JP2023102412A - レーザ測距装置、方法、プログラム - Google Patents

レーザ測距装置、方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】装置の複雑化、大型化を抑制し、よりコンパクトな装置構成を実現可能とし、衛星間測距に好適なレーザ測距装置の提供。【解決手段】レーザを送信及び受信するターゲット装置と自装置との間の距離を測定するレーザ測距装置は、送信レーザを出力するレーザ部と、前記ターゲット装置から受信したレーザに基づき、前記送信レーザの発射方向を前記ターゲット装置に向けるポインティング部と、複数のセンシング素子がアレイ状に配置されたアレイセンサを含む光検知器とを備え、前記光検知器の前記アレイ型センサは、1つで測距用とポインティング検出用の信号検出を行い、さらに、前記送信レーザの送信タイミングと、前記ターゲット装置から受信したレーザの受信タイミングに基づき、前記自装置と前記ターゲット装置との間の距離を算出する手段を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ測距装置、方法、プログラムに関し、特に衛星間測距に好適なレーザ測距装置と方法及びプログラムに関する。
衛星間距離を測定する関連技術として、例えば、特許文献1には、図10に示すように、衛星間の距離を充分な正確さで、かつリアルタイムに測定することのできる小型のレーザ測距装置が開示されている。なお、図10(A)、(B)は、特許文献1の図1、図3にそれぞれ対応する図である。ただし、図10(A)、(B)において、各要素の参照符号等は特許文献1から変えてある。
図10(A)において、受光部205は、相手側の人工衛星(対向衛星)から送出されたレーザを受信する。受光部205は、対向衛星からのレーザの一部を分岐し、分岐したレーザに基づいてポインティング検出用視野センサにより対向衛星の方向を特定する。ディスクリミネータ206は、受光部205の測距用受光素子で受信された信号を検波し、時刻読み出し用のトリガー信号に変換する。イベントタイマ207は人工衛星(自衛星)内部の時刻を正確に決定するタイマである。
ポインティング部203は、ポインティング駆動部204に駆動され、受光部205の粗調用ポインティングセンサおよび微調用ポインティングセンサによって検出された情報に従って、レーザの送信方向を調整する。制御部208は、対向衛星にレーザを送出した時刻と対向衛星からレーザを受信した時刻を記録し、それらの時刻から対向衛星との距離を算出する。インタフェース209は、レーザ測距装置の外部にある不図示の装置との間のインタフェースである。電源部210はレーザ測距装置の各部に電源を供給する。
受光部205では、図10(B)に示すように、第1のビームスプリッタ301で分岐された10%程度の受信光(レーザ光)が第1の集光レンズ302で集光され、粗調用ポインティングセンサ303に送られ、粗調用ポインティングセンサ303では、4分割Si(シリコン)フォトダイオードで検出された光量から、レーザを送出した対向衛星の方向をリアルタイムに粗く広視野で検出する。さらに、第2のビームスプリッタ304で分岐された10% 程度の受信光(レーザ光)が第2の集光レンズ305で集光され、微調用ポインティングセンサ306に送られ、微調用ポインティングセンサ306では4分割Si(シリコン)フォトダイオードで検出された光量から対向衛星の方向をリアルタイムに細かく狭視野で検出し、80%程度の受信光(レーザ光)は第3の集光レンズ307で集光され、シリコン(Si)-APD(avalanche photodiode)の測距用受光素子308に送られる。
フォトンカウンティングデバイスとは異なるデバイスを用いた特許文献2には、TOF(Time of Flight)カメラ・システムによって伝送された光信号と、該TOFカメラ・システムのイメージ・センサにおけるピクセル・センサのアレイのうちの少なくとも1つのピクセル・センサで受信された反射光信号との間の位相差を決定するステップであって、前記少なくとも1つのピクセル・センサにより受信された該反射光信号は、該TOFカメラ・システムによって伝送された光信号により照射される対象物から反射されるステップと、前記少なくとも1つのピクセル・センサにより受信された前記反射光信号の振幅を決定するステップと、前記少なくとも1つのピクセル・センサに対する前記振幅および前記位相差を、前記少なくとも1つのピクセル・センサに対する結合信号パラメータに、結合するステップと、前記少なくとも1つのピクセル・センサに対する前記結合信号パラメータをフィルタ処理することによって、前記少なくとも1つのピクセル・センサに対する前記結合信号パラメータをノイズ除去するステップを含む方法が開示されている。
特許文献2では、アレイセンサのピクセル毎に変調をかけた送信信号に対する受信信号の位相の変化をパラメータ化してフィルタリングを行っている。
特開2005-91286号公報 特許第6367827号公報
GPS(Global Positioning System)衛星や日本の準天頂衛星などのコンステレーションによる測位ミッションを担う衛星群において、互いの衛星間距離を正確に把握することにより、地上での測位精度を向上させることが期待されている。
衛星間の距離を直接測定する手法は、各種研究が行われているが、現時点では実用化されていない。次世代測位技術の一つに衛星間測距の測距精度向上が挙げられている。例えば数100km(kilometer)から50,000kmを超える衛星間距離を正確に測る技術が期待されている。RF(Radio Frequency)(電波)を測距に使用した場合、他国衛星の電波干渉が懸念される。このため、光による衛星間測距が有望となっている。
上記した特許文献1では、それぞれの衛星の持っている時計の誤差をキャンセルするため、地上でのオフライン処理や、衛星間の別系統の通信手段(例えば電波や光通信)を用いて、2つのデータを比較する必要がある。また、互いの衛星の予測軌道に誤差があることから、ビームポインティングを正確に合わせるために、測距信号のための受信光の一部をポインティング検出のために使う必要がある。その結果、測距信号のS/N比(signal to noise ratio:SNR)を確保するために、大きなレーザ送信パワーを必要とし、装置の大型化を招く。更に、測距用とポインティング用のそれぞれの検知器が必要とされることから、装置が複雑化する。
装置の小型化を実現するための測距と通信の共通化について、通信信号を使用した測距方式も考えられる。衛星間光通信を測距に使用する場合、ファイバのコアに正確に受信信号を入力するために、例えば、数μrad(microradian)オーダでビームを制御可能なポインティング機構が必要である。通信信号光又はビーコン光のポインティングを検出し、フィードバック制御するなど、装置が複雑化、大型化する、という課題がある。
ガイガーモードのAPD等、フォトンカウンティングデバイスを利用したアレイセンサのライダ(LiDAR: light detection and ranging)ではダークカウントによる誤測距が課題となる。フォトンカウンティングデバイスでは、受信信号の強度データを認識できないため、強度変調を利用したフィルタリングを行えない。このため、有効なノイズ除去方式が必要である。
また、RF(電波)通信を測距に使用した場合、軌道上の他の衛星への電波干渉が問題になることや、測距精度が光に比べて悪いことが問題となる。
本開示は上記課題に鑑みて創案されたものであって、その目的は、装置の複雑化、大型化を抑制し、よりコンパクトな装置構成を実現可能とし、衛星間測距に好適なレーザ測距装置、方法、プログラムを提供することにある。
本開示の一の側面によれば、レーザを送信及び受信するターゲット装置と自装置との間の距離を測定するレーザ測距装置は、
送信レーザを出力するレーザ部と、
前記ターゲット装置から受信したレーザに基づき、前記送信レーザの発射方向を前記ターゲット装置に向けるポインティング部と、
複数のセンシング素子がアレイ状に配置されたアレイセンサを含む光検知器と、
を備え、
前記光検知器の前記アレイセンサは、1つで測距用とポインティング検出用の信号検出を行い、
さらに、
前記送信レーザの送信タイミングと、前記ターゲット装置から受信したレーザの受信タイミングに基づき、前記自装置と前記ターゲット装置との間の距離を算出する手段を備えている。
本開示の他の側面によれば、送信レーザを出力するレーザ部と、
レーザを送信及び受信するターゲット装置から受信したレーザに基づき、前記送信レーザの発射方向を前記ターゲット装置に向けるポインティング部と、
複数の素子がアレイ状に配置されたアレイセンサを含む光検知器と、
を備えたレーザ測距装置を備えた自装置と前記ターゲット装置との間の距離を測定するレーザ測距方法は、
(a)前記光検知器の前記アレイセンサでは、1つで測距用とポインティング検出用の信号検出を行うこと、
(b)前記送信レーザの送信タイミングと、前記ターゲット装置から受信したレーザの受信タイミングに基づき、前記自装置と前記ターゲット装置との間の距離を算出すること、
(c)前記アレイセンサで検出した信号に対して時間的ゲートと空間的ゲートを施し、ノイズデータを除去すること、
(d)前記レーザ部での送信レーザパルスの送信タイミングを時間変調し測距送信レーザパルスに通信データを重畳させること、
のうち、
前記(a)と前記(b)、
前記(a)と前記(b)と前記(c)、
前記(a)と前記(b)と前記(d)、
前記(a)と前記(b)と前記(c)と前記(d)、
のうちのいずれかの組み合せを行う。
本開示の他の側面によれば、レーザを送信及び受信するターゲット装置との間の距離を測定するレーザ測距装置であって、
送信レーザを出力するレーザ部と、
前記ターゲット装置から受信したレーザに基づき、前記送信レーザの発射方向を前記ターゲット装置に向けるポインティング部と、
複数の素子がアレイ状に配置されたアレイセンサを含む光検知器と、
を備え、前記光検知器の前記アレイセンサでは、1つで測距用とポインティング検出用の信号検出を行うレーザ測距装置を備えた自装置を構成するコンピュータに、
(a)前記送信レーザの送信タイミングと、前記ターゲット装置から受信したレーザの受信タイミングに基づき、前記自装置と前記ターゲット装置との間の距離を算出する処理、
(b)前記アレイセンサで検出した信号に対して時間的ゲートと空間的ゲートを施し、ノイズデータを除去する処理、
(c)前記レーザ部での送信レーザパルスの送信タイミングを時間変調し測距送信レーザパルスに通信データを重畳させる処理、
のうち、
前記(a)、
前記(a)と前記(b)
前記(a)と前記(b)と前記(c)、
のうちのいずれかの組み合せの処理を実行させる、プログラムが提供される。さらに、本開示によれば、上記プログラムを記憶したコンピュータ可読型記録媒体(例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、又は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM))等の半導体ストレージ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)が提供される。
本発明によれば、装置の複雑化、大型化を抑制し、よりコンパクトな装置構成を実現可能とし、衛星間測距に好適なレーザ測距装置を提供することができる。
本発明の一実施形態の構成の一例を説明する図である。 (A)、(B)は本発明の一実施形態における光検知器のアレイセンサと、APDとROICを説明する図である。 本発明の一実施形態におけるタイミング・角度測定部を説明する図である。 本発明の一実施形態におけるデータ処理・制御部を説明する図である。 (A)、(B)、(C)は本発明の一実施形態を例示する図である。 本発明の一実施形態を説明する図である。 本発明の一実施形態を説明する図である。 本発明の一実施形態を説明する図である。 本発明の一実施形態の構成の一例を説明する図である。 (A)、(B)は関連技術の構成例を例示する図である。
以下では、はじめに本発明の概要について説明し、続いて実施形態を説明する。
本発明の一形態において、レーザ測距装置(衛星間測距装置)は、例えば数100kmから50,000kmを超える衛星間の距離をレーザ光の伝播時間を測定することで計測する。相手側の衛星(対向衛星)から出力されたレーザ光を受信し、自衛星と対向衛星の双方の送受信時刻を照らし合わせることで、自衛星と対向衛星の時計の誤差をキャンセルし、自衛星と対向衛星間のレーザ光の伝播時間から、衛星間の距離を計算する。
送信したレーザの反射パルスを受信し、送信時刻と受信時刻から往復時間を計測して測距するレーザ測距装置とは異なり、本実施形態の衛星間測距装置では、1方向の伝播時間をそれぞれの衛星(自衛星、対向衛星)で計測する。
それぞれの衛星(自衛星、対向衛星)のレーザ測距装置は、アレイセンサ(フォトンカウンティングイメージセンサ)を備え、タイミング計測と受信したビームのポインティングを同時に検出する機能を有する。
アレイセンサは、単素子として容量成分を抑えて周波数帯域を確保しつつ、複数素子により検知面を広くとることができる。このため、ピコ秒(picosecond)オーダのパルス幅を持つ高速なレーザパルスを、広い受信視野で検知することが可能となる。
本発明の一形態のレーザ測距装置(衛星間測距装置)では、アレイ型のセンサ(フォトンカウンティングデバイス)を用いることで、数フォトンの受信信号に対して測距が可能となる。
衛星間光通信では、通常、信号レベルを確保するため、送信ビームの拡がり角(beam divergence)を数μrad(microradian)オーダに絞っている。
これに対して、本発明の一形態では、送信ビームの拡がり角を、例えば1mrad(miliradian)程度に拡げた場合でも、例えば50,000km先でも送信ビームを受信することができる。このビーム拡がりは、対向衛星の予測軌道誤差やポインティング機構の角度設定精度をカバーしている。このため、本発明の一形態によれば、対向衛星を探したり、受信信号を常時モニタしてポインティング機構へフィードバックする必要はない。
本発明の一形態によれば、自衛星から対向衛星にビームを当て続け、かつ受信もできる。
一般的に、フォトンカウンティングデバイスは、ダークカウントによる誤検知が発生する。本発明の一形態によれば、時間的及び空間的にゲート処理することで、ノイズデータを排除し、受信信号(受信データ)だけを検出可能とする機能を有する。
本発明の一形態によれば、さらに、レーザパルスの送信タイミングを変調することで測距と通信を兼ねることができる。自衛星と対向衛星について、一方の衛星の送信/受信時刻、及び、該一方の衛星の軌道情報を他方の衛星に伝えることにより、これまで地上との通信を介するか、又は、他の通信機器を用意しなくては得られなかった、双方向測距データの処理結果を、測距装置のみで処理可能としており、測距/通信の送受信機を最小化可能としている。
関連技術では、レーザ測距用のセンサとビームポインティングを検出するセンサとは、それぞれ別々のデバイスが使用されている。近時、アレイ型のガイガーモードで動作するアバランシェ・フォトダイオード(avalanche photodiode: APD)の宇宙利用が進んでおり、衛星間測距においても活用できる。なお、ガイガーモードでは、ダイオードを降伏電圧よりわずかに高い電圧で作動させ、フォトンの吸収や熱変動により生じる一対の電子-正孔のペアがトリガーとなり、強いなだれ現象(アバランシェ)が発生する。アレイセンサは、受信光学系の焦点面にセンサ面を設置することで、ビームが入射した方向を、アレイセンサにおける画素の位置で識別することが可能であり、3次元(three-dimension: 3D)距離画像センサ(LiDAR: Light Detection And Ranging)等に利用されている。アレイセンサとして、128x128の画素数を持つ宇宙用デバイスが開発されており、1画素の寸法が例えば100μm(micro-meter)程度のデバイスを利用できる(アレイ素子の寸法で12.8mmx12.8mm)。
上記したように、本発明の一形態では、ガイガーモードAPDのアレイセンサを使用することで、測距とポインティング検出を可能とし、装置構成や制御を簡素化した衛星間測距装置を実現する。
すなわち、本発明の一形態によれば、1つ(1つの種類)のアレイセンサで測距とポインティング検出を行うため、レーザ測距用センサ(図10(B)の308)とビームポインティングを検出するセンサ(図10(B)の303、306)の2種類のセンサを必要としない。
ガイガーモードで動作するAPDは、フォトン検出に使用され、高感度ではあるが、ダークカウントと呼ばれるノイズも一定の割合で発生する。すなわち、ガイガーモードで動作するAPDにおいて、シングルフォトン(単一光子)の検出は、降伏電圧より高い電圧でAPDをバイアスすることにより実現される。APDは、フォトンが到着してアバランシェ(なだれ)が発生する時まで準安定状態を保つが、APDが準安定状態にあるとき、アバランシェが自然に誘発される場合がある。ランダムに自然に誘発されたアバランシェのカウント数をダークカウントレートという。
本発明の一形態では、このダークカウントによるノイズデータを、時間的及び空間的にゲート処理することで排除し、受信信号データだけを抽出する。時間及び空間のゲート処理を、互いに協調させ、対向衛星の予測軌道と、受信信号のタイミングの変調パターンを利用して、受信信号データを識別する。
本発明の一形態によれば、時間、空間の予測誤差を考慮した領域の受信信号と、該信号のタイミングと空間的な位置が連続した時系列の中で変調パターンになっていることを判別し、該受信信号データを識別することができる。
本発明の一形態においては、自衛星と対向衛星の互いの軌道情報や測距データのやり取りを行う通信に、測距信号そのものを利用可能としている。
1方向のレーザ測距を行う場合、自衛星、対向衛星の時計の誤差は、測距誤差の要因となる。自衛星、対向衛星の時計の誤差による測距誤差を回避するため、地上との通信を介したオフライン処理や、衛星間で直接データをやり取りして、互いの測距データを比較する必要がある。関連技術において、地上を介さず、軌道上だけで(衛星間で)直接データをやり取りするためには、レーザ測距装置の他に、通信装置を搭載する必要がある。
本発明の一形態によれば、測距信号自体に互いの情報(測距誤差を回避するためのデータ)を重畳させることで、装置構成を簡略化している。
本発明の一形態においては、測距信号となる送信レーザ光の変調は、送信レーザ光の発光タイミング(送信タイミング)の変調で実現する。例えば、1kHz(kilohertz)の繰り返しのレーザパルス列の発光タイミング(送信タイミング)を変調する場合、測距(時間)分解能を30cm(centimeter)(≒光速度c×1ns(nanosecond)=3×10(m)×10-9)とすると、原理的には、1ms(millisecond)の時間区間、すなわち、1kHzの周期内に、10個の時間の識別が可能とされ、通信信号として利用できる。
さらに、本発明の一形態によれば、一の衛星の測距装置において、測距信号となる送信レーザ光の発光タイミング(送信タイミング)を変調することで、送信側の該一の衛星の軌道情報と、測距データとを、対向する他の衛星に伝達する。この結果、一の衛星と他の衛星との間において、他の通信装置や地上を介することなく、衛星間測距データを、衛星軌道上で(衛星間のみで)処理することを可能にする。
<実施形態>
図1は、本発明の一実施形態の構成例を例示する図である。図1には、1つの衛星(自衛星)10に搭載されるレーザ測距装置(衛星間測距装置)100の構成例が例示されている。上記した特許文献1の構成との相違点は、図1では、図10(B)を参照して説明したポインティング用センサが無いことである。なお、図1では、図10(A)のディスクリミネータ206、イベントタイマ207、ポインティング駆動部204、電源部210等は不図示とされる。なお、図1において、1つの衛星(自衛星)10に対向する衛星(対向衛星)20もレーザ測距装置(衛星間測距装置)100を搭載しているものとする。
図1において、ポインティング部109は、対向衛星20のLOS(Line Of Sight)角にレーザ光軸を向けるための2軸の可動機構(ポインティング用ミラー駆動機構)を有する。ポインティング用ミラー駆動機構は、図10(A)のポインティング駆動部204に対応する。ミラー駆動機構における送信ビームの角度制御は、データ処理・制御部104から行われる。
データ処理・制御部104は、対向衛星20の予測軌道情報を予め与えることで、ポインティング部109の角度を制御する。
データ処理・制御部104は、光検知器106の測定結果から対向衛星20のLOS角情報を検出し、ポインティング部109を制御する。
レーザ部102は、タイミング・角度測定部103からのトリガー信号に同期したピコ秒オーダの短パルスレーザ光を生成し、送信光学部107とポインティング部109を介して対向衛星20へ送信パルスを出力する。
受信光学部108は、対向衛星20から送信されたレーザ光を、光検知器106のアレイセンサ面(不図示)に集光する。
光検知器106は、アレイセンサ(ガイガーモードAPDをマルチピクセル化したフォトンカウンティングセンサ)と読み出し回路(時間計測回路)(Readout integrated circuit: ROIC)(不図示)とを結合して構成されており、例えば128×128個の素子の2次元アレイからなる。
アレイセンサとROICの結合の非限定的な一例として、例えば図2(A)に模式的に例示するように、APDセルアレイ60の直下にROICセルアレイ70を備えた構成としてもよい。図2(A)の例では、アレイセンサのセンシング素子を構成するAPDセル61は基板62(例えばシリコン基板)上に実装され不図示のビアホール等を介して基板62の裏面に接続しバンプ64等で直下のROICセル71に接続されている。基板63上に形成されたROICセル71は、APDセル61の配置に対応してアレイ状に配置されROICセルアレイ70を構成している。なお、図2(A)では、簡単のため、8×8のセルアレイが示されている。
図2(B)は、図2(A)のROICセル71の構成の一例を示す図である。ROICセル71は、APDセル61から出力される電流を電圧に変換する電流電圧変換器(OPアンプ)72と、電流電圧変換器(OPアンプ)72から出力される電圧を閾値電圧Vthと電圧比較し、比較結果をデジタル信号で出力する比較器73と、比較器73の比較結果を入力し、電流電圧変換器72から出力される電圧が閾値電圧Vthを上回るまでの時間を計測する時間-デジタル変換器(Time to Digital Converter: TDC)74と、TDC74で計測された時間(デジタル値)を出力する出力回路75を備えている。TDC74は、例えばカウンタから構成され、電流電圧変換器(OPアンプ)72から出力される電圧が閾値電圧Vthを上回るまでのクロック(CLK)の数をカウントする。出力回路75はTDC74の出力を符号化して出力してもよい。
APDセルアレイ60のそれぞれのAPDセル61に入力された光(フォトン:光子)の個別の受信タイミングをROICセル71から出力する。光検知器106では、アレイセンサの各素子からの128×128の測距データを、レーザの繰り返し周波数(例えば1kHz)で、タイミング・角度測定部103へ送信する。
また、光検知器106において、APDセル61は、レーザ部102から出射された送信レーザパルス光の一部を、ハーフミラー105を介して受信すると、ROICセル71では送信レーザパルスの送信タイミングを検知し、タイミング・角度測定部103へ送信する。
図3は、タイミング・角度測定部103の機能構成の一例を例示する図である。図3を参照すると、タイミング・角度測定部103は、
(A)送信レーザパルスの送信タイミングと、対向衛星20から送信されたレーザ光の受信タイミングから衛星間の距離を算出する衛星間距離計算機能103Aと、
(B)LOS角を検出するLOS角検出機能103Bと、
(C)レーザ部102での送信レーザパルスの送信タイミングを制御(変調)して通信データを重畳させる送信タイミング制御(通信データ重畳)機能103Cと、
(D)光検知器106のアレイセンサで受信したデータに対して時間的・空間的なゲート処理を行って、ノイズデータを除去するノイズ除去機能103Dと、
(E)光検知器106のアレイセンサで受信した全てのデータに時刻タグを付与してデータ処理・制御部104に該データを送信する時刻情報付与機能103E、等を有する。
基準時計101は、高安定周波数標準のクロック信号、エポックタイミング(ある特定の時刻)となる1PPS(Pulse Per Second)のタイミング信号、及び、1PPSの時刻を出力する。
図4は、データ処理・制御部104の機能構成の一例を例示する図である。図4を参照すると、データ処理・制御部104は、
(a)衛星バスシステム30との間で制御情報の送受(電力制御、コメンドテレメトリ、衛星軌道情報、衛星姿勢情報等)を行う通信機能104Aと、
(b)自衛星10の姿勢と軌道の制御機能104Bと、
(c)対向衛星20の軌道情報を基にしたポインティング部109のLOS角制御機能104Cと、
(d)送信レーザパルスに重畳させる通信データの生成機能104Dと、
(e)対向衛星20から送信され光検知器106で受信されたレーザ光の受信タイミングから通信データをデコードするデコード機能104Eと、
(f)対向衛星20から送られてくる対向衛星20での測距データと自衛星10の測距データを比較し、自衛星10と対向衛星20間の時計の誤差をキャンセルした測距データの算出を行う測距データ算出機能104F、等を有する。
次に、本実施形態において、タイミング・角度測定部103で行われる時間的・空間的ゲート処理について説明する。
図5は、時間的ゲート(レンジゲート)の処理、図6は、空間的ゲート(空間ゲート)の処理を説明するための模式図である。レーザパルスのタイミングを検出する装置(レーダやライダ)には、一般的にレンジゲートが実装されている。
タイミング・角度測定部103において、レンジゲート処理と、空間的なゲート処理に基づき、ノイズデータの適切な除去を可能としている。
図5(A)乃至(C)において、横軸は時間であり、破線のボックスはレンジゲート40を表している。図6の2次元平面において、破線で囲んだ領域は、空間ゲート50を表している。
図5(A)において、〇で囲んだ1の受信のタイミングは、レーザの送信タイミング(図8を参照して説明される衛星S1の送信タイミングT1)に対応した受信タイミング(図8を参照して説明される衛星S1の受信タイミングT1’)に対応する。図5(A)の例では、レンジゲート40内のタイミングの受信信号は、図6の〇で囲んだ1で示すピクセルで受信した信号(フォトン)に対応している。
図5(B)において、レンジゲート40内に受信信号は存在していない。すなわち、図6における〇で囲んだ2のノイズデータ(図6の〇で囲んだ1の受信信号の1ライン左下のセンシング素子からの信号)は、図5(B)の〇で囲んだ2の受信タイミングに対応したレンジゲート40内には含まれていない。このため、タイミング・角度測定部103では、ノイズデータと判断できる。
同様に、図5(C)において、レンジゲート40内に、ダークカウントのノイズデータは存在するが、受信信号は存在しない。また図6において、空間ゲート50の中にはダークカウント(〇で囲んだ3)は含まれていない。このため、タイミング・角度測定部103では、ノイズデータと判断できる。
図5と図6に示した例は、あくまで理解容易のための原理的な説明であり、実際のケースでは、レンジゲート、空間ゲートに共に入っているノイズデータも存在する。
図5と図6に示した例において、検出されたノイズデータと、本来の受信信号では、発生頻度に特徴がみられることが予想できる。タイミング・角度測定部103では、これらの発生頻度の違いを利用し、図1の対向衛星20との協調によるノイズデータを識別することも可能である。
更に、タイミング・角度測定部103では、対向衛星20から送信されるレーザパルスの送信タイミングの変調パターンを事前にプログラミングすることで、受信タイミングのパターンマッチングを行い、受信信号とノイズデータを識別することもできる。
タイミング・角度測定部103で行う空間ゲート50についても、ポインティング部109のLOS角制御と、光検知器106で受信したレーザ信号の画素位置とを比較することで、空間的なパターンマッチングにより受信信号の識別が可能である。
次に、図7を参照して、タイミング・角度測定部103の送信タイミング制御(通信データ重畳)機能103Cについて説明する。
前述したように、自衛星10のタイミング・角度測定部103は、対向衛星20に送信するレーザの送信タイミングを制御する。対向衛星20側では、衛星10のレーザ測距装置(衛星間測距装置)100から送信されたレーザの受信タイミングを識別することで通信を行う。
図7の例では、10nsec(nanosecond)の分解能(1データ期間=10nsec)で、656μsec(microsecond)の時間変調範囲を持つことで、65536個のデータ(D1-D65536)を識別することができる。65536個(=216)のデータ識別は、16bitのデータ量に相当する。
データD1-D65536のどこに測距信号を配置するかによって16ビット(bit)の情報を送信することができる。すなわち、1回のレーザ測距信号で16ビットのデータ送信が可能である。これを1kHzのレーザ繰り返し周波数(1msのパルス繰り返し時間)で動作させると、16Kbps(Kilo bit per second)の通信レートが得られる。なお、10nsecの時間分解能は、約3×108(m)×10×10-9=3mの測距距離に相当する。これは、mm(millimeter)オーダの測距精度を有する一般的なレーザ測距装置で十分に識別可能である。測距精度を上げることにより、更なる通信レートの向上も期待できる。図7に例示したデータの重畳例は一例であり、他のパルスレーザによる光通信方式を採用することも可能である。
図8(A)は、タイミング・角度測定部103の測距データ算出機能104Fで行われる1方向測距を説明するための模式図である。なお、衛星S1は、図1の衛星間測距装置100を搭載した衛星10、衛星S2は、図1の対向衛星20(衛星S1と同様に衛星間測距装置100を搭載しているものとする)に対応させることができる。図8を参照して、タイミング・角度測定部103の測距データ算出機能104Fにおける衛星間測距の時刻誤差の相殺(cancel)について説明する。
1方向測距は、図8(A)、(B)に示すように、
衛星S1からレーザ光を送信した時刻T1、
衛星S1で衛星S2からのレーザ光を受信した時刻T1’、
衛星S2でレーザ光を送信した時刻T2、
衛星S2で衛星S1からのレーザ光を受信した時刻T2’
から推定できる。
時刻T1、時刻T1’は、衛星S1の衛星間測距装置100の光検知器106で検出され、時刻T2、時刻T2’は、衛星S2の衛星間測距装置100の光検知器106’で検出される。
L1、L2を衛星S1、S2でそれぞれ計測した1方向測距とし、cを光速とすると、
L1 = (T1’ - T1)×c … (1)
L2 = (T2’ - T2)×c … (2)
1方向測距L1とL2の和の1/2を衛星間距離Lとする。
L = (L1 + L2)/2 … (3)
T1’ = T2 + L/c … (4)
T2’ = T1 + L/c … (5)
ここで、図8(B)に示すように、衛星S1と衛星S2のそれぞれの持つ基準時計101間にはδtの時刻誤差が含まれているものとする。したがって、衛星S1と衛星S2が基準時計101にしたがって同時刻にレーザを送信した場合でも、δtの時間差がある。
T2 = T1 + δt… (6)
なお、図8(B)では、δt>0の例を示しているが、δt<0であっても同様の算法が成り立つ。
衛星S1と衛星S2でそれぞれ取得した測距データを比較することにより、衛星間距離Lから時間誤差δtをキャンセルすることができる。
L1 = (T1’ - T1)×c
= (T2 + L/c - T1)×c
= (T1 + δt + L/c - T1)×c
= L + δt×c … (7)
L2 = (T2’ - T2)×c
= (T1 + L/c - T2)×c
= (T2 - δt + L/c - T2)×c
= L -δt×c … (8)
上式(3)では、上式(7)、(8)の加算結果
L1+L2=L+δt×c + L -δt×c =2L … (9)
の2分の1を衛星間Lとして求めており、衛星S1、S2間の時間誤差δtはキャンセル(相殺)されている。
図9は、本発明の実施の形態を説明する図であり、図1のタイミング・角度測定部103とデータ処理・制御部104の各機能(処理)を、コンピュータ装置400に実装した場合の構成を説明する図である。図9を参照すると、コンピュータ装置400は、プロセッサ401と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の半導体メモリ等(あるいは、HDD(Hard Disk Drive)等であってもよい)のメモリ402と、インタフェース403(バスインタフェース)を備えている。プロセッサ401はメモリ402に格納されたプログラムを実行することで、タイミング・角度測定部103とデータ処理・制御部104の機能を実現している。
本実施形態のいくつかの効果について以下に説明する。
測距用のセンサと、ポインティングセンサを1つのアレイセンサで行うことで装置構成の簡略化を実現している。
光検知器として、ガイガーモードのAPDのアレイセンサを搭載することにより、レーザの受信タイミングの検出と、対向衛星のビームポインティングの検出用のセンサを兼用することができる。また、数フォトンの受信信号で測距が可能となることで、例えば1mrad程度の送信ビーム拡がりでも、ほぼ50,000km先で受信でき、サーチして対向衛星を探したり、受信信号を常時モニタしてポインティング機へフィードバックする必要なく、対向衛星にビームを送信し、かつ受信もできる。
時間的・空間的ゲート処理によるノイズデータ除去処理により、受信光とノイズの識別性能を向上する。
予測軌道や送信タイミングの情報を基にしたレンジゲートと空間ゲートを協調させて、より正確なノイズ除去を可能としている。対向衛星との協調やポインティング部のLOS角制御との同期を利用したパターンマッチングによる識別性能の向上も可能である。
測距信号の変調によるデータ送受信の採用により小型化を実現できる。
測距用パルスレーザの送信タイミングを変調することで、送信時刻データなどの自衛星情報を対向衛星に伝えることが可能である。
さらに、レーザ測距と通信の機能を具備した小型化に特化した衛星間測距装置を実現することができる。
上記実施形態では、人工衛星間の距離を測定について説明したが、本発明は、人工衛星間の距離の測定に制限されるものでなく、例えば惑星間の距離測定等にも利用できる。さらに、地上-衛星間、移動体と移動体(もしくは固定局)の距離の測定に利用可能である。
なお、上記の特許文献1、2の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施の形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ乃至選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
10 衛星(自衛星)
20 対向衛星
30 衛星バスシステム
40 レンジゲート
50 空間ゲート
60 APDセルアレイ
61 APDセル
62 基板
63 基板
64 バンプ
70 ROICセルアレイ
71 ROICセル
72 電流電圧変換器
73 比較器
74 時間-デジタル変換器(TDC)
75 出力回路
100 衛星間測距装置
101、101’ 基準時計
102、102’ レーザ部
103 タイミング・角度測定部
103A 衛星間距離計算機能
103B LOS角検出機能
103C 送信タイミング(通信データ重畳)機能
103D ノイズ除去機能
103E 時刻情報付与処機能
104 データ処理・制御部
104A 通信機能
104B 姿勢・軌道制御機能
104C LOS角制御機能
104D 通信データ生成機能
104E デコード機能
104F 測距データ算出機能
105 ハーフミラー
106、106’ 光検知器
107 送信光学部
108 受信光学部
109 ポインティング部
201 レーザ部
202 送信光学系
203 ポインティング部
204 ポインティング駆動部
205 受光部
206 ディスクリミネータ
207 イベントタイマ
208 制御部
209 インタフェース
210 電源部
301 第1のビームスプリッタ
302 第1の集光レンズ
303 粗調用ポインティングセンサ
304 第2のビームスプリッタ
305 第2の集光レンズ
306 微調用ポインティングセンサ
307 第3の集光レンズ
308 測距用受光素子
400 コンピュータ装置
401 プロセッサ
402 メモリ
403 インタフェース

Claims (10)

  1. レーザを送信及び受信するターゲット装置と自装置との間の距離を測定するレーザ測距装置であって、
    送信レーザを出力するレーザ部と、
    前記ターゲット装置から受信したレーザに基づき、前記送信レーザの発射方向を前記ターゲット装置に向けるポインティング部と、
    複数のセンシング素子がアレイ状に配置されたアレイセンサを含む光検知器と、
    を備え、
    前記光検知器の前記アレイセンサは、1つで測距用とポインティング検出用の信号検出を行い、
    さらに、
    前記送信レーザの送信タイミングと、前記ターゲット装置から受信したレーザの受信タイミングに基づき、前記自装置と前記ターゲット装置との間の距離を算出する手段を備えたレーザ測距装置。
  2. 前記アレイセンサで検出した信号に対して時間的ゲートと空間的ゲートを施し、ノイズデータを除去する手段をさらに備えた請求項1に記載のレーザ測距装置。
  3. 前記レーザ部での送信レーザパルスの送信タイミングを変調し測距送信レーザパルスに通信データを重畳させる手段をさらに備えた請求項1又は2に記載のレーザ測距装置。
  4. 予め定められたレーザ繰り返し周波数に対応する1周期内に、所定の時間分解能の2のN乗個(Nは所定の正整数)の区間を設け、前記2のN乗個の区間のどこに測距信号を配置するかによってNビットの情報の送信が行われ、前記レーザ繰り返し周波数で動作させることで、前記レーザ繰り返し周波数と前記Nビットの積で定まる通信レートを実現する手段を備えた、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレーザ測距装置。
  5. 前記ターゲット装置から送信され前記光検知器で受信されたレーザの受信タイミングから通信データをデコードするデコード手段をさらに備えた請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレーザ測距装置。
  6. 前記光検知器で検出された前記ターゲット装置からの受信レーザに含まれる前記ターゲット装置での測距データと、前記自装置での測距データとを比較し、前記自装置と前記ターゲット装置間の時計の誤差をキャンセルした測距データの算出を行う手段をさらに備えた請求項1乃至5のいずれか1項に記載のレーザ測距装置。
  7. 前記アレイセンサが、前記センシング素子としてAPD(Avalanche Photo Diode)セルを含むAPDセルアレイからなり 各APDセルでレーザ受信した時間を計測する時間計測回路を備えた請求項1乃至6のいずれか1項に記載のレーザ測距装置。
  8. 前記自装置が衛星であり、
    前記ターゲット装置が前記衛星に対向し、前記レーザ測距装置を備えた対向衛星である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のレーザ測距装置。
  9. 送信レーザを出力するレーザ部と、
    レーザを送信及び受信するターゲット装置から受信したレーザに基づき、前記送信レーザの発射方向を前記ターゲット装置に向けるポインティング部と、
    複数の素子がアレイ状に配置されたアレイセンサを含む光検知器と、
    を備えたレーザ測距装置を備えた自装置と、前記ターゲット装置との間の距離を測定するレーザ測距方法であって、
    (a)前記光検知器の前記アレイセンサでは1つで測距用とポインティング検出用の信号検出を行うこと、
    (b)前記送信レーザの送信タイミングと、前記ターゲット装置から受信したレーザの受信タイミングに基づき、前記自装置と前記ターゲット装置との間の距離を算出すること、
    (c)前記アレイセンサで検出した信号に対して時間的ゲートと空間的ゲートを施し、ノイズデータを除去すること、
    (d)前記レーザ部での送信レーザパルスの送信タイミングを時間変調し測距送信レーザパルスに通信データを重畳させること、
    のうち、
    前記(a)と前記(b)、
    前記(a)と前記(b)と前記(c)、
    前記(a)と前記(b)と前記(d)、
    前記(a)と前記(b)と前記(c)と前記(d)、
    のうちのいずれかの組み合せを行う、レーザ測距方法。
  10. レーザを送信及び受信するターゲット装置との間の距離を測定するレーザ測距装置であって、
    送信レーザを出力するレーザ部と、
    前記ターゲット装置から受信したレーザに基づき、前記送信レーザの発射方向を前記ターゲット装置に向けるポインティング部と、
    複数の素子がアレイ状に配置されたアレイセンサを含む光検知器と、
    を備え、前記光検知器の前記アレイセンサでは1つで測距用とポインティング検出用の信号検出を行うレーザ測距装置を備えた自装置を構成するコンピュータに、
    (a)前記送信レーザの送信タイミングと、前記ターゲット装置から受信したレーザの受信タイミングに基づき、前記自装置と前記ターゲット装置との間の距離を算出する処理、
    (b)前記アレイセンサで検出した信号に対して時間的ゲートと空間的ゲートを施し、ノイズデータを除去する処理、
    (c)前記レーザ部での送信レーザパルスの送信タイミングを時間変調し測距送信レーザパルスに通信データを重畳させる処理、
    のうち、
    前記(a)、
    前記(a)と前記(b)
    前記(a)と前記(b)と前記(c)、
    のうちのいずれかの組み合せの処理を実行させる、プログラム。
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