JP2023080717A - プラグインアダプタ及びプラグイン式ブレーカの製造方法 - Google Patents

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Yuji Shinohara
大貴 三浦
Daiki Miura
聡 村田
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Abstract

【課題】異なる構造の複数のブレーカに適合することができ、且つ電気的な接続不良が生じないプラグインアダプタを提供する。【解決手段】本発明のプラグインアダプタは、所定の形状及び寸法を有するレールに取り付けることが可能なブレーカ4を、取付台に固定し、且つプラグイン方式によってバスバーに電気的に接続させるためのプラグインアダプタであって、アダプタ本体50と、プラグイン端子(51)と、レール部材60とを含み、アダプタ本体50は、レール部材60を介してブレーカ4が取り付けられる水平部510と、プラグイン端子(51)を所定の高さに保持することが可能な垂直部520とを備え、レール部材60は、アダプタ本体50の水平部510に取り付けることが可能な構成を有する基部(61)と、ブレーカ4に設けられたレールの取付部40に取り付けることが可能な形状及び寸法を有する一対のレール部(62)とを備える。【選択図】図13

Description

本発明は、例えば、分電盤及び配電盤の特定の取付台に、異なる構造の複数のブレーカを適合させるためのプラグインアダプタ及びプラグイン式ブレーカの製造方法に関する。
分電盤及び配電盤は、1つの主幹ブレーカ、複数のバスバー、及び複数の分岐ブレーカを備える。主幹ブレーカの二次側には、複数のバスバーを介して、複数の分岐ブレーカのそれぞれが電気的に接続される。複数の分岐ブレーカのそれぞれの二次側には、例えば、屋内配線を介して、様々な負荷が電気的に接続される。負荷とは、電力を消費して動作する機器を意味する。近年の分電盤及び配電盤において、複数のバスバーは、取付台の上で一纏まりのバスバーユニットを構成する。バスバーユニットには、複数の分岐ブレーカが電気的に接続される。
ここで、従来のブレーカは、ねじ式及びプラグイン式の2種類がある。ねじ式のブレーカは、ねじ孔が設けられた端子を備える。このため、ねじ式の分岐ブレーカは、端子をバスバーにねじ止めすることにより、上述したバスバーユニットに電気的に接続される。一方、プラグイン式のブレーカは、バスバーが挿入されるプラグイン端子を備える。このため、プラグイン式の分岐ブレーカは、プラグイン端子にバスバーを挿入させることによって、上述したバスバーユニットに電気的に接続される。
例えば、特開2006-230134号公報(特許文献1)に開示されているように、ねじ式のブレーカをプラグイン式に変換するためのプラグインアダプタが知られている。このプラグインアダプタは、ねじ式のブレーカが載置される水平部と、内部にプラグイン端子が収納された垂直部とを備える。水平部及び垂直部は、特定のねじ式のブレーカの形状及び寸法に適合するように設計されている。水平部は、弾性変形することが可能な薄い板で構成されている。水平部の前端及び後端には、それぞれ係止爪が設けられている。一方、ねじ式のブレーカの前端及び後端には、係止爪のそれぞれに対応する係止凹部が設けられている。水平部を弾性変形させることによって、係止爪を係止凹部に係止させることができる。これにより、ねじ式のブレーカが水平部に保持される。
特開2006-230134号公報
<互換性の問題>
例えば、分電盤及び配電盤は、市場に流通する汎用の製品を組み合わせることによって構成される。汎用の製品として、異なる構造の種々のブレーカ及びバスバーが販売されている。ユーザーは、任意の主幹ブレーカ、分岐ブレーカ及びバスバーを選択することによって、自己の目的に適合する分電盤又は配電盤を組み立てることができる。
しかし、上述した従来のプラグインアダプタは、特定のブレーカの形状及び寸法に適合するように設計されている。このため、従来のプラグインアダプタは、異なる構造の複数のブレーカに適合することができなかった。すなわち、従来のプラグインアダプタは、係止爪と係止凹部とを係止させることによって、ねじ式のブレーカを水平部に保持する構成となっていた。このため、従来のプラグインアダプタは、係止爪に適合する係止凹部が設けられていないブレーカに使用することができない。また、従来のプラグインアダプタは、水平部の寸法に適合しないブレーカにも使用することができない。
<接続不良の問題>
従来のプラグインアダプタにおいては、垂直部と水平部とが別の部品で構成され、且つ水平部が弾性変形することが可能な薄い板で構成される。このため、プラグインアダプタのプラグイン端子にバスバーを挿入させたときに、プラグイン端子が収納された垂直部が、バスバーと反対の方向に傾いてしまうことがある。垂直部の傾きは、プラグイン端子へのバスバーの挿入量を減少させ、電気的な接続不良を生じさせる。
すなわち、プラグインアダプタをバスバーの方向に移動させると、バスバーがプラグイン端子の中に挿入され、プラグイン端子が上下方向に押し広げられる。このとき、バスバーと反対の方向に反力が生じる。この反力によって、垂直部の上部が、垂直部の下部を支点にして、バスバーと反対の方向に傾いてしまう。これにより、プラグイン端子へのバスバーの挿入量が減少してしまう。また、バスバーが、プラグイン端子に挿入されずに、プラグイン端子と僅かに接触する場合もある。バスバーとプラグイン端子との接触面積が少ないほど、接触点の抵抗値が上昇し、プラグイン端子の温度が過度に上昇してしまう。
<本発明の目的>
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、異なる構造の複数のブレーカに適合することができ、且つ電気的な接続不良が生じないプラグインアダプタ及びプラグイン式ブレーカの製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明のプラグインアダプタは、所定の形状及び寸法を有するレールに取り付けることが可能なブレーカを、取付台に固定し、且つプラグイン方式によってバスバーに電気的に接続させるためのプラグインアダプタであって、アダプタ本体と、プラグイン端子と、レール部材とを含み、前記アダプタ本体は、前記レール部材を介して前記ブレーカが取り付けられる水平部と、前記プラグイン端子を所定の高さに保持することが可能な垂直部とを備え、前記レール部材は、前記アダプタ本体の前記水平部に取り付けることが可能な構成を有する基部と、前記ブレーカに設けられた前記レールの取付部に取り付けることが可能な形状及び寸法を有する一対のレール部とを備える。
(2)好ましくは、上記(1)のプラグインアダプタにおいて、前記アダプタ本体が、当接部をさらに備え、前記当接部は、前記垂直部の上方から水平部の方向に突出し、前記ブレーカの上面における前記垂直部に隣接する部分に当接する。
(3)好ましくは、上記(1)のプラグインアダプタにおいて、前記アダプタ本体の前記垂直部と、前記レール部材を介して前記水平部に取り付けられた前記ブレーカとの隙間を覆うための端子カバーをさらに含み、前記端子カバーは、垂直方向に延びる横カバー部と、前記横カバー部の上方から水平方向に突出する上カバー部とを備え、前記横カバー部は、前記隙間を2つの側方から覆い、前記上カバー部は、前記隙間を上方から覆い、且つ前記ブレーカの上面における前記垂直部に隣接する部分に当接する。
(4)好ましくは、上記(1)~(3)のいずれかのプラグインアダプタにおいて、前記ブレーカに電気的に接続される第2の端子が、前記プラグイン端子に一体的に設けられ、前記アダプタ本体の前記垂直部は、前記プラグイン端子を収納する箱を構成し、その背面に前記第2の端子を導出するための垂直方向に延びる開口が形成され、前記第2の端子は、前記開口を介して、前記水平部に取り付けられた前記ブレーカと電気的に接続される。
(5)好ましくは、上記(4)のプラグインアダプタにおいて、前記アダプタ本体の前記垂直部には、前記開口を横断する方向に突出する凸部が設けられ、前記第2の端子が、前記凸部によって所定の高さに保持される。
(6)上記目的を達成するために、本発明の第1のプラグイン式ブレーカの製造方法は、所定の形状及び寸法を有するレールに取り付けることが可能なブレーカと、上記(1)~(5)のいずれかのプラグインアダプタとで構成されるプラグイン式ブレーカの製造方法であって、前記ブレーカに設けられた前記レールの前記取付部に、前記レール部材の前記一対のレール部を取り付ける工程と、前記ブレーカに取り付けられた前記レール部材の前記基部を、前記プラグインアダプタの前記水平部に取り付ける工程と、を含む。
(7)上記目的を達成するために、本発明の第2のプラグイン式ブレーカの製造方法は、所定の形状及び寸法を有するレールに取り付けることが可能なブレーカと、上記(1)~(5)のいずれかのプラグインアダプタとで構成されるプラグイン式ブレーカの製造方法であって、前記プラグインアダプタの前記水平部に、前記レール部材の前記基部を取り付ける工程と、前記プラグインアダプタの前記水平部に取り付けられた前記レール部材の前記一対のレール部に、前記ブレーカに設けられた前記レールの前記取付部を取り付ける工程と、を含む。
(8)上記目的を達成するために、本発明の第3のプラグイン式ブレーカの製造方法は、所定の形状及び寸法を有するレールに取り付けることが可能なブレーカと、上記(3)のプラグインアダプタとで構成されるプラグイン式ブレーカの製造方法であって、前記レール部材を介して、前記プラグインアダプタの前記水平部に前記ブレーカを取り付ける工程と、前記プラグインアダプタの前記垂直部と、前記レール部材を介して前記水平部に取り付けられた前記ブレーカとの隙間を、前記端子カバーで覆う工程と、を含む。
本発明のプラグインアダプタは、レール部材を介して、ブレーカのレールの取付部に取り付ける構成となっている。したがって、レール部材の形状及び寸法を、ブレーカのレールの取付部に適合させることにより、本発明のプラグインアダプタに、異なる構造の複数のブレーカを取り付けることが可能となる。
図1は、本発明の実施形態に係るプラグインアダプタを含む分電盤を示すものである。図1(a)は、筐体の扉を閉めた状態の分電盤を示す斜視図である。図1(b)は、筐体の扉を開けた状態の分電盤を示す斜視図である。 図2は、筐体内に収納された分電盤の構成要素である主幹ブレーカ、バスバーユニット、分岐ブレーカ、プラグインアダプタ、湾曲バスバー、バスバーカバー、レール及び取付台を示すものである。図2(a)は斜視図であり、図2(b)は分解斜視図である。 図3は、主幹ブレーカ、バスバーユニット、分岐ブレーカ、プラグインアダプタ及び湾曲バスバーを示すものである。図3(a)は斜視図であり、図3(b)は平面図である。 図4は、バスバーユニット、分岐ブレーカ、プラグインアダプタ及び取付台を示すものである。図4(a)は斜視図であり、図4(b)は分解斜視図である。 図5は、本発明の第1実施形態に係るバスバーユニット、及び取付台を示すものである。図5(a)は斜視図であり、図5(b)は断面図である。 図6は、図5(a)に示すバスバーユニットの分解斜視図である。 図7は、図6に示すバスバーユニットの構成要素であるバスバー、支持部材、スペーサ及びストッパを示す分解斜視図である。 図8は、バスバーユニットの構成要素であるバーホルダの内側を示すものである。図8(a)は内側の側面図であり、図8(b)は内側から見た斜視図である。図8(c)は図8(b)の斜視断面図である。 図9は、バーホルダの外側を示すものである。図9(a)は外側の側面図であり、図9(b)は外側から見た斜視図である。図9(c)は図9(b)の斜視断面図である。 図10は、バスバーとバーホルダとを組み立てた状態を示すものである。図10(a)は内側から見た斜視断面図であり、図10(b)は外側から見た斜視断面図である。 図11(a)は、第2実施形態に係るバスバーユニットの主要部を示す斜視断面図である。図11(b)は、第3実施形態に係るバスバーユニットの主要部を示す斜視断面図である。 図12(a)は、第1実施形態に係るバスバーユニットの主要部を示す斜視断面図である。図12(b)は、第2実施形態に係るバスバーユニットの主要部を示す斜視断面図である。図12(c)は、第3実施形態に係るバスバーユニットの主要部を示す斜視断面図である。 図13は、本発明の第1実施形態に係るプラグインアダプタと分岐ブレーカとで構成されるプラグイン式ブレーカを示すものである。図13(a)は斜視図であり、図13(b)は側面図である。 図14は、プラグインアダプタのアダプタ本体を示すものである。図14(a)は分解斜視図であり、図14(b)は底面側から見た斜視図である。 図15は、2つのアダプタ本体と取付台とを示すものである。図15(a)は斜視図であり、図15(b)は平面図である。 図16(a)及び(b)は、第1実施形態にプラグインプラグインアダプタにおける第2の端子の移動を説明するための斜視図である。 図17は、第2実施形態に係るプラグインアダプタのアダプタ本体を示す斜視図である。 図18は、バスバーユニット、プラグインアダプタ、分岐ブレーカ及び取付台のそれぞれの結合状態を示す斜視断面図である。 図19は、バスバーユニット、プラグインアダプタ、分岐ブレーカ及び取付台のそれぞれの結合状態を示す側面断面図である。 図20(a)は、分岐ブレーカを示す側面図である。図20(b)は、レール部材が取り付けられた分岐ブレーカを示す側面図である。 図21(a)は、分岐ブレーカとレール部材とを示す斜視図である。図21(b)は、分岐ブレーカとレール部材とを底面側から見た斜視図である。図21(c)は、分岐ブレーカとレール部材との結合状態を示す底面図である。 図22は、プラグインアダプタを構成するアダプタ本体とレール部材とを示すものである。図22(a)は斜視図であり、図22(b)は平面図である。 図23(a)は、アダプタ本体の水平部を示す部分拡大図である。図23(b)は、レール部材を示す斜視図である。図23(c)は、アダプタ本体の水平部に設けられた貫通孔及び第1係止部を示す平面図である。図23(d)は、第1係止部とレール部材とが係止する前の状態を示す平面図である。図23(e)は、第1係止部とレール部材とが係止した状態を示す平面図である。 図24(a)、(b)及び(c)は、第1実施形態に係るプラグイン式ブレーカの製造方法の各工程を示す斜視図である。 図25(a)、(b)及び(c)は、第2実施形態に係るプラグイン式ブレーカの製造方法の各工程を示す斜視図である。 図26は、第3実施形態に係るプラグインアダプタを示す分解斜視図である。 図27(a)、(b)、(c)及び(d)は、第3実施形態に係るプラグイン式ブレーカの製造方法の各工程を示す斜視図である。 図28(a)、(b)及び(c)は、図27(b)から(c)までの工程をより詳細に示す側面図である。 図29(a)は、第3実施形態に係るプラグインアダプタと分岐ブレーカとを示す側面図である。図29(b)は、プラグインアダプタ、分岐ブレーカ及び端子カバーを示す側面図である。 図30(a)は、端子カバーを正面側から見た斜視図である。図30(b)は、端子カバーを背面側から見た斜視図である。 図31は、本発明の実施形態に係るレール部材を示す斜視図である。 図32(a)は、レール部材を示す平面図である。図32(b)は、レール部材を示す底面図である。図32(c)は、レール部材を底面側から見た斜視図である。 図33は、本発明の実施形態に係るレールを示す斜視図である。 図34は、レールを示す平面図である。 図35は、レールを備えたプラグインアダプタと分岐ブレーカとで構成されるプラグイン式ブレーカを示す斜視図である。 図36は、レールを介して、分岐ブレーカを取付台に固定するための構成を示す斜視図である。
以下、本発明のプラグインアダプタを含む分電盤の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
1.分電盤
図1(a)は、本実施形態の分電盤1の外観を示す。分電盤1の全ての構成要素は、扉10aを有する筐体10内に収納される。扉10aは、図示しないヒンジを介して筐体10に開閉自在に取り付けられる。扉10aには、扉10aを開閉させるためのハンドル10bが設けられている。ハンドル10bは、ロック機構を備えたものであってもよい。図1(b)に示されるように、筐体10内には、分電盤1を構成する主幹ブレーカ2、バスバーユニット3及び複数の分岐ブレーカ4などの電気/電子機器が、フレーム11及び第1~第4取付台12~15を介して固定される。
分電盤1の構成要素は、図2(a)、(b)及び図3(a)、(b)により詳細に示される。2つのフレーム11は、互いに所定の間隔をおいて垂直に配置される。2つのフレーム11には、第1~第4取付台12~15のそれぞれが結合される。第1~第4取付台12~15は、互いに間隔をおいて水平に配置される。第1及び第2取付台12、13には、主幹ブレーカ2が固定される。第4取付台15には、バスバーユニット3及び複数のプラグインアダプタ5が固定される。プラグインアダプタ5のそれぞれには、後述するレール部材60又はレール6を介して、分岐ブレーカ4が取り付けられる。
主幹ブレーカ2の3つの電極のそれぞれには、湾曲バスバー70を介して、バスバーユニット3のバスバー30の一次側に電気的に接続される。湾曲バスバー70及びバスバー30は、図2(a)及び(b)に示されるバスバーカバー80によって覆われる。バスバーカバー80は、湾曲バスバー70に固定される。バスバーユニット3のバスバー30の二次側には、プラグインアダプタ5を介して、複数の分岐ブレーカ4が電気的に接続される。複数の分岐ブレーカ4のそれぞれの二次側には、例えば、屋内配線を介して、様々な負荷が電気的に接続される。主幹ブレーカ2には、屋外配線から商用電源が供給される。この商用電源は、湾曲バスバー70、バスバー30及びプラグインアダプタ5を介して、複数の分岐ブレーカ4に供給され、屋内配線に電気的に接続された負荷に分配される。
図4(a)に示されるように、バスバーユニット3、複数のプラグインアダプタ5及び複数の分岐ブレーカ4は、第4取付台15に固定されることによって、一纏まりのユニットを構成する。また、図4(b)に示されるように、プラグインアダプタ5に取り付けられた分岐ブレーカ4は、プラグイン式ブレーカを構成する。図31に示されるレール部材60を介して、1つのプラグインアダプタ5に1つの分岐ブレーカ4を取り付けることによって、1つのプラグイン式ブレーカが構成される。一方、図33に示される複数のレール部材60が一体となったレール6を介して、複数のプラグインアダプタ5に複数の分岐ブレーカ4を取り付けることによって、複数のプラグイン式ブレーカが一纏まりになったユニットを構成することができる。バスバーユニット3及び第4取付台15は、複数のプラグイン式ブレーカ又はこれらが一纏まりになったユニットを取り付けるためのベースを構成する。
2.バスバーユニット
図5(a)及び(b)に示されるように、バスバーユニット3は、4つのバスバー30のそれぞれを水平な状態で間隔をおいて垂直方向に並んで保持する構成となっている。図6及び図7に示されるように、バスバーユニット3は、バーホルダ31、支持部材32、スペーサ33、ストッパ34及びトップカバー35で構成される。4つのバスバー30を電気的に絶縁するために、バーホルダ31、支持部材32、スペーサ33、ストッパ34及びトップカバー35は、絶縁体である合成樹脂によって形成される。
4つのバスバー30は、第4取付台15に取り付けられた2つの支持部材32によって支持される。2つの支持部材32は、バスバー30の二次側に設けられた2つの四角形の孔に挿通される。4つのバスバー30の間には、6つのスペーサ33が介在される。スペーサ33は、断面形状が四角形の中空を有する。スペーサ33の中空内には、支持部材32が挿入される。バスバー30及びスペーサ33に挿通された支持部材33の先端には、ストッパ34が装着される。ストッパ34の上部には、一対の爪が設けられている。ストッパ34により、バスバー30及びスペーサ33が支持部材33に固定される。支持部材33に固定された4つのバスバー30の両側部は、一対のバーホルダ31によって覆われる。バーホルダ31の底面には、図8(a)及び(b)に示す2つの係止部317が設けられている。係止部317は、第4取付台15の第1係止孔15aに係止される。一方、バーホルダ31の上面には、2つの嵌合部316が設けられている。ストッパ34の爪及びバーホルダ31の嵌合部316は、トップカバー35の孔に結合される。
さらに、図6に示されるように、一対のバーホルダ31に設けられた4つの嵌合部316のそれぞれには、貫通孔が設けられている。4つの嵌合部316にトップカバー35が結合されると、一対のバーホルダ31に設けられた2つの嵌合部316が、図5(a)に示されるように対向する。対向する2つの嵌合部316の貫通孔に図示しないピンを挿入することによって、一対のバーホルダ31が結合される。
2.1 第1実施形態に係るバスバーユニット
第1実施形態に係るバスバーユニット3の構成について、図8~図10を参照しつつ説明する。第1実施形態のバスバーユニット3は、バーホルダ31の構成に特徴がある。
図8(a)、(b)及び(c)は、バーホルダ31の内側の構成を示す。バーホルダ31の内側には、4つの水平な溝311が間隔をおいて垂直方向に並んで設けられている。4つの溝311のそれぞれは、バスバー30の厚さに対応する垂直方向の幅を有する。4つの溝311のそれぞれに、バスバー30の側部が挿入される。4つの溝311は、バーホルダ31の外側の開口部312(図9(a)~(c)を参照)に通じている。
また、バーホルダ31の内側における4つの溝311の周囲には、多数の孔が設けられている。全ての孔は、バーホルダ31の外側の開口部312に通じている。バーホルダ31の多数の孔によって、通電によるバスバー30の温度上昇が抑えられる。
図9(a)、(b)及び(c)は、バーホルダ31の外側の構成を示す。バーホルダ31の外側には、上述した4つの溝311に通じる開口部312が設けられている。開口部312には、垂直方向に延びる5つの第1壁314と、水平方向に延びる3つの第2壁315とが設けられている。第1壁314及び第2壁315は、開口部312を垂直方向及び水平方向に仕切ることにより複数の挿入口312aを形成する。挿入口312aのそれぞれは、プラグイン端子51(図12(a)を参照)を挿入することが可能な水平方向及び垂直方向の幅を有する。各挿入口312aにおける溝311と対応する位置には、水平な保護部313が設けられている。保護部313は、バスバー30の厚さに対応する垂直方向の幅を有する。
図10(a)及び(b)に示されるように、バスバー30の長手方向に延びる側部が溝311に挿入されることにより、バスバー30の側部の端面が保護部313に対向し、且つバスバー30の側部の表面及び裏面が挿入口312a内で露出される。
なお、一対のバーホルダ31に設けられた溝311によって、4つのバスバー30を強固に保持することが可能な場合は、図7に示される支持部材32、スペーサ33及びストッパ34をバスバーユニット3の構成から省略してもよい。
2.2 第2実施形態に係るバスバーユニット
図11(a)は、第2実施形態に係るバスバーユニット3のバーホルダ31の構成を示す。バーホルダ31は、垂直方向に延びる複数の第1壁314のみを開口部312に設けた構成としてもよい。複数の第1壁314は、垂直方向に連続する挿入口312aを形成する。垂直方向に連続する挿入口312aのそれぞれは、プラグイン端子51(図12(b)を参照)を挿入することが可能な水平方向及び垂直方向の幅を有する。各挿入口312aにおける溝311と対応する位置には、水平な保護部313が設けられている。バスバー30の長手方向に延びる側部が溝311に挿入されることにより、バスバー30の側部の端面が保護部313に対向し、且つバスバー30の側部の表面及び裏面が挿入口312a内で露出される。
2.3 第3実施形態に係るバスバーユニット
図11(b)は、第3実施形態に係るバスバーユニット3のバーホルダ31の構成を示す。バーホルダ31は、水平方向に延びる複数の第2壁315のみを開口部312に設けた構成としてもよい。複数の第2壁315は、水平方向に連続する挿入口312aを形成する。水平方向に連続する挿入口312aのそれぞれは、プラグイン端子51(図12(c)を参照)を挿入することが可能な水平方向及び垂直方向の幅を有する。各挿入口312aにおける溝311と対応する位置には、水平な保護部313が設けられている。バスバー30の長手方向に延びる側部が溝311に挿入されることにより、バスバー30の側部の端面が保護部313に対向し、且つバスバー30の側部の表面及び裏面が挿入口312a内で露出される。
2.4 バスバーユニットの作用効果
上述した第1~第3実施形態のバスバーユニット3は、いずれも複数の水平な保護部313が設けられた一対のバーホルダ31を備える。各保護部313は、複数のバスバー30のそれぞれの側部の端面に対向して配置される。各保護部313は、例えば、バスバーユニット3にプラグイン式ブレーカ(図13(a)及び(b)を参照)を電気的に接続する際に、ユーザーの指がバスバー30の側部の端面に接触することを阻止する。これにより、ユーザーが感電することを確実に防止することができる。また、各保護部313は、一対のバーホルダ31に設けられているので、感電を防止するための部品の数を大幅に削減することができる。これにより、バスバーユニット3の組み立てが容易となる。
図12(a)及び(b)に示されるように、バーホルダ31の第1壁部314によって、水平方向に並ぶ2つのプラグイン端子51の間の短絡が防止される。一方、図12(a)及び(c)に示されるように、バーホルダ31の第2壁部315によって、垂直方向に並ぶ2つのプラグイン端子の間の短絡が防止される。特に、図12(a)に示されるバーホルダ31は、第1壁部314及び第2壁部315によって、複数のプラグイン端子51のそれぞれを個別に絶縁することができる。これにより、垂直方向及び水平方向に並ぶ全てのプラグイン端子51の間の短絡が確実に防止される。
なお、図12(a)及び(b)において、複数の第1壁部314の間隔は、1つのプラグイン端子51の横幅に対応する寸法であるが、これに限定されるものではない。例えば、複数の第1壁部314の間隔は、1つのプラグイン端子51の横幅の倍数に対応する寸法とすることができる。一方、複数の第2壁部315の間隔は、1つのプラグイン端子51の高さに対応する寸法であることが好ましいが、これに限定されるものではない。例えば、複数の第2壁部315の間隔は、1つのプラグイン端子51の高さの倍数に対応する寸法とすることができる。
3.プラグインアダプタ
図13(a)及び(b)は、第1実施形態に係るプラグインアダプタ5と分岐ブレーカ4とで構成されるプラグイン式ブレーカを示す。
3.1 プラグインアダプタの用途
第1に、本実施形態のプラグインアダプタ5は、ねじ式ブレーカをプラグイン式ブレーカに変換するために使用される。ねじ式ブレーカは、ねじの締結によってバスバー30に電気的に接続される電極を備える。ねじ式ブレーカの電極に電気的に接続させるプラグイン端子51をプラグインアダプタ5に組み込むことにより、ねじ式ブレーカをプラグイン式ブレーカに変換することが可能となる。
第2に、本実施形態のプラグインアダプタ5は、形状及び寸法の異なる様々なブレーカを、本実施形態の分電盤1に適合させるために使用される。具体的に、プラグインアダプタ5は、市場に流通する汎用のブレーカを、図5(a)に示すバスバーユニット3及び第4取付台15に適合するプラグイン式ブレーカに変えることが可能である。
3.2 プラグインアダプタの構成
本実施形態のプラグインアダプタ5は、主として、図13(a)及び(b)に示されるアダプタ本体50とレール部材60とで構成される。図14(a)及び(b)は、アダプタ本体50の構成を示す。アダプタ本体50には、図14(a)に示されるプラグイン端子51が組み込まれる。
3.3 アダプタ本体
図14(a)に示されるように、アダプタ本体50は、合成樹脂によって形成され、略L字形の外観を有する。アダプタ本体50は、以下に説明する水平部510、垂直部520、当接部530及び固定部540を備える。
3.3.1 水平部
水平部510には、図13(a)に示されるレール部材60を介して分岐ブレーカ4が取り付けられる。水平部510の上面には、レール部材60を固定するための貫通孔511及び第1係止部512が設けられている。貫通孔511及び第1係止部512が、どのようにしてレール部材60を固定するかについては、後に図22~図24を参照しつつ詳述する。図14(b)に示されるように、水平部510の内部は中空になっており、貫通孔511は、水平部510の上面を構成する板を貫通する。第1係止部512は、水平部510の上面に一体成形された突起であり、図14(a)中の固定部540の方向に突出する爪を有する。
図14(b)に示されるように、水平部510の長手方向に延びる2つの底辺には、4つの第2係止部513が一体成形されている。対向する2つの第2係止部513は、内側に向かって突出する爪を有する。第2係止部513は、図7に示される第4取付台15にアダプタ本体50を取り付けるためのものである。4つの第2係止部513は、第4取付台15の4つの第2係止孔15bに係止される。
図7に示されるように、第4取付台15の第2係止孔15bは、幅の広い部分と、幅の狭い部分とが連続する構成となっている。図15(a)及び(b)に示されるように、第4取付台15にアダプタ本体50を取り付ける場合は、まず、水平部510の4つの第2係止部513を、第4取付台15の4つの第2係止孔15bにおける幅の広い部分に挿入させる。その後、第4取付台15の上でアダプタ本体50をスライドさせることにより、4つの第2係止部513を、4つの第2係止孔15bの幅の狭い部分に係止させる。
図14(a)に示されるように、水平部510の端面には、固定部540を係止するための第3係止部514が一体成形されている。第3係止部514は、外側に向かって突出し、且つ垂直方向に延びる2つの垂直方向に平行なレールを有する。第3係止部514の2つのレールは、固定部540の背面に形成された第1係止部541に係止する。
3.3.2 固定部
一方、固定部540には、図7に示される第4取付台15の第3係止孔15cに係止する第2係止部542が一体成形されている。固定部540の第2係止部542は、第3係止孔15cの中に挿入され、且つ第3係止孔15cの縁部に噛み合う爪を有する。図15(a)及び(b)に示されるように、固定部540の第2係止部542を、第4取付台15の第3係止孔15cに係止させることにより、第4取付台15の上でアダプタ本体50の移動が制限される。これにより、上述した水平部510の第2係止部513と、第4取付台15の第2係止孔15bとの係止が維持される。
3.3.3 垂直部
垂直部520は、カバー部521とともにプラグイン端子51を収納するための中空の箱を構成する。ここで、垂直部520を垂直方向に延びる直方体の箱と仮定して、垂直部520における水平部510と反対側の面を「正面」、垂直部520における水平部510の側の面を「背面」と定義する。
垂直部520の正面には、水平部510の反対側に突出する4つの収納部が一体成形されている。各収納部は、上下一対の水平な壁部で構成される。収納部を構成する上下の壁部は、略C字形のプラグイン端子51を覆い、且つプラグイン端子51の内面へのアクセスを可能とする。4つの収納部は、互いの高さ位置が異なる。垂直部520に対してカバー部521を着脱することにより、4つの収納部のいずれかにプラグイン端子51を収納する。収納部に収納されたプラグイン端子51は、図10(b)に示される4つのバスバー30のいずれかに対応する高さに保持される。
垂直部520の背面には、垂直方向に延びる略長方形の開口522が形成されている。図14(a)に示されるように、プラグイン端子51には、プラグ形状の第2の端子51aが一体的に設けられている。垂直部520の4つの収納部のいずれかにプラグイン端子51が収納されたときに、第2の端子51aが、開口522から水平部510の側に突出する。第2の端子51aは、開口522を介して、水平部510に取り付けられた分岐ブレーカ4と電気的に接続される。
3.3.4 当接部
垂直部520の上方には、当接部530が設けられている。当接部530は、垂直部520の上方から水平部510の方向に突出する。図13(a)及び(b)に示されるように、分岐ブレーカ4の上面には、2つの段部が形成される。当接部530は、分岐ブレーカ4の2つの段部のうち、垂直部520に隣接する段部4aに対応する形状を有する。当接部530は、底面を有しない略四角形の箱を構成する。すなわち、当接部530は、略四角形の上壁と、上壁の3辺から下方に延びる3つの側壁とを有する(図14(b)を参照)。当接部530の3つの側壁の下端面は、水平部510に取り付けられた分岐ブレーカ4の段部4aの水平な面に当接する。さらに、当接部530の3つの側壁のうち、垂直部520と反対側の側壁は、分岐ブレーカ4の段部4aの垂直な面に当接する。
当接部530の略四角形の上壁には、長楕円形状の孔が設けられている。分岐ブレーカ4がねじ式ブレーカである場合は、当接部530の長楕円形状の孔を介して、分岐ブレーカ4の端子を上下方向に移動させるためのねじにアクセスすることが可能である。また、当接部530の長楕円形状の孔を介して、分岐ブレーカ4のねじに電流計などの計測器を電気的に接続させることができ、分岐ブレーカ4の通電状態を確認することもできる。
3.4 第2実施形態に係るプラグインアダプタ
上述したように、図14(a)に示されるアダプタ本体50の垂直部520の背面には、第2の端子51aを導出するための開口522が形成されている。この開口522を垂直方向に延びる略長方形とした理由は、本実施形態のプラグインアダプタ5を、形状及び寸法の異なる様々なブレーカに適合させるためである。すなわち、第2の端子51aに電気的に接続されるブレーカの端子の高さ位置は、ブレーカによって異なる。開口522を垂直方向に延びる略長方形としたことにより、第2の端子51aの高さ位置を、様々なブレーカの端子に応じて上下に調整することが可能となる。
しかし、図16(a)及び(b)に示されるように、開口522を垂直方向に延びる略長方形にすると、第2の端子51aが自重によって開口522の下方に移動してしまうことがある(図16(b)中の矢印を参照)。このため、第2の端子51aが下方に移動しないように、第2の端子51aを支えながら、第2の端子51aと分岐ブレーカ4の端子とを電気的に接続させなければならない。
図17は、第2実施形態に係るプラグインアダプタ5のアダプタ本体10を示す。図17に示されるように、アダプタ本体50の垂直部520に、開口522を横断する方向に突出する凸部523を設けることが好ましい。このような凸部523によって、略長方形の開口522から突出する第2の端子51aが、分岐ブレーカ4の端子に最適な所定の高さに保持される。
3.5 プラグインアダプタの結合状態
図18及び図19は、バスバーユニット3、プラグインアダプタ5、分岐ブレーカ4及び第4取付台15のそれぞれの結合状態を示す。分岐ブレーカ4は、レール部材60を介して、アダプタ本体50の水平部510に取り付けられる。図示しないが、分岐ブレーカ4の端子は、アダプタ本体50の垂直部520から突出する第2の端子51aに電気的に接続される。これにより、プラグインアダプタ5及び分岐ブレーカ4は、バスバーユニット3に適合するプラグイン式ブレーカを構成する。
このプラグイン式ブレーカは、アダプタ本体50の水平部510に設けられた4つの第2係止部513を、第4取付台15の4つの第2係止孔15bに係止させることによって、第4取付台15に取り付けられる。このとき、アダプタ本体50の垂直部520に収納されたプラグイン端子51が、バスバーユニット3のいずれかのバスバー30に電気的に接続される。すなわち、略C字形のプラグイン端子51の中に、バスバー30の側部が挿入される。これにより、プラグイン端子51が、バスバー30の側部の表面及び裏面に接触する。
ここで、プラグイン端子51にバスバー30が挿入されるときに、バスバー30と反対方向の反力が生じる。しかし、この反力によって、アダプタ本体50の垂直部520がバスバー30と反対方向に傾くことはない。垂直部520の傾きは、当接部530が分岐ブレーカ4の段部4aに当接することによって防止される。これにより、プラグイン端子51へのバスバー30の挿入量が十分に確保され、プラグイン端子51とバスバー30との電気的な接続が良好となる。
最後に、固定部540の第2係止部542を、第4取付台15の第3係止孔15cに係止させる。これにより、アダプタ本体50の水平部510と第4取付台15との係止が維持され、且つプラグイン端子51とバスバー30との電気的な接続が維持される。
3.6 分岐ブレーカの取付部及びレール部材
本実施形態に係るレール部材60の特徴的な構成については、後に詳細に説明する。ここでは、分岐ブレーカ4の取付部40について説明したうえで、レール部材60の概要について説明する。
図20(a)に示されるように、分岐ブレーカ4は、1極サイズのブレーカであり、底面に取付部40が設けられている。取付部40は、例えば、日本産業規格(JIS)、国際電気標準会議(IEC)及びドイツ規格協会(DIN)などによって定められた形状及び寸法を有する金属製のレールに結合することが可能な構成となっている。
分岐ブレーカ4の取付部40は、第1係止部41、第2係止部42及び凹部43で構成される。第1及び第2係止部41、42は、互いに対向するように、凹部43の両端に設けられている。第1係止部41は、分岐ブレーカ4の底面に一体成形されている。一方、第2係止部42は、凹部43の長手方向に移動することが可能なスライダ42aを備える。スライダ42aは、図示しないばねによって、第1係止部41の方向に付勢されている。国内外の規格に適合する金属製のレールは、凹部43の中に納まり、第1及び第2係止部41、42によって係止される。
図20(b)に示されるように、本実施形態のレール部材60は、1極サイズの分岐ブレーカ4に応じた構成となっている。1つのレール部材60によって、1つの分岐ブレーカ4を1つのアダプタ本体50に取り付けることが可能である。レール部材60は、分岐ブレーカ4の取付部40に取り付けられる。
図21(a)、(b)及び(c)に示されるように、レール部材60は、合成樹脂によって一体成形された基部61と一対のレール部62とで構成される。基部61は、上述したアダプタ本体50の水平部510に取り付けることが可能な構成となっている。一方、レール部62は、分岐ブレーカ4の取付部40に取り付けることが可能な形状及び寸法を有する。図23(b)に示されるように、例えば、レール部材60の長手方向の幅W1及び高さHは、JIS、IEC又はDINの規格に準拠した寸法とする。JIS及びIECの規格に準拠したレール部材60は、長手方向の幅W1を35mmとし、高さHを7.5mmとする。また、1極サイズの分岐ブレーカ4に応じたレール部材60は、短手方向の幅W2を25mmとする。
3.7 アダプタ本体へのレール部材の固定
図22(a)、(b)及び図23(a)~(c)は、アダプタ本体50の水平部510にレール部材60を固定するための構成及び工程を示す。上述したように、アダプタ本体50の水平部510には、貫通孔511及び第1係止部512が設けられている。貫通孔511には、水平部510の裏側からねじ90(図24(b)を参照)が挿通される。第1係止部512は、水平部510の上面に一体成形された突起であり、図23(a)中の固定部540の方向に突出する爪を有する。
図23(b)に示されるように、レール部材60の基部61には、第1固定部611及び第2固定部612が設けられている。
第1固定部611は、基部61の表面側からねじ90(図36を参照)を挿通することが可能な貫通孔である。第1固定部611は、直径の異なる複数の円形の貫通孔の一部を組み合わせて構成される。例えば、図23(b)に示される第1固定部611は、直径の異なる3つの円形の貫通孔の一部を組み合わせて構成される。これにより、第1固定部611に直径の異なるねじ90を挿通することが可能となる。
また、第1固定部611の全長は、図23(a)に示される水平部510の第1係止部512の全長よりも長い。これにより、第1固定部611の中に第1係止部512を挿入させた状態において、レール部材60を水平部510の上でスライドさせることができる。第1固定部611における第2固定部612と反対側の端部には、第1係止部512の爪と係止することが可能な窪みが設けられている。
第2固定部612は、基部61に一体成形された円筒であり、図23(c)に示される水平部510の貫通孔511に対応する。第2固定部612の内径は、貫通孔511の内径とほぼ等しい。水平部510の裏側から貫通孔511に挿通されたねじ90(図24(b)を参照)は、第2固定部612の内面に螺合される。
レール部材60は、図23(c)、(d)及び(e)に示される工程を経て、アダプタ本体50の水平部510に固定される。まず、図23(c)及び(d)に示されるように、第1固定部611の中に第1係止部512を挿入させつつ、レール部材60を水平部510の上に載置する。次に、図23(d)及び(e)に示されるように、レール部材60を水平部510の上で第2固定部612の方向にスライドさせる。これにより、第1係止部512の爪が、第1固定部611の端部に係止される。このとき、第2固定部612が貫通孔511と一致する。これにより、水平部510の裏側から貫通孔511に挿通されたねじ90を、第2固定部612の内面に螺合させることが可能となる。ねじ90の螺合により、水平部510の上でレール部材60をスライドさせることができなくなり、第1固定部611と第1係止部512との係止が維持される。つまり、第1固定部611が水平部510に固定される。その後、図21(a)に示される分岐ブレーカ4が、水平部510の上に固定されたレール部材60に取り付けられる。これにより、分岐ブレーカ4とプラグインアダプタ5とで構成されるプラグイン式ブレーカが製造される。
3.8 第1実施形態に係るプラグイン式ブレーカの製造方法
図24(a)~(c)は、第1実施形態に係るプラグイン式ブレーカの製造方法の各工程を示す。まず、図24(a)に示されるように、分岐ブレーカ4の取付部40にレール部材60を取り付ける。次に、図24(b)に示されるように、アダプタ本体50の第2の端子51aに分岐ブレーカ4を電気的に接続させながら、レール部材60の第1固定部611に、水平部510の第1係止部512を係止させる。その後、水平部510の裏側から貫通孔511に挿通されたねじ90を、第2固定部612の内面に螺合させる。これにより、分岐ブレーカ4がアダプタ本体50に取り付けられ、図24(c)に示されるプラグイン式ブレーカが製造される。
3.9 第2実施形態に係るプラグイン式ブレーカの製造方法
図25(a)~(c)は、第2実施形態に係るプラグイン式ブレーカの製造方法の各工程を示す。まず、図25(a)に示されるように、分岐ブレーカ4の取付部40にレール部材60を取り付ける。次に、図25(b)に示されるように、あらかじめアダプタ本体50の垂直部520から、カバー部521及びプラグイン端子51を分離させておく。そして、プラグイン端子51の第2の端子51aを分岐ブレーカ4に電気的に接続させる。次に、プラグイン端子51を垂直部520の収納部に収納させながら、レール部材60の第1固定部611に、水平部510の第1係止部512を係止させる。その後、水平部510の裏側から貫通孔511に挿通されたねじ90を、第2固定部612の内面に螺合させる。これにより、分岐ブレーカ4がアダプタ本体50に取り付けられ、図25(c)に示されるプラグイン式ブレーカが製造される。
3.10 第3実施形態に係るプラグインアダプタ
図26は、第3実施形態に係るプラグインアダプタ5を示す。図26に示されるプラグインアダプタ5を構成するレール部材600及び第1係止部512は、上述した第1及び第2実施形態のレール部材60及び第1係止部512と異なる。
レール部材600の基部61及び一対のレール部62は、1枚の金属板を折り曲げることによって形成されている。上述した第1及び第2実施形態のレール部材60と同様に、レール部材600は、国内外の規格に準拠した形状及び寸法を有する。すなわち、レール部材600の長手方向の幅W1及び高さHは、例えば、JIS、IEC又はDINの規格に準拠した寸法とする。また、レール部材600は、1極サイズの分岐ブレーカ4の取付部40に応じた短手方向の幅W2を有する。
レール部材600の基部61には、2つの円形の貫通孔が設けられている。一方、アダプタ本体50の第1係止部512には、基部61の貫通孔にそれぞれ対応する2つのねじ孔が設けられている。基部61の貫通孔にそれぞれ挿通された2つのねじ90を、第1係止部512の2つのねじ孔に螺合させることにより、レール部材600は、アダプタ本体50の水平部510に固定される。
ここで、第3実施形態に係るプラグインアダプタ5の垂直部520には、上述した第1及び第2実施形態の当接部530(図16(a)及び図17を参照)が設けられていない。第3実施形態に係るプラグインアダプタ5においては、図27(d)に示される端子カバー52に上カバー部52bが設けられている。この上カバー部52bが、分岐ブレーカ4の段部4aに当接することによって、垂直部520の傾きが防止される。つまり、上カバー部52bは、上述した第1及び第2実施形態の当接部530と同一の作用効果を奏する。端子カバー52については、後に図29(b)、図30(a)及び(b)を参照しつつ詳述する。
3.11 第3実施形態に係るプラグイン式ブレーカの製造方法
図27~図29は、第3実施形態に係るプラグイン式ブレーカの製造方法の各工程を示す。本実施形態では、上述した第3実施形態のプラグインアダプタ5、分岐ブレーカ4及び端子カバー52で構成されるプラグイン式ブレーカの製造方法について説明する。
図27(a)に示されるように、分岐ブレーカ4の取付部40には、レール部材60を取り付けない。図27(b)に示されるように、レール部材600は、2つのねじ90(図26を参照)によって、アダプタ本体50の水平部510にあらかじめ固定される。
図28(a)及び(b)に示されるように、アダプタ本体50の第2の端子51aに分岐ブレーカ4を電気的に接続させながら、分岐ブレーカ4の取付部40をレール部材600に取り付ける。このとき、まず、分岐ブレーカ4を垂直部520の方向に傾けることによって、取付部40の第1係止部41を、レール部材600の一方のレール部62に係止させる。次に、第1係止部41と一方のレール部62とを支点にして、分岐ブレーカ4を垂直部520の反対方向に僅かに回転させる。これにより、取付部40の第2係止部42が、レール部材600の他方のレール部62に係止される。すなわち、第2係止部42は、他方のレール部62に当接することによって、一旦、他方のレール部62の反対方向にスライドする。その後、第2係止部42は、他方のレール部62を通過したところで、再び他方のレール部62の方向にスライドし、他方のレール部62に係止する。これにより、図27(c)及び図28(c)に示されるように、分岐ブレーカ4がアダプタ本体50に取り付けられる。最後に、分岐ブレーカ4と垂直部520との間の隙間Gに、端子カバー52を取り付ける。これにより、図27(d)に示されるプラグイン式ブレーカが製造される。
3.12 端子カバー
図28(b)に示されるように、取付部40の第1係止部41を、レール部材600の一方のレール部62に係止させるためには、分岐ブレーカ4を垂直部520の方向に傾ける必要がある。このため、図28(c)及び図29(a)に示されるように、レール部材600に取り付けられた分岐ブレーカ4と垂直部520との間に隙間Gが空いてしまう。隙間Gは、分岐ブレーカ4を垂直部520の方向に傾けるために設けられた空間である。隙間Gにおいて第2の端子51aが露出してしまう。そこで、上述した第3実施形態のプラグイン式ブレーカの製造方法では、図29(b)に示す端子カバー52によって、隙間Gを覆うこととしている。
図30(a)及び(b)は、端子カバー52の構成を示す。端子カバー52は、横カバー部52aと上カバー部52bとで構成される。横カバー部52aと上カバー部52bとは、絶縁体である合成樹脂によって一体成形されている。横カバー部52aは、垂直方向に延びる壁によって形成される。横カバー部52aを形成する壁には、隙間G内において第2の端子51aを回避するためのスリット52cが形成されている。上カバー部52bは、横カバー部52aの上方から水平方向に突出する。横カバー部52aは、隙間Gを2つの側方から覆う。上カバー部52bは、隙間Gを上方から覆い、且つ分岐ブレーカ4の段部4aに当接する。
上カバー部52bの構成は、図14(a)及び(b)に示される当接部530と同一である。すなわち、上カバー部52bは、分岐ブレーカ4の2つの段部のうち、垂直部520に隣接する段部4aに対応する形状を有する。上カバー部52bは、底面を有しない略四角形の箱を構成する。すなわち、上カバー部52bは、略四角形の上壁と、上壁の3辺から下方に延びる3つの側壁とを有する。上カバー部52bの3つの側壁の下端面は、水平部510に取り付けられた分岐ブレーカ4の段部4aの水平な面に当接する。さらに、上カバー部52bの3つの側壁のうち、垂直部520と反対側の側壁は、分岐ブレーカ4の段部4aの垂直な面に当接する。
上カバー部52bの略四角形の上壁には、長楕円形状の孔が設けられている。分岐ブレーカ4がねじ式ブレーカである場合は、上カバー部52bの長楕円形状の孔を介して、分岐ブレーカ4の端子を上下方向に移動させるためのねじにアクセスすることが可能である。また、上カバー部52bの長楕円形状の孔を介して、分岐ブレーカ4のねじに電流計などの計測器を電気的に接続させることができ、分岐ブレーカ4の通電状態を確認することもできる。
3.13 プラグインアダプタの作用効果
上述した第1~第3実施形態のプラグインアダプタ5は、レール部材60又は600を介して、汎用のブレーカのレールの取付部に取り付ける構成となっている。したがって、レール部材60又は600の形状及び寸法を、ブレーカのレールの取付部に適合させることにより、本実施形態のプラグインアダプタ5に、異なる構造の複数のブレーカを取り付けることが可能となる。
4.レール部材
次に、本実施形態に係るレール部材60について、図31及び図32(a)~(c)を参照しつつ説明する。
図31に示されるように、レール部材60は、基部61と、一対のレール部62とで構成される。基部61と一対のレール部62とは、絶縁体である合成樹脂によって一体成形されている。基部61は、略四角形の輪郭を有する。一対のレール部62は、基部61の対向する2つの辺に一体成形されている。
4.1 基部
図31及び図32(a)に示されるように、基部61は、対象物への固定を可能にするための第1固定部611、第2固定部612及び第3固定部613を有する。ここでいう「対象物」には、例えば、図18に示されるプラグインアダプタ5のアダプタ本体50、及び図36に示される第4取付台15などが含まれる。
上述したように、第1固定部611は、基部61の表面側からねじ90(図36を参照)を挿通することが可能な貫通孔である。第1固定部611は、直径の異なる複数の円形の貫通孔の一部を組み合わせて構成される。これにより、第1固定部611に直径の異なるねじ90を挿通することが可能となる。また、第1固定部611の全長は、図23(a)に示される水平部510の第1係止部512の全長よりも長い。これにより、第1固定部611の中に第1係止部512を挿入させた状態において、レール部材60を水平部510の上でスライドさせることができる。第1固定部611における第2固定部612と反対側の端部には、第1係止部512の爪と係止することが可能な窪みが設けられている。
上述したように、第2固定部612は、基部61に一体成形された円筒である。第2固定部612は、基部61の裏面側から挿通されたねじ90(図24(b)を参照)と螺合することが可能である。例えば、第2固定部612は、図23(c)に示される水平部510の貫通孔511に対応する。第2固定部612の内径は、貫通孔511の内径とほぼ等しい。水平部510の裏側から貫通孔511に挿通されたねじ90(図24(b)を参照)は、第2固定部612の内面に螺合される。
第3固定部613は、一対のレール部62が一体成形されていない基部61の他の2つの側面にそれぞれ形成された半円形の窪みである。例えば、図34に示されるように、複数のレール部材60が一方向に並んで配置されたときに、隣り合う2つのレール部材60の第3固定部613が、略円形の貫通孔を形成する。
4.2 一対のレール部
一対のレール部62は、電気/電子機器に設けられたレールの取付部に取り付けることが可能な形状及び寸法を有する。ここでいう「電気/電子機器」には、例えば、図21(a)~(c)に示される分岐ブレーカ4などが含まれる。「レールの取付部」には、例えば、JIS、IEC及びDINなどによって定められた形状及び寸法を有する金属製のレールに結合することが可能な分岐ブレーカ4の取付部40などが含まれる。図23(b)に示されるように、レール部62の短手方向の幅W3及び高さHは、例えば、JIS、IEC又はDINの規格に準拠した寸法とする。レール部62の長手方向の幅W2は、1極サイズの分岐ブレーカ4の取付部40に応じた長さとする。
図32(b)及び(c)に示されるように、一対のレール部62の裏面には、第1凸部621、第2凸部622、第3凸部623及び第4凸部624が一体成形されている。例えば、市場に流通する汎用のブレーカには、様々な構成の係止部を備えた取付部が設けられている。第1~第4凸部621~624のうちの少なくとも1つが、様々な構成の係止部に適合する。
以下、第1~第4凸部621~624のそれぞれについて、図32(b)及び(c)を参照しつつ説明する。なお、以下の説明における分岐ブレーカ4の取付部40、第1係止部41及び第2係止部42の構造は、図21(b)及び(c)に示される。
第1凸部621は、第2係止部42に対応する一方のレール部62に設けられている。第1凸部621は、5つの半円柱形状の突起で構成される。第1凸部621を構成する5つの突起は、レール部62の短手方向の幅W3(図23(b)を参照)と同じ長さを有する。このような第1凸部621は、第2係止部42の裏面に接触して、分岐ブレーカ4の横方向の移動を制限する。
第2凸部622は、第1及び第2係止部42に対応する両方のレール部62に設けられている。第2凸部622は、一対の断面台形状の突起で構成される。第2凸部622を構成する一対の突起は、レール部62の短手方向の幅W3(図23(b)を参照)と同じ長さを有する。このような第2凸部622は、第1及び第2係止部41、42の裏面に接触して、分岐ブレーカ4の横方向の移動を制限する。なお、第2凸部622を構成する一対の突起が、第1及び第2係止部41、42の側面に当接することによって、分岐ブレーカ4の横方向の移動を制限する構成としてもよい。
第3凸部623は、第1係止部41に対応する他方のレール部62に設けられている。第3凸部623は、第1係止部41の切欠部41aの内側に収まる横幅を有する。このような第3凸部623は、第1係止部41の間に挟まれることによって、分岐ブレーカ4の横方向の移動を制限する。
第4凸部624は、第3凸部623の上に一体成形されている。第4凸部624は、半球形状の頭部と、半円柱形状の胴部とで構成される突起である。汎用のブレーカの係止部には、第4凸部624の形状に適合する凹部を備えるものがある。第4凸部624は、係止部の凹部にフィットすることによって、分岐ブレーカ4の横方向の移動を制限する。
5.レール
次に、本実施形態に係るレール6について、図33~図36を参照しつつ説明する。
図33及び図34に示されるように、レール6は、合成樹脂により一体成形された複数のレール部材60で構成されている。複数のレール部材60は、一方向に並んで配置される。互いに隣接する2つのレール部材60は、外力を加えることによって破断することが可能な肉厚の第1分割部6a及び第2分割部6bによって結合されている。複数のレール部材60のそれぞれのレール部62は、レール6の長手方向に並んで配置される。
図33に示されるように、第1分割部6aは、2つのレール部材60の境界に形成された薄い壁である。一方、図34に示されるように、第2分割部6bは、互いに隣接する2つのレール部材60の第3固定部613(半円形状の窪み)の中に形成された長方形状の小片である。第2分割部6bは、第3固定部613の中において、第1分割部6aと一体成形されている。
ユーザーが外力を加えることによって、第1及び第2分割部6a、6bは、2つのレール部材60から簡単に分離させることができる。一方、ユーザーが外力を加えない限り、第1及び第2分割部6a、6bは、2つのレール部材60の結合状態を維持する。ユーザーは、例えば、図34に示されるいずれか1つの第1分割部6aを中心にして、レール6を2つに折り曲げる。これにより、レール6が2つに分割され、ユーザーは、任意の数のレール部材60で構成された、任意の長さのレール6を得ることができる。また、ユーザーは、図34に示されるレール6の端に位置する1つのレール部材60を分割することも可能である。
このような分割の方法によって、ユーザーは、対象物に取り付けられる電気/電子機器の個数や大きさに応じて、最適な長さのレール6を得ることができる。例えば、図35に示されるように、電気/電子機器が1極の分岐ブレーカ4である場合、ユーザーは、4つのレール部材60で構成されたレール6を得る。このレール6を、4つのアダプタ本体50に固定することによって、4極のプラグインアダプタ5が構成される。この4極のプラグインアダプタ5には、4つの分岐ブレーカ4を取り付けることができる。これにより、4極のプラグイン式ブレーカが構成される。図35に示される4つの分岐ブレーカ4と、4つのアダプタ本体50とは、レール6によって一体に結合され、1つのプラグイン式ブレーカとして取り扱うことが可能である。
図36に示すように、レール6を介して、複数の分岐ブレーカ4を直接に、第4取付台15に取り付けることができる。例えば、図36に示されるレール6は、6つのレール部材60によって構成される。レール6は、各レール部材60の第1固定部611に挿通された6つねじ90によって、第4取付台15に固定される。レール6には、6つの分岐ブレーカ4が取り付けられる。
5.1 レール及びレール部材の作用効果
本実施形態のレール6は、第1及び第2分割部6a、6bを破断することによって、複数のレール部材60を手作業で容易に分割することができる。これにより、1つ以上のレール部材60の横幅を合計した任意の長さのレール6を容易に得ることが可能となる。また、レール部材60の基部61に形成された第1~第3固定部611、612、613によって、電気/電子機器を様々な対象物に取り付けることが可能である。さらに、本実施形態のレール部材60は、1つの電気/電子機器に設けられたレールの取付部に対応する形状及び寸法を有する。これにより、1つのレール部材60は、最も小さいサイズの電気/電子機器に対して最適な幅W2を有する。
1 分電盤
10 筐体
10a 扉
10b ハンドル
11 フレーム
12 第1取付台
13 第2取付台
14 第3取付台
15 第4取付台
15a 第1係止孔
15b 第2係止孔
15c 第3係止孔
2 主幹ブレーカ
3 バスバーユニット
30 バスバー
31 バーホルダ
311 溝
312 開口部
312a 挿入口
313 保護部
314 第1壁
315 第2壁
316 嵌合部
317 係止部
32 支持部材
33 スペーサ
34 ストッパ
35 トップカバー
35a 係止孔
35b 嵌合孔
4 分岐ブレーカ
4a 段部
40 取付部
41 第1係止部
41a 切欠部
42 第2係止部
42a スライダ
43 凹部
5 プラグインアダプタ
50 アダプタ本体
510 水平部
511 貫通孔
512 第1係止部
513 第2係止部
514 第3係止部
520 垂直部
521 カバー部
522 開口
523 凸部
530 当接部
540 固定部
541 第1係止部
542 第2係止部
51 プラグイン端子
51a 第2の端子
52 端子カバー
52a 横カバー部
52b 上カバー部
52c スリット
52d 開口
6 レール
6a 第1分割部
6b 第2分割部
60、600 レール部材
61 基部
611 第1固定部
612 第2固定部
613 第3固定部
62 レール部
621 第1凸部
622 第2凸部
623 第3凸部
624 第4凸部
70 湾曲バスバー
80 バスバーカバー
90 ねじ
G 隙間

Claims (8)

  1. 所定の形状及び寸法を有するレールに取り付けることが可能なブレーカを、取付台に固定し、且つプラグイン方式によってバスバーに電気的に接続させるためのプラグインアダプタであって、
    アダプタ本体と、プラグイン端子と、レール部材とを含み、
    前記アダプタ本体は、前記レール部材を介して前記ブレーカが取り付けられる水平部と、前記プラグイン端子を所定の高さに保持することが可能な垂直部とを備え、
    前記レール部材は、前記アダプタ本体の前記水平部に取り付けることが可能な構成を有する基部と、前記ブレーカに設けられた前記レールの取付部に取り付けることが可能な形状及び寸法を有する一対のレール部とを備える、プラグインアダプタ。
  2. 前記アダプタ本体が、当接部をさらに備え、
    前記当接部は、前記垂直部の上方から水平部の方向に突出し、前記ブレーカの上面における前記垂直部に隣接する部分に当接する、請求項1に記載のプラグインアダプタ。
  3. 前記アダプタ本体の前記垂直部と、前記レール部材を介して前記水平部に取り付けられた前記ブレーカとの隙間を覆うための端子カバーをさらに含み、
    前記端子カバーは、垂直方向に延びる横カバー部と、前記横カバー部の上方から水平方向に突出する上カバー部とを備え、
    前記横カバー部は、前記隙間を2つの側方から覆い、
    前記上カバー部は、前記隙間を上方から覆い、且つ前記ブレーカの上面における前記垂直部に隣接する部分に当接する、請求項1に記載のプラグインアダプタ。
  4. 前記ブレーカに電気的に接続される第2の端子が、前記プラグイン端子に一体的に設けられ、
    前記アダプタ本体の前記垂直部は、前記プラグイン端子を収納する箱を構成し、その背面に前記第2の端子を導出するための垂直方向に延びる開口が形成され、
    前記第2の端子は、前記開口を介して、前記水平部に取り付けられた前記ブレーカと電気的に接続される、請求項1~3のいずれか1項に記載のプラグインアダプタ。
  5. 前記アダプタ本体の前記垂直部には、前記開口を横断する方向に突出する凸部が設けられ、前記第2の端子が、前記凸部によって所定の高さに保持される、請求項4に記載のプラグインアダプタ。
  6. 所定の形状及び寸法を有するレールに取り付けることが可能なブレーカと、請求項1~5のいずれか1項に記載のプラグインアダプタとで構成されるプラグイン式ブレーカの製造方法であって、
    前記ブレーカに設けられた前記レールの前記取付部に、前記レール部材の前記一対のレール部を取り付ける工程と、
    前記ブレーカに取り付けられた前記レール部材の前記基部を、前記プラグインアダプタの前記水平部に取り付ける工程と、を含むプラグイン式ブレーカの製造方法。
  7. 所定の形状及び寸法を有するレールに取り付けることが可能なブレーカと、請求項1~5のいずれか1項に記載のプラグインアダプタとで構成されるプラグイン式ブレーカの製造方法であって、
    前記プラグインアダプタの前記水平部に、前記レール部材の前記基部を取り付ける工程と、
    前記プラグインアダプタの前記水平部に取り付けられた前記レール部材の前記一対のレール部に、前記ブレーカに設けられた前記レールの前記取付部を取り付ける工程と、を含むプラグイン式ブレーカの製造方法。
  8. 所定の形状及び寸法を有するレールに取り付けることが可能なブレーカと、請求項3に記載のプラグインアダプタとで構成されるプラグイン式ブレーカの製造方法であって、
    前記レール部材を介して、前記プラグインアダプタの前記水平部に前記ブレーカを取り付ける工程と、
    前記プラグインアダプタの前記垂直部と、前記レール部材を介して前記水平部に取り付けられた前記ブレーカとの隙間を、前記端子カバーで覆う工程と、を含むプラグイン式ブレーカの製造方法。
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