JP2023086611A - 電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】軸方向及び径方向の大きさを抑制し、軽量化しつつ、コンデンサの熱をより効率的に放熱可能な電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置を提供する。【解決手段】電動駆動装置は、モータと、回路基板を含む電子制御装置と、ヒートシンクと、蓋体とを含む。蓋体は、第1天板部と、第1天板部の周囲を囲み第1天板部よりも負荷側の第2天板部と、第1天板部と第2天板部とを接続する斜面部と、第2天板部の周囲を囲み、ヒートシンクの径方向に接する側部とを有する。第1天板部の負荷側の面は、放熱材を介して電解コンデンサに接しており、ヒートシンクは、第2天板部と、金属の固定部材で固定されている。【選択図】図13

Description

本開示は、モータの回転を制御する電子制御装置を備えた電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置に関する。
モータによって補助操舵トルクを発生させる電動パワーステアリング装置は、モータを制御する装置である電子制御装置を備えている。例えば特許文献1には、電子部品を基板に高密度に実装可能である駆動装置が記載されている。
特許文献1の電動駆動装置では、モータのシャフトに平行な軸方向に沿って、モータ、電子制御装置及びコネクタの順に並んでいる。特許文献1の電動駆動装置では、コネクタの挿抜方向は、軸方向であるため、軸方向に大きさが大きくなる。
これに対して、特許文献2の電動駆動装置では、コネクタへの挿抜方向は、モータのシャフトの径方向である。これにより、特許文献2の電動駆動装置では、特許文献1の電動駆動装置よりも軸方向の大きさが小さくなる。
特開2016-034204号公報 特開2017-092100号公報 国際公開第2012/056735号
特許文献3の電動駆動装置では、コンデンサをヒートシンクへ埋設することで、コンデンサの発熱を抑制している。特許文献2の電動駆動装置では、ヒートシンクにコンデンサを埋設すると、ヒートシンクの径方向の大きさが大きくなる。
これに対して、特許文献1の電動駆動装置では、コンデンサが回路基板の反負荷側に配置されている。コンデンサが回路基板の反負荷側に配置されていても、コンデンサの発熱を抑制し、軽量な電動駆動装置が望まれている。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、軸方向及び径方向の大きさを抑制し、軽量化しつつ、コンデンサの熱をより効率的に放熱可能な電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、一態様に係る電動駆動装置は、負荷側から反負荷側へ軸方向に延びるシャフトと、前記シャフトと連動するモータロータと、前記モータロータを回転させるステータコアを備えるモータステータと、前記モータロータ、及び前記モータステータを内側に収容するハウジングと、を含むモータと、前記シャフトの前記反負荷側に設けられた磁石と、前記モータの前記反負荷側に設けられるヒートシンクと、前記ヒートシンクの前記反負荷側に配置され、平滑用の電解コンデンサが前記反負荷側に実装された回路基板と、前記磁石の前記軸方向の延長線上にあり、かつ前記回路基板に取り付けられた回転角度センサと、を含む電子制御装置と、前記ヒートシンクの前記シャフトの径方向の側方に設けられるコネクタと、前記回路基板の前記反負荷側を覆う、金属板の蓋体を備え、前記蓋体は、第1天板部と、前記第1天板部の周囲を囲み前記第1天板部よりも負荷側の第2天板部と、前記第1天板部と前記第2天板部とを接続する斜面部と、前記第2天板部の周囲を囲み、前記ヒートシンクの前記径方向に接する側部とを有し、前記第1天板部の負荷側の面は、放熱材を介して前記電解コンデンサに接しており、前記ヒートシンクは、前記第2天板部と、金属の固定部材で固定されている。
これにより、電解コンデンサの熱は、金属の蓋体に伝達される。蓋体は、金属板なので、熱飽和しやすいため、ヒートシンクへ熱を逃がす必要がある。そこで、第1天板部で電解コンデンサの熱を受熱するとともに、熱を第2天板部に伝熱させ、第2天板部からヒートシンクへ固定部材を介して熱を逃がす構造としている。これにより、側部に加え、第2天板部から電解コンデンサの熱がヒートシンクへ放熱される。その結果、蓋体は、金属板を使用しても、熱飽和しにくい。また、モータのシャフトに平行な軸方向の大きさ及び軸方向に直交する径方向の大きさが抑制され、電動駆動装置が小さくなる。
望ましい態様として、前記電解コンデンサの天面が前記放熱材を介して前記第1天板部に接しており、前記斜面部は、前記電解コンデンサの前記径方向の外側に配置される。これにより、第2天板部が電解コンデンサを避けて配置されるので、蓋体の軸方向の大きさを部分的に小さくすることができる。
望ましい態様として、前記第1天板部は、平面視で、第1辺、前記第1辺の反対側の第2辺、第3辺及び前記第3辺の反対側の第4辺を有し、前記第1辺及び前記第2辺の中央を通る第1仮想線と、前記第3辺及び前記第4辺の中央を通る第2仮想線とで仕切ってできる第1象限、第2象限、第3象限及び第4象限のそれぞれに、少なくとも1つの電界コンデンサが配置されている。これにより、電解コンデンサが分散配置されるので、蓋体が電解コンデンサに加える応力を分散することができる。
望ましい態様として、前記ヒートシンクは、反負荷方向に突出する支持柱を備え、前記第2天板部は、前記支持柱と前記固定部材とで挟まれる。これにより、第2天板部から支持柱へ熱が放熱される。
望ましい態様として、前記ヒートシンクは、反負荷方向に突出する複数の支持柱を備え、前記第2天板部は、前記第1象限、前記第2象限、前記第3象限及び前記第4象限のそれぞれにおいて、前記支持柱と前記固定部材とで挟まれる。第2天板部が固定部材で支持柱に固定されると、第2天板部が第1天板部を軸方向に引っ張る力が加わる。これにより、第1天板部は、電解コンデンサを押しつける。複数の支持柱が分散配置されているので、複数の電解コンデンサに第1天板部から加わる力を一定にすることができる。
望ましい態様として、電動パワーステアリング装置は、電動駆動装置を備え、前記電動駆動装置が補助操舵トルクを生じさせる。これにより、モータのシャフトに平行な軸方向及びシャフトの径方向の大きさが抑制され、電動パワーステアリング装置の配置の自由度が向上する。
本開示によれば、軸方向及び径方向の大きさを抑制し、軽量化しつつ、コンデンサの熱をより効率的に放熱可能な電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置を提供することができる。
図1は、実施形態に係る電動パワーステアリング装置を搭載した車両を模式的に示した斜視図である。 図2は、実施形態に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。 図3は、実施形態に係るモータの断面を模式的に示す断面図である。 図4は、実施形態に係るモータの配線を示す模式図である。 図5は、実施形態に係るモータとECUとの関係を示す模式図である。 図6は、実施形態に係る電動駆動装置の側面図である。 図7は、実施形態に係る電動駆動装置の平面図である。 図8は、図6のIX-IX矢視の断面を示す断面図である。 図9は、図7のX-X矢視の断面を示す断面図である。 図10は、図7のXI-XI矢視の断面を示す断面図である。 図11は、図6のXII-XII矢視の断面を示す断面図である。 図12は、蓋体を取り外した実施形態に係る電動駆動装置を説明する斜視図である。 図13は、図12の平面図である。 図14は、蓋体及び回路基板を取り外した実施形態に係る電動駆動装置を説明する斜視図である。 図15は、図14の平面図である。 図16は、実施形態2に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。 図17は、実施形態2に係るECUの配置例を示す側面図である。 図18は、実施形態3に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。 図19は、実施形態4に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。
本開示を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本開示が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態に係る電動パワーステアリング装置を搭載した車両を模式的に示した斜視図である。図2は、実施形態に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。図1に示すように、車両101は、電動パワーステアリング装置100を搭載している。図2を参照して電動パワーステアリング装置100の概要を説明する。
電動パワーステアリング装置100は、運転者(操作者)から与えられる力が伝達する順に、ステアリングホイール91と、ステアリングシャフト92と、ユニバーサルジョイント96と、インターミディエイトシャフト97と、ユニバーサルジョイント98と、第1ラックアンドピニオン機構99と、タイロッド72と、を備える。また、電動パワーステアリング装置100は、ステアリングシャフト92の操舵トルクを検出するトルクセンサ94と、モータ30と、モータ30を制御する電子制御装置(以下、ECU(Electronic Control Unit)という。)10と、減速装置75と、第2ラックアンドピニオン機構70と、を備える。車速センサ82、電源装置83(例えば車載のバッテリ)、及びイグニッションスイッチ84は、車体に備えられる。車速センサ82は、車両101の走行速度を検出する。車速センサ82は、検出した車速信号SVをCAN(Controller Area Network)通信によりECU10に出力する。ECU10には、イグニッションスイッチ84がオンの状態で電源装置83から電力が供給される。
電動駆動装置1は、モータ30と、モータ30のシャフト31の反負荷側に固定したECU10とを備える。また、電動駆動装置1は、ECU10とモータ30とを接続するアダプタを備えてもよい。
図2に示すように、ステアリングシャフト92は、入力軸92Aと、出力軸92Bと、トーションバー92Cと、を備える。入力軸92Aは、一方の端部がステアリングホイール91に接続され、他方の端部がトーションバー92Cに接続される。出力軸92Bは、一方の端部がトーションバー92Cに接続され、他方の端部がユニバーサルジョイント96に接続される。なお、トルクセンサ94は、トーションバー92Cのねじれを検出することで、ステアリングシャフト92に加わる操舵トルクを検出する。トルクセンサ94は、検出した操舵トルクに応じた操舵トルク信号TをCAN通信によりECU10に出力する。ステアリングシャフト92は、ステアリングホイール91に付与された操舵力により回転する。
インターミディエイトシャフト97は、アッパーシャフト97Aと、ロアシャフト97Bとを有し、出力軸92Bのトルクを伝達する。アッパーシャフト97Aは、ユニバーサルジョイント96を介して出力軸92Bに接続される。一方、ロアシャフト97Bは、ユニバーサルジョイント98を介して第1ラックアンドピニオン機構99の第1ピニオンシャフト99Aに接続される。アッパーシャフト97Aとロアシャフト97Bとは、例えば、スプライン結合されている。
第1ラックアンドピニオン機構99は、第1ピニオンシャフト99Aと、第1ピニオンギヤ99Bと、ラックシャフト99Cと、第1ラック99Dと、を有する。第1ピニオンシャフト99Aは、一方の端部がユニバーサルジョイント98を介してロアシャフト97Bに接続され、他方の端部が第1ピニオンギヤ99Bに接続される。ラックシャフト99Cに形成された第1ラック99Dは、第1ピニオンギヤ99Bと噛み合う。ステアリングシャフト92の回転運動は、インターミディエイトシャフト97を介して第1ラックアンドピニオン機構99に伝達される。この回転運動は、第1ラックアンドピニオン機構99によりラックシャフト99Cの直線運動に変換される。タイロッド72は、ラックシャフト99Cの両端にそれぞれ接続される。
モータ30は、運転者の操舵をアシストするための補助操舵トルクを発生させるモータである。モータ30は、ブラシレスモータでもよいし、ブラシ及びコンミテータを有するブラシモータでもよい。
ECU10は、回転角度センサ23aを備える。回転角度センサ23aは、モータ30の回転位相を検出する。ECU10は、回転角度センサ23aからモータ30の回転位相信号を取得し、トルクセンサ94から操舵トルク信号Tを取得し、車速センサ82から車両101の車速信号SVを取得する。ECU10は、回転位相信号と操舵トルク信号Tと車速信号SVとに基づいて、アシスト指令の補助操舵指令値を算出する。ECU10は、算出された補助操舵指令値に基づいて、電流をモータ30に供給する。
減速装置75は、モータ30のシャフト31と一体に回転するウォームシャフト75Aと、ウォームシャフト75Aと噛み合うウォームホイール75Bと、を備える。したがって、シャフト31の回転運動は、ウォームシャフト75Aを介してウォームホイール75Bに伝達される。なお、本実施形態において、シャフト31の減速装置75側を負荷側端部といい、シャフト31の減速装置75とは反対側を反負荷側端部という。
第2ラックアンドピニオン機構70は、第2ピニオンシャフト71Aと、第2ピニオンギヤ71Bと、第2ラック71Cと、を有する。第2ピニオンシャフト71Aは、一方の端部がウォームホイール75Bと同軸、かつ一体に回転するように固定される。第2ピニオンシャフト71Aは、他方の端部が第2ピニオンギヤ71Bに接続される。ラックシャフト99Cに形成された第2ラック71Cは、第2ピニオンギヤ71Bと噛み合う。モータ30の回転運動は、減速装置75を介して第2ラックアンドピニオン機構70に伝達される。この回転運動は、第2ラックアンドピニオン機構70によりラックシャフト99Cの直線運動に変換される。
ステアリングホイール91に入力された運転者の操舵力は、ステアリングシャフト92、及びインターミディエイトシャフト97を介して、第1ラックアンドピニオン機構99に伝達される。第1ラックアンドピニオン機構99は、伝達された操舵力をラックシャフト99Cの軸方向に加わる力としてラックシャフト99Cに伝達する。この際、ECU10は、ステアリングシャフト92に入力された操舵トルク信号Tをトルクセンサ94から取得する。ECU10は、車速信号SVを車速センサ82から取得する。ECU10は、モータ30の回転位相信号を回転角度センサ23aから取得する。そして、ECU10は、制御信号を出力してモータ30の動作を制御する。モータ30が作り出した補助操舵トルクは、減速装置75を介して第2ラックアンドピニオン機構70に伝達される。第2ラックアンドピニオン機構70は、補助操舵トルクをラックシャフト99Cの軸方向に加わる力としてラックシャフト99Cに伝達する。このようにして、運転者のステアリングホイール91の操舵が電動パワーステアリング装置100によりアシストされる。
図2に示すように、電動パワーステアリング装置100は、第2ラックアンドピニオン機構70にアシスト力が付与されるラックアシスト方式であるがこれに限定されない。電動パワーステアリング装置100は、例えば、ステアリングシャフト92にアシスト力が付与されるコラムアシスト方式、及び第1ピニオンギヤ99Bにアシスト力が付与されるピニオンアシスト方式でもよい。
図3は、実施形態に係るモータの断面を模式的に示す断面図である。図4は、実施形態に係るモータの配線を示す模式図である。本実施形態において、周方向とは、シャフト31を中心とした同心円において、同心円に沿う方向である。径方向とは、軸方向Axに直交する平面において、シャフト31から離れる方向である。モータ30は、図3に示すように、ハウジング930と、ステータコア931を有するモータステータと、モータロータ932と、を備える。モータステータは、円筒状であるステータコア931と、複数の第1コイル37と、複数の第2コイル38を含む。ステータコア931は、環状のバックヨーク931aと、バックヨーク931aの内周面から突出する複数のティース931bと、を備える。ティース931bは、周方向に12個配置されている。モータロータ932は、ロータヨーク932aと、マグネット932bとを含む。マグネット932bは、ロータヨーク932aの外周面に設けられている。マグネット932bの数は、例えば8つである。モータロータ932の回転は、シャフト31の回転と連動する。
図3に示すように、第1コイル37は、複数のティース931bのそれぞれに集中巻きされている。第1コイル37は、ティース931bの外周にインシュレータを介して集中巻きされる。全ての第1コイル37は、第1コイル系統に含まれる。実施形態に係る第1コイル系統は、第1パワー回路25Aに含まれるインバータ回路251(図5参照)によって、電流が供給され、励磁される。第1コイル系統は、例えば第1コイル37を6つ含む。6つの第1コイル37は、2つの第1コイル37が周方向で互いに隣接するように配置されている。隣接する第1コイル37を1つのグループとした第1コイルグループGr1が、周方向に等間隔に3つ配置されている。すなわち、第1コイル系統は、周方向に等間隔に並べられた3つの第1コイルグループGr1を備えている。なお、第1コイルグループGr1は、必ずしも3つでなくてもよく、nを自然数としたときに周方向に等間隔に3n個配置されていればよい。また、nは奇数である方が望ましい。以上説明したように、本実施形態では、コイルグループは、複数あり、3相毎に少なくとも第1コイルグループgr1と、第2コイルグループGr2の2系統に分けられ、かつステータコアが3相交流で励磁される。
図3に示すように、第2コイル38は、複数のティース931bのそれぞれに集中巻きされている。第2コイル38は、ティース931bの外周にインシュレータを介して集中巻きされる。第2コイル38が集中巻きされるティース931bは、第1コイル37が集中巻きされるティース931bとは異なるティース931bである。全ての第2コイル38は、第2コイル系統に含まれる。第2コイル系統は、第2パワー回路25Bに含まれるインバータ回路251(図5参照)によって電流が供給され、励磁される。第2コイル系統は、例えば第2コイル38を6つ含む。6つの第2コイル38は、2つの第2コイル38が周方向で互いに隣接するように配置されている。隣接する第2コイル38を1つのグループとした第2コイルグループGr2が、周方向に等間隔に3つ配置されている。すなわち、第2コイル系統は、周方向に等間隔に並べられた3つの第2コイルグループGr2を備えている。なお、第2コイルグループGr2は、必ずしも3つでなくてもよく、nを自然数としたときに周方向に等間隔に3n個配置されていればよい。また、nは奇数である方が望ましい。
図4に示すように、6つの第1コイル37は、第1U相電流I1uにより励磁される2つの第1U相コイル37Ua及び第1U相コイル37Ubと、第1V相電流I1vにより励磁される2つの第1V相コイル37Va及び第1V相コイル37Vbと、第1W相電流I1wにより励磁される2つの第1W相コイル37Wa及び第1W相コイル37Wbと、を含む。第1U相コイル37Ubは、第1U相コイル37Uaに対して直列に接続されている。第1V相コイル37Vbは、第1V相コイル37Vaに対して直列に接続されている。第1W相コイル37Wbは、第1W相コイル37Waに対して直列に接続されている。第1コイル37のティース931bに対する巻き方向は、全て同じ方向である。また、第1U相コイル37Ub、第1V相コイル37Vb及び第1W相コイル37Wbは、スター結線(Y結線)で接合されている。
図4に示すように、6つの第2コイル38は、第2U相電流I2uにより励磁される2つの第2U相コイル38Ua及び第2U相コイル38Ubと、第2V相電流I2vにより励磁される2つの第2V相コイル38Va及び第2V相コイル38Vbと、第2W相電流I2wにより励磁される2つの第2W相コイル38Wa及び第2W相コイル38Wbと、を含む。第2U相コイル38Ubは、第2U相コイル38Uaに対して直列に接続されている。第2V相コイル38Vbは、第2V相コイル38Vaに対して直列に接続されている。第2W相コイル38Wbは、第2W相コイル38Waに対して直列に接続されている。第2コイル38のティース931bに対する巻き方向は、全て同じ方向であり、第1コイル37の巻き方向と同じである。また、第2U相コイル38Ub、第2V相コイル38Vb及び第2W相コイル38Wbは、スター結線(Y結線)で接合されている。
図3に示すように、3つの第1コイルグループGr1は、第1UVコイルグループGr1UVと、第1VWコイルグループGr1VWと、第1UWコイルグループGr1UWと、からなる。第1UVコイルグループGr1UVは、周方向で互いに隣接する第1U相コイル37Ub及び第1V相コイル37Vaを含む。第1VWコイルグループGr1VWは、周方向で互いに隣接する第1V相コイル37Vb及び第1W相コイル37Waを含む。第1UWコイルグループGr1UWは、周方向で互いに隣接する第1U相コイル37Ua及び第1W相コイル37Wbを含む。
図3に示すように、3つの第2コイルグループGr2は、第2UVコイルグループGr2UVと、第2VWコイルグループGr2VWと、第2UWコイルグループGr2UWと、からなる。第2UVコイルグループGr2UVは、周方向で互いに隣接する第2U相コイル38Ub及び第2V相コイル38Vaを含む。第2VWコイルグループGr2VWは、周方向で互いに隣接する第2V相コイル38Vb及び第2W相コイル38Waを含む。第2UWコイルグループGr2UWは、周方向で互いに隣接する第2U相コイル38Ua及び第2W相コイル38Wbを含む。
第1U相電流I1uにより励磁される第1コイル37は、第2U相電流I2uにより励磁される第2コイル38に、ステータコア931の径方向で対向している。以下の説明において、ステータコア931の径方向は、単に径方向と記載される。例えば、図3に示すように、径方向で第1U相コイル37Uaが第2U相コイル38Uaに対向し、第1U相コイル37Ubが第2U相コイル38Ubに対向している。
第1V相電流I1vにより励磁される第1コイル37は、第2V相電流I2vにより励磁される第2コイル38に、径方向で対向している。例えば、図3に示すように、径方向で第1V相コイル37Vaが第2V相コイル38Vaに対向し、第1V相コイル37Vbが第2V相コイル38Vbに対向している。
第1W相電流I1wにより励磁される第1コイル37は、第2W相電流I2wにより励磁される第2コイル38に、径方向で対向している。例えば、図3に示すように、径方向で第1W相コイル37Waが第2W相コイル38Waに対向し、第1W相コイル37Wbが第2W相コイル38Wbに対向している。
図5は、実施形態に係るモータとECUとの関係を示す模式図である。図5に示すように、ECU10は、検出回路23と、制御回路24と、第1パワー回路25Aと、第2パワー回路25Bと、を備える。検出回路23は、回転角度センサ23aと、モータ回転数演算部23bと、を有する。制御回路24は、制御演算部241と、ゲート駆動回路242と、遮断駆動回路243と、を有する。第1パワー回路25Aは、インバータ回路251と、電流遮断回路255と、を有する。第2パワー回路25Bは、インバータ回路251と、電流遮断回路255と、を有する。また、インバータ回路251は、複数のスイッチング素子252と、電流値を検出するための電流検出回路254と、を有する。なお、図5において、説明が不要な回路については、適宜省略している。
制御演算部241は、モータ電流指令値を演算する。モータ回転数演算部23bは、モータ電気角θmを演算し、制御演算部241に出力する。ゲート駆動回路242は、制御演算部241から出力されるモータ電流指令値が入力される。ゲート駆動回路242は、モータ電流指令値に基づいて、第1パワー回路25A及び第2パワー回路25Bを制御する。
ECU10は、図5に示すように、回転角度センサ23aを備えている。回転角度センサ23aは、例えば、磁気センサである。回転角度センサ23aの検出値がモータ回転数演算部23bに供給される。モータ回転数演算部23bは、回転角度センサ23aの検出値に基づいてモータ電気角θmを演算し、制御演算部241に出力する。
制御演算部241には、トルクセンサ94で検出された操舵トルク信号Tと、車速センサ82で検出された車速信号SVと、モータ回転数演算部23bから出力されるモータ電気角θmと、が入力される。制御演算部241は、操舵トルク信号T、車速信号SV及びモータ電気角θmに基づいてモータ電流指令値を算出し、ゲート駆動回路242に出力する。
ゲート駆動回路242は、モータ電流指令値に基づいて第1パルス幅変調信号を演算し、第1パワー回路25Aのインバータ回路251に出力する。インバータ回路251は、第1パルス幅調変信号のデューティ比に応じて、3相の電流値となるようにスイッチング素子252をスイッチングして第1U相電流I1u、第1V相電流I1v及び第1W相電流I1wを含む3相交流を生成する。第1U相電流I1uが第1U相コイル37Ua及び第1U相コイル37Ubを励磁し、第1V相電流I1vが第1V相コイル37Va及び第1V相コイル37Vbを励磁し、第1W相電流I1wが第1W相コイル37Wa及び第1W相コイル37Wbを励磁する。
ゲート駆動回路242は、モータ電流指令値に基づいて第2パルス幅変調信号を演算し、第2パワー回路25Bのインバータ回路251に出力する。インバータ回路251は、第2パルス幅調変信号のデューティ比に応じて、3相の電流値となるようにスイッチング素子252をスイッチングして第2U相電流I2u、第2V相電流I2v及び第2W相電流I2wを含む3相交流を生成する。第2U相電流I2uが第2U相コイル38Ua及び第2U相コイル38Ubを励磁し、第2V相電流I2vが第2V相コイル38Va及び第2V相コイル38Vbを励磁し、第2W相電流I2wが第2W相コイル38Wa及び第2W相コイル38Wbを励磁する。
インバータ回路251は、直流電力を交流電力に変換する電力変換回路である。上記のように、インバータ回路251は、複数のスイッチング素子252を有する。スイッチング素子252は、例えば、電界効果トランジスタである。インバータ回路251には、電解コンデンサ253が並列に接続される。電解コンデンサ253は、例えば、電解コンデンサである。回路基板20は、電解コンデンサ253として、並列に接続された複数の平滑用コンデンサを備える。
また、上記のように、インバータ回路251は電流検出回路254を有する。電流検出回路254は、例えば、シャント抵抗を含む。電流検出回路254で検知した電流値は、制御演算部241に送出される。なお、電流検出回路254は、モータ30の各相の電流値を検出するように接続してもよい。
電流遮断回路255は、インバータ回路251と、第1コイル37又は第2コイル38との間に配置されている。電流検出回路254で検知した電流値が異常と判断される場合は、制御演算部241は、遮断駆動回路243を介して電流遮断回路255を駆動し、インバータ回路251から第1コイル37へ流れる電流を遮断できる。また、制御演算部241は、遮断駆動回路243を介して電流遮断回路255を駆動し、インバータ回路251から第2コイル38へ流れる電流を遮断できる。このように、第1コイル37へ流れる電流と、第2コイル38へ流れる電流は、制御演算部241にそれぞれ独立して制御される。また、制御演算部241には、操舵トルク信号T、車速信号SV等の入出力信号が、コネクタCNTを介して伝送される。
図6は、実施形態に係る電動駆動装置の側面図である。図7は、実施形態に係る電動駆動装置の平面図である。図8は、図6のIX-IX矢視の断面を示す断面図である。図9は、図7のX-X矢視の断面を示す断面図である。図10は、図7のXI-XI矢視の断面を示す断面図である。図11は、図6のXII-XII矢視の断面を示す断面図である。図12は、蓋体を取り外した実施形態に係る電動駆動装置を説明する斜視図である。図13は、図12の平面図である。図14は、蓋体及び回路基板を取り外した実施形態に係る電動駆動装置を説明する斜視図である。図15は、図14の平面図である。図6及び図7に示すように、電動駆動装置1は、モータ30と、モータ30の反負荷側に配置されるECU10とを備える。
図6及び図7に示すように、ECU10は、ヒートシンク40と、ヒートシンク40の反負荷側を覆う蓋体50を備える。図8に示すように、ヒートシンク40は、回路基板20を指示しており、蓋体50は、回路基板20を覆っている。図7に示すように、蓋体50は、第1天板部51と、斜面部52と、第2天板部53と、側部54とを備える。図9に示すように、ヒートシンク40には、回路基板20と、コネクタCNTとが取り付けられている。軸方向Axからみて、モータ30のシャフト31の径方向外側からワイヤーハーネスのコネクタ端子が挿抜可能なコネクタCNTが配置されている。以上説明したように、ECU10は、回路基板20と、回路基板20を支持するヒートシンク40と、コネクタCNTと、蓋体50を有する。
図8に示すように、モータ30は、ハウジング930を備える。モータロータ932は、ロータヨーク932aと、マグネット932bとを含む。マグネット932bは、ロータヨーク932aの外周面に設けられている。ハウジング930は筒状であり、その内側にモータロータ932と、3相毎に2系統に分けられた複数のコイルグループ、例えば第1コイルグループGr1及び第2コイルグループGr2(図3参照)を含むステータと、シャフト31とを収容する。
図8に示すように、回路基板20は、基板本体21と、基板本体21に実装された複数の電子部品と、を有する。基板本体21は、例えば、樹脂等で形成されたプリント基板である。1枚の基板本体21に実装された複数の電子部品には、例えば、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)、磁気センサ、電解コンデンサ、抵抗素子、ダイオード、サーミスタ等が含まれる。これら複数の電子部品により、図5に示した検出回路23、制御回路24、第1パワー回路25A及び第2パワー回路25Bが構成されている。
図8及び図9に示すように、ヒートシンク40は、回路基板20を支持する。ヒートシンク40の一方の面(反負荷側)に、回路基板20が固定されている。ヒートシンク40は、放熱性の高いアルミニウム、銅などの金属材料で構成されており、回路基板20が発する熱を外部に効率よく放熱する。
図8に示すように、シャフト31は、軸受33と、軸受34とにより回転自在に支持される。軸受33は、ヒートシンク40とシャフト31との間に介在している。ヒートシンク40の負荷側には、軸受支持部411があり、シャフト31が貫通するヒートシンク40の中空部45Hがある。軸受支持部411で囲まれる中空部45Hの内側35に軸受33が配置されている。軸受34は、ハウジング930とシャフト31との間に介在している。
図8及び図9に示すように、シャフト31の一方の端部には、磁石フォルダ32Aを介して磁石32が取り付けられている。磁石32は、軸方向Axからみて半分がS極、半分がN極に着磁されている。あるいは、磁石32は、周方向にみて交互に配置されたS極及びN極を外周面に有するようにしてもよい。軸受33は、部品精度が高いので、ヒートシンク40の反負荷側に配置される磁石32の軸方向Axの位置が一定となる。磁石32がある端部が、シャフト31の反負荷側の端部である。
シャフト31の他方の端部には、ウォームシャフト75A(図1参照)に回転を伝達するモータギヤ31Gがある。モータギヤ31Gがある端部が、シャフト31の負荷側の端部である。
基板本体21は、第1面21bと、第1面21bの反対側に位置する第2面21aとを有する。図5に示す検出回路23、制御回路24、第1パワー回路25A及び第2パワー回路25Bは、第1面21b又は第2面21aに実装された1個以上の電子部品で構成されている。例えば、回転角度センサ23aは、基板本体21の第1面21bに実装された1個の電子部品で構成されている。
また、図5に示す制御回路24は、基板本体21の第2面21aにそれぞれ実装された複数個の電子部品で構成されている。また、回路基板20は、基板本体21の第2面21aに実装された電解コンデンサ253を含む。
回転角度センサ23aは、シャフト31の反負荷側であって、磁石32の軸方向Axの延長線上に配置されている。基板本体21は、軸方向Axと直交する平面を回転角度センサ23aの実装面としている。回転角度センサ23aは、磁石32の磁場の変化を感知できるように、基板本体21に実装されている。磁石32と、回転角度センサ23aとは、軸方向Axにおいて、対向していることが望ましい。回転角度センサ23aは、基板本体21の第1面21bではなく、第2面21aにあってもよく、基板本体21の第1面21b及び第2面21aの両方にあってもよい。
回転角度センサ23aは、例えば、スピンバルブセンサである。スピンバルブセンサは、反強磁性層等で磁化の向きが固定された強磁性体のピン層と、強磁性体のフリー層とで非磁性層を挟んだ素子で、磁束の向きの変化を検出できるセンサである。スピンバルブセンサには、GMR(Giant Magneto Resistance)センサ、TMR(Tunnel Magneto Resistance)センサがある。なお、回転角度センサ23aは、磁石32の回転を検出可能なセンサであればよい。回転角度センサ23aは、例えば、AMR(Anisotropic Magneto Resistance)センサ、又はホールセンサでもよい。
図7及び図8に示すように、蓋体50は金属板で形成され、金属板がプレス加工されている。蓋体50は、電動駆動装置1の内部に、異物や水分が侵入することを抑制する。
第1天板部51は、蓋体50の中央部分で、平板状である。第1天板部51の裏面には、放熱材59があり、電解コンデンサ253の天面が放熱材59を介して第1天板部51の裏面に接している。放熱材59は、フィルム状である。放熱材59は、フィルム状ではなく、液状で、電解コンデンサ253の天面と第1天板部51の裏面との間にだけあってもよい。放熱材59は、例えば、シリコーンポリマーに熱伝導性フィラーを混合した材料であり、TIM(Thermal Interface Material)と呼ばれる。放熱材59は、回路基板20の基板本体21よりも熱伝導率が大きい材料であれば、上記材料以外の他の材料でもよい。
図8に示すように、第2天板部53は、ヒートシンク40の反負荷側に突出する支持柱451と、固定部材であるボルトCTとに挟まれて固定される。第2天板部53は、第1天板部51よりも負荷側にある。図7に示すように、斜面部52は、第1天板部51を囲む。第2天板部53は、斜面部52を囲む。斜面部52は、第1天板部51と第2天板部53との段差を埋める傾斜である。側部54は、Oリングなどのシール部材などを介して、ヒートシンク40の径方向の外側に接している。
図9、図10及び図11に示すように、ヒートシンク40は、コネクタCNTを支持する台座部44を備える。台座部44は、ハウジング930の内壁よりも径方向外側に突出している。台座部44の反負荷側には、コネクタCNTが配置される。
コネクタCNTは、電源端子と、CAN通信を行う通信用端子と、CAN通信以外の方法でデータを入出力する入出力端子と、を有する。コネクタCNTの樹脂材料は、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT:Polybutylene terephthalate)である。
図12及び図13に示すように、回路基板20は、ヒートシンク40反負荷側に配置される。図13では、第1天板部51及び斜面部52の位置が分かるように、仮想線で示している。第1天板部51は、平面視で、第1辺511、第1辺511の反対側の第2辺512、第3辺513及び第3辺513の反対側の第4辺514を有している。第1辺511及び第2辺512の中央を通る第1仮想線VL1と、第3辺513及び第4辺514の中央を通る第2仮想線VL2とで仕切ってできる第1象限501、第2象限502、第3象限503及び第4象限504を設定する。なお、第1象限501、第2象限502、第3象限503及び第4象限504は、第1天板部51の中央500の周りに設定される。
上述したように、基板本体21の第2面21aには、4つの電解コンデンサ253が実装されている。図8に示すように、4つの電解コンデンサ253のそれぞれが、第1天板部51の裏面に放熱材59を介して接している。図13に示すように、電解コンデンサ253は、第1象限501、第2象限502、第3象限503及び第4象限504のそれぞれに1つ配置されている。これにより、電解コンデンサ253が分散配置されるので、蓋体50が電解コンデンサ253に加える応力を分散することができる。
図13に示すように、支持柱451は、第1象限501、第2象限502、第3象限503及び第4象限504のそれぞれに1つ配置されている。第2天板部53は、第1象限501、第2象限502、第3象限503及び第4象限504のそれぞれにおいて、支持柱451と固定部材であるボルトCTとで挟まれる。第2天板部53がボルトCTで支持柱451に固定されると、第2天板部53が第1天板部51を軸方向Axに引っ張る力が加わる。これにより、第1天板部51は、電解コンデンサ253を押しつける。複数の支持柱451が分散配置されているので、複数の電解コンデンサ253に第1天板部51から加わる力が一定になりやすい。仮に、一部の電解コンデンサ253に応力がかかりすぎると、電解コンデンサの不具合を誘発する可能性がある。これに対して、本実施形態では、電解コンデンサ253が分散配置され、支持柱451が分散配置されているので、電解コンデンサ253への応力が小さくなり、電解コンデンサ253の不具合が抑制される。
図14及び図15に示すように、ヒートシンク40は、ヒートシンク本体の反負荷側の第1面41と第2面42とに段差を設設けている。なお、第1面41は、平坦面でなくてもよく、第2面42より、軸方向Axに低ければよい。載置面441は、第1面よりも負荷側にあり、第2面42は、第1面よりも反負荷側にある。
図14に示すように、ヒートシンク40は、第1面41から反負荷側に突出する支持柱451、支持柱452を備えている。支持柱451、支持柱452には、反負荷側の上面から軸方向Axに開けられた雌ねじ部がそれぞれある。図12に示すように、支持柱451は、回路基板20よりも突出している。図8に示すように、蓋体50を貫通したボルトCTが、支持柱451の雌ねじ部に締結することで、ヒートシンク40に蓋体50が固定される。
図12に示すように、回路基板20を貫通したボルトBT1が、支持柱452の雌ねじ部に締結する。これにより、回路基板20がヒートシンク40に対してずれないように固定されている。
図12に示すように、コネクタCNTがヒートシンク40と回路基板20とに挟まれ、回路基板20とコネクタCNTとがボルトBT2により固定されている。これにより、コネクタCNTが回路基板20に対してずれないように固定されている。
回路基板20と、ボルトBT2に隣接する位置に、ヒートシンク40とが固定されるボルトBT1を配置している。ボルトBT1(第2ボルト)とボルトBT2(第3ボルト)とが近接していることで、コネクタCNTが揺動しても、ボルトBT2の締結力に加え、ボルトBT1の締結力により、コネクタCNTの揺動を抑制できる。
図12に示すように、電動駆動装置1は、第1コイルグループGr1と回路基板20とを接続する第1コイル配線321と、第2コイルグループGr2と回路基板20とを接続する第2コイル配線322と、を備える。第1コイル配線321及び第2コイル配線322は、ECU10に含まれてもよいし、モータ30に含まれてもよい。
図12に示すように、回路基板20の貫通孔には、第1コイル配線321及び第2コイル配線322が挿入され、回路基板20と第1コイル配線321及び第2コイル配線322とが電気的に接続される。
図12及び図13に示すように、回路基板20の発熱を放熱するために、第2面42は、回路基板20と対向している。そして、回路基板20とヒートシンク40の第2面42との間に、放熱材が塗布されている。放熱材は、例えば、シリコーンポリマーに熱伝導性フィラーを混合した材料であり、TIM(Thermal Interface Material)と呼ばれる。放熱材は、回路基板20の基板本体21よりも熱伝導率が大きい材料であれば、上記材料以外の他の材料でもよい。
図11、図14及び図15に示すように、台座部44の反負荷側には、コネクタCNTを搭載する載置面441と、載置面441よりも反負荷側に突出する突起部442と、突起部442の根元であって、載置面441よりも負荷側に凹む凹部443と、載置面441よりも負荷側に凹み、固定部材であるボルトBBTの頭部を収容する凹部444がある。
図9及び図11に示すように、コネクタCNTは、負荷側に凹部CNTRがある。凹部CNTRには、突起部442が嵌め合わされる。シャフト31の径方向からみて、凹部CNTRは、コネクタCNTの両側端の中間に設けられている。これにより、最小限の凹部CNTRの体積があればよく、コネクタの導体スペースを確保することができる。
図14に示すように、突起部442の形状は、角柱である。これにより、角柱の各面がコジリの力に反力を与え、コネクタCNTの揺動がより抑制される。突起部442は、金属製であるので、小さくても、コネクタCNTを支持できる。
図10及び図14に示すように、台座部44を貫通したボルトBBTが、モータ30のフランジ933の雌ねじ部に締結することで、モータ30にヒートシンク40が固定される。
以上説明したように、実施形態に係る電動駆動装置1は、モータ30と、モータ30を駆動制御するために、シャフト31の反負荷側に設けられたECU10と、コネクタCNTと、蓋体50とを備える。ECU10は、シャフト31の反負荷側の端部の磁石32と、シャフト31の反負荷側であって、シャフト31の軸方向Axの延長線上に配置された回路基板20と、を含む。回路基板20には、平滑用の電解コンデンサ253が反負荷側の第2面21aに実装されている。回路基板20は、磁石32の回転を検出する回転角度センサ23aを含む検出回路23を有する。回転角度センサ23aは、磁石32の回転を検出する磁気センサである。蓋体50は、回路基板20の反負荷側を覆う。
蓋体50は、第1天板部51と、斜面部52と、第2天板部53と、側部54とを備える。第1天板部51の負荷側の面は、放熱材59を介して電解コンデンサ253に接している。そして、ヒートシンク40は、第2天板部53と、金属の固定部材であるボルトCTで固定されている。
これにより、電解コンデンサ253の熱は、金属の蓋体50に伝達される。蓋体50は、金属板なので、熱飽和しやすいため、ヒートシンク40へ熱を逃がす必要がある。そこで、第1天板部51で電解コンデンサ253の熱を受熱するとともに、熱を第2天板部53に伝熱させ、第2天板部53からヒートシンク40へボルトCTを介して熱を逃がす構造としている。これにより、側部54に加え、第2天板部53から電解コンデンサ253の熱がヒートシンク40へ放熱される。その結果、蓋体50は、金属板を使用しても、熱飽和しにくい。また、モータ30のシャフト31に平行な軸方向Axの大きさ及びAxに直交する径方向の大きさが抑制され、電動駆動装置が小さくなる。
また、電動パワーステアリング装置100は、上述の電動駆動装置1を備え、電動駆動装置1が補助操舵トルクを生じさせる。これにより、モータ30のシャフト31に平行な軸方向Ax及びシャフト31の径方向の大きさが抑制され、電動パワーステアリング装置100の配置の自由度が向上する。
(実施形態2)
図16は、実施形態2に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。図17は、実施形態2に係るECUの配置例を示す側面図である。なお、上述した実施形態1及び実施形態2で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図16に示すように、電動パワーステアリング装置100Aは、コラムアシスト方式であり、電動駆動装置1が減速装置75を介して、ステアリングシャフト92及び出力軸92Bにアシスト力が付与される。
図17に示すように、ECU10及びモータ30を備える電動駆動装置1は、減速装置75に配置されている。本実施形態において、軸方向Axとは、モータ30のシャフト31(図3参照)の延びる方向と平行な方向をいう。軸方向Axは、鉛直方向VDに対して、傾いていることが多い。軸方向Axは、車両101(図1参照)のスペースの都合で決められるからである。例えば、コネクタCNTが鉛直方向VDの斜め下方向から挿抜されるようになっていると、開口463Aが鉛直方向VDの下側に向くことがある。
(実施形態3)
図18は、実施形態3に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。なお、上述した実施形態1から実施形態2で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図18に示すステアリング装置100Bは、第1ピニオンシャフト99Aに補助操舵トルクを与えるピニオンアシスト方式である。ステアリング装置100Bにおいて、トルクセンサ94は、第1ピニオンシャフト99Aに連結される。
モータ30は、ウォームシャフトの減速装置75を回転させる。減速装置75のウォームホイールは、第1ピニオンシャフト99Aと一体で回転する。このため、モータ30が第1ピニオンギヤ99Bを回転できる。第1ピニオンギヤ99Bは、第1ラック99Dと噛み合う。その結果、電動駆動装置1が減速装置75を介して、第1ラック99Dにアシスト力を付与する。なお、第1ピニオンギヤ99Bは、第1ラック99Dに対し、直交配置であってもよく、直交からずれた斜交配置であってもよい。以上説明したように、実施形態3のステアリング装置100Bは、シングルピニオンアシスト方式である。
(実施形態4)
図19は、実施形態4に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。なお、上述した実施形態1から実施形態3で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。ステアリング装置100Cは、第1ピニオンシャフト99A及び第1ピニオンギヤ99Bに加え、出力軸92B及び第2ピニオンギヤ71Bを備える。ステアリング装置680は、デュアルピニオンアシスト方式である。トルクセンサ94は、ピニオンシャフト95と第1ピニオンギヤ99Bとの間のトルクを検出する。
モータ30は、ウォームシャフトの減速装置75を回転させる。減速装置75のウォームホイールは、出力軸92Bと一体で回転する。このため、モータ30が第2ピニオンギヤ71Bを回転できる。第2ピニオンギヤ71Bは、第2ラック71Cと噛み合う。その結果、電動駆動装置1が減速装置75を介して、第2ラック71Cにアシスト力を付与する。なお、第2ピニオンギヤ71Bは、第2ラック71Cに対し、直交配置であってもよく、直交からずれた斜交配置であってもよい。実施形態4のステアリング装置100Cは、デュアルピニオンアシスト方式である。
1 電動駆動装置
10 ECU
20 回路基板
21 基板本体
21a 第2面
21b 第1面
23 検出回路
23a 回転角度センサ
24 制御回路
25A 第1パワー回路
25B 第2パワー回路
30 モータ
31 シャフト
31G モータギヤ
32 磁石
33、34 軸受
40 ヒートシンク
41 第1面
42 第2面
44 台座部
45H 中空部
50 蓋体
51 第1天板部
52 斜面部
53 第2天板部
54 側部
100 電動パワーステアリング装置
101 車両
930 ハウジング
931 ステータコア
931a バックヨーク
931b ティース
932 モータロータ
932a ロータヨーク
932b マグネット
933 フランジ
Ax 軸方向
BBT、BT1、BT2、CT ボルト
CNT コネクタ
CNTQ 角
CNTR 凹部

Claims (6)

  1. 負荷側から反負荷側へ軸方向に延びるシャフトと、
    前記シャフトと連動するモータロータと、
    前記モータロータを回転させるステータコアを備えるモータステータと、
    前記モータロータ、及び前記モータステータを内側に収容するハウジングと、を含むモータと、
    前記シャフトの前記反負荷側に設けられた磁石と、
    前記モータの前記反負荷側に設けられるヒートシンクと、
    前記ヒートシンクの前記反負荷側に配置され、平滑用の電解コンデンサが前記反負荷側に実装された回路基板と、前記磁石の前記軸方向の延長線上にあり、かつ前記回路基板に取り付けられた回転角度センサと、を含む電子制御装置と、
    前記ヒートシンクの前記シャフトの径方向の側方に設けられるコネクタと、
    前記回路基板の前記反負荷側を覆う、金属板の蓋体と、を備え、
    前記蓋体は、第1天板部と、前記第1天板部の周囲を囲み前記第1天板部よりも負荷側の第2天板部と、前記第1天板部と前記第2天板部とを接続する斜面部と、前記第2天板部の周囲を囲み、前記ヒートシンクの前記径方向に接する側部とを有し、
    前記第1天板部の負荷側の面は、放熱材を介して前記電解コンデンサに接しており、
    前記ヒートシンクは、前記第2天板部と、金属の固定部材で固定されている、電動駆動装置。
  2. 前記電解コンデンサの天面が前記放熱材を介して前記第1天板部に接しており、前記斜面部は、前記電解コンデンサの前記径方向の外側に配置される、請求項1に記載の電動駆動装置。
  3. 前記第1天板部は、平面視で、第1辺、前記第1辺の反対側の第2辺、第3辺及び前記第3辺の反対側の第4辺を有し、前記第1辺及び前記第2辺の中央を通る第1仮想線と、前記第3辺及び前記第4辺の中央を通る第2仮想線とで仕切ってできる第1象限、第2象限、第3象限及び第4象限のそれぞれに、少なくとも1つの電界コンデンサが配置されている、請求項1又は2に記載の電動駆動装置。
  4. 前記ヒートシンクは、反負荷方向に突出する支持柱を備え、前記第2天板部は、前記支持柱と前記固定部材とで挟まれる、請求項1から3のいずれか1項に記載の電動駆動装置。
  5. 前記ヒートシンクは、反負荷方向に突出する複数の支持柱を備え、前記第2天板部は、前記第1象限、前記第2象限、前記第3象限及び前記第4象限のそれぞれにおいて、前記支持柱と前記固定部材とで挟まれる、請求項3に記載の電動駆動装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の電動駆動装置を備え、
    前記電動駆動装置が補助操舵トルクを生じさせる電動パワーステアリング装置。
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