JP2023082997A - 加飾シート、自動車、及び、加飾シートの貼り付け方法 - Google Patents

加飾シート、自動車、及び、加飾シートの貼り付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貼り付け時の空気溜まりを防ぎながら、耐久性を向上させた加飾シートを提供する。【解決手段】加飾シート10は、互いに対向する第1面21および第2面22を有する粘着層20と、粘着層20に第1面21側から積層された加飾層30と、を有している。第2面22には、複数の凹部20Sが設けられている。そして、粘着層20の周縁20Xの少なくとも一部分に沿った調整領域23における凹部20Sの面積割合は、当該少なくとも一部分から離れた主領域24における凹部20Sの面積割合より小さい。【選択図】図2

Description

本開示は、加飾シート、自動車、及び、加飾シートの貼り付け方法に関する。
粘着層を有した加飾シートが、種々の分野で使用されている。塗装に代えて、加飾シートを自動車に貼り付けることが検討されている。塗装は塗膜の焼き付け工程を必要とする。焼き付け工程は、多量の二酸化炭素が発生させる点において、好ましくない。
特許文献1に開示された加飾シートでは、粘着層の被着体に対面する面に溝が設けられている。この溝は、空気、水を含む溶媒等の流体の排出経路を形成する。溝を設置することによって、加飾シートの貼り付け時に、このような流体の滞留を抑制できる。
特許第5112780号公報
特許文献1に開示された加飾シートでは、粘着層の周縁に溝が開口する。この開口は、雨水、洗浄液、ウインドウォッシャー液等の異物の浸入経路となる。被着体と粘着層との間に浸入した異物は、加飾シートの粘着力を低下させる。したがって、粘着層の溝は、被着体に貼り付けられた加飾シートの耐久性を劣化させ得る。本開示は、被着体に貼り付けられた加飾シートの耐久性を向上させることを目的とする。
本開示の一実施の形態による第1の加飾シートは、
互いに対向する第1面および第2面を有する粘着層と、
前記粘着層に前記第1面側から積層された加飾層と、を備え、
前記第2面に凹部が設けられ、
前記粘着層の周縁の少なくとも一部分に沿った調整領域における前記凹部の面積割合は、前記周縁の前記少なくとも一部分から離れた主領域における前記凹部の面積割合より小さい、或いは、前記主領域だけに前記凹部が設けられている。
本開示の一実施の形態による第1の加飾シートにおいて、前記調整領域における前記凹部の深さは、前記主領域における前記凹部の深さより小さくてもよい。
本開示の一実施の形態による第1の加飾シートにおいて、前記調整領域における前記凹部の面積割合は、前記主領域における前記凹部の面積割合の30%以上70%以下でもよい。
本開示の一実施の形態による第2の加飾シートは、
互いに対向する第1面および第2面を有する粘着層と、
前記粘着層に前記第1面側から積層された加飾層と、を備え、
前記第2面に凹部が設けられ、
前記粘着層の周縁の少なくとも一部分に沿った調整領域における前記凹部の深さは、前記周縁の少なくとも一部分から離れた主領域における前記凹部の深さより小さい、或いは、前記主領域だけに前記凹部が設けられている。
本開示の一実施の形態による第1及び第2の加飾シートにおいて、前記主領域は、前記粘着層の前記調整領域以外の全領域でもよい。
本開示の一実施の形態による第1及び第2の加飾シートにおいて、前記調整領域の幅は、10mm以上100mm以下でもよい。
本開示の一実施の形態による第1及び第2の加飾シートにおいて、
前記粘着層は、平面視において複数の辺を有してもよく、
前記調整領域は、少なくとも一つの辺に沿って設けられてもよい。
本開示の一実施の形態による第1及び第2の加飾シートにおいて、前記調整領域は、前記粘着層の全周縁に沿って設けられてもよい。
本開示の一実施の形態による第1及び第2の加飾シートは、自動車の外装材として用いられてもよい。
本開示の一実施の形態による第1及び第2の加飾シートにおいて、
前記自動車のルーフ、ボンネット、フェンダー、バンパー、ピラー、ドア又はトランクリッドを被着体とする外装材として用いられてもよく、
前記粘着層の周縁の前記少なくとも一部分は、前記自動車の外表面に貼り付けられてもよい。
本開示の一実施の形態による第1及び第2の加飾シートにおいて、
前記自動車のルーフ、ボンネット、フェンダー、バンパー、ピラー、ドア又はトランクリッドを被着体とする外装材として用いられてもよく、
前記粘着層の周縁の前記少なくとも一部分は、前記自動車の隠蔽可能な部分に貼り付けられてもよい。
本開示の一実施の形態による第1及び第2の加飾シートにおいて、
前記自動車のルーフに貼り付けられる外装材として用いられてもよく、
前記調整領域は、前記ルーフの前縁及び後縁の少なくとも一方に沿って延びるようになる前記粘着層の辺に沿ってもよい。
本開示の一実施の形態による自動車は、上述した本開示の一実施の形態による第1及び第2の加飾シートのいずれかを備える。
本開示の一実施の形態による加飾シートの貼り付け方法は、上述した本開示の一実施の形態による加飾シートのいずれかを被着体に貼り付ける工程を備える。
本開示の一実施の形態による加飾シートの貼り付け方法において、前記加飾シートを前記被着体に貼り付ける工程は、室温雰囲気で実施されてもよい。
本開示の一実施の形態による加飾シートの貼り付け方法において、前記加飾シートを前記被着体に貼り付ける工程は、加熱器具を用いて、加飾シートを局所的に加熱する工程を含んでもよい。
本開示の一実施の形態による加飾シートの貼り付け方法において、
前記加飾シートの周縁の前記少なくとも一部を、被着体である自動車のルーフ又はボンネットの前縁に対して位置決めする工程と、
前記加飾シートを前記被着体に貼り付ける工程と、をこの順で備えてもよい。
本開示によれば、被着体に貼り付けられた加飾シートの耐久性を向上できる。
図1は、一実施の形態を説明するための図であって、加飾シートの一例を示す平面図である。 図2は、図1のII-II線に沿った加飾シートを示す断面図である。 図3は、図1の加飾シートの粘着層を示す平面図である。 図4は、図3のA部拡大図であって、調整領域を示す部分拡大平面図である。 図5は、図3のB部拡大図であって、主領域を示す部分拡大平面図である。 図6は、図1の加飾シートを有する自動車を概略的に示す分解斜視図である。 図7は、図1の加飾シートを有する自動車を示す上面図である。 図8は、図7のC部拡大図であって、自動車の隠蔽可能な部分を示す部分拡大上面図である。 図9は、加飾シートの貼り付け方法の一例を説明するための図である。 図10は、図5に対応する図であって、加飾シートの他の例を示す拡大平面図である。
以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について、図示された具体例を参照して説明する。本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
本明細書において、「シート」、「フィルム」及び「板」の用語は、呼称の違いのみに基づいて互いから区別されるものではない。例えば「加飾シート」は、加飾フィルム又は加飾板と呼ばれる部材等と呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
本明細書において、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「垂直」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に限定されることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈する。
本実施の形態による加飾シート10は、粘着層20及び加飾層30を有している。加飾シート10は、粘着層20を介して被着体ABに貼り付けられる。加飾層30は意匠を表示する。加飾シート10が被着体ABに貼り付けられることによって、被着体ABの意匠性を向上させることができる。とりわけ本実施の形態による加飾シート10には、貼り付け時の流体の滞留を抑制しながら、粘着層内部への異物の侵入を防ぐための工夫がなされている。
図1は、加飾シート10の一例を示す平面図である。図1は、被着体ABに貼り付けられる前の加飾シート10を示している。図1に示すように、被着体ABに貼り付けられる前の加飾シート10は、平坦なシート状である。図示された加飾シート10は、4つの辺を有している。加飾シート10は、平面視において、略矩形形状である。加飾シート10は、短辺として第1端辺10a及び第2端辺10bを含んでいる。加飾シート10は、長辺として第3端辺10c及び第4端辺10dを含んでいる。加飾シート10の周縁10Xは、第1端辺10a、第2端辺10b、第3端辺10c及び第4端辺10dからなっている。加飾シート10の短辺の長さは10cm以上140cm以下でもよい。加飾シート10の長辺の長さは50cm以上200cm以下でもよい。
図2は、第3端辺10cにおける加飾シート10の部分断面図である。上述したように、加飾シート10は、粘着層20及び加飾層30を有している。粘着層20及び加飾層30は、積層方向NDに積層されている。図2に示された加飾シート10は、セパレータ40をさらに有している。セパレータ40は、粘着層20と積層方向NDに積層されている。粘着層20は、積層方向NDにおいて加飾層30及びセパレータ40の間に位置している。
まず、図2~図5を参照して、粘着層20について説明する。粘着層20は、シート状である。粘着層20は、互いに対向する第1面21および第2面22を有している。加飾層30は、粘着層20に第1面21側から積層されている。セパレータ40は、粘着層20に第2面22側から積層されている。
粘着層20は、粘着性を有している。加飾シート10は、粘着層20を介して被着体ABに貼り付けられる。加飾シート10からセパレータ40を剥離させた後、粘着層20の第2面22が被着体ABに接触する。粘着層20として、例えばアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を使用できる。粘着層20の厚みは、後述する凹部20Sの深さや、被着体ABへの適切な粘着性等を考慮して、決定され得る。粘着層20と加飾層30との乖離を抑制する観点から、粘着層20の厚みは、10μm以上でもよく、20μm以上でもよい。また、加飾シート10の積層方向NDに直交する方向への変形を抑制する観点から、粘着層20の厚みは、200μm以下でもよく、150μm以下でもよい。
本件明細書において用いる「粘着」は、接着と区別されない。例えば、「粘着層」は接着層を含む概念である。
粘着層20の第2面22には、凹部20Sが設けられている。凹部20Sは、第2面22から第1面21に向けて深さを有している。言い換えると、凹部20Sは、積層方向NDに深さを有している。粘着層20を介して加飾シート10を被着体ABに貼り付ける際、凹部20Sは、加飾シート10と被着体ABとの間に介在する流体の排出経路として機能する。図2において、複数の凹部20Sが、加飾シート10の積層方向NDに直交する第1方向DAに、間隔を空けて設けられている。図2において、第1方向DAにおける一側SA1の端部に設けられた凹部20Sは、粘着層20の周縁20Xに開口している。
図面間での方向関係を明確化するため、いくつかの図面には、加飾シート10の積層方向ND及び第1方向DA、及び第2方向DBを、図面間で共通する方向として示している。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面から手前に向かう矢印を、例えば図1に示すように、円の中に点を設けた記号により示した。図の紙面に垂直な方向に沿って紙面の奥に向かう矢印を、例えば図2に示すように、円の中に×を設けた記号により示した。
粘着層20は、調整領域23及び主領域24を含んでいる。調整領域23は、粘着層20の周縁20Xの少なくとも一部分に沿っている。主領域24は、調整領域23とは異なる領域である。主領域24は、調整領域23が沿っている周縁20Xの少なくとも一部分から離れている。調整領域23における凹部20Sの面積割合(%)は、主領域24における凹部20Sの面積割合(%)より小さくてもよい。或いは、主領域24だけに凹部20Sが設けられてもよい。この例において、調整領域23には凹部20Sが存在しなくてもよい。このような調整領域23を設けることによって、加飾シート10が被着体ABに貼り付けられた際に、粘着層20及び被着体ABの間に異物が浸入することを抑制できる。
凹部20Sの面積割合(%)とは、粘着層20への法線方向からの観察において、粘着層20の単位面積に対する、当該単位面積の領域中において凹部20Sが占める面積の割合である。単位面積の領域は、長方形または正方形であって10mm以上100mm以下の面積を有する領域とする。
粘着層20の粘着力を確保する観点から、調整領域23における凹部20Sの面積割合(%)は、主領域24における凹部20Sの面積割合(%)の70%以下でもよく、主領域24における凹部20Sの面積割合(%)の50%以下でもよい。また、加飾シート10及び被着体AB間に流体排出経路を確保する観点から、調整領域23における凹部20Sの面積割合(%)は、主領域24における凹部20Sの面積割合(%)の30%以上でもよく、主領域24における凹部20Sの面積割合(%)の40%以上でもよい。
調整領域23における凹部20Sの深さTA(μm)は、主領域24における凹部20Sの深さTB(μm)より小さくてもよい。或いは、主領域24だけに凹部20Sが設けられてもよい。この例において、調整領域23には凹部20Sが存在しなくてもよい。このような調整領域23を設けることによって、加飾シート10が被着体ABに貼り付けられた際に、粘着層20及び被着体ABの間に異物が浸入することを抑制できる。
凹部20Sの深さTA,TB(μm)は、積層方向NDに沿った凹部20Sの長さを意味している。
粘着層20の粘着力を確保する観点から、調整領域23における凹部20Sの深さTA(μm)は、主領域24における凹部20Sの深さTB(μm)の80%以下でもよく、主領域24における凹部20Sの深さTB(μm)の70%以下でもよい。また、加飾シート10及び被着体AB間に流体排出経路を確保する観点から、調整領域23における凹部20Sの深さTA(μm)は、主領域24における凹部20Sの深さTB(μm)の30%以上でもよく、主領域24における凹部20Sの深さTB(μm)の40%以上でもよい。
図3は、被着体ABに貼り付けられる前の加飾シート10を積層方向NDにおける他側から示す平面図である。図2及び図3は、調整領域23及び主領域24の境界を二点鎖線によって示している。図4は、図3における粘着層20のA部を拡大して示す平面図である。図5は、図3における粘着層20のB部を拡大して示す平面図である。図4は、主領域24を拡大して示している。図5は、調整領域23を拡大して示している。A部の面積と、B部の面積とは、等しい。
図示された粘着層20において、調整領域23は、粘着層20の全周縁に沿って設けられている。すなわち、調整領域23は、第1端辺20aに沿って延びる部分と、第2端辺20bに沿って延びる部分と、第3端辺20cに沿って延びる部分と、第4端辺20dに沿って延びる部分と、を含んでいる。ただし、調整領域23は、図3に示された例に限られない。調整領域23は、粘着層20の周縁の一部分のみに沿って設けられていてもよい。調整領域23は、粘着層20の一部の辺に沿って設けられてもよい。言い換えると、調整領域23は、当該一つの辺以外の辺に沿って設けられなくてもよい。
図2は、第3端辺20cに沿って延びる調整領域23と、この調整領域23と第1方向DAに隣接する主領域24と、を示している。図示された粘着層20は、図3の平面視において、調整領域23及び主領域24に区分けされている。すなわち、粘着層20の調整領域23以外の領域が主領域24となっている。
主領域24に設けられた凹部20Sは、加飾シート10を被着体ABに貼り付ける際、流体の排出経路となる。凹部20Sが流体の排出経路として機能することによって、加飾シート10と被着体ABとの間における流体の滞留を抑制できる。
粘着層20の粘着力を確保する観点から、主領域24における凹部20Sの面積割合(%)は、30%以下でもよく、20%以下でもよい。また、加飾シート10及び被着体AB間に流体排出経路を確保する観点から、主領域24における凹部20Sの面積割合(%)は、3%以上でもよく、5%以上でもよい。
粘着層20の粘着力を確保する観点から、主領域24における凹部20Sの深さTBは、200μm以下でもよく、140μm以下でもよい。また、加飾シート10及び被着体AB間に流体排出経路を確保する観点から、主領域24における凹部20Sの深さTBは、8μm以上でもよく、10μm以上でもよい。
調整領域23に設けられた凹部20Sは、加飾シート10を被着体ABに貼り付けた後、加飾シート10と被着体AB異物との間への異物の浸入経路となり得る。調整領域23における凹部20Sの構成は、十分な粘着力の確保および流体の排出経路確保に加えて異物の侵入抑制を考慮して、決定され得る。
粘着層20及び被着体AB間の異物浸入を抑制する観点、及び、粘着層20の粘着力を確保する観点から、調整領域23における凹部20Sの面積割合(%)は、21%以下でもよく、10%以下でもよい。また、加飾シート10及び被着体AB間に流体排出経路を確保する観点から、調整領域23における凹部20Sの面積割合(%)は、1%以上でもよく、2%以上でもよい。
粘着層20及び被着体AB間の異物浸入を抑制する観点、及び、粘着層20の粘着力を確保する観点から、調整領域23における凹部20Sの深さTAは、160μm以下でもよく、98μm以下でもよい。また、加飾シート10と被着体ABとの間における流体の滞留を抑制する観点から、調整領域23における凹部20Sの深さTAは、2.4μm以上でもよく、4μm以上でもよい。
調整領域23の幅LA,LB,LC,LDを、10mm以上100mm以下としてもよく、1mm以上300mm以下としてもよい。調整領域23の幅は、調整領域23が沿って延びる周縁20Xに直交する方向に沿った長さ意味している。粘着層20の第1端辺20aに沿って延びる調整領域23の部分の幅LAは、第1端辺20aに直交する方向に沿った当該部分の長さを意味する。第2端辺20bに沿って延びる調整領域23の部分の幅LBは、第2端辺20bに直交する方向に沿った当該部分の長さを意味する。第3端辺20cに沿って延びる調整領域23の部分の幅LCは、第3端辺20cに直交する方向に沿った当該部分の長さを意味する。第4端辺20dに沿って延びる調整領域23の部分の幅LCは、第4端辺20dに直交する方向に沿った当該部分の長さを意味する。
第2面22上での凹部20Sの配置は、特に限定されない。図示された例においては、第2面22に沿って延びる線状の凹部20Sが設けられている。線状の凹部20Sによれば、流体の排出経路を安定して確保できる。複数の線状の凹部20Sが設けられてもよい。複数の線状の凹部20Sは規則的に設けられてもよい。複数の線状の凹部20Sは不規則に設けられてもよい。隣り合う二つの凹部20Sは、互いに接続していてもよく、互いから離間していてもよい。各凹部20Sは、直線状であってもよいし、曲線状であってもよい。ただし、凹部20Sの平面視形状は、図示された例に特に限定されない。後述すように、点状の凹部20Sが分散して配置されてもよい。
粘着層20の粘着力を確保する観点から、線状の凹部20Sの幅WBは、主領域24において50μm以下でもよいし、30μm以下でもよい。また、加飾シート10及び被着体AB間に流体排出経路を確保する観点から、線状の凹部20Sの幅WBは、主領域24において8μm以上でもよいし、10μm以上でもよい。
粘着層20及び被着体AB間の異物浸入を抑制する観点、及び、粘着層20の粘着力を確保する観点から、線状の凹部20Sの幅WAは、調整領域23において35μm以下でもよいし、15μm以下でもよい。また、加飾シート10及び被着体AB間に流体排出経路を確保する観点から、線状の凹部20Sの幅WAは、調整領域23において2.4μm以上でもよいし、4μm以上でもよい。
粘着層20及び被着体AB間の異物浸入を抑制する観点、及び、粘着層20の粘着力を確保する観点から、調整領域23における線状の凹部20Sの幅WAは、主領域24における線状の凹部20Sの幅WBの70%以下でもよく、主領域24における線状の凹部20Sの幅WBの50%以下でもよい。また、加飾シート10及び被着体AB間に流体排出経路を確保する観点から、調整領域23における線状の凹部20Sの幅WAは、主領域24における線状の凹部20Sの幅WBの30%以上でもよく、主領域24における線状の凹部20Sの幅WBの40%以上でもよい。
図示された具体例において、粘着層20は、加飾シート10が被着体ABに貼り付けられる前、平坦なシート状である。図2に示すように、平面視において、粘着層20及び加飾層30は同一輪郭を有している。図示された粘着層20は、4つの辺を有している。粘着層20は、平面視において、略矩形形状である。粘着層20は、短辺として第1端辺20a及び第2端辺20bを含んでいる。粘着層20は、長辺として、第3端辺20c及び第4端辺20dを含んでいる。粘着層20の周縁20Xは、第1端辺20a、第2端辺20b、第3端辺20c及び第4端辺20dからなっている。第1端辺20a及び第2端辺20bは、第1方向DAに延びている。第1端辺20aは、曲線状であり、外方に向け凸となっている。第2端辺20bは、曲線状であり、内方に向け凸となっている。第3端辺20c及び第4端辺20dは、第1端辺20a及び第2端辺20bの両端部の間を、直線状に延びている。
図4及び図5に示された例において、直線状の凹部20Sが多数設けられている。直線状の凹部20Sは、規則的に配置されている。四つの直線状の凹部20Sが四角形を区画するように配置されている。図示された例において、直線状の凹部20Sに囲まれた四角形は、規則的に配置されている。複数の直線状の凹部20Sによって区画される形状は、四角形形状に限られない。複数の線状の凹部20Sによって区画される形状は、例えば、円形形状、楕円形形状、三角形形状、六角形形状でもよい。
次に、加飾層30について説明する。加飾層30は、意匠を表示する。加飾シート10によって表現される意匠は、加飾層30に形成されている。
図2に示された例において、加飾層30は、積層方向NDにおける一側SN1から粘着層20に積層されている。加飾層30は、粘着層20の第1面21上に設けられている。図示された加飾層30は、基材層31、絵柄層32及び保護層33を有している。基材層31、絵柄層32及び保護層33は、積層方向NDにこの順序で積層されている。基材層31は、積層方向NDにおける、もっとも他側に位置している。保護層33は、積層方向NDにおける、もっとも一側SN1に位置している。絵柄層32は、積層方向NDにおいて、基材層31及び保護層33の間に位置している。
図2に示された例において、基材層31は、積層方向NDにおける一側SN1から粘着層20に積層されている。基材層31は粘着層20の第1面21上に設けられている。基材層31はフィルムである。基材層31は、積層方向NDにおいて、粘着層20及び絵柄層32の間に位置している。基材層31は、種々の色に着色されてもよい。着色された基材層31は加飾シート10によって表現される意匠を形成し得る。基材層31は、適宜着色されてもよい。基材層31の色は、積層方向NDにおける一側SN1から観察され得てもよい。基材層31の材料として、例えば、樹脂製のフィルムを用いてもよい。基材層31として、絵柄層32及び保護層33を適切に支持し得る材料を用いてもよい。基材層31として、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン、ポリプロピレン、アクリル、ABS樹脂等が用いられてもよい。基材層31の厚みは、絵柄層32及び保護層33の適切な支持性等を考慮して決定され得る。基材層31の破れを抑制する観点から、基材層31の厚みは50μm以上でもよい。基材層31の加工を容易にする観点から、基材層31の厚みは200μm以下でもよい。
図2に示された例において、絵柄層32は、積層方向NDにおける一側SN1から、基材層31に積層されている。絵柄層32は、加飾シート10が表示する意匠を形成する。絵柄層32は、図形、パターン、デザイン、色彩、絵、写真、キャラクター、マーク、ピクトグラム、文字、及び、数字等の絵柄を、意匠として設けられてもよい。例えば、木目絵柄、レザー(皮シボ)絵柄、大理石、花崗岩、砂岩等の石材表面の石目絵柄、砂目絵柄、タイル貼絵柄、煉瓦積絵柄、布目絵柄、幾何学絵柄等を、絵柄層32が表示してもよい。絵柄層32は、印刷によって形成されてもよい。絵柄層32は、転写によっても形成されてもよい。絵柄層32を明確に発色させる観点から、絵柄層32の厚みは、1μm以上でもよい。絵柄層32による加飾シート10の他の層の物性への影響を抑制する観点から、絵柄層32の厚みは15μm以下でもよい。
図2に示された例において、保護層33は、積層方向NDにおける一側SN1から、絵柄層32に積層されている。保護層33は、透明なフィルムである。保護層33は、積層方向NDにおいて、加飾シート10の最も一側SN1に位置する。すなわち、加飾シート10が被着体ABに貼り合された状態において、保護層33は最表面を形成する。保護層33は、紫外線、水分、薬品等の外部要因から絵柄層32及び基材層31を保護し得る。保護層33が透明であることにより、絵柄層32に表された意匠、及び基材層31の色が観察され得る。保護層33は、例えばアクリル樹脂及びPVDF(ポリフッ化ビニリデン樹脂)の同時押出によって得られた積層物でもよい。積層物のアクリル樹脂及びPVDFが、加飾シート10の最表面を形成してもよい。保護層33による絵柄層32及び基材層31の保護機能を確保する観点から、保護層33の厚みは、50μm以上でもよい。また、保護層33の伸縮性を確保する観点から、保護層33の厚みは70μm以下でもよい。
本明細書で用いる「透明」とは、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定波長380nm以上780nm以下の1nm毎に測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される可視光透過率が、50%以上であることを意味し、好ましくは80%以上である。
なお、図2に示された例において、保護層33には、積層方向NDにおける一側SN1の面に、複数の凹部33Sが形成されている。複数の凹部33Sは、第1方向DAに間隔を空けて配置されている。凹部33Sは、加飾シート10に積層方向NDにおける一側SN1から入射する光を拡散させる。これにより、凹部33Sは、加飾シート10に特徴的な美感を付与できる。また、このような具体例によれば、積層方向NDにおける一側SN1から保護層33に生じる傷は、積層方向NDにおける一側SN1から観察しにくくなる。凹部33Sは、例えばエンボス加工によって形成され得る。
次に、粘着層20の第2面22を覆うセパレータ40について説明する。セパレータ40は、粘着層20の第2面22に対面している。セパレータ40は、シート状である。セパレータ40は、第2面22の全体を覆う。粘着層20の第2面22は、セパレータ40から露出していない。図2に示すように、セパレータ40は、積層方向NDにおいて、保護層33から最も離間している。セパレータ40は、粘着層20の第2面22の全体を覆うことができるよう、第2面22以上の寸法を有している。図示されたセパレータ40は、粘着層20の主領域24及び調整領域23の両方を覆う。
図2に示すように、セパレータ40は、複数の凸部40Sを有してもよい。凸部40Sは、粘着層20に向けて突出している。凸部40Sは、積層方向NDにおける一側SN1に突出している。各凸部40Sは、いずれかの凹部20Sに入り込んでいる。各凸部40Sの形状は、各凹部20Sの形状に対応している。図2に示すように、調整領域23に対面する凸部40Sの積層方向NDへの高さは、主領域24に対面する凸部40Sの積層方向NDへの高さより低い。調整領域23に対面する領域での凸部40Sの面積割合は、主領域24に対面する領域での凸部40Sの面積割合より小さい。調整領域23に対面する凸部40Sの幅は、主領域24に対面する凸部40Sの幅より小さい。
セパレータ40として、樹脂製のフィルムを用いてもよい。セパレータ40の材料として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が例示される。セパレータ40の破れを抑制する観点から、セパレータ40の厚さは、50μm以上でもよい。また、加工及び剥離等の際にセパレータ40の取り扱いを容易にする観点から、セパレータ40の厚さは400μm以下でもよい。
次に、以上のような構成からなる加飾シート10の製造方法について説明する。
最初に、加飾層30と、粘着層20と、セパレータ40と、を用意する。加飾層30は、例えば次のようにして作製できる。まず、基材層31上に絵柄層32を作製する。絵柄層32は、シルクスクリーン印刷等の公知の印刷法によって作製してもよい。次に、絵柄層32上に保護層33を積層する。保護層33及び絵柄層32を加熱および加圧する熱ラミネートによって、保護層33及び絵柄層32を積層してもよい。このようにして、加飾層30が得られる。
次に粘着層20を用意する。粘着層20は、上述した調整領域23及び主領域24を含むように作製される。調整領域23及び主領域24は、凹部20Sの面積割合及び深さの少なくとも一方が互いに異なる。粘着層20の作製方法は特に限定されない。一例として、まず、凹部20Sの形状に対応して形成された凸部40Sを有するセパレータ40を用意する。セパレータ40の凸部40Sは、エンボス加工によって形成され得る。樹脂組成物をセパレータ40上に塗布し、樹脂組成物をセパレータ40上で乾燥して固化することによって、セパレータ40上に粘着層20を作製し得る。セパレータ40上の粘着層20は、セパレータ40の凸部40Sを収容した凹部20Sを有する。
粘着層20に加飾層30を積層することによって、セパレータ40と、粘着層20と、加飾層30とを、この順序で積層してなる加飾シート10が得られる。
次に、図6~図8を参照して、上述した加飾シート10を有する自動車1について、説明する。加飾シート10が適用される自動車1として、乗用車、トラック、バス、タクシー、救急車、消防車、警察車両、工事用等の作業車等の自動車が例示される。以下では、加飾シート10を乗用車に適用した例を説明する。
自動車1における加飾シート10の被着体ABとして、自動車1の外表面を構成する部材、すなわち、図6に示すように、ルーフ2、ボンネット3、フェンダー4、バンパー5、ピラー6、ドア7又はトランクリッド8等の部材が例示される。なお、バンパー5は、前方のフロントバンパーと、後方のリアバンパーと、を含む。以下では、ルーフ2に貼り付けられる外装材として、加飾シート10を用いる例について説明する。
なお、以下の説明において、自動車1に貼り付けられる加飾シート10、自動車1、及びルーフ2に対して用いる「前」、「後」、「上」、「下」、「前後方向」および「上下方向」の用語は、特に指示がない場合、自動車1の運転席に着席した者を基準とした「前」、「後」、「上」、「下」、「前後方向」および「上下方向」を意味する。したがって、「前後方向」とは、図6における紙面の左下と右上とを結ぶ方向であって、図7及び図9における紙面の左右の方向に相当する。特に指示がない限り、「前」とは、自動車1の運転席に着席した者が向く側であり、図6における紙面の左下側、並びに、図7及び図9における紙面の左側が前側となる。一方、「上下方向」とは、自動車1の走行面に直交する方向である。したがって、走行面が水平面である場合、「上下方向」とは鉛直方向を意味する。また、自動車1に貼り付けられる加飾シート10、自動車1、及びルーフ2に対して用いる「幅方向」とは、「前後方向」および「上下方向」のいずれにも直交する方向である。
図7に示すように、ルーフ2は、上方からの観察において略矩形形状を有した板状の部材である。ルーフ2は、自動車1の前後方向及び幅方向に長さを有している。ルーフ2は、自動車1の屋根を形成する。ルーフ2は、幅方向に延びる前縁2aにおいて、フロントガラスに沿っている。ルーフ2は、幅方向に延びる後縁2bにおいて、トランクリッド8に沿っている。ルーフ2は、前後方向に延びる一対の側縁2c,2dにおいて、ピラー6に沿っている。
ところで、図6に示された例において、自動車1は、ルーフ2及びピラー6の間に、外部から隠蔽可能な部分として、一対の側溝GSを有している。側溝GSは前後方向に延びている。側溝GSにおいて、自動車1の外表面を構成する板材は、下方に凹んでいる。図6に示すように、各側溝GSには、上方からカバー9が取り付けられる。したがって、カバー9によって上方から覆われることで、側溝GSは外部から隠蔽される。
また、図8に示された例において、自動車1は、外部から隠蔽可能な部分として、トランクリッド8によって上方から覆われる後溝GRを有している。後溝GRにおいて、自動車1の外表面を構成する板材は、トランクリッド8の輪郭に沿って下方に凹んでいる。これにより、図7及び図8に示される状態、すなわち、トランクリッド8が閉まっている状態において、後溝GRは、外部から隠蔽される。
図6に示された例において、加飾シート10は、自動車1のルーフ2を被着体ABとする外装材として用いられている。加飾シート10が貼り付けられたルーフ2は、加飾シート10の色、より正確には、基材層31の色である例えば黒に、着色される。さらに、ルーフ2には、絵柄層32によって形成される意匠、すなわちドットパターンの模様が付される。これにより、加飾シート10を貼り付けられたルーフ2は、自動車1の他の部材と比較して、異なる色及び模様によって、異なる美感を有する。結果として、加飾シート10を自動車1の外装材として用いることで、自動車1の意匠性が向上する。
次に、ルーフ2に貼り付けられた加飾シート10の粘着層20について、図3、図7及び図8を参照して説明する。図7に示された例において、粘着層20の周縁20Xをなす4つの端辺のうち、第1端辺20aは、ルーフ2の前縁2aに沿って延びている。第1端辺20aは、ルーフ2の前縁2aよりも僅かに後方に位置している。第2端辺20bは、ルーフ2の後縁2bよりも僅かに前方に位置している。第2端辺20bは、ルーフ2の後縁2bに沿って延びている。図示された調整領域23は、粘着層20の全周縁に沿って設けられている。したがって、図7に示されるように、調整領域23は、ルーフ2の前縁2aに沿って延びるようになる粘着層20の第1端辺20aに沿っている。また、調整領域23は、ルーフ2の後縁2bに沿って延びるようになる粘着層20の第2端辺20bに沿っている。
図7に示すように、粘着層20は、周縁20Xの一部をなす第1端辺20aにおいて、ルーフ2の外表面に貼り付けられている。言い換えると、粘着層20は、調整領域23内に位置する第1端辺20aにおいて、その厚み分、外部に露出している。
粘着層20は、周縁20Xの一部をなす第2端辺20bにおいて、ルーフ2の後縁2bに後方から接続する後溝GRの内部に貼り付けられている。後溝GRは、トランクリッド8によって外部から隠蔽可能である。図8に示されるように、粘着層20の第2端辺20bは、後溝GR内に位置している。第2端辺20bに沿って設けられる調整領域23の一部は、前後方向において、後溝GR内に位置している。図3に示された例において、第2端辺20bに沿って延びる調整領域23の幅LBは、その全幅の少なくとも一部分が自動車1の隠蔽可能な部分に位置するように、調節される。
図7及び図8に示されるように、粘着層20は、粘着層20の周縁20Xの一部をなす第3端辺20c及び第4端辺20dにおいて、ルーフ2及びピラー6の間に設けられた側溝GSに貼り付けられている。第3端辺20c及び第4端辺20dは、側溝GS内に位置している。側溝GSは、上方からカバー9によって覆われることで、外部から隠蔽可能である。図8に示されるように、第3端辺20cに沿って設けられる調整領域23の一部は、幅方向において、ルーフの側縁2cよりも外方に位置している。すなわち、図3に示された例において、第3端辺20cに沿って延びる調整領域23の幅LCは、その全幅の少なくとも一部分が自動車1の隠蔽可能な部分に位置するように、調節される。同様に、図3及び図7に示された例において、第4端辺20dに沿って延びる調整領域23の幅LDは、その全幅の少なくとも一部分が自動車1の隠蔽可能な部分に位置するように、調節される。
次に、以上のような構成からなる加飾シート10を被着体ABに貼り付ける方法の一例について説明する。具体的には、図9を参照して、上述した加飾シート10を、自動車1のルーフ2に貼り付ける方法について、説明する。
まず、加飾シート10と、ルーフ2を有する自動車1と、を用意する。自動車1が外部から隠蔽可能な部分を有している場合、加飾シート10の粘着層20を貼り付け可能な状態にする。図6に示された自動車1では、側溝GSを上方から覆うカバー9を取り外し、側溝GSの内部を露出させる。また、トランクを開けることによって、トランクリッド8を後溝GRから離す。
次に、加飾シート10の周縁10Xの少なくとも一部を、自動車1のルーフ2の前縁2aに対して位置決めする。図9に示された例において、加飾シート10の第1端辺10aは、ルーフ2の前縁2aに沿うように、前後方向に位置決めされる。加飾シート10の第1端辺10aは、図1の平面視において、弧状の輪郭を有する。ルーフ2の前縁2aも、図9に示されるように、弧状の輪郭を有する。第1端辺10aの輪郭は、ルーフ2の前縁2aの輪郭に対応して湾曲している。加飾シート10の第1端辺10aは、ルーフ2の前縁2aに沿うように、前後方向に位置決めできる。
次に、位置決めした加飾シート10を、被着体ABとしてのルーフ2に貼り付ける。加飾シート10は、ルーフ2の前縁2aに沿うように位置決めされた第1端辺10aから、加飾シート10の第2端辺10bへ向けて、被着体ABとしてのルーフ2に前後方向に貼り付けられてもよい。これにより、加飾シート10の貼り付け時に、加飾シート10及び被着体AB間に介在する流体を、後方から排出できる。また、加飾シート10は、幅方向における中央部分から、加飾シートの第3端辺10cあるいは第4端辺10dへ向けて、被着体ABとしてのルーフ2に幅方向に貼り付けられてもよい。これにより、加飾シート10の貼り付け時に、加飾シート10及び被着体AB間に介在する流体を、加飾シート10の幅方向における外方、すなわち、加飾シート10の幅方向における中心WNから幅方向に離間する側から排出できる。
加飾シート10は、前後方向における貼り付け順序にしたがって、複数の領域に区分けされてもよい。図9に示された例において、加飾シート10は、加飾シート10の前後方向における中心WMよりも前方であって幅方向に延びる略矩形形状の前方領域SAと、加飾シート10の前後方向における中心WMを含み幅方向に延びる略矩形形状の前後中央領域SBと、加飾シート10の前後方向における中心WMよりも後方であって幅方向に延びる略矩形形状の後方領域SCと、に区分けされている。図示された例において、前方領域SAは、加飾シート10の第1端辺10aを含む、ルーフ2の前縁2aに沿った領域となっている。前方領域SA及び前後中央領域SBは、前後方向に互いに接続されている。前後中央領域SB及び後方領域SCは、前後方向に互いに接続されている。加飾シート10は、前後方向において、前方領域SA、前後中央領域SB、後方領域SCの順に貼り付けられてもよい。このような具体例によれば、加飾シート10の貼り付け作業における作業性を改善できる。
加飾シート10は、幅方向における貼り付け順序にしたがって、複数の領域に区分けされてもよい。図9に示された例において、加飾シート10は、加飾シート10の幅方向における中心WNを含み前後方向へ延びる略矩形形状の幅中央領域S0と、幅中央領域S0から左右方向における左側へ延びる略矩形形状の第1側方領域S1と、幅中央領域S0から左右方向における右側へ延びる略矩形形状の第2側方領域S2と、に区分けされている。幅中央領域S0及び第1側方領域S1は、幅方向に互いに接続されている。幅中央領域S0及び第2側方領域S2は、幅方向に互いに接続されている。加飾シート10は、幅方向において、幅中央領域S0、第1側方領域S1、第2側方領域S2の順に貼り付けられてもよい。幅方向における幅中央領域S0の長さは、例えば50cm以上200cm以下でもよい。このような具体例によれば、加飾シート10の貼り付け作業における作業性を改善できる。
ここで、図9は、加飾シート10を被着体ABすなわちルーフ2に貼り付ける方法の一具体例を示している。図9において一点鎖線によって示されるように、加飾シート10は、前後方向及び幅方向に区分けされた、9つの略矩形形状の領域を順番に貼り付けることで、ルーフ2に貼り付けられてもよい。以下、図9に示された加飾シート10の貼り付け方法について、詳述する。
最初に、加飾シート10の前方領域SAがルーフ2に貼り付けられていく。この工程において、まず、前方領域SA内における幅中央領域S0が貼り付けられる。当該幅中央領域S0において、加飾シート10は、幅方向における中心Pを含む第1端辺10aから、前後中央領域SBとの境界に向けて、図中の矢印A1に示されるように、後方に貼り付けられていく。次に、加飾シート10の第1端辺10aを含む、前方領域SA内における第1側方領域S1が貼り付けられる。当該第1側方領域S1において、加飾シート10は、加飾シート10の幅方向における中心WNから加飾シートの第4端辺10dに向けて、図中の矢印A2に示されるように、幅方向外方に貼り付けられていく。次に、加飾シート10の第1端辺10aを含む、前方領域SA内における第2側方領域S2が貼り付けられる。当該第2側方領域S2において、加飾シート10は、加飾シート10の幅方向における中心WNから加飾シート10の第3端辺10cに向けて、図中の矢印A3に示されるように、幅方向外方に貼り付けられていく。このようにして、加飾シート10の前方領域SAが、ルーフ2に貼り付けられる。前方領域SAを貼り付けることにより、以後の工程において、加飾シート10における前後方向のずれの発生を抑制できる。
第2に、加飾シート10の前後中央領域SBがルーフ2に貼り付けられていく。この工程において、まず、前後中央領域SB内における幅中央領域S0が貼り付けられる。当該幅中央領域S0において、加飾シート10は、前方領域SAとの境界から、後方領域SCとの境界に向けて、図中の矢印A4に示されるように、後方に貼り付けられていく。次に、前後中央領域SB内における第1側方領域S1が貼り付けられる。当該第1側方領域S1において、加飾シート10は、加飾シート10の幅方向における中心WNから加飾シート10の第4端辺10dに向けて、図中の矢印A5に示されるように、幅方向外方に貼り付けられていく。次に、前後中央領域SB内における第2側方領域S2が貼り付けられる。当該第2側方領域S2において、加飾シート10は、加飾シート10の幅方向における中心WNから加飾シート10の第3端辺10cに向けて、図中の矢印A6に示されるように、幅方向外方に貼り付けられていく。このようにして、加飾シート10の前後中央領域SBが、ルーフ2に貼り付けられる。
第3に、加飾シート10の後方領域SCがルーフ2に貼り付けられていく。この工程において、まず、後方領域SC内における幅中央領域S0が貼り付けられる。当該幅中央領域S0において、加飾シート10は、前後中央領域SBとの境界から、加飾シート10の第2端辺10bに向けて、図中の矢印A7に示されるように、後方に貼り付けられていく。次に、加飾シート10の第2端辺10bを含む、後方領域SC内における第1側方領域S1が貼り付けられる。当該第1側方領域S1において、加飾シート10は、加飾シート10の幅方向における中心WNから、加飾シート10の第4端辺10dに向けて、図中の矢印A8に示されるように、幅方向外方に貼り付けられていく。次に、加飾シート10の第2端辺10bを含む、後方領域SC内における第2側方領域S2が貼り付けられる。当該第2側方領域S2において、加飾シート10は、加飾シート10の幅方向における中心WNから、加飾シート10の第3端辺10cに向けて、図中の矢印A9に示されるように、幅方向外方に貼り付けられていく。このようにして、加飾シート10の後方領域SCが、ルーフ2に貼り付けられる。
図2~図5に示された例において、粘着層20の第2面22には、凹部20Sが設けられている。凹部20Sは、第1方向DA及び第2方向DBに規則的に配列されている。このような具体例によれば、加飾シート10を被着体ABに貼り付ける際、加飾シート10及び被着体ABの間に凹部20Sに起因した隙間が生じる。凹部20Sは、周縁20Xをなす粘着層20の側端面に開口している。そして、加飾シート10と被着体ABとの間の流体を、凹部20S内で移動させることができる。したがって、加飾シート10と被着体ABとの間に閉じ込められた流体を、ルーフ2に貼り付けられた加飾シート10の周縁から排出できる。このような具体例によれば、加飾シート10と被着体ABとの間に生じる流体の滞留を効果的に抑制できる。
以上の工程によって、加飾シート10が被着体ABとしてのルーフ2に貼り付けられる。なお、以上の工程は、室温雰囲気の雰囲気において実施することができる。言い換えると、以上の工程は、例えば室温よりも高温の雰囲気の雰囲気において実施しなくてもよい。すなわち、本方法では、室温よりも高温の雰囲気によって、加飾シート10を全域的に加熱しなくてもよい。このような方法によれば、加飾シート10を容易に貼り付けることができる。
本明細書において「室温雰囲気」とは、温度調節を全く行っていない雰囲気だけでなく、作業者である人間にとって快適な環境を実現するための温度調節が行われている雰囲気も含む。室温雰囲気とは、例えば、15℃以上35℃の温度の雰囲気を含む。また、温度調節がされていない環境または作業者である人間にとって快適な温度に温度調節された環境において、作業者が加熱器具を用いて加飾シート10や被着体ABを局所的に加熱しながら作業を行うことも、室温雰囲気での実施に含まれる。加熱器具を用いて加飾シート10を局所的に加熱することによって、加飾シート10を局所的に収縮させることができる。これにより、作業前に平坦であった加飾シート10を、いくらか立体的な形状を有して湾曲した被着体ABに貼り付けることが可能となる。加熱器具として、ドライヤーが例示される。
図9に示された例において、セパレータ40は、複数の領域に分割されていてもよい。分割されたセパレータ40によれば、貼り付ける領域に応じ、セパレータ40を部分的に剥離できる。上述した例において、セパレータ40は、加飾シート10の前後方向における貼り付け順序にしたがって、前方領域SAに相当する部分、前後中央領域SBに相当する部分、及び、後方領域SCに相当する部分に分割されていてもよい。また、セパレータ40は、加飾シート10の幅方向における貼り付け順序にしたがって、幅中央領域S0に相当する部分、第1側方領域S1に相当する部分、及び、第2側方領域S2に相当する部分に分割されていてもよい。したがって、図9に示された例において、セパレータ40は、加飾シート10の貼り付け順序にしたがって、9つの領域に分割されていてもよい。この例によれば、粘着層20が、貼り付け対象となる部分のみにおいて粘着性を発揮し得る。これにより、加飾シート10の貼り付け作業における作業性を改善できる。
次に、本実施の形態の加飾シート10を有する自動車1の作用について説明する。
加飾シート10は、自動車1の外表面を構成する部材、すなわち、ルーフ2、ボンネット3、フェンダー4、バンパー5、ピラー6、ドア7、及びトランクリッド8等を被着体ABとする外装材として用いられ得る。これらの部材を含む、自動車1の外表面には、外部環境に存在する大気中の粉塵や水分等の異物が接触し得る。この異物は、加飾シート10の周縁10Xに付着しやすい。
例えば、図6に示された例のように、加飾シート10がルーフ2に貼り付けられる場合、自動車1が前方に移動することに起因して加飾シート10の第1端辺10aに異物が付着し易くなる。また、隠蔽する部材であるトランクリッド8やカバー9の構成によっては、後溝GRや側溝SR内に水分等の異物が滞留することもある。この場合、加飾シート10の第2端辺10b、第3端辺10c及び第4端辺10dは、異物と接触した状態に維持されることすら想定され得る。
従来技術として説明した加飾シートでは、粘着層の被着体に接触する面に溝部が概ね一様に設けられている。溝部は、加飾シートの貼り付け時に、加飾シート及び被着体の間の滞留する流体の排出経路をもたらす。この溝部は、粘着層の側端面に開口している。したがって、被着体に貼り付けられた状態において、加飾シートの周縁に付着した異物が、溝部に入り込むこともあった。特に自動車への適用においては、自動車の移動時における気圧によって、異物の溝部への浸入が促進され得る。
加飾シートの粘着層と被着体との間に流入した異物は、粘着層の被着体に対する粘着力を低下させる。結果として、加飾シートの耐久性は低下する。異物の流入による、加飾シートの耐久性の低下は、塗装に代えて恒常的に自動車に意匠性を付与する、加飾シート10の設置意義を害する致命的な不具合と言える。
このような従来技術の不具合に対し、本実施の形態による加飾シート10によれば、粘着層20は第2面22及び調整領域23を含んでいる。第2面22は、粘着層20の周縁20Xの少なくとも一部分に沿っている。主領域24は、周縁20Xの少なくとも一部分から離れている。調整領域23における凹部20Sの面積割合は、主領域24における凹部20Sの面積割合よりも小さい。これにともない、粘着層20の側端面における凹部20Sの開口面積の合計面積を低減できる。このような本実施の形態によれば、凹部20Sを通じて粘着層20と被着体ABとの間に異物が浸入することを抑制できる。また、異物が調整領域23において凹部20S内を移動することを抑制できる。したがって、粘着層20の凹部20S内に浸入した異物が、広がっていくことを抑制できる。これらにより、被着体ABに貼り付けられた加飾シート10の耐久性を向上できる。
調整領域23における凹部20Sの面積割合は、主領域24における凹部20Sの面積割合の30%以上70%以下でもよい。調整領域23における凹部20Sの面積割合を、主領域24における凹部20Sの面積割合の70%以下とすることで、調整領域23において十分な粘着力を確保できる。また、調整領域23における凹部20Sの面積割合を、主領域24における凹部20Sの面積割合の30%以上とすることで、加飾シート10の貼り付け時に、加飾シート10及び被着体AB間に介在する流体を効果的に排出できる。したがって、このような具体例によれば、一方では、主領域24に設けた凹部20Sによって、加飾シート10及び被着体AB間に介在する流体の滞留を抑制できる。また、他方では、調整領域23に設けた凹部20Sによって異物の侵入を抑制しながら、調整領域23において十分な粘着力を確保することで、加飾シート10の耐久性を向上できる。
図2に示されるように、調整領域23における凹部20Sの深さTAは、主領域24における凹部20Sの深さTBよりも小さくてもよい。このような具体例によっても、粘着層20の側端面における凹部20Sの開口面積の合計面積を低減できる。このような具体例によれば、凹部20Sを通じて粘着層20と被着体ABとの間に異物が浸入することを抑制できる。また、異物が調整領域23において凹部20S内を移動することを抑制できる。したがって、粘着層20の凹部20S内に浸入した異物が、広がっていくことを抑制できる。これらにより、被着体ABに貼り付けられた加飾シート10の耐久性を向上できる。
図3に示すように、粘着層20は、平面視において周縁20Xをなす4つの辺を有している。具体的には、粘着層20は、第1端辺20a、第2端辺20b、第3端辺20c、及び第4端辺20dを有している。調整領域23は、少なくとも一つの辺に沿って設けられている。このような具体例によれば、一定の方向から、より具体的には、調整領域23が設けられた辺に直交する方向から、粘着層20と被着体ABとの間に異物が浸入することを効果的に抑制できる。この具体例は、一定の方向から異物が加飾シート10と被着体ABとの間に浸入しやすい用途、例えば、自動車の外装材としての用途に、好適である。
図3に示すように、調整領域23は、粘着層20の全周縁20Xに沿って設けられてもよい。このような具体例によれば、周縁20Xの延びる方向に関わらず、積層方向NDに直交する方向から粘着層20に流入する異物を、効果的に低減できる。したがって、被着体ABの移動する方向にかかわらず、効果的に加飾シート10の耐久性を向上できる。
図7に示された例において、粘着層20の第1端辺20aは、自動車1の外表面に貼り付けられている。調整領域23は、第1端辺20aに沿って設けられている。自動車の外表面は風雨に曝される。したがって、自動車の外表面に貼り付けられた加飾シート10の第1端辺10aには異物が付着しやすくなる。粘着層20の調整領域23が、自動車1の外表面に貼り付けられることによって、加飾シート10と被着体ABとの間への異物の浸入を抑制できる。したがって、自動車1の外表面への適用に対して、本実施の形態の加飾シート10は好適であり、加飾シート10の耐久性を向上できる。
図7及び図8に示された例において、粘着層20の周縁20Xの一部をなす第2端辺20bは、トランクリッド8によって外部から隠蔽可能な後溝GRに貼り付けられている。粘着層20の周縁20Xの一部をなす第3端辺20c及び第4端辺20dは、カバー9によって外部から隠蔽可能な側溝GSに貼り付けられている。後溝GRや側溝GS等の隠蔽される部分には、雨水や汚れ等が滞留し得る。したがって、後溝GRや側溝GS等の隠蔽される部分に貼り付けられた加飾シート10の周縁10Xには異物が付着しやすくなる。粘着層20の調整領域23に含まれる周縁20Xが後溝GRや側溝GS内に貼り付けられることによって、加飾シート10と被着体ABとの間への異物の浸入を抑制できる。したがって、自動車の隠蔽される部分への適用に対して、この加飾シート10は好適であり、加飾シート10の耐久性を向上できる。
図7に示された例において、第1端辺20aに沿っている調整領域23は、ルーフ2の前縁2aに沿って延びている。第2端辺20bに沿っている調整領域23は、ルーフ2の後縁2bに沿って延びている。加飾シート10が自動車1のルーフ2に貼り付けられる外装材である場合、ルーフ2の前縁2aに沿って延びる第1端辺20a、及び、ルーフ2の後縁2bに沿って延びる第2端辺20bには、異物が付着しやすい。したがって、図示された例によれば、加飾シート10と被着体ABとの間への異物の浸入に起因した加飾シート10の耐久性の低下を効果的に抑制できる。
以上に説明してきた一実施の形態において、加飾シート10は、互いに対向する第1面21および第2面22を有する粘着層20と、粘着層20に第1面21側から積層された加飾層30と、を有している。第2面22には、複数の凹部20Sが設けられている。そして、粘着層20の周縁20Xの少なくとも一部分に沿った調整領域23における凹部20Sの面積割合は、当該少なくとも一部分から離れた主領域24における凹部20Sの面積割合より小さくてもよい。粘着層20の周縁20Xの少なくとも一部分に沿った調整領域23における凹部20Sの深さTAは、周縁20Xの少なくとも一部分から離れた主領域24における凹部20Sの深さTBより小さくてもよい。このような一実施の形態の加飾シート10によれば、第2面22に設けられた複数の凹部20Sによって、加飾シート10の貼り付け時に、粘着層20及び被着体ABの間に残留する流体を排出できる。これにより、流体の滞留を抑制できる。また、調整領域23における凹部20Sの面積割合や深さTAを、主領域24における凹部20Sの面積割合や深さTAより小さくすることによって、凹部20Sを通じて粘着層20及び被着体ABの間に異物が侵入することを抑制できる。これらにより、加飾シート10は、貼り付け時に流体の滞留を抑制しながら、貼り付け後に加飾シート10と被着体ABとの間への異物の侵入を抑制できる。したがって、被着体ABに適切に貼り付けられた加飾シート10の耐久性を向上できる。
一実施の形態を複数の具体例により説明してきたが、これらの具体例が一実施の形態を限定することを意図していない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施されることが可能であり、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行うことができる。
上述した具体例において、直線状の凹部20Sが規則的に配置された例を示した。直線状の凹部20Sは、不規則的に配置されてもよい。複数の直線状の凹部20Sが互いから離れて配置されてもよい。複数の凹部20Sは、互いに異なる形状や、互いに異なる寸法を有してもよい。凹部20Sは、直線状でなくてもよい。
図10に示すように、粘着層20は、平面視において互いに接続して配置された複数の凹部20Sを有していてもよい。図10において互いに接続した複数の凹部20Sは、互いから離れていてもよい。すなわち、複数の凹部20Sは、平面視において互いに分散して配置されていてもよい。各凹部20Sの平面視における形状は、円形状でもよいし、楕円形状でもよいし、三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形形状でもよい。
上述した具体例において、調整領域23における凹部20Sの面積割合が主領域24における凹部20Sの面積割合より小さく、且つ、調整領域23における凹部20Sの深さTAが主領域24における凹部20Sの深さTBより小さくなっていた。しかしながら、面積割合および深さのいずれか一方が、調整領域23及び主領域24と同程度となっていてもよい。
上述した具体例において、調整領域23内において凹部20Sの面積割合が一定となっていた。調整領域23内において凹部20Sの面積割合は一定でなくてもよい。調整領域23内において凹部20Sの面積割合は、粘着層20の周縁20Xに向かうにつれて、小さくなってもよい。
上述した具体例において、調整領域23内において凹部20Sの深さが一定となっていた。調整領域23内において凹部20Sの深さは一定でなくてもよい。調整領域23内において凹部20Sの深さは、粘着層20の周縁20Xに向かうにつれて、小さくなってもよい。
上述した具体例において、調整領域23及び主領域24の両方に凹部20Sが設けられていた。主領域24内のみに凹部20Sが設けられ、調整領域23に凹部20Sが設けられていなくてもよい。
上述した具体例において、調整領域23に含まれる粘着層20の端辺20b,20c,20dが隠蔽される部分GR,GSに配置されていた。この例において、隠蔽される部分GR,GS内に配置された端辺20b,20c,20dに沿って延びる調整領域23の部分が、その全幅LB,LC,LDの一部分だけ、隠蔽される部分GR,GS内に位置していた。隠蔽される部分GR,GS内に配置された端辺20b,20c,20dに沿って延びる調整領域23の部分が、その全幅LB,LC,LDに亘って、隠蔽される部分GR,GS内に位置していてもよい。
以上において上述した一実施の形態の具体例に対するいくつかの変形例を説明してきたが、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
以下、実施例を用いて本開示の一実施の形態をより詳細に説明するが、本開示はこの実施例に限定されるものではない。
加飾シートのサンプル1~5を作製した。作製されたサンプル1~5は、セパレータ、粘着層及び加飾層を、この順で含んでいた。サンプル1~5において、加飾層は同一とした。この加飾層は、上述した製造方法によって作製し、図2に示された層構成を有していた。
<サンプル1>
厚さ約100μmの紙基材の片面に、ポリエチレンをTダイ押出し機によりラミネートして、紙基材上に熱可塑性樹脂層を形成した。次に、熱可塑性樹脂層の露出面に、シリコーンをトルエンで希釈した溶液を塗布し、熱風乾燥することによって、熱可塑性樹脂層に剥離処理を施した。以上により、剥離性基材を得た。剥離性基材は、紙基材と熱可塑性樹脂層とを有し、熱可塑性樹脂層の露出面が剥離面となっていた。
その後、130℃の熱風を熱可塑性樹脂層に向けて吹き付けて、剥離性基材を加熱した。次に、熱可塑性樹脂層の剥離面に、エンボスロールを用いて、エンボス加工を行った。このエンボス加工において、エンボスロールのエンボス面を10N/cmの圧力によって、熱可塑性樹脂層の剥離面に押し付けた。これにより、図2に示された凸部40Sに相当する凸部を熱可塑性樹脂層の剥離面に形成した。このようにして、上述したセパレータ40に相当する剥離シートを得た。得られた剥離シートは、周縁に位置する周縁領域と、周縁領域に取り囲まれた中央領域と、を有した。周縁領域における凸部の面積割合は、中央領域における凸部の面積割合よりも小さくした。周縁領域における凸部の高さは、中央領域における凸部の高さと同程度とした。
次に、凸部が形成された剥離シートの剥離面に、イソシアネートを架橋剤とする溶剤型アクリル系粘着剤を塗布して、塗布膜を形成した。その後、塗布膜を熱風により乾燥して、剥離シートの剥離面上に粘着層を形成した。
剥離シート及び粘着層を含む積層体をエイジングした。エイジングとして、40℃雰囲気中に3日間、積層体を保管した。エイジング後に、紙基材を粘着層から剥がし、別途に用意した総厚み150μmの加飾層を粘着層に貼り付けた。以上により、サンプル1に係るセパレータ付きの加飾シートを製造した。
得られた加飾シートの加飾層、粘着層、及び剥離シートは、平面視において、100mm×100mmの寸法を有していた。粘着層は、主領域及び調整領域を有していた。粘着層の調整領域は、剥離シートの周縁領域に対面していた。粘着層の主領域は、剥離シートの中央領域に対面していた。主領域は、80mm×80mmの寸法を有していた。調整領域は、10mmの幅を有し、主領域に全周縁に沿って延びていた。
粘着層の厚みは50μmであった。主領域における凹部の面積割合は10%であった。調整領域における凹部の面積割合は2%であった。主領域における凹部の深さは40μmであった。調整領域における凹部の深さは40μmであった。凹部の配置は、図4及び図5に示された配置とした。
<サンプル2>
サンプル2の作製において、サンプル1とは異なるエンボス面を有するエンボスロールを用いて、サンプル2の剥離シートの凸部を形成した。その他において、サンプル2は、サンプル1と同様にして、作製された。
得られた加飾シートの加飾層、粘着層、及び剥離シートは、平面視において、100mm×100mmの寸法を有していた。粘着層は、主領域及び調整領域を有していた。粘着層の調整領域は、剥離シートの周縁領域に対面していた。粘着層の主領域は、剥離シートの中央領域に対面していた。主領域は、80mm×80mmの寸法を有していた。調整領域は、10mmの幅を有し、主領域に全周縁に沿って延びていた。
サンプル2について、粘着層の厚みは50μmであった。主領域における凹部の面積割合は20%であった。調整領域における凹部の面積割合は4%であった。主領域における凹部の深さは25μmであった。調整領域における凹部の深さは25μmであった。凹部は、ハニカム配列にて敷き詰められた六角角形の辺に沿って延びるようにした。
<サンプル3>
サンプル3の作製において、サンプル1とは異なるエンボス面を有するエンボスロールを用いて、サンプル3の剥離シートの凸部を形成した。その他において、サンプル3は、サンプル1と同様にして、作製された。
得られた加飾シートの加飾層、粘着層、及び剥離シートは、平面視において、100mm×100mmの寸法を有していた。粘着層は、主領域及び調整領域を有していた。粘着層の調整領域は、剥離シートの周縁領域に対面していた。粘着層の主領域は、剥離シートの中央領域に対面していた。主領域は、80mm×80mmの寸法を有していた。調整領域は、10mmの幅を有し、主領域に全周縁に沿って延びていた。
サンプル3について、粘着層の厚みは50μmであった。主領域における凹部の面積割合は30%であった。調整領域における凹部の面積割合は6%であった。主領域における凹部の深さは40μmであった。調整領域における凹部の深さは40μmであった。凹部は、ハニカム配列にて敷き詰められた六角角形の辺に沿って延びるようにした。
<サンプル4>
サンプル4の作製において、サンプル1とは異なるエンボス面を有するエンボスロールを用いて、サンプル4の剥離シートの凸部を形成した。その他において、サンプル4は、サンプル1と同様にして、作製された。
得られた加飾シートの加飾層、粘着層、及び剥離シートは、平面視において、100mm×100mmの寸法を有していた。粘着層は、主領域及び調整領域を有していた。粘着層の調整領域は、剥離シートの周縁領域に対面していた。粘着層の主領域は、剥離シートの中央領域に対面していた。主領域は、80mm×80mmの寸法を有していた。調整領域は、10mmの幅を有し、主領域に全周縁に沿って延びていた。
サンプル4について、粘着層の厚みは50μmであった。主領域における凹部の面積割合は80%であった。調整領域における凹部の面積割合は14%であった。主領域における凹部の深さは15μmであった。調整領域における凹部の深さは15μmであった。粘着層20には、多数の凹部が分散して配置されていた。多くの隣り合う凹部は互いに接続していた。凹部は、不規則的に配置されていいた。各凹部は、図10に示すように、曲線状の輪郭を有していた。各凹部は、平面視において略円形状であった。
<サンプル5>
サンプル5の作製において、サンプル1と異なるエンボス面を有するエンボスロールを用いて、サンプル5の剥離シートの凸部を形成した。その他において、サンプル5は、サンプル1と同様にして、作製された。
得られた加飾シートの加飾層、粘着層、及び剥離シートは、平面視において、100mm×100mmの寸法を有していた。粘着層は、主領域のみを有していた。したがって、粘着層は、サンプル1~4とは異なり、主領域及び調整領域に区分けされていなかった。
サンプル5について、粘着層の厚みは50μmであった。サンプル5について、凹部の深さは15μmであった。凹部は、ハニカム配列にて敷き詰められた六角角形の辺に沿って延びるようにした。
<サンプル6>
サンプル6の作製において、エンボスロールを用いなかった。したがって、粘着層の剥離シートと接触する面は、平坦であって、凹部は設けられていなかった。
得られた加飾シートの加飾層、粘着層、及び剥離シートは、平面視において、100mm×100mmの寸法を有していた。粘着層は、サンプル1~4とは異なり、主領域及び調整領域に区分けされていなかった。粘着層の厚みは50μmであった。
<評価1>
サンプル1~6に係るセパレータ付きの加飾シートからセパレータを剥がし、加飾シートを被着体に貼り付けた。加飾シートを被着体に貼り付ける際、プラスチック製のスキージによって加飾シートを被着体に向けて約10Nの力でおし付け、更にスキージを加飾シート上で周縁に向けて移動させることによって、加飾シート及び被着体の間の空気の排出を促した。スキージは、約50mmの幅を有していた。スキージの先端には、スキージ及び加飾シート間の摩擦を軽減するため、フェルトが貼り付けられていた。被着体は、塗装済鋼板とした。加飾シートの貼り付け作業は、25℃の雰囲気で実施した。加飾シートの貼り付け作業時、サンプルを加熱しなかった。加飾シートの貼り付け時および貼り付け後に、加飾シートと被着体との間における空気の有無を、約500ルクスの環境の下で複数の角度より観察し、評価した。評価結果を表1の評価1の欄に示す。
「Z」を記入したサンプルについては、スキージを用いても被着体と加飾シートとの間の空気を取り除くことができなかった。結果として、被着体に貼り付けられた加飾シートは、加飾シートと被着体との間に残存する空気に起因し、膨出した部分を有していた。
「A」を記入したサンプルについては、50N以上のプレッシャーを掛けながら加飾シートを被着体に貼り付けた際に、加飾シートと被着体との間に空気が入り込んだ。ただし、スキージを用いることによって、加飾シートと被着体との間から空気を排出できた。空気に起因して膨出した部分は、加飾シートに存在しなかった。
「AA」を記入したサンプルについては、加飾シートを被着体に貼り付けた際に、加飾シートと被着体との間に空気がほとんど入り込まなかった。加飾シートと被着体との間に入り込んだ僅かな空気は、スキージや手によって、加飾シートの周縁から容易に排出できた。
<評価2>
サンプル1~6に係るセパレータ付きの加飾シートを、それぞれ2つずつ用意した。各加飾シートからセパレータを剥がし、十分に脱脂された、100mm×100mmの寸法を有する塗装済鋼板に貼り付けた。塗装済鋼板に貼り付けられた加飾シートを24時間放置した。各サンプルにおいて、2つある塗装済鋼板付き加飾シートのうち一方だけを、ウインドウォッシャー液(マツダ社製 型番K500-W0-141T)に24時間浸漬させた。ウインドウォッシャー液に24時間浸漬させた塗装済鋼板付き加飾シートから、ガーゼでウインドウォッシャー液を拭き取った。加飾シートの貼り付け作業、ウインドウォッシャー液への浸漬作業、及びウインドウォッシャー液の拭き取り作業は、25℃の雰囲気で実施した。ウインドウォッシャー液に浸漬させた塗装済鋼板付き加飾シート、及び、ウインドウォッシャー液に浸漬させなかった塗装済鋼板付き加飾シートについて、それぞれ、剥離速度を50mm/minとして180度剥離強度試験を行い、塗装済鋼板に対する加飾シートの粘着力を計測した。180度剥離強度試験には、インスロン製の万能材料試験機(製品番号:5565)を使用した。180度剥離強度試験は、25℃、湿度50%の雰囲気で実施した。各サンプルにおいて、ウインドウォッシャー液に浸漬された加飾シートの粘着力と、ウインドウォッシャー液に浸漬されなかった加飾シートの粘着力と、を比較し、評価した。評価結果を表1の評価2の欄に示す。
「AA」と記載したサンプルについては、ウインドウォッシャー液に浸漬された加飾シートの粘着力が、ウインドウォッシャー液に浸漬されなかった加飾シートの粘着力と比較して、2N/25mm未満、低下していた。
「A」と記載したサンプルについては、ウインドウォッシャー液に浸漬された加飾シートの粘着力が、ウインドウォッシャー液に浸漬されなかった加飾シートの粘着力よりも、3N/25mm以上4N/25mm未満、低下していた。
「B」と記載したサンプルについては、ウインドウォッシャー液に浸漬された加飾シートの粘着力が、ウインドウォッシャー液に浸漬されなかった加飾シートの粘着力よりも、5N/25mm以上、低下していた。
Figure 2023082997000002
1:自動車、2:ルーフ、2a:前縁、2b:後縁、2c:側縁、2d:側縁、3:ボンネット、4:フェンダー、5:バンパー、6:ピラー、7:ドア、8:トランクリッド、9:カバー、10:加飾シート、10X:周縁、10a:第1端辺、10b:第2端辺、10c:第3端辺、10d:第4端辺、20:粘着層、20X:周縁、20a:第1端辺、20b:第2端辺、20c:第3端辺、20d:第4端辺、20S:凹部、21:第1面、22:第2面、23:調整領域、24:主領域、30:加飾層、31:基材層、32:絵柄層、33:保護層、33S:凹部、40:セパレータ、40S:凸部、AB:被着体、DA:第1方向、DB:第2方向、GR:後溝、GS:側溝、ND:積層方向

Claims (14)

  1. 互いに対向する第1面および第2面を有する粘着層と、
    前記粘着層に前記第1面側から積層された加飾層と、を備え、
    前記第2面に凹部が設けられ、
    前記粘着層の周縁の少なくとも一部分に沿った調整領域における前記凹部の面積割合は、前記周縁の前記少なくとも一部分から離れた主領域における前記凹部の面積割合より小さい、或いは、前記主領域だけに前記凹部が設けられている、加飾シート。
  2. 前記調整領域における前記凹部の深さは、前記主領域における前記凹部の深さより小さい、請求項1に記載の加飾シート。
  3. 前記調整領域における前記凹部の面積割合は、前記主領域における前記凹部の面積割合の30%以上70%以下である、請求項1又は2に記載の加飾シート。
  4. 互いに対向する第1面および第2面を有する粘着層と、
    前記粘着層に前記第1面側から積層された加飾層と、を備え、
    前記第2面に凹部が設けられ、
    前記粘着層の周縁の少なくとも一部分に沿った調整領域における前記凹部の深さは、前記周縁の少なくとも一部分から離れた主領域における前記凹部の深さより小さい、或いは、前記主領域だけに前記凹部が設けられている、加飾シート。
  5. 前記調整領域の幅は、10mm以上100mm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の加飾シート。
  6. 前記粘着層は、平面視において複数の辺を有し、
    前記調整領域は、少なくとも一つの辺に沿って設けられている、請求項1~5のいずれか一項に記載の加飾シート。
  7. 前記調整領域は、前記粘着層の全周縁に沿って設けられている、請求項1~6のいずれか一項に記載の加飾シート。
  8. 自動車の外装材として用いられる、請求項1~7のいずれか一項に記載の加飾シート。
  9. 前記自動車のルーフ、ボンネット、フェンダー、バンパー、ピラー、ドア又はトランクリッドを被着体とする外装材として用いられ、
    前記粘着層の周縁の前記少なくとも一部分は、前記自動車の外表面に貼り付けられる、請求項8に記載の加飾シート。
  10. 前記自動車のルーフ、ボンネット、フェンダー、バンパー、ピラー、ドア又はトランクリッドを被着体とする外装材として用いられ、
    前記粘着層の周縁の前記少なくとも一部分は、前記自動車の隠蔽可能な部分に貼り付けられている、請求項8又は9に記載の加飾シート。
  11. 前記自動車のルーフに貼り付けられる外装材として用いられ、
    前記調整領域は、前記ルーフの前縁及び後縁の少なくとも一方に沿って延びるようになる前記粘着層の辺に沿っている、請求項8~10のいずれか一項に記載の加飾シート。
  12. 請求項1~11のいずれか一項に記載の加飾シートを備える、自動車。
  13. 請求項1~12のいずれか一項に記載の加飾シートを被着体に貼り付ける工程を備える、加飾シートの貼り付け方法。
  14. 前記加飾シートを前記被着体に貼り付ける工程は、室温雰囲気で実施される、請求項13に記載の加飾シートの貼り付け方法。
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