JP2023091770A - 再生可能な含有物を過半量有するトレッドゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】持続可能な、生物再生可能な、環境に優しい、非化石燃料資源からのタイヤゴム組成物を提供する。【解決手段】ゴム組成物は、100重量部のエラストマーに基づいて(phr)、約40phr~約50phrのポリブタジエンと、約35phr以下のスチレン-ブタジエンコポリマーと、約45phr以下の天然ゴムとからなる群から選択された、少なくとも2つのゴムエラストマーのブレンド;バイオ由来の樹脂材料;ならびにシリカおよびカーボンブラック充填剤を含む、バイオ由来の充填剤;を含む。カーボンブラック充填剤は、ゴム組成物への添加前にバイオ系供給材料に少なくとも部分的に由来している。樹脂とシリカも再生可能な材料に由来している。【選択図】なし

Description

[0001]例示的な本実施形態は、過半の重量パーセントの再生可能な含有物を含んでいるタイヤゴム組成物に関する。本実施形態は、トレッド部材とともに特定の用途を見出すものであり、それらに対する特定の参照により記載される。しかしながら、さらに、例示的な本実施形態は、その他同様の用途にも応用できることを理解されたい。
[0002]タイヤ産業における持続性を改善するために、再生可能な資源からのゴムタイヤ組成物を開発するための継続的な取り組みがなされている。しかしながら、持続可能な組成物は、タイヤが本来の性能を発揮するためには、予測された挙動を示さなければならない。したがって、ゴム性能にほとんど妥協することのない持続可能なゴム組成物が望まれる。
[0003]ゴムタイヤコンパウンドでは、原料および添加剤はそれぞれエラストマーと組み合わされて結果として生ずるタイヤにおいて特定の特性を与える。現在、いくつかの材料-樹脂およびカーボンブラックはそれらの中の2つである-は、化石(本明細書では「炭化水素」とも呼ぶ)燃料資源(すなわち、石油、石炭または天然ガス)に由来する。これらの石油由来の材料の製造に伴う放出物としては、有機物、イオウ化合物、一酸化炭素(CO)および他の汚染物質を挙げることができる。そのような放出物の環境に及ぼす影響を減少させるために、ゴムコンパウンドから、化石燃料資源に起源をもつ材料を減少させるかまたは完全に排除することへの願望がある。しかしながら、1つのバイオ由来の代替材料だけでは、または複数のバイオ由来の代替材料を組み合わせても、従来材料の性能をタイヤコンパウンドで再現することは技術的に困難である。
米国特許第6,936,669号 米国特許第7,981,966号 米国特許第8,217,103号 米国特許第8,569,409号 米国特許出願第2003/0096900号 US8,679,444 US10,500,582 米国特許出願第17/109,262号
Standard Methods for Analyis&Testing of Petroleum and Related Products and British Standard 2000Parts、2003、第62版、Institute of Petroleum出版、英国 Journal of the American Chemical Society、第60巻 ASTM D3037 米国国立標準技術研究所(NIST-USA)基準 ASTM D6866法 The Vanderbilt Rubber Handbook、第13版、1990、417および418頁 The Vanderbilt Rubber Handbook(1978)、344~346頁
[0004]持続可能な、生物再生可能な、環境に優しい、非化石燃料資源からのタイヤゴム組成物を提供する挑戦に対応するために、再生可能な資源に由来した樹脂を含む材料の組み合わせから形成されたゴム組成物を評価することが望まれる。
[0005]本開示の1つの実施形態は、重量パーセントで過半量の再生可能な材料を含むゴム組成物から形成されたタイヤ部材に関する。ゴム組成物は、100重量部のエラストマー(ゴム)に基づいて(phr)、
約40phr~約50phrのポリブタジエンと約35phr以下のスチレン-ブタジエンコポリマーと約45phr以下の天然ゴムからなる群から選択された少なくとも2つのゴムエラストマーのブレンド;
バイオ由来の樹脂材料;ならびに
シリカおよびカーボンブラック充填剤を含むバイオ由来の充填剤
を含む。企図された実施形態では、カーボンブラック充填剤は、カーボンブラック充填剤をゴム組成物へ添加する前にバイオ系供給材料に少なくとも部分的に由来する。樹脂とシリカも再生可能な材料に由来する。
[0006]本開示は、過半の重量パーセントの再生可能な含有物を含んでいるゴム組成物に関する。本開示は、さらにコンパウンドを含むタイヤ部材を有するゴムタイヤに関する。
[0007]本願明細書で使用する場合、「コンパウンドゴム」、「ゴムコンパウンド」、「コンパウンド」という用語は、適切なゴム配合成分と配合された、または混合されたエラストマーを含むゴム組成物を意味する。「ゴム」、「エラストマー」および「ポリマー」という用語は、別に指示されていない場合には、相互交換可能に使用される。このような用語は、当業者には周知であると考えられる。
[0008]本願明細書で使用する場合、文脈上他に必要とされる場合を除き、用語「含む(comprise)」ならびに「含む(comprising)」、「含む(comprises)」、および「含まれる(comprised)」などの用語の変形は、さらなる添加物、成分、整数、またはステップを除外することを意図していない。本願明細書で使用する場合、語句「約(from about)」とは、およそを意味し、本書に記載されている値より±1程度の値を含むことができる。
[0009]本願明細書で使用する場合、用語「バイオ系」または「バイオ由来」という用語は、再生可能かまたは持続可能な資源または天然資源に由来した材料を表し、例えば、副産物または廃棄物が捕捉され再使用されて環境に有害な放出物を削減または除去させる場合、工業資源をさらに含んでもよい。1つの非限定例は、供給材料としての用途向け酸化炭素の隔離である。
[00010]本願明細書で使用する場合、「再生可能である」および「持続可能である」は、相互交換可能に使用され、以後同様に再利用材料を含み、「含有物」および「材料」は、相互交換可能に使用される。
[00011]部分的に、より好ましくは完全に、石油、石炭または天然ガス資源に由来した放射性炭素材料および化石の炭素材料を除外する。バイオ系材料が由来できる資源の例としては、トウモロコシ、植物油などの新鮮な(または発酵からの)バイオマス材料を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
[00012]本開示の重要な態様は、様々な再生可能な材料の組み合わせを用いて達成された重量パーセント含有量の再生可能な含有物である。開示したゴム組成物のさらなる態様は、過半の重量パーセントの再生可能な含有物を有する硬化ゴム組成物の性能が、石油由来の材料から製造された従来のゴム組成物のトレッド性能(湿潤、摩耗および転がり抵抗)に匹敵するか上回ることである。
ゴムポリマー
[00013]開示したゴム組成物は、少なくとも2つのゴムの、より詳細には、共役ジエン系のエラストマーの、混合物を含む。実際には、様々な共役ジエン系のエラストマーは、例えば、イソプレンおよび1,3-ブタジエンの少なくとも一方のポリマーおよびコポリマー、ならびにイソプレンおよび1,3-ブタジエンの少なくとも一方と共重合したスチレンなどのゴム組成物に用いることができる。そのような共役ジエン系エラストマーの代表は、例えば、cis1,4-ポリイソプレン(天然、および合成)、cis1,4-ポリブタジエン、スチレン/ブタジエンコポリマー、約15~約90パーセントの範囲のビニル1,2-含有量を有する中ビニルポリブタジエン、イソプレン/ブタジエンコポリマー、およびスチレン/イソプレン/ブタジエンターポリマーの中の少なくとも1つで構成される。
[00014]実際には、好ましいゴムまたはエラストマーは、ポリイソプレン(天然、または合成)、ポリブタジエンおよびSBRである。さらなる実施形態では、ゴムエラストマーはポリイソプレンおよびポリブタジエンである。1つの実施形態では、ポリブタジエンは過半の量で存在する。好ましい実施形態では、ポリイソプレンは過半の量で存在する。
[00015]1つの実施形態では、ゴム組成物は、約30phr~約60phrのポリブタジエンを含み、さらに約40phr~約50phrのポリブタジエンを含むことが好ましい。1つの実施形態では、ゴム組成物は、最大20重量パーセントのポリブタジエンを含む。
[00016]実際には、cis1,4-ポリブタジエンエラストマーは、例えば、ネオジム化合物で構成された触媒系の存在下に有機溶媒溶液中の1,3-ブタジエンモノマーを重合させることによって調製することができるネオジム触媒で調製されたcis1,4-ポリブタジエンゴムであると考えられる。しかしながら、そのような1,4-ポリブタジエンは、代わりにcis1,3-ブタジエンゴムの有機溶液ニッケル触媒によって調製することができる。
[00017]cis1,4-ポリブタジエンを調製するそのようなネオジム触媒の代表は、例えば、限定を意図したものではないが、Goodyear Tire&Rubber CompanyからのBUD1223(商標)およびLanxessからのCB25(商標)である。
[00018]cis1,4-ポリイソプレンおよびcis1,4-ポリイソプレン天然ゴムは、ゴム技術に精通した者にとっては周知のことである。実際には、第2のゴムポリマーは、ポリイソプレンを含んでもよい。1つの実施形態では、ポリイソプレンは少量で存在することができる。別の実施形態では、ポリイソプレンは過半の量で存在することができる。実際には、好ましいゴムまたはエラストマーは、ある程度の量でポリイソプレン(天然または合成)を含んでいる。1つの実施形態では、ゴム組成物は、最大約45phrのポリイソプレンを、好ましくは天然ゴムの形態で含む。1つの実施形態では、ゴム組成物は、少なくとも約35phrのポリイソプレンを、好ましくは天然ゴムの形態で含む。ある特定の実施形態では、ゴム組成物は、約35phr~約45phrの天然ゴムの形態のポリイソプレンを含む。1つの実施形態では、ゴム組成物は、約10~約35重量パーセント、より好ましくは約15~約30重量パーセントのポリイソプレンを含む。
[00019]1つの企図された実施形態では、少なくとも1つのゴムポリマーはスチレンブタジエンゴムを含んでいる。スチレン/ブタジエンコポリマーは、水性乳化重合(ESBR)および有機溶剤溶液重合(SSBR)によって調製されたものを含んでいる。1つの実施形態では、溶液重合で調製されたSBR(SSBR)もまた企図され、このSBRは典型的には約9~約36パーセントの範囲の結合スチレン含有量を有する。しかしながら、SSBRが34%などの30パーセント超の結合スチレン含有量を有する実施形態が企図される。
[00020]ゴム組成物は、最大約35phrのスチレン-ブタジエンゴムを含むことができる。1つの実施形態では、ゴム組成物はESBRおよびSSBRを含む。1つの実施形態では、ゴム組成物はSSBRを含み、ESBRを除外する。ゴムポリマーのブレンドがSSBRを含む実施形態については、SSBRは、約5phr~約30phr、より好ましくは約10~約25phrの量で存在してもよい。ある特定の実施形態では、ゴム組成物は、最大約5重量パーセントのSSBRを含む。
[00021]SSBRは、例えば、有機炭化水素溶媒の存在下、有機リチウムの触媒作用によって都合よく調製することができる。1つの実施形態では、SSBRは官能化されていない。1つの実施形態では、少なくとも1つのSSBRなどのゴムポリマーは、官能化させることができる。
[00022]官能化エラストマーの代表は、例えば、
(A)沈降シリカ上の水酸基に対して反応性のアミン官能基、
(B)沈降シリカ上の水酸基に対して反応性の鎖末端シロキシ官能基、を含むシロキシ官能基、
(C)前記沈降シリカ上の水酸基に対して反応性のアミン官能基とシロキシ官能基の組み合わせ、
(D)沈降シリカ上の水酸基に対して反応性のチオール官能基およびシロキシ(例えば、エトキシシラン)官能基の組み合わせ、
(E)沈降シリカ上の水酸基に対して反応性のイミン官能基とシロキシ官能基の組み合わせ、
(F)沈降シリカに対して反応性の水酸官能基、
で構成される1つまたは複数の官能基を含んでいるスチレン/ブタジエンエラストマーである。
[00023]官能化エラストマーについては、アミン官能化SBRエラストマーの代表は、例えば、米国特許第6,936,669号に記載された、鎖中官能化SBRエラストマーである。
[00024]エラストマーに結合された1つまたは複数のアミノ-シロキシ基を有するアミノ-シロキシ官能化SBRエラストマーの組み合わせの代表は、例えば、JSRからのHPR355(商標)および米国特許第7,981,966号に記載されたアミノ-シロキシ官能化SBRエラストマーである。
[00025]シランスルフィド基で末端官能化した代表的なスチレン/ブタジエンエラストマーは、例えば、米国特許第8,217,103号および第8,569,409号に記載されている。
[00026]ある特定の実施形態では、ゴムエラストマーは、ブチル系ゴム、特にイソブチレンと、少含有量の例えば、イソプレンおよびハロゲン化ブチルゴムなどのジエン炭化水素とのコポリマーであってもよいことがさらに企図される。
[00027]ある特定の実施形態では、エラストマーは、クロロブチルゴム、ブロモブチルゴムおよびそれらの混合物からなるブレンドを含むハロブチルゴムを含んでもよいことがさらに企図される。
[00028]スズカップリングによるエラストマーも使用することができ、例えば、スズカップリングによる有機溶液重合(tin coupled organic solution polymerization)で製造されるスチレン/ブタジエンコポリマー、イソプレン/ブタジエンコポリマー、スチレン/イソプレンコポリマー、ポリブタジエンおよび前述の官能化スチレン/ブタジエンエラストマーを含むスチレン/イソプレン/ブタジエンターポリマーなどがある。

[00029]ゴム組成物が石油由来の材料をより少なく、あるいは全く含まないことを望むということは、ゴム組成物が石油系の加工油を、もしあったとしても、最小限にすることを意味する。例えば、ゴム組成物が0~約5phrの石油系の加工油、より好ましくは約2phr未満のゴムの石油系の加工油に制限されることが望ましい。
[00030]1つの実施形態では、ゴム組成物は、最大約20phrのゴム加工油を含んでもよい。他の実施形態では、ゴム組成物は、約1phr以上のゴム加工油を含んでもよい。実際には、組成物は、約1~約20phrのゴム加工油、より好ましくは約15~約20phrのゴム加工油を含んでもよい。加工油は、エラストマーを伸展するために典型的に使用される伸展油としてゴム組成物に含めることができる。加工油は、またゴム配合中に油の添加によってゴム組成物に直接含めることができる。ゴム組成物の中で使用される加工油は、エラストマーの中に存在する伸展油と配合時に添加される加工油の両方を含んでいてもよい。適切な加工油としては、芳香族系、パラフィン系、ナフテン系、植物性トリグリセリド油、ならびにMES、TDAE、SRAEおよび重質ナフテン系油などの低PCA油を含む当分野で公知である様々な油を挙げることができる。適切な低PCA油としては、IP346法で求めた多環式芳香族含有量が3重量パーセント未満のものを挙げることができる。IP346法のための手順は、Standard Methods for Analyis&Testing of Petroleum and Related Products and British Standard 2000Parts、2003、第62版、Institute of Petroleum出版、英国に見出すことができる。
[00031]適切な植物性トリグリセリド油は、不飽和エステルがオレイン酸エステル、リノール酸エステルおよびリノレン酸エステルの少なくとも1つの組み合わせで構成される場合、飽和エステルおよび不飽和エステルの組み合わせで構成される。飽和エステルは、例えば、限定することを意図するものではないが、ステアリン酸エステルおよびパルミチン酸エステルのうちの少なくとも1つで構成される。
[00032]1つの実施形態では、植物性トリグリセリド油は、大豆油、ひまわり油、菜種油およびキャノーラ油のうちの少なくとも1つで構成され、それは、ある程度の不飽和度を含んでいるエステルの形態をしている。植物性トリグリセリド油の他の好適例としては、トウモロコシ、ココナッツ、綿の実、オリーブ、パーム、ピーナッツおよび紅花の油を挙げることができる。実際には、油は、大豆油およびひまわり油のうちの少なくとも1つを含んでいる。
[00033]大豆油の場合には、例えば、グリセリントリエステル、すなわちトリグリセリド用の脂肪酸の上記の構成比、または組み合わせが、平均値として表わされており、主に大豆作物の種類や供給源によって多少異なる場合があり、大豆油が得られた特定の大豆作物の栽培条件に依存する場合もある。さらに著しい量の他の飽和脂肪酸が通常存在するが、大豆油は20パーセントを通常超過しない。
[00034]企図された実施形態は、組成物中に約1~10重量パーセントのバイオ由来のゴム加工油を含む。1つの実施形態では、ゴム加工油は、組成物の約3重量パーセント~8重量パーセントを占めている。
樹脂
[00035]本開示の重要な態様は、石油樹脂の代わりに、部分的に、しかし好ましくは完全に、バイオ由来の樹脂材料を使用することである。従来の樹脂は、石油に由来する。これらの樹脂の種類としては、いずれかの炭化水素の化学物質系樹脂(AMS、クマロンインデン、C5、C9、C5/C9、DCPD、DCPD/C9、その他)およびそのいずれかの改質物(フェノール、C9、水素添加、再利用モノマー、その他)を挙げることができる。一方、本発明の1つの実施形態では、これらの種類の樹脂を、使用することが企図されているが、好ましい実施形態ではその代りに、再生可能なバイオ系の化学物質系樹脂ならびにその改質および混合物を使用する。代表的な樹脂としては、さらに、クマロン-インデン樹脂やクマロン樹脂の混合物を含むクマロン系樹脂、ナフテン系油、フェノール系樹脂、ロジンを挙げることができる。他の適切な樹脂としては、フェノール-アセチレン樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、アルキルフェノール-ホルムアルデヒド樹脂、テルペン-フェノール樹脂、ポリテルペン樹脂およびキシレン-ホルムアルデヒド樹脂などのフェノール-テルペン樹脂を挙げることができる。
[00036]テルペン-フェノール樹脂を、使用することができる。テルペン-フェノール樹脂は、フェノールモノマーとリモネン、ピネンおよびデルタ-3-カレンなどのテルペンとの共重合によって得ることができる。1つの実施形態では、樹脂は、60℃~130℃の間の軟化点Tgを特徴とするアルファピネン樹脂であってもよい。
[00037]1つの実施形態では、樹脂はロジンと誘導体に由来した樹脂である。その代表は、例えば、ガムロジン、ウッドロジンおよびトール油ロジンである。ロジンの成分の量は変わりうるが、ガムロジン、ウッドロジンおよびトール油ロジンは同様の組成物を有する。このような樹脂は、二量化させること、重合させること、または不均化させることができる。このような樹脂は、ロジン酸とペンタエリスリトールまたはグリコールなどのポリオールとのエステルの形態であってもよい。
[00038]1つの実施形態では、前記樹脂は部分的にまたは完全に水素添加させてもよい。
[00039]1つの実施形態では、別の種類の樹脂も同様に組成物に添加することができる実施形態が企図されているが、ゴム組成物は、約10~約80phrの少なくとも1つの樹脂、より好ましくは約10~約80phrのバイオ由来の樹脂を含む。1つの実施形態では、ゴム組成物は、15phr以上の樹脂、より好ましくは約20phr以上の樹脂を含む。1つの実施形態では、ゴム組成物は、20phr以上60phr以下の樹脂を含む。
[00040]企図された実施形態は、組成物中に約10~15重量パーセントのバイオ樹脂材料を含む。1つの実施形態では、樹脂材料は、組成物の約12重量パーセント~15重量パーセントを占めている。
充填剤
[00041]開示したゴム組成物は、80~150phrのシリカ充填剤を含む。1つの実施形態では、組成物は、少なくとも90phrのシリカを含む。1つの実施形態では、組成物は、100phr以上のシリカを含む。
[00042]1つの実施形態では、沈降シリカは、
(A)無機の砂(二酸化ケイ素系の砂)に由来した沈降シリカ、または、
(B)籾殻(籾殻を含んでいる二酸化ケイ素)に由来した沈降シリカ
で構成される。
[00043]1つの実施形態では、沈降シリカは、天然に存在する無機の砂(例えば、SiO、二酸化ケイ素、この二酸化ケイ素は微量ミネラルを含んでいる可能性がある)に由来する。無機の砂は、通常、例えば、水酸化ナトリウムなどの強塩基で処理して、ケイ酸塩水溶液(例えば、ケイ酸ナトリウム)を形成する。合成沈降シリカは、酸(例えば、鉱酸および/または例えば、二酸化炭素などの酸性化ガス)を用いてケイ酸塩を制御処理することによってそれから形成される。沈降シリカ粒子の形成を促進するために、電解質(例えば硫酸ナトリウム)が存在してもよい。回収された沈降シリカは、無定形の沈降シリカである。
[00044]好ましい実施形態では、沈降シリカは籾殻由来の沈降シリカである。このような沈降シリカは、SiO、二酸化ケイ素を含み、また、米が植えられた土壌からの微量ミネラルを含んでいる可能性がある籾殻(例えば、籾殻の焼却灰)に由来する。同様の方法で、籾殻(例えば、籾殻灰)を通常、例えば、水酸化ナトリウムなどの強塩基で処理してケイ酸塩水溶液(例えば、ケイ酸ナトリウム)を形成させ、合成沈降シリカを、籾殻由来の沈降シリカ粒子の形成を促進するために電解質(例えば、硫酸ナトリウム)が存在してもよい酸(例えば、鉱酸および/または例えば二酸化炭素などの酸性化ガス)を用いてケイ酸塩を制御処理することによってそこから形成させる。回収された沈降シリカは、無定形の沈降シリカである。例えば、米国特許出願第2003/0096900号を参照されたい。好ましい実施形態では、ゴム組成物は、30~40重量パーセントの籾殻灰シリカ、より好ましくは34~37重量パーセントの間の籾殻灰シリカを含む。
[00045]沈降シリカは、前述の二酸化ケイ素または籾殻に由来したとしても、窒素ガスを使用して測定されるように、例えば約40~約600、より一般的には、グラム当たり約50~約300平方メートルの範囲のBET表面積を有してもよい。表面積を測定するBET法は、例えば、Journal of the American Chemical Society、第60巻、ならびにASTM D3037に、記述されている。
[00046]そのような沈降シリカは、さらに例えば、約100~約400、より一般的には、約150~約300cc/100gの範囲のフタル酸ジブチル(DBP)吸収値を有してもよい。
[00047]シリカが、カーボンブラックなどの別の充填剤と組み合わせて使用される他の実施形態が企図されている。
[00048]1つの実施形態では、ゴム組成物は任意に、100重量部のエラストマーに基づいて(phr)、約0~約50phrのカーボンブラックを含む。1つの実施形態では、ゴム組成物は、20phr以下のカーボンブラックを含む。別の実施形態では、ゴム組成物は、0.1phr以上のカーボンブラックを含み、ある特定の実施形態では、1phr以上のカーボンブラックを含む。1つの実施形態では、ゴム組成物は約1~約15phrのカーボンブラックを含む。好ましい実施形態では、カーボンブラックはバイオ系カーボンブラックである。
[00049]「バイオ系」含有量を導き出すためのASTM-D6866法は、放射性炭素年代決定と同じ概念に立脚するが、年齢方程式は使用しない。この方法は、未知の試料中の放射性炭素(14C)の量と現代の参照基準の量との比率を決定することに依拠する。この比は、単位「pMC」(現代炭素パーセント(percent of modern carbon)により百分率として報告される。分析された材料が現代の放射性炭素および化石炭素(化石炭素は石油、石炭または天然ガス資源に由来する)の混合物である場合、得られたpMC値は試料中に存在するバイオマス材料の量に直接関連する。
[00050]放射性炭素年代測定法において使用される現代の参照基準は、過剰の放射性炭素が大気中に投入された以前の、およそAD1950年と同等の既知の放射性炭素含有量を用いる米国国立標準技術研究所(NIST-USA)基準である。AD1950は、零(0)歳および100pMCを表わす。現代の(新鮮な)バイオマス材料、およびそれに由来する材料は、約107.5の放射性炭素シグネチャーを示す。
[00051]放射性炭素年代決定アイソトープ(14C)には5730年の核半減期がある。化石炭素は、その供給源に依存するが、14Cの含有量は非常に零に近い。107.5pMCが現代のバイオマス材料を表わし、0pMCが石油(化石炭素)誘導体を表わすと仮定すると、材料について測定されるpMC値は、2つの構成成分の種類の割合を反映することになる。したがって、現代の植物油に100%由来する材料は、約107.5pMC付近の放射性炭素シグネチャーを示すはずである。その物質が50%石油誘導体で希釈された場合、それは、54pMC付近の放射性炭素シグネチャーを示すはずである。
[00052]バイオマス含有量結果は、100%が107.5pMCに等しく、0%が0pMCと等しいように割り当てることによって導き出される。この点で、99pMCと測定される試料は、93%の同等のバイオ系含有量の結果を示すことになる。この値は「平均バイオ系の結果」と呼ばれ、分析された材料内のすべての成分が現代の生物のまたは化石の起源だったと仮定する。
[00053]ASTM D6866法によって提供される結果は、平均バイオ系の結果であり、エンド成分放射性炭素シグネチャーにおけるばらつきを説明するための6%の絶対範囲(平均バイオ系の結果の両側に±3%)を包含する。すべての材料が、現代のまたは化石の起源であると推定される。この結果は、製造プロセスにおいて「使用される」バイオ系材料の量ではなく、物質中に「存在する」バイオ系成分の量である。
[00054]1つの実施形態では、タイヤ部材は、ASTM D6866によって定義されるような1パーセント(1%)超の現代炭素含有量を有するカーボンブラック充填剤を含むゴム組成物から形成される。カーボンブラックは、カーボンブラックをゴム組成物へ添加する前にバイオ系供給材料から製造される。1つの実施形態では、カーボンブラックは、少なくとも部分的にバイオ系供給材料に由来し、好ましい実施形態では、化石炭素が全くない。
[00055]1つの実施形態では、カーボンブラックが由来するバイオ系供給材料は、例えば、大豆油、ひまわり油、キャノーラ油、なたね油またはその組み合わせのように、少なくとも1つのトリグリセリド植物油を含む。1つの実施形態では、カーボンブラックが由来するバイオ系供給材料は、少なくとも1つの植物バイオマス、動物バイオマスおよび都市廃棄物バイオマス、またはその組み合わせを含む。
[00056]1つの実施形態では、カーボンブラックは、少なくとも1%の現代炭素含有量を有する。1つの実施形態では、カーボンブラックは、少なくとも約10%、より好ましくは少なくとも約25%、最も好ましくは少なくとも約50%の現代炭素含有量を有する。1つの実施形態では、カーボンブラックは、少なくとも約1pMC、より好ましくは少なくとも約54pMCのバイオマス含有量結果を有する。1つの実施形態では、カーボンブラックは、少なくとも約80pMCのバイオマス含有量結果を有してもよい。
[00057]二酸化炭素を発生させる炭素補強充填剤(carbon-dioxide generated carbon reinforcing filler)を使用する他の実施形態が企図される。適切な二酸化炭素を発生させる炭素補強材は、US8,679,444、US10,500,582、および米国特許出願第17/109,262号に記載されているような方法を用いて製造され、その内容はそれぞれがその全体を本明細書に組み込まれており、それらはともに参照により本明細書に完全に組み込まれている。
[00058]カーボンブラック(従来の、石油-カーボンブラックを含む、異なる粒径および/または他の特性を有する)の様々な組み合わせも、開示したゴム組成物の中で使用することができる。ゴム補強カーボンブラックの代表例は、例えば、The Vanderbilt Rubber Handbook、第13版、1990、417および418頁にそれらのASTM規格とともに挙げられているが、これらに限定されるものではない。そのようなゴム補強カーボンブラックは、例えば60~240g/kgの範囲のヨウ素吸収および34~150cc/100gの範囲のDBP値を有しうる。
カップリング剤
[00059]前記沈降シリカのシリカカプラーの代表は、
(A)その連結橋中に平均約2~約4、または約2~約2.6、または約3.2~約3.8個の範囲の硫黄原子を含有するビス(3-トリアルコキシシリルアルキル)ポリスルフィド、または
(B)アルコキシ有機メルカプトシラン、または
(C)それらの組み合わせ
である。
[00060]そのようなビス(3-トリアルコキシシリルアルキル)ポリスルフィドの代表は、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドで構成される。
[00061]先に議論されたシリカは、ゴム組成物内でのそのインサイチュ反応のために、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドと組み合わせて、ゴム組成物に添加されることが望ましい。
[00062]1つの実施形態では、組成物は、約1phr~約20phrのカップリング剤、より好ましくは、約8phr~約12phrのカップリング剤を含む。
加工助剤-脂肪酸誘導体
[00063]本開示の別の態様は、ゴム組成物用のバイオ由来の加工助剤の添加である。好ましい実施形態では、加工助剤は、バイオ系脂肪酸誘導体および/またはバイオ系脂肪酸誘導体のブレンドであってもよい。加工助剤は、約105℃~約120℃の範囲の軟化点(Tg)を有することが可能である。一般に、約0.5~約5phr、より好ましくは約1~約3phrの加工助剤が組成物に含まれ得る。1つの企図された実施形態では、加工助剤は、Struktol(登録商標)などからZB49として入手することができる。いくつかの実施形態では、加工助剤を、ポリマー間のネットワークについて、カップリング剤、シリカ充填剤および/またはポリマー上の部分の間のカップリングを促進するために使用することができる。
[00064]当業者には、ゴム組成物が、例えば種々の硫黄硬化可能な構成ゴムと、例えば、硫黄供与体;活性化剤、促進剤および遅延剤などの硬化助剤;ならびに加工添加剤、充填剤、顔料、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、抗酸化剤およびオゾン分解防止剤、および解膠剤などの種々の通常使用される添加材料と、を混合するステップなど、ゴム配合技術において一般的に公知の方法によって、配合されるはずであることは容易に理解される。当業者には公知の通り、硫黄加硫可能(sulfur vulcanizable)材料および硫黄加硫(sulfur-vulcanized)材料(ゴム)の使用目的に応じて、上記添加剤は選択され、慣用量で一般的に使用される。
[00065]硫黄供与体の代表例としては、元素硫黄(遊離硫黄)、アミンジスルフィド、ポリマー性ポリスルフィドおよび硫黄オレフィン付加物を挙げることができる。硫黄加硫剤は元素硫黄が望ましい。硫黄加硫剤は、約0.5~8phrの範囲の量で使用できるが、約1~6phrの範囲が望ましい。酸化防止剤の典型的な量は、約0.5~約5phrである。代表的な酸化防止剤は、例えば、The Vanderbilt Rubber Handbook(1978)、344~346頁に開示されているものなどの、例えば、重合したトリメチルジヒドロキノリン、アリール-p-フェニレンジアミンの混合物およびその他であってもよい。好ましい実施形態では、酸化防止剤はリグニン系酸化防止剤である。オゾン分解防止剤の典型的な量は、約1~5phrを含む。非限定的な代表的なオゾン分解防止剤は、例えば、N-(1,3ジメチルブチル)-n’-フェニル-p-フェニレンジアミンである。脂肪酸の典型的な量は、使用される場合、例えばステアリン酸を含むことができ、約0.5~約5phrを含むことができる。酸化亜鉛の典型的な量は、約1~約5phrを含む。好ましい実施形態では、酸化亜鉛は再利用含有物に由来する。ワックスの典型的な量は、約1~約5phrを含む。しばしば、微晶質ワックスが使用されるが精製パラフィンワックスまたは、両方の組み合わせを使用することができる。解膠剤の典型的な量は、約0.1~約1phrを含む。典型的な解膠剤は、例えば、ペンタクロロチオフェノールおよびジベンズアミドジフェニルジスルフィドであってもよい。
[00066]促進剤は、加硫に要する時間および/または温度を制御し、かつ加硫物の特性を改良するために使用される。1つの実施形態では、単一の促進剤系、すなわち一次促進剤を使用することができる。一次促進剤を、約0.2~約3、好ましくは約2~約2.5phrの範囲の総量で使用することができる。別の実施形態では、加硫物を活性化し、かつ加硫物の特性を改良するために、一次と二次促進剤の組み合わせが使用され、二次促進剤を、約0.2~約3、好ましくは約2~約2.5phrの範囲の総量で使用することができる。これらの促進剤の組み合わせは、最終特性に対して相乗効果をもたらすことが期待され、いずれかの促進剤を単独で使用して製造されたものよりも多少良好である。さらに、標準的な加工温度には影響されないが、通常の加硫温度で満足のいく硬化をもたらす遅延作用促進剤を使用することができる。加硫遅延剤も使用することができる。遅延剤の非限定的な例は、N-シクロヘキシルチオフタルイミド(CTP)であってもよい。本発明で使用できる適切な種類の促進剤は、アミン、ジスルフィド、グアニジン、チオ尿素、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、ジチオカルバメートおよびキサントゲン酸塩である。好ましくは、一次促進剤は、例えばN-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)などの、スルフェンアミドである。二次促進剤が使用される場合、二次促進剤には、グアニジン(ジフェニルグアニジン(DPG)など)、ジチオカルバメート(亜鉛ジメチルジチオカルバメートまたは亜鉛ジベンジルジチオカルバメートなど)、またはチウラム化合物が好適である。
[00067]ゴム組成物の混合は、ゴム混合分野の当業者に公知の方法によって達成することができる。例えば、成分は、典型的には少なくとも2つの段階、すなわち、少なくとも1つのノンプロダクティブ段階とそれに続くプロダクティブ混合段階で混合される。硫黄加硫剤を含む最終硬化剤は、典型的には、従来、「プロダクティブ」混合段階と呼ばれる最終段階で混合され、そこでは混合が典型的にはその前のノンプロダクティブ混合段階の混合温度より低い温度、または極限温度(ultimate temperature)で行われる。「ノンプロダクティブ」混合段階および「プロダクティブ」混合段階という用語は、ゴム混合分野の当業者には周知である。ゴム組成物は、熱機械的混合工程に付されてもよい。この熱機械的混合工程は、一般に140℃~190℃のゴム温度を生ずるために適切な時間の間、ミキサーまたは押し出し機内での機械的作業を含む。熱機械的作業の適切な時間は、運転条件、ならびに成分の容量および性質に応じて変動する。例えば、熱機械的作業は、1~20分であってもよい。
[00068]本発明の空気入りタイヤの加硫は、一般的に、例えば約100℃~200℃の範囲の慣用温度で実施される。加硫は、約110℃~180℃の範囲の温度で実施されるのが望ましい。プレス機または金型内での加熱、過熱蒸気または熱風による加熱などの通常の加硫プロセスのいずれが使用されてもよい。そのようなタイヤは、当業者に公知の、そして容易に明らかな様々な方法によって構築、付形、成型および硬化することができる。
[00069]本開示は、そのような方法から形成されたタイヤ部材を企図する。同様に、タイヤ部材は、タイヤに組み込まれていてもよい。タイヤ部材は接地してもよいし、または非接地であってもよい。タイヤは空気入りであってもよいし、または非空気入りであってもよい。1つの実施形態では、タイヤ部材はトレッドであってもよい。
[00070]本開示のタイヤは、レース用タイヤ、乗用車用タイヤ、航空機用タイヤ、農業用、土工機械用、オフロード用、トラック用(商用または旅客用)タイヤなどであってもよい。好ましくは、タイヤは乗用車またはトラック用である。タイヤはラジアルでもバイアスでもよい。
[00071]ゴム組成物そのものは、大いに再生可能な材料の選択およびレベルに依存するが、さらにタイヤサイドウォールもしくは他のタイヤ部材として有用であり得、またはウインドシールドワイパーブレード、ブレーキダイヤフラム、ワッシャー、シール、ガスケット、ホース、コンベヤーベルト、動力伝達ベルト、靴底、靴の甲革および建物のフロアマットもしくは自動用途などの、ゴムトラック、コンベヤーベルトもしくは他の工業製品においても有用であり得る。
[00072]以下の実施例は、本発明を説明することを目的として提示されたもので、制限を目的としたものではない。部はすべて、特に明記されない限り、重量部である。
[00073]これらの実施例において、ゴムコンパウンドの性能に対する再生可能な含有物の開示した組み合わせの影響を説明する。ゴム組成物を、表1~6中のレシピに従う多段階の混合手順で混合した。
[00074]対照ゴムコンパウンド試料A、D、F、K、NおよびQを、等量の類似成分から形成した。これらの対照試料を、ポリブタジエンBR、乳化重合したスチレンブタジエンコポリマーESBR、溶液重合したスチレンブタジエンポリマーESBRと、油(大豆)、カーボンブラック充填剤、バイオ系シランカップリング剤、ワックス、オゾン分解防止剤、リグニン系酸化防止剤、バイオ系脂肪酸誘導体のブレンドおよび再利用酸化亜鉛を含む添加材料と、のブレンドを用いて形成した。その対照も石油由来であるアルファ-メチルスチレン樹脂を用いて形成した。標準的な硬化技術も使用した。
[00075]実験試料BおよびCを、表1に示す。試料BおよびCでは、石油樹脂を、バイオ由来の樹脂、より詳細には、アルファピネン樹脂と置き換える。試料Cは、その他の成分や量は同じで、対照Aに比べて硫黄と促進剤を8パーセント(8%)増量している。
[00076]次いでゴムコンパウンドを硬化し、特に、摩耗、ウエットトラクションおよび転がり抵抗、などを含む様々な特性についてテストした。
[00077]エラストマー100重量部に対しての部数(phr)で示される基本的配合を以下の表1に示す。表1は、さらに対照試料Aならびに実験試料BおよびCの硬化特性を比較したものである。
Figure 2023091770000001
Figure 2023091770000002
[00078]石油由来の樹脂をバイオ由来の樹脂と置き換えた場合、表1では、実験試料Bと対照Aの間で、剛性が低くなる方向にわずかにシフトしていることが分かる。実験試料Cと実験試料B-ともにバイオ由来の樹脂を用いて形成-の間で、硫黄と促進剤を増量することにより、その変化を調整した。これにより試料Cのデルタトルク値が改良され、それによって対照Aにより良く整合するようになる。
[00079]まとめると、実験試料B、Cと対照Aの間で同様の性能指標を、観察した。石油系樹脂の代わりに持続可能な資源で作られた樹脂は、コンパウンドの性能に影響を与えないと、結論付けられる。
[00080]実験試料Eを、表2に示す。試料Eで、従来の石油由来のカーボンブラックを、バイオ由来のカーボンブラックと置き換える。試料Eは、対照Dに比べて大量のカーボンブラックを含み、他のすべては同じ量である。
[00081]次いでゴムコンパウンドを硬化し、特に、摩耗、ウエットトラクションおよび転がり抵抗、などを含む様々な特性についてテストした。
[00082]エラストマー100重量部に対しての部数(phr)で示される基本的配合を以下の表2に示す。表2は、さらに対照試料Dおよび実験試料Eの硬化特性を比較したものである。
Figure 2023091770000003
[00083]石油由来のカーボンブラックをバイオ由来のカーボンブラックと置き換えた場合、表2では、実験試料Eと対照Dの間で、低ひずみ剛性の増加を示す。
[00084]まとめると、バイオ由来のカーボンブラックは、コンパウンドの特性に顕著な影響を及ぼさないことが示された。コンパウンドの性能に顕著な影響を及ぼさずに、着色剤としてバイオ由来のカーボンブラックを使用することができると、結論付けられる。
[00085]実験試料(G~J)を、表3に示す。試料(G~J)では、SSBRの削減とともに、ESBRを天然ゴムに置き換える。試料Gは、改質ゴムブレンドを有する従来の石油由来の樹脂を使用する。試料H~Jは、石油由来の樹脂をバイオ由来の樹脂材料に置き換える。試料IおよびJでは、試料Hよりもバイオ由来の樹脂材料の使用量を増加させている。試料Jでは、さらに試料F~Iよりもシリカ充填剤の量を増加させている。他のすべての成分の量は同じままで、試料H、I、およびJの間で硬化の微調整を行なった。
[00086]次いでゴムコンパウンドを硬化し、特に、摩耗、ウエットトラクションおよび転がり抵抗、などを含む様々な特性についてテストした。
[00087]エラストマー100重量部に対しての部数(phr)で示される基本的配合を以下の表3に示す。表3は、さらに対照試料Fおよび実験試料G~Jの硬化特性を比較したものである。
Figure 2023091770000004
Figure 2023091770000005
[00088]実施例3において、ゴムポリマーブレンドを、ポリマーのTgがより低い方にシフトするように調整した。実験試料G~Jを、予測される性能について、バイオ由来の樹脂および/またはシリカのレベルを上げてその影響を評価するためにテストした。
[00089]天然ゴムに切り換えることによって、試料Hは、低ひずみ剛性の上昇を示した。ポリマーのTgをより低い方へシフトすると、湿潤指標へ悪影響をもたらすが、改善された摩耗指標、雪指標および転がり抵抗指標を示した。
[00090]バイオ由来の樹脂の量を2倍にすることによって、試料Iは、湿潤指標に著しい改良を示したが、転がり抵抗を犠牲にした。可塑剤レベルの増加は、雪指標には方向的に有益であった。全体として、コンパウンドの剛性を減少させた。
[00091]他の変更と組み合わせてより多くのシリカを添加することによって、試料Jは、剛性が回復されることを示した。雪指標も、対照Fと同等であることが分かった。
[00092]タイヤ中のバイオ由来の樹脂材料およびシリカの量を増加させることにより、性能特性に制御可能に影響を与え、再生可能な/持続可能な含有物のパーセントを調整することができると、結論付けられる。このようなポリマー組成を、タイヤトレッドに組み入れることができる。
[00093]表4に示した実験試料Lは、石油由来のカーボンブラックを同量のバイオ由来のカーボンブラックにさらに置き換えることにより、前掲の試料J(それはバイオ由来の樹脂材料の使用量を増加させた)を改質したものである。試料Mで、対照Kおよび試料Lの非官能化SSBRを、官能化SSBRと置き換える。大豆油レベルも、試料KおよびLの油展SSBRの可塑剤レベルを維持するように調整した。
[00094]他のすべての成分の量は同じままで、試料H、I、およびJの間で硬化の微調整を行なった。試料Lの他のすべての成分および量は、試料Jと同じであり、この試料Jは対照Kの石油樹脂よりもバイオ由来の樹脂の方が多く、シリカ充填剤の量が多い。硬化の微調整を試料Kにも行なった。
[00095]次いでゴムコンパウンドを硬化し、特に、摩耗、ウエットトラクションおよび転がり抵抗、などを含む様々な特性についてテストした。
[00096]エラストマー100重量部に対しての部数(phr)で示される基本的配合を以下の表4に示す。表4は、さらに対照試料Kならびに実験試料LおよびMの硬化特性を比較したものである。
Figure 2023091770000006
Figure 2023091770000007
[00097]石油由来のカーボンブラックをバイオ由来のカーボンブラックと置き換える時、実施例2では、コンパウンドの特性への影響はまったく示さなかった。ここで、バイオ由来のカーボンブラックおよびバイオ由来の樹脂材料の組み合わせを、高含有量のシリカおよび官能化SBRを用いてテストする。非官能化SBRの代わりに官能化SBRを使用することにより、転がり抵抗が改善されていることが分かった。他の性能指標には極めてわずかしか影響を及ぼさなかった。したがって、多数の他のバイオ由来の材料を有するタイヤトレッドゴム組成物の中で官能化ポリマーを使用することができると、結論付けられる。
[00098]実験試料Oは、前掲の試料Mと同一処方である。試料Pでは、その他の成分や量は同じで、試料Oのポリマー比率を調整する。この変更により、組成物中の再生可能な材料(含有物)のパーセント量が増加した。
[00099]次いでゴムコンパウンドを硬化し、特に、摩耗、ウエットトラクションおよび転がり抵抗、などを含む様々な特性についてテストした。
[000100]エラストマー100重量部に対しての部数(phr)で示される基本的配合を以下の表5に示す。表5は、さらに対照試料Nならびに実験試料OおよびPの硬化特性を比較したものである。
Figure 2023091770000008
Figure 2023091770000009
[000101]この実施例の前に、試料Mは最も好ましい性能結果を示した。実施例5では、3つのポリマーの混合率を調整し、試料Mと比較した。この調整の結果、-80.0℃から-82.6℃までポリマーのTgがシフト(FOX計算)した。
[000102]実験試料Pの天然ゴム含有量の増加により、コンパウンドの剛性および真の引張強さが増加することが分かった。試料Pでは、再生可能な材料含有物の実質的なパーセント増加をさらに含みながらも、対照Nと比較して、湿潤指標、摩耗指標および雪指標を改善した。さらに、転がり抵抗指標は、対照Nおよび試料Oと同等か、またはそれ以上に改善された。
[000103]実験試料Rは、前掲の試料Pと同一処方である。試料Sでは、ESBRを大量の天然ゴムと置き換えた。他のすべての成分および量は同一のままであった。この変更により、組成物中の再生可能な材料(含有物)のパーセント量がさらに増加した。
[000104]次いでゴムコンパウンドを硬化し、特に、摩耗、ウエットトラクションおよび転がり抵抗、などを含む様々な特性についてテストした。
[000105]エラストマー100重量部に対しての部数(phr)で示される基本的配合を以下の表6に示す。表6は、さらに対照試料Qならびに実験試料RおよびSの硬化特性を比較したものである。
Figure 2023091770000010
Figure 2023091770000011
[000106]さらにトレッドにおける再生可能な含有物のパーセント量を増加させるテストをするために、SBRを除去し、追加の天然ゴムと置き換えた。さらに、この実施例において、天然ゴムはブレンド中のゴムポリマーに、実質的増加で、過半の含有量を占めた。この結果、-82.6℃から-72.3℃までポリマーのTgがシフト(FOX計算)した。
[000107]ポリマー調整の結果、コンパウンドの剛性がわずかに減少した。
[000108]天然ゴムレベルの増加により、ゴム組成物中の再生可能な含有物のパーセントを47重量%(対照Q)から88重量%(実験試料S)に増加させた。試料Sは対照Qに比べて改善された湿潤指標および雪指標を示し、さらに、試料Sは同等な転がり抵抗を示した。
[000109]異なる再生可能な材料の組み合わせから過半のパーセントの再生可能な含有物を有するように形成されたトレッドタイヤゴム組成物は、従来のゴム組成物から形成されたタイヤのその性能を満たすかまたは向上させることができると、結論付けられる。
[000110]本発明の変形は、本明細書に提供されるその説明に照らして可能である。本発明を説明するために特定の代表的な実施形態および詳細を示すが、本発明の範囲を逸脱することなく様々の変更および修正を行なうことができることは当業者には明らかであろう。したがって、ここに記載した特定の実施形態で行なうことができる変更は、下記添付クレームによって定義される本発明の完全に意図する範囲内に入ることを理解されたい。
[発明の態様]
[1] 重量パーセントで過半量の再生可能な材料を含むゴム組成物から形成されたタイヤ部材であって、前記ゴム組成物が、100重量部のエラストマーに基づいて(phr)、
約40phr~約50phrのポリブタジエンと35phr以下のスチレン-ブタジエンコポリマーと45phr以下の天然ゴムとからなる群から選択された少なくとも2つのゴムエラストマーのブレンド;
バイオ由来の樹脂材料;ならびに
シリカおよびカーボンブラック充填剤を含むバイオ由来の充填剤
を含み、ここで前記カーボンブラック充填剤がゴム組成物へ添加前にバイオ系供給材料に少なくとも部分的に由来するシリカおよびカーボンブラック充填剤を含む
タイヤ部材。
[2] ゴム組成物が約75%より多い再生可能な材料を含む、1に記載のタイヤ部材。
[3] ゴム組成物が約85%より多い再生可能な材料を含む、1に記載のタイヤ部材。
[4] 樹脂がテルペン樹脂であること、1に記載のタイヤ部材。
[5] 樹脂がアルファピネン樹脂である、1に記載のタイヤ部材。
[6] 組成物から石油由来の樹脂、油および充填剤材料が除かれている、1に記載のタイヤ部材。
[7] ゴムエラストマーのブレンドが、任意に35phr以下の乳化重合したスチレンブタジエンコポリマー(ESBR)を含む、1に記載のゴム組成物。
[8] ゴムエラストマーのブレンドから乳化重合したスチレンブタジエンコポリマー(ESBR)が除かれている、1に記載のゴム組成物。
[9] ゴムエラストマーのブレンドが約5~約30phrの溶液重合したスチレンブタジエンコポリマー(SSBR)を含む、1に記載のゴム組成物。
[10] SSBRが油展されている、9に記載のゴム組成物。
[11] SSBRが官能化されている、9に記載のゴム組成物。
[12] SSBRが官能化されていない、9に記載のゴム組成物。
[13] ゴムエラストマーのブレンドが約5~約15phrの官能化SSBRを含む、9に記載のゴム組成物。
[14] ゴムエラストマーのブレンドが約35phr~約45phrの天然ゴムを含む、1に記載のゴム組成物。
[15] ゴムエラストマーのブレンドからさらにESBRが除かれている、14に記載のゴム組成物。
[16] 約80phr~150phrのシリカ、および
約1~15phrのカーボンブラック
をさらに含む、1に記載のゴム組成物。
[17] シリカが籾殻灰に由来する、1に記載のゴム組成物。
[18] 約10phr~約50phrの樹脂をさらに特徴とする、1に記載のゴム組成物。
[19] カーボンブラックが、ゴム組成物への添加前に、化石炭素が除かれている供給材料から製造されている、1に記載のタイヤ部材。

Claims (19)

  1. 重量パーセントで過半量の再生可能な材料を特徴とするゴム組成物から形成されたタイヤ部材であって、前記ゴム組成物が、100重量部のエラストマーに基づいて(phr)、
    40phr~50phrのポリブタジエンと35phr以下のスチレン-ブタジエンコポリマーと45phr以下の天然ゴムとからなる群から選択された少なくとも2つのゴムエラストマーのブレンド;
    バイオ由来の樹脂材料;ならびに
    シリカおよびカーボンブラック充填剤を含むバイオ由来の充填剤
    を含み、ここで前記カーボンブラック充填剤がゴム組成物へ添加前にバイオ系供給材料に少なくとも部分的に由来するシリカおよびカーボンブラック充填剤を含む
    タイヤ部材。
  2. ゴム組成物が75%より多い再生可能な材料を含むことを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ部材。
  3. ゴム組成物が85%より多い再生可能な材料を含むことを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ部材。
  4. 樹脂がテルペン樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ部材。
  5. 樹脂がアルファピネン樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ部材。
  6. 組成物から石油由来の樹脂、油および充填剤材料が除かれていることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ部材。
  7. ゴムエラストマーのブレンドが、任意に35phr以下の乳化重合したスチレンブタジエンコポリマー(ESBR)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  8. ゴムエラストマーのブレンドから、乳化重合したスチレンブタジエンコポリマー(ESBR)が除かれていることを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  9. ゴムエラストマーのブレンドが5~30phrの溶液重合したスチレンブタジエンコポリマー(SSBR)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  10. SSBRが油展されていることを特徴とする、請求項9に記載のゴム組成物。
  11. SSBRが官能化されていることを特徴とする、請求項9に記載のゴム組成物。
  12. SSBRが官能化されていないことを特徴とする、請求項9に記載のゴム組成物。
  13. ゴムエラストマーのブレンドが5~15phrの官能化SSBRを含むことを特徴とする、請求項9に記載のゴム組成物。
  14. ゴムエラストマーのブレンドが35phr~45phrの天然ゴムを含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  15. ゴムエラストマーのブレンドからさらにESBRが除かれていることを特徴とする、請求項14に記載のゴム組成物。
  16. 80phr~150phrのシリカ、および
    1~15phrのカーボンブラック
    をさらに特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  17. シリカが籾殻灰に由来することを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  18. 10phr~50phrの樹脂をさらに特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  19. カーボンブラックが、ゴム組成物への添加前に、化石炭素が除かれている供給材料から製造されていることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ部材。
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