JP2023092205A - 自律走行ロボットシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】一部のセンサに異常が発生しても自律的な移動機能を維持できる自律走行ロボットシステムを提供する。【解決手段】ロボットシステムは、予め記憶した地図情報と走路情報に基づいて自己位置を認識し、メインセンサ55と当該メインセンサを補助するサブセンサ52,54とで走路上の障害物を検知して自律走行する。そして、サブセンサが外乱の影響を受け、自己位置が予め設定した特異領域にある場合に、当該サブセンサを一時的に停止させて走行を継続する、ことを特徴とする。センサが異常状態になりやすい特異領域において一部のサブセンサの機能を停止させることで、ロボットシステムの動作を維持する。【選択図】図5

Description

本発明は、予め作成した地図情報と走路情報に基づいて自律移動する自律走行ロボットシステムに関する。
この種のシステムとして、例えば特許文献1には、作業領域内の障害物を効率的に回避しつつ作業を行う自律走行作業装置が記載されている。この作業装置は、事前に記憶した清掃プランに基づいて自律的に走行し、自動的に清掃する自動走行清掃を行う。
特開2020-194415公報
上記特許文献1の作業装置は、装置本体から所定距離内の障害物の有無を検知する超音波センサや、装置本体付近の床面の段差を検知する赤外線センサ等の障害物センサを備えている。そして、未知の障害物を回避して走行するための回避データを用いて走行データを補正することで、当該作業装置が障害物に対して必要離間距離を維持するようにしている。
しかしながら、自律走行や自動作業は、障害物センサが正常に作動していることが前提となっており、障害物センサが異常状態になると自律走行を維持することができない。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、一部のセンサに異常が発生しても自律的な移動機能を維持できる自律走行ロボットシステムを提供することにある。
本発明の一態様に係る自律走行ロボットシステムは、予め記憶した地図情報と走路情報に基づいて自己位置を認識し、メインセンサと当該メインセンサを補助するサブセンサとで走路上の障害物を検知して自律走行するロボットシステムであって、前記サブセンサが外乱の影響を受け、自己位置が予め設定した特異領域にある場合に、当該サブセンサを一時的に停止させて走行を継続する、ことを特徴とする。
本発明によれば、一部のセンサに異常が発生しても自律的な移動機能を維持できる自律走行ロボットシステムを提供できる。
本発明の実施形態に係る自律走行ロボットシステムについて説明するためのもので、自走式床清掃装置を例に取って示す斜視図である。 図1に示した自走式床清掃装置の模式的な底面図である。 図1に示した自走式床清掃装置における内部の要部を示しており、図1のA-A断面に相当する断面図である。 図1に示した自走式床清掃装置における清掃ユニットの斜視図である。 図1に示した自走式床清掃装置における制御系の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る自律走行ロボットシステムの動作を説明するためのもので、図1に示した自走式床清掃装置の動作の一例を示すフローチャートである。 超音波センサの設定を示すフローチャートである。 3Dセンサの設定を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自律走行ロボットシステムとして、自走式床清掃装置を例に取って示している。図2は、図1に示した自走式床清掃装置の模式的な底面図である。図3は、自走式床清掃装置における内部の要部を示しており、図1のA-A断面に相当する。また、図4は図1に示した自走式床清掃装置における清掃ユニットの斜視図であり、図5は自走式床清掃装置における制御系の構成を示すブロック図である。
なお、本実施形態における自走式床清掃装置は、バッテリ等の電源を内蔵しているが、当該電源については図5に電源部20として示し、具体的な構成並びに説明は省略する。
図1乃至図5を参照すると、本実施形態に係る自走式床清掃装置(以下単に「床清掃装置」という)1は、床面を自走するための走行部2を有する。走行部2は、床清掃装置1の下部に配置されている。本実施形態において、走行部2は、走行用モータ21,21と、走行用モータ21,21によって駆動される左右一対の駆動輪22,22と、左右一対の従動輪23,23とを含む。左右一対の駆動輪22,22は、床清掃装置1の下部後側に配置され、左右一対の従動輪23,23は、床清掃装置1の下部前側に配置されている。そして、走行用モータ21,21が制御装置10の制御に基づき一対の駆動輪22,22を駆動する(回転させる)ことにより、床清掃装置1が床面を走行する。なお、ここでは、左右一対の従動輪23,23が設けられているが、これに限られるものではなく、従動輪は1つであってもよい。
また、本実施形態に係る床清掃装置1は、図4に示すような、床面を清掃するための清掃ユニット3を内部に有している。清掃ユニット3は、床清掃装置1の内部において、前後方向における左右一対の駆動輪22,22と左右一対の従動輪23,23との間に配置されている。
主に図3及び図4を参照すると、清掃ユニット3は、上下方向に延びる駆動シャフト31と、駆動シャフト31を駆動するシャフト駆動部32と、駆動シャフト31に取り付けられた清掃パッド33とを有する。
シャフト駆動部32は、駆動シャフト31の上端側を収容している。シャフト駆動部32は、駆動シャフト31を上下方向に進退させること及び回転(回動を含む。以下同じ)させることが可能に構成されている。具体的には、本実施形態において、シャフト駆動部32は、駆動シャフト31を下方に進出させること、進出させた駆動シャフト31を上方に後退させること、及び任意の進出位置において駆動シャフト31を正転方向及び逆転方向のそれぞれに回転させることが可能に構成されている。シャフト駆動部32は、一例として、正転及び逆転が可能な駆動モータと、この駆動モータの回転を駆動シャフト31に伝達する回転伝達機構と、上記駆動モータの回転を駆動シャフト31の軸方向の直線運動に変換する変換機構と、上記駆動モータと上記回転伝達機構又は上記変換機構とを連結させる連結機構とを含んで構成され得る。但し、これに限られるものではなく、シャフト駆動部32は、駆動シャフト31を進退させる第1駆動部と、駆動シャフト31を回転させる第2駆動部とを別々に有してもよい。
清掃パッド33は、平面視で円形に形成され、その中心部が駆動シャフト31の下端部に取り付けられている。清掃パッド33は、駆動シャフト31の下端部に固定されたパッド保持部331と、パッド保持部331の下面に取り外し可能に取り付けられたパッド部材332とで構成されている。パッド保持部331は、剛体として形成されている。パッド部材332は、床面に接触する部材であり、弾性体で形成されている。
床清掃装置1が床面の清掃を行う場合、シャフト駆動部32が、制御装置10の制御に基づいて、駆動シャフト31を前記初期位置から第1進出位置まで下方に進出させることで清掃パッド33を前記待機位置から清掃位置まで下降させて床面に接触させ、その状態で駆動シャフト31を回転させることで清掃パッド33を回転させる。つまり、清掃ユニット3は、清掃パッド33(パッド部材332)を床面に接触させた状態、さらに言えば、清掃パッド33(パッド部材332)を床面に押圧した状態で回転させる。
再び図1を参照すると、床清掃装置1の上部には、操作パネル4が設けられている。本実施形態において、操作パネル4は、各種情報が入力されると共に各種情報を表示可能なタッチパネル部41を有している。また、操作パネル4には、床清掃装置1の動作モードを選択するためのモード選択スイッチ42及び床清掃装置1を緊急停止させるための緊急停止ボタン43を含む各種操作部が配置されている。
また、床清掃装置1の前面には、情報表示部51、3Dセンサ52、カメラ53、超音波センサ54,54、2D-LiDAR(Light Detection And Ranging)55、及びバンパーセンサ56が上から下に向かってこの順で配置されている。2D-LiDAR55はメインセンサとして用いられ、3Dセンサ52及び超音波センサ54,54はメインセンサを補助するサブセンサとして用いられる。床清掃装置1は、これらのセンサで自己位置を認識すると共に、走路上の障害物を検知して自律走行する。この床清掃装置1の動作時の状況が、カメラ53によって記録(録画)することが可能に構成されている。
情報表示部51は、床清掃装置1の状態、例えば、床清掃装置1が清掃中であることや床清掃装置1に異常が発生したことなどを表示可能に構成されている。3Dセンサ52は、床面の段差と床清掃装置1の前方の障害物を検知する。また、2D-LiDAR55は、自己位置推定や床清掃装置1の前方の障害物を検知するためのものである。これら2D-LiDAR55と3Dセンサ52は、主に床清掃装置1の前方側の所定範囲の形状データ等を取得するためにも利用される。
超音波センサ54,54は、近距離の物体を検知するためのもので、主に床清掃装置1の前方の障害物を検知するために利用される。超音波センサ54,54は、2D-LiDAR55や3Dセンサ52などの光学的なセンサでは検出しにくい透明なガラスなどの検出に適している。バンパーセンサ56は、衝突時の安全停止のためのもので、床清掃装置1が障害物等と衝突あるいは接触しそうな場合に、この状況を検知して緊急停止信号を制御装置10に出力し、床清掃装置1を緊急停止させる。
床清掃装置1の動作は、制御装置10によって統括的に制御される。図5に示すように、制御装置10には、動作制御部101、作業経路設定・記憶部102、センサ条件設定部103及びセンサ処理部104等が設けられている。動作制御部101は、走行用モータ21,21の駆動制御を行って走行部2による走行制御を行うと共に、シャフト駆動部32の駆動制御を行って清掃ユニット3による清掃を行う。作業経路設定・記憶部102には、予め作業経路を走行して記憶した地図情報と、周囲環境や特異領域を含む走路情報が設定されて記憶される。
ここで、特異領域とは、走路の袋小路及び狭小部、反射光及び外乱光を受ける可能性がある場所である。例えば、超音波センサ54,54は、壁際の袋小路では超音波が反響して誤検知する可能性があり、ドアやゲートなどのような狭小部を通過しようとしたときにも超音波が反響して誤検知する可能性がある。一方、3Dセンサ52は、ガラスや鏡面のように反射光や外乱光を受けると、やはり誤検知する可能性がある。
また、センサ条件設定部103には、2D-LiDAR55、3Dセンサ52及び超音波センサ54,54から得られたデータや情報、閾値などの各種の条件が設定される。センサ処理部104は、2D-LiDAR55、3Dセンサ52及び超音波センサ54,54でそれぞれ取得したデータや情報を処理し、自己位置、障害物の存否、障害物までの距離などを算出する。更に、バンパーセンサ56で、床清掃装置1が障害物等と衝突あるいは接触しそうな状況が検知されると、緊急停止信号が動作制御部101に入力され、動作制御部101により走行部2と清掃ユニット3が停止されることで、床清掃装置1が緊急停止される。
上記のような構成において、例えば、モード選択スイッチ42により手動清掃モードが選択されると、制御装置10は、床清掃装置1を手動清掃モードで動作させる。この場合、床清掃装置1の後部上側に設けられた左右一対のハンドル5,5が作業者によって把持され、また、制御装置10は、作業者よる操作パネル4等を介した入力に基づいて床清掃装置1を動作させる。手動清掃モードにおいては、作業者が清掃開始指令を入力すると、制御装置10は、清掃ユニット3のシャフト駆動部32を制御して清掃ユニット3による床面の清掃を開始させると共に、走行部2の走行用モータ21,21を制御して床清掃装置1の走行を開始させる。また、作業者が走行方向の変更指令を入力すると、制御装置10は、走行部2の走行用モータ21,21を制御して、床清掃装置1の走行方向を上記変更指令に応じた方向に変更する。そして、作業者が清掃終了指令を入力すると、制御装置10は、清掃ユニット3のシャフト駆動部32を制御して清掃ユニット3による床面の清掃を終了させると共に、走行部2の走行用モータ21,21を制御して床清掃装置1の走行を停止させる。
他方、モード選択スイッチ42により自動清掃モードが選択されると、制御装置10は、床清掃装置1を自動清掃モードで動作させる。この場合、制御装置10は、対象となる清掃エリアの地図情報と、2D-LiDAR55で取得された情報とに基づいて床清掃装置1の位置(自己位置)を推定し、予め作成された清掃エリアにおける清掃ルートに沿って床清掃装置1を走行させつつ、清掃ユニット3によって床面の清掃を行う。また、制御装置10は、床清掃装置1の前方に障害物が検知された場合、床清掃装置1の走行を停止させて床清掃装置1を待機状態とし、その後、床清掃装置1の前方に障害物が検知されなくなると床清掃装置1の走行を再開させる。更に、制御装置10は、緊急停止ボタン43が操作され、又はバンパーセンサ56から緊急停止信号が入力されると、床清掃装置1を緊急停止させる。
図6は、上述した自動清掃モードにおける床清掃装置1の動作の一例を詳しく示すフローチャートである。まず、対象となる清掃エリアにおける走行ルート(清掃ルート)の作成を行う(ステップS1)。走行ルートの作成は、対象となる清掃エリアを作業者の操作、または作業者の監視下での自律走行に基づき地図情報と走路情報を取得する。この際、清掃ユニット3のシャフト駆動部32によって、駆動シャフト31を初期位置から上記第1進出位置へと下方に進出させることにより、清掃パッド33を上記待機位置から上記清掃位置まで下降させても良いし、下降させなくても良い。つまり、清掃パッド33(パッド部材332)を床面に接触させて実際に清掃を行っても良いし、行わなくても良い。
この走行ルートの作成に際しては、予め移動経路の特徴を確認し、サブセンサが外乱の影響を受ける特異領域の有無を確認し、特異領域を検出した場合にはその位置と誤動作したサブセンサを記憶する。一般に、超音波センサ54,54の場合には、特異領域は走路の袋小路及び狭小部である。また、3Dセンサ52の場合には、反射光及び外乱光を受ける可能性がある場所である。そして、これらの特異領域において、機能を停止させても大きな問題が発生しないサブセンサを確認し、特異領域の位置情報と、どのサブセンサを機能停止させるかの情報を記憶する。
次のステップS2では、上述したステップS1で予め取得した地図情報と走路情報に基づいて、自律移動を行いつつ清掃を実行する(走行開始)。
床清掃装置1の走行中には、全てのセンサを作動し、これらのセンサで障害物を検知することにより、走行停止があるか否か判定を行う(ステップS3)。すなわち、作業経路設定・記憶部102に予め記憶した地図情報と走路情報に基づき、センサ処理部104で2D-LiDAR55から取得した自己位置が、予め設定した特異領域にあるか否かを判定する。この際、3Dセンサ52、超音波センサ54,54及びバンパーセンサ56を作動させ、あらゆる状況を想定して安全を確保する。
そして、走行停止がない、換言すれば自己位置が特異領域にない、と判定されるとそのまま清掃を行いつつ走行ルートに沿って走行し、走行ルートの全てを走行すると清掃が完了する(ステップS4)。
一方、ステップS3で走行停止があると判定されると、制御装置10で異常を検知したか否か判定される(ステップS5)。そして、異常を検知したと判定されると、センサの特定が行われ(ステップS6)、センサのオン/オフ設定の変更が可能か否かの判定が実行される(ステップS7)。
ステップS7で変更が可能であると判定されると、センサのオン/オフ設定の変更を行ってステップS2に戻る(ステップS8)。センサのオン/オフ設定の変更は、次のように実行する。メインセンサである2D-LiDAR55は常時作動状態とする。また、バンパーセンサ56は、障害物に衝突、あるいは接触したときの安全停止のためのものであるので、常時作動状態とする。
これに対し、サブセンサである3Dセンサ52は、袋小路やドアなどの狭小部でオフし、同じくサブセンサである超音波センサ54,54は、反射光や外乱光の影響を受ける場所でオフする。
但し、サブセンサをオフするのは、床清掃装置1のバンパーが障害物に衝突、あるいは接触して停止することを許容できる場所に限定する。また、そのセンサが検知すべきものが配置される可能性があるときにはオフしない。更に、なるべく正常もしくは必要な限りにおいてはオンにするが、周りのセンサと自己位置から考えて疑わしいときにはオフにする。
ステップS5で異常検知ではないと判定された場合、及びステップS7で可能でないと判定された場合には、走行ルートの修正や障害物の除去などの環境や条件の変更を行ってステップS2に戻る(ステップS9)。
従来は、あらゆる状況を想定して、安全機能として複数種類のセンサを搭載しているが、逆に走行を阻害する要因が増える状況にもなる。そこで、地図情報と自己位置情報とに基づいてサブセンサの使用のオン/オフを制御する。すなわち、メインセンサは常時作動させ、誤作動しやすい特定の場所においてはサブセンサのオン/オフを判定し、誤作動したか、可能性があると判断した場合には、そのサブセンサをオフさせることで自律的な走行(作業)を維持できる。
図7は、図6のステップS6で特定されたセンサが超音波センサ54の場合のオン/オフ設定を示しており、図6の破線で囲んだステップに対応するフローチャートである。超音波センサ54に異常が発生した場合には、まず他のセンサで障害物検知をカバーできているか否か判定し(ステップS11)、カバーできている場合にはガラスなどの透明な物体が後から設置されるか否かを判定する(ステップS12)。そして、ガラスなどの透明な物体が後から設置されない場合には、誤検知区間(特異領域)の超音波センサ54をオフする(ステップS13)。
上記ステップS11で、他のセンサで障害物検知をカバーできていないと判定されたときには、ガラスなど超音波センサの検知対象があるか判定する(ステップS14)。このステップS14で検知対象があると判定された場合、及び上記ステップS12でガラスなどの透明な物体が後から設置されると判定された場合には、万が一バンパーに衝突しても問題がないか判定が行われる(ステップS15)。
そして、上記ステップS15で問題ないと判定されると、ステップS13に移って誤検知区間の超音波センサ54をオフして設定が完了する。また、ステップS15で問題があると判定されると、走行ルートの修正や障害物の除去などの環境や条件の変更を行って(ステップS16)設定が完了する。
なお、超音波センサ54の停止時には、タッチパネル部41にアラートを表示して、サブセンサを停止させて走行を継続していることを報知しつつ、地図には解除マークを表示することで、作業者の意図で解除していることを認識させると良い。
図8は、図6のステップS6で特定されたセンサが3Dセンサ52の場合のオン/オフ設定を示しており、図6の破線で囲んだステップに対応するフローチャートである。3Dセンサ52に異常が発生した場合には、まず他のセンサで障害物検知をカバーできているか否か判定し(ステップS21)、カバーできている場合には2D-LiDAR55の高さよりも小さい物体が置かれるか否かを判定する(ステップS22)。そして、小さい物体が置かれていない場合には、誤検知区間(特異領域)の3Dセンサ52をオフする(ステップS23)。
上記ステップS21で、他のセンサで障害物検知をカバーできていないと判定されたときには、段差など3Dセンサ52の検知対象があるか否か判定する(ステップS24)。このステップS24で検知対象があると判定された場合、及び上記ステップS22で2D-LiDAR55の高さよりも小さい物体が置かれると判定された場合には、万が一バンパーに衝突しても問題がないか判定が行われる(ステップS25)。
そして、ステップS25で問題ないと判定されると、ステップS23に移って誤検知区間の3Dセンサ52をオフして設定が完了する。また、ステップS25で問題があると判定されると、走行ルートの修正や障害物の除去などの環境や条件の変更を行って(ステップS26)設定が完了する。
この場合も、3Dセンサ52の停止時には、タッチパネル部41にアラートを表示して、サブセンサを停止させて走行を継続していることを報知しつつ、地図には解除マークを表示することで、作業者の意図で解除していることを認識させると良い。
このように、自律走行ロボットシステムにおいて、走行する経路の特徴と安全性を考慮したうえで、一部のセンサ機能のオン/オフを判断することで、走行制御プログラムを単純化してコストを抑えつつ、センサ異常となりやすい場所でもロボットの走行を維持することができる。
従って、一部のセンサに異常が発生しても自律的な移動機能を維持できる自律走行ロボットシステムを提供できる。
以上の実施形態で説明された構成や制御手順等については、本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものに過ぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
例えば、上述した説明では自走式床清掃装置を例に取って説明したが、自走式床清掃装置に限られるものではなく、例えばフロア内を巡回する警備ロボットなど、他の自律走行ロボットシステムにも同様に適用できるのは勿論である。
1…自走式床清掃装置(床清掃装置)、2…走行部、3…清掃ユニット、4…操作パネル、10…制御装置、21…走行用モータ、22…駆動輪、23…従動輪、31…駆動シャフト、32…シャフト駆動部、33…清掃パッド、51…情報表示部、52…3Dセンサ(サブセンサ)、53…カメラ、54…超音波センサ(サブセンサ)、55…2D-LiDAR(メインセンサ)、56…バンパーセンサ、101…動作制御部、102…作業経路設定・記憶部、103…センサ条件設定部、104…センサ処理部

Claims (5)

  1. 予め記憶した地図情報と走路情報に基づいて自己位置を認識し、メインセンサと当該メインセンサを補助するサブセンサとで走路上の障害物を検知して自律走行するロボットシステムであって、
    前記サブセンサが外乱の影響を受け、自己位置が予め設定した特異領域にある場合に、当該サブセンサを一時的に停止させて走行を継続する、ことを特徴とする自律走行ロボットシステム。
  2. 前記メインセンサは、2D-LiDAR(light detection and ranging)である、請求項1に記載の自律走行ロボットシステム。
  3. 前記サブセンサは、超音波センサであり、前記特異領域は走路の袋小路及び狭小部である、請求項2に記載の自律走行ロボットシステム。
  4. 前記サブセンサは、3Dセンサであり、前記特異領域は反射光及び外乱光を受ける可能性がある場所である、請求項2に記載の自律走行ロボットシステム。
  5. 前記サブセンサを停止させて走行を継続していることを報知する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自律走行ロボットシステム。
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