JP2023083357A - 米の成分測定装置、コンバイン、及び米の成分測定方法 - Google Patents

米の成分測定装置、コンバイン、及び米の成分測定方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023083357000001
【課題】簡易な構成で米の成分をより正確に測定することができる米の成分測定装置、コンバイン、及び米の成分測定方法を提供すること。
【解決手段】成分測定装置10はコンバイン1に設けられ、測定対象である米に、ピーク波長が、660nmから690nmの第1の波長帯域、900nmから930nmの第2の波長帯域、950nmから980nmの第3の波長帯域のうちの、少なくとも1つの波長帯域にある測定光を照射可能な光照射部12aと、測定光が測定対象に当たって反射した反射光を受光する受光部12bと、受光部が受光した反射光の情報から測定対象の成分を解析する解析部13と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、米の成分を測定する米の成分測定装置、コンバイン、及び米の成分測定方法の技術に関する。
近年、農業分野において、収穫した農作物に含まれる栄養価等の成分を測定して、土壌の肥沃度等を測定する方法が知られている。
そして、農作物を収穫した地点の情報と、測定した栄養価データを結び付け、圃場における肥沃度の分布を表すマップを作成して作物育成管理を行う。例えば、このマップに基づき、肥沃度が均一となるように追肥を行い、または農薬散布等を行う。これにより、農作物の均質化と安定した収量を確保することが可能となる。
このため、収穫機(コンバイン)には収穫した農作物の成分を解析するための測定装置が搭載される。
例えば、特許文献1には、収穫した農作物の穀粒に対して光を照射して、この照射した光の分光測定に基づいて測定値を出力する光学式測定装置を備えたコンバインについて開示されている。当該特許文献1では、光学式測定装置から出力される測定値から、農作物の水分や蛋白質の成分値を算出している。
特開2016-171749号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、光学式測定装置により農作物の成分を解析する場合、農作物の種類によって測定値と成分値との関係は異なっており、測定対象とする農作物に適した測定を行う必要がある。
また、測定装置は、コンバインにおいて収穫された農作物を測定可能な限られた位置に搭載する必要があることから、簡易で小型な構造が望まれる。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは簡易な構成で米の成分をより正確に測定することができる米の成分測定装置、コンバイン、及び米の成分測定方法を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明に係る米の成分測定装置では、測定対象である米に、ピーク波長が、660nmから690nmの第1の波長帯域、900nmから930nmの第2の波長帯域、950nmから980nmの第3の波長帯域のうちの、少なくとも1つの波長帯域にある測定光を照射可能な光照射部と、前記測定光が前記測定対象に当たって反射した反射光を受光する受光部と、前記受光部が受光した反射光の情報から前記測定対象の成分を解析する解析部と、を備える。
また、本発明に係る米の成分測定装置では、測定対象である米に、ピーク波長が660nmから690nmの間にある測定光を照射可能な光照射部と、前記測定光が前記測定対象に当たって反射した反射光を受光する受光部と、前記受光部が受光した反射光の情報から前記測定対象の成分を解析する解析部と、を備える。
また、本発明に係る米の成分測定装置では、測定対象である米に、ピーク波長が900nmから930nmの間にある測定光を照射可能な光照射部と、前記測定光が前記測定対象に当たって反射した反射光を受光する受光部と、前記受光部が受光した反射光の情報から前記測定対象の成分を解析する解析部と、を備える。
また、本発明に係る米の成分測定装置では、測定対象である米に、ピーク波長が950nmから980nmの間にある測定光を照射可能な光照射部と、前記測定光が前記測定対象に当たって反射した反射光を受光する受光部と、前記受光部が受光した反射光の情報から前記測定対象の成分を解析する解析部と、を備える。
また、上述の米の成分測定装置において、前記光照射部は、ピーク波長が700nmから900nmの間にある測定光も照射可能であってもよい。
上記した目的を達成するために、本発明に係るコンバインでは、上述の米の成分測定装置を備える。
上記した目的を達成するために、本発明に係る米の成分測定方法では、測定対象である米に、ピーク波長が、660nmから690nmの第1の波長帯域、900nmから930nmの第2の波長帯域、950nmから980nmの第3の波長帯域のうちの、少なくとも1つの波長帯域にある測定光を照射する光照射工程と、前記測定光が前記測定対象に当たって反射した反射光を受光する受光工程と、前記受光工程にて受光した反射光の情報から前記測定対象の成分を解析する解析工程と、を備える。
上記手段を用いる本発明によれば、簡易な構成で米の成分をより正確に測定することができる。
本発明の実施形態に係る米の成分測定装置を備えたコンバインの構成を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る測定部の構成を示す概略構成図である。 サンプル米の分光スペクトルを示す説明図である。 (a)サンプル米の蛋白質の破壊検査結果を示す説明図と、(b)サンプル米の水分の破壊検査結果を示す説明図である。 (a)米の蛋白質におけるPLS係数と測定光の波長との関係図と、(b)米の水分量におけるPLS係数と波長との関係図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。
図1には本実施形態に係る米の成分測定装置を備えたコンバインの概略構成図が示されており、図2には測定部の構成を示す概略構成図が示されている。以下これらの図に基づき本発明の実施形態の構成について説明する。
図1に示すようにコンバイン1は履帯走行式の自脱型コンバインであり、図示しないエンジンによって駆動される左右一対の履帯によって自走可能である。当該コンバインにより穀物(稲)を刈り取り、穀粒(米)を収穫する。
コンバイン1は、駆動部2により上下動可能な刈取部3が車体前部に設けられている。駆動部2は例えば油圧アクチュエータであり、刈取部3に対して、図1にて点線で示す刈取位置と、実線で示す待機位置との間において上下昇降可能である。
刈取部3は、刈取位置にて、圃場に植立する穀物の穀稈を刈り取り、第1の搬送部4を介して脱穀部5へ刈取穀稈を供給するように構成されている。刈取部3は、図示しないがバリカンのように刈刃と受刃を備えており、刈刃の往復運動によって地面近傍の高さで作物の刈り取りを行う。
コンバイン1は、穀物の刈り取りを行わないときは走行等の妨げとならないように刈取部3を待機位置に上昇させ、刈り取りを行うときに刈取位置に下降させる。このような駆動部2による刈取部3の昇降は、図示しない昇降レバーにより操作可能である。駆動部2は、例えば、刈取部3を上昇させる際には0V、下降させる際には5Vというように、図示しない制御部から発信される2値の駆動信号に応じて昇降する。このため、駆動信号が5Vであるときは刈取部3が刈取位置にあり、コンバイン1が穀物を刈り取る状態であると判断することができる。
第1の搬送部4は、搬送チェーンや掻き込みベルト等で構成され、刈取部3で刈取った穀稈を整列させて脱穀部5へ送る構成をなしている。
脱穀部5は、図示しないが円筒型の扱ぎ胴が備えられており、扱ぎ胴には多数の扱ぎ歯が取付けられている。この扱ぎ胴が回転することよって穀稈が脱穀され、穂先から穀粒を分離する。当該脱穀部5は第2の搬送部6を介して貯留部7に接続されている。
第2の搬送部6は脱穀された穀粒を貯留部7に搬送する通路を有している。当該第2の搬送部6には、例えば脱穀物から穀粒を選別する選別機構が設けられていてもよい。
貯留部7は、第2の搬送部6から供給される穀粒を蓄えるタンクである。貯留部7には排出オーガ8が接続されており、当該排出オーガ8により貯留部7に蓄えられた穀粒を外部に排出可能である。
また、コンバイン1は、穀粒(米)の成分を測定する成分測定装置10を備えている。
成分測定装置10は、CPU、記憶装置、センサ類を備えたコンピュータからなり、機能的には、主に刈取判定部11と、測定部12、解析部13、位置情報取得部14を有している。また成分測定装置10は外部装置20と通信可能である。
刈取判定部11は、コンバイン1による穀物の刈り取り状態を判定する機能を有している。具体的には、刈取判定部11は、駆動部2の駆動信号から、刈取部3が刈取位置にあるときには穀物を刈り取る状態であると判定し、刈取部3が待機位置にあるときには刈り取る状態にないと判定する。
測定部12は、第2の搬送部6を通る脱穀された穀粒(米)に測定光を照射して穀粒に当たって反射した反射光を受光することで、穀粒の光学的な測定値を検出する機能を有している。
具体的には図2に示すように、測定部12は、光照射部12aと受光部12bを有している。
光照射部12aは、ベース基板30に第1から第4の発光素子31a~31dが、それぞれ同じ一方向に第1から第4の測定光P1~P4を出射するよう、並んで設けられている。第1から第4の発光素子31a~31dは、それぞれ特定の波長をピーク波長(ピーク値)とする第1から第4の測定光P1~P4を出射可能なパルス発振型のレーザダイオード(PLD)である。なお、第1から第4の発光素子31a~31dは、各測定光が混ざらないように順次発光させるのが好ましく、第1から第4の発光素子31a~31dの発光順序や発光タイミングは解析部13又は他の図示しない制御部により制御される。
第1から第4の発光素子31a~31dから出射する第1から第4の測定光P1~P4のピーク波長は、660nmから690nm(第1の波長帯域)、700nmから900nm(第4の波長帯域)、900nmから930nm(第2の波長帯域)、950nmから980nm(第3の波長帯域)の波長帯域のうち、重複なくいずれかの波長帯域内にあるのが好ましい。本実施形態では、第1の発光素子31aが出射する第1の測定光P1のピーク波長は680nm、第2の発光素子31bが出射する第2の測定光P2のピーク波長は800nm、第3の発光素子31cが出射する第3の測定光P3のピーク波長は920nm、第4の発光素子31dが出射する第4の測定光P4のピーク波長は970nmとして説明するが、それぞれの測定光は対応する波長帯域内にピーク波長があればよい。
またベース基板30には、第1から第4の発光素子31a~31dに対応して、第1から第4のレンズ32a~32dと第1から第4のミラー33a~33dがそれぞれ設けられている。
第1から第4のレンズ32a~32dは、対応する第1から第4の発光素子31a~31dから出射される第1から第4の測定光P1~P4を、それぞれの出射光軸Lr1~Lr4に平行な光束とする。
第1から第4のミラー33a~33dは、それぞれ対応する第1から第4の発光素子31a~31dから出射される第1から第4の測定光P1~P4を、各出射光軸Lr1~Lr4と直交する第1の照射光軸L1上に反射するように設けられている。また、第1から第3のミラー33a~33cは、ダイクロイックミラーであり、それぞれ対応する測定光P1~P3以外の波長帯域の光については透過する。なお、第4のミラー33dについては、測定光P4を反射するミラーであればよい。つまり、これら第1から第4のミラー33a~33dは、第1から第4の発光素子31a~31dの第1から第4の測定光P1~P4を同一の第1の照射光軸L1に向かわせる機能を有している。
さらにベース基板30には、照射光軸L上に第5のレンズ34と、光ファイバ35の入射部35aが設けられている。第5のレンズ34は第1の照射光軸L1を進行する第1から第4の測定光P1~P4を、光ファイバ35の入射部35aに集光する。
光ファイバ35は、入射部35aから入射された第1から第4の測定光P1~P4の光軸を第2の照射光軸L2に変更する機能を有する。また、光ファイバ35は、第1から第4の測定光P1~P4をミキシングさせつつ内部を進行させる。そして、この光ファイバ35は、入射部35aから入射された第1から第4の測定光P1~P4を、出射部35bから第2の照射光軸L2上で第6のレンズ36へ向けて出射させる。
第2の照射光軸L2上には、第6のレンズ36、第5のミラー37、シリンドリカルレンズ38が並んで設けられている。
第6のレンズ36は、光ファイバ35の出射部35bから出射される第1から第4の測定光P1~P4を、第2の照射光軸L2に平行な光束とする機能を有する。第5のミラー37は、入射される平行光束(第1から第4の測定光P1~P4)の一部をシリンドリカルレンズ38に向けて透過するとともに、残部を第7のレンズ39が配置された分岐光軸Lb上へと反射する。この第7のレンズ39は、第5のミラー37により反射された平行光束(第1から第4の測定光P1~P4)を、分岐光軸Lb上で測定光監視部40に集光する。この測定光監視部40は、測定光の波長に応じた4つのPD(Photodiode)で形成されており、受光した第1から第4の測定光P1~P4の発光量を電気信号(検出出力(受光値))を解析部13へ出力する。
シリンドリカルレンズ38は、第2の照射光軸L2に直交する平面で見て、一方向のみに屈折力を持つ光学部材であり、第5のミラー37を経た第1から第4の測定光P1~P4を第2の照射光軸L2に直交する平面での一方向に拡大する。ここで、第1から第4の測定光P1~P4は、光ファイバ35の出射部35bから出射される際には、上述したように照射光軸Lに直交する平面で見ると円形状とされる。このため、第5のミラー37を経た断面円形状の第1から第4の測定光P1~P4は、シリンドリカルレンズ38により一方向のみが所定の大きさ寸法に拡大された楕円形状とされる。
このように構成された光照射部12aは、第1から第4の発光素子31a~31dより、特定のピーク波長の第1から第4の測定光P1~P4を、上述した光学系を介して、脱穀された穀粒に照射する。
第1から第4の測定光P1~P4が穀粒に当たって反射した反射光Prを受光する受光部12bは、受光素子50と増幅回路51とA/D(アナログ・デジタル)変換器52とを有する。
受光素子50は、受光面に光が入射するとその光量に応じた電気信号を出力する機能を有する。この受光素子50は、本実施形態では4つのPD(Photodiode)で形成されており、電気信号(検出出力(受光値))を増幅回路51へ向けて出力する。なお、受光素子50から出力される電気信号には、穀粒からの反射光Prの光量に応じた分に加えて、外乱光の光量に応じた分も含まれている。
増幅回路51は、入力された電気信号を適宜増幅してA/D変換器52へ向けて出力する。A/D変換器52は、入力された電気信号(受光値)をデジタル信号に変換して解析部13へ向けて出力する。
図1に戻り、解析部13は、受光部が受光した反射光Prの情報から測定対象である米の成分を解析する機能を有している。
詳しくは、解析部13は、図示しない記憶部に予め検量線が記憶されており、当該検量線と反射光Prの情報を用いて、穀粒の蛋白質と水分の推定を行う。この推定のため、まず解析部13は、第1から第4の発光素子31a~31dが出射した第1から第4の測定光P1~P4の発光量と、第1から第4の測定光P1~P4に対応する第1から第4の反射光Pr1~Pr4の受光値とに基づいて、第1から第4の測定光P1~P4に対する穀粒の第1から第4の反射率R1~R4を算出する。この測定光P1~P4の発光量は、発光素子における設定値と測定光監視部にて受光した受光値から算出可能である。
本実施形態において、解析部13は、第1から第4の測定光P1~P4に対する第1から第4の反射率R1~R4を用いて蛋白質を推定し、第2から第4の測定光P2~P4に対する第2から第4の反射率R2~R4を用いて水分の推定を行う。具体的には、解析部13は、第1から第4の反射率R1~R4に応じて検量線に基づく推定係数を記憶しており、測定された反射率に推定係数を乗算し、各項を足し合わせることで蛋白質及び水分の量の推定データを算出する。そして、解析部13は、推定した蛋白質及び水分の推定データを外部装置20に提供する。
位置情報取得部14は、当該コンバイン1の位置情報を取得する機能を有しており、例えばGPS(Global Positioning System)等のGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機である。
また、本実施形態では、コンバイン1の外部に、成分測定装置10の外部装置20を備えた圃場管理システムが構築されている。
外部装置20は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末であり、記憶部21と圃場評価部22を備えている。
記憶部21は、解析部13により推定した穀粒の蛋白質及び水分の推定データ(成分情報)及び位置情報取得部14により取得したコンバイン1の位置情報等の各種データを格納する記憶媒体であり、例えば、ハードディスクやメモリである。記憶部21は、無線又は有線の通信手段や取外し可能なメモリを介して解析部13及び位置情報取得部14か情報を取得可能である。
圃場評価部22は、対象とする圃場の刈り取りを終えた後、記憶部21に記憶された蛋白質及び水分の推定データ及び位置情報の履歴を取り出して、当該圃場における米の成分分布を生成可能である。つまり、圃場評価部22によれば、このコンバイン1により収穫を行った圃場に対し、当該圃場における米の蛋白質及び水分に基づく肥沃度マップ等の評価データを生成することができる。具体的には、圃場評価部22はコンピュータにより作動するアプリケーションプログラムである。
以上のように、本実施形態におけるコンバイン1に搭載された米の成分測定装置10は、測定部12の光照射部12aが、脱穀後の穀粒(米)に対して、ピーク波長が680nmの第1の測定光P1、ピーク波長が800nmの第2の測定光P2、ピーク波長が920nmの第3の測定光P3、ピーク波長が970nmの第4の測定光P4を測定対象である穀粒(米)に照射する(光照射工程)。
そして、測定部12の受光部12bが、第1から第4の測定光P1~P4が穀粒に当たって反射した第1から第4の反射光Pr1~Pr4を受光して(受光工程)、解析部13がこの第1から第4の反射光Pr1~Pr4の情報から米の蛋白質及び水分を解析する(解析工程)。
ここで、図3から図5を参照すると、図3にはサンプル米の分光スペクトルを示す説明図が、図4(a)にはサンプル米の蛋白質の破壊検査結果を示す説明図が、図4(b)にはサンプル米の水分の破壊検査結果を示す説明図が、図5(a)には米の蛋白質におけるPLS係数と測定光の波長との関係図が、図5(b)には米の水分量におけるPLS係数と波長との関係図がそれぞれ示されており、以下これらの図に基づき、本実施形態の効果について説明する。
肥料を与えずに生育させた米、堆肥を与えて生育させた米、有機肥料を与えて生育させた米、化学肥料を与えて生育させた米等、様々な条件で生育させた米をサンプル米(図3、図4ではAからPの16種類)として、それぞれについて分光スペクトルを測定した結果、図3に示すような波長と反射率との関係が得られた。図3に示すように、各サンプル米において、反射率の大小の違いはあるが、波長に応じて類似した変化傾向を示すことがわかる。
また、そのサンプル米に対して破壊検査により蛋白質と水分の実測値を検出した結果、蛋白質については図4(a)、水分については図4(b)に示すような結果が得られた。
そして、図3の分光スペクトルの結果と、図4の蛋白質及び水分の実測値(真値)を用いてPLS回帰(Partial Least Squares)(部分最小二乗法)によるケモメトリクス(計量化学)解析を行った結果、図5に示すような結果が得られた。具体的には、蛋白質及び水分の実測値を応答変数とし、各波長における反射率を説明変数(予測変数)とし、1次から4次までのPLS係数を算出した。
米の蛋白質のPLS係数を示す図5(a)から、660nmから690nm(第1の波長帯域)、900nmから930nm(第2の波長帯域)、950nmから980nm(第3の波長帯域)の波長帯域において、波長に対する係数の変化が大きいことから、これらの波長帯域が米の蛋白質に対して特徴波長であることがわかる。
また、米の水分のPLS係数を示す図5(b)から、900nmから930nm(第2の波長帯域)、950nmから980nm(第3の波長帯域)の波長帯域において、波長に対する係数の変化が大きいことから、これらの波長帯域が米の蛋白質に対して特徴波長であることがわかる。
このような解析の結果から、本実施形態の成分測定装置10は、660nmから690nm(第1の波長帯域)内の680nmをピーク波長とする第1の測定光P1、900nmから930nm(第2の波長帯域)内の920nmをピーク波長とする第3の測定光P3、及び950nmから980nm(第3の波長帯域)内の970nmをピーク波長とする第4の測定光P4を用いることにより、米の蛋白質をより正確に推定することができる。
また、本実施形態の成分測定装置10は、900nmから930nm(第2の波長帯域)内の920nmをピーク波長とする第3の測定光P3、及び950nmから980nm(第3の波長帯域)内の970nmをピーク波長とする第4の測定光P4を用いることにより、米の水分をより正確に推定することができることがわかる。
このような米の成分測定に適した特定の波長の測定光を照射して、その反射光から成分の解析を行う構成とすることで、広帯域の波長を含む光を照射して反射光を分光する分光分析よりも分光器等を必要とせず、構成を簡素化することができ、且つ解析処理工数も簡略化できる。
したがって、本実施形態の米の成分測定装置10及び当該成分測定装置10を備えたコンバイン1によれば、簡易な構成で米の成分をより正確に測定することができる。
また、(第4の波長帯域)は他の3つの波長帯域に比べて安定した特性を示しており、このような安定した波長帯域をリファレンスとして使用することでロバスト性を向上させることができる。
以上で本発明の一実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。
例えば、図2で示した測定部12の構成は一例であり、光照射部から各波長の測定光を照射して、受光部にてその反射光を受光できる構成であれば、この構成に限定されるものではない。
また、上記実施形態では、光照射部12aから第1から第4の測定光P1~P4を照射可能であることで、米の蛋白質及び水分について十分な推定精度を確保することができるという利点があるが、必ずしも4つ全ての測定光を照射できる構成とする必要はない。少なくとも第1の測定光、第3の測定光、第4の測定光のうちのいずれか一つの測定光を照射できればよい。例えば、米の蛋白質のみを測定する場合には、第1の測定光、第3の測定光、及び第4の測定光のうちの一つを照射できればよい。米の水分のみを測定する場合には、第3の測定光又は第4の測定光が照射できればよい。
また、上記実施形態では、測定部12を脱穀部5の下流の第2の搬送部6に設けられているが、測定部12の配置はこれに限られず、他の位置に配置してもよい。
また、上記実施形態では、記憶部21及び圃場評価部22がコンバイン1の外部に設けられているが、この構成に限られるものではない。例えば、コンバイン内の成分測定装置に少なくとも記憶部を有しており、圃場評価部を外部に設けてもよいし、記憶部と圃場評価部の両方をコンバイン内の成分測定装置に設けてもよい。
また、上記実施形態では、解析部13がコンバイン1の内部に設けられているが、解析部を外部装置に備えてもよい。
1 コンバイン
2 駆動部
3 刈取部
4 第1の搬送部
5 脱穀部
6 第2の搬送部
7 貯留部
10 成分測定装置
11 刈取判定部
12 測定部
12a 光照射部
12b 受光部
13 解析部
14 位置情報取得部
20 外部装置
21 記憶部
22 圃場評価部

Claims (7)

  1. 測定対象である脱穀直後の米に、ピーク波長が、660nmから690nmの第1の波長帯域、900nmから930nmの第2の波長帯域、950nmから980nmの第3の波長帯域のうちの、少なくとも1つの波長帯域にある測定光を照射可能な光照射部と、
    前記測定光が前記測定対象に当たって反射した反射光を受光する受光部と、
    前記受光部が受光した反射光の情報から前記測定対象の蛋白質及び水分の少なくともいずれか一方を解析する解析部と、
    を備える米の成分測定装置。
  2. 測定対象である脱穀直後の米に、ピーク波長が660nmから690nmの間にある測定光を照射可能な光照射部と、
    前記測定光が前記測定対象に当たって反射した反射光を受光する受光部と、
    前記受光部が受光した反射光の情報から前記測定対象の蛋白質を解析する解析部と、
    を備える米の成分測定装置。
  3. 測定対象である脱穀直後の米に、ピーク波長が900nmから930nmの間にある測定光を照射可能な光照射部と、
    前記測定光が前記測定対象に当たって反射した反射光を受光する受光部と、
    前記受光部が受光した反射光の情報から前記測定対象の蛋白質及び水分の少なくともいずれか一方を解析する解析部と、
    を備える米の成分測定装置。
  4. 測定対象である脱穀直後の米に、ピーク波長が950nmから980nmの間にある測定光を照射可能な光照射部と、
    前記測定光が前記測定対象に当たって反射した反射光を受光する受光部と、
    前記受光部が受光した反射光の情報から前記測定対象の蛋白質及び水分の少なくともいずれか一方を解析する解析部と、
    を備える米の成分測定装置。
  5. 前記光照射部は、ピーク波長が700nmから900nmの間にある測定光も照射可能である請求項1から4のいずれか一項に記載の米の成分測定装置。
  6. 穀物の穀稈を刈り取るための刈取部と、
    前記刈取部により刈り取られた穀稈を脱穀して穀粒を分離する脱穀部と、
    前記脱穀部において分離された穀粒を搬送するための搬送部と、
    前記搬送部から供給された穀粒を蓄える貯留部と、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の米の成分測定装置とを備え、
    前記米の成分測定装置により、前記測定対象としての脱穀直後の米である、前記搬送部において搬送されている穀粒に測定光を照射するコンバイン。
  7. 測定対象である脱穀直後の米に、ピーク波長が、660nmから690nmの第1の波長帯域、900nmから930nmの第2の波長帯域、950nmから980nmの第3の波長帯域のうちの、少なくとも1つの波長帯域にある測定光を照射する光照射工程と、
    前記測定光が前記測定対象に当たって反射した反射光を受光する受光工程と、
    前記受光工程にて受光した反射光の情報から前記測定対象の蛋白質及び水分の少なくともいずれか一方を解析する解析工程と、
    を備える米の成分測定方法。

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