JP2023101100A - ロボット - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力の増大を抑制することができるロボットを提供すること。【解決手段】基台と、前記基台に接続され、第1軸まわりに回動する第1アームと、前記第1アームに接続され、前記第1軸と平行な第2軸まわりに回動する第2アームと、前記第2アームに接続され、前記第2軸と平行な第3軸の軸方向に移動、または、前記第3軸まわりに回動する第1シャフトと、前記第2アームに設けられ、前記第1シャフトを前記第3軸の軸方向に移動させる、または、前記第3軸まわりに回動させるよう駆動するモーターと、を備え、前記モーターは、前記第2軸に対し前記第1シャフトと反対側に位置していることを特徴とするロボット。【選択図】図3
Description
本発明は、ロボットに関するものである。
近年、工場では人件費の高騰や人材不足により、各種ロボットやそのロボット周辺機器によって、人手で行われてきた作業の自動化が加速している。その各種ロボットとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなスカラロボットが挙げられる。
特許文献1に記載されているスカラロボットは、基台と、基台に接続された第1アームと、第1アームに接続された第2アームと、第2アームに接続され、昇降および回動する作業軸と、作業軸を昇降させる作業軸昇降機構と、を備える。
また、作業軸昇降機構は、作業軸昇降用モーターの駆動力をドライブプーリーおよびドリブンプーリーを介して伝達する昇降用ベルトと、昇降用ベルトに固定された状態で作業軸を回転可能に保持し、昇降用ベルトの搬送に伴って作業軸と一体で昇降移動する上下動ブラケットと、上下動ブラケットの昇降移動を案内するガイド軸と、を有する。
しかしながら、特許文献1に記載されているスカラロボットでは、各部品の配置によって、第2アームにおいて先端側に重心が偏在している。このため、ロボットアームを駆動するためのイナーシャが大きくなってしまい、消費電力が増大するといった問題が生じるおそれがある。
本発明は、前述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下により実現することが可能である。
本発明のロボットは、基台と、
前記基台に接続され、第1軸まわりに回動する第1アームと、
前記第1アームに接続され、前記第1軸と平行な第2軸まわりに回動する第2アームと、
前記第2アームに接続され、前記第2軸と平行な第3軸の軸方向に移動、または、前記第3軸まわりに回動する第1シャフトと、
前記第2アームに設けられ、前記第1シャフトを前記第3軸の軸方向に移動させる、または、前記第3軸まわりに回動させるよう駆動するモーターと、を備え、
前記モーターは、前記第2軸に対し前記第1シャフトと反対側に位置していることを特徴とする。
前記基台に接続され、第1軸まわりに回動する第1アームと、
前記第1アームに接続され、前記第1軸と平行な第2軸まわりに回動する第2アームと、
前記第2アームに接続され、前記第2軸と平行な第3軸の軸方向に移動、または、前記第3軸まわりに回動する第1シャフトと、
前記第2アームに設けられ、前記第1シャフトを前記第3軸の軸方向に移動させる、または、前記第3軸まわりに回動させるよう駆動するモーターと、を備え、
前記モーターは、前記第2軸に対し前記第1シャフトと反対側に位置していることを特徴とする。
以下、本発明のロボットを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のロボットを備えるロボットシステムの第1実施形態を示す側面図である。図2は、図1に示すロボットシステムのブロック図である。図3は、図1に示すロボットアームが備える第2アームの内部を示す部分断面図である。
<第1実施形態>
図1は、本発明のロボットを備えるロボットシステムの第1実施形態を示す側面図である。図2は、図1に示すロボットシステムのブロック図である。図3は、図1に示すロボットアームが備える第2アームの内部を示す部分断面図である。
また、図1、図3では、説明の便宜上、互いに直交する3軸として、x軸、y軸およびz軸を図示している。また、以下では、x軸に平行な方向を「x軸方向」とも言い、y軸に平行な方向を「y軸方向」とも言い、z軸に平行な方向を「z軸方向」とも言う。また、以下では、図示された各矢印の先端側を「+(プラス)」、基端側を「-(マイナス)」と言い、+x軸方向に平行な方向を「+x軸方向」とも言い、-x軸方向に平行な方向を「-x軸方向」とも言い、+y軸方向に平行な方向を「+y軸方向」とも言い、-y軸方向に平行な方向を「-y軸方向」とも言い、+z軸方向に平行な方向を「+z軸方向」とも言い、-z軸方向に平行な方向を「-z軸方向」とも言う。また、z軸まわりの方向およびz軸に平行な軸まわりの方向を「u軸方向」とも言う。
また、以下では、説明の便宜上、図1中の+z軸方向、すなわち、上側を「上」または「上方」、-z軸方向、すなわち、下側を「下」または「下方」とも言う。また、ロボットアーム20については、図1中の基台21側を「基端」、その反対側、すなわち、エンドエフェクター7側を「先端」と言う。また、図1中のz軸方向、すなわち、上下方向を「鉛直方向」とし、x軸方向およびy軸方向、すなわち、左右方向を「水平方向」とする。
図1および図2に示すロボットシステム100は、例えば、電子部品および電子機器等のワークの保持、搬送、組立ておよび検査等の作業で用いられる装置である。ロボットシステム100は、制御装置1と、ロボット2と、エンドエフェクター7と、を備えている。
また、制御装置1は、ロボット2とは異なる位置、すなわち、ロボット2の外側に配置されている。また、図示の構成では、ロボット2と制御装置1とは、ケーブル200で電気的に接続(以下、単に「接続」とも言う)されているが、これに限定されずケーブル200を省略し、無線方式で通信を行うようになっていてもよい。すなわち、ロボット2と制御装置1とは、有線通信で接続されていてもよく、また、無線通信で接続されていてもよい。
ロボット2は、図示の構成では、水平多関節ロボット、すなわち、スカラロボットである。
図1~図3に示すように、ロボット2は、基台21と、第1アーム22と、第2アーム23と、作業ヘッドである第3アーム24と、を備えている。第1アーム22、第2アーム23および第3アーム24によりロボットアーム20が構成される。
また、ロボット2は、第1アーム22を基台21に対して回転させる駆動ユニット25と、第2アーム23を第1アーム22に対して回転させる駆動ユニット26と、第3アーム24の先端シャフト(第1シャフト)241を第2アーム23に対して回転させるu駆動ユニット27と、先端シャフト241を第2アーム23に対してz軸方向に移動させるz駆動ユニット28と、を備えている。
図1および図2に示すように、駆動ユニット25は、基台21内に内蔵されており、駆動力を発生するモーター251と、モーター251の駆動力を減速する減速機252と、モーター251または減速機252の回転軸の回転角度を検出する位置センサー253とを有している。
駆動ユニット26は、第2アーム23の筐体230に内蔵されており、駆動力を発生するモーター261と、モーター261の駆動力を減速する減速機262と、モーター261または減速機262の回転軸の回転角度を検出する位置センサー263とを有している。
u駆動ユニット27は、第2アーム23の筐体230に内蔵されており、駆動力を発生するモーター271と、モーター271の回転軸の回転角度を検出する位置センサー273とを有している。
z駆動ユニット28は、第2アーム23の筐体230に内蔵されており、駆動力を発生するモーター281と、モーター281の回転軸の回転角度を検出する位置センサー283とを有している。
モーター251、モーター261、モーター271およびモーター281としては、例えば、ACサーボモーター、DCサーボモーター等のサーボモーターを用いることができる。
また、減速機252および減速機262としては、例えば、遊星ギア型の減速機、波動歯車装置等を用いることができる。また、位置センサー253、位置センサー263、位置センサー273および位置センサー283は、例えば、角度センサーとすることができる。
駆動ユニット25、駆動ユニット26、u駆動ユニット27およびz駆動ユニット28は、それぞれ、対応する図示しないモータードライバーに接続されており、モータードライバーを介して制御装置1のロボット制御部11により制御される。
基台21は、例えば、図示しない床面にボルト等によって固定されている。基台21の上端部には第1アーム22が連結されている。第1アーム22は、基台21に対して鉛直方向に沿う第1軸O1まわりに回転可能となっている。第1アーム22を回転させる駆動ユニット25が駆動すると、第1アーム22が基台21に対して第1軸O1まわりに水平面内で回転する。また、位置センサー253により、基台21に対する第1アーム22の回転量が検出できるようになっている。
また、第1アーム22の先端部には、第2アーム23が連結されている。第2アーム23は、第1アーム22に対して鉛直方向に沿う第2軸O2まわりに回転可能となっている。第1軸O1の軸方向と第2軸O2の軸方向とは同一である。すなわち、第2軸O2は、第1軸O1と平行である。第2アーム23を回転させる駆動ユニット26が駆動すると、第2アーム23が第1アーム22に対して第2軸O2まわりに水平面内で回転する。また、位置センサー263により、第1アーム22に対する第2アーム23の駆動、具体的には、回転量が検出できるようになっている。すなわち、第2軸O2は、減速機262の出力回転軸の中心である。
また、第2アーム23は、複数の壁部であるベース部231、天板232およびこれらを連結している4つの側壁233を有する筐体230を有している。この筐体230の内部、すなわち、ベース部231上には、駆動ユニット26、u駆動ユニット27、z駆動ユニット28が+y軸側からこの順で並んで配置されている。
また、図3に示すように、ベース部231は、第2アーム23の底部であり、u駆動ユニット27が配置される凹部230Cを有している。凹部230Cは、-z軸側の一部が-z軸側に開放しており、この解放した部分に回転支持部材242が埋設され、先端シャフト241が挿通されている。
また、第2アーム23の先端部には、第3アーム24が設置されている。第3アーム24は、先端シャフト241と、先端シャフト241を回転可能に支持する回転支持部材242とを有する。
先端シャフト241は、第2アーム23に対して、鉛直方向に沿う第3軸O3まわりに回転可能であり、かつ、上下方向に移動(昇降)可能となっている。すなわち、先端シャフト241はボールねじスプライン軸であり、この先端シャフト241は、ロボットアーム20の最も先端のアームである。
また、先端シャフト241の長手方向の途中には、ボールねじナット243と、スプラインナット244と、が設置されており、先端シャフト241は、これらによって支持されている。これらボールねじナット243およびスプラインナット244は、この順で+z軸側から離間して配置されている。
ボールねじナット243は、内輪243Aと、内輪243Aの外周側に同心的に配置された外輪243Bとを有する。これら内輪243Aおよび外輪243Bの間には、図示しない複数のボールが配置されており、ボールの移動とともに内輪243Aおよび外輪243Bは、互いに相対的に回転する。
また、内輪243Aは、外輪243Bから露出した部分を有し、この露出した部分に後述するベルト284が掛け回されている。また、内輪243Aは、その内部に先端シャフト241を挿通し、後述するように、先端シャフト241をz軸方向に沿って移動可能に支持している。また、外輪243Bは、ベース部231に固定されている。
スプラインナット244は、内輪244Aと、内輪244Aの外周側に同心的に配置された外輪244Bとを有する。これら内輪244Aおよび外輪244Bの間には、図示しない複数のボールが配置されており、ボールの移動とともに内輪244Aおよび外輪244Bは、互いに相対的に回転する。
また、内輪244Aは、外輪244Bから露出した部分を有し、この露出した部分に後述するベルト274が掛け回されている。また、内輪244Aは、その内部に先端シャフト241を挿通し、先端シャフト241をz軸まわり、すなわち、u軸方向に回転可能に支持している。また、外輪244Bは、後述するベース部231の凹部230Cに固定されている。
また、スプラインナット244の-z軸側には、回転支持部材242が設置されている。この回転支持部材242は、外筒245と、外筒245の内側に設けられた回転体246と、を有する。外筒245は、第2アーム23の筐体230内のベース部231に固定されている。一方、回転体246は、先端シャフト241には固定されているが、先端シャフト241とともにz軸まわり、すなわち、u軸方向に回転可能に外筒245に支持されている。
先端シャフト241を回転させるu駆動ユニット27が駆動すると、先端シャフト241は、z軸まわりに正逆回転、すなわち、回転する。また、位置センサー273により、第2アーム23に対する先端シャフト241の回転量が検出できるようになっている。
また、先端シャフト241をz軸方向に移動させるz駆動ユニット28が駆動すると、先端シャフト241は、上下方向、すなわち、z軸方向に移動する。また、位置センサー283により、第2アーム23に対する先端シャフト241のz軸方向の移動量が検出できるようになっている。
また、先端シャフト241の先端部には、各種のエンドエフェクターが着脱可能に連結される。エンドエフェクターとしては、特に限定されず、例えば、被搬送物を把持するもの、被加工物を加工するもの、検査に使用するもの等が挙げられる。本実施形態では、エンドエフェクター7が着脱可能に連結される。
なお、エンドエフェクター7は、本実施形態では、ロボット2の構成要素になっていないが、エンドエフェクター7の一部または全部がロボット2の構成要素になっていてもよい。また、エンドエフェクター7は、本実施形態では、ロボットアーム20の構成要素になっていないが、エンドエフェクター7の一部または全部がロボットアーム20の構成要素になっていてもよい。
また、本実施形態では、エンドエフェクター7は、ロボットアーム20に対して着脱可能であるが、これに限定されず、例えば、エンドエフェクター7は、ロボットアーム20から離脱不能になっていてもよい。
図2に示すように、制御装置1は、ロボット制御部11と、モーター制御部12(エンドエフェクター制御部)と、表示制御部13と、記憶部14と、受付部15と、を備えており、ロボット2、エンドエフェクター7のモーター等、ロボットシステム100の各部の駆動をそれぞれ制御する。
また、制御装置1は、ロボット制御部11と、モーター制御部12と、表示制御部13と、記憶部14と、受付部15との間で、それぞれ、通信可能に構成されている。すなわち、ロボット制御部11と、モーター制御部12と、表示制御部13と、記憶部14と、受付部15とは、互いに、有線または無線通信で接続されている。
また、制御装置1には、ロボット2と、エンドエフェクター7とが、それぞれ、有線または無線通信で接続されている。
ロボット制御部11は、ロボット2の駆動、すなわち、ロボットアーム20等の駆動を制御する。ロボット制御部11は、OS等のプログラムがインストールされたコンピューターである。このロボット制御部11は、例えば、プロセッサとしてのCPUと、RAMと、プログラムが記憶されたROMとを有する。また、ロボット制御部11の機能は、例えば、CPUにより各種プログラムを実行することにより実現することができる。
モーター制御部12は、モーター72の駆動を制御する。モーター制御部12は、OS等のプログラムがインストールされたコンピューターである。このモーター制御部12は、例えば、プロセッサとしてのCPUと、RAMと、プログラムが記憶されたROMとを有する。また、モーター制御部12の機能は、例えば、CPUにより各種プログラムを実行することにより実現することができる。
表示制御部13は、図示しない表示装置にウィンドウ等の各種の画面や文字等を表示させる機能を有している。
記憶部14は、各種の情報(データやプログラム等を含む)を記憶する機能を有する。この記憶部14は、制御プログラム等を記憶する。記憶部14の機能は、ROM等のいわゆる外部記憶装置(図示せず)によって実現することができる。
受付部15は、図示しない入力装置からの入力を受け付ける機能を有している。
受付部15は、図示しない入力装置からの入力を受け付ける機能を有している。
次に、第2アーム23の内部について説明する。
ロボット2では、図3に示すように、第2アーム23の筐体230内に、第3アーム24をz軸まわりに回転させるu駆動ユニット27と、第3アーム24をz軸方向に移動させるz駆動ユニット28と、ベルト274と、ベルト284と、が設けられている。
ロボット2では、図3に示すように、第2アーム23の筐体230内に、第3アーム24をz軸まわりに回転させるu駆動ユニット27と、第3アーム24をz軸方向に移動させるz駆動ユニット28と、ベルト274と、ベルト284と、が設けられている。
図3に示すように、u駆動ユニット27は、前述したモーター271および位置センサー273に加え、プーリー275を有する。これらは、位置センサー273、モーター271およびプーリー275の順で+z軸側から配置され、凹部230Cの底部に固定されている。プーリー275は、モーター271の回転軸に固定されており、モーター271の回転力がプーリー275に伝達される。
また、プーリー275は、ベルト274によって先端シャフト241に設けられたスプラインナット244の内輪244Aと連結されている。ベルト274は、プーリー275および内輪244Aに掛け回された無端ベルトであり、その内側、すなわち、プーリー275および内輪244A側に図示しない歯を有する。ベルト274の歯が、プーリー275および内輪244Aの露出した部分の図示しない歯とそれぞれ噛合している。
このようなu駆動ユニット27では、モーター271の回転力がプーリー275を介してベルト274に伝達され、ベルト274が回転する。このベルト274の回転により、その回転力がスプラインナット244を介して先端シャフト241に伝達される。この回転力が内輪244Aの内周部および先端シャフト241の図示しないスプライン溝を介して先端シャフト241に伝達され、先端シャフト241がu軸方向に移動する、すなわち、回転することができる。
図4に示すように、z駆動ユニット28は、前述したモーター281および位置センサー283に加え、プーリー285を有する。これらは、位置センサー283、モーター281およびプーリー285の順で+z軸側から配置されている。プーリー285は、モーター281の回転軸に固定されており、モーター281の回転力がプーリー285に伝達される。
また、プーリー285は、ベルト284によって先端シャフト241に設けられたボールねじナット243の内輪243Aの露出した部分と連結されている。ベルト284は、プーリー285および内輪243Aに掛け回された無端ベルトであり、その内側、すなわち、プーリー285および内輪243A側に図示しない歯を有する。ベルト284の歯が、プーリー285および内輪243Aの図示しない歯とそれぞれ噛合している。
このようなz駆動ユニット28では、モーター281の回転力がプーリー285を介してベルト284に伝達され、ベルト284が回転する。このベルト284の回転により、その回転力がボールねじナット243の内輪243Aを介して先端シャフト241に伝達される。この回転力が内輪243Aの内周部および先端シャフト241のボールねじ溝によって方向が変換され、先端シャフト241がz軸方向に移動する、すなわち、上下動することができる。
次に、先端シャフト241、u駆動ユニット27、z駆動ユニット28および第2軸O2の位置関係について説明する。従来では、先端側、すなわち、-y軸側から、先端シャフト241に相当する部材、z駆動ユニット28に相当するユニット、u駆動ユニット27に相当するユニット、第2軸O2の順で並んで配置されていた。すなわち、u駆動ユニット27に相当するユニット、z駆動ユニット28に相当するユニットは、第2軸O2よりも先端側に配置されていた。このため、ロボットアーム全体で見たとき、先端側に重心が偏在する傾向を示す。その結果、ロボットアームを駆動するためのイナーシャが大きくなってしまい、消費電力の増大、回生抵抗等の部品の過剰な発熱といった問題が生じるおそれがある。
これに対し、本発明では、以下のような構成とすることにより、上記課題を解決することができる。ロボット2では、先端側、すなわち、-y軸側から、先端シャフト241、第2軸O2、z駆動ユニット28およびu駆動ユニット27の順で並んで配置されている。すなわち、z駆動ユニット28およびu駆動ユニット27は、第2軸O2よりも基端側に配置されている。さらに換言すれば、モーター281およびモーター271の少なくとも一方(本実施形態では、双方)は、第2軸O2に対し先端シャフト241と反対側に位置している。
このような構成によれば、第2アーム23の重心を従来よりも基端側に移動させることができる。よって、ロボットアーム20を駆動する際のイナーシャが大きくなりすぎるのを抑制することができる。その結果、消費電力の増大を抑制し、回生抵抗等の部品の過剰な発熱を抑制することができる。
なお、本実施形態では、u駆動ユニット27は、モーター271および位置センサー273が、同軸的に固定されたユニットであるが、本発明ではこれに限定されず、モーター271および位置センサー273の少なくとも1つが、互いに異なる位置に配置されていてもよい。この場合、少なくともモーター271が第2軸O2に対し先端シャフト241と反対側に位置していれば本発明の効果を奏することができる。
同様に、本実施形態では、z駆動ユニット28は、モーター281および位置センサー283が、同軸的に固定されたユニットであるが、本発明ではこれに限定されず、モーター281および位置センサー283の少なくとも1つが、互いに異なる位置に配置されていてもよい。この場合、少なくともモーター281が第2軸O2に対し先端シャフト241と反対側に位置していれば本発明の効果を奏することができる。
このように、基台21と、基台21に接続され、第1軸O1まわりに回動する第1アーム22と、第1アーム22に接続され、第1軸O1と平行な第2軸O2まわりに回動する第2アーム23と、第2アーム23に接続され、第2軸O2と平行な第3軸O3の軸方向に移動、または、第3軸O3まわりに回動する第1シャフトである先端シャフト241と、第2アーム23に設けられ、先端シャフト241を第3軸O3と平行な方向に移動させるよう駆動するモーター281、または、第2アーム23に設けられ、先端シャフト241を第3軸O3まわりに回動するよう駆動するモーター271と、を備える。また、モーター281およびモーター271の少なくとも一方(本実施形態では、双方)は、第2軸O2に対し先端シャフト241と反対側に位置している。これにより、第2アーム23の重心を従来よりも基端側に移動させることができる。よって、ロボットアーム20を駆動する際のイナーシャが大きくなりすぎるのを抑制することができる。その結果、消費電力の増大を抑制することができる。
また、モーターは、ロボット2では、第1モーターであるモーター281と第2モーターであるモーター271とを含み、モーター281は、第1シャフトである先端シャフト241を第3軸O3の軸方向に移動させるように駆動し、モーター271は、先端シャフト241を第3軸O3まわりに回動させるように駆動する。これにより、先端シャフト241を第3軸O3の軸方向に移動させるように駆動するとともに、第3軸O3まわりに回動させるように駆動することができる。
また、第2軸O2と第3軸O3との距離をD1とし、第2軸O2とモーター281の中心軸との距離をD2とし、モーター271の中心軸とモーター281の中心軸との距離をD3としたとき、D1、D2およびD3は、以下のような関係であることが好ましい。
D1>D2を満足することが好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著に得ることができるとともに、第2アーム23の長さが過剰に長くなるのを防止することができる。
比D1/D2は、特に限定されないが、1.2以上、10.0以下であることが好ましく、2.0以上、5.0以下であることがより好ましい。これにより、上記効果をより確実に発揮することができる。
D1>D3を満足することが好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著に得ることができるとともに、第2アーム23の長さが過剰に長くなるのを防止することができる。
<第2実施形態>
図4は、本発明のロボットを備えるロボットシステムの第2実施形態が備える第2アームの内部を示す部分断面図である。
図4は、本発明のロボットを備えるロボットシステムの第2実施形態が備える第2アームの内部を示す部分断面図である。
以下、この図を参照しつつ本発明のロボットの第2実施形態について説明するが、以下では、第1実施形態との相違点を説明する。
図4に示すように、ロボット2では、先端側、すなわち、-y軸側から、先端シャフト241、z駆動ユニット28、第2軸O2およびu駆動ユニット27の順で並んで配置されている。すなわち、z駆動ユニット28は、第2軸O2よりも先端側に配置され、u駆動ユニット27は、第2軸O2よりも基端側に配置されている。さらに換言すれば、第2モーター271は、第2軸O2に対し先端シャフト241と反対側に位置している。
このように本実施形態では、少なくとも第2モーターであるモーター271が、第2軸O2に対し先端シャフト241と反対側に位置している。これにより、前記実施形態で述べた本発明の効果を得ることができるとともに、従来の構成から本発明の構成に変更するにあたって、構造変更する部分を可及的に少なくすることができる。
また、D1、D2およびD3は、以下のような関係であることが好ましい。
比D1/D2は、特に限定されないが、1.2以上、5.0以下であることが好ましく、2.0以上、3.0以下であることがより好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著に得ることができる。
比D1/D2は、特に限定されないが、1.2以上、5.0以下であることが好ましく、2.0以上、3.0以下であることがより好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著に得ることができる。
D1>D3を満足することが好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著に得ることができるとともに、第2アーム23の長さが過剰に長くなるのを防止することができる。
比D1/D3は、特に限定されないが、1.2以上、10.0以下であることが好ましく、2.0以上、5.0以下であることがより好ましい。これにより、上記効果をより確実に発揮することができる。
また、本実施形態では、第2モーターであるモーター271のみが、第2軸O2に対し先端シャフト241と反対側に位置しているが、これに限定されず、第1モーターであるモーター281のみが第2軸O2に対し先端シャフト241と反対側に位置していてもよい。この場合であっても、前記実施形態で述べた本発明の効果を得ることができるとともに、従来の構成から本発明の構成に変更するにあたって、構造変更する部分を可及的に少なくすることができる。
<第3実施形態>
図5は、本発明のロボットを備えるロボットシステムの第3実施形態が備える第2アームの内部を示す部分断面図である。
図5は、本発明のロボットを備えるロボットシステムの第3実施形態が備える第2アームの内部を示す部分断面図である。
以下、この図を参照しつつ本発明のロボットの第3実施形態について説明するが、以下では、第1実施形態との相違点を説明する。
図5に示すように、第3アーム24は、先端シャフト(第1シャフト)291と、先端シャフト291を回転可能に支持する回転支持部材292と、伝達シャフト(第2シャフト)301と、伝達シャフト301を回転可能に支持する回転支持部材302と、先端シャフト291と伝達シャフト301とを連結する連結部材310と、を有する。本実施形態において、先端シャフト291はボールスプライン軸であり、伝達シャフト301はボールねじ軸である。
先端シャフト291は、スプラインナット293が設けられている。スプラインナット293は、内輪293Aと、内輪293Aの外周側に同心的に配置された外輪293Bとを有する。これら内輪293Aおよび外輪293Bの間には、図示しない複数のボールが配置されており、ボールの移動とともに内輪293Aおよび外輪293Bは、互いに相対的に回転する。
また、内輪293Aは、外輪293Bから露出した部分を有し、この露出した部分にベルト274が掛け回されている。また、内輪293Aは、その内部に先端シャフト291を挿通し、先端シャフト291をz軸まわり、すなわち、u軸方向に回転可能に支持している。
また、スプラインナット293の-z軸側には、回転支持部材292が設置されている。この回転支持部材292は、外筒294と、外筒294の内側に設けられた回転体295と、を有する。外筒294は、第2アーム23の筐体230内のベース部231に固定されている。一方、回転体295は、先端シャフト291には固定されているが、先端シャフト291とともにz軸まわり、すなわち、u軸方向に回転可能に外筒294に支持されている。
u駆動ユニット27が駆動すると、先端シャフト291は、z軸まわりに正逆回転、すなわち、回転する。また、位置センサー273により、第2アーム23に対する先端シャフト291の回転量が検出できるようになっている。
また、先端シャフト291の+z軸側の端部には、連結部材310が先端シャフト291に対して回転可能、かつ、上下方向への移動ができない状態で取り付けられている。
伝達シャフト301は、-z軸側にプーリー304が設けられている。プーリー304は、ベルト284が掛けまわされており、モーター281の回転力がベルト284およびプーリー304を介して伝達シャフト301に伝達されることで、伝達シャフト301が正逆回転、すなわち、回転する。
また、ボールねじナット303は、伝達シャフト301の+z軸側の端部に設けられており、上述した連結部材310に回転できないよう状態で取り付けられている。よって、ボールねじナット303は、伝達シャフト301がz駆動ユニット28の駆動によって回転することにより連結部材310および先端シャフト291と一体として上下方向へ移動する。また、位置センサー283により、第2アーム23に対する先端シャフト291のz軸方向の移動量が検出できるようになっている。
また、伝達シャフト301は、先端シャフト291よりも+y軸側に配置され、第3軸O3と平行な第4軸O4に沿って延在している。伝達シャフト301は、ベース部231に回転支持部材302を介して回転可能に支持されている。
このように、本実施形態では、ロボット2は、第3軸O3とは異なり、かつ、第3軸O3と平行な第4軸O4に沿って配置され、第1モーターであるモーター281の駆動力を先端シャフト291に伝達する伝達シャフト301を有する。これにより、先端シャフト241を第4軸O4の軸方向に移動させることができる。
また、伝達シャフト301は、第2軸O2よりも先端側に配置されている。すなわち、伝達シャフト301は、第2軸O2と第1シャフトである先端シャフト291との間に位置している。これにより、例えば、特開2003-285282号公報に示すような構成のロボットから本発明のロボット2に構造変更するにあたって、構造変更する部分を可及的に少なくすることができる。
また、第3軸O3と第4軸O4との距離をD4としたとき、比D1/D4は、特に限定されないが、1.2以上、10.0以下であることが好ましく、2.0以上、5.0以下であることがより好ましい。これにより、上記効果をより確実に発揮することができる。
<第4実施形態>
図6は、本発明のロボットを備えるロボットシステムの第4実施形態が備える第2アームの内部を示す部分断面図である。
図6は、本発明のロボットを備えるロボットシステムの第4実施形態が備える第2アームの内部を示す部分断面図である。
以下、この図を参照しつつ本発明のロボットの第4実施形態について説明するが、以下では、第3実施形態との相違点を説明する。
図6に示すように、本実施形態では、伝達シャフト301は、第2軸O2よりも+y軸側に位置し、かつ、z駆動ユニット28よりも-y軸側に位置している。換言すれば、第2シャフトである伝達シャフト301は、第2軸O2に対し第1シャフトである先端シャフト291と反対側に位置している。これにより、第3実施形態よりも重心の位置をさらに基端側に移動させることができる。よって、本発明の効果をさらに効果的に発揮することができる。
なお、図示の構成では、u駆動ユニット27およびz駆動ユニット28は、y軸方向の位置が異なるが、本発明ではこれに限定されず、y軸方向の位置が同じであってもよい。この場合、u駆動ユニット27およびz駆動ユニット28は、x軸方向にずれて配置されていることが好ましい。さらに、この場合、伝達シャフト301、u駆動ユニット27およびz駆動ユニット28は、y軸方向の位置が同じでかつ、x軸方向にずれて配置されていることがより好ましい。これにより、第2アーム23の小型化を図ることができる。
以上、本発明のロボットを図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前記実施形態では、ロボットアームの回転軸の数は、3つであるが、本発明では、これに限定されず、ロボットアームの回転軸の数は、例えば、2つ、または、4つ以上でもよい。すなわち、前記実施形態では、アームの数は、3つであるが、本発明では、これに限定されず、アームの数は、例えば、2つ、または、4つ以上でもよい。
また、前記実施形態では、先端シャフト241は、第2アーム23に対して、鉛直方向に沿う第3軸O3まわりに回転可能であり、かつ、上下方向に移動(昇降)可能となっているが、これに限定されず、例えば、先端シャフト241は上下方向に移動(昇降)のみが可能となっていてもよい。その場合、第2アーム23には、u駆動ユニット27は省略され、z駆動ユニット28のみ搭載されていてもよい。
1…制御装置、2…ロボット、7…エンドエフェクター、11…ロボット制御部、12…モーター制御部、13…表示制御部、14…記憶部、15…受付部、20…ロボットアーム、21…基台、22…第1アーム、23…第2アーム、24…第3アーム、25…駆動ユニット、26…駆動ユニット、27…u駆動ユニット、28…z駆動ユニット、29…伝達シャフト(第2シャフト)、72…モーター、100…ロボットシステム、200…ケーブル、230…筐体、230C…凹部、231…ベース部、232…天板、233…側壁、241…先端シャフト(第1シャフト)、242…回転支持部材、243…ボールねじナット、243A…内輪、243B…外輪、244…スプラインナット、244A…内輪、244B…外輪、245…外筒、246…回転体、251…モーター、252…減速機、253…位置センサー、261…モーター、262…減速機、263…位置センサー、271…モーター、273…位置センサー、274…ベルト、275…プーリー、281…モーター、283…位置センサー、284…ベルト、285…プーリー、291…先端シャフト(第1シャフト)、292…回転支持部材、293…スプラインナット、293A…内輪、293B…外輪、294…外筒、295…回転体、301…伝達シャフト、302…回転支持部材、303…ボールねじナット、304…プーリー、310…連結部材、D1、D2、D3、D4…距離、O1…第1軸、O2…第2軸、O3…第3軸、O4…第4軸
Claims (5)
- 基台と、
前記基台に接続され、第1軸まわりに回動する第1アームと、
前記第1アームに接続され、前記第1軸と平行な第2軸まわりに回動する第2アームと、
前記第2アームに接続され、前記第2軸と平行な第3軸の軸方向に移動、または、前記第3軸まわりに回動する第1シャフトと、
前記第2アームに設けられ、前記第1シャフトを前記第3軸の軸方向に移動させる、または、前記第3軸まわりに回動させるよう駆動するモーターと、を備え、
前記モーターは、前記第2軸に対し前記第1シャフトと反対側に位置していることを特徴とするロボット。 - 前記モーターは、第1モーターと第2モーターを含み、
前記第1モーターは、前記第1シャフトを前記第3軸の軸方向に移動させるように駆動し、
前記第2モーターは、前記第1シャフトを前記第3軸まわりに回動させるように駆動する請求項1に記載のロボット。 - 前記第3軸とは異なり、かつ、前記第3軸と平行な第4軸に沿って配置され、前記モーターの駆動力を前記第1シャフトに伝達する第2シャフトを有する請求項1または2に記載のロボット。
- 前記第2シャフトは、前記第2軸に対し前記第1シャフトと反対側に位置している請求項3に記載のロボット。
- 前記第2シャフトは、前記第2軸と前記第1シャフトとの間に位置している請求項3に記載のロボット。
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