JP2023085127A - 画像形成装置及び画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 読取ユニットに対向するように設けられた対向部材の位置を安定させ、読取ユニットの読取精度の低下を抑制する。【解決手段】 画像形成装置100は、画像形成部102により画像形成されたシートが搬送される搬送路を形成する第1搬送ガイド135a及び第2搬送ガイド135bを有する。また、画像形成装置100は、第1搬送ガイド135aに形成された搬送ガイド穴602を介してシートの画像を読み取るカラーセンサ200と、カラーセンサ200に対向する対向ローラ601を有する。対向ローラ601は、揺動アーム603によって、当接位置と離間位置との間で移動可能に保持されている。揺動アーム603は、対向ローラ601が当接位置に位置した状態において第1搬送ガイド135aに当接する当接部603aを含む。【選択図】 図7
Description
本発明は、シートに画像を形成する画像形成装置及びシートの画像を読み取る読取装置に関する。
近年、オンデマンド印刷に用いられる画像形成装置は、高い画質の維持が求められている。画質の指標としては、粒状性、面内一様性、文字品位、色再現性(色安定性を含む)、幾何特性(表裏見当を含む)などがある。また、画質の調整や確認に要する時間が長くなると画像形成装置の稼働率が低下することから、テスト画像(パッチ画像)を出力して自動で画像形成条件を調整する機能を備えた画像形成装置の需要が高まっている。
特許文献1には、シートに形成したパッチ画像を読取ユニットによって読み取ることで、画像形成条件を自動的に補正する画像形成装置が記載されている。また、特許文献2には、シートの位置を読取ユニットのピント位置に合わせるために、読取ユニットに対向する位置に設けられた対向部材が読取ユニットに対して近接及び離間するように移動することが記載されている。
しかしながら、対向部材が読取ユニットに対して近接する位置に移動したときに、対向部材の位置が安定しない場合がある。読取ユニットがシートのパッチ画像を読み取る際の対向部材の位置が安定しない場合、読取ユニットとシートの距離が変動するため、読取精度が低下するという課題があった。
そこで本発明は、対向部材の位置を安定させ、読取ユニットの読取精度の低下を抑制することを目的とする。
本発明の一態様は、シートに画像を形成する画像形成部と、開口部が設けられ、前記画像形成部により画像形成されたシートが搬送される搬送路を形成する第1搬送ガイドと、前記第1搬送ガイドに対向する位置に設けられ、前記第1搬送ガイドと共に前記搬送路を形成する第2搬送ガイドと、前記搬送路を搬送されるシートの画像を、前記開口部を介して読み取る読取ユニットと、前記読取ユニットの読取位置において前記読取ユニットに対向する対向部材と、前記対向部材を前記読取ユニットに対向する第1位置と、前記第1位置よりも前記読取ユニットから離間した第2位置と、の間で移動可能に保持する保持部材と、を備え、前記保持部材は、前記対向部材が前記第1位置に位置している状態において、前記第1搬送ガイドに当接する当接部を含む、ことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、対向部材の位置を安定させ、読取ユニットの読取精度の低下を抑制することが可能である。
以下に図面を参照して、本発明を実施するための形態を例示的に説明する。ただし、本実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲を以下の実施形態に限定する趣旨のものではない。
<画像形成装置>
まず、本実施形態に係る画像形成装置100について説明する。図1は、画像形成装置100の構造を示す断面図である。なお、本実施形態において、ユーザが画像形成装置100の操作部180に向かって操作するときの位置を装置の手前側と呼び、その反対側を装置の奥側と呼ぶ。つまり、図1は画像形成装置100を手前側から見たときの図である。
まず、本実施形態に係る画像形成装置100について説明する。図1は、画像形成装置100の構造を示す断面図である。なお、本実施形態において、ユーザが画像形成装置100の操作部180に向かって操作するときの位置を装置の手前側と呼び、その反対側を装置の奥側と呼ぶ。つまり、図1は画像形成装置100を手前側から見たときの図である。
図1に示すように、画像形成装置100は筐体101を備える。筐体101には、シートPに画像を形成する画像形成部102を構成する各機構と、画像形成装置100の動作を制御するプリンタコントローラ103(後述する図3参照)を収納する制御ボード収納部104とが搭載されている。本実施形態の画像形成部102は、電子写真プロセスにより記録材に画像を形成する光学処理機構及び定着処理機構と、記録材として用いられるシートPの給送及び搬送を行う給送処理機構及び搬送処理機構とを含む。記録材としては、普通紙或いは厚紙等の紙、コート紙或いはエンボス紙等の表面処理が施された紙、プラスチックフィルム又は布等のシート材が使用可能である。
光学処理機構は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色のトナー像を形成するステーション120~123と、中間転写ベルト106とを備えている。各ステーション120~123では、ドラム状の像担持体である感光ドラム105の表面を一次帯電器111が帯電させる。レーザスキャナ部107は、画像データに基づいて感光ドラム105の露光処理を行う。レーザスキャナ部107は、半導体レーザ108から放射されるレーザ光をオン、オフに駆動するレーザドライバを有し、半導体レーザ108からのレーザ光を回転多面鏡により主走査方向に振り分けつつ反射ミラー109を介して感光ドラム105に導く。これにより、感光ドラム105の表面には、画像データに対応する静電潜像が形成される。
現像器112は、トナーを含む現像剤を内部に収容し、帯電したトナー粒子を感光ドラム105に供給する。表面電位分布に応じてトナー粒子がドラム表面に付着することにより、感光ドラム105に担持された静電潜像はトナー像として可視化される。感光ドラム105に担持されたトナー像は、トナーの正規帯電極性とは逆極性の電圧が印加される中間転写ベルト106に転写(一次転写)される。カラー画像を形成する場合、4つのステーション120~123によって形成されたトナー像が中間転写ベルト106の上で互いに重なるように多重転写されることで、中間転写ベルト106上にフルカラーのトナー像が形成される。
給送処理機構は、画像形成装置100の筐体101に対して引出可能に挿入された収納庫113から転写ローラ114へ向けて1枚ずつシートPを給送する。中間転写体である中間転写ベルト106に担持されたトナー像は、転写ローラ114によってシート1に転写(二次転写)される。
中間転写ベルト106の周りには、画像形成を行う際の印字開始位置を決めるための画像形成開始位置検出センサ115、シートPの給送タイミングを決めるための給送タイミングセンサ116、及び濃度センサ117が配置されている。濃度センサ117は、中間転写ベルト106に担持されたパッチ画像の濃度を測定する。プリンタコントローラ103は、濃度センサ117の検知結果に基づいて光学処理機構の動作条件(例えば、一次帯電器111の帯電目標電位や現像器112のバイアス電圧の設定)を調整する。
定着処理機構は、定着器150及び冷却器160によって構成されている。定着器150は、シートPに熱を加える定着ローラ151、シートPを定着ローラ151に圧接させる加圧ベルト152、及び定着器150による定着処理の完了を検知するための定着後センサ153を含む。定着ローラ151を含む各ローラは中空ローラであり、内部にそれぞれヒータを有する。定着器150は、回転体対である定着ローラ151及び加圧ベルト152にシートPを挟持して搬送しながら、シート上のトナー像に熱及び圧力を加える。これによりトナー粒子が溶融し、その後固着することで、シートPに画像が定着する。
冷却器160は、定着器150よりもシートPの搬送経路における下流側に配置されている。冷却器160は、定着器150によって加熱されたシートPからの放熱によって光学処理機構が昇温することを抑制する。また、冷却器160は、熱によってシートPにカールが生じることを抑制する。冷却器160は、ローラ161,162によってシートPの熱を吸収しながらシートPを搬送し、不図示のファンによってローラ161,162の放熱を促す校正となっている。冷却器160は、冷却処理の完了を検知するための冷却後センサ163を有している。
冷却器160を通過したシートPは、切替フラップ132によって第1搬送路139又は第2搬送路133のいずれかに誘導される。第1搬送路139に誘導されたシートPは、排出ローラ対によって画像形成装置100の外部に排出され、排出トレイ700に積載される。第2搬送路133に搬入されたシートPは、反転センサ137によって位置を検出された後、反転部138によるスイッチバック動作によってシート搬送方向の先端と後端とを入れ替えられる。その後、シートPは切替フラップ136によって第3搬送路135又は再搬送路140のいずれかに誘導される。なお、第3搬送路135及び第2搬送路133の分岐部には、スイッチバック後に切替フラップ136によって第3搬送路135に案内されたシートPの第2搬送路133への逆流を防ぐ案内部材134(逆流防止弁)が配置されている。
第3搬送路135には、シート上の画像の色を測定する測色部500が配置される。測色部500による読取結果は、画像形成部102が形成する画像の色味を自動的に調整する動作に用いられる。測色部500には、第3搬送路135を搬送されるシートPの画像を読み取る読取ユニットであるカラーセンサ200が設けられている。カラーセンサ200の構成及びカラーセンサ200を用いた画像形成部102の動作条件の調整方法については後述する。
両面印刷の場合、第1面に画像が形成されたシートPは、反転部138によって先後端を入れ替えられた状態で、再搬送路140を介して再び転写ローラ114へ向けて搬送される。その後、第2面に画像を形成されたシート1は、第1搬送路139を介して画像形成装置の外部に排出され、排出トレイ700に積載される。
なお、本実施形態における画像形成装置100の画像形成部102は、電子写真プロセスによりシートPに画像を形成するが、画像形成部102はインクジェット方式等の他の画像形成方式であってもよい。
<カラーセンサ>
画像形成装置100は、第3搬送路135に設けられた測色部500に、分光反射率を測定できる読取手段としてのカラーセンサ200を内蔵している。図2はカラーセンサ200の概略構成を示す図である。
画像形成装置100は、第3搬送路135に設けられた測色部500に、分光反射率を測定できる読取手段としてのカラーセンサ200を内蔵している。図2はカラーセンサ200の概略構成を示す図である。
カラーセンサ200は、光源である白色LED201と、光の強度を検出するCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor )センサ203と、光をセンサ203に導く光学系と、を備えている。白色LED201は、シートPに形成されたカラーパッチ120(パッチ画像)に光を照射する。回折格子202は、カラーパッチ120からの反射光207を波長ごとに分解する。n画素から成るCMOSセンサ203(203-1~203-n)は、回折格子202によって分解された光の波長ごとの強度を測定する。CMOSセンサ203が検出可能な波長領域は、実質的に可視光領域の全体に亘っている。380nm~780nmの範囲に亘って10nmの分解能でパッチ画像P1の反射スペクトルを取得するには、画素数nは41以上であると好ましい。各撮像素子の波長と画素番号との対応関係を揃えるため、画素数nは48や64が適当である。ただし、画素数nを48より少なくして中間の波長の強度を補間演算で算出してもよい。
また、カラーセンサ200には、カラーパッチ120からの反射光207を回折格子202に集光するためのレンズ206が設けられている。レンズ206は、カラーセンサ200が測定対象からの光を取り込む入射部である。カラーセンサ200の入射部はレンズ206のような部材に限らず、光を取り込むための開口であってもよい。
CMOSセンサ203の検出信号は、演算部204によって処理され、演算結果がメモリ205に一時保存された後、プリンタコントローラ103に転送される。演算部204は、例えば光強度値から分光演算して、カラーパッチ120の分光反射率を算出する分光演算部を有する。
<システム構成>
図3は、画像形成装置100のシステム構成を示すブロック図である。画像形成装置100は、画像形成装置100の動作を制御する制御部としてのプリンタコントローラ103を備えている。プリンタコントローラ103は、プログラムの実行部であるCPUと、記憶装置とが実装された制御ボードである。記憶装置は、ランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性の記憶装置と、読取専用メモリ(ROM)等の非揮発性の記憶装置とを含む。また、プリンタコントローラ103は、後述の機能を発揮するための機能部(例えば、プロファイル作成部301及びCMM(カラーマネジメントモジュール)306)を有する。これらの機能部は、ASIC等の独立したハードウェアとして個別に実装してもよく、プリンタコントローラ103のCPUが実行するプログラムの機能単位としてソフトウェア的に実装してもよい。
図3は、画像形成装置100のシステム構成を示すブロック図である。画像形成装置100は、画像形成装置100の動作を制御する制御部としてのプリンタコントローラ103を備えている。プリンタコントローラ103は、プログラムの実行部であるCPUと、記憶装置とが実装された制御ボードである。記憶装置は、ランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性の記憶装置と、読取専用メモリ(ROM)等の非揮発性の記憶装置とを含む。また、プリンタコントローラ103は、後述の機能を発揮するための機能部(例えば、プロファイル作成部301及びCMM(カラーマネジメントモジュール)306)を有する。これらの機能部は、ASIC等の独立したハードウェアとして個別に実装してもよく、プリンタコントローラ103のCPUが実行するプログラムの機能単位としてソフトウェア的に実装してもよい。
画像形成装置100には、ユーザインタフェースとなる操作部180が設けられている。操作部180は、ユーザに対して情報を表示する表示部としてのディスプレイを備えている。また、操作部180は、ユーザが画像形成装置100に対して指令やデータを入力可能な入力部として、テンキー及び印刷実行ボタン等の物理キーやディスプレイのタッチパネル機能を備えている。操作部180の操作により、ユーザは、収納庫113にセットされているシートの名称(メディア名証)、坪量及び表面処理の有無等のシート属性を表す情報(メディア坪量、メディア表面性)をプリンタコントローラ103に入力することができる。入力されたシート属性は、記憶装置内に格納されているシートライブラリに登録される。
プリンタコントローラ103は、外部インタフェース(I/F)308を介して外部の有線又は無線通信網に接続され、外部機器であるホストコンピュータ300と通信可能である。また、プリンタコントローラ103は、画像形成装置100に接続されて画像形成システムを構成する装置の制御回路とも接続される。そのような装置の例としては、原稿シートから画像情報を読み取る画像読取装置や、画像形成装置100によって画像形成されたシートに綴じ処理や製本処理等の処理を施すシート処理装置が挙げられる。
プリンタコントローラ103は、ホストコンピュータ300から受信したデータに基づいて画像形成動作の実行に用いる画像情報を生成する画像処理部320を有する。画像処理部320は、画像オブジェクトをビットマップ画像に展開するRIP(Raster Image Processor)部314を含む。また、画像処理部320は、多次色の色変換処理を行う色処理部315、単色の階調補正を実行する階調補正部316、多次色LUTを生成する多次色テーブル生成部317、最大画像濃度を設定する最大濃度条件決定部318を含む。画像処理部320のこれら各要素は、プリンタコントローラ103のCPUが実行するプログラムのモジュールとしてROMに格納されている。
プリンタコントローラ103に対して画像情報を含む画像形成の実行指示(画像形成ジョブ)が投入された場合、後述するICCプロファイルを用いて色変換された画像情報(CMYKデータ)に対して画像処理部320が画像処理を行う。画像形成ジョブの設定でICCプロファイルを用いた色変換を行わないことが設定されている場合、色変換を行わない画像情報(CMYKデータ)に対して画像処理部320が画像処理を行う。画像処理部320によって処理された画像情報は、エンジン制御部312へと送信され、画像形成部102による画像形成に用いられる。
エンジン制御部312は、プリンタコントローラ103からの指令信号に基づいて、画像形成部102に画像形成動作を行わせる。エンジン制御部312は、定着後センサ153、冷却後センサ163及び反転センサ137の検知信号及びタイマ310のタイミング信号に基づいて、搬送モータ311、切替フラップ132,136を制御する。搬送モータ311は、画像形成装置100に設けられたローラ部材を駆動するモータ群であり、搬送モータ311がローラ部材を回転させることでシートを搬送させる。
<カラーマネジメントシステム>
カラーセンサ200の測定結果を画像形成装置100にフィードバックして色の管理を行う方法について説明する。本実施形態では、優れた色再現性を実現するプロファイルとして近年市場で受け入れられているICC(International Color Consortium)プロファイルを用いるものとする。ただし、ICCプロファイルに代えて他のカラーマネジメントシステムを採用してもよい。
カラーセンサ200の測定結果を画像形成装置100にフィードバックして色の管理を行う方法について説明する。本実施形態では、優れた色再現性を実現するプロファイルとして近年市場で受け入れられているICC(International Color Consortium)プロファイルを用いるものとする。ただし、ICCプロファイルに代えて他のカラーマネジメントシステムを採用してもよい。
図5はCMMによる色の管理を説明するための概念図である。画像形成装置100に入力される画像データは、L*a*b*色空間における色の表現を採用しているとは限らず、RGB、CMYK、CIE XYZなど様々なデータ形式(表色系)で表現され得る。また、データ形式が共通の画像データの間でも、入力デバイスの特性に応じて(例えば、モニタのガンマ値や色温度の設定によって)、画像形成装置100が再現すべき元画像の知覚色が異なっている場合がある。
そのため、CMMは入力画像データを一度デバイス非依存の色空間(本実施形態では、CIE L*a*b*色空間)で表現したL*a*b*データに変換する。そして、CMMは、L*a*b*データに対して必要な補正を施したL*’a*’b*’データから画像形成部に画像形成させるための指令(CMYK信号)を生成する。このとき、入力デバイスの表色系からL*a*b*色空間への変換に用いられるのが入力ICCプロファイルである。また、L*a*b*色空間から画像形成部が扱う色空間(CMYK信号がとり得る値の空間)への変換に用いられるのが出力ICCプロファイルである。なお、本実施形態ではデバイス非依存の色空間としてCIE L*a*b*を採用しているが、これに代えて他の色空間(例えば、CIE1931 XYZ色空間)を採用してもよい。
なお、CMYK信号とは、イエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの各ステーション120~123のレーザスキャナ部107による露光レベルを指定するものである。つまり、CMYK信号の値は、各ステーション120~123が形成する単色画像の画素毎のトナー濃度レベルに対応する。CMYK信号は、プリンタコントローラ103からエンジン制御部312に伝送された後、ビデオ信号としてレーザスキャナ部107に入力される。
<カラーセンサを用いたプロファイルの更新>
本実施形態の画像形成装置100はカラーセンサ200を備えているため、自らの出力ICCプロファイルを作成することが可能である。出力ICCプロファイルは、画像形成部102に対するCMYK信号と、画像形成部102によって実際にシート上に形成された画像の色との対応関係を表す色変換プロファイルである。
本実施形態の画像形成装置100はカラーセンサ200を備えているため、自らの出力ICCプロファイルを作成することが可能である。出力ICCプロファイルは、画像形成部102に対するCMYK信号と、画像形成部102によって実際にシート上に形成された画像の色との対応関係を表す色変換プロファイルである。
画像形成装置100の出力ICCプロファイルを作成する場合、画像形成装置100において、予め指定されているパターンでシートにカラーパッチが形成され、シート上に測色用の画像パターンが形成される。画像パターンが形成されたシートは第3搬送路135に送られ、カラーセンサ200により分光反射率を測定される。
次に、カラーセンサ200によって読み取られた分光反射率から、デバイス非依存の色空間(ここでは、CIEが規定しているL*a*b*色空間)において各パッチの色を表す座標を算出する。L*a*b*色空間の座標は、例えば、以下に示すように、ISO 13655に準拠した手続きで分光反射率から算出することが可能である。
<プロファイル作成処理>
次に、画像形成装置100がICCプロファイルを作成するプロファイル作成処理の内容を説明する。プロファイル作成処理は、ユーザが操作部180を操作して明示的な指示を出すことにより、任意のタイミングで実行可能である。例えば、カスタマエンジニアによる部品交換が行われた場合、高度の色再現性が要求される画像形成ジョブの実行前、さらには、デザイン構想段階において最終出力物の色味が知りたい場合に、プロファイル作成処理が実行される。
次に、画像形成装置100がICCプロファイルを作成するプロファイル作成処理の内容を説明する。プロファイル作成処理は、ユーザが操作部180を操作して明示的な指示を出すことにより、任意のタイミングで実行可能である。例えば、カスタマエンジニアによる部品交換が行われた場合、高度の色再現性が要求される画像形成ジョブの実行前、さらには、デザイン構想段階において最終出力物の色味が知りたい場合に、プロファイル作成処理が実行される。
操作部180に対してICCプロファイルを作成するための操作が行われると、プロファイル作成を指示する信号がプリンタコントローラ103のプロファイル作成部301に入力される。プロファイル作成部301は、ISO 12642に規定された928パッチのテストフォーム(CMYKカラーチャート)を出力させるCMYK信号を、出力ICCプロファイルによる色変換を行わずにエンジン制御部312へと送信する。つまり、本実施形態においては、カラーマネジメントを行うための画像パターン(テスト画像)として、ISO 12642に規定されたテストフォームを採用している。CMYK信号の送信に並行して、プロファイル作成部301は、カラーセンサ制御部302に対してテストフォームの測定を行う指示(測色指令)を送る。カラーセンサ制御部302は、カラーセンサ200にテストフォーム上のカラーパッチの色を測定させる。
画像形成装置100は、エンジン制御部312に入力されたCMYK信号に基づいて画像形成動作を実行し、シートにテストフォームを形成する。テストフォームが形成されたシートは第3搬送路135に搬送され、カラーセンサ200によってテストフォームが測色される。カラーセンサ200によって測色された928パッチの各々の分光反射率データは、プリンタコントローラ103のLab演算部303に通知され、Lab演算部303によってL*a*b*色空間のデータに変換される。
プロファイル作成部301は、エンジン制御部312に送信したCMYK信号と、カラーセンサ200の測色結果とを関連付けて出力ICCプロファイルを作成する。また、プロファイル作成部301は、記憶装置内に格納されている現在の出力ICCプロファイルを、新たに作成した出力ICCプロファイルに置き換える。
出力ICCプロファイルは、例えば図4に示すような構造になっており、ヘッダー、タグとそのデータからなる。プロファイル作成部301は、テストフォームの出力に用いたCMYK信号と測色結果から得られたL*a*b*値とに基づいて、CMYK→L*a*b*の変換表(A2Bxタグ)を作成する。また、この変換表をもとにして、L*a*b*→CMYKの逆変換表(B2Axタグ)が作成される。その他のデータを表すタグとして、白色点(wtpt)、ある色が画像形成装置100の出力するハードコピーの色域の内側か外側かを記述するタグ(gamt)なども出力ICCプロファイルに記述される。
なお、プロファイル作成処理の実行命令が外部I/F308を介して入力されている場合、プロファイル作成部301が作成したICCプロファイルを、実行命令を発信した外部機器に送信するようにしてもよい。この場合、ICCプロファイルに対応したアプリケーションでの色変換を、外部機器上でユーザが行うようにすることが可能である。
なお、カラーマッチング精度や色の安定性についての指標としては、例えば、ISO 12647-7記載のカラーマッチング精度規格(IT8.7/4(ISO 12642:1617パッチ)[4.2.2])においてΔEが平均で4.0と規定されている。また、安定性の規格である再現性[4.2.3]では、各パッチのΔEが1.5以下であることが規定されている。上記スペックを満足するためには、カラーセンサ200の検出精度はΔE1.0以下が望ましい。ただし、色差を表すΔEは、下の式であらわされるパラメータであり、L*a*b*色空間内の2点間(L1,a1,b1)(L2,a2,b2)における三次元距離を意味する。
ΔE=((L1-L2)^2+(a1-a2)^2+(b1-b2)^2)^(1/2)
<色変換処理>
次に、画像形成装置100に対して画像形成を指令する画像形成ジョブが投入された場合に、入力画像データに対して行われる色変換処理を説明する。図3に示すブロック図において、外部I/F308を介してプリンタコントローラ103が受け取った画像データは入力側変換部307に入力される。通常のカラー印刷においては、画像データがRGB値やJapanColorなどの標準印刷CMYK信号値で表現されている場合が多い。この場合、CMM306の入力側変換部307が入力ICCプロファイルを用いてRGB→L*a*b*又はCMYK→L*a*b*の色変換を行うことで、入力画像データがL*a*b*データに変換される。入力ICCプロファイルは、入力信号のガンマをコントロールする1次元LUT(ルックアップテーブル)、ダイレクトマッピングといわれる多次色LUT、生成された変換データのガンマをコントロールする1次元LUTで構成される。
ΔE=((L1-L2)^2+(a1-a2)^2+(b1-b2)^2)^(1/2)
<色変換処理>
次に、画像形成装置100に対して画像形成を指令する画像形成ジョブが投入された場合に、入力画像データに対して行われる色変換処理を説明する。図3に示すブロック図において、外部I/F308を介してプリンタコントローラ103が受け取った画像データは入力側変換部307に入力される。通常のカラー印刷においては、画像データがRGB値やJapanColorなどの標準印刷CMYK信号値で表現されている場合が多い。この場合、CMM306の入力側変換部307が入力ICCプロファイルを用いてRGB→L*a*b*又はCMYK→L*a*b*の色変換を行うことで、入力画像データがL*a*b*データに変換される。入力ICCプロファイルは、入力信号のガンマをコントロールする1次元LUT(ルックアップテーブル)、ダイレクトマッピングといわれる多次色LUT、生成された変換データのガンマをコントロールする1次元LUTで構成される。
CMM306は、成果物の色味を調整するためにL*a*b*データに対して必要な補正を行う。補正処理の例としては、入力デバイスの色域と画像形成装置100が再現可能な色域とのミスマッチを補正するGAMUT変換が挙げられる。他の例として、入力側の光源種と画像形成装置100の成果物を観察するときの光源種とのミスマッチ(色温度設定のミスマッチとも言う)を調整する色変換が挙げられる。さらに他の例として、成果物における文字の可読性を向上するために、カラー画像中の文字部分を判定して文字色に適した色に変換するための黒文字判定が挙げられる。これらの補正処理により、L*a*b*データはL*’a*’b*’データへ変換される。また、CMM306は、外部I/F308を介して入力された入力画像データがL*a*b*色空間で表現されている場合も、必要に応じて補正処理を行ってL*’a*’b*’データに変換する。
出力側変換部305は、CMM306から受け取ったL*’a*’b*’データに対し、出力ICCプロファイルに基づいてL*a*b*→CMYK色変換を行うことで、L*’a*’b*’データをCMYK信号に変換する。このとき、プロファイル作成部301による出力ICCプロファイルの更新があった場合、L*’a*’b*’データが同一であっても、更新前の状態で生成されるCMYK信号と更新後の状態で生成されるCMYK信号は異なったものとなる。即ち、カラーセンサ200の測定結果に応じて、画像形成装置100の画像形成条件としての出力ICCプロファイルが変更される。なお、図3において入力側変換部307及び出力側変換部305をCMM306と区別された部分として表示したが、図5のようにCMMは、入力プロファイルと出力プロファイルを用いて色変換を行ってカラーマネジメントを行うモジュールの全体を指す。
<対向ローラ構成>
次に図6から図13を用いて、対向ローラ601の構成について説明する。図6(a)は対向ローラ601が離間位置に位置するときの対向ローラ601及びカラーセンサ200を示す図である。図6(b)は対向ローラ601が当接位置に位置するときの対向ローラ601及びカラーセンサ200を示す図である。図6(c)は対向ローラ601が当接位置に位置するときの搬送ガイド穴602の拡大図である。
次に図6から図13を用いて、対向ローラ601の構成について説明する。図6(a)は対向ローラ601が離間位置に位置するときの対向ローラ601及びカラーセンサ200を示す図である。図6(b)は対向ローラ601が当接位置に位置するときの対向ローラ601及びカラーセンサ200を示す図である。図6(c)は対向ローラ601が当接位置に位置するときの搬送ガイド穴602の拡大図である。
図6に示すように、第3搬送路135は、第1搬送ガイド135aと第2搬送ガイド135bにより形成される。第2搬送ガイド135bは、第1搬送ガイド135aに対向する位置に設けられており、第1搬送ガイド135aと共に第3搬送路135を形成している。カラーセンサ200は、第1搬送ガイド135aのシートPに対向する面(用紙搬送面)の裏側に配置されている。第1搬送ガイド135aには、カラーセンサ200がシートP上のカラーパッチを検出するための開口部である搬送ガイド穴602が設けられている。カラーセンサ200は、第1搬送ガイド135aに設けられた搬送ガイド穴602を介して、シートPに形成されたパッチ画像を読み取る。なお、第1搬送ガイド135aを複数の部材によって構成し、それらの部材同士の隙間によって開口部を形成してもよい。
第3搬送路135には、搬送方向におけるカラーセンサ200の上流側に配置された第1搬送ローラ対501と、カラーセンサ200の下流側に配置された第2搬送ローラ対502と、が設けられている。第1搬送ローラ対501及び第2搬送ローラ対502は、第3搬送路135においてシートを搬送する搬送部材である。
測色部500においては、4つのカラーセンサ200が搬送方向に直交する幅方向に間隔を空けて並んで配置されている(不図示)。測色部500は、第1搬送ローラ対501及び第2搬送ローラ対502によってシートPを搬送しながら、シートPに形成されたパッチ画像を4つのカラーセンサ200によって読み取ることが可能である。
カラーセンサ200の読取位置に対向する位置には、対向部材である対向ローラ601が配置されている。対向ローラ601は、回転軸である対向ローラ軸601aを中心に回転可能に支持されている。対向ローラ601は、4つのカラーセンサ200のそれぞれに対応する位置に設けられている(後述する図8参照)。対向ローラ601は、第1搬送ガイド135aと当接しない離間位置(図6(a)に示す位置)と、第1搬送ガイド135aに当接する当接位置(図6(b)に示す位置)と、に移動可能に構成されている。対向ローラ601の移動機構については後述する。第1位置である当接位置は、対向ローラ601がカラーセンサ200のレンズ206に近接(対向)する位置である。第2位置である離間位置は、対向ローラ601が当接位置よりもカラーセンサ200のレンズ206から離間した位置である。対向ローラ601は弾性材料であるスポンジ材で構成されたスポンジローラであり、対向ローラ601は当接位置において第1搬送ガイド135aに当接した状態で回転することでシートを搬送することができる。
測色部500による測定を含まない通常印刷ジョブにおいては、対向ローラ601はスポンジ材の摩耗を防ぐために離間位置に移動する。一方で、測色部500による測定を含む測色調整ジョブにおいては、対向ローラ601は、当接位置に移動して第1搬送ガイド135aに当接する。測色調整ジョブにおいてシートPが搬送されてくると、対向ローラ601は、シートPを第1搬送ガイド135aの搬送ガイド穴602に付勢し、シートPの位置がカラーセンサ200のピント位置αになるよう規制する。このとき、図6(c)に示すように、対向ローラ601の一部分が搬送ガイド穴602に侵入した状態となっている。
図7は、揺動アーム603により保持された対向ローラ601の側面図であり、図7(a)は対向ローラ601が離間位置に位置している状態を示しており、図7(b)は対向ローラ601が当接位置に位置している状態を示している。図8は、対向ローラ601及び揺動アーム603の斜視図である。
図8に示すように、保持部材である揺動アーム603が対向ローラ軸601aの両端部を支持している。揺動アーム603は、対向ローラ軸601aの手前側の端部を支持する手前側揺動アーム603F(第1保持部)と、対向ローラ軸601aの奥側の端部を支持する奥側揺動アーム603R(第2保持部)と、により構成される。これら2つの揺動アーム603の間に、複数の対向ローラ601が幅方向に間隔を空けて配置されている。
また、揺動アーム603は、揺動軸である揺動中心軸604を回転中心として揺動可能である。揺動アーム603が揺動することによって、対向ローラ601は離間位置と当接位置との間を移動することができる。揺動アーム603には、第1搬送ガイド135aに当接する当接部603aが設けられている。当接部603aは、対向ローラ軸601aの軸線方向から視て、対向ローラ軸601aを中心とする円弧形状の当接面である。図7(a)に示すように、対向ローラ601が退避位置に位置しているとき、当接部603aは第1搬送ガイド135aから離間している。図7(b)に示すように、対向ローラ601が退避位置から当接位置へ移動すると、当接部603aが第1搬送ガイド135a当接する。
対向ローラ軸601a中心と当接部603aの距離である当接部半径r1は、対向ローラ半径r2よりも小さく設定されている。本実施形態においては、当接部半径r1と対向ローラ半径r2との差は0.5mmであるが、スポンジローラ硬度や装置サイズに応じて適切な値に設定してよい。
対向ローラ601が当接位置に位置している状態において、対向ローラ軸601a(対向ローラ601の回転中心)から第1搬送ガイド135aまでの距離は当接部半径r1となる。つまり、対向ローラ軸601aからカラーセンサ200のレンズ206までの距離は当接部603aによって決定する。
図9(a)は手前側揺動アーム603Fの断面図であり、図9(b)は奥側揺動アーム603Rの断面図である。当接部603は、手前側揺動アーム603Fと奥側揺動アーム603Rの両方に設けられており、それぞれ手前側当接部603Fa、奥側当接部603Raと呼ぶ。手前側当接部603Fa及び奥側当接部603Raは、第3搬送路135をシートが搬送されるシート通過領域Wsよりも幅方向における外側で第1搬送ガイド135aに当接するように配置されている(図8参照)。これにより、どのようなサイズのシートが搬送される場合であっても、手前側当接部603Fa及び奥側当接部603Raはシートに接触しない。
図9(b)に示すように、奥側揺動アーム603Rは揺動中心軸604に対して一体に回転するように、揺動中心軸604から伸びたピン604bで回転止めされている。一方で、図9(a)に示すように、手前側揺動アーム603Fは揺動中心軸604から伸びたピン604aに対して揺動中心軸604を中心に揺動可能であるように溝部618が形成されており、揺動中心軸604に対して角度θaで揺動できるように構成されている。つまり、奥側揺動アーム603Rは揺動中心軸604に対して回転することができず、手前側揺動アーム603Fは揺動中心軸604に対して回転することが可能である。手前側揺動アーム603Fの揺動中心軸604に対する回転は、溝部618の規制部である壁618aによって角度θaの範囲に規制される。
揺動中心軸604は軸受け605、606で支持されている。また、揺動中心軸604の手前側揺動アーム603Fと奥側揺動アーム603Rの間には加圧レバー607が揺動中心軸604に固定されている。加圧レバー607の先端には付勢部材である加圧バネ608が設けられており、加圧バネ608により加圧レバー607が引っ張られることで、対向ローラ601は第1搬送ガイド135aへと付勢される。また、揺動中心軸604の手前側揺動アーム603F近傍には、ねじりコイルバネ609が配置されており、ねじりコイルバネ609が手前側揺動アーム603Fを第1搬送ガイド135aへと付勢する方向の力が加えている。さらに、対向ローラ軸601aの奥側の端部には、搬送駆動ギヤ610が固定されており、揺動中心軸604を回転中心とするアイドラギヤ611を介して駆動伝達される。
次に、図10を用いて、対向ローラ601を当接位置と離間位置とに移動させるローラ離間カム613について説明する。図10(a)は対向ローラ601が離間位置に位置している状態のローラ離間カム613を示しており、図10(b)は対向ローラ601が当接位置に位置している状態のローラ離間カム613を示している。
ローラ離間カム613は、第2搬送ガイド135bの用紙搬送面の裏側における加圧レバー607の近傍に配置されており、ローラ離間カム軸613aを中心に回転する。対向ローラ601が離間位置へ移動する場合、ローラ離間カム613は回転し、ローラ離間カム613の上死点613bが加圧レバー607の凸部607aを押し下げることで対向ローラ601を移動させる。一方で、対向ローラ601が当接位置へ移動する場合は、ローラ離間カム613は加圧レバー607の凸部607aと接触しない位置まで回転する。これにより、加圧バネ608により加圧レバー607が引っ張られ、対向ローラ601が第1搬送ガイド135aに対して加圧される。
次に、図11及び図12を用いて、ローラ離間カム613を回転駆動させるための駆動伝達機構について説明する。図11はローラ離間カム613の斜視図であり、図12はローラ離間カム613及び対向ローラ601の駆動伝達機構の斜視図である。ローラ離間カム軸613aには、ローラ離間カム613の回転位置を検出するためのHPセンサフラグ615がローラ離間カム613と一体に回転可能である様に固定されている。ローラ離間カム軸613aは、軸受け618、616に支持されている。また、ローラ離間カム軸613aの端部には、ワンウェイクラッチギヤ619が設けられている。
対向ローラ601は、不図示の駆動入力ギヤからアイドラギヤ612、611、及び搬送駆動ギヤ610を介して駆動力が伝達されて回転駆動する。ローラ離間カム軸613a上のワンウェイクラッチギヤ619は、アイドラギヤ611に駆動接続されており、シート搬送方向の駆動方向とは逆方向(矢印A)の回転駆動のみをローラ離間カム軸613aに対して伝達する構成となっている。また、ローラ離間カム軸613a及びローラ離間カム613が回転駆動した際に、所定のブレーキ力を発生させるためのトルクリミッタ617がローラ離間カム軸613a上に配置されている。トルクリミッタ617の一端は軸受け616と接続され、他端はローラ離間カム軸613aと固定接続されている。トルクリミッタ617により、ローラ離間カム軸613aに駆動伝達がなされていない時でも、ローラ離間カム613を所定位置に保持することができる。また、HPセンサフラグ615の近傍には、HPセンサフラグ615を検知するための離間カムHPセンサ614が配置されており、ローラ離間カム613の位置検出に使用される。
次に、図13を用いて、対向ローラ601のシート搬送時における駆動伝達につて説明する。図13は、奥側揺動アーム603R近傍に配置された対向ローラ601の駆動伝達機構の断面図である。対向ローラ601は、第1搬送ガイド135aに当接してシートを矢印S方向(搬送方向)に搬送する。揺動アーム603の回転中心である揺動中心軸604は、対向ローラ601の回転中心よりも搬送方向における上流側に位置している。そのため、アイドラギヤ611は、揺動中心軸604を回転中心として矢印B方向へ回転駆動したときに、搬送駆動ギヤ610を介して対向ローラ601を第1搬送ガイド135aへと押し付ける方向の力を発生させる。これにより、対向ローラ601を確実に第1搬送ガイド135aへ付勢することが可能である。
<測色調整ジョブの制御フロー>
図14は、測色調整ジョブ時にプリンタコントローラ103が実行する制御のフローチャートである。測色調整ジョブが投入されると、プリンタコントローラ103は図14のフローチャートの処理を開始する。まず、プリンタコントローラ103はカラーパッチが印刷されるサンプル紙の給紙を開始する(S1001)。そして、画像形成部102によりサンプル紙にカラーパッチが印刷される(S1002)。
図14は、測色調整ジョブ時にプリンタコントローラ103が実行する制御のフローチャートである。測色調整ジョブが投入されると、プリンタコントローラ103は図14のフローチャートの処理を開始する。まず、プリンタコントローラ103はカラーパッチが印刷されるサンプル紙の給紙を開始する(S1001)。そして、画像形成部102によりサンプル紙にカラーパッチが印刷される(S1002)。
次にプリンタコントローラ103は、対向ローラ601が第1搬送ガイド135aに当接するように、対向ローラ601を離間位置から当接位置へと搬送モータ311のシート搬送方向とは逆回転方向の駆動により移動する(S1003)。
次にプリンタコントローラ103は、カラーパッチが定着されたサンプル紙が測色部500に到達したか否かを判断する(S1004)。サンプル紙が測色部500に到達しない場合は(S1004のNo)、プリンタコントローラ103はサンプル紙が測色部500に到達するまで待機する。サンプル紙が測色部500に到達すると(S1004のYes)、プリンタコントローラ103はサンプル紙に印刷されたカラーパッチをカラーセンサ200によって読み取る(S1005)。
カラーセンサ200による測色が終了すると、サンプル紙は排出トレイ700へ排出される(S1006)。そして、プリンタコントローラ103は、対向ローラ601を当接位置から離間位置へ移動させ(S1007)、測色調整ジョブを終了する。
<本実施形態における効果の説明>
上述したように、対向ローラ601が当接位置に移動した際、揺動アーム603の当接部603aが第1搬送ガイド135aに当接することで、第1搬送ガイド135aと対向ローラ601の回転中心との距離が直接的に位置決めされる。これにより、対向ローラ601のスポンジのつぶれ量を精度よく管理することができ、結果として対向ローラ601の第1搬送ガイド135aへの当接圧も一定圧に管理される。つまり、カラーセンサ200のピント位置αに対して、流し読みによるシートの動的な位置を安定させることができ、カラーセンサ200による読取の制度を向上することが可能である。
上述したように、対向ローラ601が当接位置に移動した際、揺動アーム603の当接部603aが第1搬送ガイド135aに当接することで、第1搬送ガイド135aと対向ローラ601の回転中心との距離が直接的に位置決めされる。これにより、対向ローラ601のスポンジのつぶれ量を精度よく管理することができ、結果として対向ローラ601の第1搬送ガイド135aへの当接圧も一定圧に管理される。つまり、カラーセンサ200のピント位置αに対して、流し読みによるシートの動的な位置を安定させることができ、カラーセンサ200による読取の制度を向上することが可能である。
また、手前側揺動アーム603Fは揺動中心軸604に対して角度θaの範囲で揺動できるようになっている。このような構成により、第1搬送ガイド135aに対する揺動中心軸604の距離が装置の奥側と手前側で部品の寸法公差により差が生じても、手前側揺動アーム603Fがイコライズしながら第1搬送ガイド135aに突き当たる。これにより、常に手前側揺動アーム603Fと奥側揺動アーム603Rの両方が第1搬送ガイド135aに対して安定して当接することができ、結果として対向ローラ601のスポンジのつぶれ量を手前側と奥側で常に安定させることができる。
さらに、シートを対向ローラ601で第1搬送ガイド135aに押し付けて搬送する際に、対向ローラ601を回転駆動させる駆動機構により、対向ローラ601を第1搬送ガイド135aに押し付ける方向の力が発生する。これにより、対向ローラ601を第1搬送ガイド135aに確実に押圧することができる。
また、上述の実施形態においては、カラーセンサ200が4つ設けられているため、対向配置される対向ローラ601も4つ配置されているが、カラーセンサ200及び対向ローラ601の数はこれに限らない。例えば、カラーセンサ200が2つの場合、対向配置される対向ローラ601も2つとなるが、この場合でも上述と同様の効果を得られる。つまり、対向ローラ601の個数が増減しても効果は同様である。また、複数のカラーセンサ200に対して幅が広い1つのスポンジローラを対向配置させても同様な効果を得られる。
100 画像形成装置
200 カラーセンサ
135a 第1搬送ガイド
135b 第2搬送ガイド
601 対向ローラ
603 揺動アーム
200 カラーセンサ
135a 第1搬送ガイド
135b 第2搬送ガイド
601 対向ローラ
603 揺動アーム
Claims (14)
- シートに画像を形成する画像形成部と、
開口部が設けられ、前記画像形成部により画像形成されたシートが搬送される搬送路を形成する第1搬送ガイドと、
前記第1搬送ガイドに対向する位置に設けられ、前記第1搬送ガイドと共に前記搬送路を形成する第2搬送ガイドと、
前記搬送路を搬送されるシートの画像を、前記開口部を介して読み取る読取ユニットと、
前記読取ユニットの読取位置において前記読取ユニットに対向する対向部材と、
前記対向部材を前記読取ユニットに対向する第1位置と、前記第1位置よりも前記読取ユニットから離間した第2位置と、の間で移動可能に保持する保持部材と、
を備え、
前記保持部材は、前記対向部材が前記第1位置に位置している状態において、前記第1搬送ガイドに当接する当接部を含む、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記対向部材は、回転可能に設けられた対向ローラと、前記対向ローラを支持する回転軸と、を含み、
前記対向部材が前記第1位置に位置している状態における前記回転軸と前記第1搬送ガイドとの距離は、前記当接部が前記第1搬送ガイドに当接することによって決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記対向部材が前記第1位置に位置している状態において、前記対向ローラの一部は前記開口部に侵入している、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記対向部材は、前記第1位置において、前記第1搬送ガイドに当接している、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。 - 前記当接部は、回転軸の軸線方向から視て前記対向ローラの回転中心を中心とする円弧形状である当接面を有し、
前記対向ローラの回転中心から前記当接面までの距離は、前記対向ローラの半径よりも小さい、
ことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記対向ローラは、スポンジにより構成されている、
ことを特徴とする請求項2乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記保持部材を揺動可能に支持する揺動軸を有し、
前記保持部材は、前記対向部材を前記第1位置と前記第2位置との間で移動させるように、前記揺動軸を中心に揺動する、
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記保持部材は、前記揺動軸に対して回転可能な第1保持部と、前記揺動軸に対して固定された第2保持部と、を含み、
前記第1保持部は、前記第1保持部の回転を規制する規制部を有する、
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記対向部材は、回転可能に設けられた対向ローラと、前記対向ローラを支持する回転軸と、を含み、
シート搬送方向において前記回転軸よりも上流側に設けられ、前記保持部材を揺動可能に支持する揺動軸を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記当接部は、シート搬送方向に直交する幅方向において、前記搬送路におけるシートが通過する領域の外側で前記第1搬送ガイドに当接する、
ことを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記対向部材を前記第1搬送ガイドに付勢する付勢部材を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 回転可能に支持され、回転することにより前記対向部材を前記第1位置と前記第2位置とに移動させるカムを備える、
ことを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記読取ユニットの読取結果に基づいて、前記画像形成部の画像形成条件を調整する制御部を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 画像形成部により画像形成されたシートの画像を読み取る画像読取装置であって、
開口部が設けられ、前記画像形成部により画像形成されたシートが搬送される搬送路を形成する第1搬送ガイドと、
前記第1搬送ガイドに対向する位置に設けられ、前記第1搬送ガイドと共に前記搬送路を形成する第2搬送ガイドと、
前記搬送路を搬送されるシートの画像を、前記開口部を介して読み取る読取ユニットと、
前記読取ユニットの読取位置において前記読取ユニットに対向する対向部材と、
前記対向部材を前記読取ユニットに対向する第1位置と、前記第1位置よりも前記読取ユニットから離間した第2位置と、の間で移動可能に保持する保持部材と、
を備え、
前記保持部材は、前記対向部材が前記第1位置に位置している状態において、前記第1搬送ガイドに当接する当接部を含む、
ことを特徴とする画像読取装置。
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