JP2023102517A - ロータ及び回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機の高速回転に対応することができる機械強度を有するロータを提供すること。【解決手段】ロータは、径方向に沿って複数層設けられると共にd軸を挟んで周方向に対称に設けられた磁石装填孔が形成されたロータコア、磁石装填孔内に配置された磁石を含む。ロータコアは、d軸を挟んで隣接する一対の第1磁石装填孔の間に設けられた第1ブリッジ部、第1磁石装填孔よりも径方向内側に位置し、d軸を挟んで隣接する一対の第2磁石装填孔の間に設けられた第2ブリッジ部、ロータコアの外周面と第1磁石装填孔との間に設けられた第3ブリッジ部、ロータコアの外周面と第2磁石装填孔との間に設けられた第4ブリッジ部を有する。第1ブリッジ部の最小幅をL1、第2ブリッジ部の最小幅をL2、第3ブリッジ部の最小幅をL3、第4ブリッジ部の最小幅をL4としたときに、L3<L1<L4<L2の関係を満たす。【選択図】図7

Description

本発明は、ロータ及び回転電機に関する。
ロータに永久磁石を埋め込んで磁極を構成する埋込磁石式の回転電機では、永久磁石によって生成されるマグネットトルクと、ロータコアの磁気異方性に基づいて生成されるリラクタンストルクとの合成トルクが出力トルクとなる。従来、この出力トルクを増加させるため、永久磁石をロータの径方向に沿って複数層配置する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
国際公開第2020/057847号公報 特開2020-137139号公報
永久磁石をロータの径方向に沿って複数層配置する回転電機は、出力トルクを増加させることができる。しかしながら、ロータコアに永久磁石を配置するための磁石装填孔が設けられており、磁石装填孔間に形成されたブリッジ部にロータが回転することによる遠心力に起因する応力集中が生じる。応力集中を発生させる遠心力は、ロータの回転速度が高くなるほど大きくなる。このため、従来の回転電機におけるロータの回転速度を高めようとする場合、特許文献1や特許文献2に開示された回転電機を含め、ロータは、その機械強度の面で改善の余地があった。
そこで、本明細書開示の発明は、回転電機の高速回転に対応することができる機械強度を有するロータを提供することを課題とする。
本明細書開示のロータは、ステータの内側に回転可能に同心配置され、q軸を挟んで周方向に並ぶ複数の磁極が形成されるロータであって、前記ロータは、前記磁極毎に、径方向に沿って複数層設けられると共に、d軸を挟んで周方向に対称に設けられた磁石装填孔が形成されたロータコアと、前記磁石装填孔内に配置された磁石と、を含み、前記ロータコアは、前記径方向に沿って複数層設けられた前記磁石装填孔に含まれ、前記d軸を挟んで隣接する一対の第1磁石装填孔の間に設けられた第1ブリッジ部と、当該一対の第1磁石装填孔よりも径方向内側に位置し、前記d軸を挟んで隣接する一対の第2磁石装填孔の間に設けられた第2ブリッジ部と、前記ロータコアの外周面と前記第1磁石装填孔との間に設けられた第3ブリッジ部と、前記ロータコアの外周面と前記第2磁石装填孔との間に設けられた第4ブリッジ部と、を有し、前記第1ブリッジ部の最小幅をL1とし、前記第2ブリッジ部の最小幅をL2とし、前記第3ブリッジ部の最小幅をL3とし、前記第4ブリッジ部の最小幅をL4としたときに、L3<L1<L4<L2
の関係を満たす。
上記構成のロータにおいて、前記ロータコアは、3.0≦L2/L1≦3.5
の関係をさらに満たす態様とすることができる。
また、上記構成のロータにおいて、前記ロータコアは、1.5≦L2/L4≦2.2の関係をさらに満たす態様とすることができる。
さらに、上記構成のロータにおいて、一つの前記磁極において、前記第1磁石装填孔は、前記d軸が通過する前記第1ブリッジ部を隔てて前記d軸を挟んで周方向に対称に設けられ、前記第1装填孔のそれぞれに前記磁石が配置された態様とすることができる。
また、上記構成のロータにおいて、一つの前記磁極において、前記第2磁石装填孔は、前記d軸が通過する前記第2ブリッジ部を隔てて前記d軸を挟んで周方向に対称に設けられ、前記第2磁石装填孔のそれぞれに前記磁石が配置された態様とすることができる。
さらに、上記構成のロータにおいて、前記磁石は、前記第2磁石装填孔に複数個配置された態様とすることができる。
また、上記構成のロータにおいて、前記第2磁石装填孔には、軸方向視における寸法が異なる磁石が配置された態様としてもよい。
上記構成のロータにおいて、一つの前記磁極において、前記第2磁石装填孔は、軸方向視において1以上の屈曲点を有する折れ線形状を有し、前記屈曲点の両側の領域にそれぞれ前記磁石が設けられた態様とすることができる。
また、上記構成のロータにおいて、前記磁石は、軸方向視において湾曲形状を示す形状を有する態様としてもよい。
本明細書開示の回転電機は、上記構成のロータを備えた態様とすることができる。
本明細書開示の発明は、回転電機の高速回転に対応することができる機械強度を有するロータを提供することができる。
図1は実施形態のロータを備えた回転電機を模式的に示す概略構成図である。 図2は実施形態のロータを備えた回転電機の横断面図である。 図3は実施形態のロータの横断面図である。 図4は実施形態のロータにおける主磁束の流れを模式的に示す説明図である。 図5は実施形態のロータにおけるマグネット磁束の流れを模式的に説明図である。 図6は実施形態のロータが備えるロータコアにおいて一つの磁極を形成する部分の周辺を拡大して示す説明図である。 図7はロータ回転数と遠心力による応力との関係の一例を示すグラフである。 図8は応力解析に供されたロータが備えるロータコアにおける応力分布の様子を示す模式図である。 図9はロータにおける漏れ磁束を模式的に示す説明図である。 図10はL1/L2比率と、ロータコアにおける最大応力及び回転電機が発生させる最大トルクとの関係を示すグラフである。 図11はL2/L4比率と、ロータコアにおける最大応力及び回転電機が発生させる最大トルクとの関係を示すグラフである。 図12は第1変形例のロータにおいて一つの磁極を形成している部分を拡大して示す説明図である。 図13は第2変形例のロータにおいて一つの磁極を形成している部分を拡大して示す説明図である。 図14(A)は軸方向視において矩形である磁石を示す説明図であり、図14(B)は軸方向視において湾曲形状を示す磁石を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。ただし、図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。また、図面によっては細部が省略されて描かれている場合もある。
(実施形態)
[回転電機の構成]
図1や図2を参照すると、実施形態のロータ14を備えた回転電機10が模式的に示されている。回転電機10は、ロータコア22の内部にともに永久磁石である外側磁石32、内側磁石36が埋め込まれた永久磁石同期型回転電機、いわゆるIPM(Interior Permanent Magnet)モータである。回転電機10は、例えば、電動モータ、又は発電機、さらには、電動モータ及び発電機の両方の機能を有するモータジェネレータとして使用される。回転電機10は、例えば、エンジンと走行用モータとを車両の駆動源として搭載したハイブリッド車両や、電気自動車、燃料電池車等の電動車両の走行モータ、又は、モータジェネレータとして使用される。なお、以下の説明において、「軸方向」、「径方向」、「周方向」とは、それぞれ、ロータ軸方向、ロータ径方向、ロータ周方向を意味するものとする。
回転電機10は、概ね円筒形のステータ12と、このステータ12の内側に同心配置されたロータ14と、ロータ14の中心に固着された回転軸16と、を備えている。ステータ12は、その内周に複数のティース(不図示)が形成された概ね円筒形のステータコア18と、各ティースに巻回されたステータコイル20を有する。ロータ14の外周面とステータ12の内周面との間には、ほぼ均一な距離のギャップGが形成されている。
本実施形態において、ステータ12はU相、V相及びW相の3相からなり、ステータコイル20は分布巻きによって巻回される(不図示)。ステータコア18は、周方向に24個のスロットが設けられ、スロット内にコイルが配置される。すなわち、本実施形態の回転電機10は、8極24スロットのモータを形成している。
ロータ14には、概ね円筒形のロータコア22と、このロータコア22に埋め込まれた外側磁石32と内側磁石36とにより、磁極24(図3参照)が形成されている。ロータコア22の中心には回転軸16が固着されており、この回転軸16は、軸受け(不図示)により支持され、ロータ14とともに回転する。ロータコア22は、電磁鋼板によって形成されている。
図3を参照すると、ロータ14には、q軸を挟んで周方向に等間隔で並ぶ偶数個(図3では、8個)の磁極24が形成されている。偶数個の磁極24の極性は、周方向に交互に反転している。ロータ14が備えるロータコア22には、磁極24毎に、径方向に沿って複数層設けられると共に、d軸を挟んで周方向に対称に設けられた第1磁石装填孔30、第2磁石装填孔34が設けられている。ロータコア22の外側に位置している第1磁石装填孔30には、外側磁石32が一つずつ配置されている。一方、ロータコア22の内側、つまり、第1磁石装填孔30よりも径方向内側に設けられている第2磁石装填孔34には、内側磁石36a、36bが配置されている。本実施形態では、径方向に2層の磁石装填孔が設けられているが、層の数は、3層以上であってもよい。
第1磁石装填孔30は、各磁極において、d軸を挟んで周方向に対称に配置されており、各第1磁石装填孔30は、ロータコア22を軸方向に貫通する孔とされている。各第1磁石装填孔30は、軸方向視では、一方向に長尺な略長方形(矩形)の外形を有している。各第1磁石装填孔30は、中心側から外周縁側に向かうに従ってd軸から離れるように傾斜しており、これにより、二つの第1磁石装填孔30は、図4に示すように略V字状を成している。二つの第1磁石装填孔30の間には、ロータコア22の一部分である第1ブリッジ部50が設けられている。この第1ブリッジ部50については、後に詳述する。
各外側磁石32は、第1磁石装填孔30と同様に、軸方向視で略長方形の外形を有している。また、各外側磁石32は、その厚み方向(短軸方向)に磁化されている。この外側磁石32の幅方向(長軸方向)寸法は、第1磁石装填孔30の幅方向寸法よりも十分に小さくなっている。このため、外側磁石32を第1磁石装填孔30に装填した際、外側磁石32の幅方向両側には、空隙が形成される。この空隙は、磁束の流れを阻害するフラックスバリアとして機能する。
第2磁石装填孔34は、第1磁石装填孔30の径方向内側に設けられており、d軸を挟んで周方向に対称に配置された一対の第2磁石装填孔34は、略V字または略U字を成すよう設けられている。各第2磁石装填孔34は、第1磁石装填孔30と同様に、ロータコア22を軸方向に貫通する孔である。ただし、第2磁石装填孔34は、軸方向視において、1以上の屈曲点40を有する折れ線形状の外形を有している。より具体的に説明すると、本実施形態の第2磁石装填孔34は、屈曲点40から磁極24中心側に延びる中心側部分34cと、屈曲点40からロータ14外周縁に向かって延びる外側部分34oと、を有した略V字の外形を有している。二つの第2磁石装填孔34の間には、ロータコア22の一部分である第2ブリッジ部52が設けられている。この第2ブリッジ部52については、後に詳述する。
第2磁石装填孔34には、二つの内側磁石36が装填されている。二つの内側磁石36は、屈曲点40を挟んで両側に配されている。すなわち第2磁石装填孔34の中心側部分34cに内側磁石36aが装填され、外側部分34oに内側磁石36bが装填されている。内側磁石36a,36bも、外側磁石32と同様に、軸方向視で略長方形の外形を有しており、その厚み方向(短軸方向)に磁化されている。
図14(A)に、外側磁石32及び内側磁石36の軸方向視の形状を示しているが、このような略長方形(矩形)に替えて、図14(B)に示すような軸方向視で湾曲形状を有する磁石436を用いるようにしてもよい。また、本実施形態における外側磁石32および内側磁石36は、同一形状・同一体積であり、外側磁石32および内側磁石36は、同一組成・同一特性であるが、永久磁石が配置される位置ごとに、異なる形状、体積の磁石を採用してもよい。また、永久磁石が配置される位置ごとに、異なる組成、さらには、異なる特性を有する磁石を採用してもよい。
次に、本実施形態のロータ14に流れる磁束について図4及び図5を参照して説明する。図4は、主磁束46を示す概略図であり、図5はマグネット磁束48を示す概略図である。本実施形態の回転電機10が採用する永久磁石同期型回転電機の出力トルクは、リラクタンストルクとマグネットトルクとの合成トルクとなる。リラクタンストルクは、ステータ12の回転磁界による極とロータ14の突極との吸引力によって生じるトルクである。このリラクタンストルクは、ロータコア22内において、d軸を跨ぐように、略周方向に流れる主磁束46が多いほど増加する。また、マグネットトルクは、ステータ12の回転磁界の極とロータ14の磁極24との吸引および反発によって生じるトルクである。
このマグネットトルクは、ロータコア22内において、各外側磁石32,内側磁石36a,36bを経由しながら流れるマグネット磁束48が多いほど向上する。本実施形態では、第1磁石装填孔30と第2磁石装填孔34を備え、各磁石装填孔に外側磁石32,内側磁石36a,36bを装填した2層構造としているため、1層配置の場合に比べて、永久磁石の数を増やし、マグネット磁束48の総量を増やすことができる。また、本実施形態では、一つの第2磁石装填孔34に二つの内側磁石36a,36bを装填している。その結果、一つの第2磁石装填孔34に一つの永久磁石のみを装填する場合に比べて、永久磁石の数を増やし、マグネット磁束48を増やすことができる。そして、マグネット磁束48が増加することで、回転電機10の出力トルクも向上できる。なお、一つの外側磁石32のN極から出たマグネット磁束が直接自身のS極に流れる漏れ磁束が生じることがある。内側磁石36a,36bにおいても同様に漏れ磁束が生じることがある。漏れ磁束は、回転電機10の出力に寄与しない。この漏れ磁束については、後に詳述する。
ここで、図6を参照してロータコア22に設けられた第1ブリッジ部50、第2ブリッジ部52、第3ブリッジ部54及び第4ブリッジ部56について説明する。
第1ブリッジ部50は、d軸を挟んで隣接する一対の第1磁石装填孔30の間に設けられている。第1ブリッジ部50の最小幅はL1である。本実施形態では、一対の第1磁石装填孔30の対向する辺縁は、それぞれd軸に対して平行とされているが、対向する辺縁がd軸に対して傾斜している場合には、対向する辺縁が最も近づいている箇所の幅が最小幅L1とされる。
第2ブリッジ部52は、d軸を挟んで隣接する一対の第2磁石装填孔34の間に設けられている。第2ブリッジ部52の最小幅はL2である。本実施形態では、一対の第2磁石装填孔34のd軸の直近で対向する辺縁は、それぞれd軸に対して平行とされているが、その対向する辺縁がd軸に対して傾斜している場合には、その対向する辺縁が最も近づいている箇所の幅が最小幅L2とされる。
第3ブリッジ部54は、ロータコア22の第1外周面22aと第1磁石装填孔30との間に設けられている。第1外周面22aは、第1磁石装填孔30の径方向外側に位置している外周面である。第3ブリッジ部54の最小幅はL3である。
第4ブリッジ部56は、ロータコア22の第2外周面22bと第2磁石装填孔34との間に設けられている。第2外周面22bは、第2磁石装填孔34の径方向外側に位置している外周面である。第4ブリッジ部56の最小幅はL4である。
第1外周面22aと第2外周面22bは、いずれも回転中心軸AXを中心とした同一半径の円弧を有している。第1外周面22aと第2外周面22bは、ともに、ロータ14の外側に位置するステータ12との間にギャップGを形成している(図1参照)。
このような第1ブリッジ部50の最小幅L1、第2ブリッジ部52の最小幅L2、第3ブリッジ部54の最小幅L3及び第4ブリッジ部56の最小幅L4は、以下の式(1)で示される関係を有している。
式(1) L3<L1<L4<L2
図7を参照すると、回転電機10におけるロータ回転数と遠心力によってロータコア22に作用する最大応力との関係が示されている。図7によれば、ロータ回転数が高くなるほど、ロータコア22に作用する最大応力が大きくなることがわかる。このため、ロータ14の最大回転数は、ロータコア22に作用する応力がロータコア22を形成している電磁鋼板の機械的強度を下回る領域内に抑えられる。応力の大きさは、遠心力が作用する箇所の寸法の影響を受けるため、ロータコア22の各部の寸法関係を適切に設定することで、ロータ14の最大回転数を向上させることができる。式(1)は、このような観点から設定されたものであり、具体的には、図8に示す応力解析の結果に基づいて設定されている。
図8を参照すると、応力集中が生じている箇所に網掛けが施されている。応力の大きさの大小は網掛けの粗密によって表現されている。網掛けの密度が高くなるほど、応力が高いことを示している。図8によれば、第3ブリッジ部54に作用している応力が最も小さく、次いで、第1ブリッジ部50の応力が小さい。次いで、第4ブリッジ部56の応力が小さく、第2ブリッジ部52の応力が最も大きい。
そこで、本実施形態は、ロータコア22における第1ブリッジ部50の最小幅L1、第2ブリッジ部52の最小幅L2、第3ブリッジ部54の最小幅L3及び第4ブリッジ部56の最小幅L4を、式(1)に示す関係としている。つまり、応力的に最も厳しい箇所となる第2ブリッジ部52の最小幅L2を最も大きくし、他のブリッジ部についても、応力の序列に応じて設定されている。
本実施形態のロータ14は、式(1)の関係を満たすことで回転電機10の高速回転に対応することができる。
なお、第3ブリッジ部54にはほとんど応力が作用していないことから、第3ブリッジ部54の最小幅L3は、他のブリッジ部の最小幅と比較して、非常に薄くすることができる。つまり、最小幅L3については、L3≦L1の関係を満たしていればよい。
つぎに、図9~図11を参照し、第2ブリッジ部52の最小幅L2と第1ブリッジ部50の最小幅L1との比率(L2/L1比率)と、第2ブリッジ部52の最小幅L2と第4ブリッジ部L4との比率(L2/L4比率)について説明する。
図9には、漏れ磁束49が模式的に描かれている。漏れ磁束49は、永久磁石である外側磁石32のN極から出たマグネット磁束が直接自身のS極に流れたり、内側磁石36a,36bのN極から出たマグネット磁束が直接自身のS極に流れたりする磁束である。漏れ磁束49は、各ブリッジ部の幅に比例して増加する。漏れ磁束49は、回転電機10の出力に寄与しないことから、漏れ磁束49が増加すると、回転電機10の出力効率が低下する。本実施形態のロータ14は、式(1)の関係を満たしているが、応力的に最も厳しい箇所となる第2ブリッジ部52の最小幅L2を大きくすると、それだけ漏れ磁束49が増加し、回転電機10の出力効率が低下することが懸念される。
そこで、応力がロータコア22を構成する電磁鋼板の機械的強度内に収まり、回転電機10が高出力、低損失の状態で稼働することができるようにL2/L1比率とL2/L4比率の範囲を設定している。なお、第3ブリッジ部54の最小幅L3を考慮していないのは、上述のように、第3ブリッジ部54にはほとんど応力が作用せず、第3ブリッジ部54の最小幅L3は、他のブリッジ部の最小幅と比較して、非常に薄くすることができるためである。
まず、L2/L1比率について、説明する。図10を参照すると、一方の縦軸に応力[P.U.](ロータコア22における最大応力)が設定され、他方の縦軸にトルク[P.U.](回転電機10が発生させる最大トルク)が設定されている。
図10において、応力[P.U.]=1.0は電磁鋼板の許容応力を示しており、応力[P.U.]が1.0よりも大きくなると、ロータコア22に作用する最大応力が電磁鋼板の機械的強度を超え、ロータコア22に破損が生じることとなる。一方、応力[P.U.]が1.0以下であれば、電磁鋼板許容応力以下となり、ロータコア22が破損することなく回転電機10は稼働することができる。応力[P.U.]はL2/L1比率が大きくなるほど、つまり、最小幅L2が大きくなるほど低下し、L2/L1比率が3.0以上の状態であれば、応力[P.U.]を1.0以下の状態とすることができる。
これに対し、トルク[P.U.]=1.0は回転電機10の要求トルクを示しており、トルク[P.U.]が1.0よりも低い状態となると、回転電機10は要求トルクを出力できていないことになる。一方、トルク[P.U.]が1.0以上であれば、回転電機10は要求トルクを出力できる。トルク[P.U.]はL2/L1比率が大きくなるほど、つまり、最小幅L2が大きくなるほど低下し、L2/L1比率が3.5よりも大きくなると、トルク[P.U.]が1.0よりも小さくなる。これは、最小幅L2が大きくなると漏れ磁束49が増加し、回転電機10の出力効率が低下するためである。
そこで、本実施形態のロータ14は、以下の式(2)で示される関係を有している。
式(2) 3.0≦L2/L1≦3.5
つぎに、L2/L4比率について、説明する。図11を参照すると、図10と同様に、一方の縦軸に応力[P.U.](ロータコア22における最大応力)が設定され、他方の縦軸にトルク[P.U.](回転電機10が発生させる最大トルク)が設定されている。
図11において、応力[P.U.]=1.0は電磁鋼板の許容応力を示しており、応力[P.U.]が1.0よりも大きくなると、ロータコア22に作用する最大応力が電磁鋼板の機械的強度を超え、ロータコア22に破損が生じることとなる。一方、応力[P.U.]が1.0以下であれば、電磁鋼板許容応力以下となり、ロータコア22が破損することなく回転電機10は稼働することができる。応力[P.U.]はL2/L4比率が大きくなるほど、つまり、最小幅L2が大きくなるほど低下し、L2/L4比率が1.5以上の状態であれば、応力[P.U.]を1.0以下の状態とすることができる。
これに対し、トルク[P.U.]=1.0は回転電機10の要求トルクを示しており、トルク[P.U.]が1.0よりも低い状態となると、回転電機10は要求トルクを出力できていないことになる。一方、トルク[P.U.]が1.0以上であれば、回転電機10は要求トルクを出力できる。トルク[P.U.]はL2/L4比率が大きくなるほど、つまり、最小幅L2が大きくなるほど低下し、L2/L4比率が2.2よりも大きくなると、トルク[P.U.]が1.0よりも小さくなる。これは、最小幅L2が大きくなると漏れ磁束49が増加し、回転電機10の出力効率が低下するためである。
そこで、本実施形態のロータ14は、以下の式(3)で示される関係を有している。
式(3) 1.5≦L2/L4≦2.2
このように本実施形態のロータ14は、ロータコア22の機械的強度を確保しつつ、漏れ磁束49の増加が抑制され、磁力を損失することなく高出力を得ることができる。ロータ14は、ロータコア22の機械的強度が確保されることで、回転電機10の高速回転に対応することができる。
なお、ロータコア22を形成する電磁鋼板1枚に加わる遠心力の大きさは、ロータコア22の軸方向の長さが変わっても同じである。このため、ロータコア22は、軸方向視において、上述の条件を満たす形状を備えていれば、その軸方向の長さは異なっていてもよく、種々設定することができる。換言すると、ロータコア22は、その軸方向の長さを適宜設定することができるが、軸方向視の形状は上述の条件を満たしていることが求められる。
[変形例]
つぎに、図12及び図13を参照して変形例について説明する。以下の説明では、各変形例と、実施形態で説明したロータ14との相違点を中心に説明し、実施形態のロータ14と共通する構成要素については、図面中、同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
<第1変形例>
図12を参照すると、第1変形例のロータ114は、実施形態のロータ14が備える第2磁石装填孔34に配置された内側磁石36a,36bに替えて内側磁石136a,136b,136cを備える。
このような形態のロータ114においても、上記式(1)を満たすように第1ブリッジ部50の最小幅L1、第2ブリッジ部52の最小幅L2、第3ブリッジ部54の最小幅L3及び第4ブリッジ部56の最小幅L4の関係が設定されている。これによりロータ114の機械的強度が確保され、回転電機10の高速回転に対応することができる。また、式(2)や式(3)の関係を満たすことで、ロータコア22の機械的強度を確保しつつ、漏れ磁束49の増加が抑制され、磁力を損失することなく高出力を得ることができる。
<第2変形例>
図13を参照すると、第2変形例のロータ214は、実施形態のロータ14が備える内側磁石36a,36bに替えて、内側磁石236a,236bを備える。内側磁石236aと内側磁石236bとは、軸方向視における寸法が異なっている。
このような形態のロータ214においても、上記式(1)を満たすように第1ブリッジ部50の最小幅L1、第2ブリッジ部52の最小幅L2、第3ブリッジ部54の最小幅L3及び第4ブリッジ部56の最小幅L4の関係が設定されている。これによりロータ114の機械的強度が確保され、回転電機10の高速回転に対応することができる。また、式(2)や式(3)の関係を満たすことで、ロータコア22の機械的強度を確保しつつ、漏れ磁束49の増加が抑制され、磁力を損失することなく高出力を得ることができる。
上記実施形態は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
10 回転電機 12 ステータ
14、114、214 ロータ 16 回転軸
18 ステータコア 20 ステータコイル
22 ロータコア 22a 第1外周面
22b 第2外周面 24 磁極
30 第1磁石装填孔 32 外側磁石
34 第2磁石装填孔 36、36a、36b 内側磁石
46 主磁束 48 マグネット磁束
49 漏れ磁束 50 第1ブリッジ部
52 第2ブリッジ部 54 第3ブリッジ部
56 第4ブリッジ部

Claims (10)

  1. ステータの内側に回転可能に同心配置され、q軸を挟んで周方向に並ぶ複数の磁極が形成されるロータであって、
    前記ロータは、前記磁極毎に、径方向に沿って複数層設けられると共に、d軸を挟んで周方向に対称に設けられた磁石装填孔が形成されたロータコアと、前記磁石装填孔内に配置された磁石と、を含み、
    前記ロータコアは、前記径方向に沿って複数層設けられた前記磁石装填孔に含まれ、前記d軸を挟んで隣接する一対の第1磁石装填孔の間に設けられた第1ブリッジ部と、当該一対の第1磁石装填孔よりも径方向内側に位置し、前記d軸を挟んで隣接する一対の第2磁石装填孔の間に設けられた第2ブリッジ部と、前記ロータコアの外周面と前記第1磁石装填孔との間に設けられた第3ブリッジ部と、前記ロータコアの外周面と前記第2磁石装填孔との間に設けられた第4ブリッジ部と、を有し、
    前記第1ブリッジ部の最小幅をL1とし、前記第2ブリッジ部の最小幅をL2とし、前記第3ブリッジ部の最小幅をL3とし、前記第4ブリッジ部の最小幅をL4としたときに、
    L3<L1<L4<L2
    の関係を満たす、
    ロータ。
  2. 前記ロータコアは、
    3.0≦L2/L1≦3.5
    の関係をさらに満たす、
    請求項1に記載のロータ。
  3. 前記ロータコアは、
    1.5≦L2/L4≦2.2
    の関係をさらに満たす、
    請求項1又は2に記載のロータ。
  4. 一つの前記磁極において、前記第1磁石装填孔は、前記d軸が通過する前記第1ブリッジ部を隔てて前記d軸を挟んで周方向に対称に設けられ、前記第1装填孔のそれぞれに前記磁石が配置された、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のロータ。
  5. 一つの前記磁極において、前記第2磁石装填孔は、前記d軸が通過する前記第2ブリッジ部を隔てて前記d軸を挟んで周方向に対称に設けられ、前記第2磁石装填孔のそれぞれに前記磁石が配置された、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のロータ。
  6. 前記磁石は、前記第2磁石装填孔に複数個配置された、
    請求項5に記載のロータ。
  7. 前記第2磁石装填孔には、軸方向視における寸法が異なる磁石が配置された請求項5又は6に記載のロータ。
  8. 一つの前記磁極において、前記第2磁石装填孔は、軸方向視において1以上の屈曲点を有する折れ線形状を有し、前記屈曲点の両側の領域にそれぞれ前記磁石が設けられた、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のロータ。
  9. 前記磁石は、軸方向視において湾曲形状を示す形状を有する、
    請求項1から8のいずれか1項に記載のロータ。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のロータを備えた、
    回転電機。
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