JP2023094933A - 柱梁接合構造および柱梁接合構造の製造方法 - Google Patents

柱梁接合構造および柱梁接合構造の製造方法 Download PDF

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涼平 桑田
Ryohei Kuwata
政樹 有田
Masaki Arita
誠明 中安
Masaaki Nakayasu
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Abstract

【課題】鉛直荷重に特化した柱梁接合構造において、施工性をさらに向上させ、かつ梁の抜け出しに対して効果的に抵抗する。【解決手段】コンクリート柱と、上記コンクリート柱の内部で互いの端部が突き合わされ、上フランジのみで互いに接合される少なくとも1対のH形鋼梁と、上記少なくとも1対のH形鋼梁のそれぞれに接合され、上記コンクリート柱の内部に位置するか、または上記コンクリート柱の側面に接触する少なくとも1対の支圧板とを備える柱梁接合構造が提供される。【選択図】図2

Description

本発明は、柱梁接合構造および柱梁接合構造の製造方法に関する。
近年、建築構造物は、構造部材以外に設けられた免震装置や耐震ブレースなどの免震機構で地震荷重を負担するように設計されることも多くなっている。このような建築構造物では、構造部材が地震荷重を負担する必要がないため、従来のように構造部材で地震荷重を負担することを想定して接合構造を設計しなくてもよい。この場合、鉛直荷重を支持することに特化した設計で剛接合のためのボルト継手や金物が省略できるため、施工性を向上させることができる。ただし、このような接合構造の設計については未だ提案が少なく、例えば特許文献1や特許文献2のような技術が提案されているにとどまる。
特開2019-196637号公報 国際公開WO2017/170732号
上記のような技術でも施工性の向上を図ることはできるが、部品数の削減などによる施工性のさらなる向上や、高荷重域を想定した梁の抜け出しに対する抵抗といった点については、なおも改善の余地がある。
そこで、本発明は、鉛直荷重に特化した柱梁接合構造において、施工性をさらに向上させ、かつ梁の抜け出しに対して効果的に抵抗することが可能な柱梁接合構造および柱梁接合構造の製造方法を提供することを目的とする。
[1]コンクリート柱と、上記コンクリート柱の内部で互いの端部が突き合わされ、上フランジのみで互いに接合される少なくとも1対のH形鋼梁と、上記少なくとも1対のH形鋼梁のそれぞれに接合され、上記コンクリート柱の内部に位置するか、または上記コンクリート柱の側面に接触する少なくとも1対の支圧板とを備える柱梁接合構造。
[2]上記少なくとも1対の支圧板は、上記少なくとも1対のH形鋼梁の上フランジ、ウェブおよび下フランジに接合される、[1]に記載の柱梁接合構造。
[3]上記少なくとも1対のH形鋼梁は、上フランジで添接板を介してボルト接合される、[1]または[2]に記載の柱梁接合構造。
[4]上記少なくとも1対のH形鋼梁は、第1および第2のH形鋼梁と、第3および第4のH形鋼梁とを含み、上記第1および第2のH形鋼梁は、端部が直接的に突き合わされ、上記第3および第4のH形鋼梁は、上記第1および第2のH形鋼梁に対して交差する方向に延び、端部が上記第1および第2のH形鋼梁を介して間接的に突き合わされ、上記第1および第2のH形鋼梁のそれぞれの上フランジが互いに接合され、上記第3および第4のH形鋼梁のそれぞれの上フランジが互いに接合される、[1]から[3]のいずれか1項に記載の柱梁接合構造。
[5]端部が上記1対のH形鋼梁の突き合わせ部分に突き合わされ、上フランジのみが上記1対のH形鋼梁の上フランジに接合される追加のH形鋼梁と、上記追加のH形鋼梁に接合され、上記コンクリート柱の内部に位置するか、または上記コンクリート柱の側面に接触する追加の支圧板とをさらに備える、[1]から[3]のいずれか1項に記載の柱梁接合構造。
[6]コンクリート柱のコンクリート打設上面の上方で少なくとも1対のH形鋼梁の端部を突き合わせ、上記少なくとも1対のH形鋼梁を上フランジのみで互いに接合する工程と、上記コンクリート柱を上記コンクリート打設上面よりも上方まで打設することによって、上記少なくとも1対のH形鋼梁の突き合わせ部分を上記コンクリート柱に埋め込むとともに、上記少なくとも1対のH形鋼梁のそれぞれに接合された少なくとも1対の支圧板を上記コンクリート柱に埋め込むか、または上記少なくとも1対の支圧板を上記コンクリート柱の側面に接触させる工程とを含む、柱梁接合構造の製造方法。
上記の構成によれば、コンクリート柱から支圧力を受ける支圧板を配置することによって、1対のH形鋼梁の間では上フランジのみを接合する簡易な構造によって安定的に鉛直荷重に抵抗できる。上フランジには曲げモーメントによる引張力が最も強く作用するため、例えばウェブを接合するよりも上フランジを接合する方が、梁の抜け出しに対して効果的に抵抗することができる。
本発明の第1の実施形態に係る柱梁接合構造の斜視図である。 図1に示す柱梁接合構造の施工中の状態を示す図である。 図1に示す柱梁接合構造に作用する外力を示す図である。 図3に示す外力に抵抗する力を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る柱梁接合構造の斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る柱梁接合構造の斜視図である。 図6に示す梁接合構造に作用する外力を示す図である。 図7に示す外力に抵抗する力を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る柱梁接合構造の斜視図であり、図2は図1に示す柱梁接合構造の施工中の状態を示す図である。図示された例において、柱梁接合構造1は、鉄筋コンクリート柱2とH形鋼梁3,4とを含む。H形鋼梁3,4は、それぞれ上フランジ31,41、ウェブ32,42および下フランジ33,43を有する。H形鋼梁3,4の端部は鉄筋コンクリート柱2の内部で突き合わされる。つまり、H形鋼梁3,4の材軸方向は一致しており、材軸方向の端面が互いに対向している。ただし、H形鋼梁3,4の材軸方向の端面同士は必ずしも接触していなくてもよい。なお、本明細書において、H形鋼梁の「端部」および「端面」は、別途の説明がない限り、それぞれのH形鋼梁の材軸方向の端部および端面を意味する。H形鋼梁3,4の端部が突き合わされた部分は、鉄筋コンクリート柱2の内部に位置する。また、H形鋼梁3,4は、上フランジ31,41のみで互いに接合されている。具体的には、上フランジ31,41が、それぞれの上面に配置された添接板5A、およびそれぞれの下面に配置された添接板5Bに、ボルト51,52を用いて接合されている。なお、下面側の添接板5Bは省略されてもよく、上フランジ31,41はそれぞれの上面に配置された添接板5Aのみを介して互いに接合されてもよい。H形鋼梁3,4のウェブ32,42および下フランジ33,43は互いに接合されていない。さらに、H形鋼梁3,4のそれぞれには支圧板34,44が接合されている。具体的には、支圧板34はH形鋼梁3の上フランジ31、ウェブ32および下フランジ33に溶接され、支圧板44はH形鋼梁4の上フランジ41、ウェブ42および下フランジ43に溶接される。支圧板34,44はH形鋼梁3,4の端部に近い位置に接合され、鉄筋コンクリート柱2の内部に位置する。
上記のような柱梁接合構造1は、図2に示すように、鉄筋コンクリート柱2を打設する途中に、コンクリート打設上面21の上方でH形鋼梁3,4の端部を突き合わせて上フランジ31,41を添接板5A,5Bおよびボルト51,52を用いて接合し、その後にコンクリート打設上面21よりも上方までコンクリートを打設することによって施工される。このとき、コンクリート打設上面21に設置される治具22にH形鋼梁3,4のそれぞれの端部を載置することによって、H形鋼梁3,4の位置決めおよび上フランジ31,41の接合が容易になる。治具22は、例えばモルタルで形成したブロックであってもよいし、コンクリート打設上面21に埋め込まれた金物であってもよい。治具22は、コンクリート打設上面21よりも上方までコンクリートを打設するときに、H形鋼梁3,4の端部とともに鉄筋コンクリート柱2の内部に埋め込まれる。なお、例えばコンクリート打設上面21が下フランジ33,43の下面に近い位置にあるような場合は、必ずしも治具22が用いられなくてもよい。
図3は図1に示す柱梁接合構造に作用する外力を示す図であり、図4は図3に示す外力に抵抗する力を示す図である。柱梁接合構造1は、地震荷重が別途設けられる免震機構によって負担されるか、または地震荷重を想定する必要がない環境下にあるため、図3に示すようにH形鋼梁3,4に作用する鉛直荷重Pを支持することに特化して設計されている。鉛直荷重Pは、具体的には例えば構造体の自重や積載荷重である。この場合、図4に示すように、柱梁接合構造1はせん断力Qおよび曲げモーメントMに抵抗する。具体的には、上フランジ31,41および下フランジ33,43には、それぞれ鉛直方向にコンクリートの支圧力B1,B2が作用する。曲げモーメントMは上フランジ31,41側で引張力、下フランジ33,43側で圧縮力として作用するため、支圧板34,44にはH形鋼梁3,4の中立軸の回りに回転させようとする力が作用し、この力にコンクリートの水平方向の支圧力B3が抵抗する。また、上フランジ31,41は、添接板5A,5Bを介して互いに接合されていることによって引張力に抵抗することができる。上フランジ31,41は溶接で接合されてもよいが、添接板5A,5Bおよびボルト51,52を用いることによって、コンクリートに埋め込まれたボルト51,52がシアキー(ずれ止め)として働き、引張力に対してより効果的に抵抗することができる。
以上で説明したような本発明の第1の実施形態では、鉄筋コンクリート柱2から支圧力を受ける支圧板34,44を配置することによって、H形鋼梁3,4の間では上フランジ31,41のみを接合する簡易な構造によって安定的に鉛直荷重に抵抗できる。上フランジ31,41には曲げモーメントMによる引張力が最も強く作用するため、例えばウェブ32,42よりも上フランジ31,41を接合する方が、梁の抜け出しに対して効果的に抵抗することができる。例えばH形鋼梁3,4が比較的大断面である場合には、ウェブ32,42よりも上フランジ31,41の方が両面に手が届きやすく、例えばボルト51,52を用いる場合であっても溶接の場合であっても作業性が高い。
なお、上記の例では支圧板34,44が鉄筋コンクリート柱2の内部に位置するものとして説明されたが、支圧板34,44は鉄筋コンクリート柱2の側面に接触するように配置されてもよい。支圧板34,44に主に作用する支圧力は曲げモーメントMによってH形鋼梁3,4に作用する圧縮力に抵抗するため、支圧板34,44の外側がコンクリートで覆われている必要は必ずしもない。上記の場合、例えばコンクリートを打設するときの型枠の一部に支圧板34,44を組み込んでもよい。また、支圧板34,44は必ずしも上フランジ31,41、ウェブ32,42および下フランジ33,43のすべてに接合されなくてもよく、例えばウェブ32,42とは接合されなくてもよい。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態に係る柱梁接合構造の斜視図である。図示された例において、柱梁接合構造11は、第1の実施形態と同様の鉄筋コンクリート柱2およびH形鋼梁3,4に加えて、H形鋼梁6,7を含む。なお、図5では説明のため、鉄筋コンクリート柱2の一部が透視されている。H形鋼梁6,7は、それぞれ上フランジ61,71、ウェブ62,72および下フランジ63,73を有する。H形鋼梁6,7は、H形鋼梁3,4に対して交差する方向に延び、H形鋼梁6,7の端部は鉄筋コンクリート柱2の内部で、H形鋼梁3,4を介して間接的に突き合わされている。つまり、H形鋼梁6,7の材軸方向はH形鋼梁3,4の材軸方向と交差する方向で一致しており、H形鋼梁6,7の材軸方向の端面はH形鋼梁3,4を挟んで互いに対向している。なお、H形鋼梁6,7の材軸方向の端面は、必ずしもH形鋼梁3,4に接触していなくてもよい。このようにH形鋼梁6,7の端部が突き合わされた部分も、鉄筋コンクリート柱2の内部に位置する。また、H形鋼梁6,7は、上フランジ61,71のみで互いに接合されている。具体的には、上フランジ61,71が、それぞれの上面に配置された添接板8にボルト81,82を用いて接合されている。H形鋼梁6,7のウェブ62,72および下フランジ63,73は互いに接合されていない。さらに、H形鋼梁3,4の支圧板34,44と同様に、H形鋼梁6,7のそれぞれには支圧板64,74が接合されており、支圧板64,74も鉄筋コンクリート柱2の内部に位置する。
上記のような柱梁接合構造11の施工では、鉄筋コンクリート柱2を打設する途中に、コンクリート打設上面の上方でH形鋼梁3,4の端部を突き合わせ、さらにH形鋼梁3,4を挟んでH形鋼梁6,7の端部を突き合わせる。図示された例では、まずH形鋼梁6,7の上フランジ61,71が添接板8およびボルト81,82を用いて接合され、次にH形鋼梁3,4の上フランジ31,41が添接板5A,5Bおよびボルト51,52を用いて接合される。この場合、添接板8はH形鋼梁3,4の端部が突き合わされた部分をまたいで配置され、添接板5Aは添接板8をまたいで配置される。添接板8の分だけ添接板5Aが上フランジ31,41から浮き上がるため、添接板5Aと上フランジ31,41との間にスペーサー53,54が介挿される。
なお、上記の第1の実施形態と同様に、上フランジ31,41の下面側の添接板5Bは省略されてもよい。H形鋼梁6,7についても、上面側の添接板8に加えて下面側にも添接板を配置してもよいが、この場合は下面側の添接板がH形鋼梁3,4のウェブ32,42を貫通して配置されるため、下面側の添接板については省略した方がH形鋼梁3,4の加工および施工を容易にする観点からは望ましい。
また、上記のような柱梁接合構造11の施工は、順序を逆にして実行されてもよい。具体的には、まずH形鋼梁3,4の上フランジ31,41が添接板5A,5Bおよびボルト51,52を用いて接合され、次にH形鋼梁6,7の上フランジ61,71が添接板8およびボルト81,82を用いて接合されてもよい。この場合、上記とは逆に添接板8が添接板5Aをまたいで配置され、添接板5Aの分だけ上フランジ61,71から浮き上がった添接板8と上フランジ61,71との間にスペーサーが介挿される。
さらに別の例として、図5に示された添接板5Aと添接板8とが一体化された十字形の添接板が用いられてもよい。十字形の添接板は、ボルト51,52およびボルト81,82を用いて上フランジ31,41および上フランジ61,71のすべてに接合される。あるいは、H形鋼梁3,4の上フランジ31,41の間を溶接によって接合し、H形鋼梁6,7の上フランジ61,71を添接板8およびボルト81,82を用いて接合してもよい。これらの例では、添接板と上フランジとの間にスペーサーを介挿する必要はない。また、第2の実施形態に係る柱梁接合構造11の施工時も、第1の実施形態の場合と同様に、コンクリート打設上面に治具を設置し、治具にH形鋼梁3,4およびH形鋼梁6,7のそれぞれの端部を載置してもよい。
以上で説明したような本発明の第2の実施形態では、H形鋼梁3,4の間で上フランジ31,41のみを接合する簡易な構造によって鉛直荷重に抵抗できるのに加えて、交差する方向に配置されるH形鋼梁6,7の間でも上フランジ61,71のみを接合する簡易な構造によって鉛直荷重に抵抗できる。H形鋼梁同士を上フランジで接合することの利点については第1の実施形態で説明した通りである。
なお、支圧板64,74についても、第1の実施形態の支圧板34,44と同様に、鉄筋コンクリート柱2の内部に位置してもよいし、鉄筋コンクリート柱2の側面に接触するように配置されてもよい。また、支圧板64,74は必ずしも上フランジ61,71、ウェブ62,72および下フランジ63,73のすべてに接合されなくてもよく、例えばウェブ62,72とは接合されなくてもよい。
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態に係る柱梁接合構造の斜視図である。図示された例において、柱梁接合構造21は、第1の実施形態と同様の鉄筋コンクリート柱2およびH形鋼梁3,4に加えて、H形鋼梁6を含む。なお、図6では説明のため、鉄筋コンクリート梁2の一部が透視されている。H形鋼梁6自体は上記の第2の実施形態と同様に上フランジ61,ウェブ62および下フランジ63を有する部材であるが、対になるH形鋼梁(第2の実施形態におけるH形鋼梁7)が存在しないため、本実施形態では「少なくとも1対のH形鋼梁」とは異なる「追加のH形鋼梁」を構成する。H形鋼梁6はH形鋼梁3,4に対して交差する方向に延び、H形鋼梁6の端部は鉄筋コンクリート柱2の内部でH形鋼梁3,4の突き合わせ部分に突き合わされている。なお、H形鋼梁6の材軸方向の端面は、必ずしもH形鋼梁3,4に接触していなくてもよい。H形鋼梁6は、上フランジ61のみでH形鋼梁3,4に接合されている。具体的には、H形鋼梁3,4の上フランジ31,41およびH形鋼梁6の上フランジ61が、それぞれT字形の添接板9Aにボルト51,52およびボルト91を用いて接合されている。H形鋼梁6のウェブ62および下フランジ63は、H形鋼梁3,4に接合されていない。さらに、H形鋼梁6には支圧板64が接合されており、支圧板64も鉄筋コンクリート柱2の内部に位置する。なお、支圧板34,44と同様に、支圧板64は鉄筋コンクリート柱2の側面に接触するように配置されてもよい。
上記のような柱梁接合構造21の施工では、鉄筋コンクリート柱2を打設する途中に、コンクリート打設上面の上方でH形鋼梁3,4の端部を突き合わせ、さらにH形鋼梁3,4の突き合わせ部分にH形鋼梁6の端部を突き合わせる。この状態で、添接板9Aを上フランジ31,41および上フランジ61にそれぞれボルト51,52およびボルト91を用いて接合する。
なお、図示された例では、添接板9Aに加えて、それぞれの上フランジの下面側に添接板9Bが配置されている。添接板9Bは、例えば第1および第2の実施形態における添接板5Bと同様の形状で上フランジ31,41のみに添接されてもよい。あるいは、添接板9Bは、L字形、またはΠ字形の部分を含み、上フランジ31,41および上フランジ61のそれぞれに添接されてもよい。第1および第2の実施形態と同様に、下面側の添接板9Bは省略してもよい。
また、上記の例ではT字形の添接板9Aが用いられているが、他の例では第1の実施形態と同様の添接板5A(および添接板5B)を用いて上フランジ31,41を接合し、次に添接板5Aと上フランジ61とを追加の添接板を用いて接合してもよい。この場合、追加の添接板が添接板5Aの分だけ上フランジ61から浮き上がるため、追加の添接板と上フランジ61との間にスペーサーが介挿される。あるいは、H形鋼梁3,4の上フランジ31,41の間を溶接によって接合し、H形鋼梁6の上フランジ61を添接板およびボルトを用いて上フランジ31,41に接合してもよい。また、上フランジ31,41と上フランジ61との間も溶接によって接合されてもよい。また、第3の実施形態に係る柱梁接合構造21の施工時も、第1の実施形態の場合と同様に、コンクリート打設上面に治具を設置し、治具にH形鋼梁3,4およびH形鋼梁6のそれぞれの端部を載置してもよい。
図7は図6に示す梁接合構造に作用する外力を示す図であり、図8は図7に示す外力に抵抗する力を示す図である。上記の第1の実施形態と同様に、柱梁接合構造21は、H形鋼梁3,4およびH形鋼梁6に作用する鉛直荷重を支持することに特化して設計されている。H形鋼梁3,4に作用する鉛直荷重の支持については、図3および図4を参照して既に説明した通りである。図7には、H形鋼梁6に作用する鉛直荷重Pが示されている。図8に示すように、柱梁接合構造21は鉛直荷重PによってH形鋼梁6に生じるせん断力Qおよび曲げモーメントMに抵抗する。具体的には、上フランジ61および下フランジ63には、それぞれ鉛直方向にコンクリートの支圧力B1,B2が作用する。曲げモーメントMは上フランジ61側で引張力、下フランジ63側で圧縮力として作用するため、支圧板64にはH形鋼梁6の中立軸の回りに回転させようとする力が作用し、この力にコンクリートの水平方向の支圧力B3が抵抗する。さらに、H形鋼梁3,4のウェブ32,42に作用するコンクリートの水平方向の支圧力B4(H形鋼梁3,4のねじり抵抗)も、接合された上フランジを介して、H形鋼梁6を回転させようとする力に抵抗する。
上フランジ61は、添接板9A,9Bを介してH形鋼梁3,4の上フランジ31,41に接合されていることによって引張力に抵抗することができる。上フランジ61は溶接で接合されてもよいが、添接板9A,9Bおよびボルト91を用いることによって、コンクリートに埋め込まれたボルト91がシアキー(ずれ止め)として働き、引張力に対してより効果的に抵抗することができる。
上述した第2および第3の実施形態では、H形鋼梁3,4に交差する方向に延びるH形鋼梁6,7(またはH形鋼梁6のみ。以下、交差側のH形鋼梁ともいう)が配置される。図5および図6に示された例において交差側のH形鋼梁はH形鋼梁3,4に対して直角に交差しているが、別の例において交差側のH形鋼梁はH形鋼梁3,4に斜めに交差していてもよい。この場合、交差側のH形鋼梁の端面が斜めに切り落とされてH形鋼梁3,4に突き合わされてもよい。あるいは、交差の角度のために交差側のH形鋼梁の端面とH形鋼梁3,4との間(より具体的には、上フランジ31,41と交差側のH形鋼梁の上フランジとの間)に隙間があり、この隙間に添接板が架け渡されてもよい。既に述べたように、交差の角度に関わらず、交差側のH形鋼梁の端面は、必ずしもH形鋼梁3,4に接触していなくてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の変形例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1,11,21…柱梁接合構造、2…鉄筋コンクリート柱、21…コンクリート打設上面、22…治具、3,4,6,7…H形鋼梁、31,41,61,71…上フランジ、32,42,62,72…ウェブ、33,43,63,73…下フランジ、34,44,64,74…支圧板、5A,5B,8,9A,9B…添接板、51,52,81,82,91…ボルト、53,54…スペーサー、P…鉛直荷重、Q…せん断力、M…曲げモーメント、B1,B2,B3,B4…支圧力。

Claims (6)

  1. コンクリート柱と、
    前記コンクリート柱の内部で互いの端部が突き合わされ、上フランジのみで互いに接合される少なくとも1対のH形鋼梁と、
    前記少なくとも1対のH形鋼梁のそれぞれに接合され、前記コンクリート柱の内部に位置するか、または前記コンクリート柱の側面に接触する少なくとも1対の支圧板と
    を備える柱梁接合構造。
  2. 前記少なくとも1対の支圧板は、前記少なくとも1対のH形鋼梁の上フランジ、ウェブおよび下フランジに接合される、請求項1に記載の柱梁接合構造。
  3. 前記少なくとも1対のH形鋼梁は、上フランジで添接板を介してボルト接合される、請求項1または請求項2に記載の柱梁接合構造。
  4. 前記少なくとも1対のH形鋼梁は、第1および第2のH形鋼梁と、第3および第4のH形鋼梁とを含み、
    前記第1および第2のH形鋼梁は、端部が直接的に突き合わされ、
    前記第3および第4のH形鋼梁は、前記第1および第2のH形鋼梁に対して交差する方向に延び、端部が前記第1および第2のH形鋼梁を介して間接的に突き合わされ、
    前記第1および第2のH形鋼梁のそれぞれの上フランジが互いに接合され、
    前記第3および第4のH形鋼梁のそれぞれの上フランジが互いに接合される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の柱梁接合構造。
  5. 端部が前記1対のH形鋼梁の突き合わせ部分に突き合わされ、上フランジのみが前記1対のH形鋼梁の上フランジに接合される追加のH形鋼梁と、
    前記追加のH形鋼梁に接合され、前記コンクリート柱の内部に位置するか、または前記コンクリート柱の側面に接触する追加の支圧板と
    をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の柱梁接合構造。
  6. コンクリート柱のコンクリート打設上面の上方で少なくとも1対のH形鋼梁の端部を突き合わせ、前記少なくとも1対のH形鋼梁を上フランジのみで互いに接合する工程と、
    前記コンクリート柱を前記コンクリート打設上面よりも上方まで打設することによって、前記少なくとも1対のH形鋼梁の突き合わせ部分を前記コンクリート柱に埋め込むとともに、前記少なくとも1対のH形鋼梁のそれぞれに接合された少なくとも1対の支圧板を前記コンクリート柱に埋め込むか、または前記少なくとも1対の支圧板を前記コンクリート柱の側面に接触させる工程と
    を含む、柱梁接合構造の製造方法。
JP2021210545A 2021-12-24 2021-12-24 柱梁接合構造および柱梁接合構造の製造方法 Pending JP2023094933A (ja)

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