JP2023094531A - 変性ポリオレフィン - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、熱可塑性樹脂、とりわけポリオレフィン樹脂に優れた機械的強度を付与する変性ポリオレフィンを提供することを目的とする。【解決手段】 炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィン(A)の分子末端に(メタ)アクリル酸(エステル)(B)が付加した構造を有する変性ポリオレフィン(X);前記ポリオレフィン(A)と(メタ)アクリル酸(エステル)(B)との重量比[(A)/(B)]が、70/30~99.9/0.1であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、変性ポリオレフィンに関する。
ポリオレフィン樹脂は成形性、剛性、電気絶縁性等に優れ、また安価であることから、フィルム、繊維、その他さまざまな形状の成形品として幅広く汎用的に使用されている。また、ポリオレフィン樹脂向けに種々の改質剤の開発が行われており、顔料分散性や機械的強度の向上を目的として、低分子量ポリオレフィンを含有する改質剤が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2015-117362号公報
しかしながら、上記の技術であっても、機械的強度については十分に満足できるものではなかった。本発明は、熱可塑性樹脂、とりわけポリオレフィン樹脂に優れた機械的強度を付与する変性ポリオレフィンを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィン(A)の分子末端に(メタ)アクリル酸(エステル)(B)が付加した構造を有する変性ポリオレフィン(X)である。
本発明の変性ポリオレフィン(X)は、以下の効果を奏する。
(1)熱可塑性樹脂の改質効果(機械的強度の向上)に優れる。
(2)熱可塑性樹脂組成物の成形品の色相に優れる。
<炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィン(A)>
本発明における炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィン(A)を構成する単量体としては、例えば、エチレン、α-オレフィン(炭素数3~8)が挙げられる。
前記α-オレフィン(炭素数3~8)は炭素数3~8のα-オレフィンであり、前記α-オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン及び1-オクテン等が挙げられる。
なお、α-オレフィンは1種を単独でも、2種以上を併用してもよいが、1種が好ましい。
上記単量体のうち、改質特性および工業上の観点から、好ましいのは、エチレン、直鎖のα-オレフィン(炭素数3~8)であり、さらに好ましいのは、エチレン、直鎖のα-オレフィン(炭素数3~6)であり、とくに好ましいのはエチレン、プロピレンである。
炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィン(A)の構成単量体が、エチレンとα-オレフィン(炭素数3~8)とである場合、重量比[エチレン/α-オレフィン]は、好ましくは0.5/99.5~10/90であり、さらに好ましくは1/99~5/95である。
前記ポリオレフィン(A)は、エチレン、α-オレフィン(炭素数3~8)以外にその他の単量体を構成単量体としてもよい。
その場合、(A)を構成する全単量体の重量に基づいて、その他の単量体の重量は、好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。
上記その他の単量体としては、例えば、α-オレフィン以外のC4~30の不飽和単量体(例えば、2-ブテン等のオレフィン並びにスチレン、アクリロニトリル、アクリルアミド及び酢酸ビニル等のビニル単量体等)及び炭素数[Cと略記することがある]9~30のα-オレフィン(1-デセン、1-ドデセン等)等が挙げられる。
炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィン(A)の数平均分子量(Mn)は、改質特性および工業上の観点から、好ましくは800~50,000であり、さらに好ましくは1,500~40,000、とくに好ましくは2,000~30,000である。
本発明における数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)による測定であり、測定条件は以下のとおりである。
装置 :高温ゲルパーミエイションクロマトグラフ
[「Alliance GPC V2000」、Waters(株)製] 検出装置 :屈折率検出器
溶媒 :オルトジクロロベンゼン
基準物質 :ポリスチレン サンプル濃度:3mg/ml
カラム固定相:PLgel 10μm、MIXED-B 2本直列
[ポリマーラボラトリーズ(株)製]
カラム温度 :135℃
炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィン(A)は、炭素数1000個当たりの炭素-炭素二重結合数[(A)の分子末端及び分子鎖中の炭素-炭素二重結合数]は、後述の(メタ)アクリル酸(エステル)(B)との反応性及び生産性の観点から、好ましくは0.5~20個であり、更に好ましくは1~18個、特に好ましくは2~15個である。
ここにおいて、該二重結合数は、(A)のH-NMR(核磁気共鳴)分光法のスペクトルから求めることができる。
すなわち、該スペクトル中のピークを帰属し、(A)の4.5~6ppmにおける二重結合由来の積分値及び(A)由来の積分値から、(A)の炭素-炭素二重結合数と(A)の炭素数の相対値を求め、(A)の炭素1,000個当たりの該分子末端及び分子鎖中の炭素-炭素二重結合数を算出する。後述の実施例における炭素-炭素二重結合数は該方法に従った。
本発明における炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィン(A)の製造方法は、例えば、Mnが60,000を超える高分子量ポリオレフィン(A0)を熱減成する方法が挙げられる。
高分子量ポリオレフィン(A0)のMnは、ポリオレフィン(A)の生産性の観点から好ましくはMnが60,000~400,000、さらに好ましくはMnが80,000~250,000である。
熱減成法には、前記高分子量ポリオレフィン(A0)を(1)有機過酸化物不存在下、例えば300~450℃で0.5~10時間、熱減成する方法、及び(2)有機過酸化物[例えば2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン]存在下、180~300℃で0.5~10時間、熱減成する方法等が含まれる。
これらのうち工業的な観点及び後述の変性ポリオレフィン(X)の生産性の観点から、好ましくは分子末端及び/又は分子鎖中の二重結合数のより多いものが得やすい(1)の方法である。
上記(A)を構成する単量体組成は、高分子量ポリオレフィンの構成単量体組成がそのまま維持される傾向がある。すなわち、(A)の構成がエチレンとα-オレフィン(炭素数3~8)である場合、重量比[エチレン/α-オレフィン]は、高分子量ポリオレフィン(A0)の重量比[エチレン/α-オレフィン]が、そのまま維持される傾向がある。
また、熱減成温度が高い、熱減成時間が長いほど、炭素数1000個当たりの二重結合数は、大となる傾向がある。
更に、(A0)のMnが小、熱減成温度が高い、熱減成時間が長いほど、(A)のMnは小となる傾向がある。
<(メタ)アクリル酸(エステル)(B)>
本発明における(メタ)アクリル酸(エステル)(B)としては、例えば、(メタ)アクリル酸(B1)、(メタ)アクリル酸アルキル(アルキルの炭素数1~12)(B2)、および(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル(アルキルの炭素数1~12)(B3)が挙げられる。
なお、(メタ)アクリル酸(エステル)は、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリル酸エステル及び/又はメタアクリル酸エステルを意味する。
(メタ)アクリル酸(B1)としては、アクリル酸、メタアクリル酸が挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキル(アルキルの炭素数1~12、好ましくは炭素数2~8)エステル(B2)としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸 オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシルが挙げられる。
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル(アルキルの炭素数1~12、好ましくは炭素数2~4)(B3)としては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシドデシルが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸(エステル)のうち、改質特性及びポリオレフィン(A)との反応性の観点から、好ましいのは(B2)、(B3)、さらに好ましいのは(B2)である。
<変性ポリオレフィン(X)>
本発明の変性ポリオレフィン(X)は、炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィン(A)の分子末端に(メタ)アクリル酸(エステル)(B)が付加した構造を有する。
変性ポリオレフィン(X)において、前記ポリオレフィン(A)と(メタ)アクリル酸(エステル)(B)との重量比[(A)/(B)]は、改質特性のバランスの観点から、好ましくは70/30~99.9/0.1であり、さらに好ましくは80/20~98/2である。
上記重量比[(A)/(B)]は、変性ポリオレフィン(X)を、H-NMR、13C-NMR測定し、解析することにより算出できる。
変性ポリオレフィン(X)の数平均分子量(Mn)は、改質特性のバランスの観点から、好ましくは1,000~50,000、さらに好ましくは2,000~30,000、とくに好ましくは2,500~20,000である。
変性ポリオレフィン(X)の数平均分子量(Mn)は、(A)のMnと重量、(B)の種類と重量で調整できる。
変性ポリオレフィン(X)は、例えば、以下の方法で製造できる。
(i)反応容器に、(A)と(B)とを仕込み、必要により溶媒(g)(例えば、トルエン)を加えて付加反応する。
(ii)反応容器に、(A)と(B)とを仕込み、必要により溶媒(g)(例えば、トルエン)を加えて、ルイス酸触媒(ca)の存在下で付加反応する。
上記(i)、(ii)において、付加反応の反応温度は、好ましくは120℃~160℃である。
上記(i)、(ii)のうち、反応性および色相の観点から、好ましいのは(ii)である。
上記ルイス酸触媒(ca)としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどのアルキルアルミニウムクロライド、アルミニウムトリクロライドが挙げられる。
上記ルイス酸触媒(ca)のうち、反応性および色相の観点から、好ましいのはジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどのアルキルアルミニウムクロライド、アルミニウムトリクロライドである。
変性ポリオレフィン(X)は、前記ポリオレフィン(A)の分子末端に(メタ)アクリル酸(エステル)(B)が付加した構造を有するが、好ましくは(A)の分子末端のうち、70%以上に(B)が付加したもの、また、付加した(B)のうち、90重量%以上が分子末端に付加することが好ましい。
本発明の変成ポリオレフィン(X)は、後述の熱可塑性樹脂組成物(Z)の成形品に優れた機械的強度(引張強度、衝撃強度)を付与する。
そのため、熱可塑性樹脂用改質剤、とりわけポリオレフィン樹脂用改質剤(ポリオレフィン樹脂改質用変性ポリオレフィン)として好適に使用できる。
<熱可塑性樹脂組成物(Z)>
本発明の熱可塑性樹脂組成物(Z)は、変性ポリオレフィン(X)と後述の熱可塑性樹脂(D)とを含有してなる。
前記変性ポリオレフィン(X)と熱可塑性樹脂(D)との重量比[(X)/(D)]は、改質特性および工業上の観点から、好ましくは0.1/99.9~40/60、さらに好ましくは1/99~25/75、とくに3/97~15/85である。
上記熱可塑性樹脂(D)には、上記(X)以外のもの、例えば、ポリオレフィン樹脂[ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等]、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂が含まれる。
上記熱可塑性樹脂(D)のうち、好ましいのはポリオレフィン樹脂である。
熱可塑性樹脂(D)のMnは、成形品の機械的強度及び上記変性ポリオレフィン(X)との相溶性の観点から好ましくは10,000~500,000、より好ましくは20,000~400,000、さらに好ましくは80,000~300,000である。
該組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により、さらに前記(X)、(D)以外に、着色剤、離型剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、充填剤、およびエステル交換防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のその他の添加剤(F)を含有させることができる。該各(F)はそれぞれ1種または2種以上併用のいずれでもよい。
本発明の熱可塑性樹脂成物(Z)は、変性ポリオレフィン(X)、熱可塑性樹脂(D)必要によりその他の添加剤(F)を溶融混合することにより得ることができる。
溶融混合する方法としては、一般的にはペレット状又は粉体状にした各成分を、適切な混合機(ヘンシェルミキサー等)で混合した後、押出機で溶融混合してペレット化する方法が適用できる。
溶融混合時の各成分の添加順序には特に制限はないが、例えば、
[1](X)、(D)、必要により(F)を一括投入して溶融混合する方法;
[2](X)、(D)の一部をあらかじめ溶融混合して(X)の高濃度組成物(マスターバッチ樹脂組成物)を作製した後、残りの(D)並びに必要に応じて(F)を溶融混合する方法(マスターバッチ法又はマスターペレット法);等が挙げられる。
[2]の方法におけるマスターバッチ樹脂組成物中の(X)の濃度は、好ましくは40~80重量%であり、更に好ましくは50~70重量%である。
[1]及び[2]の方法のうち、(X)を樹脂組成物に効率的に分散しやすいという観点から、[2]の方法が好ましい。
<成形品>
本発明の成形品は、本発明の熱可塑性樹脂組成物(Y)を成形して得られる。成形方法としては、射出成形、圧縮成形、カレンダ成形、スラッシュ成形、回転成形、押出成形、ブロー成形、フィルム成形(キャスト法、テンター法及びインフレーション法等)等が挙げられ、目的に応じて単層成形、多層成形又は発泡成形等の手段も取り入れた任意の方法で成形できる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下において部は重量部を示す。
<製造例1>
反応容器に、高分子量ポリオレフィン(A0-1)[商品名「サンアロマーPZA20A」、サンアロマー製、以下同じ。]100部を仕込み、液相に窒素通気しながら、マントルヒーターにて加熱溶融し、撹拌しながら350℃で100分間の条件で、熱減成を行い、ポリオレフィン(A-1)を得た。
なお、ポリオレフィン(A-1)のMnは30,000、炭素1,000個当たりの炭素-炭素二重結合数は0.5個であった。
<製造例2~4>
表1に従って高分子量ポリオレフィン(A0)、温度、時間を変更した以外は、製造例1と同様に熱減成を行い、各ポリオレフィン(A)を得た。結果を表1に示す。
Figure 2023094531000001
<実施例1>
ステンレス製オートクレーブに、ポリオレフィン(A-1)100部、キシレン(g-1)30部、アクリル酸ブチル(B-1)0.9部およびエチルアルミニウムジクロライド17wt%ヘキサン溶液(ca-1)1.5部を仕込んだ後、窒素ガス通気下、撹拌しながら150℃で20時間反応を行った。その後、減圧下(1.5kPa、以下同じ。)で未反応の(B)およびキシレンを留去して、変性ポリオレフィン(X-1)を得た。
なお、(X-1)の数平均分子量は30,100であった。
<実施例2~9、比較例1>
表2に従って、ポリオレフィン(A)、(メタ)アクリル酸(エステル)(B)を変更した以外は、実施例1同様に反応を行い、各変性ポリオレフィン(X)を得た。
なお、比較のための変性ポリオレフィンとして、製造例1で得られたポリオレフィン(A-1)を使用した。結果を表2に示す。
Figure 2023094531000002
<実施例11~21、比較例11>
表3の配合組成(部)に従って、各ブロックポリマー(X)、熱可塑性樹脂(Y)を2軸押出機[商品名「KZW45TW」、テクノベル(株)製]で230℃、100rpmの条件で溶融混練し、各熱可塑性樹脂組成物(Z)を得た。
各熱可塑性樹脂組成物(Z)を、射出成形機[商品名「PS40E5ASE」、日精樹脂(株)製]でノズル温度230℃、金型温度50℃で射出成形し後述の評価方法に従って評価した。結果を表3に示す。
<評価方法>
(1)引張強度
JIS K7171に準拠して測定し、引張強度の評価を行った。
<評価基準>
◎:30MPa以上
○:25MPa以上30MPa未満
△:20MPa以上25MPa未満
×:20MPa未満
(2)耐衝撃性
アイゾット衝撃値をJIS K7110に準拠して測定した。
<評価基準>
◎:3.0kJ/m以上
○:1.5kJ/m以上3.0kJ/m未満
△:1.0kJ/m以上1.5kJ/m未満
×:1.0kJ/m未満
(3)色相
ハーゼン単位色数をJIS K0071-1に準拠して測定した。
<評価基準>
◎:100未満
○:100以上150未満
△:150以上300未満
×:300以上
Figure 2023094531000003
表1~3の結果から、本発明の変性ポリオレフィン(X)は、比較のものと比べて、熱可塑性樹脂組成物の成形品に改質効果(機械的強度)を与えることが分かる。
本発明の変性ポリオレフィン(X)は、熱可塑性樹脂の改質効果に優れ、成形品の色相に優れる。また、ポリオレフィン樹脂とエステル基を有する樹脂との組合せの場合、相溶性に優れる。このため、各種成形法[射出成形、圧縮成形、カレンダ成形、スラッシュ成形、回転成形、押出成形、ブロー成形、発泡成形及びフィルム成形(キャスト法、テンター法及びインフレーション法)等]で成形されるハウジング製品(家電・OA機器、ゲーム機器及び事務機器用等)、プラスチック容器材[クリーンルームで使用されるトレー(ICトレー等)及びその他容器等]、各種緩衝材、被覆材(包材用フィルム及び保護フィルム等)、床材用シート、人工芝、マット、テープ基材(半導体製造プロセス用等)及び各種成形品(自動車部品等)用材料として好適である。

Claims (8)

  1. 炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィン(A)の分子末端に(メタ)アクリル酸(エステル)(B)が付加した構造を有する変性ポリオレフィン(X)。
  2. 前記炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィン(A)が、炭素数1,000当たり0.5~20個の炭素-炭素二重結合を有する請求項1記載の変性ポリオレフィン。
  3. 前記(メタ)アクリル酸(エステル)(B)が、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキル(アルキルの炭素数1~12)、および(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル(アルキルの炭素数1~12)からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の変性ポリオレフィン。
  4. 前記ポリオレフィン(A)と(メタ)アクリル酸(エステル)(B)との重量比[(A)/(B)]が、70/30~99.9/0.1である請求項1記載の変性ポリオレフィン。
  5. 数平均分子量(Mn)が、1,000~50,000である請求項1記載の変性ポリオレフィン。
  6. 請求項1~5のいずれか記載の変性ポリオレフィン(X)と熱可塑性樹脂(D)とを含有してなる熱可塑性樹脂組成物(Z)。
  7. 前記変性ポリオレフィン(X)と熱可塑性樹脂(D)との重量比[(X)/(D)]が、0.1/99.9~40/60である請求項6記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 請求項7記載の熱可塑性樹脂組成物を成形した成形品。
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