JP2023087596A - タイヤ、及びタイヤ製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】RFIDタグの通信で用いる電磁波が減衰し難いタイヤを提供すること。【解決手段】タイヤは、樹脂材料で構成され、ビード部、サイド部、及び半幅のクラウン半部を有する一対のタイヤ骨格半体が、クラウン半部の先端で突き合わされて接合されたタイヤ骨格部材と、タイヤ骨格部材の径方向外側に配置されるコード補強層と、先端が接合された接合部分の内周面に接合されたRFIDタグと、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、RFIDタグを備えたタイヤ、及びタイヤ製造方法に関する。
近年では、軽量化やリサイクルのし易さから、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー等をタイヤ材料として用いることが求められており、タイヤ骨格部材に樹脂材料を用いたタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2014-129427号
また、タイヤの情報等を記憶したRFIDタグをタイヤに取り付けることがあるが、クラウン部に設けた補強層にスチールなどの金属コードが埋設されている場合、RFIDタグとタイヤ外部に配置したRFIDリーダとの間で情報の送受信を行う際に用いる電磁波が金属コードで減衰する場合があった。
本発明は、RFIDタグの通信で用いる電磁波が減衰し難いタイヤ、及びそのタイヤを製造するタイヤ製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載のタイヤは、樹脂材料で構成され、ビード部、サイド部、及び半幅のクラウン半部を有する一対のタイヤ骨格半体が、前記クラウン半部の先端で突き合わされて接合されたタイヤ骨格部材と、前記タイヤ骨格部材の径方向外側に配置されるコード補強層と、前記先端が接合された接合部分のタイヤ骨格部材内面に接合されたRFIDタグと、を備えている。
請求項1に記載のタイヤでは、コード補強層とRFIDタグとの間に樹脂材料で構成されたタイヤ骨格部材が介在しているので、コード補強層に金属コードが埋設されている場合に、RFIDタグを金属コードから離すことができ、RFIDタグの無線通信に用いる電磁波が減衰し難くなる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のタイヤにおいて、前記タイヤ骨格部材は、前記ビード部、前記サイド部、及び半幅の前記クラウン半部を有する一対のタイヤ骨格半体が、前記クラウン半部の先端で突き合わされて溶着されており、前記RFIDタグは、前記クラウン半部の先端で突き合わされた部分に溶着されている。
請求項2に記載のタイヤでは、クラウン半部同士が溶着により接合され、RFIDタグが接合部分のタイヤ骨格部材内面に溶着により接合されているので、接着剤で接合した場合に比較して、高い接合強度を得ることができる。また、クラウン半部同士を溶着する際に、同時にRFIDタグを溶着することができ、クラウン半部の溶着と、RFIDタグの溶着とを別々に行う場合に比較して溶着作業が簡単になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のタイヤにおいて、前記RFIDタグは、前記タイヤ骨格部材と同種の樹脂材料内にRFIDチップとアンテナが埋設されている、
請求項3に記載のタイヤでは、RFIDタグの樹脂材料とタイヤ骨格部材の樹脂材料とが同種の樹脂材料であるため、溶着し易く、かつ高い接合強度を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1~請求項3の何れか1項に記載のタイヤにおいて、前記クラウン半部のタイヤ径方向内面側かつ前記クラウン半部同士の前記接合部分よりもタイヤ幅方向外側には、接合の際に前記一対のタイヤ骨格半体をタイヤ径方向内側から支持する支持具の外面と係合して、前記支持具に対するタイヤ軸方向の移動を形成する凸状係合部が形成されており、一方の前記クラウン半部の前記凸状係合部と他方の前記クラウン半部の前記凸状係合部との間に、前記RFIDタグが設けられている。
請求項4に記載のタイヤでは、RFIDタグをタイヤ骨格部材の内周面に接合する際に、一方のクラウン半部の凸状係合部と他方のクラウン半部の凸状係合部との間にRFIDタグを配置することができ、凸状係合部をRFIDタグの位置決めに利用することができる。
請求項5に記載の発明は、樹脂材料で構成され、ビード部、サイド部、及び半幅のクラウン半部を有する一対のタイヤ骨格半体を外面に装着可能とし、複数個に分割可能とされた環状のタイヤ支持部材を用いたタイヤ製造方法であって、前記タイヤ支持部材は、外周面にRFIDタグを仮置きするタグ設置部を備えており、前記タグ設置部に前記RFIDタグを仮置きした後、前記一対のタイヤ骨格半体を外面に装着して、前記クラウン半部の先端同士を突き合わせ、前記タイヤ骨格半体同士と前記RFIDタグとを互いに溶着する。
請求項5に記載のタイヤ製造方法では、タイヤ支持部材の外周面に備えられたタグ設置部にRFIDタグを仮置きし、その後、一対のタイヤ骨格半体を外面に装着してクラウン半部の先端同士を突き合わせ、タイヤ骨格半体同士とRFIDタグとを互いに溶着する。このため、タイヤ骨格半体の溶着と、タイヤ骨格半体とRFIDタグの溶着とを別々に行う場合に比較して溶着作業が簡単になる。また、RFIDタグを仮置きするタグ設置部を備えているので、RFIDタグの位置決めが容易になり、RFIDタグをタイヤ骨格半体の予め定めた部位に溶着することができる。
以上説明したように本発明のタイヤによれば、RFIDタグの通信で用いる電磁波が減衰し難くなる。
また、本発明のタイヤ製造方法によれば、RFIDタグの通信で用いる電磁波が減衰し難いタイヤを製造することができる。
本発明の一実施形態に係るタイヤの一部を断面にした斜視図である。 本発明の一実施形態に係るタイヤのタイヤ回転軸に沿った断面図である。 (A)はRFIDタグを示す平面図であり、(B)はRFIDタグを示す側面図である。 成形機の斜視図である。 支持具の組み上げられた状態の斜視図である。 (A)はタイヤ骨格半体を支持具で支持した状態の溶着前の接合部分を示す断面図であり、(B)は(A)の接合部分を溶着した際の断面図である。 (A)はタイヤ骨格半体を支持具で支持した状態のRFIDタグを溶着する前の接合部分を示す断面図であり、(B)は(A)の接合部分にRFIDタグを溶着した際の断面図である。 成形機の一部、及び、押出機による接合処理を示す斜視図である。 (A)は支持具によりタイヤ骨格部材が支持されている状態をタイヤ軸方向からみた正面図であり、(B)は支持具からタイヤ骨格部材を取り外す時の(A)作動状態を示す正面図である。
図1乃至図9にしたがって、本発明の一実施形態に係るタイヤ10、及びその製造装置について説明する。
(タイヤ構成)
図1に示す本実施形態のタイヤ10は、内部に空気を充填して用いる空気入りタイヤである。タイヤ10は、タイヤ骨格部材17を備えている。タイヤ骨格部材17は、1対のビード部12と、ビード部12からタイヤ径方向外側に延びるサイド部14と、各々のサイド部14のタイヤ径方向外側端同士を連結するクラウン部16と、を備えている。
タイヤ骨格部材17は、一つのビード部12、一つのサイド部14、及び半幅のクラウン半部16Aが一体として成形された同一形状の円環状の一対のタイヤ骨格半体17Aで構成されている。図2に示すように、クラウン半部16Aの先端16Bは、タイヤ赤道面CL側がテーパー形状となっている。
図1、及び図2に示すように、クラウン半部16Aのタイヤ径方向内側面には、係合部としての凸条32が形成されている。凸条32は、クラウン半部16Aのタイヤ軸方向Wの中央よりもタイヤ赤道面CL側に配置されている。凸条32は、タイヤ周方向に沿って全周に亘り環状に形成されている。また、凸条32は、断面半円状となっている。凸条32は、後述する支持係合部としての凹条48Dと係合される。凸条32の高さH1は、0.3mm~5mmの範囲であることが好ましい。0.3mmより低い場合には、係合が外れてタイヤ骨格半体17Aが後述するタイヤ支持部材48に対してタイヤ軸方向Wに移動してしまう可能性があり、5mmよりも高いとタイヤ骨格半体17Aをタイヤ支持部材48へ嵌め込みにくくなるためである。
一対のタイヤ骨格半体17Aは、互いにクラウン半部16Aの先端16Bで突き合わされ、タイヤ赤道面CL部分で接合することでタイヤ骨格部材17を形成している。タイヤ赤道面CL部分での接合には、溶接用熱可塑性材料19が用いられている。
クラウン部16のタイヤ径方向外側には、タイヤの接地部分であるタイヤトレッドを構成するトレッド部30が配置される。
タイヤ骨格部材17は、樹脂材料で形成されている。ここでの樹脂材料には、加硫ゴムは含まれない。樹脂材料としては、熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを含む)、熱硬化性樹脂、及びその他の汎用樹脂のほか、エンジニアリングプラスチック(スーパーエンジニアリングプラスチックを含む)等が挙げられる。
熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを含む)とは、温度上昇と共に材料が軟化、流動し、冷却すると比較的硬く強度のある状態になる高分子化合物をいう。本明細書では、このうち、温度上昇と共に材料が軟化、流動し、冷却すると比較的硬く強度のある状態になり、かつ、ゴム状弾性を有する高分子化合物を熱可塑性エラストマーとし、温度上昇と共に材料が軟化、流動し、冷却すると比較的硬く強度のある状態になり、かつ、ゴム状弾性を有しない高分子化合物をエラストマーでない熱可塑性樹脂として、区別する。
熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを含む)としては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、及び、動的架橋型熱可塑性エラストマー(TPV)、ならびに、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリスチレン系熱可塑性樹脂、ポリアミド系熱可塑性樹脂、及び、ポリエステル系熱可塑性樹脂等が挙げられる。
また、上記の熱可塑性材料としては、例えば、ISO75-2又はASTM D648に規定されている荷重たわみ温度(0.45MPa荷重時)が78℃以上、JIS K7113に規定される引張降伏強さが10MPa以上、同じくJIS K7113に規定される引張破壊伸びが50%以上、JIS K7206に規定されるビカット軟化温度(A法)が130℃であるものを用いることができる。
熱硬化性樹脂とは、温度上昇と共に3次元的網目構造を形成し、硬化する高分子化合物をいう。熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等が挙げられる。
なお、樹脂材料には、既述の熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを含む)及び熱硬化性樹脂のほか、(メタ)アクリル系樹脂、EVA樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂等の汎用樹脂を用いてもよい。
本実施形態では、タイヤ骨格部材17が熱可塑性樹脂で形成される場合について説明する。
熱可塑性材料を用いて形成されるタイヤ骨格半体17Aは、例えば、真空成形、圧空成形、インジェクション成形、メルトキャスティング等で成形することができ、ゴムで成形(加硫)する場合に比較して、製造工程を大幅に簡略化でき、成形時間も短縮可能である。
なお、タイヤ骨格部材17は、単一の熱可塑性材料で構成されていても、従来一般のゴム製の空気入りタイヤと同様に、タイヤ骨格部材17の各部位毎(サイド部14、クラウン部16、ビード部12など)に異なる特徴を有する熱可塑性材料を用いてもよい。
タイヤ骨格部材17のビード部12には、円環状のビードコア15が埋設されている。ビードコア15は、従来からある一般の空気入りタイヤと同様の、スチールコードからなるものである。なお、ビード部12の剛性が確保され、リム(図示せず)との嵌合に問題なければビードコア15は省略しても良い。また、ビードコア15は、有機繊維コード、有機繊維が樹脂被覆されたコード等、スチール以外のコードで形成されていても良く、更には、ビードコア15がコードではなく射出成形などにより硬質樹脂で形成されたものであってもよい。
タイヤ骨格部材17のクラウン部16には、螺旋状に巻回されたスチールコード26Sを含むコード補強層28が設けられている。コード補強層28は、従来のゴム製の空気入りタイヤのカーカスの外周面に配置されるベルトに相当するものである。
タイヤ骨格部材17には、ビード部12からクラウン部16のタイヤ軸方向W外側にかけて被覆層24が形成されている。被覆層24のビード部12側の端部は、ビード部12のリム(図示せず)との密着部よりもタイヤ内側に配置されている。本実施形態の被覆層24は、一方のビード部12からタイヤ赤道面CLを若干超えた位置まで延びた第1被覆層24Aと、他方のビード部12からタイヤ赤道面CLを若干超えた位置まで延びてタイヤ赤道面CL上で第1被覆層24とオーバーラップする第2被覆層24Bとを含んで構成されている。
第1被覆層24、及び第2被覆層24Bは、補強材が樹脂材料により被覆されている。樹脂材料としては、例えばタイヤ骨格部材17を構成する樹脂材料と同様のものが用いられる。樹脂材料による被覆は、補強材の片面でもよいし、両面でもよい。補強材の両面を樹脂材料で被覆する場合、第1被覆層24、及び第2被覆層24Bの厚さ方向の中央に補強材を配置することができる。両面被覆の場合、一方の面と他方の面に対して互いに異なる樹脂材料を用いてもよい。
補強材は、例えば撚りコードや複数のフィラメントの集合体である。補強材の材質は、例えば、脂肪族ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ガラス、アラミド、スチール等の金属である。第1被覆層24、及び第2被覆層24Bにおいて、補強材は少なくともタイヤ半径方向に沿って延びている。この補強材に、タイヤ周方向に延びる補強材を組み合わせて、補強材が互いに交差するように重ねてもよい。この場合、補強材を織ったり編んだりして布状に構成してもよい。なお、補強材は、タイヤ半径方向やタイヤ周方向に対して傾斜していてもよい。
タイヤ骨格部材17のタイヤ径方向外側には、被覆層24の外側にトレッド部30が配置されており、タイヤ骨格部材17のタイヤ幅方向外側には、被覆層24の外側にサイド部材31が配置されている。
トレッド部30は、タイヤ10の接地部分であるタイヤトレッドを構成する。
トレッド部30は、タイヤ骨格部材17の熱可塑性樹脂よりも耐摩耗性に優れたゴムで形成されている。トレッド部30に用いるゴムとしては、従来のゴム製の空気入りタイヤに用いられているゴムと同種のゴムを用いることができる。なお、トレッド部30として、サイド部14を形成している熱可塑性樹脂よりも耐摩耗性に優れる他の種類の熱可塑性樹脂で構成されるものを用いても良い。
サイド部材31は、従来のゴム製の空気入りタイヤに用いられるゴムと同種のゴムを用いることができる。
(RFIDタグ)
タイヤ骨格部材17の内周面には、RFIDタグ60が取り付けられている。図3に示すように、RFIDタグ60は、RFIDチップ62とRFIDチップ62に接続されたアンテナ64が薄肉の樹脂シート66に埋設されているものであり、タイヤ10の変形に応じて変形可能となっている(図3(B)参照)。図1、及び図2に示すように、本実施形態では、RFIDタグ60は、凸条32の間に長手方向をタイヤ赤道面CLに沿うように配置されている。
樹脂シート66の樹脂材料としては、タイヤ骨格部材17を構成する熱可塑性樹脂、及び後述する溶接用熱可塑性材料19と同種の樹脂材料を用いる事が好ましい。本実施形態の樹脂シート66は、一方のタイヤ骨格半体17Aと他方のタイヤ骨格半体17Aとを接合するための後述する溶接用熱可塑性材料19によって、タイヤ骨格部材17の内周面に溶着されている。
(タイヤの製造装置)
図4には、一対のタイヤ骨格半体17Aを接合する際に用いる成形機40が斜視図にて示されている。成形機40は、床面に接地された台座41の上部に、水平に配置された軸42を回転させるギヤ付きモータ43が取り付けられている。
軸42の端部側には、タイヤ骨格半体17Aをタイヤ径方向内側から支持する支持具44が取り付けられている。図4及び図5にも示されるように、支持具44は、中央取付部45、アーム部46、及び、タイヤ支持部材48を備えている。
中央取付部45には、中央に軸42を挿通する孔45Aが形成されている。また、孔45Aを中心としてタイヤ径方向外側へ突出する挟持部45Bが放射状に4つ形成されている。各々の挟持部45Bは、2枚の板をタイヤ軸方向に並べた形状とされ、2枚の板の間にアーム部46が挟み込まれるようにして取り付けられている。挟持部45Bを構成する2枚の板のうちの一方には、後述する長孔46Cへ挿通される雄ネジ45Cが固定されている。
アーム部46は、一端が挟持部45Bに挟み込まれ、タイヤ径方向外側へ延びている。アーム部46の他端(タイヤ径方向の先端部46A)は、タイヤ径方向外側が末広がりとなる略扇状とされ、外端は弧状とされている。アーム部46には、挟持部45Bの延長上にタイヤ径方向に沿った長孔46Cが形成されている。また、長孔46Cにはアーム部46の一方側から雄ネジ45Cが挿通され他方側へ突出している。雄ネジ45Cには、内周に雌ネジの形成された止めネジ46Bが螺合されている。各々のアーム部46は、個々にタイヤ径方向に伸縮可能とされている。伸縮の際には、止めネジ46Bを緩め、雄ネジ45Cを長孔46Cに沿って移動させ、移動位置で再度止めネジ46Bを締める。
タイヤ支持部材48は、8個の分割ピース48Pで構成され、アーム部46へ組み付けられた状態で、円環状となる。タイヤ支持部材48の外径は、タイヤ骨格半体17Aのクラウン部16の内径よりも大きく設定されている。1個の分割ピース48Pは、弧状の外周面48Aを有している。外周面48Aには、タイヤ骨格半体17Aの凸条32に対応する位置に全周に亘って、凹条48Dが環状に形成されている。凹条48Dは、1個のタイヤ骨格半体17Aに対して1本形成され、タイヤ支持部材48には合計2本形成されている。2本の凹条48Dの間には、接合凹条48Cが全周に亘って直線状に形成されている。接合凹条48Cは、一対のタイヤ骨格半体17Aの接合部分、すなわち、タイヤ赤道面CL上に配置されている。
図6(A)に示すように、分割ピース48Pのタイヤ径方向内側には、溝部48Bが形成されている。溝部48Bには、アーム部46の先端部46Aが嵌め込まれる。溝部48Bは、分割ピース48Pのタイヤ周方向外側が深く、中央部が浅くなっている。
分割ピース48Pは、アーム部46の先端部46Aが溝部48Bに係合されて組み付けられている。アーム部46のタイヤ径方向の長さは、タイヤ支持部材48の径に応じて調整されている。8個の分割ピース48Pのうち4個については、先端部46Aのタイヤ周方向中央部に1個ずつ配置されている。また、他の4個については、隣り合う先端部46A間に跨って配置されている。
図4、及び図7に示すように、何れかの分割ピース48Pには、外周部に、平面視形状がRFIDタグ60と同様の形状で、かつRFIDタグ60の厚み寸法と同じ深さ寸法に設定されたタグ設置用凹部70が形成されている。これにより、タグ設置用凹部70にRFIDタグ60を嵌め込んで位置決めすることができる。本実施形態のタグ設置用凹部70は、凹条48Dと凹条48Dとの間に形成されている。
図8に示すように、成形機40の近傍には、溶接用熱可塑性材料19を押し出す押出機50が配置されている。押出機50は、溶融した溶接用熱可塑性材料19を下方に向けて吐出する樹脂吐出用ノズル52を備えている。
溶接用熱可塑性材料19は、タイヤ骨格部材17を構成している熱可塑性材料と同種のものが好ましいが、溶接できれば異なる種類のものであっても良い。同種の材料とすれば、タイヤ骨格部材17を全体として1種類の熱可塑性材料で構成できるので、低コストとなる。また、異種材料とすれば、タイヤ骨格部材用の熱可塑性材料と接合用の溶接用熱可塑性材料19の各々について、それぞれに対して好ましい特性を有する材料とすることが可能である。
樹脂吐出用ノズル52の近傍には、タイヤ骨格部材17の回転方向下流側(矢印A方向側)に、タイヤ外面に付着させた溶接用熱可塑性材料19を押圧して均すための均しローラ53、及び均しローラ53を上下方向に移動するシリンダ装置54が配置されている。シリンダ装置54は、図示しないフレームを介して押出機50の支柱50Aに支持されている。
均しローラ53のタイヤ骨格部材回転方向下流側には、冷却用の空気を噴出する冷却エアー噴出ノズル55が配置されている。また、樹脂吐出用ノズル52のタイヤケース回転方向側とは反対方向側(矢印A方向とは反対方向側)には、ファン56が配置され、ファン56と樹脂吐出用ノズル52との間には、熱風遮断ローラ57が配置されている。
ファン56は、図示しないフレームを介して押出機50の支柱50Aに支持されている。ファン56は、一方のタイヤ骨格半体17Aと他方のタイヤ骨格半体17Aとの接合部分を予熱するために、接合部分に向けて熱風を送風するノズル56Aを有している。
熱風遮断ローラ57の上方には、熱風遮断ローラ57を上下方向に移動するシリンダ装置58が配置されている。シリンダ装置58は、図示しないフレームを介して押出機50の支柱50Aに支持されている。
(タイヤ骨格部材の成形工程)
次に、本実施形態におけるタイヤ骨格部材の成形工程について説明する。
まず、モールド成形により、ビードコア15の埋設されたタイヤ骨格半体17Aを成形する。凸条32は、モールド内に対応する凹条を設けてタイヤ骨格半体17Aと一体的に成形する。凸条32は、断面半円状となっているので、型抜きが行いやすい。
次に、図5に示すように、タイヤ骨格半体17Aの内径よりも僅かに大きい外径を有する支持具44を組み上げ、タイヤ骨格半体17Aの外周面に形成したタグ設置用凹部70にRFIDタグ60を嵌め込む。そして、各々のタイヤ骨格半体17Aを、タイヤ軸方向W外側からタイヤ支持部材48の外周側に嵌合させて取り付ける。このとき、タイヤ骨格半体17Aの凸条32は、タイヤ支持部材48の凹条48Dと係合させる。
本実施形態では、タイヤ骨格半体17Aの内径よりも、支持具44の外径の方が大きいので、タイヤ骨格半体17Aのタイヤ支持部材48に対するタイヤ周方向の移動を抑制することができる。また、タイヤ骨格半体17Aの凸条32とタイヤ支持部材48の凹条48Dとが係合しているので、タイヤ骨格半体17Aのタイヤ支持部材48に対するタイヤ軸方向Wの移動を抑制することができる。したがって、一対のタイヤ骨格半体17Aを、正確な位置に配置することができる。
次に、押出機50を移動して、図8に示すように、2つのタイヤ骨格半体17Aの接合部分(タイヤ骨格部材17のタイヤ赤道面CL)を、ファン56、熱風遮断ローラ57、樹脂吐出用ノズル52、均しローラ53及び冷却エアー噴出ノズル55の下方に配置する。
次に、熱風遮断ローラ57及び均しローラ53を下降させ、熱風遮断ローラ57、及び均しローラ53を2つのタイヤ骨格半体17Aの突き当て部分外周に接触させる。そして、タイヤ支持部材48で支持されたタイヤ骨格部材17を矢印A方向に回転させながらファン56の熱風を一対のタイヤ骨格半体17Aの接合部分に向けて送風する。これにより、溶接用熱可塑性材料19を付着させる部分の表面を順次軟化、又は溶融させる(予熱工程)。
その後、予熱された部分は回転方向下流側(矢印A方向側)へ移動し、樹脂吐出用ノズル52から押し出された溶融状態の溶接用熱可塑性材料19が接合部分に順次付着される(接合工程)。
その後、溶融状態の溶接用熱可塑性材料19は均しローラ53によって径方向外側から内側へ向けて順次押し付けられ、図6(B)に示すように、表面がほぼ平らに均されると共に、一部分がタイヤ骨格半体17Aの間からタイヤ径方向内側へ押し出されてタイヤ支持部材48の外周面に形成された接合凹条48Cに充填される。
接合部分では、一方のクラウン半部16Aの先端16Bと他方のクラウン半部16Aの先端16Bとで形成される略三角形の凹部が溶接用熱可塑性材料19によって埋められた状態となる。また、溶融状態の溶接用熱可塑性材料19の一部は接合凹条48Cに充填され、溶融状態の溶接用熱可塑性材料19は先端16Bの突き当て部分から一定幅をもって内周面に付着することになる。
また、図7(B)に示すように、RFIDタグ60を配置した部位では、溶融状態の溶接用熱可塑性材料19の一部をRFIDタグ60の樹脂材料に接触させることができる。
このように、本実施形態では、タイヤ骨格半体17Aの外周側の内周面に溶接用熱可塑性材料19を付着させて接着面積を大きくとっているため、高い接着強度が得られており、特に曲げ変形に強くなっている。
その後、タイヤ骨格半体17Aに付着した溶接用熱可塑性材料19は次第に固化し、一対のタイヤ骨格半体17Aが溶接用熱可塑性材料19によって溶接され、2つのタイヤ骨格半体17Aが完全に一体化したタイヤ骨格部材17が得られる。また、RFIDタグ60に接触した溶接用熱可塑性材料19は次第に固化し、RFIDタグ60がタイヤ骨格部材17に溶着(固着)される。
次に、押出機50を退避させて、コード供給装置(不図示)を支持具44の近傍に配置し、加熱された補強コードをタイヤ骨格部材17の外周面に螺旋状に巻き付けてコード補強層28を形成する。補強コードは、樹脂被覆したスチールコード26Sを加熱により樹脂を溶融させつつ巻き付きつけることにより、容易に樹脂材料中に埋設させることができる。
次に、タイヤ骨格半体17Aの外面に被覆層24を形成する。
次に、タイヤ骨格部材17の被覆層24の外面に、加硫済みの帯状のトレッド部30、及びサイド部材31を1周分巻き付けてタイヤ骨格部材17の外面にトレッド部30、及びサイド部材31を接着する。当該接着は、接着剤や未加硫ゴム(未加硫ゴムを用いる場合、接着するための加硫は後工程で行う。)等を用いて行われる。
そして、タイヤ10をタイヤ支持部材48から取り外す。この時、図9(A)に示されるように、アーム部46が伸びてタイヤ支持部材48を支持している状態から、止めネジ46Bを緩めて、図9(B)に示されるように、アーム部46を縮める。これにより、先端部46Aをタイヤ支持部材48から離間させ、各々の分割ピース48Pをタイヤ骨格部材17の内側から取り外す。このようにして、タイヤ10が完成する。
本実施形態のタイヤ10は、タイヤ骨格半体17Aのクラウン半部16Aのタイヤ径方向内側面に、凸条32が形成されている。したがって、凸条32をタイヤ支持部材48のタイヤ径方向外側面に形成された凹条48Dと係合させることにより、タイヤ骨格半体17Aのタイヤ支持部材48に対するタイヤ軸方向Wの移動を抑制することができる。これにより、タイヤ支持部材48により正確な位置にタイヤ骨格半体17Aを支持し、良好な接合を得ることができる。
また、凸条32は、断面半円状となっているので、タイヤ転動時における変形に対する強度を高くすることができる。また、タイヤ骨格半体17Aをモールド成形する際に、型抜きを容易にすることができる。なお、凸条32は、必ずしも断面半円状である必要はなく角形状であってもよい。但し、凸条32の断面の角部をR状とすることが好ましい。
なお、本実施形態では、タイヤ骨格半体17A側を凸条32とし、タイヤ支持部材48側を凹条48Dとしたが、タイヤ骨格半体17A側を凹条とし、タイヤ支持部材48側を凸条としてもよい。本実施形態のように、タイヤ骨格半体17A側を凸条32とすることにより、凹部を形成する場合と比較して、タイヤ骨格部材17に厚みの薄い部分が形成されず、タイヤの強度を維持することができる。
また、タイヤ骨格半体17Aのクラウン半部16Aの先端16B側の厚みを厚くして段差を形成し、この段差に対応するようにタイヤ支持部材48側にも段差を形成して係合させてもよい。
また、本実施形態では、凸条32がタイヤ骨格半体17Aのタイヤ周方向の全周に亘って形成されているので、タイヤ周方向の各部において、タイヤ骨格半体17Aのタイヤ支持部材48に対するタイヤ軸方向Wの移動を良好に抑制することができる。
本実施形態のタイヤ10では、RFIDタグ60のアンテナ64とコード補強層28のスチールコード26Sとの間に、タイヤ骨格半体17Aのクラウン部16が介在しており、アンテナ64がスチールコード26Sから離されているため、RFIDタグ60と外部のRFIDリーダ・ライタ(図示せず)との間で通信するための電磁波が減衰し難くなる。
分割ピース48Pの外周部には、平面視形状がRFIDタグ60と同様の形状で、かつRFIDタグ60の厚み寸法と同じ深さ寸法に設定されたタグ設置用凹部70が形成されているため、タグ設置用凹部70にRFIDタグ60を嵌め込んで位置決めすることが容易である。
また、本実施形態のRFIDタグ60において、樹脂シート66の樹脂材料に、タイヤ骨格部材17を構成する熱可塑性樹脂、及び溶接用熱可塑性材料19と同種の樹脂材料を用いることで、樹脂シート66が溶着し易くなる。
なお、RFIDタグ60のRFIDチップ62を溶着時の熱から保護するために、樹脂シート66の厚み(RFIDチップ62よりもクラウン部側のゲージ)をある程度(一例として1mm以上)確保することが好ましい。
[その他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
上記実施形態では、長手方向をタイヤ周方向に向けてRFIDタグ60を配置したが、長手方向をタイヤ周方向に対して傾斜する方向に向けて配置してもよく、長手方向をタイヤ幅方向に向けて配置してもよい。
上記実施形態では、RFIDタグ60のRFIDチップ62、及びアンテナ64が樹脂材料に埋設されていたが、RFIDタグ60は、RFIDチップ62、及びアンテナ64をゴムに埋設する構成とし、タイヤ骨格部材17に接着剤で接着してもよい。
上記実施形態では、分割ピース48Pの外周部に、タグ設置用凹部70が形成されていたが、タグ設置用凹部70は必要に応じて設けられればよく、無くてもよい。タグ設置用凹部70を用いない場合は、タイヤ骨格部材17の内周面にRFIDタグ60を接着剤を用いて接着する際に、一対の凸条32の間にタイヤ骨格部材17を配置することができき、凸条32を位置決めとして利用することができる。
10…タイヤ、16A…クラウン半部、17…タイヤ骨格部材、17A…タイヤ骨格半体、28…コード補強層、48…タイヤ支持部材、60…RFIDタグ、62…RFIDチップ、64…アンテナ

Claims (5)

  1. 樹脂材料で構成され、ビード部、サイド部、及び半幅のクラウン半部を有する一対のタイヤ骨格半体が、前記クラウン半部の先端で突き合わされて接合されたタイヤ骨格部材と、
    前記タイヤ骨格部材の径方向外側に配置されるコード補強層と、
    前記先端が接合された接合部分のタイヤ骨格部材内面に接合されたRFIDタグと、
    を備えたタイヤ。
  2. 前記クラウン半部同士は溶着により接合され、
    前記RFIDタグは、前記クラウン半部の前記接合部分のタイヤ径方向内面に溶着により接合されている、
    請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記RFIDタグは、前記タイヤ骨格部材と同種の樹脂材料内にRFIDチップとアンテナが埋設されている、
    請求項1または請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記クラウン半部のタイヤ径方向内面側かつ前記クラウン半部同士の前記接合部分よりもタイヤ幅方向外側には、接合の際に前記一対のタイヤ骨格半体をタイヤ径方向内側から支持する支持具の外面と係合して、前記支持具に対するタイヤ軸方向の移動を形成する凸状係合部が形成されており、
    一方の前記クラウン半部の前記凸状係合部と他方の前記クラウン半部の前記凸状係合部との間に、前記RFIDタグが設けられている、
    請求項1~請求項3の何れか1項に記載のタイヤ。
  5. 樹脂材料で構成され、ビード部、サイド部、及び半幅のクラウン半部を有する一対のタイヤ骨格半体を外面に装着可能とし、複数個に分割可能とされた環状のタイヤ支持部材を用いたタイヤ製造方法であって、
    前記タイヤ支持部材は、外周面にRFIDタグを仮置きするタグ設置部を備えており、
    前記タグ設置部に前記RFIDタグを仮置きした後、前記一対のタイヤ骨格半体を外面に装着して、前記クラウン半部の先端同士を突き合わせ、前記タイヤ骨格半体同士と前記RFIDタグとを互いに溶着する、
    タイヤ製造方法。
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