記レーダ装置の前方に配置されるカバー本体部を有した電磁波透過カバーであって、前記カバー本体部は、電磁波透過性を有する樹脂材料により形成されたカバー基材と、前記送信方向において前記カバー基材に積層されるとともに線径が100μm以上300μm以下であるヒータ線を有した加熱層とを備え、前記ヒータ線は、引っ張り強度が300N/mm以上且つ体積抵抗率が0.05μΩm以上0.6μΩm以下の金属によって構成されていることを要旨とする。
この構成によれば、ヒータ線の抵抗値を確保しつつヒータ線の強度を確保できるので、ヒータ線のヒータとしての性能を確保しつつヒータ線の断線を抑制できる。
上記電磁波透過カバーにおいて、前記金属は、抵抗値温度特性が0.3%/℃以上0.5%/℃以下であることが好ましい。
この構成によれば、ヒータ線の温度上昇に伴ってヒータ線の抵抗値が大きくなるので、ヒータ線に印加される電圧が一定である場合、ヒータ線の発熱量を制御しなくてもヒータ線の温度が過度に上昇することを抑制できる。
本発明は、ヒータ線のヒータとしての性能を確保しつつヒータ線の断線を抑制できる効果がある。
一実施形態のミリ波透過カバーの断面模式図である。 ヒータフィルムの斜視図である。 図2の要部拡大断面図である。 端子部の斜視図である。 ヒータ線を構成する金属の抵抗値温度特性と体積抵抗率との関係を示すグラフである。
以下、電磁波透過カバーを車両用のミリ波透過カバーに具体化した一実施形態を図面に従って説明する。以下の記載に関しては、車両の前進方向を前方とするとともに後進方向を後方として説明する。また、上下方向は車両の上下方向を意味するとともに、車幅方向は車両の左右方向を意味するものとする。
図1に示すように、乗物の一例としての車両11の前端部の車幅方向における中央部分には、電磁波を送信及び受信するレーダ装置の一例としての前方監視用のミリ波レーダ装置12が搭載されている。ミリ波レーダ装置12は、電磁波におけるミリ波を車外のうち前方へ向けて送信するとともに、車外の物体に当たって反射されたミリ波を受信する機能を有している。ミリ波とは、波長が1mm~10mmであって周波数が30GHz~300GHzである電波をいう。
上述したように、ミリ波レーダ装置12が車両11の前方に向けてミリ波を送信することから、ミリ波レーダ装置12によるミリ波の送信方向は、車両11の後方から前方へ向かう方向である。ミリ波の送信方向における前方は車両11の前方と概ね合致するとともに、ミリ波の送信方向における後方は車両11の後方と概ね合致する。このため、以下の記載では、ミリ波の送信方向における前方を単に「前方」、「前」等と言うとともに、ミリ波の送信方向における後方を単に「後方」、「後」等というものとする。
<ミリ波透過カバー13>
図1に示すように、ミリ波レーダ装置12の前方には、電磁波透過カバーの一例としての板状のミリ波透過カバー13が配置されている。ミリ波透過カバー13は、前面が車両11の前方を向くとともに後面が車両11の後方を向くように、起立した状態で配置される。ミリ波透過カバー13の前面は、ミリ波透過カバー13の意匠面14を構成している。ミリ波透過カバー13は、ミリ波透過カバー13の主要部を構成するカバー本体部15を備えている。カバー本体部15は、カバー基材16と、加熱層17と、コネクタ18とを備えている。
<カバー基材16>
図1に示すように、カバー基材16は、ミリ波透過性(電磁波透過性)を有する樹脂材料を用いて樹脂成形を行うことによって形成されている。カバー基材16の前面は、ミリ波透過カバー13の前面、すなわちミリ波透過カバー13の意匠面14を構成している。カバー基材16の形成に用いられる樹脂材料は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。
カバー基材16の形成に用いられる樹脂材料としては、例えば、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合(ABS)樹脂、アクリロニトリル・エチレン-プロピレン-ジエン・スチレン(AES)樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、アクリロニトリル-スチレン-アクリレート共重合(ASA)樹脂、ASA樹脂を含むPMMA樹脂などが挙げられる。本実施形態のカバー基材16は、一例としてABS樹脂によって形成されている。
<加熱層17>
図1及び図2に示すように、加熱層17は、カバー基材16の後部に積層して配置されている。加熱層17は、ミリ波透過性(電磁波透過性)を有する四角板状のフィルム基材19と、フィルム基材19の前面に設けられるとともに通電により発熱するヒータ線20とを備えている。フィルム基材19は、加熱層17の骨格部分をなしている。
フィルム基材19の周縁部には、周縁(外縁)に向かうほど厚さが徐々に薄くなるように、斜面19aが形成されている。すなわち、フィルム基材19は、前面の面積よりも後面の面積の方が広くなるように、周縁部に斜面19aが形成されている。つまり、フィルム基材19は、断面視で台形状をなしている。
フィルム基材19の形成に用いられる樹脂材料には、カバー基材16の形成に用いられる樹脂材料と同様のものを採用できる。フィルム基材19の形成に用いられる樹脂材料を、カバー基材16の形成に用いられる樹脂材料と同様のものにすることで、フィルム基材19とカバー基材16との密着性を確保できる。
本実施形態のフィルム基材19は、カバー基材16を形成する樹脂材料と同じミリ波透過性を有するABS樹脂によって形成されている。フィルム基材19とカバー基材16とを同じ樹脂材料(本例ではABS樹脂)によって形成することで、ミリ波の反射及び減衰が低減されるので、ミリ波透過性を維持することができる。なお、フィルム基材19の厚さは、1.2mm以下であることが好ましい。
ヒータ線20は、所定の配線パターン、例えば、互いに平行に延びる複数の直線部と、隣り合う当該直線部の端部同士を連結する複数の連結部とを有する配線パターンで配線されるように、フィルム基材19の前面に形成されている。この場合、所定の配線パターンを形成したヒータ線20を加熱しながらフィルム基材19の前面に押し当ててめり込ませることで、フィルム基材19の前面にヒータ線20が形成される。さらにこの場合、ヒータ線20の両端部20aは、フィルム基材19の周縁部よりも外側に突出している。なお、ヒータ線20は、図3に示すように、半分程度がフィルム基材19にめり込んだ状態になっている。
ヒータ線20は、金属製の導線によって構成されている。ヒータ線20は、線径が100μm以上300μm以下であることが好ましく、線径が130μm以上260μm以下であることがより好ましい。ヒータ線20の線径が100μm未満である場合には、ヒータ線20の強度が不足してヒータ線20が断線し易くなってしまう。ヒータ線20の線径が300μmよりも大きい場合には、加熱層17のミリ波透過性(電磁波透過性)が低下する上にヒータ線20が意匠面14から露出してしまうおそれがある。ヒータ線20の線径は、通常、ミリ波透過カバー13の大きさに基づいて設定される。
ヒータ線20を構成する金属には、引っ張り強度が300N/mm以上であって且つ体積抵抗率が0.05μΩm以上0.6μΩm以下のものが用いられる。さらに、ヒータ線20を構成する金属には、抵抗値温度特性が0.3%/℃以上0.5%/℃以下のものを用いることが好ましく、抵抗値温度特性が0.4%/℃以上0.5%/℃以下のものを用いることがより好ましい。抵抗値温度特性は、温度が1℃変化したときに変化する抵抗値の割合を示すものである。抵抗値温度特性は、金属の場合、温度上昇に伴って抵抗値が大きくなる。
上述した引っ張り強度、体積抵抗率、及び抵抗値温度特性を全て満たす金属としては、例えば、純ニッケル、マンガン-ニッケル合金、鉄-ニッケル合金、及び鉄-ニッケル-コバルト合金などが挙げられる。すなわち、ヒータ線20を構成する金属としては、図5に示すグラフの網掛けで示した領域R内に入るものが用いられる。因みに、図5に示すグラフ中の点Aは、銅を示している。つまり、銅は、図5に示すグラフの網掛けで示した領域R内に入っていないので、ヒータ線20を構成する金属として用いることができない。
ヒータ線20を構成する金属の引っ張り強度が300N/mm未満である場合には、ヒータ線20が断線し易くなってしまう。ヒータ線20を構成する金属の体積抵抗率が0.05μΩm未満である場合には、ヒータ線20の抵抗値を予め設定した所定値に合わせようとすると、ヒータ線20の線径が小さくなりすぎてヒータ線20が断線し易くなってしまう。この所定値は、ヒータ線20がヒータとしての性能を十分に発揮できる程度の値である。
ヒータ線20を構成する金属の体積抵抗率が0.6μΩmよりも大きい場合には、ヒータ線20の抵抗値を上記所定値に合わせようとすると、ヒータ線20の線径が大きくなりすぎてしまう。ヒータ線20の線径が大きくなりすぎると、加熱層17のミリ波透過性(電磁波透過性)が低下する。
また、ヒータ線20の線径が大きくなりすぎると、加熱層17をインサートとしてカバー基材16をインサート成形によって形成する際に、樹脂材料におけるヒータ線20の存在する領域と存在しない領域とで収縮量差が大きくなる。このため、意匠面14に上記収縮量差による凹凸が生じるおそれがある。すなわち、意匠面14の意匠性が低下するおそれがある。
ヒータ線20を構成する金属の抵抗値温度特性が0.3%/℃未満である場合には、ヒータ線20の温度が高くなっても抵抗値の変化が小さいため、制御部によってヒータ線20の温度を制御できなくなるおそれがある。この場合、ヒータ線20に一定電圧を印加すると、ヒータ線20の温度が高くなってもヒータ線20を流れる電流値がさほど低下しなくなるおそれがある。したがって、ヒータ線20の温度が高くなった場合のヒータ線20の発熱の抑制効果がさほど得られなくなるおそれがある。
なぜなら、一定電圧下でのヒータ線20の熱量は、抵抗値と電流値の二乗との積により求められるからである。つまり、一定電圧下でのヒータ線20の熱量は、抵抗値が大きくなるほど電流値が小さくなることから、抵抗値が大きくなるほど小さくなる。
ヒータ線20を構成する金属の抵抗値温度特性が0.5%/℃よりも大きい場合には、ヒータ線20の温度が低くなると、ヒータ線20の抵抗値が下がり過ぎるので、制御部によってヒータ線20の抵抗値が検出できなくなるおそれがある。
<コネクタ18>
図1に示すように、コネクタ18は、ヒータ線20に対して電力を供給するための機器100のコネクタ101が着脱可能に接続される部材である。コネクタ18は、コネクタハウジング21と、コネクタハウジング21に組み付けられた一対(図1では一方のみを図示)の端子部22とを備えている。
コネクタハウジング21は、電気絶縁性を有する樹脂材料によって略筒状に形成されている。コネクタハウジング21は、一対の端子部22を支持する。コネクタハウジング21の前端部は、カバー基材16における後部に埋設されている。コネクタハウジング21における前端部以外の部分は、カバー基材16から後方へ突出している。コネクタハウジング21内には、端子部22を挟持する一対の挟持部23が設けられている。
図1及び図4に示すように、端子部22は、金属などの導電性材料によって構成されている。端子部22は、前後方向に延びる四角棒状の基部24と、基部24の前端から下方に延出する板状の延出部25とを備えている。すなわち、端子部22は、略L字状をなしている。延出部25の先端部は、延出部25における先端部以外の部分よりも幅広になっている。
各端子部22は、基部24がコネクタハウジング21内に挿入されて一対の挟持部23によって挟持されるとともに、延出部25がコネクタハウジング21の前面に形成された段差部26に収容されている。この場合、延出部25の前面とコネクタハウジング21の前面とは、面一になっている。
一対の端子部22の延出部25の前面は、ヒータ線20の両端部20aの後側の位置にはんだ付けによってそれぞれ接合されている。延出部25とヒータ線20との接合部分27は、はんだ28と共にカバー基材16に覆われている。したがって、端子部22は、カバー基材16の後部に隣接して配置されるとともに加熱層17と電気的に接合されている。
<ミリ波透過カバー13の作用>
ミリ波透過カバー13は、車両11に取り付けられる。車両11に取り付けられたミリ波透過カバー13のコネクタ18には、機器100のコネクタ101が接続される。これにより、ヒータ線20が各端子部22を介して機器100に対して電気的に接続される。
ところで、ミリ波透過カバー13の意匠面14に氷雪が付着した場合には、機器100のコネクタ101と、ミリ波透過カバー13のコネクタ18における各端子部22とを介して機器100からの電力がヒータ線20に供給される。これにより、ヒータ線20は、通電されて発熱する。ヒータ線20が発した熱は、意匠面14を含むカバー基材16全体に伝達される。これにより、意匠面14に付着した氷雪がヒータ線20からの熱によって融解されるので、氷雪によるミリ波の減衰が抑制される。
ここで、ヒータ線20を構成する金属とカバー基材16を構成する樹脂とは、熱膨張率に大きな差がある。すなわち、ヒータ線20の熱膨張率は、カバー基材16の熱膨張率に比べて格段に小さい。このため、ヒータ線20に通電したり通電しなかったりすることを繰り返し行うと、ヒータ線20及びカバー基材16がそれぞれ温度変化によって伸縮する。このときの伸縮の度合いは、ヒータ線20よりもカバー基材16の方が格段に大きい。
このため、カバー基材16の伸縮に伴ってヒータ線20には、大きな荷重がかかる。しかしながら、本実施形態のミリ波透過カバー13のヒータ線20では、線径が100μm以上確保されるとともに引っ張り強度が300N/mm以上確保され、且つ体積抵抗率が0.05μΩm以上0.6μΩm以下に設定されている。
このため、ヒータ線20の抵抗値を上記所定値に合わせつつヒータ線20の強度を十分に確保できる。したがって、ヒータ線20に対してカバー基材16の伸縮に伴う大きな荷重がかかった場合でも、ヒータ線20にヒータとしての性能を十分に発揮させつつヒータ線20の断線を抑制できる。因みに、ヒータ線20の強度が十分に確保されていないと、ヒータ線20がカバー基材16の伸縮に伴う大きな荷重を受けて断線するおそれがある。この場合、特にヒータ線20における曲がった部分が断線し易い。
また、ヒータ線20の抵抗値温度特性は0.3%/℃以上であるため、ヒータ線20の温度上昇に伴ってヒータ線20の抵抗値が大きくなる。このため、ヒータ線20に印加される電圧が一定である場合、ヒータ線20の発熱量を制御部などによって制御しなくてもヒータ線20の温度が過度に上昇することが抑制される。したがって、ヒータ線20の熱によってカバー基材16が過度に加熱されることが抑制されるので、カバー基材16がヒータ線20の熱によって溶融することが抑制される。
<ミリ波レーダ装置12の作用>
また、図1に示すミリ波レーダ装置12からミリ波が送信されると、当該ミリ波はミリ波透過カバー13におけるカバー本体部15の各部を透過する。この透過したミリ波は、先行車両及び歩行者等を含む車両前方の物体に当たって反射された後、再びカバー本体部15を透過してミリ波レーダ装置12によって受信される。ミリ波レーダ装置12では、送信及び受信された上記ミリ波に基づいて、物体の認識や、当該物体と車両11との距離及び相対速度等の検出が行われる。
以上詳述した実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)ミリ波透過カバー13において、カバー本体部15は、ミリ波透過性を有する樹脂材料により形成されたカバー基材16と、カバー基材16に積層されるとともに線径が100μm以上300μm以下であるヒータ線20を有した加熱層17とを備える。ヒータ線20は、引っ張り強度が300N/mm以上且つ体積抵抗率が0.05μΩm以上0.6μΩm以下の金属によって構成されている。
この構成によれば、ヒータ線20の抵抗値を上記所定値に合わせつつヒータ線20の強度を確保できるので、ヒータ線20のヒータとしての性能を確保しつつヒータ線20の断線を抑制できる。
(2)ミリ波透過カバー13において、ヒータ線20を構成する金属は、抵抗値温度特性が0.3%/℃以上0.5%/℃以下である。
この構成によれば、ヒータ線20の温度上昇に伴ってヒータ線20の抵抗値が大きくなるので、ヒータ線20に印加される電圧が一定である場合、ヒータ線20の発熱量を制御しなくてもヒータ線20の温度が過度に上昇することを抑制できる。したがって、ヒータ線20からの熱によってカバー基材16が溶融することを抑制できる。
(変更例)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。また、上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・ヒータ線20を構成する金属は、必ずしも抵抗値温度特性が0.3%/℃以上0.5%/℃以下である必要はない。
・レーダ装置が送信及び受信する電磁波には、ミリ波の他に、赤外線等の電磁波が含まれていてもよい。
・電磁波透過カバーは、電磁波を送信及び受信するレーダ装置が、車両11とは異なる種類の乗物、例えば、電車、航空機、船舶等の乗物に搭載された場合にも適用可能である。
11…乗物の一例としての車両
12…レーダ装置の一例としてのミリ波レーダ装置
13…電磁波透過カバーの一例としてのミリ波透過カバー
14…意匠面
15…カバー本体部
16…カバー基材
17…加熱層
18…コネクタ
19…フィルム基材
19a…斜面
20…ヒータ線
20a…両端部
21…コネクタハウジング
22…端子部
23…挟持部
24…基部
25…延出部
26…段差部
27…接合部分
100…機器
101…コネクタ
A…点
R…領域

Claims (2)

  1. 電磁波を送信及び受信するレーダ装置が搭載された乗物に適用され、且つ前記電磁波の送信方向における前記レーダ装置の前方に配置されるカバー本体部を有した電磁波透過カバーであって、
    前記カバー本体部は、電磁波透過性を有する樹脂材料により形成されたカバー基材と、前記送信方向において前記カバー基材に積層されるとともに線径が100μm以上300μm以下であるヒータ線を有した加熱層とを備え、
    前記ヒータ線は、引っ張り強度が300N/mm以上且つ体積抵抗率が0.05μΩm以上0.6μΩm以下の金属によって構成されていることを特徴とする電磁波透過カバー。
  2. 前記金属は、抵抗値温度特性が0.3%/℃以上0.5%/℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の電磁波透過カバー。
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