JP2023096912A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】不具合の発生を抑制できる遊技機を提供する。【解決手段】基板(副制御基板19)を収納する収納部材(収納ケース80)を備えた遊技機(パチンコ機P)であって、前記収納部材は、所定の孔部(放熱孔83)を有し、前記所定の孔部の大きさは、メダル(メダルM)が係止可能な大きさであり、前記所定の孔部に係止したメダルは、前記基板と接触しないことを特徴とする。【選択図】図17
Description
本発明は、遊技機に関する。
従来、遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個数の賞球が遊技者に払い出され、識別情報の変動表示(「変動」ともいう。)の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態を変更する遊技機(いわゆる、パチンコ機)が知られている。
また、1ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより識別情報の変動表示を開始し、遊技者がストップスイッチを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の変動表示を停止し、全ての変動表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態を変更する遊技機(いわゆる、スロットマシン)が知られている。
そのような遊技機において、放熱孔(所定の孔部)を有する電源ボックス(収納部材)を筐体の内部に備えた遊技機が知られている(例えば特許文献1参照)。この電源ボックスの内部には、電源基板(基板)が収納されている。電源がオンされることで電源基板から発生した熱は、放熱孔を介して電源ボックスの外部に放出される。
特許文献1に記載の遊技機では、放熱孔からの熱の放出によって電源ボックスの内部の温度上昇を抑制できるが、遊技機に発生し得る不具合を抑制することについては未だ改善の余地がある。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、不具合の発生を抑制できる遊技機を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、基板を収納する収納部材を備えた遊技機であって、前記収納部材は、所定の孔部を有し、前記所定の孔部の大きさは、メダルが係止可能な大きさであり、前記所定の孔部に係止したメダルは、前記基板と接触しないことを特徴とする。
本発明によると、不具合の発生を抑制できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
第1実施形態では、遊技機としてパチンコ機を例に挙げて説明する。図1は本実施形態に係るパチンコ機の外観を示す正面図、図2は前枠を開放状態にしたときのパチンコ機を示す斜視図である。
図1および図2に示すように、パチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の外枠1と、外枠1の前面に扉状に開閉可能に取り付けられた内枠2と、内枠2の前面に扉状に開閉可能に取り付けられた前枠3と、を備える。外枠1および内枠2は本体部4を構成する。本体部4は遊技盤5を保持する。
外枠1の左側枠部には、上側軸受け体6と下側軸受け体7が固着される。内枠2の左側枠部の上下両端には、第1ピン(図示せず)が設けられる。これら両第1ピンを上側軸受け体6と下側軸受け体7に軸支することで、内枠2を外枠1に対して開閉可能に支持する第1ヒンジ機構が構成される。また、前枠3の左側枠部の上下両端には、第2ピン(図示せず)が設けられる。これら両第2ピンを内枠2の左側枠部に突設した上下の支持板8,9に軸支することで、前枠3を内枠2の左側枠部に対して開閉可能に支持する第2ヒンジ機構が構成される。
内枠2の右側枠部は、第1ヒンジ機構および第2ヒンジ機構と反対側の自由端側である。この右側枠部にはシリンダ錠10が設けられる。シリンダ錠10の鍵穴に鍵を差し込み、その鍵の回動方向に応じて、内枠2または前枠3が開錠される。
前枠3は、ガラスやプラスチック等からなる透明板11を保持する。透明板11は、前枠3が内枠2に対して閉じられた状態になると、遊技盤5と対向する。前枠3の透明板11の周囲には、各種機器が設けられる。例えば、透明板11の上方には意匠ユニット12が設けられ、透明板11の下方には受皿13が設けられ、受皿13の前方中央に演出操作ユニット14が設けられ、演出操作ユニット14の右下方に操作ハンドル15が設けられる。
意匠ユニット12は、左スピーカユニット12aと、右スピーカユニット12bと、これらの間に配置されたロゴユニット12cと、ロゴユニット12cを支持するベースユニット12dと、を有する。左スピーカユニット12aは、透明板11の左上方に配設される。右スピーカユニット12bは、透明板11の右上方に配設される。ロゴユニット12cは、透明板11の上方に配設される。ベースユニット12dは、透明板11の上方であって、ロゴユニット12cの背面側に配設される。なお、ロゴユニット12cの前面には、機種のコンテンツやスペック等に応じたデザインが施される。
受皿13は、遊技球を収容可能とする。受皿13には、パチンコ機Pの側方に設置された遊技球貸出装置(図示せず)により貸し出される遊技球や、パチンコ機Pの賞球払出装置(図3の符号20)から払い出される賞球が導かれる。受皿13が遊技球で一杯になると、満タン検知ユニット(図3の符号23)によってその状態が検知される。
演出操作ユニット14は、遊技の進行に伴って実行される演出の切り替え等を行うことを可能にする。
操作ハンドル15は、遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように構成されている。操作ハンドル15の回転操作が行われると、受皿13に収容されている遊技球が、遊技盤5の下方に配設された発射装置(発射手段)16に送られ、操作ハンドル15の回転角度に応じた強度で発射される。なお、前枠3の背面における透明板11の下方には整流器ユニット17が配設される。整流器ユニット17は、受皿13に収納された遊技球を発射装置16に供給する。
図3はパチンコ機Pの背面図である。図3に示すように、パチンコ機Pは、その背面側に、主制御基板18と、副制御基板19と、賞球払出装置20と、払出制御基板21と、発射制御基板(図示せず)と、外部端子基板22と、満タン検知ユニット23と、を備える。
主制御基板18は、遊技に関する主要な処理を行う。副制御基板19は、主制御基板18からの指令を受けて各種演出ユニットを制御する。なお、主制御基板18および副制御基板19はそれぞれ収納ケースに収納された状態で背面カバー部材24によって覆われている。副制御基板19を収納する収納ケースの詳細については後述する。
賞球払出装置20は、遊技球が遊技盤5の遊技領域に設けられた所定の入賞口に入球したことに基づいて賞球を払い出す。払出制御基板21は、主制御基板18からの指令を受けて賞球払出装置20を制御する。
発射制御基板は、操作ハンドル15の回転角度に応じて発射装置16の作動を制御する。外部端子基板22は、大当たり回数等の各種情報を遊技場のホールコンピュータに出力する。満タン検知ユニット23は、受皿13が遊技球で一杯になったことを検知する。
このように、パチンコ機Pはその背面側に遊技を進行する際の制御を行う各種基板等を備えており、これらの制御等によって遊技を円滑に進めることができる。
次に、図4を参照して遊技盤5について説明する。図4は遊技盤5を示す正面図である。
図4に示すように、遊技盤5は、略矩形状のアクリル板5aと、レールベース26と、外ガイドレール27と、内ガイドレール28と、を有する。レールベース26は、アクリル板5aの前面に固定されており、正面視で円弧状の内周面を有する。外ガイドレール27は、レールベース26の内周面に沿って取り付けられており、遊技盤5の中央下部から離れた左側位置から左端部、上端部および右上端部近傍に亘って円弧状に配置される。内ガイドレール28は、アクリル板5aの前面における外ガイドレール27の内側に取り付けられており、遊技盤5の中央下部よりもやや左側位置から遊技盤5の左端部近傍および左上端部近傍に亘って円弧状に配置される。これら外ガイドレール27と内ガイドレール28との間の湾曲形状の領域が、案内通路29となっている。案内通路29は、発射装置16(図2参照)により発射された遊技球を遊技領域30に案内する。案内通路29と遊技領域30との間には境界領域70が設けられている。境界領域70の出口は遊技領域30と連通しており、境界領域70の入口は案内通路29と連通している。詳細は後述するが、内ガイドレール28の先端部には、球戻り防止機構(図5の符号50)が設けられており、この球戻り防止機構は境界領域70に配置されている。
遊技領域30は、外ガイドレール27および内ガイドレール28よりも内側の領域であり、発射装置16の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする左打ち領域30aおよび右打ち領域30bを含む。左打ち領域30aは、パチンコ機Pに正対した遊技者から見て遊技盤5の左側に位置する。一方、右打ち領域30bは、同遊技者から見て遊技盤5の右側に位置する。
遊技領域30には、各種の入賞口等が設けられる。例えば遊技領域30の中央下方には、第1始動入賞口31およびアウト口32が設けられる。また、遊技領域30の左打ち領域30aには、一般入賞口33、ワープ通路34、風車35、複数の遊技釘36等が設けられる。さらに、遊技領域30の右打ち領域30bには、ゲート37、第2始動入賞口38および大入賞口39等が設けられる。また、右打ち領域30bにおける第2始動入賞口38と大入賞口39との間には、非電動役物入賞装置60が設けられている。非電動役物入賞装置60は、後述する非電動役物ユニット600に配設されている。
遊技盤5のアクリル板5aの略中央には、所定形状に切り抜かれた開口40が形成されている。アクリル板5aの背面側であって、遊技者が開口40を通して臨める位置に、遊技に関する各種演出を表示する演出表示装置41、および遊技の進行に合わせて昇降動作する可動役物42等が設けられている。また、図示は省略するが、遊技盤5は、遊技領域30の外方であって、かつ遊技者が視認可能な位置に第1特別図柄表示器、第2特別図柄表示器、第1特別図柄保留表示器、第2特別図柄保留表示器、普通図柄表示器、普通図柄保留表示器、および右打ち報知表示器を有する。これらの表示器は遊技に係る種々の状況を表示するための装置である。
遊技者が操作ハンドル15(図1および図2参照)を任意角度に回転操作すると、遊技球が発射装置16により遊技領域30に向かって連続的に打ち出される。通常、遊技者は、遊技開始時において、左打ち領域30aに向かって遊技球を打ち出す。そして、打ち出された遊技球は、風車35や複数の遊技釘36に衝突して流下方向を不規則に変えながら左打ち領域30aを流下する。その結果、流下した遊技球が第1始動入賞口31に入球した場合には、特別遊技を実行させるか否かを決定する大当たりの電子抽選が行われるとともに、所定個数(例えば3個)の賞球が付与される。なお、流下した遊技球が、一般入賞口33に入球した場合には所定個数(例えば3個)の賞球が付与され、第1始動入賞口31または一般入賞口33のいずれにも入球しなかった場合には、アウト口32を通って遊技盤5の背面側に排出される。
一方、上記した大当たりの電子抽選に当選した場合には、特別遊技に移行する。特別遊技おいては、遊技者は右打ち領域30bに向かって遊技球を打ち出す。そして、打ち出された遊技球は右打ち領域30bを流下して、大入賞口39に入球可能となる。大入賞口39には前後方向にスライド可能な大入賞口用スライド板39aが設けられている。大入賞口用スライド板39aが、前方にスライドすると大入賞口39を閉鎖する一方、後方にスライドすると大入賞口39を開放する。特別遊技において、大入賞口用スライド板39aは、所定のタイミングで複数回、大入賞口39を開放する。特別遊技の開始から終了までの間に開放した大入賞口39に遊技球を入球させることにより、多数個(例えば2000個)の賞球が遊技者に付与される。
また、上記した特別遊技が終了した場合には、時短遊技に移行する。時短遊技においては、遊技者は右打ち領域30bに向かって遊技球を打ち出す。そして、打ち出された遊技球がゲート37を通過すると、普通図柄の電子抽選が実行される。普通図柄の電子抽選に当選すると、第2始動入賞口38に遊技球が入球可能となる。第2始動入賞口38には前後方向にスライド可能な第2始動入賞口用スライド板38aが設けられている。第2始動入賞口用スライド板38aが、前方にスライドすると第2始動入賞口38を閉鎖する一方、後方にスライドすると第2始動入賞口38を開放する。普通図柄の電子抽選に当選すると、第2始動入賞口用スライド板38aが所定のタイミングで複数回、第2始動入賞口38を開放する。遊技球が第2始動入賞口38に入球した場合には、再び大当たりの電子抽選が行われるとともに、所定個数(例えば1個)の賞球が付与される。なお、第2始動入賞口38の入球を契機として大当たりの電子抽選が行われる回数は、予め定められた規定回数(例えば100回)に設定されている。規定回数以内に大当たりの電子抽選に当選しなかった場合には、時短遊技を終了させて遊技者は再び左打ち領域30aに向かって遊技球を打ち出すことになる。
次に、図5を参照して、内ガイドレール28の先端部に設けられた球戻り防止機構の概観構成について説明する。図5は内ガイドレール28の斜視図である。
図5に示すように、内ガイドレール28の先端部には、遊技領域30に進入した遊技球が案内通路29に戻ることを防止する球戻り防止機構50が設けられている。球戻り防止機構50は、本体ケース52と、カバー53と、球戻り防止部材(変位部材)54と、を備える。本体ケース52、カバー53、および球戻り防止部材54はいずれも合成樹脂材料から成る成形品である。これら本体ケース52、カバー53および球戻り防止部材54が組み合わされることで球戻り防止機構50が形成される。上述したように、球戻り防止機構50は、内ガイドレール28がアクリル板5aに取り付けられた状態では、境界領域70に配置される。
次に、図6~図8を参照して、球戻り防止機構50の詳細な構成について説明する。図6は球戻り防止機構50の前面斜視図、図7は球戻り防止機構50の背面斜視図、図8は球戻り防止機構50の分解斜視図である。
図6~図8に示すように、本体ケース52は、内ガイドレール28の上端部に一体形成されており、底面部52aと、底面部52aの一端から立設された側面部52bと、を有する。底面部52aおよび側面部52bによって囲まれた空間が、切欠部Sとなっている。切欠部Sは、透明板11と対向する前面側、および境界領域70と対向する上面側を開放している(図8参照)。切欠部Sの上部開口端は、ストッパ壁52cとなっている。ストッパ壁52cは、遊技領域30の近傍に位置する側面部52bの上端部に形成されており、その上端部を幅方向に横切る円柱状の壁面となっている。
本体ケース52の底面部52aには、第1軸受部52d、およびガイド溝52eが形成されている。ガイド溝52eは、第1軸受部52dを中心とする仮想円に沿って略円弧状に延びている。また、底面部52aには、第1ネジ孔52fおよび第1位置決めピン52gが設けられている(図8参照)。底面部52aの背面側には、第2位置決めピン52hが設けられており(図7参照)、この第2位置決めピン52hがアクリル板5aの孔部(図示せず)に挿入されることで球戻り防止機構50がアクリル板5aに位置決めされる。
カバー53は、板状に形成されており、第2ネジ孔53aおよび位置決め孔53bを有する。また、カバー53の背面側には、第2軸受部53cが形成されている。底面部52aの第1位置決めピン52gを位置決め孔53bに挿入するとともに、ネジ55を第2ネジ孔53aおよび底面部52aの第1ネジ孔52fに挿入することで、カバー53が切欠部Sの前面側を塞いだ状態で本体ケース52に取り付けられる。
球戻り防止部材54は、軸孔54aと、開閉弁54bと、錘部54cと、を有する。開閉弁54bおよび錘部54cは、軸孔54aを境にくの字状に屈曲するように形成されている。軸孔54aには支軸56が挿通されており、この支軸56の一端部が底面部52aの第1軸受部52dに係止され、他端部がカバー53の第2軸受部53cに係止されている。これにより、球戻り防止部材54は、本体ケース52およびカバー53に回動可能に支持される。
開閉弁54bは略矩形板状に形成されており、その長手方向(鉛直方向)の長さは、遊技領域30から境界領域70に戻ってきた遊技球が衝突するのに十分な長さとなっている。開閉弁54bは、案内通路29と対向する第1側面部540bと、第1側面部540bと反対側であって遊技領域30(左打ち領域30a)と対向する第2側面部541bと、を有する(図9参照)。第1側面部540bは、発射装置16から発射され、案内通路29を通過した遊技球と衝突する部分である。第2側面部541bは、遊技領域30から案内通路29に戻ろうとする遊技球と衝突する部分である。
開閉弁54bの先端部は先細に形成されている。具体的には、第1側面部540bの鉛直方向の長さは、第2側面部541bの鉛直方向の長さよりも長くなっており、第1側面部540bの先端部から第2側面部541bの先端部に向かって下方傾斜している。また、第2側面部541bの中央部には、遊技領域30に向かって突出する突出部541cが形成されている。
錘部54cは開閉弁54bよりも肉厚であって重量が大きい。錘部54cの背面側には、係合ピン54dが突設されており、この係合ピン54dが底面部52aのガイド溝52eに挿入されている(図7参照)。球戻り防止部材54は、上述したように本体ケース52およびカバー53に回動可能に支持されており、開状態と閉状態との間で変位可能となっている。常態では、球戻り防止部材54は、錘部54cの自重によって支軸56を中心にして一方向(反時計回り)に回動するように付勢されており、係合ピン54dがガイド溝52eの一端部に当接している。これにより、球戻り防止部材54は、それ以上回動できず、閉状態を維持している。一方で、球戻り防止部材54は、発射装置16から発射された遊技球と接触することで、その接触力により支軸56を中心にして他方向(時計回り)に回動して、上述したストッパ壁52cに当接することで開状態となる。
次に、図9および図10を参照して、球戻り防止部材54が、閉状態(第1状態)にあるときの球戻り防止機構50と、開状態(第2状態)にあるときの球戻り防止機構50について説明する。図9は球戻り防止部材54が閉状態にあるときの球戻り防止機構50の正面図、図10は球戻り防止部材54が開状態にあるときの球戻り防止機構50の正面図である。
図9に示すように、球戻り防止部材54が閉状態(第1状態)にあるとき、開閉弁54bが切欠部Sの上面開口から境界領域70の出口に向かって略垂直な姿勢で突出している。この状態においては、球戻り防止部材54(開閉弁54b)の先端部から外ガイドレール27までの距離(特定距離)は、遊技球Bの直径よりも短く、かつ、最短となっている。なお、この距離は、球戻り防止部材54の開閉弁54b(第1側面部540b)の先端部から外ガイドレール27までの最短の距離を意味する。そのため、一旦遊技領域30に進入した遊技球が、遊技釘36等に衝突して境界領域70に向かって跳ね戻されても、球戻り防止部材54に衝突することになる。また、球戻り防止部材54は、遊技球に衝突されても閉状態を維持するため、反時計回りに回動することもない。よって、球戻り防止部材54は、閉状態にあるとき、遊技領域30に進入した遊技球が案内通路29に戻ることを防止する。
図9に示した状態で発射装置16から遊技領域30に向かって発射された遊技球Bが案内通路29を上昇し、境界領域70に侵入して開閉弁54bに接触すると、その接触力で球戻り防止部材54は閉状態から開状態に変位可能となる。そして、図10に示すように、球戻り防止部材54は、境界領域70の出口を開放する方向へ回動していき、ストッパ壁52cに衝突すると、それ以上の回動が規制されて開状態(第2状態)となる。この状態においては、開閉弁54b(第1側面部540b)の先端部から外ガイドレール27までの距離(特定距離)は、遊技球Bの直径よりも長く、かつ、最長となっている。よって、球戻り防止部材54は、開状態にあるとき、発射装置16により発射された遊技球が境界領域70から遊技領域30に進入することを許容する。なお、球戻り防止部材54は、開状態に変位した後、錘部54cの付勢力を受けて逆方向(反時計周り)へ瞬時に回動して再び図9に示した閉状態に変位する。
上述したように、球戻り防止機構50は、球戻り防止部材54が閉状態にあるときに遊技領域30に進入した遊技球が案内通路29に戻ることを防止するように構成されているが、本実施形態では、さらに、球戻り防止部材54が閉状態から開状態に変位する途中の状態(第3状態)でも遊技球の案内通路(案内領域)29への戻りを防止できるようになっている。
図11は、球戻り防止部材54が閉状態から開状態に変位している途中の状態において、遊技領域30(左打ち領域30a)に進入した遊技球が境界領域70に戻ろうとしている様子を示す図、図12および図13は図11に示す点線で囲まれた領域の拡大図である。
図11では、発射装置16から遊技領域30に向けて発射された一の遊技球(第1遊技球)B1が、案内通路29から境界領域70に進入し、球戻り防止部材54(開閉弁54b)、外ガイドレール27および他の遊技球(第2遊技球)B2に接している。図12では、一の遊技球B1と開閉弁54bの第1側面部540bとの接点を符号P1、外ガイドレール27との接点を符号P2、他の遊技球B2との接点を符号P3で示している。
また、他の遊技球B2は、遊技領域30から境界領域70に進入し、球戻り防止部材54の先端部、外ガイドレール27および一の遊技球B1に接している。図12では、他の遊技球B2と開閉弁54bの先端部との接点を符号P4、外ガイドレール27との接点を符号P5、他の遊技球B2の最下点を符号P6で示している。
図12に示す状態では、球戻り防止部材54の先端部から外ガイドレール27までの距離(特定距離)は、閉状態(図9参照)のときよりも長く開状態(図10参照)のときよりも短くなっている。換言すれば、閉状態と開状態との間の距離になっている。しかも、球戻り防止部材54(開閉弁54b)の先端部から外ガイドレール27までの距離H1は、他の遊技球B2の最下点P6から外ガイドレール27までの距離H2よりも短い。換言すれば、他の遊技球B2と球戻り防止部材54の先端部との接点P4から外ガイドレール27までの距離H1は、他の遊技球B2の最下点P6から外ガイドレール27までの距離H2よりも短い。つまり、球戻り防止部材54の先端部から外ガイドレール27に下した垂線L1の長さH1は、他の遊技球B2の最下点P6から外ガイドレール27に下した垂線L2の長さH2よりも短くなっている。
また、図13に示すように、球戻り防止部材54が上記した途中の状態にあるとき、他の遊技球B2と球戻り防止部材54(開閉弁54b)の先端部との接点P4から他の遊技球B2と一の遊技球B1との接点P3までの距離H3が、他の遊技球の最下点P6から接点P3までの距離H4よりも短い。つまり、接点P4と接点P3とを結ぶ線分L3の長さは、最下点P6と接点P3とを結ぶ線分L4の長さよりも短くなっている。
また、図12および図13に示すように、球戻り防止部材54が上記した途中の状態にあるとき、球戻り防止部材54は、その先端部が他の遊技球B2の最下点P6に至るほど回動していない。具体的には、球戻り防止部材54の先端部は、鉛直方向において遊技球B2の最下点P6よりも高い位置にあり、水平方向において遊技球B2の最下点P6よりも左側(案内通路29側)に位置している。つまり、球戻り防止部材54の先端部は、最下点P6に対して左上に位置している。
上記のような遊技球B1と遊技球B2との衝突後に、遊技球B2が、案内通路29に戻ろうとしても、球戻り防止部材54(開閉弁54b)の先端部に遊技領域30側から接触することになる。そのため、球戻り防止部材54は、遊技領域30側から案内通路29側に向かう接触力を付与されて反時計回りに回動する可能性が高くなる。したがって、球戻り防止部材54は遊技球B1と遊技球B2との衝突時よりも境界領域70の出口を塞いでいき、遊技球B2が案内通路29に戻ることは困難となる。その結果、図11に示すような遊技球B1と遊技球B2との衝突時でも、遊技球B2が案内通路29に戻ることを抑制できる。つまり、遊技球が2球連続して案内通路29に戻ることを抑制できる。
なお、図11に示すような遊技球B1と遊技球B2との衝突時において、球戻り防止部材54(開閉弁54b)の先端部から外ガイドレール27までの距離(特定距離)H1が、他の遊技球B2の最下点P6から外ガイドレール27までの距離H2よりもよりも長くなっていると、その衝突後に遊技球B2が、球戻り防止部材54の先端部と外ガイドレール27との間に入り込むことが可能になる。そうすると、遊技球B2は、球戻り防止部材54の先端部にその上方から接触することが可能になるため、球戻り防止部材54は時計回りに回動する可能性が高くなる。よって、球戻り防止部材54は遊技球B1と遊技球B2との衝突時よりも境界領域70の出口を開いていき、遊技球B2が案内通路29に戻ることを抑制できない。
このように、本実施形態に係るパチンコ機Pは、従来のパチンコ機に比べて、遊技領域30に進入した遊技球の案内通路(案内領域)29への戻り防止について十分な改善が行われているが、以下に示すように、球戻り防止機構50と遊技球との引っ掛かりを防止することで更なる戻り防止の改善を図っている。そこで、図14を参照して、球戻り防止機構50と遊技球との引っ掛かりを防止について説明する。図14は、遊技領域30から境界領域70に戻ってきた遊技球Bが球戻り防止部材54と衝突している状態を示す図である。
図14に示すように、遊技球Bが、遊技領域30から境界領域70に戻ってきて球戻り防止部材54の開閉弁54bおよび本体ケース52と接している。具体的には、遊技球Bは、閉状態にある開閉弁54bの突出部541cと接し、かつ、本体ケース52の上端部(ストッパ壁52c)と接している。図14では、遊技球Bと、開閉弁54bの突出部541cとの接点を符号P7、本体ケース52の上端部との接点をP8で示し、遊技球Bの最左点をP9で示している。
このような状態において、遊技球Bと開閉弁54bの突出部541cとの接点P7は、鉛直方向において遊技球Bの最左点P9よりも下方に位置している。また、遊技球Bと本体ケース52の上端部との接点P8は、水平方向において遊技球Bの最下点P6よりも左側に位置しており、鉛直方向において遊技球Bの最下点P6よりも上方に位置している。つまり、接点P8は、最下点P6に対して左上に位置している。そして、接点P7から接点P8までの距離H5は、遊技球Bの最左点P9から最下点P6までの距離H6よりも短くなっている。そのため、遊技球Bは、本体ケース52における境界領域70と対向する上面側の開口(図8参照)と、開閉弁54bの第2側面部541bにおける突出部541cよりも基端部側の部分と、の間の隙間領域SPに入り込めないようになっている。しかも、図14の点線矢印で示すように、遊技球Bは、球戻り防止部材54との衝突時に、開閉弁54bの突出部541cから右方に力を付与され、本体ケース52の上端部から右斜め上方に力を付与されることで、遊技領域30に跳ね返る。そのため、遊技球Bが隙間領域SP内に入り込むことで球戻り防止機構50の開閉弁54bと本体ケース52との間に引っ掛かかることを防止できる。よって、そのような遊技球Bの引っ掛かりに起因する球戻り防止機構50の戻り防止が損なわれることがない。したがって、球戻り防止機構50の戻り防止を安定して確保できるので、遊技領域30に進入した遊技球の案内通路(案内領域)29への戻り防止をさらに向上させることができる。
このように構成された本実施形態に係るパチンコ機Pによれば、以下の効果を奏することができる。
本実施形態に係るパチンコ機Pは、外ガイドレール(外レール)27と内ガイドレール(内レール)28との間の領域であって、発射された遊技球を遊技領域30に案内する案内通路(案内領域)29と、遊技球が遊技領域30から案内通路29に戻ることを防止する球戻り防止機構50と、を備え、球戻り防止機構50は、閉状態(第1状態)と、開状態(第2状態)と、閉状態から開状態に変位する途中の状態(第3状態)と、に変位可能な開閉弁(変位部材)54bを有し、開閉弁54bは、外ガイドレール27と対向する側面部と、側面部の先端側の先端部と、を有し、先端部から外ガイドレール27までの距離を特定距離H1とし、案内通路29から遊技領域30に案内される遊技球を一の遊技球B1とし、遊技領域30から案内通路29に戻ろうとする遊技球を他の遊技球B2とすると、閉状態は、特定距離が開状態より短い状態であり、開状態は、特定距離が閉状態より長い状態であり、閉状態から開状態に変位する途中の状態は、一の遊技球B1が側面部と外ガイドレール27と他の遊技球B2と接し、他の遊技球B2が先端部と外ガイドレール27と一の遊技球B1と接することで、特定距離H1が開状態より長く閉状態より短く、かつ、他の遊技球B2の最下点から外ガイドレール27までの距離H2より短い状態であることを特徴とする。そのため、球戻り防止機構50は、球戻り防止部材54(開閉弁54b)が閉状態にあるときに遊技領域30に進入した遊技球が戻ることを防止するだけでなく、球戻り防止部材54が閉状態から開状態に変位している途中でも、遊技領域30に進入した遊技球が案内通路29に戻ることを抑制できる。したがって、遊技領域30に進入した遊技球の案内通路(案内領域)29への戻り防止を向上させることができる。
また、本実施形態に係るパチンコ機Pは、外ガイドレール(外レール)27と内ガイドレール(内レール)28との間の領域であって、発射された遊技球を遊技領域30に案内する案内通路(案内領域)29と、遊技球が遊技領域30から案内通路29に戻ることを防止する球戻り防止機構50と、を備え、球戻り防止機構50は、閉状態(第1状態)と、開状態(第2状態)と、に変位可能な開閉弁(変位部材)54bと、開閉弁54bを保持可能な本体ケース(保持部材)52と、を有し、開閉弁54bは、遊技領域30と対向する第2側面部(側面部)541bと、第2側面部541bの先端側の先端部と、を有し、先端部から外ガイドレール27までの距離を特定距離とすると、閉状態は、特定距離が開状態よりも短い状態であり、開状態は、特定距離が閉状態よりも長い状態であり、本体ケース52は、開状態において開閉弁54bの第2側面部541bと当接するストッパ壁(当接部)52cを有し、遊技球は、閉状態においてストッパ壁52cと第2側面部541b(の突出部541c)に接する場合があり、閉状態において、遊技球とストッパ壁52cの接点P8から遊技球と第2側面部541b(の突出部541c)の接点P7までの距離を第1距離H5とし、遊技球の最下点P6から最左点P9までの距離を第2距離H6とすると、第1距離H5は、第2距離H6よりも短いことを特徴とする。したがって、遊技領域30に進入した遊技球の案内通路(案内領域)29への戻り防止をさらに向上させることができる。
次に、図15および図16を参照して、上述した副制御基板(基板)19を収納する収納ケース(収納部材)について説明する。図15は、副制御基板19を収納する収納ケース80を示す斜視図、図16は図15のA―A線断面図である。なお、以下においては、図中に示した矢印の向きを「上下方向」、「左右方向」、および「前後方向」と規定する。
図15および図16に示すように、収納ケース80は、ベース部材81と、ベース部材81を覆う蓋部材82と、が組み合わされて構成されている。ベース部材81は、略矩形平板状に形成されている。蓋部材82は、ベース部材81と対向する側に開口(不図示)を有する扁平な箱形状に形成されている。蓋部材82がベース部材81に組み合わされた状態では、両者の間に内部空間SPが形成されている。副制御基板19は、この内部空間SPに配置されている(図16参照)。
蓋部材82は底面部82aを有し、この底面部82aには複数(本例では、26個)の放熱孔(所定の孔部)83が形成されている。具体的には、複数(本例では、13個)の放熱孔83が、底面部82aの上側において左右方向に沿って形成されている。また、複数(本例では、13個)の放熱孔83が、底面部82aの略中央において左右方向に沿って形成されている。
ここで、遊技場においては、パチンコ機およびスロットマシンの双方が設置されている場合が多い。そして、パチンコ機では直径11mmの遊技球が使用されることで遊技が行われる一方、スロットマシンでは例えば直径25mmや30mmのメダルが使用されることで遊技が行われる。このような遊技場においては、定期的にパチンコ機およびスロットマシンのメンテナンス作業が行われることが多い。そして、パチンコ機の副制御基板19のメンテナンス作業を行う際に、作業者はメダルを所持している場合が十分に考えられる。このような場合、何らかの要因によってメダルが収納部材(収納ケース80)の孔部(放熱孔83)に挿入されることでメダルが副制御基板19を損傷させないように、メダルの大きさは以下のように設定されている。
各放熱孔83は、略矩形状に形成されており、例えば、その長辺Lは20mmに設定され、その短辺Sは2mmに設定されている。つまり、長辺Lはメダルの直径(例えば25mmや30mm)よりも小さく、短辺Sはメダルの厚み(例えば1.6mmや1.7mm)よりも大きい。すなわち、各放熱孔83の大きさは、メダルが通過できない大きさである。これにより、放熱孔83にメダルを挿入した場合には、当該メダルは途中で放熱孔83(の短辺Sの部分)に係止するようになっている。
なお、ネジも、メダルと同様に、放熱孔83に係止するようになっている。この場合、ネジの大きさにもよるが、このパチンコ機Pで用いられているネジの少なくとも頭部は、放熱孔83を通過することはできないようになっている。よって、ネジが放熱孔83を通って収納ケース80の内部に侵入することはない。
次に、図17を参照して、副制御基板19と放熱孔83に係止したメダルMとの距離の関係について説明する。図17は、メダルMが図15に示す放熱孔83に係止した状態を示す拡大断面図である。以下においては、メダルMの中心点をO、メダルMが放熱孔83と接する点をP1,P2、メダルMの後側の端点をP3とする。また、線分P1P2と線分OP3との交点をP4とする。なお、説明の便宜上、メダルMにはハッチングを施していない。
図17に示すように、メダルMが放熱孔83に係止した状態では、メダルMの一部は、収納ケース80の内部空間SPにおいて副制御基板19側(図17において後方)に向かって突出しており、残りは収納ケース80から露出している。この状態において、メダルMの後側の端点P3(メダルMの最も突出した部分)は、副制御基板19と接触しないようになっており、メダルMの突出量Tは、蓋部材82の裏面と副制御基板19の表面との間の距離Dよりも小さい。すなわち、突出量Tと距離Dとの間には、D>Tという関係式が成立する。なお、突出量Tは、前後方向における、蓋部材82の裏面と、メダルMの後側の端点P3と、の最短距離である。
ここで、メダルMの突出量Tは、メダルMの半径Rから、蓋部材82の厚みd、および線分OP4の長さR´を減算することで求められる。すなわち、式(1)の関係式が成立する。
したがって、上述したDとLの関係式に距離D、蓋部材82の厚みd、およびメダルMの半径Rを代入することで、メダルMが放熱孔83に係止した状態でも、メダルMを副制御基板19と接触させないような放熱孔83の長辺Lの範囲を算出できる。なお、放熱孔83の短辺Sは、メダルMの厚みよりも大きくすれば良い。
このように構成されたパチンコ機Pによれば、以下の効果を奏することができる。
基板(本例では、副制御基板19)を収納する収納部材(本例では、収納ケース80)を備えた遊技機(本例では、パチンコ機P)であって、前記収納部材は、所定の孔部(本例では、放熱孔83)を有し、前記所定の孔部の大きさは、メダル(本例では、メダルM)が係止可能な大きさであり、前記所定の孔部に係止したメダルは、前記基板と接触しないことを特徴とする。よって、所定の孔部に係止したメダルが基板に接触して、当該基板が損傷することに起因して遊技機に不具合が発生することを抑制できる。また、メダルが基板に搭載されたチップ部品と接触して、当該チップ部品が損傷することに起因して遊技機に不具合が発生することも抑制できる。
ここで、遊技場においては、パチンコ機およびスロットマシンの双方が設置されている場合が多く、例えば作業者はパチンコ機のメンテナンス時にメダルを所持していることが考えられる。このような場合、何らかの要因によってメダルが収納部材(収納ケース80)の所定の孔部(放熱孔83)に挿入されて係止しても、上記のようにメダルと基板との接触を避けることができるため、メンテナンス時に生じ得る基板の損傷に起因する遊技機の不具合の発生を抑制できる点で本発明は極めて有効である。
また、所定の孔部は、収納部材(収納ケース80)に形成された複数(本例では、26個)の放熱孔であるので、収納部材の内部で発生した熱を外部へ十分に放出できる。よって、収納部材の内部に熱がこもることに起因して基板(副制御基板19)自体に不具合が生じることも抑制できる。そして、本発明は、このように十分な放熱効果を確保しながらも、上述したような基板の損傷に起因する遊技機の不具合の発生を抑制できる優れた収納部材を提供できる。
また、所定の孔部(放熱孔83)は、遊技場において一般的に使用されている直径25mmのメダルおよび直径30mmのメダルの双方ともが係止するように形成されている。そのため、遊技場での実際の使用に際して極めて効果的である。
また、ネジも、メダルと同様に、所定の孔部(放熱孔83)に係止するようになっているため、ネジが所定の孔部を通って収納部材(収納ケース80)の内部に侵入することはない。よって、侵入したネジによって基板(副制御基板19)が損傷したり、短絡が発生することを防止でき、遊技機(パチンコ機P)の不具合の発生をさらに抑制できる。
なお、上記実施形態では、本発明を構成する収納部材として副制御基板19を収納した収納ケース80を例に挙げて説明したが、例えば主制御基板18、払出制御基板21、発射制御基板および各種中継基板等を収納する収納ケースについても本発明を適用できる。この場合でも、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態において、複数の放熱孔83の個数は26個であったが、これに限定されることなく、適宜変更可能である。
また、上記実施形態において、放熱孔83の形状は略矩形状であったが、メダルを係止できる形状であれば、適宜変更可能である。なお、この場合、放熱効果を考慮した形状とすることが好ましい。
次に、第2実施形態に係る遊技機について説明する。第2実施形態では、遊技機としてスロットマシンSを例に挙げて説明する。図18はスロットマシンの外観を示す正面図、図19は前扉を取り除いた状態のスロットマシンの正面図である。なお、図19においては、各リールに巻き付けられたリールテープの図示を省略している。
図18および図19に示すように、スロットマシンSは、筐体101と、筐体101の前面に回動可能(移動可能、変位可能)に設けられた前扉102と、を備えている。
また、スロットマシンSは、透明な表示窓(窓部)103、表示窓103に対応した筐体101内に配設された左リール(第1リール)104、中リール(第2リール)105および右リール(第3リール)106(図19参照)、前扉102の中央右側に設けられたメダル投入口107、各リール104~106の回転を開始させるためのスタートレバー108、左リール104を停止させる左ストップボタン(左停止ボタン)109、中リール105を停止させる中ストップボタン(中停止ボタン)110および右リール106を停止させる右ストップボタン(右停止ボタン)111、メダル払出口112、および受け皿113を備えている。なお、「筐体内」とは、筐体101と前扉102とによって形成された内部空間を意味する。また、各リール104~106は、前扉102の裏面に取り付けられても良い。
また、メダル投入口107の右下方には、鍵穴付きのシリンダ錠114が設けられている。例えば遊技場の管理者が専用キー(ドアキー)をその鍵穴に差し込んで、シリンダ錠114を時計回りに捻じると、前扉102の開放が可能な状態となる。
さらに、スロットマシンSは、左ストップボタン109、中ストップボタン110および右ストップボタン111の操作順序(打順)および操作タイミングを含む操作態様の指示機能に係る条件装置を識別可能とする情報(以下、指示情報という。)を表示するメインモニタ115、遊技の進行に応じて演出を実行する液晶表示器(演出表示部)116およびスピーカ117、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETボタン118、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算ボタン119、所定の演出を実行するときに遊技者の操作が受け付けられる演出用スイッチ120、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器121、および入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器122を備えている。
メインモニタ115は、図示は省略するが、指示機能を作動可能とするAT(アシストタイム)に制御可能とする有利区間において、指示機能の作動時に指示情報を表示する指示情報表示器と、有利区間の滞在を遊技者に報知する有利区間表示器と、を備えている。
指示情報表示器は、7セグメント表示器から成り、例えば、最初に左ストップボタン109、次に中ストップボタン110、最後に右ストップボタン111を操作する打順1を指示する指示情報を数字の「1」で表示する。なお、打順2は、左ストップボタン109→右ストップボタン111→中ストップボタン110の順序であり、指示情報表示器は打順2の指示情報を数字の「2」で表示する。同様に、打順3は中→左→右の順序、打順4は中→右→左の順序、打順5は右→左→中の順序、打順6は右→中→左の順序であり、指示情報表示器は、打順3~6の指示情報をそれぞれ数字の「2」~「6」で表示する。
有利区間表示器は、その内部にLEDを有しており、ATに制御不可能とする非有利区間においてLEDを消灯させ、有利区間においてLEDを点灯させることにより有利区間の滞在を報知する。
スロットマシンSは、筐体101の内部にホッパーユニット123、および電源ボックス90を備えている(図19参照)。ホッパーユニット123は、メダルを貯留しており、所定条件が成立したことに基づいて、この貯留されているメダルをメダル払出口112を通して受け皿113に払い出す。電源ボックス90は、ホッパーユニット123の一方側(図19において左側)と近接するように配置されている。また、電源ボックス90は、スロットマシンSの出玉率(メダルの投入総数に対する払出総数の割合)を示す設定値を変更するための設定キーおよび設定変更ボタンを有している。なお、電源ボックス90の詳細については後述する。
スロットマシンSには6段階の出玉率が設けられており、これら6段階の出玉率が設定値1~6にそれぞれ対応付けられている。遊技場の管理者は、設定値を変更可能な設定変更モードにおいて設定変更ボタン(不図示)等を操作することにより、遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値1~6のうちのいずれかを設定可能となる。
左リール104、中リール105および右リール106は、1つのリールユニットとして構成されており、対応するステッピングモータ(図示省略)の駆動によりそれぞれ回転する。これらリール104~106が停止している状態では、各リール104~106の外周面に配列されている連続する3つの図柄(以下、それぞれ上段図柄、中段図柄、下段図柄という。)が表示窓103にそれぞれ表示されて、遊技者は3行3列に配置された合計9個の図柄を視認できる。そして、各リール104~106を回転させることで、各リール104~106の図柄が表示窓103に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール104~106の回転を停止させることで、表示窓103に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている(図18参照)。
なお、「第1リール」は、各種図柄が描かれた左リールテープと、左リールテープが巻き付けられた左リールフレームを含めた構成であっても良いし、左リールテープのみから成る構成であっても良い。同様に、「第2リール」は、中リールテープと、中リールフレームを含めた構成であっても良いし、中リールテープのみから成る構成であっても良く、「第3リール」は、右リールテープと、右リールフレームを含めた構成であっても良いし、右リールテープのみから成る構成であっても良い。
表示窓103には、各リール104~106の上段図柄、中段図柄および下段図柄がそれぞれ停止する上段停止位置、中段停止位置および下段停止位置が設けられており、図18に示すように、各リール104~106の停止位置をそれぞれ組み合わせた入賞ラインLが設定されている。
このスロットマシンSにおいてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入口107から投入するか、またはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETボタン118を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLが有効となり、スタートレバー108の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール104~106の表示窓103に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図18に示すように、左リール104の中段、中リール105の中段、右リール106の中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートレバー108を操作すると、各リール104~106が回転し、各リール104~106の図柄が連続的に変動する。この状態で左ストップボタン109、中ストップボタン110および右ストップボタン111の何れかを操作すると、操作したストップボタンに対応するリール104~106の回転が停止し、表示窓103に表示結果が導出表示される。
そして、全てのリール104~106が停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLに予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール104~106の表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルがホッパーユニット123によって直接メダル払出口112から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLに、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール104~106の表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施形態におけるスロットマシンSにあっては、ゲームが開始されて各リール104~106が回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップボタン109~111が操作されたときに、操作されたストップボタン109~111に対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップボタン109~111の操作から対応するリール104~106の回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール104~106は、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップボタン109~111が操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップボタン109~111のいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール104~106各々において、ストップボタン109~111のうちいずれかが操作されたときに当該ストップボタン109~111に対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインLに表示させることができる。
各リール104~106の外周面には、複数種類の図柄が一定の間隔で配列されている。左リール104の外周面に配置されている一の図柄と、中リール105の外周面に配置されている一の図柄と、右リール106の外周面に配置されている一の図柄とで構成された図柄の組合せが複数種類設けられ、一つの図柄組合せに一つの役が予め対応付けられている。
役は、RBB作動への移行契機となるRBB役、メダルの投入によらずに次回の遊技を可能とさせる再遊技役(例えばREP1~REP4)、所定枚数のメダルを遊技者に払い出し可能な小役(例えばNML1~NML29)に大別される。なお、以下の説明において、RBB役に対応する図柄組合せが入賞ラインLに表示されたことを「RBB役の入賞」、再遊技役に対応する図柄組合せが入賞ラインLに表示されたことを「再遊技役の入賞」、小役に対応する図柄組合せが入賞ラインLに表示されたことを「小役の入賞」と、それぞれいう。
スロットマシンSは、図示は省略するが、遊技の進行を制御する遊技制御基板と、遊技の進行に応じた演出を制御する演出制御基板とを含む制御基板を有する。なお、遊技制御基板と演出制御基板との間の電気的な信号の伝達は、不正防止等の観点から、遊技制御基板から演出制御基板への一方向のみに制限される。
遊技制御基板は、中央処理装置であるメインCPU、プログラム等が格納されたメインROM、ワークエリアとして機能するメインRAM等を含む半導体集積回路を有し、スロットマシンS全体を統括的に制御する。メインCPUは、メインROMから読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシンSにおけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。例えばメインCPUは、内部抽選手段、判定手段および遊技状態移行手段等を有する。内部抽選手段は、スタートレバー108の遊技開始操作が行われたタイミングで内部抽選用の乱数を取得し、この取得された乱数と現在の遊技状態の種類とに基づいて、複数種類の当選エリアの中から1つの当選エリアを決定する内部抽選を実行する。なお、当選エリアは、「不当選エリア」、「小役エリア」、「再遊技役エリア」、および「RBBエリア」に分別され、例えば「小役エリア」には入賞により8枚のメダルを払い出す8枚役と、入賞により1枚のメダルを払い出す1枚役とが重複して対応付けられた「打順ベル」が含まれている。そして、「打順ベル」には「第1打順ベル」~「第6打順ベル」が含まれており、「第1打順ベル」の正解打順は「打順1」、「第2打順ベル」の正解打順は「打順2」、「打順ベル3」の正解打順は「打順3」、・・・、「打順ベル6」の正解打順は「打順6」となっている。判定手段は、当選役に対応する図柄組み合わせが入賞ラインL上に表示されたか否か判定する。遊技状態制御手段は、内部抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させる。
演出制御基板は、遊技制御基板と同様に、中央処理装置であるサブCPU、プログラム等が格納されたサブROM、ワークエリアとして機能するサブRAM等を含む各種半導体集積回路を有し、遊技制御基板からのコマンドに基づき、特に演出を制御する。例えばサブCPUは演出制御手段等を有し、演出制御手段は遊技状態に応じた演出の制御を行う。演出制御手段は、メインCPUから送信されるコマンドに従って、複数種類の演出状態(非AT演出状態,AT演出状態)の間で演出状態を移行させ、内部抽選の結果や遊技区間(非有利区間,有利区間)の設定・解除および演出状態の種別等に応じて演出を複数種類の中から決定し、該決定した演出を液晶表示器116等に実行させる。
本実施形態では、ATの制御を管理する遊技区間として、非有利区間と有利区間とを設定可能としている。有利区間は、ATに制御していない「非AT区間」と、ATに制御している「AT区間」とを含んでいる。AT区間では、打順ベルの当選時に、正解打順の指示情報である各ストップボタン109~111の操作態様に関する情報を指示情報表示器で表示するとともに、この操作態様に関する情報を報知する報知画像を液晶表示器116に表示させる。これに対し、非有利区間および非AT区間では、打順ベルの当選時に、各ストップボタン109~111の操作態様に関する情報を指示情報表示器で表示しないようにするとともに、この操作態様に関する情報を報知する報知画像を液晶表示器116に表示させないようにする。
次に、図20および図21を参照して、上述した電源ボックス90について説明する。図20は、電源ボックス90を示す斜視図、図21はメダルが図20に示した放熱孔に係止した状態を示す拡大断面図である。なお、図21は、図20のB-B線断面図の上部を拡大した図であり、メダルM1,M2が放熱孔94,94に係止している。また、以下においては、図中に示した矢印の向きを「上下方向」、「左右方向」、および「前後方向」と規定する。
図20に示すように、電源ボックス90は、略直方体形状の箱体であり、その内部に電源基板91(図21参照)を収納している。電源基板91は、電源ボックス90の内部において、一方(図21において右方)の側面部90aと所定間隔を存して対向するように配置されている。電源基板91の裏面と一方の側面部90aとの間には、所定空間SP´が形成されている。電源基板91の表面には、チップ部品92(例えば抵抗器やコンデンサ等)が搭載されおり、また、例えば金属製またはセラミック製の放熱板93が組み付けられている。
電源ボックス90は、略矩形状の上面部90bを有し、この上面部90bには複数(本例では、25個)の放熱孔(所定の孔部)94が形成されている。これら放熱孔94は、電源ボックス90の内部で発生した熱を外部に放出する。なお、上面部90bには、遊技御基板用の中基板と電源基板91とを電気的に接続するための第1接続部95と、演出御基板用の中継基板と電源基板91とを電気的に接続するための第2接続部96と、が形成されている。
複数の放熱孔94は、上面部90bの短手方向の中心線Lを境にして一方側(図20において左側)と他方側(図20において右側)とに形成されている。具体的には、上面部90bの一方側において、複数(本例では、17個)の放熱孔94(以下「第1放熱孔94a」という。)が、上面部90bの長手方向に沿って並ぶように配置されている。
一方、上面部90bの他方側において、複数(本例では、8個)の放熱孔94(以下「第2放熱孔94b」という。)が、上述した第1接続部95および第2接続部96を中央に挟んだ状態で、上面部90bの長手方向に沿って並ぶように配置されている。そして、これら第2放熱孔94bの直下には、電源ボックス90の内部に収納された電源基板91が位置している。なお、複数の第1放熱孔94aの直下には、電源基板91は位置していない。
各放熱孔94は、第1実施形態と同様に、略矩形状に形成されている。そして、例えば、その長辺Lは、20mmに設定されており、メダルの直径(例えば25mmや30mm)よりも小さくなっている。また、その短辺Sは、2mmに設定されており、メダルの厚み(例えば1.6mmや1.7mm)よりも大きくなっている。すなわち、各放熱孔94の大きさは、メダルが通過できない大きさである。これにより、放熱孔94にメダルを挿入した場合には、当該メダルは、上記第1実施形態と同様に、途中で放熱孔83に係止するようになっている。なお、後述するように第2放熱孔94bに係止したメダルは、第2放熱孔94bの直下に位置する電源基板91の上端部と接触する。
また、メダルだけでなく、ネジも放熱孔94に係止するようになっている。この場合、ネジの大きさにもよるが、このスロットマシンSで用いられているネジの少なくとも頭部は、放熱孔94を通過することはできないようになっている。よって、ネジが放熱孔94を通って電源ボックス90の内部に侵入することはない。
次に、図21を参照して、電源ボックス90に形成された放熱孔94にメダルが係止した状態について説明する。
図21において、メダルM1の中心点をO1、メダルM1が第1放熱孔94aと接する点をP5,P6とし、メダルM1の下端点をP7とする。また、メダルM2の中心点をO2、メダルM2の下端点をP8、メダルM2が電源基板91の上端部と接する点をP9とする。また、線分O2P8と第2放熱孔94bの開口上面とが交わる点をP10、線分O2P8点と点P9を左右方向に平行に沿った線分との交点をP11とする。さらに、線分O2P8と線分O2P9とがなす角をθとする。なお、説明の便宜上、メダルM1,M2にはハッチングを施していない。
図21に示すように、メダルM1は第1放熱孔94aに係止した状態では、メダルM1の一部は、電源ボックス90の内部(図21において下方)に向かって突出しており、残りは電源ボックス90から露出している。この状態では、電源ボックス90の内部の電源基板91は、メダルM1の突出した部分から右方に十分離れているため、メダルM1は電源基板91と接触しないようになっている。また、同様に、メダルM1は、電源基板91に搭載されたチップ部品92とも接触しないようになっている。さらに、メダルM1の下端点P7と放熱板93の上面部93aとも十分に離れているため、メダルM1は放熱板93とも接触しないようになっている。
一方で、メダルM2は、第2放熱孔94bに係止した状態では、電源ボックス90の内部の電源基板91の上端部と接点P9において接しており、上下方向において、電源基板91の上端部(点P9)はメダルM2の下端点P8よりも上方に位置している。そのため、メダルM2の突出量T2は、メダルM1の突出量T1よりも小さくなっている。すなわち、T1>T2の関係式が成立する。なお、突出量T2は、上下方向における、電源ボックス90の上面部90bの裏面と、メダルM2の下端点P8と、の最短距離である。同様に、突出量T1は、上下方向における、電源ボックス90の上面部90bの裏面と、メダルM1の下端点P7と、の最短距離である。
ここで、電源基板91の上端部から第2放熱孔94bまでの最短距離T3は、線分O2P11、線分O2P10、および電源基板91の上端部の厚みdを用いると、式(4)の関係式が成立する。
図21において、メダルM2は、電源基板91の上端部によって点P9で支持されながら、第2放熱孔94b(の長辺Lの部分)に係止している。この状態において、メダルM2は、上述したように電源基板91の上端部と接触しているものの、電源基板91に搭載されたチップ部品92とは接触しないようになっている。さらに、メダルM2の下端点P8と放熱板93の上面部93aとも十分に離れているため、メダルM2は放熱板93とも接触しないようになっている。なお、電源基板91の上端部にはチップ部品を含む配線回路パターンは形成されていないため、メダルと配線回路パターンが接触して短絡が発生することはない。
また、図21に示す状態では、メダルM2は第2放熱孔94bの短辺Sに接していない。つまり、メダルM2と第2放熱孔94bの短辺Sとの間には、所定の隙間Gが形成されている。そして、この隙間Gの下方には、電源基板91の裏面と電源ボックス90の一方の側面部90aとの間の所定空間SP´が位置している。そのため、所定空間SP´に熱が滞留しても、この滞留した熱を外部に隙間Gを介して放出できるようになっている。
なお、上述した図20において、電源ボックス90の第1接続部95の直ぐ前方に形成された第2放熱孔94bにメダルが係止した場合、このメダルは第1接続部95の樹脂部分には接触しても良い。ただし、このメダルは第1接続部95の導電部分(例えば端子部)とは接続しない。これにより、このメダルが第1接続部95に接触しても短絡が生じることはない。第2接続部96の直ぐ後方に形成された第2放熱孔94bにメダルが係止した場合も同様である。
このように構成されたスロットマシンSによれば、以下の効果を奏することができる。
基板(本例では、電源基板91)を収納する収納部材(本例では、電源ボックス90)を備えた遊技機(本例では、スロットマシンS)であって、前記収納部材は、所定の孔部(本例では、第1放熱孔94a)を有し、前記所定の孔部の大きさは、メダル(本例では、メダルM1)が係止可能な大きさであり、前記所定の孔部に係止したメダルは、前記基板と接触しないことを特徴とする。よって、所定の孔部に係止したメダルが基板に接触して、当該基板が損傷したり短絡が発生することに起因して、遊技機に不具合が発生することを抑制できる。また、メダルが基板に搭載されたチップ部品と接触して、当該チップ部品が損傷等することに起因して遊技機に不具合が発生することも抑制できる。
ここで、スロットマシンにおいては、収納部材(本例では、電源ボックス90)の右方にホッパーユニット123が配置されている。そのため、作業者がホッパーユニット123にメダルを出し入れするメンテナンス時に、誤ってメダルが収納部材の孔部(放熱孔94)に挿入されて係止する場合も十分に考えられる。しかしながら、このスロットマシンにおいては、所定の孔部にメダルが係止しても、上記のようにメダルと基板との接触を避けることができるため、メンテナンス時に生じ得る基板の損傷等に起因する遊技機の不具合の発生を抑制できる点で本発明は極めて有効である。
また、所定の孔部は、収納部材(本例では、電源ボックス90の上面部90b)に形成された複数(本例では、25個)の放熱孔であるので、収納部材の内部で発生した熱を外部へ十分に放出できる。よって、収納部材の内部に熱がこもることに起因して基板(電源基板91)自体に不具合が生じることも抑制できる。そして、本発明は、このように十分な放熱効果を確保しながらも、上述したような基板の損傷等に起因する遊技機の不具合の発生を抑制する優れた収納部材を提供できる。
さらに、所定の孔部(放熱孔94)のうち基板(電源基板91)に近い側に形成された孔部(本例では、第2放熱孔94b)にメダル(本例では、メダルM2)が係止しても、メダルと孔部との間に所定の隙間Gが形成される。そして、この隙間Gの下方には、基板の裏面と収納部材の側面部(電源ボックス90の一方の側面部90a)との間に形成された所定空間SP´が位置している。そのため、所定空間SP´に熱が滞留しても、この滞留した熱を外部に隙間Gを介して放出できるようになっている。よって、メダルが孔部に係止しても、孔部による放熱効果を確保できる。
また、所定の孔部(放熱孔94)は、遊技場において一般的に使用されている直径25mmのメダルおよび直径30mmのメダルの双方ともが係止するように形成されている。そのため、遊技場での実際の使用に際して極めて効果的である。
また、ネジも、メダルと同様に、所定の孔部(放熱孔94)に係止するようになっているため、ネジが所定の孔部を通って収納部材(電源ボックス90)の内部に侵入することはない。よって、侵入したネジによって基板(電源基板91)が損傷したり、短絡が発生することを防止でき、遊技機(スロットマシンS)の不具合の発生をさらに抑制できる。
上記実施形態では、本発明を構成する収納部材として電源ボックス90を例に挙げて説明したが、例えば遊技御基板、演出御基板および各種中継基板等を収納する収納ケースについても本発明を適用できる。この場合でも、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態において、複数の放熱孔94の個数は25個であったが、これに限定されることなく、適宜変更可能である。
また、上記実施形態において、放熱孔94の形状は略矩形状であったが、メダルを係止できる形状であれば、適宜変更可能である。なお、この場合、放熱効果を考慮した形状とすることが好ましい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。上記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
上記第1実施形態および第2実施形態では、本発明を構成する「所定の孔部」として、放熱孔(放熱孔83,94)を例に挙げて説明したが、これに限定されることはない。例えば基板に上記第1実施形態で説明した第1接続部や第2接続部が直接設けられている場合には、これら接続部に繋がった配線を通すための配線孔についても本発明を適用できる。また、本発明を構成する「収納部材」がベース部材と蓋部材とを着脱可能に構成されている場合には、作業者が蓋部材をベース部材から着脱し易くするために、蓋部材82に設けられた、手指を挿入可能な挿入孔についても本発明を適用できる。
上記第1実施形態および第2実施形態では、本発明を構成する「所定の孔部」として、複数の放熱孔(放熱孔83,94)を例に挙げて説明したが、所定の孔部の数は複数であっても、単数であっても良い。また、所定の孔部は複数の放熱孔のうち一部の孔部であっても良く、例えば図21において所定の孔部は複数の放熱孔94のうち第1放熱孔94a(図21において左側の放熱孔94)に相当するものとしても良い。
また、上記第1実施形態および第2実施形態では、本発明を構成する「基板」は、副制御基板19や電源基板91それ自体であっても良いし、副制御基板19や電源基板91に搭載されたチップ部品を含めた構成としても良い。「基板」が副制御基板19や電源基板91それ自体である場合、所定の孔部にメダルが係止しても、当該メダルが基板に接触して、当該基板が損傷したり短絡が発生することに起因して、遊技機に不具合が発生することを抑制できる。また、「基板」が副制御基板19や電源基板91に搭載されたチップ部品を含めた構成である場合、所定の孔部にメダルが係止しても、当該メダルが基板に搭載されたチップ部品と接触して、当該チップ部品が損傷等することに起因して遊技機に不具合が発生することも抑制できる。
例えば上記第1実施形態では、蓋部材82の底面部82aの中央に形成された放熱孔83にメダルを挿入した場合について説明したが、底面部82aの上方に形成された放熱孔83にメダルを挿入した場合でも、勿論、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、例えば上記第2実施形態では、電源基板91は、電源ボックス90の内部において一方(図21において右方)の側面部90aに対向するように配置されていたが、この構成に限定されない。例えば電源基板91は、電源ボックス90の内部において他方(図22において左方)の側面部に対向するように配置されても良い。この場合、第1放熱孔94aの直下に電源基板91が配置される一方、第2放熱孔94bの直下には電源基板91は配置されない。この場合でも、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記第1実施形態では、図11において球戻り防止部材54が閉状態と開状態との間の概ね中間の状態まで変位したときを示しているが、この状態に限られず、閉状態と開状態との間の任意の状態に変位したときについても本発明を適用可能である。
また、上記第1実施形態では、図11において、球戻り防止部材54によって遊技球B2が案内通路29に戻ることを抑制できることを示したが、仮に遊技領域30から境界領域70に戻ってきた遊技球B2に連続して、もう1球別の遊技球Cが境界領域70に戻ってきた場合でも、勿論、球戻り防止部材54によって2球の遊技球(遊技球B2と遊技球C)が案内通路29に戻ることを抑制できる。
また、上記第1実施形態では、球戻り防止機構50は、内ガイドレール28の上端部に一体形成されていたが、この構成に限定されることなく、内ガイドレール28と別個に形成されても良い。
また、上記第1実施形態では、案内通路29と遊技領域30との間に境界領域70が設けられていたが、この構成に限定されることなく、境界領域70は案内通路29に含まれても良い。
また、上記第1実施形態では、開閉弁54bの第2側面部541bには、突出部541cが形成されていたが、この構成に限定されることなく、突出部541cが形成されることなく、第2側面部541bの表面を平坦状にしても良い。
P パチンコ機(遊技機)
S スロットマシン(遊技機)
M,M1,M2 メダル
19 副制御基板(基板)
80 収納ケース(収納部材)
83 放熱孔(所定の孔部)
90 電源ボックス(収納部材)
91 電源基板(基板)
94 放熱孔(所定の孔部)
S スロットマシン(遊技機)
M,M1,M2 メダル
19 副制御基板(基板)
80 収納ケース(収納部材)
83 放熱孔(所定の孔部)
90 電源ボックス(収納部材)
91 電源基板(基板)
94 放熱孔(所定の孔部)
Claims (1)
- 基板を収納する収納部材を備えた遊技機であって、
前記収納部材は、所定の孔部を有し、
前記所定の孔部の大きさは、メダルが係止可能な大きさであり、
前記所定の孔部に係止したメダルは、前記基板と接触しないことを特徴とする遊技機。
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