JP2023102030A - ゼロ点推定装置、ゼロ点推定方法、およびゼロ点推定プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両が直進していなくてもヒッチ角センサ74のゼロ点を推定できるようにしたゼロ点推定装置を提供する。【解決手段】PU52は、車両の直進走行時に舵角センサ70によって検出される転舵角θtのゼロ点を学習する。PU52は、学習したゼロ点に基づき、都度サンプリングされる転舵角θtを制御用転舵角データ54bとして保存する。PU52は、車両が進行方向を変更する走行をする場合、制御用転舵角データ54bに同期してヒッチ角βをサンプリングする。PU52は、転舵角θtとヒッチ角βとの相似性に基づき、ヒッチ角βのゼロ点を学習する。【選択図】図2
Description
本発明は、ゼロ点推定装置、ゼロ点推定方法、およびゼロ点推定プログラムに関する。
たとえば下記特許文献1には、トラクタにけん引されるトレーラを備える連結車両が記載されている。同文献では、連結車両を制御する装置が、トラクタの前後方向とトレーラの前後方向とのなす角度であるヒッチ角を検出するヒッチ角センサの検出値を利用する。また、同装置は、直進状態においてヒッチ角センサのゼロ点を推定する。
ところで、上記装置の場合、ゼロ点を推定するうえで連結車両を直進走行させることが必須となる。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
1.第1センサおよび第2センサを備えた車両に適用され、前記第1センサは、前記車両のヨー運動に応じて変化する物理量を検出するセンサであり、前記第2センサは、前記車両のヨー運動に応じて変化する物理量であって且つ前記第1センサの検出対象とは異なる物理量を検出するセンサであり、前記第1センサは、ゼロ点補正がなされており、第1取得処理、第2取得処理、およびゼロ点推定処理を実行するように構成され、前記第1取得処理は、前記車両が進行方向の変更を含む走行をしている状態において、互いに異なるタイミングにおいてサンプリングされた複数個の第1検出値を取得する処理であり、前記第1検出値は、前記第1センサの検出値であり、前記第2取得処理は、前記第1取得処理の取得対象となる前記第1検出値のサンプリングタイミングに同期してサンプリングされた複数個の第2検出値を取得する処理であり、前記第2検出値は、前記第2センサの検出値であり、前記ゼロ点推定処理は、前記第1取得処理によって取得された複数個の前記第1検出値および前記第2取得処理によって取得された複数個の前記第2検出値を入力として、前記第2センサのゼロ点を推定する処理であるゼロ点推定装置である。
1.第1センサおよび第2センサを備えた車両に適用され、前記第1センサは、前記車両のヨー運動に応じて変化する物理量を検出するセンサであり、前記第2センサは、前記車両のヨー運動に応じて変化する物理量であって且つ前記第1センサの検出対象とは異なる物理量を検出するセンサであり、前記第1センサは、ゼロ点補正がなされており、第1取得処理、第2取得処理、およびゼロ点推定処理を実行するように構成され、前記第1取得処理は、前記車両が進行方向の変更を含む走行をしている状態において、互いに異なるタイミングにおいてサンプリングされた複数個の第1検出値を取得する処理であり、前記第1検出値は、前記第1センサの検出値であり、前記第2取得処理は、前記第1取得処理の取得対象となる前記第1検出値のサンプリングタイミングに同期してサンプリングされた複数個の第2検出値を取得する処理であり、前記第2検出値は、前記第2センサの検出値であり、前記ゼロ点推定処理は、前記第1取得処理によって取得された複数個の前記第1検出値および前記第2取得処理によって取得された複数個の前記第2検出値を入力として、前記第2センサのゼロ点を推定する処理であるゼロ点推定装置である。
上記第1センサおよび第2センサは、いずれも車両のヨー運動に応じて変化する物理量を検出センサである。そのため、車両が進行方向の変更を含む走行をする際のそれら各センサの検出値の推移は、相似な図形を描く傾向がある。したがって、上記複数個の第1検出値と上記複数個の第2検出値とには、上記相似に関する情報が含まれる。そこで上記構成では、ゼロ点補正がなされている第1センサの検出値である複数個の第1検出値と、同期してサンプリングされた複数個の第2検出値とを入力としてゼロ点を推定する。これにより、上記相似に関する情報を利用して第2検出値のゼロ点を推定できる。したがって、上記構成では、車両が直進していなくても第2センサのゼロ点を推定できる。
2.前記第1取得処理によって取得された複数個の前記第1検出値は、前記車両の舵角が互いに相違するタイミングにおいてサンプリングされた値を含む上記1記載のゼロ点推定装置である。
3.前記第1取得処理によって取得された複数個の前記第1検出値は、互いの大きさが閾値以上異なる2つの第1検出値を含む上記1または2記載のゼロ点推定装置である。
上記構成では、複数個の第1検出値に、互いの大きさが閾値以上異なる2つの第1検出値が含まれる。そのため、互いの大きさが閾値以上異なる2つの第1検出値を含まない場合と比較すると、複数個の第1検出値同士に大きな差が生じる。したがって、上記いずれか一方のみを含む場合と比較して、SN比を向上させることができる。
上記構成では、複数個の第1検出値に、互いの大きさが閾値以上異なる2つの第1検出値が含まれる。そのため、互いの大きさが閾値以上異なる2つの第1検出値を含まない場合と比較すると、複数個の第1検出値同士に大きな差が生じる。したがって、上記いずれか一方のみを含む場合と比較して、SN比を向上させることができる。
4.前記第1取得処理によって取得された複数個の前記第1検出値は、前記車両の右旋回時にサンプリングされた値と前記車両の左旋回時にサンプリングされた値とを含む上記1~3のいずれか1つに記載のゼロ点推定装置である。
上記構成では、複数個の第1検出値に、車両の右旋回時にサンプリングされた値と車両の左旋回時にサンプリングされた値とが含まれる。そのため、車両の右旋回時にサンプリングされた値と車両の左旋回時にサンプリングされた値とのいずれか一方のみを含む場合と比較すると、複数個の第1検出値同士に大きな差が生じる。したがって、上記いずれか一方のみを含む場合と比較して、SN比を向上させることができる。
5.前記車両は、転舵輪の転舵角を操作可能なトラクタであり、前記トラクタには、当該トラクタによって牽引されるトレーラが連結可能とされ、前記第1センサおよび前記第2センサのいずれかは、ヒッチ角センサであり、前記ヒッチ角センサは、前記トラクタの前後方向と前記トレーラの前後方向とのなす角度であるヒッチ角を検出するセンサであり、前記第1取得処理による取得対象となる前記第1検出値のサンプリングを、前記車両の走行開始後所定期間経過することを条件に実行するように構成されている上記1~4のいずれか1項に記載のゼロ点推定装置である。
車両の走行開始時には、ヒッチ角がいかなる角度を有するか定かでない。そのため、走行開始直後には、ヒッチ角センサの検出値とそれ以外のセンサの検出値との相似性が崩れやすい。そこで上記構成では、走行開始後所定期間経過することを条件にサンプリングされた第1検出値を用いてゼロ点を推定する。これにより、複数個の第1検出値が描く波形と、複数個の第2検出値が描く波形とが相似性を有する状態においてサンプリングされた第1検出値を用いてゼロ点を推定できる。
6.前記ゼロ点推定処理は、複数個の前記第1検出値が示す前記第1検出値の変化量と複数個の前記第2検出値が示す前記第2検出値の変化量との比に応じて、前記第1検出値の大きさを前記第2検出値の大きさに変換することによって、前記ゼロ点を算出する処理である上記1~5のいずれか1つに記載のゼロ点推定装置である。
上記比に応じて第1検出値の大きさを変換した値は、真の第2検出値と見なせる。換言すれば、変換した値は、ゼロ点が正しい場合の第2検出値と見なせる。したがって、第2検出値のゼロ点にずれがある場合、変換した値と第2検出値との差が第2検出値のゼロ点のずれ量となる。
7.前記ゼロ点推定処理は、2個の前記第1検出値同士の差と所定第1検出値との比である比率係数を算出する比率係数算出処理と、2個の前記第2検出値同士の差と前記比率係数との積に応じて第2検出値の推定値を算出する処理と、を含み、前記所定第1検出値は、複数個の前記第1検出値のうちのゼロ点ではない検出値であり、前記2個の前記第2検出値は、前記2個の前記第1検出値に対応する前記第2検出値である上記6記載のゼロ点推定装置である。
上記第2検出値同士の差と比率係数との積は、所定第1検出値の大きさを対応する第2検出値の大きさに変換したものである。すなわち、所定第1検出値に対応する第2検出値の推定値である。
8.ゼロ点補正処理、および操作処理を実行するように構成され、前記ゼロ点補正処理は、前記ゼロ点推定処理によって推定されたゼロ点に応じて前記第2検出値を補正する処理であり、前記操作処理は、前記ゼロ点補正処理によって補正された前記第2検出値に基づき、所定の機器を操作する処理である上記1~7のいずれか1つに記載のゼロ点推定装置である。
上記構成では、ゼロ点補正処理によって補正された第2検出値に基づき所定の機器を操作することにより、機器の操作に第2検出値の誤差の影響が及ぶことを抑制できる。
9.前記車両のユーザに前記車両を所定の運転条件で運転するように指示する指示処理を実行し、前記所定の運転条件は、前記車両の進行方向を変化させる運転条件であり、前記第1取得処理を、前記指示処理の後の前記車両の運転時に実行する上記1~8のいずれか1つに記載のゼロ点推定装置である。
9.前記車両のユーザに前記車両を所定の運転条件で運転するように指示する指示処理を実行し、前記所定の運転条件は、前記車両の進行方向を変化させる運転条件であり、前記第1取得処理を、前記指示処理の後の前記車両の運転時に実行する上記1~8のいずれか1つに記載のゼロ点推定装置である。
上記構成では、指示処理を実行することにより、ゼロ点推定処理をする上で適切な走行条件を満たす確実性を高めることができる。
10.前記車両は、転舵輪の転舵角を操作可能なトラクタであり、前記トラクタには、当該トラクタによって牽引されるトレーラが連結可能とされ、前記第1センサおよび前記第2センサは、舵角センサ、ヨーレートセンサ、およびヒッチ角センサの3つのセンサのうちのいずれか2つであり、前記ヒッチ角センサは、前記トラクタの前後方向と前記トレーラの前後方向とのなす角度であるヒッチ角を検出するセンサである上記1~9のいずれか1つに記載のゼロ点推定装置である。
10.前記車両は、転舵輪の転舵角を操作可能なトラクタであり、前記トラクタには、当該トラクタによって牽引されるトレーラが連結可能とされ、前記第1センサおよび前記第2センサは、舵角センサ、ヨーレートセンサ、およびヒッチ角センサの3つのセンサのうちのいずれか2つであり、前記ヒッチ角センサは、前記トラクタの前後方向と前記トレーラの前後方向とのなす角度であるヒッチ角を検出するセンサである上記1~9のいずれか1つに記載のゼロ点推定装置である。
11.上記1~10のいずれか1つに記載のゼロ点推定装置における前記各処理を実行するステップを有するゼロ点推定方法である。
12.上記1~10のいずれか1つに記載のゼロ点推定装置における前記各処理をコンピュータに実行させるゼロ点推定プログラムである。
12.上記1~10のいずれか1つに記載のゼロ点推定装置における前記各処理をコンピュータに実行させるゼロ点推定プログラムである。
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
「連結車両の構成」
図1に示すように、連結車両10は、トラクタ20およびトレーラ30を有している。図1には、トラクタ20として、小型貨物自動車の一種であるピックアップトラックを例示する。トラクタ20は、前輪22および後輪24を備える。前輪22は右前輪および左前輪の2輪を含み、後輪24は右後輪および左後輪の2輪を含む。また、図1には、トレーラ30として、箱型のトレーラを例示する。トレーラ30は、車輪32を有している。車輪32は、右車輪および左車輪の2輪を含む。
以下、第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
「連結車両の構成」
図1に示すように、連結車両10は、トラクタ20およびトレーラ30を有している。図1には、トラクタ20として、小型貨物自動車の一種であるピックアップトラックを例示する。トラクタ20は、前輪22および後輪24を備える。前輪22は右前輪および左前輪の2輪を含み、後輪24は右後輪および左後輪の2輪を含む。また、図1には、トレーラ30として、箱型のトレーラを例示する。トレーラ30は、車輪32を有している。車輪32は、右車輪および左車輪の2輪を含む。
トレーラ30は、ボールジョイント40を介してトラクタ20の後部に連結されている。ボールジョイント40は、トレーラ30を、トラクタ20に対して軸42を中心として回転可能に連結する部材である。軸42は、トラクタ20の高さ方向に沿って延びる。
図2に、トラクタ20が備える部材の一部を示す。図2に示すように、トラクタ20は、制御装置50を備えている。制御装置50は、制御対象としての連結車両10の制御量を制御すべく、転舵系60、駆動系62、および制動系64を操作する。制御量は、車速、走行方向、およびヒッチ角等である。ヒッチ角は、トラクタ20の前後方向とトレーラ30の前後方向とのなす角度である。
転舵系60は、転舵輪を転舵させる転舵アクチュエータを含む。転舵輪は、たとえば、図1に示す前輪22である。なお、転舵系60に転舵アクチュエータを操作する転舵制御装置を含めてもよい。その場合、「制御装置50が転舵系60を操作する」とは、制御装置50が転舵制御装置に指令信号を出力することを意味する。
駆動系62は、車両の推力生成装置としての、内燃機関および回転電機の2つのうちの少なくとも1つを含む。なお、駆動系62に、内燃機関および回転電機を制御対象とする駆動制御装置を含めてもよい。その場合、「制御装置50が駆動系62を操作する」とは、制御装置50が駆動制御装置に指令信号を出力することを意味する。
制動系64は、摩擦力によって車輪の回転を減速させる装置と、車輪の動力を電気エネルギに変換することによって車輪の回転を減速させる装置との2つのうちの少なくとも1つを含む。なお、電気エネルギに変換することによって車輪の回転を減速させる装置は、駆動系の回転電機と共有されていてもよい。なお、制動系64に、車輪の回転を減速させる装置を制御対象とする制動制御装置を含めてもよい。その場合、「制御装置50が制動系62を操作する」とは、制御装置50が制動制御装置に指令信号を出力することを意味する。
制御装置50は、制御量を制御すべく、舵角センサ70によって検出される転舵輪の転舵角θt、およびヨーレートセンサ72によって検出されるヨーレートyrを参照する。転舵角θtは、右旋回および左旋回のうちのいずれか一方の符号が正、他方の符号が負となる値である。転舵角θtは、タイヤの切れ角である。なお、たとえば転舵系60がラックアンドピニオン機構を備える場合、舵角センサ70をピニオン角を検出するセンサとしてもよい。ただし、その場合、制御装置50がピニオン角をタイヤの切れ角に変換する処理を実行する。以下では、説明の便宜上、タイヤの切れ角が上記変換する処理によって得られたものであっても、舵角センサ70の検出値と見なす。
また制御装置50は、ヒッチ角センサ74によって検出されるヒッチ角βと、車輪速センサ76によって検出される車輪速度ωw1~ωw4と、を参照する。ヒッチ角βは、トラクタ20の後方から前方に進む方向とトレーラ30の後方から前方に進む方向とのなす角度に応じて正、負の双方の符号を取り得る。たとえば、トラクタ20の後方から前方に進む方向に対してトレーラ30の後方から前方に進む方向が反時計回りに180°未満ずれる場合のヒッチ角βの符号を、正としてもよい。車輪速度ωw1,ωw2は、それぞれ、右側の前輪22の回転速度、および左側の前輪22の回転速度である。車輪速度ωw3,ωw4は、それぞれ、右側の後輪24の回転速度、および左側の後輪24の回転速度である。制御装置50は、制御量の制御を、ユーザインターフェース80の操作状態に応じて設定する。ユーザインターフェース80は、自動運転および手動運転の2つのうちのいずれか1つを選択する等、ユーザの意思を制御装置50に伝達するためのものである。
制御装置50は、PU52および記憶装置54を備えている。PU52は、CPU、GPU、およびTPU等の少なくとも1つを備えるソフトウェア処理装置である。記憶装置54には、舵角ゼロ点推定プログラム54aおよび後退アシストプログラム54cが記憶されている。
舵角ゼロ点推定プログラム54aは、舵角センサ70によって検出された転舵角θtのゼロ点補正処理をPU52に実行させる指令を規定する。ゼロ点補正処理は、転舵角θtとゼロとの差を補償する処理である。ゼロ点補正処理は、連結車両10が直進走行しているときの転舵角θtとゼロとの差を算出する処理を含む。また、ゼロ点補正処理は、算出された差によって、逐次サンプリングされる転舵角θtを補正して、制御用転舵角データ54bとして記憶装置54に記憶する処理を含む。制御用転舵角データ54bは、ゼロ点補正のなされた転舵角θtに関するデータである。
後退アシストプログラム54cは、連結車両10を自動で後退させるうえでPU52が実行すべき処理の指令を規定する。この処理は、記憶装置54に制御用ヒッチ角データ54d、転舵角θt、および車輪速度ωw1~ωw4を入力として実行される。詳しくは、PU52は、目標走行軌跡を設定した後、連結車両10の走行軌跡を目標走行軌跡に制御すべく、転舵系60、駆動系62および制動系64を操作する。
ここで、制御用ヒッチ角データ54dは、ヒッチ角センサ74によって検出されたヒッチ角βのゼロ点補正がなされたデータである。以下、ヒッチ角のゼロ点補正に関する処理について詳述する。
「ヒッチ角のゼロ点補正に関する処理」
図3および図4に、ヒッチ角のゼロ点推定処理の手順を示す。図3および図4に示す処理は、記憶装置54に記憶されたヒッチ角ゼロ点推定プログラム54eをPU52がたとえば所定周期で繰り返し実行することによって実現される。なお、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって各処理のステップ番号を表現する。
図3および図4に、ヒッチ角のゼロ点推定処理の手順を示す。図3および図4に示す処理は、記憶装置54に記憶されたヒッチ角ゼロ点推定プログラム54eをPU52がたとえば所定周期で繰り返し実行することによって実現される。なお、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって各処理のステップ番号を表現する。
図3および図4に示す一連の処理において、PU52は、まず、連結車両10の走行速度である車速SPDを取得する(S10)。車速SPDは、車輪速度ωw1~ωw4に基づき、PU52によって都度算出される。車速SPDは、たとえば、車輪速度ωw1~ωw4の平均値を並進速度に変換した値としてよい。次にPU52は、許可フラグFが「1」であるか否かを判定する(S12)。許可フラグFは、ヒッチ角βのゼロ点学習の入力とすべく転舵角θtとヒッチ角βとのサンプリングを許可する場合に、「1」となる。また、許可フラグFは、上記サンプリングを許可しない場合に「0」となる。
PU52は、許可フラグFが「0」であると判定する場合(S12:NO)、以下の条件(A)および条件(B)の論理積が真であるか否かを判定する(S14)。
条件(A):転舵角θtのゼロ点学習がなされており、制御用転舵角データ54bが逐次更新されている状態である旨の条件である。条件(A)は、ヒッチ角βの学習に用いる基準信号を利用可能な状態である旨の条件である。
条件(A):転舵角θtのゼロ点学習がなされており、制御用転舵角データ54bが逐次更新されている状態である旨の条件である。条件(A)は、ヒッチ角βの学習に用いる基準信号を利用可能な状態である旨の条件である。
条件(B):連結車両10が発進後、所定距離以上走行している旨の条件である。
PU52は、論理積が真であると判定する場合(S14:YES)、車速SPDが下限速度SthL以上であって且つ上限速度SthH以下である旨の条件(C)が成立するか否かを判定する(S16)。PU52は、条件(C)が成立すると判定する場合(S16:YES)、許可フラグFに「1」を代入する(S18)。
PU52は、論理積が真であると判定する場合(S14:YES)、車速SPDが下限速度SthL以上であって且つ上限速度SthH以下である旨の条件(C)が成立するか否かを判定する(S16)。PU52は、条件(C)が成立すると判定する場合(S16:YES)、許可フラグFに「1」を代入する(S18)。
次にPU52は、転舵角θtをサンプリングする(S20)。この処理は、記憶装置54のうちのゼロ点学習用のデータを記憶する領域にサンプリングした値を記憶する処理を含む。ここでの転舵角θtは、記憶装置54に記憶された制御用転舵角データ54bが示す値とする。また、PU52は、ヒッチ角センサ74によって検出されたヒッチ角βをサンプリングする(S22)。この処理は、記憶装置54のうちのゼロ点学習用のデータを記憶する領域にサンプリングした値を記憶する処理を含む。S20の処理とS22の処理とは、互いに同期してなされる。すなわち、S20の処理によってサンプリングされた転舵角θtと、S22の処理によってサンプリングされたヒッチ角βとは、同一の検出タイミングにおける値と見なせる。
次にPU52は、S20の処理によってサンプリングされた転舵角θtの絶対値が学習上限値θthHよりも大きいか否かを判定する(S24)。
一方、PU52は、許可フラグFが「1」であると判定する場合(S12:YES)、上記条件(C)が成立しないか否かを判定する(S26)。換言すれば、PU52は、車速SPDが下限値SthL未満であることと上限値SthHよりも大きいこととの論理和が真であるか否かを判定する。PU52は、条件(C)が成立すると判定する場合(S26:NO)、S20の処理に移行する。一方、PU52は、条件(C)が成立しないと判定する場合(S26:YES)と、S24の処理において肯定判定する場合とには、許可フラグFに「0」を代入して且つ、S20,S22の処理によってサンプリングされたデータを消去する(S28)。
一方、PU52は、許可フラグFが「1」であると判定する場合(S12:YES)、上記条件(C)が成立しないか否かを判定する(S26)。換言すれば、PU52は、車速SPDが下限値SthL未満であることと上限値SthHよりも大きいこととの論理和が真であるか否かを判定する。PU52は、条件(C)が成立すると判定する場合(S26:NO)、S20の処理に移行する。一方、PU52は、条件(C)が成立しないと判定する場合(S26:YES)と、S24の処理において肯定判定する場合とには、許可フラグFに「0」を代入して且つ、S20,S22の処理によってサンプリングされたデータを消去する(S28)。
一方、PU52は、S24の処理において否定判定する場合、以下の条件(D)~条件(G)の論理積が真であるか否かを判定する(S30)。
条件(D):S20の処理によって記憶装置54に記憶された転舵角θtに、右旋回時の値がある旨の条件である。
条件(D):S20の処理によって記憶装置54に記憶された転舵角θtに、右旋回時の値がある旨の条件である。
条件(E):S20の処理によって記憶装置54に記憶された転舵角θtに、右旋回時の転舵角速度の絶対値が規定値Δ以下であるサンプリング値が所定数ある旨の条件である。この処理は、右旋回中に転舵角が定常状態となった履歴があるか否かを判定する処理である。
条件(F):S20の処理によって記憶装置54に記憶された転舵角θtに、左旋回時の値がある旨の条件である。
条件(G):S20の処理によって記憶装置54に記憶された転舵角θtに、左旋回時の転舵角速度の絶対値が規定値Δ以下であるサンプリング値が所定数ある旨の条件である。この処理は、左旋回中に転舵角が定常状態となった履歴があるか否かを判定する処理である。
条件(G):S20の処理によって記憶装置54に記憶された転舵角θtに、左旋回時の転舵角速度の絶対値が規定値Δ以下であるサンプリング値が所定数ある旨の条件である。この処理は、左旋回中に転舵角が定常状態となった履歴があるか否かを判定する処理である。
PU52は、条件(D)~条件(G)の論理積が真であると判定する場合(S30:YES)、S20の処理によって記憶装置54に記憶された転舵角θtの時系列データをローパスフィルタ処理する(S32)。図3には、時系列データを「θt(1),θt(2),…」と表現した。ここで、「θt」の後のカッコ内の数字は、サンプリング番号である。サンプリング番号が隣り合うもの同士では、サンプリングタイミングが隣り合っている。
また、PU52は、S22の処理によって記憶装置54に記憶されたヒッチ角βの時系列データをローパスフィルタ処理する(S34)。図3には、時系列データを「β(1),β(2),…」と表現した。
なお、S32の処理に用いるローパスフィルタと、S34の処理に用いるローパスフィルタとは、カットオフ周波数が等しい。なお、S32,S34の処理において、ゼロ点付近の値をゼロとする不感帯を設けてもよい。ただし、その場合、不感帯の幅は、S32,S34の処理で同一とする。
次にPU52は、ローパスフィルタ処理された転舵角θtの時系列データのうちの最大値を最大転舵角θtmaxに代入して且つ、最小値を最小転舵角θtminに代入する(図4:S36)。また、PU52は、ローパスフィルタ処理されたヒッチ角βの時系列データのうちの最大値を最大ヒッチ角βmaxに代入して且つ、最小値を最小ヒッチ角βminに代入する(S38)。
次にPU52は、最大転舵角θtmaxから最小転舵角θtminを減算した値で最大転舵角θtmaxを除算した値を、比率係数Kに代入する(S40)。次に、PU52は、以下の式(c1)にてヒッチ角βのゼロ点のずれ量であるオフセット量βoff0を算出する(S42)。
βoff0=βmin-K・(βmin-βmax)…(c1)
図5に、オフセット量βoff0の算出処理を例示する。なお、以下では、右旋回側の値を正として説明する。
図5に、オフセット量βoff0の算出処理を例示する。なお、以下では、右旋回側の値を正として説明する。
転舵角θtが右旋回側の値となる場合、ヒッチ角βは左旋回側の値となる。また、転舵角θtが左旋回側の値となる場合、ヒッチ角βは右旋回側の値となる。図5には、ゼロ点が正しい場合のヒッチ角βを一点鎖線にて示した。図5において、実線は、ゼロ点に誤差がある場合のヒッチ角βを示す。図5に示すように、ゼロ点に誤差がない場合、ヒッチ角βと転舵角θtとは、符号が逆となるものの、相似な波形となる。そのため、最大転舵角θtmaxと最小ヒッチ角βminの絶対値との比率は、「θtmax-θtmin」と「βmax-βmin」との比率に等しいとみなせる。
これは、最小ヒッチ角βminの絶対値が以下となることを意味する。
θtmax・(βmax-βmin)/(θtmax-θtmin)
したがって、ゼロ点誤差がない最小ヒッチ角は、以下の式となる。
θtmax・(βmax-βmin)/(θtmax-θtmin)
したがって、ゼロ点誤差がない最小ヒッチ角は、以下の式となる。
θtmax・(βmin-βmax)/(θtmax-θtmin)
=K・(βmin-βmax)
オフセット量βoff0は、サンプリングされた最小ヒッチ角βminと上記ゼロ点誤差がない最小ヒッチ角との差であることから、式(c1)の右辺に等しい。
=K・(βmin-βmax)
オフセット量βoff0は、サンプリングされた最小ヒッチ角βminと上記ゼロ点誤差がない最小ヒッチ角との差であることから、式(c1)の右辺に等しい。
図4に戻り、PU52は、オフセット量βoffがすでに算出され記憶されているか否かを判定する(S44)。そしてPU52は、未だ記憶されていないと判定する場合(S44:NO)、オフセット量βoffにオフセット量βoff0を代入する(S46)。そして、PU52は、図2に示した表示装置82を操作することによって、ゼロ点学習がなされた旨をユーザに通知する処理として、その旨の視覚情報を表示する処理を実行する(S48)。
一方、PU52は、すでにオフセット量βoffが記憶されていると判定する場合(S44:YES)、記憶されているオフセット量βoffを更新する(S50)。詳しくは、PU52は、すでに記憶されていたオフセット量βoffと、S42の処理によって新たに算出されたオフセット量βoff0との指数移動平均処理値を、オフセット量βoffに代入する(S50)。図4には、すでに記憶されているオフセット量βoffの重み係数を「α」として、且つ、S42の処理によって新たに算出されたオフセット量βoff0の重み係数を「1-α」とする例を示した。なお、「0<α<1」である。
PU52は、S28,S48,S50の処理を完了する場合と、S14,S16,S30の処理において否定判定する場合とには、図3および図4に示す一連の処理を一旦終了する。
図6に、制御用ヒッチ角データ54dを更新する処理の手順を示す。図6に示す処理は、記憶装置54に記憶されているヒッチ角ゼロ点推定プログラム54eをPU52がたとえばヒッチ角βのサンプリング周期でくり返し実行することにより実現される。
図6に示す一連の処理において、PU52は、まずオフセット量βoffがすでに記憶されているか否かを判定する(S60)。PU52は、すでに記憶されていると判定する場合(S60:YES)、ヒッチ角βの最新のサンプリング値を取得する(S62)。次にPU52は、ヒッチ角βからオフセット量βoffを減算した値をヒッチ角βに代入する(S64)。そして、PU52は、記憶装置54に記憶されている制御用ヒッチ角データ54dを、S64の処理によって算出された値に更新する(S66)。
なお、PU52は、S66の処理を完了する場合と、S60の処理において否定判定する場合と、には、図6に示す一連の処理を一旦終了する。
「本実施形態の作用および効果」
PU52は、転舵角θtのゼロ点の検出後、転舵角θtの波形データとヒッチ角βの波形データとの相似性に基づき、ヒッチ角βのゼロ点の誤差であるオフセット量βoffを算出する。これにより、連結車両10が直進走行していない場合であっても、ヒッチ角βのゼロ点を検出できる。
「本実施形態の作用および効果」
PU52は、転舵角θtのゼロ点の検出後、転舵角θtの波形データとヒッチ角βの波形データとの相似性に基づき、ヒッチ角βのゼロ点の誤差であるオフセット量βoffを算出する。これにより、連結車両10が直進走行していない場合であっても、ヒッチ角βのゼロ点を検出できる。
以上説明した本実施形態によれば、さらに以下に記載する作用および効果が得られる。
(1)PU52は、右旋回時にサンプリングされたヒッチ角βと左旋回時にサンプリングされたヒッチ角βとの双方を用いて、ヒッチ角センサ74のゼロ点を推定した。そのため、車両の右旋回時にサンプリングされたヒッチ角βと左旋回時にサンプリングされたヒッチ角βとのいずれか一方のみを含む場合と比較すると、2つのヒッチ角β同士に大きな差が生じる。したがって、上記いずれか一方のみを含む場合と比較して、SN比を向上させることができる。
(1)PU52は、右旋回時にサンプリングされたヒッチ角βと左旋回時にサンプリングされたヒッチ角βとの双方を用いて、ヒッチ角センサ74のゼロ点を推定した。そのため、車両の右旋回時にサンプリングされたヒッチ角βと左旋回時にサンプリングされたヒッチ角βとのいずれか一方のみを含む場合と比較すると、2つのヒッチ角β同士に大きな差が生じる。したがって、上記いずれか一方のみを含む場合と比較して、SN比を向上させることができる。
(2)PU52は、右旋回の定常状態と左旋回の定常状態との双方における転舵角θtおよびヒッチ角βのサンプリング値に基づき、オフセット量βoffを算出した。これにより、定常状態とならない場合のサンプリング値を用いる場合と比較して、オフセット量βoffの算出精度を高めることができる。
図7に、転舵角θt、ヒッチ角β、比率係数K、およびオフセット量βoffの推移を示す。ただし、オフセット量βoffは、上記条件(E)および条件(G)を含めることなくオフセット量βoffを算出する場合を示している。図7に示すように、旋回が定常とならない期間T1におけるオフセット量βoffは、図中1点鎖線にて示す真の値からずれる。
(3)PU52は、転舵角θtの絶対値が学習上限値θthH以下であるときにおける転舵角θtおよびヒッチ角βのサンプリング値に基づき、オフセット量βoffを算出した。これにより、転舵角θtの絶対値が学習上限値θthHよりも大きい場合のサンプリング値を用いる場合と比較して、オフセット量βoffの算出精度を高めることができる。
図7の期間T2には、転舵角θtの絶対値が学習上限値θthHよりも大きい場合であっても、オフセット量βoffを算出する場合を示している。図7に示すように、転舵角θtの絶対値が大きい期間T2におけるオフセット量βoffは、図中1点鎖線にて示す真の値からずれる。
(4)PU52は、条件(B)を満たす場合に、ゼロ点推定のためのサンプリングを行った。連結車両10の走行開始時には、ヒッチ角βがいかなる角度を有するか定かでない。そのため、走行開始直後には、ヒッチ角センサ74の検出値の時系列データが描く波形と舵角センサ70の検出値の時系列データが描く波形との相似性が崩れやすい。これに対し、条件(B)を設けることにより、転舵角θtの時系列データが描く波形と、ヒッチ角βの時系列データが描く波形とが相似性を有する状態においてサンプリングされた値を用いてゼロ点を推定できる。
(5)PU52は、都度サンプリングされるヒッチ角βのゼロ点補正をして、制御用ヒッチ角データ54dを更新した。そしてPU52は、後退アシストプログラム54cを実行する場合等、ヒッチ角βを利用した制御をする際、制御用ヒッチ角データ54dを用いた。これにより、制御にヒッチ角センサ74の誤差の影響が及ぶことを抑制できる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記第1の実施形態においては、連結車両10が任意に運転されるときにヒッチ角βのゼロ点を推定した。これに対し、本実施形態では、ゼロ点の推定のための運転を設ける。
図8に、本実施形態にかかるゼロ点の推定処理の手順を示す。図8に示す処理は、記憶装置54に記憶されたヒッチ角ゼロ点推定プログラム54eをPU52がたとえば所定周期でくり返し実行することにより実現される。
図8に、本実施形態にかかるゼロ点の推定処理の手順を示す。図8に示す処理は、記憶装置54に記憶されたヒッチ角ゼロ点推定プログラム54eをPU52がたとえば所定周期でくり返し実行することにより実現される。
図8に示す一連の処理において、PU52は、まずキャリブレーションモードがONであるか否かを判定する(S70)。この処理は、ユーザがヒッチ角βのゼロ点学習処理のための運転を選択したか否かを判定する処理である。すなわち、上述のS40,S42の処理等によって、ヒッチ角βのゼロ点の学習がなされる場合、PU52は、表示装置82を操作して、その旨を通知する。したがって、ユーザは、ヒッチ角βのゼロ点の学習がなされていない場合、表示装置82の情報から、学習がなされていないことを把握できる。本実施形態では、ユーザがゼロ点学習のための意図的な運転を行うことを選択できるようにしている。これは、ユーザインターフェース80を操作してキャリブレーションモードを選択することによって実現できる。
PU52は、キャリブレーションモードがONであると判定する場合(S70:YES)、表示装置82を操作して走行軌跡を指示する(S72)。ここでは、たとえば、右旋回から左旋回に切り替える走行経路を指示すればよい。またたとえば、左旋回から右旋回に切り替える走行経路を指示してもよい。
そしてPU52は、図3,4に記載のS10~S46の処理を実行する。そしてPU52は、学習が完了したか否かを判定する(S74)。換言すれば、PU52は、S46の処理までが完了したか否かを判定する。ここでは、ユーザがS14,S16,S30の処理において否定判定される運転、またはS24の処理において肯定判定される運転をした場合、学習が完了しないこととなる。
PU52は、学習が完了したと判定する場合(S74:YES)、図2に示した表示装置82を操作することによって、ゼロ点学習がなされた旨をユーザに通知する処理として、その旨の視覚情報を表示する処理を実行する(S76)。
なお、PU52は、S70,S74の処理において否定判定する場合と、S76の処理を完了する場合と、には、図8に示す一連の処理を一旦終了する。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記第1の実施形態では、ゼロ点補正のなされた転舵角θtを基準信号として用いた。これに対し、本実施形態では、ゼロ点補正のなされたヨーレートyrを基準信号とする。なお、ヨーレートyrのゼロ点補正は、転舵角θtのゼロ点補正と同様の処理とする。
図9および図10に、本実施形態にかかるヒッチ角のゼロ点補正処理の手順を示す。図9および図10に示す処理は、記憶装置54に記憶されたヒッチ角ゼロ点推定プログラム54eをPU52がたとえば所定周期で繰り返し実行することによって実現される。なお、図9および図10において、図3および図4に記載した処理に対応する処理については、同一のステップ番号を付与してその説明を省略する。
図9および図10に示す一連の処理において、PU52は、S20の処理に代えて、ヨーレートyrをサンプリングする処理を実行する(S20a)。PU52は、S24の処理において否定判定する場合、以下の条件(D1)、条件(F1)、条件(H)、および条件(I)の論理積が真であるか否かを判定する(S30a)。
条件(D1):S20aの処理によって記憶装置54に記憶されたヨーレートyrに、右旋回時の値がある旨の条件である。
条件(F1):S20aの処理によって記憶装置54に記憶されたヨーレートyrに、左旋回時の値がある旨の条件である。
条件(F1):S20aの処理によって記憶装置54に記憶されたヨーレートyrに、左旋回時の値がある旨の条件である。
条件(H):右旋回時のヨーレートyrのサンプリング値に、その絶対値が規定値Δ以下のものがある旨の条件である。
条件(I):左旋回時のヨーレートyrのサンプリング値に、その絶対値が規定値Δ以下のものがある旨の条件である。
条件(I):左旋回時のヨーレートyrのサンプリング値に、その絶対値が規定値Δ以下のものがある旨の条件である。
PU52は、上記論理積が真であると判定する場合(S30a:YES)、S20aの処理によって記憶装置54に記憶されたヨーレートyrの時系列データをローパスフィルタ処理する(S32a)。図9には、時系列データを「yr(1),yr(2),…」と表現した。また、PU52は、S34の処理を実行する。
なお、S32aの処理に用いるローパスフィルタと、S34の処理に用いるローパスフィルタとは、カットオフ周波数が等しい。なお、S32a,S34の処理において、ゼロ点付近の値をゼロとする不感帯を設けてもよい。ただし、その場合、不感帯の幅は、S32a,S34の処理で同一とする。
PU52は、S34の処理を完了する場合、ローパスフィルタ処理されたヨーレートyrの時系列データのうちの最大値を最大ヨーレートyrmaxに代入して且つ、最小値を最小ヨーレートyrminに代入する(S36a:図10)。
PU52は、S38の処理を完了する場合、最大ヨーレートyrmaxから最小ヨーレートyrminを減算した値で最大ヨーレートyrmaxを除算した値を、比率係数Kに代入する(S40a)。
その後、PU52は、S42~S50の処理を実行する。
<対応関係>
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。以下では、「課題を解決するための手段」の欄に記載した解決手段の番号毎に、対応関係を示している。[1,10,11]第1センサは、舵角センサ70に対応する。第2センサは、ヒッチ角センサ74に対応する。第1取得処理は、S36,S36aの処理に対応する。第2取得処理は、S38の処理に対応する。ゼロ点推定処理は、図4のS40~S46,S50の処理と、図10のS40a,S42~S46,S50の処理と、に対応する。[2,3,4]S36の処理において、最大転舵角θtmaxと最小転舵角θtminとを取得していることに対応する。[5]S14の処理に対応する。[6]比は、「(βmi-βmax)/(θtmax-θemin)」に対応する。[7]比率係数算出処理は、S40,S40aの処理に対応する。第2検出値の推定値は、「K・(βmi-βmax)」に対応する。所定第1検出値は、最大転舵角θtmaxに対応する。所定第2検出値は、最小ヒッチ角βminに対応する。「8」ゼロ点補正処理は、S64の処理に対応する。操作処理は、後退アシストプログラム54cに規定された指令をPU52が実行することで実現される処理に対応する。[9]指示処理は、S72の処理に対応する。[12]コンピュータは、PU52に対応する。
<対応関係>
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。以下では、「課題を解決するための手段」の欄に記載した解決手段の番号毎に、対応関係を示している。[1,10,11]第1センサは、舵角センサ70に対応する。第2センサは、ヒッチ角センサ74に対応する。第1取得処理は、S36,S36aの処理に対応する。第2取得処理は、S38の処理に対応する。ゼロ点推定処理は、図4のS40~S46,S50の処理と、図10のS40a,S42~S46,S50の処理と、に対応する。[2,3,4]S36の処理において、最大転舵角θtmaxと最小転舵角θtminとを取得していることに対応する。[5]S14の処理に対応する。[6]比は、「(βmi-βmax)/(θtmax-θemin)」に対応する。[7]比率係数算出処理は、S40,S40aの処理に対応する。第2検出値の推定値は、「K・(βmi-βmax)」に対応する。所定第1検出値は、最大転舵角θtmaxに対応する。所定第2検出値は、最小ヒッチ角βminに対応する。「8」ゼロ点補正処理は、S64の処理に対応する。操作処理は、後退アシストプログラム54cに規定された指令をPU52が実行することで実現される処理に対応する。[9]指示処理は、S72の処理に対応する。[12]コンピュータは、PU52に対応する。
<その他の実施形態>
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
「第1センサおよび第2センサについて」
・第1センサおよび第2センサの組み合わせとしては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、第1センサを、ヨーレートセンサ72として且つ、第2センサを、舵角センサ70としてもよい。
・第1センサおよび第2センサの組み合わせとしては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、第1センサを、ヨーレートセンサ72として且つ、第2センサを、舵角センサ70としてもよい。
・第1センサおよび第2センサの組み合わせとしては、舵角センサ70、ヨーレートセンサ72、およびヒッチ角センサ74の3つのうちの任意の2つの組み合わせにも限らない。たとえば、第2センサを、横加速度を検出する加速度センサと、車輪速センサ76とのいずれかとしてもよい。その場合、第1センサを、舵角センサ70およびヨーレートセンサ72のいずれかとすればよい。なお、ここで、第2センサを車輪速センサとする場合、ゼロ点補正の対象となる検出値は、前輪の車輪速度ωw1,ωw2同士の速度差、または後輪の車輪速度ωw3,ωw4同士の速度差とする。これは、ヨーレート等と相関を有する物理量である。
「第1取得処理、第2取得処理について」
・上記実施形態では、左旋回時および右旋回時のそれぞれにおける転舵角θtの絶対値の最大値等、左旋回時の第1検出値の大きさの最大値と、右旋回時の第1検出値の大きさの最大値と、を取得したが、これに限らない。たとえば最大値に特にこだわることなく、左旋回時の第1検出値と、右旋回時の第1検出値と、を取得してもよい。また、たとえば、左旋回時または右旋回時の第1検出値と、直進時の第1検出値とを取得してもよい。さらにたとえば、右旋回時または左旋回時においてサンプリングされた大きさが互いに異なる2つの第1検出値であってもよい。この際、サンプリングされた値の大きさ(絶対値)が閾値以上異なる2つの第1検出値とすることが望ましい。さらに、サンプリングされた値の大きさが閾値以上異なる2つの第1検出値が、右旋回時および左旋回時のいずれか一方の期間にサンプリングされた第1検出値であることも必須ではない。なお、図3のS30の処理における条件(D)および条件(F)の成立の有無の判定処理は、サンプリングされた値の大きさ(絶対値)が閾値以上異なるか否かを判定する処理の一例となっている。
・上記実施形態では、左旋回時および右旋回時のそれぞれにおける転舵角θtの絶対値の最大値等、左旋回時の第1検出値の大きさの最大値と、右旋回時の第1検出値の大きさの最大値と、を取得したが、これに限らない。たとえば最大値に特にこだわることなく、左旋回時の第1検出値と、右旋回時の第1検出値と、を取得してもよい。また、たとえば、左旋回時または右旋回時の第1検出値と、直進時の第1検出値とを取得してもよい。さらにたとえば、右旋回時または左旋回時においてサンプリングされた大きさが互いに異なる2つの第1検出値であってもよい。この際、サンプリングされた値の大きさ(絶対値)が閾値以上異なる2つの第1検出値とすることが望ましい。さらに、サンプリングされた値の大きさが閾値以上異なる2つの第1検出値が、右旋回時および左旋回時のいずれか一方の期間にサンプリングされた第1検出値であることも必須ではない。なお、図3のS30の処理における条件(D)および条件(F)の成立の有無の判定処理は、サンプリングされた値の大きさ(絶対値)が閾値以上異なるか否かを判定する処理の一例となっている。
・上記実施形態では、転舵角θtまたはヨーレートyrとヒッチ角βとを同期してサンプリングした後、それらの最大値および最小値を抽出した。これは、たとえば、転舵角θtまたはヨーレートyrの最大値および最小値とヒッチ角βの最小値および最大値とが同期したサンプリング値であるとみなしたことを意味する。しかしこれに限らず、互いに同期してサンプリングした値のみが抽出されるロジックとしてもよい。
・上記実施形態では、センサ値がローパスフィルタ処理された値を第2取得処理によって取得対象となるヒッチ角βとしたが、これに限らない。たとえば、さらにハイパスフィルタ処理を施してもよい。この変更を第1の実施形態に施す場合、転舵角θtの変化に対するヒッチ角βの変化の応答遅れを補償することができる。
・取得対象とされる検出値としては、ローパスフィルタ処理された値に限らない。
・第1取得処理としては、2個の検出値を取得する処理に限らない。たとえば、「ゼロ点推定処理について」の欄に記載したように、LDSを用いる場合等には、逐次検出値を取得してもよい。
・第1取得処理としては、2個の検出値を取得する処理に限らない。たとえば、「ゼロ点推定処理について」の欄に記載したように、LDSを用いる場合等には、逐次検出値を取得してもよい。
「ゼロ点推定処理について」
・上記実施形態では、比率係数Kを、第1センサの最大値と最小値との差と、最大値との比としたが、これに限らない。たとえば、第1センサの最大値と最小値との差と、最小値との比としてもよい。
・上記実施形態では、比率係数Kを、第1センサの最大値と最小値との差と、最大値との比としたが、これに限らない。たとえば、第1センサの最大値と最小値との差と、最小値との比としてもよい。
・比率係数Kを、第1検出値の最大値と最小値との差と、最大値または最小値との比とすることは必須ではない。たとえば「第1取得処理、第2取得処理について」に記載したように、最大値および最小値を取得しない場合には、次のようにすればよい。すなわち、互いに値が異なる2個の第1検出値同士の差と、2個の第1検出値のうちゼロ点でないものの値との比を、比率係数とすればよい。
・複数個の第1検出値が示す第1検出値の変化量と複数個の第2検出値が示す第2検出値の変化量との比に応じて、第1検出値の大きさを第2検出値の大きさに変換する処理としては、上記実施例において例示した処理に限らない。たとえば、転舵角θtの時系列データのうちの値が異なる2つの値同士の差と、対応するヒッチ角βの値同士の差との比を、上記異なる2つの値を変更することで複数通り算出してもよい。そして、それら各比の平均値を変換する処理に用いてもよい。
また、たとえば、転舵角θt(1),θt(2),…θt(n)のそれぞれに、「(βmin-βmax)/(θtmax-θtmin)」を乗算した値を算出する処理であってもよい。その場合、それら各値と、対応するヒッチ角β(1),β(2),…β(n)との差の平均値をオフセット量βoffとすればよい。
・ゼロ点推定処理が、複数個の第1検出値が示す第1検出値の変化量と複数個の第2検出値が示す第2検出値の変化量との比に応じて、第1検出値の大きさを第2検出値の大きさに変換する処理であることは必須ではない。たとえば、転舵角θtがゼロとなるときのヒッチ角βを、オフセット量βoffとしてもよい。
・またたとえば、線形動的システム(LDS)等の学習済みモデルに転舵角θtの時系列データと対応するヒッチ角βの時系列データとを入力することによって推定されるヒッチ角βを真値としてもよい。その場合、同真値と検出されるヒッチ角βとの差をオフセット量βoffとすればよい。ここで、学習済みモデルの訓練データは、ゼロ点補正のなされた転舵角θtおよびゼロ点補正のなされていないヒッチ角βを入力変数して且つゼロ点補正のなされたヒッチ角βを目標変数とするデータとする。この学習済みモデルは、転舵角θtの時系列データの波形とヒッチ角βの時系列データの波形との相似性が学習されたモデルとなる。また、上記学習済みモデルの出力をヒッチ角βとする代わりにオフセット量βoffとしてもよい。
「制御装置について」
・制御装置としては、PU52と記憶装置54とを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理するたとえばASIC等の専用のハードウェア回路を備えてもよい。すなわち、制御装置は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶する記憶装置等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置およびプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置およびプログラム格納装置を備えたソフトウェア実行装置や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。
・制御装置としては、PU52と記憶装置54とを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理するたとえばASIC等の専用のハードウェア回路を備えてもよい。すなわち、制御装置は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶する記憶装置等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置およびプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置およびプログラム格納装置を備えたソフトウェア実行装置や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。
「車両について」
・連結車両としては、図1に例示した車両に限らない。車両としては、連結車両に限らない。
・連結車両としては、図1に例示した車両に限らない。車両としては、連結車両に限らない。
10…連結車両
20…トラクタ
22…前輪
24…後輪
30…トレーラ
32…車輪
40…ボールジョイント
42…軸
50…制御装置
20…トラクタ
22…前輪
24…後輪
30…トレーラ
32…車輪
40…ボールジョイント
42…軸
50…制御装置
Claims (12)
- 第1センサおよび第2センサを備えた車両に適用され、
前記第1センサは、前記車両のヨー運動に応じて変化する物理量を検出するセンサであり、
前記第2センサは、前記車両のヨー運動に応じて変化する物理量であって且つ前記第1センサの検出対象とは異なる物理量を検出するセンサであり、
前記第1センサは、ゼロ点補正がなされており、
第1取得処理、第2取得処理、およびゼロ点推定処理を実行するように構成され、
前記第1取得処理は、前記車両が進行方向の変更を含む走行をしている状態において、互いに異なるタイミングにおいてサンプリングされた複数個の第1検出値を取得する処理であり、
前記第1検出値は、前記第1センサの検出値であり、
前記第2取得処理は、前記第1取得処理の取得対象となる前記第1検出値のサンプリングタイミングに同期してサンプリングされた複数個の第2検出値を取得する処理であり、
前記第2検出値は、前記第2センサの検出値であり、
前記ゼロ点推定処理は、前記第1取得処理によって取得された複数個の前記第1検出値および前記第2取得処理によって取得された複数個の前記第2検出値を入力として、前記第2センサのゼロ点を推定する処理であるゼロ点推定装置。 - 前記第1取得処理によって取得された複数個の前記第1検出値は、前記車両の舵角が互いに相違するタイミングにおいてサンプリングされた値を含む請求項1記載のゼロ点推定装置。
- 前記第1取得処理によって取得された複数個の前記第1検出値は、互いの大きさが閾値以上異なる2つの第1検出値を含む請求項1または2記載のゼロ点推定装置。
- 前記第1取得処理によって取得された複数個の前記第1検出値は、前記車両の右旋回時にサンプリングされた値と前記車両の左旋回時にサンプリングされた値とを含む請求項1~3のいずれか1項に記載のゼロ点推定装置。
- 前記車両は、転舵輪の転舵角を操作可能なトラクタであり、
前記トラクタには、当該トラクタによって牽引されるトレーラが連結可能とされ、
前記第1センサおよび前記第2センサのいずれかは、ヒッチ角センサであり、
前記ヒッチ角センサは、前記トラクタの前後方向と前記トレーラの前後方向とのなす角度であるヒッチ角を検出するセンサであり、
前記第1取得処理による取得対象となる前記第1検出値のサンプリングを、前記車両の走行開始後所定期間経過することを条件に実行するように構成されている請求項1~4のいずれか1項に記載のゼロ点推定装置。 - 前記ゼロ点推定処理は、複数個の前記第1検出値が示す前記第1検出値の変化量と複数個の前記第2検出値が示す前記第2検出値の変化量との比に応じて、前記第1検出値の大きさを前記第2検出値の大きさに変換することによって、前記ゼロ点を算出する処理である請求項1~5のいずれか1項に記載のゼロ点推定装置。
- 前記ゼロ点推定処理は、
2個の前記第1検出値同士の差と所定第1検出値との比である比率係数を算出する比率係数算出処理と、
2個の前記第2検出値同士の差と前記比率係数との積に応じて第2検出値の推定値を算出する処理と、を含み、
前記所定第1検出値は、複数個の前記第1検出値のうちのゼロ点ではない検出値であり、
前記2個の前記第2検出値は、前記2個の前記第1検出値に対応する前記第2検出値である請求項6記載のゼロ点推定装置。 - ゼロ点補正処理、および操作処理を実行するように構成され、
前記ゼロ点補正処理は、前記ゼロ点推定処理によって推定されたゼロ点に応じて前記第2検出値を補正する処理であり、
前記操作処理は、前記ゼロ点補正処理によって補正された前記第2検出値に基づき、所定の機器を操作する処理である請求項1~7のいずれか1項に記載のゼロ点推定装置。 - 前記車両のユーザに前記車両を所定の運転条件で運転するように指示する指示処理を実行し、
前記所定の運転条件は、前記車両の進行方向を変化させる運転条件であり、
前記第1取得処理を、前記指示処理の後の前記車両の運転時に実行する請求項1~8のいずれか1項に記載のゼロ点推定装置。 - 前記車両は、転舵輪の転舵角を操作可能なトラクタであり、
前記トラクタには、当該トラクタによって牽引されるトレーラが連結可能とされ、
前記第1センサおよび前記第2センサは、舵角センサ、ヨーレートセンサ、およびヒッチ角センサの3つのセンサのうちのいずれか2つであり、
前記ヒッチ角センサは、前記トラクタの前後方向と前記トレーラの前後方向とのなす角度であるヒッチ角を検出するセンサである請求項1~9のいずれか1項に記載のゼロ点推定装置。 - 請求項1~10のいずれか1項に記載のゼロ点推定装置における前記各処理を実行するステップを有するゼロ点推定方法。
- 請求項1~10のいずれか1項に記載のゼロ点推定装置における前記各処理をコンピュータに実行させるゼロ点推定プログラム。
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