JP2023100002A - 蓄電装置及び蓄電設備 - Google Patents

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強志 飛鷹
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Abstract

【課題】高温化した蓄電素子の放熱性を高める。【解決手段】蓄電装置1は、蓄電素子100と、蓄電素子100に対向する対向部(底体311)を有する対向部材(外装体本体310)と、蓄電素子100とともに対向部材の対向部を挟む位置に配置され、対向部材よりも熱伝導率の高い放熱部材(第一支持体510)とを備えている。蓄電素子100における対向部に対向する第一部(底面113)と、放熱部材における対向部に対向する第二部(底部511)とのうちの一方は、対向部の少なくとも一部に開口Aが生じた際に、他方に接近する接近部(バネ550)が設けられている。【選択図】図9

Description

本発明は、蓄電装置及び蓄電設備に関する。
例えば特許文献1には、複数の直方体状の二次電池(蓄電素子)を樹脂製のセルホルダ(樹脂外装体)で保持した電池ユニット(蓄電装置)が開示されている。
特開2017-147107号公報
例えば、蓄電素子に異常が生じ高温化してしまうと、その隣にある正常な蓄電素子まで多量の熱が伝わるおそれがある。
このため、本発明の目的は、高温化した蓄電素子の放熱性を高めることである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電装置は、蓄電素子と、前記蓄電素子に対向する対向部を有する対向部材と、前記蓄電素子とともに前記対向部材の前記対向部を挟む位置に配置され、前記対向部材よりも熱伝導率の高い放熱部材とを備え、前記蓄電素子における前記対向部に対向する第一部と、前記放熱部材における前記対向部に対向する第二部とのうちの一方は、前記対向部の少なくとも一部に開口が生じた際に、他方に接近する接近部が設けられている。
本発明の蓄電装置によれば、高温化した蓄電素子の放熱性を高めることができる。
実施の形態に係る蓄電装置の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電装置を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子の構成を示す斜視図である。 実施の形態に係る外装体本体の概略構成を示す斜視図である。 実施の形態に係る外装体本体の一部を断面で示す断面斜視図である。 実施の形態に係る第一支持体の上面図である。 実施の形態に係る第一支持体の断面図である。 実施の形態に係る第一支持体に対して、外装体本体及び蓄電素子が組み付けられた状態を模式的に示す部分断面図である。 実施の形態に係る外装体本体の底体に開口が生じた状態を模式的に示す部分断面図である。 変形例1に係る第一支持体に対して、外装体本体及び蓄電素子が組み付けられた状態を模式的に示す部分断面図である。 変形例1に係る外装体本体の底体に開口が生じた状態を模式的に示す部分断面図である。 変形例2に係る第一支持体に対して、外装体本体及び蓄電素子が組み付けられた状態を模式的に示す部分断面図である。 変形例2に係る外装体本体の底体に開口が生じた状態を模式的に示す部分断面図である。 変形例3に係る蓄電設備の外観を示す斜視図である。
(1)本発明の一態様に係る蓄電装置は、蓄電素子と、前記蓄電素子に対向する対向部を有する対向部材と、前記蓄電素子とともに前記対向部材の前記対向部を挟む位置に配置され、前記対向部材よりも熱伝導率の高い放熱部材とを備え、前記蓄電素子における前記対向部に対向する第一部と、前記放熱部材における前記対向部に対向する第二部とのうちの一方は、前記対向部の少なくとも一部に開口が生じた際に、他方に接近する接近部を有している。
例えば、高温化した蓄電素子の影響により、対向部材の対向部が溶融したり、対向部に亀裂が入ったりして、対向部に開口が生じた際には、接近部が前記他方に接近する。接近部が正常時よりも前記他方に近づくことで、蓄電素子と放熱部材とを結ぶ熱経路となりうる。対向部材を損傷(溶融や亀裂など)させうるほど高温化した蓄電素子の熱は、接近部を伝わって対向部材よりも熱伝導率の高い放熱部材から放出されるので、高温化した蓄電素子の放熱性を高めることができる。
(2)上記(1)に記載の蓄電装置が有する前記接近部は、前記他方に向けて突出する突出部であってもよい。
これによれば、接近部が前記一方から突出した突出部であるので、例えば溶融して軟化した対向部に進入しやすい。これにより、熱経路を早期に形成することができ、高温化した蓄電素子の放熱性をより高めることができる。
(3)本発明の他の態様に係る蓄電装置は、蓄電素子と、前記蓄電素子が載置されるとともに前記蓄電素子に対向する対向部を有する樹脂製の対向部材と、前記蓄電素子とともに前記対向部材の前記対向部を挟む位置に配置される金属製の放熱部材とを備え、前記蓄電素子における前記対向部に対向する第一部と、前記放熱部材における前記対向部に対向する第二部とのうちの一方は、他方に向けて突出する突出部を有している。
例えば、蓄電素子が高温化した場合、樹脂製である対向部材の対向部が溶融したり、対向部に亀裂が入ったりする。この際、突出部は、例えば溶融して軟化した対向部に進入しやすい。これにより、熱経路を早期に形成することができる。対向部材を損傷(溶融や亀裂など)させうるほど高温化した蓄電素子の熱は、突出部を伝わって金属製の放熱部材から放出されるので、高温化した蓄電素子の放熱性を高めることができる。
(4)上記(2)から(3)のいずれかひとつに記載の蓄電装置において、前記突出部はバネであり、前記対向部により圧縮されていてもよい。
これによれば、突出部がバネであり対向部により圧縮されているので、対向部に開口が生じると、突出部が弾性復帰することで積極的に前記他方に接近することになる。例えば、対向部が溶融する場合には、その溶融量が少ないうちに、突出部を熱経路とすることができ、蓄電素子の放熱を早期に行うことができる。したがって、高温化した蓄電素子の放熱性をより高めることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかひとつに記載の蓄電装置において、前記対向部には、前記接近部または前記突出部または前記バネを収容する凹部が形成されていてもよい。
これによれば、対向部の凹部に突出部が収容されているので、凹部により対向部が薄肉化された箇所に突出部が配置される。これにより、対向部において突出部に対応した箇所を早期に溶融させることができ、結果的に早期に突出部を熱経路とすることができる。したがって、高温化した蓄電素子の放熱性をより高めることができる。
(6)上記(5)に記載の蓄電装置において、前記対向部には、前記凹部に対応する位置に、前記蓄電素子に向けて突出した凸部が形成されていてもよい。
これによれば、対向部において、凹部に対応する位置に、蓄電素子に向けて突出した凸部が形成されているので、凸部に対して蓄電素子を接触させ、凸部以外の領域では蓄電素子から離間させることができる。つまり、蓄電素子からの熱が凸部に集中するため、凸部を早期に溶融させることができ、早期に突出部を熱経路とすることができる。したがって、高温化した蓄電素子の放熱性をより高めることができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかひとつに記載の蓄電装置は、
前記蓄電素子が備える電極端子に接続されるバスバーと、前記蓄電素子と前記対向部とが対向する対向方向において、前記蓄電素子に対向して配置されるとともに前記バスバーが配置される樹脂製のバスバーフレームと、前記蓄電素子とで前記バスバーフレームを挟む位置に配置される金属プレートと、を備え、前記金属プレートは前記放熱部材に接続されていてもよい。
これによれば、放熱部材と金属プレートが接続されているため、高温化した蓄電素子の熱を金属プレートからも放熱できる。また、金属プレートと蓄電素子との間には、樹脂製のバスバーフレームが配置されることにより、金属プレートから蓄電素子へ向かう方向には熱が伝わりにくく、蓄電素子への熱影響を少なくすることができる。
(8)上記(2)から(7)のいずれかひとつに記載の蓄電装置は、前記突出部を中空の突出部としてもよい。
これによれば、プレス加工により突出部を容易に形成できる。一つの蓄電素子に対する突出部の数が多い場合、あるいは、蓄電素子の数が多い場合に好適である。
(9)上記(8)に記載の蓄電装置は、前記突出部の頂上の形状を平坦形状としてもよい。
これによれば、突出部の頂上が平坦形状であるので、蓄電素子と接触する際に、接触面積が増え、放熱量が増える。
(10)本発明の他の態様に係る蓄電設備は、上記(1)から(9)のいずれかひとつに記載の蓄電装置と、前記蓄電装置を収容する筐体と、を備え、前記筺体は、前記蓄電装置が載置される金属製の棚板を有し、前記放熱部材と前記棚板は接触しており、前記蓄電装置と前記棚板は固定されている。
これによれば、高温化した蓄電素子の熱を、蓄電設備の筺体の棚板から放熱することができる。また、棚板と蓄電装置は固定されているため、安定して熱を放熱させることができる。
(実施の形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電装置について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。各図において、同一または同様な構成要素については同じ符号を付している。
以下の説明及び図面中において、1つの蓄電素子における一対(正極及び負極)の電極端子の並び方向、蓄電素子の容器の短側面の対向方向、または、樹脂外装体の短手方向を、X軸方向と定義する。複数の蓄電素子の並び方向、蓄電素子の容器の長側面の対向方向、蓄電素子及びスペーサの並び方向、または、樹脂外装体の長手方向を、Y軸方向と定義する。蓄電素子及びバスバーの並び方向、蓄電素子の容器の本体及び蓋部の並び方向、外装体支持体の第一支持体及び第二支持体の並び方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。
以下の説明において、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。単にX軸方向という場合は、X軸プラス方向及びX軸マイナス方向の双方向またはいずれか一方の方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が平行であるとは、当該2つの方向が完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行であること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。さらに、以下の説明において、「絶縁」と表現する場合、「電気的な絶縁」を意味する。
[蓄電装置の構成の説明]
まず、本実施の形態における蓄電装置1の全般的な説明を行う。図1は、実施の形態に係る蓄電装置1の外観を示す斜視図である。図2は、実施の形態に係る蓄電装置1を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。
蓄電装置1は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電できる装置であり、本実施の形態では、略直方体形状を有している。例えば、蓄電装置1は、電力貯蔵用途または電源用途等に使用される電池モジュール(組電池)である。具体的には、蓄電装置1は、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)、及び、化石燃料(ガソリン、軽油、液化天然ガス等)自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール、リニアモーターカー、並びに、ディーゼル機関及び電気モーターの両方を備えるハイブリッド電車が例示される。蓄電装置1は、家庭用または事業用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。
図1に示すように、蓄電装置1は、蓄電ユニット10と、蓄電ユニット10に取り付けられる基板ユニット20と、を備えている。蓄電ユニット10は、Y軸方向に長尺の略直方体形状を有している。基板ユニット20は、蓄電ユニット10が有する蓄電素子100の状態の監視、及び、蓄電素子100の制御を行うことができる機器であり、内方に回路基板等を有している。本実施の形態では、基板ユニット20は、蓄電ユニット10の長手方向の端部、つまり、蓄電ユニット10のY軸マイナス方向側の側面に取り付けられる扁平な矩形状の部材である。
さらに図2に示すように、蓄電ユニット10は、複数の蓄電素子100と、複数のスペーサ200と、樹脂外装体300と、複数のバスバー400と、外装体支持体500と、を有している。蓄電ユニット10には、ケーブル410、420が接続される。
蓄電素子100は、電気を充電し、また、電気を放電できる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子100は、扁平な直方体形状(角形)を有しており、本実施の形態では、16個の蓄電素子100がY軸方向に並んで配列されている。蓄電素子100の大きさ、形状、及び、配列される蓄電素子100の個数等は限定されず、例えば1つの蓄電素子100しか配置されていなくてもよい。蓄電素子100は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。蓄電素子100は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。蓄電素子100は、固体電解質を用いた電池であってもよい。蓄電素子100は、パウチタイプの蓄電素子であってもよい。蓄電素子100の構成の詳細な説明については、後述する。
スペーサ200は、Y軸方向において蓄電素子100と並んで配置され、蓄電素子100と他の部材とを断熱及び/又は絶縁する平板状かつ矩形状の部材である。スペーサ200は、蓄電素子100のY軸プラス方向またはY軸マイナス方向に配置されて、蓄電素子100同士を断熱及び/又は絶縁する断熱板または絶縁板である。スペーサ200は、マイカ等の断熱性を有する部材、または、後述の樹脂外装体300に使用可能ないずれかの樹脂材料等の絶縁性を有する部材等で形成されている。
スペーサ200は、隣り合う2つの蓄電素子100の間に配置され、当該2つの蓄電素子100の間を断熱及び/又は絶縁する、XZ平面に平行な平板状かつ矩形状のスペーサ(中間スペーサ)である。具体的には、スペーサ200は、当該2つの蓄電素子100が有する後述の容器110の長側面111同士の間において、当該長側面111と対向して配置される。本実施の形態では、15枚のスペーサ200が16個の蓄電素子100とY軸方向に交互に並んで配置されているが、蓄電素子100の数が16個以外の場合には、スペーサ200の数も蓄電素子100の数に応じて適宜変更される。スペーサ200は、全ての蓄電素子100同士の間に配置されることには限定されず、いずれかの蓄電素子100同士の間にはスペーサ200が配置されない構成でもよい。全てのスペーサ200が同じ材質の部材で形成されていてもよいし、いずれかのスペーサ200が異なる材質の部材で形成されていてもよい。
樹脂外装体300は、複数の蓄電素子100及び複数のスペーサ200の外方に配置され、当該複数の蓄電素子100等を覆う筐体(蓄電ユニット10の外殻)を構成する部材である。具体的には、樹脂外装体300は、複数の蓄電素子100及び複数のスペーサ200をZ軸方向で挟むように、当該複数の蓄電素子100のZ軸方向両側に配置され、当該複数の蓄電素子100等のZ軸方向両端部を覆う。これにより、樹脂外装体300は、複数の蓄電素子100及び複数のスペーサ200を一括して保持することで所定の位置で固定し、衝撃等から保護する。
樹脂外装体300は、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリアミド(PA)、ABS樹脂、若しくは、それらの複合材料等の絶縁部材、または、絶縁塗装をした金属等により形成されている。樹脂外装体300は、これにより、蓄電素子100等が外部の金属部材等に接触することを回避する。
樹脂外装体300は、樹脂外装体300の本体を構成する外装体本体310と、樹脂外装体300の蓋体を構成するバスバーフレーム320と、を有している。外装体本体310及びバスバーフレーム320は、同じ材質の部材で形成されていてもよいし、異なる材質の部材で形成されていてもよい。
外装体本体310は、Z軸プラス方向の面の全面が開口し、かつ、Z軸マイナス方向の面が閉塞した有底矩形筒状のハウジングである。具体的には、外装体本体310は、複数の蓄電素子100及び複数のスペーサ200のZ軸マイナス方向に配置されて、当該複数の蓄電素子100等が収容される、Y軸方向に長尺な箱状体である。外装体本体310の詳細については後述する。
バスバーフレーム320は、複数の蓄電素子100及び複数のスペーサ200のZ軸プラス方向に配置されて、複数の蓄電素子100上に載置されるY軸方向に長尺な箱形(扁平な略直方体形状)の部材である。バスバーフレーム320は、後述の外装体支持体500の第二支持体520と蓄電素子100との間に配置されるため、蓄電ユニット10の内蓋であるとも言える。バスバーフレーム320は、バスバーホルダまたはバスバープレートと言うこともできる。本実施の形態では、バスバーフレーム320は、バスバー400と他の部材との絶縁、及び、バスバー400の位置規制等を行う。具体的には、バスバーフレーム320が、複数の蓄電素子100上に載置されて複数の蓄電素子100に対して位置決めされ、かつ、複数のバスバー400が、バスバーフレーム320に対して位置決めされる。これにより、各バスバー400は、複数の蓄電素子100に対して位置決めされて、当該複数の蓄電素子100が有する電極端子140に接合される。
バスバー400は、複数の蓄電素子100上に配置され、複数の蓄電素子100の電極端子140同士を電気的に接続する矩形状の板状部材である。本実施の形態では、バスバー400と電極端子140とは、ボルト締結によって接続(接合)されるが、溶接等で接続(接合)されてもよい。バスバー400は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ニッケル等の金属製の導電部材若しくはそれらの組み合わせ、または、金属以外の導電性の部材等で形成されている。本実施の形態では、バスバー400は、隣り合う蓄電素子100の電極端子140同士を接続することで、16個の蓄電素子100を直列に接続するが、蓄電素子100の接続態様は上記には限定されず、直列接続及び並列接続がどのように組み合わされてもよい。
バスバー400には、検出線400aが接続されている。検出線400aは、蓄電素子100の電圧計測用、温度計測用、または、蓄電素子100間の電圧バランス用の電線(通信ケーブル、制御ケーブル、通信線、制御線ともいう)である。検出線400aは、基板ユニット20に接続されており、蓄電素子100の電圧及び温度等の情報を、基板ユニット20に伝達する。
複数の蓄電素子100のうちのY軸方向両端部に位置する蓄電素子100が有する電極端子140が、ケーブル410、420に接続されることにより、蓄電装置1が、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる。ケーブル410、420は、蓄電装置1(蓄電素子100)を充放電するための電流(主電流)が流れる正極及び負極の電線(電源ケーブル)である。
外装体支持体500は、樹脂外装体300を支持し、保護(補強)する部材である。外装体支持体500は、外装体支持体500の本体を構成する第一支持体510と、外装体支持体500の蓋体を構成する第二支持体520と、を有している。
第一支持体510及び第二支持体520は、外装体本体310よりも熱伝導率の高い材料で形成されている。つまり、第一支持体510及び第二支持体520は、外装体本体310よりも熱伝導率の高い放熱部材の一例である。具体的には、外装体支持体500は、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材等により形成されている。第一支持体510及び第二支持体520は、同じ材質の部材で形成されていてもよいし、異なる材質の部材で形成されていてもよい。
第一支持体510は、外装体本体310が載置されて外装体本体310を下方(Z軸マイナス方向)から支持する金属プレートであり、底部511と、接続部512、513と、を有している。底部511は、蓄電ユニット10の底部を構成する、XY平面に平行かつY軸方向に延びる平板状かつ矩形状の部位であり、外装体本体310のZ軸マイナス方向に配置される。底部511には、各蓄電素子100に対応する位置に、複数のバネ550が形成されている。この複数のバネ550については後述する。
接続部512は、底部511のY軸マイナス方向端部からZ軸プラス方向に立設され、かつ、Y軸マイナス方向に突出する板状の部位であり、第二支持体520と接続される。詳細には、Y軸マイナス方向に突出した突出片512aにて第二支持体520と接続される。接続部512は、さらに、蓄電装置1が載置される部材(棚板)と固定される固定部514を有している。固定部514は、接続部512がZ軸マイナス方向に延びる平板部に設けられている。平板部は上記棚板に重ねられている。固定部514については後述する。接続部513は、底部511のY軸プラス方向端部からZ軸プラス方向に立設され、かつ、Y軸プラス方向に突出する板状の部位であり、第二支持体520と接続される。
第二支持体520は、バスバーフレーム320の上方(Z軸プラス方向)からバスバーフレーム320を押圧して支持する金属プレートであり、天面部521と、接続部522、523と、を有している。天面部521は、蓄電ユニット10の上面部(外蓋)を構成する、XY平面に平行かつY軸方向に延びる平板状かつ矩形状の部位であり、バスバーフレーム320のZ軸プラス方向に配置される。接続部522は、天面部521のY軸マイナス方向端部からZ軸マイナス方向に延び、かつ、Y軸マイナス方向に突出する部位であり、第一支持体510の接続部512と接続される。接続部523は、天面部521のY軸プラス方向端部からZ軸マイナス方向に延び、かつ、Y軸プラス方向に突出する部位であり、第一支持体510の接続部513と接続される。
このように、第一支持体510及び第二支持体520は、外装体本体310及びバスバーフレーム320をZ軸方向から挟み込んだ状態で、接続部512、513と接続部522、523とがネジ止め等で接続(接合)されることで固定される構成となっている。これにより、外装体支持体500は、樹脂外装体300を支持(保持)する。
[蓄電素子の説明]
次に、蓄電素子100の構成について、詳細に説明する。図3は、実施の形態に係る蓄電素子100の構成を示す斜視図である。図3は、図2に示した複数の蓄電素子100のうちの1つの蓄電素子100の外観を拡大して示している。当該複数の蓄電素子100は、全て同様の構成を有しているため、以下では、1つの蓄電素子100の構成について詳細に説明する。
図3に示すように、蓄電素子100は、容器110と、一対(正極及び負極)の電極端子140と、を備えている。容器110の内方には、電極体、一対(正極及び負極)の集電体、及び、電解液(非水電解質)等が収容されているが、これらの図示は省略する。当該電解液としては、蓄電素子100の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。蓄電素子100は、容器110と電極端子140及び集電体との間を絶縁し、かつ封止する絶縁性のガスケットを備えているが、この図示も省略する。
蓄電素子100は、上記の構成要素の他、電極体の側方または下方等に配置されるスペーサ、及び、電極体等を包み込む絶縁フィルム等を有していてもよい。容器110の周囲には、容器110の外面を覆う絶縁フィルム(シュリンクチューブ等)が配置されていてもよい。当該絶縁フィルムの材質は、蓄電素子100に必要な絶縁性を確保できるものであれば特に限定されないが、例えば、PC、PP、PE、PPS、PET、PBTまたはABS樹脂等の絶縁性の樹脂、エポキシ樹脂、カプトン(登録商標)、テフロン(登録商標)、シリコン、ポリイソプレン、及びポリ塩化ビニル等を例示することができる。
容器110は、開口が形成された容器本体120と、容器本体120の当該開口を閉塞する蓋部130と、を有する直方体形状(角形または箱形)のケースである。容器本体120は、容器110の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Z軸プラス方向側に開口が形成されている。蓋部130は、容器110の蓋体を構成する矩形状の板状部材であり、容器本体120のZ軸プラス方向にX軸方向に延びるように配置されている。容器110(蓋部130)には、容器110内方の圧力が過度に上昇した場合に当該圧力を開放するガス排出弁131、及び、容器110内方に電解液を注液するための注液部(図示せず)等が設けられている。容器110(容器本体120及び蓋部130)の材質は、特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能(接合可能)な金属とすることができるが、樹脂を用いることもできる。
容器110は、電極体等を容器本体120の内方に収容後、容器本体120と蓋部130とが溶接等によって接合されることにより、内部が密封される構造となっている。容器110は、Y軸方向両側の側面に一対の長側面111を有し、X軸方向両側の側面に一対の短側面112を有し、Z軸マイナス方向側に底面113を有している。長側面111は、容器110の長側面を形成するXZ平面に平行な矩形状の平面部であり、隣り合うスペーサ200とY軸方向において対向して配置される。長側面111は、短側面112及び底面113に隣接し、短側面112よりも面積が大きい。短側面112は、容器110の短側面を形成するYZ平面に平行な矩形状の平面部である。短側面112は、長側面111及び底面113に隣接し、長側面111よりも面積が小さい。底面113は、容器110の底面を形成するXY平面に平行な矩形状の平面部であり、長側面111及び短側面112に隣接して配置される。
電極端子140は、蓋部130に配置される蓄電素子100の端子部材(正極端子及び負極端子)であり、集電体を介して、電極体の正極板及び負極板に電気的に接続されている。電極端子140は、電極体に蓄えられている電気を蓄電素子100の外部空間に導出し、また、電極体に電気を蓄えるために蓄電素子100の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。電極端子140は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等で形成されている。
電極体は、正極板と負極板とセパレータとが積層されて形成された蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属からなる集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成されたものである。負極板は、銅または銅合金等の金属からなる集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成されたものである。正極活物質層及び負極活物質層に用いられる活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能なものであれば、適宜公知の材料を使用できる。セパレータは、樹脂からなる微多孔性のシートまたは不織布等を用いることができる。本実施の形態では、電極体は、極板(正極板及び負極板)がY軸方向に積層されて形成されている。なお、電極体は、極板(正極板及び負極板)が巻回されて形成された巻回型の電極体、複数の平板状の極板が積層されて形成された積層型(スタック型)の電極体、または、極板を蛇腹状に折り畳んだ蛇腹型の電極体等、どのような形態の電極体でもよい。
集電体は、電極端子140と電極体とに電気的に接続される導電性の部材(正極集電体及び負極集電体)である。正極集電体は、正極板の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極集電体は、負極板の負極基材層と同様、銅または銅合金等で形成されている。
[外装体本体の説明]
図4は、実施の形態に係る外装体本体310の概略構成を示す斜視図である。図5は、実施の形態に係る外装体本体310の一部を断面で示す断面斜視図である。
図4に示すように、外装体本体310は、一体成形された部材であり、開口が形成された有底矩形筒状のハウジングである。具体的には、外装体本体310は、Y軸方向に長尺な矩形板状の底体311と、底体311の周縁部から全周にわたって立設した矩形筒状の周壁部312とを有している。周壁部312のZ軸プラス方向の端部が開口を有している。周壁部312は、底体311の短辺に対応する一対の短側壁313と、底体311の長辺に対応する一対の長側壁314とを備えている。一対の短側壁313はY軸方向で対向しており、一対の長側壁314はX軸方向で対向している。各長側壁314には、Z軸方向に長尺な略矩形状の長孔315がY軸方向に沿って並ぶように複数形成されている。
底体311は、複数の蓄電素子100の底面113に対しZ軸方向で対向して配置されており、各蓄電素子100が載置されるとともに、各蓄電素子100を下方から支持する。底体311は、蓄電素子100に対向する対向部の一例である。つまり、外装体本体310は、対向部を有する対向部材の一例である。また、蓄電素子100の底面113は、対向部である底体311に対向する第一部の一例である。
図4及び図5に示すように、底体311には、隣り合う全ての蓄電素子100の間にそれぞれ配置される複数のスペーサ部316が設けられている。本実施の形態では、15個のスペーサ部316がY軸方向に並んで配列されている。スペーサ部316は、一方の長側壁314から他方の長側壁314まで連続するようにX軸方向に沿って延びている。スペーサ部316の上部には、スペーサ200が嵌合する凹状の嵌合部317が形成されている。
底体311における内底面には、上方に向けて突出した、つまり蓄電素子100に向けて突出した複数の凸部318が設けられている。各凸部318は、平面視(Z軸方向視)においてX軸方向に長尺な略矩形状を有している。凸部318は、隣り合うスペーサ部316同士の間及び両端のスペーサ部316と短側壁313との間のそれぞれに設けられている。各凸部318の上面は平面状に形成されており、当該上面によって各蓄電素子100を下方から支持する(図8等参照)。底体311における外底面において、各凸部318に対応する箇所には、凹部319が形成されている。凹部319は、平面視(Z軸方向視)においてX軸方向に長尺な略矩形状を有しており、凸部318内に収まる形状となっている。
[第一支持体の複数のバネの説明]
図6は、実施の形態に係る第一支持体510の上面図である。図7は、実施の形態に係る第一支持体510の断面図である。具体的には、図7は、図6におけるVII-VII線を含む切断面を見た断面図である。図6では、各蓄電素子100の外形を二点鎖線で示している。
図6に示すように、第一支持体510の底部511には、マトリクス状に配置された複数のバネ550が形成されている。具体的には、複数のバネ550は、16行3列のマトリクス状に配列されている。各行の3つのバネ550は、一つの蓄電素子100の底面113内においてX軸方向に並んで配置されている。
図7に示すように、各バネ550は、底部511をなす板材を切り起こすことで形成された板バネである。各バネ550は、X軸方向に長尺に形成されており、X軸マイナス方向の端部が底部511に連結された固定端であり、X軸プラス方向の端部が自由端である。図6に示すように各バネ550は、無負荷時、つまり底部511上に外装体本体310が載置されていない状態では、上方に向けて突出するように一部が屈折した形状となっている。このようにバネ550は、底部511から突出した突出部の一例である。
具体的には、各バネ550は、基部551と、先端部552とを一体的に有している。基部551は、底部511に連結された平板状の部位であり、無負荷時においては底部511に対して傾斜した状態となっている。先端部552は、基部551の先端からX軸プラス方向に延びた平板状の部位であり、無負荷時においては基部551に対して傾斜し、底部511に対して平行な状態となっている。基部551のX軸マイナス方向の端部が固定端であり、先端部552のX軸プラス方向の端部が自由端である。
図8は、実施の形態に係る第一支持体510に対して、外装体本体310及び蓄電素子100が組み付けられた状態を模式的に示す部分断面図である。図8では、一つのバネ550に対応する箇所のみを図示しているが、他のバネ550に対応する箇所においても同様である。
図8に示すように、第一支持体510の底部511には外装体本体310の底体311が載置されていて、外装体本体310の凸部318上には蓄電素子100が載置されている。このように、第一支持体510の底部511は、対向部である底体311に対向する第二部の一例である。
この状態では、外装体本体310の凹部319内にバネ550の一部が収容されている。このとき、凹部319の内天面によりバネ550が上方から押されているので、当該バネ550の一部は圧縮された状態で凹部319内に収容されている。凹部319の内天面にはバネ550により上方に向かう力が常に付与されている。
図9は、実施の形態に係る外装体本体310の底体311に開口が生じた状態を模式的に示す部分断面図である。図9は図8に対応した図である。例えば、蓄電素子100に異常が生じ、過剰に高温化してしまうと、その熱が底体311の凸部318に伝わって凸部318が軟化してしまう。底体311の軟化が進行しバネ550の力に抗えなくなると、バネ550は弾性復帰して元の形状に戻ろうとする。この際、バネ550の先端部552が底体311の凹部319及び凸部318を貫通するため、底体311には凹部319から凸部318にかけて貫通した開口Aが形成される。バネ550が弾性復帰すると、開口Aを介してバネ550の先端部552が蓄電素子100の底面113に接近し、最終的に接触する。このように、バネ550は突出部の一例であるとともに接近部の一例である。このバネ550の接触により、高温化中の蓄電素子100と、放熱部材である第一支持体510との間に熱経路が形成されるので、蓄電素子100の熱が第一支持体510に伝わって外部へ放出されることになる。図9に示すように、バネ550の先端部552が蓄電素子100の底面113に対して面接触していれば、伝熱量を大きくすることができ好ましい。
上述したように、バネ550は、固定端と自由端を結ぶ方向がX軸方向に沿っている。つまり、固定端と自由端を結ぶ方向が、複数の蓄電素子100が並ぶ方向と交差する方向となっている。図6では、X軸方向マイナス側の列の固定端は第一支持体510のX軸方向マイナス側の端部側(外側)に配置されるため、蓄電素子100の熱の放熱に好ましい。これは、端部側は、開口等がなくY軸方向に連続する部位、かつ、蓄電装置の外部空間に面する部位であり放熱しやすいためである。つまり、固定端と自由端を結ぶ方向が、複数の蓄電素子100が並ぶ方向と交差する方向とするのが好ましい。バネ550の3列の中央の列は、第一支持体510の内側に位置するが、底部511のY軸方向に連続する部位に固定端が接続されるため、放熱性はよい。図6では、X軸方向プラス側の列の固定端も、第一支持体510のX軸方向プラス側の端部側(外側)に配置されるように形成してもよい。
[効果の説明]
以上のように、本実施の形態に係る蓄電装置1によれば、高温化した蓄電素子の影響により、外装体本体310(対向部材)の底体311(対向部)が溶融することで底体311に開口Aが生じた際には、バネ550(接近部)が蓄電素子100の底面113(第一部)に接近し、接触する。これにより、バネ550が蓄電素子100と第一支持体510とを結ぶ熱経路となる。外装体本体310を損傷させうるほど高温化した蓄電素子100の熱は、バネ550を伝わって第一支持体510から放出されるので、高温化した蓄電素子100の放熱性を高めることができる。
バネ550が、第一支持体510の底部511(第二部)から突出した突出部であるので、溶融して軟化した底体311に進入しやすい。このため、熱経路を早期に形成することができ、高温化した蓄電素子100の放熱性をより高めることができる。
バネ550が底体311により圧縮されているので、外装体本体310が溶融して軟化すると、当該バネ550の弾性復帰により開口Aを形成することができる。その後、バネ550は開口Aを介して積極的に蓄電素子100の底面113に接近し、接触する。このように、外装体本体310の溶融量が少ないうちに、バネ550を熱経路とすることができ、蓄電素子100の放熱を早期に行うことができる。したがって、高温化した蓄電素子100の放熱性をより高めることができる。
底体311に凹部319が形成されているので、凹部319がない場合と比べても当該部分においては薄肉化することができる。凹部319にはバネ550が収容されているので、凹部319により底体311が薄肉化された箇所にバネ550が配置される。これにより、底体311においてバネ550に対応した箇所を早期に溶融させることができ、結果的に早期にバネ550を熱経路とすることができる。したがって、高温化した蓄電素子100の放熱性をより高めることができる。
底体311において、凹部319に対応する位置に、蓄電素子100に向けて突出した凸部318が形成されているので、凸部318に対して蓄電素子100を接触させ、凸部318以外の領域では蓄電素子100から離間させることができる。つまり、蓄電素子100からの熱が凸部318に集中するため、凸部318を早期に溶融させることができ、早期にバネ550を熱経路とすることができる。したがって、高温化した蓄電素子100の放熱性をより高めることができる。
第二支持体520は、天面部521を有する金属プレートである。第二支持体520の接続部522、523は、第一支持体510の接続部512、513と接続されている。これにより、第二支持体520と第一支持体は熱的に接合され、高温化した蓄電素子100の熱は、第二支持体520からも放熱される。また、第二支持体520の天面部521と蓄電素子100との間には、樹脂製のバスバーフレーム320が配置されることにより、第二支持体520から蓄電素子100へ向かう方向には熱が伝わりにくく、正常な蓄電素子100への熱影響を少なくすることができる。
[変形例の説明]
以下に、上記実施の形態の各変形例について説明する。以降の説明において上記実施の形態または他の変形例と同一の部分においては同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
(変形例1)
上記実施の形態では、接近部がバネ550である場合を例示した。この変形例1では、接近部が単なる突出部である場合を例示する。図10は、変形例1に係る第一支持体510aに対して、外装体本体310及び蓄電素子100が組み付けられた状態を模式的に示す部分断面図である。図11は、変形例1に係る外装体本体310の底体311に開口が生じた状態を模式的に示す断面図である。図10は図8に対応し、図11は図9に対応した図である。
図10に示すように、第一支持体510aの底部511aには、上記したバネ550に対応する位置に平板部560aが形成されており、この平板部560aの上面に柱状の突出部561aが形成されている。突出部561aは、外装体本体310の凹部319内に収容されており、当該突出部561aの上面が凹部319の内天面を支えている。
蓄電素子100に異常が生じ、過剰に高温化してしまうと、その熱が底体311の凸部318に伝わって凸部318が軟化してしまう。底体311の軟化が進行し蓄電素子100を支えきれなくなると、凸部318及び凹部319をなしていた部分が垂れ下がる。これにより、蓄電素子100も下降する。
図11に示すように、蓄電素子100の下降時においては、底体311における凸部318及び凹部319をなしていた部分が軟化しているため、蓄電素子100によって押し流されて突出部561aから退避する。これにより、突出部561aは、底体311を貫通した状態で蓄電素子100の底面113に接触する。このとき、底体311には、凹部319から凸部318にかけて貫通した開口Bが形成されている。この突出部561aの接触により、高温化中の蓄電素子100と、放熱部材である第一支持体510aとの間に熱経路が形成されるので、蓄電素子100の熱が第一支持体510aに伝わって外部へ放出されることになる。この例では、蓄電素子100が下降することにより、突出部561a(接近部)と蓄電素子100が接近した。このように、接近部は、相対的に蓄電素子と近づくものであればよい。
また、接近部が単なる突出部561aであるので、簡単な構成で接近部を実現することができる。したがって、突出部561aを起因とした不具合が発生しにくくなり、安定した放熱が可能である。
また、図10、図11では、突出部561aは中実の形態となっているが、突出部561aは中空の形態であってもよい。この形態はプレス加工等により形成できるため、より容易かつ安価に突出部を形成できる。また、この際、突出形状は、突出部の頂上を平坦形状とすることが好ましい。平坦形状であれば、蓄電素子100と接触する際に、接触面積が増え、放熱量が増える。
(変形例2)
上記実施の形態では、接近部がバネ550である場合を例示した。この変形例2では、接近部が熱変形部である場合を例示する。図12は、変形例2に係る第一支持体510bに対して、外装体本体310b及び蓄電素子100が組み付けられた状態を模式的に示す部分断面図である。図13は、変形例2に係る外装体本体310bの底体311bに開口が生じた状態を模式的に示す断面図である。図12は図8に対応し、図13は図9に対応した図である。
図12に示すように、第一支持体510bの底部511bには、上記したバネ550に対応する位置に平板状の熱変形部570bが形成されている。この熱変形部570bは、所定の温度以上となることで、蓄電素子100の底面113に向けて近づくように変形する部位である。具体的には、熱変形部570bは、形状記憶合金から形成されていてもよいし、バイメタルから形成されていてもよい。熱変形前の状態においては、熱変形部570bは、第一支持体510bの底部511bからは突出していない。
外装体本体310bの底体311bは、平板状に形成されており、蓄電素子100の底面113及び熱変形部570bに対して隙間なく重なっている。
蓄電素子100に異常が生じ、過剰に高温化してしまうと、その熱が底体311bに伝わって当該底体311bが軟化してしまう。また、底体311bからは熱変形部570bにも熱が伝達する。図13に示すように、熱変形部570bは、所定の温度以上となると蓄電素子100の底面113に向けて近づくように変形する。このとき、底体311bは軟化しているため、熱変形部570bが底体311bを貫通した状態で蓄電素子100の底面113に接触する。このとき、底体311bには、開口Cが形成されている。この熱変形部570bの接触により、高温化中の蓄電素子100と、放熱部材である第一支持体510bとの間に熱経路が形成されるので、蓄電素子100の熱が第一支持体510bに伝わって外部へ放出されることになる。
(変形例3)
本変形例は、本発明の蓄電設備としての実施形態である。蓄電設備900は、蓄電装置1と蓄電装置1を収容する筐体910とを備えている。筺体910は金属製の棚板940を有し、蓄電装置1が棚板940に載置される。これにより放熱部材と前記棚板は接触する。また、蓄電装置1と棚板940は蓄電装置1の固定部514により棚板940と固定されている。固定部514は、第一支持体510の接続部512に設けられた締結ボルト用の貫通孔であり、締結ボルトによって、蓄電装置1と棚板940が固定される。この構成により、高温化した蓄電素子1の熱を、筺体910の棚板940に伝熱させ放熱することができる。また、棚板940と蓄電装置1は固定されているため、安定して熱を放熱させることができる。
[その他]
以上、本実施の形態に係る蓄電装置1について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記実施の形態では、外装体本体310の底体311が溶融することで形成された開口Aを介してバネ550が蓄電素子100の底面113に接触する場合を例示した。しかしながら、蓄電素子の熱を起因として、底体に形成された亀裂などの開口を介してバネが蓄電素子の底面に接触してもよい。
上記実施の形態では、接近部であるバネ550が、放熱部材である第一支持体510に設けられている場合を例示した。しかしながら、接近部は、蓄電素子の第一部に設けられていてもよい。蓄電素子の第一部に設けられた接近部は、第一支持体の底体に開口が形成されると、その開口を介して第一支持体に接触し、熱経路を形成することになる。
上記実施の形態では、バネ550が第一支持体510の底部511に対して一体成形されている場合を例示したが、バネと底部とは元々別体であってもよい。例えば、底部を剛性が高いステンレス鋼、鉄、メッキ鋼板等で形成し、バネを熱伝導性が高いアルミ、銅などで形成してもよい。バネと底部とはカシメ、溶接等で接合すればよい。バネ550は板バネでなくともコイルバネ、皿バネであってもよい。
上記実施の形態では、接近部であるバネ550が、蓄電素子100の底面113に接触する場合について例示した。しかしながら、接近部は、正常時よりも蓄電素子の底面に接近するものの接触しなくてもよい。この場合においても、正常時よりも接近部が蓄電素子の底面に接近するので、蓄電素子の熱が接近部に伝達しやすくなり、接近部を蓄電素子と第一支持体とを結ぶ熱経路とすることができる。
上記実施の形態では、対向部材として外装体本体310を例示し、放熱部材として第一支持体510を例示した場合を例示した。しかしながら、対向部材としてバスバーフレーム320を採用し、放熱部材として第二支持体520を採用することも可能である。さらに、対向部材は、蓄電素子に対向する対向部を有する部材であれば如何様でもよく、放熱部材は、蓄電素子とともに対向部材の対向部を挟む位置に配置され、対向部材よりも熱伝導率の高い部材であれば如何様でもよい。
上記実施の形態では、対向部である底体311の下面に凹部319が形成されている場合を例示したが、底体の下面は、凹部のない平坦状に形成されていてもよい。
上記実施の形態では、対向部である底体311の上面に凸部318が形成されている場合を例示したが、底体の上面は、凸部のない平坦状に形成されていてもよい。
上記実施の形態では、対向部材310と第一支持体510とは、別体の部材で構成される場合を例示したが、対向部材310と第一支持体510とは、一体成形されたものであってもよい。この場合、樹脂部材である対向部材310と金属部材である第一支持体510とを例えば、インサート成形等で形成できる。対向部材310と第一支持体510が一体部品であれば、蓄電装置組立時の組立工数を削減できる。また、上記実施の形態では、対向部材310は箱状の部材であったが、トレー形状とすることもできる。対向部材310がトレー形状であれば、第一支持体510と一体成形の加工を行いやすい。
上記実施の形態では、複数の蓄電素子100がその並び方向で拘束されていない蓄電装置1を例示した。しかしながら、拘束部材によって、複数の蓄電素子がその並び方向で拘束された蓄電装置であってもよい。
上記実施の形態及びその変形例が備える各構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子を備えた蓄電装置等に適用できる。
1 蓄電装置
100 蓄電素子
113 底面(第一部)
300 樹脂外装体
310、310b 外装体本体(対向部材)
311、311b 底体(対向部)
312 周壁部
313 短側壁
314 長側壁
318 凸部
319 凹部
320 バスバーフレーム
500 外装体支持体
510、510a、510b 第一支持体(放熱部材)
511、511a、511b 底部(第二部)
520 第二支持体
521 天面部
550 バネ(接近部、突出部)
551 基部
552 先端部
560a 平板部
561a 突出部
570b 熱変形部(接近部)
900 蓄電設備
910 筺体
940 棚板
A、B、C 開口

Claims (8)

  1. 蓄電素子と、
    前記蓄電素子に対向する対向部を有する対向部材と、
    前記蓄電素子とともに前記対向部材の前記対向部を挟む位置に配置され、前記対向部材よりも熱伝導率の高い放熱部材とを備え、
    前記蓄電素子における前記対向部に対向する第一部と、前記放熱部材における前記対向部に対向する第二部とのうちの一方は、前記対向部の少なくとも一部に開口が生じた際に、他方に接近する接近部を有する
    蓄電装置。
  2. 前記接近部は、前記他方に向けて突出する突出部である
    請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 蓄電素子と、
    前記蓄電素子が載置されるとともに前記蓄電素子に対向する対向部を有する樹脂製の対向部材と、
    前記蓄電素子とともに前記対向部材の前記対向部を挟む位置に配置される金属製の放熱部材と、を備え、
    前記蓄電素子における前記対向部に対向する第一部と、前記放熱部材における前記対向部に対向する第二部とのうちの一方は、他方に向けて突出する突出部を有する
    蓄電装置。
  4. 前記突出部はバネであり、前記対向部により圧縮されている
    請求項2または3に記載の蓄電装置。
  5. 前記対向部には、前記突出部を収容する凹部が形成されている
    請求項2または3に記載の蓄電装置。
  6. 前記対向部には、前記凹部に対応する位置に、前記蓄電素子に向けて突出した凸部が形成されている
    請求項5に記載の蓄電装置。
  7. 前記蓄電素子が備える電極端子に接続されるバスバーと、
    前記蓄電素子と前記対向部とが対向する対向方向において、前記蓄電素子に対向して配置されるとともに前記バスバーが配置される樹脂製のバスバーフレームと、
    前記蓄電素子とで前記バスバーフレームを挟む位置に配置される金属プレートと、
    を備え、
    前記金属プレートは前記放熱部材に接続されている、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
  8. 請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電装置と、
    前記蓄電装置を収容する筐体と、を備え、
    前記筺体は、前記蓄電装置が載置される金属製の棚板を有し、
    前記放熱部材と前記棚板は接触しており、
    前記蓄電装置と前記棚板は固定されている、
    蓄電設備
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