JP2023084408A - ガスタービン用治具及びガスタービン用作業方法 - Google Patents

ガスタービン用治具及びガスタービン用作業方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シュラウドブロックの取付レールへの装着作業あるいは/及び取付レールからの取外作業の効率化が可能なガスタービン用治具及びガスタービン用作業方法を提供する。【解決手段】シュラウドブロックが載置される天板と、該天板を移動自在に支持する走行機構と、該走行機構と天板との間に設けられ、記天板を昇降させる昇降機構とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスタービン用治具及びガスタービン用作業方法に関する。
下記特許文献1には、ガスタービンの構成部品であるシュラウドブロックセグメントについて記載されている。シュラウドブロックセグメントは、シュラウドブロックとも言われるものであり、ローターブレードの先端部分と所定ギャップを隔てて対向するようにタービンケーシングの内側に設けられる。このシュラウドブロックセグメントは、略立方体形状の板状部品であり、タービンケーシングの内面に設けられた円環状の取り付けハードウェア(取付レールともいう言う)に複数並べて装着されることにより、円環状のシュラウドブロックアッセンブリを構成する。
特開2015-017607号公報
ところで、ガスタービンには、ローターブレードが軸方向に複数段設けられるので、上記取付レール及びシュラウドブロックアッセンブリは、ローターブレードの段数に応じて軸方向に複数段設けられている。したがって、ガスタービンの組立やメンテナンスの際には、シュラウドブロックを各段の取付レール毎に複数装着する必要がある。
このようなシュラウドブロックは、一般的に耐熱性鋼材によって形成されており、ガスタービンの用途や規模にも依るが、発電用のガスタービンの場合、重量が数十kg(例えば30kg)にもなる。このような重量物であるシュラウドブロックの取付レールへの装着作業は、一般に人為的作業であり、作業効率が著しく悪い。したがって、ガスタービンの製造やメンテナンスの分野では、シュラウドブロックの取付レールへの装着作業の効率化が重要な技術課題となっている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、シュラウドブロックの取付レールへの装着作業あるいは/及び取付レールからの取外作業の効率化が可能なガスタービン用治具及びガスタービン用作業方法の提供を目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、ガスタービン用治具に係る第1の解決手段として、シュラウドブロックが載置される天板と、該天板を移動自在に支持する走行機構と、該走行機構と前記天板との間に設けられ、前記天板を昇降させる昇降機構とを備える、という手段を採用する。
本発明では、ガスタービン用治具に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記天板の上面にはスライダーボードが設けられており、前記シュラウドブロックは、前記スライダーボードの上に載置される、という手段を採用する。
本発明では、ガスタービン用治具に係る第3の解決手段として、上記第2の解決手段において、前記スライダーボードは、前記シュラウドブロックと多点接触する樹脂部材である、という手段を採用する。
本発明では、ガスタービン用治具に係る第4の解決手段として、上記第1~第3のいずれかの解決手段において、前記昇降機構は、パンタグラフ機構とジャッキとを備える、という手段を採用する。
本発明では、ガスタービン用治具に係る第5の解決手段として、上記第1~第4のいずれかの解決手段において、前記走行機構の後部にはハンドルが設けられている、という手段を採用する。
また、本発明では、ガスタービン用作業方法に係る解決手段として、上記第1~第5のいずれかの解決手段に係るガスタービン用治具を用いて前記シュラウドブロックをガスタービンケーシングに装着あるいはガスタービンケーシングから取り外す、という手段を採用する。
本発明によれば、シュラウドブロックの取付レールへの装着作業あるいは/及び取付レールからの取外作業の効率化が可能なガスタービン用治具及びガスタービン用作業方法を提供することが可能である。
本発明の一実施形態に係るシュラウドブロック補助治具Jの構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るシュラウドブロック補助治具Jの構成を示す側面図及び図1におけるA-A線断面図である。 本発明の一実施形態におけるガスタービンケーシングCの斜視図である。 本発明の一実施形態におけるガスタービンケーシングCの正面図及びシュラウドブロックWの装着状態を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係るシュラウドブロック作業方法を示す斜視図である。
以下、図1~図5を参照して、本発明の一実施形態について説明する。なお、これら図1~図5のうち、図1及び図2には本実施形態に係るシュラウドブロック補助治具Jについて直交座標軸を付記している。すなわち、図1にはシュラウドブロック補助治具Jの左右軸と当該左右軸に直交する前後軸及び天地軸を付記し、図2には前後軸と天地軸を付記している。また、図3~図5には、本実施形態におけるガスタービンケーシングCについて左右軸及び天地軸を付記している。
本実施形態に係るシュラウドブロック補助治具Jは、図1及び図2に示すように、天板1、スライダーボード2、走行機構3、昇降機構4及びハンドル5を備える。このシュラウドブロック補助治具Jは、図3及び図4に示すガスタービンケーシングCに図4及び図5に示すシュラウドブロックWを装着する際に、シュラウドブロックWの搬送作業及びガスタービンケーシングCに対する位置合わせ作業を効率化するものである。
天板1は、シュラウドブロックWがスライダーボード2を介して載置される金属製の板状部材である。この天板1は、図1に示すように左右方向の寸法(幅)よりも前後方向の寸法(長さ)が大きい長方形の板部材であり、上面(天面)が略水平に姿勢設定された平面である。このような天板1の天面上にはスライダーボード2が固定されている。なお、天板1の下面は、図2(b)に示すように、昇降機構4の上端部が当接する上受け面1a(平面)である。
スライダーボード2は、上記天板1の天面に設けられた長方形の平板である。このスライダーボード2は、図1に示すように天板1の天面と略同一形状に形成されており、天面の全域を覆う。このスライダーボード2の上面は、シュラウドブロックWの載置面2a(平面)である。スライダーボード2は、上記載置面2a上におけるシュラウドブロックWの摺動移動が容易となるように摩擦係数ができるだけ小さくなるように形状及び/あるいは材料が設定されている。
このようなスライダーボード2は、例えば形状を工夫することによりシュラウドブロックCと面接触するのではなく多点接触するように、載置面2aに無数の窪みが形成されている。スライダーボード2によれば、この多点接触によって、載置面2a上におけるシュラウドブロックCの摺動に際して、摩擦係数(静止摩擦係数及び動摩擦係数)を極力小さく設定することができる。
また、このスライダーボード2は、例えば樹脂材料、特に摩擦係数が極力小さな樹脂材料(摺動性プラスチック)によって形成された樹脂部材である。スライダーボード2は、このような樹脂材料から形成されることにより、シュラウドブロックWを載置する際の衝撃や変形を軽減しつつ、シュラウドブロックWの摺動を容易にする。このようなスライダーボード2の樹脂材料は、例えばPOM(ポリアセタール)である。
走行機構3は、上述した天板1及びスライダーボード2を移動自在に支持する機構である。この走行機構3は、本実施形態に係るシュラウドブロック補助治具JにシュラウドブロックWの搬送機能を付与する構成要素である。このような走行機構3は、図1に示すようにフレーム3a、一対の前輪3b,3b及び一対の後輪3c,3cを少なくとも備える。
フレーム3aは、全体として長方形の枠体であり、左枠部3d、右枠部3e、前枠部3f、後枠部3g、左受け部3h、右受け部3i及び支持板3jを備えている。このフレーム3aは、図1及び図2に示すように、水平姿勢の天板1に対して昇降機構4を挟んで平行対峙するように水平姿勢に設定されている。
左枠部3dは、フレーム3aの左側において前後方向に延在する直線部である。この左枠部3dは、前側端部が前枠部3fの一端と接続し、後側端部が後枠部3gの一端と接続している。このような左枠部3dの前側端部の下側には一方の前輪3bが設けられ、また後側端部の下側には支持板3jを挟んだ状態で他方の後輪3cが設けられている。また、このような左枠部3dの内側には左受け部3hが前後方向に延在するように設けられている。
右枠部3eは、フレーム3aの右側において前後方向に延在する直線部である。この右枠部3eは、前側端部が前枠部3fの他端と接続し、後側端部が後枠部3gの他端と接続している。このような右枠部3eの前側端部の下側には前輪3bの他方が設けられ、また後側端部の下側には支持板3jを挟んだ状態で後輪3cの他方が設けられている。また、このような右枠部3eの内側には右受け部3iが前後方向に延在するように設けられている。
前枠部3fは、フレーム3aの前側において左右方向に延在する直線部である。この前枠部3fは、左側端部が左枠部3dの一端及び左受け部3hの一端と接続し、右側端部が右枠部3eの一端及び右受け部3iの一端と接続している。このような前枠部3fの前後方向における位置は、図2(a)に示すように、天板1が最も高い位置にある状態において天板1の前側端部と略同一位置である。
後枠部3gは、フレーム3aの後側において左右方向に延在する直線部である。この後枠部3gは、左側端部が左枠部3dの他端及び左受け部3hの他端と接続し、右側端部が右枠部3eの他端及び右受け部3iの他端と接続している。このような後枠部3gの前後方向における位置は、図2(a)に示すように、天板1が最も高い位置にある状態において天板1の後端部と略同一位置である。
左受け部3hは、図1及び図2(b)に示すように、左枠部3dの内側に設けられた平板部である。この左受け部3hは、左枠部3dに沿って前後方向に延在する直線板であり、上面が昇降機構4の一方の下端を支持する下側受け面(左下受け面3k)である。この左下受け面3kは、左枠部3dの下端に位置する平面である。
右受け部3iは、図1及び図2(b)には現れていないが、右枠部3eの内側に設けられた平板部である。この右受け部3iは、右枠部3eに沿って前後方向に延在する直線板であり、上面が昇降機構4の他方の下端を支持する受け面(右下受け面3m)である。この右下受け面3mは、右枠部3eの下端に位置する平面である。
支持板3jは、左枠部3dの後端部、右枠部3eの後端部及び後枠部3gの下側に位置する平板である。この支持板3jは、上面が左枠部3dの後端部、右枠部3eの後端部及び後枠部3gと接続しており、下面に左端部に後輪3cの一方、また右端部に後輪3cの他方が設けられている。また、支持板3jに上面には、図示するようにハンドル5が設けられている。
一対の前輪3b,3bは、上記フレーム3aの前側に位置する一対の頂部の下側に各々設けられている。より正確には、一対の前輪3b,3bのうち、一方の前輪3bは、左枠部3dの前側端部かつ下側に設けられ、他方の前輪3bは、右枠部3eの前側端部かつ下側に設けられている。これら前輪3b,3bは、周面が床面に接触するとともに水平姿勢の回転軸周りに回転自在であり、また水平面内における回転軸の向きが可変できるようにフレーム3aの下側に取り付けられている。
一対の後輪3c,3cは、上記フレーム3aの後側に位置する一対の頂部の下側に各々設けられている。より正確には、一対の後輪3c,3cのうち、一方の後輪3cは、左枠部3dの後側に位置する支持板3jの一端下側に設けられ、他方の前輪3bは、右枠部3eの後側に位置する支持板3jの他端下側に設けられている。これら後輪3c,3cは、上述した一対の前輪3b,3bと同様に、周面が床面に接触するとともに水平姿勢の回転軸周りに回転自在であり、また水平面内における回転軸の向きが可変できるようにフレーム3aの下側に取り付けられている。
すなわち、このような一対の前輪3b,3b及び一対の後輪3c,3cは、床面上におけるシュラウドブロック補助治具Jの移動方向に応じて回動軸の向きが適宜設定されるように設けられている。このような一対の前輪3b,3b及び一対の後輪3c,3cを備えるシュラウドブロック補助治具Jは、回転軸周りに回転することにより床面との摩擦を最大限に低減した状態で床面上を移動することができる。
昇降機構4は、図1に示すように天板1と走行機構3との間に設けられており、パンタグラフ機構4a及びジャッキ4bを備える。この昇降機構4は、パンタグラフ機構4aとジャッキ4bとが相互に機能することにより、天板1及びスライダーボード2を昇降させる。
パンタグラフ機構4aは、左交差機構4c、右交差機構4d、連結棒4e、支持棒4f、一対の左支持ピン4g,4g及び右支持ピン4h,4hを備える。また、左交差機構4cはX字状に交差する一対の棒状部材4k,4mを備え、右交差機構4dは同じくX字状に交差する一対の棒状部材4n,4pを備える。
左交差機構4cは、図示するように天板1の左側つまりフレーム3aの左側において天板1とフレーム3aとを連結するように設けられている。この左交差機構4cは、一対の棒状部材4k,4mの中間部位が左右方向に重なった状態で連結棒4eによって回動自在に軸支されたものである。
すなわち、左交差機構4cは、一対の棒状部材4k,4mがX字状に交差するとともに交差角が可変可能な機構である。また、このような左交差機構4cは、各棒状部材4k,4mの上端が天板1の上受け面1aに当接し、また各棒状部材4k,4mの下端が左受け部3hの左下受け面3kに当接している。
さらに、この左交差機構4cは、一対の棒状部材4k,4mのうち、一方の棒状部材4kの下端が一方の左支持ピン4gによってフレーム3aにおける左枠部3dの内側に回動自在に連結されている。また、この左交差機構4cは、他方の棒状部材4mの上端が他方の左支持ピン4gによって天板1に回動自在に連結されている。
右交差機構4dは、図示するように天板1の右側つまりフレーム3aの右側において天板1とフレーム3aとを連結するように設けられている。この右交差機構4dは、一対の棒状部材4n,4pの中間部位が左右方向に重なった状態で連結棒4eによって回動自在に軸支されたものである。
すなわち、右交差機構4dは、一対の棒状部材4n,4pがX字状に交差するとともに交差角が可変可能な機構である。また、この右交差機構4dは、各棒状部材4n,4pの上端が天板1の上受け面1aに当接するとともに各棒状部材4n,4pの下端が右受け部3iの右下受け面3mに当接している。
さらに、この右交差機構4dは、一対の棒状部材4n,4pのうち、一方の棒状部材4nの下端が一方の右支持ピン4hによってフレーム3aにおける右枠部3eの内側に回動自在に連結されている。また、この右交差機構4dは、他方の棒状部材4pの上端が他方の右支持ピン4hによって天板1に回動自在に連結されている。
ここで、左交差機構4cにおいて、一方の棒状部材4kの上端は天板1の上受け面1aに当接するものの前後方向に摺動自在であり、また他方の棒状部材4mの下端は左受け部3hの左下受け面3kに当接するものの前後方向に摺動自在である。また、右交差機構4dにおいて、一方の棒状部材4nの上端は天板1の上受け面1aに当接するものの前後方向に摺動自在であり、また他方の棒状部材4pの下端は右受け部3iの右下受け面3mに当接するものの前後方向に摺動自在である。
このような左交差機構4c及び右交差機構4dは、図1に示すように左右方向に所定距離を隔てて対向した状態で天板1とフレーム3aとの間に差し渡すように設けられている。また、このような左交差機構4c及び右交差機構4dを備えるパンタグラフ機構4aは、左交差機構4cにおける一対の棒状部材4k,4m及び右交差機構4dにおける一対の棒状部材4n,4pの連結棒4e周りの交差角に応じて天板1及びスライダーボード2を上下動作させる。
連結棒4eは、このような左交差機構4c及び右交差機構4dの各中間部位を所定距離を隔てた状態で連結する棒状部材である。この連結棒4eは、左端部が左交差機構4cにおける一対の棒状部材4k,4mの中間部位を回動自在に軸支する左支持ピンとして機能し、また右端部が右交差機構4dにおける一対の棒状部材4n,4pの中間部位を回動自在に軸支する右支持ピンとして機能する。また、図2(b)に示すように、連結棒4eにはジャッキ4bにおける連結部材4jの一端が固着している。
支持棒4fは、左交差機構4cと右交差機構4dとの間に差し渡すように設けられた棒状部材である。すなわち、この支持棒4fは、上述した連結棒4eから所定距離だけ下側に変位した位置において、左交差機構4cにおける他方の棒状部材4mと右交差機構4dにおける他方の棒状部材4pとの間に設けられている。このような支持棒4fには、図2(b)に示すようにジャッキ本体4iが係合している。
一対の左支持ピン4g,4gは、シュラウドブロック補助治具Jの左側に設けられており、パンタグラフ機構4aの左交差機構4cを天板1及びフレーム3aに連結する。すなわち、一対の左支持ピン4g,4gのうち、一方の左支持ピン4gはフレーム3aの左枠部3dの内側に左交差機構4cにおける一方の棒状部材4kの下端を回動自在に連結し、他方の左支持ピン4gは天板1に左交差機構4cにおける他方の棒状部材4mの上端を回動自在に連結する。
一対の右支持ピン4h,4hは、シュラウドブロック補助治具Jの右側に設けられており、パンタグラフ機構4aの右交差機構4dを天板1及びフレーム3aに連結する。すなわち、一対の右支持ピン4h,4hのうち、一方の右支持ピン4hはフレーム3aの右枠部3eの内側に右交差機構4dにおける一方の棒状部材4nの下端を回動自在に連結し、他方の右支持ピン4hは天板1に右交差機構4dにおける他方の棒状部材4pの上端を回動自在に連結する。
ジャッキ4bは、天板1及びスライダーボード2を上下動作させるための動力を発生させる動力源であり、ジャッキ本体4iと連結部材4jを備えている。ジャッキ本体4iは、例えば油圧あるいは空圧を用いて上記動力を発生させる油圧機器あるいは空圧機器でり、図2(b)に示すように支持棒4fに支持されている。
また、ジャッキ本体4iは、油圧あるいは空圧によって伸縮するロッド4qを備えている。このロッド4qは、図2(b)に示すように先端部が連結部材4jの他端に係合している。このようなジャッキ本体4iは、連結部材4jを介して連結棒4eを軸心周りに回動させることにより、左交差機構4cにおける一対の棒状部材4k,4m及び右交差機構4dにおける一対の棒状部材4n,4pの交差角を可変設定する。
連結部材4jは、図2(b)に示すようにジャッキ本体4iのロッド4qと連結棒4eとの間に設けられる板状部材である。この連結部材4jは、一端が連結棒4eに固着し、他端がジャッキ本体4iにおけるロッド4qの先端部に回動軸4rを介して係合する。このような連結部材4jは、ロッド4qの伸縮に応じて左右方向に直交する平面における連結棒4eを中心とした回動角が変化する。
ハンドル5は、走行機構の後部に設けられており、3つの直線部が直角に連結された形状を備える。すなわち、このハンドル5は、平行関係にある一対の直線部の一端同士が残りの直線部によって連結された形状を有し、平行関係にある一対の直線部の他端が支持板3jの上面に固定されている。このようなハンドル5は、シュラウドブロック補助治具Jを床面上で移動させる際に作業担当者によって把持される。
このようなシュラウドブロック補助治具Jは、本発明に係るガスタービン用治具に相当するものである。また、このシュラウドブロック補助治具Jを用いたシュラウドブロック作業方法は、本発明に係るガスタービン用作業方法に相当する。
続いて、図3及び図4を参照してガスタービンケーシングC及びシュラウドブロックWについて説明する。ガスタービンケーシングCは、回転動力を発生させる原動機として周知のガスタービンの外殻を構成する部品である。このガスタービンケーシングCは、全体として略円筒状の部材であるが、中心軸を含む平面によって2分割した分割構造を有する。
図3及び図4は、このようなガスタービンケーシングCにおける一方の分割構造体を、中心軸を鉛直方向とした状態で床面F上に載置した状態を示している。このような図3及び図4において、ガスタービンケーシングCの天側がガスタービンにおける作動流体の流入側であり、ガスタービンケーシングCの地側がガスタービンにおける作動流体の出口側である。
このようなガスタービンケーシングCには、作動流体の流入側から出口側にかけて3つの取付レールc1,c2,c3が所定間隔を空けて形成されている。これら取付レールc1,c2,c3は、図示するように内側に向かって円弧状に突出する部位であり、シュラウドブロック補助治具Jの搬送対象であるシュラウドブロックWが係合する突起(係合突起)である。
すなわち、3つの取付レールc1,c2,c3は、ガスタービンケーシングCの内側において、天地方向に三段に設けられ、円弧状に延在する係合突起である。このような取付レールc1,c2,c3の床面Fからの高さは、ガスタービンの規模つまりガスタービンケーシングCの大きさにも依るが、発電用のガスタービンの場合には1メートル程度である。
シュラウドブロックWは、図5に概形を示すが、略矩形状の板状部材であり、表面が平面であり、背面に取付レールc1,c2,c3に係合する係合部が形成されている。このようなシュラウドブロックWは、背面の係合部がガスタービンケーシングCの取付レールc1,c2,c3に係合することによって、図4(b)に示すように取付レールc1,c2,c3に沿って複数が隣接して三段に並んだ状態で装着される。
次に、図5を参照して、本実施形態に係るシュラウドブロック補助治具J(ガスタービン用治具)を用いたシュラウドブロック作業方法(ガスタービン用作業方法)について詳しく説明する。
シュラウドブロックWをガスタービンケーシングCから取り外す場合、ガスタービンケーシングCの分割構造体は、図5に示すように作動流体の流入側を天側とし、作動流体の出口側を地側とした姿勢で床面F上に載置される。この状態では、ガスタービンケーシングCには、図4(b)で示したように複数のシュラウドブロックWが三段(三列)に装着されている。
作業担当者は、三段に並ぶ複数のシュラウドブロックWについて、最初に最も高いところに位置する取付レールc1のシュラウドブロックWを取り外し、続いて次に高いところに位置する取付レールc2のシュラウドブロックWを取り外し、最後に最も低いところに位置する取付レールc3のシュラウドブロックWを取り外する。
作業担当者は、最初に取付レールc1に一列に係合する複数のシュラウドブロックWのうち端部に位置するシュラウドブロックWをガスタービンケーシングCの内側に引っ張ることにより、複数のシュラウドブロックWを内側に突出した状態とする。そして、作業担当者は、シュラウドブロック補助治具Jを突出状態のシュラウドブロックWの近傍まで移動させ、さらにシュラウドブロック補助治具Jのジャッキ4bを操作することによってスライダーボード2の載置面2aの高さを突出状態のシュラウドブロックWの下端と略一致させる。
そして、作業担当者は、突出状態のシュラウドブロックWをガスタービンケーシングCの内側にさらに引っ張ることにより、シュラウドブロックWを取付レールc1から引き抜くと同時にスライダーボード2の載置面2a上に移動させる。スライダーボード2の摩擦係数が小さく抑えられているので、作業担当者は、載置面2a上のシュラウドブロックWを容易に摺動移動させてスライダーボード2の中央部まで移動させることができる。
また、シュラウドブロック補助治具Jは、重量物であるシュラウドブロックWを十分に支持可能な機械的強度を備えているので、シュラウドブロックWを確実かつ安定して支持することができる。作業担当者は、シュラウドブロック補助治具Jのハンドル5を把持してシュラウドブロック補助治具Jに外力を作用させることにより、床面F上においてシュラウドブロック補助治具Jを移動させる。すなわち、作業担当者は、シュラウドブロック補助治具Jを用いることにより、シュラウドブロックWをガスタービンケーシングCから他の場所に搬送する。
そして、作業担当者は、このようにしてガスタービンケーシングCから取り外したシュラウドブロックWの隣に位置するシュラウドブロックWについても、上述した作業手順と同様にスライダーボード2の載置面2a上に移動させて他の場所に搬送する。このようにして取付レールc1に係合する全てのシュラウドブロックWを取り外すと、作業担当者は、続いて取付レールc2に係合する全てのシュラウドブロックWを取り外し、最後に取付レールc3に係合する全てのシュラウドブロックWを取り外す。以上によってガスタービンケーシングCに装着された全部のシュラウドブロックWの取り外しが完了する。
このようなシュラウドブロック補助治具Jによれば、作業担当者は、重量物であるシュラウドブロックWの高さを自身で取付レールc1,c2,c3の高さに略一致させる場合に比較して、シュラウドブロックWの重量による負荷が大幅に軽減される。したがって、本実施形態によれば、シュラウドブロックWの取外作業の効率化を実現することが可能である。
続いて、シュラウドブロックWをガスタービンケーシングCに装着(取付)する場合について説明する。この場合、作業担当者は、最初に最も低いところに位置する取付レールc3に複数のシュラウドブロックWを装着し、続いて次に低いところに位置する取付レールc2に複数のシュラウドブロックWを装着し、最後に最も高いところに位置する取付レールc1に複数のシュラウドブロックWを装着する。
すなわち、作業担当者は、図5に示すようにシュラウドブロック補助治具Jの載置面2a上にシュラウドブロックWを載置した状態でシュラウドブロック補助治具JをガスタービンケーシングCの内側かつ取付レールc3の近傍に移動させる。そして、作業担当者は、ジャッキ4bを操作することによってスライダーボード2の載置面2aの高さを取付レールc3の高さに略一致させる。
そして、作業担当者は、この状態において載置面2a上のシュラウドブロックWを取付レールc3の方向に摺動させ、さらに取付レールc3に向かって押し込むことによりシュラウドブロックWを取付レールc3に装着する。この装着の際にもスライダーボード2の摩擦係数が小さいので、シュラウドブロックWを載置面2a上を容易に摺動させてスライダーボード2の端部まで移動させることが可能である。
このようにして1つ目のシュラウドブロックWを取付レールc3に装着すると、作業担当者は、1つ目のシュラウドブロックWの作業手順と同様な作業手順で2つ目以降のシュラウドブロックWを取付レールc2に装着する。そして、作業担当者は、取付レールc2への全てのシュラウドブロックWの装着が完了すると、取付レールc1へのシュラウドブロックWの装着を開始する。そして、作業担当者は、必要数のシュラウドブロックWを取付レールc1に装着することにより、全てのシュラウドブロックWのガスタービンケーシングCへの装着を完了する。
このようなシュラウドブロック補助治具Jによれば、作業担当者は、自身でシュラウドブロックWの高さを取付レールc1,c2,c3の高さに略一致させる場合に比較して、シュラウドブロックWの重量による負荷が大幅に軽減される。したがって、本実施形態によれば、シュラウドブロックWの装着作業の効率化を実現することが可能である。
また、シュラウドブロックWをガスタービンケーシングCに装着する際、作業担当者は、シュラウドブロックWと取付レールc1,c2,c3との水平方向における位置関係を最適設定する必要がある。このような水平方向におけるシュラウドブロックWと取付レールc1,c2,c3との位置関係の設定においても、作業担当者は、シュラウドブロックWの重量による負荷が軽減されているので、位置関係を作業性良く設定することが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が考えられる。
(1)例えば、スライダーボード2の摩擦係数は、載置面2aの全域に亘って均一である必要はない。シュラウドブロックCのガスタービンケーシングCへの装着時において、シュラウドブロックCは、搬送時の重量バランスを確保するためにスライダーボード2の中央部に載置される。
そして、シュラウドブロックCは、スライダーボード2の中央部から前方に摺動移動した後にガスタービンケーシングCに装着される。このようなスライダーボード2の摺動移動を考慮すると、動摩擦係数よりも静止摩擦係数の低減を重視し、スライダーボード2の中央部の摩擦係数が他の部位の摩擦係数よりも小さくなるようにしてもよい。
(2)上記実施形態ではスライダーボード2の載置面2aを平面としたが、本発明はこれに限定されない。載置面2a上におけるシュラウドブロックCの摺動移動のさせ易さ等を考慮してスライダーボード2の載置面2aを非平面としてもよい。例えば、載置面2aの中央部を周縁近傍部位に比べて緩やかに低くするような凹面としてもよい。また、これとは逆に、載置面2aの中央部を周縁近傍部位に比べて緩やかに高くするような凸面としてもよい。
(3)上記実施形態では天板1上にスライダーボード2を設けたが、本発明はこれに限定されない。天板1上におけるシュラウドブロックWの移動方向は前後方向が主なので、スライダーボード2に代えてローラーコンベアを設けてもよい。この場合のローラーコンベアは、前後方向におけるシュラウドブロックWの移動が容易なようにローラの回転軸が左右方向に設定される。
(4)上記実施形態では天板1上にスライダーボード2を設けたが、当該スライダーボード2天板に加えて、バイブレータ等を用いて天板1及びスライダーボード2を振動させてもよい。天板1及びスライダーボード2を振動させることによって、スライダーボード2上に載置されたシュラウドブロックWと載置面2aとの接点を減らし、当該載置面2aの摺動抵抗をさらに下げることが可能となる。
(5)上記実施形態では天板1上にスライダーボード2を設けたが、スライダーボード2に代えてガスタービンケーシングCの取付レールc1,c2,c3と略同一な円弧状のレール(搬送用レール)を設けてもよい。すなわち、この変形例では、シュラウドブロックWを天板1上の搬送用レールに係合させた状態で搬送する。
このような変形例によれば、取付レールc1,c2,c3に装着されたシュラウドブロックWを回収する場合において、シュラウドブロックWを取付レールから中途半端に引き抜いた状態で誤った方向に力をかけた際の固着(いわゆる効いた状態)という現象を抑制することが可能である。
すなわち、シュラウドブロックWを取付レールc1,c2,c3から引き抜く際に搬送用レールがガイドとして機能して当該搬送用レールに係合させることが可能なので、上記固着を回避した状態でシュラウドブロックWを取付レールc1,c2,c3からスムーズに引き抜いて搬送用レールに回収することができる。
(6)上記実施形態では天板1上にスライダーボード2を設けたが、スライダーボード2に代えて液体を天板1に塗布することが考えられる。この液体の塗布によって、天板1の天面における摩擦を低減することが可能となり、当該天面におけるシュラウドブロックWの摺動移動が容易となる。
(7)上記実施形態ではジャッキ4bの操作構造について詳しく説明しなかったが、当該ジャッキ4bは、作業担当者がハンドル5をつかんだ状態のときに踏みやすい位置にフットべダルが設けられている。シュラウドブロック補助治具Jは、作業担当者がフットべダルを足で踏みこむことによって油圧が掛かって天板1つまりシュラウドブロックWが上昇する。
また、本実施形態におけるジャッキ4bには、上記油圧を抜くためのバルブ(操作弁)が設けられている。このバルブは、ハンドル5に備え付けられており、作業担当者は、上記バルブを操作することによって、天板1つまりシュラウドブロックWを任意の位置まで下降させる。
このようなフットべダル及びバルブによれば、作業担当者は、ハンドル5をつかんだ状態つまりシュラウドブロックWと取付レールc1,c2,c3との位置関係が確認がしやすい立ち位置でフットべダル及びバルブを操作することが可能である。すなわち、この変形例によれば、作業性の良い天板1つまりシュラウドブロックWの昇降操作を実現することが可能である。
C ガスタービンケーシング
F 床面
J シュラウドブロック補助治具(ガスタービン用治具)
W シュラウドブロック
1 天板
1a 上受け面
2 スライダーボード
2a 載置面
3 走行機構
3a フレーム
3b 前輪
3c 後輪
3d 左枠部
3e 右枠部
3f 前枠部
3g 後枠部
3h 左受け部
3i 右受け部
3j 支持板
3k 左下受け面
3m 右下受け面
4 昇降機構
4a パンタグラフ機構
4b ジャッキ
4c 左交差機構
4d 右交差機構
4e 連結棒
4f 支持棒
4g,4g 左支持ピン
4h,4h 右支持ピン
4i ジャッキ本体
4j 連結部材
4k,4m,4n,4p 棒状部材
4q ロッド
4r 回動軸
5 ハンドル

Claims (6)

  1. シュラウドブロックが載置される天板と、
    該天板を移動自在に支持する走行機構と
    該走行機構と前記天板との間に設けられ、前記天板を昇降させる昇降機構と
    を備えることを特徴とするガスタービン用治具。
  2. 前記天板の上面にはスライダーボードが設けられており、
    前記シュラウドブロックは、前記スライダーボードの上に載置されることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン用治具。
  3. 前記スライダーボードは、前記シュラウドブロックと多点接触する樹脂部材であることを特徴とする請求項2に記載のガスタービン用治具。
  4. 前記昇降機構は、パンタグラフ機構とジャッキとを備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のガスタービン用治具。
  5. 前記走行機構の後部にはハンドルが設けられていることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のガスタービン用治具。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載のガスタービン用治具を用いて前記シュラウドブロックをガスタービンケーシングに装着あるいはガスタービンケーシングから取り外すことを特徴とするガスタービン用作業方法。
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