JP2023092629A - 回転電機 - Google Patents

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祐也 山岡
Yuya Yamaoka
龍一郎 天野
Ryuichiro Amano
慶明 野口
Yoshiaki Noguchi
正章 樫本
Masaaki Kashimoto
雄輔 沖
Yusuke Oki
大介 西岡
Daisuke Nishioka
正典 檜垣
Masanori Higaki
貴広 伊藤
Takahiro Ito
高廣 田中
Takahiro Tanaka
浩 渡部
Hiroshi Watabe
優作 村尾
Yusaku Murao
幸児 古谷
Koji Furuya
哲史 村上
Tetsushi Murakami
▲リー▼萱 ▲黄▼
Lixian Huang
祐▲ウェイ▼ 張
Youwei Zhang
勝維 張
Shengwei Zhang
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Abstract

【課題】回転電機のコイルエンド部を効率的に冷却する。【解決手段】回転軸と、回転軸の径方向外側に位置するステータに巻き付けられたコイルとを有する回転電機本体と、回転電機本体を収容するハウジングと、コイルのコイルエンド部にオイルを供給するオイル供給部と、を備え、回転軸の径方向におけるハウジングの内周壁面とコイルエンド部との間には、円筒状プレートが設けられ、オイル供給部は、ハウジングの内周壁面と円筒状プレートとが協働して形成された円環状オイル通路と、円筒状プレートの円周方向に複数設けられ、円環状オイル通路からコイルエンド部にオイルを供給するオイル供給孔と、を有する。【選択図】図11

Description

ここに開示された技術は、回転電機に関する技術分野に属する。
近年では、電動機械のほとんどに、電力により回転するモータや、逆に回転により電力を生成する発電機など回転電機が用いられている。回転電機は、コイルを適切な温度に維持する必要がある。このため、コイルに冷媒を供給するための構造が提案されている。
例えば、特許文献1には、コイルエンド部の冷却構造として、コイルエンド部の上側に、コイルエンド部の外周方向に沿って3箇所のオイル放出孔を設けて、該オイル放出孔からコイルエンド部にオイルを滴下する構成が開示されている。
国際出願公開2011/32784号
しかしながら、特許文献1のような構成では、コイルエンド部の上側部分は効率的に冷却される一方で、コイルエンド部の下側部分には、コイルエンド部の上側部分との熱交換により温められたオイルが接触するため、コイルエンド部の下側部分の冷却効果は期待できない。また、冷却効果がばらつくことで、温度分布ができると、回転電機の運転効率が悪化するおそれがある。
ここに開示された技術は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回転電機のコイルエンド部を効率的に冷却することにある。
前記課題を解決するために、ここに開示された技術では、回転電機を対象として、回転軸と、該回転軸に固定されたロータと、該ロータよりも前記回転軸の径方向外側に位置するステータとを有する回転電機本体と、前記回転電機本体を収容するハウジングと、前記ステータに巻き付けられたコイルのコイルエンド部にオイルを供給するオイル供給部と、を備え、前記コイルエンド部は、前記回転軸の軸方向において前記ロータよりも外側に位置し、前記回転軸の径方向における前記ハウジングの内周壁面と前記コイルエンド部との間には、前記軸方向から見て前記コイルエンド部の外周に沿って設けられかつ前記軸方向に幅を有する円筒状プレートが設けられ、前記オイル供給部は、前記ハウジングの内周壁面と前記円筒状プレートとが協働して形成された円環状オイル通路と、前記円筒状プレートの円周方向に複数設けられ、前記円環状オイル通路から前記コイルエンド部にオイルを供給するオイル供給孔と、を有する、という構成とした。
この構成によると、コイルエンド部の外周に沿って円環状オイル通路が設けられ、該円環状オイル通路から複数のオイル供給孔を介してオイルがコイルエンド部に供給される。これにより、コイルエンド部の外周全体からコイルエンド部にオイルを供給することが可能となる。この結果、コイルエンド部を効率的に冷却することができる。
前記回転電機において、前記円環状オイル通路は、前記円筒状プレートの外周面部に形成されかつ前記径方向内側に向かって凹む凹部と、前記ハウジングの内周壁面とで構成される、という構成でもよい。
この構成によると、円環状オイル通路を形成するために、ハウジングの内周壁面を加工する必要がない。これにより、円環状オイル通路を容易に形成することができる。
前記回転電機の一実施形態では、前記回転軸は水平方向に延びており、前記オイル供給部は、前記円筒状プレートの上側において、前記ハウジングの壁部内に前記軸方向に延びるように形成されたメイン通路と、前記円環状オイル通路の最上部と前記メイン通路とを連通させる分配通路と、を更に有する。
この構成によると、メイン通路から円環状オイル通路へのオイルの供給路を出来る限り短くすることができる。また、円環状オイル通路の最上部とメイン通路とが連通されていることで、円環状オイル通路の全体にオイルを行き渡らせ易くなる。これにより、円環状オイル通路全体に油圧をかけやすくなって、各オイル供給孔から適切にオイルをコイルエンド部に供給できるようになる。この結果、コイルエンド部をより効率的に冷却することができる。
前記一実施形態において、前記複数のオイル供給孔は、前記軸方向から見て、前記最上部と前記回転軸の中心とを通る直線に対して鏡面対称に配置されている、という構成でもよい。
すなわち、オイル供給孔が非対称に形成されていると、円環状オイル通路の最上部に対して時計回り側と反時計回り側とで、油圧に差が生じやすくなって、オイルの供給量にばらつきが生じやすくなる。前記の構成では、円環状オイル通路の最上部に対して時計回り側と反時計回り側とで、油圧に差が生じにくくなる。この結果、オイルの供給量にばらつきが生じにくくなって、コイルエンド部をより効率的に冷却することができる。
前記一実施形態において、前記複数のオイル供給孔は、前記円筒状プレートの上側部分よりも下側部分の方が多く設けられている、という構成でもよい。
すなわち、円環状オイル通路の下側部分は、円環状オイル通路の上側部分と比較して油圧が低くなる。このため、円筒状プレートの下側部分に上側部分よりも多くのオイル供給孔を形成することで、コイルエンド部の上側部分と下側部分とで、オイルの供給量に差が生じにくくなる。これにより、コイルエンド部をより効率的に冷却することができる。
前記回転電機において、前記円筒状プレートの前記軸方向の幅は、前記コイルエンド部の前記軸方向の幅よりも大きく、前記ハウジングには、該軸方向と交差する方向に広がる縦壁部が設けられており、前記円筒状プレートの筒軸方向の一側端部には、前記径方向外側に向かって突出しかつ前記縦壁部に取り付けられる取付部が設けられており、前記取付部は、前記軸方向に延びる軸状締結部材により前記縦壁部に取り付けられる、という構成でもよい。
この構成によると、回転軸の軸方向から円筒状プレートをハウジング内に嵌め込んで、軸状締結部を介してハウジングに取り付けることができる。これにより、円筒状プレートをハウジングに対して容易に取り付けることができるとともに、円筒状プレートに軸方向の荷重が入力されたとしても、円筒状プレートがずれて、円環状オイル通路がずれることを抑制することができる。
以上説明したように、ここに開示された技術によると、回転電機のコイルエンド部を効率的に冷却することができる。
図1は、例示的な実施形態に係る回転電機が配設された車両の駆動系を示す概略図である 図2は、車両前部を上側から見た平面図である。 図3は、パワーユニットの正面図である。 図4は、減速機を発電機側から見た図である。 図5は、パワーユニットをモータの回転軸方向に沿った平面で切断した断面図である。 図6は、図5の破線部分の拡大図である。 図7は、第1ハウジングを駆動モータ側から見た図であり、駆動モータを省略した状態を示す。 図8は、円筒状プレートの斜視図である。 図9は、第1ハウジングを駆動モータ側から見た斜視図であり、駆動モータを省略した状態を示す。 図10は、円筒状プレートの部分断面図である。 図11は、図5のX-X線相当の平面で切断した断面図である。 図12は、右モータ用コイルエンド部周辺を斜め方向から見た斜視図である。 図13は、右エンドカバーを駆動モータ側から見た図であり、駆動モータを省略した状態を示す。
以下、例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下の説明では、車両に対する前、後、左、右、上及び下を、それぞれ単に前、後、左、右、上及び下という。左右方向は、後側から前側を見たときの左側を左といい、右側を右という。左右方向は、車幅方向でもある。また、以下の説明において、「発電用○○」とは、主にジェネレータ13の作動に用いられるものであることを意味し、発電のみに利用されることを限定するものではない。
(車両用駆動装置の全体構成)
図1は、車両用駆動装置のブロック図である。図1は、車両1に搭載された駆動装置Pを構成する各要素を概略的に示しているだけである。図1における各要素の位置は、各要素の実際の位置を限定するものではない。
車両1は、シリーズハイブリッド自動車である。車両1は、電力を利用して車両1を走行させるための電気駆動ユニット10と発電用のエンジンEとからなる駆動装置Pを備える。
電気駆動ユニット10は、駆動モータ11と、減速機12と、ジェネレータ13と、を有している。駆動モータ11は、電力供給を受けて駆動する。減速機12は、駆動モータ11の出力を減速させる。ジェネレータ13は、駆動モータ11に供給する電気を発電する。
エンジンEは、ジェネレータ13に接続されている。エンジンEは、ジェネレータ13が発電をするようジェネレータ13を駆動させる。車両1を走行させるための動力は駆動モータ11により生成される。駆動モータ11により生成された動力は、減速機12により変速された後、デファレンシャル装置41を介して、駆動輪42(ここでは前輪)に伝達される。
車両1は、高圧バッテリB1と低圧バッテリB2とを備える。高圧バッテリB1は、ジェネレータ13により発電された電気によって充電される。ジェネレータ13と高圧バッテリB1との間には、発電用インバータ22が設けられている。発電用インバータ22は、ジェネレータ13と高圧バッテリB1とに電気的に接続されている。ジェネレータ13からの発電電気は、発電用インバータ22を介して高圧バッテリB1に供給される。駆動モータ11と高圧バッテリB1との間には、モータ用インバータ21が設けられている。モータ用インバータ21は、駆動モータ11及び高圧バッテリB1に電気的に接続されている。モータ用インバータ21は、高圧バッテリB1からの電気を、駆動モータ11を駆動するための電力に変換して、駆動モータ11に出力する。高圧バッテリB1と低圧バッテリB2との間には、DCDCコンバータ23が設けられている。DCDCコンバータ23は、高圧バッテリB1と低圧バッテリB2とに電気的に接続されている。高圧バッテリB1からの電気は、DCDCコンバータ23を介して低圧バッテリB2に供給される。ジェネレータ13からの発電電気は、発電用インバータ22及びDCDCコンバータ23を介して低圧バッテリB2に供給される。モータ用インバータ21、発電用インバータ22、及びDCDCコンバータ23は、電気駆動ユニット10を制御する制御ユニット20を構成する。
(駆動装置の車両への搭載構造)
図2に示すように、駆動装置Pは、車両1の前部に形成されたパワーユニットルーム2に配設されている。詳しくは、車両1は、前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム31を備え、この左右のフロントサイドフレーム31の間に、駆動装置Pを配設するためのパワーユニットルーム2が形成されている。駆動装置Pは、左右のフロントサイドフレーム31に支持部材32を介して支持されている。
図3に示すように、電気駆動ユニット10と制御ユニット20とは、上下方向に並んで配設されている。具体的には、制御ユニット20は、電気駆動ユニット10の上に位置している。
図4及び図5に示すように、駆動モータ11、減速機12、及びジェネレータ13は、ハウジング100内に収容されている。ハウジング100は、複数の部材が一体化されて構成されている。ハウジング100は、第1ハウジング110、第2ハウジング120、右エンドカバー130、及び左エンドカバー140を有する。
第1ハウジング110、及び、第2ハウジング120はそれぞれ、左右の両端それぞれが開口した筒形状を有している。左エンドカバー140、及び、右エンドカバー130はそれぞれ、右又は左の端が閉じた蓋形状を有している。第1ハウジング110の左側に第2ハウジング120が配置され、第2ハウジング120の左側に左エンドカバー140が配置されている。第1ハウジング110の右側に右エンドカバー130が配置されている。右エンドカバー130、第1ハウジング110、第2ハウジング120、及び、左エンドカバー140は、この順番に右から左に並んでいる。第1ハウジング110、第2ハウジング120、右エンドカバー130、及び左エンドカバー140は、左右の端部に設けられたフランジ同士がボルトにより結合されている。
第1ハウジング110、第2ハウジング120、左エンドカバー140、及び、右エンドカバー130はそれぞれ、例えば、アルミニウム合金からなり、鋳造によって成形される。
左エンドカバー140の左側には、エンジンEが配設されている。つまり、エンジンEは、電気駆動ユニット10の左側に位置している。
図5に示すように、第1ハウジング110は、ハウジング100内を複数の部屋に仕切るための第1仕切壁111を有する。第1仕切壁111は、第1ハウジング110の左右方向の中間位置において、左右方向に交差する方向に広がっている。より詳細に、第1仕切壁111は、左右方向に直交する上下方向及び前後方向のそれぞれに広がっている(図4も参照)。第2ハウジング120は、第2仕切壁121を有する。第2仕切壁121も、第2ハウジング120の左右方向の中間位置において、左右方向に交差する方向、より詳細には左右方向に直交する上下方向及び前後方向のそれぞれに広がっている。
駆動モータ11は、右エンドカバー130と第1ハウジング110の第1仕切壁111とで区切られた第1室101に収容されている。ジェネレータ13は、第2ハウジング120の第2仕切壁121と左エンドカバー140とで区切られた第3室103に収容されている。減速機12は、第1仕切壁111と第2仕切壁121とで仕切られた第2室102に収容されている。
(電気駆動ユニットの各要素)
〈駆動モータ〉
駆動モータ11は、左右方向に延びるモータシャフト11cと、モータシャフト11cに固定されたモータ用ロータ11aと、モータ用ロータ11aの周囲に配置されたモータ用ステータ11bと、を備えている。モータ用ステータ11bに三相交流電流が供給されることによって回転磁界が発生して、モータ用ロータ11a及びモータシャフト11cが回転する。
モータ用ロータ11aは、第1室101に位置している。モータ用ロータ11aは、磁石及び磁性体を有している。モータ用ロータ11aとモータシャフト11cとは、一体に回転する。
モータシャフト11cは、左右方向に伸びている。第1軸受11dは、モータシャフト11cの右端部を回転可能に支持している。右エンドカバー130は、第1軸受11dを保持している。モータシャフト11cの左端部は、第1ハウジング110の第1仕切壁111を貫通して、第2室102まで伸びている。第2軸受11eは、モータシャフト11cの左端部を回転可能に支持している。第2仕切壁121に一体に形成された第1ボス部122は、第2軸受11eを保持している。第1ボス部122は、第2仕切壁121から左方向へ突出している。
モータ用ステータ11bは、第1ハウジング110及び右エンドカバー130に保持されている。モータ用ステータ11bには、モータ用コイル11gが巻き付けられている。
モータ用コイル11gの左右方向の端部である左モータ用コイルエンド部11gL及び右モータ用コイルエンド部11gRはそれぞれ、モータシャフト11cの軸方向においてモータ用ロータ11aの外側に位置する。左右のモータ用コイルエンド部11gL,11gRは、径方向において層構造をなしている。モータ用コイルエンド部11gL,11gRは、モータ用リード線11hを介して、モータ用インバータ21と電気的に接続されている。モータ用リード線11hは、右モータ用コイルエンド部11gRに径方向外側から接続されている。モータ用リード線11hは、左モータ用コイルエンド部11gLよりも右側で第1ハウジング110の外部に延びている。このため、第1ハウジング110内において、左モータ用コイルエンド部11gLの周囲にはモータ用リード線11hは存在しない。
〈ジェネレータ〉
ジェネレータ13は、左右方向に延びるジェネレータシャフト13cと、ジェネレータシャフト13cに固定された発電用ロータ13aと、発電用ロータ13aの周囲に配置された発電用ステータ13bとを備える。ジェネレータシャフト13c及び発電用ロータ13aがエンジンEの動力によって回転すると、電磁誘導によって、発電用ステータ13bにおいて発電する。
発電用ロータ13aは、第3室103に位置している。発電用ロータ13aは、磁石及び磁性体を有している。発電用ロータ13aとジェネレータシャフト13cとは、一体に回転する。
ジェネレータシャフト13cは、車幅方向に延びている。ジェネレータシャフト13cと、モータシャフト11cとは、同軸上に位置している。第3軸受13dは、ジェネレータシャフト13cの左端部を回転可能に支持している。第2仕切壁121に一体に形成された第2ボス部123は、第3軸受13dを保持している。第2ボス部123は、第2仕切壁121から右方向へ突出している。ジェネレータシャフト13cは、第2仕切壁121において、モータシャフト11cに突き合わされている。
ジェネレータシャフト13cの左端部は、左エンドカバー140を貫通して伸びている。ジェネレータシャフト13cは、エンジンEの出力シャフトに接続されている。第4軸受13eは、ジェネレータシャフト13cの左端部を回転可能に支持している。左エンドカバー140は、第4軸受13eを保持している。
発電用ステータ13bは、第2ハウジング120に保持されている。発電用ステータ13bには、発電用コイル13gが巻き付けられている。
発電用コイル13gの左右方向の端部である左発電用コイルエンド部13gL及び右発電用コイルエンド部13gRは、ジェネレータシャフト13cの軸方向において発電用ロータ13aの外側に位置する。左右の発電用コイルエンド部13gL,13gRは、径方向において層構造をなしている。発電用コイルエンド部13gL,13gRは、発電用リード線13hを介して、発電用インバータ22と電気的に接続されている。発電用リード線13hは、左発電用コイルエンド部13gLに径方向外側から接続されている。発電用リード線13hは、右発電用コイルエンド部13gRよりも左側で第2ハウジング120の外部に延びている。このため、第2ハウジング120内において、右発電用コイルエンド部13gRの周囲には発電用リード線13hは存在しない。
駆動モータ11の外径とジェネレータ13の外径とは同じである。より詳細に、駆動モータ11のモータ用ロータ11aの外径とジェネレータ13の発電用ロータ13aの外径とは同じであり、かつ、駆動モータ11のモータ用ステータ11bの外径とジェネレータ13の発電用ステータ13bの外径とは同じである。第1ハウジング110及び第2ハウジング120はそれぞれ、同じ外径の駆動モータ11及びジェネレータ13が収容できるように、同様の外形状を有している(図4参照)。
また、モータシャフト11cとジェネレータシャフト13cとは同軸であり、モータ用ロータ11a及び発電用ロータ13aは、同一軸周りに回転する。
〈減速機〉
減速機12は、前述したように、駆動モータ11とジェネレータ13との間に位置している。減速機12は、左右方向について駆動モータ11の左側方に位置している。減速機12はまた、前後方向についてモータシャフト11cの後方に位置している。
減速機12は、平行軸歯車減速機である。減速機12は、図4に示すように、第1ギヤ12a、第2ギヤ12b、及び、第3ギヤ12cを有している。第1ギヤ12aは、モータシャフト11cに固定された出力ギヤ11fと噛み合う。出力ギヤ11fは、第1仕切壁111と第2軸受11eとの間に位置している。第1ギヤ12aは、出力ギヤ11fよりも径が大きい。
第1ギヤ12aは、第1シャフト12dと一体に回転する。第1シャフト12dは、モータシャフト11cと平行である。より詳細に、第1シャフト12dは、モータシャフト11cよりも後の位置において、左右方向に伸びている。ハウジング100は、第1シャフト12dを回転可能に支持している。
第2ギヤ12bは、第1シャフト12d及び第1ギヤ12aと一体に回転する。第2ギヤ12bは、第1ギヤ12aよりも径が小さい。
第3ギヤ12cは、第2ギヤ12bと噛み合う。第3ギヤ12cは、第2ギヤ12bよりも径が大きい。第3ギヤ12cは、第2シャフト12eと一体に回転する。第2シャフト12eは、モータシャフト11c及び第1シャフト12dと平行である。より詳細に、第2シャフト12eは、第1シャフト12dよりも後でかつ下の位置において、左右方向に伸びている。ハウジング100は、第2シャフト12eを回転可能に支持している。
第2シャフト12eは、デファレンシャル装置41を介して、ドライブシャフト43に接続される。ドライブシャフト43は、図2に示すように、ハウジング100の後方位置において、左右に伸びている。減速機12は、駆動モータ11の出力を、所定の減速比でもって減速させて、デファレンシャル装置41へ出力する。
(オイルの供給システム)
駆動装置Pは、駆動モータ11、減速機12、及び、ジェネレータ13のそれぞれへ、潤滑用及び/又は冷却用のオイルを供給する供給システム5を備えている。供給システム5は、オイルポンプ51、オイルクーラー52、オイル通路6、及び、オイルパイプ7を備えている。オイルパイプ7は、第1オイルパイプ71と第2オイルパイプ72とに分割されている。
ハウジング100の内部の第2室102の下部には、オイル溜まり105が形成されている。後述するように、駆動モータ11、減速機12、及び、ジェネレータ13のそれぞれへ供給されたオイルは、重力によって下に落ちる。下に落ちたオイルは、左右方向について、ハウジング100の中央へ流れて、第2室102の下部へ集まる。ハウジング100内で、オイルは循環する。
オイル溜まり105には、ストレーナ53が設置されている。ストレーナ53は、オイルと異物とを分離する。また、オイル溜まり105には、油温センサ54が設置されている。油温センサ54は、オイル溜まり105に溜まっているオイルの温度を計測する。
オイルポンプ51は、ハウジング100の外に取り付けられている。オイルポンプ51は、ハウジング100の下部に取り付けられている。オイルポンプ51は、ストレーナ53を通じてオイル溜まり105のオイルを吸い込み、吐出口から吐出する。オイルポンプ51は、電動式である。
オイルポンプ51の吐出口には、第1オイルパイプ71が接続されている。第1オイルパイプ71は、第2室102の中に配設されている。第1オイルパイプ71は、オイルポンプ51とオイルクーラー52とを接続する。
オイルクーラー52は、水冷式の熱交換器であって、冷却水とオイルとの間で熱交換を行う。冷却水は、オイルを冷却する他にも、駆動装置Pの電気駆動ユニット10及び制御ユニット20を冷却する。オイルクーラー52は、冷却水の流入口521及び流出口522を有している。
オイルクーラー52は、オイル供給システム5における、オイルポンプ51の下流に配設されている。オイルクーラー52は、ハウジング100の下部における前側に位置している。オイルポンプ51とオイルクーラー52とは、上下方向について、ほぼ同じ高さに位置している。図4に示すように、この位置は、駆動モータ11の下方に相当する位置である。オイルクーラー52は、ハウジング100の前端よりも前方へ突出しない状態で配置されている。この配置は、車両1の衝突安全性を高める上で有利である。
第1ハウジング110の第1仕切壁111の中には、第1貫通孔112及び第2貫通孔113が形成されている(図4参照)。第1貫通孔112及び第2貫通孔113はそれぞれ、略径方向に伸びて、ハウジング100の内外を連通させる。これら第1貫通孔112及び第2貫通孔113は、例えば鋳造時に形成される鋳抜き孔である。第1貫通孔112には、オイルクーラー52のオイルの流入口が接続され、第2貫通孔113には、オイル流出口が接続される。
第1オイルパイプ71は、第1貫通孔112に接続されている。第2貫通孔113には、第2オイルパイプ72が接続されている。第2オイルパイプ72は、オイルクーラー52とオイル通路6とを接続する。
オイル通路6は、メイン通路60と、複数の分配通路61~67と、供給通路68とから構成されている。これらの通路60~68は、例えば鋳造時に形成される鋳抜き孔である。
メイン通路60は、ハウジング100の上端部に位置している。メイン通路60は、モータシャフト11c及びジェネレータシャフト13cの軸方向に沿うように、左右方向に延びている。メイン通路60は、右エンドカバー130、第1ハウジング110、第2ハウジング120、及び、左エンドカバー140にまたがっている。
分配通路61~67は、メイン通路60から分岐している。第1分配通路61は、右エンドカバー130の右端に形成されている。第1分配通路61は、主に、駆動モータ11の右モータ用コイルエンド部11gRと、第1軸受11dとへオイルを供給する。
第2分配通路62は、右エンドカバー130の左右の中間に形成されている。第2分配通路62は、主に、駆動モータ11のモータ用ステータ11bへオイルを供給する。
第3分配通路63は、第1ハウジング110の第1仕切壁111の右隣に形成されている。第3分配通路63は、主に、駆動モータ11の左モータ用コイルエンド部11gLへオイルを供給する。
第4分配通路64は、第2ハウジング10の第2仕切壁121の中に形成されている。第4分配通路64は、メイン通路60から、モータシャフト11c及びジェネレータシャフト13cの位置付近まで下向きに延びている。第4分配通路64は、モータシャフト11c及びジェネレータシャフト13cを通じて、駆動モータ11のモータ用ロータ11a、第2軸受11e、第3軸受13d、ジェネレータ13の発電用ロータ13aへオイルを供給する。
第5分配通路65は、第2ハウジング10の第2仕切壁121の左隣に形成されている。第5分配通路65は、主に、ジェネレータ13の右発電用コイルエンド部13gRへオイルを供給する。
第6分配通路66は、第2ハウジング10の左右の中間に形成されている。第6分配通路66は、主に、ジェネレータ13の発電用ステータ13bへオイルを供給する。
第7分配通路67は、左エンドカバー140に形成されている。第7分配通路67は、主に、ジェネレータ13の左発電用コイルエンド部13gLへオイルを供給する。
供給通路68は、第1ハウジング110の第1仕切壁111の中に形成されている。図4に示すように、供給通路68は、モータシャフト11cの真上に形成されている。供給通路68は、メイン通路60へオイルを供給する。供給通路68の上端はメイン通路60に接続されている。供給通路68は、メイン通路60から下向きに伸びている。供給通路68の下端は、モータシャフト11cの上方でかつ、駆動モータ11のモータ用ロータ11aの外周部付近に位置している。供給通路68はまた、駆動モータ11のモータ用ロータ11aへオイルを供給すると共に、減速機12へオイルを供給する。
供給通路68の中間位置には、連通孔が形成されている。連通孔は、第1仕切壁111の左表面に、左向きに開口している。第2オイルパイプ72は、連通孔に接続されている。
オイルポンプ51が吐出したオイルは、第1オイルパイプ71、オイルクーラー52、第2オイルパイプ72の順に流れて、供給通路68に流入する。オイルは、供給通路68からメイン通路60へ流れて、各分配通路61~67を通じて、又は、供給通路68から、駆動モータ11、減速機12、及び、ジェネレータ13のそれぞれへ供給される。
(コイルエンド部へのオイルの供給構造)
ここで、モータ用コイル11gや発電用コイル13gは、モータ用コイルエンド部11gL,11gR及び発電用コイルエンド部13gL,13gRにオイルを供給することで冷却される。モータ用コイル11gや発電用コイル13gの冷却が不十分であると、各コイル11g,13gに温度分布が生じて、駆動モータ11の熱損失が大きくなったり、ジェネレータの発電効率が悪化したりする。
そこで、本実施形態では、モータ用コイルエンド部11gL,11gR及び発電用コイルエンド部13gL,13gRへのオイルの供給構造を工夫して、モータ用コイル11g及び発電用コイル13gを効率的に冷却できるようにした。以下、モータ用コイルエンド部11gL,11gRへのオイルの供給構造について説明する。発電用コイルエンド部13gL,13gRに対する供給構造については、基本的にモータ用コイルエンド部11gL,11gRに対する供給構造と同じであるため詳細な説明を省略する。尚、以下の説明において、軸方向とはモータシャフト11cの軸方向をいい、径方向とはモータシャフト11cの径方向をいう。
まず、モータ用リード線11hが接続されていない左モータ用コイルエンド部11gLに対するオイルの供給構造について、図6~図11を参照して説明する。
図6に示すように、本実施形態では、径方向における第1ハウジング110の内周壁面と左モータ用コイルエンド部11gLとの間に、円筒状のプレート部材81(以下、円筒状プレート81という)を配置して、第2ハウジング120の内周壁面と円筒状プレート81とで円環状のオイル通路82(以下、円環状オイル通路82という)を構成するようにした。円環状オイル通路82は、第1分配通路61を介してメイン通路60と連通されていて、第1分配通路61を介してメイン通路60からオイルが供給されるようになっている。
図6及び図7に示すように、円筒状プレート81は、軸方向に幅を有する円筒径状をなしている。円筒状プレート81の軸方向の幅は、左モータ用コイルエンド部11gLの軸方向の幅よりも大きい。円筒状プレート81の軸方向の両側端部は、左モータ用コイルエンド部11gLの外側に位置する。円筒状プレート81は樹脂で形成されている。
図7及び図8に示すように、円筒状プレート81の筒軸方向の一側端部には、円筒状プレート81を第1ハウジング110に取付固定するための取付部81aが複数(ここでは5つ)形成されている。各取付部81aは、円筒状プレート81から径方向外側に突出するようにそれぞれ形成されている。各取付部81aは、円周方向に間隔を空けて形成されている。各取付部81aは、円周方向に隣り合う取付部81a同士の間隔が等間隔とならないように、すなわち、隣り合う取付部81a同士の間隔のうち、少なくとも1つの間隔が、他の間隔とは異なるように配置されている。これにより、円筒状プレート81の円周方向の位置決めを容易にしている。
図7に示すように、各取付部81aは、第1ハウジング110にそれぞれボルト85で取付固定される。具体的には、第1ハウジング110には、第1仕切壁111よりも右側部分に、該軸方向と交差する方向に広がる縦壁部114が形成されおり、各取付部81aは、該縦壁部114にボルト83でそれぞれ取付固定される。各取付部81aが縦壁部114に取り付けられた状態で、ボルト83は軸方向に延びた姿勢になる。
図6及び図7に示すように、第1仕切壁111における駆動モータ11側(つまり、右側)の面には、円環状をなしかつ駆動モータ11側に突出する突出部115が設けられている。この突出部115により、第1ハウジング110の内周壁面と突出部115との間に円筒状プレート81を配置する際のガイド部116が形成される。このガイド部116により、円筒状プレート81を左モータ用コイルエンド部11gLの外周に沿って配置するのが容易になる。また、突出部115により、円環状オイル通路82に供給されたオイルの油圧により径方向内側に向かう力がかかったとしても、該力により円筒状プレート81が径方向に変形するのを抑制することができる。
図6、図8、及び図10に示すように、円筒状プレート81の表面には、3つの凹部81b,81cが、円周方向全体に渡って形成されている。3つの凹部のうち中央の第1凹部81bは、第2ハウジング120と協働して円環状オイル通路82を形成する部分である。第1凹部81bは、円筒状プレート81の幅方向の中央よりも取付部81aに近い側にずれて形成されている。これにより、円環状オイル通路82に供給されたオイルの油圧により径方向内側に向かう力がかかったとしても、該力を取付部81aで受けやすくなる。筒軸方向における第1凹部81bの両側にそれぞれ形成された第2凹部81cは、図6に示すように、円環状オイル通路82からオイルが漏れ出ないように、オイルシールが配設される部分である。第2凹部81cは、第1凹部81bと比較して幅が小さく形成されている。
図10及び図11に示すように、第1凹部81bには、複数のオイル供給孔81dが設けられている。このオイル供給孔81dは、円環状オイル通路82から左モータ用コイルエンド部11gLにオイルを供給するための孔である。複数のオイル供給孔81dは、円筒状プレート81の円周方向に間隔を空けて設けられている。円筒状プレート81の内側部分において、各オイル供給孔81dの近傍部分は、平面形状をなす平面部81eとなっている。この平面部81eは、円筒状プレート81を型抜きで形成する際に、オイル供給孔81dを形成するためのピンが径方向に沿って配置されるようにするために設けられている。
図11に示すように、円筒状プレート81が第2ハウジング120に取付固定された状態で、円環状オイル通路82は、その最上部82aで第3分配通路63と接続される。各オイル供給孔81dは、軸方向から見て、最上部82aとモータシャフト11cの中心とを通る第1直線L1に対して鏡面対称に配置されている。また、各オイル供給孔81dは、円筒状プレート81の上側部分よりも下側部分の方が多く設けられている。具体的には、円筒状プレート81の上側部分には、4つのオイル供給孔81dが設けられ、下側には6つのオイル供給孔81dが設けられている。
図6及び図7に示すように、円筒状プレート81よりの径方向内側の位置でかつモータシャフト11cよりも上側の位置には、左モータ用コイルエンド部11gLの上側部分から垂れ落ちたオイルを受ける第1受け皿部84が設けられている。第1受け皿部84は、前後方向に延びおり、前後方向の中央が前端部及び後端部よりも上側に位置するアーチ状をなしている。第1受け皿部84の前端部はモータシャフト11cよりも前側に位置し、第1受け皿部84の後端部はモータシャフト11cよりも後側に位置する。第1受け皿部84は、複数の立壁部84aを有する。立壁部84aは、第1受け皿部84の前後方向の全体に延びている。図示は省略しているが、第1受け皿部84の前端部及び後端部は立壁部84aが設けられず、前後方向にそれぞれ開放されている。第1受け皿部84は、第1仕切壁111にボルト85で固定されている。
円環状オイル通路82に供給されたオイルは、最上部82aから時計回り側と反時計回り側との両方に分岐する。その後、該オイルは、円環状オイル通路82にかかった油圧によって、各オイル供給孔81dから左モータ用コイルエンド部11gLに噴射される。これにより、左モータ用コイルエンド部11gLに冷却用のオイルが供給される。円環状オイル通路82が左モータ用コイルエンド部11gLよりも径方向外側に形成されることで、左モータ用コイルエンド部11gLの最も外側の層よりも径方向外側からオイルを供給することができる。供給されたオイルは、左モータ用コイルエンド部11gLの上側部分については、重力及び毛細管現象によって円周方向及び径方向に行き渡る一方、左モータ用コイルエンド部11gLの下側部分については、毛細管現象によって円周方向及び径方向に行き渡る。
また、左モータ用コイルエンド部11gLの上側部分に供給された後、重力により下側に進んで垂れ落ちたオイルの一部は、第1受け皿部84に受け止められる。第1受け皿部84に受け止められたオイルは、第1受け皿部84に沿って前後方向に進んで、第1受け皿部84の前端部及び後端部から、左モータ用コイルエンド部11gLの下側部分に滴下される。これにより、オイルが届きにくい左モータ用コイルエンド部11gLの下側部分における径方向内側の部分にもオイルを適切に供給することができる。
これらのことから、左モータ用コイルエンド部11gL全体を適切に冷却することができる。特に、左モータ用コイルエンド部11gLが層構造をなしていたとしても、各層に適切にオイルを供給することができる。
次に、図12及び13を参照しながら、モータ用リード線11hが接続された右モータ用コイルエンド部11gRへのオイルの供給構造について説明する。
図12に示すように、右モータ用コイルエンド部11gRへのオイルの供給構造は、右モータ用コイルエンド部11gRに、軸方向の側方から、特に右側からオイルを供給する構成とした。具体的には、右エンドカバー130の右側壁部131に形成されかつ右側に向かって(つまり右モータ用コイルエンド部11gRとは反対側に向かって)凹んだ凹部132と、凹部132を軸方向から覆うプレート部材91とで、右モータ用コイルエンド部11gRの右側に側方オイル通路92を構成するようにした。
図13に示すように、凹部132は、軸方向から見て、右モータ用コイルエンド部11gRの円周方向に沿って形成された円環状をなしている。凹部132は、径方向に積層された右モータ用コイルエンド部11gRのうち、最も径方向外側の層と対向して形成されている。凹部132が円環状をなしていることにより、側方オイル通路92も円環状をなす。凹部132は、鋳抜きにより形成されている。
凹部132は、その最上部で第1分配通路61と接続される。具体的には、図12に示すように、第1分配通路61の下端から左側に向かって横孔61aが延びており、該横孔61aは凹部132の最上部に連通している。これにより、第1分配通路61は、横孔61aを介して、側方オイル通路92の最上部92a(図9参照)と、が接続されている。
図13に示すように、プレート部材91は、モータシャフト11cの径方向に幅を有しかつ凹部132に沿った円環状をなしている。プレート部材91の径方向の幅は、凹部132の溝幅よりも大きい。プレート部材91は、金属製である。
図13に示すように、プレート部材91の径方向外側の端部には、プレート部材91を右エンドカバー130に取付固定するための取付部91aが複数(ここでは4つ)形成されている。各取付部91aは、右エンドカバー130の右側壁部131にそれぞれボルト93で取付固定される。
プレート部材91には、複数のオイル供給孔91bが設けられている。このオイル供給孔91bは、側方オイル通路92から右モータ用コイルエンド部11gRにオイルを供給するための孔である。複数のオイル供給孔91bは、プレート部材91の円周方向に間隔を空けて設けられている。
各オイル供給孔91bは、軸方向から見て、側方オイル通路92の最上部92aとモータシャフト11cの中心とを通る第2直線L2に対して鏡面対称に配置されている。また、各オイル供給孔91bは、プレート部材91の上側部分よりも下側部分の方が多く設けられている。具体的には、プレート部材91の上側部分には、4つのオイル供給孔91bが設けられ、下側には6つのオイル供給孔91bが設けられている。
右側壁部131とプレート部材91との合わせ面には、液状ガスケットが設けられている。これにより、側方オイル通路92からオイルが漏れることを抑制している。
図12及び図13に示すように、プレート部材91よりの径方向内側の位置でかつモータシャフト11cよりも上側の位置には、右モータ用コイルエンド部11gRの上側部分から垂れ落ちたオイルを受ける第2受け皿部94が設けられている。第2受け皿部94は、前後方向に延びおり、前後方向の中央が前端部及び後端部よりも上側に位置するアーチ状をなしている。第2受け皿部94の前端部はモータシャフト11cよりも前側に位置し、第2受け皿部94の後端部はモータシャフト11cよりも後側に位置する。第2受け皿部94は、複数の立壁部94aを有する。立壁部94aは、第2受け皿部94の前後方向の全体に延びている。図示は省略しているが、第2受け皿部94の前端部及び後端部は立壁部94aが設けられず、前後方向にそれぞれ開放されている。第2受け皿部94は、右側壁部131にボルト95で固定されている。
側方オイル通路92に供給されたオイルは、最上部92aから時計回り側と反時計回り側との両方に分岐する。その後、側方オイル通路92にかかった油圧によって、各オイル供給孔91bを介して、右モータ用コイルエンド部11gRに右側から噴射される。オイル供給孔91bは、プレート部材91の上側部分にも下側部分にも形成されているため、右モータ用コイルエンド部11gRの上側部分にも下側部分にも、右側から冷却用のオイルが供給される。側方オイル通路92が、右モータ用コイルエンド部11gRの最も径方向外側の層と対向しているため、オイルは最も径方向外側の層に供給される。供給されたオイルは、右モータ用コイルエンド部11gRの上側部分については、重力及び毛細管現象によって円周方向及び径方向に浸透する一方、右モータ用コイルエンド部11gRの下側部分については、毛細管現象によって円周方向及び径方向に浸透する。
また、右モータ用コイルエンド部11gRの上側部分に供給された後、重力により下側に進んで垂れ落ちたオイルの一部は、第2受け皿部94に受け止められる。第2受け皿部94に受け止められたオイルは、第2受け皿部94に沿って前後方向に進んで、第2受け皿部94の前端部及び後端部から、右モータ用コイルエンド部11gRの下側部分に滴下される。これにより、オイルが届きにくい右モータ用コイルエンド部11gRの下側部分における径方向内側の部分にもオイルを適切に供給することができる。
これらのことから、右モータ用コイルエンド部11gRについても、その全体を適切に冷却することができる。また、側方オイル通路92が右モータ用コイルエンド部11gRの右側に形成されることで、モータ用リード線11hの配策構造を考慮する必要がない。これにより、レイアウト性の悪化も抑制することができる。
(まとめ)
したがって、本実施形態によると、モータシャフト11cと、回転軸に固定されたモータ用ロータ11aと、モータ用ステータ11bとを有する駆動モータ11と、駆動モータ11を収容する第1ハウジング110と、モータ用ステータ11bに巻き付けられたコイルの左モータ用コイルエンド部11gLにオイルを供給するオイル供給システム5と、を備え、左モータ用コイルエンド部11gLは、モータシャフト11cの軸方向においてモータ用ロータ11aよりも外側に位置し、モータシャフト11cの径方向における、第1ハウジング110の内周壁面と左モータ用コイルエンド部11gLとの間には、軸方向から見て左モータ用コイルエンド部11gLの外周に沿って設けられかつ軸方向に幅を有する円筒状プレート81が設けられ、オイル供給システム5は、第1ハウジング110の内周壁面と円筒状プレート81とが協働して形成された円環状オイル通路82と、円筒状プレート81の円周方向に複数設けられ、円環状オイル通路82から左モータ用コイルエンド部11gLにオイルを供給するオイル供給孔81dと、を有する。これにより、左モータ用コイルエンド部11gLの外周に沿って円環状オイル通路82が設けられ、円環状オイル通路82から複数のオイル供給孔81dを介してオイルが左モータ用コイルエンド部11gLに供給される。この結果、左モータ用コイルエンド部11gLの外周全体から左モータ用コイルエンド部11gLにオイルを供給することが可能となるため、左モータ用コイルエンド部11gLを効率的に冷却することができる。
また、本実施形態では、円環状オイル通路82は、円筒状プレート81の外周面部に形成されかつ径方向内側に向かって凹む第1凹部81bと、第1ハウジング110の内周壁面とで構成される。これにより、円環状オイル通路82を形成するために、第2ハウジング120の内周壁面を加工する必要がない。この結果、円環状オイル通路82を容易に形成することができる。
また、本実施形態では、回転軸は左右方向に延びており、オイル供給システム5は、円筒状プレート74の上側において、駆動ユニットハウジング100の壁部内に軸方向に延びるように形成されたメイン通路60と、円環状オイル通路82の最上部82aとメイン通路60とを連通させる第3分配通路63と、を有する。これにより、メイン通路60から円環状オイル通路82へのオイルの供給路を出来る限り短くすることができる。また、円環状オイル通路82の最上部82aとメイン通路60とが連通されていることで、円環状オイル通路82の全体にオイルを行き渡らせ易くなる。この結果、円環状オイル通路82の全体に油圧をかけやすくなって、各オイル供給孔81dから適切にオイルを左モータ用コイルエンド部11gLに供給できるようになるため、左モータ用コイルエンド部11gLをより効率的に冷却することができる。
また、本実施形態では、複数のオイル供給孔81dは、軸方向から見て、円環状オイル通路82の最上部82aと回転軸の中心とを通る第1直線L1に対して鏡面対称に配置されている。円環状オイル通路82の最上部82aに対して時計回り側と反時計回り側とで、油圧に差が生じにくくなる。この結果、オイルの供給量にばらつきが生じにくくなって、左モータ用コイルエンド部11gLをより効率的に冷却することができる。
また、本実施形態では、複数のオイル供給孔81dは、円筒状プレート81の上側部分よりも下側部分の方が多く設けられている。油圧が低くなりやすい円筒状プレート81の下側部分に、油圧が相対的に高くなる上側部分よりも多くのオイル供給孔81dを形成することで、左モータ用コイルエンド部11gLの上側部分と下側部分とで、オイルの供給量に差が生じにくくなる。これにより、左モータ用コイルエンド部11gLをより効率的に冷却することができる。
また、本実施形態では、円筒状プレート81の軸方向の幅は、左モータ用コイルエンド部11gLの軸方向の幅よりも大きく、第1ハウジング110には、軸方向と交差する方向に広がる縦壁部114が設けられており、円筒状プレート81の筒軸方向の一側端部には、径方向外側に向かって突出しかつ縦壁部114に取り付けられる取付部81aが設けられており、各取付部81aは、軸方向に延びるボルト83により縦壁部114に取り付けられる。これにより、回転軸の軸方向から円筒状プレート81を第1ハウジング110内に嵌め込んで、ボルト83を介して第2ハウジング120に取り付けることができる。これにより、円筒状プレート81を駆動ユニットハウジング100に対して容易に取り付けることができるとともに、円筒状プレート81に軸方向の荷重が入力されたとしても、円筒状プレート81がずれて、円環状オイル通路82がずれることを抑制することができる。
特に、本実施形態では、取付部81aは、円筒状プレート81の円周方向に間隔を空けて複数設けられており、円周方向に隣り合う取付部81a同士の間隔のうち、少なくとも1つの間隔は、他の間隔とは異なるように配置されている。すなわち、前述のように、オイル供給孔81dが鏡面対象になるようにかつ上側部分よりも下側部分の方がオイル供給孔81dの数が多くなるように、円筒状プレート81を第1ハウジング110に取り付けるには、円筒状プレート81の円周方向の位置決めを適切に行う必要がある。前記の構成によれば、間隔が異なる部分を目安にして、円筒状プレート81の円周方向の位置決めを容易に行うことができる。
また、本実施形態では、第1ハウジング110の第1仕切壁111の駆動モータ11側の面には、円環状をなしかつ駆動モータ11側に突出する突出部115が設けられ、第1ハウジング110の内周壁面と突出部115との間に円筒状プレート81を配置する際のガイド部116が形成されている。このガイド部116により、円筒状プレート81を左モータ用コイルエンド部11gLの外周に沿って配置するのが容易になる。また、突出部115により、円環状オイル通路82に供給されたオイルの油圧により径方向内側に向かう力がかかったとしても、該力により円筒状プレート81が径方向に変形するのを抑制することができる。
尚、発電用コイル13gについては、発電用リード線13hが接続されていない右発電用コイルエンド部13gRへのオイルの供給構造は、前述のように、円筒状プレート81により円環状オイル通路82を形成する構成となっている。ジェネレータ13の部分については、円筒状プレート81は、第2ハウジング120の内周壁面と協働して円環状オイル通路82を形成する。また、ジェネレータ13側の円環状オイル通路82は、第2ハウジング120に設けられた第5分配通路65によりメイン通路60と連通している。また、取付部81aは、第2ハウジング120における右発電用コイルエンド部13gRよりも左側に設けられかつジェネレータシャフト13cの軸方向と交差する方向に広がる縦壁部にボルトにより取り付けられる。また、第2ハウジング120の第2仕切壁121におけるジェネレータ13側の面には、前記軸方向から見て円環状の突出部が形成され、該突出部と第2ハウジング120の内周壁面とでガイド部が形成される。一方で、発電用リード線13hが接続されている左発電用コイルエンド部13gLについては、プレート部材91と左エンドカバー140に形成された凹部とにより円環状の側方オイル通路92を形成する構成となっている。また、ジェネレータ13側の側方オイル通路92は、左エンドカバー140の左側壁部141に設けられた第7分配通路67によりメイン通路60と連通している。また、取付部91aは、左側壁部141にボルトにより取り付けられる。
(その他の実施形態)
ここに開示された技術は、前述の実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、前述の実施形態では、円筒状プレート81にのみ円周方向全体に広がる第1凹部81bを形成していた。これに限らず第1ハウジング110の内周壁面や第2ハウジング120の内周壁面にも円周方向全体に広がる凹部を形成してもよい。また、円筒状プレート81には凹部を形成せず、第1ハウジング110の内周壁面や、第2ハウジング120の内周壁面にのみ凹部を形成して、円環状オイル通路82としてもよい。
前述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本開示の範囲を限定的に解釈してはならない。本開示の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本開示の範囲内のものである。
ここに開示された技術は、回転電機において、コイルエンド部を効率的に冷却させる構成として有用である。
5 供給システム(オイル供給部)
11 駆動モータ(回転電機本体)
11a モータ用ロータ
11b モータ用ステータ
11c モータシャフト(回転軸)
11g モータ用コイル
11gL 左モータ用コイルエンド部
11gR 右モータ用コイルエンド部
13 ジェネレータ(回転電機本体)
13a 発電用ロータ
13b 発電用ステータ
13c ジェネレータシャフト(回転軸)
13g 発電用コイル
13gL 左発電用コイルエンド部
13gR 右発電用コイルエンド部
60 メイン通路
63 第3分配通路
65 第5分配通路
81 円筒状プレート
81a 取付部
81d オイル供給孔
82 円環状オイル通路
82a 最上部
110 第1ハウジング
113 縦壁部
120 第2ハウジング

Claims (6)

  1. 回転電機であって、
    回転軸と、該回転軸に固定されたロータと、該ロータよりも前記回転軸の径方向外側に位置するステータとを有する回転電機本体と、
    前記回転電機本体を収容するハウジングと、
    前記ステータに巻き付けられたコイルのコイルエンド部にオイルを供給するオイル供給部と、を備え、
    前記コイルエンド部は、前記回転軸の軸方向において前記ロータよりも外側に位置し、
    前記径方向における前記ハウジングの内周壁面と前記コイルエンド部との間には、前記軸方向から見て前記コイルエンド部の外周に沿って設けられかつ前記軸方向に幅を有する円筒状プレートが設けられ、
    前記オイル供給部は、
    前記ハウジングの内周壁面と前記円筒状プレートとが協働して形成された円環状オイル通路と、
    前記円筒状プレートの円周方向に複数設けられ、前記円環状オイル通路から前記コイルエンド部にオイルを供給するオイル供給孔と、
    を有することを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記円環状オイル通路は、前記円筒状プレートの外周面部に形成されかつ前記径方向内側に向かって凹む凹部と、前記ハウジングの内周壁面とで構成されることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1及び2に記載の回転電機において、
    前記回転軸は水平方向に延びており、
    前記オイル供給部は、
    前記円筒状プレートの上側において、前記ハウジングの壁部内に前記軸方向に延びるように形成されたメイン通路と、
    前記円環状オイル通路の最上部と前記メイン通路とを連通させる分配通路と、
    を更に有することを特徴とする回転電機。
  4. 請求項3に記載の回転電機において、
    前記複数のオイル供給孔は、前記軸方向から見て、前記最上部と前記回転軸の中心とを通る直線に対して鏡面対称に配置されていることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項3又は4記載の回転電機において、
    前記複数のオイル供給孔は、前記円筒状プレートの上側部分よりも下側部分の方が多く設けられていることを特徴とする回転電機。
  6. 請求項1~5のいずれか1つに記載の回転電機において、
    前記円筒状プレートの前記軸方向の幅は、前記コイルエンド部の前記軸方向の幅よりも大きく、
    前記ハウジングには、前記軸方向と交差する方向に広がる縦壁部が設けられており、
    前記円筒状プレートの筒軸方向の一側端部には、前記径方向外側に向かって突出しかつ前記縦壁部に取り付けられる取付部が設けられており、
    前記取付部は、前記軸方向に延びる軸状締結部材により前記縦壁部に取り付けられることを特徴とする回転電機。
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