JP2023097377A - オイル漏れ検知装置用導電ペースト、オイル漏れ検知装置、およびその製造方法 - Google Patents

オイル漏れ検知装置用導電ペースト、オイル漏れ検知装置、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各種オイルと接触することで抵抗値が上昇する導電性ペーストを使用し、スクリーン印刷により容易かつ大量に配線パターンを形成できるオイル漏れ検知センサー用導電性ペーストを提供する。【解決手段】導電性物質、樹脂成分および溶剤を含むことを特徴とするオイル漏れ検知装置用導電ペーストであって、より好ましくは、樹脂成分としては、エチレン酢酸ビニルを含み、溶剤として、沸点150~260℃の溶剤を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、各種オイルと接触する事により抵抗値が上昇しオイル漏れが検知できるオイル漏れセンサー用導電ペーストであり、印刷により様々な基材およびデザインにて大量に生産できる導電ペーストに関する。
漏液検出を行う漏液センサーとしては、特許文献1には熱可塑性エラストマーと導電性カーボンを配合させてなる有機液体検知センサーが報告されているが検知できる液体がガソリンなどの低分子量有機液体に限られており、実用の範囲が狭い。
また、特許文献2には油の流入開口部に、油には溶解し、水には溶解しない発泡ポリスチレンである栓部材を設けたことを特徴とする油漏洩検知装置が報告されているが、検知できる油が低分子量であり、実用の範囲が狭い。
特許文献3に紙、布、不織布、連続気泡を持つ樹脂シート、フエルトにカーボンブラック、グラファイトを浸み込ませた電気抵抗体をセンサーとする液漏れセンサーが記載されているが、抵抗値の変化が10倍程度と感度が低く、また、抵抗体をカットするなど複雑な工程が必要となる。
更に、特許文献4には重油にカーボンビーズを混合し灯油を接触した際に固形物質が崩壊し抵抗値変化を感知する事を特徴とした油漏れ検知装置が記載されているが、重油ではカーボンビーズを固着する事が出来ずに振動や熱により容易に固形物質が崩壊するため、安定性に欠ける。
特開2005-201847 特開2007-322175 特開2003-121401 実開昭54-59394
本発明の課題はオイル類に接触した際に抵抗値が大幅に上昇する事でオイル漏れの検知を可能とし、各種基材に印刷法により様々なパターンの形成が可能となる導電性ペーストを提供することである。
上記課題を解決するために鋭意研究した結果、導電性物質、樹脂成分、溶剤を含む導電ペーストが、化石系油(原油、重油、ガソリン、軽油、灯油、ナフサ、その他)、鉱石系油(絶縁油、潤滑油、油圧作動油、その他)、植物系油(菜種油、ごま油、オリーブ油、椿油、コーン油、その他)、動物系油(ラード、バター、魚油、その他)などのオイル類に接触した際に、樹脂が膨潤し抵抗値が上昇することから、オイル漏れ検知の可能性を見出し、本発明を完成するに至った。
さらに本発明の導電性ペーストは流動性が良好であり、スクリーン印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷、ディスペンサー、オフセット印刷等の印刷手段により任意のパターンを大量生産する事ができる。
すなわち、本発明は、導電性物質、樹脂成分、および溶剤を含むことを特徴とするオイル漏れ検知装置用導電ペーストに関する。
また、本発明は、基材と導電層とを有する積層体を具備するオイル漏れ検知装置の導電層を形成するために用いられることを特徴とする前記のオイル漏れ検知装置用導電ペーストに関する。
また、本発明は、前記導電性物質が、カーボン、および/または金属粉を含むことを特徴とする前記のオイル漏れ検知装置用導電ペースト。に関する。
また、本発明は、前記樹脂成分が、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂を含むことを特徴とする前記のオイル漏れ検知装置用導電ペーストに関する。
また、本発明は、さらに、前記樹脂成分が、テルペンフェノール樹脂を含むことを特徴とする前記のオイル漏れ検知装置用導電ペーストに関する。
また、本発明は、前記溶剤が、沸点が150℃~260℃である溶剤を含むことを特徴とする前記のオイル漏れ検知装置用導電ペーストに関する。
また、本発明は、オイルと接触することで、抵抗値の変化が生じることを特徴とする前記のオイル漏れ検知装置用導電ペーストに関する。
また、本発明は、前記抵抗値の変化(オイルと接触する前の抵抗値に対する、オイルと接触した後の抵抗値の増加率)が、1000倍以上であることを特徴とする前記のオイル漏れ検知装置用導電ペーストに関する。
また、本発明は、前記のオイル漏れ検知装置用導電ペーストにより形成された導電層を具備することを特徴とするオイル漏れ検知装置に関する。
また、本発明は、基材と導電層とを有する積層体を具備するオイル漏れ検知装置の製造方法であって、該導電層が、導電性物質、樹脂成分、および溶剤を含む導電ペーストを印刷して形成されてなることを特徴とするオイル漏れ検知装置の製造方法に関する。
本発明の導電ペーストをオイル漏れセンサーに用いることで、オイル類に接触した際に抵抗値が大幅に上昇するため、オイル漏れの検知が可能となり、さらにセンサーを製造する際に、各種基材に印刷法により様々なパターンを形成することが可能となる。
そのため、本発明は漏液すると重大な故障に繋がるエンジンやタービンの潤滑油や化学工場などに設置されたタンクやパイプラインからの各種オイルの漏洩を抵抗値の変化にて感知する事で重大な事故を初期に発見し対処する事ができる。
例えば導電層を有する積層体の両端に抵抗測定器を繋ぎ積層体にオイルが接触したときに抵抗値の上昇に伴いアラームが鳴るとか断線した時に電流の流れを変えてライトが点灯する回路と組み合わせる事などでオイル漏れ検知装置が得られる。
以下、本発明について、実施の形態に基づいて更に詳しく説明をするが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
<導電性ペースト>
本発明の導電性ペーストは、オイル漏れセンサーに用いることができ、導電性物質、樹脂成分、および溶剤を含むことを特徴とする。
また、本発明における漏洩の検知の対象となるオイルとしては、化石系油(原油、重油、ガソリン、軽油、灯油、ナフサ、その他)、鉱石系油(絶縁油、潤滑油、油圧作動油、その他)、植物系油(菜種油、ごま油、オリーブ油、椿油、コーン油、その他)、動物系油(ラード、バター、魚油、その他)なとが挙げられる。
(導電性物質)
本発明の導電性ペーストに用いられる導電物質としては、例えば、金、銀、銅、銀コート銅粉、銀-銅複合粉、銀-銅合金、アモルファス銅、ニッケル、クロム、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、インジウム、ケイ素、アルミニウム、タングステン、モリブデン、白金などの金属粉、これらの金属で被覆した無機物粉末、酸化銀、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、酸化ルテニウム、インジウム-スズ複合酸化物等の金属酸化物粉末、およびカーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、グラフェン等が挙げられる。
これらの導電性物質は、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、導電性、酸化による抵抗値の上昇、コストの点からカーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラファイト、銀および銀メッキ銅粉末が好ましい。
カーボンブラックとしては、気体もしくは液体の原料を反応炉中で連続的に熱分解し製造するファーネスブラック、特にエチレン重油を原料としたケッチェンブラック、原料ガスを燃焼させて、その炎をチャンネル鋼底面にあて急冷し析出させたチャンネルブラック
、ガスを原料とし燃焼と熱分解を周期的に繰り返すことにより得られるサーマルブラック
、特にアセチレンガスを原料とするアセチレンブラックなどの各種のものを単独で、も
しくは2種類以上併せて使用することができる。また、通常行われている酸化処理されたカーボンブラックや、中空カーボン等も使用できる。
カーボンの酸化処理は、カーボンを空気中で高温処理したり、硝酸や二酸化窒素、オゾン等で二次的に処理したりすることより、例えばフェノール基、キノン基、カルボキシル基、カルボニル基の様な酸素含有極性官能基をカーボン表面に直接導入(共有結合)する処理であり、カーボンの分散性を向上させるために一般的に行われている。しかしながら、官能基の導入量が多くなる程カーボンの導電性が低下することが一般的であるため、酸化処理をしていないカーボンの使用が好ましい。
また、用いるカーボンブラックの比表面積は、値が大きいほど、カーボンブラック粒子同士の接触点が増えるため、電極の内部抵抗を下げるのに有利となる。具体的には、窒素の吸着量から求められる比表面積(BET)で、100m/g以上、1000m/g以下、好ましくは250m/g以上、500m2 /g以下のものを使用することが望ましい。比表面積が100m/gを下回るカーボンブラックを用いると、十分な導電性を得ることが難しくなる場合があり、1000m/gを超えるカーボンブラックは、市販材料での入手が困難となる場合がある。
また、用いるカーボンブラックの粒径は、一次粒子径で0.005~1μmが好ましく、特に、0.01~0.2μmが好ましい。ただし、ここでいう一次粒子径とは、電子顕微鏡などで測定された粒子径を平均したものである。
市販のカーボンブラックとしては、例えば、東海カーボン社製のトーカブラック#4300、#4400、#4500、#5500、デグサ社製のプリンテックスL、コロンビヤン社製のRa v e n 7 0 0 0 、 5 7 5 0 、 5 2 5 0 、 5 0 0 0
U L T R A I I I 、 5 0 0 0ULTRA、ConductexSCULTRA、Conductex975ULTR A、PUERBLACK100、115、205、三菱化学社製の#2350、#2400B、#2600B、#3050B、#3030B、#3230B、#3350B、#3400B、#5400B、キャボット社製のMONARCH1400、1300、900、VulcanXC-72R、BlackPearls2000、TIMCAL社製のEnsaco250G、Ensaco260G、Ensaco350G、SuperP-L i等のファーネスブラック)、ライオン社製のEC-300J、EC-600JD等のケッチェンブラック、ライオナイトEC200L,電気化学工業社製のデンカブラック、デンカブラックHS-100、FX-35等のアセチレンブラックが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、2種以上を組み合わせて用いても良い。
導電性炭素繊維としては石油由来の原料から焼成して得られるものが良いが、植物由来の原料からも焼成して得られるものも用いることが出来る。また、カーボンナノチューブには、グラフェンシートが一層でナノメートル領域の直径を有するチューブを形成する単層カーボンナノチューブと、グラフェンシートが多層である多層カーボンナノチューブがある。そのため、多層カーボンナノチューブの直径は、典型的な単層カーボンナノチュー ブの0.7-2.0nmに対して、30nmと大きい値を示す。
市販の導電性炭素繊維やカーボンナノチューブとしては、昭和電工社製のVGCF等の気相法炭素繊維、名城ナノカーボン社製のEC1.0,EC1.5,EC2.0,EC1.5-P等の単層カーボンナノチューブ、CNano社製のFloTube9000、FloTube9100、FloTube9110、FloTube9200、Nanocyl社製のNC7000、Knano社製の100T等が挙げられる。
グラファイトとしては、 例えば人造グラファイトや天然グラファイト等を使用することが出来る。 人造グラファイトとしては、無定形炭素の熱処理により、不規則な配列の微小グラファイト結晶の配向を人工的に行わせたものであり、一般的には石油コークスや石炭系ピッチコークスを主原料として製造される。天然グラファイトとしては、鱗片状グラファイト、塊状グラファイト、土状グラファイト等を使用することが出来る。また、鱗片状グラファイトを化学処理等した膨張グラファイト(膨張性グラファイトともいう)や、膨張グラファイトを熱処理して膨張化させた後、微細化やプレスにより得られた膨張化グラファイト等を使用することも出来る。これらのグラファイトの中でも、配線シートの導電膜に用いる場合は、導電性の観点で鱗片状グラファイト、膨張化グラファイト、および薄片化グラファイト等の薄片状グラファイトが好ましい。
これらグラファイトの表面は、本発明の導電性組成物の特性を損なわない限りにおいてバインダー樹脂との親和性を増すために、表面処理、例えばエポキシ処理、ウレタン処理、シランカップリング処理、および酸化処理等が施されていてもよい。
また、用いるグラファイトの平均粒径は、2~100μmが好ましく、特に、10~30μmが好ましい。
グラファイト、グラフェンの何れか若しくは両方の平均粒径が2μm未満では、グラファイト粒子のアスペクト比が低下し、グラファイト粒子間の接触が点接触になりやすくなるため、導電ネットワークを十分に形成できない。一方で、グラファイト、グラフェンの何れか若しくは両方の平均粒径が100μm以上では、グラファイト、グラフェンの何れか若しくは両方粒子間の空隙が大きくなり、導電ネットワーク中のグラファイト、グラフェンの何れか若しくは両方以外の炭素材料間で形成する導電パスの割合が多くなり、導電性の低下を引き起こす。
本発明でいう平均粒径とは、体積粒度分布において、粒子径の細かいものからその粒子の体積割合を積算していったときに、50%となるところの粒子径(D50)であり、一般的な粒度分布計、例えば、動的光散乱方式の粒度分布計(日機装社製「マイクロトラッ クUPA」)等で測定される。
市販のグラファイトとしては、例えば、薄片状グラファイトとして、日本黒鉛工業社製のCMX、UP- 5、UP-10、UP-20、UP-35N、CSSP、CSPE、CSP、CP、CB-150、CB-100、ACP、ACP-1000、ACB-50、ACB-100、ACB-150、SP-10、SP-20、J-SP、SP-270、HOP、GR-6 0、LEP、F#1、F#2、F#3、中越黒鉛社製のCX-3000、FBF、BF、CBR、SSC-3000、SSC-600、SSC-3、SSC、CX-600、CP F-8、CPF-3、CPB-6S、CPB、96E、96L、9
6L-3、90L-3、CPC、S-87、K-3、CF-80、CF-48、CF-32、CP-150、C P-100、CP、HF-80、HF-48、HF-32、SC-120、SC-80、SC-60、SC-32、伊藤黒鉛工業社製のEC1500、EC1000、EC500、EC300、EC100、EC50、西村黒鉛社製の10099M、PB-99等が挙げられる。球状天然グラファイトとしては、日本黒鉛工業社製のCGC-20、CGC-50、C GB-20、CGB-50が挙げられる。土状グラファイトとしては、日本黒鉛工業社製の青CGC、AP、AOP、P#1、中越黒鉛社製のAPR、S-3、AP-6、300Fが挙げられる。人造グラファイトとしては、日本黒鉛工業社製のPAG-60、PAG-80、PAG-12 0、PAG-5、HAG-10W、HAG-150、中越黒鉛社製のRA-3000、R A-15、RA-44、GX-600、G-6S、G-3、G-150、G-100、G -48、G-30、G-50、SECカーボン社製のSGP-100、SGP-50、S GP-25、SGP-15、SGP-5、SGP-1、SGO-100、SGO-50、SGO-25、SGO-15、SGO-10、SGO-5、SGO-1、SGX-100、SGX-50、SGX-25、SGX-15、SGX-5、SGX-1が挙げられる。
市販のグラフェンはXG-SCIENCES社製のXGnP H5、XGnP H15、XGnP H25、XGnP R25、XGnP C300、DTナノテクノロジー社製SG-01005等が挙げられる。
カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラファイトは、樹脂100質量部に対して、60~100質量部を配合することが好ましく、70~90質量部がより好ましい。
銀粉および銀コート銅紛としては、特に限定されないが、好ましくは鱗片状粒子、箔状粒子、デンドライト(樹枝)状粒子、繊維状粒子、針状粒子および球状粒子からなる群から選択される粒子である。これらは、単独でも混合して用いてもよい。
本明細書における銀粉および銀コート銅紛の平均粒子径は、レーザー回折・散乱法によって測定されたD50平均粒子径であり、1~100μmが好ましく、3~50μmがより好ましい。
銀粉および銀コート銅紛は、樹脂100質量部に対して、50~4000質量部を配合することが好ましく、100~3000質量部がより好ましい。
銀コート銅粉の銅粉に対する銀被覆量は1~40重量%が好ましく5~20重量%がより好ましい。銀被覆量が1重量%以下の場合は銅粉を完全に被覆する事が出来ずに酸化され導電性を損ねる。また、40重量%以上ではコスト高となる。
(樹脂)
次に樹脂について説明する。
本発明の導電性ペーストに用いられる樹脂としては、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂、アセタール樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、スチレン-アクリル樹脂、スチレン樹脂、ニトロセルロース、ベンジルセルロース、スチレン-無水マレイン酸樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ケトン樹脂、ロジン、ロジンエステル樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、変性塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリウレタン樹脂ロジン変性フェノール樹脂、環化ゴム樹脂、石油樹脂、テルペンフェノール樹脂などが挙げられる。上記の中でも、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂が好ましく、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂とテルペンフェノール樹脂を併用することがさらに好ましい。
エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂の酢酸ビニル含量はJIS K7192:1999の測定方法で10~60重量%が好ましく、20~50重量%が更に好ましい。酢酸ビニル含量が10%以上であれば沸点150~260℃の炭化水素系溶剤に溶解性が良好であり、更に乾燥被膜が耐久性も良好である。さらに、酢酸ビニル含量が40%以上であれば炭化水素系溶剤が分離しやすくなる。
この場合、沸点150℃~260℃のケトン類、芳香族類、アルコール類、セロソルブ類、エーテルアルコール類、エステルなどで溶解することができる。
テルペンフェノール樹脂は各種オイルに対する溶解性が優れているが単独では膨潤しにくく、各種オイルと接触したときに抵抗値の変化が少ない。さらに皮膜がもろく取り扱いが困難である。しかしながらエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂を混合することでオイルと接触したときに膨潤し大幅な抵抗値変化がなされ、優れたオイル検知能力発現されるとともに皮膜の脆さも解消される。
エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂に対するテルペンフェノール樹脂の混合割合は30重量%~70重量%、好ましくは40重量%~60重量%がより好ましい。テルペンフェノール樹脂の混合割合が30重量%以上であれば各種オイルへの溶解能が良好であり、70重量%以下ではあれば膨潤能が良好となる。
(溶剤)
本発明の導電性ペーストに用いられる溶剤としては、特に制限はないが、沸点150~260℃の溶剤の溶剤が好ましい。
沸点が150℃以上であれば、後述する3本ロールミル分散にて溶剤が揮発しないため、良好な分散が得られる。更にスクリーン印刷に於いて印刷中に溶剤が揮発しないため安定した印刷物が得られる。
また、沸点260℃以下の炭化水素系溶剤であれば高温での乾燥が不要なため、基材にダメージを与えることがなく、残留溶剤により導電性が不安定となることも無い。
市販の沸点150~260℃の炭化水素系溶剤としては例えばエネオス製T-SOL100、150、3040、AN45、カクタスソルベントP100、P150、P180、カクタスファインSF-01、SF-02、ハイゾール100、SS―100、SS-150、ナフテゾール160,200、220、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、YHNP、SHNP、NSクリーン100、110、200、220、230、ドライソルベントハイソフト、テリクリーンN16、N20、N22、クレンゾルHS、ミネラルスプリット、Aソルベント、ベースソルベント21、フォッグソルベント、LSソルベント、AFソルベント、0号ソルベント、アイソゾール300、400、エクソンモービル製エクソゾールD40、D60、D80、D95、D110、アイソパーG、H、L、M、アクア化学製のアクアソルベントGF、G71、AQ#300、AQ#500、D200、D400、SP20、Z-G3、Z-71,アクワフレラックスAQ#100などが挙げられる。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、3-ペンタノン、2-ヘプタノン、ジイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、ガンマーブチルラクトン等が挙げられ、
芳香系溶剤としてはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、C5~C20のアルキルベンゼン、クロロベンゼン等が挙げられる。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ネオペンチルブタノール、ヘキサノール、オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、べンジルアルコール等が挙げられる。セロソルブ類としてはメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ等が挙げられる。
エーテル類では、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn-ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn-プロピルエーテル等が挙げられる。
エステル類としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸オクチル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、等が挙げられる。
本発明の導電性ペーストにおける溶剤の含有量は、カーボン系ペーストは50~90%が好ましく、70~80%がより好ましい。
溶剤の含有量が50%以上であれば粘度が良好であるため印刷性が良好となる。また、90%以下であれば固形分が多く膜厚が厚くできるため抵抗値を低くできる。
また、銀或いは銀メッキ銅系ペーストの溶剤の含有量は10%~30%が好ましく15%~20%がより好ましい。銀或いは銀メッキ銅系ペーストの溶剤が10%以上であればカーボン系と同様に粘度が良好であるため印刷性が良好となる。また、30%以下であれば粒子間の接触が密となり良好な導電性が得られる。
(その他の成分)
次に、その他の成分について説明する。本発明の導電性ペーストには、必要に応じて、本発明による効果を妨げない範囲で、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、ラジカル補足剤、充填剤、チクソトロピー付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、熱伝導性改良剤、可塑剤、ダレ防止剤、防汚剤、防腐剤、殺菌剤、消泡剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、硬化剤、増粘剤、顔料分散剤、シランカップリング剤等の各種の添加剤を添加してもよい。
(導電ペーストの製造)
導電ペーストは、導電性物質を必要に応じて、樹脂、有機溶剤、その他添加剤を、分散、混合して得られるが、導電性ペーストを得る際に用いられる装置としては、顔料分散等に通常用いられている分散機、混合機が使用できる。
例えば、3本ロールミル、ディスパー、ホモミキサー、若しくはプラネタリーミキサー等のミキサー類;エム・テクニック社製「クレアミックス」、若しくはPRIMIX社「フィルミックス」等のホモジナイザー類;ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、若しくはコボールミル等のメディア型分散機;湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、スギノマシン社製「スターバースト」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)、エム・テクニック社製「クレアSS-5」、若しくは奈良機械社製「MICROS」等のメディアレス分散機等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<オイル漏れ検知装置>
本発明のオイル漏れ検知装置は、基材と、本発明の導電ペーストを印刷することで得られる導電層とを有する積層体を具備することを特徴とする。
印刷時の基材としては、通常印刷において用いられる基材、例えば紙あるいはプラスチック、ゴムおよびエラストマーシートなどを使用することができる。紙基材としては、コート紙、非コート紙、その他、合成紙、ポリエチレンコート紙、含浸紙、耐水加工紙、絶縁加工紙、伸縮加工紙等の各種加工紙が使用できるが、安定した抵抗値を得るためには、コート紙、加工紙が好ましい。コート紙の場合は、平滑度の高いものほど好ましい。
また、プラスチック基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロハン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリウレタン、エポキシ、ポリスチレン、ビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール、ナイロン、ポリイミド、ポリカーボネート等からなる基材が使用できる。基材はシート状であってもよいし、ロール状、ブロック状のものであってもよい。
また、ゴムおよびエラストマー基材としては天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(イソブチエン・イソプレンゴム(IIR)、エチレン・プロピレンゴム(EPM)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、ウレタンゴム(U)、シリコーンゴム(シリコンゴム(SI、Q)、フッ素ゴム(FKM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、アクリルゴム(ACM)、多硫化ゴム(T)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、スチレン系、オレフィン系、エステル系、ウレタン系、アミト゛系、PVC系、フッ素等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。
導電回路を印刷、形成する前工程において、基材との密着性を高める目的で、基材にコロナ処理、プラズマ放電処理、フレーム処理等の表面改質処理を行っても良く、更に基材にアンカーコート剤や各種ワニスを塗工してもよい。また、導電回路印刷後に回路の保護を目的として発泡体、スポンジなどを貼合したり、樹脂でコーティングしても良く、この場合エチレン酢酸ビニル共重合樹脂が好ましい。
更に検出装置との接合部にエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等をバインダーとした導電性カーボンペーストを重ね刷りして保護することもできる。
得られたオイル漏れ検知用導電ペーストは、基材に印刷することで被膜層を形成し、さらに乾燥することで導電層を形成する。印刷方法は、例えば、スクリーン印刷、インクジェット印刷、グラビアオフセット印刷等が挙げられるところ、スクリーン印刷が好ましい。具体的な導電層の形成は、例えば、円筒状のスクリーン版を用いてロータリースクリーン印刷を行い所望のパターンを作製できる。
乾燥はボックス型オーブン、熱風および赤外線電気炉等を用いて60℃~180℃、より好ましくは80℃~150℃で乾燥する。乾燥温度が60℃以下だと溶剤が残留し抵抗値が高くなる。また、180℃以上では基材が損傷し易くなる。
本発明の導電ペーストを用いて形成した導電層は、オイルと接触することで樹脂が膨潤し、抵抗値の変化を生じることでセンサーとしての機能を発揮することができる。抵抗値の変化としては、オイルと接触する前の抵抗値に対して、オイルと接触した後の抵抗値が、100倍以上となることが好ましく、1000倍以上になることがより好ましい。
オイルとしては、灯油、軽油、絶縁油、制御油、潤滑油、植物油、および動物油からなる群から選ばれる少なくとも1種のオイルで、抵抗値が100倍以上となることが好ましく、1000倍以上になることがより好ましく、さらには、灯油、軽油、絶縁油、制御油、潤滑油、植物油、および動物油のすべてのオイルで、抵抗値が100倍以上となることが好ましく、1000倍以上になることがより好ましい。
本発明のオイル漏れ検知装置は、基材と、本発明の導電ペーストを印刷することで得られる導電層とを有する積層体を具備し、例えば導電層を有する積層体の両端に抵抗測定器を繋ぎ積層体にオイルが接触したときに抵抗値の上昇に伴いアラームが鳴るようにしたり、断線した時に電流の流れを変えてライトが点灯する回路と組み合わせたりすることで、オイル漏れ検知装置が得られる。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。尚、実施例および比較例における「部」は「質量部」を意味する。
(バインダー(樹脂成分)溶液)
〔バインダー(1)〕
三井・ダウポリケミカル製エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エバフレックスEV150(酢酸ビニル含量33%)、20重量部を沸点217℃のナフテン系溶剤(エネオス製ナフテゾール200)に溶解し、バインダー(1)溶液を得た。(固形分20%)
〔バインダー(2)〕
三井・ダウポリケミカル製エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エバフレックスV577(酢酸ビニル含量19%)20重量部を沸点217℃のナフテン系溶剤(エネオス製ナフテゾール200)に溶解し、バインダー(2)溶液を得た。(固形分20%)
〔バインダー(3)〕
三井・ダウポリケミカル製エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エバフレックスEV45X(酢酸ビニル含量46%)20重量部を沸点247℃のブチルジグリコールアセテート(BDGAC)に溶解し、バインダー(3)溶液を得た。(固形分20%)
〔バインダー(4)〕
ハリマ化成製ロジン変性フェノール樹脂20重量部を沸点217℃のナフテン系溶剤(エネオス製ナフテゾール200)に溶解し、バインダー(4)溶液を得た。(固形分20%)
〔バインダー(5)〕
ヤスハラケミカル製テルペンフェノール樹脂YSポリエスターU115 50重量部を沸点217℃のナフテン系溶剤(エネオス製ナフテゾール200)に溶解し、バインダー(5)溶液を得た。(固形分50%)
なお、テルペンフェノール樹脂は溶解性が高く他の樹脂に比べ溶液粘度が著しく低下するため固形分を50%とした。
(導電性物質)
(カーボン)
〔カーボン(1)〕
SECカーボン製人造黒鉛(平均粒径10μm)をカーボン(1)とした。
〔カーボン(2)〕
日本黒鉛製天然黒鉛(平均粒径20μm)をカーボン(2)とした。
〔カーボン(3)〕
XG Sciences社製グラフェン(平均粒径15μm)をカーボン(3)とした。
〔カーボン(4)〕
ライオンスペシャルティケミカル製導電性カーボンブラック(DBP吸油量350ml/100g)をカーボン(4)とした。
(銀粉)
〔銀粉(1)〕
DOWAエレクトロニクス製のフレーク状銀粉(平均粒径3.9μm)を銀粉(1)とした。
〔銀粉(2)〕
DOWAエレクトロニクス製の球状銀粉(平均粒形1.0μm)を銀粉(2)とした。
〔銀粉(3)〕
三井金属製のデンドライト銀粉(平均粒径5.0μ)を銀粉(3)とした。
(銀コート銅粉)
〔銀コート銅粉(1)〕
DOWAエレクトロニクス製の10%-フレーク状銀コート銅粉(平均粒径4.5μm)を銀コート銅粉(1)とした。
〔銀コート銅粉(2)〕
三井金属社製の5%-球状銀コート銅粉(平均粒径1.0μm)を銀コート銅粉(2)とした。
〔銀コート銅粉(3)〕
福田金属箔粉社製のデンドライト状10%-銀コート銅粉(平均粒径5.0μm)を銀コート銅粉(3)とした。
<導電性ペーストの調製(実施例1~16)>
表1 に示す配合比率にて銀粉、バイダー樹脂溶液、導電性物質、溶剤をディスパーにて混合後、3本ロールにより分散し、導電性ペーストを調製した。
実施例13以外は固形分およびフィラー(カーボン、銀、銀コート銅)と樹脂の比率を一定にした。
上記で得られた導電性ペーストの特性を下記の方法で測定した。
<テストピースの作成>
厚さ75μmのコロナ処理したポリエチレンテレフタレートフィルム( 以下、PETと
いう)に実施例1~16の導電性ペーストを、線形40μmステンレス200メッシュ版を用い、5mm×140mmのパターン形状にスクリーン印刷し、80℃オーブンにて30分乾燥させ、膜厚が8~10μmの導電性印刷物を得た。
(比較例1)
フエルトに20%カーボン(1)水溶液および20%カーボン(4)水溶液を50:50の割合で含侵し、80℃30分乾燥した後に、5×140mmにカットして試験片を得た。
(比較例2)
三菱ケミカル製熱可塑性エラストマー ラオパンT320C 100重量部にカーボン(4)30重量部を練りこみ押出成型機で厚さ1mm、幅5mm、長さ140mmの導電層を作成し、テストピースとした。
<オイル漏れ検知性能の評価>
上記で得られたテストピースの両端にテスターを接続し、下記のオイルをスポッティングし抵抗値変化を測定した。使用したオイルを以下に示す。
(灯油)エネオス製エネオス灯油
(軽油)エネオス製エネオス軽油
(絶縁油)エネオス高圧絶縁油A
(制御油)トラスコ中山製油圧作動油VG32
(潤滑油)エネオス製FBKオイルRO46
(植物油)日清オイリオグループ製ヘルシーベジオイル
(動物油)石巻魚糧工業製魚油
<評価>
抵抗値上昇 1000倍以上・・・◎
抵抗値上昇 500倍以上1000倍未満・・・○
抵抗値上昇 100倍以上500倍未満・・・△
抵抗値上昇 100倍未満・・・×
Figure 2023097377000001
表1から明らかな様に、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂をバインダーとした、実施例1~10の導電性ペーストは全てのオイルにおいて1000倍以上の抵抗値上昇が見られ、オイル漏れ検知用導電性ペーストとして機能することが判明した。
一方ロジン変性フェノール樹脂をバインダーとした実施例11~13は灯油、軽油、絶縁油といった鉱油系のオイルには500倍以上1000倍未満の抵抗値上昇が見られたが、潤滑油、植物油、動物油に対しては抵抗値の上昇が少なく低くオイル漏れ検知用導電ペーストとしては実施例1~10の導電性ペーストが優れている。尚、実施例12は膨潤する樹脂量を増やしたがオイル接触による抵抗値上昇は変わらなかった。
また、テルペンフェノール樹脂をバインダーとして使用した実施例14~16の導電性ペーストは抵抗値の上昇が認められたが、上昇幅が100以上500倍未満と低くオイル漏れ検知用導電ペーストとしては実施例1~10の導電性ペーストが優れている。
また、フェルトにカーボンを浸み込ませた比較例1の電気抵抗体および熱可塑性エラストマー樹脂にカーボンを練り込み押出成型した導電層は何れのオイルを接触させても抵抗値変化が認められずオイル漏れ検知用途に使用するには不適である。
本発明に関わる導電性ペーストを用いた導電パターンを有する積層体は各種オイルと接触する事により抵抗値が変化する事からオイル漏れ検知器の検知部として利用できる。

Claims (10)

  1. 導電性物質、樹脂成分、および溶剤を含むことを特徴とするオイル漏れ検知装置用導電ペースト。
  2. 基材と導電層とを有する積層体を具備するオイル漏れ検知装置の導電層を形成するために用いられることを特徴とする請求項1記載のオイル漏れ検知装置用導電ペースト。
  3. 前記導電性物質が、カーボン、および/または金属粉を含むことを特徴とする請求項1記載のオイル漏れ検知装置用導電ペースト。
  4. 前記樹脂成分が、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂を含むことを特徴とする請求項1記載のオイル漏れ検知装置用導電ペースト。
  5. さらに、前記樹脂成分が、テルペンフェノール樹脂を含むことを特徴とする請求項4記載のオイル漏れ検知装置用導電ペースト。
  6. 前記溶剤が、沸点が150℃~260℃である溶剤を含むことを特徴とする請求項1記載のオイル漏れ検知装置用導電ペースト。
  7. オイルと接触することで、抵抗値の変化が生じることを特徴とする請求項1記載のオイル漏れ検知装置用導電ペースト。
  8. 前記抵抗値の変化(オイルと接触する前の抵抗値に対する、オイルと接触した後の抵抗値の増加率)が、1000倍以上であることを特徴とする請求項7記載のオイル漏れ検知装置用導電ペースト。
  9. 請求項1~8記載のオイル漏れ検知装置用導電ペーストにより形成された導電層を具備することを特徴とするオイル漏れ検知装置。
  10. 基材と導電層とを有する積層体を具備するオイル漏れ検知装置の製造方法であって、
    該導電層が、導電性物質、樹脂成分、および溶剤を含む導電ペーストを印刷して形成されてなることを特徴とするオイル漏れ検知装置の製造方法。
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