JP2023098261A - 血圧計、および血圧測定方法 - Google Patents

血圧計、および血圧測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】センシングカフに繋ぐエア経路の取り回しを簡略化できる血圧計を提供する。【解決手段】センシングカフ40に接続されセンシングカフ40を外気と導通させる開状態と、センシングカフ40を外気と非導通とさせる閉状態とのいずれかになる開放弁74と、押圧カフ30a,30bに流体を供給し押圧カフ30a,30bを介して被測定部位を圧迫する圧迫状態と、押圧カフ30a,30bから流体を排出し押圧カフ30a,30bを介した圧迫を解除する解除状態とに押圧カフ30a,30bを制御する押圧カフ制御部63Aと、開放弁74を開状態または閉状態に制御する開放弁制御部63Bと、開放弁74が閉状態の際に、センシングカフ40の圧力変化に基づいて血圧を算出する血圧算出部63Cとを備え、センシングカフ40は、開放弁74が開状態の際に、センシングカフ40内の容積を所定容積とする復元性を備える。【選択図】図9

Description

この発明は、血圧計、および血圧測定方法に関し、より詳しくは、被測定部位を周方向に取り巻いて装着される血圧計、および当該血圧計を用いた血圧測定方法に関する。
従来、この種の血圧計としては、例えば特許文献1(特開2018-102872号公報)に開示されているものが存在している。この血圧計は、ポンプと、人体に接触したセンシングカフと、それを押圧する押圧カフとを備えている。この血圧計においては、センシングカフと押圧カフとをポンプにより加圧し、センシングカフかららの圧脈波情報から血圧算出を行う。センシングカフと押圧カフは、それぞれ共通のポンプに繋がっており、ポンプとセンシングカフとの間には、エアを遮断する切替弁を設けている。
特開2018-102872号公報
上記のような従来の技術では、ポンプや切替弁、圧力センサなどは、手の甲側の本体に内蔵されていることが多く、そこから手の平側にあるセンシングカフに繋ぐエア経路の取り回しが複雑で長くなる。
そこで、この発明の課題は、センシングカフに繋ぐエア経路の取り回しを簡略化できる血圧計を提供することにある。
上記課題を解決するため、この開示の血圧計は、
加圧用の流体の供給を受けて被測定部位を圧迫するために、上記被測定部位の周方向に沿って延在する袋状の押圧カフと、
上記押圧カフの内周面に対向して配置された第1のシートと、上記第1のシートに対向する第2のシートとを含み、袋状に構成され、上記被測定部位の動脈通過部分を横切るように周方向に延在するセンシングカフと、
上記押圧カフと上記センシングカフとの間に介挿され上記被測定部位の周方向に沿って延在し、上記押圧カフからの押圧力を上記センシングカフへ伝える背板と、
上記センシングカフに接続され、上記センシングカフの内部を外気と導通させる開状態と、上記センシングカフの内部を外気と非導通とさせる閉状態とのいずれかの状態となる開放弁と、
上記押圧カフに流体を供給し、上記押圧カフを介して上記被測定部位を圧迫する圧迫状態と、上記押圧カフから上記流体を排出し、上記押圧カフを介した上記被測定部位の圧迫を解除する解除状態とのいずれかの状態に上記押圧カフを制御する押圧カフ制御部と、
上記開放弁を上記開状態または上記閉状態のいずれかの状態に制御する開放弁制御部と、
上記開放弁が上記閉状態の際に、上記センシングカフの圧力変化に基づいて血圧を算出する血圧算出部と、を備え、
上記センシングカフは、上記開放弁が上記開状態の際に、上記センシングカフ内の容積を所定容積とするように復元性を備える。
「流体」は、典型的には空気であるが、他の気体、または液体であっても良い。
押圧カフの「内周側」とは、被測定部位を取り巻いた装着状態で被測定部位に面する側を指す。
この開示の血圧計では、センシングカフの内部は、開放弁が開状態の時に外気と導通し、開放弁が閉状態の時に、外気と非導通となる。センシングカフは、開放弁が開状態の際に、センシングカフ内の容積を所定容積とするように復元性を備えている。したがって、センシングカフに流体を供給するポンプ等の手段からの流路をポンプ側からセンシングカフ側に取り回すことなく、開放弁を開状態とし、センシングカフを復元させ、開放弁を閉状態とするだけで、センシングカフ内の容積を所定容積とすることが可能となる。その後、押圧カフ制御部により、押圧カフに流体を供給し、押圧カフを介して被測定部位を圧迫する圧迫状態とし、開放弁が閉状態の際に、センシングカフの圧力変化に基づいて血圧が算出されることになる。したがって、ポンプ側からセンシングカフ側へ繋ぐエア経路が不要となり、センシングカフに繋ぐエア経路の取り回しを簡略化すことが可能となる。
一実施形態の血圧計では、上記センシングカフ内に、弾性部材を備える。
この一実施形態の血圧計では、開放弁を開状態とすることにより、センシングカフ内に備えた弾性部材がセンシングカフを復元させ、開放弁を閉状態とするだけで、センシングカフ内の容積を所定容積とすることが可能となる。その後、押圧カフ制御部により、押圧カフに流体を供給し、押圧カフを介して被測定部位を圧迫する圧迫状態とし、開放弁が閉状態の際に、センシングカフの圧力変化に基づいて血圧が算出されることになる。したがって、ポンプ側からセンシングカフ側へ繋ぐエア経路が不要となり、センシングカフに繋ぐエア経路の取り回しを簡略化すことが可能となる。
一実施形態の血圧計では、上記弾性部材は、連続気泡構造のスポンジである。
この一実施形態の血圧計では、センシングカフ内に備える連続気泡構造のスポンジの弾性部材は、血圧測定時には押圧されて圧縮され、センシングカフによる脈圧測定を可能とする。しかし、血圧測定前または血圧測定後に、センシングカフ内の圧力が大気圧に開放されると、連続気泡構造のスポンジは再度空気を含んで復元し、センシングカフの容積を一定容積とすることができる。その後、押圧カフ制御部により、押圧カフに流体を供給し、押圧カフを介して被測定部位を圧迫する圧迫状態とし、開放弁が閉状態の際に、センシングカフの圧力変化に基づいて血圧が算出されることになる。したがって、ポンプ側からセンシングカフ側へ繋ぐエア経路が不要となり、センシングカフに繋ぐエア経路の取り回しを簡略化すことが可能となる。
一実施形態の血圧計では、上記弾性部材は、コイルバネである。
この一実施形態の血圧計では、センシングカフ内に備えるコイルバネの弾性部材は、血圧測定時には押圧されて圧縮され、センシングカフによる脈圧測定を可能とする。しかし、血圧測定前または血圧測定後に、センシングカフ内の圧力が大気圧に開放されると、コイルバネは復元し、センシングカフの容積を一定容積とすることができる。その後、押圧カフ制御部により、押圧カフに流体を供給し、押圧カフを介して被測定部位を圧迫する圧迫状態とし、開放弁が閉状態の際に、センシングカフの圧力変化に基づいて血圧が算出されることになる。したがって、ポンプ側からセンシングカフ側へ繋ぐエア経路が不要となり、センシングカフに繋ぐエア経路の取り回しを簡略化すことが可能となる。
一実施形態の血圧計では、上記センシングカフ内に、スペーサを備える。
この一実施形態の血圧計では、シートをスペーサとしてセンシングカフ内に収容させるが、弾性を有する第1のシートと第2のシートとに張力を持たせることで、センシングカフの容積を一定容積とし、復元性を持たせることができる。したがって、血圧測定前または血圧測定後に、センシングカフ内の圧力が大気圧に開放されると、センシングカフは復元し、センシングカフの容積を一定容積とすることができる。その後、押圧カフ制御部により、押圧カフに流体を供給し、押圧カフを介して被測定部位を圧迫する圧迫状態とし、開放弁が閉状態の際に、センシングカフの圧力変化に基づいて血圧が算出されることになる。したがって、ポンプ側からセンシングカフ側へ繋ぐエア経路が不要となり、センシングカフに繋ぐエア経路の取り回しを簡略化すことが可能となる。
一実施形態の血圧計では、
上記血圧算出部による血圧の算出が行われる前の準備段階においては、上記押圧カフおよび上記センシングカフが上記被測定部位に装着された装着状態で、
上記押圧カフ制御部は、上記押圧カフを上記解除状態に制御し、
上記開放弁制御部は、上記開放弁を上記開状態とした後、上記開放弁を上記閉状態とし、
上記血圧算出部による血圧の算出が行われる測定段階においては、上記装着状態で、
上記押圧カフ制御部は、上記押圧カフを上記圧迫状態にするように制御し、
上記血圧算出部は、上記センシングカフの圧力変化に基づいて血圧を算出する。
この一実施形態の血圧計では、血圧算出部による血圧の算出が行われる前の準備段階においては、押圧カフおよびセンシングカフが上記被測定部位に装着された装着状態で、押圧カフ制御部は、押圧カフを上記解除状態に制御する。また、開放弁制御部は、開放弁を開状態とした後、開放弁を閉状態とする。したがって、ポンプ等からの流体の供給がなくても、センシングカフは所定容積となる。そして、血圧算出部による血圧の算出が行われる測定段階においては、上記装着状態で、押圧カフ制御部は、押圧カフを上記圧迫状態にするように制御する。これにより、センシングカフは被測定部位に圧迫され、血圧算出部は、センシングカフの圧力変化に基づいて血圧を算出することが可能となる。このように、ポンプ側からセンシングカフ側へ繋ぐエア経路が不要となり、センシングカフに繋ぐエア経路の取り回しを簡略化すことが可能な血圧計において、的確に血圧の測定が可能となる。
一実施形態の血圧計では、
上記開放弁は、上記開放弁をオフ状態またはオン状態とすることにより、上記開状態または上記閉状態となる弁である。
この一実施形態の血圧計では、開放弁は、開放弁をオフ状態とすることにより上記開状態となり、オン状態とすることにより上記閉状態となる。したがって、ポンプ側からセンシングカフ側へ繋ぐエア経路が不要となり、センシングカフに繋ぐエア経路の取り回しを簡略化すことが可能となる。
一実施形態の血圧計では、
上記センシングカフの圧力を検出する圧力センサと、
上記センシングカフ上に設けられた基板と、をさらに備え、
上記開放弁と、上記圧力センサと、上記開放弁制御部と、上記血圧算出部とは、上記基板上に一体取り付けられた基板一体型である。
この一実施形態の血圧計では、開放弁と、圧力センサと、開放弁制御部と、血圧算出部とは、センシングカフ上に設けられた基板上に一体取り付けられた基板一体型なので、開放弁や圧力センサとセンシングカフとの流路も簡易化でき、開放弁制御部と開放弁、および圧力センサと血圧算出部との配線も簡略かできる。
一実施形態の血圧計では、
前記開放弁は、ソレノイド式の弁、または、静電容量型の弁である。
この一実施形態の血圧計では、開放弁を、ソレノイド式の弁、または、静電容量型の弁とすることにより、ポンプ側からセンシングカフ側に繋ぐエア経路の取り回しを簡略化すことが可能となる。
以上より明らかなように、この開示の血圧計は、センシングカフに繋ぐエア経路の取り回しを簡略化することができる。
第1の実施形態に係る血圧計の概略外観構成を示す正面図である。 第1の実施形態に係る血圧計の概略外観構成を示す側面図である。 第1の実施形態に係る血圧計の概略外観構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る血圧計が手首に装着されている様子を示す断面図である。 (A)は、第1の実施形態に係る血圧計のカフ構造体のうち、背板とセンシングカフを、背板がカーラに対向する面を最前面にして展開状態にしたときの一部省略平面レイアウトである。(B)は、(A)おけるA-A'線矢視断面である。(C)は、(A)におけるB-B'線矢視断面である。 図5(C)を拡大した図である。 第1の実施形態に係る血圧計の流路系に関する概略構成を示す図である。 第1の実施形態に係る血圧計の制御系に関する概略構成を示す図である。 (A)~(C)は、被測定者の動脈が延びる方向に沿った押圧カフ、背板、およびセンシングカフの断面視図である。 第1の実施形態に係る血圧計における動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る血圧計の動作を説明するための血圧計の流路系に関する概略構成図である。 第1の実施形態に係る血圧計の動作を説明するための血圧計の流路系に関する概略構成図である。 第1の実施形態に係る血圧計の動作を説明するための血圧計の流路系に関する概略構成図である。 第1の実施形態に係る血圧計の動作を説明するための血圧計の流路系に関する概略構成図である。 変形例におけるセンシングカフとニップル部と弾性部材の断面図である。 変形例におけるセンシングカフとニップル部と弾性部材の断面図である。 第2の実施形態におけるセンシングカフとニップル部と弾性部材の断面図である。 第2の実施形態におけるセンシングカフとニップル部と弾性部材の断面図である。
(第1の実施形態)
以下、この発明の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(血圧計の構成)
図1は、本実施形態に係る血圧計100を正面から見た構成を示す。図2は、当該血圧計100を側面から見た構成を示す。また、図3は、当該血圧計100を、後述するベルトが開かれた状態で、斜め方向から見た構成を示す。図1ないし図3を参照して、血圧計100の概略外観構成について説明する。
血圧計100は、本体10と、本体10から延在し、被測定部位(この例では、後述の図4に示すように、被測定部位として左手首BWが予定されている。)を取り巻いて装着される二つのベルト20a,20bとを備えている。一方のベルト20aと他方のベルト20bとが締結されることにより、血圧計100が被測定部位に装着された状態(図4参照、これを「装着状態」と呼ぶ)が作り出される。また、図1ないし図3に示すように、本体10は、表示装置68および複数のボタンからなる操作装置69を、有する。さらに、本体10は、後述するポンプを搭載する。
また、血圧計100は、図3に示すように、押圧カフ30a,30b、およびセンシングカフ40を備える。なお、押圧カフ30aは、動脈に近い被測定部位側に位置する押圧カフであり、押圧カフ30bは、被測定部位側とは反対側の本体10側に位置する押圧カフである。
本実施形態では、押圧カフ30a,30b、およびセンシングカフ40は積層構造を有するカフ構造体を構成している。血圧計100の上記装着状態において、ベルト20a,20bの締結部20T側から見みて、押圧カフ30aと、センシングカフ40とが、当該順に配置される。また、本体10側には、押圧カフ30bが配置される。
本実施形態におけるカフ構造体は、さらに、図4に示すように、カーラ50と、背板51とを備えている。カーラ50は、例えば、ある程度の可撓性および硬さを有する樹脂板からなり、自然状態で被測定部位を取り巻く周方向に沿って湾曲した形状を有する部材である。カーラ50の内周側であって、被測定部位に対応する側には、押圧カフ30aが配置され、カーラ50の内周側であって、被測定部位とは反対側の本体10に近い側には、押圧カフ30bが配置される。また、カフ構造体は、押圧カフ30aとセンシングカフ40との間に、背板51を備えている。ベルト20a,20b、カーラ50、押圧カフ30a,30b、および背板51を含む部材が、被測定部位に対する押圧力を発生する押圧部材として機能する。押圧カフ30a,30bを含む押圧部材は、センシングカフ40を被測定部位へ向かって押圧して、センシングカフ40に被測定部位を圧迫(押圧)させる。
図4は、血圧計100が、被測定部位である手首BWに装着されている様子を、断面的に示している。図4に示すように、押圧部材を構成する押圧カフ30aは、袋状であり、ベルト20a,20bとセンシングカフ40との間に配置される。また、押圧カフ30bも袋状であり、押圧カフ30aと押圧カフ30bとで、手首BWを挟み込むように、押圧カフ30aとは反対側の位置に配置される。
上述したように、ベルト20a,20bが、手首BWを周方向に取り巻くことにより、血圧計100は手首BWに装着される。本実施の形態の装着状態では、図4に示すように、本外10から、ベルト20a,20bの締結部20Tに向かって、カーラ50、押圧カフ30b、手首BW、センシングカフ40、背板51および押圧カフ30aが、当該順に配置される。図4の構成例では、本体10は、ベルト20a,20bの周方向に関して、センシングカフ40と反対側となる部分に配置されている。
上記装着状態では、袋状の押圧カフ30a,30bが、たとえば、手首BWの周方向に沿って延在する。また、袋状のセンシングカフ40が、押圧カフ30aよりもベルト20a,20bの内周側に配置されて手首BWに(間接的または直接的に)接し、かつ、手首BWの動脈通過部分90aを横切るように周方向に延在する。なお、ベルト20a,20bの「内周側」とは、手首BWを取り巻いた装着状態で、手首BWに面する側を指す。
図4中には、手首BWの、橈骨動脈A1および尺骨動脈A2が示されている。押圧部材を構成する押圧カフ30a,30bは、センシングカフ40を手首BWへ向かって押圧して、センシングカフ40に手首BWを圧迫させる。
図5(A)は、カフ構造体のうち、背板51とセンシングカフ40を、背板51がカーラ50に対向する面を最前面にして展開状態にしたときの一部省略平面レイアウトである。図5(B)は、図5(A)おけるA-A'線矢視断面を示している。図5(C)は、図5(A)におけるB-B'線矢視断面を示している。なお、図5(C)には、押圧カフ30a、およびベルト20a,20bについても示している。図6は、図5(C)を拡大した図である。
センシングカフ40は、図5(B)、図5(C)、および図6に示すように、押圧カフ30aの内周面に対向して配置された第1のシート40aと、第1のシート40aに対向する第2のシート40bとを含む。センシングカフ40は、第1のシート40aと第2のシート40bの周縁部が互いに溶着により密着されて袋状に構成されている。
また、図5(B)、図5(C)、および図6に示すように、センシングカフ40の内部には、弾性部材41が収容されている。弾性部材41は、後述する開放弁74が開状態とされ、センシングカフ40内の圧力が大気圧に開放された際に、センシングカフ40内の容積を所定容積とするように復元性を備えている。弾性部材41は、本実施形態では、一例として、連続気泡構造のスポンジを用いている。連続気泡構造のスポンジは、気泡がつながっており、気体や液体はスポンジ内を通り抜けることができる。このようなスポンジの弾性部材41は、血圧測定時には押圧されて圧縮され、センシングカフ40による脈圧測定を可能とする。しかし、血圧測定前または血圧測定後に、センシングカフ40内の圧力が大気圧に開放されると、弾性部材41は再度空気を含んで復元し、センシングカフ40の容積を一定容積とすることができる。本実施形態では、以上のように、弾性部材41を用いてセンシングカフ40内の容積を所定容積(一定容積)とする一定容積センシング方式による血圧測定を行う。一定容積センシング方式による血圧測定の詳細については後述する。
図5(B)、図5(C)、および図6に示すように、開放弁74は、押圧カフ30aと、背板51との間に配置された基板52上に取り付けられる。本実施形態では、一例として、ソレノイド式の開放弁74が用いられる。開放弁74が取り付けられる基板52には、開放弁74の弁口に対応する位置に、開口部52aが形成されている。開放弁74基板52に対する取り付け面とは反対側の面には、突出部74aが設けられている。突出部74aは、図5(B)、図5(C)、および図6に示すように、センシングカフ40に固定されたニップル部42に介挿されている。開放弁74は、基板52上に取り付けられた後述するサブCPU64の制御により、開状態と閉状態とのいずれかの状態に設定される。開放弁74が開状態の時は、突出部74a側および基板52に対する取り付け面側の弁口が開口され、センシングカフ40の内部は外気と導通する状態となり、センシングカフ40の内部の圧力は大気圧に開放される。また、開放弁74が閉状態の時は、突出部74a側および基板52に対する取り付け面側の弁口が閉口され、センシングカフ40の内部は外気と非導通の状態となる。
図5(B)、図5(C)、および図6に示すように、基板52上には、センシングカフ40の圧力を検出するための第1圧力センサ75が取り付けられている。第1圧力センサ75は、この例ではピエゾ抵抗式圧力センサからなっている。第1圧力センサ75の基板52に対する取り付け面とは反対側の面には、突出部75aが設けられている。突出部75aは、図5(B)、図5(C)、および図6に示すように、センシングカフ40に固定されたニップル部42に介挿されている。
さらに、図5(B)、図5(C)、および図6に示すように、基板52上には、サブCPU64が取り付けられている。開放弁74の開状態と閉状態との制御、および第2圧力センサ75を用いたセンシングカフ40の圧力の検出は、サブCPU64により行われる。なお、後述するメインCPU65は主に血圧計100全体の動作を制御する。
以上のように、本実施形態では、開放弁74と、第1圧力センサ75と、サブCPU64とは、センシングカフ40に近接する基板52上に取り付けられた基板一体型で構成される。
また、図5(B)、図5(C)、および図6に示すように、押圧カフ30aとセンシングカフ40との間には、背板51が介挿されている。背板51は、例えば、厚さ1mm程度の板状の樹脂(この例では、ポリプロピレン)により形成されており、被測定部位の周方向に沿って延在し、押圧カフ30a,30bからの押圧力をセンシングカフ40へ伝える機能を有している。
図7は、血圧計100の流路系に関する概略構成を示している。図7に示すように、血圧計100の流路系は、押圧カフ30a,30bに接続される流体回路LC1と、センシングカフ40に接続される流体回路LC2とを備えている。
流体回路LC1は、ポンプ71、パッシブ弁72、第2圧力センサ73、および各流路L1~L5を含む。各流路L1~L5内において、空気が流通する。流体回路LC1においては、サブCPU64の制御によるポンプ71のオン/オフ(空気の供給/供給停止)に応じて、押圧カフ30a,30bに空気を供給して膨張させ、または、押圧カフ30a,30bから空気を排出させる。押圧カフ30a,30bを膨張させる際には、サブCPU64の制御によりポンプ71がオン状態とされ、流路L3、L1、L2を介して、ポンプ71から押圧カフ30a,30bに空気が供給され、流路L4を介して、第2圧力センサ73およびサブCPU64により、押圧カフ30a,30b内の圧力が検出される。なお、この際、パッシブ弁72は、流路L5を介して加圧されるため、逆止弁として機能し、流路L5を介して押圧カフ30a,30b内の空気が外部に排出されることはない。一方、押圧カフ30a,30bから空気を排出させる際には、サブCPU64の制御によりポンプ71がオフ状態とされ、パッシブ弁72は、流路L5を介して加圧されることがないため、押圧カフ30a,30b内の空気は、流路L1、L2、L3、L5を介して、パッシブ弁72から排出され、押圧カフ30a,30b内の圧力は大気圧に開放される。
流体回路LC2は、開放弁74、第1圧力センサ75、および各流路L6~L7を含む。各流路L6~L7内において、空気が流通する。流体回路LC2においては、サブCPU64の制御による開放弁74のオフ/オン(弁の開放/閉鎖)に応じて、センシングカフ40内の空気を排出させ、または、センシングカフ40内からの空気の排出を防ぐ。センシングカフ40内の空気を排出させる際には、サブCPU64の制御により開放弁74がオフ状態(開状態)とされ、流路L6、L7、および開放弁74を介して、センシングカフ40内の空気が排出され、センシングカフ40内の圧力は大気圧に開放される。一方、センシングカフ40からの空気の排出を防ぐ際には、サブCPU64の制御により開放弁74がオン状態(閉状態)とされ、流路L6、L7、および開放弁74を介してのセンシングカフ40からの空気の排出は防止される。開放弁74がオン状態(閉状態)になると、センシングカフ40内の圧力の変化が、流路L6、L7を介して第1圧力センサ、およびサブCPU64により検出され、血圧測定が可能となる。
以上のように、本実施形態では、流体回路LC2と流体回路LC1とは、流路を介した接続関係にはなく、血圧測定時に手の平側に位置するセンシングカフ40に対して、血圧測定時に手の甲側に位置する本体10に内蔵されたポンプ71等からのエア経路である流路の取り回しを行う必要がない。
また、ポンプ71および開放弁74の制御、並びに、第2圧力センサ73を用いた押圧カフ30a,30b内の圧力の検出と、第1圧力センサ75を用いたセンシングカフ40内の圧力の検出は、サブCPU64により行われる。そして、開放弁74と、第1圧力センサ75と、サブCPU64とは、基板52上に一体に取り付けられた基板一体型で構成されており、サブCPU64と、流体回路LC1側のポンプ71および第2圧力センサ73との電気的な接続は、簡単な配線で済む。したがって、本実施形態では、エア経路である流路の取り回しだけでなく、電気的な接続についても、複雑な配線を行う必要がない。なお、本体10に内蔵されたメインCPU65は、主に血圧計100全体の動作を制御するCPUであり、サブCPU64と通信可能に構成されている。メインCPU65とサブCPU64との電気的な接続についても、複雑な配線を行う必要はない。
図8は、血圧計100の制御系に関する概略構成を示している。図8に示すように、血圧計100の本体10は、制御を担う制御部63と、制御部63に制御される複数の被制御構成要素66~75とを、備える。
図8においは、サブCPU64とメインCPU 65とを合わせて制御部63として表記している。また、複数の被制御構成要素は、電源66、メモリ67、表示装置68、操作装置69、通信装置70、ポンプ71、第2圧力センサ(押圧カフ圧力センサ)73、開放弁74、第1圧力センサ(センシングカフ圧力センサ)75を、含んでいる。
電源66は、この例では、充電可能な2次電池からなる。電源66は、本体10に搭載された要素、たとえば、制御部63、メモリ67、表示装置68、通信装置70、ポンプ71、第2圧力センサ73、開放弁74、第1圧力センサ75へ、駆動のための電力を供給する。
メモリ67は、各種データを記憶する。たとえば、メモリ67は、血圧計100が計測した測定値、第2圧力センサ73、第1圧力センサ75の計測結果等を、格納することができる。また、メモリ67は、制御部63で生成された各種データを格納することもできる。メモリ67は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)等を含む。たとえば、メモリ67には、各種プログラムが、変更可能に格納されている。
表示装置68は、一例として、LCD(Liquid Cristal Display)からなる。表示装置68は、制御部63からの制御信号に従って、血圧測定結果などの血圧測定に関する情報、その他の情報を表示する。なお、表示装置68は、タッチパネルとしての機能を有していてもよい。
操作装置69は、ユーザからの指示を受け付ける、複数のボタンから構成される。操作装置69が、ユーザからの指示を受け付けると、当該指示に従った操作・動作が、制御部65の制御の下、実施される。なお、操作装置69は、例えば感圧式(抵抗式)または近接式(静電容量式)のタッチパネル式スイッチなどであってもよい。また、図示しないマイクロフォンを備えて、ユーザの音声による指示を受け付ける構成を採用してもよい。
通信装置70は、各種データおよび各種信号を、通信ネットワークを介して外部の装置に送信したり、外部の装置からの情報を、通信ネットワークを介して受信したりする。当該ネットワークは、無線通信であっても、有線通信であってもよい。
ポンプ71は、この例では圧電ポンプからなり、制御部63から与えられる制御信号に基づいて、駆動する。ポンプ71は、加圧用の流体を、後述する各流路を通して、押圧カフ30a,30bに供給することができる。ここで、流体として、任意の液体または任意の気体を、採用できる。本実施形態では、流体は、空気であるとする(以下、流体を空気として記載を進める)。
第2圧力センサ73および第1圧力センサ75は、たとえば、ピエゾ抵抗式圧力センサからなる。第2圧力センサ73は、図7に示す流路L4を介して、押圧カフ30a,30b内の圧力を検出する。第1圧力センサ75は、図7に示す流路L7を介して、センシングカフ40内の圧力を検出する。
開放弁74は、ポンプ71の動作に応じて、制御される。つまり、排気弁72の開閉は、ポンプ71のオン/オフ(空気の供給/供給停止)に応じて、制御される。たとえば、排気弁72は、ポンプ71がオンされると、閉じる。他方、排気弁72は、ポンプ71がオフされると、開く。
開放弁74は、図7に示す流路L6に接続され、制御部63としてのサブCPU64から与えられる制御信号に基づいて開状態と閉状態のいずれかに制御される。開放弁74がオフ状態となり、開状態にあるとき、流路L6を介してセンシングカフ40内の空気が開放弁74から排出され、センシングカフ40内の圧力は大気圧に開放される。他方、開放弁74がオン状態となり、閉状態にあるとき、開放弁74からの空気の排出は阻止される。
制御部63は、この例では、サブCPU(Central Processing Unit)64と、メインCPU65とを含んでいる。たとえば、制御部63は、メモリ67に格納されている各プログラムおよび各データを読み込む。また、制御部63は、読み込んだプログラムに従い、各部67~75を制御し、所定の動作(機能)を実行させる。また、制御部63は、読み込んだプログラムに従い、当該制御部63内において、所定の演算、解析、処理等を実施する。なお、制御部63が実行する各機能の一部又は全部を、一つ或いは複数の集積回路等によりハードウェア的に構成してもよい。
図8に示すように、本実施形態に係る制御部63は、押圧カフ制御部63A、開放弁制御部63B、血圧算出部63C、および測定処理部63Dを機能ブロックとして備える。なお、押圧カフ制御部63A、開放弁制御部63B、血圧算出部63C、および測定処理部63Dの機能については、後述する動作の説明において、詳述される。
(一定容積センシング方式の測定原理)
次に、図9(A)~図9(C)を参照して、本実施形態における一定容積センシング方式の測定原理について説明する。図9(A)~図9(C)は、被測定者の動脈が延びる方向に沿った押圧カフ30a,30b、背板52、およびセンシングカフ40の断面視図であり、本実施形態における一定容積センシング方式の測定原理について説明するための図である。
図9(A)は、血圧測定前の第一段階の状態を示す図である。図9(A)に示すように、血圧測定前の第一段階においては、押圧カフ30a,30bは非加圧状態になっている。この状態において、サブCPU64の制御により、開放弁74はオフ状態とされる。その結果、開放弁74は開状態となり、センシングカフ40内の空気は、流路L6を介して開放弁74から排出され、センシングカフ40内の圧力は、大気圧に開放される。
本実施形態においては、センシングカフ40の内部には、弾性部材41として連続気泡構造のスポンジが配置されている。そのため、センシングカフ40が、押圧カフ30a,30bから押圧力を受けていない状態であって、センシングカフ40内の圧力が大気圧に開放された状態においては、弾性部材41は、センシングカフ40内の容積を所定容積とするように復元する。
図9(B)は、血圧測定前の第二段階の状態を示す図である。図9(B)に示すように、血圧測定前の第二段階においても、押圧カフ30a,30bは非加圧状態になっている。この状態において、サブCPU64の制御により、開放弁74はオン状態とされる。その結果、開放弁74は閉状態となり、センシングカフ40内の空気は、流路L6を介して開放弁74から排出されることが防止され、センシングカフ40は、前記所定容積に維持される。
図9(C)は、血圧測定時の状態を示す図である。図9(C)に示すように、血圧測定時においては、サブCPU64の制御により、ポンプ71が駆動され、押圧カフ30a,30bに空気が供給されて、押圧カフ30a,30bおよび背板52によるセンシングカフ40への加圧が行われる。その結果、センシングカフ40を人体に押圧され、圧脈波が、センシングカフ40内の圧力の変化として、第1圧力センサ75およびサブソCPU64により検出される。
以上のように、本実施形態においては、ポンプ71からの空気の供給によってセンシングカフ40を所定容量に調整するのではなく、開放弁74を開状態とすることによるセンシングカフ40内の圧力の大気圧への開放と、弾性部材41の復元力により、そして、その後に開放弁74を閉状態とすることによりセンシングカフ40を所定容量にすることを実現している。
その結果、本実施形態では、センシングカフ40側への本体10に内蔵されたポンプ71からのエア経路である流路の取り回しを行う必要がなく、かつ、センシングカフ40用の圧力センサをポンプ71側に配置する必要がないので、センシングカフ40用の圧力センサ用のエア経路である流路の取り回しを行う必要もない。したがって、流路の取り回しを簡略化することができる。
(血圧計の動作)
図10は、本実施形態に係る血圧計100を用いた、血圧測定方法の流れを示すフローチャートである。図11~図14は、血圧計の動作に伴う押圧カフ30a,30bおよびセンシングカフ40の状態を説明するための血圧計100の流路系に関する概略構成図である。
まず、血圧計100が手首BWに装着された後、血圧測定準備の第1段階の処理が実施される。血圧測定準備の第1段階の処理においては、図10に示すように、血圧計100が手首BWに装着された状態において、制御部63のサブCPU64は、流体回路LC1のポンプ71をオフ状態とする(図10:S1)。その結果、図11に白抜き矢印で示すように、パッシブ弁72から押圧カフ30a,30b内の空気が排出され、押圧カフ30a,30bは非加圧状態となる。
一方、制御部63のサブCPU64は、開放弁制御部63Bとして機能し、開放弁74をオフ状態とし、開放弁74を開状態とする(図10:S2)。その結果、センシングカフ40内の空気が、図11に白抜き矢印で示すように、開放弁74から排出され、センシングカフ40内の圧力は大気圧に開放される。この時、センシングカフ40内は、センシングカフ40を所定容積とするように復元する。
次に、血圧測定準備の第2段階の処理が実施される。血圧測定準備の第2段階の処理においては、制御部63のサブCPU64は、開放弁制御部63Bとして機能し、図10に示すように、開放弁74をオン状態とし、開放弁74を閉状態とする(図10:S3)。その結果、センシングカフ40は閉鎖され、センシングカフ40内の空気が開放弁74から排出されることが阻止される。図12の×印は、開放弁74からの空気の排出が阻止されることを示している。
次に、血圧測定時の処理が実施される。血圧測定時の処理においては、図10に示すように、制御部63のサブCPU64は、押圧カフ制御部63Aとして機能し、ポンプ71をオン状態とする(図10:S4)。その結果、図13に白抜き矢印で示すように、流路L3、L1、L2を介して、ポンプ71から押圧カフ30a,30bに供給され、押圧カフが徐々に加圧される。
このようにして、センシングカフ40は、押圧カフ30a,30bおよび背板52から押圧され、人体(手首)に圧迫される。つまり、押圧カフ制御部63Aとして機能する制御部63のサブCPU64は押圧カフ30a,30bに流体としての空気を供給し、押圧カフ30a,30bを介して被測定部位としての人体(手首)を圧迫する圧迫状態とするように、押圧カフ30a,30bを制御する。センシングカフ40が人体(手首)に圧迫されると、センシングカフ40には、人体圧脈波がセンシングカフ40の圧力変化として発生する。そして、制御部63のサブCPU64は、血圧算出部63Cとして機能し、そのセンシングカフ40の圧力変化としての人体圧脈波を第1圧力センサ75により検出し、オシロメトリック法により手血圧を算出する(図10:S5)。
制御部63のサブCPU64は、押圧カフ30a,30b内の圧力を第2圧力センサ73によって検出し、押圧カフ30a,30bが所定の圧力閾値に達したかどうかを判断する(図10:S6)。制御部63のサブCPU64は、押圧カフ30a,30b内の圧力が所定の圧力閾値に達するまで(図10:S5;NO)、ポンプ71を駆動させ、血圧算出を継続する。そして、押圧カフ制御部63Aとして機能する制御部63のサブCPU64は、押圧カフ30a,30b内の圧力が所定の圧力閾値に達したと判断とすると(図10:S6;YES)、血圧測定終了時の処理が実施される。
血圧測定終了時の処理においては、図10に示すように、押圧カフ制御部63Aとして機能する制御部63のサブCPU64は、ポンプ71をオフ状態とする(図10:S7)。その結果、図14に矢印で示すように、流路L1、L2、L3を介して、押圧カフ30a,30b内の空気がパッシブ弁72を介して排出、押圧カフが徐々に減圧される。以上のように、押圧カフ制御部63Aとして機能する制御部63のサブCPU64は、押圧カフ30a,30bから流体としての空気を排出し、押圧カフ30a,30bを介した被測定部位としての人体(手首)の圧迫を解除する解除状態とするように、押圧カフ30a,30bを制御する。
一方、制御部63のサブCPU64は、開放弁制御部63Bとして機能し、開放弁74をオフ状態とし、開放弁74を開状態とする(図10:S8)。その結果、図14に白抜き矢印で示すように、センシングカフ40内の空気が開放弁74から排出される。
本実施形態においては、以上のようにして、一定容積センシング方式により血圧測定が行われる。
以上のように、本実施形態の血圧計100では、ポンプ71からの空気の供給によってセンシングカフ40を所定容量に調整するのではなく、開放弁74を開状態とすることによるセンシングカフ40内の圧力の大気圧への開放と、弾性部材41の復元力により、そして、その後に開放弁74を閉状態とすることによりセンシングカフ40を所定容量にすることを実現している。
その結果、本実施形態では、センシングカフ40側への本体10に内蔵されたポンプ71からのエア経路である流路の取り回しを行う必要がなく、かつ、センシングカフ40用の圧力センサをポンプ71側に配置する必要がないので、センシングカフ40用の圧力センサ用のエア経路である流路の取り回しを行う必要もない。したがって、流路の取り回しを簡略化することができる。
また、センシングカフ40の開放と閉鎖は、開放弁74のオフ状態とオン状態のみの切り替え弁で構成されるので、ポンプ71側からセンシングカフ40側のエア経路である流路を配置する必要がなく、流路の取り回しを簡略化することができる。
また、ポンプ71および開放弁74の制御、並びに、第2圧力センサ73を用いた押圧カフ30a,30b内の圧力の検出と、第1圧力センサ75を用いたセンシングカフ40内の圧力の検出は、サブCPU64により行われる。そして、開放弁74と、第1圧力センサ75と、サブCPU64とは、基板52上に一体に取り付けられた基板一体型で構成されており、サブCPU64と、流体回路LC1側のポンプ71および第2圧力センサ73との電気的な接続は、簡単な配線で済む。したがって、本実施形態では、エア経路である流路の取り回しだけでなく、電気的な接続についても、複雑な配線を行う必要がない。
なお、本実施形態では、開放弁74としてソレノイド式の弁を用いたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、開放弁74として静電容量型などで構成された弁を用いてもよい。
なお、上記実施形態では、制御部63をサブCPU64とメインCPU65で構成したが、制御部63をメインCPU65のみで構成するようにしてもよい。また、制御部63はCPUを含むものとしたが、これに限るものではない。制御部63は、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの、論理回路(集積回路)を含むものとしてもよい。
(変形例)
次に、本実施形態における変形例について図15および図16を参照しつつ説明する。図15および図16は、変形例におけるセンシングカフとニップル部と弾性部材の断面図である。上述した実施形態では、ニップル部42をセンシングカフ40の内部に取り付けた態様について説明した。しかし、この発明は、このような態様に限定される訳ではない。例えば、図15に示すように、ニップル部42は、センシングカフ40の外側に取り付けるようにしても良い。
また、上述した実施形態では、連続気泡構造のスポンジからなる弾性部材41は、センシングカフ40の内部にほぼ隙間なく、当該内部を一様に満たすように収容させる態様について説明した。しかし、この発明は、このような態様に限定される訳ではない。例えば、図16に示すように、連続気泡構造のスポンジからなる弾性部材41は、センシングの短手方向の両端部のみに収容させてもよい。
これらの変形例においても、開放弁74を開状態とすることによるセンシングカフ40内の圧力の大気圧への開放と、弾性部材41の復元力により、そして、その後に開放弁74を閉状態とすることによりセンシングカフ40を所定容量にすることを実現することができる。
(第2の実施形態)
次に、この発明の第2の実施形態を図17および図18を参照しつつ説明する。図17および図18は、第2の実施形態におけるセンシングカフとニップル部と弾性部材の断面図である。第1の実施形態では、弾性部材として連続気泡構造のスポンジからなる弾性部材を用いた。しかし、第2の実施形態では、図17に示すように、弾性部材としてコイルバネ43を用いる。コイルバネ43の上面視は円形であり、センシングカフ40の長手方向に複数配置する。このような態様によっても、開放弁74を開状態とすることによるセンシングカフ40内の圧力の大気圧への開放と、コイルバネ43の復元力により、そして、その後に開放弁74を閉状態とすることによりセンシングカフ40を所定容量にすることを実現することができる。
また、第2の実施形態では、図18に示すように、センシングカフ40の短手方向の両端部にPU(ポリウレタン)やPET(ポリエチレンテレフタレート)等からなるシート44をスペーサとして収容させてもよい。弾性を有する第1のシート40aと第2のシート40bとに張力を持たせることで、センシングカフ40の容積を一定容積とし、復元性を持たせることができる。
以上の実施の形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
10 本体
20a,20b ベルト
30a,30b 押圧カフ
40 センシングカフ
40a 第1のシート
40b 第2のシート
41 弾性部材
42 ニップル部
43 コイルバネ
44 シート
50 カーラ
51 背板
52 基板
63 制御部
63A 押圧カフ制御部
63B 開放弁制御部
63C 血圧算出部
64 サブCPU
65 メインCPU
71 ポンプ
72 パッシブ弁
73 第2圧力センサ(押圧カフ圧力センサ)
74 開放弁
75 第1圧力センサ(センシングカフ圧力センサ)
100 血圧計

Claims (9)

  1. 加圧用の流体の供給を受けて被測定部位を圧迫するために、上記被測定部位の周方向に沿って延在する袋状の押圧カフと、
    上記押圧カフの内周面に対向して配置された第1のシートと、上記第1のシートに対向する第2のシートとを含み、袋状に構成され、上記被測定部位の動脈通過部分を横切るように周方向に延在するセンシングカフと、
    上記押圧カフと上記センシングカフとの間に介挿され上記被測定部位の周方向に沿って延在し、上記押圧カフからの押圧力を上記センシングカフへ伝える背板と、
    上記センシングカフに接続され、上記センシングカフの内部を外気と導通させる開状態と、上記センシングカフの内部を外気と非導通とさせる閉状態とのいずれかの状態となる開放弁と、
    上記押圧カフに流体を供給し、上記押圧カフを介して上記被測定部位を圧迫する圧迫状態と、上記押圧カフから上記流体を排出し、上記押圧カフを介した上記被測定部位の圧迫を解除する解除状態とのいずれかの状態に上記押圧カフを制御する押圧カフ制御部と、
    上記開放弁を上記開状態または上記閉状態のいずれかの状態に制御する開放弁制御部と、
    上記開放弁が上記閉状態の際に、上記センシングカフの圧力変化に基づいて血圧を算出する血圧算出部と、を備え、
    上記センシングカフは、上記開放弁が上記開状態の際に、上記センシングカフ内の容積を所定容積とする復元性を備える、
    血圧計。
  2. 上記センシングカフ内に、弾性部材を備える、
    請求項1に記載の血圧計。
  3. 上記弾性部材は、連続気泡構造のスポンジである、
    請求項2に記載の血圧計。
  4. 上記弾性部材は、コイルバネである、
    請求項2に記載の血圧計。
  5. 上記センシングカフ内に、スペーサを備える、
    請求項1に記載の血圧計。
  6. 上記血圧算出部による血圧の算出が行われる前の準備段階においては、上記押圧カフおよび上記センシングカフが上記被測定部位に装着された装着状態で、
    上記押圧カフ制御部は、上記押圧カフを上記解除状態に制御し、
    上記開放弁制御部は、上記開放弁を上記開状態とした後、上記開放弁を上記閉状態とし、
    上記血圧算出部による血圧の算出が行われる測定段階においては、上記装着状態で、
    上記押圧カフ制御部は、上記押圧カフを上記圧迫状態にするように制御し、
    上記血圧算出部は、上記センシングカフの圧力変化に基づいて血圧を算出する、
    請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の血圧計。
  7. 上記開放弁は、上記開放弁をオフ状態またはオン状態とすることにより、上記開状態または上記閉状態となる弁である、
    請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の血圧計。
  8. 上記センシングカフの圧力を検出する圧力センサと、
    上記センシングカフ上に設けられた基板と、をさらに備え、
    上記開放弁と、上記圧力センサと、上記開放弁制御部と、上記血圧算出部とは、上記基板上に一体取り付けられた基板一体型である、
    請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の血圧計。
  9. 前記開放弁は、ソレノイド式の弁、または、静電容量型の弁である、
    請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の血圧計。
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