JP2023084185A - 管理システム及び管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】学力テストが対象とする学習内容の属性をより適切に判別可能な管理システムを提供する。【解決手段】管理システムは、学力テストの解答を示す解答情報を取得する取得部11と、解答情報に基づいて、学習内容の属性を判別する判別部12と、学力テストと属性とを関連付けて管理する管理部として動作する登録部13及びデータベース201と、を備える。【選択図】図5
Description
本開示は、管理システム及び管理方法に関する。
近年の教育現場では、「個別最適な学び」が謳われている。「個別最適な学び」のために、各個人の学習状況を適格に評価することが好ましい。そのため、「個別最適な学び」を支えるために、学習内容の属性を表す学習指導要領コードが文部科学省より示されている。学習指導要領コードのような属性を用いることにより、教材の種類に依存しない評価が可能となる。例えば、生徒の理解度の確認、生徒への知識の定着、授業の改善などを目的とした分析を学習指導要領の項目単位で実施できる。
生徒の理解度及び知識の定着を確認するために学力テストが実施される。学力テスト及び属性を用いて各個人の学習情報を評価するためには、学力テストと属性とを紐付ける必要がある。特開2020-177507号公報(特許文献1)には、試験問題の問題文から単語を抽出し、抽出した単語についてベクトルの要素毎に数値を付与してベクトルデータを生成し、ベクトルデータに基づいて試験問題の属性を判別する技術が開示されている。
特許文献1に記載の技術では、問題文を用いて、試験問題が対象とする学習内容の属性が判別される。しかしながら、問題文を用いる場合、学習内容の属性を適切に判別できない場合がある。例えば、問題文が「「きょう都のお寺に行った。」の「きょう」を漢字にしなさい。」である設問の場合、学習内容を示すテキスト「京」が問題文に含まれていないため、試験問題が対象とする学習内容の属性を適切に判別できない。
本開示は上述のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、学力テストが対象とする学習内容の属性をより適切に判別可能な管理システム及び管理方法を提供することである。
ある局面に従うと、管理システムは、学力テストの解答を示す解答情報を取得する取得部と、解答情報に基づいて、学習内容の属性を判別する判別部と、学力テストと属性とを関連付けて管理する管理部と、を備える。
好ましくは、学力テストは、複数の設問を含む。解答情報は、複数の設問の各々の解答を示す。判別部は、複数の設問の各々について属性を判別する。
好ましくは、管理部は、学力テストと複数の設問の各々について判別された属性とを関連付けて管理する。
好ましくは、管理部は、複数の設問の各々と当該設問について判別された属性とを関連付けて管理する。
好ましくは、属性は、単元及び学習指導要領の項目の少なくとも一方を示す。また、好ましくは、解答情報は、模範解答及び生徒の解答の少なくとも一方を示す。
好ましくは、判別部は、解答情報から解答を示す解答テキストを抽出し、解答テキストに基づいて属性を判別する。
好ましくは、解答情報は、解答が記入された解答用紙の画像を示す。判別部は、光学文字認識技術を用いて、画像から解答テキストを抽出する。
好ましくは、解答情報は、解答が記入された解答用紙の画像を示す。判別部は、画像認識技術を用いて画像に含まれる図を認識し、認識された図を識別するテキストを解答テキストとして用いる。
好ましくは、判別部は、画像のうち強調表示が施された部分から解答テキストを抽出する。
好ましくは、判別部は、学習指導要領及び教材の少なくとも一方を示すデータの中から、解答テキストとの一致度が最も高い部分を特定し、特定した部分に対応する分類を属性として決定する。
好ましくは、解答情報は、複数の生徒の解答を示す。管理部は、複数の生徒の解答のうち最も多い解答に基づいて判別された属性と学力テストとを関連付けて管理する。
好ましくは、解答情報は、生徒の解答と生徒の解答に対する正誤の判定結果とを示す。判別部は、判定結果が正答である解答に基づいて属性を判別する。
好ましくは、判別部は、さらに、判定結果が誤答である解答に基づいて属性を判別する。管理部は、さらに、判定結果が誤答である解答に基づいて判別された属性と学力テストとを関連付けた誤答情報を管理する。
別の局面に従うと、管理方法は、コンピューターが学力テストの解答を示す解答情報を取得するステップと、コンピューターが解答情報に基づいて学習内容の属性を判別するステップと、コンピューターが学力テストと属性とを関連付けて管理するステップと、を備える。
本開示によれば、学力テストが対象とする学習内容の属性をより適切に判別できる。
以下、図面を参照しつつ、本開示に従う実施の形態に係る管理システムについて説明する。以下の説明では、同一の部品及び構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下で説明される実施の形態及び変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
<管理システムの全体>
図1は、本開示の実施の形態に係る管理システムの概略構成を示す図である。図1に示されるように、管理システム1は、サーバー装置100と、記憶装置200と、端末300と、複合機400と、を備える。
図1は、本開示の実施の形態に係る管理システムの概略構成を示す図である。図1に示されるように、管理システム1は、サーバー装置100と、記憶装置200と、端末300と、複合機400と、を備える。
サーバー装置100、記憶装置200、端末300、及び複合機400は、ネットワークを介して通信可能である。ネットワークは、たとえば、インターネット、公衆回線、公衆無線LAN(Local Area Network)等のパブリックネットワークであってもよいし、LAN、VPN(Virtual Private Network)等のプライベートネットワークであってもよい。
サーバー装置100は、学力テストが対象とする学習内容の属性を管理するコンピューターであり、例えばクラウドサーバーである。サーバー装置100は、端末300または複合機400から、学力テストの解答を示す解答情報を取得し、当該解答情報に基づいて、学力テストが対象とする学習内容の属性を判別する。サーバー装置100及び記憶装置200は、学力テストと属性とを関連付けて管理する。具体的には、サーバー装置100は、学力テストと属性とを関連付けた属性情報を生成し、生成した属性情報を、記憶装置200に保存されているデータベース201に登録する。
学力テストには、定期テスト(中間テスト及び期末テスト)、各種の模擬テスト、小テスト、口頭テストなどが含まれる。小テストには、日々の授業において実施されるテスト、宿題の確認用のテスト、漢字テスト、英単語テストなどが含まれる。口頭テストは、教師の口頭による問いに対して、生徒が解答を解答用紙に記入するテストである。そのため、口頭テストには、問題用紙が存在しない。
属性は、学習内容の分類を表し、例えば、教科書によって取り決められる単元、学習指導要領の項目などを示す。学習指導要領は、文部科学省が定めている教育課程の基準である。各学校では、学習指導要領に沿った教育が実施される。学習指導要領は、学校種ごとに定められ、学年ごとに各教科において学習すべき事項を定める。全ての学校種の学習指導要領の全項目に学習指導要領コードが付与されている。そのため、学習指導要領コードにより、学校種、学年、教科、内容、領域、内容の取扱い、観点などを特定できる。以下、属性として学習指導要領コードを用いる例について説明する。ただし、属性は、学習指導要領コードに限定されず、各教科の単元を識別するコード、デジタルコンテンツ(デジタルドリルなど)に含まれる項目を識別するコード、通知表に記された項目を識別するコードであってもよい。あるいは、属性は、語句(例えば、英単語、英熟語、ことわざ、慣用句など)を識別するコードであってもよい。
記憶装置200は、データベース201を記憶する。データベース201は、学力テストと属性とを対応付けたデータの集合である。
端末300及び複合機400は、解答情報を生成するために利用される。例えば、端末300及び複合機400は、学力テストの解答欄に解答が入力された画像データを解答情報として生成する。
端末300は、例えば教師によって利用される。教師は、端末300を用いて、学力テストを作成する。端末300は、入力に従って解答情報を生成する。例えば、端末300は、解答欄に模範解答が記入された学力テストの画像を示す画像データを解答情報として生成する。
複合機400は、スキャナー、プリンター及びコピー機等の機能と通信機能とを有する。複合機400は、解答欄に解答(模範解答または生徒による手書きの解答)が記入された学力テストの用紙をスキャンすることにより得られる画像データを解答情報として生成する。
図2は、解答情報の一例を示す図である。図2に例示される解答情報は、漢字テストの画像50を示す。画像50は、設問の領域の先頭付近に配置される表題54と、解答領域の先頭付近に配置される表題58と、を含む。
表題54を先頭とする設問領域には、設問番号51a~51cと、設問番号51a~51cにそれぞれ対応する問題文52a~52cとが記載されている。問題文52a~52cは、漢字またはひらがなに書き直すべき箇所を強調するための棒線53a~53cをそれぞれ含む。
表題58を先頭とする解答領域には、設問番号56a~56cと、設問番号56a~56cにそれぞれ対応する解答欄57a~57cとが記載されている。解答欄57a~57cには、教師による模範解答または生徒による解答が記入されている。
端末300及び複合機400は、ユーザー(例えば教師)からの入力指示に応じて、学力テストに対応する解答情報を生成し、生成した解答情報に学力テストを識別する識別情報(以下、「テストID」と称する。)を付加する。端末300及び複合機400は、テストIDが付加された解答情報をサーバー装置100に送信する。
さらに、端末300及び複合機400は、ユーザー(例えば教師)からの入力指示に応じて、解答が記入されていない学力テストの画像を示す未記入データを生成し、生成した未記入データを解答情報に付加してサーバー装置100に送信してもよい。
図3は、未記入データの一例を示す図である。図3に例示される未記入データは、図2に例示される解答情報に対応し、漢字テストの画像50Aを示す。画像50Aは、図2に示す画像50と比較して、解答欄57a~57cに解答が記入されていない点で相違する。
端末300は、ユーザー(例えば教師)による入力に従って、学力テストへの属性の付与を指示するコマンドを生成し、生成したコマンドをサーバー装置100に送信する。サーバー装置100は、当該コマンドに応じて、指示された学力テストの解答情報に基づいて属性を判別する。
<サーバー装置のハードウェア構成>
図4は、本実施の形態に係るサーバー装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。図4に示されるように、サーバー装置100は、ハードウェアプロセッサーであるCPU(Central Processing Unit)101と、RAM(Random Access Memory)102と、ROM(Read Only Memory)103と、HDD(Hard Disk Drive)104と、メモリインターフェース105と、ネットワークコントローラー106と、を含む。
図4は、本実施の形態に係るサーバー装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。図4に示されるように、サーバー装置100は、ハードウェアプロセッサーであるCPU(Central Processing Unit)101と、RAM(Random Access Memory)102と、ROM(Read Only Memory)103と、HDD(Hard Disk Drive)104と、メモリインターフェース105と、ネットワークコントローラー106と、を含む。
CPU101は、HDD104などの記憶装置に格納されているプログラムをRAM102に展開し、展開されたプログラムを実行する。RAM102は、各種情報を記憶する領域と、CPU101でプログラムを実行する際の作業領域とを含む。ROM103は、CPU101により実行されるプログラム及びデータを記憶する。HDD104は、OSを含むシステムプログラム110及びシステムプログラム110のもとで実行される管理プログラム112を記憶する。
メモリインターフェース105は、記憶媒体107が着脱自在に装着されて、装着された記憶媒体107からデータまたはプログラムを読出し、または記憶媒体107にデータまたはプログラムを書込むドライバー回路を含む。記憶媒体107は、CPU101、その他装置、機械等が、そこに記録されたプログラム等の情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的または化学的作用によって蓄積する媒体である。
ネットワークコントローラー106は、ネットワークを介して外部装置(例えば、記憶装置200、端末300及び複合機400)と通信するためのNICなどの回路を含む。
<サーバー装置の機能構成>
図5は、本実施の形態に係るサーバー装置の機能構成の一例を概略的に示す図である。図5に示されるように、サーバー装置100は、記憶部10と、取得部11と、判別部12と、登録部13と、を備える。記憶部10は、図3に示すRAM102、ROM103及びHDD104によって実現される。取得部11、判別部12及び登録部13は、図3に示すCPU101が管理プログラム112を実行することにより実現される。
図5は、本実施の形態に係るサーバー装置の機能構成の一例を概略的に示す図である。図5に示されるように、サーバー装置100は、記憶部10と、取得部11と、判別部12と、登録部13と、を備える。記憶部10は、図3に示すRAM102、ROM103及びHDD104によって実現される。取得部11、判別部12及び登録部13は、図3に示すCPU101が管理プログラム112を実行することにより実現される。
(記憶部)
記憶部10は、学力テストごとの解答情報14と、設問データ15と、デジタル教材データ16と、学習指導要領データ17と、を記憶する。
記憶部10は、学力テストごとの解答情報14と、設問データ15と、デジタル教材データ16と、学習指導要領データ17と、を記憶する。
解答情報14は、上述したように、学力テストの解答を示す情報であり、例えば、学力テストの解答欄に解答が入力された画像データである。解答情報14には、対応する学力テストを識別するテストIDが付加されている。さらに、解答情報14には、解答が記入されていない学力テストの画像を示す未記入データが付加され得る。
記憶部10は、解答情報14が模範解答を示す場合、学力テストに対して1つの解答情報14を記憶する。記憶部10は、解答情報14が生徒の解答を示す場合、学力テストに対して複数の生徒に対応する複数の解答情報14を記憶する。
設問データ15は、解答情報14から生成され、設問番号と設問の文字列(以下、「設問テキスト」と称する。)と解答の文字列(以下、「解答テキスト」と称する。)とを対応付ける。解答の種別は、模範解答及び生徒による解答のいずれかを示す。
図6は、設問データの一例を示す図である。図6には、図2の画像50を示す解答情報から生成された設問データ15が示される。図6に示されるように、設問データ15は、テーブル形式であり、設問データ15に対応する学力テストを識別するテストIDと解答の種別とが記述されるフィールド15aと、設問ごとのレコード15bとを含む。解答の種別は、模範解答及び生徒による解答のいずれかを示す。各レコード15bは、設問番号が記入されるフィールド15cと、設問テキストが記入されるフィールド15dと、解答テキストが記入されるフィールド15eとを有する。
デジタル教材データ16は、対応する教材の各単元について、当該単元の内容を表す文字列及び図表と、当該単元に対応する学習指導要領コードとを示す。
学習指導要領データ17は、学習指導要領の各項目について、当該項目の内容を表す文字列と、当該項目に付与された学習指導要領コードとを示す。
(取得部)
取得部11は、学力テストごとに、端末300または複合機400から解答情報14を取得する。解答情報14には、対応する学力テストを識別するテストIDが付加されている。さらに、解答情報14には、解答が記入されていない学力テストの画像を示す未記入データが付加され得る。取得部11は、取得した解答情報14を記憶部10に格納する。
取得部11は、学力テストごとに、端末300または複合機400から解答情報14を取得する。解答情報14には、対応する学力テストを識別するテストIDが付加されている。さらに、解答情報14には、解答が記入されていない学力テストの画像を示す未記入データが付加され得る。取得部11は、取得した解答情報14を記憶部10に格納する。
(判別部)
判別部12は、解答情報14に基づいて、学力テストが対象としている学習内容の属性を判別する。具体的には、判別部12は、学力テストへの属性の付与を指示するコマンドを受け付けるための画面を提供し、当該画面に入力されたコマンドに従って、学力テストが対象としている学習内容の属性を判別する。
判別部12は、解答情報14に基づいて、学力テストが対象としている学習内容の属性を判別する。具体的には、判別部12は、学力テストへの属性の付与を指示するコマンドを受け付けるための画面を提供し、当該画面に入力されたコマンドに従って、学力テストが対象としている学習内容の属性を判別する。
図7は、学力テストへの属性の付与を指示するコマンドを受け付けるための画面の一例を示す図である。図7に示される画面60は、例えば端末300のディスプレイに表示される。図7に示されるように、画面60は、選択欄61~65とボタン66とを含む。
選択欄61は、テストIDを選択するために用いられる。選択欄61がクリックされると、記憶部10に格納されている解答情報14に付加されたテストIDの一覧を示すプルダウンリストが表示される。ユーザー(例えば教師)は、プルダウンリストの中から所望のテストIDを選択する。
選択欄62は、選択欄61において選択されたテストIDが付加された解答情報14が示す解答の種別を選択するために用いられる。選択欄62がクリックされると、「模範解答」及び「生徒の解答」のいずれかを選択するためのプルダウンリストが表示される。ユーザー(例えば教師)は、プルダウンリストの中から、解答情報14に対応する種別を選択する。
選択欄63は、選択欄61において選択されたテストIDによって識別される学力テストの対象学年を選択するために用いられる。選択欄63がクリックされると、学年の一覧を示すプルダウンリストが表示される。ユーザー(例えば教師)は、プルダウンリストの中から、学力テストの対象学年を選択する。
選択欄64は、選択欄61において選択されたテストIDによって識別される学力テストの対象科目を選択するために用いられる。選択欄64がクリックされると、科目の一覧を示すプルダウンリストが表示される。ユーザー(例えば教師)は、プルダウンリストの中から、学力テストの対象科目を選択する。
選択欄65は、選択欄61において選択されたテストIDによって識別される学力テストの対象細目を選択するために用いられる。選択欄65がクリックされると、選択欄64において選択された科目の細目の一覧を示すプルダウンリストが表示される。ユーザー(例えば教師)は、プルダウンリストの中から、学力テストの対象細目を選択する。
ボタン66は、学力テストへの属性の付与を指示するコマンドの送信を開始するために用いられる。ボタン66がクリックされたことにより、画面60が表示されている機器(例えば端末300)は、当該コマンドをサーバー装置100に送信する。当該コマンドは、選択欄61~65において選択された情報(テストID、解答の種別、対象学年、対象科目、対象細目)を含む。
判別部12は、コマンドを受けると、当該コマンドに含まれるテストIDが付加された解答情報14から設問データ15を生成する。設問データ15の生成方法の詳細については後述する。
判別部12は、設問データ15とコマンドに含まれる対象学年、対象科目及び対象細目とに基づいて、学力テストが対象としている学習内容の属性を決定する。属性の決定方法の詳細については後述する。
(登録部)
登録部13は、学力テストと属性とを関連付けた属性情報を生成し、生成した属性情報を、記憶装置200に保存されているデータベース201に登録する。
登録部13は、学力テストと属性とを関連付けた属性情報を生成し、生成した属性情報を、記憶装置200に保存されているデータベース201に登録する。
図8は、データベースの一例を示す図である。図8に示されるように、データベース201は、学力テストごとに、当該学力テストを識別するテストIDと、当該学力テストに含まれる設問の番号(設問番号)と、設問に対応する学習内容を示す属性とを対応付けた属性情報を含む。
<サーバー装置の処理の流れの一例>
図9は、サーバー装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートは、解答情報が模範解答を示す場合に適用される。図9に示されるように、サーバー装置100のCPU101は、端末300または複合機400から、学力テストの解答を示す解答情報14を取得する(ステップS1)。
図9は、サーバー装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートは、解答情報が模範解答を示す場合に適用される。図9に示されるように、サーバー装置100のCPU101は、端末300または複合機400から、学力テストの解答を示す解答情報14を取得する(ステップS1)。
次に、CPU101は、図7に示す画面60を提供し、当該画面60を介して、学力テストへの属性の付与を指示するコマンドを受け付ける(ステップS2)。コマンドは、テストID、解答の種別、対象学年、対象科目、対象細目を示す情報を含む。
次に、CPU101は、コマンドに従って、学習内容の属性を判別するためのステップS3,S4を実行する。ステップS3において、CPU101は、画面60の選択欄61において選択されたテストIDが付加された解答情報14から設問データ15を生成する。ステップS4において、CPU101は、設問データ15とコマンドに含まれる解答の種別、対象学年、対象科目及び対象細目とに基づいて、学習内容の属性(学習指導要領コード)を決定する。
次に、CPU101は、学力テストと判別された学習指導要領コードとを関連付けた属性情報を生成し、生成した属性情報をデータベース201に登録する(ステップS5)。
<ステップS3のサブルーチン>
図10を参照しながら、設問データ15の生成方法の詳細について説明する。図10は、図9のステップS3のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
図10を参照しながら、設問データ15の生成方法の詳細について説明する。図10は、図9のステップS3のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
図10に示されるように、CPU101は、光学文字認識技術を用いて、コマンドに含まれるテストIDが付加された解答情報14によって示される画像に含まれる文字と画像における当該文字の位置とを認識する(ステップS11)。具体的には、CPU101は、公知のOCR(Optical Character Recognition)ソフトまたはICR(Intelligent Character Recognition)ソフトを実行する。
次に、CPU101は、ステップS11の実行によって得られた認識結果の中から、設問ごとに、設問番号と設問テキストと解答テキストとを抽出する(ステップS12)。
設問番号は、通常、「1.」、「(1)」、「問1」、「Q.1」のように表記される。管理プログラム112には、設問番号の表記に関するルールが予め登録されている。例えば、ルールは、数字とピリオドの組み合わせ、数字の括弧の組み合わせ、文字「問」または「Q.」と数字の組み合わせなどを示す。CPU101は、これらのルールのいずれかを満たす文字列を設問番号として抽出する。
学力テストは、通常、解答が記入される解答領域と、設問が記載される設問領域と、を含む。解答領域は、通常、枠または下線を有する解答欄を含む。また、解答領域及び設問領域には、表題(例えば「設問」、「解答」)が記載され得る。
そこで、CPU101は、例えば以下の(a)~(c)のいずれかの方法に従って、解答領域と設問領域とを区別する。あるいは、CPU101は、以下の(a)~(c)から選択される複数の方法を組み合わせて、解答領域と設問領域とを区別してもよい。
(a)CPU101は、文字列「設問」及び「解答」を抽出する。CPU101は、抽出された文字列「設問」の位置と文字列「解答」の位置とから設問領域及び解答領域を決定する。これらの文字列は、対応する領域の先頭付近に配置される。例えば、縦書きの学力テストの場合、表題は、対応する領域の右上に配置される。横書きの学力テストの場合、表題は、対応する領域の左上に配置される。また、各領域は、通常矩形である。そのため、CPU101は、文字列の並び方向と、文字列「設問」及び「解答」の位置とに基づいて、設問領域及び解答領域を決定すればよい。
例えば、図2に示す画像50の場合、CPU101は、表題54,58を抽出する。画像50に含まれる文字列が縦方向に並んでいることから、CPU101は、縦書きの学力テストであると判断する。そして、CPU101は、表題54を右上に含み、かつ、表題58を含まない矩形領域を設問領域として決定すればよい。同様に、CPU101は、表題58を右上に含み、かつ、表題54を含まない矩形領域を解答領域として決定すればよい。
(b)解答情報14に未記入データが付加されている場合、CPU101は、当該未記入データを用いて解答領域を決定する。未記入データによって示される画像(図3の画像50A参照)には、解答が記入されていない。そのため、CPU101は、未記入データによって示される画像と、解答情報14によって示される画像との差分を特定する。差分は、解答が記入された箇所を示す。したがって、CPU101は、当該差分の領域を解答領域として決定し、解答領域以外の領域を設問領域として決定する。
(c)CPU101は、枠または下線を抽出する。CPU101は、抽出された枠内の領域または下線の上の領域を解答領域として決定し、解答領域以外の領域を設問領域として決定する。
例えば、図2に示す画像50の場合、CPU101は、解答欄57a~57cの枠を抽出し、抽出した枠内の領域を解答領域として決定すればよい。
CPU101は、設問領域の各文字に対してラベリングする。学力テストが複数の設問を含む場合、設問ごとに問題文が分けられる。そこで、CPU101は、例えば文字間隔に基づいて、設問領域の各文字をラベリングする。例えば、CPU101は、一定距離以上離れている2つの文字に対して、互いに異なるラベルを付与する。これにより、同一のラベルが付与されたテキストは、ある1つの設問の問題文を構成する。CPU101は、設問領域内に配置され、同一のラベルが付与された文字列を設問テキストとして決定する。
例えば、図2に示す画像50の場合、CPU101は、テキスト「東きょうへ行きました。」と、テキスト「雨が一しゅう間つづく。」と、テキスト「教室そうじの当番になった。」とに対して互いに異なるラベルを付与する。
なお、問題文には、棒線などの強調表示が施されている場合がある。このような強調表示は、問題文のうち最も重要な部分に施される。そのため、CPU101は、設問テキストのうち強調表示が施されている文字を示す情報(以下、「強調情報」と称する。)を当該設問テキストに付加する。例えば、図2に示す画像50の場合、問題文52aにおいて「きょう」に棒線53aが付けられている。そのため、CPU101は、設問テキスト「東きょうに行きました。」に対して「きょう」を示す強調情報を付加する。同様に、問題文52cにおいて「教」に棒線53cが付けられている。そのため、CPU101は、設問テキスト「教室そうじの当番になった。」に対して「教」を示す強調情報を付加する。
CPU101は、解答領域の各文字に対してラベリングする。これにより、同一のラベルが付与された各文字は、ある1つの設問の解答を構成する。CPU101は、解答領域内に配置され、同一のラベルが付与された文字列を解答テキストとして決定する。
なお、口頭テストに対応する解答情報14は、問題文を含まない。この場合、CPU101は、設問番号と解答テキストとのみを抽出すればよい。
次に、CPU101は、抽出された設問番号、設問テキスト及び解答テキストを紐付ける(ステップS13)。
学力テストにおいて、設問番号は、対応する設問の問題文及び解答欄の近傍に配置される。そこで、CPU101は、各設問テキストについて、当該設問テキストの位置に最も近い設問番号を特定し、特定した設問番号と当該設問テキストとを紐付ける。同様に、CPU101は、各解答テキストについて、当該解答テキストの位置に最も近い設問番号を特定し、特定した設問番号と当該解答テキストとを紐付ける。
次に、CPU101は、ステップS13の結果に基づいて設問データ15を生成する(ステップS14)。具体的には、CPU101は、互いに紐付けられた設問番号、設問テキスト及び解答テキストを同一のレコード15bのフィールド15c~15eにそれぞれ記入された設問データ15を生成する。さらに、CPU101は、コマンドに含まれるテストID及び解答の種別をフィールド15aに記入する。なお、設問テキストが抽出されていない場合、フィールド15dはブランクである。
<ステップS4のサブルーチンの処理の流れの一例>
図11を参照しながら、学習内容の属性(学習指導要領コード)の決定方法の詳細について説明する。図11は、図9のステップS4のサブルーチンの処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11に示されるように、設問ごとにステップS21~S25が繰り返し実施される。すなわち、CPU101は、コマンドに含まれるテストIDがフィールド15aに記述された設問データ15によって示される設問ごとに、ステップS21~S25を実行する。
図11を参照しながら、学習内容の属性(学習指導要領コード)の決定方法の詳細について説明する。図11は、図9のステップS4のサブルーチンの処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11に示されるように、設問ごとにステップS21~S25が繰り返し実施される。すなわち、CPU101は、コマンドに含まれるテストIDがフィールド15aに記述された設問データ15によって示される設問ごとに、ステップS21~S25を実行する。
ステップS21において、CPU101は、i番目の設問の解答テキストに対応する学習指導要領項目が存在するか否かを判定する。具体的には、CPU101は、設問データ15のi番目のレコード15bのフィールド15eから解答テキストを読み出す。CPU101は、コマンドに基づいて、学習指導要領データ17の中から検索範囲を特定する。すなわち、CPU101は、学習指導要領データ17のうち、コマンドに含まれる対象学年、対象教科及び対象細目に対応する範囲を検索範囲として特定する。例えば、対象学年「小学2年」、対象教科「国語」及び対象細目「漢字」の場合、CPU101は、学習指導要領データ17のうち小学2年で学習する漢字を示す範囲を検索範囲として特定する。CPU101は、検査範囲に解答テキストと一致する項目が存在するか否かを判定する。
i番目の設問の解答テキストに対応する学習指導要領項目が存在する場合(ステップS21でYES)、CPU101は、処理をステップS23に進める。ステップS23において、CPU101は、解答テキストと一致する項目に対応する学習指導要領コードをi番目の設問に対して付与する。
i番目の設問の解答テキストに対応する学習指導要領項目が存在しない場合(ステップS21でNO)、CPU101は、i番目の設問の設問テキストに対応する学習指導要領項目が存在するか否かを判定する(ステップS22)。具体的には、CPU101は、設問データ15のi番目のレコード15bのフィールド15dから設問テキストを読み出す。CPU101は、コマンドに基づいて、学習指導要領データ17のうちの検索範囲を特定する。すなわち、CPU101は、学習指導要領データ17のうち、コマンドに含まれる対象学年、対象教科及び対象細目に対応する範囲を検索範囲として特定する。CPU101は、検査範囲に設問テキストと一致する項目が存在するか否かを判定する。なお、設問テキストに強調情報が付加されている場合、CPU101は、検査範囲に強調情報によって示される文字と一致する項目が存在するか否かを判定する。
i番目の設問の設問テキストに対応する学習指導要領項目が存在する場合(ステップS22でYES)、CPU101は、処理をステップS23に進める。ステップS23において、CPU101は、設問テキストと一致する項目に対応する学習指導要領コードをi番目の設問に対して付与する。
i番目の設問の設問テキストに対応する学習指導要領項目が存在しない場合(ステップS22でNO)、CPU101は、i番目の設問に対して、属性の付与ができないことを示す符号「NG」を付与する(ステップS24)。
ステップS23またはステップS24の後、CPU101は、iに1だけ加算する(ステップS25)。これにより、次のi+1番目の設問に対して、ステップS21~S25が実行される。
図11に示すフローチャートによれば、図2に示す画像50を示す解答情報14に対して、以下のようにして、設問に対して学習指導要領コードが付与される。
設問番号51aに対応する解答テキストが「京」であることから、CPU101は、ステップS21において、学習指導要領データ17の検索範囲(小学2年で学習する漢字を示す範囲)の中に「京」を示す項目が存在すると判定する。その結果、CPU101は、ステップS23において、設問番号51aの設問に対して、当該項目に対応する学習指導要領コード「8210020120300000」を付与する。
一方、設問番号51cに対応する解答テキストが「きょう」であることから、CPU101は、ステップS21において、学習指導要領データ17の検索範囲(小学2年で学習する漢字を示す範囲)の中に「きょう」を示す項目がないと判定する。そのため、CPU101は、設問データ15から、設問番号51cに対応する設問テキスト「教室そうじの当番になった。」を読み出す。当該設問テキストに「教」を示す強調情報が付加されていることから、CPU101は、ステップS22において、学習指導要領データ17の検索範囲に「教」を示す項目が存在すると判定する。その結果、CPU101は、ステップS23において、設問番号51cの設問に対して、当該項目に対応する学習指導要領コード「8210020120320000」を付与する。
<ステップS4のサブルーチンの処理の流れの別の例>
図12は、図9のステップS4のサブルーチンの処理の流れの別の例を示すフローチャートである。図12に示されるように、設問ごとにステップS31~S36が繰り返し実施される。すなわち、CPU101は、コマンドに含まれるテストIDがフィールド15aに記述された設問データ15によって示される設問ごとに、ステップS31~S36を実行する。
図12は、図9のステップS4のサブルーチンの処理の流れの別の例を示すフローチャートである。図12に示されるように、設問ごとにステップS31~S36が繰り返し実施される。すなわち、CPU101は、コマンドに含まれるテストIDがフィールド15aに記述された設問データ15によって示される設問ごとに、ステップS31~S36を実行する。
ステップS31において、CPU101は、i番目の設問の解答テキストに対応する学習指導要領項目と、当該解答テキストと当該項目との間の一致度とを決定する。具体的には、CPU101は、設問データ15のi番目のレコード15bのフィールド15eから解答テキストを読み出す。CPU101は、コマンドに基づいて、学習指導要領データ17のうちの検索範囲を特定する。すなわち、CPU101は、学習指導要領データ17のうち、コマンドに含まれる対象学年、対象教科及び対象細目に対応する範囲を検索範囲として特定する。例えば、対象学年「小学2年」、対象教科「国語」及び対象細目「漢字」の場合、CPU101は、学習指導要領データ17のうち小学2年で学習する漢字を示す範囲を検索範囲として特定する。CPU101は、検査範囲から解答テキストに対応する項目を抽出する。例えば、CPU101は、解答テキストと一致する項目、解答テキストと読みの少なくとも一部が共通する項目などを抽出する。CPU101は、抽出された項目に対して一致度を決定する。例えば、CPU101は、解答テキストと一致する項目の一致度を「高」に決定する。CPU101は、解答テキストと一致せず、かつ、解答テキストと読みが共通する項目の一致度を「中」に決定する。CPU101は、解答テキストと一致せず、かつ、解答テキストと読みの一部が共通する項目の一致度を「低」に決定する。
次にステップS32において、CPU101は、i番目の設問の設問テキストに対応する学習指導要領項目と、当該設問テキストと当該項目との間の一致度とを決定する。具体的には、CPU101は、設問データ15のi番目のレコード15bのフィールド15dから設問テキストを読み出す。CPU101は、コマンドに基づいて、学習指導要領データ17のうちの検索範囲を特定する。すなわち、CPU101は、学習指導要領データ17のうち、コマンドに含まれる対象学年、対象教科及び対象細目に対応する範囲を検索範囲として特定する。CPU101は、検査範囲から設問テキストに対応する項目を抽出する。例えば、CPU101は、設問テキストと一致する項目、設問テキストと読みが共通する項目などを抽出する。CPU101は、抽出された項目に対して一致度を決定する。例えば、CPU101は、設問テキストと一致する項目の一致度を「高」に決定する。CPU101は、設問テキストと一致せず、かつ、設問テキストと読みが共通する項目の一致度を「中」に決定する。CPU101は、設問テキストと一致せず、かつ、設問テキストと読みの一部が共通する項目の一致度を「低」に決定する。なお、設問テキストに強調情報が付加されている場合、CPU101は、検査範囲から強調情報によって示される文字と一致する項目、強調情報によって示される文字と読みの少なくとも一部が共通する項目などを抽出すればよい。
次に、CPU101は、基準以上の一致度を有する項目が存在するか否かを判定する(ステップS33)。基準の一致度は、例えば「中」である。
ステップS33においてNOの場合、CPU101は、i番目の設問に対して、属性の付与ができないことを示す符号「NG」を付与する(ステップS34)。
ステップS33においてYESの場合、CPU101は、i番目の設問に対して、最も一致度の高い項目に対応する学習指導要領コードを付与する(ステップS35)。
ステップS34またはステップS35の後、CPU101は、iに1だけ加算する(ステップS36)。これにより、次のi+1番目の設問に対して、ステップS31~S36が実行される。
図12に示すフローチャートによれば、図2に示す画像50を示す解答情報14に対して、以下のようにして、設問に対して学習指導要領コードが付与される。
設問番号51aに対応する解答テキストが「京」であることから、CPU101は、ステップS31において、学習指導要領データ17の検索範囲(小学2年で学習する漢字を示す範囲)から項目「京」と、当該項目に対する一致度「高」とを決定する。
また、設問番号51aに対応する設問テキストに「きょう」を示す強調情報が付加されていることから、CPU101は、ステップS32において、学習指導要領データ17の検索範囲の中から項目「教」,「強」と、これらの項目に対する一致度「中」とを決定する。
そして、ステップS34において、CPU101は、設問番号51aの設問に対して、一致度が最も高い項目「京」に対応する学習指導要領コード「8210020120300000」を付与する。
一方、設問番号51cに対応する解答テキストが「きょう」であることから、CPU101は、ステップS31において、学習指導要領データ17の検索範囲の中から、項目「教」,「強」,「京」と、これらの項目に対する一致度「中」とを決定する。
また、設問番号51cに対応する設問テキストに「教」を示す強調情報が付加されていることから、CPU101は、ステップS32において、学習指導要領データ17の検索範囲の中から項目「教」と、当該項目に対する一致度「高」とを決定する。
そして、ステップS34において、CPU101は、設問番号51cの設問に対して、一致度が最も高い項目「教」に対応する学習指導要領コード「8210020120320000」を付与する。
<サーバー装置の処理の流れの別の例>
図13は、サーバー装置の処理の流れの別の例を示すフローチャートである。図13に示すフローチャートは、解答情報が生徒の解答を示す場合に適用される。解答情報が生徒の解答を示す場合、当該解答が正答であるとは限らない。そのため、複数の生徒の解答の統計をとることにより、設問に対する属性(例えば学習指導要領コード)が決定される。図13に示すフローチャートは、問題文のない口頭テストにも適用され得る。
図13は、サーバー装置の処理の流れの別の例を示すフローチャートである。図13に示すフローチャートは、解答情報が生徒の解答を示す場合に適用される。解答情報が生徒の解答を示す場合、当該解答が正答であるとは限らない。そのため、複数の生徒の解答の統計をとることにより、設問に対する属性(例えば学習指導要領コード)が決定される。図13に示すフローチャートは、問題文のない口頭テストにも適用され得る。
図13に示されるように、サーバー装置100のCPU101は、端末300または複合機400から、学力テストの生徒の解答を示す解答情報14を取得する(ステップS41)。なお、ステップS41では、各学力テストに対して、複数の生徒に対応する複数の解答情報14が取得される。
次に、CPU101は、図7に示す画面60を提供し、当該画面60を介して、学力テストへの属性の付与を指示するコマンドを受け付ける(ステップS2)。コマンドは、テストID、解答の種別、対象学年、対象科目、対象細目を示す情報を含む。
次に、CPU101は、コマンドに含まれるテストIDが付加された解答情報14ごとにステップS42,S3,S4,S43を繰り返し実行する。上述したように、複数の生徒に対応する複数の解答情報14が取得される。そのため、生徒ごとに、ステップS42,S3,S4,S43が繰り返し実行される。
ステップS42において、CPU101は、j番目の生徒の解答情報14を対象として決定する。その後、CPU101は、対象の解答情報14を用いて、ステップS3,S4を実行する。ステップS3,S4の詳細は上述した通りである。
ステップS4の後、CPU101は、jに1だけ加算する(ステップS43)。これにより、次のj+1番目の生徒の解答情報14に対して、ステップS42,S3,S4,S43が実行される。
全ての生徒の解答情報14に対してステップS42,S3,S4,S43が実行されると、設問ごとにステップS45,S46が繰り返し実施される。すなわち、CPU101は、コマンドに含まれるテストIDがフィールド15aに記述された設問データ15によって示される設問ごとに、ステップS45,S46を実行する。
ステップS45において、CPU101は、i番目の設問に対して最も多く付与された学習指導要領コードを、i番目の設問に対応する学習内容を示す学習指導要領コードとして決定する。複数の生徒の解答のうち最も多い解答は、正答である可能性が高い。そのため、最も多く付与された学習指導要領コードは、正答である可能性の高い解答に対応する。これにより、CPU101は、生徒の解答を示す解答情報14を用いた場合であっても、設問に対して、学習内容を示す学習指導要領コードを適切に付与できる。
次に、CPU101は、iに1だけ加算する(ステップS46)。これにより、次のi+1番目の設問に対して、ステップS45が実行される。
全ての設問について学習指導要領コードが決定されると、CPU101は、学力テストと判別された学習指導要領コードとを関連付けた属性情報を生成し、生成した属性情報をデータベース201に登録する(ステップS5)。ステップS5の後、CPU101は処理を終了する。
<変形例1>
解答情報14は、生徒の解答ととともに、生徒の解答に対する正誤の判定結果を示す画像を示してもよい。この場合、CPU101は、正誤の判定結果に基づいて、設問に対して学習内容の属性(学習指導要領コード)を付与することができる。
解答情報14は、生徒の解答ととともに、生徒の解答に対する正誤の判定結果を示す画像を示してもよい。この場合、CPU101は、正誤の判定結果に基づいて、設問に対して学習内容の属性(学習指導要領コード)を付与することができる。
図14は、解答情報の別の例を示す図である。図14に例示される解答情報は、正誤の判定結果が記された、生徒の解答用紙の画像50Bを示す。画像50Bは、図2に示す画像50と比較して、正誤の判定結果を示すマーク59を含む。マーク59a,59cは、正答であることを示す。マーク59bは、誤答であることを示す。
変形例1に係るサーバー装置の処理の流れは、図13に示すフローチャートに類似する。ただし、判別部12として動作するCPU101は、ステップS3において、各設問のマーク59が正答及び誤答のいずれを示すかを判定する。そして、CPU101は、設問データ15において、当該設問に対応するレコード15bに判定結果を追加する。
マーク59の形状は、正誤に応じて大きく異なる。管理プログラム112には、正答を示すマーク59が取りうる第1形状群と、誤答を示すマーク59が取りうる第2形状群とが予め登録されている。そのため、CPU101は、マーク59の形状と第1形状群及び第2形状群の各々との類似度を算出し、類似度に基づいて、正誤を判定すればよい。すなわち、CPU101は、第1形状群との類似度が第2形状群との類似度よりも高い場合、正答であると判定する。逆に、CPU101は、第2形状群との類似度が第1形状群との類似度よりも高い場合、誤答であると判定する。
また、変形例1に係るサーバー装置は、ステップS45の代わりに、以下のステップを実行する。すなわち、判別部12として動作するCPU101は、複数の生徒の解答情報14から生成された設問データ15を参照し、i番目の設問について、正答を示す判定結果を含むレコード15bを特定する。CPU101は、特定したレコード15bを用いて判別された属性(学習指導要領コード)を、i番目の設問に対応する学習内容の属性(学習指導要領コード)として決定する。
これにより、正答である解答を用いて判別された属性(学習指導要領コード)がデータベース201に登録される。
なお、登録部13として動作するCPU101は、各設問について、誤答を示す判定結果を含むレコード15bを特定し、特定したレコード15bを用いて判別された属性(学習指導要領コード)と当該設問とを対応付けた誤答情報をデータベース201に登録してもよい。誤答情報を確認することにより、誤りの傾向の分析を行なうことができる。
<変形例2>
学力テストは、漢字テストに限定されず、英単語テスト、理科、社会のテストなども含まれる。
学力テストは、漢字テストに限定されず、英単語テスト、理科、社会のテストなども含まれる。
理科、社会のテストでは、図を用いて解答するケースが有り得る。例えば、地理のテストでは、「解答欄の日本地図において「東京都」を黒く塗りつぶしなさい。」という問題文があり得る。あるいは、理解のテストでは、「解答欄の花の図において、「めしべ」を黒く塗りつぶしなさい。」という問題文があり得る。このような場合、CPU101は、光学文字認識技術を用いて、解答情報14を生成できない。そのため、CPU101は、公知の画像認識技術を用いて、画像に含まれる図を認識し、認識された図を識別するテキストを解答テキストとして含む設問データ15を生成すればよい。
また、理科、社会のテストでは、解答テキストと学習指導要領データ17に含まれるテキストとが完全に一致しないケースも有り得る。そのため、判別部12として動作するCPU101は、公知の自然言語処理、クラスタリングなどの手法を用いて、解答テキストと学習指導要領データ17に含まれるテキストとの一致度を算出し、算出された一致度に基づいて、学習内容の属性を判別すればよい。公知の自然言語処理、クラスタリングを用いることにより、テキストの意味および内容を考慮した一致度が算出される。例えば、CPU101は、学習指導要領の項目「体内には、生命活動を維持するための様々な臓器があること。」と解答テキスト「肝臓」とについて、「肝臓」が「体内」の「臓器」の一例であることから、高い一致度を算出する。一方、CPU101は、学習指導要領の項目「体内には、生命活動を維持するための様々な臓器があること。」と解答テキスト「皮膚」とについて、「皮膚」と「体内」および「臓器」との関連性が低いことから、低い一致度を算出する。このようにして、CPU101は、学習指導要領の各項目について解答テキストとの一致度を算出し、一致度が最も高い項目を特定し、特定した項目に対応する分類(学習指導要領コード)を属性として決定する。
<変形例3>
例えば、社会のテストにおいて、大問に含まれる複数の小問は、1つの単元に対応している可能性が高い。このような場合、判別部12として動作するCPU101は、複数の設問に対して、1つの属性(学習指導要領コード)を付与してもよい。複数の設問に対して1つの属性(学習指導要領コード)を付与する場合、学習指導要領データ17ではなく、デジタル教材データ16を用いることが好ましい。
例えば、社会のテストにおいて、大問に含まれる複数の小問は、1つの単元に対応している可能性が高い。このような場合、判別部12として動作するCPU101は、複数の設問に対して、1つの属性(学習指導要領コード)を付与してもよい。複数の設問に対して1つの属性(学習指導要領コード)を付与する場合、学習指導要領データ17ではなく、デジタル教材データ16を用いることが好ましい。
解答情報14が3つの小問の解答として「知床」、「十勝」及び「帯広」を示し、対象学年及び対象教科として「小学6年」及び「社会」がそれぞれ選択された場合、CPU101は、当該3つの小問に対して、以下のようにして属性(学習指導要領コード)を判別する。
CPU101は、デジタル教材データ16の中から「知床」、「十勝」及び「帯広」との一致度が最も高い部分(例えば単元)を抽出し、「知床」、「十勝」及び「帯広」を解答とする3つの小問に対して、抽出した部分に対応する学習指導要領コードを付与する。CPU101は、例えば、「知床」、「十勝」及び「帯広」の全てを含む部分の一致度を「高」とし、「知床」、「十勝」及び「帯広」のうちの2つを含む部分の一致度を「中」とし、「知床」、「十勝」及び「帯広」のうちの1つを含む部分の一致度を「低」とする。
<変形例4>
学力テストは、複数の選択肢が予め記述された解答欄を有し得る。この場合、生徒は、解答欄に記述された複数の選択肢のうちの1つを丸で囲むことにより強調する。このような場合、判別部12として動作するCPU101は、解答情報14によって示される画像の解答領域のうち、強調表示が施された部分から解答テキストを抽出すればよい。なお、強調表示には、丸印以外の修飾、装飾及び注釈が含まれ得る。
学力テストは、複数の選択肢が予め記述された解答欄を有し得る。この場合、生徒は、解答欄に記述された複数の選択肢のうちの1つを丸で囲むことにより強調する。このような場合、判別部12として動作するCPU101は、解答情報14によって示される画像の解答領域のうち、強調表示が施された部分から解答テキストを抽出すればよい。なお、強調表示には、丸印以外の修飾、装飾及び注釈が含まれ得る。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 管理システム、10 記憶部、11 取得部、12 判別部、13 登録部、14 解答情報、15 設問データ、15a,15c,15d,15e フィールド、15b レコード、16 デジタル教材データ、17 学習指導要領データ、50,50A,50B 画像、51a~51c,56a~56c 設問番号、52a~52c 問題文、53a~53c 棒線、54,58 表題、57a~57c 解答欄、59,59a~59c マーク、60 画面、61~65 選択欄、66 ボタン、100 サーバー装置、101 CPU、102 RAM、103 ROM、105 メモリインターフェース、106 ネットワークコントローラー、107 記憶媒体、110 システムプログラム、112 管理プログラム、200 記憶装置、201 データベース。
Claims (15)
- 学力テストの解答を示す解答情報を取得する取得部と、
前記解答情報に基づいて、学習内容の属性を判別する判別部と、
前記学力テストと前記属性とを関連付けて管理する管理部と、を備える管理システム。 - 前記学力テストは、複数の設問を含み、
前記解答情報は、前記複数の設問の各々の解答を示し、
前記判別部は、前記複数の設問の各々について前記属性を判別する、請求項1に記載の管理システム。 - 前記管理部は、前記学力テストと前記複数の設問の各々について判別された前記属性とを関連付けて管理する、請求項2に記載の管理システム。
- 前記管理部は、前記複数の設問の各々と当該設問について判別された前記属性とを関連付けて管理する、請求項2に記載の管理システム。
- 前記属性は、単元及び学習指導要領の項目の少なくとも一方を示す、請求項1から4のいずれか1項に記載の管理システム。
- 前記解答情報は、模範解答及び生徒の解答の少なくとも一方を示す、請求項1から5のいずれか1項に記載の管理システム。
- 前記判別部は、
前記解答情報から前記解答を示す解答テキストを抽出し、
前記解答テキストに基づいて前記属性を判別する、請求項1から6のいずれか1項に記載の管理システム。 - 前記解答情報は、前記解答が記入された解答用紙の画像を示し、
前記判別部は、光学文字認識技術を用いて、前記画像から前記解答テキストを抽出する、請求項7に記載の管理システム。 - 前記解答情報は、前記解答が記入された解答用紙の画像を示し、
前記判別部は、
画像認識技術を用いて前記画像に含まれる図を認識し、
認識された図を識別するテキストを前記解答テキストとして用いる、請求項7に記載の管理システム。 - 前記判別部は、前記画像のうち強調表示が施された部分から前記解答テキストを抽出する、請求項8または9に記載の管理システム。
- 前記判別部は、
学習指導要領及び教材の少なくとも一方を示すデータの中から、前記解答テキストとの一致度が最も高い部分を特定し、
特定した部分に対応する分類を前記属性として決定する、請求項7から10のいずれか1項に記載の管理システム。 - 前記解答情報は、複数の生徒の解答を示し、
前記管理部は、前記複数の生徒の解答のうち最も多い解答に基づいて判別された前記属性と前記学力テストとを関連付けて管理する、請求項6に記載の管理システム。 - 前記解答情報は、前記生徒の解答と前記生徒の解答に対する正誤の判定結果とを示し、
前記判別部は、前記判定結果が正答である解答に基づいて前記属性を判別する、請求項6に記載の管理システム。 - 前記判別部は、さらに、前記判定結果が誤答である解答に基づいて前記属性を判別し、
前記管理部は、さらに、前記判定結果が誤答である解答に基づいて判別された属性と前記学力テストとを関連付けた誤答情報を管理する、請求項13に記載の管理システム。 - コンピューターが学力テストの解答を示す解答情報を取得するステップと、
前記コンピューターが前記解答情報に基づいて学習内容の属性を判別するステップと、
前記コンピューターが前記学力テストと前記属性とを関連付けて管理するステップと、を備える管理方法。
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