JP2023094071A - クラッチアクチュエータ - Google Patents
クラッチアクチュエータ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023094071A JP2023094071A JP2021209307A JP2021209307A JP2023094071A JP 2023094071 A JP2023094071 A JP 2023094071A JP 2021209307 A JP2021209307 A JP 2021209307A JP 2021209307 A JP2021209307 A JP 2021209307A JP 2023094071 A JP2023094071 A JP 2023094071A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- planetary gear
- ring gear
- gear
- torque
- housing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Retarders (AREA)
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
Abstract
【課題】減速機のギヤの信頼性の低下を抑制可能なクラッチアクチュエータを提供する。【解決手段】減速機30は、プラネタリギヤ32、第1リングギヤ34、第2リングギヤ35を有する。プラネタリギヤ32は、軸に対し傾斜するよう形成されたプラネタリギヤ歯部321を有する斜歯歯車である。第1リングギヤ34は、軸に対し平行となるよう形成されプラネタリギヤ歯部321に噛み合う第1リングギヤ歯部341を有する平歯車である。第2リングギヤ35は、軸に対し平行となるよう形成されプラネタリギヤ歯部321に噛み合う第2リングギヤ歯部351を有する平歯車である。【選択図】図1
Description
本発明は、クラッチアクチュエータに関する。
従来、相対回転可能な第1伝達部と第2伝達部との間に設けられ、第1伝達部と第2伝達部との間のトルクの伝達を許容する係合状態と、第1伝達部と第2伝達部との間のトルクの伝達を遮断する非係合状態とに状態が変化するクラッチの状態を変更可能なクラッチアクチュエータが知られている。
例えば、特許文献1のクラッチアクチュエータでは、減速機は、プラネタリギヤ、プラネタリギヤを回転可能に支持するキャリア、プラネタリギヤに噛み合い可能な第1リングギヤ、プラネタリギヤに噛み合い可能で第1リングギヤとは歯数が異なる第2リングギヤ等を有している。
特許文献1のクラッチアクチュエータでは、プラネタリギヤは、第1リングギヤと第2リングギヤとに、それぞれ反対方向へトルクを与えながら回転する。そのため、プラネタリギヤは、噛み合い部の形状に応じて傾く。これにより、プラネタリギヤを軸受けするベアリングの隙間がゼロになるまで、すなわち、最大傾き角まで傾いた場合、ベアリングに剪断応力が発生し、信頼性が低下するおそれがある。
また、プラネタリギヤが傾いた状態で第1リングギヤと第2リングギヤとに噛み合うことにより、噛み合い部が点接触となり、応力が集中し、ギヤの強度信頼性が低下するおそれがある。
さらに、プラネタリギヤが傾いた状態で第1リングギヤと第2リングギヤとに噛み合うことにより、軸方向成分の荷重が発生し、プラネタリギヤおよびキャリアを含むキャリアサブアッセンブリが軸方向に移動し他部材に押し付けられ、他部材との摺動面が摩耗するおそれがある。
本発明の目的は、減速機のギヤの信頼性の低下を抑制可能なクラッチアクチュエータを提供することにある。
本発明は、相対回転可能な第1伝達部(61)と第2伝達部(62)との間において、第1伝達部と第2伝達部との間のトルクの伝達を許容する係合状態と、第1伝達部と第2伝達部との間のトルクの伝達を遮断する非係合状態とに状態が変化するクラッチ(70)を備えるクラッチ装置(1)に用いられるクラッチアクチュエータであって、ハウジング(12)と電動モータ(20)と減速機(30)とトルクカム(2)とを備える。
電動モータは、ハウジングに設けられ、通電によりトルクを出力可能である。減速機は、電動モータからのトルクを減速し出力可能である。トルクカムは、減速機からのトルクによる回転運動を、ハウジングに対する軸方向の相対移動である並進運動に変換し、クラッチの状態を係合状態または非係合状態に変更可能である。
減速機は、入力部(31)、プラネタリギヤ(32)、キャリア(33)、第1リングギヤ(34)および第2リングギヤ(35)を有する。入力部には、電動モータからのトルクが入力される。プラネタリギヤは、自転しながら入力部の周方向に公転可能である。キャリアは、プラネタリギヤを回転可能に支持し、入力部の周方向に回転可能である。
環状の第1リングギヤは、プラネタリギヤに噛み合い可能である。環状の第2リングギヤは、プラネタリギヤに噛み合い可能、かつ、第1リングギヤとは歯数が異なるよう形成され、トルクカムにトルクを出力する。
プラネタリギヤは、軸に対し傾斜するよう形成されたプラネタリギヤ歯部(321)を有する斜歯歯車である。第1リングギヤは、軸に対し平行となるよう形成されプラネタリギヤ歯部に噛み合う第1リングギヤ歯部(341)を有する平歯車である。第2リングギヤは、軸に対し平行となるよう形成されプラネタリギヤ歯部に噛み合う第2リングギヤ歯部(351)を有する平歯車である。
本発明では、第1リングギヤおよび第2リングギヤが平歯車であるのに対し、プラネタリギヤが斜歯歯車であるため、クラッチアクチュエータの作動時にプラネタリギヤが傾いたとしても、第1リングギヤおよび第2リングギヤとプラネタリギヤとの噛み合い部を線接触とすることができる。そのため、応力の集中、および、ギヤの強度信頼性の低下を抑制できる。
以下、実施形態によるクラッチアクチュエータを図面に基づき説明する。
(一実施形態)
一実施形態によるクラッチアクチュエータを適用したクラッチ装置を図1、2に示す。クラッチ装置1は、例えば車両の内燃機関と変速機との間に設けられ、内燃機関と変速機との間のトルクの伝達を許容または遮断するのに用いられる。
一実施形態によるクラッチアクチュエータを適用したクラッチ装置を図1、2に示す。クラッチ装置1は、例えば車両の内燃機関と変速機との間に設けられ、内燃機関と変速機との間のトルクの伝達を許容または遮断するのに用いられる。
クラッチ装置1は、クラッチアクチュエータ10、クラッチ70、「制御部」としての電子制御ユニット(以下、「ECU」という)100、「第1伝達部」としての入力軸61、「第2伝達部」としての出力軸62等を備えている。
クラッチアクチュエータ10は、ハウジング12、「原動機」としての電動モータ20、減速機30、「回転並進部」または「転動体カム」としてのトルクカム2等を備えている。
ECU100は、演算手段としてのCPU、記憶手段としてのROM、RAM等、入出力手段としてのI/O等を有する小型のコンピュータである。ECU100は、車両の各部に設けられた各種センサからの信号等の情報に基づき、ROM等に格納されたプログラムに従い演算を実行し、車両の各種装置および機器の作動を制御する。このように、ECU100は、非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行する。このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。
ECU100は、各種センサからの信号等の情報に基づき、内燃機関等の作動を制御可能である。また、ECU100は、後述する電動モータ20の作動を制御可能である。
入力軸61は、例えば、図示しない内燃機関の駆動軸に接続され、駆動軸とともに回転可能である。つまり、入力軸61には、駆動軸からトルクが入力される。
内燃機関を搭載する車両には、固定体11が設けられる(図2参照)。固定体11は、例えば筒状に形成され、車両のエンジンルームに固定される。固定体11の内周壁と入力軸61の外周壁との間には、ボールベアリング141が設けられる。これにより、入力軸61は、ボールベアリング141を介して固定体11により軸受けされる。
ハウジング12は、固定体11の内周壁と入力軸61の外周壁との間に設けられる。ハウジング12は、「ハウジング筒部」としてのハウジング内筒部121、ハウジング板部122、ハウジング外筒部123、シール溝部124、ハウジング段差面125、ハウジング側スプライン溝部127、ハウジング穴部128等を有している。
ハウジング内筒部121は、略円筒状に形成されている。ハウジング板部122は、ハウジング内筒部121の端部から径方向外側へ延びるよう環状の板状に形成されている。ハウジング外筒部123は、ハウジング板部122の外縁部からハウジング内筒部121と同じ側へ延びるよう略円筒状に形成されている。ここで、ハウジング内筒部121とハウジング板部122とハウジング外筒部123とは、例えば金属により一体に形成されている。
上述のように、ハウジング12は、全体としては、中空、かつ、扁平形状に形成されている。
シール溝部124は、ハウジング内筒部121の外周壁から径方向内側へ凹むよう環状に形成されている。ハウジング段差面125は、シール溝部124とハウジング板部122との間において、ハウジング板部122とは反対側を向くよう円環の平面状に形成されている。
ハウジング側スプライン溝部127は、ハウジング内筒部121の軸方向に延びるようハウジング内筒部121の外周壁に形成されている。ハウジング側スプライン溝部127は、ハウジング内筒部121の周方向に複数形成されている。ハウジング穴部128は、ハウジング板部122を板厚方向に貫くよう形成されている。
ハウジング12は、外壁の一部が固定体11の壁面の一部に当接するよう固定体11に固定される(図2参照)。ここで、ハウジング12は、固定体11および入力軸61に対し同軸に設けられる。ここで、「同軸」とは、2つの軸が厳密に一致する同軸の状態に限らず、僅かに偏心している状態または傾いている状態を含むものとする(以下、同じ)。
ハウジング12は、「空間」としての収容空間120を有している。収容空間120は、ハウジング内筒部121とハウジング板部122とハウジング外筒部123との間に形成されている。
電動モータ20は、収容空間120に収容されている。電動モータ20は、ステータ21、コイル22、ロータ23、「永久磁石」としてのマグネット230、マグネットカバー24等を有している。
ステータ21は、ステータヨーク211、ステータティース212を有している。ステータ21は、例えば積層鋼板により形成されている。ステータヨーク211は、略円筒状に形成されている。ステータティース212は、ステータヨーク211の内周壁から径内方向へ突出するようステータヨーク211と一体に形成されている。ステータティース212は、ステータヨーク211の周方向に等間隔で複数形成されている。コイル22は、複数のステータティース212のそれぞれに設けられている。ステータ21は、ステータヨーク211の外周壁がハウジング外筒部123の内周壁に嵌合するようハウジング12に固定されている。
ロータ23は、例えば鉄系の金属により形成されている。ロータ23は、ロータ本体231、ロータ筒部232を有している。ロータ本体231は、略円環状に形成されている。ロータ筒部232は、ロータ本体231の外縁部から筒状に延びるよう形成されている。
マグネット230は、ロータ23の外周壁に設けられている。マグネット230は、磁極が交互になるようロータ23の周方向に等間隔で複数設けられている。
マグネットカバー24は、マグネット230のロータ23の径方向外側の面を覆うようロータ23に設けられている。より詳細には、マグネットカバー24は、例えば非磁性の金属により形成されている。
クラッチアクチュエータ10は、ロータベアリング15を備えている。ロータベアリング15は、ハウジング段差面125に対しハウジング板部122側において、ハウジング内筒部121の径方向外側に設けられている。ロータベアリング15は、内輪151、外輪152、「軸受転動体」としての軸受ボール153等を有している。
内輪151、外輪152は、例えば金属により筒状に形成されている。外輪152は、内輪151の径方向外側に設けられている。軸受ボール153は、例えば金属により球状に形成されている。軸受ボール153は、内輪151の外周壁に環状に形成された溝部、および、外輪152の内周壁に環状に形成された溝部において、内輪151と外輪152との間で転動可能に設けられている。軸受ボール153は、内輪151および外輪152の周方向に複数設けられている。内輪151と外輪152との間で軸受ボール153が転動することにより、内輪151と外輪152とは相対回転可能である。軸受ボール153により、内輪151と外輪152との軸方向への相対移動が規制されている。
ロータベアリング15は、内輪151の内周壁がハウジング内筒部121の外周壁に当接し、内輪151の軸方向の一方の端面がハウジング板部122から所定距離離間した状態でハウジング内筒部121に設けられている。ロータ23は、ロータ本体231の内周壁がロータベアリング15の外周壁に嵌合するよう設けられている。これにより、ロータベアリング15は、ロータ23をハウジング12に対し相対回転可能に支持している。
ECU100は、コイル22に供給する電力を制御することにより、電動モータ20の作動を制御可能である。コイル22に電力が供給されると、ステータ21に回転磁界が生じ、ロータ23が回転する。これにより、ロータ23からトルクが出力される。このように、電動モータ20は、ステータ21、および、ステータ21に対し相対回転可能に設けられたロータ23を有し、電力の供給によりロータ23からトルクを出力可能である。
ここで、ロータ23は、ステータ21の径方向内側において、ステータ21に対し相対回転可能に設けられている。電動モータ20は、インナロータタイプのブラシレス直流モータである。
本実施形態では、クラッチアクチュエータ10は、回転角センサ104を備えている。回転角センサ104は、コイル22に対しハウジング板部122側に位置するよう電動モータ20に設けられている。
回転角センサ104は、ロータ23と一体に回転するセンサマグネットから発生する磁束を検出し、検出した磁束に応じた信号をECU100に出力する。これにより、ECU100は、回転角センサ104からの信号に基づき、ロータ23の回転角および回転数等を検出することができる。また、ECU100は、ロータ23の回転角および回転数等に基づき、ハウジング12および後述する従動カム50に対する駆動カム40の相対回転角度、ハウジング12および駆動カム40に対する従動カム50の軸方向の相対位置等を算出することができる。
図3に示すように、減速機30は、サンギヤ31、プラネタリギヤ32、キャリア33、第1リングギヤ34、第2リングギヤ35等を有している。
サンギヤ31は、ロータ23と同軸かつ一体回転可能に設けられている。つまり、ロータ23とサンギヤ31とは、異なる材料により別体に形成され、一体に回転可能なよう同軸に配置されている。
より詳細には、サンギヤ31は、サンギヤ基部310、「歯部」および「外歯」としてのサンギヤ歯部311、サンギヤ筒部312を有している。サンギヤ31は、例えば金属により形成されている。サンギヤ基部310は、略円環状に形成されている。サンギヤ筒部312は、サンギヤ基部310の外縁部から筒状に延びるようサンギヤ基部310と一体に形成されている。サンギヤ歯部311は、サンギヤ筒部312のサンギヤ基部310とは反対側の端部の外周壁に形成されている。
サンギヤ31は、サンギヤ基部310の外周壁がロータ筒部232の内周壁に嵌合するよう設けられている。これにより、サンギヤ31は、ロータベアリング15により、ロータ23とともに、ハウジング12に対し相対回転可能に支持されている。
ロータ23と一体回転するサンギヤ31には、電動モータ20のトルクが入力される。ここで、サンギヤ31は、減速機30の「入力部」に対応する。
プラネタリギヤ32は、サンギヤ31の周方向に沿って複数設けられ、サンギヤ31に噛み合いつつ自転しながらサンギヤ31の周方向に公転可能である。より詳細には、プラネタリギヤ32は、例えば金属により略円筒状に形成され、サンギヤ31の径方向外側においてサンギヤ31の周方向に等間隔で複数設けられている。プラネタリギヤ32は、「歯部」および「外歯」としてのプラネタリギヤ歯部321を有している。プラネタリギヤ歯部321は、サンギヤ歯部311に噛み合い可能なようプラネタリギヤ32の外周壁に形成されている。
キャリア33は、プラネタリギヤ32を回転可能に支持し、サンギヤ31に対し相対回転可能である。
より詳細には、キャリア33は、キャリア本体331を有している。キャリア本体331は、例えば金属により略円環の板状に形成されている。キャリア本体331は、軸方向においてはコイル22とプラネタリギヤ32との間に位置している。
減速機30は、ピン335、プラネタリギヤベアリング36を有している。ピン335は、例えば金属により略円柱状に形成されている。ピン335は、軸方向の端部がキャリア本体331に固定されるようにして設けられている。
プラネタリギヤベアリング36は、ピン335の外周壁とプラネタリギヤ32の内周壁との間に設けられている。これにより、プラネタリギヤ32は、プラネタリギヤベアリング36を介してピン335により回転可能に支持されている。すなわち、ピン335は、プラネタリギヤ32の回転中心に設けられ、プラネタリギヤ32を回転可能に支持している。また、プラネタリギヤ32とピン335とは、プラネタリギヤベアリング36を介して所定の範囲で軸方向に相対移動可能である。言い換えると、プラネタリギヤ32とピン335とは、プラネタリギヤベアリング36により、軸方向の相対移動可能範囲が所定の範囲に規制されている。
キャリア33、ピン335、プラネタリギヤベアリング36、プラネタリギヤ32は、キャリアサブアッセンブリ330を構成している。
第1リングギヤ34は、プラネタリギヤ32に噛み合い可能な歯部である第1リングギヤ歯部341を有し、ハウジング12に固定されている。より詳細には、第1リングギヤ34は、例えば金属により略円筒状に形成されている。第1リングギヤ34は、ステータ21に対しハウジング板部122とは反対側において、外縁部がハウジング外筒部123の内周壁に嵌合するようハウジング12に固定されている。そのため、第1リングギヤ34は、ハウジング12に対し相対回転不能である。
ここで、第1リングギヤ34は、ハウジング12、ロータ23、サンギヤ31に対し同軸に設けられている。「歯部」および「内歯」としての第1リングギヤ歯部341は、プラネタリギヤ32のプラネタリギヤ歯部321の軸方向の一方の端部側に噛み合い可能なよう第1リングギヤ34の内周壁に形成されている。
第2リングギヤ35は、プラネタリギヤ32に噛み合い可能な歯部であり第1リングギヤ歯部341とは歯数の異なる第2リングギヤ歯部351を有し、後述する駆動カム40と一体回転可能に設けられている。より詳細には、第2リングギヤ35は、例えば金属により筒状に形成されている。
ここで、第2リングギヤ35は、ハウジング12、ロータ23、サンギヤ31に対し同軸に設けられている。「歯部」および「内歯」としての第2リングギヤ歯部351は、プラネタリギヤ32のプラネタリギヤ歯部321の軸方向の他方の端部側に噛み合い可能なよう第2リングギヤ35の軸方向の第1リングギヤ34側の端部の内周壁に形成されている。本実施形態では、第2リングギヤ歯部351の歯数は、第1リングギヤ歯部341の歯数よりも多い。より詳細には、第2リングギヤ歯部351の歯数は、第1リングギヤ歯部341の歯数よりも、プラネタリギヤ32の個数に整数を乗じた数分だけ多い。
また、プラネタリギヤ32は、同一部位において2つの異なる諸元をもつ第1リングギヤ34および第2リングギヤ35と干渉なく正常に噛み合う必要があるため、第1リングギヤ34および第2リングギヤ35の一方もしくは両方を転位させて各歯車対の中心距離を一定にする設計としている。
上記構成により、電動モータ20のロータ23が回転すると、サンギヤ31が回転し、プラネタリギヤ32のプラネタリギヤ歯部321がサンギヤ歯部311と第1リングギヤ歯部341および第2リングギヤ歯部351とに噛み合いつつ自転しながらサンギヤ31の周方向に公転する。ここで、第2リングギヤ歯部351の歯数が第1リングギヤ歯部341の歯数より多いため、第2リングギヤ35は、第1リングギヤ34に対し相対回転する。そのため、第1リングギヤ34と第2リングギヤ35との間で第1リングギヤ歯部341と第2リングギヤ歯部351との歯数差に応じた微小差回転が第2リングギヤ35の回転として出力される。これにより、電動モータ20からのトルクは、減速機30により減速されて、第2リングギヤ35から出力される。このように、減速機30は、電動モータ20のトルクを減速して出力可能である。本実施形態では、減速機30は、3k型の不思議遊星歯車減速機を構成している。
第2リングギヤ35は、後述する駆動カム40とは別体に形成され、駆動カム40と一体回転可能に設けられている。第2リングギヤ35は、電動モータ20からのトルクを減速して駆動カム40に出力する。ここで、第2リングギヤ35は、減速機30の「出力部」に対応する。
トルクカム2は、「回転部」としての駆動カム40、「並進部」としての従動カム50、「カム転動体」としてのカムボール3を有している。
駆動カム40は、駆動カム本体41、駆動カム特定形状部42、駆動カム板部43、駆動カム外筒部44、駆動カム溝400等を有している。駆動カム本体41は、略円環の板状に形成されている。駆動カム特定形状部42は、駆動カム本体41の外縁部から、駆動カム本体41の軸に対し傾斜して延びるよう形成されている。駆動カム板部43は、駆動カム特定形状部42の駆動カム本体41とは反対側の端部から径方向外側へ延びるよう略円環の板状に形成されている。駆動カム外筒部44は、駆動カム板部43の外縁部から駆動カム特定形状部42とは反対側へ延びるよう略円筒状に形成されている。ここで、駆動カム本体41と駆動カム特定形状部42と駆動カム板部43と駆動カム外筒部44とは、例えば金属により一体に形成されている。
駆動カム溝400は、駆動カム本体41の一方の端面から他方の端面側へ凹みつつ、駆動カム本体41の周方向に延びるよう形成されている。駆動カム溝400は、駆動カム本体41の周方向において一方の端面からの深さが変化するよう形成されている。駆動カム溝400は、例えば駆動カム本体41の周方向に等間隔で3つ形成されている。
駆動カム40は、駆動カム本体41がハウジング内筒部121の外周壁とサンギヤ31のサンギヤ筒部312の内周壁との間に位置し、駆動カム板部43がプラネタリギヤ32に対しキャリア本体331とは反対側に位置するようハウジング内筒部121とハウジング外筒部123との間に設けられている。駆動カム40は、ハウジング12に対し相対回転可能である。
第2リングギヤ35は、第2リングギヤ歯部351が形成された端部とは反対側の端部の内周壁が駆動カム板部43の外縁部に嵌合するよう駆動カム40と一体に設けられている。第2リングギヤ35は、駆動カム40に対し相対回転不能である。すなわち、第2リングギヤ35は、「回転部」としての駆動カム40と一体回転可能に設けられている。そのため、電動モータ20からのトルクが、減速機30により減速され、第2リングギヤ35から出力されると、駆動カム40は、ハウジング12に対し相対回転する。すなわち、駆動カム40は、減速機30から出力されたトルクが入力されるとハウジング12に対し相対回転する。
従動カム50は、従動カム本体51、従動カム特定形状部52、従動カム板部53、カム側スプライン溝部54、従動カム溝500等を有している。従動カム本体51は、略円環の板状に形成されている。従動カム特定形状部52は、従動カム本体51の外縁部から、従動カム本体51の軸に対し傾斜して延びるよう形成されている。従動カム板部53は、従動カム特定形状部52の従動カム本体51とは反対側の端部から径方向外側へ延びるよう略円環の板状に形成されている。ここで、従動カム本体51と従動カム特定形状部52と従動カム板部53とは、例えば金属により一体に形成されている。
カム側スプライン溝部54は、従動カム本体51の内周壁において軸方向に延びるよう形成されている。カム側スプライン溝部54は、従動カム本体51の周方向に複数形成されている。
従動カム50は、従動カム本体51が駆動カム本体41に対しロータベアリング15とは反対側、かつ、駆動カム特定形状部42および駆動カム板部43の径方向内側に位置し、カム側スプライン溝部54がハウジング側スプライン溝部127とスプライン結合するよう設けられている。これにより、従動カム50は、ハウジング12に対し、相対回転不能、かつ、軸方向に相対移動可能である。
従動カム溝500は、従動カム本体51の駆動カム本体41側の面である一方の端面から他方の端面側へ凹みつつ、従動カム本体51の周方向に延びるよう形成されている。従動カム溝500は、従動カム本体51の周方向において一方の端面からの深さが変化するよう形成されている。従動カム溝500は、例えば従動カム本体51の周方向に等間隔で3つ形成されている。
なお、駆動カム溝400と従動カム溝500とは、それぞれ、駆動カム本体41の従動カム本体51側の面側、または、従動カム本体51の駆動カム本体41側の面側から見たとき、同一の形状となるよう形成されている。
カムボール3は、例えば金属により球状に形成されている。カムボール3は、3つの駆動カム溝400と3つの従動カム溝500との間のそれぞれにおいて転動可能に設けられている。すなわち、カムボール3は、合計3つ設けられている。
このように、駆動カム40と従動カム50とカムボール3とは、「転動体カム」としてのトルクカム2を構成している。駆動カム40がハウジング12および従動カム50に対し相対回転すると、カムボール3は、駆動カム溝400および従動カム溝500においてそれぞれの溝底に沿って転動する。
上述のように、駆動カム溝400および従動カム溝500は、駆動カム40または従動カム50の周方向において深さが変化するよう形成されている。そのため、減速機30から出力されるトルクにより駆動カム40がハウジング12および従動カム50に対し相対回転すると、カムボール3が駆動カム溝400および従動カム溝500において転動し、従動カム50は、駆動カム40およびハウジング12に対し軸方向に相対移動、すなわち、ストロークする。
このように、従動カム50は、駆動カム溝400との間にカムボール3を挟むようにして一方の端面に形成された複数の従動カム溝500を有し、駆動カム40およびカムボール3とともにトルクカム2を構成している。従動カム50は、駆動カム40がハウジング12に対し相対回転すると駆動カム40およびハウジング12に対し軸方向に相対移動する。ここで、従動カム50は、カム側スプライン溝部54がハウジング側スプライン溝部127とスプライン結合しているため、ハウジング12に対し相対回転しない。また、駆動カム40は、ハウジング12に対し相対回転するものの、軸方向には相対移動しない。
トルクカム2は、電動モータ20に対し軸方向の一方側に設けられ、電動モータ20からのトルクによる回転運動を、ハウジング12に対する軸方向の相対移動である並進運動に変換する。
本実施形態では、クラッチアクチュエータ10は、「付勢部材」としてのリターンスプリング55、リターンスプリングリテーナ56を備えている。リターンスプリング55は、例えばコイルスプリングであり、従動カム本体51の駆動カム本体41とは反対側において、ハウジング内筒部121の径方向外側に設けられている。リターンスプリング55は、一端が従動カム本体51の駆動カム本体41とは反対側の面に当接している。
リターンスプリングリテーナ56は、リテーナ内筒部561、リテーナ板部562、リテーナ外筒部563を有している。リテーナ内筒部561は、略円筒状に形成されている。リテーナ板部562は、リテーナ内筒部561の一方の端部から径方向外側に延びるよう環状の板状に形成されている。リテーナ外筒部563は、リテーナ板部562の外縁部からリテーナ内筒部561と同じ側へ延びるよう略円筒状に形成されている。リテーナ内筒部561とリテーナ板部562とリテーナ外筒部563とは、例えば金属により一体に形成されている。
リターンスプリングリテーナ56は、リテーナ内筒部561の内周壁がハウジング内筒部121の外周壁に嵌合するようハウジング内筒部121に固定されている。リターンスプリング55の他端は、リテーナ内筒部561とリテーナ外筒部563との間においてリテーナ板部562に当接している。
リターンスプリング55は、軸方向に伸びる力を有している。そのため、従動カム50は、駆動カム40との間にカムボール3を挟んだ状態で、リターンスプリング55により駆動カム本体41側へ付勢されている。
出力軸62は、軸部621、板部622、筒部623、摩擦板624を有している(図2参照)。軸部621は、略円筒状に形成されている。板部622は、軸部621の一端から径方向外側へ環状の板状に延びるよう軸部621と一体に形成されている。筒部623は、板部622の外縁部から軸部621とは反対側へ略円筒状に延びるよう板部622と一体に形成されている。摩擦板624は、略円環の板状に形成され、板部622の筒部623側の端面に設けられている。ここで、摩擦板624は、板部622に対し相対回転不能である。筒部623の内側には、クラッチ空間620が形成されている。
入力軸61の端部は、ハウジング内筒部121の内側を通り、従動カム50に対し駆動カム40とは反対側に位置している。出力軸62は、従動カム50に対し駆動カム40とは反対側において、入力軸61と同軸に設けられる。軸部621の内周壁と入力軸61の端部の外周壁との間には、ボールベアリング142が設けられる。これにより、出力軸62は、ボールベアリング142を介して入力軸61により軸受けされる。入力軸61および出力軸62は、ハウジング12に対し相対回転可能である。
クラッチ70は、クラッチ空間620において入力軸61と出力軸62との間に設けられている。クラッチ70は、内側摩擦板71、外側摩擦板72、係止部701を有している。内側摩擦板71は、略円環の板状に形成され、入力軸61と出力軸62の筒部623との間において、軸方向に並ぶよう複数設けられている。内側摩擦板71は、内縁部が入力軸61の外周壁とスプライン結合するよう設けられている。そのため、内側摩擦板71は、入力軸61に対し相対回転不能、かつ、軸方向に相対移動可能である。
外側摩擦板72は、略円環の板状に形成され、入力軸61と出力軸62の筒部623との間において、軸方向に並ぶよう複数設けられている。ここで、内側摩擦板71と外側摩擦板72とは、入力軸61の軸方向において交互に配置されている。外側摩擦板72は、外縁部が出力軸62の筒部623の内周壁とスプライン結合するよう設けられている。そのため、外側摩擦板72は、出力軸62に対し相対回転不能、かつ、軸方向に相対移動可能である。複数の外側摩擦板72のうち最も摩擦板624側に位置する外側摩擦板72は、摩擦板624に接触可能である。
係止部701は、略円環状に形成され、外縁部が出力軸62の筒部623の内周壁に嵌合するよう設けられる。係止部701は、複数の外側摩擦板72のうち最も従動カム50側に位置する外側摩擦板72の外縁部を係止可能である。そのため、複数の外側摩擦板72、複数の内側摩擦板71は、筒部623の内側からの脱落が抑制される。なお、係止部701と摩擦板624との距離は、複数の外側摩擦板72および複数の内側摩擦板71の板厚の合計よりも大きい。
複数の内側摩擦板71および複数の外側摩擦板72が互いに接触、つまり係合した状態である係合状態では、内側摩擦板71と外側摩擦板72との間に摩擦力が生じ、当該摩擦力の大きさに応じて内側摩擦板71と外側摩擦板72との相対回転が規制される。一方、複数の内側摩擦板71および複数の外側摩擦板72が互いに離間、つまり係合していない状態である非係合状態では、内側摩擦板71と外側摩擦板72との間に摩擦力は生じず、内側摩擦板71と外側摩擦板72との相対回転は規制されない。
クラッチ70が係合状態のとき、入力軸61に入力されたトルクは、クラッチ70を経由して出力軸62に伝達される。一方、クラッチ70が非係合状態のとき、入力軸61に入力されたトルクは、出力軸62に伝達されない。
このように、クラッチ70は、入力軸61と出力軸62との間でトルクを伝達する。クラッチ70は、係合している係合状態のとき、入力軸61と出力軸62との間のトルクの伝達を許容し、係合していない非係合状態のとき、入力軸61と出力軸62との間のトルクの伝達を遮断する。
本実施形態では、クラッチ装置1は、通常、非係合状態となる、所謂常開式(ノーマリーオープンタイプ)のクラッチ装置である。
クラッチアクチュエータ10は、状態変更部80を備えている。状態変更部80は、「弾性変形部」としての皿ばね81、皿ばねリテーナ82、皿ばねスラストベアリング83を有している。皿ばねリテーナ82は、リテーナ筒部821、リテーナフランジ部822を有している。リテーナ筒部821は、略円筒状に形成されている。リテーナフランジ部822は、リテーナ筒部821の一端から径方向外側へ延びるよう環状の板状に形成されている。リテーナ筒部821とリテーナフランジ部822とは、例えば金属により一体に形成されている。皿ばねリテーナ82は、例えばリテーナ筒部821の他端が従動カム板部53の駆動カム40とは反対側の端面に接続するよう従動カム50に設けられている。ここで、リテーナ筒部821と従動カム板部53とは、例えば溶接により接続されている。
皿ばね81は、内縁部がリテーナ筒部821の径方向外側において、従動カム板部53とリテーナフランジ部822との間に位置するよう設けられている。皿ばねスラストベアリング83は、環状に形成され、リテーナ筒部821の径方向外側において、従動カム板部53と皿ばね81の内縁部との間に設けられている。
皿ばねリテーナ82は、リテーナフランジ部822が皿ばね81の軸方向の一端すなわち内縁部を係止可能なよう従動カム50に固定されている。そのため、皿ばね81および皿ばねスラストベアリング83は、リテーナフランジ部822により、皿ばねリテーナ82からの脱落が抑制されている。皿ばね81は、軸方向に弾性変形可能である。
図3は、状態変更部80を取り付けていない状態のクラッチアクチュエータ10を示す断面図である。
図1、2に示すように、カムボール3が、駆動カム本体41の一方の端面から駆動カム溝400の駆動カム本体41の軸方向すなわち深さ方向に最も離れた部位である最深部に対応する位置(原点)、および、従動カム本体51の一方の端面から従動カム溝500の従動カム本体51の軸方向すなわち深さ方向に最も離れた部位である最深部に対応する位置(原点)に位置するとき、駆動カム40と従動カム50との距離は、比較的小さく、皿ばね81の軸方向の他端すなわち外縁部とクラッチ70との間には、隙間Sp1が形成されている(図1参照)。そのため、クラッチ70は非係合状態であり、入力軸61と出力軸62との間のトルクの伝達は遮断されている。
ここで、クラッチ70の状態を変更する通常作動時、ECU100の制御により電動モータ20のコイル22に電力が供給されると、電動モータ20が回転し、減速機30からトルクが出力され、駆動カム40がハウジング12に対し相対回転する。これにより、カムボール3が最深部に対応する位置から駆動カム溝400および従動カム溝500の周方向の一方側へ転動する。これにより、従動カム50は、リターンスプリング55を圧縮しながらハウジング12に対し軸方向に相対移動、すなわち、クラッチ70側へ移動する。これにより、皿ばね81は、クラッチ70側へ移動する。
従動カム50の軸方向の移動により皿ばね81がクラッチ70側へ移動すると、隙間Sp1が小さくなり、皿ばね81の軸方向の他端は、クラッチ70の外側摩擦板72に接触する。皿ばね81がクラッチ70に接触した後さらに従動カム50が軸方向に移動すると、皿ばね81は、軸方向に弾性変形しつつ、外側摩擦板72を摩擦板624側へ押す。これにより、複数の内側摩擦板71および複数の外側摩擦板72が互いに係合し、クラッチ70が係合状態となる。そのため、入力軸61と出力軸62との間のトルクの伝達が許容される。
このとき、皿ばね81は、皿ばねスラストベアリング83に軸受けされながら従動カム50および皿ばねリテーナ82に対し相対回転する。このように、皿ばねスラストベアリング83は、皿ばね81からスラスト方向の荷重を受けつつ、皿ばね81を軸受けする。
ECU100は、クラッチ伝達トルクがクラッチ要求トルク容量に達すると、電動モータ20の回転を停止させる。これにより、クラッチ70は、クラッチ伝達トルクがクラッチ要求トルク容量に維持された係合保持状態となる。このように、状態変更部80の皿ばね81は、従動カム50から軸方向の力を受け、ハウジング12および駆動カム40に対する従動カム50の軸方向の相対位置に応じてクラッチ70の状態を係合状態または非係合状態に変更可能である。
また、トルクカム2は、電動モータ20からのトルクによる回転運動を、ハウジング12に対する軸方向の相対移動である並進運動に変換し、クラッチ70の状態を係合状態または非係合状態に変更可能である。
出力軸62は、軸部621の板部622とは反対側の端部が、図示しない変速機の入力軸に接続され、当該入力軸とともに回転可能である。つまり、変速機の入力軸には、出力軸62から出力されたトルクが入力される。変速機に入力されたトルクは、変速機で変速され、駆動トルクとして車両の駆動輪に出力される。これにより、車両が走行する。
本実施形態では、クラッチ装置1は、オイル供給部5を備えている(図1、2参照)。オイル供給部5は、一端がクラッチ空間620に露出するよう、出力軸62において通路状に形成されている。オイル供給部5の他端は、図示しないオイル供給源に接続される。これにより、オイル供給部5の一端からクラッチ空間620のクラッチ70にオイルが供給される。
ECU100は、オイル供給部5からクラッチ70に供給するオイルの量を制御する。クラッチ70に供給されたオイルは、クラッチ70を潤滑および冷却可能である。このように、本実施形態では、クラッチ70は、湿式クラッチであり、オイルにより冷却され得る。
本実施形態では、「回転並進部」としてのトルクカム2は、「回転部」としての駆動カム40および第2リングギヤ35とハウジング12との間に収容空間120を形成している。ここで、収容空間120は、駆動カム40および第2リングギヤ35に対しクラッチ70とは反対側においてハウジング12の内側に形成されている。電動モータ20および減速機30は、収容空間120に設けられている。クラッチ70は、駆動カム40に対し収容空間120とは反対側の空間であるクラッチ空間620に設けられている。
クラッチアクチュエータ10は、スラストベアリング16を備えている。図3に示すように、スラストベアリング16は、「スラスト軸受転動体」としてのころ161、レース162、バックアッププレート163を有している。レース162は、例えば金属により環状の板状に形成されている。ころ161は、例えば金属により略円柱状に形成され、レース162の一方の端面に接触しながらレース162の周方向に転動可能に設けられている。ころ161は、レース162の周方向に複数設けられている。
バックアッププレート163は、プレート本体164、プレート凸部165を有している。プレート本体164は、略円環状に形成されている。プレート凸部165は、プレート本体164の内縁部から軸方向に突出するよう略円環状に形成されている。プレート本体164とプレート凸部165とは、例えば金属により一体に形成されている。
バックアッププレート163は、プレート凸部165がハウジング段差面125に当接するようハウジング内筒部121の径方向外側に設けられている。レース162は、他方の端面がプレート本体164のプレート凸部165とは反対側の端面に当接するようハウジング内筒部121の径方向外側に設けられている。ころ161は、レース162と駆動カム本体41との間に設けられ、レース162の駆動カム本体41側の端面と駆動カム本体41のレース162側の面とに接触しつつ、レース162の周方向に転動可能である。
スラストベアリング16は、駆動カム40からスラスト方向すなわち軸方向の荷重を受けつつ駆動カム40を軸受けする。本実施形態では、クラッチ70側からの軸方向の荷重は、皿ばね81、皿ばねスラストベアリング83、従動カム50、カムボール3、駆動カム40を経由してスラストベアリング16に作用する。
本実施形態では、クラッチアクチュエータ10は、「シール部材」としての内側シール部材191、外側シール部材192を備えている。内側シール部材191は、例えばゴム等の弾性材料により環状に形成されたオイルシールである。外側シール部材192は、例えばゴム等の弾性材料および金属環等により環状に形成されたオイルシールである。
内側シール部材191は、ハウジング内筒部121に形成されたシール溝部124に設けられている。内側シール部材191は、外縁部が駆動カム本体41の内周壁と摺動可能なようシール溝部124に設けられている。
外側シール部材192は、第2リングギヤ35に対し第1リングギヤ34とは反対側において、ハウジング外筒部123と駆動カム外筒部44との間に設けられている。外側シール部材192は、内縁部のシールリップ部が駆動カム外筒部44の外周壁と摺動可能なようハウジング外筒部123に設けられている。
ここで、外側シール部材192は、内側シール部材191の軸方向から見たとき、内側シール部材191の径方向外側に位置するよう設けられている(図1、2参照)。
上述のように、駆動カム本体41の内周壁は、内側シール部材191と摺動可能である。すなわち、内側シール部材191は、「回転部」としての駆動カム40に接触するよう設けられている。内側シール部材191は、駆動カム本体41とハウジング内筒部121との間を気密または液密にシールしている。
駆動カム外筒部44の外周壁は、外側シール部材192の内縁部であるシールリップ部と摺動可能である。すなわち、外側シール部材192は、「回転部」としての駆動カム40に接触するよう設けられている。外側シール部材192は、駆動カム外筒部44の外周壁とハウジング外筒部123の内周壁との間を気密または液密にシールしている。
上述のように設けられた内側シール部材191、および、外側シール部材192により、電動モータ20および減速機30を収容する収容空間120を気密または液密に保持可能であり、収容空間120と、クラッチ70が設けられたクラッチ空間620との間を気密または液密に保持可能である。これにより、例えばクラッチ70において摩耗粉等の異物が発生したとしても、当該異物がクラッチ空間620から収容空間120へ侵入するのを抑制できる。そのため、異物による電動モータ20または減速機30の作動不良を抑制できる。
以下、本実施形態の各部の構成について、より詳細に説明する。
図4の上段に示すように、<1>プラネタリギヤ歯部321は、プラネタリギヤ32の軸Ax1に対し傾斜するよう形成されている。すなわち、プラネタリギヤ32は、斜歯歯車である。第1リングギヤ歯部341は、第1リングギヤ34の軸に対し平行となるよう形成されている。すなわち、第1リングギヤ34は、平歯車である。第2リングギヤ歯部351は、第2リングギヤの軸に対し平行となるよう形成されている。すなわち、第2リングギヤ35は、平歯車である。
<2>図4の上段に示すように、プラネタリギヤ歯部321のねじれ方向は、歯筋を正面から見て左上がりとなる「左ねじれ」である。
図4の中段および下段に示すように、<3>プラネタリギヤ歯部321のねじれ角θhは、プラネタリギヤ32の最大傾き角θmax以下に設定されている。
より詳細には、プラネタリギヤベアリング36は、ベアリング内輪361、ベアリング外輪362、ベアリングボール360を有している。
図4の中段に示すように、ベアリング内輪361、ベアリング外輪362は、例えば金属により筒状に形成されている。ベアリング外輪362は、ベアリング内輪361の径方向外側に設けられている。ベアリングボール360は、例えば金属により球状に形成されている。ベアリングボール360は、ベアリング内輪361の外周壁に環状に形成された溝部、および、ベアリング外輪362の内周壁に環状に形成された溝部において、ベアリング内輪361とベアリング外輪362との間で転動可能に設けられている。ベアリングボール360は、ベアリング内輪361およびベアリング外輪362の周方向に複数設けられている。ベアリング内輪361とベアリング外輪362との間でベアリングボール360が転動することにより、ベアリング内輪361とベアリング外輪362とは相対回転可能である。ベアリングボール360により、ベアリング内輪361とベアリング外輪362との軸方向への相対移動が規制されている。
プラネタリギヤベアリング36は、ベアリング内輪361の内周壁がピン335の外周壁に嵌合し、ベアリング外輪362の外周壁がプラネタリギヤ32の内周壁に嵌合するよう設けられている。プラネタリギヤ32は、ピン335に対しプラネタリギヤベアリング36のガタの範囲で傾き得る。図4の下段に示すように、プラネタリギヤ32の最大傾き角θmaxは、プラネタリギヤ32がプラネタリギヤベアリング36のガタの範囲でピン335に対し最も傾いたときの角度である。
本実施形態では、プラネタリギヤ歯部321のねじれ角θhは、プラネタリギヤ32の最大傾き角θmaxと同じに設定されている。
なお、ラネタリギヤ32の最大傾き角θmaxは、キャリア33、ピン335、第1リングギヤ34、第2リングギヤ35に対するプラネタリギヤ32の許容傾き角と同じである。そのため、プラネタリギヤ歯部321のねじれ角θhは、プラネタリギヤ32の許容傾き角以下に設定されているということもできる。
図5は、電動モータ20が正回転し、従動カム50がクラッチ70側に移動することで、クラッチ70の状態を変更する通常作動時のプラネタリギヤ32、および、その周囲の状態を示している。図6に示すように、プラネタリギヤ32が傾いていない状態において電動モータ20が正回転し、サンギヤ31が回転し、プラネタリギヤ32が回転すると、プラネタリギヤ歯部321の角部が第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面に点接触する。
電動モータ20がさらに正回転すると、プラネタリギヤ歯部321の角部が第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面に力F1で押され、プラネタリギヤ32が傾く。プラネタリギヤ歯部321のねじれ角θhは、プラネタリギヤ32の最大傾き角θmaxと同じため、プラネタリギヤ32が最大傾き角θmaxまで傾くと、プラネタリギヤ歯部321の歯面と第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面とが線接触する(図7参照)。このとき、電動モータ20はクラッチ70の負荷荷重に抗してトルクを出力するため、各ギヤの歯面に作用する噛み合い荷重Fe1は、比較的大きい。
クラッチ70の係合状態を解除する作動のとき、すなわち、電動モータ20の逆回転時もクラッチ70からの反力を受けながら第2リングギヤ35等が逆回転するため、噛み合い箇所は変わらないものの、各部の摺動部の抵抗によりヒステリシスが発生し、各ギヤの歯面に作用する噛み合い荷重Fe1は、正回転時より小さくなる(図8、9参照)。
<2>プラネタリギヤ歯部321のねじれ方向は、電動モータ20が正回転するとき、すなわち、プラネタリギヤ32が回転方向の一方側に回転するときにプラネタリギヤ歯部321の角部が第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面に接触した後、プラネタリギヤ歯部321の歯面と第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面とが線接触するような方向に設定されている。
図10に、比較形態のプラネタリギヤ32を示す。比較形態では、プラネタリギヤ歯部321は、プラネタリギヤ32の軸Ax1に対し平行となるよう形成されている。すなわち、比較形態のプラネタリギヤ32は、平歯車である。図10の下段に示すように、プラネタリギヤ32の最大傾き角θmaxは、プラネタリギヤ32がプラネタリギヤベアリング36のガタの範囲でピン335に対し最も傾いたときの角度である。
比較形態では、図11に示すように、プラネタリギヤ32が傾いていない状態において電動モータ20が正回転し、サンギヤ31が回転し、プラネタリギヤ32が回転すると、プラネタリギヤ歯部321の歯面が第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面に線接触する。電動モータ20がさらに正回転すると、プラネタリギヤ歯部321の歯面が第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面に力F1で押され、プラネタリギヤ32が傾く。プラネタリギヤ32が最大傾き角θmaxまで傾くと、プラネタリギヤ歯部321の角部と第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面とが点接触する(図12参照)。このとき、電動モータ20はクラッチ70の負荷荷重に抗してトルクを出力するため、各ギヤの歯面に作用する噛み合い荷重Fe1は、比較的大きい。
このとき、プラネタリギヤベアリング36に剪断応力が発生し、信頼性が低下するおそれがある。また、噛み合い部が点接触となり、応力が集中し、ギヤの強度信頼性が低下するおそれがある。また、プラネタリギヤ歯部321の歯面に軸方向成分荷重Fa1が発生し、キャリアサブアッセンブリ330が軸方向に移動し、他部材に押し付けられ、摩耗するおそれがある。
一方、本実施形態では、電動モータ20が正回転するとき、逆回転するときのいずれにおいても、プラネタリギヤ歯部321の歯面と第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面とが線接触する。そのため、応力の集中、および、ギヤの強度信頼性の低下を抑制できる。
以上説明したように、<1>本実施形態では、プラネタリギヤ32は、軸Ax1に対し傾斜するよう形成されたプラネタリギヤ歯部321を有する斜歯歯車である。第1リングギヤ34は、軸に対し平行となるよう形成されプラネタリギヤ歯部321に噛み合う第1リングギヤ歯部341を有する平歯車である。第2リングギヤ35は、軸に対し平行となるよう形成されプラネタリギヤ歯部321に噛み合う第2リングギヤ歯部351を有する平歯車である。
本実施形態では、第1リングギヤ34および第2リングギヤ35が平歯車であるのに対し、プラネタリギヤ32が斜歯歯車であるため、クラッチアクチュエータ10の作動時にプラネタリギヤ32が傾いたとしても、第1リングギヤ34および第2リングギヤ35とプラネタリギヤ32との噛み合い部を線接触とすることができる。そのため、応力の集中、および、ギヤの強度信頼性の低下を抑制できる。
また、本実施形態では、噛み合い荷重に軸方向成分荷重が発生しないため、キャリアサブアッセンブリ330が軸方向に移動し他部材に押し付けられ摩耗するのを抑制できる。また、噛み合い率の向上により、減速機効率および静粛性を向上できる。
また、<2>プラネタリギヤ歯部321のねじれ方向は、プラネタリギヤ32が回転方向の一方側に回転するときにプラネタリギヤ歯部321の角部が第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面に接触した後、プラネタリギヤ歯部321の歯面と第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面とが線接触するような方向に設定されている。
本実施形態では、プラネタリギヤ32と第1リングギヤ34および第2リングギヤ35とが最初に噛み合う部分がプラネタリギヤ歯部321の角部と第1リングギヤ歯部341の歯面の中央および第2リングギヤ35の歯面の中央となるため、この部分の硬度を高めることが可能な工法を選択する場合、強度信頼性をより向上できる。
また、電動モータ20が正回転しクラッチ70が係合状態になるよう作動するとき、電動モータ20はクラッチ70の負荷荷重に抗してトルクを出力するため、各ギヤの歯面に作用する噛み合い荷重Fe1は、比較的大きい。本実施形態では、このとき、プラネタリギヤ歯部321の歯面と第1リングギヤ歯部341の歯面および第2リングギヤ歯部351の歯面とが線接触する。そのため、特に噛み合い荷重Fe1が大きくなる正回転時において、応力の集中、および、ギヤの強度信頼性の低下を抑制できる。
また、<3>プラネタリギヤ歯部321のねじれ角θhは、プラネタリギヤ32の最大傾き角θmax以下に設定されている。
仮に、プラネタリギヤ32の最大傾き角θmax以上にプラネタリギヤ32が傾くと、プラネタリギヤベアリング36に過大な負荷がかかり、信頼性の低下等が懸念される。本実施形態では、プラネタリギヤ歯部321のねじれ角θhをプラネタリギヤ32の最大傾き角θmax以下に設定することで、プラネタリギヤ32がねじれ角θh(最大傾き角θmax)以上傾くことを抑制でき、プラネタリギヤベアリング36に過大な負荷がかかり信頼性が低下するのを抑制できる。
(他の実施形態)
<3>上述の実施形態では、プラネタリギヤ歯部のねじれ角が、プラネタリギヤの最大傾き角と同じに設定されている例を示した。これに対し、他の実施形態では、プラネタリギヤ歯部のねじれ角は、プラネタリギヤの最大傾き角より小さく設定されていてもよい。
<3>上述の実施形態では、プラネタリギヤ歯部のねじれ角が、プラネタリギヤの最大傾き角と同じに設定されている例を示した。これに対し、他の実施形態では、プラネタリギヤ歯部のねじれ角は、プラネタリギヤの最大傾き角より小さく設定されていてもよい。
また、<2>上述の実施形態では、プラネタリギヤ歯部のねじれ方向が「左ねじれ」である例を示した。これに対し、他の実施形態では、プラネタリギヤ歯部のねじれ方向は、電動モータが正回転するときであって、プラネタリギヤが回転方向の一方側に回転するときにプラネタリギヤ歯部の角部が第1リングギヤ歯部の歯面および第2リングギヤ歯部の歯面に接触した後、プラネタリギヤ歯部の歯面と第1リングギヤ歯部の歯面および第2リングギヤ歯部の歯面とが線接触するのであれば、「右ねじれ」に設定されていてもよい。
また、上述の実施形態では、減速機として3k型の不思議遊星歯車減速機を採用する例を示した。これに対し、他の実施形態では、2kh型の不思議遊星歯車減速機を採用してもよい。この場合、減速機はサンギヤを有しないため、電動モータのロータと一体に回転する部位または部材が「入力部」に対応する。
また、本発明は、内燃機関からの駆動トルクによって走行する車両に限らず、モータからの駆動トルクによって走行可能な電気自動車やハイブリッド車等に適用することもできる。
また、他の実施形態では、「第2伝達部」からトルクを入力し、「クラッチ」を経由して「第1伝達部」からトルクを出力することとしてもよい。また、例えば、「第1伝達部」または「第2伝達部」の一方を回転不能に固定した場合、「クラッチ」を係合状態にすることにより、「第1伝達部」または「第2伝達部」の他方の回転を止めることができる。この場合、クラッチ装置をブレーキ装置として用いることができる。
このように、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1 クラッチ装置、2 トルクカム、10 クラッチアクチュエータ、12 ハウジング、20 電動モータ、30 減速機、31 サンギヤ(入力部)、32 プラネタリギヤ、33 キャリア、34 第1リングギヤ、35 第2リングギヤ、61 入力軸(第1伝達部)、62 出力軸(第2伝達部)、321 プラネタリギヤ歯部、341 第1リングギヤ歯部、351 第2リングギヤ歯部
Claims (3)
- 相対回転可能な第1伝達部(61)と第2伝達部(62)との間において、前記第1伝達部と前記第2伝達部との間のトルクの伝達を許容する係合状態と、前記第1伝達部と前記第2伝達部との間のトルクの伝達を遮断する非係合状態とに状態が変化するクラッチ(70)を備えるクラッチ装置(1)に用いられるクラッチアクチュエータであって、
ハウジング(12)と、
前記ハウジングに設けられ、通電によりトルクを出力可能な電動モータ(20)と、
前記電動モータからのトルクを減速し出力可能な減速機(30)と、
前記減速機からのトルクによる回転運動を、前記ハウジングに対する軸方向の相対移動である並進運動に変換し、前記クラッチの状態を係合状態または非係合状態に変更可能なトルクカム(2)と、を備え、
前記減速機は、
前記電動モータからのトルクが入力される入力部(31)、
自転しながら前記入力部の周方向に公転可能なプラネタリギヤ(32)、
前記プラネタリギヤを回転可能に支持し、前記入力部の周方向に回転可能なキャリア(33)、
前記プラネタリギヤに噛み合い可能な環状の第1リングギヤ(34)、および、
前記プラネタリギヤに噛み合い可能、かつ、前記第1リングギヤとは歯数が異なるよう形成され、前記トルクカムにトルクを出力する環状の第2リングギヤ(35)を有し、
前記プラネタリギヤは、軸に対し傾斜するよう形成されたプラネタリギヤ歯部(321)を有する斜歯歯車であり、
前記第1リングギヤは、軸に対し平行となるよう形成され前記プラネタリギヤ歯部に噛み合う第1リングギヤ歯部(341)を有する平歯車であり、
前記第2リングギヤは、軸に対し平行となるよう形成され前記プラネタリギヤ歯部に噛み合う第2リングギヤ歯部(351)を有する平歯車であるクラッチアクチュエータ。 - 前記プラネタリギヤ歯部のねじれ方向は、前記プラネタリギヤが回転方向の一方側に回転するときに前記プラネタリギヤ歯部の角部が前記第1リングギヤ歯部の歯面および前記第2リングギヤ歯部の歯面に接触した後、前記プラネタリギヤ歯部の歯面と前記第1リングギヤ歯部の歯面および前記第2リングギヤ歯部の歯面とが線接触するような方向に設定されている請求項1に記載のクラッチアクチュエータ。
- 前記プラネタリギヤ歯部のねじれ角(θh)は、前記プラネタリギヤの最大傾き角(θmax)以下に設定されている請求項1または2に記載のクラッチアクチュエータ。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021209307A JP2023094071A (ja) | 2021-12-23 | 2021-12-23 | クラッチアクチュエータ |
CN202280045790.8A CN117581044A (zh) | 2021-06-30 | 2022-06-17 | 离合器促动器 |
PCT/JP2022/024313 WO2023276727A1 (ja) | 2021-06-30 | 2022-06-17 | クラッチアクチュエータ |
DE112022003327.4T DE112022003327T5 (de) | 2021-06-30 | 2022-06-17 | Kupplungsaktuator |
US18/530,401 US20240101097A1 (en) | 2021-06-30 | 2023-12-06 | Clutch actuator |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021209307A JP2023094071A (ja) | 2021-12-23 | 2021-12-23 | クラッチアクチュエータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023094071A true JP2023094071A (ja) | 2023-07-05 |
Family
ID=87001709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021209307A Pending JP2023094071A (ja) | 2021-06-30 | 2021-12-23 | クラッチアクチュエータ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023094071A (ja) |
CN (1) | CN117581044A (ja) |
-
2021
- 2021-12-23 JP JP2021209307A patent/JP2023094071A/ja active Pending
-
2022
- 2022-06-17 CN CN202280045790.8A patent/CN117581044A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN117581044A (zh) | 2024-02-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11808308B2 (en) | Clutch device | |
WO2021020320A1 (ja) | クラッチ装置 | |
US20220145940A1 (en) | Clutch device | |
CN114144594A (zh) | 离合器装置 | |
WO2023276727A1 (ja) | クラッチアクチュエータ | |
JP2023094071A (ja) | クラッチアクチュエータ | |
WO2023276719A1 (ja) | クラッチアクチュエータ | |
WO2023276722A1 (ja) | ギヤードモータ、および、それを用いたクラッチアクチュエータ | |
WO2023276715A1 (ja) | クラッチアクチュエータ | |
WO2023276714A1 (ja) | クラッチアクチュエータ | |
WO2023276720A1 (ja) | クラッチアクチュエータ | |
WO2022118852A1 (ja) | クラッチアクチュエータ | |
WO2022118784A1 (ja) | クラッチ装置 | |
JP2023079582A (ja) | クラッチアクチュエータ | |
JP2023035018A (ja) | ギヤードモータ、および、それを用いたクラッチアクチュエータ | |
WO2023276729A1 (ja) | クラッチアクチュエータ | |
WO2023276717A1 (ja) | クラッチアクチュエータ | |
JP2023020488A (ja) | クラッチアクチュエータ | |
WO2023276728A1 (ja) | クラッチアクチュエータ、および、その製造方法 | |
JP2023111414A (ja) | クラッチアクチュエータ | |
JP2023079625A (ja) | クラッチアクチュエータ | |
JP7456370B2 (ja) | クラッチ装置 | |
JP2023007822A (ja) | クラッチアクチュエータ | |
WO2022118829A1 (ja) | クラッチ装置 | |
WO2022118839A1 (ja) | クラッチ装置 |