JP2023097273A - パウチ - Google Patents

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Shun ISHIKAWA
和弘 多久島
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Abstract

【課題】収容部において発生した蒸気をパウチの外部に適切に排出できるパウチを提供する。【解決手段】パウチは、表面フィルム及び裏面フィルムと、折り返し部で折り返された状態で表面フィルムと裏面フィルムの間に位置し、パウチの下部に位置する下部フィルムと、フィルムの内面同士を接合するシール部と、シール部によって囲まれ、内容物を収容する収容部と、パウチの上部寄りに位置し、第1側部シール部によって収容部から隔離された第1非シール部と、を備える。シール部は、第1側部シール部と、第2側部シール部と、下部シール部と、を含む。距離(L1)〔mm〕を近似容積(V1)〔mm3〕で割った値が0.00007〔mm-2〕以下である。距離(L1)は、収容部の中心点に重なる表面フィルム上の平面中心点(C1)から第1側部シール部の中間部分の内縁までの最短距離である。【選択図】図1

Description

本発明は、パウチに関する。
従来、調理済あるいは半調理済の液体、粘体あるいは液体と固体とが混在する内容物を、プラスチック製の積層体から構成されたパウチに充填密封したものが多く市場に出回っている。パウチにおいては、積層体同士が接合されていない非シール部が、内容物が収容される収容部を構成している。また、積層体同士が接合されているシール部が、収容部を密封している。内容物は、例えば、カレー、シチュー、スープ等の調理済食品である。内容物は、パウチに収容された状態で、電子レンジなどによって加熱される。
密封された状態のパウチに収容された内容物を、電子レンジを利用して加熱すると、加熱に伴って内容物に含まれる水分が蒸発して収容部の圧力が高まっていく。パウチの収容部の圧力が高まると、パウチが破裂して内容物が飛散し電子レンジ内を汚してしまうおそれがある。このような課題を考慮し、例えば特許文献1は、収容部の圧力が高まると収容部と外部とを自動的に連通させて収容部内の蒸気を外部に逃がす蒸気抜き機構をパウチに設けることを提案している。特許文献1において、蒸気抜き機構は、パウチの上側の側部シール部と下側の側部シール部との間に位置する中間部分と、中間部分によって収容部から隔離されるとともに、パウチの側縁に達するように広がる非シール部と、を有する。収容部の圧力が高まると、中間部分が剥離し、収容部と非シール部とが連通する。
特開平10-101154号公報
収容部において発生した蒸気は、中間部分の剥離部分を通ってパウチの側縁から排出される。蒸気の排出が不適切である場合、パウチが破裂したり、パウチの側部シール部に剥離が生じたりする。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得るパウチを提供することを目的とする。
本発明は、自立可能なパウチであって、
表面フィルム及び裏面フィルムと、
折り返し部で折り返された状態で前記表面フィルムと前記裏面フィルムの間に位置し、前記パウチの下部に位置する下部フィルムと、
前記パウチの第1側部に位置し、前記表面フィルムの内面と前記裏面フィルムの内面とを接合する第1側部シール部と、
前記パウチの前記第1側部に第1方向において対向する第2側部に位置し、前記表面フィルムの内面と前記裏面フィルムの内面とを接合する第2側部シール部と、
前記表面フィルムの内面と前記下部フィルムの内面とを接合する第1下部シール部と、前記裏面フィルムの内面と前記下部フィルムの内面とを接合する第2下部シール部と、を含む下部シール部と、
前記第1側部シール部、前記第2側部シール部及び前記下部シール部によって囲まれ、内容物を収容する収容部と、
前記パウチの上部寄りに位置し、前記第1側部シール部によって前記収容部から隔離された第1非シール部と、を備え、
前記第1側部シール部は、前記収容部と前記第1非シール部との間に位置する中間部分と、前記中間部分から前記下部シール部まで前記第1側部に沿って延びる下側部分と、を含み、
距離(L1)〔mm〕を近似容積(V1)〔mm〕で割った値が0.00007〔mm-2〕以下であり、
前記距離(L1)は、前記収容部の中心点に重なる前記表面フィルム上の平面中心点(C1)から前記中間部分の内縁までの最短距離であり、
前記近似容積(V1)は、下記の式に基づいて算出され、
V1=L3×L5×3.14×L4
L3〔mm〕は、前記平面中心点(C1)から前記下側部分の内縁までの最短距離であり、
L4〔mm〕は、前記第1方向に直交する第2方向における前記収容部の寸法であり、
L5〔mm〕は、前記第2方向における、前記折り返し部から前記第1下部シール部の内縁までの最大距離である、パウチである。
本発明によるパウチにおいて、前記収容部は、前記第1方向において寸法(L2)を有し、前記寸法(L4)が前記寸法(L2)よりも大きくてもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記寸法(L2)に対する前記寸法(L4)の比率が1.10以上であってもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記寸法(L2)が120mm以下であってもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記距離(L5)が30mm以上であってもよい。
本発明によるパウチにおいて、L5/L4が0.22以上であってもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記距離(L1)が50mm以下であってもよい。
本発明によるパウチは、前記第1非シール部の輪郭の内側に位置し、前記表面フィルム又は前記裏面フィルムの少なくとも一方を貫通する貫通部を備えてもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記表面フィルム及び前記裏面フィルムを構成する包装材料は、二軸延伸プラスチックフィルム及びシーラントフィルムを備えてもよく、前記シーラントフィルムは、ポリプロピレンを含んでもよく、前記ポリプロピレンは、プロピレン・エチレンブロック共重合体を含んでもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記シーラントフィルムにおけるプロピレン・エチレンブロック共重合体の含有率が80質量%以上であってもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記シーラントフィルムは、前記ポリプロピレン及びポリエチレンを含んでもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記シーラントフィルムは、前記ポリプロピレン、前記ポリエチレン及び熱可塑性エラストマーを含んでもよい。
本発明によれば、収容部において発生した蒸気をパウチの外部に適切に排出できる。
本発明の実施の形態におけるパウチを示す正面図である。 図1に示すパウチをA-A線に沿って見た場合の一例を示す断面図である。 内容物を収容している状態のパウチを示す正面図である。 内容物を収容している状態のパウチを示す斜視図である。 パウチの第1側部シール部の中間部分及び第1非シール部を拡大して示す正面図である。 パウチの第2側部シール部の中間部分及び第2非シール部を拡大して示す正面図である。 パウチを構成する包装材料の層構成の一例を示す断面図である。 パウチを構成する包装材料の層構成の一例を示す断面図である。 パウチを構成する包装材料の層構成の一例を示す断面図である。 パウチを構成する包装材料の層構成の一例を示す断面図である。 パウチの一変形例を示す正面図である。 図10に示すパウチをB-B線に沿って見た場合の一例を示す断面図である。 図10に示すパウチをB-B線に沿って見た場合の一例を示す断面図である。 パウチの第1側部シール部の中間部分及び第1非シール部を拡大して示す正面図である。 実施例2のパウチを示す正面図である。 実施例3のパウチを示す正面図である。 比較例1のパウチを示す正面図である。 比較例2のパウチを示す正面図である。 実施例及び比較例のパウチの評価結果を示す図である。
図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから適宜変更し誇張してある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈される。
本明細書において、あるパラメータに関して2つ以上の上限値の候補及び2つ以上の下限値の候補が挙げられている場合、そのパラメータの数値範囲は、任意の1つの上限値の候補と任意の1つの下限値の候補とを組み合わせることによって構成されてもよい。例えば、「パラメータBは、例えばA1以上であり、A2以上であってもよい。パラメータBは、例えばA3以下であり、A4以下であってもよい。」と記載されている場合を考える。この場合、パラメータBの数値範囲は、A1以上A3以下であってもよく、A1以上A4以下であってもよく、A2以上A3以下であってもよく、A2以上A4以下であってもよい。
パウチ
図1は、本実施の形態によるパウチ10を表面側から見た場合を示す正面図である。パウチ10は、内容物を収容するための収容部18を備える。なお、図1においては、内容物が収容されていない状態のパウチ10が示されている。以下、パウチ10の構成について説明する。
図1に示すように、パウチ10は、上部11、下部12、第1側部13及び第2側部14を含み、正面図において略矩形状の輪郭を有する。「上部」、「下部」及び「側部」などの名称、並びに、「上方」、「下方」などの用語は、パウチ10を加熱するときに下方に位置することができる辺を下部と定義した場合の、パウチ10やその構成要素の位置や方向を相対的に表したものに過ぎない。パウチ10の姿勢は、本明細書における名称や用語によっては限定されない。
パウチ10は、自立可能に構成されたガセット式のパウチであってもよい。パウチ10は、表面を構成する表面フィルム15、裏面を構成する裏面フィルム16、及び、下部12に位置する下部フィルム17を備える。下部フィルム17は、折り返し部17fで折り返された状態で、表面フィルム15と裏面フィルム16との間に配置されている。なお、図1においては、裏面フィルム16、下部フィルム17などの、パウチ10を表面側から見た場合には視認されない構成要素が点線で表されている。各フィルムはいずれも、少なくとも1つの二軸延伸プラスチックフィルムと、シーラントフィルムと、を備える包装材料によって構成されている。
「表面フィルム」、「裏面フィルム」及び「下部フィルム」という用語は、位置関係に応じて各フィルムを区画したものに過ぎない。パウチ10を製造する際のフィルムの提供方法が、上述の用語によって限定されることはない。例えば、パウチ10は、表面フィルム15と裏面フィルム16と下部フィルム17が連設された1枚のフィルムを用いて製造されてもよく、表面フィルム15と下部フィルム17が連設された1枚のフィルムと1枚の裏面フィルム16の計2枚のフィルムを用いて製造されてもよく、1枚の表面フィルム15と1枚の裏面フィルム16と1枚の下部フィルム17の計3枚のフィルムを用いて製造されてもよい。
表面フィルム15、裏面フィルム16及び下部フィルム17は、内面同士がシール部によって接合されている。図1などのパウチ10の平面図においては、シール部にハッチングが施されている。
対向するフィルム同士を接合することができる限りにおいて、シール部を形成するための方法が特に限られることはない。例えば、加熱などによってフィルムの内面を溶融させ、内面同士を溶着させることによって、すなわちヒートシールによって、シール部を形成してもよい。若しくは、接着剤などを用いて対向するフィルムの内面同士を接着することによって、シール部を形成してもよい。
図1に示すように、パウチ10のシール部は、第1側部シール部30、第2側部シール部50及び下部シール部12aを有する。第1側部シール部30は、パウチ10の第1側部13に位置する。第2側部シール部50は、第2側部14に位置する。第2側部14は、第1側部13に第1方向D1において対向する。下部シール部12aは、下部12に位置する。下部シール部12aは、第1側部シール部30及び第2側部シール部50に接続されている。第1側部シール部30、第2側部シール部50及び下部シール部12aによって囲われた非シール部が、内容物を収容する収容部18として機能する。
第1側部シール部30及び第2側部シール部50は、表面フィルム15の内面と裏面フィルム16の内面とを接合している。下部シール部12aは、第1下部シール部12a1及び第2下部シール部12a2を含む。第1下部シール部12a1は、表面フィルム15の内面と下部フィルム17の内面と接合している。第2下部シール部12a2は、裏面フィルム16の内面と下部フィルム17の内面と接合している。
内容物が充填される前の状態(内容物が収容されていない状態)のパウチ10においては、図1に示すように、パウチ10の上部11は開口部11bになっている。
パウチ10は、収容部18として機能する非シール部に加えて、図1に示すように、第1側部シール部30によって収容部18から隔離された第1非シール部45を更に備える。非シール部とは、対向する内面同士が接合されていないフィルムが存在する部分である。第1非シール部45は、パウチ10の上部11寄りに位置している。「上部11寄り」とは、第1非シール部45が、平面中心点C1よりも上部11側に位置することを意味する。平面中心点C1は、平面視において収容部18の中心点に重なる表面フィルム15上の点である。
図1に示すように、第1非シール部45は、パウチ10の第1側部13の第1側縁13xに達するよう広がっている。言い換えると、第1非シール部45は、第1側縁13xに重なり、外部に開口した開口縁部46を有する。収容部18において発生し、第1非シール部45に流入した蒸気は、開口縁部46から外部へ排出され得る。
第1側部シール部30は、第1非シール部45を画成するよう構成されている。例えば図1に示すように、第1側部シール部30は、上側部分31、下側部分32及び中間部分33を有する。上側部分31は、第1非シール部45からパウチ10の上部11へ向かって第1側部13に沿って延びている。下側部分32は、第1非シール部45からパウチ10の下部12へ向かって第1側部13に沿って延びている。中間部分33は、収容部18と第1非シール部45との間に位置している。中間部分33は、上側部分31に連設された一端と、下側部分32に連設された他端と、を含む。下側部分32は、第2方向D2に平行に延びていてもよい。例えば、下側部分32の内縁32xは、第2方向D2に直線的に延びていてもよい。
図2は、図1のA-A線に沿って見た場合のパウチ10の一例を示す断面図である。パウチ10を加熱し、収容部18に蒸気が発生して収容部18の圧力が高まると、中間部分33が部分的に剥離して収容部18と第1非シール部45とが連通する。収容部18から第1非シール部45に流入した蒸気は、開口縁部46から外部に排出され得る。このように、中間部分33及び第1非シール部45は、収容部18の蒸気を外部に排出する蒸気抜き機構として機能する。
図1に示すように、第2側部14の第2側縁14xと第2側部シール部50との間に第2非シール部65が形成されていてもよい。この場合、第2非シール部65は、第2側縁14xに達するよう広がっていてもよい。言い換えると、第2非シール部65は、第2側縁14xに重なり、外部に開口した開口縁部66を有していてもよい。
第2側部シール部50は、上側部分51、下側部分52及び中間部分53を有していてもよい。上側部分51は、第2非シール部65からパウチ10の上部11へ向かって第2側部14に沿って延びている。下側部分52は、第2非シール部65からパウチ10の下部12へ向かって第2側部14に沿って延びている。中間部分53は、収容部18と第2非シール部65との間に位置している。中間部分53は、上側部分51に連設された一端と、下側部分52に連設された他端と、を含む。下側部分52は、第2方向D2に平行に延びていてもよい。例えば、下側部分52の内縁52xは、第2方向D2に直線的に延びていてもよい。
図1に示すように、第1側縁13xに接する下部フィルム17には切り欠きが形成されていてもよい。切り欠きの位置には、表面フィルム15の内面と裏面フィルム16の内面とを接合するシール部30bが形成されていてもよい。同様に、第2側縁14xに接する下部フィルム17には切り欠きが形成されていてもよい。切り欠きの位置には、表面フィルム15の内面と裏面フィルム16の内面とを接合するシール部50bが形成されていてもよい。
図1に示すように、パウチ10は、上側部分31に位置する開封手段30aを備えていてもよい。開封手段30aは、表面フィルム15及び裏面フィルム16を貫通している。開封手段30aは、ノッチ、切り込みなどである。開封手段30aは、使用者がパウチ10を引き裂く際の起点になることができる。開封手段30aは、第1側縁13xから収容部18に向かって延びている。
図1に示すように、パウチ10は、第2側部シール部50に位置する開封手段50aを備えていてもよい。開封手段50aは、表面フィルム15及び裏面フィルム16を貫通している。開封手段50aは、ノッチ、切り込みなどである。開封手段50aは、開封手段30aと同様に、使用者がパウチ10を引き裂く際の起点になることができる。開封手段50aは、第2側縁14xから収容部18に向かって延びている。開封手段50aは、第1方向D1において上側部分31に対向する第2側部シール部50の部分に形成されていてもよい。例えば、開封手段50aは、上側部分51に形成されていてもよい。
図3は、内容物19が収容され、下部12が封止された状態のパウチ10を示す図である。上部11の開口部11bを介してパウチ10に内容物が充填された後、表面フィルム15の内面と裏面フィルム16の内面とが上部11において接合される。これにより、上部シール部11aが形成されてパウチ10が封止される。
上述の平面中心点C1は、第2方向D2における収容部18の中間位置を通る第1線分M1の中間点として定義される。
第2方向D2における収容部18の中間位置は、上部シール部11aの内縁11xから第1下部シール部12a1の内縁12x1まで第2方向D2において直線的に延びる第2線分M2の中間点によって定義される。第2線分M2の中間点は、第2線分M2の長さ、すなわち第2方向D2における収容部18の寸法L4が最大になる位置で規定される。寸法L4は、表面フィルム15に沿って測定される。寸法L4のことを、第2平面寸法L4とも称する。
第1線分M1は、第1側部シール部30の内縁から第2側部シール部50の内縁まで第1方向D1において直線的に延びている。図1及び図3に示す例において、第1線分M1は、第1側部シール部30の下側部分32の内縁32xから第2側部シール部50の下側部分52の内縁52xまで第1方向D1において直線的に延びている。第1方向D1における収容部18の寸法L2は、平面中心点C1の位置において規定される。寸法L2は、表面フィルム15に沿って測定される。寸法L2のことを、第1平面寸法L2とも称する。
第1平面寸法L2は、例えば120mm以下であり、115mm以下であってもよく、110mm以下であってもよい。第1平面寸法L2は、例えば90mm以上であり、95mm以上であってもよく、100mm以上であってもよい。
第2平面寸法L4は、第1平面寸法L2よりも大きくてもよい。第1平面寸法L2に対する第2平面寸法L4の比率であるL4/L2は、例えば1.10以上であり、1.15以上であってもよく、1.20以上であってもよい。L4/L2は、例えば1.80以下であり、1.60以下であってもよく、1.40以下であってもよい。
符号S1は、第1方向D1におけるパウチ10の寸法を表し、符号S2は、第2方向D2におけるパウチの寸法を表す。寸法S1のことを、幅S1とも称する。寸法S2のことを、高さS2とも称する。高さS2は、幅S1よりも大きくてもよい。寸法S1に対する寸法S2の比率であるS2/S1は、例えば1.10以上であり、1.15以上であってもよく、1.20以上であってもよい。S2/S1は、例えば1.80以下であり、1.60以下であってもよく、1.40以下であってもよい。
図3において、符号W1は、上部シール部11aの幅を表し、符号W2は、第1下部シール部12a1の幅を表す。幅W2は、第1下部シール部12a1の内縁12x1が最も下方に位置する箇所で規定される。符号W32は、第1側部シール部30の下側部分32の幅を表し、符号W42は、第2側部シール部50の下側部分52の幅を表す。
幅W1、幅W2、幅W32及び幅W42は、例えば4mm以上であり、5mm以上であってもよく、6mm以上であってもよい。幅W1、幅W2、幅W32及び幅W42は、例えば15mm以下であり、12mm以下であってもよく、10mm以下であってもよい。幅W1は、幅W2、幅W32及び幅W42よりも大きくてもよい。
高さS2及び第2平面寸法L4は、電子レンジの内部の空間の高さによって制限される。一般的に、電子レンジ用のパウチ10の第2平面寸法L4は、パウチ10の容積に依らず120mm以上140mm以下である。パウチ10のサイズは、主に幅S1及び第1平面寸法L2によって調整される。従って、第2平面寸法L4が第1平面寸法L2よりも大きいことは、パウチ10が小型であることを意味する。
本件発明者らが鋭意研究を重ねたところ、小型のパウチ10においては、パウチ10を加熱したときに第1側部シール部30又は第2側部シール部50に剥離が生じやすいことを見出した。原因の1つとして、収容部18の容積が小さいことが考えられる。収容部18の容積が小さい場合、パウチ10を加熱したときに収容部18の圧力が急激に増加しやすい。このため、第1側部シール部30又は第2側部シール部50に急激に大きな力が加わり、蒸気抜き機構25から蒸気が抜ける前に第1側部シール部30又は第2側部シール部50に剥離が生じることが考えられる。なお、小型のパウチ10において第1側部シール部30又は第2側部シール部50に剥離が生じやすいことの原因は、上述の説明には限られない。
後述する実施例によって支持されるように、本件発明者らは、距離L1〔mm〕を近似容積V1〔mm〕で割った値が0.00007〔mm-2〕以下になるようにパウチ10を構成することが有効であることを見出した。距離L1は、図1及び図3に示すように、平面中心点C1から中間部分33の内縁33xまでの最短距離である。図1及び図3の直線M3は、平面中心点C1と中間部分33の内縁33xとを最短距離で結んでいる。直線M3は、点P1において内縁33xに交わる。直線M3の延長線は、開口縁部46に交わっていてもよい。
近似容積V1〔mm〕は、下記の式に基づいて算出される。
V1=L3×L5×3.14×L4
L3〔mm〕は、平面中心点C1から下側部分32の内縁32xまでの最短距離である。平面中心点C1を通り第1方向D1に延びる直線は、点P2において内縁32xに交わる。距離L3は、平面中心点C1と点P2との間の距離である。距離L3は、第1平面寸法L2の1/2である。
L4〔mm〕は、上述の第2平面寸法L4である。
L5〔mm〕は、前記第1方向に直交する第2方向における、折り返し部17fから第1下部シール部12a1の内縁12x1までの最大距離である。
近似容積V1は、膨らんだ状態の収容部18の容積を近似的に表している。近似においては、膨らんだ状態の収容部18の形状を楕円柱と仮定している。楕円の長軸の半径は距離L3である。楕円の短軸の半径は距離L5である。楕円柱の高さは第2平面寸法L4である。
距離L1〔mm〕が小さいほど、パウチ10を加熱した時に中間部分33に力が加わりやすくなる。中間部分33が剥離すると、収容部18の第1非シール部45及び開口縁部46を介して外部に排出される。蒸気が外部に排出されると、パウチ10の圧力の増加が抑制されるので、第1側部シール部30及び第2側部シール部50に剥離が生じることを抑制できる。
近似容積V1〔mm〕が大きいほど、パウチ10を加熱したときに収容部18の圧力が急激に増加することを抑制できる。このため、第1側部シール部30及び第2側部シール部50に剥離が生じることを抑制できる。
本実施の形態によれば、近似容積V1〔mm〕に対する距離L1〔mm〕の比率であるL1/V1〔mm-2〕を適切に定めることにより、収容部18において発生した蒸気をパウチ10の外部に適切に排出できる。
上述の距離L1、第1平面寸法L2、距離L3、第2平面寸法L4及び距離L5は、表面フィルム15の面に沿って測定される。例えば、パウチ10に内容物19が収容されておらず、表面フィルム15が平坦に広がっている状態において、これらの距離及び寸法が測定される。
L1/V1〔mm-2〕は、0.000070〔mm-2〕以下であってもよく、0.000067〔mm-2〕以下であってもよく、0.000065〔mm-2〕以下であってもよく、0.000063〔mm-2〕以下であってもよい。L1/V1〔mm-2〕は、0.000040〔mm-2〕以上であってもよく、0.000050〔mm-2〕以上であってもよく、0.000060〔mm-2〕以上であってもよい。
距離L1は、距離L3よりも短いことが好ましい。これにより、第1側部シール部30の下側部分32よりも先に中間部分33に剥離が生じやすくなる。距離L3から距離L1を引いた値は、例えば0.3mm以上であり、1.0mm以上であってもよく、2.0mm以上であってもよく、4.0mm以上であってもよい。距離L1は、例えば55mm以下であり、52mm以下であってもよく、50mm以下であってもよい。距離L1は、例えば40mm以上であり、42mm以上であってもよく、45mm以上であってもよい。
距離L5を大きくすることは、近似容積V1を大きくすることに寄与する。距離L5は、例えば30mm以上であり、31mm以上であってもよく、32mm以上であってもよく、33mm以上であってもよい。距離L5は、例えば38mm以下であり、36mm以下であってもよく、35mm以下であってもよい。
距離L5は、第2平面寸法L4に対して相対的に定められていてもよい。第2平面寸法L4に対する距離L5の比率であるL5/L4は、0.22以上であってもよく、0.23以上であってもよく、0.24以上であってもよい。L5/L4は、0.30以下であってもよく、0.28以下であってもよく、0.26以下であってもよい。
図4は、内容物を19収容している状態のパウチ10を示す斜視図である。符号C2は、膨らんだ状態のパウチ10の収容部18の中心点を表す。中心点C2のことを、立体中心点C2とも称する。符号L6は、立体中心点C2から下側部分32の内縁32x上の点P2までの距離を表す。距離L7は、立体中心点C2から中間部分33の内縁33x上の点P1までの距離を表す。以下の説明において、距離L7を第1立体距離とも称し、距離L6を第2立体距離とも称する。
第1立体距離L7及び第2立体距離L6は、下記の式に基づいて近似的に算出されてもよい。
L7=(L1-L50.5
L6=(L3-L50.5
第1立体距離L7が小さいほど、パウチ10を加熱した時に中間部分33に力が加わりやすくなる。第1立体距離L7は、第2立体距離L6よりも短いことが好ましい。これにより、第1側部シール部30の下側部分32よりも先に中間部分33に剥離が生じやすくなる。第2立体距離L6から第1立体距離L7を引いた値は、例えば0.50mm以上であり、1.0mm以上であってもよく、2.0mm以上であってもよく、4.0mm以上であってもよい。第1立体距離L7は、例えば45mm以下であり、42mm以下であってもよく、40mm以下であってもよく、38mm以下であってもよい。第1立体距離L7は、例えば30mm以上であり、32mm以上であってもよく、34mm以上であってもよい。
パウチ10に収容される内容物19は、電子レンジによって加熱される。内容物19は、固体成分を含んでいてもよい。固体成分は、油を含む成分を含んでいてもよい。内容物19は、液体成分を含んでいてもよい。内容物19における、油を含む成分及び液体成分の含有率は、低いことが好ましい。内容物19は、従来は缶詰に収納されていた調理済み食品であってもよい。内容物の例は、ひとくちなんこつ、
ミートボール、イベリコ豚、プチベイクドティラミス、土佐煮、チキン、ウインナー、つみれ、サバの煮物、さつまいも煮、鮭の塩焼き、サバの塩焼き、ひじきの煮物、昆布の煮物、ベーコンポテトサラダ、大豆の煮物、茹でたうずらのたまご、かぼちゃのサラダ、きんぴらごぼう、高野豆腐、大豆ミート、ミックスビーンズなどである。内容物19の重量は、例えば50g以上であり、80g以上であってもよく、100g以上であってもよい。内容物19の重量は、例えば200g以下であり、150g以下であってもよく、120g以下であってもよい。
中間部分33及び第1非シール部45について詳細に説明する。図5は、中間部分33及び第1非シール部45を拡大して示す正面図である。
中間部分33は、収容部18の側に位置する縁部である内縁33xと、第1非シール部45の側に位置する縁部である外縁と、を含む。内縁33xは、第1内縁331、第2内縁332及び第3内縁333と、第1内縁331と第2内縁332とを連結する内縁第1連結部336と、第2内縁332と第3内縁333とを連結する内縁第2連結部337と、を含んでいてもよい。
第1内縁331は、内縁第1連結部336から下側部分32の側へ延びている。例えば、第1内縁331は、下側部分32に向かって略第1方向D1に延びている。第1内縁331が延びる方向と第1方向D1とが成す角度は、例えば10°以下である。図6に示すように、第1内縁331は、下側部分32の内縁32xに連結されていてもよい。
第2内縁332は、内縁第1連結部336からパウチ10の上部11に向かって略第2方向D2に延びている。第2内縁332が延びる方向と第2方向D2とが成す角度は、例えば10°以下である。
第3内縁333は、内縁第2連結部337から上側部分31の側へ延びている。例えば、第3内縁333は、上側部分31に向かって延びている。第3内縁333が延びる方向と第1方向D1とが成す角度は、例えば30°以下である。図6に示すように、第3内縁333は、上側部分31の内縁31xに連結されていてもよい。
図5に示すように、第2内縁332が延びる方向は、第1内縁331が延びる方向にほぼ直交していてもよい。第1内縁331が延びる方向と第2内縁332が延びる方向とが成す角度θ1は、例えば85°以上95°以下である。
内縁第1連結部336は、下側部分32寄りに位置している。「下側部分32寄り」とは、内縁第1連結部336が、第2方向D2における開口縁部46の中心よりも下側部分32側に位置することを意味する。
内縁第2連結部337は、上側部分31寄りに位置している。「上側部分31寄り」とは、内縁第2連結部337が、第2方向D2における開口縁部46の中心よりも上側部分31側に位置することを意味する。
図5において、符号L12は、下側部分32の内縁32xと中間部分33の内縁33xとの間の、第1方向D1における距離の最大値を表す。L12は、例えば5mm以上であり、7mm以上であってもよく、9mm以上であってもよい。L12は、例えば20mm以下であり、15mm以下であってもよく、12mm以下であってもよい。本実施の形態においては、第1非シール部45が第1側縁13xに達するよう広がっているので、第1非シール部45の面積を確保しやすい。このため、L12を小さくできる。これにより、平面中心点C1から中間部分33の内縁33xまでの距離を大きくできる。このため、落下などの衝撃に起因する力がパウチ10に加わったときに中間部分33が剥離してしまうことを抑制できる。L12のことを、中間部分33の張り出し寸法とも称する。
第1方向D1における収容部18の寸法L2に対するL12の比率であるL12/L2は、例えば0.04以上であり、0.05以上であってもよく、0.06以上であってもよい。L12/L2は、例えば0.15以下であり、0.12以下であってもよく、0.10以下であってもよい。
次に、第1非シール部45の縁部について説明する。第1非シール部45の縁部は、第1側部13の第1側縁13xに位置する開口縁部46と、上側部分31の下縁、下側部分32の上縁、及び中間部分33の外縁によって画定されるシール部側の縁部48と、を含む。シール部側の縁部48は、図5に示すように、第1縁部481、第2縁部482及び第3縁部483と、第1縁部481と第2縁部482とを連結する第1連結部486と、第2縁部482と第3縁部483とを連結する第2連結部487と、を含んでいてもよい。第1連結部486は内縁第1連結部336と対向しており、第2連結部487は内縁第2連結部337と対向している。第1縁部481は第1内縁331に対応している。例えば、第1縁部481は、少なくとも部分的に第1内縁331に平行に延びている。第2縁部482は第2内縁332に対応している。例えば、第2縁部482は、少なくとも部分的に第2内縁332に平行に延びている。第3縁部483は、少なくとも部分的に第3内縁333に平行に延びていてもよい。
第1非シール部45は、下側部分32の内縁32xよりも第2側部14の側の位置まで広がっていてもよい。言い換えると、第1非シール部45の縁部の一部は、下側部分32の内縁32xよりも第2側部14の側に位置していてもよい。例えば、第2縁部482は、下側部分32の内縁32xよりも第2側部14の側に位置していてもよい。これにより、収容部18から第1非シール部45に蒸気が流入しやすくなる。
また、第1非シール部45は、上側部分31の内縁31xよりも第2側部14の側の位置まで広がっていてもよい。例えば、第2縁部482は、上側部分31の内縁31xよりも第2側部14の側に位置していてもよい。
第1縁部481は、第1連結部486から開口縁部46の側へ延びている。例えば、第1縁部481は、開口縁部46に向かって略第1方向D1に延びている。第1縁部481が延びる方向と第1方向D1とが成す角度は、例えば10°以下である。図5に示す例において、第1縁部481は、開口縁部46に達するまで直線状に延びている。
第2縁部482は、第1連結部486からパウチ10の上部11に向かって略第2方向D2に延びている。第2縁部482が延びる方向と第2方向D2とが成す角度は、例えば10°以下である。
第3縁部483は、第2連結部487から開口縁部46の側へ延びている。例えば、第3縁部483は、開口縁部46に向かって略第1方向D1に延びている。第3縁部483が延びる方向と第1方向D1とが成す角度は、例えば10°以下である。図5に示す例において、第3縁部483は、開口縁部46に達するまで直線状に延びている。
図5に示すように、第2縁部482が延びる方向は、第1縁部481が延びる方向にほぼ直交していてもよい。第1縁部481が延びる方向と第2縁部482が延びる方向とが成す角度θ2は、例えば85°以上95°以下である。
図5において、符号L11は、第2方向D2における開口縁部46の寸法を表す。寸法L11は、例えば4mm以上であり、10mm以上であってもよく、12mm以上であってもよい。寸法L11は、例えば30mm以下であり、20mm以下であってもよく、18mm以下であってもよい。
次に、第1側部シール部30の寸法について説明する。
図5において、符号W31及びW32はそれぞれ、上側部分31の幅及び下側部分32の幅を表す。幅W31及び幅W32は、例えば4mm以上であり、6mm以上であってもよい。幅W31及び幅W32は、例えば15mm以下であり、10mm以下であってもよい。幅W31は、幅W32よりも大きくてもよい。
図5において、符号W33、W34及びW35はそれぞれ、中間部分33のうち第1内縁331に沿って延びる部分の幅、中間部分33のうち第2内縁332に沿って延びる部分の幅、及び中間部分33のうち第3内縁333に沿って延びる部分の幅を表す。好ましくは、幅W33、幅W34及び幅W35は、上側部分31の幅W31及び下側部分32の幅W32よりも小さい。幅W33、幅W34及び幅W35は、例えば1mm以上であり、2mm以上であってもよい。幅W33、幅W34及び幅W35は、例えば6mm以下であり、5mm以下であってもよい。なお、中間部分33の各部分の幅は、中間部分33の内縁が延びる方向に直交する方向における中間部分33の寸法である。
中間部分53及び第2非シール部65について詳細に説明する。図6は、中間部分53及び第2非シール部65を拡大して示す正面図である。
第2非シール部65の縁部は、第2側縁14xに位置する上述の開口縁部66と、第1縁部681、第2縁部682及び第3縁部683と、を含む。第1縁部681及び第3縁部683は、開口縁部66から収容部18側へ延びている。第1縁部681は、第1非シール部45の第1縁部481と同一の方向に延びていてもよい。また、第3縁部683は、第1非シール部45の第3縁部483と同一の方向に延びていてもよい。第2縁部682は、第1縁部681に連設された下端と、第3縁部683に連設された上端と、を含み、第2方向D2に延びている。このような形状を有する第2非シール部65は、例えば特開2016-74457号公報に開示されているように、1つの非シール部を切断することにより第1非シール部45と同時に形成される。例えば、搬送方向に沿って延びる、互いに部分的に接合され表面フィルム15及び裏面フィルム16を、シール部及び非シール部に沿って切断して複数のパウチ10を製造する際、切断された非シール部の一方が第1非シール部45となり他方が第2非シール部65となる。第2非シール部65は、下側部分52の内縁52xよりも第2側縁14xの側に位置していてもよい。
図6において、符号W41、W42及びW43はそれぞれ、上側部分51の幅、下側部分52の幅及び中間部分53の幅を表す。図6に示す例において、上側部分51の幅W41は、下側部分52の幅W42及び中間部分53の幅W43よりも大きい。
次に、表面フィルム15及び裏面フィルム16を構成する包装材料70の層構成について説明する。図7は、包装材料70の層構成の一例を示す断面図である。
図7に示す包装材料70は、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71、第1接着剤層76、第2の二軸延伸プラスチックフィルム72、第2接着剤層77及びシーラントフィルム75をこの順で少なくとも備える。第1の二軸延伸プラスチックフィルム71は、外面70y側に位置しており、シーラントフィルム75は、外面70yの反対側の内面70x側に位置している。内面70xは、収容部18に面している。
第1の二軸延伸プラスチックフィルム71、第2の二軸延伸プラスチックフィルム72、シーラントフィルム75などの、包装材料70を構成する各フィルム、並びに包装材料70は、流れ方向及び垂直方向を有する。流れ方向とは、フィルムを成形する際にフィルムが流れる方向であり、いわゆるMD(Machine Direction)である。垂直方向とは、流れ方向に直交する方向であり、いわゆるTD(Transverse Direction)である。図1に示すパウチ10においては、第1方向D1が流れ方向であり、第2方向D2が垂直方向である。
包装材料70の各層についてそれぞれ詳細に説明する。
(第1の二軸延伸プラスチックフィルム)
第1の二軸延伸プラスチックフィルム71は、所定の二方向において延伸され、プラスチックからなるフィルムである。二軸延伸プラスチックフィルムとは、プラスチックフィルムの機械強度を向上させるために、意図的に延伸加工が施されたプラスチックフィルムである。第1の二軸延伸プラスチックフィルム71は、包装材料70に所定の強度を持たせるための基材層として機能する。第1の二軸延伸プラスチックフィルム71の延伸方向は特には限定されない。例えば、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71は、第1方向D1及び第2方向D2において延伸されていてもよい。第1の二軸延伸プラスチックフィルム71の延伸倍率は、例えば1.05倍以上である。
第1の二軸延伸プラスチックフィルム71は、例えば、ポリエステルを主成分として含む。例えば、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71は、51質量%以上のポリエステルを含む。ポリエステルの例としては、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETとも記す)、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTとも記す)などを挙げることができる。なお、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71における、51質量%以上のポリエステルは、一種類のポリエステルによって構成されていてもよく、二種類以上のポリエステルによって構成されていてもよい。第1の二軸延伸プラスチックフィルム71におけるポリエステルの含有率は、70質量%以上であってもよく、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。例えば、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71におけるPETの含有率は、70質量%以上であってもよく、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。
第1の二軸延伸プラスチックフィルム71の厚みは、例えば8μm以上であり、9μm以上であってもよく、12μm以上であってもよい。第1の二軸延伸プラスチックフィルム71の厚みは、例えば30μm以下であり、25μm以下であってもよく、20μm以下であってもよい。第1の二軸延伸プラスチックフィルム71の厚みを8μm以上にすることにより、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71が十分な強度を有するようになる。第1の二軸延伸プラスチックフィルム71の厚みを30μm以下にすることにより、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71が優れた成形性を示すようになる。このため、包装材料70を加工してパウチ10を製造する工程を効率的に実施することができる。
(第1接着剤層)
第1接着剤層76は、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71と第2の二軸延伸プラスチックフィルム72とをドライラミネート法により接着するための接着剤を含む。第1接着剤層76を構成する接着剤は、主剤及び溶剤を含む第1組成物と、硬化剤及び溶剤を含む第2組成物とを混合して作製した接着剤組成物から生成される。具体的には、接着剤は、接着剤組成物中の主剤と溶剤とが反応して生成された硬化物を含む。
接着剤の例としては、ポリウレタンなどを挙げることができる。ポリウレタンは、主剤としてのポリオールと、硬化剤としてのイソシアネート化合物とが反応することにより生成される硬化物である。ポリウレタンの例としては、ポリエーテルポリウレタン、ポリエステルポリウレタンなどを挙げることができる。ポリエーテルポリウレタンは、主剤としてのポリエーテルポリオールと、硬化剤としてのイソシアネート化合物とが反応することにより生成される硬化物である。ポリエステルポリウレタンは、主剤としてのポリエステルポリオールと、硬化剤としてのイソシアネート化合物とが反応することにより生成される硬化物である。
イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)などの芳香族系イソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)などの脂肪族系イソシアネート化合物、あるいは、上記各種イソシアネート化合物の付加体または多量体を用いることができる。
第1接着剤層76の厚みは、例えば2μm以上であり、3μm以上であってもよい。第1接着剤層76の厚みは、例えば6μm以下であり、5μm以下であってもよい。
(第2の二軸延伸プラスチックフィルム)
第2の二軸延伸プラスチックフィルム72は、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71と同様に、所定の二方向において延伸されているプラスチックフィルムである。第2の二軸延伸プラスチックフィルム72も、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71と同様に、包装材料70に所定の強度を持たせるための基材層として機能する。第2の二軸延伸プラスチックフィルム72の延伸方向も、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71の場合と同様に特には限定されない。第2の二軸延伸プラスチックフィルム72の延伸倍率は、例えば1.05倍以上である。
第2の二軸延伸プラスチックフィルム72は、ポリエステルを主成分として含んでもよい。ポリエステルの例としては、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71の場合と同様に、PET、PBTなどを挙げることができる。第2の二軸延伸プラスチックフィルム72におけるポリエステルの含有量の範囲は、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71の場合と同一の範囲であってもよい。ポリエステルを主成分として含む第2の二軸延伸プラスチックフィルム72の厚みは、例えば8μm以上であり、9μm以上であってもよく、12μm以上であってもよい。ポリエステルを主成分として含む第2の二軸延伸プラスチックフィルム72の厚みは、例えば30μm以下であり、25μm以下であってもよく、20μm以下であってもよい。
第2の二軸延伸プラスチックフィルム72は、ポリアミドを主成分として含んでもよい。例えば、第2の二軸延伸プラスチックフィルム72は、51質量%以上のポリアミドを含んでいてもよい。ポリアミドの例としては、脂肪族ポリアミドまたは芳香族ポリアミドを挙げることができる。脂肪族ポリアミドとてしてはナイロン-6、ナイロン-6,6、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体などのナイロンが挙げられ、芳香族ポリアミドとしては、ポリメタキシレンアジパミド(MXD6)などが挙げられる。第2の二軸延伸プラスチックフィルム72におけるポリアミドの含有率は、70質量%以上であってもよく、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。ポリアミドを主成分として含む第2の二軸延伸プラスチックフィルム72の厚みは、例えば12μm以上であり、15μm以上であってもよい。ポリアミドを主成分として含む第2の二軸延伸プラスチックフィルム72の厚みは、例えば30μm以下であり、25μm以下であってもよく、20μm以下であってもよい。
(第2接着剤層)
第2接着剤層77は、第2の二軸延伸プラスチックフィルム72とシーラントフィルム75とをドライラミネート法により接着するための接着剤を含む。第2接着剤層77の接着剤の例としては、第1接着剤層76の場合と同様に、ポリウレタンなどを挙げることができる。以下に説明する構成、材料や特性以外にも、第2接着剤層77の構成、材料や特性として、第1接着剤層76と同様のものを採用することができる。
第2接着剤層77の厚みは、例えば2μm以上であり、3μm以上であってもよい。第2接着剤層77の厚みは、例えば6μm以下であり、5μm以下であってもよい。
接着剤の硬化剤を構成するイソシアネート化合物としては、上述のように、芳香族系イソシアネート化合物及び脂肪族系イソシアネート化合物が存在する。芳香族系イソシアネート化合物は、加熱殺菌などの高温環境下において、食品用途で使用できない成分が溶出する。第2接着剤層77は、シーラントフィルム75に接している。このため、第2接着剤層77が芳香族系イソシアネート化合物を含む場合、芳香族系イソシアネート化合物から溶出された成分が、シーラントフィルム75に接する収容部18に収容されている内容物に付着することがある。
このような課題を考慮し、好ましくは、第2接着剤層77を構成する接着剤として、主剤としてのポリオールと、硬化剤としての脂肪族系イソシアネート化合物とが反応することにより生成される硬化物を用いる。これにより、第2接着剤層77に起因する、食品用途で使用できない成分が、内容物に付着することを抑制できる。
(シーラントフィルム)
次に、シーラントフィルム75について説明する。シーラントフィルム75は、1つの層から構成されていてもよく、2つ以上の層を含んでいてもよい。シーラントフィルム75は、好ましくは未延伸のフィルムからなる。なお「未延伸」とは、全く延伸されていないフィルムだけでなく、製膜の際に加えられる張力に起因してわずかに延伸されているフィルムも含む概念である。
シーラントフィルム75は、以下の(1)または(2)の少なくともどちらか一方を満たしていてもよい。
(1)ヤング率が一方向および一方向と直交する方向において1000MPa未満
(2)引張伸度が一方向および一方向と直交する方向において300%以上
シーラントフィルム75のヤング率および引張伸度の測定は、JIS K7127に準拠して行う。テンシロン万能材料試験機RTC-1310A(株式会社エー・アンド・デイ製)を用いて、温度23℃、相対湿度50%の環境下に試験片を1分間保持した後に、温度23℃、相対湿度50%の環境下で試験片のヤング率測定および引張伸度測定を行う。一辺が15mm、一辺と直交する方向に延びる他辺が150mmの長方形状の試験片を用いて測定を行う。測定は、23℃の環境下で試験片を1分間保持した後、23℃の環境下で行う。試験片をする一対の把持具の間の初期の距離は100mmであり、引張速度は300mm/分である。一対の把持具の間の初期の距離を100mmとして測定することができる限りにおいて、一辺と直交する方向の長さは調整可能である。
包装材料70から構成されたパウチ10には、ボイル処理やレトルト処理などの殺菌処理が高温で施される。従って、シーラントフィルム75は、これらの高温での処理に耐える耐熱性を有するものが用いられる。
シーラントフィルム75を構成する材料の融点は、150℃以上であることが好ましく、160℃以上であることがより好ましい。シーラントフィルム75の融点を高くすることにより、パウチ10のレトルト処理を高温で実施することが可能になり、このため、レトルト処理に要する時間を短くすることができる。なお、シーラントフィルム75を構成する材料の融点は、二軸延伸プラスチックフィルムを構成する樹脂の融点より低い。
シーラントフィルム75は、プロピレンを主成分として含む。例えば、シーラントフィルム75は、51質量%以上のプロピレンを含んでいてもよい。シーラントフィルム75におけるプロピレンの含有量は、70質量%以上であってもよく、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。
プロピレンを主成分とする材料としては、具体的には、プロピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・エチレンランダム共重合体、ホモポリプロピレンなどのポリプロピレン、又はポリプロピレンとポリエチレンとを混合したものなどを挙げることができる。「プロピレン・エチレンブロック共重合体」とは、下記の式(I)に示される構造式を有する材料を意味する。「プロピレン・エチレンランダム共重合体」とは、下記の式(II)に示される構造式を有する材料を意味する。「ホモポリプロピレン」とは、下記の式(III)に示される構造式を有する材料を意味する。
Figure 2023097273000002
Figure 2023097273000003
Figure 2023097273000004
プロピレンを主成分とする材料として、ポリプロピレンとポリエチレンとを混合したものを用いる場合には、材料は、海島構造を有していてもよい。ここで、「海島構造」とは、ポリプロピレンが連続する領域の内に、ポリエチレンが不連続に分散している構造をいう。
好ましくは、シーラントフィルム75は、プロピレン・エチレンブロック共重合体を含む層を備える。プロピレン・エチレンブロック共重合体を主成分として含む層のことを、ブロック共重合体層とも称する。ブロック共重合体層におけるプロピレン・エチレンブロック共重合体の含有量は、70質量%以上であってもよく、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。
プロピレン・エチレンブロック共重合体を用いることにより、シーラントフィルム75の耐衝撃性を高めることができ、これにより、落下時の衝撃によりパウチ10が破袋してしまうことを抑制することができる。また、包装材料70の耐突き刺し性を高めることができる。
また、プロピレン・エチレンブロック共重合体を用いることにより、高温時、例えば100℃のときの、シーラントフィルム75によって構成されるシール部の強度、すなわち上述の熱間シール強度が、低温時、例えば23℃のときのシール強度(以下、常温シール強度とも言う)に比べて極めて小さくなる。熱間シール強度が低いことにより、電子レンジを用いてパウチ10を加熱する際、第1側部シール部30の中間部分33が剥離し易くなり、収容部18の蒸気がパウチ10の外部に抜けやすくなる。このため、収容部18の内圧が過大になることを抑制でき、これにより、加熱時に包装材料70にダメージが生じることを抑制できる。
シーラントフィルム75の厚みに対するブロック共重合体層の厚みの比率は、50%以上であってもよく、60%以上であってもよく、70%以上であってもよく、80%以上であってもよい。シーラントフィルム75は、1つのブロック共重合体層から構成されていてもよい。例えば、シーラントフィルム75は、プロピレン・エチレンブロック共重合体を主成分とするの未延伸フィルムである。
プロピレン・エチレンブロック共重合体は、例えば、ポリプロピレンからなる海成分と、エチレン・プロピレン共重合ゴム成分からなる島成分と、を含む。海成分は、プロピレン・エチレンブロック共重合体の耐ブロッキング性、耐熱性、剛性、シール強度などを高めることに寄与し得る。また、島成分は、プロピレン・エチレンブロック共重合体の耐衝撃性を高めることに寄与し得る。従って、海成分と島成分の比率を調整することにより、プロピレン・エチレンブロック共重合体を含むシーラントフィルム75の機械特性を調整することができる。
プロピレン・エチレンブロック共重合体において、ポリプロピレンからなる海成分の質量比率は、エチレン・プロピレン共重合ゴム成分からなる島成分の質量比率よりも高い。例えば、プロピレン・エチレンブロック共重合体において、ポリプロピレンからなる海成分の質量比率は、少なくとも51質量%以上であり、好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは70質量%以上である。
ブロック共重合体層は、プロピレン・エチレンブロック共重合体からなる第1の熱可塑性樹脂に加えて、第2の熱可塑性樹脂を更に含んでいてもよい。第2の熱可塑性樹脂としては、α-オレフィン共重合体、ポリエチレンなどを挙げることができる。α-オレフィン共重合体は、例えば直鎖状低密度ポリエチレンである。ポリエチレンの例としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンを挙げることができる。第2の熱可塑性樹脂は、シーラントフィルム75の耐衝撃性を高めることに寄与し得る。また、第2の熱可塑性樹脂を用いることにより、上述の熱間シール強度を、常温シール強度に比べてさらに小さくすることができる。
低密度ポリエチレンとは、密度が0.910g/cm以上且つ0.925g/cm以下のポリエチレンである。中密度ポリエチレンは、密度が0.926g/cm以上且つ0.940g/cm以下のポリエチレンである。高密度ポリエチレンとは、密度が0.941g/cm以上且つ0.965g/cm以下のポリエチレンである。低密度ポリエチレンは、例えば、1000気圧以上且つ2000気圧未満の高圧でエチレンを重合することにより得られる。中密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンは、例えば、1気圧以上且つ1000気圧未満の中圧又は低圧でエチレンを重合することにより得られる。
なお、中密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンは、エチレンとα-オレフィンとの共重合体を部分的に含んでいてもよい。また、中圧又は低圧でエチレンを重合する場合であっても、エチレンとα-オレフィンとの共重合体を含む場合は、中密度又は低密度のポリエチレンが生成され得る。このようなポリエチレンが、上述の直鎖状低密度ポリエチレンと称される。直鎖状低密度ポリエチレンは、中圧又は低圧でエチレンを重合することにより得られる直鎖状ポリマーにα-オレフィンを共重合させて短鎖分岐を導入することによって得られる。α-オレフィンの例としては、1-ブテン(C)、1-ヘキセン(C)、4-メチルペンテン(C)、1-オクテン(C)などを挙げることができる。直鎖状低密度ポリエチレンの密度は、例えば0.915g/cm以上且つ0.945g/cm以下である。
なお、プロピレン・エチレンブロック共重合体の第2の熱可塑性樹脂を構成するα-オレフィン共重合体は、上述の直鎖状低密度ポリエチレンには限られない。α-オレフィン共重合体とは、下記の式(IV)に示される構造式を有する材料を意味する。
Figure 2023097273000005
、Rはいずれも、H(水素原子)、又はCH、Cなどのアルキル基である。また、j及びkはいずれも、1以上の整数である。また、jはkよりも大きい。すなわち、式(IV)に示すα-オレフィン共重合体においては、Rを含む左側の構造がベースとなる。Rは例えばHであり、Rは例えばCである。
ブロック共重合体層において、プロピレン・エチレンブロック共重合体からなる第1の熱可塑性樹脂の質量比率は、α-オレフィン共重合体又はポリエチレンを少なくとも含む第2の熱可塑性樹脂の質量比率よりも高い。
上述のように、第2の熱可塑性樹脂は、シーラントフィルム75の耐衝撃性を高めることに寄与し得る。従って、ブロック共重合体層における、α-オレフィン共重合体又はポリエチレンを少なくとも含む第2の熱可塑性樹脂の質量比率を調整することにより、シーラントフィルム75の機械特性を調整することができる。ブロック共重合体層において、α-オレフィン共重合体又はポリエチレンを少なくとも含む第2の熱可塑性樹脂の質量比率は、例えば2質量%以上であり、5質量%以上であってもよく、10質量%以上であってもよく、15質量%以上であってもよい。ブロック共重合体層において、α-オレフィン共重合体又はポリエチレンを少なくとも含む第2の熱可塑性樹脂の質量比率は、例えば30質量%以下であり、25質量%以下であってもよく、20質量%以下であってもよく、15質量%以下であってもよく、10質量%以下であってもよい。
シーラントフィルム75は、第3の熱可塑性樹脂として、熱可塑性エラストマーを更に含んでいてもよい。熱可塑性エラストマーを用いることにより、シーラントフィルム75の耐衝撃性や耐突き刺し性を更に高めることができる。
熱可塑性エラストマーは、例えば水添スチレン系熱可塑性エラストマーである。水添スチレン系熱可塑性エラストマーは、少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと少なくとも1個の水素添加された共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBからなる構造を有する。また、熱可塑性エラストマーは、エチレン・α-オレフィンエラストマーであってもよい。エチレン・α-オレフィンエラストマーは、低結晶性もしくは非晶性の共重合体エラストマーであり、主成分としての50~90質量%のエチレンと共重合モノマーとしてのα-オレフィンとのランダム共重合体である。
プロピレン・エチレンブロック共重合体の製造方法としては、触媒を用いて原料であるプロピレンやエチレンなどを重合させる方法が挙げられる。触媒としては、チーグラー・ナッタ型やメタロセン触媒などを用いることができる。
シーラントフィルム75の厚みは、例えば30μm以上であり、40μm以上であってもよく、50μm以上であってもよく、60μm以上であってもよい。シーラントフィルム75の厚みは、例えば100μm以下であり、80μm以下であってもよい。
ブロック共重合体層を含むシーラントフィルム75のタイプとしては、主に2つのタイプが考えられる。
第1は、東レフィルム加工株式会社製の未延伸ポリプロピレンフィルム ZK500のような、高い引張伸度を有し、耐衝撃性を備えるタイプである。第1のタイプのシーラントフィルムは、好ましくは、熱間シール強度が低いという特性も更に備える。これにより、パウチ10の加熱時に収容部18の圧力が過大になることを抑制できる。これにより、包装材料70にダメージが生じることを抑制することができる。
第2は、東レフィルム加工株式会社製の未延伸ポリプロピレンフィルム ZK207のような、高いヤング率を有するタイプである。第2のタイプのシーラントフィルムを用いることにより、第1方向D1に沿って消費者がパウチ10を引き裂くことによりパウチ10を開封する際の引き裂き性を高めることができる。
第1のタイプのシーラントフィルム75において、ブロック共重合体層の第2の熱可塑性樹脂は、例えば低密度ポリエチレンである。ブロック共重合体層における第2の熱可塑性樹脂の質量比率は、例えば15質量%以上であり、20質量%以上であってもよい。ブロック共重合体層における第2の熱可塑性樹脂の質量比率は、例えば30質量%以下であり、20質量%以下であってもよい。
流れ方向(MD)における第1のタイプのシーラントフィルム75の、23℃における引張伸度は、例えば800%以上であり、900%以上であってもよく、1000%以上であってもよく、1100%以上であってもよい。流れ方向(MD)における第1のタイプのシーラントフィルム75の引張伸度(%)と厚み(μm)の積は、例えば45000以上であり、50000以上であってもよく、55000以上であってもよく、60000以上であってもよい。垂直方向(TD)における第1のタイプのシーラントフィルム75の、23℃における引張伸度は、例えば1050%以上であり、1100%以上であってもよい。垂直方向(TD)における第1のタイプのシーラントフィルム75の引張伸度(%)と厚み(μm)の積は、例えば53000以上であり、60000以上であってもよい。シーラントフィルム75が高い引張伸度を有することにより、落下時の衝撃などによりパウチ10が破袋してしまうことを抑制することができる。
流れ方向(MD)における第1のタイプのシーラントフィルム75の、23℃におけるヤング率は、例えば670MPa以下であり、650MPa以下であってもよい。流れ方向(MD)における第1のタイプのシーラントフィルム75のヤング率(MPa)と厚み(μm)の積は、例えば38000以下であり、35000以下であってもよい。垂直方向(TD)における第1のタイプのシーラントフィルム75の、23℃におけるヤング率は、例えば550MPa以下であり、500MPa以下であってもよい。垂直方向(TD)における第1のタイプのシーラントフィルム75のヤング率(MPa)と厚み(μm)の積は、例えば30000以下であり、25000以下であってもよい。
第2のタイプのシーラントフィルム75において、ブロック共重合体層の第2の熱可塑性樹脂は、例えば、0.94g/cm以上且つ0.97g/cm以下の密度を有するポリエチレンである。ブロック共重合体層における第2の熱可塑性樹脂の質量比率は、例えば15質量%以上であり、20質量%以上であってもよい。ブロック共重合体層における第2の熱可塑性樹脂の質量比率は、例えば2質量%以上であり、4質量%以上であってもよい。ブロック共重合体層における第2の熱可塑性樹脂の質量比率は、例えば10質量%以下であり、8質量%以下であってもよい。
第2のタイプのシーラントフィルム75において、ブロック共重合体層の第3の熱可塑性樹脂は、例えばエチレン・α-オレフィン共重合体エラストマーである。エチレン・α-オレフィン共重合体エラストマーは、炭素数3~10のα-オレフィンと、エチレンと、を含んでいてもよい。エチレン・α-オレフィン共重合体エラストマーは、0.86g/cm以上且つ0.90g/cm以下の密度を有していてもよい。ブロック共重合体層における第3の熱可塑性樹脂の質量比率は、例えば2質量%以上であり、4質量%以上であってもよい。ブロック共重合体層における第3の熱可塑性樹脂の質量比率は、例えば10質量%以下であり、8質量%以下であってもよい。
流れ方向(MD)における第2のタイプのシーラントフィルム75の、23℃におけるヤング率は、例えば500MPa以上であり、600MPa以上であってもよく、650MPa以上であってもよく、700MPa以上であってもよい。流れ方向(MD)における第2のタイプのシーラントフィルム75のヤング率(MPa)と厚み(μm)の積は、例えば35000以上であり、38000以上であってもよく、45000以上であってもよい。垂直方向(TD)における第2のタイプのシーラントフィルム75の、23℃におけるヤング率は、例えば450MPa以上であり、500MPa以上であってもよく、550MPa以上であってもよく、600MPa以上であってもよい。垂直方向(TD)における第2のタイプのシーラントフィルム75のヤング率(MPa)と厚み(μm)の積は、例えば25000以上であり、30000以上であってもよく、35000以上であってもよく、38000以上であってもよい。
流れ方向(MD)における第2のタイプのシーラントフィルム75の、23℃における引張伸度は、例えば1100%以下であり、1000%以下であってもよく、900%以下であってもよく、800%以下であってもよい。流れ方向(MD)における第2のタイプのシーラントフィルム75の引張伸度(%)と厚み(μm)の積は、例えば55000以下であり、50000以下であってもよい。垂直方向(TD)における第2のタイプのシーラントフィルム75の、23℃における引張伸度は、例えば1200%以下であり、1100%以下であってもよく、1000%以下であってもよく、900%以下であってもよい。垂直方向(TD)における第2のタイプのシーラントフィルム75の引張伸度(%)と厚み(μm)の積は、例えば60000以下であり、55000以下であってもよい。
包装材料70は、図7に示すように、印刷層81を更に備えていてもよい。印刷層81は、包装材料70に製品情報を示したり美感を付与したりするために包装材料70に設けられる層である。印刷層81は、例えば第1の二軸延伸プラスチックフィルム71に設けられる。印刷層81は、文字、数字、記号、図形、絵柄などを表現する。印刷層81は、例えば、インキなどの色材と、バインダ樹脂とを含む。グラビア印刷用のインキのとしては、DICグラフィックス株式会社製のフィナートを用いることができる。
図8A及び図8Bは、包装材料70の層構成のその他の例を示す断面図である。図8A及び図8Bに示すように、包装材料70は、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71と第2の二軸延伸プラスチックフィルム72の間に位置する透明蒸着層82を備えていてもよい。包装材料70は、透明蒸着層82の面上に位置する透明ガスバリア性塗布膜83を備えていてもよい。図8Aに示すように、透明蒸着層82は、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71の内側の表面に設けられていてもよい。図8Bに示すように、透明蒸着層82は、第2の二軸延伸プラスチックフィルム72の外側の表面に設けられていてもよい。
〔透明蒸着層〕
透明蒸着層82は、単一の蒸着層からなっていてもよく、2以上の蒸着層を含んでいてもよい。透明蒸着層82が2以上の蒸着層を含む場合、各層は、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。透明蒸着層82の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、およびイオンプレ-ティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、および光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。具体的には、ローラー式蒸着膜成膜装置を用いて、成膜ローラー上において蒸着層を形成することができる。
透明蒸着層82は、透明性を有する無機材料から構成されている。無機材料の例としては、金属酸化物や無機酸化物を挙げることができる。金属酸化物としては、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸化物が挙げられる。無機酸化物としては、ケイ素(Si)の酸化物が挙げられる。透明蒸着層を構成する無機材料としては、アルミニウム酸化物(酸化アルミニウム)またはケイ素酸化物が好ましい。
透明蒸着層82の厚みは、例えば20Å以上であり、30Å以上であってもよく、40Å以上であってもよく、50Å以上であってもよく、60Å以上であってもよく、70Å以上であってもよい。透明蒸着層82の厚みは、例えば150Å以下であり、130Å以下であってもよく、120Å以下であってもよく、110Å以下であってもよい。
〔ガスバリア性塗布膜〕
透明ガスバリア性塗布膜83は、透明性を有する。透明ガスバリア性塗布膜83は、酸素ガスおよび水蒸気などの透過を抑制することができる。透明ガスバリア性塗布膜83は、一般式R M(OR(ただし、式中、R、Rは、炭素数1~8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す。)で表される少なくとも一種以上のアルコキシドと、上記のようなポリビニルアルコ-ル系樹脂および/またはエチレン・ビニルアルコ-ル共重合体とを含有し、さらに、ゾルゲル法触媒、酸、水、および、有機溶剤の存在下に、ゾルゲル法によって重縮合する透明ガスバリア性組成物により得られる。
上記の一般式R M(ORで表されるアルコキシドとしては、アルコキシドの部分加水分解物、アルコキシドの加水分解の縮合物の少なくとも一種以上を使用することができる。また、上記のアルコキシドの部分加水分解物としては、アルコキシ基のすべてが加水分解されている必要はなく、1個以上が加水分解されているもの、および、その混合物であってもよい。アルコキシドの加水分解の縮合物としては、部分加水分解アルコキシドの2量体以上のもの、具体的には、2~6量体のものを使用される。
上記の一般式R M(ORで表されるアルコキシドにおいて、Mで表される金属原子としては、ケイ素、ジルコニウム、チタン、アルミニウム、その他などを使用することができる。好ましい金属としては、例えば、ケイ素、チタンなどを挙げることができる。また、本実施の形態において、アルコキシドの用い方としては、単独または二種以上の異なる金属原子のアルコキシドを同一溶液中に混合して使うこともできる。
また、上記の一般式R M(ORで表されるアルコキシドにおいて、Rで表される有機基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、その他などのアルキル基を挙げることができる。また、上記の一般式R M(ORで表されるアルコキシドにおいて、Rで表される有機基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、その他などを挙げることができる。なお、同一分子中にこれらのアルキル基は同一であっても、異なってもよい。
上記の透明ガスバリア性組成物を調製する際、例えば、シランカップリング剤などを添加してもよい。上記のシランカップリング剤としては、既知の有機反応性基含有オルガノアルコキシシランを用いることができる。特に、エポキシ基を有するオルガノアルコキシシランが好適に用いられ、具体的には、例えば、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、または、β-(3、4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどを使用することができる。上記のようなシランカップリング剤は、一種または二種以上を混合して用いてもよい。
透明ガスバリア性塗布膜83の厚みは、例えば100nm以上であり、125nm以上であってもよく、150nm以上であってもよく、200nm以上であってもよい。これにより、安定したガスバリア性を得ることができる。透明ガスバリア性塗布膜83の厚みは、例えば500nm以下であり、450nm以下であってもよく、400nm以下であってもよく、300nm以下であってもよい。
図7、図8A及び図8Bに示すように、包装材料70に含まれる二軸延伸プラスチックフィルムは2枚のみであってもよい。この場合の包装材料70の具体例を以下に示す。「/」は、層を列記する場合に、層と層との境界を示す表記として用いている。パウチの外側から内側に向かって並ぶ層を、左から右に記載している。
二軸延伸PETフィルム/印刷層/接着剤層/二軸延伸ナイロンフィルム/接着剤層/シーラントフィルム
二軸延伸PETフィルム/印刷層/接着剤層/二軸延伸PETフィルム/接着剤層/シーラントフィルム
二軸延伸PETフィルム/透明蒸着層/透明ガスバリア性塗布膜/印刷層/接着剤層/二軸延伸ナイロンフィルム/接着剤層/シーラントフィルム
二軸延伸PETフィルム/透明蒸着層/透明ガスバリア性塗布膜/印刷層/接着剤層/二軸延伸PETフィルム/接着剤層/シーラントフィルム
二軸延伸PETフィルム/印刷層/接着剤層/透明ガスバリア性塗布膜/透明蒸着層/二軸延伸PETフィルム/接着剤層/シーラントフィルム
二軸延伸プラスチックフィルムを2枚のみ含む包装材料70の厚みは、例えば80μm以上であり、90μm以上であってもよく、100μm以上であってもよい。二軸延伸プラスチックフィルムを2枚のみ含む包装材料70の厚みは、例えば130μm以下であり、120μm以下であってもよい。
図9は、包装材料70の層構成のその他の例を示す断面図である。図9に示す包装材料70は、二軸延伸プラスチックフィルム73と、接着剤層78と、シーラントフィルム75とをこの順に備える。二軸延伸プラスチックフィルム73は、外面70y側に位置しており、シーラントフィルム75は、内面70x側に位置している。内面70xは、収容部18に面している。包装材料70中に二軸延伸プラスチックフィルムは1枚のみである。包装材料70は、二軸延伸プラスチックフィルム73の面上に設けられた透明蒸着層82を備えていてもよい。包装材料70は、透明蒸着層82の面上に位置する透明ガスバリア性塗布膜83を備えていてもよい。
二軸延伸プラスチックフィルム73は、第1の二軸延伸プラスチックフィルム71と同様に、所定の二方向において延伸され、プラスチックからなるフィルムである。二軸延伸プラスチックフィルム73として、上述の第1の二軸延伸プラスチックフィルム71で説明した二軸延伸プラスチックフィルムを用いてもよい。
二軸延伸プラスチックフィルム73として、少なくとも1つの方向において0.0017N以上のループスティフネスを有し、且つポリエステルを主成分として含む二軸延伸プラスチックフィルムを用いてもよい。以下の説明において、少なくとも1つの方向において0.0017N以上のループスティフネスを有し、且つポリエステルを主成分として含む二軸延伸プラスチックフィルムのことを、高スティフネスポリエステルフィルムとも称する。高スティフネスポリエステルフィルムは、例えば流れ方向(MD)又は垂直方向(TD)の少なくとも一方において0.0017N以上のループスティフネスを有する。高スティフネスポリエステルフィルムは、例えば流れ方向(MD)及び垂直方向(TD)の両方において0.0017N以上のループスティフネスを有していてもよい。包装材料70が高スティフネスポリエステルフィルムを含むことにより、包装材料70中に二軸延伸プラスチックフィルムが1枚のみであったとしても、包装材料70が優れた突き刺し強度を有することができる。高スティフネスポリエステルフィルムは、ポリアミドを含んでいない。
高スティフネスポリエステルフィルムのポリエステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸および2,6-ナフタレンジカルボン酸から選ばれる少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸と、エチレグリコール、1,3-プロパンジオールおよび1,4-ブタンジオールから選ばれる少なくとも1種の脂肪族アルコールとからなる芳香族ポリエステルを主体とするポリエステルが好ましい。例えば、ポリエステルは、PET、PBTなどである。高スティフネスポリエステルフィルムの例としては、51質量%以上のPETを主成分として含む高スティフネスPETフィルム、51質量%以上のPBTを主成分として含む高スティフネスPBTフィルムなどを挙げることができる。高スティフネスPETフィルムにおけるPETの含有率は、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。高スティフネスポリエステルフィルムの厚みは、例えば5μm以上であり、7μm以上であってもよく、10μm以上であってもよく、12μm以上であってもよく、4μm以上であってもよい。高スティフネスポリエステルフィルムの厚みは、例えば30μm以下であり、25μm以下であってもよく、20μm以下であってもよい。
少なくとも1つの方向において0.0017N以上のループスティフネスを有する高スティフネスフィルムを二軸延伸プラスチックフィルム73として用いることにより、二軸延伸プラスチックフィルム73の突き刺し強度を高めることができる。これにより、二軸延伸プラスチックフィルム73を備える包装材料70の突き刺し強度を例えば12.0N以上にすることができ、より好ましくは13.0N以上にすることができ、さらに好ましくは14.0N以上にすることができる。
高スティフネスポリエステルフィルムは、図7、図8A及び図8Bに示す第1の二軸延伸プラスチックフィルム71又は第2の二軸延伸プラスチックフィルム72として用いられてもよい。
接着剤層78は、二軸延伸プラスチックフィルム73とシーラントフィルム75とをドライラミネート法により接着するための接着剤を含む。接着剤層78の接着剤の例としては、第1接着剤層76の場合と同様に、ポリウレタンなどを挙げることができる。以下に説明する構成、材料や特性以外にも、接着剤層78の構成、材料や特性として、第1接着剤層76と同様のものを採用することができる。
接着剤層78の厚みは、例えば2μm以上であり、3μm以上であってもよい。接着剤層78の厚みは、例えば6μm以下であり、5μm以下であってもよい。
二軸延伸プラスチックフィルムを1枚のみ含む包装材料70の厚みは、例えば70μm以上であり、80μm以上であってもよく、90μm以上であってもよい。二軸延伸プラスチックフィルムを1枚のみ含む包装材料70の厚みは、例えば110μm以下であり、100μm以下であってもよい。
下部フィルム17を構成する包装材料は、図7、図8A又は図8Bに示す包装材料70と同様に、第1の二軸延伸プラスチックフィルム、第1接着剤層、第2の二軸延伸プラスチックフィルム、第2接着剤層及びシーラントフィルムをこの順で少なくとも備えてもよい。下部フィルム17を構成する包装材料は、図9に示す包装材料70と同様に、二軸延伸プラスチックフィルムと、接着剤層と、シーラントフィルムとをこの順に備えてもよい。下部フィルム17を構成する包装材料は、表面フィルム15及び裏面フィルム16を構成する包装材料70と同一であってもよく、異なっていてもよい。
パウチの製造方法
次に、上述包装材料70を用いてパウチ10を製造する方法について説明する。まず、包装材料70からなる表面フィルム15及び裏面フィルム16を準備する。また、表面フィルム15と裏面フィルム16との間に、折り返した状態の下部フィルム17を挿入する。続いて、各フィルムの内面同士をヒートシールして、下部シール部12a、第1側部シール部30、第2側部シール部50などのシール部を形成する。ヒートシールの温度は、例えば160℃以上であり、170℃以上であってもよく、180℃以上であってもよい。ヒートシールの温度は、例えば250℃以下であり、240℃以下であってもよく、230℃以下であってもよい。
ヒートシールによって接合された表面フィルム15、裏面フィルム16、下部フィルム17を適切な形状に切断する。これにより、図1に示すパウチ10を得ることができる。続いて、上部11の開口部11bを介して内容物をパウチ10に充填する。その後、上部11を上縁に沿ってヒートシールして上部シール部11aを形成する。このようにして、図3に示すように、内容物19が収容され封止されたパウチ10を得ることができる。その後、ボイル処理やレトルト処理などの殺菌処理をパウチ10に施してもよい。
パウチの加熱方法
次に、上述のパウチ10を加熱する方法について説明する。まず、下部12を下にしてパウチ10を自立させた状態で、パウチ10を電子レンジの内部に載置する。次に、電子レンジを利用して内容物を加熱する。これによって、内容物19の温度が高くなる。内容物19に含まれる水分が蒸発すると、収容部18の圧力が高まる。
収容部18の圧力が高くなると、パウチ10が膨らんでいく。このため、シール部の各位置には、立体中心点C2からシール部に向かう方向の力が加わる。シール部の各位置に加わる力は、立体中心点C2との間の距離が小さいほど大きくなる。中間部分33から立体中心点C2までの距離は、下側部分32から立体中心点C2までの距離、及び下側部分52から立体中心点C2までの距離よりも短いことが好ましい。これにより、中間部分33の例えば内縁第1連結部336には、下側部分32の内縁32x及び下側部分52の内縁52xに比べて大きな力が加わりやすくなる。
中間部分33に力が加わると、中間部分33の剥離が進行する。中間部分33の剥離が第1非シール部45まで達すると、中間部分33に流路が形成される。収容部18で発生した蒸気は、流路を通って第1非シール部45に流入する。
収容部18で発生した蒸気が流路及び第1非シール部45を通って適切にパウチ10の外部に排出されると、収容部18の圧力の増加が抑制される。一方、蒸気が適切にパウチ10の外部に排出されない場合、収容部18の圧力が増加し続ける。この場合、下側部分32、下側部分52などの、中間部分33以外のシール部においても剥離が進行するおそれがある。また、収容部18の圧力が急激に増加する場合にも、中間部分33以外のシール部において剥離が進行するおそれがある。
ここで本実施の形態においては、距離L5を大きくすることにより、パウチ10の容積が増やされている。このため、パウチ10を加熱するときに収容部18の圧力が急激に増加することを抑制できる。このため、第1側部シール部30及び第2側部シール部50に剥離が生じることを抑制できる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
第1の変形例
図10は、パウチ10の一変形例を示す正面図である。パウチ10は、第1非シール部45の輪郭の内側に位置する貫通部47を備えていてもよい。貫通部47は、表面フィルム15又は裏面フィルム16の少なくとも一方を貫通している。
図11は、図10に示すパウチをB-B線に沿って見た場合の一例を示す断面図である。貫通部47は、表面フィルム15及び裏面フィルム16の両方を貫通していてもよい。収容部18において発生し、第1非シール部45に流入した蒸気は、貫通部47からも外部へ排出され得る。
図12は、図10のB-B線に沿って見た場合のパウチ10のその他の例を示す断面図である。貫通部47は、表面フィルム15を貫通するが裏面フィルム16を貫通していなくてもよい。言い換えると、表面フィルム15には貫通部47が形成されているが、裏面フィルム16には貫通部47が形成されていなくてもよい。
図13は、中間部分33及び第1非シール部45を拡大して示す正面図である。図13に示すように、貫通部47の輪郭は円形であってもよい。図示はしないが、貫通部47の輪郭は、円形でなくてもよい。例えば、貫通部47の輪郭は、楕円形であってもよい。例えば、貫通部47の輪郭は、角が面取りされた多角形であってもよい。
符号R1は、第1方向D1における貫通部47の寸法を表し、符号U2は、第2方向D2における貫通部47の寸法を表す。寸法U1及び寸法U2は、例えば6mm以上であり、7mm以上であってもよい。これにより、貫通部47から蒸気を適切に排出できる。寸法U1及び寸法U2は、例えば9mm以下であり、8mm以下であってもよい。これにより、貫通部47から内容物19が漏れることを抑制できる。
符号R3は、第2縁部482から貫通部47までの第1方向D1における距離を表す。符号R4は、第1縁部481から貫通部47までの第2方向D2における距離を表す。符号R5は、開口縁部46から貫通部47までの第1方向D1における距離を表す。符号R6は、第3縁部483から貫通部47までの第2方向D2における距離を表す。寸法R3及び寸法R5は、例えば0.5mm以上であり、1.0mm以上であってもよい。寸法R3及び寸法R5は、例えば3.0mm以下であり、2.5mm以下であってもよい。寸法R4及び寸法R6は、例えば1.5mm以上であり、2.0mm以上であってもよい。寸法R4及び寸法R6は、例えば4.5mm以下であり、4.0mm以下であってもよい。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(包装材料)
第1の二軸延伸プラスチックフィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸PETフィルムを準備した。続いて、このフィルムの一方の面にコロナ放電処理を施した後、厚み10nmのケイ素酸化物からなる透明蒸着層を形成した。続いて、透明蒸着層に、酸素およびアルゴンの混合ガスによるプラズマ処理を施した後、エチルシリケートおよびポリビニルアルコールを主成分とする塗工液をグラビアロールコーターで塗布して、乾燥後の厚みが300nmの透明ガスバリア性塗布膜を形成した。その後、透明ガスバリア性塗布膜上に印刷層を形成した。印刷層の厚みは3.0μmであった。
また、第2の二軸延伸プラスチックフィルムとして、厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルムを準備した。
また、シーラントフィルムとして、厚さ60μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(製品名「ZK207」、東レフィルム加工株式会社製)を準備した。
その後、ドライラミネート法により、第1の二軸延伸プラスチックフィルム、透明蒸着層、透明バリア性塗布膜、印刷層、第1接着剤層、第2の二軸延伸プラスチックフィルム、第2接着剤層、および未延伸ポリプロピレンフィルムを順に積層し、包装材料を作製した。第1接着剤層および第2接着剤層としては、ロックペイント株式会社製の2液型ポリウレタン系接着剤(主剤:RU-004、硬化剤:H-1)を用いた。第1接着剤層および第2接着剤層の厚さは、3.0μmであった。このようにして得られた包装材料を、包装材料1とも称する。
(実施例1)
包装材料1を用いて、図1に示すパウチ10を作成した。パウチ10の各部の寸法は以下のとおりである。
・パウチ10の幅S1:120mm
・パウチ10の高さS2:150mm
・折り返された下部フィルム17の高さS3:40mm
・第1側部シール部30の上側部分31の幅W31:10mm
・第1側部シール部30の下側部分32の幅W32:6mm
・第1側部シール部30の中間部分33の幅W33,W34,W35:3mm
・第2側部シール部50の上側部分51の幅W41:10mm
・第2側部シール部50の下側部分52の幅W42:6mm
・平面中心点C1から内縁33xまでの最短距離L1:53.6mm
・平面中心点C1から中間部分33の外縁までの最短距離:56.8mm
・収容部18の第1平面寸法L2:108.0mm
・平面中心点C1から内縁32xまでの最短距離L3:54.0mm
・収容部18の第2平面寸法L4:134.0mm
・折り返し部17fから内縁12x1までの最短距離L5:34.0mm
続いて、パウチ10に内容物1を入れた後、上部11をヒートシールして上部シール部11aを形成した。このようにして、内容物1が収容されたパウチ10を得た。内容物1が収容されたパウチ10のことを、第1サンプルとも称する。
また、第1サンプルの場合と同様にして、内容物2が収容されたパウチ10を得た。内容物2が収容されたパウチ10のことを、第2サンプルとも称する。
また、第1サンプルの場合と同様にして、内容物3が収容されたパウチ10を得た。内容物3が収容されたパウチ10のことを、第3サンプルとも称する。
ヒートシールの条件は以下のとおりである。
・ヒートシール装置:ヒートシーラーTP-701-A(テスター産業社株式会社製)
・ヒートシール温度:225℃
・ヒートシール圧力:0.1MPa
・ヒートシール時間:1秒間
内容物1~3は以下の通りである。
・内容物1:水 100g
・内容物2:サバの煮物 100g
・内容物3:ベーコンポテトサラダ 80g
続いて、パウチ10に対して以下の条件でレトルト処理を行った。
・方式:スプレー式
・レトルト温度:121℃
・レトルト時間:30分
続いて、サンプル1~3のパウチ10のそれぞれに対して、下記の評価1を実施した。
〔評価1〕
下部12を下にしてパウチ10を自立させた状態で、パウチ10を電子レンジの内部に載置した。続いて、パウチ10を出力500Wの電子レンジで120秒にわたって加熱した。電子レンジとしては、シャープ製のRE-TS3を用いた。
加熱後の各パウチ10の第1側部シール部30又は第2側部シール部50に剥離が生じているかどうかを確認した。結果を図18の「評価1」の欄に示す。「great」は、第1側部シール部30又は第2側部シール部50に生じていた剥離の、第1方向D1における幅が、0.5mm未満であるか、剥離が生じていなかったことを意味する。「good」は、第1側部シール部30又は第2側部シール部50に生じていた剥離の、第1方向D1における幅が、0.5mmより大きく1.0mm以下であったことを意味する。「not good」は、第1側部シール部30又は第2側部シール部50に生じていた剥離の、第1方向D1における幅が、1.0mmよりも大きかったことを意味する。「評価1」の欄の数値は、第1側部シール部30又は第2側部シール部50に生じていた剥離の、第1方向D1における幅を表す。
(実施例2)
包装材料1を用いて、図14に示すパウチ10を作成した。実施例2のパウチ10の中間部分33は、実施例1のパウチ10の中間部分33よりも下方に位置する。図1に示す実施例1の場合とは異なる主要な寸法を以下に示す。
・平面中心点C1から内縁33xまでの最短距離L1:48.3mm
・平面中心点C1から中間部分33の外縁までの最短距離:51.7mm
実施例1の場合と同様に、サンプル1~サンプル3を用いて評価1を行った。評価結果を図18に示す。
(実施例3)
包装材料1を用いて、図15に示すパウチ10を作成した。実施例3のパウチ10は、第1非シール部45に位置する貫通部47を備える。図1に示す実施例1の場合とは異なる主要な寸法を以下に示す。
・平面中心点C1から内縁33xまでの最短距離L1:48.3mm
・平面中心点C1から中間部分33の外縁までの最短距離:51.7mm
・第1方向D1における貫通部47の寸法U1:6mm
・第2方向D2における貫通部47の寸法U2:6mm
(比較例1)
包装材料1を用いて、図16に示すパウチ10を作成した。比較例1のパウチ10における、折り込まれた状態の下部フィルム17の高さS3は、実施例1の場合よりも小さい。図1に示す実施例1の場合とは異なる主要な寸法を以下に示す。
・折り返された下部フィルム17の高さS3:35mm
・折り返し部17fから内縁12x1までの最短距離L5:29.0mm
実施例1の場合と同様に、サンプル1~サンプル3を用いて評価1を行った。評価結果を図18に示す。
(比較例2)
包装材料1を用いて、図17に示すパウチ10を作成した。比較例2のパウチ10の中間部分33は、比較例1のパウチ10の中間部分33よりも下方に位置する。図1に示す実施例1の場合とは異なる主要な寸法を以下に示す。
・折り返された下部フィルム17の高さS3:35mm
・折り返し部17fから内縁12x1までの最短距離L5:29.0mm
・平面中心点C1から内縁33xまでの最短距離L1:48.3mm
・平面中心点C1から中間部分33の外縁までの最短距離:51.7mm
実施例1~実施例3においては、第1側部シール部30及び第2側部シール部50に生じた剥離が1.0mm以下であった。実施例1~実施例3においては、距離L1〔mm〕を近似容積V1〔mm〕で割った値が0.00007〔mm-2〕以下であった。比較例1~比較例2のサンプル1,2においては、第1側部シール部30及び第2側部シール部50に生じた剥離が1.0mmよりも大きかった。比較例1~比較例2においては、距離L1〔mm〕を近似容積V1〔mm〕で割った値が0.00007〔mm-2〕を超えていた。
10 パウチ
11 上部
11a 上部シール部
12 下部
12a 下部シール部
13 第1側部
13x 第1側縁
14 第2側部
14x 第2側縁
15 表面フィルム
16 裏面フィルム
17 下部フィルム
18 収容部
19 内容物
25 蒸気抜き機構
30 第1側部シール部
31 上側部分
32 下側部分
33 中間部分
33x 内縁
45 第1非シール部
46 開口縁部
47 貫通部
50 第2側部シール部
51 上側部分
52 下側部分
53 中間部分
65 第2非シール部
66 開口縁部
70 包装材料
70x 内面
70y 外面
71 第1の二軸延伸プラスチックフィルム
72 第2の二軸延伸プラスチックフィルム
75 シーラントフィルム
76 第1接着剤層
77 第2接着剤層
81 印刷層
82 透明蒸着層
83 透明ガスバリア性塗布膜

Claims (12)

  1. 自立可能なパウチであって、
    表面フィルム及び裏面フィルムと、
    折り返し部で折り返された状態で前記表面フィルムと前記裏面フィルムの間に位置し、前記パウチの下部に位置する下部フィルムと、
    前記パウチの第1側部に位置し、前記表面フィルムの内面と前記裏面フィルムの内面とを接合する第1側部シール部と、
    前記パウチの前記第1側部に第1方向において対向する第2側部に位置し、前記表面フィルムの内面と前記裏面フィルムの内面とを接合する第2側部シール部と、
    前記表面フィルムの内面と前記下部フィルムの内面とを接合する第1下部シール部と、前記裏面フィルムの内面と前記下部フィルムの内面とを接合する第2下部シール部と、を含む下部シール部と、
    前記第1側部シール部、前記第2側部シール部及び前記下部シール部によって囲まれ、内容物を収容する収容部と、
    前記パウチの上部寄りに位置し、前記第1側部シール部によって前記収容部から隔離された第1非シール部と、を備え、
    前記第1側部シール部は、前記収容部と前記第1非シール部との間に位置する中間部分と、前記中間部分から前記下部シール部まで前記第1側部に沿って延びる下側部分と、を含み、
    距離(L1)〔mm〕を近似容積(V1)〔mm〕で割った値が0.00007〔mm-2〕以下であり、
    前記距離(L1)は、前記収容部の中心点に重なる前記表面フィルム上の平面中心点(C1)から前記中間部分の内縁までの最短距離であり、
    前記近似容積(V1)は、下記の式に基づいて算出され、
    V1=L3×L5×3.14×L4
    L3〔mm〕は、前記平面中心点(C1)から前記下側部分の内縁までの最短距離であり、
    L4〔mm〕は、前記第1方向に直交する第2方向における前記収容部の寸法であり、
    L5〔mm〕は、前記第2方向における、前記折り返し部から前記第1下部シール部の内縁までの最大距離である、パウチ。
  2. 前記収容部は、前記第1方向において寸法(L2)を有し、
    前記寸法(L4)が前記寸法(L2)よりも大きい、請求項1に記載のパウチ。
  3. 前記寸法(L2)に対する前記寸法(L4)の比率が1.10以上である、請求項2に記載のパウチ。
  4. 前記寸法(L2)が120mm以下である、請求項2又は3に記載のパウチ。
  5. 前記距離(L5)が30mm以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載のパウチ。
  6. L5/L4が0.22以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載のパウチ。
  7. 前記距離(L1)が50mm以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載のパウチ。
  8. 前記第1非シール部の輪郭の内側に位置し、前記表面フィルム又は前記裏面フィルムの少なくとも一方を貫通する貫通部を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のパウチ。
  9. 前記表面フィルム及び前記裏面フィルムを構成する包装材料は、二軸延伸プラスチックフィルム及びシーラントフィルムを備え、
    前記シーラントフィルムは、ポリプロピレンを含み、
    前記ポリプロピレンは、プロピレン・エチレンブロック共重合体を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のパウチ。
  10. 前記シーラントフィルムにおけるプロピレン・エチレンブロック共重合体の含有率が80質量%以上である、請求項9に記載のパウチ。
  11. 前記シーラントフィルムは、前記ポリプロピレン及びポリエチレンを含む、請求項9又は10に記載のパウチ。
  12. 前記シーラントフィルムは、前記ポリプロピレン、前記ポリエチレン及び熱可塑性エラストマーを含む、請求項11に記載のパウチ。
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