JP2023083678A - トナー容器及び画像形成システム - Google Patents

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【課題】画像形成装置に装着されるトナー容器の一形態を提供する。【解決手段】トナー容器は、可撓性を有するフィルム材からなる袋体と、前記袋体と結合されかつ収容空間から外部へトナーを排出する排出部材と、を備える。前記排出部材の対向面から前記袋体の前記対向面とは反対側の端部までの第1方向の長さをXmaxとし、前記対向面を基準とする前記第1方向の位置X(0≦X≦Xmax)が与えられた場合の、前記第1方向に垂直な平面における前記袋体の第2方向の長さをYとし、前記平面における前記袋体の第3方向の長さをZとし、X=0におけるZをZ0とした場合に、0≦X≦Xmaxの範囲でXmax>Y≧Zであり、0≦X≦Xmaxの範囲で0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0であり、0≦X<0.5×Xmaxの範囲でY≦2×Zである。【選択図】図23

Description

本発明は、画像形成装置に補給するためのトナーを収容するトナー容器、並びに、トナー容器及び画像形成装置からなる画像形成システムに関する。
電子写真方式の画像形成装置では、感光ドラム等の像担持体上に形成した静電潜像を、現像剤としてのトナーを用いて現像し、トナー像として可視化する。現像によって消費されるトナーの補給方法として、画像形成装置に補給口を設けておき、トナー補給が必要となった場合にトナー容器を補給口に装着してトナー容器内のトナーのみを画像形成装置内に移動させる方法がある。特許文献1には、可撓性を有するフィルムからなる袋体(パウチ)と、画像形成装置の補給口に接続される供給口を有しパウチ内のトナーを排出するためのベースと、を有するトナー容器が記載されている。
特開2021-26202号公報
近年、画像形成装置に装着可能なトナー容器は、多様な使われ方がユーザから求められている。
そこで、本発明は、画像形成装置に装着されるトナー容器の一形態を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、画像形成装置に着脱されるトナー容器において、可撓性を有するフィルム材からなる袋体であって、トナーを収容する収容空間を内側に形成して第1方向に延びる側面部と、前記収容空間を前記第1方向の一方側から塞ぐ底部と、を有する袋体と、前記袋体と結合されかつ前記収容空間から外部へトナーを排出する排出部材であって、前記収容空間を前記第1方向の他方側から塞いで前記底部に対向する対向面と、前記対向面に設けられかつ前記収容空間内のトナーを受け入れるための受入口と、前記受入口と連通しかつ前記受入口を介して受け入れたトナーを排出するための排出口と、を有する排出部材と、を備え、前記第1方向とそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する方向を第2方向及び第3方向とし、前記対向面から前記袋体の前記対向面とは反対側の端部までの前記第1方向の長さをXmaxとし、前記対向面を基準とする前記第1方向の位置X(0≦X≦Xmax)が与えられた場合の、前記第1方向に垂直な平面における前記袋体の前記第2方向の長さをYとし、前記平面における前記袋体の前記第3方向の長さをZとし、X=0におけるZをZ0とした場合に、0≦X≦Xmaxの範囲でXmax>Y≧Zであり、0≦X≦Xmaxの範囲で0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0であり、0≦X<0.5×Xmaxの範囲でY≦2×Zである、ことを特徴とするトナー容器である。
本発明の他の一態様は、画像形成装置に着脱されるトナー容器において、可撓性を有するフィルム材からなる袋体であって、トナーを収容する収容空間を内側に形成して第1方向に延びる側面部と、前記収容空間を前記第1方向の一方側から塞ぐ底部と、を有する袋体と、前記袋体と結合されかつ前記収容空間から外部へトナーを排出する排出部材であって、前記収容空間を前記第1方向の他方側から塞いで前記底部に対向する対向面と、前記対向面に設けられかつ前記収容空間内のトナーを受け入れるための受入口と、前記受入口と連通しかつ前記受入口を介して受け入れたトナーを排出するための排出口と、を有する排出部材と、を備え、前記第1方向とそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する方向を第2方向及び第3方向とし、前記対向面から前記袋体の前記対向面とは反対側の端部までの前記第1方向の長さをXmaxとし、前記対向面を基準とする前記第1方向の位置X(0≦X≦Xmax)が与えられた場合の、前記第1方向に垂直な平面における前記袋体の前記第2方向の長さをYとし、前記平面における前記袋体の前記第3方向の長さをZとし、X=0におけるY,ZをY0,Z0とした場合に、0≦X≦Xmaxの範囲でXmax>Y≧Zであり、0≦X≦Xmaxの範囲で0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0であり、0≦X<0.5×Xmaxの範囲でY0×Z0≦Y×Z≦2.5×Y0×Z0である、ことを特徴とするトナー容器である。
本発明の更に他の一態様は、画像形成装置に着脱されるトナー容器において、可撓性を有するフィルム材からなる袋体であって、トナーを収容する収容空間を内側に形成して第1方向に延びる側面部と、前記収容空間を前記第1方向の一方側から塞ぐ底部と、を有する袋体と、前記袋体と結合されかつ前記収容空間から外部へトナーを排出する排出部材であって、前記収容空間を前記第1方向の他方側から塞いで前記底部に対向する対向面と、前記対向面に設けられかつ前記収容空間内のトナーを受け入れるための受入口と、前記受入口と連通しかつ前記受入口を介して受け入れたトナーを排出するための排出口と、を有する排出部材と、を備え、前記第1方向とそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する方向を第2方向及び第3方向とし、前記対向面から前記袋体の前記対向面とは反対側の端部までの前記第1方向の長さをXmaxとし、前記対向面を基準とする前記第1方向の位置X(0≦X≦Xmax)が与えられた場合の、前記第1方向に垂直な平面における前記袋体の前記第2方向の長さをYとし、前記平面における前記袋体の前記第3方向の長さをZとし、X=0におけるZをZ0とした場合に、0≦X≦Xmaxの範囲においてXmax>Y≧Zであり、0≦X≦Xmaxの範囲において0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0であり、0≦X<0.5×Xmaxの範囲でZ≦0.9Yである、ことを特徴とするトナー容器である。
本発明の更に他の一態様は、画像形成装置に着脱されるトナー容器において、可撓性を有するフィルム材からなる袋体であって、トナーを収容する収容空間を内側に形成して第1方向に延びる側面部と、前記収容空間を前記第1方向の一方側から塞ぐ底部と、を有する袋体と、前記袋体と結合されかつ前記収容空間から外部へトナーを排出する排出部材であって、前記収容空間を前記第1方向の他方側から塞いで前記底部に対向する対向面と、前記対向面に設けられかつ前記収容空間内のトナーを受け入れるための受入口と、前記受入口と連通しかつ前記受入口を介して受け入れたトナーを排出するための排出口と、を有する排出部材と、を備え、前記第1方向とそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する方向を第2方向及び第3方向とし、前記対向面から前記袋体の前記対向面とは反対側の端部までの前記第1方向の長さをXmaxとし、前記対向面を基準とする前記第1方向の位置X(0≦X≦Xmax)が与えられた場合の、前記第1方向に垂直な平面における前記袋体の前記第2方向の長さをYとし、前記平面における前記袋体の前記第3方向の長さをZとし、X=0におけるYをY0とし、前記対向面の前記第2方向の長さをYcとした場合に、0≦X≦Xmaxの範囲でXmax>Y≧Zであり、0≦X≦Xmaxの範囲で0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0であり、1≦Y0/Yc≦1.5である、ことを特徴とするトナー容器である。
本発明の更に他の一態様は、画像形成装置に着脱されるトナー容器において、可撓性を有するフィルム材からなる袋体であって、トナーを収容する収容空間を内側に形成して第1方向に延びる側面部と、前記収容空間を前記第1方向の一方側から塞ぐ底部と、を有する袋体と、前記袋体と結合されかつ前記収容空間から外部へトナーを排出する排出部材であって、前記収容空間を前記第1方向の他方側から塞いで前記底部に対向する対向面と、前記対向面に設けられかつ前記収容空間内のトナーを受け入れるための受入口と、前記受入口と連通しかつ前記受入口を介して受け入れたトナーを排出するための排出口と、を有する排出部材と、を備え、前記第1方向とそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する方向を第2方向及び第3方向とし、前記対向面から前記袋体の前記対向面とは反対側の端部までの前記第1方向の長さをXmaxとし、前記対向面を基準とする前記第1方向の位置X(0≦X≦Xmax)が与えられた場合の、前記第1方向に垂直な平面における前記袋体の前記第2方向の長さをYとし、前記平面における前記袋体の前記第3方向の長さをZとし、X=0におけるYをY0とした場合に、0≦X≦Xmaxの範囲でXmax>Y≧Zであり、0≦X≦Xmaxの範囲で0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0であり、0≦X≦Xmaxの範囲でY0≦Y≦2.5×Y0かつZ≧30(mm)である、ことを特徴とするトナー容器である。
本発明によれば、画像形成装置に装着可能なトナー容器の一形態を提供できる。
実施形態に係る画像形成装置の断面図(a)及び斜視図(b)。 実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図。 実施形態に係るトナーパックの斜視図(a、b)。 実施形態に係るトナーパックの分解図。 実施形態に係るトナーパックのノズルの斜視図(a)及び下面図(b)。 実施形態に係るトナーパックのノズルの斜視図(a)及び下面図(b)。 実施形態に係る装着部の分解図(a、b)。 実施形態に係る装着部の斜視図(a、b)。 実施形態に係る装着部の平面図(a、b)。 実施形態に係る装着部の装置側シャッタの斜視図(a、b)。 実施形態に係る装着部のカバー及びシャッタシートを示す斜視図(a、b)。 実施形態に係るトナーパックを装着部に装着する途中の様子を示す斜視図(a、b)。 実施形態に係るトナーパックを装着部に装着する途中の様子を示す断面図。 図13に示す断面位置におけるトナーパック及び装着部の断面図(a、b)。 実施形態に係るトナーパック(キャップ取外し前)の平面図(a)、側面図(b)、正面図(c)及び下面図(d)。 実施形態に係るトナーパックの斜視図(a、b)。 実施形態に係るトナーパックの平面図(a)、左側面図(b)、正面図(c)、右側面図(d)、背面図(e)及び下面図(f)。 実施形態に係るトナーパックの製造方法を表す模式図(a、b)。 実施形態に係るトナーパックの形状を説明するための図。 X=0の位置で切断したトナーパックの一部を示す斜視図(a)及び断面図(b)。 X=X1の位置で切断したトナーパックの一部を示す斜視図(a)及び断面図(b)。 X=X2の位置で切断したトナーパックの一部を示す斜視図(a)及び断面図(b)。 トナーパックの形状に関するパラメータを示すグラフ(a、b)。 トナーパックの断面形状の近似方法を説明するための図(a、b)。 トナーパックの断面における幅及び厚みと断面二次モーメントの関係について説明するためのグラフ(a、b)。 実施形態に係るトナーパックの断面二次モーメント及び断面係数を表すグラフ(a、b)。 変形例1に係るトナーパックの平面図(a)、左側面図(b)、正面図(c)及び下面図(d)。 変形例2に係るトナーパックの平面図(a)、左側面図(b)、正面図(c)、下面図(d)及び斜視図(e)。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[全体構成]
図1(a)は、本開示の実施形態に係る画像形成装置1の構成を示す断面図であり、図1(b)及び図2は画像形成装置1の斜視図である。画像形成装置1は、外部機器から入力される画像情報に基づいて記録材に画像を形成するモノクロプリンターである。記録材には、普通紙及び厚紙等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート等のプラスチックフィルム、封筒やインデックス紙等の特殊形状のシート、並びに布等の、材質の異なる様々なシート材が含まれる。
画像形成装置1は、図1(a、b)に示すように、装置本体としてのプリンタ本体100と、プリンタ本体100に開閉可能に支持される読取装置200と、プリンタ本体100の外装面に取付けられた操作部300と、を有している。プリンタ本体100は、記録材にトナー像を形成する画像形成部10と、画像形成部10に記録材を給送する給送部60と、画像形成部10によって形成されたトナー像を記録材に定着させる定着部70と、排出ローラ対80と、を有している。
画像形成部10は、スキャナユニット11と、電子写真方式のプロセスユニット20と、プロセスユニット20の感光ドラム21に形成されたトナー像を記録材に転写する転写ローラ12と、を有している。プロセスユニット20は、感光ドラム21と、感光ドラム21の周囲に配置された帯電ローラ22と、前露光装置23と、現像ローラ31を含む現像装置30と、を有している。
感光ドラム21は、静電潜像及びトナー像(現像剤像)を担持する像担持体である。感光ドラム21は、円筒型に成形された感光体である。本実施形態の感光ドラム21は、アルミニウムで成形されたドラム状の基体上に、負帯電性の有機感光体で形成された感光層を有している。また、感光ドラム21は、モータによって所定の方向(図中時計周り方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。
帯電ローラ22は、感光ドラム21に所定の圧接力で接触し、帯電部を形成する。また、帯電ローラ22は、帯電高圧電源によって所望の帯電電圧を印加されることで、感光ドラム21の表面を所定の電位に均一に帯電させる。本実施形態では、感光ドラム21は帯電ローラ22により負極性に帯電する。前露光装置23は、帯電部で安定した放電を生じさせるために、帯電部に侵入する前の感光ドラム21の表面電位を除電する。
露光手段としてのスキャナユニット11は、外部機器又は読取装置200から入力された画像情報に対応したレーザ光を、ポリゴンミラーを用いて感光ドラム21に照射することで、感光ドラム21の表面を走査露光する。この露光により、感光ドラム21の表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。なお、スキャナユニット11は、レーザスキャナ装置に限定されることはなく、例えば、感光ドラム21の長手方向に沿って複数のLEDが配列されたLEDアレイを有するLED露光装置を採用しても良い。
現像装置30は、現像剤を担持する現像剤担持体としての現像ローラ31と、現像装置30の枠体となる現像容器32と、現像ローラ31に現像剤を供給可能な供給ローラ33と、を備えている。現像ローラ31及び供給ローラ33は、現像容器32によって回転可能に支持されている。また、現像ローラ31は、感光ドラム21に対向するように、現像容器32の開口部に配置されている。供給ローラ33は現像ローラ31に回転可能に当接しており、現像容器32に収容されている現像剤としてのトナーは供給ローラ33によって現像ローラ31の表面に塗布される。なお、現像ローラ31に十分にトナーを供給できる構成であれば、必ずしも供給ローラ33は必要としない。
本実施形態の現像装置30は、現像方式として接触現像方式を用いている。即ち、現像ローラ31に担持されたトナー層が、感光ドラム21と現像ローラ31とが対向する現像部(現像領域)において感光ドラム21と接触する。現像ローラ31には現像高圧電源によって現像電圧が印加される。現像電圧の下で、現像ローラ31に担持されたトナーが感光ドラム21の表面の電位分布に従って現像ローラ31からドラム表面に転移することで、静電潜像がトナー像に現像される。なお、本実施形態では、反転現像方式を採用している。即ち、帯電工程において帯電させられた後、露光工程において露光されることで電荷量が減衰した感光ドラム21の表面領域にトナーが付着することでトナー像が形成される。
また、本実施形態では、粒径が6μmで、正規の帯電極性が負極性のトナーを用いている。本実施形態のトナーは一例として重合法により生成された重合トナーを採用している。また、本実施形態のトナーは磁性成分を含有せず、主に分子間力や静電気力(鏡像力)によってトナーが現像ローラ31に担持される、所謂非磁性の一成分現像剤である。ただし、磁性成分を含有する一成分現像剤を用いてもよい。また、一成分現像剤には、トナー粒子以外にもトナーの流動性や帯電性能を調整するための添加物(例えば、ワックスやシリカ微粒子)が含まれている場合がある。また、現像剤として非磁性のトナーと磁性を有するキャリアとによって構成された二成分現像剤を用いてもよい。磁性を有する現像剤を用いる場合、現像剤担持体としては、例えば内側にマグネットが配置された円筒状の現像スリーブが用いられる。
現像容器32には、トナーを収容する第2トナー収容部としての収容部36と、収容部36の内部に配置される撹拌手段としての撹拌部材34と、が設けられている。撹拌部材34は、不図示のモータに駆動されて回動することで、現像容器32内のトナーを撹拌すると共に、現像ローラ31及び供給ローラ33に向け、トナーを送り込む。また、撹拌部材34は、現像に使用されず現像ローラ31から剥ぎ取られたトナーを現像容器内で循環させ、現像容器内のトナーを均一化する役割を有する。なお、撹拌部材34は、回動する形態に限定されない。例えば、揺動する形態の撹拌部材を採用しても良い。
また、現像ローラ31が配置される現像容器32の開口部には、現像ローラ31に担持されるトナーの量を規制する現像ブレード35が配置されている。現像ローラ31の表面に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って現像ブレード35との対向部を通過することで、均一に薄層化され、また摩擦帯電により負極性に帯電させられる。
給送部60は、図1(a、b)に示すように、プリンタ本体100に開閉可能に支持される前扉61と、トレイ部62と、中板63と、トレイバネ64と、ピックアップローラ65と、を有している。トレイ部62は、前扉61が開かれることで現れる記録材収容空間の底面を構成しており、中板63は、トレイ部62に昇降可能に支持されている。トレイバネ64は、中板63を上方に付勢しており、中板63に積載された記録材Pをピックアップローラ65に押し付ける。なお、前扉61は、プリンタ本体100に対して閉じられた状態で記録材収容空間を閉塞し、プリンタ本体100に対して開かれた状態でトレイ部62、中板63と共に記録材Pを支持する。
定着部70は、記録材上のトナーを加熱して溶融させることで画像の定着処理を行う熱定着方式のものである。定着部70は、定着フィルム71と、定着フィルム71を加熱するセラミックヒータ等の定着ヒータと、定着ヒータの温度を測定するサーミスタと、定着フィルム71に圧接する加圧ローラ72と、を備える。
次に、画像形成装置1の画像形成動作について説明する。画像形成装置1に画像形成の指令(プリントジョブ)が入力されると、画像形成装置1に接続された外部のコンピュータ又は読取装置200から入力された画像情報に基づいて、画像形成部10による画像形成プロセスが開始される。スキャナユニット11は、入力された画像情報に基づいて、感光ドラム21に向けてレーザ光を照射する。このとき感光ドラム21は、帯電ローラ22により予め帯電されており、レーザ光が照射されることで感光ドラム21上に静電潜像が形成される。その後、現像ローラ31によりこの静電潜像が現像され、感光ドラム21上にトナー像が形成される。
上述の画像形成プロセスに並行して、給送部60のピックアップローラ65は、前扉61、トレイ部62及び中板63に支持された記録材Pを送り出す。記録材Pは、ピックアップローラ65によってレジストレーションローラ対15に給送され、レジストレーションローラ対15のニップに突き当たることで斜行が補正される。そして、レジストレーションローラ対15は、トナー像の転写タイミングに合わせて駆動され、記録材Pを転写ローラ12及び感光ドラム21によって形成される転写ニップに向けて搬送する。
転写手段としての転写ローラ12には、転写高圧電源から転写電圧が印加され、レジストレーションローラ対15によって搬送される記録材Pに感光ドラム21に担持されているトナー像が転写される。トナー像を転写された記録材Pは、定着部70に搬送され、定着部70の定着フィルム71と加圧ローラ72との間のニップ部を通過する際にトナー像が加熱及び加圧される。これによりトナー粒子が溶融し、その後固着することで、トナー像が記録材Pに定着する。定着部70を通過した記録材Pは、排出手段としての排出ローラ対80によって画像形成装置1の外部(機外)に排出され、プリンタ本体100の上部に設けられた積載部としての排出トレイ81に積載される。
排出トレイ81は、記録材の排出方向における下流に向けて上り傾斜しており、排出トレイ81に排出された記録材は、排出トレイ81を滑り下りることで、後端が規制面84によって整合される。なお、図1(a、b)及び図2では、後述の開閉部材83が開いた状態となっているが、画像形成動作を行う場合は開閉部材83が予め閉じられているものとする。
読取装置200は、内部に不図示の読取部を内蔵する読取ユニット201と、読取ユニット201に開閉可能に支持される圧板202と、を有している。読取ユニット201の上面には、読取部から出射される光を透過すると共に、原稿が載置される原稿台ガラス203が設けられている。
ユーザは、原稿の画像を読取装置200によって読み取らせる場合には、圧板202を開いた状態で原稿台ガラス203上に原稿を載置する。そして、圧板202を閉じることで原稿台ガラス203上の原稿の位置ずれを防止し、例えば操作部300を操作することで画像形成装置1に読取指令を出力する。読取動作が開始されると、読取ユニット201内の読取部が副走査方向、すなわち画像形成装置1の操作部300を正面に臨んだ状態で左右方向に読取部が往復移動する。読取部は、発光部から原稿に対して光を出射しつつ、原稿によって反射した光を受光部によって受光し、光電変換することで原稿の画像を読み取る。なお、以下では、操作部300を正面に臨んだ状態を基準にして、前後方向、左右方向及び上下方向を規定する。
プリンタ本体100の上部には、積載トレイとしてのトップカバー82が設けられており、トップカバー82の上面には、積載面としての排出トレイ81が形成されている。トップカバー82には、図1(b)及び図2に示すように、開閉部材83が前後方向に延びる回動軸83aを中心に開閉可能に支持されている。トップカバー82の排出トレイ81には、上方に開口した開口部82aが形成されている。
開閉部材83は、トナーパック40が現像容器32に装着できないように補給口32aを覆う閉位置と、トナーパック40が現像容器32に装着できるように補給口32aを露出させる開位置と、の間を移動可能に構成される。開閉部材83は、閉位置において、排出トレイ81の一部として機能する。開閉部材83及び開口部82aは、排出トレイ81の左側に形成されている。また、開閉部材83は、トップカバー82に設けられた溝部82bから指を掛けることで左方向に開かれる。開閉部材83は、トップカバー82の形状に沿って、略L字状に形成されている。
排出トレイ81の開口部82aは、現像容器32の上部に形成されたトナー補給用の補給口32aが露出するように開口しており、開閉部材83が開かれることで、ユーザは補給口32aにアクセスすることができる。なお本実施形態では、現像装置30が画像形成装置1に装着されている状態のまま、ユーザが補給用のトナーが充填されているトナーパック40(図1(a、b)参照)から現像装置30へとトナーを補給する方式(直接補給方式)を採用している。トナーパック40は、画像形成装置1に装着された状態で、少なくとも一部が外部に露出している。
このため、プロセスユニット20のトナー残量が少なくなった場合に、プロセスユニット20をプリンタ本体100から取り出して新品のプロセスユニットに交換する作業が不要になるので、ユーザビリティを向上することができる。また、プロセスユニット20全体を交換するよりも安価に現像容器32にトナーを補給することができる。なお、直接補給方式は、プロセスユニット20の現像装置30のみを交換する場合に比しても、各種のローラやギヤ等を交換する必要がないので、コストダウンできる。
外部に露出可能な補給口(開口)を有する画像形成装置1と、この画像形成装置1に対して着脱されることで補給口を介して画像形成装置1にトナーを補給するトナーパック40とによって、画像形成システム1000が構成される。なお、図1(a、b)及び図2に示すトナーパック40は参考例であり、後述するトナーパック600とは形状が異なっている。
[転写残トナーの回収]
本実施形態は、記録材Pに転写されずに感光ドラム21に残留した転写残トナーを現像装置30に回収し再利用するクリーナーレス構成を採用している。転写残トナーは、以下の工程で除去される。転写残トナーには正極性に帯電しているトナーや、負極性に帯電しているものの充分な電荷を有していないトナーが混在する。前露光装置23により転写後の感光ドラム21を除電し、帯電ローラ22による均一な放電を生じさせることで、転写残トナーは再び負極性に帯電させられる。帯電部において再び負極性に帯電させられた転写残トナーは、感光ドラム21の回転に伴い現像部に到達する。そして、帯電部を通過した感光ドラム21の表面領域は、転写残トナーが表面に付着した状態のまま、スキャナユニット11により露光されて静電潜像を書き込まれる。
ここで、現像部に到達した転写残トナーの挙動について、感光ドラム21の露光部と非露光部に分けて説明する。感光ドラム21の非露光部に付着している転写残トナーは、現像部において感光ドラム21の非露光部の電位(暗部電位)と現像電圧との電位差により現像ローラ31に転移し、現像容器32に回収される。これは、トナーの正規帯電極性が負極性であるものとして、現像ローラ31に印加される現像電圧が、非露光部の電位に対して相対的に正極性だからである。なお、現像容器32に回収されたトナーは、撹拌部材34によって現像容器内のトナーと撹拌されて分散すると共に、現像ローラ31に担持されることで再び現像工程に使用される。
一方、感光ドラム21の露光部に付着している転写残トナーは、現像部において感光ドラム21から現像ローラ31に転移せずにドラム表面に残る。これは、トナーの正規帯電極性が負極性であるものとして、現像ローラ31に印加される現像電圧が、露光部の電位(明部電位)よりもさらに負極性の電位となっているためである。ドラム表面に残った転写残トナーは、現像ローラ31から露光部へと転移する他のトナーと共に感光ドラム21に担持されて転写部へ移動し、転写部において記録材Pに転写される。
このように、本実施形態は、転写残トナーを現像装置30に回収し再利用するクリーナーレス構成としたが、従来公知の感光ドラム21に当接するクリーニングブレードを使用して転写残トナーを回収する構成としてもよい。その場合、クリーニングブレードによって回収された転写残トナーは、現像装置30とは別に設置される回収容器に回収される。ただし、クリーナーレス構成とすることで、転写残トナー等を回収する回収容器の設置スペースが不要となって画像形成装置1のより一層の小型化が可能となり、また、転写残トナーを再利用することで印刷コストの低減を図ることもできる。
[トナーパックの構成]
以下、本実施形態における画像形成装置1に対するトナー(現像剤)の補給システムを説明する。まず、図3(a)~図6(b)を用いて、装置本体としての画像形成装置1に着脱可能であって、トナーを収容するトナーパック600の基本構成について説明する。より詳しくは、トナー容器としてのトナーパック600は、画像形成装置1に設けられる後述の装着部500に装着される。図3(a)はパック側シャッタ603が遮蔽位置にあるときのトナーパック600の正面図である。図3(b)はパック側シャッタ603が開放位置にあるときのトナーパック600の正面図である。図4はトナーパック600の分解斜視図である。図5(a)はパック側シャッタ603が遮蔽位置にある時のノズル602近傍の拡大図である。図5(b)は、図5(a)における矢印U方向にトナーパック600を見た図である。図6(a)はパック側シャッタ603が開放位置にある時のノズル602近傍の拡大図である。図6(b)は、図6(a)における矢印U方向にトナーパック600を見た図である。
トナーパック600は、トナーを収容する第1トナー収容部としてのパウチ601と、パウチ601に結合される外輪部材620と、ノズル602と、パック側シャッタ603と、を有する。外輪部材620及びノズル602は、パウチ601と接続されるベース部611を構成している。
図3(a、b)に示すように、パウチ601は、第1方向としての軸線方向D1におけるトナーパック600の一端側に設けられている。外輪部材620、ノズル602及びパック側シャッタ603からなるノズルユニット610は、軸線方向D1におけるトナーパック600の他端部側に設けられている。ノズルユニット610は、パウチ601内のトナーを排出する排出部材として機能する。また、ノズルユニット610は、トナーパック600をプリンタ本体100の装着部500に装着した際にパウチ601の内部空間(トナーの収容空間)とプリンタ本体100内の補給口32aとを連通させる連通部材(アダプタ部、接続部)である。
パウチ601は、ポリプロピレンフィルム等の可撓性のフィルム材(シート材)で形成され、かつ一端部が開放された袋形状を有する袋体である。
外輪部材620は、図4に示すように、パウチ601の一端部に結合(固定)される結合面620aと、ノズル602と連結される連結部620cと、を有する。パウチ601の開口縁601a1と外輪部材620の結合面620a(結合部)は結合されている。結合方法としては、例えばホットメルトなどの各種接着剤を用いた方法や、外輪部材620の外周に対してパウチ601を熱溶着して結合する方法などがあり、トナーの漏れが生じないように密封できる結合方法であれば特に限定されない。
ベース部材としてのノズル602は、筒部材としての外輪部材620の連結部620cに連結されている。連結部620cは、孔620bを有している。トナーは孔620bを通過可能である。これによって、外輪部材620の孔620b及び結合面620aを介してパウチ601にトナーを容易に充填することができる。例えば、外輪部材620の下方にパウチ601を結合した状態でパウチ601にトナーを充填し、その後、ノズル602を外輪部材620に結合する。このような構成にすることにより、より短時間で多くのトナーを複雑な装置を用いずに充填することができる。なぜなら、外輪部材620の孔620bは、ノズル602の排出口602aよりも面積が大きくトナーの充填が容易で、トナーの流路も単純なためである。
軸線方向D1に延びるノズル602の外表面としての側面602cには、パウチ601の内部と連通するように構成された排出口602aと、凹部602eと、が設けられている。凹部602eは、パック側シャッタ603の回転方向において排出口602aと異なる位置に設けられている。パウチ601に収容されたトナーは、排出口602aを介してトナーパック600の外部に排出されるように構成されている。なお、ベース部611は、ノズル602及び外輪部材620が一体的に成形された樹脂成形品であってもよい。
ノズル602の側面602cの外側には、容器シャッタ又は第1シャッタとしてのパック側シャッタ603が配置されている。パック側シャッタ603は、軸線方向D1に沿った方向に延びる回転軸線αを中心に回転可能に設けられ、回転軸線αを中心とする仮想円VCの半径方向rにおいて側面602cの外側に設けられている。ノズル602の側面602cは、回転軸線αを中心とする仮想円VCの半径方向rにおける外側に向かって凸の曲面(略円筒面状の面)である。パック側シャッタ603の内側の面、すなわち側面602cに対向する面は、ノズル602の側面602cに沿った曲面であり、略矩形状の第1シール部材としてのパック側シール605が取付けられている。図5(a、b)に示すように、パック側シャッタ603の開口603aを形成する端面603gと、パック側シール605の端面605aは、回転軸線αに対して傾斜した傾斜面となっている。そして、パック側シール605の端面605aは、パック側シャッタ603の端面603gよりも開口603a側に突出した位置に取付けられている。
パック側シャッタ603は、パック側シール605がノズル602の排出口602aを遮蔽する第1遮蔽位置としての遮蔽位置と、排出口602aを開放する第1開放位置としての開放位置と、の間を、回転軸線αを中心に回転可能に構成されている。パック側シャッタ603が開放位置にあるとき、開口603aからノズル602の排出口602aが露出する。また、図5(a)に示すように、パック側シャッタ603が遮蔽位置にあるときに、ノズル602の凹部602eの少なくとも一部は、開口603aを介してパック側シャッタ603から露出している。
軸線方向D1におけるパック側シャッタ603のパウチ601側の端部には、パック側シャッタ603の略円筒面状の側面に対して半径方向rの外側に向かって広がった円板状のフランジ部603fが設けられている。つまり、排出部材としてのノズルユニット610は、軸線方向D1(第1方向)において排出口602aとパウチ601との間に配置されかつパック側シャッタ603の外面よりも回転軸線αに対する半径方向rの外側に広がったフランジ部603fを有する。トナー補給時の姿勢(図12(a、b))で排出口602aより上方にフランジ部603fが設けられていることで、排出口602a及び補給口32aの付近に異物が落下する可能性を低減することができる。なお、フランジ部603fは、パック側シャッタ603とは別に設けてもよい。
図3(a)及び図5(a)は、パック側シャッタ603が遮蔽位置にある状態を示している。図3(b)及び図6(a)は、パック側シャッタ603が開放位置にある状態を示している。図3(a)及び図5(a)に示すように、遮蔽位置にあるパック側シャッタ603が回転軸線αを中心に矢印K方向に回転させられると、パック側シャッタ603は、図3(b)及び図6(a)に示す開放位置に至る。逆に、開放位置にあるパック側シャッタ603を矢印L方向に回転させると、パック側シャッタ603は遮蔽位置に至る。パック側シャッタ603の回転動作において、パック側シャッタ603はパック側シール605を介してノズル602の側面602cに対して摺擦する。
[装着部]
次に、図7(a)~図11(b)を用いて、トナーパック600が装着される装着部500の構成について説明する。本実施形態において、装着部500は、トナーパック600を装着するためのユニットであり、画像形成装置1(図2参照)に設けられている。図7(a)は装着部500の分解斜視図である。図7(b)は、図7(a)と異なる方向から見た装着部500の分解斜視図である。図8(a)及び図9(a)はそれぞれ、レバー508が閉位置にある時の装着部500の外観を表す斜視図及び装着部500を装着方向Mから見た図である。図8(b)及び図9(b)はそれぞれ、レバー508が開位置にある時の装着部500の外観を表す斜視図及び装着部500を装着方向Mから見た図である。
図10(a)は、装着方向Mの上流側から見た装置側シャッタ509の斜視図である。図10(b)は、図10(a)と異なる視点の装置側シャッタ509の斜視図である。図11(a)は、装着方向Mの下流側から見たカバー510及びシャッタシート521の斜視図である。図11(b)は、装着方向Mの上流側から見たカバー510の斜視図である。
図7(a)~図8(b)に示すように、装着部500は、本体ベース部2を有し、本体ベース部2は、第一枠体507、第二枠体517、カバー510及びシャッタシート521を含む。カバー510及び第二枠体517は、第一枠体507に固定されている。カバー510は、図11(a、b)に示すように、第一枠体507に対して回転軸線αを中心に回転しないように、第一枠体507の位置決め部507a(図7(a)参照)と係合する被係合部510hを有する。なお、第一枠体507、カバー510及び第二枠体517は別部材ではなく一体で構成されていてもよい。図7(a、b)に示すように、第二枠体517には、受入口としての装置側開口517aが設けられており、装置側開口517aは、現像容器32の収容部36(図1(a)参照)と連通している。
レバー508及び装置側シャッタ509はそれぞれ、本体ベース部2に対して回転軸線αを中心に回転可能に取付けられている。第一枠体507には、位置決め部507aが設けられている。位置決め部507aは、回転軸線αを中心とする仮想円VCの半径方向rにおいて、第一枠体507の回転軸線αを中心とする内周面よりも内側に突出している。
また、レバー508には、駆動伝達部508a及び操作部508bが設けられている。ユーザは、操作部508bを操作することで、レバー508を本体ベース部2に対して回転軸線αを中心に回転させることができる。レバー508の駆動伝達部508aは、図7(a)に示すように、回転軸線αを中心とする仮想円VCの半径方向rにおいて、レバー508の回転軸線αを中心とする内周面よりも内側に突出する凸部である。
本体シャッタ又は第2シャッタとしての装置側シャッタ509は、図10(a、b)に示すように、内周面509hと、内周面509hに形成され、トナーパック600からトナーを受け入れる連通口509aと、底面509bと、を有する。装置側シャッタ509は、更に、センターボス509dと、被駆動伝達部509eと、パック当接面509gと、を有する。被駆動伝達部509eは、図10(a)に示すように、回転軸線αを中心とする仮想円VCの半径方向rにおいて内側に突出する凸部である。内周面509hには、連通口509aの周囲を囲むように、第2シール部材としての装置側シール511が貼り付けられている(図8(b)参照)。
装置側シャッタ509は、本体ベース部2に対し、第2遮蔽位置としての遮蔽位置と、第2開放位置としての開放位置と、を取るように構成されている。より具体的には、装置側シャッタ509は、図10(a、b)に示すように、遮蔽位置から開放位置へ向けて矢印K方向に回転し、開放位置から遮蔽位置へ向けて矢印L方向に回転する。なお、これら矢印K方向及び矢印L方向は、図5(a)に示すパック側シャッタ603の回転方向としての矢印K方向及び矢印L方向と同様である。装置側シャッタ509は、遮蔽位置において、装置側シール511とカバー510によって連通口509aがカバーされ、開放位置において、連通口509aがカバー510によってカバーされず開放される。すなわち、連通口509aは、装置側シャッタ509が遮蔽位置に位置する際には第二枠体517の装置側開口517aに連通せず、装置側シャッタ509が遮蔽位置に位置する際には第二枠体517の装置側開口517aに連通する。
装置側シール511の端面511aは、図8(b)に示すように、貼付け座面である連通口509aの周囲の端面509i(図10(b)参照)より周方向に突出して配置される。また、端面511aは、傾斜面となっている。
装置側シャッタ509は、図8(a)及び図9(a)において遮蔽位置に位置しており、この時、装置側シャッタ509の連通口509aは、第二枠体517の装置側開口517aとは連通していない。また、装置側シャッタ509は、図8(b)及び図9(b)において開放位置に位置しており、この時、装置側シャッタ509の連通口509aは、第二枠体517の装置側開口517aと連通している。装置側シャッタ509が開放位置に移動することによって、連通口509aを介してトナーパック600から現像容器32の収容部36へトナーを補給(供給)できる。
なお、レバー508と装置側シャッタ509は駆動が連結されていないため、トナーパック600を取付けない状態でレバー508を操作しても、装置側シャッタ509は回転しない構成となっている。
図8(a、b)、図11(a、b)に示すシート部材としてのシャッタシート521は、厚み100μm程度のフィルムであり、両面テープ等で、カバー510に固定される。そして、シャッタシート521は、装置側シャッタ509が遮蔽位置と開放位置との間で回転する際に、装置側シャッタ509に取付けられた装置側シール511に摺擦する。
[トナーパックの装着部への装着]
次に、図12(a)~図14(b)を用いて、装着部500にトナーパック600を装着する際の状態を説明する。図12(a、b)は、トナーパック600が装着部500に装着される途中の様子を別角度から視た斜視図である。図13は、図12(a、b)の状態から更にトナーパック600を装着方向に移動させた状態における回転軸線αに平行な断面図である。図14(a)は、図13における14A-14A断面図である。図14(b)は、図13における14B-14B断面図である。なお、図13~図14(b)においては見易さのため、パック側シャッタ603及びカバー510の切断面に網掛け表示を施している。
以下の説明において、ユーザは、図12(a、b)に示すように、装置側シャッタ509が遮蔽位置にある状態の装着部500に対して、パック側シャッタ603が遮蔽位置にある状態のトナーパック600を装着方向Mに移動させて装着する。このとき、装置側シール511の端面511aとパック側シール605の端面605aは周方向においてオーバーラップした状態で接触し、装着方向Mに変形されながら摺動する。すなわち、パック側シール605の端面605aは、トナーパック600が本体ベース部2に装着されている状態において、装置側シール511の端面511aに接触する。
パック側シール605の端面605aは、パック側シャッタ603の開口603aに突出しているため、トナーパック600が本体ベース部2に装着されると、端面605a,511aが互いに圧接する。このため、パック側シール605と装置側シール511とが密着し、シール性が向上してトナー漏れを低減することができる。また、端面605a,511aは、回転軸線αの方向(軸線方向D1)に向かうにつれてパック側シャッタ603の回転方向(矢印K,L方向)に向かうように延びているため、トナーパック600を装着部500に装着する途中の抵抗を低減することができる。このため、トナーパック600を装着部500にスムーズに装着でき、操作性を向上できる。
ユーザは、ノズル602の凹部602e並びにパック側シャッタ603の開口603aと、第一枠体507の位置決め部507aと、を位置合わせする。これと同時に、ユーザは、パック側シャッタ603の被駆動伝達部603bと、レバー508の駆動伝達部508aと、の位置も合わせる。
このようなトナーパック600と装着部500との位置合わせの後、ユーザは、トナーパック600を装着方向Mに移動させて装着部500に装着していく。すると、図13に示すように、ノズル602の突出部602bの内周面602b1に、装置側シャッタ509のセンターボス509dの小径部509d2が篏合される。これによって、装置側シャッタ509に対する半径方向におけるノズル602の位置が決まる。また、ノズル602の突出部602bの先端部が装置側シャッタ509のパック当接面509gに突き当たることで、トナーパック600の装着方向Mにおける位置が決まる。
この時、図14(b)に示すように、カバー510の端面510f,510gが、ノズル602の凹部602eを形成する面602e1,602e2に近接若しくは係合する。また、図14(a、b)に示すようにパック側シャッタ603の被駆動伝達部603bは、装置側シャッタ509の被駆動伝達部509e及びレバー508の駆動伝達部508aに係合する。これによって、パック側シャッタ603の回転軸線と、装置側シャッタ509の回転軸線とが略同軸(回転軸線α)となる。また、ノズル602の凹部602eの面602e1,602e2がカバー510の端面510f,510gにそれぞれ係合するので、トナーパック600のノズル602がカバー510を含む本体ベース部2に対して回転しない。言い換えれば、係合部としての凹部602eは、トナーパック600が画像形成装置1に装着されたときに、画像形成装置1の被係合部としてのカバー510と係合することで、画像形成装置1に対するノズル602の回転を規制する。
そして、レバー508、パック側シャッタ603及び装置側シャッタ509は、本体ベース部2及びノズル602に対し、回転軸線αを中心として略一体となって回転可能となる。
例えば、レバー508が閉位置から開位置へ回転させられると、レバー508の第2係合部としての駆動伝達部508aが、パック側シャッタ603の第1被係合部としての面603b1を押圧する。これにより、パック側シャッタ603は、レバー508と共に遮蔽位置から開放位置へ回転される。また、遮蔽位置から開放位置へと回転されるパック側シャッタ603の第1係合部としての面603b2が、装置側シャッタ509の第2被係合部としての面509e2を押圧する。これにより、装置側シャッタ509は、パック側シャッタ603と共に遮蔽位置から開放位置へ回転される。
逆に、レバー508が開位置から閉位置へ回転させられると、レバー508の駆動伝達部508aがパック側シャッタ603の面603b2を押圧する。これにより、パック側シャッタ603は、レバー508と共に開放位置から遮蔽位置へ回転される。また、開放位置から遮蔽位置へと回転されるパック側シャッタ603の面603b1が装置側シャッタ509の被駆動伝達部509eの面509e1を押圧する。これにより、装置側シャッタ509は、パック側シャッタ603と共に開放位置から遮蔽位置へ回転される。
このように、レバー508を操作することで、パック側シャッタ603及び装置側シャッタ509を遮蔽位置と開放位置との間で回転させることができ、トナーパック600から現像容器32へのトナーの補給を行うことができる。ユーザは、トナーパック600から現像容器32へのトナーの補給が完了すると、レバー508を開位置から閉位置へ回転させ、トナーパック600を装着部500から引き抜く。
パック側シャッタ603及び装置側シャッタ509が回転する際、装置側シール511の端面511aとパック側シール605の端面605aは密着しており、隙間を形成することがないためトナーの侵入を抑制することができる。
[パック側シャッタの溝部]
パック側シャッタ603には、図6(a)に示すように、周方向、すなわちパック側シャッタ603の回転方向(矢印K,L方向(図5(a)参照)に延びる溝部603hが形成されている。上述したように、トナーパック600が装着部500に装着され、レバー508が図8(a)に示す閉位置から図8(b)に示す開位置に回転されると、パック側シャッタ603の溝部603hにレバー508の駆動伝達部508aが入り込む。駆動伝達部508aが溝部603hに入り込んだ状態では、駆動伝達部508aがトナーパック600に引っかかって、トナーパック600が装着部500から引き抜かれることが規制される。
よって、トナーパック600から現像容器32へのトナーの補給が始まると、トナーパック600が装着部500から装着方向Mと逆方向に移動することを妨げられ、トナーが画像形成装置1の外部へ漏れるのを防ぐことができる。
また、図6(a)に示すように、溝部603hの入口部分には、周方向及び軸線方向D1に対して傾斜するテーパ形状のテーパ部603iが形成されている。言い換えれば、テーパ部603iは、回転軸線αの方向(軸線方向D1)に向かうにつれてパック側シャッタ603の回転方向(矢印K,L方向)に向かうように延びている。テーパ部603iは、トナーパック600を装着部500に装着する際に、トナーパック600が装着方向Mに微小にずれていたとしても駆動伝達部508aを容易に溝部603hに入れ込むことができるためのものである。また、トナーパック600が装着部500から引き抜かれる際に、レバー508の閉位置への回転移動が不十分であった場合、レバー508の駆動伝達部508aがテーパ部603iに当接する。この状態でトナーパック600を装着部500から引き抜くと、駆動伝達部508aがテーパ部603iに押圧されることによって、レバー508が閉位置まで回転し、レバー508を正しい位置に戻すことができる。
このように、パック側シャッタ603に溝部603h及びテーパ部603iを設けることで、トナーパック600の抜け防止、レバー508の回転操作の容易化、さらにレバー508を正しい遮蔽位置に戻すことができる。また、再度トナーパック600を装着部500に装着する際にも、部品の干渉等が起きなくなるなど操作性を向上することができる。
[パウチの詳細]
次に、図15(a)~図17(f)を用いてトナーパック600のパウチ601について説明する。図15(a~d)は、ノズルユニット610に保護用のキャップ630が装着された状態のトナーパック600を示す図である。図15(a)は、トナーパック600の平面図(a)である。図15(b)は、トナーパック600の側面図である。図15(c)は、トナーパック600の正面図である。図15(d)は、トナーパック600の下面図である。なお、図15(a)~図23(a)に示すトナーパック600は、図3(a)~図6(b)に示したトナーパック600と、外輪部材620の形状が若干異なる以外は実質的に同じ構成を備える。
図16(a、b)は、キャップ630を取り外した状態のトナーパック600を示す斜視図である。図17(a~f)は、キャップ630を取り外した状態のトナーパック600の第三角法による六面図である。図17(a)は、トナーパック600の平面図(a)である。図17(b)は、トナーパック600の左側面図である。図17(c)は、トナーパック600の正面図である。図17(d)は、トナーパック600の右側面図である。図17(e)は、トナーパック600の背面図である。図17(f)は、トナーパック600の下面図である。
トナーパック600及びパウチ601の形状を規定するため、以下の説明及び図面では、互いに直交するX軸方向(第1方向)、Y軸方向(第2方向)、Z軸方向(第3方向)を用いる。X軸方向は、ノズルユニット610(ベース部611)の側からパウチ601の側に向かう方向である。本実施形態のX軸方向は、パック側シャッタ603の回転軸線αの軸線方向D1と実質的に平行な方向である。Y軸方向は、X軸方向に見た場合のパウチ601の長手方向である。Z軸方向は、X軸方向に見た場合のパウチ601の短手方向である。言い換えると、本実施形態のトナーパック600は、X軸方向に見た場合に、パウチ601のY軸方向の最大長さがパウチ601のZ軸方向の最大長さよりも大きい形状を有する。
図15(a)~図17(f)に示すように、パウチ601は、可撓性を有するフィルム材(シート材)からなる袋体である。「可撓性」とは、排出口602aが開放された状態で、ユーザがパウチ601を手で揉むことでパウチ601を容易に変形及び減容させてトナー排出を促すことができる程度に柔軟性があることを指す。パウチ601は、2枚のフィルム材からなる側面部601aと、1枚のフィルム材からなる底部(ガゼット部、底マチ)601bと、を有する。パウチ601は、フィルム材が熱溶着等の方法で互いに接合されることで、有底筒状に成形されている。パウチ601の製造方法については後に詳しく説明する。
パウチ601を構成するフィルム材は、例えば厚さ90~140μmのポリプロピレンフィルムを用いることができる。本実施形態を適用した構成例では110μmのポリプロピレンフィルムを用いた。フィルム材の材質はポリプロピレンに限らず、ポリエチレンやポリエチレンテレフタラート等の他の合成樹脂や、紙であってもよい。また、フィルム材は、ポリプロピレン等の基層に他の材質を積層した積層材料とすることができる。例えば、フィルム材の表層(溶着される側の表層)に、基層よりも低い温度で軟化することで溶着性を高めるヒートシール層を設けてもよい。その他、例えば金属蒸着膜等のバリア層や、パウチ601の表面に露出する面の印刷適性を高めるための表面層を設けてもよい。また、側面部601aと底部601bとで異なる材質のフィルム材を用いてもよい。
パウチ601の側面部601aは、トナーを収容する収容空間を内側に形成しながらX軸方向(第1方向)に延びる筒状の部分である。本実施形態における側面部601aは、2枚のフィルム材のY軸方向の側縁部を、X軸方向の全域に亘って溶着等の方法で接合することで筒状に形成される。また、X軸方向に見た側面部601aの断面形状は、Y軸方向を長手方向としZ軸方向を短軸方向とする紡錘形である。
パウチ601の底部601bは、X軸方向(第1方向)における一方側からトナーの収容空間を塞ぐ部分である。本実施形態における底部601bは、1枚のフィルム材の周縁部を側面部601aを構成する2枚のフィルム材のそれぞれに対して溶着等の方法で接合することで形成される。X軸方向に見た底部601bの形状は、Y軸方向を長手方向としZ軸方向を短軸方向とする紡錘形である。
ここで、排出部材としてのノズルユニット610には、X軸方向にパウチ601の底部601bと対向する対向面としての天面部620d(図18(b)及び図20(a、b)参照)が設けられている。天面部620dは、外輪部材620のX軸方向の端面であり、X軸方向と交差する方向に広がっている。X軸方向に見た天面部620dの形状は、Y軸方向を長手方向としZ軸方向を短軸方向とする紡錘形である。
天面部620dは、パウチ601がノズルユニット610に取付けられた状態で、パウチ601内の収容空間に露出する面である。つまり、筒状の側面部601aにより形成される収容空間は、X軸方向の一方側から底部601bで塞がれ、X軸方向の他方側からノズルユニット610の天面部620dで塞がれる。これにより、(パック側シャッタ603が閉じているものとして)パウチ601内部の収容空間が密閉される。
天面部620dの中央部には開口が設けられ、開口の内側に、外輪部材620と結合されたノズル602の受入口602fが露出している。受入口602fは、ノズル602の内部の流路602gを介して排出口602aと連通した開口である。従って、ノズルユニット610は、トナーパック600がプリンタ本体100の装着部500に装着されパック側及び本体側のシャッタが開放されたときに、パウチ601内部のトナーを受入口602fを介して流路602gに受け入れるように構成されている。受入口602fを介して流路602gに流入したトナーは、上述したように、排出口602aから排出され、補給口32aを通ってプリンタ本体100に補給される。
本実施形態の天面部620d(対向面)はX軸方向に対して略垂直に広がる平面状としたが、面形状はこれに限らない。例えば、天面部620d(対向面)を、回転軸線α(図16(a、b)及び図17(a、f)に近付くにつれてX軸方向の排出口602a側に凹む曲面(すり鉢状)としてもよい。また、例えば、天面部620d(対向面)をZ軸方向に見た場合に、Y軸方向の中央部が両端部に比べてX軸方向の排出口602a側に凹んだV字状に形成してもよい。
なお、図15(a~d)に示すように、キャップ630は有底円筒状に形成され、パック側シャッタ603に着脱可能に装着される。キャップ630の外径は、パック側シャッタ603のフランジ部603fの最大外径より小さい。キャップ630が装着された状態では、ノズル602及びパック側シャッタ603がプリンタ本体100の装着部500と相互作用する部分の殆ど(例えば、凹部602eや端面603g、605a)が、キャップ630によって隠される。そのため、キャップ630が装着された状態では、ノズルユニット610は、物体に衝突したりユーザが不用意に触ったりすることによる破損から保護されている。
また、図15(b、d)に示すように、パック側シャッタ603のフランジ部603fには、円周の一部を直線によって切欠いた直線部603faが設けられている。パック側シャッタ603が遮蔽位置に位置する状態で、直線部603faはY軸方向と実質的に平行となる。つまり、本実施形態のシャッタは、シャッタの軸線(回転軸線α)から第3方向(Z軸方向)に離れた位置で第2方向(Y軸方向)の直線状に形成された直線部を有する。直線部603faが設けられていることで、X軸方向が略水平となり直線部603faが下側に位置する姿勢でトナーパック600を水平面に置いたときの安定性が向上する。
[パウチの製造方法]
次に、パウチ601の製造方法の一例を説明する。図18(a)は、3枚の原シートSa1,Sa2,Sbから袋体であるパウチ601を作成する方法を模式的に表す図である。図18(b)は、ノズルユニット610に対するパウチ601の結合方法を説明するための図である。
図18(a)に示すように、まず、パウチ601の底部601bとなる原シートSbを2つ折りにした状態で、パウチ601の側面部601aとなる2枚の原シートSa1,Sa2の間に挟む。この状態で、原シートSa1,Sa2を側縁部の領域A1において溶着する。また、原シートSa1,Sbを領域A2において溶着し、原シートSa2,Sbを領域A3において溶着することで、袋状(有底筒状)のパウチ601が成形される。
実際の製袋装置では、ウェブロールから流れ方向に連続して繰出される原シートのウェブに対して順次溶着を行ってパウチ601の袋構造を形成しつつ、隣接するパウチ601の間の位置で原シートを裁断することで、個々のパウチ601が切り出される。このとき、図示した原シートSa1,Sa2,SbのY軸方向の端縁に相当する位置で裁断が行われる。これにより、図18(b)等に示すパウチ601が得られる。
1枚以上のフィルム材(原シート)から袋状(有底筒状)のパウチ601を作成する方法はこれに限らず、例えば原シートSa1,Sa2の間に側面マチ用のシートを介在させてもよい。
また、図示した領域A2,A3で原シートSa1,Sa2,Sbを溶着した場合、パウチ601の底部601bは、図15(a~c)に示すようにY軸方向の中央部が突出した山型の面となる。しかし、底部601bの形状はこれに限らず、側面部601aと底部601bとを溶着する領域A2,A3の形状や配置を変更することで、底部601bの形状を変更可能である。例えば、パウチ601の底部601bとなる原シートSbにおいて、一方の原シートSa1と溶着される領域A2から他方の原シートSa2と溶着される領域A3までの、折り線と直交する方向Dfに沿って測った距離が大きい程、パウチ601の底部601bのZ軸方向の寸法は大きくなる。つまり、パウチ601を製造する際に原シートSa1,Sa2,Sbの溶着する領域A1~A3の変更により、製造されたパウチ601の形状を制御することができる。
図18(b)に示すように、X軸方向において底部601bとは反対側に向かって開放された袋状(有底筒状)に成形されたパウチ601は、側面部601aの開口縁601a1をノズルユニット610の外輪部材620に結合される。外輪部材620は、X軸方向に見たときの天面部620dの周縁がX軸方向に延伸した形状の結合面620e(取付け面)を有する。そして、パウチ601の開口縁601a1が結合面620eに対してホットメルト接着剤又は溶着等の方法で結合されることで、パウチ601がノズルユニット610と一体化される。
結合面620eは、対向面としての天面部620dの周りの全周でパウチ601(袋体)と結合されることでトナーの漏れを防ぐように構成された排出部材の結合部(接続部)である。上述したように、パウチ601を外輪部材620と結合した状態で外輪部材620の開口を介してパウチ601内にトナーを充填した後に、外輪部材620にノズル602等を取付けてもよい。
[パウチの詳細形状]
以下、図19~図23(b)を用いて、本実施形態におけるトナーパック600のパウチ601の外形及び断面形状の詳細について説明する。図19は、図20(a)~図22(b)に示すトナーパック600の切断位置を表す図である。
(1.全体説明)
以下、X軸方向におけるノズルユニット610の天面部620d(排出部材の対向面)の位置を基準(X=0)にしてX軸方向における位置を規定する。パウチ601のX軸方向においてノズルユニット610とは反対側の端部の位置を、X=Xmaxとする。言い換えると、パウチ601に関してXがとり得る値の範囲は、0≦X≦Xmaxである。また、Xmaxは、天面部620d(対向面)を基準としたX軸方向におけるパウチ601の高さ(外寸)である。なお、天面部620dがX軸方向に対して垂直な平面ではない場合は、天面部620dの内、X軸方向において最もパウチ601の底部601b側に位置する部分を基準(X=0)にしてX軸方向における位置を規定すればよい。
図19において、0<X1<Xmax/2<X2<Xmaxである。つまり、X=X1はX軸方向におけるパウチ601の高さ(Xmax)の半分よりノズルユニット610に近い位置である。反対に、X=X2はX軸方向におけるパウチ601の高さ(Xmax)の半分よりノズルユニット610から遠い位置である。
図20(a、b)は、図19に示すX=0の位置で切断したトナーパックの一部を示す斜視図及び断面図である。図21(a、b)は、図19に示すX=X1の位置で切断したトナーパックの一部を示す斜視図及び断面図である。図22(a、b)は、図19に示すX=X2の位置で切断したトナーパックの一部を示す斜視図及び断面図である。
図23(a、b)は、本実施形態を適用した構成例におけるパウチ601の形状に関するパラメータを、X軸方向の位置に対してプロットしたものである。
以下の説明において、パウチ601のX軸方向の寸法を「高さ」と呼ぶ。X軸方向の位置Xが与えられた場合の、位置XにおけるX軸方向に垂直な平面におけるパウチ601のY軸方向の寸法を「幅Y」又は単に「幅」と呼ぶ。また、X軸方向の位置Xが与えられた場合の、位置XにおけるX軸方向に垂直な平面におけるパウチ601のZ軸方向の寸法を「厚みZ」又は単に「厚み」と呼ぶ。なお、特に断らない限り、パウチ601の幅Y及び厚みZはパウチ601の内寸を表すものとする。厚みZは、図17(c)の視点をトナーパック600の正面側とした場合のトナーパック600又はパウチ601の奥行寸法である。
なお、本実施形態の構成例において、パウチ601の側面部601aの側縁部における溶着領域の幅はX軸方向の全域で約5mmである。そのため、Y軸方向のパウチ601の外寸は、内寸としての幅Yに10mmを加算した値となる。一方、パウチ601を構成するフィルム材の厚みはパウチ601の厚みZに比べて小さいため、Z軸方向のパウチ601の外寸は内寸としての厚みZと略等しい。
また、パウチ601は可撓性を有するフィルム材で形成されているため、パウチ601の形状は、パウチ601の自然な形状を基準にして説明する。パウチ601の自然な形状とは、パウチ601が外力により変形させられていないときの形状である。外力を加えていない状態でパウチ601が複数の形状をとり得る場合、次の方法でパウチ601の自然な形状を観察することができる。まず、ノズルユニット610を上にしてノズルユニット610を把持し、排出口602aを介してパウチ601にエアーを吹込んでパウチ601の内圧を1気圧より少し高い状態とすることで、側面部601a及び底部601bの変形(屈曲)を取り除く。その後、エアーの吹込みを停止してパウチ601の内圧が1気圧に戻った状態で、パウチ601の形状を測定すればよい。
(2.パウチの全体形状)
図17(a~f)に示すように、本実施形態に係るトナーパック600のパウチ601は、X軸方向に長く延びた外形を有し、X軸方向に見た場合のパウチ601のY軸方向の最大長さYmaxがパウチ601のZ軸方向の最大長さZmaxよりも大きい。すなわち、Xmax>Ymax>Zmaxである。
また、0≦X≦Xmaxの範囲(即ち、パウチ601についてXがとり得る値の範囲全体)において、X軸方向に垂直な断面におけるパウチ601の厚みZは幅Y以下である。つまり、0≦X≦Xmaxの範囲で以下の関係が成り立つ。
Xmax>Y≧Z
このように、本実施形態のパウチ601は、X軸方向に縦長かつY軸方向に扁平な形状を有している。
また、図19~図22(b)に示すように、0≦X≦Xaの範囲において、X軸方向にパウチ601の底部601bの側に向かう程、パウチ601の幅Y及び厚みZが大きくなる。ただし、Xaはパウチ601の形状の変曲点を表しており、Xmax/2<Xa<Xmaxである。つまり、パウチ601(袋体)の0≦X≦Xaの範囲は、X軸方向(第1方向)においてノズルユニット610の天面部620dに近付くにつれてX軸方向に垂直な断面におけるパウチの断面積が小さくなるように形成されたテーパ部601tである。
従って、図20(a)~図22(b)に示すように、X=0,X=X1,X=X2におけるパウチ601の幅YをそれぞれY0,Y1,Y2とすると、Y0<Y1<Y2である。また、X=0,X=X1,X=X2におけるパウチ601の厚みZをそれぞれZ0,Z1,Z2とすると、Z0<Z1<Z2である。
テーパ部601tは、ノズルユニット610の天面部620dに向かってパウチ601の幅Y及び厚みZが減少する先窄まりの形状である。これにより、パウチ601の容量を確保しつつ、パウチ601の下端部(X=0)の幅Y0及び厚みZ0を小さくすることができ、トナー排出時にパウチ601の下端部に残るトナーの量を低減することができる。なお、パウチ601の下端部(X=0)を含むX軸方向における少なくとも一部の範囲で、Xに対して幅Y又は厚みZの少なくとも一方が単調に増加する形状とすれば、同様の効果が得られる。また、パウチ601の下端部(X=0)を含むX軸方向における少なくとも一部の範囲で、Xに対してパウチ601の断面積が単調に増加する形状とすれば、同様の効果が得られる。
また、本実施形態において、Xa≦X≦Xmaxの範囲では、パウチ601の幅Y及び厚みZが一定(Y=Ymax,Z=Zmax)である。
本実施形態を適用した構成例において、Xmax=135(mm)、Ymax=75(mm)、Zmax=47(mm)である。この構成例において、パウチ601内の収容空間の容積は約200cm^3であり、充填したトナーの量は75gである。
また、この構成例において、X=0におけるパウチ601の幅Y0及び厚みZ0は、Y0=47.6(mm)、Z0=40.5(mm)である。また、変曲点(Xa)は、天面部620dから約85mmの位置である。テーパ部60tにおいては、Xに対して概ね一定の割合で、幅Y及び厚みZがY0,Z0からYmax,Zmaxまで変化する。
(3.パウチの厚み)
ところで、図1(a、b)に示す参考例のトナーパック40では、X軸方向においてパウチの底部側(ノズルの反対側)に向かうほど、Z軸方向におけるパウチの厚みが小さくなる先細り形状となっていた。しかしながら、この構成では、パウチの占有空間(高さXmax、幅Ymax、厚みZmaxの直方体)に対して、実際にトナーを収容可能な空間であるパウチの容積の割合が小さかった。そのため、トナーパック40に十分な量のトナーを充填するにはパウチの大型化を甘受することになる。
そこで、本実施形態では、X軸方向におけるパウチ601の全域に亘って、パウチ601が概ね同程度の厚みZを有する形状を採用する。具体的には、0≦X≦Xmaxの範囲で、パウチ601の厚みZは、X=0におけるパウチ601の厚みZ0(図20(a、b))に対して以下の不等式を満たす。
0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0
図24(b)に実線で示したように、この構成例におけるZ/Z0の値は、0≦X≦Xmax(=135)の範囲で1.0から1.2までの範囲に収まっており、上記の不等式を満たしている。
このように、X軸方向の全域(0≦X≦Xmax)に亘って、パウチ601の厚みZがX=0における厚みZ0の80%以上となっている。このため、パウチ601の占有空間に対するパウチ601の容積の割合を大きくすることができ、コンパクトなパウチ601を用いて十分な量のトナーを充填することができる。また、X軸方向の全域(0≦X≦Xmax)に亘って、パウチ601の厚みZがX=0における厚みZ0の120%以下となっている。このため、パウチ601の厚みZが大き過ぎる場合の弊害(梱包時の整列性の低下、横置き時の安定性の低下等)を抑制することができる。
また、本実施形態では、X軸方向に互いに対向するパウチ601の底部601bとノズルユニット610の天面部620d(対向面)を、いずれもY軸方向を長軸方向とする紡錘形としている。そして、天面部620dのZ軸方向長さZc(紡錘形の短軸方向の長さ、図20(b))と、パウチ601の底部601bにおける厚みZd(紡錘形の短軸方向の長さ、図17(a))との比を、1に近い値とする。具体的には、0.8×Zc≦Zd≦1.2×Zcである。これにより、パウチ601の断面形状がX軸方向の全域に亘って紡錘形となると共に、その厚みZが概ねZcに近い値で維持される。従って、コンパクトなパウチ601を用いて十分な量のトナーを充填することを可能としつつ、パウチ601の厚みZが大き過ぎる場合の弊害を抑制可能な構成を、容易に製造可能なパウチ形状によって実現できる。
(4.パウチ下半部の幅Yと厚みZの関係1)
本実施形態のパウチ601は、上記(2)及び(3)に加えて、0≦X<0.5×Xmaxの範囲でY≦2×Zとなるように構成される(図23(a)においてY/Z≦2)。言い換えると、パウチ601の下半部(X=1/2×Xmaxよりノズルユニット610側の部分)において、パウチ601の幅Yは厚みZの2倍を上回らないように構成されている。即ち、パウチ601の下半部において、X軸方向に垂直な平面におけるパウチ601の断面形状がY軸方向に過度に扁平とならないように設計されている。
本実施形態のパウチ601は、可撓性のフィルム材で構成され、かつ、上記(2)で説明したようにX軸方向(第1方向)に縦長かつY軸方向(第2方向)に扁平な外形を有するため、Z軸方向(第3方向)の外力に対する曲げ強度の確保が求められる。0≦X<0.5×Xmaxの範囲でY≦2×Zという構成によれば、パウチ601の下半部において、パウチ601の断面形状が過度に扁平とならない(幅Yに対して厚みZが過度に小さくなることがない)。これにより、パウチ601のZ軸方向の曲げ強度を確保することができ、例えばトナー補給時にパウチ601の上半部がZ軸方向の一方側に折れ曲がったり、取扱い時に容易に折れ曲がって梱包等の作業性が低下したりする等の不都合を抑制することができる。
なお、図23(a)に示すように、Xの全域(0≦X<Xmax)に亘ってY≦2×Zとなるようにパウチ601を構成すると、より好適である。また、0≦X<0.5×Xmaxの範囲で、Y≦1.75×Zとなるようにパウチ601を構成すると、より好適である。これにより、Z軸方向のパウチ601の曲げ強度をより確保しやすくなる。
(5.パウチ下半部の幅Yと厚みZの積)
また、本実施形態のパウチ601は、上記(2)及び(3)に加えて、0≦X<0.5×Xmaxの範囲でY0×Z0≦Y×Z≦2.5×Y0×Z0となるように構成される(図23(b)において1≦Y×Z/Y0×Z0≦2.5)。言い換えると、パウチ601の下半部において、パウチ601の下端部(X=0)における断面の縦横の積Y0×Z0を基準に、パウチ601の断面の縦横の積Y×Zの下限及び上限が設定されている。
ここで、上記(3)で説明したように、パウチ601の厚みZはX軸方向の全域に亘ってX=0における厚みZ0と同程度に設定されている。従って、Y×Z≦2.5×Y0×Z0の関係によれば、パウチ601の下半部において、概ね一定である厚みZに対して幅Yが極端に大きくなることがない。
本実施形態のパウチ601は、可撓性のフィルム材で構成され、かつ、上記(2)で説明したようにX軸方向(第1方向)に縦長かつY軸方向(第2方向)に扁平な外形を有するため、Z軸方向(第3方向)の外力に対する曲げ強度の確保が求められる。0≦X<0.5×Xmaxの範囲でY×Z≦2.5×Y0×Z0という構成によれば、パウチ601の下半部において、パウチ601の断面形状が過度に扁平とならない(幅Yに対して厚みZが過度に小さくなることがない)。これにより、パウチ601のZ軸方向の曲げ強度を確保することができる。また、0≦X<0.5×Xmaxの範囲でY0×Z0≦Y×Zという構成により、パウチ601の下半部における断面積が、パウチ601の下端部(X=0)における断面積と同等以上となるので、パウチ601の容積を確保できる。
なお、図23(b)に示すように、Xの全域(0≦X<Xmax)に亘ってY0×Z0≦Y×Z≦2×Y0×Z0となるようにパウチ601を構成すると、より好適である。これにより、Z軸方向のパウチ601の曲げ強度をより確保しやすくなる。
(6.パウチ下半部の幅Yと厚みZの関係2)
また、本実施形態のパウチ601は、上記(2)及び(3)に加えて、0≦X<0.5×Xmaxの範囲でZ≦0.9Yとなるように構成される(図23(a)においてY/Z≧1.11…)。つまり、パウチ601の下半部において、パウチ601の断面形状は厚みZが幅Yの90%以下となるようなY軸方向に横長の形状となっている。
本実施形態のパウチ601は、可撓性のフィルム材で構成され、トナー補給時にはパウチ601のノズルユニット610を下にして、ユーザがパウチ601を手で揉んでトナーを排出するように構成される。この場合において、パウチ601の下半部における断面形状がY軸方向に横長の形状となっていることで、ユーザはパウチ601をZ軸方向の両側から挟んで指で押すようにして容易にパウチ601からトナーを排出させることができる。
(7.パウチの下端部の幅Yとノズルの天面部の幅Ycの関係)
また、本実施形態のパウチ601は、上記(2)及び(3)に加えて、1≦Y0/Yc≦1.5となるように構成される。ただし、Ycは、ノズルユニット610の天面部620dのY軸方向の幅である(図20(b))。
本実施形態では、Y軸方向(第2方向)に扁平な断面形状のパウチ601を用いており、トナー補給時にはノズルユニット610を下にしてパウチ601からトナーを排出させる。このような構成において、ノズルユニット610の天面部620d(排出部材の対向面)の幅Ycとパウチ601の下端部の幅Y0との差が大きいと、パウチ601の下端部にトナーが排出されずに残りやすくなる。これに対し、本実施形態では1≦Y0/Yc≦1.5としたことで、トナー排出時にパウチ601の下端部にトナーが残りにくくすることができる。
ところで、図21(a)に示すように、パウチ601の側面部601aの開口縁601a1には、外輪部材620の外側で開口縁601a1が互いに溶着される溶着シロ(A5)が設けられている(図18(b)、図20(b)も参照)。つまり、パウチ601の側面部601aは、開口縁601a1が外輪部材620の結合面620eと結合された領域A4と、側面部601aがY軸方向の側縁部で互いに溶着された領域A1との間に、開口縁601a1同士が互いに溶着された延長領域A5を含む。延長領域A5を設定することで、パウチ601の製袋時の公差により開口縁601a1の周長が多少変動しても結合面620eの周長を下回ることがなく、結合面620eに開口縁601a1を容易に外嵌させることができる。従って、パウチ601(袋体)をノズルユニット610(排出部材)と一体化する作業の作業性が向上する。
領域A4は、パウチ601(袋体)の側面部601aを構成するフィルム材が紡錘形の外輪部材620に結合された第1部分である。延長領域A5は、外輪部材620の長軸端から第2方向(Y軸方向)の両外側に向かってフィルム材が互いに溶着された第2部分である。領域A1は、第2方向(Y軸方向)における第2部分の端部から第1方向(X軸方向)においてパウチ601の底部601bの側に向かって延びる領域であって、フィルム材の第2方向(Y軸方向)の両側縁が互いに溶着された第3部分である。従って、パウチ601の下端部(X=0)におけるパウチ601の幅Y0は、ノズルユニット610の天面部620d(排出部材の対向面)の幅Ycと、Y軸方向における両側の延長領域A5(2つの第2部分)の長さと、の和である。
このような構成において、1≦Y0/Yc≦1.5となるように延長領域A5を配置すれば、製造時の作業性が高く、かつ、トナー排出時にパウチ601の下端部にトナーが残りにくい構成を実現することができる。
なお、トナー排出時にパウチ601内によりトナーが残りにくくするには、1≦Y0/Yc≦1.3であるとより好ましい。
また、本実施形態では、ノズルユニット610の天面部620dのZ軸方向長さZc(図20(b))がパウチ601の下端部の厚みZ0と同じであるものとして説明したが、Z0とZcが異なる場合には、1≦Z0/Zc≦1.5であると好ましい。また、より好ましくは1≦Z0/Zc≦1.3である.
(8.幅Yの範囲と厚みZの下限)
また、本実施形態のパウチ601は、上記(2)及び(3)に加えて、0≦X≦Xmaxの範囲でY0≦Y≦2.5×Y0かつZ≧30(mm)となるように構成される(図23(b)で1≦Y/Y0≦2.5かつ図23(a)でZ≧30)。つまり、X軸方向の全域で、パウチ601の幅Yはパウチ601の下端部における幅Y0の100%から250%までの範囲内であり、かつ、パウチ601の厚みZの下限は30mmである。
このようにパウチ601の幅Yに下限及び上限を設け、かつ、厚みZに下限が設けたことで、パウチ601の容量を確保しつつ、Z軸方向のパウチ601の曲げ強度を確保することができる。
以上の(4)~(8)で説明した構成の少なくとも1つを備えることにより、トナー容器の新たな形態を提供することができる。
(9.パウチの断面二次モーメント)
パウチ601の好ましい形状を更に明確にするため、パウチ601の断面形状の断面二次モーメントを2種類の方法で推定した結果を説明する。図24(a)は、X軸方向に垂直な平面におけるパウチ601の断面形状を、長軸長さが幅Yに等しく短軸長さが厚みZに等しい楕円として近似した場合を表す。図24(b)は、X軸方向に垂直な平面におけるパウチ601の断面形状を、長い方の対角線の長さが幅Yに等しく短い方の対角線の長さが厚みZに等しいひし形として近似した場合を表す。ここでいう断面二次モーメントとは、Z軸方向におけるパウチ601の中央位置を通るY軸方向の軸線βに関する断面二次モーメントであり、Z軸方向の曲げモーメントに対するパウチ601の変形しにくさを表す。
図25(a、b)は、パウチ601の幅Y及び厚みZと断面二次モーメントとの関係を説明するための図である。図25(a)は、図24(a)の楕円について面積を一定として幅Y及び厚みZを変化させたときの断面二次モーメント(mm^4)を表すグラフである。図25(b)は、図24(b)のひし形について面積を一定として幅Y及び厚みZを変化させたときの断面二次モーメント(mm^4)を表すグラフである。図25(a、b)において、面積は、パウチ601の下端部(X=0)における幅Y0及び厚みZ0の楕円又はひし形で一定であるものとした。
図25(a、b)に示すように、面積が一定であれば、厚みZが大きい程、パウチ601の断面二次モーメントは大きくなる。従って、Z軸方向の曲げ強度を確保するには、厚みZを確保することが有効であることが分かる。
なお、パウチ601の断面を楕円で近似した場合の断面二次モーメント(図25(a))は、パウチ601の断面をひし形で近似した場合の断面二次モーメント(図25(b))よりも大きくなった。これは、本実施形態の紡錘形の断面形状の場合、図24(a)に示すように、楕円はパウチ601の実際の断面より外側にはみ出す領域が多くなって断面二次モーメントが実際よりも大きくなる傾向があるからである。また、図24(b)に示すように、ひし形はパウチ601の実際の断面より内側に退避した領域が多くなって断面二次モーメントが実際よりも小さくなる傾向があるからである。
図26(a)は、図23(a)に示す幅Y及び厚みZを用いて楕円近似により推定したパウチ601の断面二次モーメント(mm^4)及び断面係数(mm^3)である。図26(b)は、図23(a)に示す幅Y及び厚みZを用いてひし形近似により推定したパウチ601の断面二次モーメント(mm^4)及び断面係数(mm^3)である。
ただし、断面係数は、断面二次モーメントを、軸線βから、断面のうち軸線βから最も遠い点までの距離(即ち、厚みZの1/2)で割った値である。断面係数zと曲げモーメントmと曲げ応力度σとの間にはσ=m/zの関係があり、曲げ応力度σがパウチ601を構成するフィルム材の許容応力度を超えると、パウチ601の折れ曲がり(側面部601aの座屈)が生じる。そのため、断面係数の大きさは、Z軸方向の曲げモーメントに対してパウチ601が折れ曲がらずに形状を維持する抵抗性の程度を表している。なお、断面二次モーメントと断面係数は、どちらも曲げモーメントに対する強さを表すが、断面二次モーメントは曲げモーメントに対する撓みやすさの評価に用いられる点で断面係数と異なっている。
X軸方向の位置によってパウチ601の断面形状及び断面積が変化する場合において、パウチ601のZ軸方向の曲げ強度を確保するには、断面積が小さくなっても断面二次モーメント又は断面係数がある程度の大きさを維持することが望ましい。そこで、断面形状の相似性を保って断面積が変化する参考例と比較して、本実施形態のパウチ601の形状を検討する。
図26(a)の破線は、X軸方向の各位置におけるパウチ601の断面積が実線の楕円と等しく、かつ、X軸方向の各位置におけるパウチ601の断面形状がX=Xmaxにおける楕円と相似であると仮定した場合の、断面二次モーメント及び断面係数を表す。図26(b)の破線は、X軸方向の各位置におけるパウチ601の断面積が実線のひし形と等しく、かつ、X軸方向の各位置におけるパウチ601の断面形状がX=Xmaxにおけるひし形と相似であると仮定した場合の、断面二次モーメント及び断面係数を表す。即ち、参考例のパウチは、本実施形態と同様にノズルユニット610に向かって断面積が減少するテーパ部を有するものの、断面形状の縦横比が一定である点で、本実施形態と異なる。
図26(a、b)の破線で示す参考例では、X<Xaの範囲でXが減少するにつれて、急激に断面二次モーメント及び断面係数が減少することが分かる。それに対し、図26(a、b)に実線で示す本実施形態の場合には、X<Xaの範囲でXが減少するにつれて断面二次モーメント及び断面係数が減少するものの、破線よりも傾きが緩やかである。
これは、ノズルユニット610に向かってパウチ601の断面積が小さくなっていく場合において、参考例では断面形状の相似性が維持されるので、幅Y及び厚みZが互いに等しい比率で小さくなっていくからである。また、本実施形態では、ノズルユニット610に向かってパウチ601の断面積が小さくなっていくときに、幅Yの減少率に対して厚みZの減少率が小さいからである(図23(a)参照)。Z軸方向の曲げモーメントに関する断面二次モーメントの算出においては、厚みZの変動の影響が幅Yの変動の影響より大きいことから、図26(a、b)における参考例と実施形態の違いが生じる。
上記の理由から、ノズルユニット610に向かってパウチ601の断面積が小さくなっていくときに、幅Yの減少率に対して厚みZの減少率が小さい(Xの減少に対してY/Zが1に近付く)と好ましい。これにより、X軸方向においてノズルユニット610の付近におけるパウチ601の曲げ強度を確保しやすくなる。
本実施形態の構成例において、パウチ601の断面積の最大値(X=Xaでの断面積)に対する断面積の最小値(X=0での断面積)の比は、54.7%であった。この場合において、断面形状の相似性を維持する参考例において、パウチ601の断面の断面二次モーメントの最小値(X=0での値)は、断面二次モーメントの最大値(X=Xaでの値)の29.9%まで減少していた。これに対し、本実施形態の構成例において、パウチ601の断面の断面二次モーメントの最小値(X=0での値)は、断面二次モーメントの最大値(X=Xaでの値)の40.6%であった。このように、パウチ601の断面の断面二次モーメントの最小値が断面二次モーメントの最大値の40%以上となるようにパウチ601を構成すると好適である。
また、断面形状の相似性を維持する参考例において、パウチ601の断面の断面係数の最小値(X=0での値)は、断面係数の最大値(X=Xaでの値)の40.4%まで減少していた。これに対し、本実施形態の構成例において、パウチ601の断面の断面係数の最小値(X=0での値)は、断面係数の最大値(X=Xaでの値)の47.1%であった。このように、パウチ601の断面の断面係数の最小値が断面係数の最大値の47%以上となるようにパウチ601を構成すると好適である。
(変形例1)
上述した実施形態で説明したトナーパック600はトナー容器の一例であり、パウチ601の形状を変更してもよい。図27は、変形例1に係るトナーパック600Aの平面図(a)、左側面図(b)、正面図(c)及び下面図(d)である。本変形例は、X軸方向におけるパウチ601の高さ(Xmax)が、上述した実施形態のものより低く設定されている。そして、パウチ601の容量は、上述した実施形態における容量(200cc)よりも少なく設定されている。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
本変形例によっても、トナー容器の新たな形態を提供することができる。また、本変形例は、上述した実施形態のトナーパック600よりも少ない量のトナーを充填する場合に、よりコンパクトなトナー容器を提供することができる。
(変形例2)
図28は、変形例2に係るトナーパック600Bの平面図(a)、左側面図(b)、正面図(c)、下面図(d)及び斜視図(e)である。本変形例のパウチ601は、上述した実施形態と同様のテーパ部601tとは別に、X軸方向において底部601b側の端部に向かってパウチ601の断面積が減少する第2テーパ部601sを有している。
第2テーパ部601sは、Xa≦X≦Xmaxの範囲に設けられている。第2テーパ部601sにおいて、X軸方向においてパウチ601の底部601b側の端部に向かう程、パウチ601の厚みZは小さくなる。従って、X=Xmaxにおけるパウチ601の厚みZd及び底部601bの厚みは、厚みZの最大値(Zmax)より小さい。なお、図示した変形例において、Xa≦X≦Xmaxの範囲においてパウチ601の幅Yは一定であるが、厚みZと共に幅Yも小さくなる形状としてもよい。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
本変形例によっても、トナー容器の新たな形態を提供することができる。
(その他の実施形態)
上述した実施形態及び変形例では、トナーパック600をプリンタ本体100の装着部500に装着した後、本体側のレバー508を操作することでパック側シャッタ603及び装置側シャッタ509が開放される構成を説明した。トナー容器と画像形成装置の補給口との接続方法はこれに限らない。例えば、トナーパック600を装着部500に装着した後、ユーザがパウチ601を把持してプリンタ本体100に対して回転させることで、ノズル602の排出口602aとプリンタ本体100の補給口32aが連通するようにしてもよい。また、例えばユーザがトナー容器のキャップ又はシールを取り外すことでトナー容器の排出口が露出する構成としてもよい。
1…画像形成装置/32a…補給口/600…トナー容器(トナーパック)/601…袋体(パウチ)/601a…側面部/601b…底部/602a…排出口/602f…受入口/610…排出部材(ノズルユニット)/620d…対向面(天面部)

Claims (20)

  1. 画像形成装置に着脱されるトナー容器において、
    可撓性を有するフィルム材からなる袋体であって、トナーを収容する収容空間を内側に形成して第1方向に延びる側面部と、前記収容空間を前記第1方向の一方側から塞ぐ底部と、を有する袋体と、
    前記袋体と結合されかつ前記収容空間から外部へトナーを排出する排出部材であって、前記収容空間を前記第1方向の他方側から塞いで前記底部に対向する対向面と、前記対向面に設けられかつ前記収容空間内のトナーを受け入れるための受入口と、前記受入口と連通しかつ前記受入口を介して受け入れたトナーを排出するための排出口と、を有する排出部材と、を備え、
    前記第1方向とそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する方向を第2方向及び第3方向とし、
    前記対向面から前記袋体の前記対向面とは反対側の端部までの前記第1方向の長さをXmaxとし、
    前記対向面を基準とする前記第1方向の位置X(0≦X≦Xmax)が与えられた場合の、前記第1方向に垂直な平面における前記袋体の前記第2方向の長さをYとし、前記平面における前記袋体の前記第3方向の長さをZとし、
    X=0におけるZをZ0とした場合に、
    0≦X≦Xmaxの範囲でXmax>Y≧Zであり、
    0≦X≦Xmaxの範囲で0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0であり、
    0≦X<0.5×Xmaxの範囲でY≦2×Zである、
    ことを特徴とするトナー容器。
  2. X=0におけるYをY0とした場合に、
    0≦X<0.5×Xmaxの範囲でY0×Z0≦Y×Z≦2.5×Y0×Z0である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のトナー容器。
  3. 画像形成装置に着脱されるトナー容器において、
    可撓性を有するフィルム材からなる袋体であって、トナーを収容する収容空間を内側に形成して第1方向に延びる側面部と、前記収容空間を前記第1方向の一方側から塞ぐ底部と、を有する袋体と、
    前記袋体と結合されかつ前記収容空間から外部へトナーを排出する排出部材であって、前記収容空間を前記第1方向の他方側から塞いで前記底部に対向する対向面と、前記対向面に設けられかつ前記収容空間内のトナーを受け入れるための受入口と、前記受入口と連通しかつ前記受入口を介して受け入れたトナーを排出するための排出口と、を有する排出部材と、を備え、
    前記第1方向とそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する方向を第2方向及び第3方向とし、
    前記対向面から前記袋体の前記対向面とは反対側の端部までの前記第1方向の長さをXmaxとし、
    前記対向面を基準とする前記第1方向の位置X(0≦X≦Xmax)が与えられた場合の、前記第1方向に垂直な平面における前記袋体の前記第2方向の長さをYとし、前記平面における前記袋体の前記第3方向の長さをZとし、
    X=0におけるY,ZをY0,Z0とした場合に、
    0≦X≦Xmaxの範囲でXmax>Y≧Zであり、
    0≦X≦Xmaxの範囲で0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0であり、
    0≦X<0.5×Xmaxの範囲でY0×Z0≦Y×Z≦2.5×Y0×Z0である、
    ことを特徴とするトナー容器。
  4. 0≦X<0.5×Xmaxの範囲でZ≦0.9Yである、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー容器。
  5. 画像形成装置に着脱されるトナー容器において、
    可撓性を有するフィルム材からなる袋体であって、トナーを収容する収容空間を内側に形成して第1方向に延びる側面部と、前記収容空間を前記第1方向の一方側から塞ぐ底部と、を有する袋体と、
    前記袋体と結合されかつ前記収容空間から外部へトナーを排出する排出部材であって、前記収容空間を前記第1方向の他方側から塞いで前記底部に対向する対向面と、前記対向面に設けられかつ前記収容空間内のトナーを受け入れるための受入口と、前記受入口と連通しかつ前記受入口を介して受け入れたトナーを排出するための排出口と、を有する排出部材と、を備え、
    前記第1方向とそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する方向を第2方向及び第3方向とし、
    前記対向面から前記袋体の前記対向面とは反対側の端部までの前記第1方向の長さをXmaxとし、
    前記対向面を基準とする前記第1方向の位置X(0≦X≦Xmax)が与えられた場合の、前記第1方向に垂直な平面における前記袋体の前記第2方向の長さをYとし、前記平面における前記袋体の前記第3方向の長さをZとし、
    X=0におけるZをZ0とした場合に、
    0≦X≦Xmaxの範囲においてXmax>Y≧Zであり、
    0≦X≦Xmaxの範囲において0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0であり、
    0≦X<0.5×Xmaxの範囲でZ≦0.9Yである、
    ことを特徴とするトナー容器。
  6. X=0におけるYをY0とし、
    前記対向面の前記第2方向の長さをYcとした場合に、
    1≦Y0/Yc≦1.5である、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトナー容器。
  7. 画像形成装置に着脱されるトナー容器において、
    可撓性を有するフィルム材からなる袋体であって、トナーを収容する収容空間を内側に形成して第1方向に延びる側面部と、前記収容空間を前記第1方向の一方側から塞ぐ底部と、を有する袋体と、
    前記袋体と結合されかつ前記収容空間から外部へトナーを排出する排出部材であって、前記収容空間を前記第1方向の他方側から塞いで前記底部に対向する対向面と、前記対向面に設けられかつ前記収容空間内のトナーを受け入れるための受入口と、前記受入口と連通しかつ前記受入口を介して受け入れたトナーを排出するための排出口と、を有する排出部材と、を備え、
    前記第1方向とそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する方向を第2方向及び第3方向とし、
    前記対向面から前記袋体の前記対向面とは反対側の端部までの前記第1方向の長さをXmaxとし、
    前記対向面を基準とする前記第1方向の位置X(0≦X≦Xmax)が与えられた場合の、前記第1方向に垂直な平面における前記袋体の前記第2方向の長さをYとし、前記平面における前記袋体の前記第3方向の長さをZとし、
    X=0におけるYをY0とし、
    前記対向面の前記第2方向の長さをYcとした場合に、
    0≦X≦Xmaxの範囲でXmax>Y≧Zであり、
    0≦X≦Xmaxの範囲で0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0であり、
    1≦Y0/Yc≦1.5である、
    ことを特徴とするトナー容器。
  8. X=0におけるYをY0とした場合に、
    0≦X≦Xmaxの範囲でY0≦Y≦2.5×Y0かつZ≧30(mm)である、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトナー容器。
  9. 画像形成装置に着脱されるトナー容器において、
    可撓性を有するフィルム材からなる袋体であって、トナーを収容する収容空間を内側に形成して第1方向に延びる側面部と、前記収容空間を前記第1方向の一方側から塞ぐ底部と、を有する袋体と、
    前記袋体と結合されかつ前記収容空間から外部へトナーを排出する排出部材であって、前記収容空間を前記第1方向の他方側から塞いで前記底部に対向する対向面と、前記対向面に設けられかつ前記収容空間内のトナーを受け入れるための受入口と、前記受入口と連通しかつ前記受入口を介して受け入れたトナーを排出するための排出口と、を有する排出部材と、を備え、
    前記第1方向とそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する方向を第2方向及び第3方向とし、
    前記対向面から前記袋体の前記対向面とは反対側の端部までの前記第1方向の長さをXmaxとし、
    前記対向面を基準とする前記第1方向の位置X(0≦X≦Xmax)が与えられた場合の、前記第1方向に垂直な平面における前記袋体の前記第2方向の長さをYとし、前記平面における前記袋体の前記第3方向の長さをZとし、
    X=0におけるYをY0とした場合に、
    0≦X≦Xmaxの範囲でXmax>Y≧Zであり、
    0≦X≦Xmaxの範囲で0.8×Z0≦Z≦1.2×Z0であり、
    0≦X≦Xmaxの範囲でY0≦Y≦2.5×Y0かつZ≧30(mm)である、
    ことを特徴とするトナー容器。
  10. 前記袋体は、前記第1方向において前記排出部材の前記対向面に近付くにつれて前記第1方向に垂直な断面における前記袋体の断面積が小さくなるように形成されたテーパ部を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のトナー容器。
  11. 前記第1方向に前記排出部材の側に向かうときの前記テーパ部におけるZの減少率は、前記第1方向に前記排出部材の側に向かうときの前記テーパ部におけるYの減少率より小さい、
    ことを特徴とする請求項10に記載のトナー容器。
  12. 前記第1方向に垂直な平面における前記袋体及び前記収容空間の断面の断面二次モーメントの最小値が、前記断面二次モーメントの最大値の40%以上である、
    ことを特徴とする請求項10又は11に記載のトナー容器。
  13. 前記第1方向に垂直な平面における前記袋体及び前記収容空間の断面の断面係数の最小値が、前記断面係数の最大値の47%以上である、
    ことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載のトナー容器。
  14. 前記側面部は、前記第2方向における両側の側縁部において互いに溶着された2枚のフィルム材からなり、
    前記底部は、前記2枚のフィルム材の間に配置されかつ前記2枚のフィルム材の各々に対して溶着された1枚のフィルム材からなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のトナー容器。
  15. 前記排出部材の前記対向面及び前記袋体の前記底部は、いずれも、前記第1方向に見た場合に前記第2方向を長軸とする紡錘形である、
    ことを特徴とする請求項14に記載のトナー容器。
  16. 前記排出部材の前記対向面の前記第2方向の長さをZcとし、
    前記袋体の前記底部の前記第2方向の長さをZdとした場合、
    0.8×Zc<Zd<1.2×Zcである
    ことを特徴とする請求項15に記載のトナー容器。
  17. 前記排出部材は、前記袋体の前記第1方向の前記他方側の開口縁が結合された結合部を有し、
    前記結合部は、前記対向面の周縁から前記第1方向において前記第1方向の前記他方側に延びており、
    前記袋体の前記側面部は、前記2枚のフィルム材がそれぞれ前記結合部に結合された第1部分と、前記結合部の前記第2方向の両端部から前記側縁部までの範囲に亘って前記2枚のフィルム材が互いに溶着された2つの第2部分と、を有し、
    X=0におけるYをY0とし、
    前記第2方向における前記対向面の長さをYcとした場合に、
    Y0は、Ycと、前記第2方向における前記2つの第2部分の長さと、の和であり、
    1≦Y0/Yc≦1.5である、
    ことを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載のトナー容器。
  18. Y0/Yc≦1.3である、
    ことを特徴とする請求項17に記載のトナー容器。
  19. 前記排出部材は、前記排出口を覆う位置と前記排出口を露出させる位置との間で前記第1方向の軸線を中心に回転可能なシャッタと、前記第1方向において前記排出口と前記袋体との間に配置されかつ前記シャッタの外面よりも前記軸線に対する半径方向の外側に広がったフランジ部と、を有し、
    前記フランジ部は、前記軸線から前記第3方向に離れた位置で前記第2方向の直線状に形成された直線部を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のトナー容器。
  20. 請求項1乃至19のいずれか1項に記載のトナー容器と、
    外部に露出可能な補給口を有し、前記トナー容器を着脱可能に構成され、前記トナー容器から前記補給口を介して補給されたトナーを用いて記録材に画像を形成する画像形成装置と、
    を備えた画像形成システム。
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