JP2023082771A - パーキンソン病治療薬 - Google Patents

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雅丈 石内
Masatake Ishiuchi
亮 菅野
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Abstract

【課題】ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者における、効果的な治療および/または予防を提供すること。【解決手段】下記式で示される化合物(I)を含有するパーキンソン病を治療するための医薬組成物であって、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に、1日あたり、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を3mg用量で投与することを特徴とする、医薬組成物。JPEG2023082771000016.jpg4259【選択図】なし

Description

本発明は、パーキンソン病の治療および/または予防に関する。より詳細には、後述する化合物(I)を含有する医薬組成物を用いた、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者のための治療および/または予防に関する。
パーキンソン病は、振戦、動作緩慢、歩行および協調運動の困難などを特徴とする脳の疾患である。この疾患は筋運動を支配する脳の一部の損傷と関連している。現在臨床で行われているパーキンソン病の薬物療法は、主としてレボドパ(L-ドーパ)の投与に代表されるドパミン補充療法である。
パーキンソン病の初期段階では、患者は通常レボドパに対する良好な反応を享受するが、疾患が進行すると、レボドパはあまり有用でなくなる傾向がある。これはレボドパの効力の喪失によるものではなく、例えば「ウェアリング・オフ(wearing-off)現象」、「オン・オフ(on-off)現象」、ジスキネジアなどの運動合併症の発症によるものである。
「ウェアリング・オフ現象」は、レボドパ療法を受けているパーキンソン病患者で、薬効を発現するに十分な量のレボドパに暴露されているにも関わらず、レボドパが有効である期間が減少する現象であり、「オフ」状態が徐々に再発することを特徴とし、「オン」状態が短くなる。即ち、レボドパの治療効果が見られる期間が徐々に短くなる(レボドパを投与後に治療効果を示す時間が短縮される)現象のことで、レボドパ療法を受けているパーキンソン病患者において、病状の進行期に顕著に見られる現象である。
「オン・オフ現象」とは、レボドパなどによる薬剤治療における効果(「オン」状態、患者にパーキンソン病の症状がほとんど出ていない期間)が、突然、容認できないほどに失われ、パーキンソン状態(「オフ」状態)を発現することである。レボドパ療法を受けているパーキンソン病患者で、薬効を発現するのに十分な量のレボドパに暴露されている状態で発症する。しかしながら、該症状を発症しても、突然、治療効果が回復することがある。
ジスキネジアは、舞踏病(多動性の、目的のないダンスのような動き)様症状とジストニア(持続性の、異常な筋収縮)に大別することができる。レボドパ治療を受けた患者のほとんどがジスキネジアを経験し、患者の最大80 %で、治療の5年以内にジスキネジアを発症したとの報告もある。
下記式に示される化合物(I)は、アデノシンA2A受容体に親和性を有し、パーキンソン病治療薬として有用であることが知られている(特許文献1)。また、動物試験において、化合物(I)をレボドパと組み合わせて投与することで、ウェアリング・オフ現象が抑制され、ジスキネジアを悪化させることなくパーキンソン病の治療効果を発現させ得ることが報告されている(特許文献2)。
Figure 2023082771000001
化合物(I)については、健常人におけるPET試験結果から、2~3mgの1日1回用量とすることを記載する特許出願がある(特許文献3)。この出願は、80%の受容体占有率を与える投与であれば臨床的に意義のある応答を誘導できるという仮定のもとに、安全性の点から上記用量を提案するものである。しかしながら、同出願にはパーキンソン病患者に対する効果は示されておらず、加えて受容体占有率は血漿濃度に依存的であることから、効果は用量依存的(0.5~5mg用量)であることを示唆する。
国際公開第2005/063743号パンフレット 国際公開第2010/126082号パンフレット 国際公開第2016/087429号パンフレット
本発明の課題は、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者における、化合物(I)を用いた効果的な治療および/または予防を提供することにある。
発明者らは、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者における臨床試験において、化合物(I)の効果は必ずしも用量依存的ではないことを見出した。この結果は、先行技術から示唆される結果とは異なり、驚くべきものであった。
第1の実施形態において、本発明は以下の[1]~[13]に関する。
[1] 下記式で示される化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有するパーキンソン病を治療するための医薬組成物であって、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に、1日あたり、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を3mg用量で投与することを特徴とする、医薬組成物。
Figure 2023082771000002
[2] パーキンソン病の運動症状を改善させる、[1]に記載の医薬組成物。
[3] MDS-UPDRS Part IIIスコアを改善させる、[2]に記載の医薬組成物。
[3-1] 前記スコアを、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも2.0改善させる、[3]に記載の医薬組成物。
[3-2] 前記スコアを、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも6.0改善させる、[3]に記載の医薬組成物。
[3-3] 前記スコアを、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも3.0改善させる、[3]に記載の医薬組成物。
[3-4] 前記スコアを、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも7.0改善させる、[3]に記載の医薬組成物。
[3-5] 前記スコアを、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも4.0改善させる、[3]に記載の医薬組成物。
[3-6] 前記スコアを、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも8.0改善させる、[3]に記載の医薬組成物。
ここで、「本発明の医薬組成物で処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明の医薬組成物による治療開始前」には、例えば、図1のBaselineを含む。
[4] パーキンソン病の運動合併症を改善させる、[1]に記載の医薬組成物。
[5] 1日覚醒時間における平均オフ時間を減少させる、[4]に記載の医薬組成物。
[5-1] 前記平均オフ時間を、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも30分減少させる、[5]に記載の医薬組成物。
[5-2] 前記平均オフ時間を、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも30分減少させる、[5]に記載の医薬組成物。
[5-3] 前記平均オフ時間を、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも40分減少させる、[5]に記載の医薬組成物。
[5-4] 前記平均オフ時間を、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも40分減少させる、[5]に記載の医薬組成物。
[5-5] 前記平均オフ時間を、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも50分減少させる、[5]に記載の医薬組成物。
[5-6] 前記平均オフ時間を、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも50分減少させる、[5]に記載の医薬組成物。
ここで、「本発明の医薬組成物で処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明の医薬組成物による治療開始前」には、例えば、図2のBaselineを含む。
[6] 苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間を延長させる、[4]に記載の医薬組成物。
[6-1] 前記平均オン時間を、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも30分延長させる、[6]に記載の医薬組成物。
[6-2] 前記平均オン時間を、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも30分延長させる、[6]に記載の医薬組成物。
[6-3] 前記平均オン時間を、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも40分延長させる、[6]に記載の医薬組成物。
[6-4] 前記平均オン時間を、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも40分延長させる、[6]に記載の医薬組成物。
[6-5] 前記平均オン時間を、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも50分延長させる、[6]に記載の医薬組成物。
[6-6] 前記平均オン時間を、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも50分延長させる、[6]に記載の医薬組成物。
ここで、「本発明の医薬組成物で処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明の医薬組成物による治療開始前」には、例えば、図3のBaselineを含む。
[7] ウェアリング・オフ現象を改善する、[1]~[6]のいずれかに記載の医薬組成物。
[8] ウェアリング・オフ現象がレボドパ含有製剤の使用に伴うものである、[7]に記載の医薬組成物。
[9] レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者に投与される、[1]~[8]のいずれかに記載の医薬組成物。
[10] 進行期パーキンソン病患者に投与される、[1]~[9]のいずれかに記載の医薬組成物。
[11] ウェアリング・オフ現象を有するパーキンソン病患者に投与される、[1]~[10]のいずれかに記載の医薬組成物。
[12] 1日1回投与される、[1]~[11]のいずれかに記載の医薬組成物。
[13] 経口投与用である、[1]~[12]のいずれかに記載の医薬組成物。
上記[7]~[13]において、[3]の医薬組成物には、[3-1]~[3-6]の医薬組成物を含み、[5]の医薬組成物には、[5-1]~[5-6]の医薬組成物を含み、[6]の医薬組成物には、[6-1]~[6-6]の医薬組成物を含む。
第2の実施形態において、本発明は以下の[1]~[13]に関する。
[1] 下記式で示される化合物(I)またはその薬学的に許容される塩の有効量を、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に投与する工程を含む、パーキンソン病の治療方法であって、1日あたり、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を3mg用量で投与することを特徴とする、前記方法。
Figure 2023082771000003
[2] 前記パーキンソン病患者のパーキンソン病の運動症状を改善させる、[1]に記載の方法。
[3] 前記パーキンソン病患者のMDS-UPDRS Part IIIスコアを改善させる、[2]に記載の方法。
[3-1] 前記スコアを、本発明の方法で処置しないときと比較して少なくとも2.0改善させる、[3]に記載の方法。
[3-2] 前記スコアを、本発明の方法による治療開始前と比較して少なくとも6.0改善させる、[3]に記載の方法。
[3-3] 前記スコアを、本発明の方法で処置しないときと比較して少なくとも3.0改善させる、[3]に記載の方法。
[3-4] 前記スコアを、本発明の方法による治療開始前と比較して少なくとも7.0改善させる、[3]に記載の方法。
[3-5] 前記スコアを、本発明の方法で処置しないときと比較して少なくとも4.0改善させる、[3]に記載の方法。
[3-6] 前記スコアを、本発明の方法による治療開始前と比較して少なくとも8.0改善させる、[3]に記載の方法。
ここで、「本発明の方法で処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明の方法による治療開始前」には、例えば、図1のBaselineを含む。
[4] 前記パーキンソン病患者のパーキンソン病の運動合併症を改善させる、[1]に記載の方法。
[5] 前記パーキンソン病患者の1日覚醒時間における平均オフ時間を減少させる、[4]に記載の方法。
[5-1] 前記平均オフ時間を、本発明の方法で処置しないときと比較して少なくとも30分減少させる、[5]に記載の方法。
[5-2] 前記平均オフ時間を、本発明の方法による治療開始前と比較して少なくとも30分減少させる、[5]に記載の方法。
[5-3] 前記平均オフ時間を、本発明の方法で処置しないときと比較して少なくとも40分減少させる、[5]に記載の方法。
[5-4] 前記平均オフ時間を、本発明の方法による治療開始前と比較して少なくとも40分減少させる、[5]に記載の方法。
[5-5] 前記平均オフ時間を、本発明の方法で処置しないときと比較して少なくとも50分減少させる、[5]に記載の方法。
[5-6] 前記平均オフ時間を、本発明の方法による治療開始前と比較して少なくとも50分減少させる、[5]に記載の方法。
ここで、「本発明の方法で処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明の方法による治療開始前」には、例えば、図2のBaselineを含む。
[6] 前記パーキンソン病患者の苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間を延長させる、[4]に記載の方法。
[6-1] 前記平均オン時間を、本発明の方法で処置しないときと比較して少なくとも30分延長させる、[6]に記載の方法。
[6-2] 前記平均オン時間を、本発明の方法による治療開始前と比較して少なくとも30分延長させる、[6]に記載の方法。
[6-3] 前記平均オン時間を、本発明の方法で処置しないときと比較して少なくとも40分延長させる、[6]に記載の方法。
[6-4] 前記平均オン時間を、本発明の方法による治療開始前と比較して少なくとも40分延長させる、[6]に記載の方法。
[6-5] 前記平均オン時間を、本発明の方法で処置しないときと比較して少なくとも50分延長させる、[6]に記載の方法。
[6-6] 前記平均オン時間を、本発明の方法による治療開始前と比較して少なくとも50分延長させる、[6]に記載の方法。
ここで、「本発明の方法で処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明の方法による治療開始前」には、例えば、図3のBaselineを含む。
[7] 前記パーキンソン病患者のウェアリング・オフ現象が改善される、[1]~[6]のいずれかに記載の方法。
[8] ウェアリング・オフ現象がレボドパ含有製剤の使用に伴うものである、[7]に記載の方法。
[9] 前記パーキンソン病患者がレボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者である、[1]~[8]のいずれかに記載の方法。
[10] 前記パーキンソン病患者が進行期パーキンソン病患者である、[1]~[9]のいずれかに記載の方法。
[11] 前記パーキンソン病患者がウェアリング・オフ現象を有するパーキンソン病患者である、[1]~[10]のいずれかに記載の方法。
[12] 化合物(I)またはその薬学的に許容される塩が1日1回投与される、[1]~[11]のいずれかに記載の方法。
[13] 化合物(I)またはその薬学的に許容される塩が経口投与される、[1]~[12]のいずれかに記載の方法。
上記[7]~[13]において、[3]の方法には、[3-1]~[3-6]の方法を含み、[5]の方法には、[5-1]~[5-6]の方法を含み、[6]の方法には、[6-1]~[6-6]の方法を含む。
第3の実施形態において、本発明は以下の[1]~[13]に関する。
[1] パーキンソン病の治療に使用するための、下記式で示される化合物(I)またはその薬学的に許容される塩であって、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に、1日あたり、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を3mg用量で投与することを特徴とする、前記化合物(I)またはその薬学的に許容される塩。
Figure 2023082771000004
[2] パーキンソン病の運動症状を改善させる、[1]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[3] MDS-UPDRS Part IIIスコアを改善させる、[2]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[3-1] 前記スコアを、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも2.0改善させる、[3]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[3-2] 前記スコアを、本発明にしたがう治療開始前と比較して少なくとも6.0改善させる、[3]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[3-3] 前記スコアを、本発明にしたがい処置しないときと比較して少なくとも3.0改善させる、[3]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[3-4] 前記スコアを、本発明にしたがう治療開始前と比較して少なくとも7.0改善させる、[3]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[3-5] 前記スコアを、本発明にしたがい処置しないときと比較して少なくとも4.0改善させる、[3]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[3-6] 前記スコアを、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも8.0改善させる、[3]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
ここで、「本発明にしたがい処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明にしたがう治療開始前」には、例えば、図1のBaselineを含む。
[4] パーキンソン病の運動合併症を改善させる、[1]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[5] 1日覚醒時間における平均オフ時間を減少させる、[4]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[5-1] 前記平均オフ時間を、本発明にしたがい処置しないときと比較して少なくとも30分減少させる、[5]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[5-2] 前記平均オフ時間を、本発明にしたがう治療開始前と比較して少なくとも30分減少させる、[5]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[5-3] 前記平均オフ時間を、本発明にしたがい処置しないときと比較して少なくとも40分減少させる、[5]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[5-4] 前記平均オフ時間を、本発明にしたがう治療開始前と比較して少なくとも40分減少させる、[5]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[5-5] 前記平均オフ時間を、本発明にしたがい処置しないときと比較して少なくとも50分減少させる、[5]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[5-6] 前記平均オフ時間を、本発明にしたがう治療開始前と比較して少なくとも50分減少させる、[5]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
ここで、「本発明にしたがい処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明にしたがう治療開始前」には、例えば、図2のBaselineを含む。
[6] 苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間を延長させる、[4]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[6-1] 前記平均オン時間を、本発明にしたがい処置しないときと比較して少なくとも30分延長させる、[6]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[6-2] 前記平均オン時間を、本発明にしたがう治療開始前と比較して少なくとも30分延長させる、[6]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[6-3] 前記平均オン時間を、本発明にしたがい処置しないときと比較して少なくとも40分延長させる、[6]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[6-4] 前記平均オン時間を、本発明にしたがう治療開始前と比較して少なくとも40分延長させる、[6]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[6-5] 前記平均オン時間を、本発明にしたがい処置しないときと比較して少なくとも50分延長させる、[6]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[6-6] 前記平均オン時間を、本発明にしたがう治療開始前と比較して少なくとも50分延長させる、[6]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
ここで、「本発明にしたがい処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明にしたがう治療開始前」には、例えば、図3のBaselineを含む。
[7] ウェアリング・オフ現象を改善する、[1]~[6]のいずれかに記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[8] ウェアリング・オフ現象がレボドパ含有製剤の使用に伴うものである、[7]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[9] レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者に投与される、[1]~[8]のいずれかに記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[10] 進行期パーキンソン病患者に投与される、[1]~[9]のいずれかに記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[11] ウェアリング・オフ現象を有するパーキンソン病患者に投与される、[1]~[10]のいずれかに記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[12] 1日1回投与される、[1]~[11]のいずれかに記載に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
[13] 経口投与される、[1]~[12]のいずれかに記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
上記[7]~[13]において、[3]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩には、[3-1]~[3-6]を含み、[5]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩には、[5-1]~[5-6]を含み、[6]に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩には、[6-1]~[6-6]を含む。
第4の実施形態において、本発明は以下の[1]~[13]に関する。
[1] パーキンソン病を治療するための医薬組成物の製造における、下記式で示される化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を有効成分の使用であって、前記医薬組成物が、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に、1日あたり、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を3mg用量で投与することを特徴とする、前記使用。
Figure 2023082771000005
[2] 医薬組成物がパーキンソン病の運動症状を改善させる、[1]に記載の使用。
[3] 医薬組成物がMDS-UPDRS Part IIIスコアを改善させる、[2]に記載の使用。
[3-1] 前記スコアが、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも2.0改善させる、[3]に記載の使用。
[3-2] 前記スコアが、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも6.0改善させる、[3]に記載の使用。
[3-3] 前記スコアが、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも3.0改善する、[3]に記載の使用。
[3-4] 前記スコアが、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも7.0改善する、[3]に記載の使用。
[3-5] 前記スコアが、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも4.0改善する、[3]に記載の使用。
[3-6] 前記スコアが、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも8.0改善する、[3]に記載の使用。
ここで、「本発明の医薬組成物で処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明の医薬組成物による治療開始前」には、例えば、図1のBaselineを含む。
[4] 医薬組成物がパーキンソン病の運動合併症を改善させる、[1]に記載の使用。
[5] 医薬組成物が1日覚醒時間における平均オフ時間を減少させる、[4]に記載の使用。
[5-1] 前記平均オフ時間が、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも30分減少する、[5]に記載の使用。
[5-2] 前記平均オフ時間が、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも30分減少する、[5]に記載の使用。
[5-3] 前記平均オフ時間が、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも40分減少する、[5]に記載の使用。
[5-4] 前記平均オフ時間が、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも40分減少する、[5]に記載の使用。
[5-5] 前記平均オフ時間が、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも50分減少する、[5]に記載の使用。
[5-6] 前記平均オフ時間が、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも50分減少する、[5]に記載の使用。
ここで、「本発明の医薬組成物で処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明の医薬組成物による治療開始前」には、例えば、図2のBaselineを含む。
[6] 医薬組成物が苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間を延長させる、[4]に記載の使用。
[6-1] 前記平均オン時間が、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも30分延長する、[6]に記載の使用。
[6-2] 前記平均オン時間が、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも30分延長する、[6]に記載の使用。
[6-3] 前記平均オン時間が、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも40分延長する、[6]に記載の使用。
[6-4] 前記平均オン時間が、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも40分延長する、[6]に記載の使用。
[6-5] 前記平均オン時間が、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも50分延長する、[6]に記載の使用。
[6-6] 前記平均オン時間が、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも50分延長する、[6]に記載の使用。
ここで、「本発明の医薬組成物で処置しないとき」には、例えば、プラセボを投与した場合を含み、「本発明の医薬組成物による治療開始前」には、例えば、図3のBaselineを含む。
[7] 医薬組成物がウェアリング・オフ現象を改善する、[1]~[6]のいずれかに記載の使用。
[8] ウェアリング・オフ現象がレボドパ含有製剤の使用に伴うものである、[7]に記載の使用。
[9] パーキンソン病患者がレボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者である、[1]~[8]のいずれかに記載の使用。
[10] パーキンソン病患者が進行期パーキンソン病患者である、[1]~[9]のいずれかに記載の使用。
[11] パーキンソン病患者がウェアリング・オフ現象を有するパーキンソン病患者である、[1]~[10]のいずれかに記載の使用。
[12] 医薬組成物が1日1回投与される、[1]~[11]のいずれかに記載の使用。
[13] 医薬組成物が経口投与用である、[1]~[12]のいずれかに記載の使用。
上記[7]~[13]において、[3]の使用には、[3-1]~[3-6]の使用を含み、[5]の使用には、[5-1]~[5-6]の使用を含み、[6]の使用には、[6-1]~[6-6]の使用を含む。
本発明により、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者、とくにレボドパ含有製剤での治療では十分な効果が望めない患者の治療が可能になる。
図1は、MDS-UPDRS Part IIIスコアのWeek 2時点(治験薬投与前)からの変化量を示す。化合物(I) 3mg投与群(-〇-)、化合物(I) 6mg投与群(-●-)、プラセボ群(-▲-)。* p<0.05 図2は、1日覚醒時間における平均オフ時間のWeek 2からの変化量を示す。化合物(I) 3mg投与群(-〇-)、化合物(I) 6mg投与群(-●-)、プラセボ群(-▲-)。* p<0.05※有効性解析対象集団のうち、下記を全て満たした被験者を対象に評価した。・事前検査で症状日誌記載のトレーニングを受け、1次登録日(Week 0)にトレーニングの達成確認ができた被験者・Week 0 来院前7 日間のうち4 日分以上の適切に記載された症状日誌で、1日平均オフ時間が2 時間以上である被験者・2次登録日(Week2)来院前7日間のうち4日分以上の適切に記載された症状日誌から、ウェアリング・オフ現象の発現が認められる被験者 図3は、苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間のWeek 2からの変化量を示す。化合物(I) 3mg投与群(-〇-)、化合物(I) 6mg投与群(-●-)、プラセボ群(-▲-)。* p<0.05※有効性解析対象集団のうち、下記を全て満たした被験者を対象に評価した。・事前検査で症状日誌記載のトレーニングを受け、1次登録日(Week 0)にトレーニングの達成確認ができた被験者・Week 0 来院前7 日間のうち4 日分以上の適切に記載された症状日誌で、1日平均オフ時間が2時間以上である被験者・2次登録日(Week2)来院前7日間のうち4日分以上の適切に記載された症状日誌から、ウェアリング・オフ現象の発現が認められる被験者
医薬組成物
本発明の医薬組成物は、下記式で示される化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を含有するパーキンソン病を治療するための医薬組成物である。
Figure 2023082771000006
化合物(I)は、アデノシンA2A受容体拮抗作用を有するチアゾール誘導体であり、運動障害の治療および/または予防剤、パーキンソン病の治療および/または予防剤として有用なことが知られている(前掲WO2005/063743、WO2010/126082)。
化合物(I)は、従来公知の方法に従って製造することができ、例えばWO2005/063743の実施例504などに記載の方法により製造することができる。
化合物(I)の薬学的に許容される塩は、例えば薬学的に許容される酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩などを包含する。化合物(I)の薬学的に許容される酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩などの有機酸塩などがあげられ、薬学的に許容される金属塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩などがあげられ、薬学的に許容されるアンモニウム塩としては、例えばアンモニウム、テトラメチルアンモニウムなどの塩があげられ、薬学的に許容される有機アミン付加塩としては、例えばモルホリン、ピペリジンなどの付加塩があげられ、薬学的に許容されるアミノ酸付加塩としては、例えばリジン、グリシン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの付加塩があげられる。
化合物(I)の塩を取得したいとき、化合物(I)が塩の形で得られるときはそのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られるときは、化合物(I)を適当な溶媒に溶解または懸濁し、酸または塩基を加えて塩を形成させて単離、精製すればよい。
また、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩は、水または各種溶媒との付加物の形で存在することもあるが、これらの付加物も本発明に使用することができる。
「パーキンソン病」は、年齢とともに徐々に進行する神経変性疾患である。特徴的な症状は、例えば安静時振戦、固縮、無動、姿勢反射障害等であり、これらはパーキンソン病の4大症状といわれる。病理学的には、錐体外路系の一部である黒質から線条体へ投射するドパミン性神経細胞の変性・脱落およびレビー小体の出現が見られ、線条体ドパミン含量の顕著な低下が認められる。パーキンソン病の治療は、不足したドパミンを補うドパミン補充療法が基本であり、中でも、レボドパ含有製剤での治療が最もスタンダードな治療法である。本発明の医薬組成物は、そのような「ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者」に投与されるものであり、より好ましい態様としては、「レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者」に投与されるものである。
本発明において、「ドパミン補充療法」とは、不足しているドパミンを補う治療方法であって、レボドパ含有製剤による治療のほか、レボドパのプロドラッグや、ドパミンの補充につながるドパミンアゴニスト、MAO-B(モノアミン酸化酵素B)阻害剤、COMT(カテコール-O-メチル転移酵素)阻害剤、抗コリン剤、ドパミン放出促進剤(アマンタジンなど)、ゾニサミドによる処置等による治療も含まれる。
「レボドパ含有製剤」は、レボドパまたはその塩、水和物を有効成分として含有している医薬組成物であれば、特に限定されない。例えば、レボドパのみを有効成分として含有する製剤のほか、末梢におけるドーパ脱炭酸酵素阻害剤であるカルビドパまたはベンセラジドとの2剤の合剤、さらに前記2剤に末梢でのカテコール-O-メチル転移酵素阻害剤であるエンタカポンを加えた3剤の合剤なども「レボドパ含有製剤」に包含される。市販の「レボドパ含有製剤」としては、例えば、メネシット(登録商標)、イーシードパール(登録商標)、ドパール(登録商標)、マドパー(登録商標)、ドパストン(登録商標)、ドパゾール(登録商標)、カルコーパ(登録商標)、ドパコール(登録商標)、ネオドパストン(登録商標)、パーキストン(登録商標)、レプリントン(登録商標)、デュオドーパ(登録商標)、スタレボ(登録商標)、ネオドパゾール(登録商標)、Sinemet(登録商標)、Parcopa(登録商標)、Stalevo(登録商標)、Rytary(登録商標)、Duopa(登録商標)などがあげられる。
「レボドパのプロドラッグ」としては、開発中のXP21279(XenoPort社)などが挙げられる。
「ドパミンアゴニスト」としては、カベルゴリン、ペルゴリド、ブロモクリプチン、プラミペキソール、ロピニロール、タリペキソールなどが挙げられる。「MAO-B阻害剤」としては、セレギリン、ラサギリン、サフィナミドなどが挙げられる。「COMT阻害剤」としては、エンタカポン、トルカポン、オピカポンなどが挙げられる。「抗コリン剤」としては、トリヘキシフェニジル、ビペリデン、プロフェナミン、メチキセン、プロメタジンなどが挙げられる。
本発明において、「ドパミン補充療法」は、典型的には「レボドパ含有製剤」の投与である。
本発明の医薬組成物は、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に、1日あたり、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を有効成分として3mg用量で対象に投与される。
本発明の医薬組成物は、1日あたり、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を有効成分として3mg用量で対象に投与される限り、どのように投与されてもよい。すなわち、複数回に分けて投与されてもよいし、1回で投与されてもよい。好ましくは、本発明の医薬組成物は、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩として3mgが、1日1回投与される。
本発明の医薬組成物は、レボドパ含有製剤などのドパミン補充療法と同時に使用されてもよいし、時間を置いて別々に使用されてもよい。
本発明の医薬組成物は上記のように投与されることにより、パーキンソン病の運動症状を改善させる。「パーキンソン病の運動症状」としては、前述した安静時振戦、固縮、無動、姿勢反射障害の4大症状が挙げられるが、これらに限定されない。
「パーキンソン病の運動症状」には、レボドパ含有製剤などのドパミン補充療法の継続に伴って発現する運動症状(例えば、ウェアリング・オフ現象、オン・オフ現象、ジスキネジアなどの運動合併症)も包含される。
「パーキンソン病の運動症状」の改善は、例えば、MDS-UPDRS Part IIIスコアの改善によって評価することができる。「MDS-UPDRS」は、Motor Disorder Society(MDS)によって開発された統一パーキンソン病評価スケール(Unified Parkinson's Disease Rating Scale(UPDRS))であり、非運動性および運動性の日常生活体験や運動合併症など、パーキンソン病のさまざまな側面を評価する。「MDS-UPDRS Part IIIスコア」は、MDS-UPDRSのうち運動機能を評価するPart IIIのスコアである。「MDS-UPDRS」は、適宜改訂されており、その最新版はMDSのWebサイトで公開されている(https://www.movementdisorders.org/MDS/MDS-Rating-Scales/MDS-Unified-Parkinsons-Disease-Rating-Scale-MDS-UPDRS.htm)。
本発明の医薬組成物は、例えば、MDS-UPDRS Part IIIスコアを、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも2.0、好ましくは少なくとも3.0、より好ましくは少なくとも4.0改善させる。なお、「本発明の医薬組成物で処置しないとき」には、例えば、後述する臨床試験などにおいて、プラセボを投与した場合も含む。
あるいは、本発明の医薬組成物は、MDS-UPDRS Part IIIスコアを、例えば本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも6.0、好ましくは少なくとも7.0、より好ましくは少なくとも8.0改善させる。なお、「本発明の医薬組成物による治療開始前」とは、例えば、図1のBaselineを含む。
本発明の医薬組成物はまた、上記のように投与されることにより、パーキンソン病の運動合併症を改善させる。レボドパ含有製剤などのドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者では、レボドパを長期服用することにより、例えばウェアリング・オフ現象、オン・オフ現象、ジスキネジア等の運動合併症等を生じることが知られている。本発明において、「パーキンソン病の運動合併症」は、典型的には、このようなレボドパ含有製剤による治療に伴うウェアリング・オフ現象、オン・オフ現象、ジスキネジア等の運動合併症である。
「パーキンソン病の運動合併症」の改善は、例えば、1日覚醒時間における平均オフ時間の減少によって評価することができる。ここで、「1日覚醒時間」とは、1日のうち覚醒している時間の総計を意味し、24時間から睡眠時間を差し引いた時間に該当する。「オフ時間」とはレボドパ含有製剤の効果が認められない時間を意味し、「1日覚醒時間における平均オフ時間」とは、1日覚醒時間に占めるオフ時間の観察期間中の平均値を意味する。「オフ時間」は、患者の症状日誌など、基本的に患者の報告(主観)に基づいて認定する。
本発明の医薬組成物は、例えば、1日覚醒時間における平均オフ時間を、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも30分、好ましくは少なくとも40分、より好ましくは少なくとも50分減少させる。なお、「本発明の医薬組成物で処置しないとき」には、例えば、後述する臨床試験などにおいて、プラセボを投与した場合も含む。
本発明の医薬組成物は、例えば、1日覚醒時間における平均オフ時間を、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも30分、好ましくは少なくとも40分、より好ましくは少なくとも50分減少させる。なお、「本発明の医薬組成物による治療開始前」とは、例えば、図2のBaselineを含む。
本発明の医薬組成物はまた、上記のように投与されることにより、苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間を延長させる。「苦痛に感じるジスキネジア」とは、患者(被験者)が苦痛と感じるジスキネジアであり、「オン時間」とは、レボドパ含有製剤などのドパミン補充療法の効果が認められる時間を意味する。「苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間」は、1日のオン時間のうち、患者が苦痛と感じるジスキネジアを経験したオン時間を除いたオン時間の観察期間中における平均値を意味する。「苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間」は、症状日誌など基本的に患者の主観に基づいて認定される。ジスキネジアの影響(重症度)は様々であり、ジスキネジアの無い時間や患者が「苦痛に感じないジスキネジアを伴うオン時間」は、1日の“good time(良好な時間)"と強く相関する。これに対し、「苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間」はオフ時間と同様に運動機能に関して"bad time"と考えられている(Hauser et al. Mov Disord. 2004 Dec;19(12):1409-13. doi: 10.1002/mds.20248参照)。
本発明の医薬組成物は、例えば苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間を、本発明の医薬組成物で処置しないときと比較して少なくとも30分、好ましくは少なくとも40分、より好ましくは少なくとも50分延長させる。なお、「本発明の医薬組成物で処置しないとき」には、例えば、後述する臨床試験などにおいて、プラセボを投与した場合も含む。
本発明の医薬組成物は、例えば苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間を、本発明の医薬組成物による治療開始前と比較して少なくとも30分、好ましくは少なくとも40分、より好ましくは少なくとも50分延長させる。なお、「本発明の医薬組成物による治療開始前」とは、例えば、図3のBaselineを含む。
本発明の医薬組成物は、上記のように投与されることにより、ウェアリング・オフ現象を改善する。前述したように、レボドパ含有製剤などのドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者では、薬効を発現するに十分なレボドパの量が暴露されているにも関わらず、ドパミン補充療法が有効である期間が減少する現象がみられる。
上記したような効果から、本発明の医薬組成物は、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に好適に投与される。とくに、ウェアリング・オフ現象、オン・オフ現象、ジスキネジア等の運動合併症が現れる以降の進行期パーキンソン病患者にも、好適に投与される。
本発明の医薬組成物は、ウェアリング・オフ現象を有するパーキンソン病患者に好適に投与される。
本発明の医薬組成物は、前述のように、レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者に投与される。したがって、本発明の医薬組成物は、レボドパ含有製剤服用患者の補助療法、すなわちレボドパ含有製剤のみでは十分な治療効果が得られない患者に対する補助的な治療方法として利用できる。また、本発明の医薬組成物はレボドパ含有製剤と併用して使用され、パーキンソン病患者の運動症状を改善する。また、オフ時間を減少させ、ウェアリング・オフ現象を改善させる。さらに、苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除くオン時間を増加させる。
上記においては、運動症状の評価指標としてMDS-UPDRS Part IIIスコアを挙げたが、パーキンソン病の評価には、他にも様々な指標がある。例えば、m Hoehn&Yahr scale(modified Hoehn and Yahr Scale:修正版Hoehn & Yahr scale)は、パーキンソン病の病気の重症度を示す指標として使用されている。臨床全般改善度(CGI-I: Clinical global impression-improvement)は、臨床全般の改善度を7段階で評価する。本発明の医薬組成物の効果は、これらの医師による評価と、症状日誌などの患者の主観的評価により評価できる。
本発明の医薬組成物は、化合物(I)を薬学的に許容される一種またはそれ以上の担体(例えば、希釈剤、溶剤、賦形剤など)と一緒に混合し、製剤学の技術分野においてよく知られている任意の方法により製造される。投与経路や投与形態は、1日あたり、有効成分として3mg用量の化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を与える限り、特に限定されない。
本発明の医薬組成物は、化合物(I)を単独の有効成分として含んでもよいし、任意の他の治療のための有効成分との組み合わせて(配合して)含んでもよい。好ましくは、本発明の医薬組成物は化合物(I)を単独の有効成分として含有する。
投与経路としては、治療に際し最も効果的なものを使用するのが望ましく、経口投与または、例えば静脈内、経皮などの非経口投与をあげることができる。好ましくは、本発明の医薬組成物は経口投与され、投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤などがあげられる。
錠剤やカプセル剤は、乳糖などの賦形剤、澱粉などの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロースなどの結合剤などを用いて製造できる。
注射剤は、塩溶液、ブドウ糖溶液または塩水とブドウ糖溶液の混合液などの希釈剤または溶剤などを用いて製造できる。外用剤としては、例えば軟膏剤、クリーム剤、リニメント剤、ローション剤、パップ剤、プラスター剤、テープ剤などがあげられる。適当な基剤に活性成分を溶解または混合分散して製造できる。
本発明の医薬組成物は、本発明の目的に反しない範囲で、レボドパ含有製剤などのドパミン補充療法以外に、他のパーキンソン病治療薬と組み合わせて使用(併用)されてもよい。
本発明の医薬組成物は、1日1回投与される場合、1回分の製剤に3mgの化合物(I)を含有する。例えば、1回1錠服用の錠剤の場合、1錠中に3mgの化合物(I)を薬学的に許容される担体とともに含有する。1回2錠服用の錠剤の場合には、1錠中に1.5mgの化合物(I)を薬学的に許容される担体とともに含有する。1回3錠以上、1回半錠服用の場合や、他の投与形態の場合も同様である。
本発明の医薬組成物は、上述した用法用量、例えば、「ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に、1日あたり、3mg用量で投与される」、「レボドパ含有製剤服用患者の補助療法として使用される」、「レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者に、1日あたり、3mg用量で投与される」、「レボドパ含有製剤服用患者の補助療法として使用される」などの表示(添付文書やパッケージ)とともに製品化される。
パーキンソン病の治療方法
本発明は、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者の治療方法であって、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を有効成分として、1日あたり、3mg用量で投与することを含む治療方法も提供する。
本発明は、パーキンソン病の治療方法であって、レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者に、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を有効成分として、1日あたり、3mg用量で投与することを含む治療方法も提供する。
本発明は、進行期パーキンソン病患者の治療方法であって、レボドパ含有製剤などのドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を有効成分として、1日あたり、3mg用量で投与することを含む治療方法も提供する。
本発明は、ウェアリング・オフ現象を有するパーキンソン病患者の治療方法であって、レボドパ含有製剤などのドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を有効成分として、1日あたり、3mg用量で投与することを含む治療方法も提供する。
本発明は、パーキンソン病の治療方法であって、レボドパ含有製剤による処置などのドパミン補充療法と、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を有効成分として、1日あたり、3mg用量での処置と併用することを含む治療方法も提供する。
本発明の治療方法は、パーキンソン病の運動症状を改善させる。また、オフ時間を減少させ、ウェアリング・オフ現象を改善される。さらに、苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除くオン時間を増加させる。
その他、本発明の治療方法の詳細は、本発明の医薬組成物について記載したとおりである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1:ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者を対象とした臨床試験]
ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者を対象とした臨床試験の方法及び結果を以下に示す。
(1.試験方法)
(1-1)対象:
レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者
(1-2)治験デザイン:
多施設共同ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験
(1-3)用法・用量:
化合物(I) 3mg, 化合物(I) 6mg又はプラセボを1日1回
(1-4)投与製剤:
化合物(I)を有効成分として、それぞれ3mgまたは6mg含有する錠剤
(1-5)投与方法・投与期間:
以下の方法により、単盲検期、二重盲検期の順で投与する。
単盲検期:朝食後にプラセボを単盲検下で2週間経口投与する。被験者が朝食を摂らない場合には、朝に投与する。
二重盲検期:朝食後に化合物(I)3mg、化合物(I)6mg、又はプラセボを二重盲検下で24週間経口投与する。被験者が朝食を摂らない場合には、朝に投与する。
Figure 2023082771000007
(1-7)対象患者選択基準:
以下の表2の通り
Figure 2023082771000008
Figure 2023082771000009
Figure 2023082771000010
(1-8)本試験の被験者内訳:
以下の表3の通りであるが、2次登録された502名の被験者のうち、化合物(I) 3mg/日群に168名、化合物(I) 6mg/日群に167名、プラセボ群に167名が割り付けられ、治験薬の投与を受けた。このうち、化合物(I) 6mg/日群に割り付けられた1名を除く501名が有効性の主たる解析対象とされた。
Figure 2023082771000011
(1-9)評価方法:
本試験に参加した被験者について、パーキンソン病の運動症状に対する評価指標であるMovement disorder society-unified Parkinson’s disease rating scale(MDS-UPDRS)Part IIIスコア、並びに運動合併症に対する評価指標である1日覚醒時間における平均オフ時間、及び苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間を二重盲検期の初回投与直前(Week 2)から経時的に測定した。MDS-UPDRS Part IIIスコアは、治験担当医師によって判定された。1日覚醒時間における平均オフ時間、及び苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間は、被験者の記載する症状日誌を基に算出した。
(1-10)統計解析方法:
各評価指標に対する結果を得るために行った統計解析の手法について以下に説明する。
MDS-UPDRS Part IIIスコア:
応答変数:各時点におけるMDS-UPDRS Part IIIスコアの変化量、説明変数:治療群、2次登録時のMDS-UPDRS Part IIIスコア、時点、Week 0時の平均オフ時間カテゴリ(< 2時間、>= 2時間)、治療群と時点の交互作用として、Mixed Model for Repeated Measures (MMRM)を行った。Week 26の最小2乗平均値について、MMRMの下で各化合物(I)群とプラセボ群との差についてt検定を実施した。なお、第一種の過誤確率を維持するため閉検定手順を使用し、6mg/日群vsプラセボ群、3mg/日群vsプラセボ群の順に有意差が得られなくなるまで検定を実施した。
運動合併症に対する評価指標である1日覚醒時間における平均オフ時間:
応答変数:各時点における平均オフ時間の変化量、説明変数:治療群、2次登録時の平均オフ時間、時点、Week 0時の平均オフ時間カテゴリ(< 2時間、>= 2時間)、治療群と時点の交互作用として、Mixed Model for Repeated Measures (MMRM)を行った。Week 26の最小2乗平均値について、MMRMの下で各化合物(I)群とプラセボ群との差についてt検定を実施した。用量間及び評価項目間の多重性は考慮していないため、検証的な判断は行わなかった。
苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間:
応答変数:各時点における苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間の変化量、説明変数:治療群、2次登録時の苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間、時点、Week 0時の平均オフ時間カテゴリ(< 2時間、>= 2時間)、治療群と時点の交互作用として、Mixed Model for Repeated Measures (MMRM)を行った。Week 26の最小2乗平均値について、MMRMの下で各化合物(I)群とプラセボ群との差についてt検定を実施した。用量間及び評価項目間の多重性は考慮していないため、検証的な判断は行わなかった。
(2.試験結果)
図1に示すように、有効性の評価項目である、Week 26 時点におけるMDS-UPDRS Part IIIスコアのWeek 2時点(治験薬投与前)からの変化量の最小二乗平均値(95%信頼区間)は、プラセボ群(n=145)で-5.2 (-6.5, -3.9)、化合物(I) 3mg/日群(n=141)で-7.8 (-9.0, -6.5)、化合物(I) 6mg/日群(n=151)で-7.0 (-8.3, -5.8)であった。またプラセボ群との差は、それぞれ化合物(I) 3mg/日群で-2.5 (-4.3, -0.7; p=0.006)、化合物(I) 6mg/日群で-1.8 (-3.6, 0.0; p=0.049)であり、その差は化合物(I) 3mg/日群の方が化合物(I) 6mg/日群よりも大きかった。またいずれの化合物(I)投与群においてもプラセボ群よりも、MDS-UPDRS Part IIIスコアの改善傾向を認めた。
図2に示すように、有効性の評価項目である、Week 26 時点における1 日覚醒時間における平均オフ時間のWeek 2時点(治験薬投与前)からの変化量の最小二乗平均値(95%信頼区間)は、プラセボ群(n=70)で-0.05 時間 (-0.53, 0.42 時間)、化合物(I) 3mg/日群(n=70)で-0.89 時間 (-1.37, -0.42 時間)、化合物(I) 6mg/日群(n=75)で-0.65 時間 (-1.12, -0.18 時間)であった。またプラセボ群との差は、それぞれ化合物(I) 3mg/日群で-0.84 時間 (-1.51, -0.17 時間; p=0.0146)、化合物(I) 6mg/日群で-0.60 時間 (-1.26, 0.07 時間; p=0.0782)であり、その差は化合物(I) 3mg/日群の方が化合物(I) 6mg/日群よりも大きかった。さらに化合物(I) 3mg/日群におけるp-valueは0.05未満であり、プラセボ群に比し、1日覚醒時間における平均オフ時間の短縮傾向を認めた。
図3に示すように、有効性の評価項目である、Week 26 時点における苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間のWeek 2時点(治験薬投与前)からの変化量の最小二乗平均値(95%信頼区間)は、プラセボ群(n=70)で0.03 時間 (-0.50, 0.57 時間)、化合物(I) 3mg/日群(n=70)で0.88 時間 (0.34, 1.42 時間)、化合物(I) 6mg/日群(n=75)で0.47 時間 (-0.05, 1.00 時間)であった。またプラセボ群との差は、それぞれ化合物(I) 3mg/日群で0.85 時間 (0.09, 1.61 時間; p=0.0293)、化合物(I) 6mg/日群で0.44 時間 (-0.31, 1.19 時間; p=0.2499)であり、その差は化合物(I) 3mg/日群の方が化合物(I) 6mg/日群よりも大きかった。さらに化合物(I) 3mg/日群におけるp-valueは0.05未満であり、プラセボ群に比し、苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間の延長傾向を認めた。
本発明は、レボドパ含有製剤などのドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に対する併用または補助療法として有用である。とくに、本発明の医薬組成物は、進行期パーキンソン病患者の治療に有用である。

Claims (16)

  1. 下記式で示される化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有するパーキンソン病を治療するための医薬組成物であって、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に、1日あたり、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を3mg用量で投与することを特徴とする、医薬組成物。
    Figure 2023082771000012
  2. パーキンソン病の運動症状を改善させる、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. MDS-UPDRS Part IIIスコアを改善させる、請求項2に記載の医薬組成物。
  4. パーキンソン病の運動合併症を改善させる、請求項1に記載の医薬組成物。
  5. 1日覚醒時間における平均オフ時間を減少させる、請求項4に記載の医薬組成物。
  6. 苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間を除いた平均オン時間を延長させる、請求項4に記載の医薬組成物。
  7. ウェアリング・オフ現象を改善する、請求項1~6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  8. ウェアリング・オフ現象がレボドパ含有製剤の使用に伴うものである、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者に投与される、請求項1~8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  10. 進行期パーキンソン病患者に投与される、請求項1~9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  11. ウェアリング・オフ現象を有するパーキンソン病患者に投与される、請求項1~10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  12. 1日1回投与される、請求項1~11のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  13. 経口投与用である、請求項1~12のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  14. 下記式で示される化合物(I)またはその薬学的に許容される塩の有効量を、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に投与する工程を含む、パーキンソン病の治療方法であって、1日あたり、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を3mg用量で投与することを特徴とする、前記方法。
    Figure 2023082771000013
  15. パーキンソン病の治療に使用するための、下記式で示される化合物(I)またはその薬学的に許容される塩であって、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に、1日あたり、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を3mg用量で投与することを特徴とする、前記化合物(I)またはその薬学的に許容される塩。
    Figure 2023082771000014
  16. パーキンソン病を治療するための医薬組成物の製造における、下記式で示される化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を有効成分の使用であって、前記医薬組成物が、ドパミン補充療法で治療中のパーキンソン病患者に、1日あたり、化合物(I)またはその薬学的に許容される塩を3mg用量で投与することを特徴とする、前記使用。
    Figure 2023082771000015
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