JP2023091158A - 光学装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023091158000001
【課題】簡易な構成で複数の光学系の各々における光量を調整することができる光学装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る光学装置は、各々が絞りを有する複数の光学系と、複数の光学系の各々における、絞りの互いに異なる開口径領域に含まれている目標開口径と目標光量との間の関係を示す複数の情報を記憶する記憶部と、複数の光学系の各々における絞りの開口径を変化させることで光量を調整する制御部とを備え、制御部は、複数の光学系の各々における光量を所定の目標光量に調整する際に、所定の目標光量が複数の情報のいずれかに含まれているか決定し、決定された情報に基づいて複数の光学系の各々における絞りの開口径を所定の目標光量に対応する目標開口径に変化させることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光学装置に関し、特に複眼光学系に関する。
従来、複数の光学系からなる複眼光学系を介して複数の映像や画像を取得する撮像装置において、当該複数の映像や画像間で明るさ等の差異があると、当該複数の映像や画像を同時に視認する際に違和感が生じる虞がある。
特許文献1は、外部制御装置から受信した制御情報に基づいて、複数の光学系の各々において光量が互いに一致するように絞りの開口径を調整する複眼カメラを開示している。
特開平11-146425号公報
特許文献1に開示されている複眼カメラでは、使用の際に各絞りの開口径の調整が必要と判断される度に、外部制御装置から当該調整のための制御情報を取得する必要があり、特に映像を撮像する際に処理が煩雑となる。
そこで本発明は、簡易な構成で複数の光学系の各々における光量を調整することができる光学装置を提供することを目的とする。
本発明に係る光学装置は、各々が絞りを有する複数の光学系と、複数の光学系の各々における、絞りの互いに異なる開口径領域に含まれている目標開口径と目標光量との間の関係を示す複数の情報を記憶する記憶部と、複数の光学系の各々における絞りの開口径を変化させることで光量を調整する制御部とを備え、制御部は、複数の光学系の各々における光量を所定の目標光量に調整する際に、所定の目標光量が複数の情報のいずれかに含まれているか決定し、決定された情報に基づいて複数の光学系の各々における絞りの開口径を所定の目標光量に対応する目標開口径に変化させることを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成で複数の光学系の各々における光量を調整することができる光学装置を提供することができる。
第一実施形態に係る複眼光学系ユニットを備える撮像装置の模式的断面図。 第一実施形態に係る複眼光学系ユニットにおける制御量と明るさとの間の関係及び制御量とFナンバーとの間の関係を示した図。 第一実施形態に係る複眼光学系ユニットにおいて制御量が補正される様子を示した図。 第一実施形態に係る複眼光学系ユニットにおける補正制御量と明るさとの間の関係及び補正制御量とFナンバーとの間の関係を示した図。 第二実施形態に係る複眼光学系ユニットにおいて制御量が補正される様子を示した図。 第二実施形態に係る複眼光学系ユニットにおける補正制御量と明るさとの間の関係及び補正制御量とFナンバーとの間の関係を示した図。 従来の複眼光学系ユニットにおいて制御量が補正される様子を示した図。
以下に、本実施形態に係る光学装置を添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお以下に示す図面は、本実施形態を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。
[第一実施形態]
立体画像撮影装置や仮想現実(VR)映像撮影装置では、複数の光学系からなる複眼光学系(複合光学系)を用いて撮影が行われる。
複眼光学系では、複数の光学系の各々に設けられている光量調整装置の製造誤差及び制御バラつきや、各光学系における透過率のバラつき等がある場合に、複数の光学系それぞれを介して取得される複数の映像や画像の間で明るさの差異が発生する。
上記に挙げたような撮影装置では、複数の光学系それぞれを介して取得された複数の映像や画像を同時に視認するため、当該複数の映像や画像の間で差異があると、違和感が生じる虞がある。
特に、取得された複数の映像や画像の間における明るさの差異は認識し易いため、当該明るさの差異がある場合には低減するように調整を行うことが求められる。
従来、複数の画像それぞれにおける基準領域の位置に切出領域を設定し、当該切出領域から得られる画像を調整するための検波領域を当該複数の画像のいずれかの当該基準領域内に設定することで、そのような調整を行う画像処理方法が知られている。
しかしながらそのような画像処理方法では、取得した画像を処理するための画像処理装置が必要となることに加えて、映像を処理する場合には処理が煩雑となる。
また従来、外部制御装置から受信した制御情報に基づいて、複眼カメラ内の相対する制御対象、すなわち各光学系における制御量が互いに一致するように制御を行う複眼カメラシステムが知られている。
しかしながらそのような複眼カメラシステムでは、各光学系の調整が必要と判断される度に、外部制御装置から当該調整のための制御情報を取得する必要があり、特に映像を撮像する際に処理が煩雑となる。
また、光量調整装置として複数の光学系の各々に絞りを設けた場合に、複数の映像や画像の間における明るさの差異を低減するために各絞りの開口径を調整すると、絞りの開口径が調整された光学系においてFナンバーの誤差が許容範囲内に収まらなくなる虞がある。
加えて、光学系の開放径においては当該許容範囲が狭くなることから、Fナンバーの精度を保証するために、典型的には光学系の開放径が所定の固定絞りの開口径によって決定される。
そのため、特に光学系の開放径近傍において上記明るさの差異を低減するために各絞りの開口径を調整すると、光学系の開口径が小さくなることでFナンバーの誤差が許容範囲内に収まらなくなる虞がある。
そこで本実施形態は、使用中に信号処理や画像処理等を行うこと無く、Fナンバーに関する仕様も満たしつつ各光学系の間の光量差を低減することで、高い光量精度で制御を行うことができる複眼光学系ユニットを提供することを目的としている。
図1は、第一実施形態に係る光学装置としての複眼光学系ユニット20を備える撮像装置10の模式的断面図を示している。
撮像装置10は、カメラ本体1及び本実施形態に係る複眼光学系ユニット20を備えている。
また本実施形態に係る複眼光学系ユニット20は、第1の光学系2及び第2の光学系3を備えている。
なお本実施形態に係る複眼光学系ユニット20は、カメラ本体1に固定されていてもよく、交換レンズのようにカメラ本体1に対して着脱可能であっても構わない。
また、本実施形態に係る複眼光学系ユニット20は二つの光学系から構成されているが、これに限らず三つ以上の光学系から構成されていても構わない。
図1に示されているように、第1の光学系2及び第2の光学系3はそれぞれ、所定の焦点距離を有する互いに同一のレンズ構成からなる第1の撮像光学系201及び第2の撮像光学系301を備えている。
また第1の撮像光学系201及び第2の撮像光学系301にはそれぞれ、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302が設けられている。
なお第1の撮像光学系201及び第2の撮像光学系301はそれぞれ、各々が焦点距離やピント位置を調整する際に独立して移動する複数のレンズで構成されていてもよい。
また第1の撮像光学系201及び第2の撮像光学系301はそれぞれ、各々が焦点距離やピント位置を調整する際に独立して一塊で移動する複数のレンズ群で構成されていてもよい。
また第1の撮像光学系201及び第2の撮像光学系301はそれぞれ、各々が焦点距離やピント位置を調整する際に独立して移動する少なくとも一つのレンズと少なくとも一つのレンズ群との組み合わせで構成されていてもよい。
第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302はそれぞれ、例えば、不図示の複数の絞り羽根と、当該複数の絞り羽根を開閉動作させる不図示の開閉機構とを有する絞りである。
具体的に第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302はそれぞれ、光軸OAの周りに配置された複数の絞り羽根の一部同士が重なりあって光軸OA上に絞り開口を形成する、いわゆる虹彩絞りである。
また第1の光学系2は、第1の光量調整装置202に設けられている開閉機構を駆動する駆動手段としての第1の光量調整装置駆動部203を備えている。
同様に第2の光学系3は、第2の光量調整装置302に設けられている開閉機構を駆動する駆動手段としての第2の光量調整装置駆動部303を備えている。
以下、第1の光量調整装置駆動部203及び第2の光量調整装置駆動部303をそれぞれ、単に第1の駆動部203(制御部)及び第2の駆動部303(制御部)と称する。
そして、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれによる絞り値(Fナンバー)は、複数の絞り羽根の位置に応じて変化する。
第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302では、複数の絞り羽根それぞれの位置に応じて複数の絞り羽根の間の重なり量が変化する。
そのため、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれにおける複数の絞り羽根それぞれの位置に応じて、第1の駆動部203及び第2の駆動部303に印加される作動負荷も変化する。
一般的に、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれにおける絞り値、すなわち複数の絞り羽根の間の重なり量が大きくなると、第1の駆動部203及び第2の駆動部303に印加される作動負荷は、増大する。
具体的に第1の駆動部203及び第2の駆動部303は、例えばステッピングモータから構成されている。
そして第1の光学系2は、第1の駆動部203による駆動を制御する第1のレンズ制御部204(制御部)を備えている。
また第2の光学系3は、第2の駆動部303による駆動を制御する第2のレンズ制御部304(制御部)を備えている。
具体的に第1のレンズ制御部204及び第2のレンズ制御部304はそれぞれ、第1の駆動部203及び第2の駆動部303に印加する駆動信号の極性を変更することで、第1の駆動部203及び第2の駆動部303の駆動方向を制御する。
また第1のレンズ制御部204及び第2のレンズ制御部304はそれぞれ、第1の駆動部203及び第2の駆動部303に印加する駆動信号のパルス数を変更することで、第1の駆動部203及び第2の駆動部303の駆動位置を制御する。
これにより、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれにおける複数の絞り羽根の開閉動作量(開口量、開口径)を変化させることができる。
また第1の駆動部203及び第2の駆動部303にはそれぞれ、開放絞り位置(開放Fナンバー)に対応する複数の絞り羽根の位置を検出する不図示の絞り位置検出手段が設けられている。
なお本実施形態に係る複眼光学系ユニット20では、当該絞り位置検出手段は衝撃等を受けた場合を考慮して設けられているが、当該絞り位置検出手段に対してステッピングモータのパルスカウントによるオープン制御を行っても構わない。
また第1の光学系2は、カメラ本体1内に設けられている第1のカメラ通信部105と通信する第1のレンズ通信部205を備えている。
同様に第2の光学系3は、カメラ本体1内に設けられている第2のカメラ通信部106と通信する第2のレンズ通信部305を備えている。
第1のレンズ制御部204及び第2のレンズ制御部304はそれぞれ、第1のレンズ通信部205及び第2のレンズ通信部305を介してカメラ本体1から信号(目標絞り値信号)を受信する。
そして第1のレンズ制御部204及び第2のレンズ制御部304はそれぞれ、受信した信号に基づいて、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302の開口量(開口径)を制御する。
具体的に第1のレンズ制御部204及び第2のレンズ制御部304はそれぞれ、明るさ(絞り値)に対応する駆動指示制御量(以下、単に制御量と称する。)に基づいて第1の駆動部203及び第2の駆動部303を制御する。
これにより、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302の開口径が変更される。
第1の光学系2は、第1の光学系2における目標明るさと第1の光量調整装置202に対する目標制御量との間の関係を示すテーブル(情報)を記憶する第1の記憶部206を備えている。
同様に第2の光学系3は、第2の光学系3における目標明るさと第2の光量調整装置302に対する目標制御量との間の関係を示すテーブル(情報)を記憶する第2の記憶部306を備えている。
そして第1のレンズ制御部204は、第1の駆動部203を制御する際に、第1の記憶部206に記憶されている当該テーブルから目標制御量を取得する。
また第2のレンズ制御部304は、第2の駆動部303を制御する際に、第2の記憶部306に記憶されている当該テーブルから目標制御量を取得する。
なお本実施形態に係る複眼光学系ユニット20では、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおいて、上記テーブルを記憶する第1の記憶部206及び第2の記憶部306が設けられているが、これに限られない。
すなわち、上記テーブルの少なくとも一部は、第1の記憶部206及び第2の記憶部306とは別のクラウドコンピューティングシステム等の装置に記憶されていてもよい。
このとき第1のレンズ制御部204及び第2のレンズ制御部304はそれぞれ、無線通信等を介して当該別の装置に記憶されているテーブルから目標制御量を取得する。
これにより、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302の開口量を制御することができる。
図1に示されているように、カメラ本体1は、第1の撮像素子102、第2の撮像素子103、カメラ制御部104、第1のカメラ通信部105及び第2のカメラ通信部106を備えている。
第1の撮像素子102及び第2の撮像素子103はそれぞれ、CMOSセンサやCCDセンサであり、第1の光学系2及び第2の光学系3を介して形成された光学像(被写体像)を受光し光電変換を行うことで画像データを取得する。
そして第1の撮像素子102及び第2の撮像素子103はそれぞれ、取得した当該画像データをカメラ制御部104に出力する。
なおカメラ本体1では、第1の撮像光学系201及び第2の撮像光学系301それぞれに対応するように第1の撮像素子102及び第2の撮像素子103が設けられているが、これに限られない。
すなわち、カメラ本体1内に単一の撮像素子を設け、当該単一の撮像素子が第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれからの複数の光学像を受光し光電変換を行うことで複数の画像データを取得してもよい。
カメラ制御部104は、第1の撮像素子102及び第2の撮像素子103を制御すると共に、第1のカメラ通信部105及び第2のカメラ通信部106を制御する。
具体的にカメラ制御部104は、第1のカメラ通信部105及び第2のカメラ通信部106と第1のレンズ通信部205及び第2のレンズ通信部305とを介して、第1のレンズ制御部204及び第2のレンズ制御部304に目標明るさを送信する。
すなわち第1のカメラ通信部105及び第2のカメラ通信部106はそれぞれ、第1の光学系2及び第2の光学系3における目標明るさに関する情報を送信する。
次に、本実施形態に係る光学装置としての複眼光学系ユニット20における第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302の制御について説明する。
図2(a)は、第1の光量調整装置202に対する制御量と対応する実際の絞り位置での明るさとの間の関係、並びに第2の光量調整装置302に対する制御量と対応する実際の絞り位置での明るさとの間の関係を示している。
また図2(b)は、第1の光量調整装置202に対する制御量と対応するFナンバーとの間の関係、並びに第2の光量調整装置302に対する制御量と対応するFナンバーとの間の関係を示している。
なお図2(a)及び(b)では、第1の光量調整装置202における変化が実線で示されていると共に、第2の光量調整装置302における変化が破線で示されている。
そして図2(a)及び(b)では、横軸が当該制御量(絞り制御量、開口径)に対応している。
また図2(a)の縦軸は、明るさ(絞り値、光量)に対応しており、AV0にいくに従って、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれの実際の絞り位置での明るさは、より明るくなる。
また図2(b)の縦軸は、Fナンバーに対応しており、すなわち光学系における焦点距離を開口径(瞳径)で割った値を示している。
ここで、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302に対する制御量を変化させる際に当該焦点距離は変化しないため、図2(b)の縦軸は光学系の開口径を示していると解釈することができる。
すなわち図2(b)の縦軸については、Fno0にいくに従って、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおける開口径は、より増大し、Fno0において当該開口径は開放径に到達する。
上記から、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれに対する制御量を0に設定することで、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302において絞り開放としたときの明るさAV0及びFナンバーFno0が設定される。
換言すると、明るさAV0とは各光学系の開放径における光量であり、光学系における所定の固定絞りによって決定されてもよく、所定の大きさの開口径によって所定の明るさを設定することができる治具等によって決定されてもよい。
なお図2(a)の縦軸に示されているAV0、AV1、AV2・・・は、実際のAV値ではなく、目標制御量0、1、2・・・それぞれに対応する目標明るさを示すものである。
具体的には、目標制御量0、すなわち絞り開放のときの明るさAV0に対して所定の段ずつ暗くなるように、AV1、AV2、AV3、AV4及びAV5が設定される。
また図2(b)の縦軸に示されているFno0、Fno1、Fno2・・・は、実際のFナンバーの値ではなく、目標制御量0、1、2・・・それぞれに対応する目標Fナンバーを示すものである。
ここで本実施形態に係る複眼光学系ユニット20において、図2(a)及び(b)に示されているような目標制御量0乃至5、目標明るさAV0乃至AV5及び目標FナンバーFno0及びFno5は一例である。すなわち、目標制御量、目標明るさ及び目標Fナンバーそれぞれの数は、これに限られない。
第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302ではそれぞれ、第1の駆動部203及び第2の駆動部303に対する連結部におけるガタや、複数の絞り羽根を開閉させるカム機構におけるガタ等の機械的ガタがある。
また第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302ではそれぞれ、構成部品における製造バラつきもある。
そのため、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれに対して互いに同一の制御量で制御を行っても、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302はそれぞれ、開口径が互いに異なる位置に駆動される。
また、第1の光学系2及び第2の光学系3におけるレンズの製造バラつきや透過率のバラつき等、明るさに影響する光学的なバラつきも存在する。
このように機械的なバラつきと光学的なバラつきとが存在することで、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれにおける実際の絞り位置での明るさは、互いに異なることとなる。
例えば図2(a)に示される例では、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれに対して目標制御量5で制御を行っても、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302の間で対応する実際の絞り位置での明るさがAだけ異なる。
そのため、第1の撮像素子102及び第2の撮像素子103それぞれにおいて第1の光学系2及び第2の光学系3を介して形成される光学像、ひいては取得される画像データの間で明るさの差が発生する。
一方、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれに対して目標制御量5で制御を行った際には、図2(b)に示されているように、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302の間でFナンバーの差はAより小さいBとなる。
これは、Fナンバーには上記に示した定義から透過率の影響、すなわち光学的なバラつきが含まれていないためである。
また、目標制御量0に対応する光学系の開放径は典型的には固定径で設定されているため、図2(b)に示されているように、第1の光学系2及び第2の光学系3の間で目標制御量0におけるFナンバー、すなわちFno0の差はほぼ0になる。
図7(a)は、従来の複眼光学系ユニットにおける第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302に対する制御量が補正される様子を示している。
なお、ここで示す従来の複眼光学系ユニットは、本実施形態に係る複眼光学系ユニット20と同一の構成であるため、同一の部材には同一の符番を付して説明を省略する。
まず、当該従来の複眼光学系ユニットにおいても、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおいて、第一実施形態に係る複眼光学系ユニット20と同様に、図2(a)に示されているような制御量と明るさとの間の関係が得られたとする。
また、当該従来の複眼光学系ユニットにおいても、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおいて、第一実施形態に係る複眼光学系ユニット20と同様に、図2(b)に示されているような制御量とFナンバーとの間の関係が得られたとする。
そして分かり易くするために、第2の光学系3において目標制御量0、1、2、3、4及び5において計測された明るさをそれぞれAV0’、AV1’、AV2’、AV3’、AV4’及びAV5’と表す。
また、目標明るさAV0乃至AV5(目標光量)のうち隣接する目標明るさ間では、制御量の変化に応じて明るさは線形に変化すると仮定する。
そして当該従来の複眼光学系ユニットでは、各目標制御量において第1の光学系2における目標明るさと第2の光学系3における目標明るさとが互いに等しくなるように、目標制御量の補正が行われる。
具体的には、第1の光学系2において、目標明るさAV0乃至AV5がそれぞれ第2の光学系3における明るさAV0’乃至AV5’に補正されるように、目標制御量0乃至5を補正する。
すなわち図7(a)内の白丸で示されているように、目標明るさAV0’、AV1’、AV2’、AV3’、AV4’及びAV5’それぞれに対応する、補正された目標制御量0a、1a、2a、3a、4a及び5aが決定される。
なお以下では、補正された目標制御量を補正目標制御量と称する。
表1は、当該従来の複眼光学系ユニットでの第1の光学系2における目標明るさ、対応する目標制御量及び対応する補正目標制御量を示すテーブルである。
Figure 2023091158000002
図7(b)は、当該従来の複眼光学系ユニットにおける第1の光量調整装置202に対する補正制御量と対応する実際の絞り位置での明るさとの間の関係を示している。
また図7(b)は、当該従来の複眼光学系ユニットにおける第2の光量調整装置302に対する制御量と対応する実際の絞り位置での明るさとの間の関係も示している。
なお、第1の光量調整装置202に対する補正目標制御量0a乃至5aのうち隣接する補正目標制御量間は互いに等間隔では無いことに注意されたい。
すなわち図7(b)において、実際には第1の光量調整装置202に対する補正目標制御量0a乃至5aと第2の光量調整装置302に対する目標制御量0乃至5とはそれぞれ、互いに一致していないことに注意されたい。
上記のことについては以下に示す図7(c)でも同様である。
図7(b)に示されているように、第1の光量調整装置202に対する制御量を補正することで、各制御量において第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおける明るさが互いに等しくなっていることがわかる。
図7(c)は、当該従来の複眼光学系ユニットにおける第1の光量調整装置202に対する補正制御量と対応するFナンバーとの間の関係、並びに第2の光量調整装置302に対する制御量と対応するFナンバーとの間の関係を示している。
上記のように当該従来の複眼光学系ユニットでは、各制御量において第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおける明るさが一致するように第1の光量調整装置202である絞りの開口径としての制御量を補正している。
これにより、第1の光学系2での各目標制御量におけるFナンバーが変化することで、図2(b)に示されている第1の光量調整装置202に対する制御量と対応するFナンバーとの間の関係は、図7(c)内の白丸で示されているように変化する。
すなわち第1の光量調整装置202に対する制御量を補正しても、図7(c)に示されているように、各制御量において第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおけるFナンバーの間で依然としてCで示される差が残存していることがわかる。
この差は、上述したように、第1の光学系2及び第2の光学系3における透過率の影響、すなわち光学的なバラつきによるものである。
撮像装置では、一般的にFナンバーは数値として表示されると共に、図7(c)内の矢印で示されているように、各Fナンバーにおいて誤差の許容範囲が設定されている(ISO517;1996参照)。
そして、当該従来の複眼光学系ユニットのように明るさのみを考慮して補正を行うと、図7(c)に示されているように、第1の光学系2において補正目標制御量0a、2a及び5aでのFナンバーが当該誤差の許容範囲から逸脱してしまう。
特に、目標制御量0に対応する光学系の開放径におけるFナンバーの誤差の許容範囲は、その他の制御量に対応する光学系の開口径におけるFナンバーの誤差の許容範囲より狭く設定されていることが多い。
そのため上述のように目標制御量0に対応する光学系の開放径は固定径で設定されることが多く、当該従来の複眼光学系ユニットのように明るさのみを考慮して補正を行うと、特に目標制御量0におけるFナンバーFno0が誤差の許容範囲から逸脱することとなる。
そこで本実施形態では、以下に詳細に示すように、各光学系においてFナンバーを考慮して各光量調整装置に対する制御量の補正を行う。
図3(a)及び(b)はそれぞれ、本実施形態に係る複眼光学系ユニット20において第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302に対する制御量が補正される様子を示している。
なお以下に示す補正処理は、本実施形態に係る複眼光学系ユニット20を外部の装置に取り付けることで行ってもよく、本実施形態に係る複眼光学系ユニット20が取り付けられるカメラ本体1において行ってもよい。
本実施形態に係る複眼光学系ユニット20では、図2(a)に示されている制御量と対応する実際の絞り位置での明るさとの間の関係を、図2(b)に示されている制御量と対応するFナンバーとの間の関係を考慮して補正する。
具体的には、まず第1の光学系2については、目標制御量0及び対応する目標明るさAV0(1)を基準として、目標明るさAV1(1)乃至AV5(1)に対応するように目標制御量1乃至5を補正する。
すなわち各目標制御量1乃至5に対しては、目標制御量0及び対応する目標明るさAV0(1)を基準として、目標明るさAV1(1)乃至AV5(1)に対応する補正された目標制御量(以下、「補正目標制御量」と称する。)を決定する。
これにより、図3(a)内の白丸で示されているように、目標明るさAV1(1)、AV2(1)、AV3(1)、AV4(1)及びAV5(1)それぞれに対応する、補正目標制御量1b、2b、3b、4b及び5bが決定される。
次に第2の光学系3については、まず、光学系の開放径に対応する目標制御量0を第1の補正領域(第1の開口径領域)、目標制御量0より絞り側の残りの目標制御量を第2の補正領域(第2の開口径領域)に割り当てる。
すなわち、第1の補正領域は光学系の開放径に対応する目標制御量0によって規定され、第2の補正領域は目標制御量0より絞り側の残りの目標制御量によって規定される。
そして、第2の補正領域に含まれる各目標制御量1乃至5に対しては、第1の光学系2における目標制御量0及び対応する目標明るさAV0(1)を基準として、目標明るさAV1(1)乃至AV5(1)に対応するように目標制御量1乃至5を補正する。
すなわち各目標制御量1乃至5に対しては、第1の光学系2における目標制御量0及び対応する目標明るさAV0(1)を基準として、目標明るさAV1(1)乃至AV5(1)に対応する補正目標制御量を決定する。
換言すると第2の光学系3においては、目標制御量1乃至5における各目標明るさは、第1の光学系2における目標制御量0での目標明るさAV0(1)と第2の光学系3における目標制御量0での目標明るさAV0(2)との間の差に基づいて補正される。
これにより、図3(b)内の白丸で示されているように、目標明るさAV1(1)、AV2(1)、AV3(1)、AV4(1)及びAV5(1)それぞれに対応する、補正目標制御量1c、2c、3c、4c及び5cが決定される。
一方、第1の補正領域に含まれる目標制御量0に対しては補正を行わない。
すなわち、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおける目標制御量0(第1の開口径)は、互いに同一の大きさに維持される。
これにより、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおける目標制御量0での明るさAV0(1)及びAV0(2)(第1の光量)は維持される。
なお、第2の光学系3における第2の補正領域に含まれる目標制御量の上記補正は、第1の光学系2における所定の制御量及び対応する明るさ(第2の光量)を基準として行っても構わない。
換言すると、第1の光学系2及び第2の光学系3において、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302である絞りの開口径としての制御量と光量としての明るさとの間の関係が計測される。
そして、当該計測結果に基づいて目標光量としての目標明るさAV0乃至AV5それぞれに対応する当該絞りの目標開口径としての目標制御量0乃至5が補正される。
表2は、第1の光学系2における目標明るさ、対応する目標制御量及び対応する補正目標制御量を示すテーブルである。
Figure 2023091158000003
また表3は、第2の光学系3における第1の補正領域での目標明るさ、対応する目標制御量及び対応する補正目標制御量を示す第1のテーブルである。
また表4は、第2の光学系3における第2の補正領域での目標明るさ、対応する目標制御量及び対応する補正目標制御量を示す第2のテーブルである。
Figure 2023091158000004
Figure 2023091158000005
図4(a)は、第1の光量調整装置202に対する補正制御量と対応する実際の絞り位置での明るさとの間の関係、並びに第2の光量調整装置302に対する補正制御量と対応する実際の絞り位置での明るさとの間の関係を示している。
図4(a)に示されているように、本実施形態に係る複眼光学系ユニット20では、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれの対応する実際の絞り位置での明るさの間の差を低減できていることがわかる。
また図4(b)は、第1の光量調整装置202に対する補正制御量と対応するFナンバーとの間の関係、並びに第2の光量調整装置302に対する補正制御量と対応するFナンバーとの間の関係を示している。
図4(b)に示されているように、本実施形態に係る複眼光学系ユニット20では、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおける各Fナンバーが、誤差の許容範囲内に収まっていることがわかる。
第1の光学系2において表2に示されているように決定されたテーブルは、第1の記憶部206に記憶される。
また、第2の光学系3において表3及び表4に示されているように決定された第1のテーブル及び第2のテーブルは、第2の記憶部306に記憶される。
そして撮像装置10を使用する際には、第1のレンズ制御部204及び第2のレンズ制御部304によって第1の記憶部206及び第2の記憶部306から当該テーブルが読み出される。
次に、カメラ制御部104の指示に基づいて第2の光学系3の目標明るさを設定する際には、第2のレンズ制御部304は、当該目標明るさが第1のテーブル及び第2のテーブルのいずれに含まれているか決定する。
そして、第1のレンズ制御部204は取得したテーブルを参照すると共に、第2のレンズ制御部304は決定されたテーブルを参照することで、当該目標明るさに対応する補正目標制御量を決定する。
そして第1のレンズ制御部204及び第2のレンズ制御部304それぞれが、当該決定された補正目標制御量に基づいて第1の駆動部203及び第2の駆動部303の駆動を制御する。
これにより、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれにおける絞り口径を高精度に設定することができる。
以上のように本実施形態に係る複眼光学系ユニット20では、第2の光量調整装置302に対する各目標制御量を、複数の補正領域に割り当てることで、各補正領域に含まれている制御量に応じて互いに異なる制御を行う。
具体的には、目標制御量0は第1の補正領域、目標制御量0より絞り側の残りの目標制御量は第2の補正領域に割り当て、第2の補正領域に含まれる各目標制御量に対しては補正を行う一方で、第1の補正領域に含まれる目標制御量0に対しては補正を行わない。
換言すると、互いに異なる補正領域(制御領域、開口径領域)に含まれている目標制御量と目標明るさとの間の関係を示す複数のテーブル(複数の情報)から選択したテーブル(情報)に基づいて目標明るさに対応する目標制御量を設定する。
これにより図4(a)及び(b)に示されているように、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおいて、Fナンバーを誤差の許容範囲内に収めつつ、所定の明るさを設定することができる。
すなわち、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおいて、各Fナンバーを誤差の許容範囲内に収めつつ、明るさの変化を揃えることができる。
従って本実施形態に係る複眼光学系ユニット20では、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおいてFナンバーの仕様を満足しつつ、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれを介して取得される二つの画像の間で明るさの差を低減することができる。
すなわち本実施形態によれば、各光学系に対して互いに同一の明るさを指示することによって取得される各画像の間の光量差を、各光学系においてFナンバーの仕様を満足しつつ低減できる高精細な光量精度で制御可能な複眼光学系を提供することができる。
なお本実施形態に係る複眼光学系ユニット20では、第1のテーブル及び第2のテーブルのいずれかを参照して、第2の光量調整装置302に対して目標明るさに対応する目標制御量を設定しているが、これに限られない。
すなわち、第1のテーブル及び第2のテーブルを互いに結合することで形成される結合テーブルを常に参照して、第2の光量調整装置302に対して目標明るさに対応する目標制御量を設定しても構わない。
[第二実施形態]
図5(a)及び(b)はそれぞれ、第二実施形態に係る複眼光学系ユニットにおいて第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302に対する制御量が補正される様子を示している。
なお本実施形態に係る複眼光学系ユニットは、第一実施形態に係る複眼光学系ユニット20と同一の構成であるため、同一の部材には同一の符番を付して説明を省略する。
第一実施形態に係る複眼光学系ユニット20では、第2の光量調整装置302に対する目標制御量0を第1の補正領域、目標制御量0より絞り側の残りの目標制御量を第2の補正領域に割り当てている。
そして第2の補正領域に含まれる各目標制御量に対しては、第1の光学系2における目標制御量0及び対応する目標明るさAV0(1)を基準として、補正を行っている。
これにより、第2の補正領域に含まれる各制御量については、第1の光学系2及び第2の光学系3の間で明るさの変化を揃えることができている。
一方、第1の補正領域に含まれる目標制御量0に対しては補正を行わないため、目標制御量0に設定した際に、第1の光学系2における目標明るさAV0(1)と第2の光学系3における目標明るさAV0(2)との間で明るさの差が残存している。
このとき、例えば目標制御量を0から1に変化させると、第1の光学系2における目標明るさはAV0(1)からAV1(1)に変化する一方で、第2の光学系3における目標明るさはAV0(2)からAV1(1)に変化する。
また、目標制御量を1から2に変化させると、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおける目標明るさは、AV1(1)からAV2(1)に変化する。
すなわち、第1の光学系2における目標明るさの変化と第2の光学系3における目標明るさの変化との間の差は、目標制御量を0から1に変化させた場合と、目標制御量を1から2に変化させた場合とで互いに異なることとなる。
これにより、当該目標明るさの変化の差が大きい、目標制御量を0から1に変化させた場合において明るさのちらつきが発生する虞がある。
そこで本実施形態に係る複眼光学系ユニットでは、以下に示すように、そのような当該目標明るさの変化の差が目標制御量の変化に応じて段階的に小さくなるように、各目標制御量に対して補正を行う。
具体的には、まず本実施形態に係る複眼光学系ユニットでも、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおいて、第一実施形態に係る複眼光学系ユニット20と同様に、図2(a)に示されているような制御量と明るさとの間の関係が得られたとする。
また第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおいて、第一実施形態に係る複眼光学系ユニット20と同様に、図2(b)に示されているような制御量とFナンバーとの間の関係が得られたとする。
このとき第1の光学系2では、第一実施形態と同様に目標制御量を補正することで、図5(a)内の白丸で示されているように、目標明るさAV1(1)乃至AV5(1)それぞれに対応する補正目標制御量1b乃至5bが決定される。
次に第2の光学系3では、まず、光学系の開放径に対応する目標制御量0を第1の補正領域(第1の開口径領域)に割り当てる。
また、目標制御量0より絞り側の目標制御量のうち、開放側の一部の目標制御量を第3の補正領域(第3の開口径領域)に割り当てた後、絞り側の残りの目標制御量を第2の補正領域(第2の開口径領域)に割り当てる。
すなわち、第1の補正領域は光学系の開放径に対応する目標制御量0によって規定され、第3の補正領域は目標制御量0より絞り側の目標制御量のうち開放側の一部の目標制御量によって規定される。また、第2の補正領域は目標制御量0より絞り側の目標制御量のうち絞り側の残りの目標制御量によって規定される。
具体的には、まず、目標制御量0における第1の光学系2での目標明るさAV0(1)と第2の光学系3での目標明るさAV0(2)との間の差をD(0)とする。
そして目標明るさの差が、目標差E以下になるまで、すなわち十分目立たなくなるまで目標制御量を1だけ変化させる度にD(0)から単位差ΔDだけ小さくしていき、当該目標制御量を第3の補正領域に割り当てる。
より具体的には、例えば差D(0)が0.3段、単位差ΔDが0.1段、目標差Eが0.1段の場合を考える。
このとき、目標制御量1については第1の光学系2での目標明るさAV1(1)と第2の光学系3での目標明るさAV1a(2)との間の差D(1)がD(0)-ΔD=0.2段になるように、第2の光量調整装置302に対する目標制御量1を補正する。
次に、目標制御量2については第1の光学系2での目標明るさAV2(1)と第2の光学系3での目標明るさAV2a(2)との間の差D(2)がD(1)-ΔD=0.1段になるように、第2の光量調整装置302に対する目標制御量2を補正する。
このとき、目標制御量2における当該目標明るさの差D(2)はE=0.1段以下となっているため、目標制御量1及び2を第3の補正領域に割り当てる。
換言すると、目標制御量1及び2において、第2の光学系3での目標明るさは、第1の光学系2での目標明るさに段階的に近づくように単位差ΔDに基づいて補正される。
そして第3の補正領域には、目標制御量0における第1の光学系2での目標明るさと第2の光学系3での目標明るさとの間の差D(0)から目標差Eを差し引いた後、単位差ΔDで割った数、すなわち(0.3-0.1)/0.1=2個の目標制御量を割り当てる。
このようにして、図5(b)内の白丸で示されているように、目標明るさAV1a(2)及びAV2a(2)それぞれに対応する補正目標制御量1d及び2dが決定される。
また、第2の補正領域に含まれる各目標制御量3乃至5に対しては、第1の光学系2における目標制御量0及び対応する目標明るさAV0(1)を基準として、目標明るさAV3(1)乃至AV5(1)に対応するように補正を行う。
換言すると、目標制御量3乃至5における各目標明るさは、第1の光学系2における目標制御量0での目標明るさAV0(1)と第2の光学系3における目標制御量0での目標明るさAV0(2)との間の差だけ補正される。
このようにして、図5(b)内の白丸で示されているように、目標明るさAV3(1)、AV4(1)及びAV5(1)それぞれに対応する補正目標制御量3d、4d及び5dが決定される。
表5は、第1の光学系2における目標明るさ、対応する目標制御量及び対応する補正目標制御量を示すテーブルである。
Figure 2023091158000006
また表6は、第2の光学系3における第1の補正領域での目標明るさ、対応する目標制御量及び対応する補正目標制御量を示す第1のテーブルである。
また表7は、第2の光学系3における第3の補正領域での目標明るさ、対応する目標制御量及び対応する補正目標制御量を示す第3のテーブルである。
また表8は、第2の光学系3における第2の補正領域での目標明るさ、対応する目標制御量及び対応する補正目標制御量を示す第2のテーブルである。
Figure 2023091158000007
Figure 2023091158000008
Figure 2023091158000009
図6(a)は、第1の光量調整装置202に対する補正制御量と対応する実際の絞り位置での明るさとの間の関係、並びに第2の光量調整装置302に対する補正制御量と対応する実際の絞り位置での明るさとの間の関係を示している。
図6(a)に示されているように、本実施形態に係る複眼光学系ユニットでは、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれの対応する実際の絞り位置での明るさの間の差を低減できていることがわかる。
また図6(b)は、第1の光量調整装置202に対する補正制御量と対応するFナンバーとの間の関係、並びに第2の光量調整装置302に対する補正制御量と対応するFナンバーとの間の関係を示している。
図6(b)に示されているように、本実施形態に係る複眼光学系ユニットでは、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおける各Fナンバーが、誤差の許容範囲内に収まっていることがわかる。
第1の光学系2において表5に示されているように決定されたテーブルは、第1の記憶部206に記憶される。
また、第2の光学系3において表6、表7及び表8に示されているように決定された第1のテーブル、第2のテーブル及び第3のテーブルは、第2の記憶部306に記憶される。
そして撮像装置10を使用する際には、第1のレンズ制御部204及び第2のレンズ制御部304によって第1の記憶部206及び第2の記憶部306から当該テーブルが読み出される。
次に、カメラ制御部104の指示に基づいて第2の光学系3の目標明るさを設定する際には、第2のレンズ制御部304は、当該目標明るさが第1のテーブル、第2のテーブル及び第3のテーブルのいずれに含まれているか決定する。
そして、第1のレンズ制御部204は取得したテーブルを参照すると共に、第2のレンズ制御部304は決定されたテーブルを参照することで、当該目標明るさに対応する補正目標制御量を決定する。
そして第1のレンズ制御部204及び第2のレンズ制御部304それぞれが、当該決定された補正目標制御量に基づいて第1の駆動部203及び第2の駆動部303の駆動を制御する。
これにより、第1の光量調整装置202及び第2の光量調整装置302それぞれにおける絞り口径を高精度に設定することができる。
以上のように本実施形態に係る複眼光学系ユニットでは、第2の光量調整装置302に対する各目標制御量を、複数の補正領域に割り当てることで、各補正領域に含まれている制御量に応じて互いに異なる制御を行う。
具体的には、目標制御量0は第1の補正領域、第1の光学系2における目標明るさと第2の光学系3における目標明るさとの間の差が段階的に小さくなるように補正される目標制御量は第3の補正領域、残りの目標制御量は第2の補正領域に割り当てる。
そして、第3の補正領域及び第2の補正領域に含まれる各目標制御量に対しては上記に示したような補正をそれぞれ行う一方で、第1の補正領域に含まれる目標制御量0に対しては補正を行わない。
換言すると、互いに異なる補正領域に含まれている目標制御量と目標明るさとの間の関係を示す複数のテーブルから選択したテーブルに基づいて目標明るさに対応する目標制御量を設定する。
本実施形態に係る複眼光学系ユニットでは、上記の制御を行うことで、図6(a)及び(b)に示されているように、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおいて、Fナンバーを誤差の許容範囲内に収めつつ、所定の明るさを設定することができる。
すなわち第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおいて、各Fナンバーを誤差の許容範囲内に収めつつ、明るさの変化を目標制御量が変化するにつれて徐々に揃えることができる。
これにより、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれを介して取得された二つの画像を同時に視認する際の違和感を低減すると共に、明るさを変化させる際のちらつきも低減することができる。
従って本実施形態に係る複眼光学系ユニットでは、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれにおいてFナンバーの仕様を満足しつつ、第1の光学系2及び第2の光学系3それぞれを介して取得される二つの画像の間で明るさの差を低減することができる。
本実施形態によれば、各光学系においてFナンバーの仕様を満足すると共に、明るさを変化させた際のちらつきも低減させつつ、各光学系を介して取得される各画像の間の光量差を低減できる高精細な光量精度で制御可能な複眼光学系を提供することができる。
なお本実施形態に係る複眼光学系ユニットでは、第1のテーブル、第2のテーブル及び第3のテーブルのいずれかを参照して、第2の光量調整装置302に対して目標明るさに対応する目標制御量を設定しているが、これに限られない。
すなわち、第1のテーブル、第2のテーブル及び第3のテーブルを互いに結合することで形成される結合テーブルを常に参照して、第2の光量調整装置302に対して目標明るさに対応する目標制御量を設定しても構わない。
以上、好ましい実施形態について説明したが、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
また本実施形態には、上記に示したテーブルを作成するための種々のステップを有する方法も含まれる。
2 第1の光学系
3 第2の光学系
20 複眼光学系ユニット(光学装置)
202 第1の光量調整装置(絞り)
203 第1の光量調整装置駆動部(制御部)
204 第1のレンズ制御部(制御部)
206 第1の記憶部
302 第2の光量調整装置(絞り)
303 第2の光量調整装置駆動部(制御部)
304 第2のレンズ制御部(制御部)
306 第2の記憶部

Claims (19)

  1. 各々が絞りを有する複数の光学系と、
    前記複数の光学系の各々における、前記絞りの互いに異なる開口径領域に含まれている目標開口径と目標光量との間の関係を示す複数の情報を記憶する記憶部と、
    前記複数の光学系の各々における前記絞りの開口径を変化させることで光量を調整する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記複数の光学系の各々における前記光量を所定の前記目標光量に調整する際に、該所定の目標光量が前記複数の情報のいずれかに含まれているか決定し、
    該決定された情報に基づいて前記複数の光学系の各々における前記絞りの前記開口径を前記所定の目標光量に対応する前記目標開口径に変化させることを特徴とする光学装置。
  2. 前記複数の情報は、前記絞りの第1の開口径領域に含まれている前記目標開口径と前記目標光量との間の関係を示す第1のテーブルと、前記絞りの該第1の開口径領域より絞り側の第2の開口径領域に含まれている前記目標開口径と前記目標光量との間の関係を示す第2のテーブルとを含み、
    該第1のテーブル及び該第2のテーブルは、前記複数の光学系の各々について、前記絞りの前記開口径を変化させた際の前記光量を計測し、該計測の結果に基づいて前記目標光量に対応する前記絞りの前記目標開口径を決定することで作成されることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記第1の開口径領域は、前記光学系の開放径における第1の前記光量に対応する前記絞りの第1の前記開口径によって規定されることを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
  4. 前記複数の光学系の各々において、前記第1の開口径領域に含まれる前記目標開口径は互いに同一であることを特徴とする請求項2または3に記載の光学装置。
  5. 前記第2のテーブルの作成において、前記複数の光学系の各々について前記目標光量に対応する前記絞りの前記目標開口径を決定する際に、前記目標光量は、前記絞りの所定の前記開口径における第2の前記光量と所定の前記光学系における該第2の光量との間の差だけ補正されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の光学装置。
  6. 前記複数の情報は、前記第1の開口径領域より絞り側、且つ前記第2の開口径領域より開放側の第3の開口径領域に含まれている前記目標開口径と前記目標光量との間の関係を示す第3のテーブルを含み、
    該第3のテーブルは、前記複数の光学系の各々について、前記絞りの前記開口径を変化させた際の前記光量を計測し、該計測の結果に基づいて前記目標光量に対応する前記絞りの前記目標開口径を決定することで作成されることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一項に記載の光学装置。
  7. 前記第3の開口径領域は、前記絞りの所定の前記開口径における第2の前記光量と所定の前記光学系における該第2の光量との間の差から目標差を差し引いた後、単位差で割ることで取得される数の前記目標開口径によって規定されることを特徴とする請求項6に記載の光学装置。
  8. 前記第2の光量は、前記光学系の開放径における第1の前記光量であることを特徴とする請求項7に記載の光学装置。
  9. 前記第3のテーブルの作成において、前記複数の光学系の各々について前記目標光量に対応する前記絞りの前記目標開口径を決定する際に、前記目標光量は、所定の前記光学系における前記目標光量に段階的に近づくように単位差に基づいて補正されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の光学装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光学装置と、
    該光学装置によって形成された像を受光する撮像素子と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  11. 各々が絞りを有する複数の光学系それぞれにおける、前記絞りの互いに異なる開口径領域に含まれている目標開口径と目標光量との間の関係を示す複数の情報を作成する方法であって、
    前記複数の光学系の各々において、前記絞りの開口径を変化させた際の光量を計測するステップと、
    前記複数の光学系の各々について、該計測するステップによる計測結果に基づいて前記目標光量に対応する前記絞りの前記目標開口径を決定することで前記複数の情報を作成するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  12. 前記複数の情報を作成するステップは、前記絞りの第1の開口径領域に含まれている前記目標開口径と前記目標光量との間の関係を示す第1のテーブルと、前記絞りの該第1の開口径領域より絞り側の第2の開口径領域に含まれている前記目標開口径と前記目標光量との間の関係を示す第2のテーブルとを作成するステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記第1の開口径領域は、前記光学系の開放径における第1の前記光量に対応する前記絞りの第1の前記開口径によって規定されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記複数の光学系の各々において、前記第1の開口径領域に含まれる前記目標開口径は互いに同一であることを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
  15. 前記第2のテーブルを作成するステップは、
    前記複数の光学系の各々について、前記絞りの所定の前記開口径における第2の前記光量を取得するステップと、
    前記複数の光学系の各々について、前記第2の光量と所定の前記光学系における前記第2の光量との間の差を求めるステップと、
    前記複数の光学系の各々について、前記差だけ前記目標光量を補正するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記複数の情報を作成するステップは、前記第1の開口径領域より絞り側、且つ前記第2の開口径領域より開放側の第3の開口径領域に含まれている前記目標開口径と前記目標光量との間の関係を示す第3のテーブルを作成するステップを含むことを特徴とする請求項12乃至15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記第3の開口径領域は、前記絞りの所定の前記開口径における第2の前記光量と所定の前記光学系における該第2の光量との間の差から目標差を差し引いた後、単位差で割ることで取得される数の前記目標開口径によって規定されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 前記第2の光量は、前記光学系の開放径における第1の前記光量であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記第3のテーブルを作成するステップは、前記複数の光学系の各々について、所定の前記光学系における前記目標光量に段階的に近づくように単位差に基づいて前記目標光量を補正するステップを含むことを特徴とする請求項16乃至18のいずれか一項に記載の方法。
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